説明

調節可能な固体粒子提供システム

固体粒子を提供するための提供システムは、材料入口と、ガス入口と、材料入口の下流における材料出口とを有するインジェクタハウジングと、ガス入口と材料出口との間においてインジェクタハウジング内に可動に配置されたオクルーダとを有している。インジェクタハウジングとオクルーダとの間に、材料入口の下流において、ガス入口及び材料出口と連通した少なくとも1つの調節可能な開口が設けられている。開口は、オクルーダがインジェクタハウジングに対して第1の位置にあるときの第1の開放面積と、オクルーダがインジェクタハウジングに対して第2の位置にあるときの第2の開放面積を有しており、第2の開放面積が第1の開放面積と異なる。システムは、インジェクタハウジングの材料出口に接続されたノズル入口と、ノズル出口とを有するノズルを有しており、ノズル入口が円形の横断面を有しており、ノズル出口が矩形の横断面を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば子供用おむつ、大人用おむつ、女性用衛生用品等の吸収性物品を製造するために基板に固体粒子材料を提供するためのシステムに関する。特に、本発明は、高吸収性樹脂(SAP)を含む固体粒子材料を、基板の目標領域に均一なパターンで調節可能に提供するためのシステムに関する。
【0002】
典型的な空気吹付け法において、SAP粒子は基板に提供され、子供用おむつ、大人用おむつ、女性用衛生用品等の吸収性物品のための吸収性コアを形成する。慣用のSAP提供システムは、基板にSAP粒子を均一に(つまり制御された形式で)提供することができない。さらに、慣用のSAP提供システムは、関連する加圧空気源の出力を変化させることによって以外は、提供されるSAPの量を制御することができない。
【0003】
図1は、SAP粒子12と共に使用するための慣用の提供装置10を示している。提供装置10は、円筒状の横断面を備える導管14によって形成されている。導管14は、流過領域18を包囲する壁部16を有している。SAP粒子12が提供装置10を通って空圧式に搬送されると、通常、流過領域18内に不均一な空気流20が生ずる。図2に示したように、不均一な空気流20は実質的に螺旋形であるが、その他の不均一性(空間的、時間的、又はそれら両方)が生ずることもある。
【0004】
SAP粒子12と搬送空気との流動性の差により、不均一な空気流20によって生ぜしめられる遠心力は、流過領域18内においてSAP粒子を分離する傾向がある。SAP粒子12が提供装置10の末端に到達すると、図2に示したようにSAP粒子は導管14の横断面でみて不均一に分配される傾向がある。さらに、図2は、粒子が提供装置10から出るときに、図示された螺旋形の不均一な空気流20から生ずるSAP粒子分配22の時間に関連する性質を示している。
【0005】
SAP粒子分配22の不均一な、時間に関連する性質は、子供用おむつ、大人用おむつ、女性用衛生用品等の吸収性物品の製造において使用されるような、粒子・基板複合材の形成に対する顕著な効果を有する。粒子・基板複合材24に対する不均一な空気流20の効果は図3に示されている。最終的に、SAP粒子が、形成チャンバにおける形成面に配置された基板26に提供されると、提供された粒子層28は不均一である。例えば、基板26が提供装置10に対してY方向に移動しているときにSAP粒子を基板26に提供するために提供装置10が使用されると、図3に示された不均一な分配は、基板26と同一平面上の両方向(すなわちX及びY方向、又は同等に、横方向及び縦方向)で変化する局所的な最大厚さ30(Z方向でみて)を有する提供された粒子層28を生ずる。
【0006】
基板に提供されたSAP粒子の不均一な分配は望ましくない。このように形成された製品は、これに対応して可変の組成を有し、品質管理規格から外れるという理由で排除される製品の割合が増加する。このような製品における重量分布偏差は、所望の平均偏差に対して40%であることができる。SAP粒子の提供を制御できないことにより、形成機の周囲のSAP材料の損失、形成機の様々なスクリーンを通じてリサイクルされなければならないSAPの量の増大が生じ、これにより、プロセスパフォーマンス特性が低下し、形成機における様々なフィルタリング媒体の寿命が短くなる。
【0007】
以下により詳細に示すように、本発明は、上述の慣用の装置及び方法に代わる有利な代替手段を具体化する改良されたアセンブリを提供する。
【0008】
概要
本発明の一態様によれば、固体粒子を提供するための提供システムが提供される。このシステムは、材料入口と、ガス入口と、材料入口の下流に設けられた材料出口とを有するインジェクタハウジングと、ガス入口と材料出口との間においてインジェクタハウジング内に可動に配置されたオクルーダとを有している。インジェクタハウジングとオクルーダとの間には、材料入口の下流において、ガス入口及び材料出口と連通した少なくとも1つの調節可能な開口が形成されている。この開口は、オクルーダがインジェクタハウジングに対する第1の位置にある時の第1の開放面積と、オクルーダがインジェクタハウジングに対する第2の位置にある時の第2の開放面積とを有しており、第2の開放面積は第1の開放面積と異なる。システムは、インジェクタハウジングの材料出口に接続されたノズル入口と、ノズル出口とを有するノズルをも有しており、入口は円形の横断面を有しており、出口は矩形の横断面を有している。
【0009】
本発明の別の態様によれば、提供システムを用いて基板に固体粒子材料を提供するための方法も提供される。提供システムは、材料入口と、ガス出口と、材料入口の下流に設けられた材料出口とを有するインジェクタハウジングと、ガス入口と材料出口との間においてインジェクタハウジング内に可動に配置されたオクルーダとを有している。インジェクタハウジングとオクルーダとの間には、材料入口の下流において、ガス入口及び材料出口と連通した少なくとも1つの調節可能な開口が形成されている。提供システムは、インジェクタハウジングの材料出口に接続されたノズル入口と、ノズル出口とを有するノズルをも有しており、入口は円形の横断面を有しており、出口は矩形の横断面を有している。この方法は、開口が第1の開放面積を有するようにオクルーダをインジェクタハウジングに対する第1の位置に配置し、空気を開口に通過させ、固体粒子材料を第1の流量でインジェクタハウジング内に引き込み、固体粒子材料をノズル出口から基板上に排出することを含む。この方法はさらに、開口が第2の開放面積を有するようにオクルーダをインジェクタハウジングに対する第2の位置に移動させ、第2の開放面積は第1の開放面積と異なり、空気を開口に通過させ、固体粒子材料を第2の流量でインジェクタハウジング内に引き込み、第2の流量は第1の流量と異なり、固体粒子材料をノズル出口から基板上に排出することを含む。
【0010】
図面の簡単な説明
本発明は、添付の図面に関連した以下の説明からより理解されると考えられる。幾つかの図面は、他の構成要素をより明瞭に示す目的で選択された構成要素を省略することにより単純化されている場合がある。幾つかの図面におけるこのような構成要素の省略は、対応する記載において明確に表明される場合を除き、必ずしも、いずれの典型的な実施形態においても特定の構成要素の存在又は不在を示すものではない。図面はいずれも実寸ではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来技術による提供装置の断面図である。
【図2】提供装置内の固体粒子分布を示す、図1に記載の提供装置の一連の端面図である。
【図3】図1の提供装置を用いて製造された粒子・基板複合材の斜視図である。
【図4】本発明による提供システムの側面図である。
【図5】図4の提供システムの平面図である。
【図6】オクルーダが第1の位置にあるときの、図5に示された線6−6に沿ってみた、図4の提供システムのインジェクタハウジング及びオクルーダの断面図である。
【図7】オクルーダが第2の位置にあるときの、図5に示された線6−6に沿ってみた、図4の提供システムのインジェクタハウジング及びオクルーダの断面図である。
【図8】図4の提供システムのノズルの斜視図である。
【図9】図8に示された線9−9に沿ってみた、図8のノズルの断面図である。
【図10】図8のノズルの端面図である。
【図11】例えば吸収性物品の製造において基板にSAPを提供するために製造システムとともに組み立てられた、図4の提供システムの概略図である。
【図12】図4の提供システムを用いて製造された粒子・基板複合材の斜視図である。
【図13】インジェクタ内の直径と、提供システムを通る流量との相関関係を示すグラフである。
【図14】図4の提供システムの変化態様の端面図である。
【0012】
様々な実施形態の詳細な説明
以下の文章は発明の様々な実施形態の詳細な説明を示しているが、発明の法的範囲は、本明細書の最後に示された請求項の文言によって定義されることが理解されるべきである。詳細な説明は、単なる例として解すべきであり、発明の全ての可能な実施形態を記載しているわけではない。なぜならば、全ての可能な実施形態を記載することは、不可能ではないとしても、非実用的であるからである。現在の技術又は本願の出願日後に開発された技術を利用して、発明を規定する請求項の範囲に依然として該当する多くの実施形態を実施することができる。
【0013】
ある用語が、「本願で用いられる場合、「・・・」という用語はここでは・・・を意味するものと定義される」という文章又は同様の文章を用いて、本願において明らかに定義されない限り、その用語の単純な又は通常の意味を超える意味を明示若しくは暗示によって制限することは意図されていないと理解すべきであり、このような用語は、本願のあらゆるセクション(請求の範囲の文言を除く)においてなされたあらゆる言明に基づいて範囲が限定されると解釈すべきではない。本願の最後における請求項に用いられたあらゆる用語が本願における単一の意味と一致する形式で言及される範囲において、これは、読み手を混乱させないように明確性のためにのみ行われており、このような請求項の文言は、暗示によって又はその他によって、その単一の意味に限定されることは意図されてない。最後に、請求項の構成要素が、いかなる構造の言及なく、「手段」という用語及び機能を引用することによって定義されない限り、あらゆる請求項の要素の範囲は、米国法典第35編第112条第6段落に基づき解釈されることは意図されていない。
【0014】
提供システム
図4から図10までは、高吸収性樹脂(SAP)粒子を含む固体粒子材料とともに使用するための提供システム100の第1の実施形態を示している。提供システム100は、インジェクタハウジング102と、オクルーダ(流路狭窄装置)104(図6及び図7により詳しく示されている)と、ノズル106とを有している。提供システム100は、以下でさらに詳細に説明されるようなその他の構造物も有していてよい。提供システム100は有利にはインジェクタハウジング102と、オクルーダ104と、ノズル106とを有しているが、システム100は、インジェクタハウジング102と、オクルーダ104又はノズル106のみを有していてもよい。従って、これらの構成要素は互いに別々に使用することができることが認識されるであろう。
【0015】
ここで図6及び図7を参照すると、インジェクタハウジング102は、材料入口110と、ガス入口112と、材料入口110の下流に設けられた材料出口114とを有している。オクルーダ104は、ガス入口112と材料出口114との間においてインジェクタハウジング102内に可動に配置されている。特に、オクルーダ104は、第1の端部122と第2の端部124とを有する管120の形態であってよい。図示のように、第1の端部122は完全にインジェクタハウジング102内に配置されていてよいのに対し、第2の端部124はインジェクタハウジング102から材料入口110を通って突出している。
【0016】
インジェクタハウジング102とオクルーダ104との間に、材料入口110の下流において、ガス入口112及び材料出口114と連通した少なくとも1つの調節可能な開口130が形成されている。開口130は、オクルーダ104がインジェクタハウジング102に対する第1の位置にあるときに第1の開放面積を有している(図6参照)。開口130は、オクルーダ104がインジェクタハウジング102に対する第2の位置にあるときに第2の開放面積も有していてよく、第2の開放面積は第1の開放面積と異なる(図7参照)。図示のように、第1の開放面積は、有効に閉鎖されるように小さくてよく、第2の開放面積は第1の開放面積よりも著しく大きくなっている。
【0017】
図6を参照してより具体的にみると、インジェクタハウジング102はボア140を有しており、このボア140は、インジェクタハウジング102の内面142によって形成されている。インジェクタハウジング102内に配置された管120の第1の端部122はボア140内に配置されている。図示のように、ボア140は長手方向軸線144を有しており、管120は長手方向軸線144に沿って配置されている。別の実施形態によれば、管120はボア140の長手方向軸線144と整合していなくてもよいことが認識されるであろう。
【0018】
管120は、第1の端部122の周囲に配置された縁部150を有している。図示された典型的な実施形態によれば、インジェクタハウジング102の内面142と管120の縁部150との間には、調節可能な開口130が形成されている。このように形成された開口130は環状又はリング状であることが認識されるであろう。
【0019】
しかしながら、インジェクタハウジング102及びオクルーダ104は、ここで示されたような構造だけに限定されないことも認識されるであろう。例えば、択一的な実施形態によれば、ハウジング102は、ガス入口に接続された1つ又は2つ以上の管状通路を有していてよく、各通路は出口を有している。このような実施形態によれば、オクルーダは1つ又は2つ以上のプレートを有していてよく、これらの1つ又は2つ以上のプレートは、1つ又は2つ以上の開口を形成するように通路の出口と協働してよく、このように形成された開口の開放空間を変化させるために出口上に配置されるように可動であってよい。このような実施形態も、本発明の範囲に含まれる。
【0020】
引き続き図6及び図7を参照すると、管120は、外面160をも有している。外面160は、インジェクタハウジング102の内面142から、少なくとも部分的に領域162に亘って、間隔を置かれている。間隔を置かれた内面142と外面160との間にはチャンバ164が形成されており、このチャンバも管状又はリング状である。チャンバ164は、ガス入口112及び調節可能な開口と連通している。
【0021】
管120は、ボア140の内面142からほとんど間隔を置かれていない第2の領域166をも有しており、この領域は、管120の第1の端部122と第1の領域162との上流に位置している。第2の領域166において、外面160は、内面142に、ほぼ当接している又は当接している。この領域166において、インジェクタハウジング102の内面142と、管120の外面160との間に、少なくとも1つのシール170が配置されていてよい。図示のように、内面142と外面160との間に、2つのこのようなシール170が配置されていてよい。
【0022】
特に、管120は、外面160に形成された1つ又は2つ以上の溝172を有していてよい。エラストマ製のOリングの形態であってよいシール170は、溝172に配置されていてよい。この形式において、シール170は、管120の外面160とインジェクタハウジング102の内面142との間に配置されていてよい。
【0023】
管120は第3の領域180をも有している。第3の領域180において、第2の領域166と同様に、外面160が第1の領域162において間隔を置かれているのと同じ形式で、外面160はインジェクタハウジング102の面142から間隔を置かれていない。しかしながら、第2の領域とは異なり、第3の領域180における外面160は、管120をインジェクタハウジング102に取り付けるために内面142と協働している。特に、外面160は領域180においてねじ山が設けられており、内面142の係合区分182にも同様にねじ山が設けられている。領域180における内面142及び外面166のこの螺合は、管120をインジェクタハウジング102に可動に取り付けている。
【0024】
リング182は、領域180において管120の第2の端部124の周囲に配置されている。リング182は、管120の外面160のねじ山付き領域180と協働するねじ山付き内面を有している。軸線144を中心にリング182が移動することにより、管120は、リング182のねじ山と管120のねじ山付き領域180との間の相互作用により、軸線144に沿ってこの軸線144を中心に移動する。
【0025】
管120は、このように第2の端部124からボア140内に片持ち支持されており、第1の端部122はボア140内へ垂下している。管120の第1の端部122を支持し、この第1の端部を軸線144に沿って中心合わせしたまま維持するのを補助するために、1つ又は2つ以上の支持体190が、管120とインジェクタハウジング102との間の空間164に配置されている。支持体190はそれぞれ、インジェクタハウジング102に取り付けられた第1の端部192と、管120の外面160の近くに位置する第2の端部194とを有している。図示したように、支持体190は三角形のプレートの形態であってよいが、支持体190は全ての実施形態においてこのように限定されるわけではなく、その他の構造をも含んでいてよい。さらに、支持体190は、管120の外面160の近くに位置していると説明されているが、支持体190は、一箇所又は二箇所以上において外面160にも当接していてよい。
【0026】
以上インジェクタハウジング102及びオクルーダ104の構造及び作動を説明したが、ここでノズル106の構造に関して図8から図10を参照する。ノズル106は、インジェクタハウジング102の材料出口114に接続されていてよいノズル入口200と、ノズル出口202とを有している。図示したように、入口200は円形の横断面を有している(図8及び図9参照)のに対し、出口202は矩形の横断面を有している(図10参照)。
【0027】
ノズル106は実際には2つの区分204,206を有することが認識されるであろう。第1の区分204において、円形と矩形との間の横断面形状を徐々に変化させる湾曲した面を使用することによって、入口200の円形横断面から、出口202の矩形横断面への移行が形成されており、この移行は、様々な異なる形状の複数の中間横断面を介して連続的な形式で移行している。第2の区分206において、矩形横断面の導管208(図9参照)が第1の区分204から出口202まで延びている。
【0028】
出口202は、長さ(図10における左から右への、より長い寸法)と、幅(図10における上から下への、より短い寸法)とを有している。提供システム100を使用して製造するための特定の製品に応じて、この長さ及び幅が異なってよいことが認識されるであろう。しかしながら、システム100の1つの典型的な実施形態によれば、長さは、約800mm〜約250mmであってよく、幅は、約20mm〜約65mmであってよい。別の典型的な実施形態によれば、大人用おむつの場合には、長さは約168mmであってよく、幅は約27mmであってよく、子供用おむつの場合には、長さは約90mmであってよく、幅は約49mmであってよい。
【0029】
以上インジェクタハウジング102、オクルーダ104及びノズル106を説明したが、ここで提供システム100の他の部分を図4及び図5を参照しながら説明する。
【0030】
まず最初に、図の左側をみると、漏斗220が一方の端部において湾曲した導管222に取り付けられており、この導管222自体は、直線状の導管224に取り付けられている。直線状の導管224は、直線状導管224が提供システム100の他の構成要素よりも著しく長くてもよいということを考慮して、省略した図で示されている。漏斗220は、所定の体積の固体粒子材料が充填されたホッパ(図11参照)に隣接して配置されていてよく、ホッパをインジェクタハウジング102の材料入口110に導管222,224を介して接続している。この図4及び図5には示されていないが、ホッパも、提供システム100の一部であると考えられる。
【0031】
インジェクタハウジング102に沿って進んでいくと、インジェクタハウジング102にフィッティング226が取り付けられていることが分かる。フィッティング226はインジェクタハウジング102のガス入口112と連通している(図6及び図7参照)。フィッティング226は加圧空気源(図11参照)に接続されていてよく、加圧空気源をガス入口に接続している。択一的に又は付加的に、フィッティング226は蒸気源に接続されていてよい。図4及び図5には示されていないが、加圧空気源も提供システム100の一部であると考えられる。
【0032】
システム100をさらに下流へ進むと、材料出口114にディフューザ228が配置されていてよい。ディフューザ228は、インジェクタハウジング102の材料出口114に取り付けられたディフューザ入口230を有していてよい。ディフューザ228は、ノズル入口200に接続されたディフューザ出口232をも有していてよい。特に、導管234は、ディフューザ出口232に取り付けられた導管入口236と、ノズル入口200に取り付けられた導管出口238とを有していてよい。導管224と同様に、導管234が提供システム100の他の構成要素よりも著しく長くてよいということを考慮して、省略図で示されている。
【0033】
固体粒子材料
提供システム100を用いて提供される固体粒子材料は、SAP粒子を含んでよく、このSAP粒子は、液体材料を吸収するために有効である。粒子は、例えば立方体、ロッド状(例えば繊維)、多面体、球体又は半球体(例えば顆粒)、丸みづけられた又は半丸みづけられた(例えば内部空隙を備えた又は備えない、液滴状)、プレート状(例えば薄片)、屈曲状、不規則形状等の、あらゆる所望の形状を有することができる。SAP粒子は、一般に約100μm〜約850μmの粒径を有しているが、約45μm程度の小さな粒子が存在することもできる。SAP粒子のための重量平均粒径は、一般に約150μm〜約600μmである。非球状又は非半球状を有するSAP粒子が使用される場合、粒径は、分布におけるより小さな粒子が約100μmの球と等しい体積を有し、分布におけるより大きな粒子が約850μmの球と等しい体積を有するようになっている。
【0034】
SAP粒子は、一般に、自己の重量の数倍の水、食塩水、尿及び/又はその他の液体を吸収することができる、軽度に架橋されたポリマから形成されている。SAP粒子は、SAPを製造するための慣用のプロセスによって形成することができ、このプロセスは公知技術であり、例えば溶液重合及び逆懸濁液重合を含む。提供システム100とともに使用可能なSAP粒子は、カルボキシル、カルボン酸無水物、カルボン酸塩、スルホン酸、スルホン酸塩、硫酸、硫酸塩、リン酸、リン酸塩、ホスホン酸、又はホスホン酸塩等の、少なくとも1つの酸成分を有する、1つ以上のモノエチレン不飽和化合物から製造される。適切なモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、及びナトリウム、カリウム、及びそれらのアンモニウム塩を含む。特に好適なモノマーは、アクリル酸と、そのナプタラムである。
【0035】
SAP粒子に加え、固体粒子材料は、毛羽を含んでよい。毛羽は、固体粒子材料の提供された層が優れた毛管特性を備えた絡み合った構造を有するようにすることを助け、これにより、固体粒子材料と基板との複合体から形成された製品の吸収効率を高める。特に、毛羽は、液体材料(例えばおむつにおける尿)を、毛管作用を介して、複合材の上面から、複合材の内部へ搬送するのを助け、この内部において、液体材料を表面下のSAP粒子によって吸収することができる。
【0036】
毛羽は、セルロース系繊維等の天然材料、及びポリマ繊維等の合成材料を含む。セルロース系繊維は、亜硫酸及び硫酸塩(時にはクラフトと呼ばれる)パルプ等の化学パルプ、及び砕木パルプ、サーモメカニカルパルプ、及びケミサーモメカニカルパルプ等の機械パルプを含むことができるが、これらに限定されない。より具体的には、パルプ繊維は、綿、その他の典型的なパルプ、アセチルセルロース、剥離された化学パルプ、及びこれらの組合せを含んでよい。落葉樹及び針葉樹から得られたパルプを使用することもできる。さらに、セルロース系繊維は、天然植物繊維、トウワタ繊維、綿繊維、微結晶性セルロース、ミクロフィブリルセルロース、多糖類繊維(例えばサトウキビ繊維)、又は木材パルプ繊維と組み合わせたこれらの材料のいずれか、を含んでよい。適切なセルロース系毛羽繊維は、例えば、NB480(Weyerhaeuser Co., Federal Way, WAから市販されている)、NB416(漂白された南部軟材クラフトパルプ、Weyerhaeuser Co.から市販されている)、CR54(漂白された南部軟材クラフトパルプ、Bowater Inc., Greenville, SCから市販されている)、SULPHATAE HJ又はRAYFLOC JLD(化学的に変質された広葉樹パルプ、Rayonier Inc., Jessup, GAから市販されている)、NF405(化学処理された漂白された南部軟材クラフトパルプ、Weyerhaeuser Co.から市販されている)、CR1654(混合された漂白された南部軟材及び広葉樹クラフトパルプ、Bowater Inc.から市販されている)を含む。適切なポリマ繊維は、ポリオレフィン(例えばポリプロピレン)、レーヨン、ポリエステルを含み、Freudenberg Nonwovens(Charlotte, NC),PGI Nonwovens(Charlotte, NC),Rayonier, Inc.(Jessup,CA)から市販されている。
【0037】
SAP粒子、毛羽、又はその他の繊維状材料は、SAP粒子と毛羽とが組み合わされた坪量が、概して約400g/m2〜約1200g/m2の範囲であるような量で含まれる。SAP粒子は概して、複合材に含まれたSAP粒子と毛羽との組み合わされた重量に対して、約5重量%〜約80重量%、例えば約25重量%〜約55重量%の範囲で複合材に含まれている。同様に、毛羽は、概して、複合材に含まれたSAP粒子と毛羽との組み合わされた重量に対して、約20重量%〜約95重量%、例えば約45重量%〜約75重量%の範囲で複合材に含まれている。
【0038】
固体粒子材料は、バインダを含んでもよい。あらゆる含まれるバインダは、SAP粒子の外面に付着することができ、互いに対する及び毛羽に対するSAP粒子の付着を促進する。バインダは、一般に約10μm〜約30μm、例えば約15μm〜約25マイクロメートルの粒径を有する固体バインダ粒子の形態であることができる。適切なバインダは、天然有機バインダ(例えば、澱粉及びその他の多糖類)、水性接着剤、ホットメルト接着剤を含む。適切な多糖類バインダは、Lysac Technologies, Inc.,(Boucherville, Canada)から市販されている。
【0039】
含まれている場合、固体バインダは、一般に、SAP粒子の流量の約0.005%〜約40%の流量で加えられる。バインダの流量を、SAP粒子の流量から独立して選択することができる。使用されるバインダの特定の量は、提供システムから出るSAP粒子のそれぞれが理想的には、基板に堆積させられる前に外面に被覆された少なくともある程度のバインダを有するように、選択される。しかしながら、実用上は、SAP粒子の約20%以下(例えば約10%以下)がバインダを有さない場合がある。バインダによる被覆が成功したSAP粒子に隣接して配置される可能性により、バインダを有さないSAP粒子の基板への堆積は依然として成功することができる。バインダによって被覆されたこのようなSAP粒子の場合、個々のSAP粒子の表面積の約5%〜約80%(例えば約30%)が被覆されている。
【0040】
毛羽材料は、自ら絡み合う繊維状構造により、少なくとも緩やかに密集した構造を形成するためにバインダによって被覆される必要がない。従って、SAP粒子のための所望の被覆の程度を生ずるバインダ流量(すなわち、被覆されたSAP粒子の数量の割合、及びバインダで被覆されるそれぞれのSAP粒子の表面積の割合に関連して)は、粒子・基板複合材において互いに適切に付着させられた提供された粒子層の構成部分を提供するのに十分である。
【0041】
使用時の提供システム
提供システム100は、SAP粒子を基板に提供するための方法において使用することができる。典型的な製造システム500が図11に示されており、提供システム100はこの製造システムに組み込まれている。製造システム500は、部分的に形成チャンバ504によって収容された回転真空形成ドラム502を有している。択一的な実施形態(図示せず)では、形成ドラム502を水平無端ベルトに置き換えることもできる。
【0042】
未使用毛羽ロール506は、未使用毛羽の連続したシートをハンマーミル510へ供給する。未使用毛羽508は、選択的に提供システム100に供給される毛羽材料について上で説明した同じ材料から形成することができる。しかしながら、未使用毛羽508と、提供システム100における選択的な毛羽とは、一回の提供において同じ材料から形成される必要はない。未使用毛羽508は、好適にはポリマ繊維から形成されている。未使用毛羽508の連続したシートは、ハンマーミル510によってより短い、不連続の繊維に分解される。次いで、繊維分解された未使用毛羽は、ハンマーミル提供装置512を介して形成チャンバ504へ供給される。
【0043】
形成チャンバ504に進入する繊維分解された未使用毛羽は、回転真空形成ドラム502の外面に提供される。形成ドラム502の回転及び真空は、形成ドラムの外面に、繊維分解された未使用毛羽の連続的な層を形成し、これにより、基板520を形成し、基板520を形成チャンバ504を通ってさらに搬送する。
【0044】
提供システム100は、ノズル出口202が形成チャンバ504内に配置され、形成ドラム502に向けられるように、配置されている。提供システム100は、上述のように、所定の体積の固体粒子材料を含有する供給ホッパ530を含んでよい。調量装置(例えばMoonachie, NJのAcrison, Inc. によって製造および販売されているようなスクリューフィーダ)は、所望の量の固体粒子材料を、固体供給流532において漏斗220へ供給する。ガス流534は、フィッティング226を介してインジェクタハウジング102のガス入口112へ供給される。使用されるガスが空気の場合、ガス流534は、上述のように、フィッティング226に接続された加圧空気源536によって提供されてよい。(選択的な構成要素(例えば毛羽バインダ)がこのプロセスに含まれている場合は、付加的な供給手段(図示せず)がプロセスに含まれてよい。固体粒子材料が形成チャンバ504に進入し、次いで基板520上に粒子層540として堆積させられ、これにより、粒子・基板複合材560を形成する。
【0045】
提供システム100は、図12に示されたものと同様の基板を提供すると考えられている。つまり、粒子層540の高さ542が時間の経過とともに実質的に均一となり、図12においてY方向に進行する基板520に均一な提供高さを提供するように、粒子層540が基板520に提供される。これは、提供高さ(Z方向)が供給方向(Y方向)でみて時間の経過とともに著しく変化するような、図3に示された慣用の方法及び装置を用いて製造された層のプロフィルと比較すべきである。
【0046】
図3に示された層は粒子層の端部の間で(X方向で)変化することも注意すべきである。これは、提供システム100を用いて提供された粒子層540が慣用の方法及び装置を用いて製造されたものと異なり、層540が端部544,546の間で均一な高さを維持する別の形式である。実際には、提供システム100を用いて提供される層540は、端部544,546において層540の著しくかつ認識可能な末端を有する。これは、層が不十分に規定されたエッジを有するような、慣用の方法及び装置を用いて製造された層とは対照的である。これは、基板520の特定のセクションのみが粒子層540で被覆されることになり、規定された目標領域以外が提供されることによる拒絶を減じるので、特に有利である。
【0047】
粒子・基板複合材560が形成ドラム502によって形成チャンバ504を通って搬送される時、粒子層540から過剰な材料を除去してリサイクルするためにそぎ取りロール570を選択的に使用することができる。そぎ取りロール570は、局所的に大きな堆積量を除去することによって、複合材560の重量分布のずれを改善することができる。しかしながら、そぎ取りロール570は、局所的に小さな量を有する(すなわちそぎ取りロール570のレベルよりも低い)複合材560の領域における重量分布のずれを改善するためには有効でない。提供システム100は、そぎ取りロール570を用いることなく複合材560の重量分布のずれを減じる形式において、基板520に固体粒子材料を提供することができる。従って、そぎ取りロール570を、製造プロセスから省略することもできる。
【0048】
粒子・基板複合材560が形成チャンバ504から出ると、粒子・基板複合材560は真空受渡しドラム580を介して形成ドラム504から取り出される。次いで、粒子・基板複合材560は、切断、その他の吸収性物品構成部材(フィルム、接着剤、弾性体、不織布)の提供、及び最終的な吸収性製品(例えばおむつ又は女性用衛生用品)のパッケージング等のその他の処理ステップのために受渡しドラム580,582を介して下流へ搬送される。
【0049】
図11の例示された実施形態において、回転式塵芥収集システム590を介して形成チャンバ504内に真空が形成される。真空は、形成チャンバ504を通じて約7000標準立方フィート/分(scfm)〜約16000scfmの合計空気量を生ぜしめる。形成チャンバ排出部592は、形成チャンバ504の上部空間において空気で運搬される塵芥及びその他の固体(例えば繊維分解された未使用毛羽、SAP粒子、選択的な毛羽及び/又は提供システム100によって提供されたバインダを含む)を除去し、塵芥及びその他の粒子を回転式塵芥収集システム590へ排出する。回転式塵芥収集システム590は、プロセス排出部594を介して廃棄物(例えば塵芥)をプロセスから追い出すために回転式フィルタ(図示せず)を使用する。非廃棄物(例えば繊維分解された未使用毛羽、SAP粒子、選択的な毛羽及び/又はバインダ)は、プロセスリサイクル596を介して回転式塵芥収集システム590によってリサイクルされる。一実施形態(図示せず)においては、プロセスリサイクル596を形成チャンバ504に直接に供給することができる。しかしながら、例示された実施形態では、プロセスリサイクル596は固体供給流532と組み合わされており、次いで両者は提供システム100によって形成チャンバ504へ供給される。この流れの組み合わせは、リサイクルされた材料と新規の供給材料とが形成チャンバに進入する前に予備混合される流れ滞留時間が増大されるという利点を有しており、これにより、最終的な粒子・基板複合材560の均一性が高まる。
【0050】
例示された提供システム100に特有の1つの利点は、開口130を調節できることにより様々な異なる流量及び様々な異なる圧力を提供するようにシステム100を構成できることである。特に、この調節能力を提供するためにシステム100を使用するための方法は、開口130が第1の開放面積を有するようにオクルーダ104をインジェクタハウジング102に対する第1の位置に配置し、空気を開口130に通過させ、固体粒子材料を第1の流量でインジェクタハウジング102に引き込み、固体粒子材料をノズル出口202から基板上へ排出することを含んでよい。さらに、この方法は、開口130が第2の開放面積を有するようにオクルーダ104をインジェクタハウジング102に対する第2の位置へ移動させることを含んでよく、第2の開放面積は第1の開放面積と異なる。この方法は、空気を開口130に通過させ、固体粒子材料を第2の流量でインジェクタハウジング102へ引き込み、第2の流量が第1の流量と異なり、固体粒子材料をノズル出口202から基板上へ排出することを含んでよい。
【0051】
図13は、このようなプロセスにおける管120の直径と固体粒子材料の質量流量(材料がインジェクタ内に引き込まれ、ノズル出口から排出される流量)との相関関係を示している。本発明の典型的な実施形態によれば、高吸収性樹脂(SAP)の質量流量は、約80kg/時〜約2000kg/時であってよい。しかしながら、SAP質量流量は、約210kg/時〜約600kg/時、又はさらにより特定して約210kg/時〜約480kg/時であってもよい。しかしながら、極めて高い圧力損失及び/又はガス及び粒子の分離等の望ましくない効果が生ずる恐れがあるが、図13に示された領域よりも下又は上における方法の実施も依然として可能であってよい。
【0052】
提供システムの変化態様
前述のように、図4〜図10に示された実施形態は、単に典型的なものであり、変更はここでは特に示されないが、本発明の開示の範囲で変更されてもよい。しかしながら、提供システム10の1つの変化態様が図14に示されている。この変化態様によれば、提供システム100は、米国特許仮出願第60/872942号明細書の優先権を主張しかつ米国を指定しておりかつ本願明細書において全ての目的のために全体を記載したものとする、国際公開第2008/068220号に開示されているような二成分システムと組み合わされている。
【0053】
図示のように、変化態様のシステム700は、図8から図10までに示されたノズル106と同様の構造を有してよいアダプタ702を有している。アダプタ702は2つの別個のシステムを形成しており、これらのシステムを材料流が流過する。第1の材料流は開口704を通ってアダプタ702から出るのに対して、第2の材料は、アダプタ702の中央に配置された矩形のノズル出口706を通って出る。開口704は、ノズル出口704よりも、アダプタ702の長手方向軸線からさらに離れて配置されているので、開口704から出る材料流は外側流と呼ばれてよいのに対し、ノズル出口706から出る材料流は内側流と呼ばれてよい。内側流は、例えば上述のシステムから出る流れである。
【0054】
開口704は、内縁710及び外縁712を有するプレート708に形成されている。プレート708は、アダプタ702の長手方向軸線に対して、内縁710と外縁712との間において角度が形成されている。特に、プレート708は、集束する流れを生ずるように角度が形成されている。つまり、開口704から出る外側流は、ノズル出口706から出る内側流に向かって流れ、アダプタ702の下流の自由流れ領域において内側流と混合される。集束形式での流れの混合は、システム700によって提供される固体粒子の均一性を高め、外側流と内側流との混合を高める。
【0055】
外側流は、例えば水及び/又は蒸気を含んでよい。水を含むことにより、固体粒子及び毛羽における電荷の蓄積が減じられる。水は、さらに、固体粒子へのバインダの付着を促進する。さらに、外側流は、内側流に含まれていない液体バインダを含んでいてよい。
【符号の説明】
【0056】
100 提供システム、 102 インジェクタハウジング、 104 オクルーダ、 106 ノズル、 110 材料入口、 112 ガス入口、 114 材料出口、 120 管、 122 第1の端部、 124 第2の端部、 130 開口、 140 ボア、 142 内面、 144 長手方向軸線、 150 縁部、 160 外面、 162 領域、 164 チャンバ、 166 第2の領域、 170 シール、 172 溝、 180 第3の領域、 182 係合区分、 190 支持体、 192 第1の端部、 200 ノズル入口、 202 ノズル出口、 204,206 区分、 208 導管、 220 漏斗、 222 導管、 224 導管、 226 フィッティング、 228 ディフューザ、 230 ディフューザ入口、 232 ディフューザ出口、 234 導管、 236 導管入口、 238 導管出口、 500 製造システム、 502 回転真空形成ドラム、 504 形成チャンバ、 506 未使用毛羽ロール、 508 未使用毛羽、 510 ハンマーミル、 512 ハンマーミル提供装置、 520 基板、 530 供給ホッパ、 532 固体供給流、 534 ガス流、 536 加圧空気源、 540 粒子層、 542 高さ、 544,546 端部、 560 粒子・基板複合材、 570 そぎ取りロール、 580,582 受渡しドラム、 590 回転式塵芥収集システム、 596 プロセスリサイクル、 700 システム、 702 アダプタ、 704 開口、 706 ノズル出口、 708 プレート、 710 内縁、 712 外縁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体粒子を提供するための提供システムであって、
材料入口と、ガス入口と、材料入口の下流における材料出口とを有するインジェクタハウジングが設けられており、
ガス入口と材料出口との間においてインジェクタハウジング内に可動に配置されたオクルーダが設けられており、インジェクタハウジングとオクルーダとの間に、材料入口の下流において、ガス入口及び材料出口と連通した少なくとも1つの調節可能な開口が設けられており、該開口が、オクルーダがインジェクタハウジングに対して第1の位置にあるときに第1の開放面積を有しており、前記開口が、オクルーダがインジェクタハウジングに対して第2の位置にあるときに第2の開放面積を有しており、第2の開放面積が第1の開放面積と異なり、
インジェクタハウジングの材料出口に接続されたノズル入口と、ノズル出口とを有するノズルが設けられており、前記ノズル入口が円形の横断面を有しており、前記ノズル出口が矩形の横断面を有していることを特徴とする、固体粒子を提供するための提供システム。
【請求項2】
固体粒子が、高吸収性樹脂(SAP)材料を含む、請求項1記載の提供システム。
【請求項3】
インジェクタハウジングが、長手方向軸線を備えるボアを有しており、オクルーダが、ボア内に配置された少なくとも第1の端部を有しかつ第1の位置と第2の位置との間において長手方向軸線に沿って軸方向に移動する管を含む、請求項1記載の提供装置。
【請求項4】
インジェクタハウジングが、ボアを形成する内面を有しており、管が、第1の端部の周に配置された縁部を有しており、インジェクタハウジングの内面と管の縁部との間に調節可能な開口が形成されている、請求項3記載の提供システム。
【請求項5】
管が、インジェクタハウジングの内面から間隔を置いて配置された外面を有しており、これにより少なくとも部分的に外面と内面との間にチャンバを形成しており、該チャンバが、ガス入口と調節可能な開口とに連通している、請求項4記載の提供システム。
【請求項6】
インジェクタハウジングの内面と、管の第1の端部の上流における管の外面との間に配置された少なくとも1つのシールが設けられている、請求項5記載の提供システム。
【請求項7】
管をボアの中央に配置するために、インジェクタハウジングに取り付けられた第1の端部と、管の外面の近傍における第2の端部とを備えた支持体が設けられている、請求項5記載の提供システム。
【請求項8】
管が長手方向軸線に沿って該長手方向軸線を中心にして移動するように、管が螺合によってインジェクタハウジングに結合されている、請求項3記載の提供システム。
【請求項9】
ガス入口に接続された加圧空気源が設けられている、請求項1記載の提供システム。
【請求項10】
材料入口に接続されたホッパが設けられており、所定の体積の固体粒子材料がホッパ内に配置されている、請求項9記載の提供システム。
【請求項11】
インジェクタハウジングの材料出口に取り付けられたディフューザ入口と、ノズル入口に接続されたディフューザ出口とを備えたディフューザが設けられている、請求項1記載の提供システム。
【請求項12】
ディフューザ出口に取り付けられた導管入口と、ノズル入口に取り付けられた導管出口とを備えた導管が設けられている、請求項11記載の提供システム。
【請求項13】
ノズル出口が、80mm〜250mmの長さと、20mm〜65mmの幅とを有している、請求項1記載の提供システム。
【請求項14】
材料入口と、ガス入口と、材料入口の下流における材料出口とを有するインジェクタハウジングが設けられており、ガス入口と材料出口との間においてインジェクタハウジング内に可動に配置されたオクルーダが設けられており、インジェクタハウジングとオクルーダとの間に、材料入口の下流において、ガス入口及び材料出口と連通した少なくとも1つの調節可能な開口が設けられており、該開口が、オクルーダがインジェクタハウジングに対して第1の位置にあるときに第1の開放面積を有しており、前記開口が、オクルーダがインジェクタハウジングに対して第2の位置にあるときに第2の開放面積を有しており、第2の開放面積が第1の開放面積と異なり、インジェクタハウジングの材料出口に接続されたノズル入口と、ノズル出口とを有するノズルが設けられており、前記ノズル入口が円形の横断面を有しており、前記ノズル出口が矩形の横断面を有している、固体粒子を提供するための提供システムを用いて、固体粒子材料を基板に提供する方法において、
開口が第1の開放面積を有するように、オクルーダをインジェクタハウジングに対して第1の位置に配置し、
空気を開口に通過させ、
固体粒子材料をインジェクタハウジング内に第1の流量で引き込み、
固体粒子材料をノズル出口から基板上へ排出し、
開口が第2の開放面積を有するように、オクルーダをインジェクタハウジングに対して第2の位置へ移動させ、第2の開放面積が第1の開放面積と異なり、
空気を開口に通過させ、
固体粒子材料をインジェクタハウジング内に第2の流量で引き込み、第2の流量が第1の流量と異なり、
固体粒子材料をノズル出口から基板上へ排出することを特徴とする、固体粒子材料を基板に提供する方法。
【請求項15】
固体粒子材料が、高吸収性樹脂(SAP)材料である、請求項14記載の固体粒子材料を基板に提供する方法。
【請求項16】
システムを通る質量流量が、約80kg/時〜約2000kg/時である、請求項14記載の固体粒子材料を基板に提供する方法。
【請求項17】
システムを通る質量流量が、210kg/時〜480kg/時である、請求項16記載の固体粒子材料を基板に提供する方法。
【請求項18】
請求項14記載の方法によって形成された吸収性物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2012−502784(P2012−502784A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526504(P2011−526504)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【国際出願番号】PCT/EP2009/061859
【国際公開番号】WO2010/031742
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】