説明

象形的組み合わせ及び使用頻度数を使用した小型キーパッドでのアルファベット入力装置及びアルファベット認識システム

【課題】小型キーパッドにおけるアルファベット入力装置及びアルファベット認識システムを提供する。
【解決手段】アルファベット入力装置は、少なくとも一つ以上のボタンを組み合わせてアルファベット文字を構成するようにアルファベットの画を分離して形象化した文字が割り当てられたボタンを含む第1キーパッド部と、‘A’、‘E’、‘O’、‘T’、‘I’のアルファベット文字が割り当てられたボタン中の一つ以上を含む第2キーパッド部と、を含む。アルファベット認識システムは、第1キーパッドまたは第2キーパッド部によって入力される一つ以上のボタンに割り当てられた文字の形象を組み合わせてアルファベット文字を認識したり、第2キーパッド部によって入力されるボタンに割り当てられたアルファベット文字を認識したり出力したりする制御部を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型キーパッドでのアルファベット入力装置及びアルファベット認識システムに関するもので、より具体的には、少なくとも一つ以上のボタンを組み合わせてアルファベット文字を構成して認識する小型キーパッドにおけるアルファベット入力装置及びアルファベット認識システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、大部分の小型キーパッドで使用する英文アルファベット入力装置は、トグル(toggle)方式を使用している。図1は、トグル方式を使用する既存英文キーパッドの配列構造を示した図である。図1に図示したように、基本的に4×3のボタン構造からなり、一つのボタン内に2〜4個のアルファベットが配置されている。
【0003】
トグル方式は、一つのボタン内に二〜三種類の英文アルファベットのグループを作っておくので、アルファベットのすべてを容易に知ることができる長所がある。しかし、実際にこのような種類のキーパッドを使用して英文アルファベットを入力する場合に、キーの位置とトグルになる順序を把握しなければならず、入力時には、何回もキーボタンを押さなければならないので、効率性の面では良くない結果を示す。さらに、同じボタン内の英文アルファベットを順列的に入力する場合に、システムが設定した待機時間だけ待った後に入力したり、使用者が任意に移動ボタンを押した後に入力したりしなければならないので、付加的な入力の手間が加えられるという問題点がある。
【0004】
前記のようなトグル方式の問題点を解決するために、小型キーパッドによるアルファベット入力のための組み合わせ方式の技術が提案されたことがある。移動通信端末機のアルファベット入力装置(特許文献1)、ハングルと英語の字素解体と再組み合わせによる文字認識モジュールを内蔵した文字入力装置(特許文献2)、及び携帯端末機の英文字入力キーパッド(特許文献3)などの特許及び実用新案がその例の一部である。図2は、組み合わせ方式の既存のアルファベット入力装置の構成を示した図である。図2に図示したように、組み合わせ方式の既存のアルファベット入力装置は、全て文字キーの組み合わせでアルファベットを生成するという点でトグル方式の問題点を克服しようと試みているが、組み合わせ文字の入力順列解釈時に発生する模倣性の問題を解決できないでいる。
【0005】
例えば、特許文献1(移動通信端末機のアルファベット入力装置)で、Fの組み合わせは、‘|’と‘─’、Iは‘|’、Tは‘─’と‘|’で成り立つが、使用者がITを入力するために‘|’、‘─’、‘|’の組み合わせ文字順列を入力した場合、ITと解釈することもできるがFIとも解釈し得る解釈の模倣性が発生する。
【0006】
特許文献3(携帯端末機の英文字入力キーパッド)の登録実用新案の場合にも同じ問題が存在する。すなわち、Vの組み合わせは、‘V’、Iは‘|’、Yは‘V’と‘|’の組み合わせだから、使用者がYを入力するために‘V’と‘|’を入力する場合に、VIとも解釈され得る。特許文献2(ハングルと英語の字素解体と再組み合わせによる文字認識モジュールを内蔵した文字入力装置)の場合にも、同じ問題点が存在する。
【0007】
各文字の組み合わせは、直観的であり得るが、単語や文章単位で文字組み合わせを順列形態で入力した時、システムが、使用者が願うアルファベットと解釈することが不可能である。このような模倣性の問題を解決するためには、トグルを使用する既存英文キーパッドの場合と同様に、区分の役割をする自動的な時間遅延が必要だったり、移動ボタンを押したりしなければならない。したがって、象形的文字組み合わせを使用するのにもかかわらず、使用者が学習するのに困難を強いることになり得、追加的な入力の手間発生を避けることができないという問題点がある。
【0008】
一方、アルファベットごとに実際に使用される頻度に差があるので、これを使用して頻度が高いアルファベットをより少ないクリックで出力することができるようにする必要がある。
【0009】
【特許文献1】韓国特許登録番号第10−0661457号
【特許文献2】韓国特許登録番号第10−0371381号
【特許文献3】韓国実用新案登録番号第20−0419301号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、既存に提案された方法の前記のような問題点を解決するために提案されたもので、少なくとも一つ以上を組み合わせてアルファベット文字を構成するようにアルファベットの画を分離して形象化したボタン及び使用頻度数が高いアルファベット文字に対するボタンを含むキーパッドを使用して、入力打数と入力時間を大幅に減少させる小型キーパッドでのアルファベット入力装置、及びアルファベット認識システムを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するための本発明による象形的組み合わせ及び使用頻度数をともに使用した小型キーパッドでのアルファベット入力装置は、少なくとも一つ以上のボタンを組み合わせてアルファベット文字を構成するように、アルファベットの画を分離して形象化した文字が割り当てられたボタンを含む第1キーパッド部と、及び‘A’、‘E’、‘O’、‘T’、‘I’のアルファベット文字が割り当てられたボタン中の一つ以上のボタンを含む第2キーパッド部と、を含む。
【0012】
ここで、前記第1キーパッド部は、‘─’、‘|’、‘.’、‘(’、‘)’、‘U’、‘V’ボタンを含んでいてよい。
【0013】
また、本発明の一態様において、前記第2キーパッド部は、‘A’、‘E’、‘O’ボタンを含む。
【0014】
また、本発明の一態様において、前記第2キーパッド部は、‘T’ボタンをさらに含むことができる。
【0015】
そして、前記アルファベット入力装置は、大文字と小文字を相互の変換する変換ボタン部をさらに含むことができる。
【0016】
また、前記目的を達成するための本発明による象形的組み合わせ、及び使用頻度数をともに使用した小型キーパッドでのアルファベット認識システムは、少なくとも一つ以上のボタンを組み合わせてアルファベット文字を構成するように、アルファベットの画を分離して形象化した文字が割り当てられたボタンを含む第1キーパッド部と、‘A’、‘E’、‘O’、‘T’、‘I’のアルファベット文字が割り当てられたボタン中の一つ以上を含む第2キーパッド部と、前記第1キーパッドまたは前記第2キーパッド部によって入力される一つ以上のボタンに割り当てられた文字の形象を組み合わせてアルファベット文字を認識したり、第2キーパッド部によって入力されるボタンに割り当てられたアルファベット文字を認識したりする制御部と、を含む。
【0017】
ここで、第1キーパッド部は、‘─’、‘|’、‘.’、‘(’、‘)’、‘U’、‘V’ボタンを含んでいてよい。
【0018】
また、本発明の他の1つの態様において、第2キーパッド部は、‘A’、‘E’、‘O’ボタンを含む。
【0019】
そして、前記制御部は、前記‘|’、‘)’、‘)’ボタンが順次に入力された場合、‘B’と認識して、前記‘(’ボタンが入力された場合、‘C’と認識して、前記‘|’、‘)’ボタンが順次に入力された場合’D’と認識してよい。
【0020】
また、前記制御部は、前記‘─’、‘|’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘F’と認識して、前記‘(’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘G’と認識して、前記‘|’、‘|’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘H’と認識してよい。
【0021】
また、前記制御部は、前記‘|’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘I’と認識して、前記‘U’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘J’と認識して、前記‘|’、‘(’ボタンが順次に入力された場合、‘K’と認識してよい。
【0022】
また、前記制御部は、前記‘|’、‘─’ボタンが順次に入力された場合、‘L’と認識して、前記‘|’、‘|’、‘V’ボタンが順次に入力された場合、‘M’と認識して、前記‘|’、‘V’ボタンが順次に入力された場合、‘N’と認識してよい。
【0023】
また、前記制御部は、前記‘|’、‘|’、‘)’ボタンが順次に入力された場合、‘P’と認識して、前記‘O’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘Q’と認識して、前記‘|’、‘)’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘R’と認識してよい。
【0024】
また、前記制御部は、前記‘(’、‘)’ボタンが順次に入力された場合、‘S’と認識して、前記‘─’、‘|’ボタンが順次に入力された場合、‘T’と認識して、前記‘V’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘Y’と認識して、前記‘─’、‘.’、‘─’ボタンが順次に入力された場合、‘Z’と認識してよい。
【0025】
また、前記制御部は、前記‘V’ボタンが設定された時間以内に連続二度入力された場合、‘W’と認識してよい。
【0026】
また、前記制御部は、前記‘U’ボタンが設定された時間以内に連続二度入力された場合、‘X’と認識してよい。
【0027】
また、前記制御部は、前記‘A’ボタンが入力された場合、‘A’を出力装置に出力して、前記‘E’ボタンが入力された場合、‘E’と認識してよい。
【0028】
また、前記制御部は、前記‘O’ボタンが入力された後、‘.’ボタンを除く他のボタンが入力された場合、‘O’と認識してよい。
【0029】
また、前記制御部は、前記‘U’ボタンが設定された時間内に一度だけ入力された場合、又は、‘U’ボタンが入力された後‘.’ボタンを除く他のボタンが入力された場合、‘U’と認識して、前記‘V’ボタンが設定された時間内に一度だけ入力された場合、又は、‘V’ボタンが入力された後‘.’ボタンを除く他のボタンが入力された場合、‘V’と認識してよい。
【0030】
ここで、前記第2キーパッド部は、‘T’ボタンをさらに含むことができ、前記制御部は前記‘T’ボタンが入力された場合、‘T’と認識してよい。
【0031】
また、前記アルファベット認識システムは、大文字と小文字を相互に変換する変換ボタン部をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明で提案している象形的組み合わせ及び使用頻度数をともに使用した小型キーパッドでのアルファベット入力装置及びアルファベット認識システムによると、小型キーパッドに表示された多数の文字の象形的組み合わせを使用して入力打数と入力時間を大幅に減少させることができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下では添付図面を参照して、本発明による実施例に対して詳細に説明する。
【0034】
図3及び図4は、本発明の一実施例による象形的組み合わせ及び使用頻度数をともに使用するアルファベット入力装置及びアルファベット認識システムでの、キーパッド構成を図示した図である。図3及び図4に図示したように、本発明の一実施例による象形的組み合わせ及び使用頻度数をともに使用するアルファベット入力装置は、少なくとも一つ以上のボタンを組み合わせてアルファベット文字を構成するように、アルファベットの画を分離して形象化したボタンを含む第1キーパッド部、及び使用頻度数が高いアルファベット文字に対するボタンを含む第2キーパッド部を含む。
【0035】
前記第2キーパッド部は、一例として‘A’、‘E’、‘O’、‘T’、‘I’のアルファベット文字が割り当てられたボタン中の一つ以上のボタンを含む。
【0036】
また、本発明の一実施例によるアルファベット入力システムは、上述の第1キーパッド部及び第2キーパッド部を含み、そこに第1キーパッド部または第2キーパッド部によって入力される一つ以上のボタンに割り当てられた文字の形象を組み合わせてアルファベット文字を認識したり、第2キーパッド部によって入力されるボタンに割り当てられたアルファベット文字を認識したりする制御部をさらに含む。
【0037】
また、制御部は、認識したアルファベット文字を出力装置を通じて出力するように制御することができる。
【0038】
図3では、第1キーパッド部として、‘─’、‘|’、‘.’、‘(’、‘)’、‘U’、‘V’の7個のボタンが使用されていて、第2キーパッド部として、‘A’、‘E’、‘O’の3個のボタンが使用されている。‘O’ボタンの場合、使用頻度数が高いアルファベット文字に対するボタンという点で、第2キーパッド部に属するとみることもでき、‘O’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘Q’が出力されるという点から、第1キーパッド部に属するとみることもできる。
【0039】
図3及び図4に図示しなかったが、本発明の一実施例による象形的組み合わせ及び使用頻度数をともに使用するアルファベット入力装置及びアルファベット認識システムは、大文字と小文字を相互に変換する変換ボタン部をさらに含むこともできる。
【0040】
象形的組み合わせ方式は、それぞれの組み合わせ文字を結合させて一つのアルファベットを完成するので、トグル方式のように多数のアルファベット文字がグループを形成する形態のボタン配列を要せず、自動的な待機時間や移動ボタンも必要としない。
【0041】
図3に図示された一実施例では、既存のキーパッドに適用させるため、キーパッドを構成するキーボタン数は、10個に制限して定義した。各組み合わせ文字のキーボタン配置は、アルファベットの頻度数と組み合わせツリーの構造を考慮して、一つのボタンに一つの文字を割り当てることによって、直観的なインターフェースを有するようにした。
【0042】
しかし、本発明の実施例におけるキーパッドは、図3に図示した形態に制限されるのではなく、多様な配置形態を有することができる。例えば、図4に図示したように、空白状態で表示された2個のキー位置の中で一つに、使用頻度が高い文字、例えば、Tのような文字を追加で配置することもできる。
【0043】
図5は、英語文章で使用される各アルファベットの頻度数に対する統計資料を示した図である。図5に図示したように、E、T、A、O、Iが一番高い頻度数を示す。象形的組み合わせ方式は、多数の文字組み合わせで一つのアルファベットを完成させる方式であるが、頻度数が高いアルファベットの場合には、一回のボタンクリックだけでも入力が可能になるように設計することが理想的である。しかし、キーパッドを構成するボタン数の制約があるので一定部分の相反関係は不可避である。
【0044】
図3及び図4に図示したように、本発明の一実施例では、一番高い頻度数を示すE、T、A、O、Iの中で、E、A、Oは一つの組み合わせキーだけで入力を可能にして、TとIは二つの文字の組み合わせで入力を可能にした。
【0045】
また、第1キーパッド部と第2キーパッド部のボタン組み合わせを通じて、前記で言及しなかった他のアルファベット文字の具現が可能になるように設計した。
【0046】
例えば、Tを入力するためには、‘─’と’|’を組み合わせなければならないが、‘─’はLやFを入力するためにも使用することができる。
【0047】
もちろん、図4に図示したように、Tを追加でキーに配置する場合には、一つの組み合わせキーだけでTを入力することもできる。
【0048】
図6は、図3に図示されたキーパッドを使用する場合の各アルファベットの組み合わせツリー構造を示した図である。
【0049】
図6に図示したように、制御部は、‘|’、‘)’、‘)’ボタンが順次に入力された場合、‘B’と認識して、‘(’ボタンが入力された場合、‘C’と認識して、前記‘|’、‘)’ボタンが順次に入力された場合、‘D’と認識する。
【0050】
また、制御部は、‘─’、‘|’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘F’と認識して、‘(’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘G’と認識して、‘|’、‘|’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘H’と認識する。
【0051】
また、制御部は、‘|’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘I’と認識して、‘U’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘J’と認識して、‘|’、‘(’ボタンが順次に入力された場合、‘K’と認識する。
【0052】
また、制御部は、‘|’、‘─’ボタンが順次に入力された場合、‘L’と認識して、‘|’、‘|’、‘V’ボタンが順次に入力された場合、‘M’と認識して、‘|’、‘V’ボタンが順次に入力された場合、‘N’と認識する。
【0053】
また、制御部は、‘|’、‘|’、‘)’ボタンが順次に入力された場合、‘P’と認識して、‘O’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘Q’と認識して、‘|’、‘)’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘R’と認識する。
【0054】
また、制御部は、‘(’、‘)’ボタンが順次に入力された場合、‘S’と認識して、‘─’、‘|’ボタンが順次に入力された場合、‘T’と認識して、‘V’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘Y’と認識して、‘─’、‘.’、‘─’ボタンが順次に入力された場合、‘Z’と認識する。
【0055】
また、制御部は、‘V’ボタンが設定された時間以内に連続二度入力された場合、‘W’と認識する。
【0056】
また、制御部は、‘U’ボタンが設定された時間以内に連続二度入力された場合、‘X’と認識する。
【0057】
また、制御部は、‘A’ボタンが入力された場合、‘A’を出力装置に出力して、‘E’ボタンが入力された場合、‘E’と認識する。
【0058】
また、制御部は、‘O’ボタンが入力された後、‘.’ボタンを除く他のボタンが入力された場合、‘O’と認識する。
【0059】
また、制御部は、‘U’ボタンが設定された時間内に一度だけ入力された場合、又は、‘U’ボタンが入力された後‘.’ボタンを除く他のボタンが入力された場合、‘U’と認識して、前記‘V’ボタンが設定された時間内に一度だけ入力された場合、又は、‘V’ボタンが入力された後‘.’ボタンを除く他のボタンが入力された場合、‘V’と認識する。
【0060】
もし、図4に図示したように、Tがキーパッドのいずれか一つのキーボタンに割り当てられた場合、制御部は、‘T’ボタンが入力された場合に‘T’と認識する。すなわち、この場合に使用者は、‘T’を入力するために前記‘─’、‘|’ボタンを順次に押す必要がない。
【0061】
制御部は、上述のように使用者によって入力されたボタンを組み合わせてアルファベット文字を認識するだけでなく、認識されたアルファベット文字を、出力装置を通じて使用者に出力することもできる。
【0062】
本発明で提案している象形的組み合わせ方式で定義したアルファベット文字の組み合わせツリー構造は、既存システムの問題を根本的に解決している。但し、WとXの場合はそれぞれVとUボタンの二重クリックを使用して組み合わせられ、この場合、あらかじめ設定された時間、例えば、0.2秒以内に入力した場合のみ、組み合わせ文字が完成し、時間内に入力することができない場合、個別の文字で入力される。
【0063】
本発明で提案している組み合わせ方式の入力方法は、削除の場合にも有用である。すなわち、使用者が入力中の文字を削除する場合に、入力文字をすぐ削除しないで、組み合わせ文字の以前の組み合わせ状態に移動して、他の組み合わせでの結合が可能である。例えば、Bを削除すればDに変換され、ここで、‘.’文字を入力したる場合、Rに変換される。
【0064】
トグル入力方式において、トグルになる数と同一ボタン内の文字を順列的に入力する時に追加的に発生する費用が機会費用であるとすると、本発明で提案する組み合わせ入力方式においては、各英文アルファベットの組み合わせが機会費用である。このような機会費用を比較して見る時、既存のトグル入力方式と比べて、本発明が提案する入力方式は、より少数の入力打数と時間が必要となる。例えば、‘DEFENCE’という単語を入力しようとすると、トグル方式では移動ボタンを含み18回の入力が必要であるが、本願が提案する組み合わせ方式では、11回の入力で入力が可能である。
【0065】
以上、説明した本発明によるアルファベット入力装置及びアルファベット認識システムは、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって多様な変形や応用が可能であり、本発明による技術的思想の範囲は、特許請求の範囲によって決定されなければならないだろう。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】トグル方式を使用した既存の英文キーパッドの配列構造を示した図である。
【図2】組み合わせ方式の既存のアルファベット入力装置の構成を示した図である。
【図3】本発明の一実施例による象形的組み合わせ及び使用頻度数をともに使用する新しいアルファベット入力装置のキーパッド構成を示した図である。
【図4】本発明の一実施例による象形的組み合わせ及び使用頻度数をともに使用する新しいアルファベット入力装置のキーパッド構成を示した図である。
【図5】英文で使用される各アルファベットの頻度数に対する統計資料を示した図である。
【図6】図3に図示したような、本発明の一実施例による象形的組み合わせ及び使用頻度数をともに使用するアルファベット入力装置で、アルファベットそれぞれの組み合わせツリー構造を示した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
小型キーパッドでのアルファベット入力装置において、
少なくとも一つ以上のボタンを組み合わせてアルファベット文字を構成するようにアルファベットの画を分離して形象化した文字が割り当てられたボタンを含む第1キーパッド部と、
‘A’、‘E’、‘O’、‘T’、‘I’のアルファベット文字が割り当てられたボタン中の一つ以上のボタンを含む第2キーパッド部と、を含む、アルファベット入力装置。
【請求項2】
前記第1キーパッド部が、‘─’、‘|’、‘.’、‘(’、‘)’、‘U’、‘V’ボタンを含む、請求項1に記載のアルファベット入力装置。
【請求項3】
前記第2キーパッド部が、‘A’、‘E’、‘O’ボタンを含む、請求項2に記載のアルファベット入力装置。
【請求項4】
前記第2キーパッド部が、‘T’ボタンをさらに含むことを特徴とする、請求項3に記載のアルファベット入力装置。
【請求項5】
前記アルファベット入力装置が、大文字と小文字を相互に変換する変換ボタン部をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のアルファベット入力装置。
【請求項6】
小型キーパッドでのアルファベット認識システムにおいて、
少なくとも一つ以上のボタンを組み合わせてアルファベット文字を構成するようにアルファベットの画を分離して形象化した文字が割り当てられたボタンを含む第1キーパッド部と、
‘A’、‘E’、‘O’、‘T’、‘I’のアルファベット文字が割り当てられたボタン中の一つ以上を含む第2キーパッド部と、
前記第1キーパッドまたは前記第2キーパッド部によって入力される一つ以上のボタンに割り当てられた文字の形象を組み合わせてアルファベット文字を認識したり、前記第2キーパッド部によって入力されるボタンに割り当てられたアルファベット文字を認識したりする制御部と、を含む、アルファベット認識システム。
【請求項7】
前記第1キーパッド部が、‘─’、‘|’、‘.’、‘(’、‘)’、‘U’、‘V’ボタンを含む、請求項6に記載のアルファベット認識システム。
【請求項8】
前記第2キーパッド部が、‘A’、‘E’、‘O’ボタンを含む、請求項7に記載のアルファベット認識システム。
【請求項9】
前記制御部が、
前記‘|’、‘)’、‘)’ボタンが順次に入力された場合、‘B’と認識して、
前記‘(’ボタンが入力された場合、‘C’と認識して、
前記‘|’、‘)’ボタンが順次に入力された場合、‘D’と認識して、
前記‘─’、‘|’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘F’と認識して、
前記‘(’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘G’と認識して、
前記‘|’、‘|’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘H’と認識して、
前記‘|’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘I’と認識して、
前記‘U’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘J’と認識して、
前記‘|’、‘(’ボタンが順次に入力された場合、‘K’と認識して、
前記‘|’、‘─’ボタンが順次に入力された場合、‘L’と認識して、
前記‘|’、‘|’、‘V’ボタンが順次に入力された場合、‘M’と認識して、
前記‘|’、‘V’ボタンが順次に入力された場合、‘N’と認識して、
前記‘|’、‘|’、‘)’ボタンが順次に入力された場合、‘P’と認識して、
前記‘O’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘Q’と認識して、
前記‘|’、‘)’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘R’と認識して、
前記‘(’、‘)’ボタンが順次に入力された場合、‘S’と認識して、
前記‘─’、‘|’ボタンが順次に入力された場合、‘T’と認識して、
前記‘V’、‘.’ボタンが順次に入力された場合、‘Y’と認識して、
前記‘─’、‘.’、‘─’ボタンが順次に入力された場合、‘Z’と認識することを特徴とする、請求項8に記載のアルファベット認識システム。
【請求項10】
前記制御部が、前記‘V’ボタンが設定された時間以内に連続二度入力された場合、‘W’と認識することを特徴とする、請求項9に記載のアルファベット認識システム。
【請求項11】
前記制御部が、前記‘U’ボタンが設定された時間以内に連続二度入力された場合、‘X’と認識することを特徴とする、請求項10に記載のアルファベット認識システム。
【請求項12】
前記制御部が、
前記‘A’ボタンが入力された場合、‘A’と認識して、
前記‘E’ボタンが入力された場合、‘E’と認識して、
前記‘O’ボタンが入力された後、‘.’ボタンを除く他のボタンが入力された場合、‘O’と認識して、
前記‘U’ボタンが設定された時間内に一度だけ入力された場合、又は‘U’ボタンが入力された後‘.’ボタンを除く他のボタンが入力された場合、‘U’と認識して、
前記‘V’ボタンが設定された時間内に一度だけ入力された場合、又は、‘V’ボタンが入力された後‘.’ボタンを除く他のボタンが入力された場合、‘V’と認識することを特徴とする、請求項11に記載のアルファベット認識システム。
【請求項13】
前記第2キーパッド部が、‘T’ボタンをさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載のアルファベット認識システム。
【請求項14】
前記制御部が、前記‘T’ボタンが入力された場合、‘T’と認識することを特徴とする、請求項13に記載のアルファベット認識システム。
【請求項15】
前記制御部が、認識されたアルファベット文字を出力装置に出力するように制御することを特徴とする、請求項6に記載のアルファベット認識システム。
【請求項16】
前記アルファベット認識システムが、大文字と小文字を相互に変換する変換ボタン部をさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載のアルファベット認識システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−20747(P2010−20747A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−326392(P2008−326392)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(505224569)インハ インダストリー パートナーシップ インスティテュート (17)
【氏名又は名称原語表記】Inha−Industry Partnership Institute
【Fターム(参考)】