説明

負荷を電気的に接触させるための差込みコネクタ

【課題】差込みコネクタを改良する。
【解決手段】バス能力のあるエレクトロニクス(4)を備えた接触仲介部材(1)と、接触仲介部材(1)をハウジング(16)内に配置するために設けられている固定部材(10)とを有する、特に導体レーンを備えたバスシステム内の、電気的な負荷(34)を接触させるための差込みコネクタ(24)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導体レーンを有し、特にバスシステム内で、負荷を電気的に接触させるための、特に自動車用暖房あるいは空調設備用の、差込みコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
今日の車両空調設備は、制御装置を介して開ループ制御ないし閉ループ制御され、その制御装置は、中央コンソールないしは計器パネル内に配置されている、操作ユニットを備えた構造的ユニットとして形成されている。操作および制御装置は、スイッチ、キー、ダイヤルなどの操作部材を有しており、その操作部材を介して、所望の温度、所望の空気分配などのような、ユーザー調節を入力することができる。入力された信号は、制御装置内で電子的に処理されて、電気的接続、通常円形導体、を介して空調設備へ供給され、その空調設備は空気案内ハウジングとその中に配置されているフィルタ、熱交換器、空気流制御部材、アクターおよび場合によってはセンサを有している。ケーブルハーネスを介して、センサとアクター、たとえば空気流制御部材のためのステッピングモータ、送風機のような空調装置の電気的コンポーネントが互いに接続されている。
【0003】
多くのアクターとセンサは、全体として配線の手間の増大、すなわち個々の電気的コンポーネントを接触させるための手間の増大およびそれに伴うコストをもたらす。通常、取り付ける場合に、電気的接触はコネクタによって行われ、そのコネクタは取り付ける際に対応する差込みジャック内へ差し込まれる。これは、該当するコンポーネントないし導線の組込み前または組込み後に行われる。さらに、コンポーネントを取り外す場合に、工具を用いてボルトを緩めて、差込み接続を分離しなければならない。さらに、コネクタとそれに応じた差込みジャックを使用する場合に、それぞれ少なくとも3つの接触箇所が設けられ、それが全体として潜在的エラー源となる。
【0004】
従来技術(たとえば、特許文献1を参照)からは、車両組込み部品、特に窓ガラス内に一体化された、フラットなアンテナ導体構造の接触が知られている。その場合に接触させるために、車両組込み部品上に配置された、第1の接触手段と、ボディ側で少なくとも1つの接触基部に配置された、第2の接触手段が設けられている。第1の接触手段の、対応する第2の接触手段との接触は、組み込む際に車両組込み部品と接触基部との間の相対移動によって行われ、その場合に相対移動は、一方で、接触基部がすでに組み込まれている場合には、車両組込み部品によって、たとえば上に載せることによって、他方で、車両組込み部品がすでに組み込まれている場合には、接触基部によって、たとえば上に載せることによって、実施される。しかし、この種の接触は、まだ解決されていない課題を残している。
【0005】
今日のバスシステムは、通常、市場で一般的な円形導体差込み接点を有する円形導体とエレクトロニクス内蔵の負荷、たとえばステッピングモータとからなる。エレクトロニクスが故障した場合に、負荷、たとえばステッピングモータは、エレクトロニクスと一緒に交換されて、廃棄される。負荷からのエレクトロニクスの分離は、極めて高いコストと手間をかけないと実現できない。
【0006】
従来の接触においては、導体と負荷の接点との間に、多数の接触箇所が必要とされる。同時にコネクタを有する円形導体、エレクトロニクスおよび負荷というコンプリートシステムが、多くの組込み空間を必要とする。
【特許文献1】ドイツ公開公報DE19605999A1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、改良された差込みコネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、請求項1の特徴を有する差込みコネクタ(すなわち、バス能力のあるエレクトロニクスを備えた接触仲介部材と、接触仲介部材をハウジング内に配置するために設けられている固定部材とを有する、特に導体レーンを備えたバスシステム内の、電気的な負荷を接触させるための差込みコネクタ)によって、解決される。好ましい形態が、従属請求項の対象である。
【発明の実施の形態】
【0009】
本発明に基づく差込みコネクタは、バス能力のあるエレクトロニクスを備えた接触仲介部材と、接触仲介部材をハウジング内に配置するために設けられた固定部材とを有している。
【0010】
接触仲介部材は、好ましくは、ほぼ矩形の基本形状を有するフラットな構成部品であって、その幅が使用されるフラット導体の幅にほぼ相当する。接触仲介部材のために、両面のプレートが好ましい。しかしまた、接触仲介部材がフレキシブルなプレート(FPC)、プラスチックからなるMID構成部品または回りに吹き付けされた打抜き格子であることも可能である。好ましい形態において、接触仲介部材の表面側に、バス能力を有するエレクトロニクスが配置されている。
【0011】
接触仲介部材の表面側の1つ、たとえば前側に、接触仲介部材をフラット導体と、ないしは接触仲介部材上にあるエレクトロニクスをフラット導体と接触させるための、好ましくは弾性的な、接触部材、たとえばばね接点が設けられている。好ましい形態においては、接触仲介部材の前側上には、さらに、バス能力のあるエレクトロニクス、たとえばASICと様々なSMD構成部品が設けられている。
【0012】
接触仲介部材の後ろ側上には、接触仲介部材を負荷と、ないしは接触仲介部材上にあるエレクトロニクスを負荷と接触させるための接触面が設けられている。接触面の代りに、負荷に接触するために、そこに弾性的な接触部材、たとえばばね接点を設けることができる。接触仲介部材の前側(=接触仲介部材とフラット導体の間の接触)と接触仲介部材の後ろ側(=接触仲介部材と負荷の間の接触)は、互いに電気的に接続されている。
【0013】
固定部材は、好ましくはほぼ矩形の基本形状を有するフラットな構成部品であって、その寸法、幅と長さは、使用される接触仲介部材の対応する寸法よりも大きい。固定部材は、開口部を有しており、その寸法は接触仲介部材の寸法にほぼ相当するので、接触仲介部材を固定部材の開口部内に配置することができる。
【0014】
固定部材は、たとえば射出成形によってプラスチックから形成することができる。好ましい形態において、固定部材はフラット導体を固定部材に配置するため、および固定部材をハウジング内に配置するための位置決め補助を有している。フラット導体を固定部材に配置するための位置決め補助は、好ましくは固定部材の外端縁に一体的に形成された、1つまたは複数の突起の形状で形成されている。固定部材をハウジング内に配置するための位置決め補助は、固定部材の外側輪郭の切欠きまたは突出部の形状で、あるいは孔または突起の形状で、形成することができる。好ましくはこの位置決め補助は、固定部材の外側輪郭の突出部の形状で形成されている。
【0015】
ハウジングは、オーバーシェルとアンダーシェルとからなり、それらはたとえば射出成形方法でプラスチックから形成されている。好ましくはオーバーシェルとアンダーシェルは、それらが折り畳まれてハウジングに組み立てられることができるように、1つまたは複数の弾性的なウェブによって互いに結合されており、その場合に1つまたは複数の弾性的なウェブが継手として作用する。特に好ましい形態において、ハウジングのオーバーシェルとアンダーシェルは係止手段を有しており、その係止手段がボルトなどのような付加的な固定手段なしで、ハウジングの組み立てを許す。
【0016】
ハウジングの大きさと形状が、接触仲介部材と固定部材をハウジングの内部に収容することを許す。ハウジングは、好ましい形態において、固定部材をハウジング内に配置するための固定部材の位置決め補助と関連する、位置決め補助を有している。固定部材をハウジング内に配置するためのハウジングの位置決め補助は、側壁の切欠きまたは突出部の形式で、あるいは孔または突起の形式で形成することができる。好ましくはこの位置決め補助は、ハウジングのオーバーシェルおよび/またはアンダーシェルの側壁の切欠きの形式で形成されているので、ハウジングが組み立てられた場合に、固定部材の外側輪郭の突出部がハウジングの側壁の切欠き内へ嵌入する。
【0017】
ハウジングは、少なくとも2つの開口部を有しており、第1の開口部はフラット導体を挿通させるために用いられ、第2の開口部は接触仲介部材を負荷と、ないしは接触仲介部材上にあるエレクトロニクスを負荷と接触させるために用いられる。第1の開口部は、オーバーシェルの側壁またはアンダーシェルの側壁の切欠きによって、あるいはそれぞれオーバーシェルとアンダーシェルの側壁の切欠きによって形成することができる。第2の開口部は、ハウジングのオーバーシェルの開口部によって、あるいはアンダーシェルの開口部によって形成される。
【0018】
差込みコネクタを組み立てるために、まず、フラット導体が固定部材に位置決めされる。そのために、フラット導体が固定部材の位置決め補助に位置決めされる。位置決め補助が、位置決め部材の端縁に一体的に形成された突起からなる場合に、その突起がそれ用に設けられている、フラット導体の開口部内へ導入される。
【0019】
次に、フラット導体が固定部材上で反対側の端縁へ案内される。その場合にフラット導体が固定部材の開口部を覆い、その開口部の寸法が接触仲介部材の寸法にほぼ相当する。その後接触仲介部材が固定部材の開口部内へ、その前側がフラット導体と接触するように挿入されて、固定部材の開口部内へ押し込まれる。
【0020】
その後、固定部材が、挿入された接触仲介部材およびそれらの間に延びるフラット導体と共に、ハウジングのオーバーシェルまたはアンダーシェル内へ挿入されて、次にハウジングが組み立てられるので、フラット導体がハウジングの第1の開口部を通って延び、負荷を接触させるための接触仲介部材の接点が、ハウジングの第2の開口部を通して外部から接近できる。
【0021】
固定部材と接触仲介部材とを有する、包囲するハウジングは、いわゆるスマートコネクタであって、それがフラット導体と接続されている。
【0022】
このスマートコネクタが、その後、負荷を接触させるための接触仲介部材の、外部から接近できる接点によって負荷に、スマートコネクタがその接点と負荷の対応する接点、たとえばばね接点とによって電気的接続をもたらすように、取り付けられる。
【0023】
本発明によって、ケーブルレーン、バス能力のあるエレクトロニクスおよび負荷の間を接触させる改良されたシステムが提供され、そのシステムがケーブルレーンを安価かつ可変に形成し、同時にケーブルレーンから周辺機器へのインターフェイスを標準化することを可能にする。
【0024】
本発明に基づく差込みコネクタによって、ケーブルレーンを標準化することが可能である。というのは、種々の変形例の間の唯一の差は、導線長さ、負荷の数、エレクトロニクスの数およびその位置が変化することにあるからである。従ってエレクトロニクスを含めた負荷の位置は、ケーブルレーンを全自動で形成する場合に、製造設備のソフトウェアのみによって変更することができる。ケーブルレーン形成は、単純化され、コストが節約される。
【0025】
本発明の他の利点は、修理の場合にエレクトロニクスまたは負荷の交換が簡単なことであって、それによって修理のコストと手間が低下する。
【0026】
導体から負荷の接点までの接触箇所の減少も、同様にポジティブに評価される。というのは、接触箇所のこの減少によって、ケーブルレーンの品質が向上するからである。
【実施例】
【0027】
図面を用いて、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0028】
すべての図において、互いに相当する部分には、同一の参照符号が設けられている。
【0029】
図1には、接触仲介部材1(構造支持体ユニットとも称する)の表面側、たとえば前側S1が示されている。
【0030】
接触仲介部材1の前側S1上に、バス能力を有するエレクトロニクス4が配置されている。さらに、接触仲介部材1の前側S1に、接触仲介部材1上にあるエレクトロニクス4を電気的/電子的に接触させるための接触部材6としての弾性的なばね接点が配置されている。
【0031】
図2には、接触仲介部材1の後ろ側S2が示されている。
【0032】
接触仲介部材1の後ろ側S2上には、接触仲介部材1上にあるエレクトロニクス4を負荷と電気的/電子的に接触させるための接触面8が配置されている。
【0033】
図3には、固定部材10が示されており、その固定部材は接触仲介部材1を簡単に取り付け、かつ確実に配置するために設けられている。
【0034】
固定部材10は、フラットな、ほぼ矩形の構成部品であって、その外側寸法、長さと幅は、接触仲介部材1の対応する寸法よりも大きい。固定部材10は、矩形の開口部12を有しており、その寸法は接触仲介部材1の寸法にほぼ相当するので、接触仲介部材1は固定部材10の開口部12内に配置することができる。
【0035】
固定部材10は、プラスチックから一体的に形成されており、図4に示すように、固定部材10にフラット導体14を配置するため、ないし図5に示すように、ハウジング16内に固定部材10を配置するための位置決め補助P1とP2を有している。
【0036】
固定部材10にフラット導体14を配置するための位置決め補助P1は、固定部材10の前側の外端縁に形成された2つの突起18からなる。ハウジング16内に固定部材10を配置するための位置決め補助P2は、固定部材10の外側輪郭の2対の突出部20、22からなる。その場合に突出部の第1の対20は、固定部材10の前側の、2つの突起19も設けられている、外端縁の端部に配置されており、突出部の第2の対22は、固定部材10の2つの対向する側方外端縁のそれぞれ一方に配置されている。
【0037】
図4には、固定部材10が挿入されたフラット導体14と共に示されている。
【0038】
固定部材10にフラット導体14を位置決めするために、固定部材10にフラット導体14を配置するための位置決め補助P1の突起18が、フラット導体14にそのために設けられている開口部内へ導入される。次に、フラット導体14が固定部材10上で反対側の端縁まで案内される。その場合にフラット導体14が固定部材10の開口部12を覆い、その寸法は、接触仲介部材1の寸法にほぼ相当する。換言すると:接触仲介部材1は、矩形の両面のプレートであって、その幅が使用されるフラット導体14の幅にほぼ相当する。接触仲介部材1の前側S1と後ろ側S2は、互いに電気的に接続されている。
【0039】
図5には、本発明に基づく差込みコネクタ24のすべての構成部品−接触仲介部材1、固定部材10、ハウジング16およびフラット導体14が、第1の組立てステップにおいて示されている。
【0040】
ハウジング16は、オーバーシェル16a、アンダーシェル16bおよびオーバーシェル16aとアンダーシェル16bを結合する横側と縦側のウェブ16cからなる、プラスチック成形部品である。横側のウェブ16cは、ハウジング16の幅全体にわたってはおらず、該当するハウジング側の両方の端部にそれぞれ一部を残しており、その幅が、固定部材10の前側の外端縁の端部に配置された突出部20の幅にほぼ相当する。
【0041】
それによってオーバーシェル16aとアンダーシェル16bは、折り畳むことによってハウジング16として組み立てられることができ、その場合に横側のウェブ16cは継手として作用し、組み立てられた状態においてハウジング16の側壁を形成する。それぞれハウジング16の種類と形成に応じて、横側のウェブ16cおよび/または縦側のウェブ16cを弾性的に、あるいは安定した形状に形成することができる。横側のウェブ16cの両側において、ハウジング16の側壁に切欠き26が設けられており、その切欠きはハウジング16内に固定部材10を配置するための位置決め補助P2を収容するのに適している。ハウジング16のオーバーシェル16aとアンダーシェル16bは、横側のウェブ16cとは反対の側に係止部材28を有しており、その係止部材が付加的な固定手段なしでハウジング16の組立てを許す。
【0042】
ハウジング16の大きさと形状が、接触仲介部材1と固定部材10をハウジング16の内部に配置することを許す。ハウジング16は、ハウジング16のオーバーシェル16aとアンダーシェル16bの側壁または縦側のウェブ16c内に切欠き26の形状の位置決め補助P3を有しており、それがハウジング16内に固定部材10を配置するための固定部材10の位置決め補助P2と互いに関連するので、ハウジング16が組み立てられた場合に、固定部材10の外側端縁の突出部22が、ハウジング16の側壁の切欠き26内へ嵌り込む。
【0043】
ハウジング16は、さらに、2つの開口部30a、30bを有しており、その場合に第1の開口部30aはフラット導体14を挿通させるために用いられ、第2の開口部30bは接触仲介部材1を負荷と、ないしは接触仲介部材1上にあるエレクトロニクス4を負荷と、接触させるために用いられる。
【0044】
第1の開口部30aは、ハウジング16のオーバーシェル16aもアンダーシェル16bも横側ウェブ16cと対向する側に側壁を持たないことによって、形成されている。それによって組み立てられた状態においてハウジング16のこの側が開放したままとなる。第2の開口部30bは、オーバーシェル16aの矩形の開口部によって形成されている。
【0045】
まず、フラット導体14が上述したように固定部材10に位置決めされる。その後、ハウジング16内に固定部材10を配置するための固定部材10の位置決め補助P2を形成する、固定部材10の外側輪郭の2つの突出部20が、縦側のウェブ16cの両側に残された2つの切欠き26内へ嵌入するように、固定部材10が開放されたハウジング16内へ挿入される。
【0046】
接触仲介部材1は、その前側S1がフラット導体14に接触されるように、固定部材10の開口部12内へ挿入されて、固定部材10の開口部12内へ押し込まれる。その場合に接触仲介部材1の前側S1上の電気的な接触部材6とフラット導体14の導体路との間に電気的な接触が生じる。同時に、バス能力を有するエレクトロニクス4が包み込まれるので、エレクトロニクスが外部の影響から保護される。
【0047】
図6には、本発明に基づく差込みコネクタ24の構成部品が、第2の組み立てステップにおいて示されている。
【0048】
接触仲介部材1が、固定部材10の開口部12内へ挿入されている。ハウジング16は、まだ開放しており、その場合にオーバーシェル16b内にある第2の開口部30bが、接触仲介部材1の外側を向いた後ろ側S2の上に来ている。その後ハウジング16は、折り畳んで、オーバーシェル16aとアンダーシェル16bの係止部材28を係止させることによって、組み立てられる。
【0049】
図7には、本発明に基づく差込みコネクタ24の構成部品が、第3の組み立てステップにおいて示されている。
【0050】
ハウジング16は、折り畳んでオーバーシェル16aとアンダーシェル16bの係止部材28を係止させることによって組み立てられている。フラット導体14は、ハウジング16の第1の開口部30aを通してこのハウジング内へ延びている。ハウジング16の第2の開口部30bは接触仲介部材1の後ろ側S2上に配置された接触面8の上に位置決めされているので、接触仲介部材1上にあるエレクトロニクス4が負荷と接触することができる。
【0051】
図8には、負荷34の接触箇所32が示されている。
【0052】
接触箇所には、弾性的な接触部材38と本発明に基づく差込みコネクタ24のための保持機構42が配置されている。
【0053】
図9には、負荷34の接触箇所32が、結合された本発明に基づく差込みコネクタ24と共に示されている。
【0054】
本発明に基づく差込みコネクタ24が、本発明に基づく差込みコネクタ24のための保持機構38内へ挿入されている。ハウジング16の第2の開口部30bが、負荷34の接触箇所32の弾性的な接触部材36へ向いているので、この弾性的な接触部材36と接触仲介部材1の後ろ側S2の接触面との間に電気的な接触が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】差込みコネクタのための接触仲介部材の表面側、たとえば前側を図式的に示す斜視図である。
【図2】図1に示す接触仲介部材の後ろ側を示す斜視図である。
【図3】差込みコネクタのための固定部材を示す斜視図である。
【図4】挿入されたフラット導体を有する固定部材を示す斜視図である。
【図5】本発明に基づく差込みコネクタの構成部品を、第1の組立てステップにおいて示している。
【図6】本発明に基づく差込みコネクタの構成部品を、第2の組立てステップにおいて示している。
【図7】本発明に基づく差込みコネクタの構成部品を、第3の組立てステップにおいて示している。
【図8】負荷の接触箇所を示している。
【図9】結合された本発明に基づく差込みコネクタを有する負荷の接触箇所を示している。
【符号の説明】
【0056】
1 接触仲介部材
4 バス能力を有するエレクトロニクス
6 接触部材
8 接触面
10 固定部材
12 開口部
14 フラット導体
16 ハウジング
16a オーバーシェル
16b アンダーシェル
16c ウェブ
18 突起
20 突出部の第1のペア
22 突出部の第2のペア
24 差込みコネクタ
26 切欠き
28 係止部材
30a 第1の開口部
30b 第2の開口部
32 接触箇所
34 負荷
36 接触部材
38 保持機構
P1、P2、P3 位置決め補助
S1 前側
S2 後ろ側


【特許請求の範囲】
【請求項1】
バス能力のあるエレクトロニクス(4)を備えた接触仲介部材(1)と、接触仲介部材(1)をハウジング(16)内に配置するために設けられている固定部材(10)とを有する、特に導体レーンを備えたバスシステム内の、電気的な負荷(34)を接触させるための差込みコネクタ(24)。
【請求項2】
バス能力のあるエレクトロニクス(4)が表面側、特に接触仲介部材(1)の前側(S1)上に配置されている、請求項1に記載の差込みコネクタ(24)。
【請求項3】
接触仲介部材(1)の前側(S1)上に、接触仲介部材(1)ないし接触仲介部材(1)上にあるエレクトロニクス(4)をフラット導体(14)と接触させるための接触部材(6)が配置されている、請求項2に記載の差込みコネクタ(24)。
【請求項4】
接触仲介部材(1)の後ろ側(S2)上に、接触仲介部材(1)ないし接触仲介部材(1)上にあるエレクトロニクス(4)を負荷(34)と接触させるための接触面(8)または接触部材(6)が配置されている請求項1から3のいずれか1項に記載の差込みコネクタ(24)。
【請求項5】
接触仲介部材(1)の前側(S1)と後ろ側(S2)が、互いに電気的に接続されている、請求項4に記載の差込みコネクタ(24)。
【請求項6】
固定部材(10)が開口部(12)を有しており、前記開口部の寸法が接触仲介部材(1)の寸法にほぼ相当するので、接触仲介部材(1)が固定部材(10)の開口部(12)内に配置できる、請求項1から5のいずれか1項に記載の差込みコネクタ(24)。
【請求項7】
固定部材(10)がフラット導体(14)を固定部材(10)に配置するため、および固定部材(10)をハウジング(16)内に配置するための位置決め補助(P1、P2)を有している、請求項1から6のいずれか1項に記載の差込みコネクタ(24)。
【請求項8】
フラット導体(14)を固定部材(10)に配置するための固定部材(10)の位置決め補助(P1)が、固定部材(10)の外端縁に一体的に配置された、1つまたは複数の突起(18)から形成されている請求項7に記載の差込みコネクタ(24)。
【請求項9】
固定部材(10)をハウジング(16)内に配置するための位置決め補助(P2)が、固定部材(10)の外側輪郭の突出部(20、22)から形成されている請求項7または8に記載の差込みコネクタ(24)。
【請求項10】
ハウジング(16)が、オーバーシェル(16a)とアンダーシェル(16b)からなる、請求項1から9のいずれか1項に記載の差込みコネクタ(24)。
【請求項11】
ハウジング(16)の大きさと形状が、接触仲介部材(1)と固定部材(10)がハウジング(16)の内部に場所を有するように、選択されている、請求項1から10のいずれか1項に記載の差込みコネクタ(24)。
【請求項12】
ハウジング(16)が少なくとも2つの開口部(30a、30b)を有しており、その場合に第1の開口部(30a)はフラット導体(14)を挿通させるためにオーバーシェル(16a)および/またはアンダーシェル(16b)の側壁の切欠き(26)によって形成され、第2の開口部(30b)は接触仲介部材(1)ないし接触仲介部材(1)上にあるエレクトロニクス(4)を負荷と接触させるために、ハウジング(16)のオーバーシェル(16a)の、あるいはアンダーシェル(16b)の開口部によって形成される、請求項1から11のいずれか1項に記載の差込みコネクタ(24)。
【請求項13】
オーバーシェル(16a)とアンダーシェル(16b)が、それらが折り畳むことによってハウジング(16)に組み立てられるように、1つまたは複数のウェブ(16c)によって互いに結合されている、請求項1から12のいずれか1項に記載の差込みコネクタ(24)。
【請求項14】
1つまたは複数のウェブ(16c)が、継手として作用する、請求項13に記載の差込みコネクタ(24)。
【請求項15】
ハウジング(16)のオーバーシェル(16a)とアンダーシェル(16b)が係止部材(28)を有し、前記係止部材が付加的な固定手段なしでハウジング(16)の組み立てを許す、請求項1から14のいずれか1項に記載の差込みコネクタ(24)。
【請求項16】
ハウジング(16)が、ハウジング(16)内に固定部材(10)を配置するための固定部材(10)の位置決め補助(P2)と関連する位置決め補助(P3)を有しており、前記位置決め補助がハウジング(16)のオーバーシェル(16a)および/またはアンダーシェル(16b)の側壁の切欠き(26)からなるので、ハウジング(16)が組み立てられた場合に、固定部材(10)の突出部(22)がハウジング(16)の切欠き(26)内へ嵌入する、請求項1から15のいずれか1項に記載の差込みコネクタ(24)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−509471(P2007−509471A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−535962(P2006−535962)
【出願日】平成16年9月13日(2004.9.13)
【国際出願番号】PCT/EP2004/010216
【国際公開番号】WO2005/053110
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(594042033)ベール ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー (222)
【Fターム(参考)】