説明

資材ロケーションシステム及び資材搬入場所選別方法

【課題】資材保管場所における搬入,搬出作業効率の向上を図る。
【解決手段】資材保管場所に資材管理対象物を搬入する際に、搬出時の作業量が最小となる最適な配置を提供し、資材置き場における作業効率向上を図る。その手段として、資材保管場所における資材管理対象物の位置情報と、設計で用いられる3次元CADに代表される資材寸法,形状情報を用いて、資材保管場所に保管されている資材管理対象物の配置情報と搬入する資材管理対象物を保管する事が出来る空きエリアを算出し、空きエリアの中から、搬出時の作業量が最小となるエリアを選択し決定する。それにより搬出作業効率の向上が図れる。さらに保管されている資材管理対象物の位置情報を自動的に入手する手段を提供する事で、資材保管場所から離れた地点で、保管されている資材管理対象物の位置情報を把握する事ができ、作業員の資材保管場所への移動時間低減を図ることが実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、資材管理対象物保管場所への資材搬出入において、搬出に係る資材運搬車や作業員の作業量が最小となるような資材管理対象物保管場所と搬入方法を、搬入時に作業員に提供し、搬出時に、搬出対象の位置情報と、資材運搬車の制限条件を考慮した最適な搬出手順を提供する資材ロケーションシステム及び資材搬入場所選別方法に関する。
【背景技術】
【0002】
資材管理技術について、プラント建設現場における資材管理対象物と、資材管理対象物を保管する場所である資材保管場所を例に、従来の技術を説明する。資材管理対象物は、一つ一つにユニークな資材名称をつけ、資材名称を資材本体に刻印やペイント、または荷札に記載し、資材管理対象物の識別をする。資材保管場所は、一般的にある大きさ毎に保管エリア名をつけ管理され、資材管理対象物の搬出入時における位置は、保管エリア名を用いて情報収集,確認を行う。資材管理対象物の搬入時は、作業員が資材保管場所で搬入される資材管理対象物が保管可能な空きエリアを目視で確認し、トラックなどの資材運搬車を誘導する。資材運搬車に荷積みしていた資材管理対象物を荷下ろしし、資材管理対象物に記載された資材名称と荷下ろしした保管エリア名を関連付け保管位置情報を記録する。搬出時には、出庫依頼された資材名称と搬入時に控えた資材名称に対応する保管エリア名を頼りに資材管理対象物を探し、資材運搬車に荷積みし搬出を行い、搬出した資材名称を控える。これらの情報を蓄積することで、資材保管場所の保管資材と保管場所の管理を行っている。
【0003】
(特許文献1)では、資材管理対象物にメモリーチップ,GPS受信機,通信手段を備え、搬送順序に従って資材管理対象物の位置情報を出力する装置を提供しており、資材管理対象物を資材保管場所から搬出する時の、資材管理対象物の探索作業量の低減を図っている。
【0004】
(特許文献2)では、事前に資材管理対象物の種別毎に保管方法を登録し、資材管理対象物を搬入する際に、種別より保管方式を判別し、判別に基づき保管場所を決定し、保管すべき場所を作業者に提示する装置を提供しており、種別毎に分別し保管するための方法を提供している。
【0005】
【特許文献1】特開2001−349058号公報
【特許文献2】特開2005−170607号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
資材管理対象物の搬入は、一般的には、搬出する時期がある程度同じである資材管理対象物を纏めて持ってくることが多い。しかし、資材管理対象物の生産・加工方法や設計変更などにより、搬出時期の異なる製品が纏まって搬入することがある。そのような資材管理対象物の搬出入が繰り返されると、搬出時期の異なる資材管理対象物が資材保管場所に点在するように残され、纏まった空きエリアがなくなり、搬入時の作業性が悪くなる可能性がある。そのため、資材保管場所に残された資材管理対象物がある程度多くなった段階で、移動する。移動された資材管理対象物は、資材搬入時に登録された保管場所にないため、搬出時に探す作業が発生し、さらに同時に搬出する製品群と異なる場所に置かれることが多く、その資材管理対象物を荷積みするために資材運搬車の移動が発生するなど、効率悪化の要因となっている。
【0007】
また材料置き場においても、限られた範囲に材料を保管する必要があるため、重ね積みをすることがある。必要な材料が新しく入庫した材料の下になり、出庫時に手間がかかることがある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような課題を解決するために、本発明の資材ロケーションシステムは、資材管理対象物を搬入する時に、搬出に係る作業量が最小となる資材管理対象物の最適配置場所情報を提供するため、資材位置管理装置と、資材管理装置と、資材搬出入指示装置を備えている。
【0009】
資材位置管理装置は、保管されている資材管理対象物の位置座標を特定し、資材管理対象物の設計情報と合成することで、保管されている資材管理対象物の配置情報と、資材管理対象物が配置されていない空きエリアの面積と座標を算出する。
【0010】
資材管理装置は、資材位置管理装置が算出した情報と、搬入する資材管理対象物の設計情報と工程情報から、搬入する資材管理対象物の搬出時と搬出した資材管理対象物の荷卸時に作業量が最小となる最適な搬入場所を特定する。
【0011】
特定された搬入場所の情報は、作業員が携帯する資材搬出入指示装置に送信される。資材搬出入指示装置は、地図上に搬入場所を示すか、座標を表示する。区分けし番号をつけるなどして管理している場合は、番号による指示でも良い。作業員は、資材搬出入指示装置で得た情報を元に、資材管理対象物を最適な搬入場所へ配置することが出来る。これにより搬出時には、搬出に係る作業量を非常に低く抑えることが出来る。
【0012】
さらに資材管理装置は、搬出時にも搬出対象の資材管理対象物の位置座標情報を、資材搬出入指示装置へ送信と、最適な資材運搬車や搬出手順を提示することにより、搬出作業効率をさらに向上する事を可能としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明の資材ロケーションシステムを使用し、資材管理対象物の搬入時には、搬入資材情報の入力により、資材保管場所を目視で確認することなく最適な搬入場所情報を提供する。搬出時には、搬出対象である資材管理対象物の位置と、資材運搬車の積載容量や積載方法と荷積み回数などを考慮した最も効率よい搬出手順を提供することにより、資材保管場所における資材管理対象物の再配置や、搬出時の資材運搬車の積載容量未満での搬出,同一資材運搬車の資材保管場所内の移動と複数回の荷積みなどの作業削減により、資材保管場所における作業効率の向上が可能となる。また、搬出は上記した資材保管場所における効率向上を実現しながら、搬出した資材を荷卸す際も、資材を探す作業が発生しない最適な方法を選択する。さらに資材保管場所に頻繁に足を運ぶことなく状況把握が行えるため、作業者の移動時間の削減と安全向上にも貢献する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図面に従って本発明の実施の一形態を説明する。図1は資材ロケーションシステムの全体構成を示す。資材ロケーションシステムは、資材管理対象物を搬入する時に、搬出時に作業量が最小となる資材管理対象物の最適配置場所情報を提供するため、資材位置管理装置1と、資材管理装置2と、資材搬出入指示装置3を備えている。
【0015】
資材位置管理装置1は、資材保管場所に保管している資材管理対象物の配置及び資材対象物が置かれていない空きエリアを算出する演算/記憶装置101と保管している資材管理対象物の位置情報を格納する保管資材位置情報格納装置102と、資材保管場所情報を格納する資材保管場所情報格納装置103と、演算/記憶装置101で算出した情報を格納する配置情報格納装置104と、外部にあり必要に応じて通信する資材管理対象物の設計情報格納装置901を備えている。演算/記憶装置が各格納装置をかねても良い。設計情報格納装置901は、資材位置管理装置1に内蔵されていても良い。設計情報格納装置901は、資材管理対象物毎の保管に必要とされる面積を求める情報を格納しており、具体的には大きさ,形状,ボリュームが分かる、3次元CADや設計図面情報,資材製作・加工情報などがそれに当たる。
【0016】
資材管理装置2は、資材管理対象物を搬入する時に、搬出に係る作業量が最小となる搬入位置を算出する演算/記憶装置201と、資材種別毎の保管時考慮事項や搬出時の資材運搬車仕様などの情報を格納する制約条件格納装置202と、資材管理対象物の搬出入などの指示を入力する入力装置203と算出結果の資材管理対象物の搬入場所や搬入方法,搬出対象の資材管理対象物の位置や搬出方法の情報を作業者へ指示する出力装置204と、外部にあり必要に応じて通信する設計情報格納装置901と、資材管理対象物の工程情報を格納する工程情報格納装置902を備えている。演算/記憶装置201は制約条件格納装置202を兼ねても良い。設計情報格納装置901と工程情報格納装置902は、資材管理装置2に内蔵されていても良い。また資材管理装置2は資材位置管理装置1を兼ねても良い。その場合は、演算/記憶装置201が演算/記憶装置101を兼ねる。
【0017】
資材搬出入指示装置3は、資材管理装置2からの指示情報を受信する入力装置302と、資材保管場所の地図と座標などの情報を格納する資材保管場所情報格納装置303と、指示情報と資材保管場所情報を合成する演算/記憶装置301と、合成結果である資材管理対象物の搬入場所や搬入方法と搬出対象の位置や搬出方法を資材保管場所地図上に示した情報を画面への表示や出力などで作業員に示す出力装置304を備えている。また、資材管理対象物搬出入作業が完了した際に、作業完了記録を出力装置304から送信し、資材管理装置2に連絡してもよい。演算/記憶装置301は、資材保管場所情報格納装置
303を兼ねても良い。資材搬出入指示装置3は、作業員により運搬可能な仕様であることが望ましい。演算/記憶装置301の演算機能と資材保管場所情報格納装置303は、資材管理装置2に内蔵されていても良い。その場合は、資材搬出入指示装置3は、入力装置302と、受信した情報を出力する出力装置304と各装置の操作を担う演算/記憶装置301を備える。
【0018】
図2に示したのは、前記した資材位置管理装置1の保管資材位置情報格納装置102に格納し保管している資材管理対象物の位置情報を収集する方法の一例である。資材保管場所に設置した非接触型で電波の送受信により位置を検出する基地局11と、予め記憶していた情報を送信する発信機12と、発信機12を取付けた資材管理対象物13によって構成される。発信機12には、固有IDや資材名称など、資材を識別できる情報を記憶させ、例えばRFID等の種々の情報を記憶させることが可能な装置を用いることが可能である。
【0019】
ここでは固有IDと資材名称を予め記憶させたこととする。基地局11は、発信機12と通信することにより、固有ID情報と資材名称及び位置情報を取得できる。さらに通信装置を内蔵しており、取得した位置情報を発信することが出来る。図2に記載したのは一例であり、保管されている資材管理対象物の位置情報の収集手段は、作業員の目視確認による情報,計測機器を用いて測定した情報,GPS(Global Positioning System) を用いて測定した情報でも良い。
【0020】
以上記載したシステムの全体構成の一例を図3に示す。資材保管場所に基地局11を用いて発信機12を取付けた資材管理対象物13の名称と位置を自動検出出来るようにし、基地局11と通信する資材位置管理装置1は資材保管場所の近くに配置する。これは保管担当者が詰める事務所などである。そのような建屋が無い場合は、資材管理装置2が資材位置管理装置1を兼ねても良い。資材管理装置2は、事務所に設置し、事務所で資材ロケーションシステム全体の動きを確認できるようにする。資材搬出入指示装置3は、資材保管場所の作業員が携帯し、現場に出ていても搬出入の指示を受信し確認することが出来る。各装置間は各装置が内蔵する通信装置によって情報の送受信が行える。
【実施例1】
【0021】
図3に示したシステム全体構成を例に、図4に一連の資材管理対象物の搬入,搬出作業の作業フローを示す。各作業の詳細は、以降の図にて説明する。まず資材管理対象物の搬入作業は、資材管理対象物搬入の連絡を受け、資材位置管理装置1にて保管されている資材管理対象物の配置,空きエリア情報を収集し(ステップ0001)、その情報を元に、資材管理装置2が搬入する資材管理対象物の最適搬入場所と、搬入場所における資材管理対象物の配置方法を算出し、作業員へ指示する(ステップ0002)。作業員は携帯する資材搬出入指示装置3で受取った指示に従って、資材管理対象物を搬入し(ステップ0003)、搬入作業が完了する。
【0022】
次に搬出作業は、資材管理対象物出庫依頼を受け、資材位置管理装置1にて搬出対象の資材管理対象物の位置を検出する。次に資材管理装置2にて搬出対象の資材管理対象物の位置と、資材運搬車の積載容量などの制約条件を考慮し、搬出対象資材をどの資材運搬車で運ぶか、資材運搬車の移動,搬出回数などを考慮し、搬出に係る作業量が最小となる搬出方法を算出し、搬出対象の資材管理対象物の位置と搬出方法を作業員へ指示する(ステップ0004)。作業員は携帯している資材搬出入指示装置3で受けた指示に従って、搬出作業を行い(ステップ0005)、資材搬出作業が完了する。以下、各ステップの作業内容を詳細に説明する。
【0023】
資材位置管理装置1の動作及び位置検出方法を、図5の作業フロー図に従って作業の一例を説明する。資材位置管理装置1は定期的に動作するものとするが、位置情報取得指示を受けても同様に動作するものとする。演算/記憶装置101が位置情報取得指示を受信する(ステップ1001)。保管されている資材管理対象物の位置取得指示を資材保管場所に取付けた基地局11へ送信する(ステップ1002)。基地局11は保管されている資材管理対象物13に取付けられた発信機12と非接触の通信により位置座標を取得し、発信機12の固有IDと資材名称と位置座標、及び位置検出日時を資材位置管理装置1へ送信する(ステップ1003)。基地局11より受信した情報は、資材位置管理装置1の保管資材位置情報格納装置102に格納する。演算/記憶装置101は、保管されている資材管理対象物の固有ID更に、又は資材名称をキーとし、設計情報格納装置901から対象の資材管理対象物の寸法,大きさを含む3次元形状データ,重量などの設計情報を読込み、演算/記憶装置101に事前に定められた資材保管場所の配置ルール情報とデータ合成手段を呼出し(ステップ1004)、位置情報と対象の資材管理対象物の形状データを合成する(ステップ1005)。配置ルールには、資材管理対象物へ取付けた発信機の数が単数の場合には、資材管理対象物の置き方,発信機の取付け場所,保管時の発信機の配置情報があり、発信機の数が複数で、資材管理対象物の向きが発信機によって決定できる場合は、発信機取付け位置情報が含まれる。合成したデータを資材位置データと呼ぶ。次に、演算/記憶装置101は、資材保管場所情報格納装置103から資材保管場所の地図情報,座標,面積情報を読込む(ステップ1006)。読込んだ資材保管場所情報と、資材位置データを合成し、保管されている資材管理対象物の配置情報を求める(ステップ1007)。配置情報から、資材が置かれておらず且つ一定以上の面積がある場所を、空きエリアと判定する(ステップ1008)。保管されている資材管理対象物の配置情報と、空きエリア情報を配置情報格納装置104に格納し(ステップ1009)、さらにその情報を位置情報取得指示元である資材管理装置2へ送信する(ステップ1010)。これにより、保管している資材位置情報を作業員の手を介さずに、容易に得ることが出来る。発信機12は、製作・加工現場からの出荷時、または現地での資材検収時に資材管理対象物に取付けられることが考えられるが、資材保管場所へ保管する時に取付けられていれば、取付け時期や手段については特に問わない。
【0024】
資材管理装置2の動作を、図6のプログラムフローチャートに従って作業の一例を説明する。資材管理対象物の搬入連絡を作業者、または資材管理装置2が受信したら(ステップ2001)、工程情報格納装置902から、対象となる資材管理対象物の資材保管場所からの搬出日,据付エリアの資材要求期限など工程情報を読込む(ステップ2002)。資材管理対象物の搬入連絡には、搬入する資材名称,送品案内書,納品明細書,工場の検査記録,発送日,現地納品要期などの情報が含まれる。情報は、資材保管場所からの搬出日が分かるか、同時期に搬出するグループが分かれば、上記情報に限らない。また、同時期搬出の資材管理対象物が、遅延や、製造工程の影響で、別便での送付が予定されている場合は、後から送付される資材管理対象物情報と、搬入時期の情報も含まれる。これは、後から搬入される資材保管対象物を、先に搬入した資材保管対象物の近くに保管場所を予め確保する場合に必要となる。以降、場所の予約と呼ぶ。読込んだ工程情報から、資材保管場所からの搬出日または、現地納品要期によって搬入する資材管理対象物をグループ分けする(ステップ2003)。グループ分けの条件となる、どの期間までを同一搬出日,現地納品要期と見なすかは予め登録しておく。グループは一つでも複数でも良い。また、グループ分けの基本となる搬出日や現地納品要期は、施工に用いる図面など、据付けを行う単位毎に定められる。そのため、グループ分けの単位は、施工図など同時期に施工を行う単位を基に決めても良い。別便での搬入資材管理対象物がある場合は、場所を予約するため、その資材管理対象物も含めてグループ分けを行う。次に設計情報格納装置901から対象となる資材管理対象物の設計情報を読込み、演算/記憶装置201は配置ルールを呼出し(ステップ2004)、グループ毎に保管するために必要な資材保管場所面積を算出する(ステップ2005)。また計算の過程で算出される保管に必要な面積が最小となる最適資材配置方法は演算/記憶装置201に記憶する(ステップ2006)。次に配置情報格納装置104から資材位置管理装置1にて算出した保管されている資材管理対象物の配置情報と、空きエリア情報を読込み(ステップ2007)、グループ毎に保管可能な空きエリアがあるかどうか判定する(ステップ2008)。もし空きエリアが無い場合は、空きエリアの面積を考慮し、グループの再編または再分割を行い(ステップ2009)、ステップ2004からの作業を繰り返す。保管可能な空きエリアがある場合は、配置情報格納装置104より、空きエリア候補周辺に保管されている資材名称と、工程情報格納装置902より資材管理対象物の工程情報を読込み(ステップ2010)、周辺に搬出日や現地納品要期が同じか最も近い資材管理対象物がある空きエリアがあるかどうか判定し
(ステップ2011)、ある場合は、搬入場所として決定する。この際にどの範囲まで搬出日や現地納品要期,据付単位を同一、近いとみなすかは予め登録しておく。場所を選択する順番も、本実施例では空きエリアの面積を優先させたが、工程情報を優先させても良い。さらに周辺に搬出日や現地納品要期が近い資材管理対象物が無い場合は、搬入資材の搬出日や現地納品要期によって、建設建屋に近いほうか、遠い方かを選択する(ステップ2012)。この時の選択ルールは、資材管理対象物の寸法や形状,種別,据付エリアなどによって空きエリアの優先順位を決定しても良い。
【0025】
後から搬入する資材管理対象物用に予約した資材置き場は、資材管理対象物毎に1対1で対応するものとし、他の搬入予定の資材管理対象物への割り当ては行わないものとする。そのため、後から搬入の対象となる資材管理対象物の搬入場所と面積情報は、資材位置管理装置1の配置情報格納装置104へ登録され、他の搬入される資材管理対象物を保管するための空きエリア算出時には対象外となる。
【0026】
搬入場所の座標と、面積算出時の資材管理対象物の最適資材配置方法を表示または出力し、且つ作業者が持つ資材搬出入指示装置3に送信する(ステップ2013)。
【0027】
次に、資材搬出入指示装置3の動作及び作業員の作業について、図7の作業フローチャートに従って資材搬入作業の一例を説明する。搬入に携わる作業者は、資材管理対象物の搬入時には資材搬出入指示装置3を携帯する。前記した資材管理装置2から送信された搬入場所の座標と、資材管理対象物の最適資材配置方法を入力装置302で受信し(ステップ3001)、演算/記憶装置301に記憶する。次に資材保管場所情報格納装置303より、資材保管場所地図,座標情報と、演算/記憶装置301に予め登録した地図情報との合成方法を呼出し、搬入場所の座標と、資材管理対象物の最適資材配置方法を地図情報と合成し(ステップ3003)、合成結果を出力装置304へ表示する(ステップ3004)。このときの搬入対象の資材名称や配置方法は、地図に合成しても、表やテキスト形式で表示しても良い。また後から搬入が予定され、場所の予約だけ行う資材管理対象物は、その旨が表示される。作業者は表示された場所,手順,搬入対象の資材名称を確認し(ステップ3005)、搬入対象の資材管理対象物を積んだ資材運搬車を搬入するエリアに誘導し(ステップ3006)、資材管理対象物を荷下ろしし(ステップ3007)、搬入作業が完了する。
【0028】
資材管理対象物の搬出作業について、各作業内容を詳細に説明する。
【0029】
資材管理装置2の搬出作業時の動作を、図8のプログラムフローチャートに従って作業の一例を説明する。まず、搬出対象の資材名称,発信機の固有ID及び運搬先などの情報を含む出庫依頼を受信する(ステップ4001)。出庫依頼は複数になる場合もある。配置情報格納装置104から、搬出対象の資材管理対象物の位置座標と位置検出日時を読込む(ステップ4002)。制約条件格納装置202から、搬出時の作業を選択するためのパラメータを読込む。パラメータは、搬出に利用する資材運搬車の利用状況,搬出日時に利用可能運搬車の積載容量,運転資格などの運搬車情報と、運搬車毎の資材置き場での移動工数と、資材保管場所と運搬先の工事現場までの移動工数と、荷積み作業回数と、荷積み作業工数と、搬出した資材の荷卸回数と、荷下ろした資材の物量に伴う資材の仕分け作業工数などの工数情報を読込み、演算/記憶装置201から予め登録した搬出方法の算出手段を読込む(ステップ4003)。搬出した資材の荷卸工数とは、運搬車の積載容量を有効に利用するため、複数の運搬先の資材を同時に運ぶ場合は、荷積みの際に搬出毎に資材を分けて置くなどの工夫をしないと、荷卸の際に資材の選別作業が発生する。そのため、搬出先の数と、搬出先毎の運搬物量と、運搬車の積載容量を考慮し、容易に仕分け可能な組合せかどうか判別し、複数搬出先の資材を同じ運搬車で運ぶか否か、判定が必要である。荷卸した資材の物量に伴う資材仕分けの工数とは、複数の出庫以来の運搬先が同一で、纏めて運搬した場合に生じる、資材判別などの付加作業の工数を指す。演算/記憶装置201にて、制約条件格納装置202より読出したパラメータを用いて、搬出と搬出した資材管理対象物の荷卸までの作業量を考慮した、最も工数が少なく資材出庫要求を満たす最適な資材搬出方法を算出する。算出には、資材運搬車が複数必要になる場合は、搬出時の作業量と搬出した資材管理対象物の荷卸作業量を考慮した各資材運搬車が運搬する資材管理対象物の分配も含まれる。算出に利用するパラメータは、上記したパラメータ全てを利用する必要は無く、その場合に応じ、要否を予め判断し設定する。作業量比較の一例として、設計や工程の変更などに伴い、資材管理対象物が複数箇所に分散した場合に、大きな運搬車で資材保管場所を移動して、一度に搬出した方が良いのか、小さな運搬車で複数回搬出した方がいいのか、などの比較検討があげられる。搬出対象の資材管理対象物の位置情報と、算出した結果の作業手順を表示装置に表示し(ステップ4005)、出力装置で送信する(ステップ4006)。
【0030】
資材搬出入指示装置3の動作及び作業員の作業について、図9の作業フローチャートに従って資材搬出作業の一例を説明する。前記の資材管理装置2から送信された搬出対象の資材管理対象物の位置情報と、作業手順を受信する(ステップ5001)。資材保管場所情報格納装置303から地図情報を読込み、演算/記憶装置301に予め登録した地図情報へ受信した資材管理対象物の位置情報の合成手法を呼出す(ステップ5002)。演算/記憶装置301にて地図情報へ資材管理対象物位置情報の合成を行う(ステップ5003)。前記の合成結果と作業手順を出力装置304へ表示する(ステップ5004)。作業手順は、テキストや表形式で画面に表示するが、地図上へ矢印などの記号を使い、地図情報へ合成し表示も良い。作業員は、出力装置304へ表示された搬出対象の資材管理対象物の位置座標と作業手順を確認し(ステップ5005)、搬出対象の資材管理対象物の位置へ搬出に利用する資材運搬車を移動する(ステップ5006)。作業員と運搬車の運転手が別な場合は、作業員が運搬車を誘導する。搬出対象の資材管理対象物を荷積みし、全て荷積みしたかどうかを資材搬出入指示装置3にて確認し、もし対象の資材管理対象物が残っている場合には、ステップ5006から作業を繰り返す。対象の資材管理対象物が残っていない場合は、荷積み終了ボタンを押し、荷積みを終了し、指定された場所に運搬する。荷積み終了ボタンが押された情報と搬出した資材管理対象物の名称は、出力装置304で送信する。これで搬出作業が完了する。
【0031】
資材管理対象物の受取者は、搬出作業完了時に送信された荷積み終了連絡,搬出した資材管理対象物の名称情報,運搬車情報を受取る。受取り方法は、受取者が持つ端末へ音声,文字により情報が伝われば手段は問わない。
【実施例2】
【0032】
実施例1の作業を経た後で、資材の搬出漏れがあった場合の対処について、実施例を述べる。資材搬出作業時に、作業者が誤って搬出対象の資材管理対象を残した状態で、作業を終了し運搬した場合、前記の資材搬出入指示装置3から送信された荷積み終了情報と搬出した資材管理対象物の名称を、資材管理装置2が受信する。資材管理装置2は、資材位置管理装置1に、搬出した資材管理対象物の位置情報収集指示を送信する。資材位置管理装置1の演算/記憶装置101が位置情報取得指示を受信する。資材管理対象物の位置取得指示を資材保管場所に取付けた基地局11へ送信する。基地局11は、搬出した資材管理対象物に取付けられた発信機12と非接触の通信を試みる。もし、資材管理対象物が搬出されていれば、資材置き場に無いため、位置座標は検出されない。しかし、搬出対象の資材管理対象物が残されていた場合は、位置座標が検出され、荷積み漏れが発生したことが、人の手を介さず判明する。
【0033】
資材位置管理装置1は、位置検出結果を資材管理装置2へ送信する。資材管理装置2は、位置検出の結果、搬出漏れがある場合は、対象の資材管理対象物の名称と要期,搬出先情報を、演算/記憶装置201へ記憶させる。それと同時に、出力装置204から資材管理担当者や、出庫指示元へ搬出漏れした資材管理対象物の名称を連絡する。その日のうちに別便の資材運搬車がある場合には、資材運搬車による運搬を検討する。検討では、他の搬出対象の資材管理対象物同様に、制約条件格納装置に登録されているパラメータを用い、最適な資材運搬車を選択する。資材運搬車の情報は資材管理担当者と出庫指示元に連絡される。もしその日のうちに適切な資材運搬方法がない場合は、その旨が資材管理担当者と出庫指示元に連絡される。資材管理担当者と出庫指示元は、資材運搬車を調達するか、翌日以降の運搬とするか判断する。翌日以降の資材運搬車で搬出する場合は、資材管理装置2の入力装置203へ登録を行う。この登録情報は、資材搬出方法を選択する際に、制約条件格納装置に登録されているパラメータと同様に扱われ、最も適切な資材運搬車を選択する。運搬日に問わず、搬出漏れの資材管理対象物を搬出する資材運搬車が決まったら、出力装置より、資材受取者の持つ端末へ運搬する資材管理対象物と資材運搬車情報を送信する。
【実施例3】
【0034】
間違えた資材管理対象物の搬出と、出庫を事前に連絡せず搬出した場合および不正の資材管理対象物持ち出しされた場合の対処について、実施例を述べる。
【0035】
本装置により、対象搬出資材が纏まって置いてあるため、搬出資材の取り違え発生は大幅に抑制出来ると考える。しかし、搬出の際は作業者により搬出対象資材かどうかを判断しているため、形状や名称の類似により、資材取り違えが発生し、間違えた資材を搬出する可能性がある。また、運搬業者を介さず、工事業者が資材置き場に工事に必要な資材を取りに来る体制では、資材置き場に来る手間を省くため、出庫依頼をしていない将来必要な資材を一緒に搬出するケースも考えられる。これは、前者とは異なり資材を返却する必要が無い場合がある。そのため搬出者と搬出される資材の妥当性を評価する必要がある。
【0036】
実施例2と同様に、実施例1を経た後、前記の資材搬出入指示装置3から送信された荷積み終了情報と搬出した資材管理対象物の名称を、資材管理装置2が受信する。資材管理装置2は、資材位置管理装置1に、搬出した資材を含む資材管理対象物の位置情報収集指示を送信する。資材位置管理装置1の演算/記憶装置101が位置情報取得指示を受信する。資材管理対象物の位置取得指示を資材保管場所に取付けた基地局11へ送信する。基地局11は、全ての資材管理対象物に取付けられた発信機12と非接触の通信を試みる。資材位置管理装置1は、基地局11が通信できた発信機12が取付けられている資材管理対象名称を、資材管理装置2へ返信する。
【0037】
資材管理装置2は、資材搬出入指示装置3からの荷積み終了情報の受信前の、資材置き場に保管している資材管理対象物名称と、受信後に通信可能な資材管理対象物名称を比較する。比較した結果、持ち出された資材管理対象物の名称を抽出することが出来る。抽出された資材管理対象物の内、出庫対象でない資材管理対象物は、間違った資材の持ち出しか、出庫依頼を行わずに資材を持ち出したこととなる。前者は資材の返却が必要となるが、後者は将来その作業者が必要とする資材であるならば、返却を必要としない可能性があるため、資材持ち出しの妥当性の評価が必要となる。
【0038】
建設管理では、作業者の情報管理を行っている。作業者が属する業者が、何の作業を担当するか、決められている。さらに日々の作業進捗管理により、次にどの作業エリアの作業を行うか作業計画が指示または宣言することにより決まる。作業者はこの作業計画を基に出庫依頼を出している。このことから、業者を特定することにより、資材持ち出しの妥当性評価が可能となる。
【0039】
資材を搬出する業者を特定するため、業者が使う運搬車に、資材管理対象物に取付ける発信機と同様の発信機を取付け、特有の番号を事前に登録し、資材位置管理装置1で管理を行う。または、搬出時に資材管理担当者が現場にいた場合は、資材搬出入指示装置3から荷積み終了情報を送る際に、搬出業者を登録しても良い。
【0040】
得た業者情報と、出庫対象ではなく持ち出された資材管理対象物を照らし合わせる。資材管理対象物を必要とする業者でない場合は、警告を出し、資材管理担当者から業者に間違えて持ち出した資材管理対象物の返却を依頼する。必要とする業者である場合は、資材管理対象物を使用する時期や必要性により、そのまま出庫とするか、返却するかを資材管理担当者と業者で調整を行う。時期の閾値を決め、自動的に出庫処理とするか、返却を要求するかを判断させても良い。
【0041】
これにより、間違えた資材の持ち出しと、出庫依頼を行わない勝手な資材搬出された資材の行方を追跡し、的確な資材管理が可能となる。
【0042】
さらに工事現場に入る運搬車全てに発信機を取付け、定期的に全ての資材管理対象物の位置確認を行うことにより、不正持ち出しの検出を行うことが出来る。
【実施例4】
【0043】
資材管理装置2の利用一例として、図10に示した材料保管倉庫で材料搬入の実施例を説明する。この実施例では配管加工工場における材料管理を例として、資材管理対象物は材料、資材保管場所は材料保管倉庫である。入力装置203から材料21の入庫連絡を受け、設計情報格納装置901より材料の寸法,大きさ情報を読込み、配置情報格納装置
104より材料保管倉庫の保管材料22の配置情報を読込み、さらに工程情報格納装置
902より入庫材料21と保管材料22の工程情報を読込む。次に、制約条件格納装置
202から材料の保管制約条件を読込む。制約条件には、材料を安全に重ね積みするための条件,材料の種別毎の保管条件が含まれる。演算/記憶装置201は、先に出庫される材料が上になり、出庫が早いものから材料保管倉庫の出庫される経路が短く、制約条件を満たした入庫場所を算出し、出力装置204に表示または、出力する。作業員が資材搬出入指示装置3を持っている場合には、出力装置204から入庫場所指示情報を送信する。これにより、作業員が材料を搬出時の効率を考慮し、且つ安全に入庫することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】資材ロケーションシステムの全体構成。
【図2】保管されている資材管理対象物の位置検出手段の一例。
【図3】本発明を利用した資材保管場所における利用例。
【図4】本発明を利用した資材搬出入方法の概要作業フロー。
【図5】資材位置管理装置1のプログラムフローチャート。
【図6】資材管理装置2の資材搬入プログラムフローチャート。
【図7】資材管理対象物搬入時の資材搬出入指示装置5の作業チャート。
【図8】資材管理装置2の資材搬出プログラムフローチャート。
【図9】資材管理対象物搬出時の資材搬出入指示装置3の作業チャート。
【図10】本発明を利用した材料保管倉庫における利用例。
【符号の説明】
【0045】
1 資材位置管理装置
2 資材管理装置
3 資材搬出入指示装置
11 基地局
12 発信機
13 資材管理対象物
21 材料保管倉庫利用例における入庫材料
22 材料保管倉庫利用例における保管材料
101 資材位置管理装置1 演算/記憶装置
102 資材位置管理装置1 保管資材位置情報格納装置
103 資材位置管理装置1 資材保管場所情報格納装置
104 資材位置管理装置1 配置情報格納装置
201 資材管理装置2 演算/記憶装置
202 資材管理装置2 制約条件格納装置
203 資材管理装置2 入力装置
204 資材管理装置2 出力装置
301 資材搬出入指示装置3 演算/記憶装置
302 資材搬出入指示装置3 入力装置
303 資材搬出入指示装置3 資材保管場所情報格納装置
304 資材搬出入指示装置3 出力装置
901 設計情報格納装置
902 工程情報格納装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
資材保管場所情報と保管されている資材管理対象物位置座標と資材管理対象物の設計情報を格納する情報格納装置と、演算装置を有する資材位置管理装置を備えた資材ロケーションシステムにおいて、
保管場所情報と、保管されている資材管理対象物位置座標と、資材管理対象物の寸法,形状が分かる設計情報から、資材保管場所に保管されている資材管理対象物の配置および資材管理対象物が置かれていない場所の面積と座標を計算する手段を有する資材位置管理装置を備えたことを特徴とする資材ロケーションシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の資材位置管理装置において、
保管されている資材管理対象物の位置座標検出手段として、非接触型で電波の送受信により位置を検出する基地局と、予め記憶していた情報を送信する発信機を用いて、該発信機が取付けられた資材管理対象物の位置座標を自動的に取得し、保管されている資材管理対象物の配置および資材管理対象物が置かれていない場所の面積と座標を、自動的に算出する手段を有する資材位置管理装置を備えたことを特徴とする資材ロケーションシステム。
【請求項3】
請求項1の資材位置管理装置で算出した保管されている資材管理対象物の配置および資材管理対象物が置かれていない場所の情報を格納した格納装置と、
資材保管場所に、資材管理対象物を搬入する時に、資材管理対象物の寸法,形状が分かる設計情報と工程情報を格納する格納装置と、
演算装置を備えた資材ロケーションシステムにおいて、
資材管理対象物を搬出する時に、搬出するための作業量が最小となる保管場所を選択する手段を有する資材管理装置を備えたことを特徴とする資材ロケーションシステム。
【請求項4】
請求項3の資材ロケーションシステムにおいて、
資材管理対象物を搬入する際に、後から届く資材管理対象物も同じ場所に置く必要がある場合に、後から届く資材管理対象物の大きさも考慮して搬出するための作業量が最小となる保管場所を選択する手段を有し、
後から届く資材管理対象物用に空けた資材置き場は他の資材に割り当てない資材保管場所予約手段を有する資材管理装置を備えたことを特徴とする資材ロケーションシステム。
【請求項5】
請求項3又は請求項4の資材ロケーションシステムにおいて、
資材管理対象物を重ね積みして保管する場合に、安全上の制約条件と工程情報を考慮し、保管場所を選択する手段を有する資材管理装置を備えたことを特徴とする資材ロケーションシステム。
【請求項6】
請求項3から請求項5のいずれかの資材ロケーションシステムにおいて、
資材管理対象物が置かれていない場所の面積が、新しく搬入する資材管理対象物が保管に要する面積より小さかった場合で、且つ新しく搬入する資材管理対象物が複数であった場合に、工程情報と、保管に要する面積と、搬出するために行う作業量が最小となる資材管理対象物の適切なグループ分け手段を有する資材管理装置を備えたことを特徴とする資材ロケーションシステム。
【請求項7】
請求項3から請求項6のいずれかの資材ロケーションシステムにおいて、
資材管理対象物を搬出する時に、搬出対象の資材管理対象物の位置座標を示す手段と、
搬出するための作業量が最小となる搬出手段と順序を算出する手段と、作業員へ指示する手段を有する資材管理装置を備えたことを特徴とする資材ロケーションシステム。
【請求項8】
請求項3から請求項7のいずれかの資材ロケーションシステムにおいて、
資材管理対象物の位置座標と、
搬出対象の資材管理対象物情報と、
搬出完了情報から、
資材管理対象物の搬出忘れを検知し、
関係者への自動連絡と、運搬計画の自動見直しを行う手段を備えたことを特徴とする資材ロケーションシステム。
【請求項9】
請求項3から請求項8のいずれかの資材ロケーションシステムにおいて、
資材管理対象物の位置座標と、
搬出対象の資材管理対象物情報と、
資材運搬車の位置と管理業者名と、
搬出完了情報から、
運搬車や運搬業者と搬出された資材管理対象物の組合せの妥当性を検証し、搬出された資材管理対象物が搬出予定と異なる場合や、搬出予定のない資材管理対象物の勝手な搬出を自動的に検出し、関係者への自動連絡を行う手段を備えたことを特徴とする資材ロケーションシステム。
【請求項10】
資材保管場所に管理される資材管理対象物を管理する方法にあって、
非接触型で電波の送受信により位置を検出する基地局によって、
予め記憶していた情報を送信する発信機との通信を行うことにより、
該発信機が取付けられた資材管理対象物の位置座標を自動的に取得する位置検出過程と、
保管場所情報と保管されている資材管理対象物位置座標と資材管理対象物の寸法と形状が分かる設計情報から、資材保管場所に保管されている資材管理対象物の配置および資材管理対象物が置かれていない空き場所の面積と座標を計算する配置計算過程と、
上記資材管理対象物が置かれていない場所周辺に保管されている資材管理対象物の設計情報を取り出す情報収集過程とを有し、
これから搬入する資材管理対象物の物量と、設計情報を基に、搬出に係る作業量が最も小さくなる搬入対象の空き場所を選定し、情報を提供することにより、搬入作業の助成を行う事を特徴とする資材搬入場所選別方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−210800(P2007−210800A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−342059(P2006−342059)
【出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】