説明

起泡可能なクレンジングオイル、及びそれを用いるスキンケア方法

【課題】1剤でクレンジング及び洗顔が可能な、オイルを基剤とし、メイク落とし効果に優れ、かつ気泡性の良好な洗浄料を提供する。
【解決手段】常温で液状の油の1以上からなる油性原料50〜90質量%、並びにアニオン界面活性剤の1以上、及びノニオン界面活性剤の1以上からなる界面活性剤10〜50質量%を含有する、溶液状洗浄剤組成物であって。油性成分が、無極性油及び/又は多価アルコール脂肪酸エステルを含んでいる。アニオン界面活性剤の1以上が、アルキルエーテルカルボン酸又はその塩から選択される。

【発明の詳細な説明】
【利用分野】
【0001】
本発明は、洗浄剤組成物に関する。本発明の洗浄剤組成物は、化粧品、特に洗顔料として有用である。
【背景技術】
【0002】
スキンケアは、通常、クレンジング(メイク落とし)、洗顔、化粧水の使用、乳液の使用、及び美容液の使用を含む、複数のステップからなる施術によりなされ、各ステップ毎に、それぞれの目的に合った異なる剤形の化粧品を用いる。
【0003】
クレンジング料によりメイクアップ化粧品を浮かせ、及び/又は落とした後に、起泡性の洗浄料で洗顔することを、ダブル洗顔と称することがある。メイクアップ化粧品は通常、油性の成分を多く含んでおり、またいわゆるウォータープルーフタイプであったり、落ちにくいことを利点とした化粧品もあり、通常の洗顔料のみでは完全には落としきれないことがある。そしてクレンジング料の使用は、メイク汚れを浮かせて落とすことができるため、メイク落としの際に過剰に肌を摩擦する必要がなく、肌への刺激が少なくてすむという利点もある。
【0004】
このような観点から、ダブル洗顔は推奨されるべきものであるが、反面、クレンジング料と洗顔料との2剤を用いることは煩雑でもある。そのため、1剤でクレンジングと洗顔をできるようにするための剤形がいくつか提案されてきた。1剤とするための方法は、クレンジング料の配合を基礎に、オイル(常温で液状の油)を基剤とする配合によるものと、洗浄料の配合を基礎に、水系の成分を基剤とする方法とに大別できる。
【0005】
特許文献1は、メイクアップを落とすことができると同時に、水を加えることにより泡立たせることができる、石けん成分を基剤とした洗浄料として、酸化エチレンの酸化エチレンの平均重合度が6から16のポリオキシエチレンジイソステアレートと、高級脂肪酸のアルカリ金属塩もしくはトリエタノールアミン塩(アマイド型界面活性剤)とを含有することを特徴とする皮膚洗浄料を開示する。
【0006】
また、特許文献2は同様の目的で、オイルを基剤とした洗浄料として、(a)常温液状油分50〜90質量% と、(b)油溶性アニオン界面活性剤10 〜 30質量% とを含有し、水を加えて泡立たせることができることを特徴とする油性皮膚洗浄料を開示する。
【特許文献1】特許3375687号公報
【特許文献2】特開2005−239616号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、オイルを基剤とし、クレンジング可能で、かつ気泡性を有する洗浄料について研究を重ねてきた。そして、上述の油性皮膚洗浄料について検討したところ、明細書に提示された起泡性の評価試験は、実際の使用方法とは異なる条件であり、また試作したところ、界面活性剤成分が基剤に溶解しなかったり、成分の析出が見られることがあった。そこで、本発明者らは、種々の配合について、実用的な条件でのメイク落とし効果や泡立ちのみならず、オイルを基剤とした1剤型の洗浄剤組成物として要求されるべき種々の要件について、鋭意研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明は、以下を提供する:
1) 常温で液状の油の1以上からなる油性成分50〜90質量%、並びにアニオン界面活性剤の1以上、及びノニオン界面活性剤の1以上からなる界面活性剤10〜50質量%を含有する、洗浄剤組成物。
2) 油性成分が、無極性油及び/又は多価アルコール脂肪酸エステルを含んでおり、該無極性油及び/又は多価アルコール脂肪酸エステルを40質量%以上記載の洗浄剤組成物。
3) アニオン界面活性剤の1以上が、アルキルエーテルカルボン酸又はその塩から選択される、1)又は2)に記載の組成物。
4) ノニオン界面活性剤の1以上が、脂肪酸−N−メチルモノエタノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミド及びアルキルグリコールヒドロキシプロピルエーテルからなる群より選択される、1)〜3)のいずれか1項に記載の組成物。
5) アニオン界面活性剤の1以上、及びノニオン界面活性剤の1以上を含む、油性洗浄剤組成物の乳化起泡剤。
6) 常温で液状の油の1以上、アニオン界面活性剤の1以上、及びノニオン界面活性剤の1以上を混合する工程を含む、洗浄剤組成物の製造方法。
7) 1)〜4)のいずれか1項に記載の組成物のクレンジング上有効量を用いて対象をクレンジングし、そして該クレンジング済みの対象を、該組成物の起泡上有効量と水とを混合し、泡立てて洗浄する工程を含む、対象の洗浄方法。
8) 7)に記載の洗浄方法を含む、スキンケア方法。
【0009】
[油性原料]
本発明の洗浄剤組成物においては、油性原料を用いる。
本発明で「油性原料」というときは、油脂類、ろう類、炭化水素類、高級脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、シリコーン類、多価アルコール類、多価アルコールエーテル、アルキルグリセリルエーテルを含む。
【0010】
本発明においては、油性原料は、少なくとも1種の常温で液状の油(常温で液状の油を「オイル」ということもある。)を含む。オイルは、メイク汚れと馴染み、メイク汚れを浮かせる機能がある。洗浄剤組成物がこのような機能を有していない場合、クレンジング機能(アイメーク、ウォータープルーフ処方等のメイク汚れ)が不充分となる。
【0011】
本発明においては、化粧品として許容される種々のオイルを用いることができる。原料も特に限定されず、石油系油、植物油、合成油であってもよい。オイルは、1種のみ用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。本発明に用いることのできるオイルの例として、ミネラルオイル(流動パラフィン)、多価アルコール脂肪酸エステル(例えば、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル)、スクワラン、脂肪酸エステル(イソプロピルミリステート、オクタン酸セチル)、植物油(ヘンプ油、ホホバ油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、アーモンド油、月見草油、小麦胚芽油、ローズヒップ油等)等が挙げられる。
【0012】
本発明においては、オイルとして、無極性油、極性油とも用いることができるが、本発明の洗浄剤組成物は、水と混合し、泡立たせて洗浄する際にも用いることができるものであるので、泡立ちや泡の質の観点からは、無極性油(例えば、ミネラルオイル(流動パラフィン)、炭化水素類)や多価アルコール脂肪酸エステル(例えば、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル)が好ましく、より好ましいのは無極性油である。
【0013】
本発明に用いるオイルの特に好ましい例として、無極性油であるミネラルオイル(流動パラフィン)を挙げることができるが、水と混合した際に固形化し易く、泡立ちがよりよいという観点からは、ミネラルオイルのうち、粘度が比較的高いものを用いることが好ましい。このようなミネラルオイルの粘度(37.8℃)は、5.80mm/S以上であり、好ましくは8.75mm/S以上であり、より好ましくは11.7mm/S以上である(別の単位系では、45SUS以上であり、好ましくは55SUS以上であり、より好ましくは65SUS以上である。)。好適なミネラルオイルの例として、密度(15.0℃)0.832〜0.855g/cm、比重(20/20℃)0.830〜0.853、粘度(37.8℃)5.80〜15.7mm/S(45.0〜80.0SUS)、引火点140℃以上の範囲にあるものを挙げることができる。なおこれらの物性値の測定は、この分野でミネラルオイルの規格値を表す際に用いられる定法による。
【0014】
他のオイルの好ましい具体例としては、ステアリン酸オクチル、イソステアリン酸PEG−8グリセリル、トリイソステアリン酸PEG−20グリセリル、ジイソステアリン酸PEG-20グリセリル、イソステアリン酸PEG−20グリセリル、ユーカリ油、ストレートシリコーンオイル、環状ジメチルシリコーン(例えば、シクロペンタシロキサン)が挙げられる。
【0015】
本発明においては、油性原料は、組成物(全量を100質量%とする。)において50〜90質量%、好ましくは60〜85質量%、より好ましくは65〜80質量%である。また、油性成分中には、無極性油及び/又は多価アルコール脂肪酸エステルが含まれることが好ましいが、この場合、該無極性油及び/又は多価アルコール脂肪酸エステルの組成物全体における含量は、組成物において、40質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは55質量%以上である。なお、本発明で配合成分の含量を示すときは、特別な場合を除き、この分野で通例であるとおり、組成物全量を100質量%としたときの値(質量%)である。
【0016】
なお、本明細書で「脂肪族基」というときは、特別な場合を除き、直鎖の脂肪族基であっても、分岐鎖を有する脂肪族基であってもよく、また脂肪族鎖は飽和であっても、不飽和であってもよい。また、本明細書で「脂肪酸」というときは、特別な場合を除き、脂肪族-カルボン酸をいい、直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸が含まれ、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸を含む。
【0017】
[界面活性剤]
本発明の洗浄剤組成物においては、界面活性剤を用いる。本発明の洗浄剤組成物においては、界面活性剤成分として、少なくとも1種のアニオン界面活性剤と、少なくとも1種のノニオン界面活性剤を用いる。アニオン界面活性剤のみでは、泡立ち及び泡の質において、洗浄剤として不充分であるが、ノニオン界面活性剤を加えることにより、水と混合したときに粘度が比較的高く、クリーミーな泡を得ることができる。
【0018】
本発明においては、化粧品成分として許容される種々のアニオン界面活性剤を用いうる。親水基部分は、例えばカルボン酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩又はリン酸塩であり、対イオンとして水可溶性塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩)を使用してもよい。親油基部分は、例えばアルキル基、イソアルキル基であり、構造中にエステル結合、エーテル結合があってもよい。アニオン界面活性剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0019】
耐硬水性に優れ、刺激が少なく、生分解性であるとの観点からは、アニオン界面活性剤の好ましい例として、下式で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸又はその塩を挙げることができる。
【0020】
RO(CHCHO)CHCOOM
式中、Rは、炭素数が8〜18の脂肪族基を表し、好ましくは炭素数が8〜14の直鎖の脂肪族基であり;
nは2〜14の整数を表し、好ましくは3〜10であり;
Mは、H、Na、又はKを表し、好ましくはH又はNaである。
【0021】
より具体的な例としては、ラウレス−6カルボン酸及びそのナトリウム塩、ラウレス−7カルボン酸及びそのナトリウム塩、ラウレス−11カルボン酸及びそのナトリウム塩、ラウレス−13カルボン酸及びそのナトリウム塩、トリデセス−7カルボン酸及びそのナトリウム塩を挙げることができる。特に好ましい例は、トリデセス−4カルボン酸ナトリウム及びトリデセス−7カルボン酸ナトリウムである。
【0022】
本発明においては、化粧品成分として許容される種々のノニオン界面活性剤を用いうる。親水基部分は、例えば多価アルコール、ポリオキシエチレン鎖であり、親油基部分は、例えば脂肪酸(アルキル基、イソアルキル基)、高級アルコールである。構造中にエステル結合、エーテル結合があってもよい。ノニオン界面活性剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0023】
刺激が少なく、油性原料又はアニオン界面活性剤と相乗的に、組成物自体又は組成物の水との混合物を増粘し、石けん化をより適切にすることができ、また相乗的に増泡することができるとの観点からは、ノニオン界面活性剤の好ましい例としては、脂肪酸ジエタノールアミド、脂肪酸N-メチルエタノールアミド、脂肪酸グリコールヒドロキシプロピルエーテル、より具体的な例としては、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(コカミドDEA)、ヤシ油脂肪酸N-メチルエタノールアミド(コカミドメチルMEA)、ラウリルグリコールヒドロキシプロピルエーテル、(ラウリル/ミリスチル)グリコールヒドロキシプロピルエーテルが挙げられる。他の例としては、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド(パーム核脂肪酸アミドDEA)、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド(コカミドMEA)、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド(ラウラミドMIPA)、ポリオキシエチレン(5)ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド(PEG-6コカミド)、ポリオキシエチレン(2)ラウリン酸モノエタノールアミド(PEG-3ラウラミド)、ポリオキシプロピレン(1)ヤシ脂肪酸モノイソプロパノールアミド(PPG-2コカミド)が挙げられる。
【0024】
本発明においては、界面活性剤成分は、組成物において10〜50質量%、好ましくは15〜40質量%、より好ましくは20〜35質量%である。アニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤との比は、当業者であれば種々の範囲で設計することができるが、耐硬水性に優れ、生分解性であるとの観点から、また、石けん化の際に固形化し、起泡のためのネット等を用いることなく手の平で固形石けん様に充分に泡立てることができるとの観点からアニオン界面活性剤をノニオン界面活性剤より多く含むことが好ましい。
【0025】
[他の成分]
発明の洗浄剤組成物には、油性原料及び界面活性剤成分のほか、それらの安定性及び有効性を著しく損なわない限り、他の成分を添加することができる。添加可能な成分としては、例えば、キレート剤(例えば、クエン酸又はその塩、EDTA又はその塩)、溶剤(例えばエタノール)、保湿剤(例えば、グリセリン、プロピレングリコール)、粘度調製剤、水不溶性研磨剤、防腐剤、防かび剤、香料、着色料がある。
【0026】
[剤の性状、石けん化、相転位等]
本発明の洗浄剤組成物は、オイル状又はゲル状であり得、油性原料に他の成分を溶解させた状態であってもよく、分散させた状態(エマルション又はサスペンション)であってもよい。
【0027】
本発明の洗浄剤組成物はそのまま、クレンジングのために用いることができる。本発明において、洗浄料組成物に関し、「クレンジング上有効量」というときは、メイク汚れを浮かせ、及び/又は落とすことができるのに充分な量をいう。
【0028】
本発明の洗浄剤組成物は、水と混合し、泡立てて、洗浄のために用いることができる。本発明で洗浄剤組成物に関し、「起泡上有効量」というときは、水と混合された際に起泡させるのに充分な量をいう。
【0029】
オイル状である本発明の洗浄剤組成物は、水と混合することによりまずW/O型とすることができ、さらに水を加えることによりO/W型とすることができ、さらに水を加えることにより、泡立たせることができる。水を加えることにより、場合により相転位を経て泡立たせることができるようになることを、本発明においては、石けん化ということがある。
【0030】
石けん化の際に、本発明の洗浄剤組成物は、処方により、固形化することがある。そのような固形化することができる態様は、本発明の洗浄剤組成物の特に好ましい例である。
本発明の洗浄剤組成物のクレンジング機能は、塗布のしやすさ(適度な粘度があり、手に取りやすいものがよい。)、馴染みやすさ(なめらかで伸びが良く、メイクがすばやく馴染むものがよい。)、低刺激性(刺激のないものがよい。)、メイク落ち(メイクが充分に浮き上がり、皮膚に残留しないものがよい。)、洗い流しやすさ(水ですすいだときに、すばやく洗い流せるものがよい。)、及び肌状態(残留感が無く、すっきりと洗いあがるものがよい。)等で評価できる。また、洗顔機能は、石けん化状態(水と直ぐ馴染み、石けん化しやすいものがよい。)、泡立ち・ボリューム(泡が充分に立ち、ボリーム感があるものがよい。)、泡質(泡が非常に細かいものがよい。)、低刺激性(刺激がないものがよい。)、汚れ落ち(充分に汚れが落とせるものがよい。)、流しやすさ(すばやく完全に洗い流せるものがよい。)、及び肌状態(ツッパリ感なく、すっきり洗いあがるものがよい。)等で評価できる。より具体的な評価方法は、本明細書の実施例の項を参照することができる。
【0031】
本発明の洗浄剤組成物は、クレンジングのために用いるものであり、かつ水と混合し、泡立てて洗浄のために用いるものである。すなわち本発明の洗浄剤組成物は、クレンジング用兼泡洗浄用である。
【0032】
本発明の洗浄剤組成物は、従来技術の製造装置を用いて、オイルに各成分を順次溶解又は分散させることにより製造することができる。
本発明の洗浄剤組成物は、洗顔料として好適に用いることができるが、それ以外に、全身用洗浄料、ベビー用洗浄料、頭髪・頭皮用洗浄料として用いることができる。ペット用洗浄料としても、有用である。
【発明の効果】
【0033】
本発明の洗浄剤組成物は、クレンジング用化粧料としても、洗浄用石けんとしても用いることができ、クレンジング及び洗浄を1剤で行うことができる。
本発明の洗浄剤組成物により、スキンケアの手間を減じることができる。
【0034】
本発明の洗浄剤組成物は、使用感に優れる。
【実施例】
【0035】
[方法]
下表に示した処方で、常温液状油と界面活性剤とを室温にて混合及び攪拌して均一にして洗浄剤組成物を調整した。
【0036】
【表1】

【0037】
評価試験方法:
専門評価パネルが顔全体にW/O乳化型ファンデーションを塗布し、更にアイライナー、マスカラを使用し、ポイントメイクを行った。約30分間乾燥させた後、被検試料を5ml手に取り、顔全体に伸ばしてファンデーションを馴染ませ、その後、ぬるま湯で洗い流した。この時のクレンジング料に対する評価を下記の評価基準で評価した。
【0038】
更に被検試料を5ml手に取り、水を適量加えて、石けん化させ、更に水を適量加えて泡立たせた。顔全体に塗布し、その後、ぬるま湯で洗い流した。この時の洗顔料に対する評価を下記の評価基準で評価した。
【0039】
評価基準:
【0040】
【表2−1】

【0041】
【表2−2】

【0042】
安定性試験:
被検試料10mlをスクリュー管瓶に入れ、0℃及び50℃の各温度の恒温機に入れ、1週間経時観察する事により、以下の基準で安定性試験を評価した。
【0043】
評価基準:
【0044】
【表3】

【0045】
[結果]
結果を下表に示した。
【0046】
【表4】

【0047】
実施例1〜5のすべてで良好な結果が得られた。これらの処方は、0℃及び50℃で成分が析出せず、安定であった。実施例5は、他の実施例の洗浄機能、クレンジング機能を損なわず、より低刺激(眼刺激、皮膚刺激)であるとの観点から、最も好ましい本発明の態様の一つであると考えられた。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の洗浄剤組成物の1例の、原液、石けん化及び泡立ちについて示した写真である。石けん化の写真では固形である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
常温で液状の油の1以上からなる油性成分50〜90質量%、並びに
アニオン界面活性剤の1以上、及びノニオン界面活性剤の1以上からなる界面活性剤10〜50質量%
を含有する、洗浄剤組成物。
【請求項2】
油性成分が、無極性油及び/又は多価アルコール脂肪酸エステルを含んでおり、
該無極性油及び/又は多価アルコール脂肪酸エステルを40質量%以上含有する、請求項1記載の洗浄剤組成物。
【請求項3】
アニオン界面活性剤の1以上が、アルキルエーテルカルボン酸又はその塩から選択される、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
ノニオン界面活性剤の1以上が、脂肪酸−N−メチルモノエタノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミド及びアルキルグリコールヒドロキシプロピルエーテルからなる群より選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
アニオン界面活性剤の1以上、及びノニオン界面活性剤の1以上を含む、油性洗浄剤組成物の乳化起泡剤。
【請求項6】
常温で液状の油の1以上、アニオン界面活性剤の1以上、及びノニオン界面活性剤の1以上を混合する工程を含む、洗浄剤組成物の製造方法。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物のクレンジング上有効量を用いて対象をクレンジングし、そして
該クレンジング済みの対象を、該組成物の起泡上有効量と水とを混合し、泡立てて洗浄する工程
を含む、対象の洗浄方法。
【請求項8】
請求項7に記載の洗浄方法を含む、スキンケア方法。

【図1】
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【公開番号】特開2010−47541(P2010−47541A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−214620(P2008−214620)
【出願日】平成20年8月22日(2008.8.22)
【特許番号】特許第4401419号(P4401419)
【特許公報発行日】平成22年1月20日(2010.1.20)
【出願人】(593196643)ワミレスコスメティックス株式会社 (5)
【Fターム(参考)】