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超小型非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム
説明

超小型非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム

【課題】従来のFAIM装置に比べて、選択イオンの流れをより高速、かつ高精度で制御して、サンプルのスペクトルを作成するFAIMフィルタおよび検出システムを提供する。
【解決手段】検出システム用の超小型非対称電界イオン移動度フィルタ(24)であって、サンプル入口(16)および出口の間において基板間で流路を画定する、間隔を空けた1対の基板と、流路内に配置され、各電極が各基板にそれぞれ結合された間隔を空けた1対のフィルタ電極(20,22)を有するイオン・フィルタと、イオン・フィルタ電極の両端にバイアス電圧および非対称の周期的電圧を印加して、フィルタを通過するイオン流路を制御する電子コントローラ(30)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は非対称電界イオン移動度(FAIM)フィルタに関し、さらに詳しくは超小型FAIMフィルタおよび分析計に関する。
【背景技術】
【0002】
爆薬、麻薬、化学薬剤および生物薬剤、ならびに空気品質を検出および識別する能力は、テロリスト、軍事的活動、および環境問題の増加と共に、極めて重要性が増してきた。以前におけるこのような薬剤の検出は、従来の質量分析計、飛行時間型イオン移動度分析計、および従来技術で製作されたFAIM分析計を用いて実行されていた。
【0003】
質量分析計は感度が高く、また極めて分離性が高く、速い応答時間を提供する。しかし、質量分析計はサイズが大きく、動作するのに膨大なパワーを必要とする。質量分析計は、また、高真空度を維持してイオンを中性分子から分離し、選択イオンの検出を可能にするための強力な真空ポンプを必要とする上に、極めて高価である。
【0004】
さほど複雑でない別の分析計技術としては、飛行時間型イオン移動度分析計があり、この分析計技術は、現在の大部分の携帯用化学兵器と爆薬検出器で実現されている方法である。この検出は、単に分子の質量だけでなく、分子の電荷および断面積にも基づく。しかし、これら種々の特性に基づくため、分子種類の識別が質量分析計のように確定的かつ高精度ではない。一般に飛行時間型イオン移動度分析計は、サイズを減少(ドリフト・チューブ長さを2インチ(51mm)未満に)させようとすると、分解能および感度限界が容認できないものとなる。飛行時間型イオン移動度では、分解能はドリフト・チューブの長さに比例する。拡散による側壁でのイオン消失を防止するためにドリフト・チューブの幅が十分な大きさであると仮定すると、チューブを長くすれば分解能が上がる。したがって、基本的に、飛行時間型イオン移動度システムを小型化することは、システム性能の低下をまねくことになる。これら装置は比較的廉価で、かつ信頼性を有するが、いくつかの制限を受ける。第1に、検出器を通るサンプルの容積が小さいため、分析計の感度を上げるには、検出器電子回路が極めて高感度(高価な電子回路を必要とする)であるか、または濃縮器(システムを複雑にする)を備えるかのいずれかが必要である。さらに、ゲートおよびゲーティング電子回路が、一般に、ドリフト・チューブへのイオン注入を制御する必要がある。
【0005】
FAIM分光測定法は、1980年代に以前のソビエト連邦で開発された。FAIM測定法では、不要なイオンの通過を阻止する一方で、選択イオンをフィルタに通過させる。従来のFAIM分析計は寸法が大きく、また高価である。例えば、装置全体のサイズはほぼ1立方フィート(0.028m3)で、価格は25,000ドル以上である。これらのシステムは、小型の検出器を必要とする用途には適さない。これらのシステムは、また、比較的低速であり、サンプル・ガスの完全なスペクトルを作成するのに1分近くを要し、また製作が困難であり、大量生産できない。
【発明の概要】
【0006】
以上より、本発明は、従来のFAIM装置に比べて、選択イオンの流れをより高速、かつ高精度で制御して、サンプルのスペクトルを作成するFAIMフィルタおよび検出システムを提供することを目的とする。
【0007】
本発明の別の目的は、バイアス電圧の掃引を必要とせずに、複数の所定の選択イオンを検出できるフィルタおよび検出システムを提供することである。
【0008】
本発明のさらに別の目的は、バイアス電圧なしに、選択イオンを検出できるフィルタおよび検出システムを提供することである。
【0009】
本発明のさらに別の目的は、イオンの軌道に基づいて空間的にイオンを検出するフィルタおよび検出システムを提供することである。
【0010】
本発明のさらに別の目的は、極めて高い分解能を有するフィルタおよび検出システムを提供することである。
【0011】
本発明のさらに別の目的は、従来の検出装置に比べて、選択イオンを高速に検出できるフィルタおよび検出システムを提供することである。
【0012】
本発明のさらに別の目的は、ppb(十億分の一(1/109))〜ppt(一兆分の一(1/1012))の感度を有するフィルタおよび検出システムを提供することである。
【0013】
本発明のさらに別の目的は、単一チップ内に実装できるフィルタおよび検出システムを提供することである。
【0014】
本発明のさらに別の目的は、実装および製作に対する費用対効果が高いフィルタおよび検出システムを提供することである。
【0015】
本発明は、超小型、高精度、および高速の以下のFAIMフィルタおよび検出システムを実現することにより達成される。このシステムは、間隔を空けた1対の基板を用いてサンプル入口および出口の間に流路を画定し、この流路内にフィルタを配置している。前記フィルタは、各電極が各基板にそれぞれ結合された間隔を空けた1対の電極と、バイアス電圧および非対称の周期的電圧を前記電極の両端に印加してフィルタを通過するイオン流路を制御するコントローラとを有する。
【0016】
本発明はさらに、フィルタ・アレイを設け、アレイの各フィルタが異なるバイアス電圧に組み合わされることにより、バイアス電圧の掃引なしに、フィルタが複数の選択イオンの検出に用いられることを実現することにより達成される。
【0017】
本発明はさらに、周期的電圧のデューティ・サイクル(負荷サイクル)を変化させることにより、バイアス電圧必要を無くすることを実現することにより達成される。
【0018】
本発明はさらに、検出器を分割体に分割することにより、イオンがフィルタを出るときのイオン軌道に従って、空間的にイオンを検出して、高精度かつ高分解能が得られるイオン検出を実現することにより達成される。
【0019】
本発明にかかる検出システム用の超小型非対称電界イオン移動度フィルタは、サンプル入口および出口の間において基板間で流路を画定する、間隔を空けた1対の基板と、この流路内に配置され、各電極が各基板にそれぞれ結合された間隔を空けた1対の電極を有するイオン・フィルタと、イオン電極の両端にバイアス電圧および非対称の周期的電圧を印加してフィルタを通過するイオン流路を制御するコントローラとを備える。
【0020】
好ましい実施形態では、イオン・フィルタの下流に、フィルタを出たイオンを検出する検出器を備える。この検出器は複数の分割体を有してもよく、これらの分割体は流路に沿って分割され、イオンの軌道に従ってイオンを空間的に分離する。電子コントローラに応答して、選択イオンがフィルタを通過する際にこれらイオンを閉じ込める閉じ込め電極(confining electrode)を備えてもよい。閉じ込め電極をシリコンにしてもよい。シリコン電極は1対の基板の間隔を空けるスペーサとして作用する。流路を加熱するヒータを備えてもよい。ヒータはイオン・フィルタ電極を包含してもよい。電子コントローラが、フィルタ電極を通して電流を選択的に供給して、フィルタ電極を加熱する手段を有してもよい。基板をガラスにしてもよい。ガラスをパイレックス(Pyrex)(登録商標)としてもよい。フィルタの上流に、サンプル入口からの流体流れをイオン化するイオン化源を備えてもよい。イオン化源は放射線源であってもよい。またイオン化源は紫外線ランプであってもよい。さらにイオン化源はコロナ放電装置であってもよい。清浄化された空気を流路に導入する清浄空気入口を備えてもよい。流路を通過する流体流れを調節する、流路に連通しているポンプを備えてもよい。
【0021】
また、本発明にかかる超小型非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システムは、サンプル入口および出口の間に流路を有するハウジングと、この流路内に配置され、間隔を空けた1対のフィルタ電極を有するイオン・フィルタと、イオン・フィルタ電極の両端にバイアス電圧および非対称の周期的電圧を印加してフィルタを通過するイオン流路を制御するコントローラと、イオン・フィルタの下流の分割された検出器とを備え、この分割体は流路に沿って分割されて、イオンの軌道に従ってイオンを空間的に分離する。
【0022】
好ましい実施形態では、電子コントローラに応答して、イオンがフィルタを通過する際にこれらイオンを閉じ込める閉じ込め電極を備えてもよい。閉じ込め電極をシリコンにしてもよい。シリコン電極は1対のフィルタ電極の間隔を空けるスペーサとして作用する。流路を加熱するヒータを備えてもよい。ヒータはイオン・フィルタ電極を包含してもよい。電子コントローラが、フィルタ電極を通して電流を選択的に供給して、フィルタ電極を加熱する手段を有してもよい。フィルタの上流に、サンプル入口からの流体流れをイオン化するイオン化源を備えてもよい。イオン化源は放射線源であってもよい。またイオン化源は紫外線ランプであってもよい。さらにイオン化源はコロナ放電装置であってもよい。清浄化された空気を流路に導入する清浄空気入口を備えてもよい。流路を通過する流体流れを調節する、流路に連通しているポンプを備えてもよい。
【0023】
さらに、本発明にかかる非対称電界イオン移動度フィルタ・アレイは、サンプル入口および出口の間に少なくとも1つの流路を画定するハウジングと、このハウジング内に配置され、各イオン・フィルタが間隔を空けた1対のフィルタ電極をそれぞれ有する、複数のイオン・フィルタと、イオン・フィルタ電極の両端にバイアス電圧および非対称の周期的電圧を印加してフィルタを通過するイオン流路を制御するコントローラとを備える。
【0024】
好ましい実施形態では、各イオン・フィルタを流路の1つに組み合わせることができる。各イオン・フィルタの下流に、各フィルタを出たイオンを検出する検出器を備えてもよい。各検出器は複数の分割体を有してもよく、これらの分割体は流路に沿って分割され、イオンの軌道に従ってイオンを空間的に分離する。電子コントローラに応答して、選択イオンが各フィルタを通過する際にこれらイオンを閉じ込める複数の閉じ込め電極を備えてもよい。各閉じ込め電極をシリコンにしてもよい。シリコン電極は1対のフィルタ電極の間隔を空けるスペーサとして作用する。少なくとも1つの流路を加熱するヒータを備えてもよい。ヒータは各イオン・フィルタ電極対を包含してもよい。電子コントローラが、各フィルタ電極対を通して電流を選択的に供給して、フィルタ電極を加熱する手段を有してもよい。各フィルタの上流に、サンプル入口からの流体流れをイオン化するイオン化源を備えてもよい。イオン化源は放射線源であってもよい。またイオン化源は紫外線ランプであってもよい。さらにイオン化源はコロナ放電装置であってもよい。清浄化された空気を少なくとも1つの流路に導入する清浄空気入口を備えてもよい。各流路を通過する流体流れを調節する、各流路に連通しているポンプを備えてもよい。
【0025】
さらに、本発明にかかる検出システム用の非補償型非対称電界イオン移動度フィルタは、サンプル入口および出口の間に流路を有するハウジングと、この流路内に配置され、間隔を空けた1対のフィルタ電極を有するイオン・フィルタと、イオン・フィルタ電極の両端に非補償型非対称の周期的電圧を印加してフィルタを通過するイオン流路を制御するコントローラと、検出する選択イオンの種類をターゲットとするために、前記周期的電圧のデューティ・サイクルを選択的に調整する選択回路とを備える。
【0026】
好ましい実施形態では、イオン・フィルタの下流に、フィルタを出たイオンを検出する検出器を備える。この検出器は複数の分割体を有してもよく、これらの分割体は流路に沿って分割され、イオンの軌道に従ってイオンを空間的に分離する。電子コントローラに応答して、イオンがフィルタを通過する際にこれらイオンを閉じ込める閉じ込め電極を備えてもよい。閉じ込め電極はシリコンにしてもよい。シリコン電極は1対のフィルタ電極の間隔を空けるスペーサとして作用する。流路を加熱するヒータを備えてもよい。ヒータはイオン・フィルタ電極を包含してもよい。電子コントローラが、フィルタ電極を通して電流を選択的に供給して、フィルタ電極を加熱する手段を有してもよい。フィルタの上流に、サンプル入口からの流体流れをイオン化するイオン化源を備えてもよい。イオン化源は放射線源であってもよい。またイオン化源は紫外線ランプであってもよい。さらにイオン化源はコロナ放電装置であってもよい。清浄化された空気を流路に導入する清浄空気入口を備えてもよい。流路を通過する流体流れを調節する、流路に連通しているポンプを備えてもよい。
【0027】
さらに、本発明にかかる非対称電界イオン移動度フィルタは、サンプル入口および出口の間に流路を有するハウジングと、この流路内に配置され、間隔を空けた1対のフィルタ電極を有するイオン・フィルタと、前記流路を横切る1対の閉じ込め電極と、イオン・フィルタ電極の両端に第1バイアス電圧および非対称の周期的電圧を印加し、かつ閉じ込め電極の両端に第2バイアス電圧を印加して、フィルタを通過するイオン流路を制御する電子コントローラとを備える。
【0028】
好ましい実施形態では、イオン・フィルタの下流に、フィルタを出たイオンを検出する検出器を備える。この検出器は複数の分割体を有してもよく、これらの分割体は流路に沿って分割され、イオンの軌道に従ってイオンを空間的に分離する。閉じ込め電極をシリコンにしてもよい。シリコン電極は1対のフィルタ電極の間隔を空けるスペーサとして作用する。流路を加熱するヒータを備えてもよい。ヒータはイオン・フィルタ電極を包含してもよい。ヒータは、また、閉じ込め電極を包含してもよい。電子コントローラが、フィルタ電極を通して電流を選択的に供給して、フィルタ電極を加熱する手段を有してもよい。電子コントローラが、閉じ込め電極を通して電流を選択的に供給して、閉じ込め電極を加熱する手段を有してもよい。フィルタの上流に、サンプル入口からの流体流れをイオン化するイオン化源を備えてもよい。イオン化源は放射線源であってもよい。またイオン化源は紫外線ランプであってもよい。さらにイオン化源はコロナ放電装置であってもよい。清浄化された空気を流路に導入する清浄空気入口を備えてもよい。流路を通過する流体流れを調節する、流路に連通しているポンプを備えてもよい。
【0029】
本発明のその他の目的、特徴および利点は、好ましい実施形態の以下の説明と添付図面から、当業者には理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明による超小型フィルタおよび検出システムの概略ブロック図である。
【図2】図1のフィルタ電極を通って検出器に向かうイオンを示す説明図である。
【図3A】アセトンを検出するのに必要なバイアス電圧、および得られた感度を示すグラフ図である。
【図3B】図3Aと同様に、ジエチル・メチル・アミンを検出するのに必要なバイアス電圧を示すグラフ図である。
【図4】本発明による、間隔を空けた、超小型フィルタの断面図である。
【図5】パッケージ化された超小型フィルタおよび検出システムの3次元図であり、このシステムは流体ポンプを有し、実現できる小型サイズを明らかに示す図である。
【図6】本発明にかかる一実施形態の分解図であり、フィルタ・アレイおよび検出器アレイが単一流路内に配置されている構成を示す図である。
【図7】図6と同様に分解図であり、フィルタ・アレイが積層され、1つのフィルタおよび検出器が単一流路内に組み込まれている構成を示す図である。
【図8】図7のアレイ・フィルタおよび検出器システムの単一流路の断面図である。
【図9】ベンゼンおよびアセトンの同時複数検出を示すグラフ図である。
【図10】図1と同様に概略ブロック図であり、フィルタがバイアス電圧により補償されておらず、代わりに周期的電圧のデューティ・サイクルを変化させて、フィルタを通過するイオン流れを制御する構成を示す図である。
【図11】変化するデューティ・サイクルを有する非対称周期的電圧のグラフ図であり、この電圧を図9のフィルタに印加して、バイアス電圧なしに選択イオンをフィルタする構成を示す図である。
【図12】フィルタおよび検出器システムの概略図であり、検出器を分割して、イオンがフィルタを出るときにこのイオンを空間的に検出する構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1のFAIM分析計10は、ポンプ14によって、矢印12で示すように、入口16からイオン化領域18内にガスを吸引して作動する。イオン化されたガスは、イオン・フィルタを構成する平行電極プレート20,22の間を通過し、流路26を流れる。プレート20,22の間を通過する際に、ガス・イオンは、電極プレート20,22間の非対称交番電界に曝される。この非対称交番電界は、電子コントローラ30に応答して電圧発生器28からプレートに印加される電圧によって発生する。
【0032】
イオンがフィルタ24を通過する際に、一部のイオンはプレート20,22により中性化するが、他のイオンは通過して、検出器32により検出される。検出器32は所定の電位の上側電極33と、通常は接地された下側電極35を有する。上側電極33はイオンを電極35に向かって下方に偏向させる。しかし、いずれの電極もイオンおよび電極に印可された電圧に依存してイオンを検出できる。さらに、上側電極33を第1検出器として使用し、下側電極35を第2検出器として使用することにより、複数のイオンを検出できる。電子コントローラ30は、例えば、増幅器34およびマイクロプロセッサ36を有してもよい。増幅器34は検出器32で集められた電荷の関数である検出器32の出力を増幅し、この出力をマイクロプロセッサ36に提供して分析させる。同様に、仮想線で示す増幅器34'を設けて、電極33を検出器として利用できる。
【0033】
図2に示すように、ガス流れ12を横切る交番非対称電界40を通過する際に、イオン38は、電界40によって経路42a,42b,42cに沿って「揺れ動く」。一般に電極40は直流の±(1000〜2000)ボルトの範囲にあり、最大電界強度は40,000V/cmを有する。特定のイオンが取る経路は、そのイオンの質量、サイズ、断面積および電荷の関数である。イオンが、一旦、電極20または22に達すると、中性化される。第2の電界である、バイアスすなわち補償電界44は、一般に、±2000V/cmまたは直流の±100ボルトの範囲であり、プレート20,22に印可されたバイアス電圧と、図1のマイクロプロセッサ36に応答する電圧発生器28とによって、電極20,22の間に同時に誘導され、所定の選択イオン種類をフィルタ24に通過させて検出器32で検出させる。補償電界44は一定バイアスであり、交番非対称電界40にオフセットを与えて、イオン38cのような所定の選択イオンを検出器32まで通過させる。したがって、適切なバイアス電圧により、特定のイオンの種類が経路42cを進行し、一方で不要なイオンが経路42a,42bを進行してプレート20,22に到達すると中性化する。
【0034】
FAIM分析計10の出力は、所定のバイアス電圧44に対する検出器32での電荷量の測定値である。所定の補償バイアス電圧において設定されるフィルタ24を長くすれば、検出器32に蓄積する電荷は多くなる。しかし、所定の電圧範囲にわたって補償電圧44を掃引することによって、サンプル・ガス12の完全なスペクトルが得られる。本発明にかかるFAIM分析計は、所定のガス・サンプルに対する完全なスペクトルを作成するのに、一般に、30秒よりも短く、1秒のように僅かな時間で済む。
【0035】
ガス・サンプルの完全なスペクトルを提供するために、補償バイアス電圧44を変化させて、検出される種類を変えることができる。例えば、図3Aに濃度ピーク46で示すように、バイアス電圧3.5ボルトでアセトンが検出された。これは、83ppb(十億分の一)のように低い濃度でも検出された。これに対して、図3Bに示すように、6.5ボルトのバイアス電圧で、ジエチル・メチル・アミンのピーク48が、280ppbのような低い濃度でも検出された。
【0036】
図4のフィルタ24は、1インチ(25.4mm)サイズのようなフィルタである。分析計10は、間隔の空いた基板52,54および電極20,22を有する。これら基板52,54は、例えば、ニューヨーク市コーニング社製のコーニングガラスから入手できるパイレックス(登録商標)のようなガラスであり、電極20,22は、例えば、金、チタン、またはプラチナであり、基板52,54にそれぞれ取付けまたは形成されている。基板52,54は、それぞれスペーサ56a,56bによって間隔が空けられ、これらスペーサは、シリコンウェーハをエッチングまたはダイシングして形成されている。スペーサ56a,56bの厚みが、電極20,22間の距離を画定する。さらに、同一の電圧、一般に直流の±(10〜1000)ボルトをシリコンスペーサ56a,56bに印加することによって、スペーサ56a,56bは電極となる。これらスペーサ56a,56bは、閉じ込め電界58を生成し、良好なサンプル・スペクトルを得るために、イオン流路を図1の流路26の中心に導くかまたは閉じ込める。イオンを閉じ込めるために、スペーサ電極56a,56bを同一電圧として、イオンを流路26の中心に「押す」ことが必要である。これにより、より多数のイオンが検出器34に衝突するようにイオンを保って、システムの感度が向上する。しかし、これは、本発明の必須の制限事項ではない。
【0037】
分析計10の精度と高信頼動作を維持するために、電極20,22に堆積した中性化イオンを除去する必要がある。これは、流路26を加熱することにより達成できる。例えば、図1のコントローラ30が仮想線で示す電流源29を備えることにより、マイクロプロセッサ36に応答して、電極20,22に電流Iを供給してプレートを加熱し、堆積した中性化分子を除去できる。同様に、電流Iを図4のスペーサ電極56a,56bに代わりに供給して流路26を加熱し、プレート20,22から中性化分子を除去できる。
【0038】
図5のパッケージ化されたFAIM分析計は、そのサイズを1インチ(25.4mm)×1インチ×1インチにまで減少できる。ポンプ14は基板52上に取り付けられ、ガス・サンプルを入口16内に吸入する。ガス・サンプルのイオン化の前後に、再循環ポンプ14aによって清浄な乾燥空気を図1の流路26内に導入できる。電子コントローラ30を、分析計10のハウジングを形成する基板52,54に結合するシリコン制御層60にエッチングしてもよい。基板52,54および制御層60を、例えば陽極接合を使用して一体に結合し、超小型のFAIM分析計を実現できる。小型ポンプ14,14aは、ガス・サンプル12の分析をさらに促進する大容量スループットを提供する。ポンプ14,14aは、例えば、小型遠心空気圧縮機ロータまたは超小型ポンプ(1〜4リットル/分の流量を持つ)が装着された従来の小型ディスク・ドライブ・モータであってもよい。ポンプ14の一例は、フロリダ州クリアウォータのセンシダイン・インコーポレーテッド(Sensidyne,Inc.)から市販されている。
【0039】
本発明によるFAIM分析計は特定のガス・サンプルのスペクトルを高速で作成するが、フィルタ32のアレイを用いてそれに要する時間をさらに短縮できる。図6のFAIM分析計10は、フィルタ・アレイ62、単一の入口16、および単一の流路26を有してもよい。サンプル・ガス12は、イオン化源18を通過後、閉じ込め電極56a〜56hによってフィルタ・アレイ62に導かれる。イオン化源18は、紫外線光源、放射線源、またはコロナ放電装置などである。フィルタ・アレイ62は、例えば、1対のフィルタ電極20a〜20eおよび22a〜22eを有する。各電極対に異なる補償バイアス電圧44(図2)を印可し、かつ各電極対を異なる電圧範囲に渡って掃引することにより、異なるイオン種類を同時に検出して、掃引時間を大幅に短縮できる。さらに、アレイ62は、分析計のサイズに依存して任意の数のフィルタを有してもよい。検出器アレイ64は検出器32a〜32eを有し、複数の選択イオン種類を同時に検出し、その結果、ガス・サンプル12のスペクトルを得るのに要する時間が短縮される。電極対は同一の非対称周期的AC電圧40を共有する。
【0040】
清浄乾燥空気を、再循環ポンプ14a(図5)を介して清浄空気入口66から流路26に導入してもよい。清浄空気の導入することで、湿度に対するFAIM分析計の感度を低下させることができる。さらに、清浄乾燥空気を使用せずに分析計を作動し、かつ既知のガス・サンプルが装置内に導入された場合、得られるスペクトルは水分濃度に応じて所定のサンプルの標準スペクトルから変化するため、この装置を湿度センサとしても使用できる。
【0041】
フィルタ・アレイ62の各フィルタ24a〜24eおよび検出器アレイ64の各フィルタ各フィルタ32a〜32eが同一流路26を共有する代わりに、図7の個々の流路26a〜26eを設けることにより、各流路を、例えば入口16a、イオン化領域18a、閉じ込め電極56a'、56b'、イオン・フィルタ電極対20a,22a、検出器電極対33a,35a、および出口ポート68aと組み合わせることができる。
【0042】
作動中、サンプル・ガス12は、図8のサンプル入口16aから入り、例えばコロナ放電装置18aによりイオン化される。イオン化されたサンプルは、閉じ込め電極56aによりイオン・フィルタ24aに向かって導かれる。イオンがイオン・フィルタ電極20aと22aとの間を通過するとき、不要なイオンは中性化され、一方、選択イオンはフィルタ24aを通過して、検出器32aにより検出される。
【0043】
図9に示すように、複数の同時検出がベンゼンのピーク50とアセトンのピーク51でなされており、本発明によるアレイ・フィルタおよび検出器の利点が示されている。
【0044】
また、選択イオンの種類を検出するのに、補償バイアス電圧を必ずしも要しないことが判明した。図10のフィルタ24の電極20,22に印可される非対称の周期的電圧のデューティ・サイクルを変化させることにより、プレート電極20,22に一定バイアス電圧を印加する必要がなくなる。電圧発生器28は、制御電子回路30に応答して、非対称の交流電圧40のデューティ・サイクルを変化させる。図11に示すように、周期的電圧のデューティ・サイクルを変化させることにより、選択イオン32cの経路を制御できる。これに限定されるわけではないが、例として、電界40のデューティ・サイクルを、25%の高レベルのピーク70と、75%の低レベルの谷72にすると、イオン38cはプレート20に接近して中性化される。しかし、電圧40aのデューティ・サイクルを40%のピーク70aにまで変化させることにより、イオン38cは中性化されることなくプレート20,22間を通過する。一般に、デューティ・サイクルは10〜50%の高レベルおよび90〜50%の低レベルの間で変化できる。したがって、電界40のデューティ・サイクルを変化させることにより、バイアス電圧を必要とせずに、イオン流路を制御できる。
【0045】
FAIM分析計の分解能をさらに改良するために、図12のように検出器32を分割してもよい。これにより、イオンがフィルタ電極20,22の間でフィルタを通過する際に、サイズ、電荷、および断面積によって決定される各軌道42c'〜42c''''を有する各イオン38c'〜38c''''を空間的に検出できる。これにより、検出器分割体32'はあるイオン種類の濃度を検出し、検出器分割体32''は異なるイオン種類の濃度を検出し、各分割体が特定のイオン種類を検出するため、スペクトル分解能が向上する。
【0046】
本発明の特定の形態をいくつかの図面で示し、その他を示していないが、この理由は、単に便宜的なものであり、各形態を本発明にしたがった他の形態のいずれかまたはすべてに組み合わせることができる。
他の実施形態は当業者には理解されるであろう。また他の実施形態は特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0047】
10 非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム
14a ポンプ
16 サンプル入口
18 イオン化源
20(20a〜20e) フィルタ電極
22(22a〜22e) フィルタ電極
26 流路
30 電子コントローラ
32 検出器
32'〜32'''' 分割体
44 バイアス電圧
52 基板
54 基板
56a〜56h 閉じ込め電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル入口および出口の間において基板間で流路を画定する、間隔を空けた1対の基板と、
前記流路内に配置され、各電極が各基板にそれぞれ結合された間隔を空けた1対のフィルタ電極を有するイオン・フィルタと、
前記イオン・フィルタ電極の両端にバイアス電圧および非対称の周期的電圧を印加して、前記フィルタを通過するイオン流路を制御する電子コントローラとを備えた、検出システム用の超小型非対称電界イオン移動度フィルタ。
【請求項2】
請求項1において、さらに、前記イオン・フィルタの下流に、前記フィルタを出たイオンを検出する検出器を備えた超小型フィルタ。
【請求項3】
請求項2において、前記検出器は複数の分割体を有し、これらの分割体は前記流路に沿って分割されて、イオンの軌道に従ってイオンを空間的に分離する超小型フィルタ。
【請求項4】
請求項1において、さらに、前記電子コントローラに応答して、選択イオンが前記フィルタを通過する際にこれら選択イオンを閉じ込める閉じ込め電極を備えた超小型フィルタ。
【請求項5】
請求項4において、前記閉じ込め電極がシリコンである超小型フィルタ。
【請求項6】
請求項5において、前記シリコン電極が前記1対の基板の間隔を空けるスペーサとして作用する超小型フィルタ。
【請求項7】
請求項1において、さらに、前記流路を加熱するヒータを備えた超小型フィルタ。
【請求項8】
請求項7において、前記ヒータが前記イオン・フィルタ電極を包含する超小型フィルタ。
【請求項9】
請求項8において、前記電子コントローラが、さらに、前記フィルタ電極を通して電流を選択的に供給して、前記フィルタ電極を加熱する手段を備えた超小型フィルタ。
【請求項10】
請求項1において、前記基板がガラスである超小型フィルタ。
【請求項11】
請求項10において、前記ガラスがパイレックス(登録商標)である超小型フィルタ。
【請求項12】
請求項1において、さらに、前記フィルタの上流に、前記サンプル入口からの流体流れをイオン化するイオン化源を備えた超小型フィルタ。
【請求項13】
請求項12において、前記イオン化源が放射線源を有する超小型フィルタ。
【請求項14】
請求項12において、前記イオン化源が紫外線ランプを有する超小型フィルタ。
【請求項15】
請求項12において、前記イオン化源がコロナ放電装置を有する超小型フィルタ。
【請求項16】
請求項1において、さらに、清浄空気を前記流路内に導入する清浄空気入口を備えた超小型フィルタ。
【請求項17】
請求項1において、さらに、前記流路を通る流体流れを調節する、前記流路に連通するポンプを備えた超小型フィルタ。
【請求項18】
サンプル入口および出口の間に流路を有するハウジングと、
前記流路内に配置され、間隔を空けた1対のフィルタ電極を有するイオン・フィルタと、
前記イオン・フィルタ電極の両端にバイアス電圧および非対称の周期的電圧を印加して、前記フィルタを通過するイオン流路を制御する電子コントローラと、
前記イオン・フィルタの下流の分割された検出器であって、これら分割された各分割体が前記流路に沿って分割されて、イオンの軌道に従ってイオンを空間的に分離する検出器とを備えた、非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム。
【請求項19】
請求項18において、さらに、前記電子コントローラに応答して、選択イオンが前記フィルタを通過する際にこれら選択イオンを閉じ込める閉じ込め電極を備えた、非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム。
【請求項20】
請求項19において、前記閉じ込め電極がシリコンである、非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム。
【請求項21】
請求項20において、前記シリコン電極が前記1対のフィルタ電極の間隔を空けるスペーサとして作用する、非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム。
【請求項22】
請求項18において、さらに、前記流路を加熱するヒータを備えた、非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム。
【請求項23】
請求項22において、前記ヒータが前記イオン・フィルタ電極を包含する、非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム。
【請求項24】
請求項23において、前記電子コントローラが、さらに、前記フィルタ電極を通して電流を選択的に供給して、前記フィルタ電極を加熱する手段を備えた、非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム。
【請求項25】
請求項18において、さらに、前記フィルタの上流に、前記サンプル入口からの流体流れをイオン化するイオン化源を備えた、非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム。
【請求項26】
請求項25において、前記イオン化源が放射線源を有する、非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム。
【請求項27】
請求項25おいて、前記イオン化源が紫外線ランプを有する、非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム。
【請求項28】
請求項25において、前記イオン化源がコロナ放電装置を有する、非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム。
【請求項29】
請求項18において、さらに、清浄空気を前記流路内に導入する清浄空気入口を備えた、非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム。
【請求項30】
請求項18において、さらに、前記流路を通る流体流れを調節する、前記流路に連通するポンプを備えた、非対称電界イオン移動度フィルタおよび検出システム。
【請求項31】
サンプル入口および出口の間に少なくとも1つの流路を確定するハウジングと、
前記ハウジング内に配置され、各イオン・フィルタが間隔を空けた1対のフィルタ電極をそれぞれ有する、複数のイオン・フィルタと、
前記各対のイオン・フィルタ電極の両端にバイアス電圧および非対称の周期的電圧を印加して前記各フィルタを通過するイオン流路を制御する電子コントローラとを備えた、非対称電界イオン移動度フィルタ・アレイ。
【請求項32】
請求項31において、前記各イオン・フィルタが前記流路の1つに組み合わせられるフィルタ・アレイ。
【請求項33】
請求項31において、さらに、前記各イオン・フィルタの下流に、前記各フィルタを出たイオンを検出する検出器を備えたフィルタ・アレイ。
【請求項34】
請求項33において、前記各検出器が複数の分割体を有し、これらの分割体は前記流路に沿って分割されて、イオンの軌道に従ってイオンを空間的に分離するフィルタ・アレイ。
【請求項35】
請求項31において、さらに、前記電子コントローラに応答して、イオンが前記各フィルタを通過する際にこれらのイオンを閉じ込める複数の閉じ込め電極を備えたフィルタ・アレイ。
【請求項36】
請求項35において、前記各閉じ込め電極がシリコンであるフィルタ・アレイ。
【請求項37】
請求項36において、前記シリコン電極が前記1対のフィルタ電極の間隔を空けるスペーサとして作用するフィルタ・アレイ。
【請求項38】
請求項31において、さらに、前記少なくとも1つの流路を加熱するヒータを備えたフィルタ・アレイ。
【請求項39】
請求項38において、前記ヒータが前記各イオン・フィルタ電極対を包含するフィルタ・アレイ。
【請求項40】
請求項38において、前記電子コントローラが、さらに、前記各フィルタ電極対を通して電流を選択的に供給して、前記フィルタ電極を加熱する手段を備えたフィルタ・アレイ。
【請求項41】
請求項31において、さらに、前記各フィルタの上流に、前記サンプル入口からの流体流れをイオン化するイオン化源を備えたフィルタ・アレイ。
【請求項42】
請求項41において、前記イオン化源が放射線源を有するフィルタ・アレイ。
【請求項43】
請求項41において、前記イオン化源が紫外線ランプを有するフィルタ・アレイ。
【請求項44】
請求項41において、前記イオン化源がコロナ放電装置を有するフィルタ・アレイ。
【請求項45】
請求項31において、さらに、清浄空気を前記少なくとも1つの流路内に導入する清浄空気入口を備えたフィルタ・アレイ。
【請求項46】
請求項31において、さらに、前記各流路を通る流体流れを調節する、前記各流路に連通するポンプを備えたフィルタ・アレイ。
【請求項47】
サンプル入口および出口の間に流路を有するハウジングと、
前記流路内に配置され、間隔を空けた1対のフィルタ電極を有するイオン・フィルタと、
前記イオン・フィルタ電極の両端に非補償型非対称の周期的電圧を印加して前記イオン・フィルタを通過するイオン流路を制御する電子コントローラと、
検出する選択イオンの種類をターゲットとするために、前記周期的電圧のデューティ・サイクルを選択的に調整する選択回路とを備えた検出システム用の非補償型非対称電界イオン移動度フィルタ。
【請求項48】
請求項47において、さらに、前記イオン・フィルタの下流に、前記フィルタを出たイオンを検出する検出器を備えたイオン移動度フィルタ。
【請求項49】
請求項48において、前記検出器は複数の分割体を有し、これらの分割体は前記流路に沿って分割されて、イオンの軌道に従ってイオンを空間的に分離するイオン移動度フィルタ。
【請求項50】
請求項48において、さらに、前記電子コントローラに応答して、イオンが前記フィルタを通過する際にこれらイオンを閉じ込める閉じ込め電極を備えたイオン移動度フィルタ。
【請求項51】
請求項50において、前記閉じ込め電極がシリコンであるイオン移動度フィルタ。
【請求項52】
請求項51において、前記シリコン電極が前記1対のフィルタ電極の間隔を空けるスペーサとして作用するイオン移動度フィルタ。
【請求項53】
請求項47において、さらに、前記流路を加熱するヒータを備えたイオン移動度フィルタ。
【請求項54】
請求項51において、前記ヒータが前記イオン・フィルタ電極を包含するイオン移動度フィルタ。
【請求項55】
請求項54において、前記電子コントローラが、さらに、前記フィルタ電極を通して電流を選択的に供給して、前記フィルタ電極を加熱する手段を備えたイオン移動度フィルタ。
【請求項56】
請求項47において、さらに、前記フィルタの上流に、前記サンプル入口からの流体流れをイオン化するイオン化源を備えたイオン移動度フィルタ。
【請求項57】
請求項56において、前記イオン化源が放射線源を有するイオン移動度フィルタ。
【請求項58】
請求項56において、前記イオン化源が紫外線ランプを有するイオン移動度フィルタ。
【請求項59】
請求項56において、前記イオン化源がコロナ放電装置を有する移動度フィルタ。
【請求項60】
請求項47において、さらに、清浄空気を前記流路内に導入する清浄空気入口を備えたイオン移動度フィルタ。
【請求項61】
請求項47において、さらに、前記流路を通る流体流れを調節する、前記流路に連通するポンプを備えたイオン移動度フィルタ。
【請求項62】
サンプル入口および出口の間に流路を有するハウジングと、
前記流路内に配置され、間隔を空けた1対のフィルタ電極を有するイオン・フィルタと、
前記流路を横切る1対の閉じ込め電極と、
前記イオン・フィルタ電極の両端に第1バイアス電圧および非対称の周期的電圧を印加し、前記閉じ込め電極の両端に第2バイアス電圧を印加して、前記フィルタを通過するイオンの流路を制御する電子コントローラとを備えた、非対称電界イオン移動度フィルタ。
【請求項63】
請求項62において、さらに、前記イオン・フィルタの下流に、前記フィルタを出たイオンを検出する検出器を備えたフィルタ。
【請求項64】
請求項63において、前記検出器は複数の分割体を有し、これらの分割体は前記流路に沿って分割されて、イオンの軌道に従ってイオンを空間的に分離するフィルタ。
【請求項65】
請求項62において、前記閉じ込め電極がシリコンであるフィルタ。
【請求項66】
請求項65において、前記シリコン電極が前記1対のフィルタ電極の間隔を空けるスペーサとして作用するフィルタ。
【請求項67】
請求項62において、さらに、前記流路を加熱するためのヒータを備えているフィルタ。
【請求項68】
請求項67において、前記ヒータが前記イオン・フィルタ電極を包含するフィルタ。
【請求項69】
請求項67において、前記ヒータが前記閉じ込め電極を包含するフィルタ。
【請求項70】
請求項68において、前記電子コントローラが、さらに、前記フィルタ電極を通して電流を選択的に供給して、前記フィルタ電極を加熱する手段を備えたフィルタ。
【請求項71】
請求項68において、前記電子コントローラが、さらに、前記閉じ込め電極を通して電流を選択的に供給して、前記閉じ込め電極を加熱する手段を備えたフィルタ。
【請求項72】
請求項62において、さらに、前記フィルタの上流に、前記サンプル入口からの流体流れをイオン化するイオン化源を備えたフィルタ。
【請求項73】
請求項71において、前記イオン化源が放射線源を有するフィルタ。
【請求項74】
請求項71において、前記イオン化源が紫外線ランプを有するフィルタ。
【請求項75】
請求項71において、前記イオン化源がコロナ放電装置を有するフィルタ。
【請求項76】
請求項62において、さらに、清浄空気を前記流路内に導入する清浄空気入口を備えたフィルタ。
【請求項77】
請求項62において、さらに、前記流路を通る流体流れを調節する、前記流路に連通するポンプを備えたフィルタ。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−69531(P2012−69531A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−276841(P2011−276841)
【出願日】平成23年12月19日(2011.12.19)
【分割の表示】特願2001−512617(P2001−512617)の分割
【原出願日】平成12年6月29日(2000.6.29)
【出願人】(591044474)ザ・チャールズ・スターク・ドレイパー・ラボラトリー・インコーポレイテッド (8)
【Fターム(参考)】