説明

超音波振動子

【課題】単一の超音波振動子で複数のピーク周波数を発生させ得るようにすること。
【解決手段】超音波振動子1において、単一の圧電体2に厚さを変化させた部分を設けていることにより、単一の超音波振動子1で複数のピーク周波数を発生させることができるようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、超音波を発生する各種機器(例えば各種の超音波美容器)に使用される超音波振動子に関するものである。尚、この種の超音波振動子は、上記した超音波美容器のほかに、例えば、超音波洗浄機、超音波測深機、超音波音響装置、超音波診断装置等の超音波発生源として使用し得るものである。
【背景技術】
【0002】
超音波振動子を用いた超音波発生機器として、近年、各種の超音波美容器が普及しているが、この種の超音波美容器は、使用目的(例えば、肌の皺や弛み取り、肌の引き締め、肌のシミ取り等)や使用場所(例えばフェイス、ボディ)に応じた各種のものが市販されている(例えば、超音波美顔器、超音波マッサージ器等として市販されている)。
【0003】
ところで、超音波を用いて肌を美容するのに、用途(上記使用目的や使用場所)に適したそれぞれの超音波周波数があるが、例えば、肌の美容に使用する超音波周波数としては、0.5MHz〜7MHz程度の範囲のものが採用されている。尚、この種の超音波美容器では、用途に応じて使用される各種周波数として、例えば0.5MHz、1MHz、3MHz、5MHz、7MHz等の複数種類がある。
【0004】
この種の超音波美容器に使用されている従来の超音波振動子は、図9に示すように、所定面積を有した板状の圧電体(例えば圧電セラミックス)12の表裏各面にそれぞれ極薄の電極13,14を設けたものである。そして、図9の超音波振動子11は、その表裏の各電極13,14に交流電流(交流電源15)を流すと、圧電体12が超音波振動するようになっている。
【0005】
従来(図9)の超音波振動子11は、その全面積に亘って同一厚さTの平面形状としたものである。尚、この種の超音波振動子11は、図9に示す四角形のほかに円形のものも汎用されている。
【0006】
ところで、この種の超音波振動子11は、圧電体12の厚さTによって、効率よく発生する周波数が変化する性質がある。即ち、特定厚さの圧電体であっても、異なる周波数を発生させることができるが、特定厚さの圧電体では効率よく発生する周波数域はごく限られた範囲のものである。尚、以下の説明において、効率よく発生する周波数のことをピーク周波数という。
【0007】
因に、超音波美容器に使用される超音波振動子を例にすると、図10の(A)〜(E)に示すように、0.5MHzでのピーク周波数発生用では厚さが3mm、1MHzでの同発生用では厚さが2mm、3MHzでの同発生用では厚さが0.69mm、5MHzでの同発生用では厚さが0.4mm、7MHzでの同発生用では厚さが0.28mm、のものがそれぞれ最適であるが、所望するピーク周波数を得るためには、それぞれのピーク周波数を発生させる厚さの圧電体12を採用する必要がある。つまり、所望するピーク周波数を発生させるには、その所望ピーク周波数に対応する厚さの超音波振動子11を使用する必要があり、所望するピーク周波数に対応しない厚さの超音波振動子11では、所望するピーク周波数が得られない。
【0008】
そして、図9の超音波振動子11のように、厚さTが全面積に亘って同一であると、その超音波振動子11からは該厚さTに対応する単一のピーク周波数しか発生しないので、用途に応じた各種ピーク周波数を発生させるためには、それぞれのピーク周波数を発生させ得る各種厚さの超音波振動子11をそれぞれ用意しておくとともに、それらの超音波振動子11をそれぞれ組み込んだ複数種類の超音波発生機器(例えばフェイス用の超音波美顔器やボディ用の超音波マッサージ器等)を製作する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、上記のように、従来(図9)の超音波振動子11では、全面積に亘って同一厚さであるので、1つの超音波振動子については単一のピーク周波数しか発生しない。従って、用途に応じた複数種類の周波数を必要とする各種の超音波発生機器(例えば各種の超音波美容器)を製作するには、それぞれ所望のピーク周波数を発生する複数種類の超音波振動子を用意しておく必要があるとともに、それらの超音波振動子を個別に組み込んだ複数種類の超音波発生機器を製作する必要があった。
【0010】
又、全面積が単一厚さの超音波振動子11では、発生するピーク周波数が1つ(極めて狭い範囲)しかないので、この超音波振動子11を使用した超音波発生機器で、異なる周波数出力に切換えて使用する場合には、所望するピーク周波数は得られない(対応厚さ以外の周波数指定ではそれぞれ低効率の周波数しか発生しない)、という問題がある。
【0011】
そこで、本願発明は、単一の圧電体で複数のピーク周波数を発生させ得るようにすることにより、異なる周波数出力に切換えてもそれぞれピーク周波数を発生させ得るようにした超音波振動子を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、通電により超音波を発生させ得る超音波振動子を対象にしている。
【0013】
[本願請求項1の発明]
本願請求項1の発明の超音波振動子は、単一の圧電体(例えば圧電セラミックス)に厚さを変化させた部分を設けていることを特徴としている。
【0014】
この超音波振動子は、所定面積を有する板状の圧電体の表裏各面にそれぞれ極薄の電極を設けたもので、各電極に通電することにより、圧電体部分が超音波振動するものである。尚、この超音波振動子は、外形形状として四角形や円形のものが多用されるが、その他の適宜の形状のもの採用できる。
【0015】
この種の超音波振動子では、圧電体の厚さに比例して発生するピーク周波数(効率よく発生する周波数)が変化する性質を有し、該圧電体厚さが薄くなるほど、発生するピーク周波数が高くなる性質がある。そして、本願の超音波振動子では、圧電体に厚さを変化させた部分を設けていることにより、単一のもので複数のピーク周波数を発生させ得るようにしている。
【0016】
因に、超音波美容器には一般に0.5MHz〜7MHzの範囲の超音波を発生する超音波振動子が使用されるが、0.5MHzでのピーク周波数発生用では厚さが3mm、1MHzでの同発生用では厚さが2mm、3MHzでの同発生用では厚さが0.69mm、5MHzでの同発生用では厚さが0.4mm、7MHzでの同発生用では厚さが0.28mm、のものがそれぞれ最適である。
【0017】
そして、本願請求項1の超音波振動子では、圧電体の厚さ変化の形態として、該圧電体の表裏片面(両面でもよい)を傾斜面にして、圧電体の厚さを平面方向に無段階的に変化させたものを採用できる。この場合、超音波美容器に使用する超音波振動子では、圧電体の厚さを、最小厚さ部分が0.28mm以上で最大厚さ部分が3mm以下となる範囲で、適宜に変化させることができる。
【0018】
この請求項1の超音波振動子は、圧電体の厚さが薄い部分で比較的高い周波数(例えば7MHz)でのピーク周波数を発生させることができる一方、圧電体の厚さが厚い部分で比較的低い周波数(例えば0.5MHz)でのピーク周波数を発生させることができる。
【0019】
従って、この請求項1の超音波振動子では、単一のものであっても複数のピーク周波数発生用の厚さ部分が存在するので、複数の周波数部分でそれぞれピーク周波数の超音波を発生させることができる。
【0020】
[本願請求項2の発明]
本願請求項2の発明は、上記請求項1の超音波振動子において、圧電体の厚さを複数の段状に変化させたものを使用している。
【0021】
この請求項2の超音波振動子では、圧電体の厚さが段状に変化しているので、各厚さ変化部分はそれぞれ平面状の所定面積を有している。従って、圧電体の各厚さ部分で発生する異なる周波数の超音波出力を、厚さを無段階的に変化させたものよりそれぞれ大きくできる。
【0022】
尚、圧電体における複数の厚さ部分に区画する数は、少なくとも2つ以上であればよいが、その区画数を少なくするほど(発生させるピーク周波数の数は少なくなる)、1区画当たりの面積が大きくなるので、各厚さ部分での超音波出力の低下を極力小さくできる。
【発明の効果】
【0023】
本願請求項1の超音波振動子は、単一の圧電体に厚さを変化させた部分を設けているので、単一の超音波振動子で異なる複数のピーク超音波を発生させることができる。換言すると、複数の周波数でのピーク周波数を発生させることができる。
【0024】
従って、この請求項1の超音波振動子を超音波発生機器に使用すると、異なる周波数に切換えても各周波数でのピーク周波数を発生させることができ、単一の超音波振動子であっても、それぞれのピーク周波数の超音波を発生できるという効果がある。
【0025】
又、このように、単一の超音波振動子で複数のピーク周波数を発生させ得るようにしたものでは、ピーク周波数が異なる複数機種の超音波発生機器に共用できるので、準備しておく超音波振動子の種類を少なくできるという効果もある。
【0026】
又、本願請求項2の超音波振動子では、圧電体の厚さを複数の段状に変化させたものを使用しているので、同一厚さ部分にそれぞれ所定面積を確保でき、各厚さ部分における超音波出力の低下を極力小さくできる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本願請求項1に対応する第1実施例の超音波振動子の斜視図である。
【図2】図1の超音波振動子の側面図である。
【図3】本願請求項1に対応する第2実施例の超音波振動子の斜視図である。
【図4】本願請求項1に対応する第3実施例の超音波振動子の斜視図である。
【図5】本願請求項1に対応する第4実施例の超音波振動子であって、(A)はその平面図で(B)はその側面図である。
【図6】本願請求項2に対応する第5実施例の超音波振動子の斜視図である。
【図7】本願請求項2に対応する第6実施例の超音波振動子の斜視図である。
【図8】本願請求項2に対応する第7実施例の超音波振動子であって、(A)はその平面図で(B)はその側面図である。
【図9】従来の一般的な超音波振動子の斜視図である。
【図10】従来の超音波振動子における圧電体厚さと発生周波数との関係を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
[実施例]
図1〜図8を参照して本願のいくつかの実施例を説明すると、図1〜図2の第1実施例と、図3の第2実施例と、図4の第3実施例と、図5(A),(B)の第4実施例は、それぞれ本願請求項1に対応する超音波振動子であり、図6の第5実施例と、図7の第6実施例と、図8(A),(B)の第7実施例は、それぞれ本願請求項2に対応する超音波振動子である。
【0029】
これらの実施例(第1〜第7実施例)の各超音波振動子1は、所定面積を有した板状の圧電体(例えば圧電セラミックス)2の表裏各面に極薄の電極3,4を設けたものである。尚、圧電体表裏の各電極3,4は、それぞれ圧電体2の表裏各面積の全面に設けられている。そして、これらの超音波振動子1は、図1に示すように、各電極3,4に交流電流(交流電源5)を流すと、圧電体2が超音波振動するものである。
【0030】
ところで、この種の超音波振動子1では、圧電体2の厚さに比例して発生するピーク周波数(効率よく発生する周波数)が変化する性質を有し、該圧電体厚さが薄くなるほど、周波数が高くなる性質がある。


因に、超音波美容器には一般に0.5MHz〜7MHzの範囲の超音波を発生する超音波振動子が使用されるが、0.5MHzでのピーク周波数発生用では厚さが3mm、1MHzでの同発生用では厚さが2mm、3MHzでの同発生用では厚さが0.69mm、5MHzでの同発生用では厚さが0.4mm、7MHzでの同発生用では厚さが0.28mm、のものがそれぞれ最適である。
【0031】
そして、本願各実施例(第1〜第7実施例)の超音波振動子1では、圧電体2に厚さを変化させた部分を設けることにより、単一のもので複数のピーク周波数を発生させ得るしている。
【0032】
以下、個別の実施例について説明する。
【0033】
[図1〜図2の第1実施例]
この第1実施例の超音波振動子1では、平面視四角形の圧電体2の上面を一つの側縁からその対向側縁に向けて無段階状に傾斜させることによって、該圧電体2が図2に示す側面方向から見て一方(左側)から他方(右側)に向けて厚さが漸次厚くなるようにしている。
【0034】
この第1実施例の超音波振動子1では、最小厚さT1部分が0.28mmで、最大厚さT2部分が3mmであり、図2の側面方向から見て厚さを漸次無段階的に変化させている。尚、この第1実施例では、圧電体2の片面(上面)のみを傾斜させているが、表裏各面を相互を逆側に傾斜させてもよい。
【0035】
この第1実施例の超音波振動子1は、圧電体表裏の各電極3,4に通電すると該圧電体2部分が超音波振動するが、圧電体2の厚さが薄い部分(T1)ではその小厚さT1に対応した比較的高い周波数(例えば7MHz)でのピーク周波数を発生させることができる一方、圧電体2の厚さが厚い部分(T2)ではその大厚さT2に対応した比較的低い周波数(例えば0.5MHz)でのピーク周波数の超音波を発生させることができる。
【0036】
従って、この第1実施例の超音波振動子では、単一のものであっても複数(無段階)のピーク周波数を発生させ得る複数(無段階)の厚さ部分が存在するので、複数(無段階)の周波数でのそれぞれのピーク周波数の超音波を発生させることができる。
【0037】
尚、この超音波振動子1は、圧電体厚さの変化率を大きくするほど(例えば最小厚さT1部分が0.28mmで最大厚さT2部分が3mm)、発生させるピーク周波数領域を広くできるが、その反面、必要とする所望の周波数での出力面積が小さくなる。そこで、この第1実施例の超音波振動子1では、圧電体厚さの変化率を、最小厚さT1部分が0.28mm以上で最大厚さT2部分が3mm以下となる範囲で、適宜に変化させることができる。例えば、7MHz〜3MHzでのピーク周波数発生用では、最小厚さT1部分が0.28mmで最大厚さT2部分が0.69mmであるものを採用し、5MHz〜1MHzでのピーク周波数発生用では、最小厚さT1部分が0.4mmで最大厚さT2部分が2mmであるものを採用し、3MHz〜0.5MHzでのピーク周波数発生用では、最小厚さT1部分が0.69mmで最大厚さT2部分が3mmであるものを採用することができる。
【0038】
[図3の第2実施例]
この第2実施例の超音波振動子1は、圧電体2の上面を、その一辺方向の中間位置に大厚さT2の山形屈曲部6を設け、該山形屈曲部6から対向する各端縁に向けてそれぞれ所定小厚さT1まで下り傾斜させることによって、圧電体2の厚さを無段階状に変化させている。
【0039】
尚、この第2実施例でも、最大厚さT2部分を3mm(0.5MHzでのピーク周波数発生用)とし、各下降傾斜側端縁部分の最小厚さT1部分を0.28mm(7MHzでのピーク周波数発生用)としているが、この最大厚さT2部分から最小厚さT1部分までの厚さ変化率は上記第1実施例の場合と同様に適宜に変更できる。
【0040】
[図4の第3実施例]
この第3実施例の超音波振動子1は、上記第2実施例とは逆に、圧電体2の上面を、その一辺方向の中間位置に小厚さT1(0.28mm)の谷形屈曲部7を設け、該谷形屈曲部7から対向する各端縁に向けてそれぞれ所定大厚さT2(3mm)まで上り傾斜させることによって、圧電体2の厚さを無段階状に変化させている。
【0041】
[図5の第4実施例]
この第4実施例の超音波振動子1は、図5(A)に示すように平面視で円形に形成されたものを採用している。そして、この第4実施例の超音波振動子1では、圧電体2の上面を、図5(B)に示すように上面側の中心部8を頂点にして緩やかな円錐形に下降傾斜させている。尚、この第4実施例の超音波振動子1では、上面側の中心部8が最大厚さT2(3mm)となり、外周に寄るほど漸次小厚さとなって外周縁部分では最小厚さT1(0.28mm)となっている。
【0042】
[図6の第5実施例]
この第5実施例の超音波振動子1は、板状で四角形の圧電体2を、その一辺方向の中間位置の上面に段部9を設けて、それぞれ1/2の面積範囲に小厚さT3の薄板部1aと大厚さT4の厚板部1bとを形成している。薄板部1aの全面積及び厚板部1bの全面積は、それぞれ同一厚さの平面板状となっている。
【0043】
この第5実施例の場合は、厚さ変化部分が2つ(薄板部1aと厚板部1b)であるので、単一の超音波振動子1で2種類のピーク周波数しか発生できないが、それでも1つの超音波振動子1で異なる周波数を用いる2種類の超音波発生機器に共用できる。尚、この第5実施例の超音波振動子1としては、薄板部1aの厚さT3が0.28mm(7MHzでのピーク周波数発生用)で厚板部1bの厚さT4が0.4mm(5MHzでのピーク周波数発生用)のもの、薄板部1aの厚さT3が0.4mmで厚板部1bの厚さT4が0.69mm(3MHzでのピーク周波数発生用)のもの、薄板部1aの厚さT3が0.69mmで厚板部1bの厚さT4が2mm(1MHzでのピーク周波数発生用)のもの、薄板部1aの厚さT3が2mmで厚板部1bの厚さT4が3mm(0.5MHzでのピーク周波数発生用)のもの、等の数種類用意しておくとよいが、それらのいずれのものでも2種類の超音波発生機器に適用できる。
【0044】
この第5実施例のように、単一の超音波振動子1に厚さを複数(2つ)の段状に変化させたものを使用すると、各厚さ部分(1a,1b)にそれぞれ所定面積があるので、上記第1〜第4の各実施例のように圧電体厚さを無段階的に変化させたものに比して、各厚さ部分(1a,1b)における超音波出力の低下を極力小さくできる。
【0045】
[図7の第6実施例]
この第6実施例の超音波振動子1は、四角形の圧電体2の外周部に厚さT3の薄板部1aを設けている一方、その中央部の所定面積範囲に厚さT4の厚板部1bを設けて、該圧電体2に2つの厚さ変化部分を形成している。又、この超音波振動子1では、外周部の薄板部1aの面積と中央部の厚板部1bの面積とが同じで、各部分での超音波出力に差が出ないようにしている。
【0046】
[図8の第7実施例]
この第7実施例の超音波振動子1は、円形の圧電体2の外周部に厚さT3の薄板部1aを設けている一方、その中央部の所定面積範囲に厚さT4の厚板部1bを設けて、該圧電体2に2つの厚さ変化部分を形成している。又、この第7実施例の超音波振動子1でも、外周部の薄板部1aの面積と中央部の厚板部1bの面積とが同じで、各部分での超音波出力に差が出ないようにしている。
【0047】
尚、上記第5〜第7の各実施例の超音波振動子1では、圧電体2の全面積を1/2に分けて厚さの異なる2つの面積部分(薄板部1a,厚板部1b)を設けているが、厚さを変化させた各分割部分は、2〜5の範囲で適宜に設定できる。尚、厚さ変化部分を多くに分割するほど、単一のもので多種類のピーク周波数を発生させることができるが、その場合は1つ当たりの超音波出力が低下するので、強い超音波出力を必要とする超音波発生機器では、厚さ変化部分の分割数は2つ程度が好ましい。
【符号の説明】
【0048】
1は超音波振動子、1aは薄板部、1bは厚板部、2は圧電体、3,4は電極である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一の圧電体(2)に厚さを変化させた部分を設けていることを特徴とする超音波振動子。
【請求項2】
請求項1において、圧電体(2)の厚さを複数の段状に変化させたものを使用していることを特徴とする超音波振動子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−155776(P2011−155776A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−16101(P2010−16101)
【出願日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【出願人】(593183595)株式会社ジャパンギャルズ (6)
【Fターム(参考)】