説明

超高密度コネクタ

【課題】超高密度接続のための技法を提供する。
【解決手段】1つの実施の形態において、超高密度コネクタ10は、実質的に平行な細長い円筒要素12の束を含み、各円筒要素は、少なくとも1つの隣接する円筒要素に実質的に接触している。細長い円筒要素の端部14は、3次元の互いに組み合う嵌合面を形成するように互い違いに配置される。細長い円筒要素の少なくとも1つは、嵌合するコネクタの対応する電気接点を接線方向に係合させるように配置された導電性接点18を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年12月11日出願の「超高密度電気コネクタ」という名称の整理番号00729−25084.NP(米国特許出願番号不明)の利益を主張するが、該基礎出願は、2005年12月12日出願の「超高密度電気コネクタ」という名称の米国仮特許出願第60/749、777号及び2005年12月12日出願の「マルチエレメント・プローブアレー」という名称の米国仮特許出願第60/749、873号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
今日、電子システムはいたるところに存在し、電子システムは様々な電気コネクタを必要とすることが多い。多くの異なるタイプの電気的相互接続が、例えば、ケーブルとケーブル、ケーブルと回路基板、回路基板と回路基板、集積回路パッケージと回路基板、半導体ダイと集積回路パッケージとの間で使用される。電気相互接続を形成するための技法は状況に依存し、ピンとソケットのコネクタ、カードエッジコネクタ、スプライス、弾性コネクタなどを含む。いくつかの接続は恒久的であり、他の接続は一時的のものであって、コネクタの嵌合する対を抜き差しできるようにする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
多くの異なる電気的相互接続技法のいたるところで、高密度相互接続を達成することへの共通の願望が生まれている。携帯電話、携帯情報端末などの小型化されたエレクトロニクス機器の普及と共に、高密度相互接続への要求は極めて大きなものがある。
【0004】
コネクタの嵌合する対をより詳細に参照すると、抜き差し可能な様々な形式のコネクタが知られている。例えば、良く知られた9ピン小型円形コネクタは、パーソナルコンピュータとキーボード又はマウスなどの周辺機器との間の相互接続に使用される。多くの共通コネクタは、打ち抜かれた金属接点がその中に配置されるプラスチック又はゴムのハウジングから構成される。コネクタが嵌め合わされるときにピンがソケットに差し込まれ又は滑り込むように、ピンは一方のコネクタに設けられ、ソケットは嵌合するコネクタに設けられる。コネクタ接点は、列に又は円形パターンに配列されることができ、様々な技法を使用してハウジング内部に保持される。いくつかの一層高品質なコネクタは、高精度を実現するために機械加工された接点とセラミック本体とを使用する。
【0005】
嵌合可能なコネクタに関する最先端技術は、約0.025インチの接点間隔を可能にする、いわゆる「ナノミニチュア」コネクタによって明らかにされる。典型的なコネクタは1列又は2列の接点を設けただけであり、全体で100接点より少ないが、「ナノミニチュア」コネクタの接点間隔は、理論上は1平方インチ当たり1600接続までの相互接続密度を実現することができる。より一般的なコネクタは、0.05インチ〜0.1インチの接点間隔を有するいわゆる「マイクロミニチュア」コネクタであり、理論上は1平方インチ当たり数百個の接続の相互接続密度が可能である。しかし、実際には、こうしたコネクタに含まれるハウジングが、これらの理論値よりもかなり低い実際の接続密度を生じる結果となる。一般のアメリカ電線規格(AWG)32番ワイヤは、(絶縁層を除く)直径が約0.008インチ(約200マイクロメートル)であるが、コネクタ技術はワイヤに比較して相対的に大きい。より細いワイヤでさえ利用可能である。これらのコネクタへのワイヤの接続は、典型的には、圧着、締付け、絶縁体置換ブレード又は半田付けなどによって行われる。コネクタをワイヤ束の上に配置する工程は、退屈で費用のかかる製造工程になるおそれがある。
【0006】
いくつかの用途では、また、電気的接続に加えて流体接続又は光学的接続などの他のタイプの接続を含むことへの要求もある。電気的接続と他のタイプの接続とを同時に行うための技法はほとんど知られていない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、従来技術に固有の課題と欠陥とを克服するのに役立つ超高密度コネクタを含む。本明細書で具現され概略的に説明される本発明によれば、超高密度コネクタは様々な用途に使用されることができる。超高密度電気コネクタは、実質的に平行な細長い円筒要素の束を含む。円筒要素のそれぞれは、少なくとも1つの隣接する円筒要素に実質的に接触する。細長い円筒要素の端部は、3次元の互いに組み合う嵌合面を形成するように互い違いに配置される。電気接点は、1つ又は複数の細長い円筒要素の上で、嵌合するコネクタの対応する電気接点を接線方向に係合する位置に配置される。
【0008】
本発明は、添付図面とともに考慮される以下の説明及び添付の特許請求の範囲から一層完全に明らかになるであろう。これらの図面が本発明の例示の実施の形態を単に示すだけであることを理解するなら、これら図面は本発明の範囲を限定するものと考えるべきではない。容易に理解されるように、本明細書の図面の中で全体的に説明され図示される本発明の構成要素は、広く様々に異なる構成のもとで配置され設計されることができる。それにもかかわらず、本発明を、添付図面を使用して付加的な特殊性と詳細とを加えながら記載し説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の例示の実施の形態の以下の詳細な説明は本発明の一部を形成しており、本発明が実施される例示の実施の形態が説明として示される添付の図面を参照する。これらの例示の実施の形態は、当業者が本発明を実施できるようにするために十分に詳しく説明されるが、理解されるように、他の実施の形態も実現することができ、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく本発明に対する様々な変更が成され得る。したがって、本発明の実施の形態の以下の一層詳細な説明は、特許請求された本発明の範囲を限定することを意図するのではなく、説明のためだけに提示され、本発明の特徴及び特性を説明し、本発明の動作の最良の形態を記載し、当業者が本発明を十分に実施できるようにすることを制限するものではない。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ規定されるべきである。
【0010】
本発明の以下の詳細な説明及び例示の実施の形態は、本発明の構成要素及び特徴が全体を通して数字で指定される添付図面を参照することによって最も良く理解されよう。本発明を説明するにあたって、以下の専門用語が使用される。
【0011】
単数形「a」、「an」及び「the」は、その文脈が明確に指図しない限り、複数形を含む。したがって、例えば、マイクロフィラメントへの言及は、1つ又は複数のマイクロフィラメントへの言及を含む。
【0012】
本明細書で使用されるように、「約」という言葉は、量、大きさ、サイズ、定式化、パラメータ、形状及び他の特性を意味しており、厳密である必要はないけれども、受け容れ可能な許容値、変換係数、数値の丸め、測定誤差等及び当業者に知られた他の要因を反映しているので、近似され及び/又は所望により大きい又は小さい。
【0013】
数値データは、本明細書では範囲形式で表現され又は提示される。理解されるように、こうした範囲形式は便宜上及び簡潔さのためだけに使用されるので、その範囲の限界値として明示的に述べられた数値だけでなく、あたかも各数値及び部分範囲が明示的に述べられたかのように、その範囲に包含される全ての個々の数値又は部分範囲をも含むものと柔軟に理解すべきである。例として、「約1〜5」の数値範囲は、約1〜5の明示的に述べられた数値だけでなく、指示された範囲内の個々の値及び部分範囲をも含むものと理解されるべきである。したがって、この数値範囲には、2、3及び4などの個々の数値、並びに1〜3、2〜4及び3〜5などの部分範囲が含まれる。この同じ原理は、ただ1つの数値を述べている範囲にも適用され、記載された範囲又は特性の広さに関わらず適用されるべきである。
【0014】
本明細書で使用されるように、便宜上、複数の項目を共通のリストにおいて提示することができる。しかし、これらのリストは、このリストの各構成要素が別個且つ唯一の構成要素として個別に識別されるように解釈されるべきである。したがって、こうしたリストの任意の個々の構成要素は、特別の指示なく共通のグループに存在することのみに基づいて、同じリストの任意の他の構成要素の事実上の等価物と解釈すべきではない。
【0015】
一般に、本発明は超高密度コネクタシステムを対象とする。コネクタは、実質的に平行なマイクロフィラメントの束を使用して構成でき、個々のマイクロフィラメントは、例えば接点、スペーサ、主要な要素、支持構造体、保護要素などを含む様々な機能を果たすことができる。
【0016】
図1を参照すると、本発明の第1の例示の実施の形態による超高密度電気コネクタの図が示される。具体的には、図1は、実質的に平行な細長い円筒要素12の束を含む、全体として10で示される超高密度電気コネクタを示す。本明細書で使用されるように、円筒形は任意の角柱状の構造を含み、その要素の任意の部分に沿って切り取られた一様な横断面を有する構造を意味する。また、円筒形は一様でない横断面を有する細長い構造体も含む。細長い円筒要素の様々な実例が本明細書で説明される。
【0017】
図から分かるように、各円筒要素は少なくとも1つの隣接する円筒要素に接触している。例えば、束は、図1に示すように、細長い円筒要素の1次元の線形配列とすることができ、又は、図2に示すように2次元配列とすることもでき、又は本明細書で更に議論するように様々な他の配列とすることもできる。
【0018】
図1を参照すると、細長い円筒要素の端部14は、3次元の互いに組み合う嵌合面16を形成するよう、互い違いに配置される。細長い円筒要素12の少なくとも1つは、嵌合するコネクタの対応する電気接点を接線方向に係合させるために配置された導電性接点18を有する。例えば、導電性接点は、以下で一層詳細に議論するように、嵌合するコネクタの対応する導電性接点とスライドして接線方向接触するように、細長い円筒要素の側面上に配置されることができる。一般に、接線方向接触は、図に示すような側面間スライド接触などの隣接する要素による任意の側面接触を含む。
【0019】
超高密度電気コネクタ10の細長い円筒要素12は、様々な方法で一緒に保持されることができる。例えば、細長い円筒要素は、細長い円筒要素の外面に配置された接合材料(図示せず)によって一緒に接合されることができる。細長い円筒要素を一緒に接合することによって、ハウジングを用いることなく電気コネクタを構成できる。これは、電気コネクタの全体的なサイズを縮小するのに役立つことができる。他の実例として、細長い円筒要素は、束をフェルール又はハウジング構造体(図示せず)に挿入することによって一緒に保持されることができる。更に他の実例として、最も外側の細長い円筒要素は、コネクタのためのシースとして役割を果たすことができる。
【0020】
超高密度電気コネクタの細長い円筒要素は様々なやり方で配置できる。例えば、図1に示すように、細長い円筒要素12は実質的に平面配置に配列できる。図2は、超高密度電気コネクタ20の代替の構成を示し、細長い円筒要素12は、その断面が正六角形の平面充填構造となるように配列されている。図3は、超高密度電気コネクタ30の更に他の代替の構成を示し、細長い円筒要素12は四角形配置に配列されている。
【0021】
理解されるように、細長い円筒要素は、例えば、円形、楕円形、三角形、四角形、長方形、五角形、六角形、及び一般に多角形を含む様々な異なる横断面を有することができる。細長い円筒要素が一定の横断面を有することは絶対不可欠ではなく、横断面は一定でなくてもよい。例えば、超高密度電気コネクタを組み立てる前に、特定の形状を細長い円筒要素の上にミクロ機械加工することができる。また、細長い円筒要素は孔を有し、それらを管状の構成に形成することができる。更に、細長い円筒要素は、互いに類似の又は互いに異なる横断面形状を有することができる。
【0022】
様々なタイプの細長い円筒要素が本発明の実施の形態において使用可能である。例えば、細長い円筒要素は、マイクロワイヤ、絶縁されたマイクロワイヤ、ガラスファイバー、シリコンファイバー等のフィラメント状構造とすることができる。例えば、異なる断面形状と異なる組成のいずれか又はその両方からなるフィラメント状構造を含む、異なるタイプのフィラメント状構造の組合せを使用することができる。例えば、所望の横断面を有するガラスファイバーを線引きするための様々な方法が知られている。いくつかの細長い円筒要素は、束に強度を付与するのに役立つようにアラミド繊維などの高強度材料とすることができる。
【0023】
一層具体的な実例として、図2を参照すると、細長い円筒要素の第1サブセット22は電気絶縁性材料を備えることができ、細長い円筒要素の第2サブセット24は導電性材料を備えることができる。例えば、ガラスファイバーを第1サブセットのために使用し、金属ロッド又はマイクロワイヤを第2サブセットのために使用することができる。
【0024】
マイクロワイヤは、超高密度コネクタと相互接続されるべきワイヤ束とに使用できることに留意されたい。言い換えると、コネクタは、ケーブル中のワイヤをコネクタのいくつかの細長い円筒要素として使用することによって、相互接続ケーブルの一体化された部分とすることができる。これは、既知のコネクタの場合にはワイヤと別個のコネクタ要素との間の連結を施す必要性を低減する利点をもたらす。
【0025】
3次元の互いに組み合う嵌合面16に一層詳しく目を向けると、理解されるように、この嵌合面は、例えば図1に示すような不規則な配列を含む様々な形状をとることができる。図2に示すように、互いに組み合う嵌合面は、細長い円筒要素の第1サブセット22が実質的に第1平面に配置される端部を有し、細長い円筒要素の第2サブセット24が実質的に第2平面に配置された端部を有する、細長い円筒要素の端部によって形成することができる。他の実例として、細長い円筒要素の群は、例えば、変位された端部を有する細長い円筒要素の3つのグループ32、34、36が示されている図3に示すように、それらの端部を異なる位置に有することができる。一般に、細長い円筒要素は、主な要素を形成するように、他の細長い円筒要素に対して前方に又は後方に変位されることができる。
【0026】
導電性接点を有する細長い円筒要素をアクティブ要素と呼ぶことができ、残りの細長い円筒要素をスペーサ要素と呼ぶことができる。1つの実施の形態においては、例えば図2に示すように、全てのアクティブ要素はそれらの端部を第1平面に有し、全てのスペーサ要素はそれらの端部を第1平面とは異なる第2平面に有することができる。他の実施の形態として、全てのアクティブ要素はそれらの端部を第1平面に有し、スペーサ要素はアクティブ要素に対し且つ互いに対して様々な異なる長手方向位置に配置される。更に他の実施の形態としては、例えば図3に示すように、全てのスペーサ要素はそれらの端部を第2平面に有することができ、アクティブ要素はアクティブ要素に対し且つ互いに対して様々な異なる長手方向の位置に配置される。最後に、更に他の実施の形態として、図1に示すように、アクティブ要素及びスペーサ要素は、互いに対して様々な異なる長手方向の位置に配置されることができる。言い換えると、3次元の互いに組み合う嵌合面は、主としてアクティブ要素により、スペーサ要素により、又はアクティブ要素とスペーサ要素とによって形成されることができる。また、細長い円筒要素の端部の構成に関する他の変形形態も使用できる。
【0027】
嵌合の態様及び電気接点に更に詳細に目を向けると、図4は一対の嵌合する超高密度電気コネクタ40,40’を示す。コネクタの互い違いに配置された端部14は、嵌合する対の対応する端部42、42’について相補的に構成されていることが分かる。対応する電気接点44,44’は互いに接線方向に係合するように構成される。電気接点を細長い円筒要素12の側面上に配置することは、いくつかの利点をもたらす。第1に、接点は細長い円筒要素の側面上にあるので、コネクタの係合期間に除去作用が施され、或るタイプの導電性材料の上に形成されるおそれのある酸化層を取り除くのに役立つ。この除去作用は、相補的に係合している接点間の電気抵抗を減少させるのに役立つ。第2に、接点が側面上にあるので、コネクタが完全に係合されていないか又は部分的に外れるようになった場合でも、信頼性の高い電気的接触が形成される。第3に、嵌合する対の対応する端部の間に機械的な干渉をもたらし、その結果、設計された大きさの挿入力/抜き出し力及び接触圧を実現するために、電気接点の厚さ及び/又は細長い円筒要素の直径を選択することができる。これらの要素は、超高密度電気コネクタの接点対を通じた信頼性の高い導電性を形成するのに役立つ。
【0028】
図4に示すように、接点42、42’は、対応する細長い円筒要素の側面上に配置された導電性領域を含む。導電性領域は例えば金属のパッチとすることができる。図5(a)及び図5(b)に示すように、導電性領域に関する様々な構成が使用できる。例えば、導電性領域は、対応する細長い円筒要素の長手に沿って延在する1つ又は複数の導電性の帯状体52と、対応する細長い円筒要素の外面の周りに実質的に配置された導電性のリング54又は部分リング56とであり得る。
【0029】
複数の電気的接続を単一の円筒要素の上で行うことができる。例えば、図4に示すように、複数の導電性の帯状体52a、52bを、円筒要素の外面の上に形成することができる。導電性帯状体に対する別々の電気的接続を円筒要素の端部で形成できる。例えば、導電性帯状体の小さな部分を露出させるために、絶縁材料58を導電性帯状体の上に配置し、絶縁材料の一部分をエッチングして取り去ることができる。次いで、導電性リング54a、54b、54cを絶縁材料の上に形成でき、絶縁性材料のエッチングされた部分を通じて対応する導電性帯状体への接続が形成される。
【0030】
接点の嵌合する対は同一の形状を持つ必要がないことに留意されたい。例えば、導電性帯状体52は導電性リング56とインターフェースできる。更に、嵌合する接点が接線方向に係合するのであれば、接点は、細長い円筒要素の様々な異なる位置又は方向に配置できる。例えば、アクティブ要素は2つ以上の接点を含むことができる。他のオプションとして、例えば細長い円筒要素が導電性材料である場合には、導電性領域はそれに対応する細長い円筒要素それ自体の表面によって形成されてもよい。
【0031】
図6a及び図6bは、本発明の実施の形態による2つのワイヤ束64、64’を接続している、ワイヤ−ワイヤ接続の一対の嵌合された超高密度電気コネクタ60、60’の断面図を示す。図6aは、嵌合面を図6bのA−A線で切り取った断面図、図6bは、図6aのB−B線で切り取った断面図である。コネクタは、3次元の互いに組み合う嵌合面14で接触する。導電性接触は、ワイヤ束64、64’に一体化している導電性マイクロワイヤ62、62’によって形成される。マイクロワイヤは、超高密度コネクタの製作期間に嵌合面に隣接した端部で取り除かれる絶縁材66を有することができる。マイクロワイヤをコネクタ及び電気接点それ自体の一部として使用することによって、マイクロワイヤをコネクタ内の別個の電気接点に半田付け、圧着、締め付け又は別のやり方で接続する必要がなくなる。これは、従来技術における超高密度コネクタの信頼性と製造可能性を向上させるのに役立つことができる。代替として、マイクロワイヤは、例えば、半田付け、拡散接合、超音波接合、導電性エポキシ及び類似の技法によって細長い円筒要素に結合されることができる。
【0032】
シース68は、接点を一緒に加圧し信頼性のある接続を形成するのに役立つよう、嵌合されたコネクタの周りを締め付けることができる。シースは、締付け、巻付け、熱締付けスリーブ又は類似の構成とすることができる。スペーサ要素は、締め付けられたときに圧力が電気接点上に維持されるよう、弾性材料とすることができる。
【0033】
既に理解されるように、本発明による超高密度コネクタは極めて高密度の相互接続を形成できる。例えば、32番AWGワイヤは、絶縁層を除いて約0.008インチ(200マイクロメートル)の直径を持つ。しかし、60番AWGワイヤ(直径約0.0003インチ又は8マイクロメートル)と同程度に細い絶縁ワイヤ(例えばマグネットワイヤ)を含む一層細いワイヤが利用可能である。こうした著しく細いワイヤは、超小型電子機器などのスペースがプレミアムである用途に極めて望ましい。他の実例として、いくつかの生物医学用途は、生体の部位を貫通させるためにこれらワイヤを必要としている。本発明の実施の形態を使用すると、比較的小さなサイズを有するコネクタを達成できる。
【0034】
例えば、細長い円筒要素は約0.008インチ以下(約0.2mm以下)の直径を持つことができる。図6に示したような接点構成を使用すると、接点間隔は約0.016〜0.024インチ(約0.4〜0.6mm)となる。したがって、約2,600接点毎平方インチ(約400接点毎平方センチメートル)の接続密度が達成できる。もちろん、より大きな又はより小さな直径のものも使用でき、達成される密度もそれに応じて変わる。例えば、約0.001インチ(約25マイクロメートル)の直径を持つ細長い円筒要素については、約100,000個毎平方インチ(約15,500個毎平方センチメートル)程度の接続密度が可能であり、多くの従来のコネクタよりも数桁優れている。
【0035】
上述の議論は主に電気的接続に焦点を当てたものであったが、本発明の実施の形態は電気コネクタに限定されるものではない。ハイブリッドコネクタもまた可能である。例えば、上で論じたように、細長い円筒要素はガラスファイバー又はガラスチューブとすることができる。図7は、本発明の実施の形態に係る、異なる接点タイプの組合せを有するハイブリッドコネクタ70を示す。マイクロフィラメントの第1グループ72は電気通信のために構成され、第2グループ74は光通信のために構成され、第3グループ76は流体伝達のために構成される。例えば、上で論じたように、第1グループはマイクロフィラメントの長手に沿った導電性の帯状体を含むことができ、又は、第1グループは導電性のマイクロフィラメントを含むことができる。第2グループは、光ファイバー75、又は、その上に微細加工された光学的導波路を有する細長い円筒要素とすることができる。第3グループは、孔77を通して流体伝達路を形成する管状要素であってよい。コネクタは、電気通信要素、光通信要素及び/又は流体伝達要素の様々な組合せを含むことができる。理解されるように、光通信要素及び流体伝達要素は、一対の相補的コネクタが嵌め合わされたときには先端を突き合わせるように配置することができる。また、スペーサ要素78をコネクタに含めることができる。
【0036】
ハイブリッドコネクタ70を一層詳細に考察すると、スペーサ要素78を様々な機能を実現するように選択されることができる。例えば、上述したように、弾性を持つスペーサ要素は、嵌合されたコネクタが締め付けられるときに接点圧力を電気的要素72の上に維持するのに役立つように使用できる。他の実例として、スペーサ要素は、封止ガスケットとして機能させるために流体伝達要素76の周りに配置できる。
【0037】
ここで説明するように、電子回路構成をコネクタに組み込むことができる。電子回路構成は、例えば、ヤコブセンらの米国特許第5106455号、第5269882号及び第5273622号で説明される円筒リソグラフィを使用して、細長い円筒要素の上に微細加工されることができる。したがって、コネクタは、熱電対、湿潤センサなどの、コネクタの完全性を監視するための回路構成を含むことができる。電子回路構成からの情報は、束の中の当該目的専用の要素に沿って電気信号又は光信号によって通信され得る。
【0038】
ここで相互接続方法を説明する。全体として80で示される本発明の実施の形態による相互接続方法は、図8の流れ図の形式で示される。この方法は、第1コネクタを形成するように複数の第1の平行な細長い円筒要素を束に配置するステップ82を含む。方法は、第2コネクタを形成するように複数の第2の平行な細長い円筒要素を束に配置するステップ84を含む。第1コネクタ及び第2コネクタは、例えば上に説明した構成とすることができ、第1コネクタ及び第2電気コネクタは、互いに嵌合する相補的な3次元の互いに組み合う面を有する。この方法は、第1電気コネクタ及び第2電気コネクタ上の対応する嵌合位置に配置された導電性の接点位置が接線方向に係合されるように、第1コネクタと第2コネクタとを一緒に連結するステップ86を含む。例えば、電気接点を上記で説明した構成に配置できる。
【0039】
マイクロフィラメントを使用すると極めて小さなコネクタを形成できるので、コネクタを差し込むために固定具を使用することは有効である。したがって、方法80は、第1及び第2電気コネクタを嵌め合い固定具の中に挿入するステップを含むことができる。方法80は、例えば上述したように、第1コネクタと第2コネクタとの周りのシースを締め付けるステップを更に含むことができる。
【0040】
最後に、超高密度コネクタを製造する方法をここで説明する。本発明の実施の形態による全体として90で示される方法は、図9の流れ図の形式で示される。この方法は、複数の細長い円筒要素を準備するステップ92を含む。例えば、細長い円筒要素は、マイクロワイヤのスプールから切り出されたマイクロワイヤとすることができる。他の実例として、細長い円筒要素は、ブランク又はプリフォームから線引きされたガラスファイバーであり得る。また、方法は、複数の細長い円筒要素の束を形成するステップ94も含む。各円筒要素は少なくとも1つの隣接する円筒要素と実質的に接触する。
【0041】
束を形成するステップにおいて、細長い円筒要素の端部は、上で説明したとおり、3次元の互いに組み合う嵌合面を形成するよう、互い違いに配置される。例えば、第1の細長い円筒要素を製造治具に配置し、次いで、細長い円筒要素を前に配置した細長い円筒要素の先端部の上に又は側面に沿って追加し、細長い円筒要素を製造治具のストッパに到達するまで滑らせることによって、束を積み重ねることができる。したがって、製造治具は、3次元の互いに組み合う嵌合面を規定する1組のストッパを含むことができる。
【0042】
代替として、細長い円筒要素の端部を初めに共通の平面に配置し、次いで、これら細長い円筒要素のいくつかを優先的にエッチングすることによって3次元の互いに組み合う嵌合面を形成することができる。例えば、円筒要素は異なる材料のものであってよい。他の実例として、束を形成するステップの前にエッチングレジストをいくつかの円筒要素の上に設けてもよい。
【0043】
また、方法90は、複数の細長い円筒要素を固定するステップ96も含む。例えば、円筒要素は、一緒に接合されることによって、或いは、スリーブ、フェルール又はハウジングの内側に挿入されることによって、束の状態で一体に保持されることができる。例えば、束を形成するステップの前に、接合剤を細長い円筒要素の外面に被覆することができる。代替として、束が形成された後で接合剤を束に塗布してもよい。
【0044】
この方法は、少なくとも1つの導電性領域を少なくとも1つの細長い円筒要素の外面に形成するステップを含むことができる。例えば、導電性領域は、ヤコブセンらの米国特許第5106455号、第5269882号及び第5273622号で説明される円筒リソグラフィ技法を使用して形成されることができる。この導電性領域は、例えば上で議論したような様々な形状のものとすることができる。例えば、3次元構造体を細長い円筒要素の表面上に形成できるようにするために、導電性材料及び/又は絶縁性材料の複数の層を細長い円筒要素の上に形成することができる。
【0045】
要約し多少は繰り返すならば、上述のことから、本発明の実施の形態はいくつかの利点を有する超高密度コネクタを提供できることが理解されよう。本明細書で教示した超高密度コネクタは、電気、光学及び流体を含む様々なタイプのインターフェースを提供するために使用できる。超高密度コネクタは極めて小さな容積の中に多数の電気回路接続を提供することができ、既知の成形されたピン及びソケットの形式のコネクタよりも接続密度において数桁高い改善をもたらすことができる。例えば接着剤又はエポキシにより円筒要素を一緒に接合することにより、ハウジングの必要性を低減させることができ、一層小型のコネクタを提供することができる。相互接続ケーブルのために使用されるマイクロワイヤを、コネクタの一体化された部分として使用できるので、信頼性を向上させ且つ製造コストを低減するのに役立つ。超高密度コネクタに関する用途の実例は、極微細なプローブアレーに対するインターフェース、電気回路に対するインターフェース、又は類似の用途を含む。
【0046】
前述の詳細な説明は、特定の例示の実施の形態を参照して本発明を説明したものである。しかし、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更及び変形がなされることが理解されよう。詳細な説明と添付の図面は限定としてではなく単なる例示として考えられるべきであり、こうした全ての変更又は変形は、本明細書で説明され記載された本発明の範囲に入るものとする。
【0047】
より具体的には、本発明の説明に役立つ例示の実施の形態が本明細書で説明されてきたが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、前述の詳細な説明に基づいて当業者によって理解されるように、変更、省略、(例えば様々な実施の形態にわたる態様の)組合せ、改作及び/又は改変を有する任意かつ全ての実施の形態を含む。特許請求の範囲の中の限定は、特許請求の範囲で使用された言語に基づいて広く解釈されるべきであり、前述の詳細な説明で又は本出願の手続きの間に説明された実例に限定されるべきではなく、それら実例は包括的であると解釈されるべきものである。例えば、本開示の中で、「好適には」という言葉は包括的であり、この言葉は「好適であるが、しかし、〜に限定されない」ことを意味するものとされる。任意の方法クレーム又はプロセスクレームの中で述べられた任意のステップは任意の順序で実行でき、そのクレームで提示された順序に限定されない。ミーンズ・プラス・ファンクションの限定又はステップ・プラス・ファンクションの限定は、特定のクレーム限定のために次の条件、即ち、a)「〜のための手段」又は「〜のためのステップ」が当該限定の中で明確に述べられていること、b)対応する機能が当該限定の中で明確に述べられていること、c)当該機能を支える構造、材料又は行為が明細書の中で説明されていること、の全てが存在する場合にのみ採用される。したがって、本発明の範囲は、上でなされた説明及び実例によってではなく、添付の特許請求の範囲及びそれらの法的均等物によってのみ決定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の形態に係る超高密度電気コネクタの斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る超高密度電気コネクタの代替構成の斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る超高密度電気コネクタの他の代替構成の斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る一対の嵌合される超高密度電気コネクタの側面図である。
【図5a】本発明の実施の形態に係る様々な導電性接点構成の側面図である。
【図5b】本発明の実施の形態に係る様々な導電性接点構成の端面図である。
【図6a】本発明の実施の形態に係る一対の嵌合された超高密度電気コネクタの断面図である。
【図6b】本発明の実施の形態に係る一対の嵌合された超高密度電気コネクタの断面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る超高密度ハイブリッドコネクタの斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る電気的相互接続方法の流れ図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る超高密度電気コネクタを製造する方法の流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が少なくとも1つの隣接する円筒要素に実質的に接触する実質的に平行な細長い円筒要素(12)の束と、
3次元の互いに組み合う嵌合面(16)を形成するように、互い違いに配置された、前記細長い円筒要素の複数の端部(14)と
を備え、
前記細長い円筒要素の少なくとも1つは、嵌合するコネクタの対応する電気接点を接線方向に係合させるように配置された導電性接点(18)を有する、
超高密度コネクタ(10)。
【請求項2】
前記細長い円筒要素は、円形、楕円形、三角形、四角形、長方形、五角形、六角形及び多角形からなる形状の群から選択された断面を有する、請求項1に記載の超高密度コネクタ。
【請求項3】
前記細長い円筒要素の少なくとも1つは、マイクロワイヤ、絶縁されたマイクロワイヤ及びガラスファイバーからなるフィラメント状構造体の群から選択される、請求項1に記載の超高密度コネクタ。
【請求項4】
前記細長い円筒要素は、約200マイクロメートル未満の横断面直径を有する、請求項1に記載の超高密度コネクタ。
【請求項5】
前記細長い円筒要素の少なくとも1つは、前記細長い円筒要素の外面の上に配置された接合材料を備える、請求項1に記載の超高密度コネクタ。
【請求項6】
前記細長い円筒要素の横断面寸法が全て実質的に等しい、請求項1に記載の超高密度コネクタ。
【請求項7】
前記細長い円筒要素は六角形の最密構造に配置される、請求項1に記載の超高密度コネクタ。
【請求項8】
前記細長い円筒要素の第1サブセット(22)が、実質的に第1面に配置された端部を有し、前記細長い円筒要素の第2サブセット(24)が、実質的に第2面に配置された端部を有する、請求項1に記載の超高密度コネクタ。
【請求項9】
前記導電性接点は、前記対応する細長い円筒要素の外面の上に配置された金属のパッチ(42)を備える、請求項1に記載の超高密度コネクタ。
【請求項10】
前記導電性接点は、前記対応する細長い円筒要素の外面に配置されて前記対応する細長い円筒要素の長手に沿って延在する導電性帯状体(52)を備える、請求項1に記載の超高密度コネクタ。
【請求項11】
前記導電性接点は、前記対応する細長い円筒要素の外面の周りに実質的に配置されたリング(54)を備える、請求項1に記載の超高密度コネクタ。
【請求項12】
前記細長い円筒要素の少なくとも1つは、流体を伝達するための孔(77)を備える、請求項1に記載の超高密度コネクタ。
【請求項13】
前記細長い円筒要素の少なくとも1つは、光信号を伝達するための光ファイバー(75)である、請求項1に記載の超高密度コネクタ。
【請求項14】
超高密度コネクタを製造する方法(90)であって、
a)複数の細長い円筒要素を設けるステップ(92)と、
b)3次元の互いに組み合う嵌合面を形成するように前記細長い円筒要素の複数の端部を互い違いに配置し、それぞれの前記円筒要素が少なくとも1つの隣接する前記円筒要素に実質的に接触するように、前記複数の細長い円筒要素の束を形成するステップ(94)と、
c)コネクタを形成するように前記複数の細長い円筒要素を一緒に固定するステップ(96)と
を含む方法。
【請求項15】
少なくとも1つの前記細長い円筒要素の外面上に少なくとも1つの導電性領域を形成するステップを更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの導電性領域は円筒リソグラフィによって形成される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
束を形成するステップは、
i)前記細長い円筒要素の前記複数の端部を共通の平面に配置するステップと、
ii)前記3次元の嵌合面を形成するように前記細長い円筒要素のサブセットをエッチングするステップと
を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記複数の細長い円筒要素を束に配置するステップは、各々の前記細長い円筒要素を製造治具のストッパに達するまで長手方向に滑らせるステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記複数の細長い円筒要素を一緒に固定するステップは、前記束を形成する前に前記複数の細長い円筒要素の外面に接合剤を被覆するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の細長い円筒要素を一緒に固定するステップは、接合剤を前記束に塗布するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
前記複数の細長い円筒要素を一緒に固定するステップは、前記束をスリーブの中に挿入するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
相互接続方法(80)であって、
a)それぞれの第1の円筒要素が少なくとも1つの隣接する第1の円筒要素に実質的に接触し且つ接合されるよう、複数の第1の平行な細長い円筒要素を束に配置するステップ(82)であって、前記第1の円筒要素の複数の端部が、第1コネクタを形成するために3次元の互いに組み合う嵌合面を形成するよう互い違いに配置されるステップと、
b)それぞれの第2の円筒要素が少なくとも1つの隣接する第2の円筒要素に実質的に接触し且つ接合されるように、複数の第2の平行な細長い円筒要素を束に配置するステップ(84)であって、前記第2の円筒要素の複数の端部が、第2コネクタを形成するために、前記第1電気コネクタと嵌合する互いに組み合う嵌合面を形成するよう互い違いに配置されるステップと、
c)前記第1電気コネクタ及び前記第2電気コネクタ上の対応する嵌合位置に配置された導電性の接点位置が接線方向に係合されるように、前記第1コネクタと前記第2コネクタとを一緒に連結するステップ(86)と
を含む相互接続方法(80)。
【請求項23】
前記第1コネクタと前記第2コネクタとを嵌め合い固定具に挿入するステップを更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
一緒に連結されたときに前記第1コネクタと前記第2コネクタとの周りのシースを締め付けるステップを更に含む、請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−94533(P2012−94533A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−266(P2012−266)
【出願日】平成24年1月4日(2012.1.4)
【分割の表示】特願2008−545752(P2008−545752)の分割
【原出願日】平成18年12月12日(2006.12.12)
【出願人】(503455363)レイセオン カンパニー (244)
【Fターム(参考)】