説明

距離測定装置及び研磨ユニット並びに欠陥修正装置

【課題】温度ドリフト等のノイズによる影響を受けにくく、高精度な距離測定又は変位量測定を行うことができる距離測定装置を実現する。
【解決手段】光源10から透明体12を介してワーク表面に向けて測定ビームを投射すると、透明体12の第1の面12aを透過して第2の面12bで反射し、第1の面12aから出射する第1の反射ビーム13aと、透明体12の第1の面12a及び第2の面12bを透過し、ワーク表面で反射し、再び透明体12の第2の面12bを透過して第1の面12aから出射する第2の反射ビーム13bとが光検出手段15に入射する。信号処理装置16は、第1の反射ビーム13aを受光した受光素子と第2の反射ビーム13bを受光した受光素子との間の距離情報に基づいて透明体12の第2の面12bからワーク表面までの距離又は変位量を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークに対して種々の処理を行う処理ユニットからワーク表面までの距離又は変位量を測定する距離測定装置に関するものである。
さらに、本発明は上記距離測定装置が搭載された研磨ユニット及び欠陥修正装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
FPD(フラット パネル ディスプレイ)用のガラス基板や液晶表示装置用のカラーフィルタ基板等の各種ワーク表面に存在する突起欠陥を修正する方法として、走行する研磨テープを用いて研磨する方法が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。このテープ研磨装置では、テープ走行機構が搭載されている研磨ユニットを降下させながら研磨テープを走行させることにより突起欠陥が研磨されている。テープ研磨装置による研磨量は研磨ユニットの降下量により規定され、研磨ユニットの降下量が大きいとワーク表面を過剰に研磨する不具合が発生し、また、降下量が小さいと研磨不足が生じてしまう。従って、欠陥修正の歩留りを改善するためには、研磨ユニットの降下量を高精度に制御することが重要である。
【0003】
テープ研磨装置における研磨ユニットの降下量は、距離センサにより計測される研磨ユニットからワーク表面までの距離と突起欠陥の高さとを用いて算出されている(例えば、特許文献2参照)。この既知の欠陥修正装置では、共焦点走査装置が搭載されている光学ヘッドを用いて修正すべき突起欠陥の高さが計測され、レーザ変位計により研磨ユニットからワーク表面までの距離が測定されている。従って、研磨ユニットによる研磨量を高精度に制御するためには、レーザ変位計による計測精度を一層高くする必要がある。
【特許文献1】特開2003−266292号公報
【特許文献2】特開2010−201546号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
レーザ変位計では、レーザ光源から出射したレーザビームをワーク表面に向けて投射し、ワーク表面からの反射光がCMOSセンサにより受光され、反射光を受光した受光素子の位置情報に基づき三角測量の原理によりワーク表面までの距離が計測されている。このレーザ変位計は比較的高精度にワーク表面までの距離を測定することができ、サブミクロンのレベルで距離測定できる利点がある。しかしながら、従来のレーザ変位計は、レーザ光源から光検出器に至る光路長が比較的長いため、温度ドリフト等の外的要因による影響を受けやすく、出力信号に誤差成分が加算された信号が出力される欠点があった。一方、研磨ヘッドからワーク表面までの計測距離に誤差が生ずると、研磨ヘッドの降下量が真の値からずれてしまい、過剰研磨や研磨不足が生じ、修正の歩留りが低下する不具合が発生する。
【0005】
本発明の目的は、温度ドリフト等のノイズによる影響を受けにくく、高精度な距離測定又は変位量測定を行うことができる距離測定装置を実現することにある。
さらに、本発明の目的は、温度ドリフト等の外的要因に起因するノイズが低減され、研磨ヘッドの研磨量を高精度に制御できる研磨ユニット及び欠陥修正装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による距離測定装置は、ワークに対して各種処理を行う処理ユニットに搭載され、処理ユニットからワーク表面までの距離又は変位量を測定する距離測定装置であって、
処理されるべきワークに向けて測定ビームを投射する光源と、
ライン状に配列された複数の受光素子を有し、ワーク表面から出射した反射ビームを受光する光検出手段と、
前記光源及び光検出手段とワークとの間に配置され、前記光源及び光検出手段と対向する第1の面、及びワークと対向し距離測定の基準面となる第2の面を有し、前記測定ビームを透過させる光学材料で構成された透明体と、
前記光検出手段からの出力信号に基づいて処理ユニットからワーク表面までの距離又は変位量を算出する信号処理装置とを有し、
前記光源から、透明体を介してワーク表面に向けて測定ビームが投射され、
前記光検出手段は、前記透明体の第1の面を透過して第2の面で反射し、第1の面から出射する第1の反射ビームと、透明体の第1の面及び第2の面を透過し、ワーク表面で反射し、再び透明体の第2の面を透過して第1の面から出射する第2の反射ビームとを受光し、
前記信号処理装置は、前記第1の反射ビームを受光した受光素子と第2の反射ビームを受光した受光素子との間の距離情報に基づいて前記透明体の第2の面からワーク表面までの距離又は変位量を出力することを特徴とする。
【0007】
本発明においては、測定ビームを放出する光源とワークとの間の光路中に透明体を配置し、透明体のワークと対向する表面を距離計測の基準面としているので、距離測定において利用される光路長を相当短縮することが可能になる。この結果、計測される距離データに加算される温度ドリフトや揺らぎに起因する誤差成分が相当低減され、一層高精度な距離測定が可能になる。
【0008】
本発明による研磨ユニットは、ワーク表面に存在する突起欠陥を走行する研磨テープにより修正する研磨ユニットであって、当該研磨ユニットは、
研磨テープを走行させるテープ走行装置と、研磨テープをワーク表面に圧接する研磨ヘッドと、当該研磨ユニットからワーク表面までの距離又は変位量を計測する距離測定装置と、修正すべき突起欠陥の高さを測定する光学ヘッドとを有し、
前記距離測定装置は、ワークに向けて光ビームを放出する光源と、
ライン状に配列された複数の受光素子を有し、ワーク表面から出射した反射ビームを受光する光検出手段と、
前記光源及び光検出手段とワークとの間に配置され、前記光源及び光検出手段と対応する第1の面、及びワークと対向し距離測定の基準面となる第2の面を有し、前記測定ビームを透過させる光学材料で構成された透明体と、
前記光検出手段からの出力信号に基づいて研磨ユニットからワーク表面までの距離又は変位量を算出する信号処理装置とを有し、
前記光検出手段は、前記透明体の第1の面を透過して第2の面で反射し、第1の面から出射する第1の反射ビームと、透明体の第1の面及び第2の面を透過し、ワーク表面で反射し、再び透明体の第2の面を透過して第1の面から出射する第2の反射ビームとを受光し、
前記信号処理装置は、前記第1の反射ビームを受光した受光素子と第2の反射ビームを受光した受光素子との間の距離情報に基づき、前記透明体の第2の面とワーク表面との間の距離を研磨ユニットからワーク表面までの距離又は変位量として出力することを特徴とする。
【0009】
本発明による欠陥修正装置は、ワークを支持するステージと、ステージに対して昇降可能に配置した研磨ユニットと、研磨ユニットをZ軸方向に昇降させる昇降機構と、研磨ユニットの駆動を制御する信号処理装置とを具え、ワークの表面に存在する突起欠陥を走行する研磨テープにより修正する欠陥修正装置において、
前記研磨ユニットは、研磨テープを走行させるテープ走行装置と、研磨テープをワーク表面に圧接する研磨ヘッドと、ワーク表面までの距離又は変位量を計測する距離測定装置と、修正すべき突起欠陥の高さを測定する光学ヘッドとを有し、
前記信号処理装置は、前記光学ヘッドにより検出された突起欠陥の高さ情報と前記距離測定装置により計測された研磨ユニットからワーク表面までの距離情報とに基づいて、研磨ユニットの降下量を算出し、
前記距離測定装置は、ワークに向けて光ビームを放出する光源と、
ライン状に配列された複数の受光素子を有し、ワーク表面から出射した反射光を受光する光検出手段と、
前記光源及び光検出手段とワークとの間に配置され、前記光源及び光検出手段と対応する第1の面及びワークと対向する第2の面を有し、前記測定ビームを透過させる光学材料で構成された透明体と、
前記光検出手段からの出力信号に基づいて研磨ユニットからワーク表面までの距離又は変位量を算出する信号処理装置とを有し、
前記光検出手段は、前記透明体の第1の面を透過して第2の面で反射し、第1の面から出射する第1の反射ビームと、透明体の第1の面及び第2の面を透過し、ワーク表面で反射し、再び透明体の第2の面を透過して第1の面から出射する第2の反射ビームとを受光し、
前記信号処理装置は、前記第1の反射ビームを受光した受光素子と第2の反射ビームを受光した受光素子との間の距離情報に基づき、前記透明体の第2の面とワーク表面との間の距離又は変位量を研磨ユニットからワーク表面までの距離又は変位量として出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、距離測定における光路長が大幅に短縮されるので、温度ドリフト等のノイズによる影響を受けにくく、高精度な距離測定又は変位量測定を行うことができる距離測定装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明による距離測定装置の原理を説明するための図である。
【図2】本発明による研磨ユニットの一例を示す図である。
【図3】本発明による距離測定装置の変形例を示す図である。
【図4】ワーク表面の形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は本発明による距離測定装置の原理を説明するための線図である。処理されるワーク1はステージ2上に配置する。ワークとして、例えば液晶表示装置用のカラーフィルタ基板やFPD用のガラス基板がある。ワーク1の上方に、ワーク表面に形成された突起欠陥を修正する研磨ユニット3が配置される。研磨ユニット3は、テープ研磨装置を有すると共に昇降機構により光軸方向に沿って昇降する。また、研磨ユニット3は、当該研磨ユニットからワーク1の表面までの距離を測定する距離測定装置4を有する。本発明による距離測定装置は、ワーク1に向けて測定ビームを放出する光源10を有する。光源として例えばレーザ光源を用いることができる。光源10から出射した測定ビームは、コリメータレンズ11を経て透明体12に入射する。透明体は、測定ビームを透過する光学材料で構成され、例えば矩形のガラス基板で構成される。透明体12は、光源10と対向する第1の面12aと、ワーク1と対向する第2の面12bとを有する。本例では、これら第1及び第2の面12a及び12bは互いにほぼ平行に設定する。尚、本発明を適用するに当たり、第1及び第2の面12a及び12bを互いに平行に設定することは必須ではなく、平行からずれた状態であっても本発明を実施することが可能である。尚、第2の面12bは距離測定装置の距離計測の基準面を構成する。
【0013】
透明体12に入射した測定ビームは、第1の面12aを透過し、一部の測定光は第2の面12bで反射し、残りの測定光は第2の面12bを透過してワーク1の表面に入射する。透明体の第2の面12bで反射した反射光は第1の反射ビーム13aとなり、透明体の内部を進行し、透明体の第1の面12aから出射する。そして、受光レンズ14を経て光検出手段15に入射し、光スポットを形成する。また、ワークの表面で反射した反射ビームは、透明体の第2の面を透過し、第2の反射ビーム13bとなり、透明体の内部を伝搬し、透明体の第1の面12aから出射する。そして、受光レンズ14を経て光検出手段15に入射し、光スポットを形成する。
【0014】
光源10から出射した測定ビームは、透明体の第1の面及び第2の面と直交する面内を伝搬するように構成する。また、透明体の第1及び第2の面12a及び12bはワークの表面とほぼ平行に配置する。従って、測定ビーム並びに第1及び第2の反射ビームは同一面内を進行すると共に、第1の反射ビームと第2の反射ビームは透明体から光検出手段に至る光路上を互いに平行に進行する。
【0015】
光検出手段15は、測定ビーム及び2本の反射ビームを含む面内にライン状に配列した複数の受光素子を有するラインセンサで構成する。図1(B)は、光検出手段15から出力される出力信号の一例を示す図である。横軸は受光素子の配列方向を示し、縦軸は受光素子から出力される輝度値を示す。第1及び第2の反射ビーム13a及び13bは、ラインセンサ上に集束した光スポットを形成するため、第1の反射ビーム13aが入射した受光素子から第1のピーク輝度がP1出力され、第2の反射ビーム13bが入射した受光素子から第2のピーク輝度P2が出力される。ここで、第1のピーク輝度P1を出力する第1の受光素子S1と第2のピーク輝度P2を出力する第2の受光素子S2との間の距離Dは、透明体の第2の面12bとワーク表面との間の距離dに対して一定の対応関係が存在する。すなわち、研磨ヘッド3が上方に変位するにしたがって透明体の第2の面とワーク表面との間の距離dが増大し、これに伴い2つのピークP1とP2との間の距離も増大する。また、研磨ヘッド3が下方に変位すると、透明体の第2の面とワーク表面との間の距離は減少し、2つのピークP1とP2との間の距離は減少する。従って、ラインセンサ上の2つのピークP1及びP2を出力する受光素子S1とS2との間の距離を求めることにより、透明体の第2の面とワーク表面との間の距離又は変位量、すなわち、研磨ユニットとワーク表面との間の距離又は変位量を求めることができる。
【0016】
光検出手段15からの出力信号は、信号処理装置16に供給される。信号処理装置16は、ピーク輝度値P1及びP2を出力する受光素子を識別し、これら受光素子間の配列方向の距離Dを求め、求めた距離を用いて三角測量の原理に基づいて透明体の第2の面とワーク表面との間の距離dを算出する。
【0017】
図1に示す距離測定装置において、透明体12が存在しない場合、測定に用いられる光路長は光源からワーク表面までの距離とワーク表面から光検出手段までの距離との和である。これに対して、透明体12を光路中に配置した場合、透明体の第2の面12bが距離測定の基準面となり、測定に用いられる光路長は透明体の第2の基準面から光検出手段までの光路長である。従って、距離測定に用いられる光路長は、約半分に減少する。一方、光学式の距離測定装置において温度ドリフトやゆらぎ等に起因して発生する誤差は、全光路長に比例する。すなわち、全光路長が長くなるにしたがって光検出手段に形成される誤差量は増大する。よって、本発明によれば、測定に利用される光路長が約半分に減少するため、測定誤差が大幅に減少した距離測定が可能になる。
【0018】
図2は本発明による研磨ユニットの一例を示す線図である。図2(A)は研磨ユニットの正面図であり、図2(B)は図2(A)の左側端方向から見た側面図である。本例の研磨ユニットは、ステージ2上に配置されたワーク1に存在する突起欠陥を修正する。研磨ユニットはベース部材20を有し、ベース部材20にテープ研磨装置、距離センサ及び光学ヘッド等の各種装置を搭載する。ベース部材20はZ軸方向(上下方向)に移動するガイドレール及び昇降機構(図示せず)が連結され、Z軸方向に昇降可能に構成する。
【0019】
ベース部材20には、テープ研磨装置が搭載される。テープ研磨装置は、研磨テープが収納されているテープカセット21を有する。テープカセット21は供給リール21a及び巻取りリール21bを有し、これらのリールはベース部材20の裏面側に連結したモータ(図示せず)に連結される。研磨テープ22は、複数のローラを介して走行し、研磨ヘッド23においてワーク1に対して圧接され、ワークに存在する突起欠陥を研磨する。そして、研磨処理後巻取りリール21bに巻き取られる。
【0020】
ベース部材20には、図1に示す本発明による距離測定装置を設ける。距離測定装置の装置本体30は、図1に示す光源、光学系及び光検出手段を含み、透明体31はベース部材20に固定する。装置本体30から出射した測定ビーム32は、ベース部材に固定された透明体31を経てワーク表面に入射し、ワーク表面からの反射ビームは、再び透明体31を透過し、装置本体30に設けた光検出手段により受光される。また、透明体31のワーク1と対向する表面31aで反射した反射ビームは、再び透明体31の内部を伝搬し、装置本体30に設けた光検出手段により受光される。本例では、距離測定の基準は透明体31の下側面31aに設定され、この基準面31aは研磨ヘッド23の近傍に設けられるので、温度ドリフト等の外部要因による誤差の影響が軽減された距離測定が行われる。
【0021】
図2(B)に示すように、ベース部材20のテープ研磨装置が搭載されている側とは反対側に光学ヘッド40を設ける。光学ヘッド40は、共焦点走査装置を有し、ワーク1の表面に存在する突起欠陥の高さを測定する。すなわち、光学ヘッドは、ライン状の光ビームを放出する光源、ライン状光ビームを一方向に偏向する走査手段、ライン状光ビームを集束したビームとしてワーク表面に投射する対物レンズ、ワーク表面からの反射光を受光する光検出器を有する。そして、研磨ユニットをZ軸方向に移動させながら、ワーク表面からの反射光の最大輝度値を発生するZ軸方向の位置を測定することにより、ワーク表面に存在する各種欠陥の共焦点画像を撮像すると共に撮像された欠陥のZ軸の高さ情報を出力する。
【0022】
次に、図2に示す研磨ユニットの動作について説明する。欠陥検査装置により検出された欠陥のアドレス情報が入力され、ステージ2の2次元移動により研磨処理されるべき突起欠陥が光学ヘッド40の視野に位置するように設定される。続いて、光学ヘッド40が作動し、突起欠陥の共焦点画像が撮像されると共に、突起欠陥の高さが測定される。測定された突起欠陥の高さ情報は信号処理装置(図示せず)に供給され、距離測定装置から出力されるワーク表面までの距離情報と突起欠陥の高さ情報を用いて研磨ユニットの降下量が算出される。
【0023】
研磨の開始に伴い、研磨ユニットは研磨テープを走行させながら徐々に降下を開始する。同時に、本発明による距離測定装置が研磨ユニットからワーク1の表面までの距離測定を開始し、測定された距離情報を信号処理装置に供給する。信号処理装置は、距離測定装置から連続的に出力される距離情報を用いて研磨開始後の実際の降下量を求める。そして、信号処理装置は、研磨ユニットの降下を開始した際の研磨ユニットからワーク1の表面までの距離を基準にし、突起欠陥の高さ情報を用いて所定量だけ検査装置が降下したか否か判定する。最終的に、距離測定装置から出力される距離情報に基づき、算出された降下量だけ降下した際、降下を停止し、研磨テープの走行を停止すると共にZ軸方向の所定の位置まで上昇する。これにより、研磨処理が終了する。尚、必要に応じて、光学ヘッド40を用いて研磨処理後の突起欠陥の画像を観察することができる。
【0024】
図3は研磨ユニットに搭載される本発明による距離測定装置の変形例を示す線図である。図3において、図1及び図2で用いた部材と同一の部材には同一符号を付して説明する。本例の距離測定装置は、光源と光検出手段との1つの組み合わせを用いて研磨ヘッドの両側の2カ所のワークまでの距離を同時に測定する。図3(A)は図1と同様に研磨テープの走行方向と平行な側から見た線図であり、図3(B)は研磨テープの走行方向と直交する側から見た線図である。尚、図1に示すコリメータレンズ11及び受光レンズ14は、省略して示す。
【0025】
測定ビームを放出する光源10とワーク1との間に透明体50を配置する。図3(B)に示すように、本例の透明体50は、その内部に形成したビームスプリッタ51と全反射ミラー52を有する。ビームスプリッタ51は、ハーフミラーで構成する。ビームスプリッタ51と全反射ミラー52は、研磨ヘッド23及び走行する研磨テープ22をはさんで互いに対向するように形成する。光源10から出射した光ビームは、透明体50の上側面50aを透過し、透明体50の内部を進行し、ビームスプリッタ51に入射する。ビームスプリッタ51は、研磨テープの走行方向と平行に延在すると共に透明体の上側面及び下側面に対して45°の角度をなすハーフミラー面により構成する。ビームスプリッタに入射した測定ビームは、ハーフミラー面を透過する透過光により構成される第1の測定ビーム53と、ハーフミラー面で反射した反射光により構成される第2の測定ビーム54とに分割される。尚、図3において、光源から出射しビームスプリッタに入射する測定ビームを実線で示し、第1の測定ビームを一点鎖線で示し、第2の測定ビームを二点鎖線で示す。
【0026】
ビームスプリッタ51を透過した光から成る第1の測定ビーム53の一部の光は、研磨ヘッド23及び走行する研磨テープをはさんで一方の側において、図1に示す実施例と同様に、透明体の下側面50bで反射して第1の反射ビームとなり、再び透明体の内部を進行し、上側面50aから出射し、光検出手段15に入射し、第1の光スポットを形成する。また、第1の測定ビーム53の一部の光は、透明体の下側面50bを透過し、ワーク1の表面に入射する。そして、ワークの表面で反射して第2の反射ビームとなり、透明体の下側面50bを透過し、透明体の内部を進行し、上側面50aから出射し、光検出手段15に入射し、光検出手段上に第2の光スポットを形成する。
【0027】
図3(B)に示すように、ビームスプリッタ51で反射した光から成る第2の測定ビーム54は、研磨ヘッド23及び走行する研磨テープを横断するように透明体の内部を進行し、全反射ミラー52に入射する。そして、全反射ミラー52で反射し、研磨ヘッド23をはさんで第1の測定ビームとは反対側に位置する。全反射ミラー52で反射した第2の測定ビームの一部の光は、透明体の下側面50aで反射して第1の反射ビームとなり、再び全反射ミラーで反射し、ビームスプリッタ51で反射し、透明体の上側面50aを透過して光検出手段15に入射する。そして、光検出手段上に第3の光スポットを形成する。また、第2の測定ビームの透明体の下側面50bを透過した光は、ワーク1の表面に入射する。そして、ワークの表面で反射して第2の反射ビームとなり、透明体の下側面50bを透過し、全反射ミラー52で反射し、さらにビームスプリッタ51で反射し、透明体の上側面50aから出射する。そして、光検出手段15に入射し、光検出手段上に第4の光スポットを形成する。
【0028】
図3(C)は、光検出手段15から出力される出力信号を示す。横軸は受光素子の配列方向を示し、縦軸は受光素子から出力される輝度値を示す。研磨ヘッドの一方の側に入射する第1の測定ビーム53から形成される第1及び第2の反射ビームにより第1及び第2の光スポットが光検出手段上に形成される。これら第1及び第2の光スポットが形成するピーク輝度を符号P1及びP2で示す。また、研磨ヘッドの反対側に入射する第2の測定ビーム54から形成される第3及び第4の光スポットにより形成されるピーク輝度を符号P3及びP4で示す。
【0029】
光検出手段15からの出力信号は、信号処理装置(図示せず)に供給される。信号処理装置は、ピーク輝度P1〜及びP4を出力する受光素子を識別し、第1のピーク輝度P1と第2のピーク輝度P2との間の配列方向の距離D1、及び、第3のピーク輝度P3と第4のピーク輝度P4との間の配列方向の距離D2求め、求めた距離を用いて三角測量の原理に基づいて透明体の第2の面50bとワーク表面との間の距離d1及びd2をそれぞれ算出する。そして、例えば、研磨ヘッドの両側において測定された透明体の下側面からワーク表面までの距離d1及びd2の平均値を求めて、研磨ユニットからワーク表面までの距離とする。
【0030】
ワークとしてガラス基板やカラーフィルタ基板を用いる場合、ワーク表面に反りや撓みが形成される場合がある。また、ワークを支持するステージの表面とワークとの間に微小な空気溜まりが形成される場合がある。このような場合、研磨ヘッドに対してワーク表面が傾斜するため、研磨ヘッドの一方の側においてだけ距離測定を行ったでは、研磨ユニットからワーク表面までの正確な距離が検出されず、過剰研磨や研磨不足が生ずる危険性がある。これに対して、本例のように、1つの距離測定装置を用いて研磨ヘッドの両側における距離を同時に測定すれば、研磨ユニットからワーク表面まで一層正確な距離が計測され、過剰研磨等の不具合の発生を有効に防止することが可能になる。
【0031】
次に、光学ヘッドにおける突起欠陥の高さ測定について説明する。本発明による光学ヘッド40は、共焦点走査装置を用いて突起欠陥の高さを測定すると共にワーク表面の画像を撮像する。すなわち、光学ヘッド40は、ライン状の光ビームを発生する光源と、光源から出射した光ビームを周期的に偏向する走査手段と、光ビームを集束性の光ビームとしてワーク表面に向けて投射する対物レンズと、Z軸方向のスキャンを行うZ軸スキャン手段と、ワークからの反射光を受光する光検出手段と、光検出手段の各画素からの出力信号を用いワーク表面の高さ情報を出力する信号処理装置とを有する。そして、対物レンズ又はステージをZ軸方向に移動することによりZ軸スキャンを行い、Z軸スキャンを行いながら光ビームによる走査を行い、ワーク表面からの反射光を検出する。尚、ライン状光ビームを用いる代りに、単一のレーザビームを発生する光源を用いてXYスキャン(2次元走査)を行うことも可能である。
【0032】
信号処理装置は、光検出手段の各画素から出力される出力信号を用いて、対物レンズの視野中に含まれる画素について、最大輝度値を発生するZ軸方向の位置を検出する手段を有する。共焦点光学系の原理より、ワーク表面からの反射光の最大輝度値を発生するZ軸方向の位置が突起欠陥の表面及びワークの表面のZ軸方向の位置に対応する。さらに、信号処理装置は、Z軸方向の位置と画素数との関係を示すヒストグラムを形成する手段を有し、形成されたヒストグラムからワーク表面のZ軸方向の高さ位置が特定される。
【0033】
一方、ワークの表面は複数の面で構成される場合も多く、例えばカラーフィルタ基板の場合、R、G、及びBのフィルタ素子とブラックマトリックスが配列されているため、突起欠陥が位置する視野中に複数の表面が含まれる場合がある。また、TFT基板についても同様に視野中に複数の表面が含まれる場合がある。この状態を図4に示す。図4(A)は対物レンズの視野60に表示されるワーク表面を示す。本例では、説明を簡略するため、視野中に3つの面61、61及び63が存在するものとし、面62上に突起欠陥64が形成されているものとする。このように、ワークの表面が複数の面で構成される場合、ワーク表面をどのように特定するかが問題となる。特に、共焦点走査装置の場合、Z軸方向スキャンと光ビームによる2次元スキャンとは非同期で行われるため、測定のタイミングによっては、ワーク表面のZ軸方向の位置が変位するおそれがある。ワーク表面が変位すると、突起欠陥の高さの値自体が変動する不具合が生じてしまう。
【0034】
上述した問題を解決するため、本発明による信号処理装置は、視野中に含まれる画素とZ軸方向の位置情報との関係に基づき、Z軸方向の位置と画素数との関係を規定したヒストグラムを形成する手段を有する。そして、形成されたヒストグラムに基づき、ワーク表面を決定する。ヒストグラムからワーク表面を決定する方法として、画素数が最も多いZ軸方向の位置をワーク表面と決定することも可能である。しかしながら、上述したように、Z軸方向スキャンと光ビームによる2次元スキャンとが非同期で行われる場合、最大画素数を呈するZ軸方向の位置が変動する欠点がある。この場合、ワーク表面のベース面が変動したのでは、測定される突起欠陥の高さも変動する不具合が発生する。例えば、図4(B)において、面61がワークのベース表面と判定した場合と面63をベース表面と判定した場合では、突起欠陥64の高さが変動し、研磨不足や過剰研磨が発生してしまう。
【0035】
上記課題を解決するため、本発明では、ヒストグラムの中央に位置する画素のZ軸方向の位置をワークのベース表面とする。すなわち、視野を構成する画素数が1000×2000個の場合、例えば最も低いZ軸方向位置の画素から1×10番目の画素のZ軸方向の位置をワークのベース表面とする。この特定方法によれば、ワーク表面が複数の表面で構成される場合、ほぼ中間のZ軸方向位置がベース表面と特定される確率高いため、安定した高さ測定が可能になる。尚、ヒストグラムを作成する対象として、撮像装置の視野領域に設定することもでき、或いは視野中の特定のエリアを規定し、規定された特定のエリア内の画素数からヒストグラムを形成することも可能である。さらに、ワークとして、カラーフィルタ基板及びTFT基板だけでなく、視野中に複数の表面が存在する種々のワークについても適用される。
【符号の説明】
【0036】
1 ワーク
2 ステージ
3 研磨ユニット
4 距離測定装置
10 光源
11 コリメータレンズ
12,31,50 透明体
13a 第1の反射ビーム
13b 第2の反射ビーム
14 受光レンズ
15 光検出手段
16 信号処理装置
20 ベース部材
21 テープカセット
22 研磨テープ
23 研磨ヘッド
30 装置本体
40 光学ヘッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークに対して各種処理を行う処理ユニットに搭載され、処理ユニットからワーク表面までの距離又は変位量を測定する距離測定装置であって、
処理されるべきワークに向けて測定ビームを投射する光源と、
ライン状に配列された複数の受光素子を有し、ワーク表面から出射した反射ビームを受光する光検出手段と、
前記光源及び光検出手段とワークとの間に配置され、前記光源及び光検出手段と対向する第1の面、及びワークと対向し距離測定の基準面となる第2の面を有し、前記測定ビームを透過させる光学材料で構成された透明体と、
前記光検出手段からの出力信号に基づいて処理ユニットからワーク表面までの距離又は変位量を算出する信号処理装置とを有し、
前記光源から、透明体を介してワーク表面に向けて測定ビームが投射され、
前記光検出手段は、前記透明体の第1の面を透過して第2の面で反射し、第1の面から出射する第1の反射ビームと、透明体の第1の面及び第2の面を透過し、ワーク表面で反射し、再び透明体の第2の面を透過して第1の面から出射する第2の反射ビームとを受光し、
前記信号処理装置は、前記第1の反射ビームを受光した受光素子と第2の反射ビームを受光した受光素子との間の距離情報に基づいて前記透明体の第2の面からワーク表面までの距離又は変位量を出力することを特徴とする距離測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の距離測定装置において、前記光源としてレーザ光源が用いられ、前記光検出手段は、光源から放出される測定ビームと第1及び第2の反射ビームとを含む面内にライン状に配列された複数の受光素子を有するラインセンサにより構成されていることを特徴とする距離測定装置。
【請求項3】
ワーク表面に存在する突起欠陥を走行する研磨テープにより修正する研磨ユニットであって、当該研磨ユニットは、
研磨テープを走行させるテープ走行装置と、研磨テープをワーク表面に圧接する研磨ヘッドと、当該研磨ユニットからワーク表面までの距離又は変位量を計測する距離測定装置と、修正すべき突起欠陥の高さを測定する光学ヘッドとを有し、
前記距離測定装置は、ワークに向けて光ビームを放出する光源と、
ライン状に配列された複数の受光素子を有し、ワーク表面から出射した反射ビームを受光する光検出手段と、
前記光源及び光検出手段とワークとの間に配置され、前記光源及び光検出手段と対応する第1の面、及びワークと対向し距離測定の基準面となる第2の面を有し、前記測定ビームを透過させる光学材料で構成された透明体と、
前記光検出手段からの出力信号に基づいて研磨ユニットからワーク表面までの距離又は変位量を算出する信号処理装置とを有し、
前記光検出手段は、前記透明体の第1の面を透過して第2の面で反射し、第1の面から出射する第1の反射ビームと、透明体の第1の面及び第2の面を透過し、ワーク表面で反射し、再び透明体の第2の面を透過して第1の面から出射する第2の反射ビームとを受光し、
前記信号処理装置は、前記第1の反射ビームを受光した受光素子と第2の反射ビームを受光した受光素子との間の距離情報に基づき、前記透明体の第2の面とワーク表面との間の距離を研磨ユニットからワーク表面までの距離又は変位量として出力することを特徴とする研磨ユニット。
【請求項4】
請求項3に記載の研磨ユニットにおいて、当該研磨ユニットは、各種部材を支持するベース部材を有し、前記光源及び光検出手段は一体物としてベース部材に固定され、前記透明体は、前記研磨ヘッドと接近するようにベース部材に固定されていることを特徴とする研磨ユニット。
【請求項5】
ワークを支持するステージと、ステージに対して昇降可能に配置した研磨ユニットと、研磨ユニットをZ軸方向に昇降させる昇降機構と、研磨ユニットの駆動を制御する信号処理装置とを具え、ワークの表面に存在する突起欠陥を走行する研磨テープにより修正する欠陥修正装置において、
前記研磨ユニットは、研磨テープを走行させるテープ走行装置と、研磨テープをワーク表面に圧接する研磨ヘッドと、ワーク表面までの距離又は変位量を計測する距離測定装置と、修正すべき突起欠陥の高さを測定する光学ヘッドとを有し、
前記信号処理装置は、前記光学ヘッドにより検出された突起欠陥の高さ情報と前記距離測定装置により計測された研磨ユニットからワーク表面までの距離情報とに基づいて、研磨ユニットの降下量を算出し、
前記距離測定装置は、ワークに向けて光ビームを放出する光源と、
ライン状に配列された複数の受光素子を有し、ワーク表面から出射した反射光を受光する光検出手段と、
前記光源及び光検出手段とワークとの間に配置され、前記光源及び光検出手段と対応する第1の面及びワークと対向する第2の面を有し、前記測定ビームを透過させる光学材料で構成された透明体と、
前記光検出手段からの出力信号に基づいて研磨ユニットからワーク表面までの距離又は変位量を算出する信号処理装置とを有し、
前記光検出手段は、前記透明体の第1の面を透過して第2の面で反射し、第1の面から出射する第1の反射ビームと、透明体の第1の面及び第2の面を透過し、ワーク表面で反射し、再び透明体の第2の面を透過して第1の面から出射する第2の反射ビームとを受光し、
前記信号処理装置は、前記第1の反射ビームを受光した受光素子と第2の反射ビームを受光した受光素子との間の距離情報に基づき、前記透明体の第2の面とワーク表面との間の距離を研磨ユニットからワーク表面までの距離として出力することを特徴とする欠陥修正装置。
【請求項6】
ワーク表面に存在する突起欠陥を走行する研磨テープにより修正する研磨ユニットであって、当該研磨ユニットは、
研磨テープを走行させるテープ走行装置と、研磨テープをワーク表面に圧接する研磨ヘッドと、当該研磨ユニットからワーク表面までの距離又は変位量を計測する距離測定装置と、修正すべき突起欠陥の高さを測定する光学ヘッドとを有し、
前記距離測定装置は、処理されるべきワークに向けて光ビームを投射する光源と、
ライン状に配列された複数の受光素子を有し、ワーク表面から出射した反射ビームを受光する光検出手段と、
前記光源及び光検出手段とワークとの間に配置され、前記光源及び光検出手段と対向する第1の面及びワークと対向する第2の面を有し、前記測定ビームを透過させる光学材料で構成された透明体と、
前記光検出手段からの出力信号に基づいて研磨ユニットからワーク表面までの距離又は変位量を算出する信号処理装置とを有し、
前記透明体は、光源から出射した光ビームを、研磨ヘッドをはさんで一方の側を進行する第1の測定ビームと反対側を進行する第2の測定ビームとに分割するビームスプリッタを内蔵し、
ビームスプリッタから出射した第1の測定ビームから、前記透明体の第2の面で反射し、第1の面から出射する第1の反射ビームと、透明体の第2の面を透過し、ワーク表面で反射し、再び透明体の第2の面を透過して第1の面から出射する第2の反射ビームとが形成され、
前記ビームスプリッタから出射した第2の測定ビームから、前記透明体の第2の面で反射し、第1の面から出射する第1の反射ビームと、透明体の第2の面を透過し、ワーク表面で反射し、再び透明体の第2の面を透過して第1の面から出射する第2の反射ビームとが形成され、
前記第1及び第2の測定ビームから形成された4本の反射ビームは、前記光検出手段により受光され、
前記信号処理装置は、前記第1の測定ビームから形成された第1及び第2の反射ビームをそれぞれ受光した受光素子間の距離情報と、前記第2の測定ビームから形成された第1及び第2の反射ビームをそれぞれ受光した受光素子間の距離情報とに基づいて、前記研磨ヘッドの両側の前記透明体の第2の面からワーク表面までの距離をそれぞれ出力することを特徴とする距離測定装置。
【請求項7】
請求項6に記載の距離測定装置において、前記信号処理装置は、研磨ヘッドの両側の研磨ユニットからワーク表面までの距離の平均値を求める手段を有し、求めた平均値を研磨ユニットからワーク表面までの距離として出力することを特徴とする距離測定装置。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の距離測定装置において、前記ビームスプリッタは、透明体の内部に形成されたハーフミラーにより構成され、ハーフミラーを透過した透過ビームは第1の測定ビームとなり、
ハーフミラーで反射した反射ビームは第2の測定ビームとなり、当該ハーフミラーと対向するように形成された全反射ミラーで反射してワーク表面に入射することを特徴とする距離測定装置。
【請求項9】
ワーク表面に存在する突起欠陥を修正する欠陥修正装置におけるワーク表面を特定する方法であって、
対物レンズとワーク表面との間の相対距離を変えながらワーク表面の複数の2次元画像を撮像し、各画素ごとに輝度値が最大となるZ軸方向の位置を求める工程と、
各画素の最大輝度値を発生するZ軸方向の位置情報から、Z軸方向の位置と画素数との関係を規定したヒストグラムを形成する工程と、
得られたヒストグラムのほぼ中央に位置する画素のZ軸方向の位置をワーク表面として特定することを特徴とするワーク表面特定方法。
【請求項10】
請求項9に記載のワーク表面特定方法において、前記欠陥修正装置は突起欠陥を修正するテープ研磨装置を含み、特定されたワーク表面をベースとしてテープ研磨装置の研磨ヘッドの降下量が規定されることを特徴とするワーク表面特定方法。
【請求項11】
請求項9又は10に記載のワーク表面特定方法において、前記ワークとして、R、G、及びBのフィルタ素子とブラックマトリックスとが配列されているカラーフィルタ又はTFT基板が用いられることを特徴とするワーク表面特定方法。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−46935(P2013−46935A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185463(P2011−185463)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000115902)レーザーテック株式会社 (184)
【Fターム(参考)】