説明

踏切遮断機用警告灯および踏切遮断機

【課題】既設の踏切遮断機などに対して簡単に取付可能なLEDを用いた踏切遮断機用警告灯を提案すること。
【解決手段】踏切遮断機用警告灯10は遮断棒3に取り付けた複数個のLEDランプからなる警告ランプ13、14と、遮断棒3の傾きを検出するために当該遮断棒に取り付けた傾きセンサー15と、この傾きセンサー15の出力に基づき警告ランプ13、14の点灯制御を行うコントローラー31とを有している。遮断棒3が開き位置3Aから閉じ位置3Bに向かう閉じ動作においては設定傾斜角度θoの位置を通過した時点から警告ランプ13、14の点灯駆動を開始し、遮断棒3が閉じ位置3Bから開き位置3Aに戻る開き動作においては設定傾斜角度θoの位置を通過した時点で警告ランプ13、14を消灯する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、踏切遮断機の遮断棒の移動に伴って列車通過の警告表示を行う踏切遮断機用警告灯に関する。さらに詳しくは既存の踏切遮断機に簡単に取り付けて用いることのできるLEDランプを用いた踏切遮断機用警告灯、および、当該踏切遮断機用警告灯が取り付けられた踏切遮断機に関する。
【背景技術】
【0002】
踏切遮断機に用いる警告表示ランプとしては寿命の長いLEDランプの使用が提案されている。特許文献1においては、直列接続された多数個のLEDが内蔵された遮断棒が提案されており、踏切を電車などが通過する際には、遮断機によって遮断棒が閉じて、LEDからなる内蔵の遮断機警告灯が点灯する。特許文献2においても、LEDが内蔵された遮断棒が提案されている。当該文献に開示の踏切遮断機の表示装置では、列車検知センサーによって列車が検知されると、遮断棒が閉じると共に遮断棒に内蔵してあるLEDが点灯するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平5−12353号公報
【特許文献2】実用新案登録第3120797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のLEDを用いた遮断機警告灯あるいは踏切遮断機の表示装置は遮断機に予め組み込まれており、その駆動制御は、遮断棒を開閉制御する遮断制御回路によって行われる。したがって、既設の踏切遮断機に組み込む場合は、その制御回路、遮断棒の設計変更、部品交換などが必要である。
【0005】
本発明の課題は、この点に着目して、既設の踏切遮断機に対して簡単に取付可能なLEDを用いた踏切遮断機用警告灯、および、当該踏切遮断機用警告灯を備えた踏切遮断機を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の踏切遮断機用警告灯は、
踏切遮断機の遮断棒に取り付けたLEDランプと、
前記遮断棒がその開き位置および閉じ位置の間における予め定めた設定移動位置を通過したことを検出するために当該遮断棒に取り付けたセンサーと、
前記センサーの出力に基づき前記LEDランプの点灯制御を行う点灯制御回路とを有しており、
前記点灯制御回路は、前記遮断棒が前記開き位置から前記閉じ位置に向かう閉じ動作においては前記設定移動位置を通過した時点から前記LEDランプを所定の表示形態で点灯駆動し、この後は前記LEDランプの点灯駆動状態を維持し、前記遮断棒が前記閉じ位置から前記開き位置に向かう開き動作においては前記設定移動位置を通過した時点で前記LEDランプを消灯することを特徴としている。
【0007】
本発明の踏切遮断機用警告灯では、遮断棒に取り付けたセンサーに基づき遮断棒に取り付けたLEDランプの点灯駆動を制御している。したがって、遮断棒を開閉する踏切遮断機の制御回路によってLEDランプの点灯駆動制御を行う必要がない。よって、既設の踏切遮断機にも簡単に取り付けて用いることができる。新設の踏切遮断機に用いることができることは勿論である。
【0008】
ここで、踏切遮断機は踏切の側方位置を中心として垂直に立っている状態の開き位置から水平に倒れた閉じ位置までの間を回動する回動式のものが一般的である。したがって、センサーとしては、遮断棒の傾斜角度を検出する傾きセンサーを用いることができる。この場合には、当該傾きセンサーによって遮断棒が閉じ位置から所定の角度だけ傾斜したことを検出して、LEDランプの点灯制御を行えばよい。
【0009】
また、センサーとしては高度センサーを用いることができる。回動式の遮断棒の場合には、遮断棒における開閉側の先端部に高度センサーを取り付けておき、その先端部が最も高い位置から所定の落差の位置まで降下した時点を高度センサーによって検出して、LEDランプの点灯駆動を制御すればよい。
【0010】
次に、LEDランプは一般的に複数個のLEDから構成される。この場合、遮断棒が閉じ始める際には、全てのLEDを点滅駆動するなどして遮断棒が閉じることを警告することが望ましいが、遮断棒が閉じた後においては、踏切で停止している自動車の運転手などにとってLEDランプが眩しくないようにするために、一部のLEDを消灯した方がよい場合がある。また、省電力の点からも常に全てのLEDを点灯状態にしておかない方がよい。
【0011】
そこで、本発明においては、前記LEDランプが、複数個のLEDからなる第1LED群および複数個のLEDからなる第2LED群を備えている場合には、前記点灯制御回路は、前記遮断棒が前記開き位置から前記閉じ位置に向かう閉じ動作においては前記設定移動位置を通過した時点から前記LEDランプの前記第1LED群および前記第2LED群を所定の駆動形態で所定時間の間だけ点灯し、この後は、前記第1LED群のみを所定の駆動形態で点灯した状態を維持し、前記遮断棒が前記閉じ位置から前記開き位置に向かう開き動作においては前記設定移動位置を通過した時点で前記第1LED群を消灯することを特徴としている。
【0012】
次に、本発明の踏切遮断機用警告灯は、前記LEDランプおよび前記点灯制御回路に給電するための太陽光発電ユニットを有していることが望ましい。太陽光発電ユニットは、ソーラーパネルと、このソーラーパネルから得られる発電電力を蓄えるバッテリーと、電力供給制御回路とを備えており、前記電力供給制御回路は、前記発電電力および前記バッテリーの蓄電電力の前記LEDランプおよび前記点灯制御回路への供給制御と、前記バッテリーへの蓄電制御とを行うことが望ましい。
【0013】
太陽光発電ユニットを備えていれば、商用電源から給電を行うための配線工事が不要なので、本発明の踏切遮断機用警告灯を簡単に既設の踏切遮断機に取り付けることができる。勿論、太陽光発電による電力不足の場合に、踏切遮断機の側からの給電、あるいは商用電力の供給を受けることができるように給電用端子を設けておき、配線を行うことも可能である。
【0014】
ここで、太陽光発電ユニットを備えている場合においては、夜間などのように太陽光発電ユニットが発電動作をしていない間は省電力モードに切り替えた方が望ましい。そこで、本発明では、前記LEDランプは、複数個のLEDからなる第1LED群および複数個のLEDからなる第2LED群を備えており、前記点灯制御回路は、前記太陽光発電ユニットによる発電量が予め設定した基準値以下の場合には、前記遮断棒が前記開き位置から前記閉じ位置に向かう閉じ動作においては前記設定移動位置を通過した時点から前記LEDランプの前記第1LED群のみを所定の駆動形態で点灯し、この後は、前記第1LED群のみを所定の駆動形態で点灯した状態を維持し、前記遮断棒が前記閉じ位置から前記開き位置に向かう開き動作においては前記設定移動位置を通過した時点で前記第1LED群を消灯することを特徴としている。
【0015】
一方、本発明の踏切遮断機は、上記構成の踏切遮断機用警告灯が取り付けられていることを特徴としている。踏切遮断機用警告灯は、遮断棒の閉じ動作が開始されると点灯するので、LEDランプを開き位置にある遮断棒における高い位置に取り付けておけば、遠くからでも目視でき、また、前方にトラックなどが走っている場合においても目視することができる。
【0016】
ここで、前記踏切遮断機用警告灯は、前記点灯制御回路、前記太陽光発電ユニットの前記バッテリーおよび前記電力供給制御回路を内蔵したバッテリー・コントロールボックスを備えた構成とし、前記LEDランプ、前記センサーおよび前記ソーラーパネルは遮断棒における開閉中心よりも当該遮断棒の先端側の部位に取り付け、前記バッテリー・コントロールボックスを、前記遮断棒の開閉中心よりも当該遮断棒の根元側の部位に取り付けることが望ましい。このようにすれば、バッテリー・コントロールボックスを遮断棒を開き位置に戻すためのウエイトの一部として利用することができる。また、ソーラーパネルを設置するためにポールを立てるなどの工事が不要になる。さらには、遮断棒における開閉中心よりも根元側に取り付けたバッテリー・コントロールボックスと、遮断棒における開閉中心よりも先端側に取り付けたソーラーパネル、LEDランプおよびセンサーとのバランスを取ることができる。これにより、既設の遮断棒の開閉動作に悪影響が及ぶこともないという効果が得られる。
【発明の効果】
【0017】
本発明においては、遮断棒に取り付けたセンサーによって当該遮断棒が開き位置から閉じ位置に移動することを検出し、これに基づき遮断棒に取り付けたLEDランプを点灯駆動するようにしている。したがって、LEDランプの点灯制御を踏切遮断機の制御回路によって行う必要がない。よって、既設の踏切遮断機に簡単に取り付けて用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明を適用した踏切遮断機用警告灯が取り付けられた踏切遮断機を示す説明図である。
【図2】図1の踏切遮断機の制御系を示す概略ブロック図である。
【図3】図1の踏切遮断機用警告灯の動作を示す概略フローチャートである。
【図4】図3の踏切遮断機用警告灯の別の動作例を示す説明図である。
【図5】本発明を適用した踏切遮断機用警告灯の別の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態に係る踏切遮断機を説明する。
【0020】
図1は、本実施の形態に係る踏切遮断機用警告灯を付設した踏切遮断機を示す説明図である。踏切遮断機1は、踏切2に配置されている遮断棒3と、この遮断棒3をほぼ垂直に立てた開き位置3Aから略水平に倒れた閉じ位置3Bまでの間を回動させる開閉駆動機構4が内蔵されている駆動ユニット5と、踏切2の側方位置に配置されている信号機8を備えている。遮断棒3は、その下側の後端部3aに錘6が取り付けられており、この錘6よりも上側の回動支軸7(開閉中心)を中心として、図における実線で示す開き位置3Aと想像線で示す閉じ位置3Bの間を回動する。
【0021】
踏切遮断機1に付設されている踏切遮断機用警告灯10は、遮断棒3に取り付けた2組の警告表示板11、12と、警告表示板11、12の表面に配列されている複数個のLEDランプからなる警告ランプ13、14と、遮断棒3の先端部3bに取り付けた傾きセンサー15とを備えている。警告表示板11、12は1枚でもよく、また、3枚以上であってもよい。また、踏切遮断機用警告灯10は、警告ランプ13、14に駆動電力を供給するための太陽光発電ユニット16を備えている。太陽光発電ユニット16は、踏切側方位置に立設したポール17の上端に取り付けたソーラーパネル18を備えている。
【0022】
図2は踏切遮断機1および踏切遮断機用警告灯10の制御系を示す概略ブロック図である。踏切遮断機1の制御系は踏切制御器21を中心に構成されており、踏切制御器21は予め設定されているシーケンスに従って、あるいは、上位機器からの制御指令に基づき、列車通過時に、所定のタイミングで開閉駆動機構4を駆動して遮断棒3を開き位置3Aから閉じ位置3Bに回動して踏切2を遮断する。また、踏切2の遮断時には信号機ドライバー22を介して信号機8を点滅駆動して列車が通過することを警告する。
【0023】
踏切遮断機用警告灯10の制御系は、たとえばコンピュータからなるコントローラー31を中心に構成されている。コントローラー31は、警告ランプの点灯制御回路および太陽光発電ユニットの電力供給制御回路として機能する。すなわち、コントローラー31には、太陽光発電ユニット16のソーラーパネル18による発電電力を蓄えるバッテリー32が接続されている。また、コントローラー31には遮断棒3に取り付けた傾きセンサー15からの信号が入力され、当該入力に基づき、遮断棒3の傾きを検出する。コントローラー31の出力側にはLEDドライバー33が接続されており、このLEDドライバー33を介して、複数個のLEDランプからなる2組の警告ランプ13、14が点灯駆動される。
【0024】
ここで、コントローラー31には、そのメモリ内に、遮断棒3の設定傾斜角度θoが設定されている。設定傾斜角度θoは、たとえば、図1に示すように、遮断棒3の開き位置3Aからの傾斜角度である。
【0025】
図3は踏切遮断機用警告灯10の動作を示す概略フローチャートである。この図に従って説明すると、コントローラー31は傾きセンサー15からの検出信号を一定のサンプリング周期でサンプリングしており(ステップST1)、検出信号に基づく遮断棒3の開き位置3Aからの傾斜角度θaが設定傾斜角度θo以上であるか否かを判別している(ステップST2)。換言すると、遮断棒3の開き位置から閉じ方向への移動の開始を監視している。
【0026】
踏切2に列車が接近すると、踏切遮断機1の踏切制御器21は開閉駆動機構4を駆動して、遮断棒3を閉じる方向に回動させる。遮断棒3が開き位置3Aから閉じ位置3Bに回動する閉じ動作において、遮断棒3が設定傾斜角度θoの設定傾斜位置3C(図1参照)を通過すると、コントローラー31によって遮断棒3の傾斜角度θaが設定傾斜角度θoを超えたことが検出される。
【0027】
この時点から、コントローラー31はLEDドライバー33を介して警告ランプ13、14を予め定めた表示駆動形態、たとえば、一定の周期で点滅を繰り返す形態での点灯駆動を開始する(ステップST2→ST3)。警告ランプ13、14は閉じ始める遮断棒3に取り付けられており、比較的高い位置にあるので、遠くからでも視認でき、また、トラックなどの後に並んでいる普通自動車の運転手にとっても見やすい。
【0028】
遮断棒3は閉じ位置3Bまで回動した後は、列車が通過し終えるまでは閉じ位置に保持され、列車が通過し終えると、踏切制御器21によって閉じ位置3Bから開き位置3Aに戻る動作が始まる。
【0029】
遮断棒3が閉じ位置3Aの手前の設定傾斜角度θoの位置まで戻ると、コントローラー31は遮断棒3の傾斜角度θaが設定傾斜角度θoよりも小さくなったことを検出する。この後は、コントローラー31は警告ランプ13、14の点滅駆動を停止して、これらを消灯状態に戻す(ステップST4、ST5)。
【0030】
本例の踏切遮断機用警告灯10は、遮断棒3に取り付けた傾きセンサー15からの検出信号に基づき遮断棒3に取り付けたLEDからなる警告ランプ13、14を点灯駆動している。また、太陽光発電ユニット16による発電電力を駆動電力源として動作する。したがって、既設の踏切遮断機1に簡単に付設することができる。また、新設の踏切遮断機に組み込む作業も簡単である。
【0031】
なお、太陽光発電ユニット16による電力不足に対応するためには踏切制御器21の側から商用電力の供給を受ける給電端子を配置しておけばよい。また、遮断棒3の位置を検出するための検出手段としては、傾きセンサーの代わりに高度センサーを用いることも可能である。この場合には、閉じ位置3Aに位置している遮断棒3に取り付けた高度センサーの高さ位置を基準として、当該高さ位置からの降下量に基づき警告ランプ13、14の点灯駆動制御を行えばよい。さらに、遮断棒3は水平状態を維持したまま降下して踏切を遮断する形態のものもある。この場合には、遮断棒3の移動位置を検出し、それに基づき警告ランプ13、14の点灯駆動制御を行うようにすればよい。
【0032】
(その他の実施の形態)
上記の踏切遮断機用警告灯10では、遮断棒3が閉じ始めるとLEDからなる警告ランプ13、14を点灯している(図3のステップST3)。遮断棒3が閉じ始める際には、全てのLEDを点滅駆動するなどして遮断棒3が閉じることを警告することが望ましいが、遮断棒が閉じた後においては、踏切で停止している自動車の運転手などにとって警告ランプ13、14が眩しくないようにするために、一部のLEDを消灯した方がよい場合がある。また、省電力の点からも常に全てのLEDを点灯状態にしておかない方がよい。特に、太陽光発電ユニット16を備えている場合においては、夜間などのように太陽光発電ユニット16が発電動作をしていない間は省電力モードに切り替えた方が望ましい。
【0033】
そこで、警告ランプ13、14を複数個のLED40から構成し、コントローラー31は、遮断棒3が開き位置から閉じ位置に向かう閉じ動作においては設定移動位置を通過した時点から、図4(a)に示すように、全てのLED40を所定の駆動形態で所定時間、例えば40秒間だけ点灯する。この後は、図4(b)に示すように、LED40のうち、X状に配列されている第1LED群41のみを所定の駆動形態で点灯した状態を維持し、残りの第2LED群42は消灯する。そして、遮断棒3が閉じ位置から開き位置に向かう開き動作においては設定移動位置を通過した時点で第1LED群41を消灯する。
【0034】
次に、図5は踏切遮断機用警告灯10の別の例を示す説明図である。この図に示す踏切遮断機用警告灯10Aは、基本構成は上記の踏切遮断機用警告灯10と同一であるが、バッテリー32およびコントローラー31(点灯制御回路、電力供給制御回路)を内蔵したバッテリー・コントロールボックス50を備えている。そして、警告ランプ13,14、センサー15、およびソーラーパネル18が遮断棒3における開閉中心よりも当該遮断棒の先端側の部位に取り付けられている。ソーラーパネル18は遮断棒3における開閉中心側の部位に取り付けられ、踏切の視界を遮らないようにしてある。また、バッテリー・コントロールボックス50は、遮断棒3の開閉中心よりも当該遮断棒の根元側の部位に取り付けられている。
【0035】
このようにすれば、バッテリー・コントロールボックス50を遮断棒を開き位置に戻すためのウエイトの一部として利用することができる。また、ソーラーパネルを設置するためにポールを立てるなどの工事が不要になる。さらには、遮断棒3における開閉中心よりも根元側に取り付けたバッテリー・コントロールボックス50と、遮断棒3における開閉中心よりも先端側に取り付けたソーラーパネル18、警告ランプ13、14(警告表示板11、12)およびセンサー15とのバランスを取ることができる。これにより、既設の遮断棒3の開閉動作に悪影響が及ぶこともないという効果が得られる。
【符号の説明】
【0036】
1 踏切遮断機
2 踏切
3 遮断棒
3A 開き位置
3B 閉じ位置
3C 設定傾斜角度の位置
3a 後端部
3b 先端部
4 開閉駆動機構
5 駆動ユニット
6 錘
7 回転支軸
8 信号機
10、10A 踏切遮断機用警告灯
11、12 警告表示板
13、14 警告ランプ
16 太陽光発電ユニット
17 ポール
18 ソーラーパネル
21 踏切制御器
22 信号機ドライバー
31 コントローラー
32 バッテリー
33 LEDドライバー
40 LED
41 第1LED群
42 第2LED群
50 バッテリー・コントロールボックス
θa 検出された傾斜角度
θo 設定傾斜角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
踏切遮断機の遮断棒に取り付けたLEDランプと、
前記遮断棒がその開き位置および閉じ位置の間における予め定めた設定移動位置を通過したことを検出するために当該遮断棒に取り付けたセンサーと、
前記センサーの出力に基づき前記LEDランプの点灯制御を行う点灯制御回路とを有し、
前記点灯制御回路は、前記遮断棒が前記開き位置から前記閉じ位置に向かう閉じ動作においては前記設定移動位置を通過した時点から前記LEDランプを所定の駆動形態で点灯駆動し、この後は前記LEDランプの点灯駆動状態を維持し、前記遮断棒が前記閉じ位置から前記開き位置に向かう開き動作においては前記設定移動位置を通過した時点で前記LEDランプを消灯することを特徴とする踏切遮断機用警告灯。
【請求項2】
前記設定移動位置は、前記遮断棒の前記閉じ位置から所定の角度だけ傾斜した設定傾斜位置であり、
前記センサーは前記遮断棒の前記閉じ位置からの傾斜角度を検出するために当該遮断棒に取り付けて使用する傾きセンサーであることを特徴とする請求項1に記載の踏切遮断機用警告灯。
【請求項3】
前記センサーは高度センサーであり、
前記設定移動位置は、前記遮断棒における前記センサーの高さ位置が前記閉じ位置から所定の距離だけ降下した位置であることを特徴とする請求項1に記載の踏切遮断機用警告灯。
【請求項4】
前記LEDランプは、複数個のLEDからなる第1LED群および複数個のLEDからなる第2LED群を備えており、
前記点灯制御回路は、前記遮断棒が前記開き位置から前記閉じ位置に向かう閉じ動作においては前記設定移動位置を通過した時点から前記LEDランプの前記第1LED群および前記第2LED群を所定の駆動形態で所定時間の間だけ点灯し、この後は、前記第1LED群のみを所定の駆動形態で点灯した状態を維持し、前記遮断棒が前記閉じ位置から前記開き位置に向かう開き動作においては前記設定移動位置を通過した時点で前記第1LED群を消灯することを特徴とする請求項1ないし3のうちのいずれかの項に記載の踏切遮断機用警告灯。
【請求項5】
前記LEDランプおよび前記点灯制御回路に給電するための太陽光発電ユニットを有しており、
当該太陽光発電ユニットは、ソーラーパネルと、このソーラーパネルから得られる発電電力を蓄えるバッテリーと、電力供給制御回路とを備えており、
前記電力供給制御回路は、前記発電電力および前記バッテリーの蓄電電力の前記LEDランプおよび前記点灯制御回路への供給制御と、前記バッテリーへの蓄電制御とを行うことを特徴とする請求項1ないし3のうちのいずれかの項に記載の踏切遮断機用警告灯。
【請求項6】
前記電力供給制御回路は外部からの給電用端子を備えていることを特徴とする請求項5に記載の踏切遮断機用警告灯。
【請求項7】
前記LEDランプは、複数個のLEDからなる第1LED群および複数個のLEDからなる第2LED群を備えており、
前記点灯制御回路は、前記太陽光発電ユニットによる発電量が予め設定した基準値以下の場合には、前記遮断棒が前記開き位置から前記閉じ位置に向かう閉じ動作においては前記設定移動位置を通過した時点から前記LEDランプの前記第1LED群のみを所定の駆動形態で点灯し、この後は、前記第1LED群のみを所定の駆動形態で点灯した状態を維持し、前記遮断棒が前記閉じ位置から前記開き位置に向かう開き動作においては前記設定移動位置を通過した時点で前記第1LED群を消灯することを特徴とする請求項5または6に記載の踏切遮断機用警告灯。
【請求項8】
請求項5ないし7のうちのいずれかの項に記載の踏切遮断機用警告灯を備えていることを特徴とする踏切遮断機。
【請求項9】
前記踏切遮断機用警告灯は、前記点灯制御回路、前記太陽光発電ユニットの前記バッテリーおよび前記電力供給制御回路を内蔵したバッテリー・コントロールボックスを備えており、
前記LEDランプ、前記センサーおよび前記ソーラーパネルは遮断棒における開閉中心よりも当該遮断棒の先端側の部位に取り付けられており、
前記バッテリー・コントロールボックスは、前記遮断棒の開閉中心よりも当該遮断棒の根元側の部位に取り付けられていることを特徴とする請求項8に記載の踏切遮断機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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