説明

身体動作センシング装置

【課題】 実質的に自然な状態での身体の所定の部位の動作を検出し、それに基づいて健康上、医療的に有用で意味のある情報を得る装置を提供すること。
【解決手段】 身体運動センシング装置は、身体の所定の部位に装着されることによって、該部位の所定の方向の角速度または所定の方向の直線加速度を含む複数の運動情報を計測し、その計測結果を複数の運動情報信号として出力する運動センシングモジュールと、前記複数の運動情報信号を入力し、該運動情報信号に基づいてあらかじめ定めた複数の信号情報のうち少なくとも1つを選択して出力する指示信号選択回路手段を備え、該指示信号選択回路手段は、運動センシングモジュールが装着された身体の所定の部位、出力された運動情報の種類、運動情報について設定した強度レベル、所定時間内における運動情報の発生回数によって、前記複数の信号情報を分類して出力すること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は身体の所定の部位の運動状態を検出してその情報の意味を表す信号を出力する装置に関する。更に詳しくは、センサ振動体と駆動・検出回路等をコンパクトに一体化し、身体の特定の動作を判別してそれに対応する表示信号として出力する機能を有するモジュール(以下、運動センシングモジュールと記載する)を身体の所定の部位に装着することによって運動情報を精度良く検出する身体動作センシング装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、身体の運動を精度良く検出する装置としては表面筋電図測定装置があるが、表面筋電図測定装置は固定または人が床上を押して運ぶ程度の大きさと重量を有し、人の体と多数の電気コードでつなぐ必要があり非常に大掛かりな装置になってしまう。また、電気コードでつながずに身体の運動を解析できる装置としてはビデオ連動式運動機能解析装置があるが、ビデオカメラに写すことができる範囲内の行動についてのみ解析が可能であるため、極く限られた範囲内での運動に制限されてしまう。
【0003】
リハビリテーションの分野においては、例えば事故等によって切断した腱を手術によって縫合した場合は、手術後腱がつながるまで1〜2ヶ月固定したまま動かさずにいると、腱の縫合部位が皮膚組織と癒着してしまい動かなくなってしまうため、縫合部位が切れない程度に動かしている必要がある。しかしながら、運動の量が数値化されていないため、過去の臨床実験や経験を元にして、この程度の運動なら大丈夫だろうという医師の勘だけを頼りに行われているのが現状である。
【0004】
病院内においては、医師または看護婦が入院患者に異常が起きていないか様子を確かめるには病院中の患者の見回りをしなければ分からなかった。また、ベッドから動けない患者等が深夜等看護師が近くに居ないときに看護師へ意思を伝達するためには、ナースコールのボタンを押して看護師を呼んでから口頭で伝えなければならない。更に喉頭障害患者においては声を発することができないため、看護師が近くに来たとしても意思の伝達が困難なのが現状である。
【0005】
また、急速な高齢化と家族構造の変化等により、在宅介護の形態が大きく変革しており、訪問介護等が増加する中で緊急通報装置の必要性が増している。従来の緊急通報装置は、緊急時連絡用のスイッチ付加した電話機を自宅内に設置したり、携帯用の緊急時連絡用のスイッチを被介護者が携帯して、緊急時に被介護者が自分の意思でスイッチを押さなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−113343号公報
【特許文献2】特開平06−142083号公報
【特許文献3】特開平10−295649号公報
【特許文献4】特開平07−219703号公報
【特許文献5】特開平09−229667号公報
【特許文献6】特開平10−024026号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
表面筋電図測定装置やビデオ連動式運動機能解析装置においては、身体の運動を精度良く検出することは可能だが体と多数の電気コードでつなぐ必要や、カメラの撮影範囲の制限があるため、日常と同じ状態で運動することが困難で結局日常の運動の様子を検出することが難しい。
【0008】
リハビリテーションの分野において、運動の状態を数値化することができていないことから、医師から患者に伝えられる運動の限度が曖昧な表現になってしまうため、患者は本来運動しても良い限度に対してはっきりとした目安がない状態で運動を行わなければならず、本来動かしても良い限度に対してかなり余裕をみた状態で運動している。そのため、回復の状態に合わせた効率の良いリハビリテーションを行うことができず、必然的に回復に要する期間が長くなってしまっている。
【0009】
病院内において、ナースコールを使用した患者と看護師の意思の伝達において通常の患者の場合、口頭で要求内容を伝えることができるが、喉頭障害患者の手術後等体の不自由な状態においては、言葉が発せられないのはもちろんのこと体を動かすことが難しいため、意思の伝達が極めて難しく看護師側においては本人の所まで行って確認しない限り状況を把握できない。そのため、緊急を要する場合などにおいて対応が遅れる場合がある。
【0010】
在宅介護等に使用される緊急通報装置において従来の装置の場合、意識のある状態においては異常時にある程度対応することは可能だが、例えば睡眠中に異常が起きた場合等には、自らスイッチを押すことができないといった問題があった。また、緊急時の連絡がない限り被介護者の状態が分からないため、普段の行動状態や生存の有無をモニタリングする手段としては、本人に電話を掛けて様子を聞くか自宅に訪問等するしかなかった。
【0011】
本発明の目的は、身体の所定の部位のほとんど自然な状態での動作を検出し、それに基づいて健康上、あるいは医療的に意味のある情報を得る装置を提供することである。また、この装置を応用して患者や被介護者と医療や介護側とのコミュニケーションを容易にすること、あるいは動作によるコミュニケーションの範囲を拡大することを更なる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の身体動作センシングモジュールにおいては、下記の特徴のいずれかを有する。
【0013】
(1)身体の所定の部位に装着されることによって、該部位の所定の方向の角速度または所定の方向の直線加速度を含む複数の運動情報を計測し、その計測結果を複数の運動情報信号として出力する運動センシングモジュールと、前記複数の運動情報信号を入力し、該運動情報信号に基づいてあらかじめ定めた複数の信号情報のうち少なくとも1つを選択して出力する指示信号選択回路手段を備え、該指示信号選択回路手段は、前記運動センシングモジュールが装着された身体の所定の部位、前記出力された運動情報の種類、前記運動情報について設定した強度レベル、所定時間内における前記運動情報の発生回数によって、前記複数の信号情報を分類して出力すること。
【0014】
また本発明の身体動作センシング装置は、更に下記の特徴のいずれかを更に備えることがある。
【0015】
(2)前記複数の信号情報は、注意、警告、または要求を表示する信号情報を含むこと。
【0016】
(3)前記運動センシングモジュールは、頭部の回転運動の角速度を検出する頭部モジュール、腕の回転運動の角速度を検出する腕部モジュール、大腿の回転運動の角速度を検出する大腿部モジュールのうちの少なくとも1つを含むこと。
【0017】
(4)前記運動センシングモジュールは、腕を横に振る運動の直線加速度を検出する腕部モジュール、足首の縦方向運動の直線加速度を検出する足首部モジュール、胴部の上下方向の運動の直線加速度を検出する胴部モジュールのうちの少なくとも1つを含むこと。
【0018】
(5)前記指示信号はリハビリテーションの評価情報信号、または所定の看護あるいは介護を要求する信号であること。
【0019】
(6)前記指示信号は所定の音声信号であること。
【0020】
(7)前記運動センシングモジュールと前記指示信号選択回路手段は、近距離の無線通信手段を備えていること。
【0021】
(8)前記運動センシングモジュールは、運動データの表示手段を備えていること。
【0022】
(9)前記運動センシングモジュールは携帯電話あるいは携帯腕時計と結合していること。
【0023】
(10)前記携帯電話に結合された前記運動センシングモジュールは加速度センサを備え、該加速度センサが連続した衝撃かあるいは連続した激しい腕振りに該当する運動を感知すると、運動情報を出力する動作に代えて、前記携帯電話あるいは前記センシングモジュール自身の動作状態を切り替える信号を発生する機能を有すること。
【発明の効果】
【0024】
1.本発明によって、実質的に自然な状態での身体の複数の運動情報信号を得て、詳しい身体の状況や運動の程度が知られ、またその情報信号に基づいて有用性の高い指示信号が得られる基本的な効果がある。
2.あるいは更に、数値データ化された信頼度の高いリハビリ情報が得られる。
3.あるいは更に、看護、介護要求や諸々の合図が遅滞なく伝わり、患者などにも便利で看護婦等の労力も軽減できる。
4.あるいは更に、被介護者からの緊急を要する医療や生活情報の発信装置として役立つ。
5.あるいは更に、視覚障害や喉頭障害または運動機能障害を持つ人々にとってのコミュニケーション装置として役立つ。
6.あるいは更に、携帯電子機器の機能と有用性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の、身体動作センシング装置の実施の形態の一例の機能ブロック図である。
【図2】運動センシングモジュールを人体の所定の部位に装着した一例を示す概略図である。
【図3】運動センシングモジュールを内蔵させた腕時計の一例の正面図である。
【図4】運動センシングモジュールを内蔵させた携帯電話の一例の正面図である。
【図5】運動センシングモジュールを外部から装着して用いる携帯電話の一例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明の身体動作センシング装置の実施の形態の一例の機能ブロック図である。本装置は身体各部位の動作状態をセンスし、その信号から身体の動作部位や動作の状況を分類し、その結果を用いてあらかじめ用意した多数の信号の中から適切なものを選択してそれを必要な場所に指示したり、その信号によって更に他の装置を動作させたりするものである。身体動作センシング装置は運動センシングモジュール9と指示信号選択装置21および付属の装置より成る。運動センシングモジュール9は、レベル設定手段1と運動センサ3と送信手段と表示手段と図示しない電源電池等を含んでおり、運動を妨げない程度に小型軽量で、身体の適切な部分に装着される。
【0027】
レベル設定手段1は異なる指示信号を選択する閾値となる動作の回数やその強度の程度を、装置の使用目的や患者の体調、個人差等に合わせて設定したり変更することを可能にするスイッチやボリューム等の調節器付きの回路手段である。また運動センサ3は振動ジャイロや圧電加速度計などを応用し、駆動・検出回路を伴って、所定の回転軸回りの角速度や所定の方向の直線的加速度を検出する。なるべく1個のセンサで複数の角速度、加速度等が測定できることが望ましい。また、表示手段7は測定結果を表示する。送信手段5は測定結果を、指示信号選択装置21へ向けて無線で送信する。(その場合、複数の運動センサからの計測結果をまとめて送信する中継器があっても良い)
【0028】
指示信号選択装置21は受信手段13、指示信号回路手段15、メモリ17、他の機能19を含む。受信手段13は運動センシングモジュール9からの無線信号を受信する。メモリ17は身体各部の標準的な運動程度や、担当患者の過去の運動程度のデータを入力され保持している。また他の機能19は受信された運動データから例えば消費カロリーや歩数や歩行距離等を求められる情報の計算等を行う回路手段である。そして指示信号選択回路手段15はそれら受信され、記憶され、あるいは計算された情報、あるいはそれらを組み合わせた情報に基づいて、多数の中から適切な1つまたは複数の指示信号を、所定のプログラムによって抽出する。
【0029】
この指示信号選択装置21には、医師の確認用のモニタ23や音声出力手段25の指示信号の出力手段を備えており、これにより医師や看護人は文字や記号等の視覚による確認や音声による聴覚での確認など異なった感覚器官による確認が可能である。例えば看護人がモニタを見ていない状態でも患者は看護人に対して音声による呼びかけが可能であるため、看護人は患者の意思表示を見逃すことが少なくなる。また、患者へのフィードバック手段27によって運動モジュールの被装着者は現在の運動(リハビリテーション等)の強度に対する指示信号選択回路手段15で判別された結果を確認することができる。
【0030】
またこの指示信号選択装置21は、通信手段11によって介護支援センタ29と接続されている。通信手段としては無線やインターネット等を用いる。本身体動作センシング装置を在宅介護者等に用いて、定期的に被装着者の日常の動作情報を支援センタ29に送信することによって、支援センタ29では被介護者健康状態や生存等の情報をモニタなどで確認することができる。また、指示信号選択回路手段15において過大警告信号や異常注意信号と判断された場合等に通信手段11によって介護支援センタ29に自動的に通報が届くなどのように設定する。
【0031】
図2は、本発明の実施の形態である運動センシングモジュールを人体に装着した一例の概略図である。ここでは説明の便宜上、人体43に対して、前後方向と平行な方向にX軸、左右方向と平行な方向にY軸、上下方向と平行な方向にZ軸をとったXYZの三次元座標系を考えることにする。また、X軸方向に働く加速度をGx、Y軸方向に働く加速度をGy、Z軸方向に働く加速度をGz、更にX軸回りの回転による角速度をΩx、Y軸回りの回転による角速度をΩy、Z軸回りの回転による角速度をΩzと定義する。
【0032】
表1は身体の所定の部位の運動に対する、本装置における出力信号の割り当てと運動の判別基準をマトリクス的に表したものである。この表はあくまでも例であり、動作の意味および動作の目安となる時間内の回数や判別結果を切り替える検出強度レベルの閾値の設定は、自由に変更することが可能である。
【0033】
【表1】

【0034】
表1内の出力信号について、幾つかを例示して説明する。第一に、図2の様に本発明の運動センサモジュールを身体の所定の部位に装着した状態において、頭を縦に1回振った場合は、頭部モジュール31においてΩy方向の角速度運動を検出することができる。このとき得られた運動情報の検出強度レベルが1または2であれば表のOKの合図に相当するため、指示信号選択回路手段15において、この運動は準備完了あるいは医師による事前の指示に対する承諾を意味するOKの合図と判断され、医師用モニタ23には、文字や記号の表示を、また音声出力手段25には音声出力による医師に対する返答や種々の指示を伝える出力を行う。
【0035】
また、前記動作と同様の頭が縦に1回振られた動作であっても運動強度レベルが3の場合は、異常注意信号として出力される。これは運動強度レベル3は指示信号選択回路手段15によって、あらかじめ通常人間が自力で動かすことのできない運度強度レベルに設定しているため、何らかの外力により強制的に頭を振られた可能性があるためである。ちなみに、この運動強度レベル3が頭部に対して単位時間内に2回働いた場合は、人命に関わる可能性も出てくるため、過大警告信号を出力する様に設定されている。
【0036】
第二に、利き腕を横に2回振った場合、腕部モジュール35によってGy方向の直線加速を検出することができる。この動作を、表に当てはめてみると要求Dまたは要求Eあるいは異常警告信号のいずれかの場合がある。運動強度レベル1に相当するように利き腕を軽く横に2回振ると要求Dとなり、運動強度レベル2に相当するように強く横に2回振ると要求Eとなるため、このときにあらかじめ要求Dに水が飲みたい、要求Eにトイレに行きたいという意味を割り当てておけば、被装着者は水が飲みたいときには利き腕を軽く横に2回、トイレに行きたいときは利き腕を強く横に2回振ることで、意思を伝えることが可能である。
【0037】
次に、運動センシングモジュールを装着した所定の部位のセンス情報の組み合わせによって、前記表の判別方法よりも精度良く運動を計測する例を挙げる。第一に、左右の大腿部モジュール37a、37bより得られる、大腿部縦振りの角速度Ωy運動を検出し、右大腿縦振りと左大腿縦振りの運動方向が逆方向(位相が180°ズレた状態)ならば歩行中とみなし、更に左右の足首部モジュール39a、39bにより得られる足首部の縦方向角速度Ωyと縦方向加速度Gyの運動情報も加えて歩行距離を演算し表示する。また更に胴部モジュール33により得られる胴部の上下方向の加速度Gzにより、胴の上下動の情報を加えて消費カロリーを演算し表示する。
【0038】
第二に、被測定者が自転車に乗っている場合、ペダルを漕ぐ動作によって大腿縦振りにより得られる大腿部回転運動の角速度Ωyと足首縦振りにより得られる足首部回転運動の角速度Ωyとの時間的変化から被測定者が自転車に乗っていることを判別する。
【0039】
現在のリハビリテーション情報あるいはリハビリテーション前の情報とを比較して、改善の有無や程度を表示し、対応策(アドバイスや次の指示等)を指示する。
【0040】
以上本発明の実施の形態の一例について述べたが、本発明においては概述の例に留まらず、種々の機能追加、変形が可能である。例えば、レベル設定手段1は指示信号選択装置21側の指示信号選択回路手段15の一部として設けることもできる。なお身体は人間のものとは限らない。また運動センシングモジュールと指示信号選択装置とを一体化しても良い。例えば図3に示すが如く患者または医師等が嵌めている腕時計45は運動センシングモジュールと指示信号選択装置を内蔵していると共に、その表示面に運動計測結果や選択された指示信号を表示させることができる。また運動センサは1個で角速度と直線加速度、あるいは2方向以上の角速度または直線加速度を検出することができるものを使用すれば、更に有用性が高まる。
【0041】
前記腕時計型の運動センシングモジュールの使用例の1つとしては、パーキンソン病等の脳疾患患者におけるリハビリテーションがある。前記脳疾患患者は手など体に震えが起こる。このときのリハビリテーションの1つとして前述の手の震えを自力で抑えるものがある。前記腕時計型の運動センシングモジュールを腕に嵌めることにより腕の震えによる角速度ΩyとΩzを検出して震えのレベルを文字や記号あるいは数値やグラフ等で表示する。被装着者は表示を見ながら、震えのレベルを小さく抑えようとすることで、目標を持ってリハビリテーションを行うことができる。
【0042】
また図4の携帯電話49は運動センシングモジュールと指示信号選択装置を内蔵し、胸ポケット等に入れて胴の上下運動を感知し、計算された消費カロリーを表示面51に表示する。また内臓の運動センシングモジュールによって携帯電話を軽く連続して叩いたり、何回か強めに振ったりすると、その信号を通常の運動の信号と区別して制御信号であると判断し、機器の機能を素早く切り替えたり電源をオンオフしたりさせることが容易な動作でできることになる。また図5は運動センシングモジュール53(指示信号選択装置を更に含んでも良い)を携帯電話55の外装に内蔵せずにオプションとして装着可能にしたもので、他の機能モジュールとも交換でき、ますます進化する携帯電話の多機能化を更に拡大し且つ進歩させる構成である。
【符号の説明】
【0043】
1 レベル設定手段
3 運動センサ
5 送信手段
7 表示手段
9 運動センシングモジュール
11 通信手段
13 受信手段
15 指示信号選択回路手段
17 メモリ
19 他の機能
21 指示信号選択装置
23 医師用モニタ
25 音声出力手段
27 患者へのフィードバック手段
29 支援センタ
31 頭部モジュール
33 胴部モジュール
35 腕部モジュール
37a、37b 大腿部モジュール
39a、39b 足首部モジュール
41 利き腕
43 人体
45 腕時計型センシング装置
47 表示手段
49 携帯電話型センシング装置
51 表示手段
53 携帯電話接続型センシング装置
55 携帯電話

【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体の所定の部位に装着されることによって、該部位の所定の方向の角速度または所定の方向の直線加速度を含む複数の運動情報を計測し、その計測結果を複数の運動情報信号として出力する運動センシングモジュールと、前記複数の運動情報信号を入力し、該運動情報信号に基づいてあらかじめ定めた複数の信号情報のうち少なくとも1つを選択して出力する指示信号選択回路手段を備え、該指示信号選択回路手段は、前記運動センシングモジュールが装着された身体の所定の部位、前記出力された運動情報の種類、前記運動情報について設定した強度レベル、所定時間内における前記運動情報の発生回数によって、前記複数の信号情報を分類して出力することを特徴とする身体動作センシング装置。
【請求項2】
前記複数の信号情報は、注意、警告、または要求を表示する信号情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の身体動作センシング装置。
【請求項3】
前記運動センシングモジュールは、頭部の回転運動の角速度を検出する頭部モジュール、腕の回転運動の角速度を検出する腕部モジュール、大腿の回転運動の角速度を検出する大腿部モジュールのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の身体動作センシング装置。
【請求項4】
前記運動センシングモジュールは、腕を横に振る運動の直線加速度を検出する腕部モジュール、足首の縦方向運動の直線加速度を検出する足首部モジュール、胴部の上下方向の運動の直線加速度を検出する胴部モジュールのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の身体動作センシング装置。
【請求項5】
前記指示信号はリハビリテーションの評価情報信号、または所定の看護あるいは介護を要求する信号であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の身体動作センシング装置。
【請求項6】
前記指示信号は所定の音声信号であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の身体動作センシング装置。
【請求項7】
前記運動センシングモジュールと前記指示信号選択回路手段は、近距離の無線通信手段を備えていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の身体動作センシング装置。
【請求項8】
前記運動センシングモジュールは、運動データの表示手段を備えていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の身体動作センシング装置。
【請求項9】
前記運動センシングモジュールは携帯電話あるいは携帯腕時計と結合していることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の身体動作センシング装置。
【請求項10】
前記携帯電話に結合された前記運動センシングモジュールは加速度センサを備え、該加速度センサが連続した衝撃かあるいは連続した激しい腕振りに該当する運動を感知すると、運動情報を出力する動作に代えて、前記携帯電話あるいは前記センシングモジュール自身の動作状態を切り替える信号を発生する機能を有することを特徴とする請求項9に記載の身体動作センシング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−188159(P2010−188159A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−102613(P2010−102613)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【分割の表示】特願2000−43460(P2000−43460)の分割
【原出願日】平成12年1月18日(2000.1.18)
【出願人】(500020287)マイクロストーン株式会社 (16)
【Fターム(参考)】