説明

車両のセキュリティシステム

【課題】車両のセキュリティシステムにおいて、バッテリー上がりとなるのを低減すること。
【解決手段】セキュリティシステム1におけるセキュリティ装置50は、自装置の待機時に作動し、自車両の異常発生を検出する検出部51と、その検出部51が異常発生を検出した場合に、自車両の被害の拡大を防止する所定の防止処置を実行する駆動回路52とを備える。そして、メインバッテリー40は駆動回路52に電力を供給する一方で、サブバッテリー30は待機時に検出部51に電力を供給する。これによれば、待機時にはサブバッテリー30が検出部51に電力を供給しており、メインバッテリー40は駆動回路52に電力を供給するだけなので、メインバッテリー40がバッテリー上がりとなるのを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のセキュリティシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駐車時等における自車両のセキュリティを向上するために、車両のセキュリティシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この種のセキュリティシステムでは、駐車時などの待機時に、自車両周辺の不審者を検出したり、自車両への衝撃を検出したりするなど自車両の異常発生を検出する。そして、異常発生を検出した場合には、例えば異常発生したことを知らせるために、周囲にアラーム音を発したり、警備会社や車両の所有者に通報したりするなど、自車両の被害の拡大を防止する所定の防止処置を実行する。また、これら異常発生を検出する検出部と防止処理を実行する実行部とに給電するバッテリーが設けられる。
【0003】
このように、上記セキュリティシステムでは、駐車時などの待機時においても検出部を作動させなければいけないので、待機時においても給電し続ける必要がある。そこで、特許文献1の発明では、待機時においても給電する電力を容易に確保できるようにするために、上記バッテリーの他に太陽電池を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−127835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記バッテリーは、通常、セキュリティシステム以外の他の電気系統の給電にも用いられる。したがって、そのバッテリーは、駆動系等の他の電気系統にも影響を及ぼすので、バッテリー上がりとなるのは車両の走行が不能となりかねないので好ましくない。この点、特許文献1の発明では、バッテリーの他に太陽電池を設けているのでバッテリー上がりとなるのを低減できるとも考えられる。しかしながら、特許文献1には、バッテリーと太陽電池とがどのように関連してセキュリティシステムに用いられるかは記載されていない。したがって、例えば、バッテリーをメインに用い、そのバッテリーがバッテリー上がりとなった場合に太陽電池を用いるとしていた場合には、バッテリー上がりとなる可能性は依然として多く残されていることになる。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、車両のセキュリティシステムにおいて、バッテリー上がりとなるのを防止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の車両のセキュリティシステムは、自装置の待機時に作動し、自車両の異常発生を検出する検出部と、
その検出部が異常発生を検出した場合に、前記自車両の被害の拡大を防止する所定の防止処置を実行する実行部と、を備えるセキュリティ装置と、
前記実行部に給電するメインバッテリーと、
前記待機時に前記検出部に給電する前記メインバッテリーとは異なる検出部用給電手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
これによれば、待機時には検出部用給電手段が検出部に給電しており、メインバッテリー(背景技術におけるバッテリーに相当)は実行部に電力を供給するだけなので、メインバッテリーがバッテリー上がりとなるのを防止できる。また、待機時は、例えば駐車時間の長さ等によって、その長さがその都度変化するという不確定な要素がある。そして、その待機時にメインバッテリーの電力を使用すると、待機時が長くなった場合には、メインバッテリーがバッテリー上がりとなる可能性が高くなる。この点、本発明によれば、待機時には検出部用給電手段で給電しているので、仮に待機時が長くなったとしても、メインバッテリーがバッテリー上がりとなるのを防止できる。
【0009】
また、前記検出部用給電手段は、予め充電可能なサブバッテリーとすることができる。このように、サブバッテリーを用いることにより、そのサブバッテリーに予め充電しておくことができるので、待機時においても検出部に給電することができる。
【0010】
また、前記検出部用給電手段は、太陽光で発電するソーラパネルを含み、そのソーラパネルから前記検出部に給電するものとすることができる。このように、ソーラパネルを用いることにより、待機時においても太陽光から発電することができ、その発電された電力を検出部に給電することができる。
【0011】
また、検出部用給電手段として、サブバッテリーとソーラパネルとを組み合わせて構成してもよい。すなわち、前記検出部用給電手段は、予め充電可能なサブバッテリーと太陽光で発電するソーラパネルとを含み、そのソーラパネルで発電された電力が前記サブバッテリーに充電されるものとすることができる。これによれば、サブバッテリーにはソーラパネルで発電された電力が充電されるので、サブバッテリーを繰り返し使用することができる。また、ソーラパネルで発電された電力はサブバッテリーに充電されるので、検出部に給電する際に太陽が出ていなくても、検出部への給電をし続けることができる。
【0012】
また、本発明の車両のセキュリティシステムは、前記検出部用給電手段からの給電量が十分か否かを判断する給電量判断手段と、
その給電量判断手段によって、前記検出部用給電手段からの給電量が不十分と判断された場合に、前記メインバッテリーから前記検出部に給電されるように給電経路を切り替える給電経路切換手段と、をさらに備える。
【0013】
これによれば、検出部用給電手段からの給電量が不十分である場合には、給電経路切換手段によって、メインバッテリーから検出部に給電されるように給電経路が切り替えられるので、検出部への給電が停止することによる検出部の作動が停止してしまうのを防止できる。その結果、車両のセキュリティが低下してしまうのを防止できる。
【0014】
また、本発明の車両のセキュリティシステムにおいて、前記メインバッテリーの充電量が十分か否かを判断する充電量判断手段を備え、
前記給電経路切換手段は、前記充電量判断手段によって、前記メインバッテリーの充電量が不十分であると判断された場合には、前記給電経路の切り替えをしないとすることができる。
【0015】
これによれば、メインバッテリーの充電量が不十分である場合には、給電経路の切り替えはなされないので、メインバッテリーがバッテリー上がりとなるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第一実施形態におけるセキュリティシステム1全体の概略構成を示したブロック図である。
【図2】変形例1におけるセキュリティシステム2全体の概略構成を示したブロック図である。
【図3】変形例1におけるセキュリティシステム3全体の概略構成を示したブロック図である。
【図4】第二実施形態におけるセキュリティシステム4全体の概略構成を示したブロック図である。
【図5】図4の給電選択装置70の構成を示したブロック図である。
【図6】給電選択装置70のCPU71が実行する給電経路選択処理を示したフローチャートである。
【図7】変形例2におけるセキュリティシステム5全体の概略構成を示したブロック図である。
【図8】変形例2におけるセキュリティシステム6全体の概略構成を示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第一実施形態)
以下、本発明の車両のセキュリティシステムの第一実施形態を説明する。先ず、図1を参照しながら、セキュリティシステムの構成を説明する。図1は、本実施形態のセキュリティシステム1全体の概略構成を示したブロック図である。このセキュリティシステム1は、自車両に設けられ、図1に示すように、ソーラパネル10、充電装置20、サブバッテリー30、メインバッテリー40、セキュリティ装置50、通信装置61及び警報機62を備えている。
【0018】
ソーラパネル10は、太陽光を受信できる位置に設けられ、太陽光で発電するものである。そのソーラパネル10で発電された電力は、充電装置20を介して、サブバッテリー30に充電される。そのサブバッテリー30は、後述するセキュリティ装置50の検出部51に接続される。なお、ソーラパネル10、充電装置20及びサブバッテリー30が本発明の「検出部用給電手段」に相当する。一方、メインバッテリー40は、自車両の駆動系等の電気系統に電力を供給するバッテリーであり、エンジンで発生する運動エネルギーで発電するオルタネーター(図示外)で発電された電力が充電される。そのメインバッテリー40は、後述するセキュリティ装置50の駆動回路52に接続される。
【0019】
セキュリティ装置50は、セキュリティ装置50の待機時に自車両の異常発生を検出する検出部51と、その検出部51が異常発生を検出した場合に、自車両の被害の拡大を防止する所定の防止処置を実行する駆動回路52とを備える。その検出部51は、さらに、センサ511と検出回路512とを備える。そのセンサ511は、自車両の異常発生を検出するセンサであり、例えば、自車両への侵入を検出するセンサ、自車両のフロントガラス等の各ガラスの割れを検出するセンサ、自車両が傾けられたことを検出するセンサ、自車両への接近者を検出するクリアランスソナー、自車両の周辺の不審者を検出するための自車両の周辺を撮像するカメラ等が用いられる。また、検出回路512は、センサ511が検出する物理量(例えば、自車両の衝撃音や、自車両の周辺画像等)を取得して、その物理量に基づいて自車両の異常発生を検出する回路である。そして、検出回路512は、自車両の異常発生を検出した場合には、そのことを示す異常発生信号を駆動回路52に出力する。
【0020】
駆動回路52は、本発明の「実行部」として機能し、検出回路512から異常発生信号を受信した場合に、自車両の被害の拡大を防止する所定の防止処置を実行する。防止処置として具体的には、通信装置61を駆動して、自車両の所有者の携帯電話等に異常発生したことを通報したり、警報機62を駆動して、アラーム音を発して周辺の人に自車両に注意を向けさせたりする。
【0021】
次に、このセキュリティシステム1の動作を説明する。セキュリティシステム1は、駐車時など所有者が自車両から離れているときには待機時となる。この待機時では、サブバッテリー30から検出部51に給電されて、検出部51が作動する。すなわち、センサ511は、サブバッテリー30からの電力によって、衝撃音や周辺画像等の物理量を継続して検出する。そして、検出回路512は、サブバッテリー30からの電力によって、センサ511で検出された物理量を受信して、その物理量に基づいて自車両の異常発生の有無を継続して判定する。この際、駆動回路52は作動しないので、メインバッテリー40の蓄電量は、ほとんど減少しないことになる。
【0022】
そして、検出回路512が異常発生を検出した場合には、検出回路512は、異常発生信号を駆動回路52に出力する。駆動回路52は、その異常発生信号を受信すると、メインバッテリー40からの電力によって、防止処置として、通信装置61や警報機62を駆動する。
【0023】
このように、メインバッテリー40は駆動回路52に給電するだけなので、メインバッテリー40がバッテリー上がりとなるのを防止できる。また、待機時にはサブバッテリー30を使用しているので、仮に待機時が長くなったとしても、メインバッテリー40がバッテリー上がりとなるのを防止できる。
【0024】
また、サブバッテリー30にはソーラパネル10で発電された電力が蓄電されるので、サブバッテリー30を繰り返し使用することができ、駐車時のようなエンジンが始動していないときにも容易に電力を確保できる。また、ソーラパネル10で発電された電力はサブバッテリー30に充電されるので、検出部51に給電する際に太陽が出ていなくても、検出部51への給電をし続けることができる。
【0025】
(変形例1)
上記第一実施形態では、待機時に検出部51に給電する検出部用給電手段として、ソーラパネル10、充電装置20及びサブバッテリー30で構成していたが、メインバッテリー40と異なる給電手段であれば、どのように検出部用給電手段を構成してもよい。例えば、自車両に風力発電機を設けて、その風力発電機で発電された電力を検出部51に給電するようにしてもよい。これによれば、駐車時のようなエンジンが始動していないときにも容易に電力を確保できる。
【0026】
また例えば、図2のセキュリティシステム2のように、サブバッテリー30に充電される電力は、ソーラパネル10で発電された電力に限られない。この場合、サブバッテリー30に充電される電力は、例えば、メインバッテリー40と同様に、オルタネーター(図示外)で発電された電力とすることができる。なお、この場合、サブバッテリー30が本発明の「検出部用給電手段」として機能する。また、図3のセキュリティシステム3のように、ソーラパネル10で発電された電力を、給電装置25を介して直接検出部51に給電してもよい。なお、この場合、ソーラパネル10及び給電装置25が本発明の「検出部用給電手段」として機能する。いずれの場合も、待機時にはメインバッテリー40の充電量はほとんど減少しないので、メインバッテリー40のバッテリー上がりを防止できる。
【0027】
(第二実施形態)
次に、本発明の車両のセキュリティシステムの第二実施形態を説明する。この第二実施形態では、第一実施形態のセキュリティシステム1を一部変更したものであり、サブバッテリー30の充電量が不十分の場合には、メインバッテリー40から検出部51に給電されるようにして、自車両のセキュリティが低下するのを防止したものである。以下、第二実施形態について、第一実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0028】
図4は、本実施形態のセキュリティシステム4の概略構成を示したブロック図である。なあ、同図において、第一実施形態と同じ構成には同じ符号を付している。図4に示すように、セキュリティシステム4は、第一実施形態のセキュリティシステム1(図1参照)に対して、給電選択装置70が追加されており、その他の構成は第一実施形態と同じである。
【0029】
給電選択装置70は、サブバッテリー30から検出部51への給電経路(ルート1)上に設けられる。また、メインバッテリー40から給電選択装置70へ給電経路(ルート2)が引かれている。ここで、図5は、給電選択装置70の構成を示したブロック図である。図5に示すように、給電選択装置70は、CPU71と切替部72とを有している。CPU71は、検出部51への給電経路を、サブバッテリー30からの給電経路(ルート1)かメインバッテリー40からの給電経路(ルート2)か、又は給電を停止するかを選択する給電経路選択処理を実行するものである。なお、この給電経路選択処理は、本実施形態の特徴部分であるので、後にフローチャートで詳細に説明する。
【0030】
また、切替部72は、CPU71から送信される経路切換信号(SEL信号)を受信して、そのSEL信号に応じて検出部51への給電経路を切り替えるものである。詳細には、切替部72の内部には、検出部51側の接点721と給電側の接点722〜723を有しており、検出部51側の接点721と給電側のいずれかの接点722〜723とが導通することによって、給電経路を切り替える。具体的には、SEL=0の信号を受信すると、検出部51側の接点721と給電側の接点722とを導通させ、サブバッテリー30からの給電経路(ルート1)に切り替える。また、SEL=1の信号を受信すると、検出部51側の接点721と給電側の接点723とを導通させ、メインバッテリー40からの給電経路(ルート2)に切り替える。また、SEL=2の信号を受信すると、検出部51側の接点721と給電側の接点724とを導通させ、サブバッテリー30からの給電経路(ルート1)とメインバッテリー40からの給電経路(ルート2)のどちらにも切り替えないで、検出部51への給電を停止させる。
【0031】
ただし、切替部72は、初期設定として、サブバッテリー30から検出部51への給電経路(ルート1)が選択されており、検出部51への給電は、サブバッテリー30から優先的にするようになっている。
【0032】
次に、このセキュリティシステム4の動作を説明する。待機時では、初期設定として、給電選択装置70の切替部72において、サブバッテリー30から検出部51への給電経路(ルート1)が選択されており、サブバッテリー30から検出部51に給電されて、検出部51が作動する。この際、給電選択装置70のCPU71は、上記給電経路選択処理を実行することによって、検出部51への給電経路を適宜変更している。以下、この給電経路選択処理について、図6のフローチャートを参照しながら説明する。
【0033】
先ず、ステップS11では、サブバッテリー30の充電電圧とメインバッテリー40の充電電圧を取得する。
【0034】
続くステップS12では、ステップS11で取得したサブバッテリー30の充電電圧に基づいて、サブバッテリー30から検出部51への給電量が十分か否かを判断する。具体的には、サブバッテリー30の充電電圧が、検出部51が作動できる必要最低限の電圧である所定の充電可能電圧より大きいか否かを判断する。ここで、サブバッテリー30の充電電圧が所定の充電可能電圧よりも大きい場合には(S12:YES)、サブバッテリー30から検出部51への給電量が十分であるとして、ステップS13において、SEL=0のSEL信号を切替部72に送信する。その結果、切替部72において、サブバッテリー30から検出部51への給電経路(ルート1)が選択され、サブバッテリー30から検出部51への給電が維持される。
【0035】
一方、ステップS12において、サブバッテリー30の充電電圧が所定の充電可能電圧よりも小さい場合には(S12:NO)、サブバッテリー30から検出部51への給電量が不十分であるとして、処理をステップS14に移行させる。
【0036】
そして、ステップS14では、ステップS11で取得したメインバッテリー40の充電電圧に基づいて、メインバッテリー40の充電量が十分か否かを判断する。具体的には、メインバッテリー40から検出部51に給電すると仮定したときに、メインバッテリー40がバッテリー上がりとならないか否かの観点で判断する。すなわち、ステップS14では、メインバッテリー40の充電電圧が、バッテリー上がりとならない必要最低限の電圧である所定の充電可能電圧より大きいか否かを判断する。ここで、メインバッテリー40の充電電圧が所定の充電可能電圧よりも大きい場合には(S14:YES)、ステップS15において、メインバッテリー40の充電量が十分であるとして、SEL=1のSEL信号を切替部72に送信する。その結果、切替部72において、メインバッテリー40から検出部51への給電経路(ルート2)が選択され、メインバッテリー40から検出部51への給電に切り替えられる。これにより、サブバッテリー30の充電量が少なくても、検出部51への給電が停止してしまうのを防止できる。その結果、車両のセキュリティが低下してしまうのを防止できる。
【0037】
一方、ステップS14において、メインバッテリー40の充電電圧が所定の充電可能電圧よりも小さい場合には(S14:NO)、メインバッテリー40の充電量が不十分であるとして、ステップS16において、SEL=2のSEL信号を切替部72に送信する。その結果、切替部72において、検出部51への給電が停止される。したがって、サブバッテリー30及びメインバッテリー40がバッテリー上がりとなるのを防止できる。
【0038】
そして、ステップS13、S15、S16で給電経路を切り替えた後、ステップS11の処理に戻って、上記の処理を繰り返し実行する。これにより、例えば、待機時の間に、サブバッテリー30の充電量が少なくなってきた場合には、メインバッテリー40からの給電に切り替えられる。また、メインバッテリー40からの給電に切り替え後、メインバッテリー40の充電量も少なくなってきた場合には、検出部51への給電が停止される。また、メインバッテリー40からの給電に切り替え後、ソーラパネル10からの充電でサブバッテリー30の充電量が十分になった場合には、再び、サブバッテリー30からの給電に切り替えられる。
【0039】
なお、上記第二実施形態において、ステップS11及びステップS12を実行するCPU71が本発明の「給電量判断手段」に相当する。また、ステップS11及びステップS14を実行するCPU71が本発明の「充電量判断手段」に相当する。また、ステップS13、S15、S16を実行するCPU71及び切替部72が本発明の「給電経路切換手段」に相当する。
【0040】
以上説明したように、本実施形態では、メインバッテリー40がバッテリー上がりとならない範囲で、メインバッテリー40からも検出部51に給電させることができる。これにより、サブバッテリー30の充電量が少なくても、検出部51への給電が停止してしまうのを防止できる。
【0041】
(変形例2)
上記第二実施形態では、待機時に検出部51に給電する検出部用給電手段として、ソーラパネル10、充電装置20及びサブバッテリー30で構成していたが、上記変形例1と同じように、サブバッテリー30で検出部用給電手段を構成し(図7参照)、又はソーラパネル10及び給電装置25で検出部用給電手段を構成してもよい(図8参照)。
【符号の説明】
【0042】
1〜6 セキュリティシステム
10 ソーラパネル
20 充電装置
30 サブバッテリー
40 メインバッテリー
50 セキュリティ装置
51 検出部
511 センサ
512 検出回路
52 駆動回路
61 通信装置
62 警報機
70 給電選択装置
71 CPU
72 切替部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自装置の待機時に作動し、自車両の異常発生を検出する検出部と、
その検出部が異常発生を検出した場合に、前記自車両の被害の拡大を防止する所定の防止処置を実行する実行部と、を備えるセキュリティ装置と、
前記実行部に給電するメインバッテリーと、
前記待機時に前記検出部に給電する前記メインバッテリーとは異なる検出部用給電手段と、を備えることを特徴とする車両のセキュリティシステム。
【請求項2】
前記検出部用給電手段は、予め充電可能なサブバッテリーであることを特徴とする請求項1に記載の車両のセキュリティシステム。
【請求項3】
前記検出部用給電手段は、太陽光で発電するソーラパネルを含み、そのソーラパネルから前記検出部に給電するものであることを特徴とする請求項1に記載の車両のセキュリティシステム。
【請求項4】
前記検出部用給電手段は、予め充電可能なサブバッテリーと太陽光で発電するソーラパネルとを含み、そのソーラパネルで発電された電力が前記サブバッテリーに充電されるものであることを特徴とする請求項1に記載の車両のセキュリティシステム。
【請求項5】
前記検出部用給電手段からの給電量が十分か否かを判断する給電量判断手段と、
その給電量判断手段によって、前記検出部用給電手段からの給電量が不十分と判断された場合に、前記メインバッテリーから前記検出部に給電されるように給電経路を切り替える給電経路切換手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両のセキュリティシステム。
【請求項6】
前記メインバッテリーの充電量が十分か否かを判断する充電量判断手段を備え、
前記給電経路切換手段は、前記充電量判断手段によって、前記メインバッテリーの充電量が不十分であると判断された場合には、前記給電経路の切り替えをしないことを特徴とする請求項5に記載の車両のセキュリティシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−68282(P2011−68282A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−222191(P2009−222191)
【出願日】平成21年9月28日(2009.9.28)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】