説明

車両の車体後部構造

【課題】バックドア開口部のリヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部を強固に補強して、その強度・剛性を高め、バックドア開口部の剛性、つまり、車体の捩じれ剛性を高めて、操縦安定性を向上させることができる、車両の車体後部構造を提供する。
【解決手段】バックドア開口部2のリヤピラー3とリヤエンドメンバ5との結合部60の閉断面空間61を2重に仕切るように、この結合部60におけるピラーレイン22とリヤエンドメンバ5のインナ部材40の両方に夫々節部62,63が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の車体後部構造に関し、特に、バックドア開口部のリヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部の強度・剛性を高めるようにした構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、バンやワゴン等のワンボックスタイプの車両において、一般に、車体後部には、バックドア開口部が形成され、そのバックドア開口部の左右1対の側縁部、上縁部、下縁部が、夫々、左右1対のリヤピラー、リヤヘッダー、リヤエンドメンバで形成され、1対のリヤピラーの上端部分にリヤヘッダーの車幅方向両端部分が結合され、1対のリヤピラーの下端部分にリヤエンドメンバの車幅方向両端部分が結合されている。
【0003】
また、車体後部には、左右1対のルーフサイドレール及びリヤフェンダー及びリヤタイヤハウスが設けられ、リヤタイヤハウスには、そのリヤサスタワーにリヤサスペンションが連結されて、リヤサスペンションから荷重が入力され、その荷重は、リヤタイヤハウスからリヤフェンダー、バックドア開口部等に伝達される。
【0004】
ところで、バックドア開口部を有する車両において、車体の捩じれ剛性を高めて、操縦安定性を向上させるために、バックドア開口部の剛性を高めることが重要であり、そのために、通常、バックドア開口部の1対のリヤピラーとリヤヘッダーとリヤエンドメンバは、それらの閉断面構造が略環状に一連に繋がるように構成され、リヤピラー等にはレインフォースメントを設けたものも多い。
【0005】
ここで、特許文献1のように、サスタワー補強部材により、リヤピラーとリヤサスタワーとを車室側で連結し、更に、そのサスタワー補強部材をリヤフェンダーに結合して、リヤサスペンションからの荷重をリヤサスタワーからリヤフェンダーとリヤピラーとに効果的に伝達するようにした構造が公知である。
【0006】
また、バックドア開口部の補強に関して、特許文献2には、リヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部近傍において、リヤピラーのインナ部材にアウタ部材側へ膨出する結合補強部が設けられた構造が開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開2007−38983号公報
【特許文献2】特開2006−62565号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
バックドア開口部を有する車両では、バックドア開口部の剛性を高めるために、バックドア開口部の1対のリヤピラーとリヤヘッダーとリヤエンドメンバは、それらの閉断面構造が略環状に一連に繋がるように構成され、リヤピラー等にはレインフォースメントを設けたものも多いが、これだけでは、バックドア開口部の剛性、つまり、車体の捩じれ剛性を十分に高めて、操縦安定性を十分に向上させることが難しい場合がある。
【0009】
特に、リヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部には、バックドア開口部に入力されたリヤサスペンションからの荷重による応力集中が生じるため、前記課題を解消するために強固に補強する必要性が生じる。特許文献1の構造のように、サスタワー補強部材によりリヤピラーとリヤサスタワーとを連結したものでは、前記必要性は増大する。尚、リヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部において、補強部材を別途設けて補強することが考えられても、そのために、部品点数と車両重量が増大すると望ましくない。
【0010】
特許文献2の構造では、リヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部近傍において、リヤピラーのインナ部材に単にアウタ部材側へ膨出する結合補強部材を設けただけであり、操縦安定性を十分に向上させるために、リヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部の強度・剛性を大幅に高め得るとはいいがたい。
【0011】
本発明の目的は、バックドア開口部のリヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部を強固に補強して、その強度・剛性を高め、バックドア開口部の剛性、つまり、車体の捩じれ剛性を高めて、操縦安定性を向上させることができる、車両の車体後部構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1の車両の車体後部構造は、車両のバックドア開口部の左右の側縁部を形成する1対の閉断面構造を有するリヤピラーと、これらリヤピラーの下端部分に車幅方向両端部分が結合されてバックドア開口部の下縁部を形成する閉断面構造のリヤエンドメンバとを備えた車体後部構造において、前記リヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部の閉断面空間を仕切るように、前記結合部におけるリヤピラーのピラーレインフォースメントとリヤエンドメンバのインナ部材の少なくとも一方に節部が設けられたことを特徴とする。
【0013】
この車体後部構造では、リヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部において、ピラーレインフォースメントに節部を設ける場合、その節部はピラーレインフォースメントの下端部を利用して形成され、また、リヤエンドメンバのインナ部材に節部を設ける場合、その節部はリヤエンドメンバのインナ部材の車幅方向外端部を利用して形成され、夫々、閉断面空間を仕切るように配置される。リヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部には、バックドア開口部に入力されたリヤサスペンションからの荷重による応力集中が生じるが、前記節部により、リヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部が強固に補強されて、その強度・剛性が高められる。
【0014】
ここで、従属請求項として次の構成を採用可能である。前記結合部の閉断面空間を2重に仕切るように、前記結合部におけるピラーレインフォースメントとリヤエンドメンバのインナ部材の両方に夫々節部を設ける(請求項2)。前記結合部におけるリヤピラーのインナ部材とリヤエンドメンバのアウタ部材とが車幅方向にラップするとともに、このラップ部分を含む前記閉断面空間に前記節部が位置するように構成する(請求項3)。前記節部を車幅方向外方程後方へ移行する傾斜状に形成する(請求項4)。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の車両の車体後部構造によれば、リヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部には、バックドア開口部に入力されたリヤサスペンションからの荷重による応力集中が生じるが、この結合部の閉断面空間を仕切るように、この結合部におけるピラーレインフォースメントとリヤエンドメンバのインナ部材の少なくとも一方に節部を設けたので、この結合部を強固に補強して、その強度・剛性を高め、これにより、バックドア開口部の剛性、つまり、車体の捩じれ剛性を高めて、操縦安定性を向上させることができ、しかも、この節部については、ピラーレインフォースメントの下端部とリヤエンドメンバのインナ部材の車幅方向外端部の少なくとも一方を利用して形成することができるので、部品点数と車両重量の増大を抑制できる。
【0016】
請求項2の車両の車体後部構造によれば、リヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部の閉断面空間を2重に仕切るように、この結合部におけるピラーレインフォースメントとリヤエンドメンバのインナ部材の両方に夫々節部を設けたので、この結合部を非常に強固に補強して、その強度・剛性を大幅に高めることができ、また、ピラーレインフォースメントとリヤエンドメンバのインナ部材とをスムーズに結合できるようになる。
【0017】
請求項3の車両の車体後部構造によれば、リヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部におけるリヤピラーのインナ部材とリヤエンドメンバのアウタ部材とが車幅方向にラップするとともに、このラップ部分を含む閉断面空間に節部が位置するように構成したので、この結合部において、リヤピラー及びリヤエンドメンバのインナ部材同士の接続、及び、ピラーレインフォースメントとリヤエンドメンバのアウタ部材との接続をスムーズに行って、リヤピラーのインナ部材とリヤエンドメンバのアウタ部材とで閉断面空間を確実に形成し、この閉断面空間を確実に仕切るように節部を配置できる。
【0018】
請求項4の車両の車体後部構造によれば、節部を車幅方向外方程後方へ移行する傾斜状に形成したので、この結合部において、節部のインナ側端部とアウタ側端部の位置を車幅方向にずらして、強度的に弱い部分が集中することを回避し、リヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部の強度・剛性を確実に高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の車両の車体後部構造では、バックドア開口部の左右1対の側縁部と下縁部とが、夫々、左右1対の閉断面構造を有するリヤピラーと閉断面構造のリヤエンドメンバとで形成されて、1対のリヤピラーの下端部分にリヤエンドメンバの車幅方向両端部分が結合され、リヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部の閉断面空間を仕切るように、この結合部におけるリヤピラーのピラーレインフォースメントとリヤエンドメンバのインナ部材の少なくとも一方に節部が設けられている。
【実施例】
【0020】
本発明が適用される車両は、運転席を含む前席、その後側に位置する後席、その後側に位置する荷室を備えた所謂5ドアハッチバックタイプの自動車Cである。尚、以下の説明において、レインフォースメントをレインと略称する。
【0021】
図1〜図3に示すように、自動車Cの車体後部構造1は、バックドア開口部2、左右1対のリヤピラー3、リヤヘッダー4、リヤエンドメンバ5、左右1対のルーフサイドレール6、ルーフパネル7、左右1対のリヤフェンダー8、左右1対のリヤタイヤハウス9、リヤフロアパネル10、リヤエンドパネル11等を備えている。
【0022】
バックドア開口部2の左右1対の側縁部、上縁部、下縁部が、夫々、1対の閉断面構造を有するリヤピラー3、閉断面構造のリヤヘッダー4、閉断面構造のリヤエンドメンバ5で形成されている。1対のリヤピラー3は下方程後方へ移行する傾斜状に配設され、リヤヘッダー4とリヤエンドメンバ5は車幅方向へ略水平に配設されている。1対のリヤピラー3の上端部分にリヤヘッダー4の車幅方向両端部分が結合され、1対のリヤピラー3の下端部分にリヤエンドメンバ5の車幅方向両端部分が結合されている。
【0023】
リヤヘッダー4にバックドア(図示略)が1対のバックドアヒンジ(図示略)を介して車幅方向に向く軸回りに回動自在に連結され、このバックドアによりバックドア開口部2(荷室Ca)が開閉される。
【0024】
1対のルーフサイドレール6の後端部が1対のリヤピラー3とリヤヘッダー4との結合部80に結合され、ルーフパネル7の後端縁がリヤヘッダー4に結合され、ルーフパネル7の車幅方向両端縁が1対のルーフサイドレール6に結合されている。1対のリヤフェンダー8の上部後端縁が1対のリヤピラー3に結合され、1対のリヤフェンダー8の上端部が1対のルーフサイドレール6に結合され、1対のリヤタイヤハウス9が1対のリヤフェンダー8に結合されている。リヤフロアパネル10の後端縁がリヤエンドパネル11に結合され、リヤフロアパネル10の車幅方向両端縁が1対のリヤフェンダー8及びリヤタイヤハウス9に結合され、リヤエンドパネル11がリヤエンドメンバ5に結合されている。
【0025】
車体後部構造1について、図1〜図26に基づいて詳細に説明する。
リヤピラー3は、インナ部材20、アウタ部材21、ピラーレイン22を有し、これら20〜22が互いに結合されて閉断面構造を形成している。リヤヘッダー4は、インナ部材30(ロア部材31と1対のヒンジレイン32)、アウタ部材33、アッパ部材34(ヘッダーレイン34)を有し、これら30〜34が互いに結合されて閉断面構造を形成している。リヤエンドメンバ5は、インナ部材40、アウタ部材41を有し、これら40,41が互いに結合されて閉断面構造を形成している。
【0026】
バックドア開口部2において、基本的に、リヤピラー3及びリヤヘッダー4及びリヤエンドメンバ5のインナ部材20,30,40同士が互いに結合され、また、リヤピラー3及びリヤヘッダー4及びリヤエンドメンバ5のアウタ部材21,33,41同士が互いに結合されて、1対のリヤピラー3の閉断面構造、リヤヘッダー4の閉断面構造、リヤエンドメンバ5の閉断面構造が略環状に一連に繋がるように構成されている。
【0027】
リヤピラー3のインナ部材20は、上から下へ順次配置結合されたインナ上端部20aとインナ中上部20bとインナ下部20cとからなり、リヤフェンダー8のインナ部材8に結合され、インナ中上部20bはリヤフェンダー8のインナ部材8aと一体成形されている。
【0028】
リヤピラー3のアウタ部材21は、上から下へ順次配置結合されたアウタ上部21aとアウタ中下部21bとアウタ下端部21cとからなり、アウタ中下部21bはバックランプ(図示略)が取付けられるバックランプ取付部材25と一体成形され、そのバックランプ取付部材25はリヤフェンダー8のアウタ部材8bに結合され、アウタ下端部21cはリヤエンドメンバ5のアウタ部材41(リヤエンドパネル11)と一体成形されている。
【0029】
リヤピラー3のピラーレイン22は、上下に配置結合されたピラーレインアッパ22aとピラーレインロア22bとからなり、ピラーレインアッパ22aの上部はリヤヘッダー4及びルーフサイドレール6に結合され、ピラーレインロア22bの下部はリヤエンドメンバ5に結合されている。
【0030】
リヤヘッダー4において、インナ部材30は、ロア部材31、ロア部材31の車幅方向両端部に結合された左右1対のヒンジレイン32からなり、アッパ部材34は、ロア部材31と1対のヒンジレイン32の両方に結合されている。つまり、リヤヘッダー4は、その車幅方向両端部分に1対のヒンジレイン32を有し、これらヒンジレイン32に1対のバックドアヒンジが取付けられる。
【0031】
尚、リヤヘッダー4のアウタ部材33はルーフパネル7と一体成形され、リヤエンドメンバ5のアウタ部材41はリヤエンドパネル11と一体成形されている。また、ルーフサイドレール6の後部及びリヤフェンダー8のインナ部材6a,8aは一体成形され、ルーフサイドレール6及びリヤフェンダー8のアウタ部材6b,8bは一体成形されている。
【0032】
リヤタイヤハウス9は、インナ部材50とアウタ部材55とを有し、これらインナ部材50とアウタ部材55の上側周縁部分が互いに結合されるとともに、リヤフェンダー8のインナ部材8aに結合されている。リヤタイヤハウス9において、インナ部材50がリヤフェンダー8のインナ部材8aに対して車幅方向内側へ張出して、このインナ部材50にリヤサスタワー51が設けられ、このリヤサスタワー51にリヤサスペンション(図示略)が連結され、また、アウタ部材55がリヤフェンダー8のインナ部材8aに対して車幅方向外側へ張出して、リヤフェンダー8のアウタ部材8bに結合されている。
【0033】
リヤピラー3とリヤエンドメンバ5との結合部60について、図1〜図9、図19に基づいて説明する。この結合部60において、リヤピラー3のインナ部材20は、そのインナ下部20cがリヤエンドメンバ5のインナ部材40に車幅方向から繋がるように結合され、また、リヤピラー3のアウタ部材21は、そのアウタ下端部21cがリヤエンドメンバ4のアウタ部材41と一体成形されて結合状態になり、また、ピラーレイン22は、そのピラーレインロア22bの下端部が結合部60に位置している。
【0034】
結合部60の閉断面空間61を2重に仕切るように、結合部60におけるリヤピラー3のピラーレイン22(ピラーレインロア22b)とリヤエンドメンバ5のインナ部材40の両方に夫々節部62,63が設けられ、節部62はピラーレイン22の下端部を利用して形成され、節部63はリヤエンドメンバ5のインナ部材40の車幅方向外端部を利用して形成されている。
【0035】
結合部60におけるリヤピラー3のインナ部材20とリヤエンドメンバ5のアウタ部材41とが車幅方向にラップするとともに、このラップ部分を含む閉断面空間61に節部62,63が位置するように構成され、節部62,63は車幅方向外方程後方へ移行する傾斜状に形成されている。
【0036】
結合部60において、ピラーレイン22が、リヤピラー3のインナ部材20とリヤエンドメンバ5のアウタ部材41との前後間に位置し、ピラーレイン22の車幅方向内端部がリヤピラー3のインナ部材20とリヤエンドメンバ5のインナ部材40とに挟持され3枚重ねで結合され、ピラーレイン22の車幅方向途中部がリヤエンドメンバ5のアウタ部材41に結合され、ピラーレイン22の車幅方向外端部がリヤピラー3のインナ部材20に結合され、ピラーレイン22のうちリヤエンドメンバ5のインナ部材40とアウタ部材41との両結合部間部分が節部62を形成している。
【0037】
結合部60において、リヤエンドメンバ5のインナ部材40は、リヤピラー3のインナ部材20との結合部から車幅方向外側且つ後側へ傾斜状に延び、リヤエンドメンバ5のインナ部材40の車幅方向外端部がピラーレイン22とリヤエンドメンバ5のアウタ部材41とに挟持され3枚重ねで結合され、リヤエンドメンバ5のインナ部材40のうちリヤピラー3のインナ部材20とリヤエンドメンバ5のアウタ部材41との両結合部間部分が節部63を形成するとともに、その節部63はピラーレイン22の節部62に僅かな隙間を空けて沿うように配設されている。
【0038】
尚、結合部60において、ピラーレイン22のうちリヤエンドメンバ5のアウタ部材41とその車幅方向外側のリヤピラー3のインナ部材20と両結合部間部分も、閉断面空間61を仕切る節部64を形成している。
【0039】
ここで、図1、図3、図6〜図10、図20に示すように、車体後部構造1は左右1対のサスタワー補強部材12を備え、これらサスタワー補強部材12により、1対のリヤピラー3のインナ部材20(インナ中上部20b)と1対のリヤサスタワー51とが車室側で連結されている。リヤサスタワー51は、リヤタイヤハウス9のインナ部材50に結合されたサスタワー補強ブラケット52で補強され、このサスタワー補強ブラケット52を介してサスタワー補強部材12に連結されている。
【0040】
サスタワー補強部材12は、リヤタイヤハウス9のインナ部材50と略同じ車幅方向幅を有し、後方程上方へ移行する傾斜姿勢で配設されて、その前下端部がサスタワー補強ブラケット52に結合され、その後上端部がリヤピラー3のインナ部材20に結合され、その車幅方向外端縁がリヤフェンダー8のインナ部材8aに結合されて、このサスタワー補強部材12により、リヤサスペンションからの荷重がリヤサスタワー51からリヤフェンダー8とリヤピラー3に効果的に伝達される。
【0041】
リヤピラー3のサスタワー補強部材12との結合部70について、図3、図7〜図10、図20に基づいて説明する。この結合部70の近傍の閉断面空間71を仕切るように、リヤピラー3の閉断面構造の一部をなすピラーレイン22に節部72が設けられ、その節部72はピラーレインアッパ22aの下端部に形成され、ピラーレイン22(ピラーレインアッパ22a)は結合部70の近傍よりも上方へ延び、そのピラーレイン22の上部は、リヤヘッダー4(ヒンジレイン32)とルーフサイドレール6とに結合されている。
【0042】
結合部70の近傍において、ピラーレインアッパ22aの節部72の上端側部分にピラーレインロア22bの上端部がアウタ部材21側から結合され、ピラーレインアッパ22aの節部72は、ピラーレインロア22bとの結合部分からインナ部材20側へ屈曲して、その下端部がインナ部材20(インナ中上部20b)に結合され、インナ部材20の節部72との結合部分にサスタワー補強部材12が結合され、インナ部材20とピラーレイン22とで形成された閉断面空間71を仕切るように節部72が設けられている。
【0043】
リヤピラー3とリヤヘッダー4との結合部80等について、図1〜図7、図11〜図18、図21〜図26に基づいて説明する。この結合部80において、リヤピラー3のインナ部材20の上部(インナ上端部20a)がリヤヘッダー4のヒンジレイン32に結合され、ルーフサイドレール6にも結合され、また、ピラーレイン22の上部がリヤヘッダー4のヒンジレイン32及びアッパ部材34の車幅方向外端部に結合され、ルーフサイドレール6にも結合されている。
【0044】
この結合部80において、リヤピラー3のインナ部材20の上端部分の車幅方向内端部分に断面ハット状のインナ隆起部81が設けられ、このインナ隆起部81にヒンジレイン32が上側から結合されている。
【0045】
この結合部80において、リヤピラー3のインナ部材20の外側にピラーレイン22が位置し、このピラーレイン22とヒンジレイン32とに夫々形成された断面ハット状の隆起部82,83が、ピラーレイン22をヒンジレイン32の下にして、重ね合わせて連続的に結合され、この結合部分よりも車幅方向内方へ延びるヒンジレイン32の隆起部83にインナ隆起部81が重ね合わせて結合されている。
【0046】
この結合部80において、ヒンジレイン32に、インナ隆起部81よりも前方に位置してリヤヘッダー4のアッパ部材34の方へ接近するように隆起するレイン隆起部84が設けられ、このレイン隆起部84にアッパ部材34が上側から結合され、インナ隆起部81により形成されたインナ節部81aと、レイン隆起部84により形成されたレイン節部84aとが略前後に位置するように構成されている。
【0047】
ここで、車体後部構造1は左右1対のタイヤハウス補強部材13を備えている。タイヤハウス補強部材13は、リヤピラー3のインナ部材20に結合されたリヤフェンダー8のインナ部材8aの外側面に沿って上下方向へ延びるように配設され、リヤフェンダー8のインナ部材8aとリヤタイヤハウス9のアウタ部材55とに結合されてリヤフェンダー8のインナ部材8aと協働して閉断面構造を形成している。
【0048】
タイヤハウス補強部材13は断面コ字状に形成され、その車幅方向内端のフランジ13aがリヤフェンダー8のインナ部材8aの外側面に結合され、その下端のフランジ13bがリヤタイヤハウス9のアウタ部材55の頂部の上面に結合されている。
【0049】
リヤピラー3は、タイヤハウス補強部材13の上方においてリヤフェンダー8のインナ部材8aと協働して閉断面構造を形成するピラーレイン22を有し、タイヤハウス補強部材13とリヤヘッダー4とがピラーレイン22によって一連の閉断面構造を介して連結されている。ピラーレイン22の上部が、リヤフェンダー8のインナ部材8aと協働して閉断面構造を形成するとともに、リヤヘッダー4及びルーフサイドレール6及びタイヤハウス補強部材13に結合されている。
【0050】
リヤヘッダー4は、アッパ部材34及びロア部材31と、バックドアヒンジが取付けられるヒンジレイン32とを有し、これらの部材31,32,34が協働してリヤヘッダー4の閉断面構造の少なくとも一部が形成され、ヒンジレイン32の車幅方向外端部分に、リヤヘッダー4のアッパ部材34の方へ接近するように隆起するレイン隆起部84が設けられている。ここで、リヤヘッダー4の車幅方向外端部分のヒンジレイン32とピラーレイン22の上部の前部及び後部が夫々協働して2つの閉断面構造を形成している。
【0051】
以上説明した車体後部構造1の効果について説明する。
【0052】
リヤピラー3とリヤエンドメンバ5との結合部60には、バックドア開口部2に入力されたリヤサスペンションからの荷重による応力集中が生じるが、この結合部60の閉断面空間61を2重に仕切るように、この結合部60におけるピラーレイン22とリヤエンドメンバ5のインナ部材40の両方に節部62,63を夫々設けたので、この結合部60を非常に強固に補強して、その強度・剛性を大幅に高め、しかも、これら節部62,63については、ピラーレイン22の下端部とリヤエンドメンバ5のインナ部材40の車幅方向外端部を利用して形成することができるので、部品点数と車両重量の増大を抑制できる。また、ピラーレイン22のリヤエンドメンバ5のインナ部材の両方に節部62,63を設けたことで、ピラーレイン22とリヤエンドメンバ5のインナ部材40とをスムーズに結合できるようになる。
【0053】
この結合部60におけるリヤピラー3のインナ部材20とリヤエンドメンバ5のアウタ部材41とが車幅方向にラップするとともに、このラップ部分を含む閉断面空間61に節部62,63が位置するように構成したので、この結合部60において、リヤピラー3及びリヤエンドメンバ5のインナ部材20,40同士の接続、及び、ピラーレイン22とリヤエンドメンバ5のアウタ部材41との接続をスムーズに行って、リヤピラー3のインナ部材20とリヤエンドメンバ5のアウタ部材41とで閉断面空間61を確実に形成し、この閉断面空間61を確実に仕切るように節部62,63を配置できる。
【0054】
節部62,63を車幅方向外方程後方へ移行する傾斜状に形成したので、この結合部60において、節部62,63のインナ側端部とアウタ側端部の位置を車幅方向にずらして、強度的に弱い部分が集中することを回避し、リヤピラー3とリヤエンドメンバ5との結合部60の強度・剛性を確実に高めることができる。
【0055】
尚、変形例として、ピラーレイン22とリヤエンドメンバ5のインナ部材40の一方にのみ節部62又は63を設け、ピラーレイン22とリヤエンドメンバ5のインナ部材40の他方の節部63又は62を省略してもよい。ピラーレイン22にのみ節部62を設ける場合、その節部62を車幅方向外方程前方へ移行する傾斜状に形成してもよい。
【0056】
次に、リヤピラー3のサスタワー補強部材12との結合部70には、サスタワー補強部材12からリヤサスペンションからの荷重が集中的に入力されるが、この結合部70の近傍の閉断面空間71を仕切るように、リヤピラー3の閉断面構造の一部をなすピラーレイン22に節部72を設けたので、この結合部70の近傍を強固に補強して、その強度・剛性を高め、この節部72を有するリヤピラー3により、サスタワー補強部材12からの入力荷重を確実に受止めて、リヤヘッダー4等の他部材に確実に伝達でき、しかも、この節部72については、ピラーレイン22を利用して形成することができるので、部品点数と車両重量の増大を抑制できる。
【0057】
ピラーレイン22が、上下に配置結合されたピラーレインアッパ22aとピラーレインロア22bからなり、ピラーレインアッパ22aの下端部に節部72を形成したので、ピラーレインアッパ22aの下端部を利用して節部72を容易に形成することができて、この節部72をピラーレイン22の長さ方向途中部に容易に設け、リヤピラー3のサスタワー補強部材12との結合部70の近傍の閉断面空間71を仕切るように確実に配置でき、このリヤピラー3により、サスタワー補強部材12からの特に上向きの入力荷重をリヤヘッダー4に効果的に伝達できる。
【0058】
ピラーレイン22の上部をリヤヘッダー4とルーフサイドレール6とに結合したので、サスタワー補強部材12からの入力荷重を、リヤピラー3からリヤヘッダー4及びルーフサイドレール6との強度・剛性が高い結合部分に確実に伝達できる。
【0059】
この場合、リヤヘッダー4の閉断面構造の一部を形成してバックドアヒンジが取付けられるヒンジレイン32を設け、このヒンジレイン32にピラーレイン22の上部を結合したので、強度・剛性が高いヒンジレイン32を利用して、そのヒンジレイン32へのピラーレイン22の結合強度を高め、サスタワー補強部材12からの入力荷重をリヤヘッダー4に効果的に伝達できて確実に受止めることができる。
【0060】
尚、変形例として、ピラーレインアッパ22aの下端部に節部72を形成する代わりに、ピラーレインロア22bの上端部に節部を形成してもよい。節部72をリヤピラー3のアウタ部材21に結合してもよい。ピラーレインアッパ22a又はピラーレインロア22bの長さ方向途中部に、別途節部材を固着して節部を形成してもよい。この場合、ピラーレインアッパ22aとピラーレインロア22bとが一体形成されたピラーレイン22としてもよい。
【0061】
次に、リヤピラー3とリヤヘッダー4との結合部80には、バックドア開口部2に入力されたリヤサスペンションからの荷重による応力集中が生じるが、リヤヘッダー4は、その車幅方向両端部分にバックドアヒンジが夫々取付けられる1対のヒンジレイン32を有し、このヒンジレイン32に、ルーフサイドレール6に結合されたリヤピラー3のインナ部材30の上端部分を結合したので、ヒンジレイン32には強度・剛性が高いものを適用することから、この結合部80の強度・剛性を高め、しかも、ヒンジレイン32(バックドア)の支持剛性を高めて振動騒音を確実に低減できる。
【0062】
リヤピラー3のインナ部材20の上端部分の車幅方向内端部分に断面ハット状のインナ隆起部81を設け、このインナ隆起部81にヒンジレイン32を結合したので、リヤピラー3のインナ部材20の上端部分の剛性を高めるとともに、このリヤピラー3のインナ部材20とヒンジレイン32とを確実に結合して、そのインナ隆起部81によりインナ節部81aを形成できるため、結合部80の強度・剛性を高めることができる。
【0063】
リヤピラー3のインナ部材20の外側に位置するピラーレイン22とヒンジレイン32とに夫々形成された断面ハット状の隆起部82,83を重ね合わせて連続的に結合したので、ピラーレイン22とヒンジレイン32との剛性を高めて、これら22,32を確実に結合して、リヤピラー3とリヤヘッダー4との結合部80の強度・剛性をより確実に高め、ヒンジレイン32の支持剛性を確実に高めることができ、また、両隆起部82,83の結合部分よりも車幅方向内方へ延びるヒンジレイン32の隆起部82にインナ隆起部81を重ね合わせて結合したので、このヒンジレイン32の隆起部82を利用して、ヒンジレイン32にリヤピラー3のインナ部材20の上端部分を確実に結合できる。
【0064】
ヒンジレイン32に、インナ隆起部81よりも前方に位置してリヤヘッダー4のアッパ部材34の方へ接近するように隆起するレイン隆起部84を設けたので、ヒンジレイン32の剛性を一層高めて、このレイン隆起部84をリヤヘッダー4のアッパ部材34に結合でき、リヤピラー3とリヤヘッダー4との結合部80の強度・剛性を更に高めることができる。
【0065】
インナ隆起部81により形成されたインナ節部81aと、レイン隆起部84により形成されたレイン節部84aとが略前後に位置するように構成したので、インナ隆起部81及びレイン隆起部84により形成された両節部81a,84aにより、リヤピラー3とリヤヘッダー4との結合部80の剛性を確実に高めることができる。
【0066】
次に、リヤピラー3のインナ部材20に結合されたリヤフェンダー8のインナ部材8aの外側面に沿って上下方向へ延びるように配設され、リヤフェンダー8のインナ部材8aとリヤタイヤハウス9のアウタ部材55とに結合されてリヤフェンダー8のインナ部材8aと協働して閉断面構造を形成するタイヤハウス補強部材13を備え、リヤピラー3は、タイヤハウス補強部材13の上方においてリヤフェンダー8のインナ部材8aと協働して閉断面構造を形成するピラーレイン22を有し、タイヤハウス補強部材13とリヤヘッダー4とをピラーレイン22によって一連の閉断面構造を介して連結した。
【0067】
つまり、リヤサスペンションからの荷重はリヤフェンダー8、バックドア開口部2に入力され、リヤピラー3とリヤヘッダー4との結合部80には、バックドア開口部2に入力されたリヤサスペンションからの荷重による応力集中が生じるが、タイヤハウス補強部材13により、更に、ピラーレイン22を利用して、タイヤハウス補強部材13とリヤヘッダー4とをピラーレイン22によって一連の閉断面構造を介して連結したことにより、リヤサスペンションからの荷重を確実に受止めてリヤピラー3とリヤヘッダー4との結合部80に効果的に伝達できるとともに、リヤフェンダー8の剛性を高め、リヤピラー3とリヤヘッダー4との結合部80の強度・剛性を高めることができる。
【0068】
ピラーレイン22の上部の前部が、リヤフェンダー8のインナ部材8aと協働して閉断面構造を形成するので、ピラーレイン22を利用し、上記効果を達成できる。
【0069】
リヤヘッダー4は、アッパ部材34及びロア部材31と、バックドアヒンジが取付けられるヒンジレイン32とを有し、これらの部材31,32,34が協働してリヤヘッダー4の閉断面構造の少なくとも一部を形成するので、ヒンジレイン32には強度・剛性が高いものを適用することから、このヒンジレイン32を利用して、リヤヘッダー4の剛性を確実に高めるとともに、リヤピラー3とリヤヘッダー4との結合部80の強度・剛性を確実に高めることができる。
【0070】
また、ヒンジレイン32の車幅方向外端部分に、リヤヘッダー4のアッパ部材34の方へ接近するように隆起するレイン隆起部81を設けたので、ヒンジレイン32の強度・剛性を確実に高めて、そのレイン隆起部81をリヤヘッダー4のアッパ部材34に確実に結合でき、リヤフェンダー8の剛性を一層高めるとともに、リヤピラー3とリヤヘッダー4との結合部80の強度・剛性を一層高めることができる。
【0071】
ここで、リヤサスペンションからの荷重を、タイヤハウス補強部材13とピラーレイン22の上部の前部を含む第1の経路と、サスタワー補強部材12とピラーレイン22の上部の前部以外の部分とを含む第2の経路によって、分散させてリヤピラー3とリヤヘッダー4との結合部80に効果的に伝達できるので、各部材(サスタワー補強部材12、タイヤハウス補強部材13等)の板厚の増大を抑えて、リヤフェンダー8の剛性を高め、更に、リヤピラー3とリヤヘッダー4との結合部80の強度・剛性を高めることができる。
【0072】
尚、変形例として、ピラーレイン22の上部の前部を省略し、ピラーレイン22の上部に相当する部分を、タイヤハウス補強部材13を上方へ伸ばすことで形成してもよい。
【0073】
こうして、本発明の車体後部構造1によれば、バックドア開口部2(リヤピラー3、リヤヘッダー4、リヤエンドメンバ5)の剛性、更には、リヤフェンダー8の剛性を大幅に高め、車体の捩じれ剛性を十分に高めて、操縦安定性を十分に向上させることができる。
【0074】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、前記開示事項以外の種々の変更を付加して実施可能であり、また、本発明については、バックドア開口部を有する種々の自動車等の車両の車体後部構造に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】車体後部構造の後上方からの斜視図である。
【図2】車体後部構造の後方からの斜視図である。
【図3】車体後部構造の車室側からの側面図である。
【図4】車体後部構造の要部のリヤエンドパネルを省略した後方からの斜視図である。
【図5】図4のリヤピラーのアウタ上部とルーフサイドレール及びリヤフェンダーのアウタ部材を省略した図である。
【図6】図5のリヤピラーのアウタ中下部とバックランプ取付部材を省略した図である。
【図7】図6のピラーレインロアとルーフサイドレールのインナ部材の後部とリヤフェンダーを省略しリヤエンドパネルを追加した図である。
【図8】車体後部構造の要部の車室側前方からの斜視図である。
【図9】図8のリヤピラーのインナ下部を省略した図である。
【図10】車体後部構造の要部の車室側からの側面図である。
【図11】車体後部構造のルーフパネルとリヤヘッダー及びルーフサイドレール及びリヤフェンダーのアウタ部材を省略した後上方からの斜視図である。
【図12】図11のリヤピラーのアウタ上部を省略した図である。
【図13】図12のリヤヘッダーのアッパ部材を省略した図である。
【図14】図13のリヤヘッダーのヒンジレインを省略した図である。
【図15】図14のピラーレインアッパを省略した図である。
【図16】車体後部構造の要部の車室側下方からの斜視図である。
【図17】図16のリヤヘッダーのロア部材を省略した図である。
【図18】図17のリヤピラーのインナ上端部を省略した図である。
【図19】図1のXIX −XIX 線断面図である。
【図20】図4のXX−XX線断面図である。
【図21】図12のXXI −XXI 線断面図である。
【図22】図12のXXII−XXII線断面図である。
【図23】図12のXXIII −XXIII 線断面図である。
【図24】図12のXXIV−XXIV線断面図である。
【図25】図12のXXV −XXV 線断面図である。
【図26】図12のXXVI−XXVI線断面図である。
【符号の説明】
【0076】
C 自動車
1 車体後部構造
2 バックドア開口部
3 リヤピラー
4 リヤヘッダー
5 リヤエンドメンバ
6 ルーフサイドレール
7 ルーフパネル
8 リヤフェンダー
9 リヤタイヤハウス
10 リヤフロアパネル
11 リヤエンドパネル
12 サスタワー補強部材
13 タイヤハウス補強部材
22 ピラーレイン
22a ピラーレインアッパ
22b ピラーレインロア
32 ヒンジレイン
51 リヤサスタワー
60,70,80 結合部
61,71 閉断面空間
62,63,72 節部
81 インナ隆起部
81a 節部
82,83 隆起部
84 レイン隆起部
84a 節部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のバックドア開口部の左右の側縁部を形成する1対の閉断面構造を有するリヤピラーと、これらリヤピラーの下端部分に車幅方向両端部分が結合されてバックドア開口部の下縁部を形成する閉断面構造のリヤエンドメンバとを備えた車体後部構造において、
前記リヤピラーとリヤエンドメンバとの結合部の閉断面空間を仕切るように、前記結合部におけるリヤピラーのピラーレインフォースメントとリヤエンドメンバのインナ部材の少なくとも一方に節部が設けられたことを特徴とする車両の車体後部構造。
【請求項2】
前記結合部の閉断面空間を2重に仕切るように、前記結合部におけるピラーレインフォースメントとリヤエンドメンバのインナ部材の両方に夫々節部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の車両の車体後部構造。
【請求項3】
前記結合部におけるリヤピラーのインナ部材とリヤエンドメンバのアウタ部材とが車幅方向にラップするとともに、このラップ部分を含む前記閉断面空間に前記節部が位置するように構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の車体後部構造。
【請求項4】
前記節部は車幅方向外方程後方へ移行する傾斜状に形成されたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の車両の車体後部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2009−67228(P2009−67228A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−237826(P2007−237826)
【出願日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】