説明

車両ドア制御システム及び制御方法

【課題】 車両ドアのラッチをリリースさせる前に、車両ドアがこれから開くことを予めユーザが認識し易いように提示することで、ユーザの違和感を解消する。
【解決手段】 リモコン200からアンロック指令が出力されると、車両ドア制御システムは、車両ドアのラッチ機構を、フルラッチである状態からハーフラッチに制御する。その後、乗員がオープナスイッチ22を操作すると、車両ドアのラッチ機構を、ハーフラッチである状態からラッチリリースに制御する。これにより、アンロック指令を出力したときにドアがハーフラッチ状態となるから、乗員はドアを開く準備が整ったことを容易に知ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両ドア制御システム及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ドアロックがロック状態で、ドアが閉じている状態の車両に乗り込む場合に、ユーザの所有する携帯機からのアンロック信号を受信し、ドアロックをアンロックさせた後、ユーザがドア近傍に設けられたドアオープナースイッチを操作すると、ドアのラッチをリリースさせることで、ドアがユーザに向かって開くようにした技術が知られている。
【特許文献1】特開2003−262054号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら上述の技術では、ユーザがドアオープナースイッチを操作すると、ドアのラッチをリリースさせるようにしていたので、例えば傾斜地に車両が駐車しているような場合には、ユーザがドアオープナースイッチを操作するとユーザの意図する以上の速度でドアが開く可能性があり、違和感があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、車両ドアのロック機構をロック、アンロック状態に駆動するロック駆動手段と、車両ドアのラッチ機構をフルラッチ、ハーフラッチ、フルリリース状態に駆動するラッチ駆動手段とを備える車両ドア制御システムおよびドア開閉方法に適用される。そして、アンロック指令を受信すると、受信したアンロック指令に基づいて、ロック機構をロックされた状態からアンロック状態へ駆動制御するとともに、ラッチ機構をハーフラッチ状態へ駆動制御し、その後、ラッチ機構をフルリリースすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、車両ドアのラッチ機構をフルリリースさせる前に、車両ドアがこれから開くことを予めユーザが認識し易いように提示することで、ユーザの違和感を解消できる車両ドアの制御システム及び制御方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
−第1の実施の形態−
<1.制御システムの構成(図1)>
図1は、本発明の実施形態による車両ドア制御システムの構成例を示すブロック図である。この制御システム100は車両に備えられたものであり、コントローラ10に、アンテナ21、オープナスイッチ22、ハーフラッチスイッチ23、フルラッチスイッチ24、ロックセンサ25、ドア開スイッチ26、ラッチ駆動モータ31、ロック駆動モータ32が、それぞれ接続されて構成されている。そして、以下で詳細に説明するように、本実施の形態による車両ドア制御システムでは、乗員のリモコン操作によりアンロック指令を受信すると、ロック状態のドアをいったんハーフラッチ状態とし、その後、乗員がドア開放の意図を示すことによりドアをフルリリース状態とするものである。
【0007】
コントローラ10は、CPU11、ROM12、RAM13を備えたコンピュータ装置であり、CPU11はコントローラ10による各種処理を司るものである。ROM12はCPU11にて実行される各種プログラムや、キー照合に用いるキーID等を格納している。RAM13はCPU11による処理結果を一時的に格納する動作領域として機能する。
【0008】
アンテナ21は、ユーザが携帯するリモコン200からの電波信号(ロック指令又はアンロック指令)を受信してコントローラ10に送るものである。
なお、このリモコン200は、電波送信用のアンテナ210と、操作部であるLOCKボタン220及びUNLOCKボタン230とを備えている。ユーザが例えば車両外部からLOCKボタン220またはUNLOCKボタン230を操作すると、キーIDを含む電波信号(ロック指令又はアンロック指令)を、アンテナ210を介して発信する。
【0009】
オープナスイッチ22は、車両ドア外面の取っ手付近に設けられた図示しないスイッチボタンによって操作される。ユーザによりオープナスイッチ22が操作されると、ドア開き入力信号をコントローラ10に送る。
【0010】
ハーフラッチスイッチ23は、車両ドアのラッチ機構に設けられており、ラッチ機構によりドアのラッチがハーフラッチ(半ドア)であるときにON状態となり、それ以外の状態(ラッチリリース又はフルラッチ)であるときにOFF状態となる。ハーフラッチスイッチ23のON/OFF状態はコントローラ10から読み取り可能になっている。
【0011】
フルラッチスイッチ24は、車両ドアのラッチ機構に設けられており、ドアのラッチがフルラッチであるときにON状態となり、それ以外の状態(ラッチリリース又はハーフラッチ)であるときにOFF状態となる。フルラッチスイッチ24のON/OFF状態はコントローラ10から読み取り可能になっている。
【0012】
ロックセンサ25は、車両ドアのロック機構に設けられており、ロック機構によってドアがロックされているときはON状態となり、アンロックのときはOFF状態となる。ロックセンサ25のON/OFF状態はコントローラ10から読み取り可能になっている。
【0013】
ラッチ駆動モータ31は、車両ドアのラッチ機構に設けられている。このラッチ駆動モータ31は、コントローラ10からの指令に基づき、ラッチ機構をフルラッチからハーフラッチへ、ハーフラッチからフルラッチ又はラッチリリースへ、それぞれ駆動制御する。
【0014】
ロック駆動モータ32は、車両ドアのロック機構に設けられている。このロック駆動モータ32は、コントローラ10からの指令に基づき、ロック機構をロックされている状態からアンロック状態へ、アンロックされている状態からロック状態へ、それぞれ駆動制御する。ドア開スイッチ26は、ドアの開閉に応じてドア開信号またはドア閉信号をコントローラ10へ出力する。
【0015】
<2.第1の実施の形態の作用(図2)>
図2は、本発明の第1の実施の形態による制御システム及び制御方法における処理動作を説明するフローチャートである。この処理は、図1の車両ドア制御システムのコントローラ10によって実行される。
【0016】
ステップS101において、ドア開スイッチ26及びロックセンサ25の状態を読み取り、ドア閉かつドアロックの状態であれば次に進み、そうでない場合は元に戻って、ドア閉かつドアロックの状態になるまで待つ。
【0017】
ドア閉かつドアロックの状態であった場合(ステップS101:YES)、ステップS102において、アンテナ21におけるアンロック指令の受信を判定する。アンロック指令を受信した場合は次に進み、そうでない場合はアンロック指令を受信するまで受信判定を繰り返す。
【0018】
アンロック指令を受信した場合(ステップS102:YES)、ステップS103において、ROM12が記憶しているキーIDを読み出し、受信したアンロック指令に含まれるキーIDとの照合を実行する。
【0019】
次にステップS104において、照合が成功すればアンロック条件が成立し、次に進む。後述の第2実施の形態で説明するように、アンロック条件の成立に関する内部フラグをRAM13に記憶できるようにし、キーIDの照合が成功した段階で内部フラグをアンロック条件の成立状態としても良い。キーIDの照合が不成功であればアンロック条件は不成立であり、ステップS101に戻る。
【0020】
キーIDの照合が成功した場合(ステップS104:YES)、ステップS105において、ロック駆動モータ32及びラッチ駆動モータ31によりロック機構とラッチ機構を駆動して、ドアロックを解除しかつラッチをハーフラッチに制御する。
【0021】
次にステップS106においてロックセンサ25及びハーフラッチスイッチ23の状態を読み取り、ロックが解除されかつラッチがハーフラッチとなっているか否かを判定する。ロック解除かつハーフラッチであれば次に進み、そうでない場合はステップS105に戻ってモータ駆動を再度実行する。
【0022】
ロック解除かつハーフラッチとなった場合(ステップS106:YES)、ステップS107においてタイマーを起動させ、一定時間(例えば10秒)のカウントを開始する。カウントが一定時間に達した後の処理(ステップS112)については後述することとし、まずはカウント開始後の処理を説明する。
【0023】
ステップS108において、オープナスイッチ22が操作されたか否かを判定する。オープナスイッチ22が操作された場合(ステップS108:YES)、ラッチリリース条件が成立してステップS109に移行し、ラッチ駆動モータ31によりラッチ機構を駆動してハーフラッチからラッチリリースに制御する。なお、この場合タイマーのカウントは終了する。
【0024】
次にステップS110において、ハーフラッチスイッチ23及びフルラッチスイッチ24の状態を読み取り、いずれもOFFとなっているか否かを判定する。いずれもOFFであればラッチリリースの状態であり、ドアが開くので一連の処理を終了する。そうでない場合はステップS109に戻ってモータ駆動を再度実行する。
【0025】
上述のタイマーによるカウント開始後、オープナスイッチ22が操作されないうちは(ステップS108:NO)、まず、ステップS111において、ロック指令をアンテナ21が受信したか否かを判定する。
【0026】
ロック指令を受信しない場合(ステップS111:NO)、ステップS112において上述のタイマーのカウントが上記一定時間に達したか否かを判定し、一定時間に達していない場合には(ステップS112:NO)、ステップS108に戻ってオープナスイッチ22が操作されたか否かを再度判定する。
【0027】
ロック指令を受信した場合(ステップS111:YES)或いは上述のタイマーのカウントが上記一定時間に達した場合(ステップS112:YES)、タイマーのカウントを終了し、ステップS113においてラッチ駆動モータ31によりラッチ機構を駆動してハーフラッチからフルラッチに制御する。
【0028】
次にステップS114において、フルラッチスイッチ24の状態を読み取り、ONとなっているか否かを判定する。ONであればフルラッチの状態であるので一連の処理を終了する。そうでない場合はステップS113に戻ってモータ駆動を再度実行する。
なお、ラッチ機構によりドアラッチがフルラッチになって一定時間後(例えば30秒)、盗難防止のために別途設けられるオートリロック機能が働くことにより、ロック駆動モータ32も駆動されてドアをロックする。このようなオートリロック機能を用いずにステップS113においてロック駆動モータ32も駆動させ、ドアをロックしても良い。
【0029】
<3.第1実施の形態の作用効果>
(1)車両ドアのラッチ機構によりドアラッチをフルリリースさせる前にいったんハーフラッチとして、車両ドアがこれから開くことを予めユーザが認識し易いように提示することで、ユーザの違和感を解消することができる。
(2)また、ステップS108においてオープナスイッチ22が操作された場合にラッチリリース条件成立としたので、ユーザがドアに触れている状態でのラッチリリースとなる。従って、開こうとするドアをユーザが自然に支えることができるので、ユーザの違和感を一層解消することができる。
【0030】
(3)また、ステップS105及びS106においてフルラッチからハーフラッチとなった後、一定時間以内にラッチリリース条件が成立しない場合にはフルラッチに制御するので、不意のリモコン操作などによってハーフラッチとなっても、再度フルラッチに戻すことができる。
(4)また、ステップS105及びS106においてフルラッチからハーフラッチとなった後、ラッチリリース条件の成立前にロック指令を受信した場合にはフルラッチに制御するので、ハーフラッチ後のリモコン操作などにより、再度フルラッチに戻すことができる。
【0031】
−第2の実施の形態−
図1の制御システムは第1の実施の形態と同様であり説明を相違点を主に説明する。
<4.第2の実施の形態の作用(図3)>
図3は、本発明の第2の実施の形態による制御システム及び制御方法における処理動作を説明するフローチャートである。この処理は、図1の車両ドア制御システムのコントローラ10によって実行される。図2に示す第1実施の形態と同様の処理には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0032】
本第2実施の形態では、ステップS104においてキーIDの照合に成功しアンロック条件が成立すると、ステップS202において、オープナスイッチ22が操作されたか否かを判定する。
【0033】
オープナスイッチ22が操作された場合(ステップS202:YES)、ステップS105に進み、ロック駆動モータ32及びラッチ駆動モータ31によりロック機構とラッチ機構をそれぞれ駆動して、ドアロックを解除しかつドアラッチをハーフラッチに制御する。この場合のその後の処理は第1実施の形態と同様であり、再度オープナスイッチ22が操作された場合は(ステップS108:YES)、ラッチリリース条件が成立してラッチリリースされる。すなわち、ドアを開けるために、オープナスイッチ22を、ハーフラッチへの制御時とラッチリリースへの制御時の少なくとも2回操作することになる。
【0034】
オープナスイッチ22が操作されない場合(ステップS202:NO)、ステップS203に進み、アンロック条件成立後一定時間経過したか否かを判定する。一定時間の判定方法は特に図示しないがアンロック条件成立後にタイマーのカウントを開始しておき、ステップS203にてカウント数を判定すればよい。
【0035】
アンロック条件成立後一定時間経過しないうちは(ステップS203:NO)ステップS202に戻ってオープナスイッチ22の操作を判定する。アンロック条件成立後オープナスイッチ22が操作されずに一定時間経過した場合は(ステップS203:YES)、一連の処理を終了する。なお、この場合、照合OKのデータを消去する。
【0036】
<5.第2実施の形態の効果>
(1)第1実施の形態の効果に加えて、ステップS202において、ハーフラッチへの制御時にもオープナスイッチ22の操作を必要としているので、意図しない車両ドアの開放を一層防止することができる。
【0037】
<6.変形例>
以上述べた第1実施の形態及び第2実施の形態では、ステップS105及びS106においてハーフラッチとなった後、オープナスイッチ22が操作される前に、一定時間経過した場合又はロック指令を受信した場合にフルラッチに制御することとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0038】
例えばステップS105及びS106においてハーフラッチとなった後、一定時間経過した場合にラッチリリースするようにしても良い。この場合でも、ラッチリリース前にハーフラッチとして車両ドアがこれから開くことを予めユーザが認識し易いように提示することで、ユーザの違和感を解消できる。これによれば、ハーフラッチとなった後にオープナスイッチ22の操作を待つ必要がないので、特に第1実施の形態に適用した場合はオープナスイッチ22が無くても良い。
【0039】
また、以上述べた第1実施の形態及び第2実施の形態では、リモコン200は、ユーザがLOCKボタン220またはUNLOCKボタン230を操作すると、ロック指令又はアンロック指令を発信するものとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0040】
例えば、リモコン200からの電波信号は、車両に設けられたオープナスイッチ22などの操作部をユーザが操作することにより、車両からリクエスト信号をリモコン200に送信し、これを受けたリモコン200がロック指令又はアンロック指令を発信することとしてもよい。これによれば、第1実施の形態に適用した場合はドアを開けるためにオープナスイッチ22を2回操作することになり、第2実施の形態に適用した場合はドアを開けるためにオープナスイッチ22を3回操作することになる。
【0041】
また例えば、リモコン200からの電波信号は、車両に設けられた電波発信装置からの無線通信圏内にリモコン200が入った場合に、この電波発信装置が発信するリクエスト信号を受けたリモコン200がロック指令又はアンロック指令を発信することとしてもよい。
【0042】
<7.用語の説明等>
なお、以上説明した実施形態におけるロック駆動モータ32は本発明の「ロック駆動手段」に、ラッチ駆動モータ31は「ラッチ駆動手段」に、アンテナ21は「受信手段」に、コントローラ10は「制御手段」、「アンロック条件判定手段」及び「ラッチリリース条件判定手段」に、オープナスイッチ22は「ドア開き入力手段」に、リモコン200は「携帯機」に、LOCKボタン220及びUNLOCKボタン230は「携帯機に設けられた操作部」に、LOCKボタン220は「ドアロック入力手段」にそれぞれ相当する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1の実施形態による車両ドア制御システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施の形態による制御システム及び制御方法における処理動作を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の第2実施の形態による制御システム及び制御方法における処理動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0044】
10…コントローラ 21…アンテナ
22…オープナスイッチ 31…ラッチ駆動モータ
32…ロック駆動モータ 100…制御システム
200…リモコン 210…アンテナ
220…LOCKボタン 230…UNLOCKボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ドアのロック機構をロック、アンロック状態に駆動するロック駆動手段と、
車両ドアのラッチ機構をフルラッチ、ハーフラッチ、フルリリース状態に駆動するラッチ駆動手段と、
アンロック指令を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信したアンロック指令に基づいて、前記ロック機構がロックされた状態からアンロック状態へ駆動制御するとともに前記ラッチ機構をフルリリース状態からハーフラッチ状態へ駆動制御し、その後、前記ラッチ機構をフルリリースさせる制御手段とを具備することを特徴とする車両ドア制御システム。
【請求項2】
請求項1に記載の車両ドア制御システムにおいて、
前記制御手段は、前記受信手段により受信したアンロック指令に基づいて、前記ロック機構がロックされた状態からのアンロック条件を判定するアンロック条件判定手段と、
前記ラッチ機構がハーフラッチである状態からのラッチリリース条件を判定するラッチリリース条件判定手段とを備え、
前記制御手段は、
(1)前記アンロック条件判定手段が前記アンロック条件の成立を肯定した後に、前記ロック機構のロックをアンロックさせ、
(2)前記アンロック条件判定手段が前記アンロック条件の成立を肯定した後に、前記ラッチ機構を、フルラッチである状態からハーフラッチに制御し、かつ、
(3)前記ラッチリリース条件判定手段が前記ラッチリリース条件の成立を肯定した後に、前記ラッチ機構を前記ハーフラッチである状態からラッチリリースに制御することを特徴とする車両ドア制御システム。
【請求項3】
請求項2に記載の車両ドア制御システムにおいて、
ユーザによるドア開き入力を受け付けるドア開き入力手段を更に備え、
前記ラッチリリース条件判定手段は、前記ドア開き入力手段が前記ドア開き入力を受け付けた場合に、前記ラッチリリース条件の成立を肯定することを特徴とする車両ドア制御システム。
【請求項4】
請求項3に記載の車両ドア制御システムにおいて、
前記制御手段は、
(1)前記アンロック条件判定手段が前記アンロック条件の成立を肯定し、かつ前記ドア開き入力手段が前記ドア開き入力を受け付けた場合に、前記ロック機構のロックをアンロックさせ、
(2)前記アンロック条件判定手段が前記アンロック条件の成立を肯定し、かつ前記ドア開き入力手段が前記ドア開き入力を受け付けた場合に、前記ラッチ機構をフルラッチである状態からハーフラッチに制御し、
(3)前記ラッチリリース条件判定手段は、再度前記ドア開き入力手段が前記ドア開き入力を受け付けた場合に、前記ラッチリリース条件の成立を肯定することを特徴とする車両ドア制御システム。
【請求項5】
請求項2乃至請求項4の何れか一項に記載の車両ドア制御システムにおいて、
前記制御手段は、前記ラッチ機構をフルラッチである状態からハーフラッチに制御した後、一定時間以内に前記ラッチリリース条件判定手段が前記ラッチリリース条件の成立を肯定しない場合に、前記ラッチ機構を前記ハーフラッチである状態からフルラッチに制御することを特徴とする車両ドア制御システム。
【請求項6】
請求項2乃至請求項4の何れか一項に記載の車両ドア制御システムにおいて、
ユーザによるドアロック入力を受け付けるドアロック入力手段を更に備え、
前記制御手段は、前記ラッチ機構をフルラッチ状態からハーフラッチ状態に制御した後、前記ラッチリリース条件判定手段が前記ラッチリリース条件の成立を肯定しない内に前記ドアロック入力手段が前記ドアロック入力を受け付けた場合に、前記ラッチ機構を前記ハーフラッチ状態からフルラッチ状態に制御することを特徴とする車両ドア制御システム。
【請求項7】
請求項2乃至請求項6の何れか一項に記載の車両ドア制御システムにおいて、
前記受信手段が受信するアンロック指令は、携帯機に設けられた操作部がユーザにより操作されると発信されることを特徴とする車両ドア制御システム。
【請求項8】
請求項2乃至請求項6の何れか一項に記載の車両ドア制御システムにおいて、
前記受信手段が受信するアンロック指令は、前記車両に設けられた操作部がユーザにより操作されると、携帯機から発信されることを特徴とする車両ドア制御システム。
【請求項9】
請求項2乃至請求項6の何れか一項に記載の車両ドア制御システムにおいて、
前記受信手段が受信するアンロック指令は、携帯機が前記車両との所定の通信圏内に入ると、前記携帯機から発信されることを特徴とする車両ドア制御システム。
【請求項10】
車両ドアのロック機構をロック、アンロック状態に駆動するロック駆動手段と、
車両ドアのラッチ機構をフルラッチ、ハーフラッチ、フルリリース状態に駆動するラッチ駆動手段とを備える車両のドア開閉方法において、
アンロック指令を受信し、
受信したアンロック指令に基づいて、前記ロック機構をロックされた状態からアンロック状態へ駆動制御するとともに前記ラッチ機構をハーフラッチ状態へ駆動制御し、その後、前記ラッチ機構をフルリリースすることを特徴とする車両のドア開閉方法。
【請求項11】
キーIDを含むアンロック指令を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにより受信したアンロック指令に基づいて、前記ロック機構がロックされた状態からのアンロック条件を判定するアンロック条件判定ステップと、
前記アンロック条件判定ステップにより前記アンロック条件の成立を肯定した後に、前記ロック機構のロックをアンロックさせるロック制御ステップと、
前記アンロック条件判定ステップにより前記アンロック条件の成立を肯定した後に、前記ラッチ機構を、フルラッチである状態からハーフラッチに制御するハーフラッチ制御ステップと、
前記ラッチ機構がハーフラッチである状態からのラッチリリース条件を判定するラッチリリース条件判定ステップと、
前記ラッチリリース条件判定ステップにより前記ラッチリリース条件の成立を肯定した後に、前記ラッチ機構を前記ハーフラッチである状態からラッチリリースに制御するラッチリリース制御ステップとを備えたことを特徴とする車両ドア制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−291522(P2006−291522A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−111796(P2005−111796)
【出願日】平成17年4月8日(2005.4.8)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】