説明

車両用アンテナ装置

【課題】実環境に合わせた放射指向性を実現して高い感度性能を発揮することができる車両アンテナ装置を提供する。
【解決手段】リア窓ガラス112上に配置された同一形状の平衡給電型の第1のアンテナ101および第2のアンテナ104を有し、第1のアンテナ101および第2のアンテナ104はリア窓ガラス112の枠辺の2つ以上の辺に沿って配置され、さらに、2つのアンテナはそれぞれリア窓ガラス112において対称に配置され、第1のアンテナ101と第2のアンテナ104のいずれかと合成分配器109との間に、第1のアンテナ101と第2のアンテナ104の動作位相を逆位相になるように調整可能な位相器110を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車などの車両の窓ガラスに搭載された車両用アンテナ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の窓ガラスに搭載された車両用アンテナ装置として、自動車の前面ガラスにその上辺に沿って設けられた第1のアンテナ線と、下辺に沿って設けられた第2のアンテナ線と、上記第1または第2のアンテナ線を選択して受信する切換スイッチ手段とを夫々具備するものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のものは、特にスペースダイバシティ受信を効果的に行うことができる。
【0004】
また、従来の別の窓ガラスに搭載された車両用アンテナ装置として、フロントガラスの上縁に対して直角に下に向けて第1のエレメントを配設し、前記第1のエレメントとともに逆L字状となるように前記上縁に沿って第2のエレメントを配設し、前記第1のエレメントの長さを送受信周波数帯の1/4波長の実効長に設定し、前記第2のエレメントの長さを前記送受信周波数帯の1/4波長の実効長に設定し、前記第1のエレメントに同軸線路の中心導体を電気的接続し、前記第2のエレメントに前記同軸線路の外部導体を電気的接続して構成されているものが知られている(例えば特許文献2参照)。
【0005】
特許文献2に記載のものは、車両のフロントガラスの上縁部に、アンテナを2つ配設することで、ダイバーシティアンテナとしても作用させることが可能である。
【0006】
また、従来の別の窓ガラスに搭載された車両用アンテナ装置として、窓のガラス板に複数のアンテナを設け、複数のアンテナの受信信号のうち適正な方を利用するようにしたダイバーシティ受信アンテナにおいて、複数のアンテナのうちの少なくとも1つと受信機との間に位相調整回路を接続することを特徴としたものが知られている(例えば特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開昭58−070643号公報
【特許文献2】特開2010−045740号公報
【特許文献3】特開平8−307132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の車両用アンテナ装置においては、複数のアンテナを用いるダイバーシティアンテナにより受信感度を改善できるとは言え、実環境(電波の到来仰角が0〜20度付近に集中)に適応するように車両の垂直面におけるアンテナの放射指向性を適正化することが必ずしも出来ていない問題があった。
【0009】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、垂直面におけるアンテナの放射指向性を実環境に適正化することができ、高い受信感度を確保した車両用アンテナ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明は、窓ガラス上の第1の平衡給電型アンテナと、前記窓ガラス上の前記第1のアンテナと同一形状の第2の平衡給電型アンテナと、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの給電部と接続される合成分配器と、前記合成分配器と接続される受信部とを備え、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナは前記窓ガラスの枠辺の2つ以上の辺に沿って配置され、かつ、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナは前記窓ガラスにおいて対称に配置されており、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナのうち少なくともひとつのアンテナと前記合成分配器との間に、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの動作位相を逆位相になるように調整可能な位相器を備えるという構成を有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、実環境に合わせた放射指向性を実現することで、高い感度性能を発揮することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態1におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置の構成図
【図2】本発明の実施の形態1〜5におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置を搭載する車両を示す図
【図3】本発明の実施の形態1におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置の動作説明図
【図4】本発明の実施の形態1におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置の効果説明図
【図5】(a)本発明の実施の形態2におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置の構成図(b)本発明の実施の形態2におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置の指向性利得を示すおよび効果説明図
【図6】(a)本発明の実施の形態3におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置の構成図(b)本発明の実施の形態3におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置の指向性利得を示すおよび効果説明図
【図7】本発明の実施の形態4におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置の構成図
【図8】本発明の実施の形態5におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置の構成図
【図9】本発明の実施の形態5におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置の指向利得を示す図であって(a)は、選択ダイバーシティアンテナとして動作させた場合を示す図(b)は、アレーアンテナとして動作させた場合を示す図
【図10】従来のリア窓ガラス搭載アンテナ装置の構成図
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施の形態1)
本発明は、実環境に合わせたアンテナの放射指向性制御により高い受信感度性能を有し、車両の窓ガラスに搭載された車両用アンテナ装置に関するものである。
【0014】
以下、本発明の実施の形態1における車両用アンテナ装置について図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1は本発明の実施の形態1における車両用アンテナ装置をリア窓ガラスに搭載した構成図であり、図2は、リア窓ガラスに車両用アンテナ装置を備えた車両の全体図である。
【0016】
なお、本発明の車両用アンテナ装置として、例えば、周波数76〜108MHz帯のFMラジオの受信用アンテナとして説明する。
【0017】
図1において、リア窓ガラス搭載アンテナ装置120は、図2に示す車両100に搭載され、リア窓ガラス112と、リア窓ガラス112上に配置された第1のアンテナ101
および第2のアンテナ104と、それぞれのアンテナに対応する第1のバラン107および第2のバラン108と、合成分配器109と、位相器110と、受信部111とを有する。
【0018】
第1のアンテナ101は導電性の材料で形成され、リア窓ガラス112の上辺側に貼付されたアンテナ素子102と、リア窓ガラス112の右辺側に貼付されたアンテナ素子103とでL字形状に構成される。
【0019】
第1のアンテナ101は平衡給電型のアンテナであるため、アンテナ素子102およびアンテナ素子103に第1のアンテナの給電部181が設けられ、第1のアンテナの給電部181はリア窓ガラス112の上辺の右端側に配置される。
【0020】
さらに、第1のアンテナの給電部181は、不平衡線路を平衡線路に変換する素子である第1のバラン107に接続されることにより、第1のアンテナ101はダイポールアンテナとして動作する。
【0021】
第2のアンテナ104は導電性の材料で形成され、リア窓ガラス112の下辺側に貼付されたアンテナ素子105と、リア窓ガラス112の左辺側に貼付されたアンテナ素子106とでL字形状に構成される。
【0022】
第2のアンテナ104は平衡給電型のアンテナであるため、アンテナ素子105およびアンテナ素子106に第2のアンテナの給電部182が設けられ、第2のアンテナの給電部182はリア窓ガラス112の下辺の左端側に配置される。
【0023】
第2のアンテナの給電部182は、不平衡線路を平衡線路に変換する素子である第2のバラン108に接続されることにより、第2のアンテナ104はダイポールアンテナとして動作する。
【0024】
さらに、第1のバラン107は、他端子が合成分配器109に接続され、第2のバラン108は、他端子が位相器110を介して合成分配器109に接続される。
【0025】
合成分配器109は、第1のアンテナ101より受信された信号と、第2のアンテナ104より受信された信号を合成して受信部111へ出力する。
【0026】
受信部111は、合成分配器109で合成された信号を増幅させ、受信信号をデータ信号に復調するための機能を備える。
【0027】
第1のアンテナを形成するアンテナ素子102およびアンテナ素子103の素子長は、例えば、FMラジオの動作周波数の略1/4波長であり、アンテナ素子102とリア窓ガラス112の上辺との間隔は例えば1/30波長とし、アンテナ素子103とリア窓ガラス112の右辺との間隔は例えば1/30波長とする。
【0028】
第2のアンテナを形成するアンテナ素子105およびアンテナ素子106の素子長は、例えば、FMラジオの動作周波数の略1/4波長であり、アンテナ素子105とリア窓ガラス112の下辺との間隔は例えば1/30波長とし、アンテナ素子106とリア窓ガラス112の左辺との間隔は例えば1/30波長とする。
【0029】
したがって、素子長が略1/2波長のダイポールアンテナとして動作し、素子形状が同一な2つのアンテナがリア窓ガラス112の右上と左下を結ぶ対角線に対し対照に配置されることになる。
【0030】
また、アンテナ素子102とアンテナ素子105との間隔は略1/4波長とし(図1に示すL1)、アンテナ素子103とアンテナ素子106との間隔も略1/4波長とする(図1に示すL2)。
【0031】
以上のように構成されたリア窓ガラス搭載アンテナ装置120について、以下にその動作を説明する。
【0032】
位相器110は、合成分配器109から見た第1のアンテナ101の動作位相と、合成分配器109から見た第2のアンテナ104の動作位相とが逆位相となるように調整される。
【0033】
つまりは、第1のアンテナ101と第2のアンテナ104は、逆位相で動作するアレーアンテナとなる。
【0034】
このとき、ある時間において、第1のアンテナ101と第2のアンテナ104に流れるアンテナ電流を図3に示す。なお、図1と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
【0035】
ここで、図3において、第1のアンテナ101のアンテナ素子102の給電部端を点A、開放端を点B、アンテナ素子103の給電部端を点C、開放端を点D、第2のアンテナ104のアンテナ素子105の給電部端を点E、開放端を点F、アンテナ素子106の給電部端を点G、開放端を点Hと定義する。
【0036】
AB、CD、EF、GHの長さは使用する周波数において略1/4波長であるため、点B、点D、点Fおよび点Hは電流の節(電流値の極小値)、点A、点C、点Eおよび点Gは電流の腹(電流の極大値)となる(一般的にアンテナ電流は、アンテナの端点から1/4波長ごとに電流の節と電流の腹が交互に現れる。)。
【0037】
さらに、電流の節では電流の流れる方向が逆向きとなり、電流の腹では電流が強めあう向きに電流が流れる。つまりは、電流の節から節へアンテナ電流は流れることになる。
【0038】
ここで、受信部111へ流れ込むアンテナ電流は、合成分配器109により第1のアンテナ101へ至る配線と、位相器110および第2のアンテナ104へ至る配線に分かれて流れている。位相器110は、合成分配器109から第1のアンテナの給電部181へ至る配線による位相の回転と、合成分配器109から第2のアンテナの給電部182へ至る配線による位相の回転の差を任意に設定することができる。
【0039】
ここで、第1のアンテナ101のアンテナ素子102をアンテナ電流132(すなわち点Aから点Bへ)が流れるとき、第2のアンテナ104のアンテナ素子105をアンテナ電流135(すなわち点Eから点Fへ)が流れるように、位相器110を調整する。
【0040】
リア窓ガラス112に垂直な面から第1のアンテナ101と第2のアンテナ104を眺めたとき、第1のアンテナ101のアンテナ素子102と第2のアンテナ104アンテナ素子105には、互いに逆方向に電流が流れることになる。このような状態を「逆位相」と定義する。
【0041】
したがって、第1のアンテナ101と第2のアンテナ104を逆位相で動作させたとき、図3に示すように、第1のアンテナ101には、矢印の向きにアンテナ電流132とアンテナ電流133が流れ、第2のアンテナ104には、矢印の向きにアンテナ電流135
とアンテナ電流136が流れる。
【0042】
すなわち、第1のアンテナ101のアンテナ素子102に流れるアンテナ電流132と第2のアンテナ104のアンテナ素子105に流れるアンテナ電流135は逆向きとなる。
【0043】
さらに、第1のアンテナ101のアンテナ素子103に流れるアンテナ電流133と第2のアンテナ104のアンテナ素子106に流れるアンテナ電流136も逆向きとなる。
【0044】
このとき、波長に対して十分遠方の+Z軸方向からリア窓ガラス112に至る電波が第1のアンテナ101へ誘導するアンテナ電流と、第2のアンテナ104へ誘導するアンテナ電流は、合成分配器109において互いの電流は打ち消しあうことになるため、受信部111へ流れ込む電流は小さくなる。
【0045】
このように受信部が取り出しうる電流が少ない状態を、「+Z軸方向へのアンテナの指向性利得が小さい」と呼ぶ。
【0046】
一方、X軸およびY軸方向では、第1のアンテナ101と第2のアンテナ104の間隔が離れているため、波長に対して十分遠方のX軸およびY軸方向からリア窓ガラス112に至る電波が第1のアンテナ101へ誘導するアンテナ電流と、第2のアンテナ104へ誘導するアンテナ電流は、合成分配器109において打ち消しあうことなく、受信部111には有限の電流が流れ込む。すなわち、X軸およびY軸方向へのアンテナの指向性利得は、+Z軸方向のように小さくはならない。
【0047】
図4は、図2の車両100のドア方向と天頂方向からなる垂直面(YZ面)での水平偏波におけるアンテナの指向性利得を示した図である。
【0048】
まず、指向性利得140は、図10に示す従来のリア窓ガラス搭載アンテナ装置121を車両100に搭載した場合のものである。
【0049】
また、指向性利得141は、図1のリア窓ガラス搭載アンテナ装置120を車両100に搭載した場合のものである。
【0050】
ここで、指向性利得141は、リア窓ガラス搭載アンテナ装置120において位相器110を調整し、合成分配器109から見た第1のアンテナ101の動作位相と第2のアンテナ104の動作位相を「逆位相」とした場合のものである。
【0051】
指向性利得140の最大方向は仰角(Y軸からZ軸への角度)90度(+Z軸方向)であるのに対し、指向性利得141の最大方向は仰角40度である。
【0052】
ここで、実環境におけるFMラジオ電波の到来方向は仰角0〜20度付近に集中していることが知られている。
【0053】
したがって、指向性利得141は最大方向の仰角が低くなったために、仰角20度を中心とした指向性利得が改善し、平均実効利得(MEG:Mean Effective Gain)が指向性利得140に比べ約4dB改善する。
【0054】
よって、従来のリア窓ガラス搭載アンテナ装置に対して、高い感度性能を実現することができる。
【0055】
なお、本実施の形態では、第1のアンテナ101と第2のアンテナ104はリア窓ガラス112の右上側および左下側の対角にそれぞれのアンテナの給電部を配置した構成を例示したが、左上側および右下側の対角それぞれのアンテナの給電部を配置した構成としても同様の効果が得られる。
【0056】
なお、本実施の形態では、合成分配器109からみた第1のアンテナ101の動作位相と第2のアンテナ104の動作位相を逆位相とする手段として位相器を用いたが、合成分配器109と第1のバラン107とを接続する線路の長さおよび合成分配器109と第2のバラン108を接続する線路の長さを調整することでも同様の効果が得られる。
【0057】
なお、本実施形態では、第1のアンテナ101と第2のアンテナ104の素子形状が同一な場合について説明したが、発明の効果を得るためには、数センチメートルの誤差は許容される。
【0058】
なお、本実施形態では、FM受信用のアンテナとして説明したが、デジタルテレビのアンテナであっても、同様な効果が得られる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における車両用アンテナ装置について図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
【0059】
図5(a)におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置122と、図1におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置120との違いは、第1のアンテナ151および第2のアンテナ154の配置である。
【0060】
第1のアンテナ151は、導電性の材料で形成され、リア窓ガラス112の上辺側から開放端が右辺側になるように貼付されたアンテナ素子152と、リア窓ガラス112の上辺側から開放端が左辺側になるように貼付されたアンテナ素子153とでコの字形状に構成される。第1のアンテナ151は平衡給電型のアンテナであるため、アンテナ素子152およびアンテナ素子153に第1のアンテナの給電部183が設けられ、第1のアンテナの給電部183はリア窓ガラス112の上辺側の中央に配置される。
【0061】
さらに、第1のアンテナの給電部183は、不平衡線路を平衡線路に変換する素子である第1のバラン107に接続されることにより、第1のアンテナ151はダイポールアンテナとして動作する。
【0062】
第2のアンテナ154は、導電性の材料で形成され、リア窓ガラス112の下辺側から開放端が右辺側になるように貼付されたアンテナ素子155と、リア窓ガラス112の下辺側から開放端が左辺側になるように貼付されたアンテナ素子156とでコの字形状に構成される。第2のアンテナ154は平衡給電型のアンテナであるため、アンテナ素子155およびアンテナ素子156に第2のアンテナの給電部184が設けられ、第2のアンテナの給電部184はリア窓ガラス112の下辺側の中央に配置される。
【0063】
さらに、第2のアンテナの給電部184は、不平衡線路を平衡線路に変換する素子である第2のバラン108に接続されることにより、第2のアンテナ154はダイポールアンテナとして動作する。
【0064】
第1のアンテナ151を形成するアンテナ素子152およびアンテナ素子153の素子長は、例えば、FMラジオの動作周波数の略1/4波長であり、アンテナ素子152およびアンテナ素子153とリア窓ガラス112の辺との間隔は例えば1/30波長とする。
【0065】
第2のアンテナ154を形成するアンテナ素子155およびアンテナ素子156の素子長は、例えば、FMラジオの動作周波数の略1/4波長であり、アンテナ素子155およびアンテナ素子156とリア窓ガラス112の辺との間隔は例えば1/30波長とする。
【0066】
したがって、素子長が略1/2波長のダイポールアンテナとして動作し、素子形状が同一な2つのアンテナがリア窓ガラス112の上辺と下辺に対照に配置されることになる。また、第1のアンテナ151と第2のアンテナ154との間隔は最長部で略1/4波長とする(図5に示すL3)。
【0067】
以上のように構成されたリア窓ガラス搭載アンテナ装置122について、その動作は、本発明の実施形態1におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置120と同様である。
【0068】
特に、車両100の前後方向と天頂方向からなる垂直面(XZ面)での水平偏波の指向性利得の改善効果がある。
【0069】
図5(b)は、XZ面における水平偏波方向の指向性利得を示す図であり、指向性利得142は、従来の車両用アンテナ装置(図10のリア窓ガラス搭載アンテナ装置121と同様に、図5(a)において、第1のアンテナ151のみが配置された場合)を車両100に搭載した場合における指向性利得を示す。
【0070】
指向性利得143は、図5(a)記載のリア窓ガラス搭載アンテナ装置(車両用アンテナ装置)122を車両100に搭載し、合成分配器109から見た第1のアンテナ151の動作位相と第2のアンテナ154の動作位相を「逆位相」となるように位相器110を調整した場合における指向性利得を示す。
【0071】
本発明の実施の形態1とほぼ同様に、指向性利得143は、最大方向の仰角が低くなり、仰角20度を中心とした平均実効利得が指向性利得142に比べ約4dB改善でき、高い感度性能を実現することができる。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3における車両用アンテナ装置について図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
【0072】
図6(a)におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置123と、図1におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置120との違いは、第1のアンテナ161および第2のアンテナ164の配置である。
【0073】
第1のアンテナ161は導電性の材料で形成され、リア窓ガラス112の右辺側から開放端が上辺側になるように貼付されたアンテナ素子162と、リア窓ガラス112の右辺側から開放端が下辺側になるように貼付されたアンテナ素子163とでコの字形状に構成される。第1のアンテナ161は平衡給電型のアンテナであるため、アンテナ素子162およびアンテナ素子163に第1のアンテナの給電部185が設けられ、第1のアンテナの給電部185はリア窓ガラス112の右辺側の中央に配置される。
【0074】
さらに、第1のアンテナの給電部185は、不平衡線路を平衡線路に変換する素子である第1のバラン107に接続されることにより、第1のアンテナ161はダイポールアンテナとして動作する。
【0075】
第2のアンテナ164は導電性の材料で形成され、リア窓ガラス112の左辺側から開
放端が上辺側になるように貼付されたアンテナ素子165と、リア窓ガラス112の左辺側から開放端が下辺側になるように貼付されたアンテナ素子166とでコの字形状に構成される。
【0076】
第2のアンテナ164は平衡給電型のアンテナであるため、アンテナ素子165およびアンテナ素子166に第2のアンテナの給電部186が設けられ、第2のアンテナの給電部186はリア窓ガラス112の左辺側の中央に配置される。
【0077】
さらに、第2のアンテナの給電部186は、不平衡線路を平衡線路に変換する素子である第2のバラン108に接続されることにより、第2のアンテナ164はダイポールアンテナとして動作する。
【0078】
第1のアンテナ161を形成するアンテナ素子162およびアンテナ素子163の素子長は、例えば、FMラジオの動作周波数の略1/4波長であり、アンテナ素子162およびアンテナ素子163とリア窓ガラス112の辺との間隔は例えば1/30波長とする。
【0079】
第2のアンテナ164を形成するアンテナ素子165およびアンテナ素子166の素子長は、例えば、FMラジオの動作周波数の略1/4波長であり、アンテナ素子165およびアンテナ素子165とリア窓ガラス112の辺との間隔は例えば1/30波長とする。
【0080】
したがって、素子長が略1/2波長のダイポールアンテナとして動作し、素子形状が同一な2つのアンテナがリア窓ガラス112の右辺と左辺に対照に配置されることになる。
【0081】
また、第1のアンテナ161と第2のアンテナ164との間隔は最長部で略1/4波長とする(図6に示すL4)。
【0082】
以上のように構成されたリア窓ガラス搭載アンテナ装置123について、その動作は、本発明の実施形態1におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置120と同様である。
【0083】
特に、図2記載の車両100のドア方向と天頂方向からなる垂直面(YZ面)での水平偏波の放射指向性に効果がある。
【0084】
図6(b)は、YZ面における水平偏波方向の指向性利得を示す図であり、指向性利得144は、従来の車両用アンテナ装置(図10のリア窓ガラス搭載アンテナ装置121と同様に、図6(a)において、第1のアンテナ161のみが配置された場合)を車両100に搭載した場合における指向性利得を示す。
【0085】
指向性利得145は、図6(a)記載のリア窓ガラス搭載アンテナ装置(車両用アンテナ装置)123を車両100に搭載し、合成分配器109から見た第1のアンテナ161の動作位相と第2のアンテナ164の動作位相を「逆位相」となるように位相器110を調整した場合における指向性利得を示す。
【0086】
本発明の実施の形態1とほぼ同様に、指向性利得145は、最大方向の仰角が低くなり、仰角20度を中心とした平均実効利得が指向性利得144に比べ約4dB改善でき、高い感度性能を実現することができる。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4における車両用アンテナ装置について図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
【0087】
図7におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置124と、図1におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置120との違いは、ヒータ導線を追記している点である。
【0088】
第1のヒータ導線171および第2のヒータ導線172は、導電性の材料で形成され、リア窓ガラス112上に貼付される。
【0089】
第1のヒータ導線171および第2のヒータ導線172は、リア窓ガラス112の上辺および下辺に略平行で略30mmの間隔で配置される複数の導線で構成、同一数の導線を有する。
【0090】
第1のヒータ導線171と第2のヒータ導線172とは紙面に向かって左右に隣り合って設けられ、第1のヒータ導線171と第2のヒータ導線172との間には、リア窓ガラス112の左上と右下を結ぶ対角線に沿って隙間が設けられている。この隙間は、例えば30mm程度の間隔とする。
【0091】
したがって、第1のヒータ導線171は、第1のアンテナ101の形状に沿った形状となるように、第2のヒータ導線172は、第2のアンテナ104の形状に沿った形状となるように、隙間が設けられる。
【0092】
ここで、第1のアンテナ101は第1のヒータ導線171とのみ近接し、第2のアンテナ104は第2のヒータ導線172とのみ近接する。
【0093】
また、第1のヒータ導線171および第2のヒータ導線172は、図示していないが、電源と車両100のグラウンドとに直流的には接続されているが、高周波的に離れている構造(例えばチョークコイルで接続、もしくはフィルタで接続)にて接続される。
【0094】
以上のように構成されたリア窓ガラス搭載アンテナ装置124について、以下にその動作を説明する。
【0095】
なお、図1と同一符号を付してある構成の動作は、本発明の実施形態1におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置120と同様である。
【0096】
第1のヒータ導線171および第2のヒータ導線172は、リア窓ガラス112の曇り止め機能を有するために、リア窓ガラス112のできるだけ全体に配線させることが望ましい。
【0097】
そのため、第1のアンテナ101および第2のアンテナ104と第1のヒータ導線171および第2のヒータ導線172との間隔は例えば50mm程度と非常に狭く、かつそれぞれが略平行に配置され、電磁的に結合しやすくなる。
【0098】
ここで、一般的なヒータ導線では、本願発明の第1のヒータ導線171と第2のヒータ導線172との間に設けられた隙間がなく繋がった構成を備えている。
【0099】
したがって、この繋がったヒータ導線に第1のアンテナ101および第2のアンテナ104が近接して電磁的に結合されると、第1のアンテナ101と第2のアンテナ104が繋がったヒータ導線を介して、電磁的に強く結合されるため、実施形態1で示した指向性利得の低仰角化による平均実効利得の改善効果が得られない。
【0100】
そこで、本願発明のように、第1のアンテナ101は第1のヒータ導線171とのみ近接し、第2のアンテナ104は第2のヒータ導線172とのみ近接するよう構成すること
で、第1のアンテナ101は第1のヒータ導線171とのみ電磁結合され、および第2のアンテナ104は第2のヒータ導線172とのみ電磁結合される。このとき、第1のヒータ導線171と第2のヒータ導線172は、それぞれ第1のアンテナ101と第2のアンテナ104のアンテナ電流がその外形部分に流れる。
【0101】
ここで、合成分配器109から見た第1のアンテナ101の動作位相と第2のアンテナ104の動作位相を「逆位相」となるように位相器110を調整した場合、第1のアンテナ101と第2のアンテナ104によって誘起される第1のヒータ導線171と第2のヒータ導線172に流れるアンテナ電流も逆向きとなり、第1のヒータ導線171と第2のヒータ導線172も「逆位相」となる。
【0102】
したがって、実施形態1で示した指向性利得の低仰角化による平均実効利得の改善効果が得られ、高い感度性能を実現することができる。
【0103】
なお、本実施形態では、第1のヒータ導線171と第2のヒータ導線172とを所定の隙間を隔てて配置しているが、これによらず、直流的には接続されているが、高周波的に離れている構造(例えばチョークコイルで接続、もしくはフィルタで接続)であれば、同様な効果が得られる。
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態5における車両用アンテナ装置について図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
【0104】
図8におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置200と、図1におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置120との違いは、第1の切り替えスイッチ211と、第2の切り替えスイッチ212と第3の切り替えスイッチ213と、第4の切り替えスイッチ214を備える点である。
【0105】
第1の切り替えスイッチ211は、端子Aを受信部113と、端子Bを合成分配器109と、端子Cを第4の切り替えスイッチ214の端子Aと接続される。
【0106】
第2の切り替えスイッチ212は、端子Aを第1のバラン107と、端子Bを合成分配器109と、端子Cを第4の切り替えスイッチ214の端子Bと接続される。
【0107】
第3の切り替えスイッチ213は、端子Aを第2のバラン108と、端子Bを位相器110と、端子Cを第4の切り替えスイッチ214の端子Cと接続される。
【0108】
第4の切り替えスイッチ214は、端子Aを第1の切り替えスイッチ211の端子Cと、端子Bは、第2の切り替えスイッチの端子Cと、端子Cは、第3の切り替えスイッチ213の端子Cと接続される。
【0109】
第1のアンテナ101のアンテナ素子102およびアンテナ素子103は、第1のバラン107に接続され、第1のバラン107は、第2の切り替えスイッチ212の端子Aに接続される。
【0110】
第2のアンテナ104のアンテナ素子105およびアンテナ素子106は、第2のバラン108に接続され、第2のバラン108は、第3の切り替えスイッチ213の端子Aに接続される。
【0111】
位相器110は、第3の切り替えスイッチ213の端子Bおよび合成分配器109に接
続される。
【0112】
受信部113は、第1のアンテナ101と第2のアンテナ104で受信される信号を増幅させ、受信信号をデータ信号に復調するための機能を備える。
【0113】
さらに、受信信号のレベルに応じて第1の切り替えスイッチ211〜第4の切り替えスイッチ214を切替える制御信号を出力する。
【0114】
以上のように構成されたリア窓ガラス搭載アンテナ装置200について、以下にその動作を説明する。リア窓ガラス搭載アンテナ装置200は、4つの切り替えスイッチにより、2つのアンテナ構成を有する。
【0115】
1つ目のアンテナ構成は、例えば、初期設定として、制御信号311により第1の切り替えスイッチ211の端子Aが端子Bと接続され、制御信号312により第2の切り替えスイッチ212の端子Aが端子Bと接続され、制御信号313により第3の切り替えスイッチ213の端子Aが端子Bと接続された構成である。
【0116】
このとき、第1のアンテナ101と第2のアンテナ104は、実施形態1と同様に、「逆位相」で動作するアレーアンテナ構成となる。
ここで、上記アレーアンテナ構成での受信信号レベルが受信部113で復調可能レベル以下となった場合、制御信号311により第1の切り替えスイッチ211の端子Aと端子Cが接続され、制御信号312により第2の切り替えスイッチ212の端子Aが端子Cと接続され、制御信号313により第3の切り替えスイッチ213の端子Aが端子Cと接続される。
【0117】
このとき、制御信号314により第4の切り替えスイッチ214にて第1のアンテナ101と第2のアンテナ104を切替える2つ目のアンテナ構成である選択ダイバーシティアンテナ構成となる。
【0118】
図9は、図2の車両100の水平面(XY面)での垂直偏波および水平偏波の指向性利得を示した図である。
【0119】
図9(a)は、第1のアンテナ101と第2のアンテナ104とが選択ダイバーシティアンテナ構成に用いられる場合の指向性利得を示す図である。
【0120】
この場合、垂直偏波の利得が高く、その平均利得は、水平偏波の平均利得に対し約4dB高く、垂直偏波が強い電波環境において有効である。
【0121】
図9(b)は、第1のアンテナ101と第2のアンテナ104が「逆位相」で動作するアレーアンテナ構成における指向性利得である。水平偏波の利得が高く、その平均利得は、垂直偏波の平均利得に対し約4dB高く、水平偏波が強い電波環境において有効である。
【0122】
よって、本発明の実施の形態5におけるリア窓ガラス搭載アンテナ装置(車両用アンテナ装置)200は、受信部113からの制御信号により、アンテナ構成を切り替えることで、垂直偏波および水平偏波どちらの電波環境においても、高い受信感度を実現することができる。
【0123】
なお、本実施の形態では、アレーアンテナ構成と第1のアンテナ101と第2のアンテナ104の選択ダイバーシティアンテナ構成を切り替え構成について示したが、アレーア
ンテナ構成と第1のアンテナ101または第2のアンテナ104を切り替える構成でも同様の効果が得られる。
【0124】
つまりは、図8において、第3の切り替えスイッチ213と第4の切り替えスイッチ214を削除し、第2のバラン108は位相器110に接続され、第1の切り替えスイッチ211の端子Cと第2の切り替えスイッチ212の端子Cを接続する構成である。
【0125】
上記構成により、選択ダイバーシティ構成は不可能となるが、2つの切り替えスイッチと2つの制御信号を削除できるため、コストを低減でき、かつ構成をシンプルにすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0126】
本発明の車両用アンテナ装置は、実環境に合わせた放射指向性を実現することで、高い感度性能を発揮することができる効果を有し、例えば車両用リア窓ガラスに搭載するアンテナ装置などに有用である。
【符号の説明】
【0127】
100 車両
101、151、161 第1のアンテナ
104、154、164 第2のアンテナ
102、103、152、153、162、163 第1のアンテナのアンテナ素子
105、106、155、156、165、166 第2のアンテナのアンテナ素子
107 第1のバラン
108 第2のバラン
109 合成分配器
110 位相器
111、113 受信部
112 リア窓ガラス
120、121、122、123、124、200 リア窓ガラス搭載アンテナ装置
132、133、135、136 アンテナ電流
140、141、142、143、144、145 指向性利得
171 第1のヒータ導線
172 第2のヒータ導線
181、183、185 第1のアンテナの給電部
182、184、186 第2のアンテナの給電部
211 第1の切り替えスイッチ
212 第2の切り替えスイッチ
213 第3の切り替えスイッチ
214 第4の切り替えスイッチ
311、312、313、314 制御信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓ガラス上の平衡給電型の第1のアンテナと、前記窓ガラス上の前記第1のアンテナと同一形状の平衡給電型の第2のアンテナと、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの給電部と接続される合成分配器と、前記合成分配器と接続される受信部とを備え、
前記第1のアンテナと前記第2のアンテナは前記窓ガラスの枠辺の2つ以上の辺に沿って配置され、かつ、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナおよびその給電部は前記窓ガラスにおいて対称に配置されており、
前記第1のアンテナと前記第2のアンテナのうち少なくともひとつのアンテナと前記合成分配器との間に、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの動作位相を逆位相に調整する位相器を備えることを特徴とする車両用アンテナ装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両アンテナ装置であって、前記第1のアンテナに近接させる前記窓ガラス上の第1のヒータ導線と、前記第2のアンテナに近接させる前記窓ガラス上の第2のヒータ導線とを備え、
前記第1のヒータ導線は、前記第1のアンテナおよびその開放端を結ぶ線により成す形状と相似形状で構成され、前記第2のヒータ導線は、前記第2のアンテナおよびその開放端を結ぶ線により成す形状と相似形状で構成され、
かつ、前記第1のヒータ導線と前記第2のヒータ導線とが高周波的に非接続であることを特徴とする車両用アンテナ装置。
【請求項3】
窓ガラス上の平衡給電型の第1のアンテナと、前記窓ガラス上の前記第1のアンテナと同一形状の平衡給電型の第2のアンテナと、前記第1のアンテナの給電部と接続される第1の切り替え手段と、前記第2のアンテナの給電部と接続される第2の切り替え手段と、前記第1の切り替え手段と前記第2の切り替え手段と接続される合成分配器と、前記合成分配器と接続される前記第3の切り替え手段と、前記第1〜3の切り替え手段と接続される第4の切り替え手段と、前記第3の切り替え手段と接続される受信部とを備え、
前記第1のアンテナと前記第2のアンテナは前記窓ガラスの枠辺の2つ以上の辺に沿って配置され、かつ、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナは前記窓ガラスにおいて対称に配置されており、
前記第1の切り替え手段と前記第2の切り替え手段のうち少なくともひとつの切り替え手段と前記分配器との間に、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナの動作位相を逆位相になるように調整可能な位相器を備え、
前記第1ないし第4の切り替え手段は前記受信部の制御信号により前記第1のアンテナと前記第2のアンテナをダイバーシティアンテナ構成もしくはアレーアンテナ構成に切り替えることを特徴とする車両用アンテナ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−191392(P2012−191392A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−52664(P2011−52664)
【出願日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】