説明

車両用サスペンション装置

【課題】左右車輪が逆相で上下動する場合は反力を大きく、同相で上下動する場合は反力を小さくできるサスペンション装置を提供する。
【解決手段】反力発生部は、左右のサスペンションアーム6が、中立位置からバウンド方向、或いはリバウンド方向への変位が大きくなるに従って反力を大きくする第1弾性部材8と、左右のサスペンションアーム6の一方がリバウンド方向に変位し、且つ他方がバウンド方向に変位するときのみ、リバウンド方向に変位したサスペンションアーム6に反力を発生させるリバウンド反力発生部40とを備えている。リバウンド反力発生部40は第2コイルスプリング10とロッド20とスプリング係合部材22とスプリング受け部材30とを備え、受け部材30はスタビライザ14のアーム部14bにコンロッド32を介し連結している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サスペンションアームがリバウンド方向に変位する際にその変位を抑制するための反力をサスペンションアームに付与する車両用サスペンション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のサスペンション装置として、車輪側支持部材と車体側部材との間に上下方向に延在して配置したコイルスプリング及びショックアブソーバからなるストラットと、サスペンションアームがリバウンド方向に変位するときだけ、サスペンションアームの変位を抑制する反力をサスペンションアームに付与する反力発生コイルスプリングとを備えた装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
ところで、車両の旋回走行時のように左右の車輪が逆相で上下動する場合には、リバウンド方向に変位する旋回内輪側のサスペンションアームに変位を抑制する大きな反力(旋回外輪側で発生する反力に対する大小関係)を付与すると、旋回内輪側の車体の浮き上りが抑制されて旋回安定性が向上する。
また、車両の突起乗り越し走行時のように左右の車輪が同相で上下動する場合には、リバウンド方向に変位する左右のサスペンションアームに小さな反力(前述した旋回内輪側で付与する反力に対する大小関係)を付与すると、サスペンションアームが積極的に下方に変位するので、車輪の接地性及び走行ショックが減少して乗り心地が安定する。
【特許文献1】特許3268454号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のサスペンション装置は、車両の旋回走行時には、リバウンド方向に変位する旋回内輪側のサスペンションアームにコイルスプリングと反力発生コイルスプリングとで大きな反力を付与することができるので、旋回安定性を向上させることができる。
しかし、従来のサスペンション装置は、車両の突起乗り越し走行時には、リバウンド方向に変位する左右のサスペンションアームに大きな反力を付与してしまうので、車輪の接地が安定せず、しかも走行ショックも増大しやすく、乗り心地の面で問題がある。
【0005】
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、サスペンションアームがリバウンド方向に変位する際にその変位を抑制する反力を、車両の旋回走行時のように左右の車輪が逆相で上下動する場合には大きくし、車両の突起乗り越し走行時のように左右の車輪が同相で上下動する場合には小さくすることで、旋回安定性の向上及び乗り心地の安定を両立させることができる車両用サスペンション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明に係る車両用サスペンション装置は、左右の車輪をそれぞれ支持する一対のサスペンションアームがバウンド方向及びリバウンド方向に変位する際に、その変位を抑制するための反力を発生する反力発生部を備えた車両用サスペンション装置において、前記反力発生部は、前記一対のサスペンションアームが、中立位置からバウンド方向、或いはリバウンド方向への変位が大きくなるに従って前記反力を大きくする第1弾性部材と、前記一対のサスペンションアームの一方がリバウンド方向に変位し、且つ他方がバウンド方向に変位するときのみ、リバウンド方向に変位した前記サスペンションアームに反力を発生させるリバウンド反力発生部とを備えている装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の車両用サスペンション装置によると、反力発生部は、車両の旋回走行時に左右の車輪が逆相でストロークする際には、旋回内輪側のサスペンションアームがリバウンド方向に変位する際のその変位を抑制する反力を大きくし、車両の突起乗り越し走行時のように左右車輪が同相で上下動しサスペンションアームがリバウンド方向に変位する際には、その変位を抑制する反力を小さくすることができるので、旋回安定性の向上及び乗り心地の安定を両立させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明に係る車両用サスペンション装置の1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1から図3は、本実施形態の車両用サスペンション装置を車両後方から示した図であり、図1は、中立位置の本実施形態の装置、図2は、車両が右旋回走行するときの本実施形態の装置の挙動、図3は、車両の突起乗り越し走行時に、左右の車輪が同相のリバウンド方向にストロークするときの装置の挙動を示す図である。
【0009】
ここで、リバウンド方向とは、車体に対して相対的に離間していく方向のことをいい、バウンド方向とは、車体に対して相対的に近接していく方向のことをいう。
本実施形態の装置は、図1に示すように、左右車輪WL,WRを独立して上下動できるように支持する装置であり、左右車輪WL,WRは、車幅方向に延在してアクスル2と車体4との間に揺動自在に連結しているサスペンションアーム6と、図示しないが車両上下方向に延在して車体4とアクスル2との間に伸縮可能に連結しているショックアブソーバとにより車体4に対して上下動自在に支持されている。
【0010】
そして、本実施形態の装置は、車体4とサスペンションアーム6との間で車両上下方向に延在し、車体4に伝達される振動を緩和する線形弾性特性の第1コイルスプリング8が配置されているとともに、左右車輪WL,WRのサスペンションアーム6がリバウンド方向に変位する際にその変位を抑制する反力を発生するリバウンド反力発生部40を、左右車輪WL,WRのサスペンションアーム6側に夫々備えている。
【0011】
第1コイルスプリング8の上端は、車体4に設けたアッパシート16に支持され、下端がサスペンションアーム6に設けたロアシート18に支持されている。
リバウンド反力発生部40は、第1コイルスプリング8内に略同軸に配置した小径の線形弾性特性を有する第2コイルスプリング10と、ロッド20と、スプリング係合部材22と、下側スプリング受け部材30とを備えているとともに、車幅方向に延在しているスタビライザ14の一対のアーム部14bが、リバウンド反力発生部40の下側スプリング受け部材30にコンロッド32を介して連結している。
【0012】
スタビライザ14は、車幅方向に互いに離間した2つのクランプ15により車体4に軸回りに回転自在に支持されているスタビ本体14aと、スタビ本体14aの両端から車両上方に折曲され、さらに車幅方向外方に延在しているアーム部14bとで構成されている。
ロッド20は、下端がサスペンションアーム6のロアシート18に固定され、第2コイルスプリング10の軸線上を通過するように車両上方に向けて延在しており、上端にスプリング係合部材22と係合する第1拡径部20aが形成されているとともに、中央部に下側スプリング受け部材30と係合する第2拡径部20bが形成されている。
【0013】
スプリング係合部材22は、車体4に対して車両上下方向に移動自在となるように車体4に支持されており、ロッド20の上部側を内部に挿入している筒状の部材である。このスプリング係合部材22は、ロッド20がリバウンド方向に変位していくと、第1拡径部20aと係合することで車両下方に向けて移動し、ロッド20がバウンド方向に変位していくと、第1拡径部20aとの係合が解除されて車両上方には移動しない構造となっている。
【0014】
このスプリング係合部材22の外周には、第2コイルスプリング10の上端を支持する上側スプリング受け座24が固定されており、第2コイルスプリング10の下端は、コンロッド32に連結している下側スプリング受け部材30で支持されている。
下側スプリング受け部材30は皿形状の部材であり、この部材の中央部には、ロッド20の第2拡径部20b以外の部分を車両上下方向に挿通可能としたゴム弾性体34が埋設されている。そして、ロッド20がバウンド方向に変位していくと、ロッド20の第2拡径部20bがゴム弾性体34に下側から当接して下側スプリング受け部材30を下側から受ける構造となっている。
【0015】
ここで、第1コイルスプリング8及びリバウンド反力発生部40が、本発明の反力発生部に相当し、第1コイルスプリング8が本発明の第1弾性部材に相当し、スプリング係合部材22の外周に設けた上側スプリング受け座24が、本発明の上側弾性体支持部に相当し、下側スプリング受け部材30が、本発明の下側弾性体支持部に相当し、第2コイルスプリング10が本発明の第2弾性部材に相当し、下側スプリング受け部材の中央部に埋設されているゴム弾性体34が、本発明の弾性受け部に相当する。
【0016】
次に、車両が右旋回走行するときの本実施形態の装置の挙動について、図2を参照しながら説明する。
車両の右旋回走行時には、旋回内輪となる右車輪WRを支持するサスペンションアーム6がリバウンド方向に変位することで右車輪WRがリバウンド方向にストロークし、旋回外輪となる左車輪WLを支持しているサスペンションアーム6がバウンド方向に変位することで左車輪WLがバウンド方向にストロークする。
【0017】
そして左右車輪WL,WRが逆相でストロークすることで、スタビライザ14にはねじり反力が発生する。
右車輪WR側のリバウンド反力発生部40は、サスペンションアーム6がリバウンド方向に変位することで、ロッド20と、このロッド20の第1拡径部20aに係合したスプリング係合部材22が車両下方に移動する。また、スタビライザ14にねじり反力が発生することで、アーム部14bとコンロッド32を介して連結している下側スプリング受け部材30は車両上方に移動する。
【0018】
スプリング係合部材22が車両下方に移動し、下側スプリング受け部材30が車両上方に移動することで、スプリング係合部材22の上側スプリング受け座24と下側スプリング受け部材30とに支持されている第2コイルスプリング10は軸方向に圧縮されていく。この第2コイルスプリング10の圧縮反力は、スプリング係合部材22及びロッド20を介してサスペンションアーム6のリバウンド方向の変位を抑制する反力として作用する。また、車体4とロアシート18との間に配置されている第1コイルスプリング8は、サスペンションアーム6のリバウンド方向の変位により軸方向に伸長し、その際の伸長反力がサスペンションアーム6のリバウンド方向の変位を抑制する反力として作用する。
【0019】
このように、右車輪WR側のリバウンド反力発生部40は、第1コイルスプリング8の圧縮反力と、第1コイルスプリング10の伸長反力とにより、サスペンションアーム6のリバウンド方向の変位を抑制する大きな反力が作用する。
一方、左車輪WL側のリバウンド反力発生部40は、サスペンションアーム6がバウンド方向に変位することで、ロッド20が車両上方に移動してスプリング係合部材22との係合状態を解除し、ロッド20の第2拡径部20bがゴム弾性体34に下側から当接する。また、スタビライザ14にねじり反力が発生することで、下側スプリング受け部材30は車両下方に移動する。
【0020】
第2コイルスプリング10の上端は、スプリング係合部材22の上側スプリング受け座24に規制されないので、圧縮、或いは伸長されない自由長の状態となる。第1コイルスプリング8は、サスペンションアーム6のバウンド方向の変位により軸方向に圧縮され、その際の圧縮反力がサスペンションアーム6のバウンド方向の変位を抑制する反力として作用する。
このように、左車輪WL側のリバウンド反力発生部40は、第1コイルスプリング10の圧縮反力により、サスペンションアーム6のバウンド方向の変位を抑制する小さな反力が作用する。
【0021】
したがって、本実施形態のサスペンション装置は、車両の右旋回走行時には、旋回内輪となる右車輪WRを支持するサスペンションアーム6に、右車輪WR側のリバウンド反力発生部40から、第1コイルスプリング8の圧縮反力と第1コイルスプリング10の伸長反力とからなる大きな反力が、サスペンションアーム6のリバウンド方向の変位を抑制する力として作用するので、右車輪WR側の車体4の浮き上りを抑制して旋回安定性を向上させることができる。
【0022】
なお、本実施形態のサスペンション装置は、車両の左旋回走行時にも、旋回内輪となる左車輪WLを支持するサスペンションアーム6に、左車輪WL側のリバウンド反力発生部40から、第1コイルスプリング8の圧縮反力と第1コイルスプリング10の伸長反力とからなる大きな反力が、サスペンションアーム6のリバウンド方向の変位を抑制する力として作用するので、左車輪WL側の車体4の浮き上りを抑制して旋回安定性を向上させることができる。
【0023】
また、サスペンションアーム6がバウンド方向に変位する際に、ロッド20の第2拡径部20bがゴム弾性体34に下側から当接するようにしているので、サスペンションアーム6が上下方向に変位する際の第2コイルスプリング10と下側スプリング受け部材の相対変位を吸収することができ、第1コイルスプリング10の反力を効率的に発生することができる。
【0024】
次に、車両の突起乗り越し走行時に、左右車輪WL,WRが同相のリバウンド方向にストロークするときの本実施形態の装置の挙動について、図3を参照しながら説明する。
左右車輪WL,WRが同相でストロークする際には、スタビライザ14にはねじり反力が発生しない。
右車輪WR側のリバウンド反力発生部40は、サスペンションアーム6がリバウンド方向に変位することで、ロッド20と、このロッド20の第1拡径部20aに係合したスプリング係合部材22が車両下方に移動する。また、スタビライザ14にはねじり反力が発生していないので、アーム部14bとコンロッド32を介して連結している下側スプリング受け部材30は車両下方に移動する。
【0025】
スプリング係合部材22が車両下方に移動しても、下側スプリング受け部材30が車両下方に移動するので、第2コイルスプリング10は、圧縮、或いは伸長されない自由長の状態となる。第1コイルスプリング8は、サスペンションアーム6のリバウンド方向の変位により軸方向に伸長され、その際の伸長反力がサスペンションアーム6のリバウンド方向の変位を抑制する反力として作用する。
このように、右車輪WR側のリバウンド反力発生部40は、第1コイルスプリング10の伸長反力により、サスペンションアーム6のリバウンド方向の変位を抑制する小さな反力が作用する。
【0026】
同様に、左車輪WL側のリバウンド反力発生部40も、サスペンションアーム6がリバウンド方向に変位することで、ロッド20と、このロッド20の第1拡径部20aに係合したスプリング係合部材22が車両下方に移動し、スタビライザ14にねじり反力が発生していないので、アーム部14bとコンロッド32を介して連結している下側スプリング受け部材30も車両下方に移動する。
【0027】
そして、スプリング係合部材22が車両下方に移動し、下側スプリング受け部材30が車両下方に移動するので、第2コイルスプリング10は自由長の状態となる。また、第1コイルスプリング8は、サスペンションアーム6のリバウンド方向の変位により軸方向に伸長され、その際の伸長反力がサスペンションアーム6のリバウンド方向の変位を抑制する反力として作用する。これにより、左車輪WL側のリバウンド反力発生部40は、第1コイルスプリング10の伸長反力により、サスペンションアーム6のリバウンド方向の変位を抑制する小さな反力が作用する。
【0028】
したがって、本実施形態のサスペンション装置は、車両の突起乗り越し走行時に左右車輪WL,WRが同相のリバウンド方向にストロークするときには、左右車輪WL,WRのリバウンド方向に変位するサスペンションアーム6に小さな反力を付与するので、左右車輪WL,WRの接地が安定し、走行ショックも減少するので、乗り心地を向上させることがでる。
【0029】
このように、本実施形態のサスペンション装置は、車両の旋回走行時に左右車輪WL,WRが逆相でストロークする場合には、旋回内輪側のサスペンションアームがリバウンド方向に変位する際のその変位を抑制する反力を大きくし、車両の突起乗り越し走行時のように左右車輪WL,WRが同相で上下動し、サスペンションアームがリバウンド方向に変位する際のその変位を抑制する反力を小さくすることができるので、旋回安定性の向上及び乗り心地の安定を両立させることができる。
【0030】
ところで、図4は、上記実施形態のように線形弾性特性を有する第2コイルスプリング10を使用した装置がバウンド・リバウンド方向に変位するときの反力の変化を示すものである。
この図によると、左右車輪WL,WRが同相から逆相に移行して第2コイルスプリング10の反力が発生し始めるときの変化速度が大きい。
【0031】
そこで、例えば、巻線のピッチを徐々に変えた不等ピッチのコイルスプリングや、長手方向にコイル径を変化させた非線形特性を有する第2コイルスプリングを使用すると、、左右車輪WL,WRが同相から逆相に移行して第2コイルスプリングの反力が発生し始めるときの変化速度が小さく(緩やかに)なるので、第2コイルスプリングの反力が発生するときの乗員に与えるショックが低減し、乗り心地をさらに向上させることができる。
なお、上記実施形態では、車両の旋回走行時や、車両の突起乗り越し走行時について説明したが、例えば車両の車線変更時においても、内輪側の車体4の浮き上りを抑制して旋回安定性を向上させることができるとともに、車両の段差下りの走行時においても、乗り心地を向上させることがでる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係る車両用サスペンション装置の中立状態を示す図である。
【図2】車両が右旋回走行するときの本発明に係る車両用サスペンション装置の挙動を示す図である。
【図3】車両の突起乗り越し走行時に、左右の車輪が同相のリバウンド方向にストロークするときの本発明に係る車両用サスペンション装置の挙動を示す図である。
【図4】本発明に係る第2弾性部材が線形弾性特性を有するときに、本発明に係る車両用サスペンション装置がバウンド・リバウンド方向に変位するときの反力の変化を示す図である。
【図5】本発明に係る第2弾性部材が非線形弾性特性を有するときに、本発明に係る車両用サスペンション装置がバウンド・リバウンド方向に変位するときの反力の変化を示す図である。
【符号の説明】
【0033】
2 アクスル
4 車体
6 サスペンションアーム
8 第1コイルスプリング(第1弾性部材)
10 第2コイルスプリング(第2弾性部材)
14 スタビライザ
20 ロッド
20a 第1拡径部
20b 第2拡径部
22 スプリング係合部材
24 上側スプリング受け座(上側弾性体支持部)
30 下側スプリング受け部材(下側弾性体支持部)
34 ゴム弾性体(弾性受け部)
40 リバウンド反力発生部
WR 右車輪
WL 左車輪

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右の車輪をそれぞれ支持する一対のサスペンションアームがバウンド方向及びリバウンド方向に変位する際に、その変位を抑制するための反力を発生する反力発生部を備えた車両用サスペンション装置において、
前記反力発生部は、前記一対のサスペンションアームが、中立位置からバウンド方向、或いはリバウンド方向への変位が大きくなるに従って前記反力を大きくする第1弾性部材と、
前記一対のサスペンションアームの一方がリバウンド方向に変位し、且つ他方がバウンド方向に変位するときのみ、リバウンド方向に変位した前記サスペンションアームに反力を発生させるリバウンド反力発生部と、を備えていることを特徴とする車両用サスペンション装置。
【請求項2】
前記リバウンド反力発生部は、車幅方向に延在するスタビ本体が車体に軸回りに回転自在に支持され、前記スタビ本体の両端部に一対のアーム部を設けたスタビライザと、前記サスペンションアームが車両下方に変位するときだけ一体に移動する上側弾性体支持部と、前記スタビライザの前記アーム部の変位とともに変位する下側弾性体支持部と、前記上側弾性支持部と前記下側弾性支持部との間で支持されており、前記サスペンションアームが中立状態にあるときには、前記反力が発生しない第2弾性部材と、を備えていることを特徴とする請求項1記載の車両用サスペンション装置。
【請求項3】
前記下側弾性体支持部は、前記サスペンションアームから上下方向の変位力を受けたときに、弾性変形しながら前記変位力を受ける弾性受け部を設けたことを特徴とする請求項2記載の車両用サスペンション装置。
【請求項4】
前記第2弾性部材は、非線形特性を有する弾性部材であることを特徴とする請求項2又は3記載の車両用サスペンション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−182175(P2006−182175A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−377554(P2004−377554)
【出願日】平成16年12月27日(2004.12.27)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】