説明

車両用シート

【課題】シートバックが通常の使用位置から後傾位置に向けて上部フレームの折げ量をしだいに大きくし、後傾位置からフラット位置に向けて上部フレームの折げ量をしだいに小さくする車両用シートを提供する。
【解決手段】バックフレーム21は、クッションフレーム41の後部に連結された下部フレーム26と、この下部フレーム26に前後方向へ折曲可能に連結された上部フレーム22とを備えて中折れ式に構成される。クッションフレーム41と、上部フレーム22との間には連動リンク71が配置される。シートバック20が通常の使用位置から、連動リンク71の中心線Lがクッションフレーム41の後部と下部フレーム26との連結中心P上に位置する後傾位置に向かって上部フレーム22の折げ量がしだいに大きくなり、シートバック20が後方へ倒されたフラット位置に向かって上部フレーム22の折げ量がしだいに小さくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は車両用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
車両用シートにおいては、シートバックのバックフレームが下部フレームと、この下部フレームの上部に前後方向へ折曲可能に連結された上部フレームとを備えて中折れ式に構成されたものが知られている。
このような中折れ式のシートバックを備えた車両用シートにおいては、例えば、特許文献1に開示されている。
これにおいては、シートバックのバックフレームの上部フレームは、リンク機構によって車体パネルにおけるリヤ縦壁部に支持される。
また、バックフレームの下部フレームは、その下部が車体パネルのリヤ縦壁部の下部側に固着されているヒンジブラケットにヒンジピンを介して回動可能に支持され、上部が長孔とピンによって上部フレームの下部に連結されている。
そして、モータの正方向の回転によって、バックフレームの上部フレームが車体パネルのリヤ縦壁部に近づく方向に移動されることで、下部フレームがヒンジピンを支点として後方(時計廻り方向)に回転し、これによって、シートバックは中折れ状態で、かつリクライニング状態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−345589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に開示された車両用シートにおいては、バックフレームの上部フレームが車体パネルのリヤ縦壁部に近づけば近づくほど、下部フレームの後方へ傾動量が大きくなる。
また、シートバックのバックフレームの上部フレームと後側と、車体パネルにおけるリヤ縦壁部との間にリンク機構やモータが配設される構造上、シートバックの下部フレームを、フラット状態に倒す(シートクッションの後方に水平状に倒す)ことができない。
仮に、車体パネルのリヤ縦壁部をフロアパネルに近づく角度に設定してシートバックの下部フレームをフラット状態に倒すことできるように構成した場合、シートバックの下部フレームがフラット位置に配置されたとすると、上部フレームの中折れが過大となり、使い勝手が悪くなる。
【0005】
この発明の目的は、前記問題点に鑑み、シートバックが通常の使用位置から、後方へ設定角度回動された後傾位置に向けて上部フレームの折げ量(中折れ量)をしだいに大きくでき、後傾位置からさらに後方へ倒されたフラット位置に向けて上部フレームの折げ量をしだいに小さく戻すことができ、使い勝手の向上を図ることができる車両用シートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、この発明の請求項1に係る車両用シートは、シートクッションと、このシートクッションの後部にリクライニング機構によって傾き調整可能に配置されるシートバックとを備えた車両用シートであって、
前記シートバックのバックフレームは、前記シートクッションのクッションフレームの後部に連結された下部フレームと、この下部フレームの上部に前後方向へ折曲可能に連結された上部フレームとを備えて中折れ式に構成され、
前記クッションフレームと、前記バックフレームの上部フレームとの間には、これら両フレームに両端部がそれぞれ回動可能に連結された長尺の連動リンクが配置され、
前記シートバックが通常の使用位置から、前記連動リンクの両端部の回動中心を結ぶ中心線が前記クッションフレームの後部と前記バックフレームの下部フレームとの連結中心上に位置する後傾位置に向かって前記下部フレームに対する前記上部フレームの折げ量がしだいに大きくなり、前記後傾位置からさらに前記シートバックが後方へ倒されたフラット位置に向かって前記下部フレームに対する前記上部フレームの折げ量がしだいに小さくなるように連動する構成にしてあることを特徴とする。
【0007】
前記構成によると、シートバックが通常の使用位置から、連動リンクの両端部の回動中心を結ぶ中心線がクッションフレームの後部とバックフレームの下部フレームとの連結中心上に位置する後傾位置までの間においては、シートバックの下部フレームの後傾動作に伴って連動リンクによって、上部フレームの折げ量(中折れ量)がしだいに大きくなる。このため、中折れされた上部フレームによって着座者の背部が良好に支承され、これによって、着座者は安楽な姿勢になることができる。
また、シートバックの下部フレームが前記後傾位置からさらに後方へ倒されたフラット位置(シートクッションの後方に延長して水平状をなす位置)に向けては、シートバックの下部フレームの後傾動作に伴って連動リンクによって、上部フレームの折げ量がしだいに小さくなって戻される。このため、シートクッションの後方に延長してシートバックが水平状をなすフルフラット状態をなす。これによって、使い勝手の向上を図ることができる。
【0008】
請求項2に係る車両用シートは、請求項1に記載の車両用シートであって、
シートクッションの両サイド部にはフロア上に固定されるベース部材が配置され、
シートバックは、その下部フレームの中間高さ位置において前記ベース部材に支軸を中心として回動可能に支持され、
前記シートクッションは、案内機構によって前記ベース部材に上下方向及び前後方向へ移動可能に支持され、
前記シートバックが通常の使用位置に配置された状態から前方へ傾けられた昇降位置に配置切換されたときには、前記ベース部材に対し前記シートバックの下部フレームが前記支軸を中心として回動されることで、これに連動して前記シートクッションが後方へ移動されながら前記シートクッションが前記案内機構によって下方に向けて移動案内される構成にしてあることを特徴とする。
【0009】
前記構成によると、シートバックが通常の使用位置に配置された状態から前方へ傾けられた昇降位置に配置切換されたときには、ベース部材に対しシートバックの下部フレームが支軸を中心として回動される。すると、ベース部材に対しシートクッションは後方へ移動されながら、案内機構によって下方に向けて移動案内される。
これによって、シートクッションの高さが低くなるため、楽な姿勢で昇降することができる。
【0010】
請求項3に係る車両用シートは、請求項2に記載の車両用シートであって、
案内機構は、ベース部材と、クッションフレームとのうち、一方の部材に形成された長孔状の案内孔と、他方の部材に配置され、かつ前記案内孔に沿って摺動されることで前記クッションフレームを上下動及び前後動させる摺動体とを備えていることを特徴とする。
【0011】
前記構成によると、長孔状の案内孔と、摺動体とによる簡単な構造で案内機構を構成することができるため、コスト低減に効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明の実施例1に係る車両用シートのシートバックとシートクッションとの各フレームの組み付け状態を示す斜視図である。
【図2】同じくシートバックが通常の使用位置に配置された状態を示す側面図である。
【図3】同じくシートバックが後傾位置に配置され、シートバックの下部フレームに対する上部フレームの折げ量(中折れ量)が最大となった状態を示す側面図である。
【図4】同じくシートクッションの後方に延長してシートバックが水平状をなすフルフラット位置に配置された状態を示す側面図である。
【図5】この発明の実施例2に係る車両用シートのベース部材、シートバック及びシートクッションの各フレームの組み付け状態を示す斜視図である。
【図6】同じくシートバックが通常の使用位置に配置された状態を示す側面図である。
【図7】同じくシートバックが後傾位置に配置され、シートバックの下部フレームに対する上部フレームの折げ量(中折れ量)が最大となった状態を示す側面図である。
【図8】同じくシートクッションの後方に延長してシートバックが水平状をなすフルフラット位置に配置された状態を示す側面図である。
【図9】同じくシートバックが前傾され、シートクッションの前部が前傾された状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
この発明を実施するための形態について実施例にしたがって説明する。
【実施例1】
【0014】
この発明の実施例1を図1〜図4にしたがって説明する。
図1に示すように、車両用シートは、シートバック20と、シートクッション40とを備えている。
シートクッション40の骨格部をなすクッションフレーム41は、左右の両サイドフレーム部43と、これら両サイドフレーム部43の前部に両端部が連結されたフロントフレーム部42とを備えている。
また、この実施例1において、シートクッション40は、フロアパネル(車体パネル)に対し固定、又はスライドレール機構によってスライド可能に、又は旋回機構によって旋回可能に装着される。
【0015】
シートバック20の骨格部をなすバックフレーム21は、アッパフレーム部23によって上端が連結された左右の両上部フレーム22と、この上部フレーム22の下部に上部が連結ピン25によって前後方向へ折曲可能に連結された左右の両下部フレーム26とを備えて中折れ式に構成されている。
そして、シートバック20は、その左右の両下部フレーム26の下部において、リクライニング機構30によって、シートクッション40の左右の両サイドフレーム部43の後部に傾き調整可能に連結されて装着されている。
なお、周知のように、リクライニング機構30は、シートクッション40側に固定される円盤状部材と、シートバック20側に固定される円盤状部材との間にロック機構が介在されて構成されている。そして、操作部の操作によってロック機構がロック解除されることで所望とする傾き角度に調整可能となっている。
【0016】
クッションフレーム41の左右の両サイドフレーム部43と、バックフレーム21の左右の両上部フレーム22との間には、これらフレームに両端部が連結ピン72、73によって回動可能に連結された長尺の連動リンク71が配設されている。
この実施例1において、クッションフレーム41の左右の両サイドフレーム部43のリクライニング機構30の前方に位置する部分には下方に突出する連結部45が形成されている。一方、バックフレーム21のバックフレーム21の左右の両上部フレーム22はその高さ方向の中間部に前方へ向けて折れ曲がるくの字状態に形成されている。
そして、連動リンク71は、その上端部が連結ピン72によって上部フレーム22の屈曲部に回動可能に連結され、連動リンク71の下端部が連結ピン73によってクッションフレーム41の左右の両サイドフレーム部43の連結部45に回動可能に連結されている。
【0017】
すなわち、図2に示すように、シートバック20が通常の使用位置(後方へ僅かに傾いた角度位置)に配置された状態では、連動リンク71の両端部の回動中心(連結ピン72、73の中心)を結ぶ中心線Lが、クッションフレーム41の左右の両サイドフレーム部43の後部とバックフレーム21の下部フレーム26の下部との連結中心(リクライニング中心P)よりも前方に位置する。
また、シートバック20が通常の使用位置から、図3に示すように、中心線Lがリクライニング中心P上に位置する後傾位置に向かって下部フレーム26に対する上部フレーム22の折げ量がしだいに大きくなる。
後傾位置からさらに、図4に示すように、シートバック20が後方へ水平状に倒されたフラット位置に向かって下部フレーム26に対する上部フレーム22の折げ量がしだいに小さくなるように連動する構成にしてある。
【0018】
この実施例1に係る車両用シートは上述したように構成される。
したがって、シートバック20が図2に示す通常の使用位置から、図3に示す後傾位置までの間においては、シートバック20の下部フレーム26の後傾動作(リクライニング動作)に伴って、連動リンク71によって、上部フレーム22の折げ量(中折れ量)がしだいに大きくなる。このため、中折れされた上部フレーム22によって着座者の背部が良好に支承され、これによって、着座者は安楽な姿勢になることができる。
【0019】
また、シートバック20の下部フレーム26が図3に示す後傾位置からさらに後方の図4に示すフラット位置(シートクッション40の後方に延長して水平状をなす位置)に向けて倒されたときには、シートバック20の下部フレーム26の後傾動作(リクライニング動作)に伴って連動リンク71によって、上部フレーム22の折げ量がしだいに小さくなって戻される。このように、下部フレーム26に対する上部フレーム22の中折れが戻されるため、シートクッション40の後方に延長してシートバック20が水平状をなすフルフラット状態をなす。これによって、使い勝手の向上を図ることができる。
【実施例2】
【0020】
次に、この発明の実施例2を図5〜図9にしたがって説明する。
図5に示すように、この実施例2に係る車両用シートは、ベース部材10と、シートバック20と、シートクッション40とを備えている。
ベース部材10には、左右一対をなしてフロアパネルに固定される固定ブラケット11が内設されている。また、ベース部材10は、その上部をアームレスト12としている。
【0021】
シートバック20は、その下部フレーム26の中間高さ位置においてベース部材10の固定ブラケット11の後上部に支軸15を中心として前後方向へ回動可能に支持されている。一方、シートクッション40は、案内機構60によって、ベース部材10の固定ブラケット11に上下方向及び前後方向へ移動可能に支持されている。
【0022】
案内機構60は、摺動体(ピン、ローラ等)61と、長孔状の案内孔66とを備えている。摺動体61は、シートクッション40の左右の両フロントフレーム部42の前後方向中間部の外側面から水平状に突出されている。
案内孔66は、ベース部材10の固定ブラケット部11に形成されると共に、摺動体61を摺動案内してシートクッション40の前部を上下動させるようになっている。
また、この実施例1において、案内孔66は前後方向になだらかに傾斜するS字状に形成されている。
そして、図6に示すように、シートバック20が通常の使用位置に配置された状態から、図に示すように、前方へ傾けられた昇降位置に配置切換されたときには、ベース部材10の固定ブラケット11に対しシートバック20の下部フレーム26が支軸15を中心として回動されることで、これに連動してシートクッション40が後方へ移動されながらシートクッション40が摺動体61と案内孔66による案内機構60によって下方に向けて移動案内される構成にしてある。
この実施例2のその他の構成は、実施例1と同様に構成されるため、同一構成部分に対し同一符号を付記してその説明は省略する。
【0023】
この実施例2に係る車両用シートは上述したように構成される。
したがって、シートバック20がリクライニング動作される場合には、ベース部材10に対し、シートバック20の下部フレーム26が支軸15を中心として回動される。
シートバック20が図6に示す通常の使用位置から、図7に示す後傾位置、すなわち、連動リンク71の両端部の回動中心を結ぶ中心線Lがクッションフレーム41の左右の両サイドフレーム部43の後部とバックフレーム21の下部フレーム26の下部との連結中心(リクライニング中心P)上に位置する後傾位置までの間においては、シートバック20の下部フレーム26の後傾動作(リクライニング動作)に伴って、連動リンク71によって、上部フレーム22の折げ量(中折れ量)がしだいに大きくなる。
また、シートバック20の下部フレーム26の支軸15を中心とする後傾動作(リクライニング動作)に伴って、シートクッション40は、そのクッションフレーム41の後部(下部フレーム26との連結部であるリクライニング機構30)が前方へ移動されながら、案内機構60の摺動体61と案内孔66とによる案内作用によってシートクッション40の前部が上方に向けて移動案内される。
このため、中折れされた上部フレーム22によって着座者の背部が良好に支承され、前部が上方に向けて移動されたシートクッション40によって着座者の脚部が良好に支承されるため、着座者は安楽な姿勢になることができる。
【0024】
また、シートバック20の下部フレーム26が図7に示す後傾位置からさらに後方の図8に示すフラット位置(シートクッション40の後方に延長して水平状をなす位置)に向けて倒されたときには、シートバック20の下部フレーム26の後傾動作(リクライニング動作)に伴って連動リンク71によって、上部フレーム22の折げ量がしだいに小さくなって戻される。
また、シートクッション40は、そのクッションフレーム41の後部がさらに前方及び上方へ移動されながら、案内機構60の摺動体61と案内孔66とによる案内作用によってシートクッション40が斜め上方に向けて移動案内される。そして、シートクッション40の全体が所定高さ位置まで持ち上げられた状態となる。
前記したように、シートバック20の下部フレーム26に対する上部フレーム22の中折れが戻されると共に、シートクッション40の全体が所定高さ位置まで持ち上げられた状態となるため、シートクッション40の後方に延長してシートバック20が水平状をなすフルフラット状態をなす。これによって、使い勝手の向上を図ることができる。
【0025】
また、シートバック20が図6に示す通常の使用位置に配置された状態から図9に示すように、前方へ傾けられた昇降位置に配置切換されたときには、ベース部材10に対し、シートバック20の下部フレーム26が支軸15を中心として図9に向かって反時計回り方向へ回動される。
すると、ベース部材10に対しクッションフレーム41は後方へ移動されながら、案内機構60によって下方に向けて移動案内される。
これによって、シートクッション40の高さが低くなるため、車室天井面の高さが制限される車両であっても楽な姿勢で昇降することができる。
なお、シートバック20の下部フレーム26の前傾動作(リクライニング動作)に伴って連動リンク71によって、下部フレーム26に対する上部フレーム22の折げ量がしだいに小さくなる。
【0026】
また、この実施例2において、案内機構60は長孔状の案内孔66と、ピン等の摺動体61とによって簡単に構成することができるため、コスト低減に効果が大きい。
【0027】
なお、この発明は前記実施例1及び2に限定するものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。
例えば、前記実施例2においては、案内機構60を構成する長孔状の案内孔66をベース部材10の固定ブラケット11に配置し、摺動体61をクッションフレーム41に配置したが、これとは逆に、長孔状の案内孔66をクッションフレーム41に配置し、摺動体61をベース部材10の固定ブラケット11に配置してもよい。
【符号の説明】
【0028】
1 車両用シート
10 ベース部材
20 シートバック
21 バックフレーム
22 上部フレーム
26 下部フレーム
30 リクライニング機構
40 シートクッション
41 クッションフレーム
60 案内機構
61 摺動体
66 案内孔
71 連動リンク
72、73 連結ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートクッションと、このシートクッションの後部にリクライニング機構によって傾き調整可能に配置されるシートバックとを備えた車両用シートであって、
前記シートバックのバックフレームは、前記シートクッションのクッションフレームの後部に連結された下部フレームと、この下部フレームの上部に前後方向へ折曲可能に連結された上部フレームとを備えて中折れ式に構成され、
前記クッションフレームと、前記バックフレームの上部フレームとの間には、これら両フレームに両端部がそれぞれ回動可能に連結された長尺の連動リンクが配置され、
前記シートバックが通常の使用位置から、前記連動リンクの両端部の回動中心を結ぶ中心線が前記クッションフレームの後部と前記バックフレームの下部フレームとの連結中心上に位置する後傾位置に向かって前記下部フレームに対する前記上部フレームの折げ量がしだいに大きくなり、前記後傾位置からさらに前記シートバックが後方へ倒されたフラット位置に向かって前記下部フレームに対する前記上部フレームの折げ量がしだいに小さくなるように連動する構成にしてあることを特徴とする車両用シート。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用シートであって、
シートクッションの両サイド部にはフロア上に固定されるベース部材が配置され、
シートバックは、その下部フレームの中間高さ位置において前記ベース部材に支軸を中心として回動可能に支持され、
前記シートクッションは、案内機構によって前記ベース部材に上下方向及び前後方向へ移動可能に支持され、
前記シートバックが通常の使用位置に配置された状態から前方へ傾けられた昇降位置に配置切換されたときには、前記ベース部材に対し前記シートバックの下部フレームが前記支軸を中心として回動されることで、これに連動して前記シートクッションが後方へ移動されながら前記シートクッションが前記案内機構によって下方に向けて移動案内される構成にしてあることを特徴とする車両用シート。
【請求項3】
請求項2に記載の車両用シートであって、
案内機構は、ベース部材と、クッションフレームとのうち、一方の部材に形成された長孔状の案内孔と、他方の部材に配置され、かつ前記案内孔に沿って摺動されることで前記クッションフレームを上下動及び前後動させる摺動体とを備えていることを特徴とする車両用シート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−140036(P2012−140036A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291986(P2010−291986)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000241500)トヨタ紡織株式会社 (2,945)
【Fターム(参考)】