説明

車両用フロントピラー装置

【課題】強度が高く、製造費用が低減可能な車両用フロントピラー装置を提供する。
【解決手段】車両のフロントピラー(front pillar)装置において、車両の下部から伸びたパイプ100を支持するようにパイプに車両の外部方向で結合される強化部材と、車両の内部方向に位置し、その一端が前記強化部材と結合されるパネルと、前記パネルと前記強化部材の間に位置し、パイプと前記強化部材に結合される第1ブラケット305、及び、前記パイプを支持するように前記パイプの下部および前記パネルに結合されるブラケットユニット320、を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用フロントピラー装置に係り、より詳しくは、強度が向上した車両用フロントピラー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フロントピラー装置は、車両のウインドシ−ルド(wind shield)とループ(roof)を支持する装置である。
特に、コンバチブルカー(convertible car)の場合、車両のループがオープンされる場合、前記フロントピラー装置の強度が低下することを防止するためにパイプがフロントピラーに挿入される。
しかし、一般に前記パイプは車両のドアの上の部分まで挿入されるので、フロントピラー装置の強度が低下する問題があった。
【0003】
また、パイプが挿入されないハイドロフォ−ミング工法(hydroforming process)が使用される場合、フロントピラー装置の強度が弱くて、装置の規格を満足しない問題があった。
したがって、ハイドロフォ−ミング工法によるフロントピラー装置によれば、製品規格を満足させるために、プラスチックで製造された別途の構成品が追加された。
しかし、別途の構成品によって、製造費用が上昇する問題があった。
【特許文献1】特開2003−276638号公報
【特許文献2】特開2002−284035号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、強度が高く、製造費用が低減可能なフロントピラー装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するために本発明は、車両のフロントピラー(front pillar)装置において、車両の下部から伸びたパイプ、前記パイプを支持するように前記パイプに車両の外部方向で結合される強化部材、車両の内部方向に位置し、その一端が前記強化部材と結合されるパネル、前記パネルと前記強化部材の間に位置し、前記パイプと前記強化部材に結合される第1ブラケット、及び、前記パイプを支持するように前記パイプの下部および前記パネルに結合されるブラケットユニット、を含むことを特徴とする。
【0006】
前記強化部材は、前記パイプの上部に結合される上部強化部材、及び、前記パイプの下部に結合される下部強化部材を含めて、前記パイプにプラグ溶接によって結合されることを特徴とする。
【0007】
前記パネルは前記パイプの上部に結合される上部パネル、および、前記パイプの下部に結合される下部パネル、を含むことを特徴とする。
【0008】
前記第1ブラケットは、前記パイプにプラグ溶接によって結合され、前記ブラケットユニットは前記パイプと前記下部パネルに結合される第2、3、及び4ブラケットを含むことを特徴とする。
【0009】
前記第2、3、4ブラケットのうちの少なくとも一つは前記パイプにCO溶接によって結合され、前記下部パネルにスポット溶接およびボルトによって結合されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数のブラケットが配置されるので、フロントピラー装置の強度(剛性)を向上させることができ、乗客の安全を向上することができる。
また、複数のブラケットによって、製品規格を満足させるための別途の構成品が不必要なので製造費用が低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施例を添付した図面を参照して詳しく説明する。
【実施例】
【0012】
図1は本発明の実施例によるフロントピラー装置が車両に装着された姿を示す図面であり、図2は図1のA部分を示す図面であり、図3は図2のIII−a線およびIII−b線による断面図である。
図1乃至図3に示すように本発明の実施例によるフロントピラー(frontpillar)装置はパイプ100、強化部材300、パネル308、第1ブラケット305、およびブラケットユニット320を含む。
【0013】
パイプ100は、車両の下部から伸び、強化部材300は、パイプ100を支持するように車両の外部方向でパイプ100と結合する。
パネル308は車両の内部方向に位置し、その一端が強化部材300と結合して、第1ブラケット305はパネル308と強化部材300の間に位置し、パイプ100と強化部材300と結合する。
【0014】
ブラケットユニット320はパイプ100を支持するようにパイプ100の下部およびパネル308と結合する。
即ち、図1に示すように、本発明の実施例によるフロントピラー装置のパイプ100は、車両の下部からフロントピラー装置の上段部まで伸びて形成され、本発明の実施例は、コンバチブル車両(convertible car)に用いることができる。
【0015】
図3に示す通り、第1ブラケット305はパイプ100が曲がる部分に配置され、ブラケットユニット320はパイプ100の下部と結合する。
したがって、本発明の実施例によるフロントピラー装置によれば、車両が転覆しても乗客の安全を確保することが出来る。
強化部材300は上部強化部材301および下部強化部材303を含む。
上部強化部材301は、パイプ100の上部に結合され、下部強化部材303はパイプ100の下部と結合される。
また、強化部材300はパイプ100にプラグ溶接によって、結合される。
【0016】
図3(a)の321および図3(b)の323はプラグ溶接による溶接の部分を示す。
上部強化部材301と下部強化部材303の連結の部分(示されない)は当業者によって、フロントピラー装置の強度を向上させる位置に設定される。
パネル308は、パイプ100の上部に結合される上部パネル307、および、パイプ100の下部に結合される下部パネル309を含む。
上部パネル307と下部パネル309の連結の部分(示されない)も当業者によって、フロントピラー装置の強度を向上させる位置に設定される。
第1ブラケット305は、パイプ100にプラグ溶接によって結合される。
【0017】
図3の330は、第1ブラケット305と、パイプ100の間にプラグ溶接によって形成された部分を示す。
図4は、本発明の実施例によるフロントピラー装置のパイプとブラケットを示す図面であり、図5は図4のV−a線およびV−b線による断面図である。
図4および図5に示す通り、ブラケットユニット320は、パイプ100と下部パネル309に結合される第2、3、および4ブラケット311、401、403を含む。
【0018】
第2、3、4ブラケット311、401、403のうちの少なくとも一つは、パイプ100にCO溶接によって結合され、下部パネル309にスポット溶接およびボルトによって結合される。
図3の(b)および図5の(b)に示す通り、325はブラケットユニット320とパイプ100が結合されるCO溶接の部分を示す。
また、図3の(b)に示す通り、327および329は、下部パネル309とブラケットユニット320が結合されるスポット溶接の部分およびボルトを指示する。
したがって、本発明の実施例によるフロントピラー装置によれば、第2、3、4ブラケット311、401、403は、ボルティングおよびスポット溶接によって、パネル308およびパイプ100と、より堅固に結合される。
【0019】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施例によるフロントピラー装置が車両に装着されたの姿を示す図面である。
【図2】図1のA部分を示す図面である。
【図3】図2のIII−a、および、III−bによる断面図である。
【図4】本発明の実施例によるフロントピラー装置のパイプとブラケットらを示す図面である。
【図5】図4のV−a、および、V−bによる断面図である。
【符号の説明】
【0021】
100 パイプ
305 第1ブラケット
300 強化部材
308 パネル
320 ブラケットユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のフロントピラー(front pillar)装置において、
車両の下部から伸びたパイプ、
前記パイプを支持するように前記パイプに車両の外部方向で結合される強化部材、
車両の内部方向に位置し、その一端が前記強化部材と結合されるパネル、
前記パネルと前記強化部材の間に位置し、前記パイプと前記強化部材に結合される第1ブラケット、及び、
前記パイプを支持するように前記パイプの下部および前記パネルに結合されるブラケットユニット、
を含むことを特徴とする車両用フロントピラー装置。
【請求項2】
前記強化部材は、
前記パイプの上部に結合される上部強化部材、及び、前記パイプの下部に結合される下部強化部材を含めて、前記パイプにプラグ溶接によって結合されることを特徴とする請求項1に記載の車両用フロントピラー装置。
【請求項3】
前記パネルは前記パイプの上部に結合される上部パネル、および、
前記パイプの下部に結合される下部パネル、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用フロントピラー装置。
【請求項4】
前記第1ブラケットは前記パイプにプラグ溶接によって結合されることを特徴とする請求項1に記載の車両用フロントピラー装置。
【請求項5】
前記ブラケットユニットは前記パイプと前記下部パネルに結合される第2、3、及び4ブラケットを含むことを特徴とする請求項3に記載の車両用フロントピラー装置。
【請求項6】
前記第2、3、4ブラケットのうちの少なくとも一つは前記パイプにCO溶接によって結合され、前記下部パネルにスポット溶接およびボルトによって結合されることを特徴とする請求項5に記載の車両用フロントピラー装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−150024(P2008−150024A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−144339(P2007−144339)
【出願日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(591251636)現代自動車株式会社 (1,064)
【Fターム(参考)】