説明

車両用空気調和装置

【課題】送風機のモータにブラシレスかつセンサレスのモータを使用した空気調和装置において、送風機の起動時の異音を低減する。
【解決手段】オートエアコンECUに駆動制御される車両用オートエアコンの、ブロワユニットに内蔵された送風機を駆動するブロワモータをセンサレス交流モータで構成し、オートエアコンECUにより、車両の走行中の送風機の起動時に内外気切換ダンパの位置を検出すると共に、ダンパモータを駆動して内外気切換ダンパの位置を内気導入口よりも外気導入口に近い所定位置、例えば外気導入口閉塞位置に移動させ、内外気切換ダンパの所定位置への移動後に、ブロワモータを起動させるようにした車両用空気調和装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用空気調和装置に関するものであり、車両の走行中に空気調和装置が起動された場合でも、空気調和装置の送風機の状態に応じて空気調和装置の内外気切換ダンパの位置を調整して、スムーズに空気調和装置を起動させるものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両に搭載された空気調和装置には、空気調和を行って車室内に取り入れる空気を、車両の外部の空気(外気)とするか、或いは車室内の空気(内気)を循環させるかの切換部材(内外気切換ダンパと呼ばれる)がある。そして、空気調和装置が外気導入モードで運転中に、車室外の空気が汚れていることを検出した場合には、外気導入モードから内気循環モードに切り換える制御を行う車両用空気調和装置の内外気制御装置が特許文献1に記載されている。
【0003】
空気調和装置を搭載した車両では、車両走行時などに車室外の空気が空気調和装置用の外気導入口を通じて車室内に流入してくることがある。この場合、空気調和装置に内蔵された送風機(ブロワ)が停止している場合、流入風による外力により、送風機が逆転または正転の回転状態となる。送風機にシロッコファンが用いられている場合に送風機は流入風で逆転し、ターボファンが用いられている場合に送風機は流入風で正転することが一般的である。
【0004】
一般的な車載空気調和装置の送風機は、ブラシ付のDCモータか、ホールICなどを用いた位置検知可能なセンサ付モータによって回転駆動される。ブラシ付モータは、ブラシ接点によりモータの回転子の位置に応じた通電が可能であり、センサ付モータはモータの磁極位置を検知することができるため、回転子の位置に応じたモータ制御の通電が可能である。従って、これらのモータが採用された空気調和装置では、車両が走行中で空気調和装置が停止しており、外気導入口から流入する外気によって空気調和装置の送風機が回転している状態で空気調和装置が起動された場合でも、初期ロックのような位置合わせをすることなく空気調和装置の起動を比較的スムーズに行うことができる。
【0005】
一方、車載用空気調和装置の送風機を駆動するモータのニーズとして、ブラシ付のDCモータやセンサ付モータに代わり、長寿命化や静音化が図れ、コストダウンや省スペース化などを実現できるブラシレスかつセンサレスモータを用いることが求められている。
【0006】
送風機を駆動するモータにブラシレスかつセンサレスのモータを使用した場合、前述の車両の走行中に送風機が回転している状態で空気調和装置が起動されると、初期ロックのような位置合わせを行って、モータの磁極位置を強制的に合わせる必要がある。即ち、送風機のモータにブラシレスかつセンサレスのモータを使用した場合でも、車両走行中における空気調和装置の起動時には、初期ロックなどの送風機の起動制御を行うことにより、送風機の回転状態の起動が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3356008号公報(図1、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、送風機を駆動するモータにブラシレスかつセンサレスのモータを使用し、送風機が回転している状態において、初期ロックのようなセンサレスでの起動制御を実施した場合、車室内で異音が発生する課題があった。これは、初期ロック時に送風機用モータの回転による振動が車室内で増幅され、乗員に違和感を与える異音の音源となるためである。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑み、送風機の駆動用モータにブラシレスかつセンサレスのモータを使用した空気調和装置において、外気導入口を通して流入する外気により送風機が正転または逆転している状態で、送風機の駆動用モータに対して初期ロックのような起動制御を用いずに、安価な方法で乗員の違和感となる異音を発生させずに送風機を起動させることが可能な空気調和装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、電子制御装置(10)に駆動制御される車両用空気調和装置(1)であって、前記車両用空気調和装置(1)のブロワユニット(2)に内蔵された送風機(26)を駆動するブロワモータ(25)をセンサレス交流モータで構成すると共に、前記電子制御装置(10)に、前記送風機(26)の起動時に、前記ブロワユニット(2)に内蔵された内外気切換部材(22)の位置を検出する内外気切換状態検出手段を有し、かつ車両が走行中の場合には、前記内外気切換部材(22)の位置を前記内気導入口(23)よりも外気導入口(24)に近い所定位置に移動する内外気切換部材移動手段と、前記内外気切換部材(22)の前記所定位置への移動後に、前記ブロワモータ(25)を起動させるモータ起動手段とを設けたことを特徴とする車両用空気調和装置である。
【0011】
これにより、送風機の起動時に、電子制御装置によって内外気切換部材の位置が内気導入口よりも外気導入口に近い側に移動するので、起動時の送風機の回転が低くなり、異音が低減する。
【0012】
請求項2の発明は、前記所定位置が、前記内気導入口(23)と前記外気導入口(24)の中間点よりも前記外気導入口(24)に近い位置であることを特徴とする請求項1に記載の車両用空気調和装置である。
【0013】
これにより、送風機の起動時の内外気切換部材の位置が、内気導入口と外気導入口の中間点よりも外気導入口に近い位置になるので、起動時の送風機の回転が低くなり、異音が低減する。
【0014】
請求項3の発明は、前記所定位置が、前記内外気切換部材(22)が前記外気導入口(24)を完全に閉じる位置であることを特徴とする請求項2に記載の車両用空気調和装置である。
【0015】
これにより、送風機の起動時の内外気切換部材の位置が、外気導入口を完全に閉じる位置になるので、起動時の送風機の回転が非常に低くなるか、あるいは停止するため、異音が低減する。
【0016】
請求項4の発明は、請求項1から3の何れか1項に記載の発明において、前記電子制御装置(10)に車速を検出する車速検出手段(44)を接続し、前記内外気切換部材移動手段は、前記車速が所定値以上の場合に、前記内外気切換部材(22)の位置を前記所定位置に移動させるようにしたことを特徴とする車両用空気調和装置である。
【0017】
これにより、送風機の起動時に、車速が大きい時だけ電子制御装置によって内外気切換部材の位置が内気導入口よりも外気導入口に近い側に移動するので、車速が小さい時の送風機の起動時間を短縮できる。
【0018】
請求項5の発明は、請求項1から3の何れか1項に記載の発明において、前記ブロワモータ(25)を3相インバータ回路(18)を備えた3相交流モータで構成し、前記3相インバータ回路(18)に、前記3相交流モータを構成するU相、V相、W相の発電時に、その少なくとも1つの相から流れ出るモータ電流を検出するモータ電流検出手段を設けてこれを前記電子制御装置(10)の内外気切換部材移動手段に接続し、前記内外気切換部材移動手段は、前記モータ電流が所定値以上の場合に、前記内外気切換部材(22)の位置を前記所定位置に移動させるようにしたことを特徴とする車両用空気調和装置である。
【0019】
これにより、送風機の起動時に、モータ電流が大きい場合、即ち、送風機の回転が高い時に、電子制御装置によって内外気切換ダンパの位置が内気導入口よりも外気導入口に近い側に移動するので、送風機の回転が小さい時の送風機の起動時間を短縮できる。
【0020】
請求項6の発明は、請求項5に記載の発明において、前記モータ電流検出手段が、前記ブロワモータ(25)の1つの相への信号回路に設けられており、前記モータ電流の検出時には前記1つの相の下アームをオンすることを特徴とする車両用空気調和装置である。
【0021】
これにより、モータ電流検出手段の構成を簡素化できる。
【0022】
請求項7の発明は、請求項1から3の何れか1項に記載の発明において、前記ブロワモータ(25)を3相インバータ回路(18)を備えた3相交流モータで構成し、前記電子制御装置(10)の内外気切換部材移動手段に、前記3相交流モータの発電時の回転数を検出する回転数検出手段を接続し、前記内外気切換部材移動手段は、前記回転数が所定値以上の場合に、前記内外気切換部材(22)の位置を前記所定位置に移動させるようにしたことを特徴とする車両用空気調和装置である。
【0023】
これにより、送風機の起動時に、ブロワモータの回転数が高い時に、電子制御装置によって内外気切換部材の位置が内気導入口よりも外気導入口に近い側に移動するので、ブロワモータの回転数が小さい時の送風機の起動時間を短縮できる。
【0024】
請求項8の発明は、請求項7に記載の発明において、前記回転数検出手段は、前記3相交流モータの発電時に各相に誘起される誘起電圧の比較から得られるパルス信号の1サイクル時間を測定することによって回転数を検出していることを特徴とする車両用空気調和装置である。
【0025】
これにより、ブロワモータの回転数の検出を簡単な回路で構成することができ、車両用空気調和装置の構成を簡素化できる。
【0026】
なお、上記に付した符号は、後述する実施形態に記載の具体的実施態様との対応関係を示す一例である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】(a)は本発明に係る車両用空気調和装置の一実施形態におけるブロワユニット、クーリングユニット及びヒーターユニットの配置及びこれらを制御する電子制御装置との接続を示す全体構成図、(b)は(a)に示したブロワユニット内にある内外気切換装置の動作を説明する説明図である。
【図2】(a)は、図1(a)に示した電子制御装置が行う車両用空気調和装置の起動時制御の第1の実施例の制御手順を示すフローチャート、(b)は、図1(a)に示した電子制御装置が行う車両用空気調和装置の起動時制御の第1の実施例の変形例の制御手順を示すフローチャートである。
【図3】図1(a)に示した電子制御装置が行う車両用空気調和装置の起動時制御の第2の実施例の制御手順を示すフローチャートである。
【図4】図1(a)に示した電子制御装置が行う車両用空気調和装置の起動時制御の第3の実施例の制御手順を示すフローチャートである。
【図5】(a)は図4に示した制御手順におけるブロワモータのモータ電流を検出する回路の構成の一例を示す回路図、(b)は図4に示した制御手順におけるブロワモータのモータ電流を検出する回路の構成の他の例を示す回路図である。
【図6】図1(a)に示した電子制御装置が行う車両用空気調和装置の起動時制御の第4の実施例の制御手順を示すフローチャートである。
【図7】(a)は図6に示した制御手順におけるブロワモータの回転数を検出する回路の構成の一例を示す回路図、(b)は(a)に示した比較器の入力側の波形を示す波形図、(c)は(a)に示した比較器の出力側の波形を示す波形図である。
【図8】(a)は車両用空気調和装置が停止状態の時の外気の流入によりブロワモータが正転した時のUV電圧比較に対するVW電圧比較の波形を示す波形図、(b)は車両用空気調和装置が停止状態の時の外気の流入によりブロワモータが逆転した時のUV電圧比較に対するVW電圧比較の波形を示す波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。また、各実施態様についても、同一構成の部分には、同一の符号を付してその説明を省略又は簡略化する。
【0029】
図1(a)は本発明に係る車両用空気調和装置1の一実施形態の全体構成を示すものである。車両用空気調和装置(以後オートエアコンという)1には、ブロワユニット2と、図示しないクーリングユニットとヒーターユニットを内蔵する空調ユニット3、及びこれらを駆動制御する電子制御装置であるオートエアコンECU10がある。ブロワユニット2はそのケース20に内気導入口23と外気導入口24があり、吸い込んだ空気の排出口27が空調ユニット3に接続されている。また、ブロワユニット2のケース20内には、内外気切換部材である内外気切換ダンパ22と送風機26が設けられている。内外気切換ダンパ22は、内外気切換部材移動手段であるダンパモータ21に駆動されて内気導入口23と外気導入口24の一方を塞ぐ。また、送風機26は、内気導入口23又は外気導入口24から取り込まれた空気を排出口27から空調ユニット3内に送るものであり、ブロワモータ25によって回転駆動される。ブロワモータ25にはセンサレス交流モータが使用される。
【0030】
空調ユニット3は、ブロワユニット2から送り込まれた空気の温度を調整して車室内に吹き出すものであり、空調ユニット本体30の内部には空気を冷却するエバポレータ、空気を暖めるヒータコア及び冷却された空気の暖め具合を調整するエアミックスダンパがある。エバポレータやヒータコア及びエアミックスダンパによって温度調節された空気は、前席用吹出口(FACE)31、足元用吹出口(FOOT)32、或いはデフロスター吹出口(DEF)33の何れかから車室内に放出される。各吹出口から放出される温度調節された空気の量は、吹出口切換ダンパの開閉によって調整される。空調ユニット本体30の内部の構成は公知であり、本願発明には直接関係がないので、図示とこれ以上の説明は省略する。
【0031】
オートエアコンECU10は、図示しない車両のコントロールパネルにある温度設定スイッチ4、内外気切り換えスイッチ5及びオースイッチ6からのスイッチ信号や、車室内外に設けられた各温度センサ(内気センサ41、外気センサ42、及び水温センサ43)からの検出値に基づいて演算を行い、ブロワユニット2と空調ユニット3を駆動制御して車室内の温度を温度設定スイッチ4による設定温度に保持する。オートエアコンECU10には日射量を検出する日射センサが接続されることもある。また、本実施形態のオートエアコンECU10には車速検出手段である車速センサ44も接続されている。
【0032】
オートエアコンECU10は、車室内温度が温度設定スイッチ4による設定値になるように、また、内外気切り換えスイッチ5の状態及びオートスイッチ6の状態に応じて、各スイッチからの入力信号を元に空気の吹き出し温度、吹き出し風量及び吹出口を自動計算する。そして、ダンパモータ21の回転位置の制御、ブロワモータ25の回転数制御、及び空調ユニット3内の各アクチュエータの自動制御を行っている。
【0033】
図1(b)は図1(a)に示したブロワユニット2内にある内外気切換装置である内外気切換ダンパ22の位置と動作を説明するものである。ダンパモータ21の図示は省略してある。内外気切換ダンパ22は、図1(a)に示したダンパモータ21によって点Aと点Bの位置に切り換えられるようになっている。内外気切換ダンパ22が実線で示す点Aの位置にある時は、ブロワユニット2の内気導入口23が閉じられ、内外気切換ダンパ22が破線で示す点Bの位置にある時は、ブロワユニット2の外気導入口24が閉じられる。本発明では、後述するオートエアコンECU10の制御により、内外気切換ダンパ22が破線で示す点Bの位置の手前で止めることができるように構成されている。点Bの位置の手前とは、例えば、点Aと点Bの中間点Cと、点Cと点Bの間の位置Dである。位置Dは、点Cと点Bの中間点とすることができる。なお、ダンパモータ21にはダンパ位置検出手段が内蔵されているか、或いはオートエアコンECU10にダンパ位置検出手段があるものとする。
【0034】
本発明は、車両が走行中にオートエアコン1が停止状態にあり、内外気切り換えスイッチ5により内外気切換ダンパ22の位置が点Aにある時(外気導入状態)に、オートエアコン1が起動された場合の、オートエアコンECU10によるダンパモータ21の起動時制御を説明するものであり、以下に幾つかの実施例を説明する。
【0035】
図2(a)は、図1(a)に示したオートエアコンECU10が行うオートエアコン1の起動時制御の第1の実施例の制御手順を示すフローチャートであり、車両走行中のオートエアコン1の起動時に実施される。ステップ201ではまず、オートエアコン1が内気モードか否かを判定する。オートエアコン1が内気モードか否かは、内外気切り換えスイッチ5の位置、ダンパモータ21からのダンパ位置検出信号、或いはオートエアコンECU10自身によるダンパ位置の検出によって知ることができる。オートエアコン1が内気モードの場合(YES)はステップ203に進み、ブロワモータ25を回転させてオートエアコン1を起動させ、このルーチンを終了する。ステップ201がオートエアコンECU10の内外気切換状態検出手段に対応し、ステップ205がオートエアコンECU10のモータ起動手段に対応する。
【0036】
一方、ステップ201の判定が内気モードでない場合(NO)はステップ202に進む。ステップ202では、内外気切換ダンパ22を外気導入口24を閉鎖する側に移動させる。即ち、内外気切換ダンパ22を破線で示す点Bの位置に移動させて、ブロワユニット2の外気導入口24を完全に閉じる。内外気切換ダンパ22の点Bへの移動後にステップ203に進み、送風機起動手段であるオートエアコンECU10がブロワモータ25を回転させてオートエアコン1を起動させ、このルーチンを終了する。
【0037】
図2(b)は、図1(a)に示したオートエアコンECU10が行うオートエアコン1の起動時制御の第1の実施例の変形例の制御手順を示すフローチャートであり、オートエアコン1の起動時に実施される。よって、第1の実施例と同じステップについては同じステップ番号を付して説明する。ステップ201ではオートエアコン1が内気モードか否かを判定し、オートエアコン1が内気モードの場合(YES)はステップ203に進み、ブロワモータ25を回転させてオートエアコン1を起動させ、このルーチンを終了する。この手順は第1の実施例と同じである。
【0038】
一方、ステップ201の判定が内気モードでない場合(NO)はステップ202′に進む。ステップ202では、内外気切換ダンパ22を外気導入口24を閉鎖する側に移動させているが、ステップ202′では、内外気切換ダンパ22を外気導入口24を閉鎖する位置に近い所定位置まで移動させる。この所定位置とは、例えば、図1(b)に示した点D、即ち、内外気切換ダンパ22が外気導入口24を閉鎖する破線で示す点Bと、点Aと点Bの中間点Cの中間点Dである。内外気切換ダンパ22が点Dの位置にある時は、送風機26には殆ど内気が流入し、僅かな外気が流入風として送風機26側に取り込まれるので、送風機26は外気の影響を受けない。ステップ202′の後のステップ203は第1の実施例と同じであり、ブロワモータ25を回転させてオートエアコン1を起動させ、このルーチンを終了する。
【0039】
このように、オートエアコン1の起動時に内外気切換ダンパ22が内気導入口23を閉じる側にあって、外気が流入している時にこれを検出して、内外気切換ダンパ22を外気導入口24を閉じる位置、或いは閉じる位置の近くに移動させることにより、オートエアコン1の起動時に外気の流入によるブロワモータ25の回転が小さくなる。この結果、第1の実施例、或いはその変形例では、オートエアコン1の起動時に発生することがあった異音を防止、あるいは低減することができる。この低減の程度は、本発明を実施しない場合に発生する異音に対して15dB前後である。
【0040】
図3は、図1(a)に示したオートエアコンECU10が行うオートエアコン1の起動時制御の第2の実施例の制御手順を示すフローチャートであり、オートエアコン1の起動時に実施される。ステップ301ではまず、オートエアコン1が内気モードか否かを判定する。オートエアコン1が内気モードの場合(YES)はステップ305に進み、ブロワモータ25を回転させてオートエアコン1を起動させ、このルーチンを終了する。
【0041】
一方、ステップ301の判定が内気モードでない場合(NO)はステップ302に進む。ステップ302では、図1(a)に示した車速センサ44により車速を検出する。そして、続くステップ303で車速が所定値以上か否かを判定し、車速が所定値未満の場合(NO)はステップ305に進み、ブロワモータ25を回転させてオートエアコン1を起動させ、このルーチンを終了する。この所定値はオートエアコン1が搭載された車両の種類によって異なるが、時速60km程度の値である。
【0042】
また、ステップ303の判定がYESの場合はステップ304に進み、第1の実施例のように、内外気切換ダンパ22を外気導入口24を閉鎖する側に移動させるか、あるいは第1の実施例の変形例のように、内外気切換ダンパ22を外気導入口24を閉鎖する位置に近い所定位置まで移動させる。この状態でステップ305に進み、ブロワモータ25を回転させてオートエアコン1を起動させ、このルーチンを終了する。
【0043】
ここで、車速が低い場合に、オートエアコン1の起動時に内外気切換モードが外気モードになっている状態であっても、オートエアコン1の起動を外気モードのまま行う理由について説明する。オートエアコン1のブロワユニット2にある送風機26は、内外気切換モードが外気モードになっている状態であっても、車速が所定値以上にならない限り、外気導入口24から流入する外気によって回転せず、車速が時速60kmを超える辺りからようやく回転を始める。しかも、時速80km程度までであれば、外気導入口24から流入する外気による送風機26の回転数は低く、車速が時速100kmに近づくと外気導入口24から取り込まれた外気による送風機26の回転数が増大し、車種によって異なるが300rpm程度になる。そして、この状態でオートエアコン1の起動が開始されると、起動時の送風機26の回転方向が、稼動時の送風機26の回転方向と異なる場合などに、車室内に異音が聞こえるのである。
【0044】
オートエアコン1が動作していない車両の走行時に、内外気切換モードが外気モードになっているオートエアコン1の送風機26が、外気導入口24から流入する外気によって回転を始める車速は車種によって異なる。しかしながら、車速が低い時は、外気導入口24から流入する外気により送風機26が回転している状態でオートエアコン1を起動させても、車室内に異音が聞こえないか、或いは聞こえても不快感を感じさせるような音には至らないので、第2の実施例のように、オートエアコン1の起動時に車速に応じた制御を行うのである。
【0045】
このように、オートエアコン1の起動時に内外気切換ダンパ22が内気導入口23を閉じる側にあって、車速が高い場合は、内外気切換ダンパ22を外気導入口24を閉じる位置、或いは閉じる位置の近くに移動させることにより、オートエアコン1の起動時に異音が発生する可能性がある場合に異音を防止、あるいは低減することができる。この低減の程度は第1の実施例と同程度である。
【0046】
図4は、図1(a)に示したオートエアコンECU10が行うオートエアコン1の起動時制御の第3の実施例の制御手順を示すフローチャートであり、オートエアコン1の起動時に実施される。第3の実施例では、ブロワモータ25が3相交流モータであるとして説明を行う。ステップ401ではまず、オートエアコン1が内気モードか否かを判定する。オートエアコン1が内気モードの場合(YES)はステップ406に進み、ブロワモータ25を回転させてオートエアコン1を起動させ、このルーチンを終了する。一方、ステップ401の判定が内気モードでない場合(NO)はステップ402に進む。ステップ402では、3相交流ブロワモータ25の何れかの相の下アームをオンして下アームに電流を流す。3相交流ブロワモータ25の構成及びアームについては後述する。
【0047】
オートエアコン1の起動時に、送風機26が外気導入口24から流入する空気によって回転している場合には、3相交流ブロワモータ25が送風機26によって回転させられ、3相交流ブロワモータ25が発電を行ってモータ電流を発生する。そこで、続くステップ403では3相交流ブロワモータ25のモータ電流を検出し、次のステップ404においてモータ電流が所定値以上か否かを判定する。モータ電流が所定値未満の場合(NO)はステップ406に進み、3相交流ブロワモータ25を回転させてオートエアコン1を起動させ、このルーチンを終了する。この所定値は、送風機26が概ね300rpmである時に発生するモータ電流の値である。
【0048】
また、ステップ404の判定がYESの場合はステップ405に進み、第1の実施例のように、内外気切換ダンパ22を外気導入口24を閉鎖する側に移動させるか、あるいは第1の実施例の変形例のように、内外気切換ダンパ22を外気導入口24を閉鎖する位置に近い所定位置まで移動させる。この状態でステップ406に進み、3相交流ブロワモータ25を回転させてオートエアコン1を起動させ、このルーチンを終了する。
【0049】
ここで、図5(a)、(b)を用いてステップ402における3相交流ブロワモータ26の何れかの相の下アームをオンして下アームに電流を流す制御について説明する。図5(a)に示すように、3相交流ブロワモータ25はブラシレスモータであり、U相巻線25U、V相巻線25V、及びW相巻線25Wがあり、駆動回路である3相インバータ回路18と各相巻線を結ぶ信号回路を流れる信号で回転制御される。3相インバータ回路18には、U相巻線25U用の2つのスイッチング素子11U,11L、V相巻線25V用の2つのスイッチング素子12V,12VL、及びW相巻線25W用の2つのスイッチング素子13U,13Lがある。各相用の2つのスイッチング素子は、高位バッテリ電圧HVと低位バッテリ電圧LVの間に直列に接続されており、それぞれ上アーム、下アームと呼ばれる。即ち、スイッチング素子11Uが上アーム,スイッチング素子11Lが下アームと呼ばれる。
【0050】
オートエアコンECU10からはスイッチング素子11U,11Lを駆動するための信号UU,UL、スイッチング素子12U,12Lを駆動するための信号VU,VL及びスイッチング素子13U,13Lを駆動するための信号WU,WLが出力される。この実施例では、スイッチング素子11Lと低位バッテリ電圧LVの間に、モータ電流検出手段として電流検出センサ14Uが設けられている。そして、オートエアコン1の起動時には、オートエアコンECU10からスイッチング素子11L(U相の下アーム)を駆動する信号が出力され、U相の下アームがオンする。U相の下アームがオンすると、車両が外気導入状態で走行中に外気導入口から車室内に導入される外気流によって送風機が回転(逆転)している状態で3相交流ブロワモータ25のU相25Uからの電流が電流検出センサ14を流れ、この電流値をオートエアコンECU10が検出することできる。電流検出センサ14Uには、シャント抵抗を使用することもできる。
【0051】
オートエアコンECU10には送風機が流入する外気によって回転する時の回転数に対して3相交流ブロワモータ25が発電する発電時の各相の流出電流値が記憶されており、オートエアコンECU10は検出した電流値によって、検出時の送風機の回転数を知ることができる。オートエアコン1の起動時に送風機の回転数が高い場合には、前述のように内外気切換ダンパ22を外気導入口24を閉鎖する位置、あるいは閉鎖する位置に近い所定位置まで移動させることによって外気流を低減させ、送風機の回転数が低くなった状態でオートエアコン1を起動させる。
【0052】
また、図5(a)の実施例では、電流検出センサ14Uをスイッチング素子11Lと低位バッテリ電圧LVの間にだけ設けているが、電流検出センサ14は他の相に設けても良い。即ち、破線で示すように、スイッチング素子12Lと低位バッテリ電圧LVの間、或いはスイッチング素子13Lと低電位バッテリ電圧VLとの間にそれぞれ電流検出センサ14V,14Wを設け、他の相のモータ電流を検出するようにしても良い。
【0053】
図5(b)は図5(a)で説明した電流検出センサ14Uの代わりに、電流検出センサ15Uを設けた実施例を示すものである。図5(b)に示す実施例では、電流検出センサ15Uを、U相の上アームと下アームの接続点とU相巻線25Uとの間の回路に設けている。オートエアコン1の起動時に、オートエアコンECU10からの信号ULによってU相の下アームがオンすると、車両が外気導入状態で走行中に外気導入口から車室内に導入される外気流によって送風機が回転(逆転)している状態で3相交流ブロワモータ25のU相25Uからの電流が電流検出センサ15Uを流れ、この電流値をオートエアコンECU10が検出して、前述のように内外気切換ダンパ22を外気導入口24を閉鎖する位置、あるいは閉鎖する位置に近い所定位置まで移動させる。
【0054】
また、図5(b)の実施例では、電流検出センサ15UをU相の上アームと下アームの接続点とU相巻線25Uとの間の回路に設けているが、電流検出センサは他の相に設けても良い。即ち、破線で示すように、V相の上アームと下アームの接続点とV相巻線25Vとの間の回路に電流検出センサ15Vを設け、W相の上アームと下アームの接続点とW相巻線25Wとの間の回路に電流検出センサ15Wを設け、他の相のモータ電流を検出するようにしても良い。
【0055】
第2の実施例では外気の流入を防止或いは低減する制御の実施可否の車速の所定値を、車種毎に調整する必要があったが、第3の実施例によれば、モータ電流で外気の流入を防止或いは低減する制御の実施可否の所定値を決めることができるので、車種毎ではなく、モータの構造に依存して所定値を決めることができる。このため、同じモータを使用した車両であれば、車種毎の調整が不要となる。
【0056】
図6は、図1(a)に示したオートエアコンECU10が行うオートエアコン1の起動時制御の第4の実施例の制御手順を示すフローチャートであり、オートエアコン1の起動時に実施される。第4の実施例では、ブロワモータ25が3相交流モータであるとして説明を行う。ステップ601ではまず、オートエアコン1が内気モードか否かを判定する。オートエアコン1が内気モードの場合(YES)はステップ605に進み、ブロワモータ25を回転させてオートエアコン1を起動させ、このルーチンを終了する。
【0057】
一方、ステップ601の判定が内気モードでない場合(NO)はステップ602に進む。ステップ602では、オートエアコン1が停止状態における前述の外気流によるブロワモータ25の回転数を検出する。ブロワモータ25の外気流による回転数は、ブロワモータ25で発生する誘起電圧を検出することによって算出することができるが、ブロワモータ25で発生する誘起電圧からブロワモータ25の外気流による回転数を検出する方法については後述する。そして、続くステップ603でブロワモータ25の回転数が所定値以上か否かを判定し、ブロワモータ25の回転数が所定値未満の場合(NO)はステップ605に進み、ブロワモータ25を回転させてオートエアコン1を起動させ、このルーチンを終了する。
【0058】
また、ステップ603の判定がYESの場合はステップ604に進み、第1の実施例のように、内外気切換ダンパ22を外気導入口24を閉鎖する側に移動させるか、あるいは第1の実施例の変形例のように、内外気切換ダンパ22を外気導入口24を閉鎖する位置に近い所定位置まで移動させる。この状態でステップ605に進み、ブロワモータ25を回転させてオートエアコン1を起動させ、このルーチンを終了する。
【0059】
ここで、図7(a)〜(c)を用いてステップ602における3相交流ブロワモータ26の各相に誘起する誘起電圧から、3相交流ブロワモータ26回転数を検出するブロワモータ回転数検出手段について説明する。3相交流ブロワモータ25及び3相インバータ回路18の構成は図5(a)で説明したのでここでは説明しない。
【0060】
第4の実施例では、図7(a)に示すように、3相インバータ回路18に接続する回転数検出回路50を設けている。回転数検出回路50は、2つの比較器51,52と演算処理部53とを備え、演算処理部53の出力がオートエアコンECU10に入力される。比較器51には、U相のスイッチング素子11Uと11Lの結合点の電圧Vuと、V相のスイッチング素子12Uと12Lの結合点の電圧Vvとを比較させる。また、比較器52にはV相のスイッチング素子12Uと12Lの結合点の電圧Vvと、W相のスイッチング素子13Uと13Lの結合点の電圧Vwとを比較させる。そして、比較器51の比較出力Vuvと比較気52の比較出力Vvwを演算処理部53に入力する。
【0061】
図7(b)は、図7(a)に示した比較器51,52の入力側の信号波形、即ち、3相交流ブロワモータ25が外気の流入により回転状態となっている時の、3相交流ブロワモータ25の各相から3相インバータ回路18に入力される誘起電圧波形を示している。実線で示す波形がU相の誘起電圧波形Vuであり、破線で示す波形がV相の誘起電圧波形Vvであり、一転鎖線で示す波形がW相の誘起電圧波形Vwである。
【0062】
図7(c)は、図7(a)に示した比較器51,52の出力側の波形を示すパルス信号波形である。UV相の比較電圧Vuvでは、図7(b)に示す波形図において、電圧Vuが電圧Vvより高い部分がハイレベルになっており、VW相の比較電圧Vvwでは、図7(b)に示す波形図において、電圧Vvが電圧Vwより高い部分がハイレベルになっている。演算処理部53は、VW相の比較電圧Vvwの1サイクル時間Tcycを測定することにより、3相交流ブロワモータ25の回転数を算出することができる。例えば、3相交流ブロワモータ25が2極対であれば、回転数=(1/(2×Tcyc))として算出することができる。
【0063】
また、第4の実施例では、3相交流ブロワモータ25の外気の流入による回転方向が、オートエアコンが正常に稼動している時の3相交流ブロワモータ25の回転方向に対して正転か逆転かも判定可能である。図8(a)は、オートエアコンの稼動停止時に外気が流入して3相交流ブロワモータ25が正転した時のUV相の比較電圧Vuvのパルス信号波形に対するVW相の比較電圧Vvwのパルス信号波形を示すものである。3相交流ブロワモータ25の外気の流入による回転方向が正転する場合は、UV相の比較電圧Vuvのパルス波形に対して、VW相の比較電圧Vvwのパルス波形が遅れる。一方、図8(b)は、オートエアコンの稼動停止時に外気が流入して3相交流ブロワモータ25が逆転した時のUV相の比較電圧Vuvのパルス信号波形に対するVW相の比較電圧Vvwのパルス信号波形を示すものである。3相交流ブロワモータ25の外気の流入による回転方向が逆転する場合は、VW相の比較電圧Vvwのパルス波形に対して、UV相の比較電圧Vuvのパルス波形が遅れる。
【0064】
このようにして、3相交流ブロワモータ25の外気の流入による回転方向が正転か逆転かが分かれば、内気モード或いは所定の位置まで内外気切換ダンパで外気導入口を閉じる制御の可否を判定する回転数の所定値を別の値にすることが可能となる。
【0065】
第4の実施例では、3相交流ブロワモータ25の外気の流入による回転時に誘起される誘起電圧を用いて3相交流ブロワモータ25の回転数そのものを検出しているため、モータの特性の影響を受けることが少なくなる。3相交流ブロワモータ25の特性との関係で、回転数を判断するための極対数の影響はあるが、例えば、それ以外の巻線や磁力の強さが変更になっても、第4の実施例では、モータ毎の調整が不要、或いは低減することができる。
【符号の説明】
【0066】
1 オートエアコン(車両用空気調和装置)
2 ブロワユニット
3 空調ユニット(クーリングユニット/ヒーターユニット)
10 オートエアコンECU(制御装置)
11U,11L,12U,12L,13U,13L スイッチング素子(アーム)
14,15 電流検出センサ
21 ダンパモータ
22 内外気切換ダンパ(切り換え部材)
23 内気導入口
24 外気導入口
25 ブロワモータ
30 空調ユニット本体
50 回転数検出回路
51,52 比較器
53 演算処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子制御装置(10)に駆動制御される車両用空気調和装置(1)であって、
前記車両用空気調和装置(1)のブロワユニット(2)に内蔵された送風機(26)を駆動するブロワモータ(25)をセンサレス交流モータで構成すると共に、
前記電子制御装置(10)に、
前記送風機(26)の起動時に、前記ブロワユニット(2)に内蔵された内外気切換部材(22)の位置を検出する内外気切換状態検出手段を有し、かつ車両が走行中の場合には、前記内外気切換部材(22)の位置を前記内気導入口(23)よりも外気導入口(24)に近い所定位置に移動する内外気切換部材移動手段と、
前記内外気切換部材(22)の前記所定位置への移動後に、前記ブロワモータ(25)を起動させるモータ起動手段とを設けたことを特徴とする車両用空気調和装置。
【請求項2】
前記所定位置が、前記内気導入口(23)と前記外気導入口(24)の中間点(C)よりも前記外気導入口(24)に近い位置であることを特徴とする請求項1に記載の車両用空気調和装置。
【請求項3】
前記所定位置が、前記内外気切換部材(22)が前記外気導入口(24)を完全に閉じる位置(B)であることを特徴とする請求項2に記載の車両用空気調和装置。
【請求項4】
前記電子制御装置(10)に車速を検出する車速検出手段(44)を接続し、
前記内外気切換部材移動手段は、前記車速が所定値以上の場合に、前記内外気切換部材(22)の位置を前記所定位置に移動させるようにしたことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の車両用空気調和装置。
【請求項5】
前記ブロワモータ(25)を3相インバータ回路(18)を備えた3相交流モータで構成し、
前記3相インバータ回路(18)に、前記3相交流モータを構成するU相、V相、W相の発電時に、その少なくとも1つの相から流れ出るモータ電流を検出するモータ電流検出手段を設けてこれを前記電子制御装置(10)の内外気切換部材移動手段に接続し、
前記内外気切換部材移動手段は、前記モータ電流が所定値以上の場合に、前記内外気切換部材(22)の位置を前記所定位置に移動させるようにしたことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の車両用空気調和装置。
【請求項6】
前記モータ電流検出手段が、前記ブロワモータ(25)の1つの相への信号回路に設けられており、前記モータ電流の検出時には前記1つの相の下アームをオンすることを特徴とする請求項5に記載の車両用空気調和装置。
【請求項7】
前記ブロワモータ(25)を3相インバータ回路(18)を備えた3相交流モータで構成し、
前記電子制御装置(10)の内外気切換部材移動手段に、前記3相交流モータの発電時の回転数を検出する回転数検出手段を接続し、
前記内外気切換部材移動手段は、前記回転数が所定値以上の場合に、前記内外気切換部材(22)の位置を前記所定位置に移動させるようにしたことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の車両用空気調和装置。
【請求項8】
前記回転数検出手段は、前記3相交流モータの発電時に各相に誘起される誘起電圧の比較から得られるパルス信号の1サイクル時間を測定することによって回転数を検出していることを特徴とする請求項7に記載の車両用空気調和装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−188001(P2012−188001A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−52842(P2011−52842)
【出願日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】