説明

車両用開閉体作動装置

【課題】ユーザの両手が塞がっている状態にあっても、その意思に合わせて開閉体を選択的に開作動又は閉作動することができる車両用開閉体作動装置を提供する。
【解決手段】車両に搭載され、光照射によってスライドドア2又はバックドア3の開作動及び閉作動を表す文字「開」及び「閉」を同時に表示するとともに、これら文字「開」及び「閉」のうちのいずれか一方の遮断に伴う光反射の変化を検知して、スライドドア2又はバックドア3を開作動若しくは閉作動するユーザの意思を検知する光電センサ6,7と、スライドドア2又はバックドア3を開閉作動させるドア駆動装置20と、光電センサ6,7により検知されたユーザの意思に合わせてスライドドア2又はバックドア3が開作動又は閉作動するようにドア駆動装置20を制御するドアECU10とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用開閉体作動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両用開閉体作動装置としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この装置は、携帯型無線端末と、車載無線端末と、開閉体としてのスライドドア又はバックドアを開閉させるユーザの意識的な動作を検知する動作検知手段とを有し、携帯型無線端末及び車載無線端末のID照合結果と、動作検知手段によるユーザのドアを開閉する意思の確認結果とに基づいてこれを開閉するものである。これにより、ユーザの両手が塞がっている状態にあっても、ドアの開閉が可能であるとしている。
【0003】
なお、動作検知手段は、車両側部のドア開口下部に配設されたシルカバーの下面に設けられた足部検出センサ及び車両後部のドア開口下部に配設されたリヤバンパの下面に設けられた足部検出センサから構成されている。動作検知手段は、ユーザがドアを開閉させるために車体下面の下方に入れた足等を検出することで、ドアを開閉させるユーザの意識的な動作を検知する。また、動作検知手段(足部検出センサ)の検知範囲に合わせた範囲を照明する、LEDからなる足元照明部を配設することも併せて提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−133529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1では、ユーザのドアを開く意思と閉じる意思とを判別する術がなく、特にドアが半開状態で停止している場合には、ユーザの本来の意思に合わせてドアを開閉することができない。
【0006】
本発明の目的は、ユーザの両手が塞がっている状態にあっても、その意思に合わせて開閉体を選択的に開作動又は閉作動することができる車両用開閉体作動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両に搭載され、光照射又は光投影によって開閉体の開作動及び閉作動を表す記号の少なくとも一部を同時に表示するとともに、これら記号の少なくとも一部のうちのいずれか一方の遮断に伴う光反射の変化を検知して、前記開閉体を開作動又は閉作動するユーザの意思を検知する光電センサと、前記開閉体を開閉作動させる駆動手段と、前記光電センサにより検知されたユーザの意思に合わせて前記開閉体が開作動又は閉作動するように前記駆動手段を制御する制御手段とを備えたことを要旨とする。
【0008】
同構成によれば、ユーザが前記開閉体を開作動又は閉作動すべく、表示されている該当の記号の少なくとも一部の照射又は投影を遮断すると、これに伴い検知される光反射の変化に基づいて、前記光電センサにより前記開閉体を開作動又は閉作動するユーザの意思が検知される。そして、前記制御手段により、前記検知されたユーザの意思に合わせて前記開閉体が開作動又は閉作動するように前記駆動手段が制御される。この場合、前記記号の少なくとも一部の照射又は投影の遮断は、例えばユーザの身体の任意の部位(足など)や携行する荷物などでも可能であるため、ユーザの両手が塞がっている状態であってもユーザの意思に合わせて前記開閉体を選択的に開作動又は閉作動することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用開閉体作動装置において、前記光電センサによる光照射又は光投影時、前記表示される記号の少なくとも一部を動かす光軸駆動手段を備えたことを要旨とする。
【0010】
同構成によれば、前記光電センサによる光照射又は光投影時、前記光軸駆動手段により前記表示される記号の少なくとも一部が動かされることで、該記号をユーザに視認しやすくすることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両用開閉体作動装置において、前記光電センサとは異なる光源を備え、前記表示される記号は、前記光電センサの光照射又は光投影と、前記光源による光照射又は光投影とにより構成されることを要旨とする。
【0012】
同構成によれば、前記表示される記号を、前記光電センサの光照射又は光投影と前記光源による光照射又は光投影とにより構成することで、前記表示される記号を前記光電センサによる光照射又は光投影のみで構成する場合に比べて、前記光電センサの検出領域を狭くすることが可能になり、ひいては前記光電センサの検出精度を向上できる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の車両用開閉体作動装置において、前記光電センサの光照射又は光投影及び前記光源の光照射又は光投影は、互いに異なる形状若しくは色彩又はこれらの組合せからなることを要旨とする。
【0014】
同構成によれば、前記光電センサの光照射又は光投影と、前記光源の光照射又は光投影とを容易に区別できるため、ユーザの操作性が向上する。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用開閉体作動装置において、前記光電センサは、車両下方に向けて光照射又は光投影を行うことを要旨とする。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の車両用開閉体作動装置において、前記光電センサは、車両ボディの側部及び後方上部の少なくとも一方に配設されており、前記車両ボディの意匠面よりも外側に前記記号の少なくとも一部を表示することを要旨とする。
【0016】
同構成によれば、前記車両ボディの意匠面よりも外側に前記記号の少なくとも一部が表示されることで、前記駆動手段による前記開閉体の開閉作動時、前記記号の少なくとも一部の照射又は投影を遮断したユーザの身体等に前記開閉体が接触したりすることを抑制できる。また、ユーザは、前記車両ボディの意匠面に身体等をある程度近付けることで前記記号の少なくとも一部の照射又は投影を遮断することができるため、該遮断のためのユーザ側の制約を緩和することができる。
【0017】
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の車両用開閉体作動装置において、前記光電センサは、車両ボディの側部及び後方上部の少なくとも一方に配設されており、前記車両ボディの意匠面に前記記号の少なくとも一部を表示することを要旨とする。
【0018】
同構成によれば、前記車両ボディの意匠面に前記記号の少なくとも一部を表示するため、地面に照射等を行う場合よりも光電センサと照射等される位置と距離を短くすることが可能となり、地面に照射等を行う場合よりも光電センサの検出精度を向上できる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の車両用開閉体作動装置において、前記光電センサは、車両ボディ又は前記開閉体の室内側に配置され、前記開閉体の窓ガラスに向けて光照射又は光投影を行うことを要旨とする。
【0020】
同構成によれば、前記光電センサを室内側に配置することで、該光電センサに塵や汚れ等が付着することを低減することが可能となり、前記光電センサの検出精度の低下を低減できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明では、ユーザの両手が塞がっている状態にあっても、その意思に合わせて開閉体を選択的に開作動又は閉作動することができる車両用開閉体作動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】(a)(b)は、本発明の一実施形態を示す側面図及び正面図。
【図2】同実施形態の電気的構成を示すブロック図。
【図3】光電センサを示す模式図。
【図4】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図5】(a)(b)は、光電センサの変形を示す模式図。
【図6】本発明の変形形態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1〜図4を参照して本発明の一実施形態について説明する。なお、本実施形態では、自動車などの車両に搭載されるパワースライドドアシステム及びパワーバックドアシステムへの適用例として説明する。
【0024】
図1(a)(b)に示すように、車両ボディ1の両側部の各々には、適宜の支持部材(図示略)を介して開閉体としてのスライドドア2が車両前後方向に移動可能に支持されている。スライドドア2は、車両前後方向への移動に伴って乗降用の開口部を開閉する。また、車両ボディ1の後部には、その上縁に設けられたヒンジ(図示略)を介して開閉体としてのバックドア3が上下方向に回動可能に支持されている。バックドア3は、上下方向への回動に伴って荷物の積卸用の開口部を開閉する。
【0025】
両スライドドア2に配設された対のアウトサイドドアハンドル4内には、例えば狭視界反射型の光電センサ6が配設されるとともに、車両ボディ1の後部上縁に設置されたリアスポイラ5内の車両幅方向両側部には、例えば狭視界反射型の光電センサ7が配設されている。図3に示すように、各光電センサ6,7は、例えば半導体レーザで構成される開側発光部41及び閉側発光部42と、例えばフォトトランジスタで構成される開側受光部43及び閉側受光部44とを備えて構成される。開側発光部41は、その照射方向が下方に設定されており、光照射口(例えばフィルタ)に描画された記号としての文字「開」により、地面等に対して文字「開」を表示する。同様に、閉側発光部42は、その照射方向が下方に設定されており、光照射口(例えばフィルタ)に描画された記号としての文字「閉」により、地面等に対して文字「閉」を表示する。一方、開側受光部43は、地面等で反射した開側発光部41の照射光を受光する。同様に、閉側受光部44は、地面等で反射した閉側発光部42の照射光を受光する。
【0026】
なお、受光部43,44における反射光の受光レベルは、照射光の反射位置や照射光が反射した物体の反射率が変化することで変動する。基本的には、照射光が反射した物体の反射率が一定であれば発光部41,42の光照射口に反射位置が近いほど受光部43,44における反射光の受光レベルは大きくなる。あるいは、照射光の反射位置が一定であれば照射光が反射した物体の反射率が大きいほど受光部43,44における反射光の受光レベルは大きくなる。
【0027】
ここで、図1にパターンを付して示したように、各アウトサイドドアハンドル4内に設けられた一方の光電センサ6は、車両ボディ1の側部意匠面(ドア外板の外側面)よりも外側に文字「開」及び「閉」をそれぞれ表示するように開側発光部41及び閉側発光部42の光軸が設定されている。これは、特にスライドドア2が全閉状態から開作動する際、該スライドドア2は車両幅方向外側に移動しながら車両後方に移動することになり、照射光を遮った物体(ユーザの身体や荷物など)にスライドドア2が干渉することを回避するためである。同様に、リアスポイラ5内の各側部に設けられた他方の光電センサ7は、車両ボディ1後方の角部意匠面(リヤバンパの角部外側面)よりも外側に文字「開」及び「閉」を表示するようにその光軸が設定されている。これは、特にバックドア3が開閉作動する際、照射光を遮った物体(ユーザの身体や荷物など)にバックドア3が干渉することを回避するためである。
【0028】
次に、本実施形態の電気的構成について説明する。図2に示すように、車両ボディ1に設置されるドアECU(Electronic Control Unit )10は、例えばマイクロ・コントローラ(MCU)を主体に構成されており、同じく車両ボディ1に設置された駆動手段としてのドア駆動装置20と電気的に接続されている。このドア駆動装置20は、両スライドドア2及びバックドア3に対応して個別に配設されており、適宜の伝達機構(図示略)を介してスライドドア2又はバックドア3と連係されている。ドアECU10は、ドア駆動装置20の駆動制御によりスライドドア2又はバックドア3を電動で開閉作動させる。
【0029】
すなわち、ドア駆動装置20は、ドアモータ21と、電磁クラッチ22と、一対のパルスセンサ23とを備えて構成される。ドアECU10は、ドアモータ21を駆動制御してスライドドア2又はバックドア3の開閉作動を制御する。また、ドアECU10は、電磁クラッチ22を駆動制御してドアモータ21及びスライドドア2又はバックドア3間の動力伝達の断接(接続・非接続)を切替制御する。これは、スライドドア2又はバックドア3を電動で開閉駆動する際にのみ上記動力伝達を接続状態とし、スライドドア2又はバックドア3を手動で開閉操作する際には非接続状態として、円滑な開閉操作を実現するためである。さらに、ドアECU10は、両パルスセンサ23の出力する互いに位相の異なる対のパルス信号に基づいて、ドアモータ21(正確には電磁クラッチ22の出力軸)の回転方向(正転又は逆転)、回転量及び回転速度、即ちスライドドア2又はバックドア3の開閉位置及び開閉速度等を検出する。そして、ドアECU10は、各パルスセンサ23からのパルス信号に基づいて、ドア駆動装置20によるスライドドア2又はバックドア3の開閉作動を制御する。
【0030】
また、ドアECU10は、リリースモータ11及びクローザモータ12とそれぞれ電気的に接続されている。これらリリースモータ11及びクローザモータ12も、両スライドドア2及びバックドア3に対応して個別に配設されており、スライドドア2又はバックドア3を全閉状態(スライドドア2にあっては更に全開状態)で保持するラッチ機構(図示略)と適宜の伝達機構を介して連係されている。リリースモータ11は、その動力をラッチ機構に伝達することで、該ラッチ機構によるスライドドア2又はバックドア3の全閉状態(スライドドア2にあっては更に全開状態)での保持を解除する。これにより、スライドドア2又はバックドア3は、全閉状態からの開可能状態(スライドドア2にあっては更に全開状態からの閉可能状態)となる。一方、クローザモータ12は、その動力をラッチ機構に伝達することで、該ラッチ機構により半ドア状態にあるスライドドア2又はバックドア3を全閉状態で保持させる。
【0031】
加えて、ドアECU10は、前記光電センサ6,7(開側発光部41、閉側発光部42、開側受光部43及び閉側受光部44)とそれぞれ電気的に接続されている。ドアECU10は、光電センサ6,7の開側発光部41及び閉側発光部42にそれぞれ駆動信号を出力することでこれらを発光駆動する。このとき、地面等に文字「開」及び「閉」が同時に表示されることは既述のとおりである。これにより、光電センサ6,7の開側受光部43及び閉側受光部44において、地面等で反射した開側発光部41及び閉側発光部42の照射光がそれぞれ受光される。
【0032】
ドアECU10は、光電センサ6,7の開側受光部43及び閉側受光部44が前記反射光をそれぞれ受光することで生成した検知信号に基づいてドア駆動装置20によるスライドドア2又はバックドア3の開閉作動等を制御する。すなわち、ドアECU10は、開側発光部41及び閉側発光部42の駆動開始直後の開側受光部43及び閉側受光部44の両検知信号の入力レベルを初期値としてそれぞれ記憶するとともに、その後の両検知信号の入力レベルを逐次取得する。ドアECU10は、各入力レベルが前記初期値から一定レベル以上の変化が生じたときに、該当の開側発光部41又は閉側発光部42の表示する文字「開」又は「閉」の照射が遮られたこと、即ちスライドドア2又はバックドア3を開作動若しくは閉作動するユーザの意思を検知する。そして、ドアECU10は、検知されたユーザの意思(スライドドア2又はバックドア3の開作動若しくは閉作動)に合致するようにスライドドア2又はバックドア3の開閉作動等を制御する。
【0033】
また、ドアECU10は、ラッチ機構に設置されたラッチスイッチ18と電気的に接続されている。ドアECU10は、ラッチ機構の動作位置(スライドドア2又はバックドア3を全閉状態(スライドドア2にあっては更に全開状態)で保持する位置、半ドア状態で保持する位置又はスライドドア2若しくはバックドア3の保持を解除する位置)に応じたラッチスイッチ18からの検出信号に基づいてドア駆動装置20によるスライドドア2又はバックドア3の開閉作動等を制御する。
【0034】
さらに、ドアECU10は、スライドドア2のアウトサイドドアハンドル4と該当のラッチ機構とを係脱可能な機構部に適宜の伝達機構を介して連係されたドアロックモータ13と電気的に接続されている。ドアロックモータ13は、その動力を上記した機構部に伝達することで、アウトサイドドアハンドル4の操作力を当該スライドドア2のラッチ機構に伝達可能な状態及び伝達不能な状態、即ちスライドドア2の解錠状態及び施錠状態を切替作動させる。ドアECU10は、ドアロックモータ13による解錠・施錠状態の切替作動を制御する。
【0035】
一方、ドアECU10は、車両ボディ1に搭載された車載機(車載無線端末)31と電気的に接続されている。この車載機31は、互いに異なる箇所で車両ボディ1に設置された複数のアンテナ32と電気的に接続されている。車載機31は、ユーザの携帯する携帯機(携帯型無線端末)36との間で無線通信システムを構成しており、該携帯機36を所持した車両のユーザが当該車両に対して一定のエリア内に近付いた際、いずれかのアンテナ32の受信信号の受信レベルが所定レベルを超えることで、ユーザの認証有効状態にあることを検知する。この一定のエリアは、図1に示すように、車両のセンターピラーを中心とする両側方外側の範囲A1,A2及びバックドア3の中央を中心とする後方外側の範囲A3からなっている。車載機31は、ユーザの認証有効状態にあることを検知する際、範囲A1〜A3のいずれの箇所で受信レベルが所定レベルを超えたか、即ち範囲A1〜A3のいずれの箇所に携帯機36が存在するかを併せて特定するようになっている。
【0036】
また、車載機31は、ユーザの認証有効状態にあるとき、当該携帯機36との間のID信号の照合が一致することで、ユーザ(正規のユーザ)が車両に近付いたことを認証する。そして、車載機31は、ユーザの認証有効状態にあること、IDコードの照合結果及び携帯機36の存在箇所の特定結果をドアECU10に送信する。ドアECU10は、車載機31からの信号に基づいてドア駆動装置20によるスライドドア2又はバックドア3の開閉作動等を制御する。
【0037】
次に、ドアECU10によるドア駆動装置20、リリースモータ11、クローザモータ12及びドアロックモータ13の駆動制御態様について説明する。この処理は、ユーザの認証有効状態にあること、即ちユーザが車両近傍に存在していることで実行される。
【0038】
図4に示すように、処理がこのルーチンに移行すると、S(ステップ)1において、ドアECU10は、認証が成立しているか否かを判断する。この認証成立の判断にあたっては、ドアECU10は、車載機31に携帯機36とのIDコードの照合状態(成立又は非成立)を応答する旨の要求信号を送信する。ドアECU10は、この要求信号を受信した車載機31から送信されたIDコードの照合状態を表す応答信号を受信することで、認証成立の判断を行う。そして、ドアECU10は、S1において認証成立と判断されるのを待って、S2においてアウトサイドドアハンドル4及びリアスポイラ5内に配設された光電センサ6,7の開側発光部41及び閉側発光部42を全て駆動する。
【0039】
続いて、ドアECU10は、S3においていずれかの光電センサ6,7の開側発光部41又は閉側発光部42の照射光が遮られるのを待って、S4において当該照射光の遮られた箇所がID照合を行った箇所、即ち携帯機36の存在箇所に一致することを確認する。これは、認証成立後に異物(例えば犬猫など)が照射光を遮るなどしたことを誤って検知することを回避するためである。そして、ドアECU10は、S5において、遮られた照射光が文字「開」を表示する開側発光部41及び文字「閉」を表示する閉側発光部42のいずれのものかを判断する。
【0040】
ここで、遮られた照射光が開側発光部41のものである場合、ドアECU10は、S6において、携帯機36の存在箇所に一致するドア(スライドドア2又はバックドア3)を開作動すべく該当のドア駆動装置20を制御する。これにより、当該ドアが全開状態となる。このとき、該当のドア(スライドドア2又はバックドア3)が全閉状態にあるときには、ドアECU10は、ドアの開作動の開始に先立って、ラッチ機構による当該ドアの全閉状態での保持を解除すべくリリースモータ11を制御する。特に、閉作動の対象がスライドドア2であってその施錠状態にあるときには、ドアECU10は、ラッチ機構の解除作動の開始に更に先立って、解錠状態に切り替えるべくドアロックモータ13を制御する。
【0041】
一方、遮られた照射光が閉側発光部42のものである場合、ドアECU10は、S7において、携帯機36の存在箇所に一致するドア(スライドドア2又はバックドア3)を閉作動すべく該当のドア駆動装置20を制御する。特に、閉作動の対象がスライドドア2であってその全開状態にあるときには、ドアECU10は、スライドドア2の閉作動に先立って、ラッチ機構によるスライドドア2の全開状態での保持を解除すべくリリースモータ11を制御する。また、該当のドア(スライドドア2又はバックドア3)の閉作動に伴い半ドア状態に達すると、ドアECU10は、ラッチ機構により当該ドアを全閉状態で保持すべくクローザモータ12を制御する。これにより、当該ドアが全閉状態となる。特に、閉作動の対象がスライドドア2であるときには、ドアECU10は、全閉状態への移行が完了すると、解錠状態に切り替えるべくドアロックモータ13を制御する。
【0042】
S6又はS7の処理が完了すると、ドアECU10は処理を終了する。これにより、遮られた照射光に応じて該当のドア(スライドドア2又はバックドア3)が全開状態又は全閉状態となる。
【0043】
次に、本実施形態の動作について説明する。
まず、ユーザの認証有効状態にあって、正規のユーザの認証が成立しているものとする。このとき、アウトサイドドアハンドル4及びリアスポイラ5内に配設された光電センサ6,7の開側発光部41及び閉側発光部42が全て駆動される。これにより、車両ボディ1の側部意匠面よりも外側及び車両ボディ1後方の角部意匠面よりも外側にそれぞれ文字「開」及び「閉」が表示される。同時に、光電センサ6,7の開側受光部43及び閉側受光部44において、地面等で反射した該当の開側発光部41及び閉側発光部42の照射光がそれぞれ受光されることで検知信号が生成される。この状態で、ユーザが直近の開側発光部41の表示する文字「開」又は閉側発光部42の表示する文字「閉」の照射を身体の任意の部位(足など)や携行する荷物などで遮ると、当該開側発光部41又は閉側発光部42の照射光の反射位置等が変化することで開側受光部43又は閉側受光部44の生成する検知信号の入力レベルが初期値から変化する。この入力レベルの変化がスライドドア2又はバックドア3を開作動若しくは閉作動するユーザの意思として検知されて、前述の態様でスライドドア2又はバックドア3の開閉作動等が制御される。つまり、ユーザは、例えば両手が塞がっている状態であってもその意思に合わせて近傍の文字「開」又は「閉」の照射を遮ることで、スライドドア2又はバックドア3を選択的に開作動又は閉作動することができる。この場合、開側受光部43又は閉側受光部44の生成する検知信号の入力レベルの変化(ユーザの意思)を検知した箇所と、携帯機36の存在箇所が一致していることを前提としているため、ユーザ不在の箇所で異物(犬猫など)が文字「開」又は「閉」の照射を遮ったとしてもスライドドア2又はバックドア3が開作動若しくは閉作動することはない。
【0044】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、ユーザがスライドドア2又はバックドア3を開作動若しくは閉作動すべく、表示されている該当の文字「開」又は「閉」の照射を遮断すると、これに伴い検知される光反射の変化に基づいて、光電センサ6,7によりスライドドア2又はバックドア3を開作動若しくは閉作動するユーザの意思が検知される。そして、ドアECU10により、検知されたユーザの意思に合わせてスライドドア2又はバックドア3を開作動若しくは閉作動するようにドア駆動装置20等が制御される。この場合、文字「開」又は「閉」の照射の遮断は、例えばユーザの身体の任意の部位(足など)や携行する荷物などでも可能であるため、ユーザの両手が塞がっている状態であってもユーザの意思に合わせてスライドドア2又はバックドア3を選択的に開作動若しくは閉作動することができる。
【0045】
(2)本実施形態では、車両ボディ1(両側部及び後部)の意匠面よりも外側に文字「開」又は「閉」が表示される。これにより、スライドドア2又はバックドア3の開閉作動の移動軌跡から、文字「開」又は「閉」の照射を遮断したユーザの身体等がより離隔される。従って、ドア駆動装置20によるスライドドア2又はバックドア3の開閉作動時、文字「開」又は「閉」の照射を遮断したユーザの身体等にスライドドア2又はバックドア3が接触したりすることを抑制できる。また、ユーザは、車両ボディ1の意匠面に身体等をある程度近付けることで文字「開」又は「閉」の照射を遮断することができるため、該遮断のためのユーザ側の制約を緩和することができる。そして、例えば車いすのユーザや足を動かすことの困難なユーザであっても、スライドドア2又はバックドア3を開作動若しくは閉作動する意思を明確に伝えることができる。
【0046】
(3)本実施形態では、スライドドア2又はバックドア3を開作動若しくは閉作動するユーザの意思が検知された際、特定した携帯機36(即ちユーザ)の存在箇所に合致する場合にのみ、当該ドアの開作動若しくは閉作動を許容することで、異物による文字「開」又は「閉」の照射の遮断によって誤って作動することを回避できる。
【0047】
(4)本実施形態では、スライドドア2又はバックドア3が半開状態で停止している場合や、その開作動若しくは閉作動の途中で停止したとしても、改めて文字「開」又は「閉」の照射を遮断することで、ユーザの意思に合わせてスライドドア2又はバックドア3を選択的に開作動若しくは閉作動することができる。
【0048】
(5)本実施形態では、狭視界反射型の光電センサ6,7を採用したことで、周囲物体の影響を抑制しつつピンポイントで文字「開」又は「閉」を照射することができる。これにより、ユーザの意思の検知領域をより狭い範囲に限定することができ、ユーザの意識的な動作以外に起因する誤作動を抑制することができる。また、拡散反射型の光電センサに比べてその検出精度を向上することができる。さらに、設置時の光軸合わせの工程を割愛するとともに、取付スペースを削減することができる。
【0049】
(6)本実施形態では、本実施形態では、ユーザの身体の任意の部位(足など)や携行する荷物などで文字「開」又は「閉」の照射を遮断するという極めて簡易な操作で、スライドドア2又はバックドア3を選択的に開作動若しくは閉作動することができる。
【0050】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・図2に併せ示すように、光電センサ6,7の開側発光部41及び閉側発光部42の光軸を駆動する光軸駆動手段としての光軸駆動装置51を設けてもよい。この場合、光電センサ6,7による光照射時、ドアECU10により光軸駆動装置51を駆動制御することで、地面等に表示される文字「開」又は「閉」を動かすことができ、該文字「開」又は「閉」をユーザに視認しやすくすることができる。
【0051】
・図5(a)に示すように、光電センサ6,7の開側発光部41とは異なる光源としての複数(例えば5個)の発光ダイオード(LED)51を配設するとともに、閉側発光部42とは異なる光源としての複数(例えば5個)の発光ダイオード52を配設してもよい。そして、開側発光部41及び複数の発光ダイオード51を全体としてスライドドア2又はバックドア3の開作動を表す矢印(三角形)の輪郭に沿って配置するとともに、閉側発光部42及び複数の発光ダイオード52を全体としてスライドドア2又はバックドア3の閉作動を表す矢印(三角形)の輪郭に沿って配置してもよい。この場合、開側発光部41及び複数の発光ダイオード51は、それらの協働で地面等に対してスライドドア2又はバックドア3の開作動を表す記号としての矢印(三角形)を表示する。同様に、閉側発光部42及び複数の発光ダイオード52は、それらの協働で地面等に対してスライドドア2又はバックドア3の閉作動を表す記号としての矢印(三角形)を表示する。つまり、スライドドア2又はバックドア3の開作動若しくは閉作動を表す記号は、発光部41,42(光電センサ6,7)の光照射(又は光投影)と複数の発光ダイオード51,52による光照射(又は光投影)とにより構成されていてもよい。このように変更することで、スライドドア2又はバックドア3の開作動若しくは閉作動を表す記号を光電センサ6,7による光照射(又は光投影)のみで行う場合に比べて、光電センサ6,7の検出領域を狭くすることが可能になり、ひいては光電センサ6,7の検出精度を向上できる。
【0052】
また、光電センサ6,7の光照射(又は光投影)及び発光ダイオード51,52の光照射(又は光投影)は、互いに異なる形状若しくは色彩又はこれらの組合せからなっていてもよい。具体的には、光電センサ6,7の光照射(又は光投影)を、発光ダイオード51,52の光照射(又は光投影)よりも大きく設定したり、これらの光照射(又は光投影)に互いに異なる色を設定したりしてもよい。あるいは、図5(b)に示すように、光電センサ6,7の光照射(又は光投影)を、スライドドア2又はバックドア3の開作動若しくは閉作動を示唆する略三角形状So,Scにしてもよい。このように変更することで、光電センサ6,7の光照射(又は光投影)と、発光ダイオード51,52の光照射(又は光投影)とを容易に区別できるため、ユーザの操作性が向上する。
【0053】
・図6に示すように、光電センサ6を、スライドドア2の室内側の適宜位置(ここでは、ドアトリム上部)に配置して、該スライドドア2の窓ガラスGに向けて光照射(又は光投影)させてもよい。あるいは、光電センサ6を、車両ボディ1の室内側の適宜位置に配置して、スライドドア2の窓ガラスGに向けて光照射(又は光投影)させてもよい。このように変更することで、光電センサ6に塵や汚れ等が付着することを低減することが可能となり、該光電センサ6の検出精度の低下を低減できる。
【0054】
・前記実施形態において、光電センサ6,7は、車両ボディ1の意匠面にスライドドア2又はバックドア3の開作動若しくは閉作動を表す記の少なくとも一部を表示してもよい。このように変更することで、地面に照射等を行う場合よりも光電センサ6,7と照射等される位置と距離を短くすることが可能となり、地面に照射等を行う場合よりも光電センサ6,7の検出精度を向上できる。
【0055】
・前記実施形態において、文字「開」又は「閉」の照射が同時に遮断されたとき、ドアECU10により、ドア駆動装置20によるスライドドア2又はバックドア3の開作動若しくは閉作動を停止させてもよい。この場合、ユーザは、スライドドア2又はバックドア3の開作動若しくは閉作動中、文字「開」又は「閉」の照射を同時に遮断することで任意のタイミングで当該作動を停止することができる。これにより、例えばスライドドア2又はバックドア3による挟み込みの回避処理を迅速に行うことができる。特に、アウトサイドドアハンドル4内に搭載される光電センサ6の場合、ユーザは、スライドドア2又はバックドア3の開作動若しくは閉作動中、アウトサイドドアハンドル4を握るのみの簡易な操作で、文字「開」又は「閉」の照射を同時に遮断して当該作動を停止することができる。
【0056】
・前記実施形態において、光電センサ6は、太陽光などの外乱による影響を抑えるために、スライドドア2内に搭載してもよい。そして、当該スライドドア2の窓ガラスの光電センサ6周りに遮光フィルムを貼着するなどの細工を施してもよい。
【0057】
・前記実施形態において、光電センサ6は、車両ボディ1側(例えばスライドドア2の開閉する開口部の上縁など)に設置してもよい。あるいは、光電センサ7は、バックドア3側に設置してもよい。
【0058】
・前記実施形態において、光電センサがドア側に設置される場合、該ドアが開閉作動に伴って移動しても光電センサの照射位置の移動が抑えられるように該光電センサを移動させる構成であってもよい。
【0059】
・前記実施形態において、光電センサ6,7の開側発光部41及び閉側発光部42は、発光ダイオード(LED)であってもよい。また、光電センサ6,7の開側発光部41及び閉側発光部42は、人間の目が識別しやすい青色、オレンジ色(又は緑・赤)を使用することがより好ましい。
【0060】
・前記実施形態において、光電センサ6,7の開側発光部41及び閉側発光部42は、スライドドア2又はバックドア3の開作動若しくは閉作動を表す任意の記号(視覚に訴えるもの)を照射するものであればよい。
【0061】
・前記実施形態において、光電センサ6,7の開側発光部41及び閉側発光部42は、スライドドア2又はバックドア3の開作動若しくは閉作動を表す記号を投影するものであってもよい。
【0062】
・前記実施形態において、光電センサ6,7の開側受光部43及び閉側受光部44は、フォトダイオードで構成されていてもよい。
・前記実施形態において、光電センサ6,7は、文字「開」及び「閉」を同時に照射する1つの発光部と、地面等で反射した文字「開」及び「閉」の照射をそれぞれ受光する開側受光部43及び閉側受光部44からなる構成であってもよい。
・請求項1において、「開閉体の開作動及び閉作動を表す記号の少なくとも一部を同時に表示」の「同時」のタイミングは問わない。
【0063】
「同時」のタイミングを変更した一例として、前記実施形態では、認証成立を前提に常に文字「閉」及び「開」の照射を同時に行っているが、スライドドア2又はバックドア3が全開位置及び全閉位置にある場合には、それぞれ文字「閉」及び「開」のみを照射するようにしてもよい。そして、スライドドア2又はバックドア3が全開位置と全閉位置との間の位置にて中間停止した場合にのみ、文字「閉」及び「開」の照射を同時に行うようにしてもよい。あるいは、スライドドア2又はバックドア3が全開位置と全閉位置との間で開閉作動中に、文字「閉」及び「開」の照射を同時に行うようにしてもよい。またこの際、文字「開」及び「閉」の少なくとも一方の照射が遮断されたとき、ドアECU10により、ドア駆動装置20によるスライドドア2又はバックドア3の開作動若しくは閉作動を停止させてもよい。この場合、スライドドア2又はバックドア3の中間停止に先立って、当該照射光の遮られた箇所がID照合を行った箇所、即ち携帯機36の存在箇所に一致することを確認することが好ましい。
【0064】
上記した制御態様をより具体的に説明すると、図4のフローチャートにおいて、S6,S7の処理中であるスライドドア2又はバックドア3の開作動若しくは閉作動中に、光電センサ6,7の開側発光部41及び閉側発光部42の少なくとも一方の照射光が遮られると(S3相当)、当該照射光の遮られた箇所がID照合を行った箇所に一致することを確認する(S4相当)。そして、照射光の遮られた箇所がID照合を行った箇所に一致する場合にのみ、スライドドア2又はバックドア3を中間停止すべく該当のドア駆動装置20を制御する。
【0065】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)請求項1〜8のいずれか一項に記載の車両用開閉体作動装置において、
前記開閉体の開作動及び閉作動を表す前記両記号の少なくとも一部の照射又は投影が同時に遮断されたとき、前記制御手段は、前記駆動手段による前記開閉体の開作動又は閉作動を停止させることを特徴とする車両用開閉体作動装置。同構成によれば、前記駆動手段による前記開閉体の開作動又は閉作動は、前記両記号の少なくとも一部の照射又は投影が同時に遮断されることで前記制御手段により停止させられる。従って、ユーザは、前記開閉体の開作動又は閉作動中、前記両記号の少なくとも一部の照射又は投影を同時に遮断することで任意のタイミングで当該作動を停止することができる。これにより、例えば前記開閉体による挟み込みの回避処理を迅速に行うことができる。
【0066】
(ロ)請求項1〜7及び上記(イ)のいずれか一項に記載の車両用開閉体作動装置において、
前記光電センサは、前記車両ボディの側部に設置されたアウトサイドドアハンドル内に設けられていることを特徴とする車両用開閉体作動装置。同構成によれば、特に、上記(イ)に記載の構成にこの構成が適用されることで、ユーザは、前記開閉体の開作動又は閉作動中、前記アウトサイドドアハンドルを握るのみの簡易な操作で、前記両記号の少なくとも一部の照射又は投影を同時に遮断して当該作動を停止することができるといった作用効果も得られるようになる。
【0067】
(ハ)請求項1〜7及び上記(イ)(ロ)のいずれか一項に記載の車両用開閉体作動装置において、
前記光電センサは、前記車両ボディの後方上部に設置されたスポイラ内に設けられていることを特徴とする車両用開閉体作動装置。
【符号の説明】
【0068】
G…窓ガラス、1…車両ボディ、2…スライドドア(開閉体)、3…バックドア(開閉体)、6,7…光電センサ、10…ドアECU(制御手段)、20…ドア駆動装置(駆動手段)、51…光軸駆動装置(光軸駆動手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、光照射又は光投影によって開閉体の開作動及び閉作動を表す記号の少なくとも一部を同時に表示するとともに、これら記号の少なくとも一部のうちのいずれか一方の遮断に伴う光反射の変化を検知して、前記開閉体を開作動又は閉作動するユーザの意思を検知する光電センサと、
前記開閉体を開閉作動させる駆動手段と、
前記光電センサにより検知されたユーザの意思に合わせて前記開閉体が開作動又は閉作動するように前記駆動手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする車両用開閉体作動装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用開閉体作動装置において、
前記光電センサによる光照射又は光投影時、前記表示される記号の少なくとも一部を動かす光軸駆動手段を備えたことを特徴とする車両用開閉体作動装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車両用開閉体作動装置において、
前記光電センサとは異なる光源を備え、
前記表示される記号は、前記光電センサの光照射又は光投影と、前記光源による光照射又は光投影とにより構成されることを特徴とする車両用開閉体作動装置。
【請求項4】
請求項3に記載の車両用開閉体作動装置において、
前記光電センサの光照射又は光投影及び前記光源の光照射又は光投影は、互いに異なる形状若しくは色彩又はこれらの組合せからなることを特徴とする車両用開閉体作動装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用開閉体作動装置において、
前記光電センサは、車両下方に向けて光照射又は光投影を行うことを特徴とする車両用開閉体作動装置。
【請求項6】
請求項5に記載の車両用開閉体作動装置において、
前記光電センサは、車両ボディの側部及び後方上部の少なくとも一方に配設されており、前記車両ボディの意匠面よりも外側に前記記号の少なくとも一部を表示することを特徴とする車両用開閉体作動装置。
【請求項7】
請求項5に記載の車両用開閉体作動装置において、
前記光電センサは、車両ボディの側部及び後方上部の少なくとも一方に配設されており、前記車両ボディの意匠面に前記記号の少なくとも一部を表示することを特徴とする車両用開閉体作動装置。
【請求項8】
請求項1〜4の何れか一項に記載の車両用開閉体作動装置において、
前記光電センサは、車両ボディ又は前記開閉体の室内側に配置され、前記開閉体の窓ガラスに向けて光照射又は光投影を行うことを特徴とする車両用開閉体作動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−219469(P2012−219469A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−84577(P2011−84577)
【出願日】平成23年4月6日(2011.4.6)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】