説明

車両用駆動モータ冷却システムおよび車両用駆動モータ冷却システムの制御方法

【課題】 占有スペースやコストの低減を図るとともに、冷却性能を向上できる車両用駆動モータ冷却システムおよび車両用駆動モータ冷却システムの制御方法を提供する。
【解決手段】 車両を駆動する駆動モータ2と、該駆動モータ2の駆動軸5の回転により作動し、冷媒を前記駆動モータ2に供給するメカニカル式のメインポンプ3と、前記メインポンプ3とは別に、通常運転時よりも低速または高トルクで駆動モータ2を駆動するときに、冷媒を前記駆動モータ2に供給する電動式のサブポンプ4とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用駆動モータ冷却システムおよび車両用駆動モータ冷却システムの制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、車両用駆動源として、内燃機関に換えて、あるいは内燃機関とともに、駆動モータを備えた車両が知られている。このような車両においては、駆動モータの駆動時における駆動モータの温度上昇を抑制したり、駆動モータの摺動部分を潤滑するために、油などの冷媒を駆動モータに供給する装置を備えているものがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、駆動モータに冷却油を供給するために、ポンプモータにより作動するオイルポンプを備え、車両の駆動モータの温度が所定温度以上のときに、ポンプモータによりオイルポンプを作動させて冷却油を供給する技術が提案されている。
また、特許文献2には、駆動モータにギアが設置され、駆動モータが回転することで、ギアが駆動モータに冷却油を供給する技術が提案されている。
【特許文献1】特開平4−145801号公報(請求項1参照)
【特許文献2】特開2001−112210号公報(段落番号0045、図15、図16参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、以下のような問題がある。
すなわち、車両の運転状況により駆動モータに要求されるトルクや回転速度は変動し、これらトルクや回転速度の増大に伴って駆動モータでの発熱量も増大する。その結果、駆動モータに要求される冷媒の供給量も増大することとなる。従って、特許文献1に示すように、ポンプモータのみでオイルポンプを作動させる場合には、冷却性能を確保するためにポンプモータが大型化してしまい、占有スペースの増大を招くとともにコストの低減に支障をきたすという問題がある。
【0005】
また、特許文献2に示すように、駆動モータに連結されたギアを介して冷媒の供給を行う場合には、駆動モータの回転数に応じて供給される冷媒の流量も変動してしまう。従って、駆動モータの回転数が低い場合には冷媒の流量も少なくなり、冷却能力が低下してしまう。その結果、駆動モータの回転数が低い場合であっても要求される冷媒の流量が大きい場合(例えば、登坂時等の低速かつ高トルクで運転する場合)には、十分な冷却を行うことができないという問題がある。
本発明は、冷却性能を向上するとともに、占有スペースやコストの低減を図ることができる車両用駆動モータ冷却システムおよび車両用駆動モータ冷却システムの制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、車両を駆動する駆動モータ(例えば、実施の形態における駆動モータ2)と、該駆動モータの駆動軸(例えば、実施の形態におけるモータ駆動軸5)の回転により作動し、冷媒を前記駆動モータに供給するメカニカル式のメインポンプ(例えば、実施の形態におけるメインポンプ3)と、前記メインポンプとは別に、通常運転時よりも低速かつ高トルクで駆動モータを駆動するときに、冷媒を前記駆動モータに供給する電動式のサブポンプ(例えば、実施の形態におけるサブポンプ4)とを備える。
【0007】
この発明によれば、通常運転時よりも低速かつ高トルクで駆動モータを駆動するときには、前記メインポンプにより供給される冷媒流量は低下するが、このときに前記電動式のサブポンプを作動させることで、この運転状態での駆動モータの冷却に必要な冷媒の流量を確保することができる。そして、通常運転時以上の高速で駆動モータを駆動するときには、前記メインポンプにより供給される冷媒流量も増大しているので、前記駆動モータの冷却に必要な冷媒の流量を前記メインポンプのみによって確保することができる。このように、駆動モータに要求されるトルクや回転速度が変動しても、冷却に必要な冷媒流量を確保でき、冷却性能を向上することができる。また、サブポンプは、通常運転時よりも低速かつ高トルクのときに、冷媒を供給するので、サブポンプとして軽量かつ小型のポンプを搭載できるので、占有スペースやコストの低減を図ることができる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のものであって、前記メインポンプおよびサブポンプは、前記駆動モータの駆動軸周りに配置されている軸受け部(例えば、実施の形態におけるベアリング6)に冷媒を供給することを特徴とする。
この発明によれば、通常運転時よりも低速かつ高トルクで駆動モータを駆動するときには、前記駆動モータの冷却に要求される冷媒流量に、前記軸受け部の冷却に要求される冷媒流量を加味して、前記サブポンプで供給する冷媒流量を設定することで、駆動モータのみならず軸受け部についても必要な冷却を行うことができるとともに、軸受け部における摺動性の向上を図ることができる。また、駆動モータに要求される速度が上昇またはトルクが減少した場合には、メインポンプで供給可能な冷媒流量が増大するので、これに応じて前記サブポンプで供給する冷媒流量を減少させる。これにより、サブポンプの負担を減らしつつ、冷却性能を向上することができるので、サブポンプの小型化や軽量化を図ることができる。このように、駆動モータに要求されるトルクや回転速度が変動しても、前記駆動モータのみならずその軸受け部の冷却性能を向上できるとともに、軸受け部における摺動性の向上を図ることができる。ここで、通常運転時とは、前記駆動軸の回転により作動するメインポンプにより吐出する冷媒流量が、駆動モータおよび軸受け部の冷却に要求される冷媒流量以上となる状態をいう(例えば、実施の形態における図3に示すMOPのみで駆動される領域)。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載のものであって、請求項1または請求項2に記載の駆動モータ冷却システムの制御方法であって、前記駆動モータの駆動軸の回転数と駆動モータの電流値とに基づいて、前記サブポンプの冷媒供給量を決定することを特徴とする。
この発明によれば、前記駆動モータの発熱量は、前記駆動軸の回転数のみならず電流値によっても変動するので、前記駆動軸の回転数(回転速度)と電流値とに基づいて、前記サブポンプの冷媒供給量を決定することで、要求冷媒量の精度を高めることができ、冷却性能を向上することができる。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の駆動モータ冷却システムの制御方法であって、前記駆動モータの駆動軸の回転数と駆動モータの温度とに基づいて、前記サブポンプの冷媒供給量を決定することを特徴とする。
この発明によれば、前記駆動モータの発熱量は、前記駆動軸の回転数のみならず温度によっても変動するので、前記駆動軸の回転数(回転速度)と温度とに基づいて、前記サブポンプの冷媒供給量を決定することで、要求冷媒量の精度を高めることができる。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項3または請求項4に記載のものであって、前記駆動モータの駆動軸の回転数が所定値以上の時には、前記サブポンプを停止することを特徴とする。
この発明によれば、前記駆動モータの駆動軸の回転数が増大するにつれて前記サブポンプの駆動に必要な消費電力も増大するが、前記駆動軸の回転数が所定値以上の時に前記サブポンプを停止することで、サブポンプでの消費電力を低減することができる。また、サブポンプの回転数を所定回転数未満に抑えることができるので、サブポンプに要求される耐久性を低減でき、サブポンプの小型化、軽量化に寄与することができる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明によれば、駆動モータに要求されるトルクや回転速度が変動しても、冷却性能を向上することができ、占有スペースやコストの低減を図ることができる。
請求項2に係る発明によれば、駆動モータに要求されるトルクや回転速度が変動しても、前記駆動モータのみならずその軸受け部の冷却性能を向上できるとともに、軸受け部における摺動性の向上を図ることができる。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、冷却性能を向上することができる。
請求項4に係る発明によれば、冷却性能を向上することができる。
請求項5に係る発明によれば、サブポンプでの消費電力を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態に係る車両用駆動モータ冷却システムおよび車両用駆動モータ冷却システムの制御方法について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態における車両用駆動モータ冷却システムの構成図である。同図に示すように、車両用駆動モータ冷却システム1は、車両の駆動源である駆動モータ2を冷却するものである。
前記モータ2には、モータ駆動軸5が前記モータ2の軸心を貫通するように設けられている。この駆動軸5は、ベアリング6を介してケース9に接続され、該ベアリング6により軸心周りに回動可能に保持されている。
【0015】
モータ2は、駆動軸5とともに回転するロータと、該ロータに対向するステータとを備えている。また、モータ2には、駆動軸5の回転速度を検出する回転センサ(図示せず)を備えている。
【0016】
本実施の形態では、冷媒として作用する冷却油を貯留するオイルパン13が、前記ケース9の下部に設けられている。そして、詳細は図4〜図6を用いて後述するが、このオイルパン13からモータ2に冷却油を循環供給するための冷却油路20が形成されている。
この冷却油路20には、メカニカル式のメインポンプ(MOP)3が設けられている。メインポンプ3の中心軸14には、同軸状にギア8が固定されている。一方、モータ2の駆動軸5には、モータ2外部に突出した一端部に同軸状にギア7が固定されている。ギア7とギア8とは噛み合って設けられている。従って、モータ2の駆動軸5が回転すると、ギア7、ギア8を介してメインポンプ3が作動して、冷却油路20の冷却油を上流側(オイルパン13)側から下流側(モータ2、ベアリング6側)に送り出す。
【0017】
また、冷却油路20には、サブポンプ4が設けられている。このサブポンプ4は、車両が備えるバッテリ等の蓄電装置から電力を供給されることにより作動する電動式のオイルポンプ(EOP)4である。サブポンプ4は、サブポンプ用の制御装置(ECU10)により冷却油の供給量を制御される。ECU10は、駆動モータ2の回転数や駆動モータ2の電流値(または温度)に基づいて、サブポンプ4の作動を制御する。
【0018】
次に、冷却油路20の構成について図4を用いて説明する。冷却油路20は、オイルパン13とメインポンプ3とを接続する第1流路21と、メインポンプ3とバルブ11とを接続する第2流路22と、ギア7、8およびベアリング6とバルブ11とを接続する第3流路23と、ギア7、8およびベアリング6とオイルパンとを接続する第4流路24とを備えている。また、冷却油路20は、オイルパン13とサブポンプ4とを接続する第5流路25と、サブポンプ4とバルブ12とを接続する第6流路26と、バルブ12とモータ2とを接続する第7流路27と、モータ2とオイルパン28とを接続する第8流路28と、バルブ11とバルブ12とを接続する第9流路29とを備えている。
【0019】
以上のように構成された車両用駆動モータ冷却システムの冷却方法について説明する。
本実施の形態においては、図3に示すように、駆動モータ2の回転数(回転速度)に応じて、メインポンプ3とサブポンプ4の作動の切換制御を行っている。これについて、図4〜図6を用いて説明する。
図4は、駆動モータ2の回転速度(rpm)がゼロの場合における冷媒の流れを示す車両用駆動モータ冷却システムの構成図である。
この場合には、モータ2の駆動軸5は停止しているので、メインポンプ3の作動は行えないが、サブポンプ4を作動させて冷却油の循環を行う。すなわち、サブポンプ4の作動により、オイルパン13に貯留されている冷却油は、第5流路25から第6流路26にサブポンプ4により送り出される。このとき、メインポンプ3側のバルブ11は閉弁され、サブポンプ4側のバルブ12は開弁されている。冷却油は、サブポンプ4により送り出された後、バルブ12を通って第7流路27を介してモータ2に供給されてモータ2を冷却し、第8流路28によりオイルパン13に再び戻される。
【0020】
このとき、前記サブポンプ4により供給される冷却油の流量(供給量)は、前記駆動モータ2の駆動軸5の回転数と駆動モータ2の電流値とに基づいて決定している。前記駆動モータ2の発熱量は、前記駆動軸5の回転数のみならず電流値によっても変動するので、前記駆動軸5の回転数(回転速度)と電流値とに基づいて、前記サブポンプ4の冷却油の供給量を決定することで、要求冷却油の量の精度を高めることができ、冷却性能を向上することができる。
【0021】
なお、前記駆動モータ2の電流値に変えて、駆動モータ2の温度に基づいて、前記サブポンプ4の冷却油の供給量を決定するようにしてもよい。このようにすると、温度によっても変動する駆動モータ2の発熱量を加味してサブポンプ4の冷却油の供給量を決定できるので、要求冷却油の精度を高めることができる。
このように、メインポンプ3を作動できない駆動モータ2がゼロ回転の場合であっても、モータ2に冷却油を供給して冷却できるので、例えば、登坂時の停止状態(ヒルホールド状態)のような高トルク発生時であっても冷却性能を確保できる。
なお、駆動モータ2がゼロ回転のとき、ギア7、8やベアリング6は作動しないので、バルブ12を閉弁して冷却油の供給を遮断している。
【0022】
図5は駆動モータの回転速度が低速域の場合における冷媒の流れを示す車両用駆動モータ冷却システムの構成図である。この場合には、駆動モータ2は低速ではあるものの駆動され、メインポンプ3の作動も可能であるので、バルブ11を開弁しておく。
そして、サブポンプ4のみならず、メインポンプ3においても冷却油を循環させる。
すなわち、メインポンプ3の作動により、オイルパン13に貯留されている冷却油は、第1流路21から第2流路22に送り出され、バルブ11を通り、第9流路29または第3流路23に向かう。第9流路29に向かった冷却油は、バルブ12を通り、第7流路を介して、モータ2に供給されてモータ2を冷却し、第8流路28を介してオイルパン13に再び戻る。一方、第3流路23に向かった冷却油は、ギア7、8やベアリング6に供給されてギア7、8やベアリング6を冷却し、第4流路24によりオイルパン13に再び戻る。なお、サブポンプ4側の流れについては、第9流路29、第3流路23を介してギア7、8やベアリング6に供給される他は、図4に示したものと同様であるので、詳細については省略する。
【0023】
このように、通常運転時よりも低速かつ高トルクで駆動モータ2を駆動するときには、前記メインポンプ3により供給される冷却油流量は低下するが、このときに前記電動式のサブポンプ4を作動させることで、この運転状態での駆動モータ2の冷却に必要な冷却油の流量を確保することができる。
【0024】
また、本実施の形態では、メインポンプ3およびサブポンプ4は、前記駆動モータ2の駆動軸周りに配置されており、前記駆動モータ2のみならず、ベアリング6やギア7、8にも冷却油を供給している。そして、通常運転時よりも低速かつ高トルクで駆動モータ2を駆動するときには、駆動モータ2の冷却に要求される冷却油の流量(図2のラインLm)に、前記ベアリング6やギア7、8の冷却に要求される冷却油の流量(図2のラインLg)を加味して、前記サブポンプ6で供給する冷却油の流量(図3のラインLmgからメインポンプ4の吐出流量Lmpの差分)を設定する。これにより、駆動モータ2のみならずベアリング6やギア7、8についても必要な冷却を行うことができるとともに、ベアリング6やギア7、8における摺動性の向上を図ることができる。
また、駆動モータ2に要求される速度が上昇またはトルクが減少した場合には、メインポンプ3で供給可能な冷媒流量が増大するので、これに応じて前記サブポンプ4で供給する冷却油の流量を減少させる。
【0025】
図6は駆動モータの回転速度が高速域の場合における冷媒の流れを示す車両用駆動モータ冷却システムの構成図である。同図に示すように、通常運転時以上の高速で駆動モータ2を駆動するときには、前記メインポンプ3により供給される冷却油の流量も増大しているので、前記駆動モータ2の冷却に必要な冷却油の流量を前記メインポンプ3のみによって確保することができる。従って、バルブ11を開弁しておくとともに、バルブ12を制御して、第9流路29と第7流路27との流通を許容する一方、第7流路27と第6流路26との流通を遮断する。そして、メインポンプ3のみを作動させてモータ2やギア7、8やベアリング6に冷却油を供給する。この流れは、図5に示したものと同様であるので、詳細については省略する。
【0026】
以上説明したように、駆動モータ2に要求されるトルクや回転速度が変動しても、冷却に必要な冷却油の流量を確保でき、冷却性能を向上することができる。また、サブポンプ4は、通常運転時よりも低速かつ高トルクのときにのみ、冷却油を供給するので、サブポンプ4として軽量かつ小型のポンプを搭載できるので、占有スペースやコストの低減を図ることができる。これにより、サブポンプ4の負担を減らしつつ、冷却性能を向上することができるので、サブポンプ4の小型化や軽量化を図ることができる。さらに、駆動モータ2のみならずそのベアリング6やギア7、8の冷却性能を向上できるとともに、ベアリング6やギア7、8における摺動性の向上を図ることができる。
【0027】
なお、本発明の内容は実施の形態のみに限定されるものでないことはもちろんであり、例えば、車両としては、駆動源としてエンジンとモータとを備えたハイブリッド車両であってもよいし、モータのみを備えた車両であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施の形態における車両用駆動モータ冷却システムの構成図である。
【図2】駆動モータの冷却に必要な油量と、ギアおよびベアリングの潤滑に必要な油量と、これらを合計した油量との、駆動モータの回転数に対する関係を示すグラフ図である。
【図3】駆動モータ、ギアおよびベアリングの潤滑に必要な油量と、メインポンプとサブポンプとによる吐出流量との、駆動モータの回転数に対する関係を示すグラフ図である。
【図4】駆動モータの回転速度がゼロの場合における冷媒の流れを示す車両用駆動モータ冷却システムの構成図である。
【図5】駆動モータの回転速度が低速域の場合における冷媒の流れを示す車両用駆動モータ冷却システムの構成図である。
【図6】駆動モータの回転速度が高速域の場合における冷媒の流れを示す車両用駆動モータ冷却システムの構成図である。
【符号の説明】
【0029】
1…車両用駆動モータ冷却システム
2…駆動モータ
3…メインポンプ
4…サブポンプ
5…モータ駆動軸
6…ベアリング


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を駆動する駆動モータと、
該駆動モータの駆動軸の回転により作動し、冷媒を前記駆動モータに供給するメカニカル式のメインポンプと、
前記メインポンプとは別に、通常運転時よりも低速かつ高トルクで駆動モータを駆動するときに、冷媒を前記駆動モータに供給する電動式のサブポンプとを備えることを特徴とする車両用駆動モータ冷却システム。
【請求項2】
前記メインポンプおよびサブポンプは、前記駆動モータの駆動軸周りに配置されている軸受け部に冷媒を供給することを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動モータ冷却システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の駆動モータ冷却システムの制御方法であって、
前記駆動モータの駆動軸の回転数と駆動モータの電流値とに基づいて、前記サブポンプの冷媒供給量を決定することを特徴とする駆動モータ冷却システムの制御方法。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の駆動モータ冷却システムの制御方法であって、
前記駆動モータの駆動軸の回転数と駆動モータの温度とに基づいて、前記サブポンプの冷媒供給量を決定することを特徴とする駆動モータ冷却システムの制御方法。
【請求項5】
前記駆動モータの駆動軸の回転数が所定値以上の時には、前記サブポンプを停止することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の駆動モータ冷却システムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−335281(P2006−335281A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−164266(P2005−164266)
【出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】