説明

車両駆動軸整列装置

【課題】車体軸と車両駆動軸の間の角度的なオフセットを測定する器械の提供。
【解決手段】整列装置30が、車体軸ABと車両駆動軸ADの間の角度的なオフセットを測定する整列装置30は、車両10に取り付けるための取り付け用部分を有するアーム34を含んでおり、アーム34は車体軸ABと整列するように車両に取り付けられる。車輪支持部材58は、アーム34に対して回転できるようにアームに連結されている。車輪38Aは、車輪支持部材58によって回転可能に支持され、地面の上を転がるように構成されており、車輪38Aと車輪支持部材58は、アームを車両に取り付け、車両を地面の上で駆動させると、車両駆動軸ADと自己整列するように構成されている。標示器は、車体軸ABと車両駆動軸ADの間の角度的なオフセットを表している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用の整列装置に関し、より詳しくは、車両に取り付けられる装置を車両の駆動軸と整列させる働きをする装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2008年10月9日出願の米国仮特許出願第61/104,099号に対する優先権を主張し、同出願の内容全体を参考文献としてここに援用する。
【0003】
車両上の各種装置は、最適な性能を発揮できるようそれらを効果的に正しい方向に向かせるため、車両の駆動軸と整列する(前進駆動方向及び後退駆動方向の両方を指す)ように設計されている。その様な装置には、限定するわけではないが、カメラ、レーダーセンサー、ライダーセンサー、及びヘッドライトが含まれる。以前は、上記及び他の装置を車両の駆動軸と整列させるのに、通常は車両組み立て工場にしかない「ロールマシン」と呼ばれることもある大型で高価な機械が必要であった。この機械は、車両を一組の電動ローラー上に持ち上げ、車両を静止状態に維持しながら、車輪を回転させて、自然な駆動経路又は駆動軸を確立できるようにしている。駆動軸が確定した後、各装置を組み立て工場で駆動軸と整列させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国仮特許出願第61/104,099号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
既知のロールマシンは、通常、販売特約店や他の修理店で利用できるものではない。従って、車両の駆動軸と整列させる必要のある装置を最適に整列させることは至難の業であり、しばしば、装置を車体軸と整列させる結果になることもあるが、車体軸は、車両構成要素の許容誤差が積み重なったせいで、車両の駆動軸とは数度異なっている場合もある。この様な変動は、それら精密装置の性能及び/又は作動の損失を引き起こしかねない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの実施形態では、本発明は、車体軸と車両駆動軸の間の角度的なオフセットを測定するための器械を提供している。本装置は、車両に取り付けるための取り付け用部分を有するアームを含んでおり、アームは、車両の車体によって画定される車体軸と整列するように車両に取り付けられる。車輪支持部材は、アームに対して回転できるようアームに連結されている。車輪は、車輪支持部材によって回転可能に支持され、地面の上を転がるように構成されており、これにより、車輪と車輪支持部材は、アームを車両に取り付け、車両を地面の上で駆動すると、車両駆動軸と自己整列するように構成されている。標示器は、車体軸と車両駆動軸の間の角度的なオフセットを表している、車輪支持部材とアームの間の角度的なオフセットを、表示する。
【0007】
別の実施形態では、本発明は、車体軸と車両駆動軸の間の角度的なオフセットを測定する方法を提供している。アームは、アームが車両の車体によって画定される車体軸と整列するように、車両に連結される。車輪支持部材は、アームに対して回転できるように、アームによって回転可能に支持されている。車輪は、車輪が地面に接触した状態で車輪支持部材によって回転可能に支持されている。車両を地面の上で車両駆動軸に沿って駆動すると、車輪と車輪支持部材は車両駆動軸と自己整列する。車体軸と車両駆動軸の間の角度的なオフセットを表している、車輪支持部材とアームの間の角度的なオフセットが、標示器によって表示される。
【0008】
本発明の他の態様は、詳細な説明及び添付図面を考察することによって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】車両に取り付けられた本発明の1つの態様による車両駆動軸整列装置の側面図である。
【図2】図1の車両駆動軸整列装置の上面図である。
【図3】図1の車両駆動軸整列装置の角度ボックスの上面図であり、角度ボックスは、車体と車両駆動軸の間にオフセットが無いことを示している。
【図4】図3の角度ボックスの上面図であり、角度ボックスは、車体と車両駆動軸の間に非ゼロのオフセットがあることを示している。
【図5】図1の車両駆動軸整列装置の代わりの角度ボックスの上面図であり、角度ボックスは、車体と車両駆動軸の間に非ゼロのオフセットがあることを示している電子表示装置を含んでいる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態の詳細な説明に入る前に、本発明は、その適用が、以下の記述の中で言及するか又は以下の図に示す構成要素の構造及び配置の細部に限定されるものではないことを理解頂きたい。本発明は、他の実施形態も可能であり、様々なやり方で実行又は実施することができる。
【0011】
車両10は、車体14と複数の車輪22、及び/又は地面に接して車両10を案内すると共に車両10の駆動軸Aを画定する他の手段を含んでいる。図示の構成の車両10は自動車であるが、本発明は、他の型式の車両に使用すること又は使用できるように改造することもできる。自動車の他に、本発明は、正しく作動させる上で駆動軸Aとの整列に依存する1つ又はそれ以上の精密装置又は構成要素を含んでいるどの様な車両にも有用である。その様な代わりの車両には、限定するわけではないが、オートバイ、ATVやスノーモービルの様なレクレーション用オフロード車両、航空機などが含まれる。
【0012】
車両10の製造時、車体14と(車輪22を担持する)シャーシが一体に接合された後、車体14の軸Aが、車両構成要素の許容誤差が積み重なったせいで、車両10の駆動軸Aからオフセットしていることがある。車体軸Aと駆動軸Aの間に僅かでもオフセット(例えば3度)があれば、精度のためには駆動軸Aと整列させねばならないが物理的には車体14に関係付けられている(直接又は間接的に連結されている)各種装置26の性能及び/又は作動が損なわれかねない。車体に取り付けられる装置26には、限定するわけではないが、カメラ、レーザーセンサー、ライダーセンサー、及びヘッドライトが含まれる。1つ又はそれ以上の車体に取り付けられる装置26を駆動軸Aと整列させることを目的として、車体軸Aと駆動軸Aの間の実際のオフセット角度を測定し、次いで1つ又はそれ以上の車体に取り付けられる装置26を然るべく較正又は調節して駆動軸Aと整列させる器械と方法が提供されている。
【0013】
図1と図2に示す様に、車両駆動軸整列装置30は、車体軸Aと駆動軸Aの間のオフセットを求めるために提供されている。整列装置30は、車体14に連結されるように構成されているアーム34の様な固定具を含んでいる。下で更に詳しく説明するが、整列装置30は、更に、車輪アッセンブリ38(車輪38A含む)、スイベルマウント42、及び角度ボックス46を含んでいる。アーム34は、整列装置30を車体14に(それと同軸に)取り付けるための第1部分50と、車輪アッセンブリ38をスイベルマウント42でアーム34に対して回転可能に取り付けるための第2部分54とを含んでいる。車輪支持部材は、図示の構造ではフォーク58であるが、スイベルマウント42から伸びて、車輪38Aを、フォーク58に対して回転できるように支持している。
【0014】
車輪38Aとフォーク58は、車輪アッセンブリ38を構成し、車輪アッセンブリは、アーム34に対して軸A周りに回転できるようにアーム34によって回転可能に支持され、前記軸Aは、アーム34が図示の様に車両10に連結されている時は実質的に垂直である。車輪38Aは、実質的に水平な(即ち、垂直軸Aに実質的に垂直な)車輪軸A周りに回転できるようになっている。車輪支持部材はフォーク58として図示されているが、車輪38Aを地面の上で回転できるよう支持する代替構造は選択自由である。例えば、車輪支持部材としては、一方の側からのみ車輪38Aを支える部材(即ち、片持ち梁支持方式)を挙げることができる。更に、車輪アッセンブリ38は、2つ以上の車輪38Aを含んでいてもよく、車輪支持部材を、複数の平行な車輪38Aの少なくとも間か周りかどちらかに伸張させて、それら車輪38Aが回転可能に支持されるようにすることもできる。スイベルマウント42は、多種多様な形態をとることができ、1つ又は複数のローラーベアリング、キャスター、1つ又は複数の潤滑式又は非潤滑式ブッシングなどが含まれる。選択された物理的構造の型式には関わりなく、スイベルマウント42は、車輪アッセンブリ38が軸A周りに回転し、下で説明する様に駆動軸Aと自己整列することができるように、車輪アッセンブリ38をアーム34に連結する。
【0015】
角度ボックス46は、アーム34とフォーク58の間の正味角度を測定し、同角度を表す信号を出力するように構成されている。アーム34とフォーク58の間の正味角度は、車体軸Aと駆動軸Aの間のオフセット角度を表している。角度ボックス46は、整列装置30の車輪38Aが、アーム34と、従って車体軸Aと同軸である時は、角度ゼロ度を測定し出力するように構成されている。
【0016】
アーム34又は角度ボックス46には、整列装置30が車体14に取り付けられた時、アーム34が地面と実質的に平行に且つフォーク58が地面と実質的に垂直になった状態で、確実に、車輪38Aが地面に対し直角に配置されるようにするため、図2に示す様に一対の単軸水準器62を設けることもできる。アーム34の第1部分50は、水準器62で偏向が観測された場合はそれを補正するため微調節を行えるようにする調節可能な連結手段を含んでいてもよい。或いは、単一の二軸水準器又は1つ又はそれ以上の電子機器を、一対の単軸水準器62と置き換えてもよい。
【0017】
整列装置30が車体14に取り付けられた状態で、車両10は、中立又は中心操舵角度にし、車体14を含めた車両10が沿って移動してゆく駆動軸Aも中立又は中心になるようにして(但し、車体14は整列していないかもしれない)、地面の上を駆動される。整列装置30の車輪38Aは、車両10が駆動軸Aに沿って移動してゆく間、地面と接触し、車輪アッセンブリ38は、車輪38Aが駆動軸Aに沿って転がるように自律的に自動調心する。或る構造では、フォーク58は、スイベルマウント42を介しアーム34に対して(縦軸A周りに)実質的に回転自在なので、車輪アッセンブリ38は、転がり抵抗が最も小さい角度位置(車輪38Aが車両駆動軸Aと整列した状態)へ自動的に回転してゆくのを制約されない。代わりに、車両10は、角度ボックス46の出力を進行方向(例えば、非中立駆動軸を決める既知の操舵角度)と比較することができる限り、どの様な非中立駆動軸に沿って駆動されてもよい。
【0018】
最も単純な形態では、フォーク58の上面が、スイベルマウント42を貫いて伸び、図3と図4に示す様に、角度ボックス46の上から見えるようにようになっていてもよい。指針60Aの様な標示器が、フォーク58の上面に設けられ、フォーク58に対して固定されている。角度目盛板60Bが、角度ボックス46の上面に、スイベルマウント42とフォーク58を直に取り囲むように設けられている。標示器は、整列装置30の車輪38Aがアーム34に平行な方向に(即ち、車体軸Aに沿って)転がっている時は角度ゼロ度を表示するように構成されている。図示の構造では、指針60Aは、目盛板60Bのゼロ度を指している。なお、指針60Aと目盛板60Bを逆にして、指針60Aが角度ボックス46及びアーム34に対して固定され、目盛板60Bがフォーク58上に又はフォーク58に設けられるようにしてもよい。
【0019】
車輪アッセンブリ38が自律的に自動調心した後は、車輪38Aの転がり方向は駆動軸Aと実質的に平行に保たれる。而して、車両10の駆動軸Aに沿った持続運動中に角度ボックス46が角度ゼロを表示していれば、車体軸Aは駆動軸Aと実質的に同軸である。これを図3に示している。しかしながら、車輪38Aが、自身を、車体軸Aと平行ではない或る軸に沿って転がるように調心してしまった場合、角度ボックス46は、駆動軸Aと車体軸Aの間の実際のオフセットを表す非ゼロオフセット角度を表示することになる。これを図4に示している。
【0020】
手動システムでは、オペレータは、角度ボックス46が表示しているオフセット角度を観察し、1つ又はそれ以上の車体に取り付けられる装置26を車体14に対してオフセット角度が配慮された方向に向け、1つ又はそれ以上の車体に取り付けられる装置26を駆動軸Aに対して整列させるか又は別のやり方で向ける。前記整列装置30を使用し、車両10を中立又は中心駆動軸Aに沿って駆動することによって前記方法を実施すると、車体に取り付けられる装置26は、位置固定装置の場合には固定位置に、そして装置が車両10の進行方向と共に動いて駆動軸Aに追従する場合には中立又は「ホーム」位置に、位置決めされる。車体に取り付けられる装置26が、運転中に前後に動き操舵角度の変化に関係する駆動軸Aの変化に追従するように構成されている場合は、オペレータは、例えば、可動式の車体に取り付けられる装置26の限界位置で追加のチェックを行ってもよい。
【0021】
図5の代わりの構造では、角度ボックス46’は、フォーク58とアーム34の間の相対的角度方向を感知する1つ又はそれ以上の電子センサー78(例えば、磁気、光学式など)を含めた電子センサー装置76を含んでいる。(単数又は複数の)センサー78は、車輪38Aがアーム34に平行に転がっている時にはゼロ度の出力が得られるように較正されている。電子表示装置80(例えば、LCD又は他の従来型表示装置)を、アーム34又は角度ボックス46の上か又はこれに隣接して設けてもよい。代わりに、電子表示装置80を遠隔表示装置として他に移し、角度ボックス46’内の(単数又は複数の)センサー78が、信号を1つ又はそれ以上のワイヤ経由で又は無線で遠隔の電子表示装置へ送るようにしてもよい。遠隔の電子表示装置は、コンピュータに組み込むこともできるし、又は角度ボックス46及びアーム34から切り離された別の型式の電子表示装置であってもよい。
【0022】
更に、システム及び/又は方法の全部又は一部を自動化することも可能である。その様な自動化には、車輪38Aと車体軸Aの間の角度を検出し、位置決め手段(電気機械式、油圧式など)を作動させて、車体軸Aと駆動軸Aの間のオフセット角度が是正されるよう、1つ又はそれ以上の車体に取り付けられる装置26を車体14に対して自動的に位置決めする電子センサー78及び/又はシステムが含まれていてもよい。電子システムは、更に、車輪38Aが転がる際のフォーク58とアーム34の間の角度が変動しその量をセンサー78が検出した場合に、角度ボックス46の角度センサーからのデータ出力を平均するように構成されたマイクロプロセッサの様な制御装置を含んでいてもよい。
【0023】
或る構造では、車体に取り付けられる装置26の内の1つは、車両10(第1の自動車)の前方の第2の自動車の様な或る物体を検知して対応する行動を取るように構成された安全システムの一部である、車両10(第1の自動車)用のレーダー(電波)又はライダー(光)センサーである。センサーは、第2の自動車までの距離、そして更に、時間に対する前記距離の変化(相対速度)、そして更には、相対速度の変化率(相対加速度)までもを監視するように構成されている。センサーは、安全でない状態、例えば、第2の自動車が車両10の前方で緊急停止することになりそうな状態など、が起ころうとしているか否かをアルゴリズムを使って判定するマイクロプロセッサの様な制御装置に連結されていてもよい。制御装置は、その時、例えば、車両10の運転者に警報を出すか又は車両10のブレーキを作動させるなどという様な応答動作を取ることができる。車体14に対するレーダー又はライダーの向きは、駆動軸Aの変化に動的に応え、車両10が非中立駆動軸に沿って進行している間も車両の駆動軸との整列が維持されるように構成されている。これは、駆動軸Aを決める操舵角度の変化を監視し、その変化に反応することによって達成される。センサーと駆動軸Aとの正確な整列は、どんな時も、安全システムの作動条件の全範囲に亘ってその正しい機能を保守する上で重要である。
【0024】
車体軸Aと駆動軸Aの間の角度的オフセット(例えば3度)は、自動車の製造では比較的よくあることで些細なことに思われるが、上で述べた様に安全システムの作用を容易に害する。従って、駆動軸Aに対する車体14の角度位置を補正することは必ずしも必要ではないが、車体14上の車体に取り付けられる装置26(例えば、安全システムのセンサー)のオフセット角度を測定して位置決めを行い、車体軸Aと駆動軸Aの間の測定されたオフセット角度を是正することによって、車体に取り付けられる装置26と駆動軸Aの間に整列を確立する器械と方法が、本発明によって提供されている。而して、車体軸Aと駆動軸Aの間のオフセット角度には関係なく、車体に取り付けられる装置26を駆動軸Aと高い信頼性で整列させることができるようになる。
【0025】
なお、上で説明し図面に示した駆動軸整列装置30及び方法は、必ずしも車体に取り付けられる装置70、72を駆動軸Aと同軸に整列させる(即ち、駆動軸Aと同軸に直接前方又は後方を指す)必要無しに、車体に取り付けられる装置70、72を、駆動軸Aに対して位置決め又は整列させるのに使用することができることを指摘しておく。例えば、車両10の側面に取り付けられるカメラ又はセンサー70は、正しく又は最適に機能させるのに、駆動軸Aに垂直に配置する必要は無いかもしれない。上で説明した整列装置30とその使用法は、依然として上で説明した様に効果を発揮するが、車体軸Aと駆動軸Aの間の測定されたオフセット角度は、車体に取り付けられる装置70、72を、駆動軸Aに対しゼロ及び180度以外の角度(例えば、45度、90度、又は135度)に配置又は調節するのにも使用することができる。
【0026】
本発明は、とりわけ、車体に取り付けられる装置を車両の駆動軸と整列させるための器械と方法を提供している。器械は、小型で持ち運び可能であるので、実際にどの様な場所でも費用効果の高いやり方で、器械を使用し方法を実施することができる。本発明の様々な特徴は特許請求の範囲に記載されている。
【符号の説明】
【0027】
10 車両
14 車体
22 車輪
26、70、72 車体に取り付けられる装置
30 車両駆動軸整列装置
34 アーム
38 車輪アッセンブリ
38A 車輪アッセンブリの車輪
42 スイベルマウント
46、46’ 角度ボックス
50 第1部分
54 第2部分
58 フォーク
60A 指針
60B 角度目盛板
62 水準器
76 電子センサー装置
78 電子センサー
80 電子表示装置
車体軸
駆動軸
車輪アッセンブリの軸
車輪軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体軸と車両駆動軸の間の角度的オフセットを測定するための器械において、
車両へ取り付けるための取り付け部分を有するアームであって、前記車両の車体によって画定される前記車体軸と整列するように取り付けられる、アームと、
前記アームに対して回転できるように前記アームに連結されている車輪支持部材と、
前記車輪支持部材によって回転可能に支持され、地面の上を転がるように構成されている車輪であって、前記車輪と前記車輪支持部材は、前記アームを前記車両に取り付け、前記車両を地面の上で駆動させると、前記車両駆動軸と自己整列するように構成されている、車輪と、
前記車体軸と前記車両駆動軸の間の角度的オフセットを表している、前記車輪支持部材と前記アームの間の角度的オフセットを、表示する標示器と、を備えている器械。
【請求項2】
前記車輪支持部材は、前記車輪支持部材が前記アームに対して実質的に自由に回転できるようにするスイベルマウントで、前記アームに連結されている、請求項1に記載の器械。
【請求項3】
前記アームは、前記アームを前記車両と整列させるのを支援する整列支援部を含んでいる、請求項1に記載の器械。
【請求項4】
前記整列支援部は、少なくとも1つの水準器を含んでいる、請求項3に記載の器械。
【請求項5】
前記標示器は、指針と目盛板を含んでいる、請求項1に記載の器械。
【請求項6】
前記目盛板は、前記アームに対して固定されており、前記指針は、前記車輪支持部材に対して固定されている、請求項5に記載の器械。
【請求項7】
前記標示器は、電子表示装置を含んでいる、請求項1に記載の器械。
【請求項8】
前記標示器は、前記車体軸と前記車両駆動軸の間の角度的オフセットを表す信号を、遠隔の表示装置へ送るように機能する、請求項1に記載の器械。
【請求項9】
車体軸と車両駆動軸の間の角度的オフセットを測定する方法において、
アームを、車両に、前記アームが車両の車体によって画定される前記車体軸と整列するように連結する段階と、
車輪支持部材を、前記アームで、前記アームに対して回転できるように支持する段階と、
車輪を、前記車輪支持部材で、前記車輪を地面に接触させた状態で回転可能に支持する段階と、
前記車両を前記地面の上で前記車両駆動軸に沿って駆動する段階であって、前記車輪と前記車輪支持部材は前記車両駆動軸と自己整列する、前記車両を駆動する段階と、
前記車体軸と前記車両駆動軸の間の角度的オフセットを表している、前記車輪支持部材と前記アームの間の角度的オフセットを、標示器で表示する段階と、を備える方法。
【請求項10】
前記車体に取り付けられる装置を提供する段階と、前記装置を前記車体に対して、前記表示された角度的オフセットに基づいて、前記装置が前記車両駆動軸に向くように調節する段階と、を更に含んでいる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記装置は、前記車両駆動軸と整列させられる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記装置は、前記車両駆動軸に対して非ゼロ角度に向けられる、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記装置は、レーダーセンサー、ライダーセンサー、カメラ、及びヘッドライトの内の1つである、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記車輪支持部材と前記アームの間の角度的オフセットを表示する段階は、指針と目盛板を提供する段階であって、前記指針と前記目盛板の内の一方は前記車輪支持部材に対して固定され、他方は前記アームに対して固定されている、指針と目盛板を提供する段階を含んでいる、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記車輪支持部材と前記アームの間の角度的オフセットを表示する段階は、前記指針で前記目盛板を指す段階を含んでいる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記車輪支持部材と前記アームの間の角度的オフセットを表示する段階は、電子表示装置上に数を表示する段階を含んでいる、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
前記電子表示装置は、遠隔の電子表示装置であり、前記標示器は、前記車体軸と前記車両駆動軸の間の角度的オフセットを表す信号を、前記遠隔の電子表示装置へ送る、請求項16に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−133936(P2010−133936A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−233322(P2009−233322)
【出願日】平成21年10月7日(2009.10.7)
【出願人】(591245473)ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (591)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【Fターム(参考)】