説明

車両骨格部材構造、及び車両骨格部材の製造方法

【課題】車両骨格部材の湾曲部に発生する曲げ変形を抑制することを目的とする。
【解決手段】FRP製で閉じ断面構造のリアフロアサイドメンバ16の湾曲部20の閉じ断面内に、湾曲部20に沿って湾曲したFRP製で閉じ断面構造の内部骨格部材26を配設し、内部骨格部材26と湾曲部20との互いに対向する湾曲した壁部同士を接着する。これにより、ショックアブソーバ24から湾曲部20に入力される荷重や、車両の後突時に車両後側からリアフロアサイドメンバ16に入力される荷重を、内部骨格部材26の壁部の面内力で受けることができ、湾曲部20に発生する曲げ変形を抑制できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両骨格部材の構造及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属製で閉じ断面構造のサイドメンバの直線部の断面内に、CFRP製で閉じ断面構造の内部骨格部材をサイドメンバの長手方向に沿って配設し、この内部骨格部材とサイドメンバとを接着した構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この構造は、サイドメンバが金属製の場合、内部骨格部材とサイドメンバとの接着面の面精度の問題で、サイドメンバの直線部には適用できるが、湾曲部に適用することは難しい。
【特許文献1】特開平7−165109号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、サイドメンバ等の車両骨格部材の長手方向の中間部に湾曲部が設けられている場合、車両骨格部材に入力される荷重によっては車両骨格部材の湾曲部に曲げ変形が発生することがあるので、対策が必要である。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、車両骨格部材の湾曲部に発生する曲げ変形を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の車両骨格部材構造は、長手方向の中間部で湾曲されたFRP製で閉じ断面構造の車両骨格部材と、前記車両骨格部材の湾曲部の閉じ断面内において前記湾曲部に沿って湾曲し、前記湾曲部と互いに対向する湾曲した壁部同士を接着されたFRP製で閉じ断面構造の内部骨格部材と、を有することを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の車両骨格部材構造では、閉じ断面構造の車両骨格部材の長手方向の中間部に設けられた湾曲部の閉じ断面内において、閉じ断面構造の内部骨格部材が湾曲部に沿って湾曲しており、この内部骨格部材と湾曲部との互いに対向する湾曲した壁部同士が接着されている。
【0008】
ここで、車両骨格部材と内部骨格部材とをFRPで形成することで、車両骨格部材の湾曲部と内部骨格部材との互いに対向する湾曲した壁部同士を面で接触させるための、該壁部の面精度を確保することを可能としている。
【0009】
これによって、車両骨格部材の湾曲部の長手方向一端側から湾曲部に荷重が入力された際や、車両骨格部材の湾曲部の湾曲した壁部側から湾曲部に荷重が入力された際に、内部骨格部材が、湾曲部に入力された荷重を、幅方向の両側を湾曲部に接着された壁部の面内力で受けるので、車両骨格部材の湾曲部に発生する曲げ変形が抑制される。
【0010】
請求項2に記載の車両骨格部材の製造方法は、長手方向の中間部で湾曲された閉じ断面構造の車両骨格部材の製造方法であって、前記車両骨格部材の湾曲部に沿った湾曲形状の第1の閉じ断面構造体を軟材の状態のFRPで形成する第1の閉じ断面構造体形成工程と、前記第1の閉じ断面構造体を熱硬化させる第1の熱硬化工程と、前記車両骨格部材の一対の湾曲した壁部を含む開断面構造体を軟材の状態のFRPで形成する開断面構造体形成工程と、前記開断面構造体の開断面内に前記第1の閉じ断面構造体と中子とを格納すると共に、前記第1の閉じ断面構造体と前記開断面構造体との互いに対向する湾曲した壁部を接着する格納接着工程と、前記開断面構造体の開口部に軟材の状態のFRPを被せて第2の閉じ断面構造体を形成する第2の閉じ断面構造体形成工程と、前記第2の閉じ断面構造体を熱硬化させる第2の熱硬化工程と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の車両骨格部材の製造方法では、第1の閉じ断面構造体形成工程において、車両骨格部材の湾曲部に沿った湾曲形状の第1の閉じ断面構造体を、軟材の状態のFRPで形成し、第1の熱硬化工程において、第1の閉じ断面構造体を熱硬化させる。
【0012】
そして、開断面構造体形成工程において、車両骨格部材の一対の湾曲した壁部を含む開断面構造体を、軟材の状態のFRPで形成し、格納接着工程において、熱硬化後の第1の閉じ断面構造体と中子とを開断面構造体の開断面内に格納すると共に、第1の閉じ断面構造体と開断面構造体との互いに対向する湾曲した壁部を接着する。
【0013】
そして、第2の閉じ断面構造体形成工程において、開断面構造体の開口部に軟材の状態のFRPを被せて第2の閉じ断面構造体を形成し、第2の熱硬化工程において、第2の閉じ断面構造体を熱硬化させる。
【0014】
これによって、閉じ断面構造の車両骨格部材の湾曲部の閉じ断面内に、該湾曲部に沿って湾曲し、該湾曲部と互いに対向する湾曲した壁部同士を面で接着された閉じ断面構造の部材を配設することができる。
【0015】
従って、湾曲部に発生する曲げ変形を抑制可能な車両骨格部材を提供できる。
【0016】
請求項3に記載の車両骨格部材の製造方法は、長手方向の中間部で湾曲された閉じ断面構造の車両骨格部材の製造方法であって、前記車両骨格部材の一対の湾曲した壁部を含む開断面構造体を軟材の状態のFRPで形成する開断面構造体形成工程と、前記車両骨格部材の湾曲部に沿った湾曲形状の第1の閉じ断面構造体を軟材の状態のFRPで形成し、前記開断面構造体の開断面内に前記第1の閉じ断面構造体と中子とを格納すると共に、前記第1の閉じ断面構造体と前記開断面構造体との互いに対向する湾曲した壁部を接着する格納接着工程と、前記開断面構造体の開口部に軟材の状態のFRPを被せて第2の閉じ断面構造体を形成する第2の閉じ断面構造体形成工程と、前記第1の閉じ断面構造体と前記第2の閉じ断面構造体とを熱硬化させる熱硬化工程と、を有することを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の車両骨格部材の製造方法では、開断面構造体形成工程において、車両骨格部材の一対の湾曲した壁部を含む開断面構造体を、軟材の状態のFRPで形成する。そして、格納接着工程において、車両骨格部材の湾曲部に沿った湾曲形状の第1の閉じ断面構造体を軟材の状態のFRPで形成し、第1の閉じ断面構造体と中子とを開断面構造体の開断面内に格納すると共に、第1の閉じ断面構造体と開断面構造体との互いに対向する湾曲した壁部を接着する。
【0018】
そして、第2の閉じ断面構造体形成工程において、開断面構造体の開口部に軟材の状態のFRPを被せて第2の閉じ断面構造体を形成し、熱硬化工程において、第1の閉じ断面構造体と第2の閉じ断面構造体とを熱硬化させる。
【0019】
これによって、閉じ断面構造の車両骨格部材の湾曲部の閉じ断面内に、該湾曲部に沿って湾曲し、該湾曲部と互いに対向する湾曲した壁部同士を面で接着された閉じ断面の部材を配設することができる。
【0020】
従って、湾曲部に発生する曲げ変形を抑制可能な車両骨格部材を提供できる。
【0021】
また、第1の閉じ断面構造体と第2の閉じ断面構造体とを同時に熱硬化させるようにしたことにより、工程数の増加を抑制できる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明によれば、車両骨格部材の湾曲部に発生する曲げ変形を抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
次に、本発明の車両骨格部材構造、及び、車両骨格部材の製造方法の一実施形態を図1乃至図9に従って説明する。
【0024】
なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢印UPは車両上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示す。
【0025】
図1に示すように、本実施形態の車体10の車室下部の車幅方向両端部には、左右一対のサイドメンバ12が車両前後方向に延在している。このサイドメンバ12は、サイドドア開口部11の車両下側で車両前後方向に延在するロッカ13と、ロッカ13の車両後側、且つリアホイールハウスインナ14の車幅内側において車両前後方向に延在する、車両骨格部材としてのリアフロアサイドメンバ16とを備えている。ロッカ13とリアフロアサイドメンバ16とは、共に矩形状の閉じ断面構造の長尺部材であり、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)やGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)等のFRP(繊維強化プラスチック)により一体で成形され、または、FRPにより別々に成形されて結合されている。
【0026】
リアフロアサイドメンバ16の車両前側部は、車両前側から後側へかけて車両上側へ傾斜して直線状に延びる直線部18、リアフロアサイドメンバ16の車両前後方向中央部は、R状に湾曲しながら車両後側及び車両上側へ延びる湾曲部20、リアフロアサイドメンバ16の車両後側部は、略水平に直線状に延びる直線部22となっている。
【0027】
また、湾曲部20の車両下側には、ショックアブソーバ24が配設されている。このショックアブソーバ24は、ブラケット25を介して湾曲部20の車両下側の壁部に結合されており、ショックアブソーバ24から湾曲部20へ車両上側向きの荷重が入力されるようになっている。
【0028】
ここで、図2、図3に示すように、リアフロアサイドメンバ16の閉じ断面内には、内部骨格部材26と、中子28、30とが配設されている。内部骨格部材26は、CFRPやGFRP等のFRPにより成形された矩形状の閉じ断面構造の長尺部材であり、湾曲部20の閉じ断面内で湾曲部20に沿って湾曲しながら車両前後方向に延びている。また、内部骨格部材26は、厚み方向に湾曲した湾曲部20の車両上側の壁部20Aと、厚み方向に湾曲した湾曲部20の車両下側の壁部20Bとの間に嵌め込まれており、厚み方向に湾曲した内部骨格部材26の車両上側の壁部26Aと壁部20Aとが接着剤により面で接着され、厚み方向に湾曲した内部骨格部材26の車両下側の壁部26Bと壁部20Bとが接着剤により面で接着されている。
【0029】
また、壁部26A、26Bの幅は、壁部20A、20Bの幅よりも狭くなっており、内部骨格部材26の車幅外側の壁部26Cと湾曲部20の車幅外側の壁部20Cとは、隙間を空けて車幅方向に対向し、内部骨格部材26の車幅内側の壁部26Dと湾曲部20の車幅内側の壁部20Dとは、隙間を空けて車幅方向に対向している。
【0030】
また、中子28、30は、発砲ウレタンや発砲スチロール等の発泡材であり、中子28は、直線部16の閉じ断面内及び直線部18の閉じ断面内にそれぞれ詰め込まれ、中子30は、湾曲部20の閉じ断面内の壁部26Cと壁部20Cとの間及び湾曲部20の閉じ断面内の壁部26Dと壁部20Dとの間に詰め込まれている。
【0031】
次に、本実施形態における作用について説明する。
【0032】
図4に示すように、ショックアブソーバ24から湾曲部20へ車両上側向きに荷重Pが入力されると、湾曲部20の閉じ断面内に配設され、車両上下方向の壁部26A、26Bをそれぞれ湾曲部20の車両上下方向の壁部26C、26Dに接着された内部骨格部材26が、車幅方向の壁部26C、26Dの面内力で荷重Pを受ける。これによって、湾曲部20に発生する車両上側への曲げ変形が抑制される。
【0033】
また、図5に示すように、車両後面衝突時にリアフロアサイドメンバ16に車両後側から入力された荷重Pが、直線部18を介して湾曲部20へ伝達された場合にも、内部骨格部材26が、壁部26C、26Dの面内力で荷重Pを受ける。これによって、湾曲部20に発生する車両前側への曲げ変形が抑制される。
【0034】
次に、リアフロアサイドメンバ16の製造方法の第1実施例について説明する。
【0035】
まず、図6(A)に示すように、リアフロアサイドメンバ16をFRPで成形するための型50を用意する。この型50には、湾曲部20の車両上側の壁部20A、車両下側の壁部20B及び車幅外側の壁部20Cの外面形状を型取った凹部50Aが形成されている。
【0036】
次に、図6(B)に示すように、軟材の状態のFRP繊維を型50の凹部50Aに嵌め込み、壁部20A、20B、20Cを含むコ字状の開断面構造体52を形成する工程(開断面構造体形成工程)を実施する。
【0037】
次に、図7(A)に示すように、内部骨格部材26を成形するための型54と中子56とを用意する。型54には、内部骨格部材26の車幅上側の壁部26A、車両下側の壁部26B及び車幅外側の壁部26Cの外面形状を型取った凹部54Aが形成されている。また、中子56は、発砲ウレタンや発砲スチロール等の発泡材で形成されており、内部骨格部材26の内面形状を型取った形状となっている。
【0038】
次に、図7(B)、(C)に示すように、軟材の状態のFRP繊維を中子56の外周全体に巻付けた状態で型54の凹部54Aに嵌め込むことで、湾曲部20に沿った湾曲形状の閉じ断面構造体58を形成する工程(第1の閉じ断面構造体形成工程)を実施し、閉じ断面構造体58を熱硬化させるキュア工程(第1の熱硬化工程)を実施する。その後、閉じ断面構造体58を中子56と共に型54から取り外し、図7(D)に示すように、中子56を閉じ断面構造体58から抜き取る。これによって、FRP製で矩形状の閉じ断面構造の内部骨格部材26が得られる。
【0039】
次に、図8(A)、(B)に示すように、周囲に接着剤を塗布し、また、ペースト状接着剤フィルムシートを貼り付けた内部骨格部材26とそれぞれ一対の中子28、30とを、閉じ断面構造体52が嵌め込まれた型50の凹部50Aに嵌め込む工程(格納接着工程)を実施する。この際、一対の中子28を、内部骨格部材26の長手方向両側に嵌め込み、一方の中子30を、一対の中子28の間に嵌め込む。そして、この中子28と一対の中子30とによって形成される凹部に内部骨格部材26を嵌め込み、残りの中子30を内部骨格部材26の上側に嵌め込む。
【0040】
そして、図8(C)に示すように、中子28、30の上に軟材の状態のFRP繊維を被せて、中子28、30と内部骨格部材26とを包み込む閉じ断面構造体60を形成する工程(第2の閉じ断面構造体形成工程)を実施し、その後、閉じ断面構造体60を熱硬化させるキュア工程(第2の熱硬化工程)を実施する。そして、閉じ断面構造体60を型50から取り外す。
【0041】
これによって、従来のFRP製車両骨格部材の製造工程に一部の工程を追加するのみで、閉じ断面構造のリアフロアサイドメンバ16の湾曲部20の閉じ断面内に、閉じ断面構造の内部骨格部材26を配設すると共に、湾曲部20と内部骨格部材26との湾曲面同士を面で接着することが可能となる。
【0042】
なお、本製造方法では、内部骨格部材26をFRPで成形した後、中子56を内部骨格部材26から抜き取ったが、中子56は内部骨格部材26の閉じ断面内に残しておいても良い。
【0043】
次に、リアフロアサイドメンバ16の製造方法の第2実施例について説明する。なお、第1実施例と同様の工程については説明を省略する。
【0044】
図6(B)に示すように、軟材の状態のFRP繊維が型50の凹部50Aに嵌め込まれて開断面構造体52が形成された後、図9(A)、(B)に示すように、格納接着工程を実施する。
【0045】
この工程では、まず、一対の中子28、1個の中子30を凹部50Aに嵌め込む。この際、一対の中子28を、内部骨格部材26の長手方向両側に嵌め込み、1個の中子30を、一対の中子28の間に嵌め込む。そして、図9(C)に示すように、外周側に接着剤を塗布し、または、ペースト状接着剤フィルムシートを貼り付けた軟材の状態のFRP繊維を、中子28、30により形成される凹部に嵌め込み、そのFRP繊維の上に中子56を嵌め込む。そして、FRP繊維により中子56を包み込むことで、湾曲部20に沿った湾曲形状の閉じ断面構造体58を形成する。そして、図9(D)に示すように、1個の中子30を閉じ断面構造体58の上に被せる。
【0046】
そして、図8(B)、(C)に示すように、中子28、30の上に軟材の状態のFRP繊維を被せて、中子28、30と内部骨格部材26とを包み込む閉じ断面構造体60を形成する工程(第2の閉じ断面構造体形成工程)を実施し、その後、閉じ断面構造体52、60を熱硬化させるキュア工程(熱硬化工程)を実施する。そして、閉じ断面構造体60を型50から取り外す。
【0047】
これによって、第1実施例と同様、従来のFRP製車両骨格部材の製造工程に一部の工程を追加するのみで、閉じ断面構造のリアフロアサイドメンバ16の湾曲部20の閉じ断面内に、閉じ断面構造の内部骨格部材26を配設すると共に、湾曲部20と内部骨格部材26との湾曲面同士を面で接着することが可能となる。
【0048】
また、閉じ断面構造体58、60を同時に熱硬化させるように工程を設計したことにより、工程数の増加を抑制できる。
【0049】
以上、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、本実施形態では、本発明の車両骨格部材構造及び車両骨格部材の製造方法を、リアフロアサイドメンバの構造及び製造方法に適用したが、湾曲部を介して連結されたピラーとルーフヘッドとを備えるアッパー部やフロントサイドメンバ等の他の車両骨格部材の構造及び製造方法にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態に係るリアフロアサイドメンバの構造を備える車体の後部を示す車幅内側から示す側面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るリアフロアサイドメンバの構造を示す斜視図である。
【図3】図1の3−3断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るリアフロアサイドメンバの構造を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るリアフロアサイドメンバの構造を示す側面図である。
【図6】(A)、(B)は、本発明の一実施形態に係るリアフロアサイドメンバの製造工程を示す斜視図である。
【図7】(A)〜(D)は、本発明の一実施形態に係るリアフロアサイドメンバの製造工程を示す斜視図である。
【図8】(A)〜(C)は、本発明の一実施形態に係るリアフロアサイドメンバの製造工程を示す斜視図である。
【図9】(A)〜(D)は、本発明の一実施形態に係るリアフロアサイドメンバの製造工程を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0051】
16 リアフロアサイドメンバ(車両骨格部材)
20 湾曲部
20A 壁部(湾曲した壁部)
20B 壁部(湾曲した壁部)
26 内部骨格部材
26A 壁部(湾曲した壁部)
26B 壁部(湾曲した壁部)
52 開断面構造体
58 閉じ断面構造体(第1の閉じ断面構造体)
60 閉じ断面構造体(第2の閉じ断面構造体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向の中間部で湾曲されたFRP製で閉じ断面構造の車両骨格部材と、
前記車両骨格部材の湾曲部の閉じ断面内において前記湾曲部に沿って湾曲し、前記湾曲部と互いに対向する湾曲した壁部同士を接着されたFRP製で閉じ断面構造の内部骨格部材と、
を有することを特徴とする車両骨格部材構造。
【請求項2】
長手方向の中間部で湾曲された閉じ断面構造の車両骨格部材の製造方法であって、
前記車両骨格部材の湾曲部に沿った湾曲形状の第1の閉じ断面構造体を軟材の状態のFRPで形成する第1の閉じ断面構造体形成工程と、
前記第1の閉じ断面構造体を熱硬化させる第1の熱硬化工程と、
前記車両骨格部材の一対の湾曲した壁部を含む開断面構造体を軟材の状態のFRPで形成する開断面構造体形成工程と、
前記開断面構造体の開断面内に前記第1の閉じ断面構造体と中子とを格納すると共に、前記第1の閉じ断面構造体と前記開断面構造体との互いに対向する湾曲した壁部を接着する格納接着工程と、
前記開断面構造体の開口部に軟材の状態のFRPを被せて第2の閉じ断面構造体を形成する第2の閉じ断面構造体形成工程と、
前記第2の閉じ断面構造体を熱硬化させる第2の熱硬化工程と、
を有することを特徴とする車両骨格部材の製造方法。
【請求項3】
長手方向の中間部で湾曲された閉じ断面構造の車両骨格部材の製造方法であって、
前記車両骨格部材の一対の湾曲した壁部を含む開断面構造体を軟材の状態のFRPで形成する開断面構造体形成工程と、
前記車両骨格部材の湾曲部に沿った湾曲形状の第1の閉じ断面構造体を軟材の状態のFRPで形成し、前記開断面構造体の開断面内に前記第1の閉じ断面構造体と中子とを格納すると共に、前記第1の閉じ断面構造体と前記開断面構造体との互いに対向する湾曲した壁部を接着する格納接着工程と、
前記開断面構造体の開口部に軟材の状態のFRPを被せて第2の閉じ断面構造体を形成する第2の閉じ断面構造体形成工程と、
前記第1の閉じ断面構造体と前記第2の閉じ断面構造体とを熱硬化させる熱硬化工程と、
を有することを特徴とする車両骨格部材の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−126835(P2008−126835A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−314021(P2006−314021)
【出願日】平成18年11月21日(2006.11.21)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】