説明

車載用電子機器及びプログラム

【課題】従来よりも、運転者の交通規則遵守意識を高めることができ、安全運転を促進できる車載用電子機器等を提供する。
【解決手段】制御部18は、GPS受信器8から取得した現在の時刻に応じて最も発生しやすい状況にある交通違反の種別を判定し、判定された最も発生しやすい状況にある交通違反の種別の報知内容をデータベース19から読み出して報知する。すなわち、制御部18は、データベース19に記憶された交通違反の種別のうち、いずれの種別の交通違反が発生しやすい状況にあるか否かを判定する。具体的には、制御部18は、データベース19に記憶している報知条件に合致かをチェックし、合致する場合にこれに対応する概要情報をデータベース19から抽出して、予め記憶されている定型文に概要情報の中身をあてはめて生成した報知内容をスピーカ20から音声合成にて報知し、あわせてその報知内容を表示部5に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通規則に関する報知を行なう車載用電子機器等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載され、その車両の運転者等に各種の警報を報知する車載用電子機器が知られている。たとえば、自動車の速度を測定する速度測定装置に接近した場合に、運転者に対して警告を報知するレーダー探知機等の車載用電子機器が知られている。
【0003】
速度測定装置の一例としては、所定周波数帯域のマイクロ波を車両に向けて発射し、その反射波を受信して車両の走行スピードを測定するものがある。こうした速度測定装置の存在を検出するため、速度測定装置から発射されたマイクロ波を検出して警報を出力するように構成されたマイクロ波検出器を有するレーダー探知機がある。また、予め速度測定装置の設置位置情報を記憶させておき、GPS(Global Positioning System )等によって取得した現在位置が、記憶した設置位置に近づいた場合(所定の接近関係になった場合)に、マイクロ波の検知の有無に関係なく警告を発するようにしたレーダー探知機がある(特許文献1)。たとえば、現在位置が、速度測定装置の設置位置から1000m以内に入った位置になった場合に第一の警報を行い、さらに速度測定装置の設置位置から500m以内に入った位置になった場合に、第二の警報を行うなどしている。
【0004】
こうした車載用電子機器による警告は、たとえば、LED等のランプを点滅させたり、音声やメロディー、電子音等の所定の警告音をスピーカ等から出力させたり、液晶パネル等の所定の警告画面を表示するなどして行なっている。
【0005】
また、現在の日付が予め記憶された交通安全週間にあたる日付の場合に交通安全週間中である旨の報知をしたり、交通違反の種類と交通違反をした場合に課される刑罰等の内容を記憶しておき、ユーザからのリモコン操作があった場合に、その内容を表示したりするレーダー探知機も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−64588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、交通違反の種類と交通違反をした場合に課される刑罰等の内容を、ユーザからのリモコン操作があった場合に表示するレーダー探知機では、ユーザが意識的にリモコンを操作して、表示させる必要があるため、特に交通規則の遵守意識に乏しい運転者や、その表示操作方法を知らない運転者に対しては、交通規則の遵守意識を高めることができないという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、従来よりも、運転者の交通規則遵守意識を高めることができ、安全運転を促進できる車載用電子機器等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成するために、本発明に係る車載用電子機器は、(1)交通違反の種別ごとに報知内容を記憶する記憶手段と、前記交通違反の種別のうち、いずれかの種別の交通違反が発生しやすい状況にあるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記交通違反の発生しやすい状況にあると判定された種別の前記報知内容を報知する報知手段とを備える。
【0010】
判定手段は、たとえば、GPS等から取得した現在の時刻に応じて最も発生しやすい状況にある交通違反の種別を判定し、報知手段は、判定手段によって判定された最も発生しやすい状況にある交通違反の種別の報知内容を記憶手段から読み出して報知する。たとえば、判定手段は、現在の時刻が日没に相当する時刻(たとえば午後5時〜6時)である場合には、交通違反の種別として、無灯火の交通違反が発生しやすい状況にあると判定し、報知手段は「ライトを点灯してください。無灯火違反の反則金は6000円です。」といった音声合成と画面表示での報知を行なう。
【0011】
このような構成によれば、車両や、運転者の状況に応じて、交通違反の発生しやすい状況に応じた内容の報知内容での報知がなされる。したがって、運転者の交通規則遵守意識を高めることができ、安全運転を促進することができる。
【0012】
(2)前記記憶手段は、前記報知内容として、前記交通違反の種別の名称と、当該交通違反の罰金金額と、当該交通違反の違反点数と、当該交通違反を防止するために採るべき措置の内容とを対応づけて記憶するとよい。
【0013】
このような構成によれば、報知手段によって、交通違反を防止するために採るべき措置が、当該交通違反の種別の名称と当該交通違反の罰金金額と当該交通違反の違反点数と対応づけて報知されることとなる。従来は、交通違反の種別の名称が報知されても、その交通違反をしないようにするためにどのような行動をとればよいのかが分からない場合があったが、このようにすれば、どのような行動をとればよいかが容易に分かる。また、報知は、その交通違反の発生しやすい状況でなされるため、どのような状況の場合に、どのような行動を採ればよいかの意識付けを行うことができる。
【0014】
(3)前記記憶手段は、前記報知内容として、前記交通違反の概要情報と詳細情報とを関連付けて記憶しており、前記報知手段は、前記記憶手段に記憶された概要情報を報知した後、ユーザからの指示の入力があった場合に、報知した概要情報に関連付けられた詳細情報を報知するとよい。
【0015】
このような構成によれば、交通違反の発生しやすい状況にあると判定された種別の交通違反の概要情報が報知される。したがって、まず、概要をすばやく把握することができる。さらにユーザからの指示の入力があった場合には、報知した概要情報に関連付けられた詳細情報が報知される。したがって、概要情報を知った後、ユーザがさらに詳しい情報を必要とする場合には、詳細情報を得ることができる。
【0016】
たとえば、(2)の報知内容を記憶する場合、前記交通違反の種別の名称と、当該交通違反の罰金金額と、当該交通違反の違反点数と、当該交通違反を防止するために採るべき措置のそれぞれについて、概要情報と詳細情報を設けるようにしてもよい。また、たとえば、交通違反を防止するために採るべき措置と交通違反の罰金金額とを概要情報とし、当該交通違反の違反点数と前記交通違反の種別の名称とを詳細情報としてもよい。
【0017】
なお、ユーザからの指示の入力は、たとえば、所定のスイッチ(たとえば当該車両用電子機器ないし車両装備されたボタン等)の押下が検出されたことの検出によって行うとよい。
【0018】
(4)前記記憶手段は、前記交通違反の種別ごとに推奨される報知の頻度に関する情報を記憶し、前記報知手段は、前記報知内容を報知した際に当該報知の時点に関する情報と当該報知した交通違反の種別に関する情報とを関連付けて記憶しておき、前記記憶手段に記憶された前記交通違反ごとの報知の頻度と、記憶しておいた交通違反の種別に関する情報と報知内容を報知した時点に関する情報とに基づく所定の頻度で報知するとよい。
【0019】
このようにすれば、交通違反の種別ごとに適切な頻度で交通違反の種別ごとの報知内容が報知される。したがって、従来よりも、運転者の交通規則遵守意識を高めることができ、安全運転を促進できる。
【0020】
(5)前記記憶手段に記憶された交通違反の種別ごとの報知内容を更新する更新手段を備え、前記報知手段は、当該車載用電子機器の電源投入直後に前記更新手段によって更新された前記報知内容を報知するとよい。
【0021】
このようにすれば、交通規則等が変更・追加された場合に、その内容をすぐに報知することができる。したがって、新しい交通規則についての運転者の交通規則遵守意識を高めることができ、安全運転を促進できる。
【0022】
(6)運転状態を検出する運転状態検出手段を備え、前記判定手段は、前記運転状態検出手段によって検出された運転状態に基づき、前記交通違反の種別のうち、いずれかの種別の交通違反が発生しやすい状況にあるか否かを判定するとよい。
【0023】
判定手段は、たとえば、前述のような時刻に基づいて判定するようにすることもできるが、このようにすれば、運転状態に基づいて判定するため、より状況に適した報知内容を報知することができる。
【0024】
運転状態としては、たとえば、速度、前後方向の加速度(急加速、急減速)、横方向の加速度(急な進路変更)など、車両の状態に関するものや、走行道路の情報(一般道、高速道路)のように車両周辺の状態に関するものや、運転者の状態に関するものを検出するようにするとよい。
【0025】
(7)検出した運転状態の履歴を記憶する運転履歴記憶手段を備え、前記判定手段は、前記運転履歴記憶手段に記憶された運転状態の履歴を加味して前記交通違反が発生しやすい状況にあるか否かを判定するとよい。
【0026】
このようにすれば、運転状態の履歴に沿う種別の報知内容が報知されることになる。したがって、その車両ごとにその運転者が陥りやすい交通違反を意識付けることができる。
【0027】
運転状態の履歴としては、たとえば、一旦停止や、速度違反などが挙げられる。たとえば、いつも速度オーバーしている履歴が記録されている場合には、速度違反に関する報知内容を報知するようにするとよい。
【0028】
(8)現在位置の位置情報を検出する現在位置検出手段と、交通ルールの内容をその交通ルールを要求する位置の情報と関連付けて記憶する位置別交通ルール記憶手段とを備え、前記運転履歴記憶手段は、前記運転状態の履歴として、少なくとも前記交通ルールに反する前記運転状態であった前記位置情報を記憶しておき、前記判定手段は、当該記憶された前記運転状態の履歴中の位置情報の示す位置と、現在位置検出手段によって検出された位置との関係に基づいて、前記判定を行なうとよい。
【0029】
このようにすれば、現在位置と交通ルールに反する運転状態の履歴中の位置情報の示す位置とが所定の位置関係になった場合に、その場所でその違反の種別に関する報知内容を報知することができる。したがって、特定の場所で運転者自身がする可能性の高い違反の内容について、所定の位置関係になった場合に意識付けをすることができる。この所定の位置関係は、例えば、過去に交通ルールに反する運転状態であった場所(例えば違反した場所)に接近した場合とするとよい。すなわち、例えば、前記判定は、前記交通ルールに反する前記運転状態であった前記位置に現在位置検出手段によって検出された位置が所定の距離内になった場合に行うとよい。このようにすれば、過去に違反した場所に至る前に意識付けを行うことができる。よって、安全運転をさらに促進できる。
【0030】
(9)前記判定手段は、当該記憶された前記運転状態の履歴中の前記交通ルールに反する前記運転状態の頻度を加味して、前記判定を行なうとよい。
【0031】
このようにすれば、たとえば、過去に違反した頻度が高い交通違反の種別の報知内容が報知されることになる。したがって運転者自身がする可能性の高い違反の内容について、意識付けをすることができる。よって、安全運転をさらに促進できる。
たとえば、所定の頻度以上の頻度で速度違反している箇所、所定の頻度以上の頻度で一旦停止していない箇所で報知するようにするとよい。
【0032】
(10)前記報知手段による報知の履歴を記憶する報知履歴記憶手段を備え、前記報知手段は、前記報知履歴記憶手段に記憶された報知の履歴の内容をユーザからの指示の入力に基づいて報知するとよい。
このようにすれば、たとえば、駐車場等に駐車した際にこれまでに報知された内容を確認することができる。
【0033】
また、たとえば、報知内容として前記交通違反の概要情報と詳細情報とを関連付けて記憶しておき、前記報知手段は、前記記憶手段に記憶された概要情報を報知するようにし、前記報知履歴記憶手段に記憶された報知の履歴の内容を報知する際には、簡易情報とともに詳細情報も報知する構成とするとよい。このようにすれば、たとえば駐車場等に駐車した際に、ゆっくりとこれまでの報知内容についての詳細情報を確認することができる。よって、安全かつ詳細に交通違反の内容を知ることができ、安全運転に関する意識付けをすることができる。
【0034】
(11)なお、(1)〜(10)のいずれかに記載の車載用電子機器の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとして実現できる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、従来よりも、運転者の交通規則遵守意識を高めることができ、安全運転を促進できる車載用電子機器等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示す図である。
【図2】レーダー探知機のブロック図である。
【図3】待ち受け画面・レーダースコープ・GPS警報の表示例を示す図である。
【図4】レーダー波警報機能における警報画面の表示例を示す図である。
【図5】データベースに記憶する交通違反の種別ごとに報知内容と報知条件の例を示す図である。
【図6】データベースに記憶する交通違反の種別ごとに報知内容と報知条件の例を示す図である。
【図7】データベースに記憶する交通違反の種別ごとに報知内容と報知条件の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1,図2は、本発明の車載用電子機器として好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示している。本レーダー探知機は通常ダッシュボード上に取り付けられる。本レーダー探知機は、図1に示すように、ケース本体1の上面にソーラーパネル2並びにスイッチ部3を配置し、ケース本体1の前面側(車両前方へ配置される側(フロントガラス側))内部に速度測定装置の発する周波数帯のマイクロ波を検知するマイクロ波受信器4を配置し、ケース本体1の後面側(車両後方へ配置される側(ユーザ側))に表示部5と警報ランプ6と赤外線通信機7とリモコン受信器16を配置している。また、ケース本体1の上面側内部には、GPS受信器8を配置する。さらに、ケース本体1の一方の側面には、アダプタージャック9を配置し、他方の側面には電源スイッチ10並びに図示省略するDCジャックを配置する。また、ケース本体1内には、スピーカ20も内蔵している。本実施形態では、表示部5は2.4インチの小型液晶ディスプレイであり、表示部5を実装するケース本体1の後方側の高さHは、その他の部位の高さH0よりも大きくしている。
【0038】
図2に示すように、赤外線通信機7は携帯電話機12等の赤外線通信機を内蔵した通信装置との間でデータの送受を行なう。アダプタージャック9は、メモリカードリーダ13を接続する端子である。アダプタージャック9にメモリカードリーダ13を接続することで、そのメモリカードリーダ13に装着されたメモリカード14に格納されたデータを内部に取り込むことができる。より具体的には、メモリカード14に格納されたデータは、新規な目標物の情報(経度・緯度を含む位置情報,種別情報等)などの更新情報があり、その更新情報が制御部18経由で装置に内蔵されるデータベース19に格納(ダウンロード)され、データ更新がされる。なお、メモリカードリーダ13の機能は、本体ケース1内に内蔵するように構成してもよい。
【0039】
データベース19は、制御部18のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばEEPROM)である。データベース19には、出荷時に一定の目標物に関する情報を登録しており、その後に追加された目標物についてのデータ等が上記のようにしてデータ更新することができる。また、データ更新は、赤外線通信機7を介して行なうこともできる。
【0040】
DCジャックは、図示省略のシガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得るようにする。無線受信器15は、飛来する所定周波数の無線を受信する。リモコン受信器16は、赤外線によりリモコン(携帯機:子機)17とデータ通信をし、装置に対する各種の設定を行なう。また、スイッチ部3も制御部18に接続され(図示省略)、リモコン17と同様の設定を行えるようになっている。リモコン17には、待受切替ボタン、詳細切替ボタン、履歴表示ボタン、キャンセルボタン、決定ボタンと、上下左右の十字ボタンを備えている。
【0041】
また、制御部18は、上記の各種の入力機器(GPS受信器8、マイクロ波受信器4、無線受信器15、リモコン受信器16、メモリカードリーダ13、赤外線通信機7)から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、出力機器(表示部5,警報ランプ6,スピーカ20)を利用して所定の警報・メッセージを出力する。なお、これらの基本構成は、基本的に従来のものと同様のものを用いることができる。
【0042】
本実施形態のレーダー探知機における機能は、制御部18に有するコンピュータが実行するプログラムとして制御部18のEEPROM上に格納され、これを制御部18に有するコンピュータが実行することで実現される。
【0043】
制御部18の有するプログラムによってコンピュータが実現する機能としては、待ち受け画面表示機能、レーダースコープ表示機能、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能、交通規則に関する報知を行なう機能などが挙げられる。
【0044】
待ち受け画面表示機能は、図3(a)に示すように、GPS受信器8によって検出した自車両の速度、緯度、経度、高度を表示する機能である。レーダースコープ表示機能は、図3(b)に示すように、GPS受信器8によって検出した現在位置から所定の範囲内(例えば約1kmの範囲内)にある目標物をデータベース19に記憶された位置情報に基づいて検索し、自車位置と目標物の位置との相対的な位置関係を表示部5に表示させる機能である。図3(b)中の左側の「W」が西、右側の「E」が東、上側の「N」が北の方角を示し、「W」と「E」を結ぶ左右方向の線と「N」から下へ伸びる上下方向の線との交点にあるアイコンが自車位置を示している。また「L」「RD」「P」「N」等の文字を有するアイコンが目標物の種類と位置を示す。図3(a)に示すような待ち受け画面表示機能実行中にリモコン17に設けた待受切替ボタンの押下が検出された場合、図3(b)に示すようなレーダースコープ表示機能に切り替える。また、レーダースコープ表示機能実行中にリモコン17に設けた待受切替ボタンの押下が検出された場合、待ち受け画面表示機能に切り替える処理を行う。
【0045】
制御部18は、待ち受け画面表示機能またはレーダースコープ表示機能の実行中に、発生したイベントに応じて、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能、燃費表示機能、交通規則に関する報知を行なう機能等の各機能を実現する処理を実行する。
【0046】
GPS警報機能は、待ち受け画面表示機能またはレーダースコープ表示機能の実行中に、データベース19に記憶された目標物の緯度経度とGPS受信器8によって検出した現在位置の緯度経度から両者の距離を求め、求めた距離が所定の距離(例えば500m以内)になった場合に、表示部5にその旨を表示し、スピーカ20からその旨を示す音声を出力する処理である。例えば、図3(a)の待ち受け画面表示機能または図3(b)のレーダースコープ機能の実行中に、図中上方にある目標物「L」(ループコイル式レーダーを示す)と自車位置との距離が500mになった場合には、図3(c)のように、目標物であるループコイルの模式図または写真のデータをデータベース19から読み出して表示部5に表示させるとともに、データベース19に記憶された音声データを読み出してスピーカ20から「500m先、ループコイルです」と音声を出力する接近報知を行なう。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。
【0047】
こうした目標物としては、レーダー、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内 ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等があり、これらの目標物の種別情報とその位置を示す緯度経度情報と表示部5に表示する模式図または写真のデータと音声データとを対応付けてデータベース19に記憶している。
【0048】
レーダー波警報機能は、マイクロ波受信器4によって速度測定装置(移動式レーダー等(以下、単に「レーダー」と称する))から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号が検出された場合に、表示部5に対して警報画面を表示するとともに、スピーカ20から警報音を出力する警報機能である。例えば、レーダーの発するマイクロ波の周波数帯のマイクロ波がマイクロ波受信器4によって検出された場合に、図4に示すように、データベース19に記憶されたレーダーの模式図または写真を表示部5に警報画面として表示するとともに、データベース19に記憶された音声データを読み出して「レーダーです。スピード注意」という音声をスピーカ20から出力する。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。
【0049】
無線警報機能は、無線受信器15によって、緊急車両等の発する無線を受信した場合に、その走行等の妨げとならないよう、警報を発する機能である。無線警報機能においては、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等の周波数をスキャンし、スキャンした周波数で、無線を受信した場合には、データベース19に無線種別ごとに記憶されたその周波数に対応する無線を受信した旨の模式図を警報画面として表示部5に表示するとともに、データベース19に無線種別ごとに記憶された音声データを読み出して、スピーカ20からその無線の種別を示す警報音声を出力する。たとえば、取締無線を受信した場合には「取締無線です。スピード注意」のように音声を出力する。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。
【0050】
本実施形態のレーダー探知機は、これらの機能に加え、交通規則に関する報知を行なう機能を備える。この機能は、制御部18によって交通違反の発生しやすい状況にあると判定された種別の報知内容を表示部5に表示し、スピーカ20から音声出力して報知する機能である。
【0051】
データベース19には、交通違反の種別ごとに報知内容を記憶している。報知内容は、交通違反の種別の名称と、交通違反の罰金金額と、交通違反の違反点数と、交通違反を防止するために採るべき措置の内容とを備え、これらは報知内容ごとに対応づけて記憶している。また、報知内容は、交通違反の概要情報と詳細情報とに分かれ、両者は関連付けて記憶している。具体的には、上述した交通違反を防止するために採るべき措置と交通違反の罰金金額は概要情報とし、交通違反の違反点数と交通違反の種別の名称とは詳細情報として記憶している。また、報知内容には、その報知内容の更新があったか否かを示す更新フラグを報知内容ごとに対応づけて記憶している。また、報知内容には、報知条件を対応づけて記憶している。例えば、報知条件として「GPS受信器8から取得した現在の時刻が、時刻が日没に相当する時刻(午後5時〜6時)である」、報知内容の交通違反の種別の名称として「無灯火違反」、交通違反の罰金金額として「6000円」、交通違反の違反点数として「1点」、交通違反を防止するために採るべき措置の内容として「暗くなったらライトを点灯してください」を関連付けて(表形式で)データベース19に記憶している。
【0052】
制御部18は、データベース19に記憶された交通違反の種別のうち、いずれの種別の交通違反が発生しやすい状況にあるかを判定する。具体的には、制御部18は、データベース19に記憶している報知条件に合致するか否かをチェックし、合致する場合に、その報知条件に対応する報知内容の概要情報をデータベース19から抽出して、予め記憶されている定型文に概要情報の中身をあてはめて生成した報知内容をスピーカ20から音声合成にて報知し、あわせてその報知内容を表示部5に表示する。たとえば、制御部18は、データベース19に記憶している報知条件である「GPS受信器8から取得した現在の時刻が、日没に相当する時刻(午後5時〜6時)である」場合には、データベース19の対応する交通違反の種別として「無灯火違反」が発生しやすい状況にあると判定し、報知対象交通違反種別として「無灯火違反」をデータベース19に記憶し、データベース19に記憶された「無灯火違反」の「交通違反を防止するために採るべき措置」である「暗くなったらライトを点灯してください」と交通違反の罰金金額である「6000円」を読み出して、報知内容を生成する。この場合の報知内容は、交通違反を防止するために採るべき措置につづけてデータベース19に予め記憶している定型文である『「違反種別」の反則金は「罰金金額」です。』の「違反種別」に「無灯火違反」、罰金金額に「6000円」をあてはめて生成する。すなわち、制御部18は、「暗くなったらライトを点灯してください。無灯火違反の反則金は6000円です。」とあてはめて生成した報知内容を、音声合成して、スピーカ20から出力し、この報知内容の文字列を表示部5に表示して報知を行なう。
【0053】
このような構成によれば、車両や、運転者の状況に応じて、交通違反の発生しやすい状況に応じた内容の報知内容での報知がなされる。したがって、運転者の交通規則遵守意識を高めることができ、安全運転を促進することができる。
【0054】
制御部18は、報知内容を報知した後、または、報知中にユーザからのリモコン17に設けた詳細切替ボタンの押下が検出された場合には、データベース19の報知対象交通違反種別を読み出す。報知対象交通違反種別が記憶されている場合には、その報知対象交通違反種別に対応する詳細情報を報知する。例えば、報知対象交通違反種別として前回報知した、または、現在報知中である「無灯火違反」が記憶されている場合、データベース19の「無灯火違反」の交通違反の「違反点数」と交通違反の「種別の名称」を読み出して、データベース19に予め記憶している定型文である『「種別の名称」の交通違反点数は「違反点数」です。』に、読み出した「違反点数」と「種別の名称」とをあてはめて、「無灯火違反の交通違反点数は1点です」と、概要情報に関連付けられた詳細情報を音声合成してスピーカ20から出力し、この報知内容の文字列を表示部5に表示して報知を行なう。
【0055】
このような構成によれば、交通違反の発生しやすい状況にあると判定された種別の交通違反の概要情報が報知される。したがって、まず、概要をすばやく把握することができる。また、さらにユーザからの詳細報知の指示の入力があった場合には、報知した概要情報に関連付けられた詳細情報が報知されるので、ユーザがさらに詳しい情報を必要とする場合には詳細情報を得ることができる。
【0056】
また、このような構成によれば、交通違反を防止するために採るべき措置が、その交通違反の種別の名称とその交通違反の罰金金額とその交通違反の違反点数と対応づけて報知されることとなる。従来は、交通違反の種別の名称が報知されても、その交通違反をしないようにするためにどのような行動をとればよいのかが分からない場合があったが、このようにすれば、どのような行動をとればよいかが容易に分かる。また、報知は、その交通違反の発生しやすい状況でなされるため、どのような状況の場合に、どのような行動を採ればよいかの意識付けを行うことができる。
【0057】
なお、本実施例では、交通違反を防止するために採るべき措置と交通違反の罰金金額とを概要情報とし、交通違反の違反点数と交通違反の種別の名称とを詳細情報としたが、これに限られることなく、種々の形態を採り得る。例えば、交通違反の種別の名称と、交通違反の罰金金額と、交通違反の違反点数と、交通違反を防止するために採るべき措置のそれぞれについて、概要情報と詳細情報を記憶して、本実施例と同様に処理するようにしてもよい。例えば、交通違反の種別の名称の概要情報は交通違反の通称とし、交通違反の種別の名称の詳細情報は交通違反の正式名称とする。交通違反の罰金金額の概要情報は、普通車に関する罰金金額とし、交通違反の罰金金額の詳細情報は、大型車、普通車、二輪車、原付に関する罰金金額とする。このように概要情報と詳細情報とは一部の情報が重複するように設定してもかまわない。また、交通違反の違反点数の概要情報は、酒気帯びでない場合の違反点数とし、詳細情報は、酒気帯びでない場合の違反点数に加え、酒気帯びの量に応じた違反点数とする。交通違反を防止するために採るべき措置の概要情報は採るべき措置を簡潔に表した短いフレーズとし、交通違反を防止するために採るべき措置の詳細情報は採るべき措置を詳細に表した長めのフレーズにする。
【0058】
なお、ユーザからの指示の入力は、リモコン17の押下を検出することで行ったが、たとえば、リモコン以外の所定のスイッチ(たとえば当該車両用電子機器ないし車両装備されたボタン等)の押下が検出されたことの検出によって行ってもよい。
また、さらに以下のような構成を備えるようにしてもよい。
【0059】
例えば、データベース19には、交通違反の種別ごとに推奨される報知の頻度に関する情報を記憶し、制御部18は、報知内容を報知した際にその報知の時点に関する情報とその報知した交通違反の種別に関する情報とを関連付けて記憶する。そして、制御部18は、データベース19に記憶された交通違反ごとの報知の頻度と、記憶しておいた交通違反の種別に関する情報と報知内容を報知した時点に関する情報とに基づく所定の頻度で報知するとよい。例えば、前述した報知条件として「GPS受信器8から取得した現在の時刻が、日没に相当する時刻(午後5時〜6時)である」とした無灯火違反について、交通違反の種別に関する情報として前述の報知内容の交通違反の種別の名称である「無灯火違反」を用い、交通違反ごとの報知の頻度として「7日以上経過」を記憶する。そして、対応する報知内容である「暗くなったらライトを点灯してください。無灯火違反の反則金は6000円です。」を報知した際、報知した時点に関する情報としてその報知時点の日時をGPS受信器8から取得してデータベース19に関連づけて記憶しておく。そして、次回報知条件として「GPS受信器8から取得した現在の時刻が、日没に相当する時刻(午後5時〜6時)である」に該当した際には、対応する交通違反ごとの報知の頻度である「7日以上経過」を取得して、データベース19から対応する前回の報知時点の日時を取得し、取得した前回の報知時点の日時とGPS受信器8から取得した現在の日時と比較して、「7日以上経過」している場合にのみ報知を行う。このようにすれば、交通違反の種別ごとに適切な頻度で交通違反の種別ごとの報知内容が報知される。したがって、従来よりも、運転者の交通規則遵守意識を高めることができ、安全運転を促進できる。
【0060】
また、制御部18は、データベース19に記憶された交通違反の種別ごとの報知内容を、携帯電話12やパソコンから赤外線通信機7またはメモリカード14を読み取るメモリカードリーダ13から取得した最新の報知内容に更新する機能を備えるようにするとよい。そして、制御部18は、赤外線通信機7またはメモリカードリーダ13から得た最新の報知内容にデータベース19の報知内容を更新する際には、データベース19に記録された報知内容ごとに設けた更新フラグを立てる。制御部18は電源投入直後にデータベース19に記録された更新フラグの立っている報知内容を抽出し、その抽出した報知内容を報知する。このようにすることで、交通規則等が変更・追加された場合に、その内容をすぐに報知することができる。したがって、新しい交通規則についての運転者の交通規則遵守意識を高めることができ、安全運転を促進できる。
【0061】
さらに、制御部18は、GPS受信器8から得た速度の時間による変化から運転状態を検出し、検出した運転状態に基づき、交通違反の種別のうち、いずれかの種別の交通違反が発生しやすい状況にあるか否かを判定するようにしてもよい。また、データベース19には、道路の位置とその道路が一般道路か高速道路かを示す道路種別識別情報を関連付けて記憶しておき、GPS受信器8から取得した現在位置が対応するデータベース19に記憶された道路を決定し、その道路の道路種別識別情報が一般道路である場合には、高速道路のみで存在する交通違反の内容は報知しないようにし、その道路の道路種別識別情報が高速道路である場合には、一般道路のみで存在する交通違反の内容は報知しないようにする。また、制御部18は、運転者の状態に関するものを検出し、検出した運転状態に基づき、交通違反の種別のうち、いずれかの種別の交通違反が発生しやすい状況にあるか否かを判定するようにしてもよい。このようにすれば、より状況に適した報知内容を報知することができる。
【0062】
さらに、データベース19に予め位置ごとの交通ルールを記憶しておき、GPS受信器8によって検出した現在位置についてデータベース19に記憶された運転状態の履歴を比較して、いずれの交通違反が発生しやすい状況にあるか否かを判定するようにしてもよい。このようにすれば、運転状態の履歴に沿う種別の報知内容が報知されることになる。したがって、その車両ごとにその運転者が陥りやすい交通違反を意識付けることができる。運転状態の履歴及び交通ルールとしては、たとえば、一旦停止や、速度違反などが挙げられる。たとえば、制御部18は、GPS受信器8から1秒後ごとに出力される現在位置と速度の情報を運転状態の履歴としてデータベース19に記憶する。また、データベース19には予め道路位置ごとの制限速度を工場出荷時に記憶しておく。そして、制御部18は、GPS受信器8から受信した現在位置に対応する道路位置の制限速度をデータベース19から抽出し、現在位置付近(現在位置から半径20mの範囲)の速度の履歴をデータベース19から抽出して速度の履歴の速度の平均値を求める。この求めた速度の履歴の平均値と、現在位置に対応する道路位置の制限速度とを比較し、速度の履歴の平均値が道路位置の制限速度を一定時間(例えば1分)連続して越えた場合に、速度違反が発生しやすい状況にあると判定する。また、運転状態の履歴としては、交通ルールに反する運転状態であった位置情報をデータベース19に記憶するようにしてもよい。そして、データベース19に記憶されたこの運転状態の履歴中の位置情報の示す位置と、GPS受信器8によって検出された位置との関係に基づいて、速度違反が発生しやすい状況にあるか否かの判定を行なうようにしてもよい。このようにすれば、たとえば、過去に違反した場所に接近した場合など、所定の位置関係になった場合に、その場所でその種別の報知内容を報知することができる。したがって、特定の場所で運転者自身がする可能性の高い違反の内容について、その場所に至る前に意識付けをすることができる。よって、安全運転をさらに促進できる。なお、この判定は、たとえば、交通ルールに反する運転状態であった位置に現在位置検出手段によって検出された位置が所定の距離内になった場合に行うようにしてもよい。
【0063】
また、データベース19に記憶された運転状態の履歴中の交通ルールに反する運転状態の頻度を加味して、この判定を行なうようにしてもよい。このようにすれば、たとえば、過去に違反した頻度が高い交通違反の種別の報知内容が報知されることになる。したがって運転者自身がする可能性の高い違反の内容について、意識付けをすることができる。よって、安全運転をさらに促進できる。たとえば、所定の頻度以上の頻度で速度違反している箇所、所定の頻度以上の頻度で一旦停止していない箇所で報知するようにするとよい。
【0064】
なお、制御部18は、前述した概要情報の報知の処理を行う場合、報知した概要情報の履歴をデータベース19に記憶し、リモコン17の履歴表示ボタンの押下が検出された場合、データベース19に記憶された報知の概要情報の履歴のうち、交通違反の種別の名称をリスト形式で表示部5に表示する。リストに表示された交通違反の種別の名称は、リモコン17に備えた上下左右の十字ボタンの押下の検出に応じて、リスト内の1つの交通違反の種別の名称に対するフォーカスを移動させて表示する。そして、リモコン17の決定ボタンの押下が検出された場合、現在フォーカスのあるリスト内の1つの交通違反の種別の名称に対応する交通違反の罰金金額と、交通違反の違反点数と、交通違反を防止するために採るべき措置の内容を表示部5に表示する。このようにすれば、たとえば、駐車場等に駐車した際にこれまでに報知された内容を確認することができる。このように、制御部18は、データベース19に記憶された報知の履歴の内容を報知する際には、簡易情報とともに詳細情報も報知する構成とするとよい。こうすることでたとえば駐車場等に駐車した際に、ゆっくりとこれまでの報知内容についての詳細情報を確認することができる。よって、安全かつ詳細に交通違反の内容を知ることができ、安全運転に関する意識付けをすることができる。
【0065】
なお、データベース19に記憶する交通違反の種別ごとに報知内容についても、本発明の技術思想の範囲で適宜自由に構成することができる。例えば、図5〜図7に示すように、交通違反の種別の名称と、交通違反の罰金金額としての「車両等の種類及び反則金額」と、交通違反の違反点数としての「点数」と「酒気帯び0.25以上の点数」と「酒気帯び0.25未満の点数」と、交通違反を防止するために採るべき措置の内容と、報知条件としての「道路区分」と「報知条件」とを関連付けてテーブルとして記憶するようにして、交通違反の種別毎の報知内容の項目と報知条件とを構成してもよい。「車両等の種類及び反則金額」は、例えば、大型車・普通車・二輪車・原付車)の種類別の反則金額を記憶するとよい。「道路区分」は、一般道路で適用される交通違反か高速道路で適用される交通違反か一般道路と高速道路の双方で適用される交通違反(図中ALLで示す)であるかを示す。そして、制御部18は、この報知条件を満たすか否かを判定し、満たす場合には、各項目の内容を予め設定したパターンで選択して組み合わせて概要情報や詳細情報を生成して報知させる制御をするとよい。また、リモコン17の所定のボタン操作が検出された場合に、制御部18は、図5〜図7のテーブルの内容の少なくとも一部を表示させたり、音声で出力させたりする制御をするようにしてもよい。
【0066】
たとえば、データベース19に道路の位置情報に対応付けて同様に「高速」「一般」「ALL」の道路区分を記憶しておき、制御部18は、報知条件を満たすか否かの判定に加え、GPS受信器8から取得した現在位置に対応する道路の道路区分が、データベース19の図5〜図7のテーブルの道路区分と一致する場合にのみ報知する処理を行ってもよい。
【0067】
また、たとえば、交通違反の罰金金額の報知をする際には、予め大型車であるか、普通車であるか、二輪車であるか、原付車であるかをリモコン17からの操作指示に基づいて設定して記憶しておくようにし、その記憶された車両等の種類の金額を報知するようにしてもよい。
【0068】
図5〜図7中、報知条件として「エンジン始動時、ランダム」の項目は、制御部18への電源投入後の初期化処理の後に、ランダムに選択して報知するようにするとよい。報知条件として「GPS受信器8から取得した現在位置が」で始まる項目は、GPS受信器8で検出した位置がその後の記載部分に対応する内容の位置である場合に報知する。
【0069】
以上のように、本発明に係る車載用電子機器によれば、従来よりも、運転者の交通規則遵守意識を高めることができ、安全運転を促進できる車載用電子機器等を提供することができる。
【符号の説明】
【0070】
1 ケース本体
2 ソーラーパネル
4 マイクロ波受信器
5 表示部
6 ランプ
7 赤外線通信機
8 GPS受信器
9 アダプタージャック
10 電源スイッチ
11 携帯電話機
12 メモリカードリーダ
14 メモリカード
15 無線受信器
16 リモコン受信器
17 リモコン
18 制御部
19 データベース
20 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通違反の種別ごとに報知内容を記憶する記憶手段と、
前記交通違反の種別のうち、いずれかの種別の交通違反が発生しやすい状況にあるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記交通違反の発生しやすい状況にあると判定された種別の前記報知内容を報知する報知手段と
を備えることを特徴とする車載用電子機器。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記報知内容として、前記交通違反の種別の名称と、当該交通違反の罰金金額と、当該交通違反の違反点数と、前記交通違反を防止するために採るべき措置の内容とを対応づけて記憶すること
を特徴とする請求項1に記載の車載用電子機器。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記報知内容として、前記交通違反の概要情報と詳細情報とを関連付けて記憶しており、
前記報知手段は、前記記憶手段に記憶された概要情報を報知した後、ユーザからの指示の入力があった場合に、報知した概要情報に関連付けられた詳細情報を報知すること
を特徴とする請求項1または2に記載の車載用電子機器。
【請求項4】
前記記憶手段は、前記交通違反の種別ごとに推奨される報知の頻度に関する情報を記憶し、
前記報知手段は、前記報知内容を報知した際に当該報知の時点に関する情報と当該報知した交通違反の種別に関する情報とを関連付けて記憶しておき、前記記憶手段に記憶された前記交通違反ごとの報知の頻度と、記憶しておいた交通違反の種別に関する情報と報知内容を報知した時点に関する情報とに基づく所定の頻度で報知すること
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項5】
前記記憶手段に記憶された交通違反の種別ごとの報知内容を更新する更新手段を備え、
前記報知手段は、当該車載用電子機器の電源投入直後に前記更新手段によって更新された前記報知内容を報知すること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項6】
運転状態を検出する運転状態検出手段を備え、
前記判定手段は、前記運転状態検出手段によって検出された運転状態に基づき、前記交通違反の種別のうち、いずれかの種別の交通違反が発生しやすい状況にあるか否かを判定すること
を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項7】
検出した運転状態の履歴を記憶する運転履歴記憶手段を備え、
前記判定手段は、前記運転履歴記憶手段に記憶された運転状態の履歴を加味して前記交通違反が発生しやすい状況にあるか否かを判定すること
を特徴とする請求項6に記載の車載用電子機器。
【請求項8】
現在位置の位置情報を検出する現在位置検出手段と、
交通ルールの内容をその交通ルールを要求する位置の情報と関連付けて記憶する位置別交通ルール記憶手段とを備え、
前記運転履歴記憶手段は、前記運転状態の履歴として、少なくとも前記交通ルールに反する前記運転状態であった前記位置情報を記憶しておき、
前記判定手段は、当該記憶された前記運転状態の履歴中の位置情報の示す位置と、現在位置検出手段によって検出された位置との関係に基づいて、前記判定を行なうこと
を特徴とする請求項7に記載の車載用電子機器。
【請求項9】
前記判定手段は、当該記憶された前記運転状態の履歴中の前記交通ルールに反する前記運転状態の頻度を加味して、前記判定を行なうこと
を特徴とする請求項8に記載の車載用電子機器。
【請求項10】
前記報知手段による報知の履歴を記憶する報知履歴記憶手段を備え、
前記報知手段は、前記報知履歴記憶手段に記憶された報知の履歴の内容をユーザからの指示の入力に基づいて報知すること
を特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載の車載用電子機器の機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−48490(P2011−48490A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−194690(P2009−194690)
【出願日】平成21年8月25日(2009.8.25)
【出願人】(391001848)株式会社ユピテル (238)
【Fターム(参考)】