説明

農作業機

【課題】トラクターの後部に装着され、トラクターの基本情報に基いて適切に制御可能な動作部を有する農作業機を提供することを目的とする。
【解決手段】アクチュエータ部7と、アクチュエータ部7の稼動により動作する動作部9と、アクチュエータ部7の稼動又は動作部9の動作を検知する検知部8と、少なくとも動作部9を動作させるために必要なトラクターの基本情報を有するトラクター識別部2を有し、制御部3は、トラクター識別部2からのトラクターの基本情報及び検知部8からの情報に基いて、動作部9で目的の動作をさせるためにアクチュエータ部7の稼動を制御することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農作業機に関し、特に、トラクターの後部に装着され、トラクターの基本情報に基いて適切に制御可能な動作部を有する農作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
トラクターは、各メーカーごとに、また型式ごとに車格や旋回性および走行速度の切替段数や変速比が異なっており、オフセット作業機では、作業時のオフセット位置を、手動や油圧及び電動装置を操作して作業者が設定する必要があり、施肥作業機や播種作業機では、散布量や播種量はPTO駆動型では、作業者が設定する必要があった。
【0003】
また、特許文献1には、作業機のICタグを読み取り、作業機に応じて、トラクター側の自動制御機能の自動設定を行うことができる農作業機が記載されている。
【特許文献1】特開2006−296261号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記作業機の設定を、作業者が各トラクターごとに車速等に合わせて調整するのは煩雑であり、困難な場合も存在する。
【0005】
また、特許文献1に記載の農作業機は、トラクター側の制御に係るものである。
【0006】
上記課題に鑑みて、本発明は、トラクターの後部に装着され、トラクターの基本情報に基いて適切に制御可能な動作部を有する農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の農作業機は、トラクターの後部に装着され作業を行う農作業機において、制御部と、アクチュエータ部と、当該アクチュエータ部の稼動により動作する動作部と、前記アクチュエータ部の稼動又は前記動作部の動作を検知する検知部と、少なくとも前記動作部を動作させるために必要なトラクターの基本情報を有するトラクター識別部を有し、前記制御部は、前記トラクター識別部からのトラクターの基本情報及び前記検知部からの情報に基いて、前記動作部で目的の動作をさせるために前記アクチュエータ部の稼動を制御することを特徴とする。
【0008】
さらに本発明の農作業機は、当該農作業機は前記トラクターに装着する装着部と畦塗り作業をする作業部が両端に水平回動可能な支点を有する中間フレームの各支点で接続された畦塗り機であり、前記トラクターの基本情報は前記トラクターの全長、回転半径及び走行速度であり、前記アクチュエータ部は前記中間フレームを前記装着部に対して回動させる第1のシリンダー及び前記作業部を前記中間フレームに対して回動させる第2のシリンダーであり、前記動作部は前記第1のシリンダーにより回動する前記中間フレーム及び前記第2のシリンダーにより回動する前記作業部であり、前記検知部は前記装着部と前記中間フレームの角度を検知する第1のセンサー及び前記中間フレームと前記作業部の角度を検知する第2のセンサーであり、前記制御部による制御は、トラクターの旋回にもかわらず畦塗り機が旧畦にそって進行するように、前記トラクターの基本情報のデータから、当該トラクターを旋回し始めたときから時間ごとに前記装着部と前記中間フレームの角度及び前記中間フレームと前記作業部の角度を計算し、当該各角度になるように前記第1のシリンダー及び前記第2のシリンダーを制御させることを特徴とする。
【0009】
さらに本発明の農作業機は、前記トラクター識別部における前記トラクターの基本情報は、当該トラクターの基本情報を格納した記憶媒体を取替えることにより変更可能であることを特徴とする。さらに本発明の農作業機は、操作部を有し、当該操作部の操作により前記アクチュエータ部を強制的に操作可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、トラクターの後部に装着される農作業機において、動作部をトラクターの基本情報に基いて適切に制御することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【0012】
図1は、本発明の農作業機の一実施形態を示すシステム構成図である。コントロール部1には、トラクター識別部2と制御部3を有する。作業機6には、アクチュエータ部7と、検知部8と、動作部9を有する。
【0013】
トラクター識別部2は、各トラクターに対する必要な基本情報(車格、旋回性、走行速度の切替段数、変速比等)を、制御部3に出力するものである。そして、この基本情報は、記憶媒体4の取替えによっても変更することを可能とする。記憶媒体4の例として、磁気カード、バーコード、ICチップ付カード、パンチカードなどのカード類及び、CF、SDカード、メモリスティックなどの記憶メディア類が含まれる。なお、トラクター識別部2自体にこの基本情報を記憶させておく構成でも本発明を実現可能である。
【0014】
制御部3は、動作部9での目的の動作をさせるために、トラクター識別部2からの基本情報をもとに、検知部8からの入力に対応し、アクチュエータ部7にアクチュエータを稼動させるための計算した必要な命令を出力する。また、必要であれば、トラクター15からの情報も制御に反映することを可能としている。
【0015】
操作部5の操作により、制御部3の制御にかかわらず、アクチュエータ部7を強制的に可動させることを可能とする。作業者が、制御部3の制御以外のアクチュエータ部7の動きさせたい場合に対応するものである。また、操作部5では、制御部3からの信号により作業者に動作状況を(例えば、LEDや、液晶表示、音などで)知らせることができる。
【0016】
アクチュエータ部7は、制御部3の制御により稼動し、動作部9を動かすことができる。ここで、アクチュエータの例として、モーター、パワーシリンダー、電動油圧シリンダー、油圧バルブとシリンダーなどがある。そして、検知部8は、センサー等で構成されており、アクチュエータ部7の直接の稼動状態や、動作部9の動作状態を検知することができ、その検知した内容を制御部3に出力できる。
【0017】
このように、本発明は、各トラクターに対する基本情報をもとに、各メーカーごと、また型式ごと異なる制御を制御部3で行うことができる。これにより、各トラクターの基本情報を持つ記憶媒体4を準備するのみで、その作業機6を最適な作業状態に設定できるので、作業者が手動や油圧及び電動装置を操作して設定するための時間と労力が低減でき、操作不良によるトラブルも防止できる。さらに、各トラクターごとに異なる基本特性に対し、最適な調整機能を持たせることができるので、作業機の汎用性が向上する。さらに、トラクターを変更する場合に、記憶媒体を変更するのみで、各種設定が変更できるので、作業者の負担が低減する。
【実施例1】
【0018】
図2は、本発明の実施例1の畦塗り機を示す平面図である。この畦塗り機はトラクター15の後部に装着部20により装着される。トラクター15からの動力は、ジョイント21を介して、軸、ギア、チェーン、歯車などにより、耕耘部25とディスク部26の作業部27に伝達される。そして、耕耘部25で旧畦の土をかき上げ、ディスク部26で畦を形成する構成である。
【0019】
装着部20と作業部27の間は、両端が水平方向に回動可能な支点に支持された第1アーム16と第2アーム17による平行リンクで構成され、シリンダー18の稼動により、作業部27をトラクター15に対して横方向(畦13に対して接離する方向)に移動させることが可能となっている。また、第1アーム16の装着部20側の支点には、第1アーム16の装着部20に対する角度を測定可能な回転角度センサー19が装備されている。Dはオフセット量であり、トラクター15の中心から、畦下端ライン12までの距離を示す。
【0020】
図3は、本発明の実施例1の畦塗り機の第1のトラクターに装着した状態を示す平面図である。畦塗り機は、通常、旧畦に沿ってトラクター15を走行させると、走行が安定し、まっすぐな畦塗り作業ができる。図3では、第1のトラクター15aの幅がA1=1350mmで、その半分がB1=675mmである。作業のしやすさを考え、畦13の畦下端ライン12からC=100mm離して作業するとする。このときオフセット量(第1のトラクター15aの中心から、畦下端ライン12までの距離)は、B1+C=775mmとなる。なお、11は畦肩ラインである。
【0021】
図4は、本発明の実施例1の畦塗り機の第2のトラクターに装着した状態を示す平面図である。図4では、第2のトラクター15bの幅がA2=1560mmで、その半分B2=780mmである。畦下端ライン12からの距離C=100mmは同じとする。このときオフセット量は、B2+C=880mmとなる。
【0022】
このように、その畦塗り作業に適したオフセット量Dはトラクターごとに異なるため、あらかじめトラクターの車幅データをもとに、畦塗り作業時のオフセット量を決定できれば、いちいち調整する必要がなく、スムーズに作業が開始できる。
【0023】
この実施例1の場合は、トラクターの基本情報が「車幅」であり、アクチュエータ部7がシリンダー18に該当し、検知部8が回転角度センサー19に該当し、作業機6が畦塗り機であり、動作部9が平行リンクによる動作する作業部27となる。
【0024】
これにより、実施例1では、制御部3は、トラクターの「車幅」データから、オフセット量を計算し、これに該当する回転角度センサー19の角度を計算し、その角度になるようにシリンダー18を稼動さることで、トラクタごとに畦塗り作業に適してオフセット量を確保することを可能とする。なお、検知部8は回転角度センサー19でなくとも、シリンダー18により動作する作業部27の状態がわかるセンサー類であればよい。すなわちシリンダー18の状態が直接分かるセンサーであってもよい。
【実施例2】
【0025】
図5は、本発明の実施例2の散布機を示す側面図である。図6は、本発明の実施例2の散布機を示すトラクター側から見た背面図である。本散布機は、石灰や肥料、土壌改良剤等をホッパー30に入れ、繰出バネ36を有するアジテータ35が回転することにより、シャッター31から、これらホッパー30の内容物を散布するものである。シャッター31は、開口部に取付けられたスライド板をスライドさせることにより、その開口部の大きさを変え、その散布量を調整することが可能となっている。また、モーター33を稼動させることにより回動支点34を有するフラップ32が回動し、シャッター31の開口部を覆わせるか覆わせないかを操作でき、散布をするか否かの選択が可能となっている。なお、アジテータ35の回転は、トラクターのPTOによる構成とすることも、(モーター33とは別の)モーターによる構成とすることも可能である。
【0026】
そして、消石灰などの消毒剤の散布は、公的機関に報告が必要とされ、その散布量は厳密に行われる必要がある。
【0027】
この実施例2の一つの具体例として、作業機6が(モーター33とは別の)モーターによりアジテータ35が回転する散布機であり、トラクターの基本情報が「走行速度」であり、アクチュエータ部7がアジテータ35を回転させるモーターであり、検知部8はアジテータ35の回転数を知らせるセンサーであり、動作部9がモーターにより回転するアジテータ35とすることもできる。
【0028】
これにより、制御部3は、トラクターの「走行速度」のデータから、必要な散布量となるようにアジテータ35を回転させるモーターの回転数を計算し、その回転数になるようにモーターを回転さることで、トラクターごとに一定の散布量を確保することを可能とする。
【0029】
また、実施例2の別の具体例を説明する。図7は、本発明の実施例2の散布機の別の具体例を示す側面図である。図8は、本発明の実施例2の散布機の別の具体例を示すトラクター側から見た背面図である。作業機6がトラクターのPTOによりアジテータ35が回転する散布機であり、トラクターの基本情報が「一定速度時(例えば2km/h)でのPTOの回転数」であり、アクチュエータ部7がシャッター31の開口部の大きさを変えるスライド板を移動させるアクチュエータ38であり、検知部8はシャッター31のスライド板の位置を知らせるセンサーであり、動作部9が上記スライド板とすることができる。
【0030】
これにより、制御部3は、トラクターの「一定速度時でのPTOの回転数」のデータから、必要な散布量となるようにシャッター31のスライド板の位置を計算し、その位置になるようにスライド板を移動させるようにアクチュエータ38を稼動さることで、トラクターごとに一定の散布量を確保することを可能とする。
【実施例3】
【0031】
図9は、本発明の実施例3の畦塗り機を示す平面図である。この畦塗り機はトラクター15の後部に装着フレーム40により装着される。トラクター15からの動力は、中間フレーム41内を通じ、軸、ギア、チェーン、歯車などにより、耕耘部25とディスク部26の作業部27に伝達される。そして、耕耘部25で旧畦の土をかき上げ、ディスク部26で畦を形成する構成である。
【0032】
装着フレーム40と作業部27の間は、水平方向に回動可能な装着フレーム40側の第1支点42と作業部27側の第2支点43により連結された中間フレーム41で構成さる。第1シリンダー44は、装着フレーム40側の第1の支点45と、中間フレーム41側の第2の支点46に水平回動可能に装着され、第1シリンダー44の稼動により、中間フレーム41を装着フレーム40に対して第1支点42を中心として回動させることができる。また第2シリンダー47は、中間フレーム41側の第3の支点48と、作業部27側の第4の支点49に水平回動可能に装着され、第2シリンダー47の稼動により、作業部27を中間フレーム41に対して第2支点43を中心として回動させることができる。
【0033】
第1支点42には、第1回転角度センサー53を有し、中間フレーム41が、装着フレーム40に対して第1支点42を中心としてどれだけの角度、回転しているかを測定することができる。また、第2支点43には、第2回転角度センサー54を有し、作業部27が、中間フレーム41に対して第2支点43を中心としてどれだけの角度、回転しているかを測定することができる。
【0034】
図10と図11は、本発明の実施例3の畦塗り機の作業の軌跡を示す各図である。トラクター15に装着された、畦塗り機が圃場の角に来た場合、トラクター15の先端が圃場の際まで来てしまい、トラクターの長さ分だけ畦塗り作業ができない。このため、図10のように、トラクター15をR1〜R2へと旋回させて、畦塗り機をそのトラクター15の旋回によっても旧畦にそったまっすぐな畦13を形成するように制御すれば、圃場の角まで畦塗り作業が可能となる。なお、60は、トラクター旋回時の前輪外端軌跡の円であり、61は、トラクターの走行軌跡(後車軸中心位置)である。
【0035】
図11において、P1〜P12は、トラクター15の旋回し始めから、圃場の角までの畦塗り作業が終わるまでの第1支点42の軌跡を示したものである。一方、Q1〜Q12は、同じく第2支点43の軌跡を示したものである。Q1〜Q10までは、トラクター15を旋回走行しながら、第1シリンダー44と第2シリンダー47を制御して、旧畦にそったまっすぐな畦13を形成していく。そして、Q10〜Q12は、トラクター15は停止した状態で、第1シリンダー44と第2シリンダー47を制御して、畦塗り作業を行う。これにより、圃場の角までの畦塗り作業が可能となる。なお、トラクター15の旋回し始めの位置は、例えば、トラクター15の先端に設けられた別のセンサーにより、圃場の際から一定距離近づいたら感知し、知らせることで決定することができる。
【0036】
本実施例において、Q1〜Q12までの畦塗り作業において、第1シリンダー44と第2シリンダー47を制御し、まっすぐな畦塗り作業を行うには、少なくとも、トラクター15の全長と、旋回時の回転半径と、走行速度を知る必要がある。このデータをもとに、第1シリンダー44と第2シリンダー47の制御を行う。
【0037】
この実施例3の場合は、具体的には、作業機6が図9で示された畦塗り機であり、トラクターの基本情報が「全長、回転半径、走行速度」であり、アクチュエータ部7が第1シリンダー44及び第2シリンダー47であり、検知部8が第1回転角度センサー53及び第2回転角度センサー54であり、動作部9が第1シリンダー44及び第2シリンダー47で回動する中間フレーム41及び作業部27となる。
【0038】
これにより、実施例3では、制御部3は、トラクターの「全長、回転半径、走行速度」のデータから、図10のR1の位置からトラクター15を旋回し始めてから、旧畦にそったまっすぐな畦を塗るために、時間ごとの第1回転角度センサー53及び第2回転角度センサー54の角度を計算し、その角度になるように第1シリンダー44及び第2シリンダー47を制御さることで、まっすぐな畦を塗ることが可能となる。そして、トラクター15の停止位置R2は、例えば、速度と時間を計算した結果、制御部3からの指令により操作部5の音や光のサインで停止するタイミングを知らせることが可能となる。トラクタの停止位置では、Q10〜Q12のように第1シリンダー44と第2シリンダー47を制御して畦塗り作業を行う。なお、検知部8は回転角度センサーでなくとも、装着フレーム40と中間フレーム41の角度、中間フレーム41と作業部27の角度が直接又は間接的に分かるセンサー類であればよい。すなわち、第1シリンダー44及び第2シリンダー47の状態が直接わかるセンサーであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明のコントロール部による制御の一実施形態を示すシステム構成図である。
【図2】本発明の実施例1の畦塗り機を示す平面図である。
【図3】本発明の実施例1の畦塗り機の第1のトラクターに装着した状態を示す平面図である。
【図4】本発明の実施例1の畦塗り機の第2のトラクターに装着した状態を示す平面図である。
【図5】本発明の実施例2の散布機を示す側面図である。
【図6】本発明の実施例2の散布機を示すトラクター側から見た背面図である。
【図7】本発明の実施例2の散布機の別の具体例を示す側面図である。
【図8】本発明の実施例2の散布機の別の具体例を示すトラクター側から見た背面図である。
【図9】本発明の実施例3の畦塗り機を示す平面図である。
【図10】本発明の実施例3の畦塗り機の作業の軌跡を示す第1の図である。
【図11】本発明の実施例3の畦塗り機の作業の軌跡を示す第2の図である。
【符号の説明】
【0040】
1 コントロール部
2 トラクター識別部
3 制御部
4 記憶媒体
5 操作部
6 作業機
7 アクチュエータ部
8 検知部
9 動作部
18 シリンダー
19 回転角度センサー
20 装着部
27 作業部
31 シャッター
32 フラップ
35 アジテータ
40 装着フレーム
41 中間フレーム
44 第1シリンダー
47 第2シリンダー
53 第1回転角度センサー
54 第2回転角度センサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トラクターの後部に装着され作業を行う農作業機において、
制御部と、アクチュエータ部と、当該アクチュエータ部の稼動により動作する動作部と、前記アクチュエータ部の稼動又は前記動作部の動作を検知する検知部と、少なくとも前記動作部を動作させるために必要なトラクターの基本情報を有するトラクター識別部を有し、
前記制御部は、前記トラクター識別部からのトラクターの基本情報及び前記検知部からの情報に基いて、前記動作部で目的の動作をさせるために前記アクチュエータ部の稼動を制御することを特徴とする農作業機。
【請求項2】
請求項1に記載の農作業機において、
当該農作業機は前記トラクターに装着する装着部と畦塗り作業をする作業部が両端に水平回動可能な支点を有する中間フレームの各支点で接続された畦塗り機であり、前記トラクターの基本情報は前記トラクターの全長、回転半径及び走行速度であり、前記アクチュエータ部は前記中間フレームを前記装着部に対して回動させる第1のシリンダー及び前記作業部を前記中間フレームに対して回動させる第2のシリンダーであり、前記動作部は前記第1のシリンダーにより回動する前記中間フレーム及び前記第2のシリンダーにより回動する前記作業部であり、前記検知部は前記装着部と前記中間フレームの角度を検知する第1のセンサー及び前記中間フレームと前記作業部の角度を検知する第2のセンサーであり、
前記制御部による制御は、トラクターの旋回にもかわらず畦塗り機が旧畦にそって進行するように、前記トラクターの基本情報のデータから、当該トラクターを旋回し始めたときから時間ごとに前記装着部と前記中間フレームの角度及び前記中間フレームと前記作業部の角度を計算し、当該各角度になるように前記第1のシリンダー及び前記第2のシリンダーを制御させることを特徴とする農作業機。
【請求項3】
請求項1に記載の農作業機において、
前記トラクター識別部における前記トラクターの基本情報は、当該トラクターの基本情報を格納した記憶媒体を取替えることにより変更可能であることを特徴とする農作業機。
【請求項4】
請求項1に記載の農作業機において、
操作部を有し、当該操作部の操作により前記アクチュエータ部を強制的に操作可能であることを特徴とする農作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−289422(P2008−289422A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−138883(P2007−138883)
【出願日】平成19年5月25日(2007.5.25)
【出願人】(000188009)松山株式会社 (285)
【Fターム(参考)】