説明

送信装置、受信装置、送信方法、及び受信方法

【課題】対応する無線通信システムの数が増えた場合にも、その分だけ強固なシールド材を必要とせず、通信装置のコスト増を招くことがない方法を提供する。
【解決手段】互いにキャリア周波数が異なる複数の高周波信号を送信する送信装置は、複数の低周波信号のそれぞれに、互いに直交関係にある複数の符号のそれぞれを乗算(318)し、第1の乗算器により複数の符号がそれぞれ乗算された複数の低周波信号を合算(317)する。合算された低周波信号を複数の高周波信号に変換し、複数の高周波信号のそれぞれに、複数の符号のそれぞれを乗算(315)する。これにより、複数の低周波信号にそれぞれ乗算された符号は直交関係にあるので、複数の高周波信号でキャリア周波数が接近する場合であっても互いに干渉することなく、複数の低周波信号を一括で周波数変換することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の無線通信システムに対応し、互いに干渉することを回避するための手段を有する送信装置、受信装置、送信方法、及び受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、に複数の無線通信システムに対応して、互いに干渉することを回避する手段を有する通信装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
この通信装置は、一方の無線通信システムが使用中の周波数以外の周波数を別の無線通信システムが使用するように、適応的に使用する周波数を選択できるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−234745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、たとえ、対応する複数の無線通信システムの周波数が異なっていても、受信機内で特に特に工夫がなければ、ミキサーなどで異なる周波数成分が相互変調を起こして、これが干渉成分となる。これを単純に回避するには、個別の無線通信システムモジュールを強固なシールド材でシールドして、異なる無線通信システム間の電波干渉を防ぐことである。しかしながら、この場合、特に対応する無線通信システムの数が増えるほど、その分だけ強固なシールド材を必要として、通信装置のコスト増を招くという課題があった。
【0006】
そこで、本発明は上記従来の課題に鑑みて、個別の無線通信システム間のシールド材を必要とせず、対応する無線通信システムの数が増えても、大きなコスト増を招くことなく、互いの干渉を回避することが可能な、送信装置、受信装置、送信方法、及び受信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、互いにキャリア周波数が異なる複数の高周波信号を送信する送信装置であって、複数の低周波信号のそれぞれに、互いに直交関係にある複数の符号のそれぞれを乗算する第1の乗算器と、第1の乗算器により複数の符号がそれぞれ乗算された複数の低周波信号を合算する加算器と、加算器により合算された低周波信号を複数の高周波信号に変換する周波数変換器と、周波数変換器からの複数の高周波信号のそれぞれに、複数の符号のそれぞれを乗算する第2の乗算器とを備えたことを構成した。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の低周波信号にそれぞれ乗算された符号は直交関係にあるので、複数の高周波信号でキャリア周波数が接近する場合であっても互いに干渉することなく、複数の低周波信号を一括で周波数変換することができる。これにより、通信方式が異なる送信回路を互いにシールドすることなく、単独の送信装置にまとめることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】通信端末を示す外観斜視図
【図2】通信端末のハードウェアの一例を示すブロック図
【図3】管理端末(前面)を示す外観斜視図
【図4】管理端末(背面)を示す外観斜視図
【図5】管理端末のハードウェアの一例を示すブロック図
【図6】通信端末及び管理端末の機能ブロック図
【図7】積分部の動作を示す図
【図8】従来の復調前段の受信信号と雑音の様子を示す図
【図9】相互変調の動作を示す図
【図10】実施例2における通信端末及び管理端末の機能ブロック図
【図11】正弦波の合成波を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、互いにキャリア周波数が異なる複数の高周波信号を送信する送信装置であって、複数の低周波信号のそれぞれに、互いに直交関係にある複数の符号のそれぞれを乗算する第1の乗算器と、第1の乗算器により複数の符号がそれぞれ乗算された複数の低周波信号を合算する加算器と、加算器により合算された低周波信号を複数の高周波信号に変換する周波数変換器と、周波数変換器からの複数の高周波信号のそれぞれに、複数の符号のそれぞれを乗算する第2の乗算器とを備えたことを特徴とする送信装置である。
【0011】
第1の発明によれば、複数の低周波信号にそれぞれ乗算された符号は直交関係にあるので、複数の高周波信号でキャリア周波数が接近する場合であっても互いに干渉することなく、複数の低周波信号を一括で周波数変換することができる。これにより、通信方式が異なる送信回路を互いにシールドすることなく、単独の送信装置にまとめることができる。
【0012】
上記課題を解決するためになされた第2の発明は、第1の発明であって、さらに、前記第2の乗算器により複数の符号が乗算された複数の低周波信号のそれぞれを、複数の符号が巡回する周期にそれぞれに応じた積分周期で積分する積分器を備えた送信装置である。
【0013】
第2の発明によれば、符号の周期に応じた積分周期で積分されるので、積分出力を直線的に増加することができ、雑音などの干渉成分に対して、信号出力のレベルを増大させることができる。
【0014】
上記課題を解決するためになされた第3の発明は、第2の発明であって、さらに、積分器によりレベルが最大値まで積分された複数の低周波信号のそれぞれを増幅する増幅器を備えた送信装置である。
【0015】
第3の発明によれば、最大値にまで積分された信号成分で増幅されるので、信号出力のレベルを効率良く増大させることができる。
【0016】
上記課題を解決するためになされた第4の発明は、第1乃至3いずれかの発明であって、キャリア周波数は、ISMバンドに含まれている送信装置である。
【0017】
第4の発明によれば、同一あるいは近接する周波数帯の通信システムが多く存在するISMバンドであっても、通信システム同士の干渉を抑制することができる。
【0018】
上記課題を解決するためになされた第5の発明は、第1乃至4いずれかの発明であって、複数の符号のいずれかは、Walsh符号、M系列、巡回M系列、Gold系列のうちのいずれかである送信装置である。
【0019】
上記課題を解決するためになされた第6の発明は、互いにキャリア周波数が異なる複数
の高周波信号を受信する受信装置であって、複数の高周波信号のそれぞれに、互いに直交関係にある複数の符号のそれぞれを乗算する第1の乗算器と、第1の乗算器により複数の符号がそれぞれ乗算された複数の高周波信号を合算する加算器と、加算器により合算された高周波信号を複数の低周波信号に変換する周波数変換器と、周波数変換器からの複数の低周波信号のそれぞれに、複数の符号のそれぞれを乗算する第2の乗算器とを備えた受信装置である。
【0020】
第6の発明によれば、複数の低周波信号にそれぞれ乗算された符号は直交関係にあるので、複数の高周波信号でキャリア周波数が接近する場合であっても互いに干渉することなく、複数の高周波信号を一括で周波数変換することができる。これにより、通信方式が異なる送信回路を互いにシールドすることなく、単独の受信装置にまとめることができる。
【0021】
上記課題を解決するためになされた第7の発明は、第6の発明であって、さらに、前記第2の乗算器により複数の符号が乗算された複数の高周波信号のそれぞれを、複数の符号が巡回する周期にそれぞれに応じた積分周期で積分する積分器を備えた受信装置である。
【0022】
第7の発明によれば、符号の周期に応じた積分周期で積分されるので、積分出力を直線的に増加することができ、雑音などの干渉成分に対して、信号出力のレベルを増大させることができる。
【0023】
上記課題を解決するためになされた第8の発明は、第7の発明であって、さらに、積分器から複数の高周波信号をサンプリングする復調器を備え、復調器は、積分器により積分された複数の高周波信号を、最大値のレベルでサンプリングする受信装置である。
【0024】
第8の発明によれば、最大値にまで積分された信号成分で増幅されるので、信号出力のレベルを効率良く増大させることができる。
【0025】
上記課題を解決するためになされた第9の発明は、第6乃至8いずれかの発明であって、キャリア周波数は、ISMバンドに含まれている受信装置である。
【0026】
第9の発明によれば、同一あるいは近接する周波数帯の通信システムが多く存在するISMバンドであっても、通信システム同士の干渉を抑制することができる。
【0027】
上記課題を解決するためになされた第10の発明は、第6乃至9いずれかの発明であって、複数の符号のいずれかは、Walsh符号、M系列、巡回M系列、Gold系列のうちのいずれかである受信装置である。
【0028】
上記課題を解決するためになされた第11の発明は、互いにキャリア周波数が異なる複数の高周波信号を送信する送信装置であって、複数の低周波信号のそれぞれに、互いに直交関係にある複数の正弦波のそれぞれを乗算する第1の乗算器と、第1の乗算器により複数の正弦波がそれぞれ乗算された複数の低周波信号を合算する加算器と、加算器により合算された低周波信号を複数の高周波信号に変換する周波数変換器と、周波数変換器からの複数の高周波信号のそれぞれに、複数の正弦波のそれぞれを乗算する第2の乗算器とを備えた送信装置である。
【0029】
第11の発明によれば、正弦波を利用することによりアナログ回路で構成することが可能となり、処理速度が大きい場合に消費電力を抑制することができる。
【0030】
上記課題を解決するためになされた第12の発明は、第10の発明であって、さらに、加算器により合算された低周波信号の信号レベルが低減する減衰手段を備えた送信装置である。
【0031】
第12の発明によれば、正弦波のピークレベルが一定以下に抑えられるので、増幅器等の非線形領域における妨害波の発生を抑えることができる。
【0032】
上記課題を解決するためになされた第13の発明は、互いにキャリア周波数が異なる複数の高周波信号を受信する受信装置であって、複数の高周波信号のそれぞれに、互いに直交関係にある複数の正弦波のそれぞれを乗算する第1の乗算器と、第1の乗算器により複数の正弦波がそれぞれ乗算された複数の高周波信号を合算する加算器と、加算器により合算された高周波信号を複数の低周波信号に変換する周波数変換器と、周波数変換器からの複数の低周波信号のそれぞれに、複数の正弦波のそれぞれを乗算する第2の乗算器とを備えた受信装置である。
【0033】
第13の発明によれば、正弦波を利用することによりアナログ回路で構成することが可能となり、処理速度が大きい場合に消費電力を抑制することができる。
【0034】
上記課題を解決するためになされた第14の発明は、第13の発明であって、さらに、加算器により合算された高周波信号の信号レベルが低減する減衰手段を備えた受信装置である。
【0035】
第14の発明によれば、正弦波のピークレベルが一定以下に抑えられるので、増幅器等の非線形領域における妨害波の発生を抑えることができる。
【0036】
(実施の形態1)
以下、本発明の具体的な内容について実施の形態1を用いて説明する。
【0037】
本発明の実施の形態について図1、2、3、4、5、6、7、8、及び9を用いて説明する。
【0038】
図1は、通信端末の一例を示す外観斜視図である。
【0039】
本実施の形態における通信端末1a、1bは、図1に示すように、携帯可能な電話器である。通信端末1a、1bは筐体101を有しており、筐体101には、電話番号などを表示するLCD(Liquid Crystal Display)102と、電話番号を指定するためのボタンなどで構成されるキーマトリックス103と、マイク104と、電波を送受信する外部アンテナ105aと、話し相手からの音声を出力するスピーカ106とが設けられている。なお、通信端末の一例として、図1の電話器を示したが、特に電話器に限る必要はなく、通信端末は、アクセスポイントを含む他の通信端末と接続可能な機能を備えた機器(例えばパーソナルコンピュータなどの電子機器)であってもよい。
【0040】
図2は、通信端末のハードウェアの一例を示すブロック図である。
【0041】
通信端末1a、1bは、図2に示すように、破線で示す筐体101内に、回路モジュール110を有している。回路モジュール110には、図1で説明したLCD102やキーマトリックス103の他、ベースバンドIC(Integrated Circuit)111と、無線モジュール124とが実装されている。
【0042】
ベースバンドIC111は、CPU(Central Proccessing Unit)111aと、音声処理を行うVoIP(Voice over Internet
Protocol)ブロック111bと、無線LAN(Local Area Network)のMAC(Medium Access Control)層を制御する無線MACブロック111cと、メインバス111dやローカルバス111eなどのバスとを有している。
【0043】
ベースバンドIC111内のCPU111a、VoIPブロック111b、及び無線MACブロック111cは、メインバス111dを介して、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)112、及びFlash ROM(Flash Read Only Memory)113に接続されている。また、CPU111aは、ローカルバス1111:k1eを介して、LCD102、LCDの電源を制御するLCD電源制御IC114、必要なDC(Direct Current)電圧に変換するDC−DC(Direct Current to Direct Current)変換器116、初期化信号を通知するリセットIC118、及び電池121に接続され電池121の電圧を測定することにより電池残量が少なくなったことを通知する電池残量検知IC120に接続されている。DC−DC変換器116は、ダイオード119を介して電池121に接続され、リセットIC118、及びLCD102に必要な電圧に昇圧するLCD電源用昇圧回路117は、電池121に接続されている。
【0044】
また、CPU111a、及びVoIPブロック111bは、ローカルバス111eを介して、マイク104からの信号を増幅するアンプ122、及びスピーカ106への信号を増幅するアンプ123に接続されている。アンプ122、123はそれぞれ、マイク104、及びスピーカ106に接続されている。さらに、ベースバンドIC111は、キーマトリックス103、ベースバンドICにクロックを供給する発振器115、無線モジュール124、及び使用するアンテナをベースバンドIC111から切り替えるアンテナ切り替えSW(SWitch)126に接続されている。
【0045】
無線モジュール124は、送受信切り替えSW124aと、受信信号を増幅するLNA(Low Noise Amplifier)124bと、送信信号を増幅する共通PA部(Power Amplifier)124cと、無線信号への変調、及び無線信号からの復調を行うRF(Radio Frequency)変復調器124dとを有している。また、無線モジュール124は、無線モジュール124にクロックを供給する発振器125、及びアンテナ切り替えSW126に接続されている。アンテナ切り替えSW126は、図1で説明した外部アンテナ105aと、内部アンテナ105bとに接続されている。
【0046】
図3は、通信端末の一種である管理端末の一例の前面を示す外観斜視図、図4は、管理端末の一例の背面を示す外観斜視図である。
【0047】
本実施の形態における管理端末2は、図3に示すようにルータである。管理端末2は、筐体21を有しており、筐体21の前面には、LED(Light Emitting Diode)などの表示部22が設けられている。筐体21の背面には、図4に示すように、DC電源コネクタ23、RJ45などLAN用モジュラージャック24、及びWAN(Wide Area Network)用モジュラージャック25が設けられている。DC電源コネクタ23には、図4に示すように、平行ケーブルなどの電力線26が接続される。LAN用モジュラージャック24、及びWAN用モジュラージャック25には、LANケーブル27が接続される。なお、管理端末の一例として、図3、及び図4のルータを示したが、特にこれに限る必要はなく、管理端末は、アクセスポイントの機能を備えた機器(例えばテレビなどの家電機器)であってもよい。
【0048】
図5は、管理端末のハードウェアの一例を示すブロック図である。
【0049】
管理端末2は、図5に示すように、破線で示す筐体21内に、回路モジュール210を有している。回路モジュール210には、メインIC211と、無線LANコントローラ219と、無線モジュール220とが実装されている。
【0050】
メインIC211は、CPU211aと、メインバス215fやローカルバス211gなどのバスと、バス上のデータの流れを制御するBCU(Bus Control Unit)211bと、Ethernet(登録商標)のMAC層を制御するMACブロック(EMAC)211c、211dと、PCI(Periphheral Component Interconnect Unit)バスを制御するPCIU211eとを有している。
【0051】
メインIC211内のCPU211a、及びBCU211bは、メインバス215fを介して、SDRAM214と、Flash ROM215とに接続されている。また、CPU211a、及びBCU211bは、ローカルバス211gを介して、メインIC211にクロックを供給する発振器212と、LEDなどの表示部22と、メインIC211に初期化信号を出力するリセットIC213とに接続されている。
【0052】
メインIC211内のMACブロック211c、211dはそれぞれ、Ethernet(登録商標)の物理層を制御するPHY(PHYsical layer)・IC216、217に接続されており、PHY・IC216、217はそれぞれ、WAN用モジュラージャック24、LAN用モジュラージャック25に接続されている。また、メインIC211は、DC−DC変換器218を介して、DC電源コネクタ23に接続されている。DC−DC変換器218は、DC電源コネクタ23から供給されるDC電圧をメインIC211で必要なDC電圧に変換する。
【0053】
無線LANコントローラ219は、MAC層を制御するMACブロック219aと、物理層を制御するPHYブロック219bとを有している。メインIC211内のPCIU211eは、MACブロック219aを介して、PHYブロック219bに接続されている。
【0054】
無線モジュール220は、メインIC211から送信または受信状態が設定され、送受信切り替えSW220aと、受信信号を増幅するLNA220bと、送信信号を増幅するPA220cと、無線信号への変調、及び無線信号からの復調を行うRF変復調器220dとを有している。
【0055】
無線モジュール220は、無線モジュール220にクロックを供給する発振器221に接続され、無線モジュール220内のRF変復調器220dは、無線LANコントローラ219内のPHYブロック219bに接続されている。無線モジュール220内の送受信切り替えSW220aは、メインIC211から使用するアンテナを切り替えるアンテナ切り替えSW212を介して、アンテナ213、214に接続されている。
【0056】
図6は、本発明の複合無線通信システム用通信装置を示すブロック図である。
【0057】
図6を用いて全体の処理の概要について説明する。
【0058】
送信系において、各無線通信システムに一意に対応し、互いに直交関係にある符号を、PN発生器314で発生させる。符合は互いに直交関係である符号、すなわち直交符号であれば、種々の符号を利用することができる。また、完全な直交関係を有する符号(Walsh符号、巡回M系列など)だけではなく、実質的に直交関係を有する符号(M系列、Gold系列など)を用いることができる。
【0059】
PN発生器314で発生させた各符号と、各無線通信システムの変調部319において変調された各無線通信システムの各ベースバンド信号を乗算器318、318で乗ずる。乗算器318、318は、第1の乗算器の一例である。なお、図面では2つの乗算器を示しているが、1つの乗算器で行うことも可能である。各乗算器318の出力、すなわち、符号が乗算された複数のベースバンド信号は、加算器317で合算される。
【0060】
加算器317の出力、すなわち合算されたベースバンド信号は、共通RF部316に入力されて、共通RF部316において高周波側に周波数変換しつつ、信号電力を増幅する。共通RF部316は、周波数変換器の一例である。これにより、共通RF部316は、ベースバンド信号を、複数のキャリア周波数に対応するRF信号に変換する。本実施の形態1では、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications、登録商標)に対応したRF信号、及びZIGBEE(登録商標)に対応したRF信号に変換する。この場合、DECTのキャリア周波数は1.9GHz、ZIGBEE(登録商標)のキャリア周波数は2.4GHzである。
【0061】
共通RF部316の出力(複数のRF信号)に対して、PN発生器314で発生させた各符号が乗算器315で乗算される。それらの乗算器出力は積分器313で積分される。乗算器315、315は、第2の乗算器の一例である。なお、図面では2つの乗算器を示しているが、1つの乗算器で行うことも可能である。各積分器の出力は、共用PA部で増幅されて、スイッチ126とアンテナ105を介して空中に送信される。
【0062】
ここで、共通RF部316の各出力は、後段の共通PA部124cの増幅量と合わせて、各無線通信システムで必要な出力電力となるように、信号成分が増幅されている。また、共通RF部316の出力は、各無線通信システムに対応した周波数まで変換されているが、各周波数には、全ての対応する無線通信システムの信号が混在した形になっている。しかし、その後の乗算器と積分の動作により、符号の直交性により、各周波数では、所定の信号成分のみ抽出されて、互いの干渉は回避される。
【0063】
以上のように、送信系において、複数のベースバンド信号にそれぞれ乗算された符号は直交関係にあるので、複数のRF信号でキャリア周波数が接近する場合であっても互いに干渉することなく、複数のベースバンド信号を一括で周波数変換することができる。これにより、通信方式が異なる送信回路を互いにシールドすることなく、単独の送信装置にまとめることができる。
【0064】
受信系においては、アンテナ105とスイッチ126を介して受信したRF信号は共用LNA124bで増幅される。共用LNA124bの出力、すなわち複数のRF信号は、PN発生器314で発生された各無線通信システムに一意に対応し互いに直交関係にある符号と、乗算器304、304で乗算される。乗算器304、304は、第1の乗算器の一例である。なお、図面では2つの乗算器を示しているが、1つの乗算器で行うことも可能である。
【0065】
なお、本実施の形態1では、RF信号は、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications、登録商標)に対応したRF信号、及びZIGBEE(登録商標)に対応したRF信号である。この場合、DECTのキャリア周波数は1.9GHz、ZIGBEE(登録商標)のキャリア周波数は2.4GHzである。
【0066】
また、符合は互いに直交関係である符号、すなわち直交符号であれば、種々の符号を利用することができる。また、完全な直交関係を有する符号(Walsh符号、巡回M系列など)だけではなく、実質的に直交関係を有する符号(M系列、Gold系列など)を用いることができる。
【0067】
乗算器304、304の出力は、加算器305で合算されて、共通RF部306に入力される。共通RF部306において、キャリア周波数からベースバンド周波数まで周波数変換しつつ、信号電力を増幅し、RF信号を複数のベースバンド信号を出力する。共通RF部306の出力、すなわち複数のベースバンド信号は、乗算器307、307で、PN発生器314で発生させた各符号が乗算される。乗算器307、307は、第1の乗算器の一例である。なお、図面では2つの乗算器を示しているが、1つの乗算器で行うことも可能である。
【0068】
各乗算器307、307の出力は、積分器308、308で積分される。各積分器308、308の出力からは、復調部309で、各無線通信システムに対応した信号が復調される。一方、各積分器308、308の出力からは、各無線通信システムの受信信号電力の大きさがABS(ABSolute)部310で絶対値が抽出される。各無線通信システムに対応したAGC(Auto Gain Control)部311では、各無線通信システムに対応する各積分器308、308の出力の大きさが所定のレベルになるように、乗算器304、304で乗ぜられる各符号のレベルが調整される。
【0069】
これにより、AGCのダイナミックレンジを各無線通信システムに対して同じに設定することができ、複数の通信システムを単独の装置で共用することができる。
【0070】
図9は、相互変調の動作を示す図である。
【0071】
ここで、図9を用いて、干渉が起こるようすについて説明する。乗算器や非線形な増幅器を信号が通ると図9に示すように、周波数が加算された成分と減算された成分が発生して、この成分が希望信号成分の帯域に入ると干渉成分となる。
【0072】
しかしながら、上記のような構成により、送信系、及び受信系の共通RF部では、各無線通信システムの周波数が同一あるいは近接しながらも、符号の直交性により、互いに干渉することなく検出可能となる。
【0073】
図7は、積分部の動作を示す図、図8は、従来の復調前段の受信信号と雑音の様子を示す図である。
【0074】
これについて、図7と図8を用いて説明する。
【0075】
従来は、図8に示すように、受信信号レベルが小さい場合には、復調前段の受信信号レベルに対して雑音レベル(干渉成分)が大きくなることがあり、この場合、復調信号が誤ることになる。
【0076】
しかしながら、本発明では、送信系または受信系において、共通RF部306、316の後段で、各無線通信システムに一意に対応した符号で乗ぜられた各無線通信システムの信号は積分されて、図7に示すような波形になる。各符号と雑音(干渉成分)との間に相関はないので、積分後の雑音成分のレベルは変わらないが、予め符号が乗ぜられた各信号成分の積分出力は、図7に示すように、基本的には直線的に増えて符号(PN)1周期(符号が巡回する周期)の積分周期の最終段で最大になる。この最大値をサンプリングすれば、雑音成分に対する信号成分の大きさは最大となり、誤りなく復調することが可能となる。
【0077】
これにより、符号の周期に応じた積分周期で積分されるので、積分出力を直線的に増加することができ、雑音などの干渉成分に対して、信号出力のレベルを増大させることができる。
【0078】
なお、最大値でサンプリングする例を示したが、必ずしも、最大値である必要はなく、所定値の閾値を設定してサンプリングをすることも可能である。閾値が雑音レベルより高ければ、最大値をサンプリングする場合と同様の効果が得られる。
【0079】
なお、無線通信システムでは、使う周波数や帯域幅も異なるため、伝送路での減衰量も異なる。そこで、受信側で予め減推量を見積、これを送信レベルに反映することで、受信信号レベルが均一になるようにすれば、受信信号レベルのダイナミックレンジが小さくなり、それだけ安価な部品を使うことが可能となり、通信装置のコストを抑えることが可能となる。
【0080】
なお、上述した実施の形態1では、キャリア周波数として、ZIGBEE(登録商標)、及びDECTの例を示したが、特にこれらに限定されない。例えば、ISM(Industrial Science Medical)バンド内のキャリア周波数として、Wi−Fi(登録商標)を、ZIGBEE(登録商標)やDECTと組み合わせることも可能である。また、ISM以外の周波数帯でもよく、例えば、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)やLTE(Long Term Evolution)を組み合わせることも可能である。さらに、ZIGBEE(登録商標)、DECT、Wi−Fiなど3以上の通信システムを組み合わせてもよい。その場合、直交関係にある3以上の符号を使用する必要がある。また、無線のみならず、有線(例えば電力線通信)を組み合わせることも可能である。
【0081】
なお、上述した実施の形態1では、通信端末に適用した場合を説明したが、管理端末に適用することも可能である。
【0082】
(実施の形態2)
図10は、実施の形態2における複合無線通信システム用通信装置を示すブロック図である。
【0083】
図10を用いて全体の処理の概要について説明する。送信系において、各無線通信システムに一意に対応し、互いに直交関係にある正弦波波形を、正弦波発生器419で発生させる。正弦波発生器419からN個の正弦波(N:2以上の整数)が出力自在である。N個の正弦波は、互いに直交関係にある。
【0084】
互いに直交関係にある正弦波波形としては、SIN波とCOS波の関係のように、90°位相が異なる正弦波の組み合わせや、周期が整数倍の関係にある正弦波の組み合わせ、さらに、90°位相が異なり、周期が整数倍の関係にある正弦波の組み合わせが存在する。例えば、m倍の周期まで考慮すれば、合計で2×m個の互いに直交関係にある正弦波波形の組み合わせが存在する。なお、周期が整数倍の関係にある正弦波とは、周期Tを基準として、2T、3T、・・・、n×T(nは2以上の整数)の関係にある正弦波をいう。
【0085】
正弦波発生器419で発生させた各正弦波と、各無線通信システムの変調部418において変調された各無線通信システムの各ベースバンド信号を乗算器417で乗ずる。なお、図面では2つの乗算器を示しているが、1つの乗算器で行うことも可能である。各乗算器417の出力、すなわち、正弦波が乗算された複数のベースバンド信号は、加算器416で合算される。
【0086】
加算器416の出力、すなわち合算されたベースバンド信号は、共通RF部415に入力されて、共通RF部415において高周波側に周波数変換しつつ、信号電力を増幅する。共通RF部415は、周波数変換器の一例である。これにより、共通RF部415は、ベースバンド信号を、複数のキャリア周波数に対応するRF信号に変換する。実施の形態2では、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications、登録商標)に対応したRF信号、及びZIGBEE(登録商標)に対応したRF信号に変換する。この場合、DECTのキャリア周波数は1.9GHz、ZIGBEE(登録商標)のキャリア周波数は2.4GHzである。
【0087】
共通RF部316の出力(複数のRF信号)に対して、PN発生器314で発生させた各符号が乗算器315で乗算される。それらの乗算器出力は積分器313で積分される。乗算器315、315は、第2の乗算器の一例である。なお、図面では2つの乗算器を示しているが、1つの乗算器で行うことも可能である。各積分器の出力は、共用PA部412で増幅されて、スイッチ126とアンテナ105を介して空中に送信される。
【0088】
ここで、共通RF部415の各出力は、後段の共通PA部412の増幅量と合わせて、各無線通信システムで必要な出力電力となるように、信号成分が増幅されている。また、共通RF部415の出力は、各無線通信システムに対応した周波数まで変換されているが、各周波数には、全ての対応する無線通信システムの信号が混在した形になっている。しかし、その後の乗算器と積分の動作により、正弦波間の直交性により、各周波数では、所定の信号成分のみ抽出されて、互いの干渉は回避される。
【0089】
以上のように、送信系において、複数のベースバンド信号にそれぞれ乗算された正弦波は直交関係にあるので、複数のRF信号でキャリア周波数が接近する場合であっても互いに干渉することなく、複数のベースバンド信号を一括で周波数変換することができる。これにより、通信方式が異なる送信回路を互いにシールドすることなく、単独の送信装置にまとめることができる。
【0090】
また、PNコードと異なり、正弦波はアナログ回路で構成することができるので、処理速度が速い場合であっても、デジタル回路に比較して消費電力を低減することができる。
【0091】
受信系においては、アンテナ401とスイッチ402を介して受信したRF信号は共用LNA403で増幅される。共用LNA403の出力、すなわち複数のRF信号は、正弦波発生器419で発生された各無線通信システムに一意に対応し互いに直交関係にある正弦波と、乗算器404で乗算される。なお、図面では2つの乗算器を示しているが、1つの乗算器で行うことも可能である。
【0092】
なお、本実施の形態2では、RF信号は、DECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications、登録商標)に対応したRF信号、及びZIGBEE(登録商標)に対応したRF信号である。この場合、DECTのキャリア周波数は1.9GHz、ZIGBEE(登録商標)のキャリア周波数は2.4GHzである。
【0093】
また、前述のように、正弦波は、互いに直交関係である符号との組み合わせで利用することも可能である.その際、直交符号であれば、種々の符号を利用することができる。また、完全な直交関係を有する符号(Walsh符号、巡回M系列など)だけではなく、実質的に直交関係を有する符号(M系列、Gold系列など)を用いることができる。
【0094】
また、実施の形態1の直交符号の周期が正弦波の最小周期(つまり、複数の正弦波の中の最も周期が小さいもの)に等しくなるようにして、これらの符号と正弦波を乗算した波形を生成すれば、M個の直交符号と2×N個の直交正弦波波形から、合計で、2×N×M個の互いに直交関係にある波形を生成することができ、より多くの無線システムが混在する複合無線通信システムに対応可能となる。
【0095】
乗算器404の出力は、加算器405で合算されて、共通RF部406に入力される。共通RF部406において、キャリア周波数からベースバンド周波数まで周波数変換しつつ、信号電力を増幅し、RF信号を複数のベースバンド信号を出力する。共通RF部406の出力、すなわち複数のベースバンド信号は、乗算器407で、正弦波発生器419で発生させた各正弦波が乗算される。なお、図面では2つの乗算器を示しているが、1つの乗算器で行うことも可能である。
【0096】
各乗算器407の出力は、積分器408で積分される。各積分器408の出力からは、復調部411で、各無線通信システムに対応した信号が復調される。一方、各積分器408の出力からは、各無線通信システムの受信信号電力の大きさがABS(ABSolute)部410で絶対値が抽出される。各無線通信システムに対応したAGC(Auto Gain Control)部409では、各無線通信システムに対応する各積分器408の出力の大きさが所定のレベルになるように、乗算器404で乗ぜられる各正弦波のレベルが調整される。
【0097】
これにより、AGC部409のダイナミックレンジを各無線通信システムに対して同じに設定することができ、複数の通信システムを単独の装置で共用することができる。
【0098】
図11は、正弦波の合成波を示す図である。複数の正弦波が合成される場合の課題として図11に示すように、合成波のピーク値が大きくなり、これが増幅器等の非線形領域で歪んで、妨害波が発生することもあるが、合成波(加算器405、416の出力)のピーク値が所要値を超えた場合には、増幅器、フィルタや周波数コンバータ等で入力される前に、減衰器(図示しない)により合成波のレベルを低減する(カットも含む)。これにより妨害波の発生を防ぐことができる。
【0099】
なお、上述した実施の形態2では、通信端末に適用した場合を説明したが、管理端末に適用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本実施の形態の送信装置、受信装置、送信方法、及び受信方法によれば、ISM(Industrial Science Medical)バンドのように、同じ周波数帯で多くのシステムが混在するシステムに対応する場合や、周波数関係が近傍にある異なる携帯電話システムを同時に対応する場合に適用できる。
【符号の説明】
【0101】
1a 通信端末
1b 通信端末
105 アンテナ
124b 共用LNA
124c 共用PA部
126 スイッチ
304 乗算器
305 加算器
306 共通RF部
307 乗算器
308 積分器
309 復調部
310 ABS部
311 AGC部
313 積分器
314 PN発生器
315 乗算器
316 共通RF部
317 加算器
318 乗算器
319 変調部
401 アンテナ
402 スイッチ
403 共用LNA
404 乗算器
405 加算器
406 共通RF部
407 乗算器
408 積分器
409 AGC部
410 ABS部
411 復調部
412 共用PA部
413 積分器
414 乗算器
415 共通RF部
416 加算器
417 乗算器
418 変調部
419 正弦波発生器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いにキャリア周波数が異なる複数の高周波信号を送信する送信装置であって、
複数の低周波信号のそれぞれに、互いに直交関係にある複数の符号のそれぞれを乗算する第1の乗算器と、
前記第1の乗算器により複数の符号がそれぞれ乗算された複数の低周波信号を合算する加算器と、
前記加算器により合算された低周波信号を複数の高周波信号に変換する周波数変換器と、
前記周波数変換器からの複数の高周波信号のそれぞれに、前記複数の符号のそれぞれを乗算する第2の乗算器とを備えたことを特徴とする送信装置。
【請求項2】
さらに、前記第2の乗算器により複数の符号が乗算された複数の低周波信号のそれぞれを、前記複数の符号が巡回する周期にそれぞれに応じた積分周期で積分する積分器を備えたことを特徴とする請求項1記載の送信装置。
【請求項3】
さらに、前記積分器によりレベルが最大値まで積分された複数の低周波信号のそれぞれを増幅する増幅器を備えたことを特徴とする請求項2記載の送信装置。
【請求項4】
前記キャリア周波数は、ISMバンドに含まれていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の送信装置。
【請求項5】
前記複数の符号のいずれかは、Walsh符号、M系列、巡回M系列、Gold系列のうちのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の送信装置。
【請求項6】
互いにキャリア周波数が異なる複数の高周波信号を受信する受信装置であって、
前記複数の高周波信号のそれぞれに、互いに直交関係にある複数の符号のそれぞれを乗算する第1の乗算器と、
前記第1の乗算器により複数の符号がそれぞれ乗算された複数の高周波信号を合算する加算器と、
前記加算器により合算された高周波信号を複数の低周波信号に変換する周波数変換器と、
前記周波数変換器からの複数の低周波信号のそれぞれに、前記複数の符号のそれぞれを乗算する第2の乗算器とを備えたことを特徴とする受信装置。
【請求項7】
さらに、前記第2の乗算器により複数の符号が乗算された複数の高周波信号のそれぞれを、前記複数の符号が巡回する周期にそれぞれに応じた積分周期で積分する積分器を備えたことを特徴とする請求項6記載の受信装置。
【請求項8】
さらに、前記積分器から複数の高周波信号をサンプリングする復調器を備え、
前記復調器は、前記積分器により積分された複数の高周波信号を、最大値のレベルでサンプリングすることを特徴とする請求項7記載の受信装置。
【請求項9】
前記キャリア周波数は、ISMバンドに含まれていることを特徴とする請求項1乃至6いずれか8項に記載の受信装置。
【請求項10】
前記複数の符号のいずれかは、Walsh符号、M系列、巡回M系列、Gold系列のうちのいずれかであることを特徴とする請求項6乃至9いずれか1項に記載の受信装置。
【請求項11】
互いにキャリア周波数が異なる複数の高周波信号を送信する送信方法であって、
複数の低周波信号のそれぞれに、互いに直交関係にある複数の符号のそれぞれを乗算し、
前記複数の符号がそれぞれ乗算された複数の低周波信号を合算し、
前記合算された低周波信号を複数の高周波信号に変換し、
前記複数の高周波信号のそれぞれに、前記複数の符号のそれぞれを乗算することを特徴する送信方法。
【請求項12】
互いにキャリア周波数が異なる複数の高周波信号を受信する受信方法であって、
前記複数の高周波信号のそれぞれに、互いに直交関係にある複数の符号のそれぞれを乗算し、
前記複数の符号がそれぞれ乗算された複数の高周波信号を合算し、
前記合算された高周波信号を複数の低周波信号に変換し、
前記複数の低周波信号のそれぞれに、前記複数の符号のそれぞれを乗算することを特徴とする受信方法。
【請求項13】
互いにキャリア周波数が異なる複数の高周波信号を送信する送信装置であって、
複数の低周波信号のそれぞれに、互いに直交関係にある複数の正弦波のそれぞれを乗算する第1の乗算器と、
前記第1の乗算器により複数の正弦波がそれぞれ乗算された複数の低周波信号を合算する加算器と、
前記加算器により合算された低周波信号を複数の高周波信号に変換する周波数変換器と、
前記周波数変換器からの複数の高周波信号のそれぞれに、前記複数の正弦波のそれぞれを乗算する第2の乗算器とを備えたことを特徴とする送信装置。
【請求項14】
さらに、前記加算器により合算された低周波信号の信号レベルが低減する減衰手段を備えたことを特徴とする請求項13記載の送信装置。
【請求項15】
互いにキャリア周波数が異なる複数の高周波信号を受信する受信装置であって、
前記複数の高周波信号のそれぞれに、互いに直交関係にある複数の正弦波のそれぞれを乗算する第1の乗算器と、
前記第1の乗算器により複数の正弦波がそれぞれ乗算された複数の高周波信号を合算する加算器と、
前記加算器により合算された高周波信号を複数の低周波信号に変換する周波数変換器と、
前記周波数変換器からの複数の低周波信号のそれぞれに、前記複数の正弦波のそれぞれを乗算する第2の乗算器とを備えたことを特徴とする受信装置。
【請求項16】
さらに、前記加算器により合算された高周波信号の信号レベルが低減する減衰手段を備えたことを特徴とする請求項15記載の受信装置。
【請求項17】
互いにキャリア周波数が異なる複数の高周波信号を送信する送信方法であって、
複数の低周波信号のそれぞれに、互いに直交関係にある複数の正弦波のそれぞれを乗算し、
前記複数の正弦波がそれぞれ乗算された複数の低周波信号を合算し、
前記合算された低周波信号を複数の高周波信号に変換し、
前記複数の高周波信号のそれぞれに、前記複数の正弦波のそれぞれを乗算することを特徴する送信方法。
【請求項18】
互いにキャリア周波数が異なる複数の高周波信号を受信する受信方法であって、
前記複数の高周波信号のそれぞれに、互いに直交関係にある複数の正弦波のそれぞれを乗算し、
前記複数の正弦波がそれぞれ乗算された複数の高周波信号を合算し、
前記合算された高周波信号を複数の低周波信号に変換し、
前記複数の低周波信号のそれぞれに、前記複数の正弦波のそれぞれを乗算することを特徴とする受信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−217152(P2012−217152A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−54152(P2012−54152)
【出願日】平成24年3月12日(2012.3.12)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】