説明

送受信装置および送受信装置の試験方法

【課題】 送受信装置の信号伝送に関する試験を高価な試験装置を使用することなく簡易に実施する。
【解決手段】 送受信装置は、パラレル/シリアル変換回路、波形劣化回路および送信回路を送信部に備え、受信回路、シリアル/パラレル変換回路およびエラー検出回路を受信部に備える。パラレル/シリアル変換回路は、送信側パラレル信号を送信側シリアル信号に変換する。波形劣化回路は、送信側シリアル信号の信号波形を劣化させる。送信回路は、波形劣化された信号を受信部に送信する。受信回路は、送信回路から送信された信号を受信側シリアル信号として受信する。シリアル/パラレル変換回路は、受信側シリアル信号を受信側パラレル信号に変換する。エラー検出回路は、信号伝送に関する試験の際に受信側パラレル信号のビット誤り率を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SERDES(シリアライザ・デシリアライザ)等のように、パラレル信号をシリアル信号に変換して送信する送信部とシリアル信号を受信してパラレル信号に変換する受信部とを有する送受信装置およびその試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、通信分野では、通信容量の増加に伴って伝送信号のシリアル化および高速化が進んでいる。基幹通信装置においては、10ギガビットイーサネット(IEEE802.3ae)(イーサネット:登録商標)等のように、信号線1本あたり3.125Gbpsのバックプレーン(BP)伝送が実現されている。また、次世代技術として、信号線1本あたり6.5Gbpsや10Gbpsの超高速伝送技術が開発されつつある。
【0003】
図27は、バックプレーン伝送の概要を示している。ラインカード10A(10B)において、低速パラレル信号は、SERDES20A(20B)のシリアライザ30A(30B)により高速シリアル信号に変換される。そして、高速シリアル信号は、コネクタ40A(40B)を介してバックプレーン50を伝送された後、コネクタ40B(40A)を介してラインカード10B(10A)に供給される。この後、ラインカード10B(10A)において、コネクタ40B(40A)を介して供給された高速シリアル信号は、SERDES20B(20A)のデシリアライザ40B(40A)により低速パラレル信号に変換される。
【0004】
この高速シリアル信号のように周波数が高い信号がケーブルやバックプレーン等の伝送媒体を伝送される場合、周波数および伝送距離に比例して信号振幅の減衰が大きくなり、更に位相の変化量も増大する。信号振幅の減衰は受信端でのアイの垂直方向の開口幅を狭め、位相の変化は符号間干渉(ISI:Inter Symbol Interference)を発生させる。符号間干渉が発生するとタイミングジッタが生じて受信端でのアイの水平方向の開口幅を狭める。この結果、図27に示すように受信端での信号波形はアイ開口幅が狭くなり、受信が困難になる。このように、高速シリアル信号を伝送させる場合、周波数が高くなるのに伴って伝送距離が制限される。従って、通信装置の設計において、通信装置の品質向上を実現するためには、どの程度の距離を伝送可能であるかを把握してSERDESを選択/適用することが非常に重要である。
【0005】
また、SERDESの内部機能の一つとしてプリエンファシス機能がある。プリエンファシス機能とは、伝送媒体の周波数特性(損失特性)を予め把握し、その特性を補償するために伝送信号の高周波成分を強調することで、受信端でのアイ開口幅を広げる機能である。図28は、プリエンファシス回路の構成例(4タッププリエンファシス回路)を示している。図29は、図28のプリエンファシス回路の動作例を示している。プリエンファシス回路100では、制御回路101が遅延回路102および出力回路103を制御することで、以下のような動作が実施される。遅延回路102において、シリアル信号INが1UI(Unit Interval)分だけシフトした4本の信号S1〜S4に分けられる(図29(a))。この後、出力回路103において、信号S1〜S4がDACや差動アンプ等によりそれぞれの出力振幅を調整されて足し合わされる。これにより、シリアル信号OUTにおける“0”から“1”への変化点および“1”から“0”への変化点にて高周波成分が強調される(図29(b))。また、非特許文献1には、5タッププリエンファシス回路が開示されている。
【0006】
SERDESの別の内部機能としてイコライズ機能がある。イコライズ機能とは、伝送媒体の周波数特性を予め把握し、その特性を補償するために伝送信号の高周波成分を強調することで、受信側でのアイ開口幅を広げる機能である。図30は、イコライズ回路の構成例を示している。図31は、図30のイコライズ回路の要部における周波数特性の一例を示している。イコライズ回路200は、メイン回路201および制御回路202を備えて構成されている。メイン回路201は、シリアル信号INPの低周波成分(直流成分)を伝送するための経路P11と、シリアル信号INPの高周波成分を増幅するための経路P12と、シリアル信号INNの低周波成分を伝送するための経路P21と、シリアル信号INNの高周波成分を増幅するための経路P22とを備えて構成されている。経路P11、P12、P21、P22は、フィルタや増幅器等で構成されている。制御回路202は、図31に示す特性曲線CVa、CVbのような周波数特性に合わせて、メイン回路201の経路P12、P22におけるフィルタの特性や増幅器のゲインを制御する。
【0007】
なお、シリアル信号INPの信号線と経路P12との間には容量素子C1が接続されており、容量素子C1および経路P12の接続ノードと電圧VTTの電圧線との間には抵抗素子R1が接続されている。同様に、シリアル信号INNの信号線と経路P22との間には容量素子C2が接続されており、容量素子C2および経路P22の接続ノードと電圧VTTの電圧線との間には抵抗素子R2が接続されている。また、経路P11、P12を通過した信号は合成されてバッファB1に供給され、経路P21、P22を通過した信号は合成されてバッファB2に供給される。そして、コンパレータCMPにより、バッファB1、B2の出力信号からシリアル信号OUTP、OUTNが生成される。このような構成のイコライズ回路200では、メイン回路201の経路P12(P22)の周波数特性が制御回路202により制御され、メイン回路201にて経路P11、P12(P21、P22)を通過した信号が合成されることで、信号伝送に起因してシリアル信号INP(INN)のアイ開口幅が狭くなった場合でも、アイ開口幅が広いシリアル信号OUTP(OUTN)が生成される。
【0008】
図32は、従来のSERDESのバックプレーン伝送マージン試験を示している。バックプレーン伝送マージン試験は、試験対象のSERDES1および擬似バックプレーン5を用いて実施される。SERDES1は、トランスミッタ部2、レシーバ部3およびコントロール部4を備えて構成されている。トランスミッタ部2は、パターン発生器2a、セレクタ2b、PLL(Phase-Locked Loop)回路2c、シリアライザ2d、プリエンファシス回路2eおよびドライバ2fを備えて構成されている。
【0009】
パターン発生器2aは、コントロール部4の指示に応答して、PRBS(Pseudo Random Bit Stream)信号等の擬似ランダムパターンを発生させてセレクタ2bに出力する。セレクタ2bは、コントロール部4の指示に従って、外部端子P1を介して供給されるパラレル信号PDIまたはパターン発生器2aから供給されるパラレル信号のいずれかを選択してシリアライザ2dに出力する。PLL回路2cは、外部端子P2を介して供給されるリファレンスクロックCKRを基準とした逓倍クロックを発生させてシリアライザ2dに出力する。
【0010】
シリアライザ2dは、セレクタ2bから供給されるパラレル信号を、PLL回路2cから供給されるクロックに同期したシリアル信号に変換してプリエンファシス回路2eに出力する。プリエンファシス回路2eは、コントロール部4の指示に従って、シリアライザ2dから供給されるシリアル信号に対してプリエンファシス処理(高周波数成分を強調する処理)を施してドライバ2fに出力する。ドライバ2fは、プリエンファシス回路2eから供給されるシリアル信号に対応する差動シリアル信号SDOP、SDONを外部端子P3、P4を介して外部に出力する。
【0011】
レシーバ部3は、レシーバ3a、CDR(Clock and Data Recovery)回路3b、デシリアライザ3cおよびエラー検出器3dを備えて構成されている。レシーバ3aは、外部端子P6、P7を介して供給される差動シリアル信号SDIP、SDINに対応するシリアル信号をCDR回路3bに出力する。CDR回路3bは、レシーバ3aから供給されるシリアル信号についてクロックおよびデータを復元してデシリアライザ3cに出力する。
【0012】
デシリアライザ3cは、CDR回路3bから供給されるシリアル信号をパラレル信号に変換し、パラレル信号PDOとして外部端子P8を介して外部に出力する。また、デシリアライザ3cは、パラレル信号PDOをエラー検出器3dにも出力する。エラー検出器3dは、コントロール部4の指示に応答して、デシリアライザ3cから供給されるパラレル信号のビット誤り率(BER:Bit Error Rate)を検出する。コントロール部4は、外部端子P5を介して供給される制御信号CTLに応じて、トランスミッタ部2の各回路およびレシーバ部3の各回路を制御する。
【0013】
このような構成のSERDES1のバックプレーン伝送マージン試験は、以下のようにして実施される。まず、パターン発生器2aにより擬似ランダムパターンが発生され、擬似ランダムパターンが低速パラレル信号としてセレクタ2bを介してシリアライザ2dに供給される。次に、シリアライザ2dにより、セレクタ2bから供給される低速パラレル信号が、PLL回路2cから供給される高速クロックに同期した高速シリアル信号に変換される。そして、シリアライザ2dから供給されるシリアル信号は、プリエンファシス回路2eによりプリエンファシス処理が施された後、ドライバ2fおよび外部端子P3、P4を介して外部(擬似バックプレーン5)に出力される。SERDES1の外部端子P3、P4から出力される差動シリアル信号SDOP、SDONは、擬似バックプレーン5を伝送された後、差動シリアル信号SDIP、SDINとしてSERDES1の外部端子P6、P7に供給される。
【0014】
レシーバ3aから供給される高速シリアル信号(差動シリアル信号SDIP、SDINに対応するシリアル信号)は、CDR回路3bによりクロックおよびデータが復元された後、デシリアライザ3cにより低速パラレル信号に変換される。そして、エラー検出器3dにより、デシリアライザ3cから供給される低速パラレル信号のビット誤り率が検出される。この際、互いに伝送距離(伝送損失)が異なる複数の擬似バックプレーン5を使用し、エラー検出器3dにより検出されるビット誤り率が所定値(例えば、10の−12乗)以下で最大の伝送距離を測定する。
【0015】
また、ジッタ耐力については、例えば、IEEE802.3aeで規定される10ギガビットイーサネットにおけるXAUI(10 Gigabit Attachment Unit Interface)規格において、伝送信号の出力遠端でのジッタ量(すなわち、伝送信号のSERDESへの入力時のジッタ量)が詳細に定義されており、XAUI規格に準拠したデバイスであるならば、TJ(Total Jitter)=0.65UI以上のジッタが重畳されている伝送信号を受信できることが要求される。
【0016】
図33は、従来のSERDESのジッタ耐力試験を示している。ジッタ耐力試験は、試験対象のSERDES1、BERT(Bit Error Tester)6、正弦波発生器7および擬似バックプレーン8を用いて実施される。BERT6は、エラー検出器6a、信号発生器6bおよびパターン発生器6cを備えて構成されている。
【0017】
ジッタ耐力試験の際には、BERT6のパターン発生器6cからPRBSパターン(シリアル信号)が出力される。このとき、正弦波発生器7を使用して、BERT6の信号発生器6bのリファレンスクロックに100kHz〜80MHzの正弦波信号を位相変調させて正弦波ジッタを印加する。これにより、BERT6のパターン発生器6cからSJ(Sinusoidal Jitter)が重畳された高速シリアル信号が出力される。このジッタが重畳されたシリアル信号をSERDES1の外部端子P6、P7に入力してエラー検出器3dによりビット誤り率を検出する。この際、高速シリアル信号におけるジッタ量を変化させ、SERDES1が受信可能な最大のジッタ量を測定する。この特性は、Sinusoidal Jitter Toleranceと称され、SONET(Synchronous Optical Network)規格やXAUI規格等の標準規格でマスクにて定義されている。また、XAUI規格では、ジッタ耐力に関してジッタ成分が詳細に定義されており、TJ=0.65UI、DJ=0.37UI、DJ+RJ=0.55UIが条件とされている。このため、BERT6とSERDES1との間に擬似バックプレーン8を設けることにより、SERDES1の外部端子P6、P7に入力される差動シリアル信号SDIP、SDINに符号間干渉によるDJ(Deterministic Jitter)を重畳させてジッタ耐力試験を実施する場合もある。このように、XAUI規格等に準拠するデバイスを試験するためには、ジッタ成分毎に重畳させるジッタ量を調整できるような仕組みが必要になっている。
【0018】
また、ジッタ耐力試験の効率化を目的として、外部ユニットを介してSERDESのトランスミッタ部の出力信号をレシーバ部に入力し、その外部ユニットにおいて遅延を与えて任意の波形劣化を与えることでジッタ耐力試験を実施する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−340940号公報
【非特許文献1】後藤公太郎他著,“超高速CMOSインタフェース技術”,雑誌FUJITSU,2004年11月号.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
図32に示したバックプレーン伝送マージン試験では、SERDES1から出力される差動シリアル信号SDOP、SDINのバックプレーン伝送による波形劣化(信号振幅の減衰や符号間干渉によるジッタの増加)を再現するために、配線長(伝送距離)が異なる複数の擬似バックプレーン5を使用する必要がある。しかしながら、配線長が異なる複数の擬似バックプレーン5を作成するために多大なコストが掛かってしまう。
【0020】
また、図33に示したジッタ耐力試験では、SERDES1に入力される差動シリアル信号SDIP、SDINに所望のジッタを重畳させるために、BERT6等の非常に高価な試験装置を使用しなければならず、10Gbpsの信号伝送に対応した試験装置には数億円のコストが必要な場合もあり、ユーザが試験を実施するのはコスト的に困難であった。
【0021】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、送受信装置(SERDES)のバックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験を高価な試験装置を使用することなく簡易に実施する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明の一形態では、送受信装置は、送信部および受信部を備えて構成される。送信部は、パラレル/シリアル変換回路、波形劣化回路および送信回路を備えて構成される。パラレル/シリアル変換回路は、送信側パラレル信号を送信側シリアル信号に変換する。波形劣化回路は、送信側シリアル信号の信号波形を劣化させる。送信回路は、波形劣化された信号を受信部に送信する。受信部は、受信回路、シリアル/パラレル変換回路およびエラー検出回路を備えて構成される。受信回路は、送信回路から送信された信号を受信側シリアル信号として受信する。シリアル/パラレル変換回路は、受信側シリアル信号を受信側パラレル信号に変換する。エラー検出回路は、信号伝送に関する試験の際に受信側パラレル信号のビット誤り率を検出する。
【0023】
好ましくは、送受信装置は、可変フィルタを更に備えて構成される。可変フィルタは、信号伝送に関する試験の際に伝送媒体の損失特性に合わせて設定された周波数特性で送信側シリアル信号をフィルタリングする。好ましくは、送受信装置は、デューティサイクル歪み発生回路を備えて構成される。デューティサイクル歪み発生回路は、信号伝送に関する試験の際にデューティサイクル歪みを送信側シリアル信号に発生させる。
【0024】
好ましくは、送受信装置は、クロック発生回路および正弦波ジッタ発生回路を更に備えて構成される。クロック発生回路は、パラレル/シリアル変換回路の変換動作に使用されるクロックを基準クロックに基づいて発生させる。正弦波ジッタ発生回路は、信号伝送に関する試験の際に正弦波ジッタを基準クロックに発生させる。あるいは、送受信装置は、クロック発生回路およびホワイトノイズ発生回路を更に備えて構成される。ホワイトノイズ発生回路は、信号伝送に関する試験の際にホワイトノイズを基準クロックに発生させる。あるいは、送受信装置は、クロック発生回路およびジッタ発生回路を更に備えて構成される。ジッタ発生回路は、信号伝送に関する試験の際に正弦波ジッタまたはホワイトノイズのいずれかを選択して基準クロックに発生させる。
【0025】
好ましくは、送受信装置は、イコライズ回路を更に備えて構成される。イコライズ回路は、信号伝送に関する試験の際にイコライズ機能を利用して受信側シリアル信号の信号波形を劣化させる。好ましくは、送受信装置は、受信側シリアル信号を送信側シリアル信号として外部に出力するためのループバック経路を更に備えて構成される。
【0026】
以上のような送受信装置では、信号伝送に関する試験(バックプレーン伝送マージン試験およびジッタ耐力試験)の際に、波形劣化回路により送信側シリアル信号の信号伝送による波形劣化を再現できる。また、イコライズ回路が設けられる場合には、信号伝送に関する試験の際に、イコライズ回路により受信側シリアル信号の信号伝送による波形劣化を再現できる。このため、送信側シリアル信号を受信側シリアル信号としてフィードバックさせるだけで、信号伝送に関する試験を高価な試験装置を使用することなく簡易に実施できる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、送受信装置の信号伝送に関する試験(バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験)を高価な試験装置を使用することなく簡易に実施できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の第1実施形態を示している。図2は、図1のプリエンファシス回路の動作例を示している。以下、第1実施形態(図1)について説明するが、図32で説明した要素と同一の要素については、図32で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Aは、トランスミッタ部2A、レシーバ部3Aおよびコントロール部4Aを備えて構成されている。トランスミッタ部2Aは、トランスミッタ部2(図32)においてプリエンファシス回路2eをプリエンファシス回路2zに置き換えて構成されている。
【0029】
プリエンファシス回路2zは、コントロール部4Aの指示に従って、シリアライザ2dから供給されるシリアル信号に対してプリエンファシス処理を施してドライバ2fに出力する。また、プリエンファシス回路2zは、コントロール部4Aの指示に従って、シリアライザ2dから供給されるシリアル信号に対してプリエンファシス処理を応用して波形劣化(信号振幅の減衰)を発生させる波形劣化処理も実施可能である。例えば、プリエンファシス回路2zがプリエンファシス回路100(図28)と同様の回路構成であるものとすると、プリエンファシス回路2zでは、波形劣化処理の際、シリアライザ2dから供給されるシリアル信号が図2(a)のようにシフトさせた4本の信号S1〜S4に分けられることで、図2(b)のように、ドライバ2fに供給されるシリアル信号OUTにおける“0”から“1”への変化点および“1”から“0”への変化点にてコントロール部4Aの指示に対応した波形劣化が発生する。なお、コントロール部4Aからプリエンファシス回路2zへの波形劣化処理に関する指示は、例えば、伝送距離や伝送損失により規定されている。
【0030】
レシーバ部3Aは、レシーバ部3(図32)と同一であり、レシーバ3a、CDR回路3b、デシリアライザ3cおよびエラー検出器3dを備えて構成されている。コントロール部4Aは、コントロール部4(図32)と同一の動作を実施するのに加えて、プリエンファシス回路2zの波形劣化処理を制御するための動作も実施する。
【0031】
ここで、SERDES1Aの試験方法について説明する。SERDES1Aのバックプレーン伝送マージン試験およびジッタ耐力試験は、SERDES1Aの外部端子P3、P4が外部端子P6、P7にループバック接続された状態で、以下のようにして実施される。まず、パターン発生器2aにより擬似ランダムパターンが発生され、擬似ランダムパターンが低速パラレル信号としてセレクタ2bを介してシリアライザ2dに供給される。次に、シリアライザ2dにより、セレクタ2bから供給される低速パラレル信号が、PLL回路2cから供給される高速クロックに同期した高速シリアル信号に変換される。そして、シリアライザ2dから供給されるシリアル信号は、プリエンファシス回路2zにより波形劣化処理が施された後、ドライバ2fおよび外部端子P3、P4を介して外部に出力される。SERDES1Aの外部端子P3、P4から出力される差動シリアル信号SDOP、SDONは、差動シリアル信号SDIP、SDINとしてSERDES1Aの外部端子P6、P7に供給される。
【0032】
レシーバ3aから供給される高速シリアル信号(差動シリアル信号SDIP、SDINに対応するシリアル信号)は、CDR回路3bによりクロックおよびデータが復元された後、デシリアライザ3cにより低速パラレル信号に変換される。そして、エラー検出器3dにより、デシリアライザ3cから供給される低速パラレル信号のビット誤り率が検出される。この際、バックプレーン伝送マージン試験の場合、プリエンファシス回路2zにおける波形劣化処理を伝送距離に対応して実施させ、エラー検出器3dにより検出されるビット誤り率が所定値(例えば、10の−12乗)以下で最大の伝送距離を測定する。また、ジッタ耐力試験の場合、例えば、プリエンファシス回路2zにおける波形劣化処理をXAUI規格で規定されるアイマスク(アイ開口幅)に対応して実施させ、XAUI規格ジッタ耐力マージンを測定することも可能である。
【0033】
以上のような第1実施形態では、SERDES1Aのバックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、プリエンファシス回路2zにより差動シリアル信号SDOP、SDONの信号伝送による波形劣化を再現できる。このため、差動シリアル信号SDOP、SDONを差動シリアル信号SDIP、SDINとしてフィードバックさせるだけで、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験をBERT等の高価な試験装置を使用することなく簡易に実施できる。
【0034】
図3は、本発明の第2実施形態を示している。以下、第2実施形態(図3)について説明するが、第1実施形態(図1)で説明した要素と同一の要素については、第1実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Bは、トランスミッタ部2B、レシーバ部3A(第1実施形態)およびコントロール部4Bを備えて構成されている。トランスミッタ部2Bは、トランスミッタ部2A(第1実施形態)においてプリエンファシス回路2zとドライバ2fとの間に可変フィルタ2gを追加して構成されている。
【0035】
可変フィルタ2gは、コントロール部4Bの指示に応じて設定された周波数特性(通過域)で、プリエンファシス回路2zから供給されるシリアル信号をフィルタリングしてドライバ2fに出力する。コントロール部4Bは、コントロール部4A(第1実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、トランスミッタ部2Bの可変フィルタ2gの制御動作も実施する。
【0036】
以上のような第2実施形態では、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、制御信号CTLを介して可変フィルタ2gの周波数特性を伝送媒体の損失特性に合わせて設定することで、差動シリアル信号SDOP、SDONの信号伝送による波形劣化をより高精度に再現できる。
【0037】
図4は、本発明の第3実施形態を示している。以下、第3実施形態(図4)について説明するが、第1実施形態(図1)で説明した要素と同一の要素については、第1実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Cは、トランスミッタ部2C、レシーバ部3A(第1実施形態)およびコントロール部4Cを備えて構成されている。トランスミッタ部2Cは、トランスミッタ部2A(第1実施形態)において外部端子P2とPLL回路2cとの間に正弦波ジッタ発生器2hを追加して構成されている。
【0038】
正弦波ジッタ発生器2hは、コントロール部4Cの指示に従って、外部端子P2を介して供給されるリファレンスクロックCKRに対して正弦波ジッタ(周期的ジッタの一種)を重畳させてPLL回路2cに出力する。これにより、正弦波ジッタ発生器2hの動作時には、PLL回路2cからシリアライザ2dに供給されるクロックにコントロール部4Cの指示に対応したジッタ量の正弦波ジッタが重畳され、その結果、差動シリアル信号SDOP、SDONに正弦波ジッタが発生する。コントロール部4Cは、コントロール部4A(第1実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、トランスミッタ部2Cの正弦波ジッタ発生器2hの制御動作も実施する。
【0039】
以上のような第3実施形態では、外部端子P2とPLL回路2cとの間に正弦波ジッタ発生器2hが設けられているため、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、制御信号CTLを介して正弦波ジッタ発生器2hを制御することで、差動シリアル信号SDOP、SDONに所望の周期的ジッタ成分を重畳させることができ、より高度な試験が実施可能になる。
【0040】
図5は、本発明の第4実施形態を示している。以下、第4実施形態(図5)について説明するが、第1実施形態(図1)で説明した要素と同一の要素については、第1実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Dは、トランスミッタ部2D、レシーバ部3A(第1実施形態)およびコントロール部4Dを備えて構成されている。トランスミッタ部2Dは、トランスミッタ部1A(第1実施形態)において外部端子P2とPLL回路2cとの間にホワイトノイズ発生器2iを追加して構成されている。
【0041】
ホワイトノイズ発生器2iは、コントロール部4Dの指示に従って、外部端子P2を介して供給されるリファレンスクロックCKRに対してホワイトノイズ(ランダムジッタの一種)を重畳させてPLL回路2cに出力する。これにより、ホワイトノイズ発生器2iの動作時には、PLL回路2cからシリアライザ2dに供給されるクロックにコントロール部4Dの指示に対応したノイズ量のホワイトノイズが重畳され、その結果、差動シリアル信号SDOP、SDONにホワイトノイズが発生する。コントロール部4Dは、コントロール部4A(第1実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、トランスミッタ部2Dのホワイトノイズ発生器2iの制御動作も実施する。
【0042】
以上のような第4実施形態では、外部端子P2とPLL回路2cとの間にホワイトノイズ発生器2iが設けられているため、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、制御信号CTLを介してホワイトノイズ発生器2iを制御することで、差動シリアル信号SDOP、SDONに所望のランダムジッタ成分を重畳させることができ、より高度な試験が実施可能になる。
【0043】
図6は、本発明の第5実施形態を示している。以下、第5実施形態(図6)について説明するが、第1実施形態(図1)で説明した要素と同一の要素については、第1実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Eは、トランスミッタ部2E、レシーバ部3A(第1実施形態)およびコントロール部4Eを備えて構成されている。トランスミッタ部2Eは、トランスミッタ部2A(第1実施形態)においてプリエンファシス回路2zとドライバ2fとの間にDCD(Duty Cycle Distortion)発生器2jを追加して構成されている。
【0044】
DCD発生器2jは、コントロール部4Eの指示に従って、プリエンファシス回路2eから供給されるシリアル信号にデューティサイクル歪みを発生させてドライバ2fに出力する。これにより、ドライバ2fに供給されるシリアル信号にコントロール部4Eの指示に対応した歪み量のデューティサイクル歪みが重畳され、その結果、差動シリアル信号SDOP、SDONにデューティサイクル歪みが発生する。コントロール部4Eは、コントロール部4A(第1実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、トランスミッタ部2EのDCD発生器2jの制御動作も実施する。
【0045】
以上のような第5実施形態では、プリエンファシス回路2zとドライバ2fとの間にDCD発生器2jが設けられているため、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、制御信号CTLを介してDCD発生器2jを制御することで、差動シリアル信号SDOP、SDNPに所望のDCD成分を重畳させることができ、より高度な試験が実施可能になる。
【0046】
図7は、本発明の第6実施形態を示している。以下、第6実施形態(図7)について説明するが、第1、第2および第3実施形態(図1、図3および図4)で説明した要素については、第1、第2および第3実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Fは、トランスミッタ部2F、レシーバ部3A(第1実施形態)およびコントロール部4Fを備えて構成されている。トランスミッタ部2Fは、トランスミッタ部2B(第2実施形態)において外部端子P2とPLL回路2cとの間に正弦波ジッタ発生器2h(第3実施形態)を追加して構成されている。コントロール部4Fは、コントロール部4B(第2実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、トランスミッタ部2Fの正弦波ジッタ発生器2hの制御動作も実施する。以上のような第6実施形態では、第1、第2および第3実施形態と同様の効果が得られ、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、更に高度な試験が実施可能になる。
【0047】
図8は、本発明の第7実施形態を示している。以下、第7実施形態(図8)について説明するが、第1、第2および第4実施形態(図1、図3および図5)で説明した要素については、第1、第2および第4実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Gは、トランスミッタ部2G、レシーバ部3A(第1実施形態)およびコントロール部4Gを備えて構成されている。トランスミッタ部2Gは、トランスミッタ部2B(第2実施形態)において外部端子P2とPLL回路2cとの間にホワイトノイズ発生器2i(第4実施形態)を追加して構成されている。コントロール部4Gは、コントロール部4B(第2実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、トランスミッタ部2Gのホワイトノイズ発生器2iの制御動作も実施する。以上のような第7実施形態では、第1、第2および第4実施形態と同様の効果が得られ、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、更に高度な試験が実施可能になる。
【0048】
図9は、本発明の第8実施形態を示している。以下、第8実施形態(図9)について説明するが、第1、第3および第5実施形態(図1、図4および図6)で説明した要素については、第1、第3および第5実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Hは、トランスミッタ部2H、レシーバ部3A(第1実施形態)およびコントロール部4Hを備えて構成されている。トランスミッタ部2Hは、トランスミッタ部2C(第3実施形態)においてプリエンファシス回路2zとドライバ2fとの間にDCD発生器2j(第5実施形態)を追加して構成されている。コントロール部4Hは、コントロール部4C(第3実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、トランスミッタ部2HのDCD発生器2jの制御動作も実施する。以上のような第8実施形態では、第1、第3および第5実施形態と同様の効果が得られ、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、更に高度な試験が実施可能になる。
【0049】
図10は、本発明の第9実施形態を示している。以下、第9実施形態(図10)について説明するが、第1、第4および第5実施形態(図1、図5および図6)で説明した要素については、第1、第4および第5実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Iは、トランスミッタ部2I、レシーバ部3A(第1実施形態)およびコントロール部4Iを備えて構成されている。トランスミッタ部2Iは、トランスミッタ部2D(第4実施形態)においてプリエンファシス回路2zとドライバ2fとの間にDCD発生器2j(第5実施形態)を追加して構成されている。コントロール部4Iは、コントロール部4D(第4実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、トランスミッタ部2IのDCD発生器2jの制御動作も実施する。以上のような第9実施形態では、第1、第4および第5実施形態と同様の効果が得られ、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、更に高度な試験が実施可能になる。
【0050】
図11は、本発明の第10実施形態を示している。以下、第10実施形態(図11)について説明するが、第1、第2および第5実施形態(図1、図3および図6)で説明した要素については、第1、第2および第5実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Jは、トランスミッタ部2J、レシーバ部3A(第1実施形態)およびコントロール部4Jを備えて構成されている。トランスミッタ部2Jは、トランスミッタ部2B(第2実施形態)において可変フィルタ2gとドライバ2fとの間にDCD発生器2j(第5実施形態)を追加して構成されている。コントロール部4Jは、コントロール部4B(第2実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、トランスミッタ部2JのDCD発生器2jの制御動作も実施する。以上のような第10実施形態では、第1、第2および第5実施形態と同様の効果が得られ、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、更に高度な試験が実施可能になる。
【0051】
図12は、本発明の第11実施形態を示している。以下、第11実施形態(図12)について説明するが、第1、第2、第3および第5実施形態(図1、図3、図4および図6)で説明した要素と同一の要素については、第1、第2、第3および第5実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Kは、トランスミッタ部2K、レシーバ部3A(第1実施形態)およびコントロール部4Kを備えて構成されている。トランスミッタ部2Kは、トランスミッタ部2J(第10実施形態)において外部端子P2とPLL回路2cとの間に正弦波ジッタ発生器2h(第3実施形態)を追加して構成されている。コントロール部4Kは、コントロール部4J(第10実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、トランスミッタ部2Kの正弦波ジッタ発生器2hの制御動作も実施する。以上のような第11実施形態では、第1、第2、第3および第5実施形態と同様の効果が得られ、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、更に高度な試験が実施可能になる。
【0052】
図13は、本発明の第12実施形態を示している。以下、第12実施形態(図13)について説明するが、第1、第2、第4および第5実施形態(図1、図3、図5および図6)で説明した要素と同一の要素については、第1、第2、第4および第5実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Lは、トランスミッタ部2L、レシーバ部3A(第1実施形態)およびコントロール部4Lを備えて構成されている。トランスミッタ部2Lは、トランスミッタ部2J(第10実施形態)において外部端子P2とPLL回路2cとの間にホワイトノイズ発生器2i(第4実施形態)を追加して構成されている。コントロール部4Lは、コントロール部4J(第10実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、トランスミッタ部2Lのホワイトノイズ発生器2iの制御動作も実施する。以上のような第12実施形態では、第1、第2、第4および第5実施形態と同様の効果が得られ、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、更に高度な試験が実施可能になる。
【0053】
図14は、本発明の第13実施形態を示している。以下、第13実施形態(図14)について説明するが、第1、第2、第3、第4および第5実施形態(図1、図3、図4、図5および図6)で説明した要素と同一の要素については、第1、第2、第3、第4および第5実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Mは、トランスミッタ部2M、レシーバ部3A(第1実施形態)およびコントロール部4Mを備えて構成されている。
【0054】
トランスミッタ部2Mは、トランスミッタ部2J(第10実施形態)において外部端子P2とPLL回路2cとの間に正弦波ジッタ発生器2h(第3実施形態)、ホワイトノイズ発生器2i(第4実施形態)およびセレクタ2kを追加して構成されている。セレクタ2kは、コントロール部4Mの指示に従って、外部端子P2を介して供給されるリファレンスクロックCKR、正弦波ジッタ発生器2hから供給されるクロックまたはホワイトノイズ発生器2iから供給されるクロックのいずれかを選択してPLL回路2cに出力する。コントロール部4Mは、コントロール部4J(第10実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、トランスミッタ部2Mの正弦波ジッタ発生器2h、ホワイトノイズ発生器2iおよびセレクタ2kの制御動作も実施する。以上のような第13実施形態では、第1、第2、第3、第4および第5実施形態と同様の効果が得られ、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、更に高度な試験が実施可能になる。
【0055】
図15は、本発明の第14実施形態を示している。図16は、図15のイコライズ回路の要部における周波数特性の一例を示している。以下、第14実施形態(図15)について説明するが、図32で説明した要素と同一の要素については、図32で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Nは、トランスミッタ部2N、レシーバ部3Nおよびコントロール部4Nを備えて構成されている。トランスミッタ部2Nは、トランスミッタ部2(図32)と同一であり、パターン発生器2a、セレクタ2b、PLL回路2c、シリアライザ2d、プリエンファシス回路2eおよびドライバ2fを備えて構成されている。
【0056】
レシーバ部3Nは、レシーバ部3(図32)においてレシーバ3aとCDR回路3bとの間にイコライズ回路3eを追加して構成されている。イコライズ回路3eは、コントロール部4Nの指示に従って、レシーバ3aから供給されるシリアル信号に対してイコライズ処理(高周波成分を強調する処理)を施してCDR回路3bに出力する。また、イコライズ回路3eは、コントロール部4Nの指示に従って、レシーバ3aから供給されるシリアル信号に対してイコライズ処理を応用して波形劣化を発生させる波形劣化処理も実施可能である。例えば、イコライズ回路3eがイコライズ回路200(図30)と同様の構成であるものとすると、イコライズ回路3eでは、波形劣化処理の際、レシーバ3aから供給されるシリアル信号の高周波成分を増幅するための経路における周波数特性が図16に示す特性曲線CVa、CVbのような周波数特性に合わせて制御されることで、CDR回路3bに供給されるシリアル信号においてコントロール部4Nの指示に対応した波形劣化が発生する。なお、コントロール部4Nからイコライズ回路3eへの波形劣化処理に関する指示は、例えば、伝送距離や伝送損失により規定されている。コントロール部4Nは、コントロール部4(図32)と同一の動作を実施するのに加えて、イコライズ回路3eのイコライズ処理および波形劣化処理を制御するための動作も実施する。
【0057】
ここで、SERDES1Nの試験方法について説明する。SERDES1Nのバックプレーン伝送マージン試験およびジッタ耐力試験は、SERDES1Nの外部端子P3、P4が外部端子P6、P7にループバック接続された状態で、以下のようにして実施される。まず、パターン発生器2aにより擬似ランダムパターンが発生され、擬似ランダムパターンが低速パラレル信号としてセレクタ2bを介してシリアライザ2dに供給される。次に、シリアライザ2dにより、セレクタ2bから供給される低速パラレル信号が、PLL回路2cから供給される高速クロックに同期した高速シリアル信号に変換される。そして、シリアライザ2dから供給されるシリアル信号は、プリエンファシス回路2eによりプリエンファシス処理が施された後、ドライバ2fおよび外部端子P3、P4を介して外部に出力される。SERDES1Nの外部端子P3、P4から出力される差動シリアル信号SDOP、SDONは、差動シリアル信号SDIP、SDINとしてSERDES1Aの外部端子P6、P7に供給される。
【0058】
レシーバ3aから供給される高速シリアル信号(差動シリアル信号SDIP、SDINに対応するシリアル信号)は、イコライズ回路3eにより波形劣化処理が施され、CDR回路3bによりクロックおよびデータが復元された後、デシリアライザ3cにより低速パラレル信号に変換される。そして、エラー検出器3dにより、デシリアライザ3cから供給される低速パラレル信号のビット誤り率が検出される。この際、バックプレーン伝送マージン試験の場合、イコライズ回路3eにおける波形劣化処理を伝送距離に対応して実施させ、エラー検出器3dにより検出されるビット誤り率が所定値(例えば、10の−12乗)以下で最大の伝送距離を測定する。また、ジッタ耐力試験の場合、例えば、イコライズ回路3eにおける波形劣化処理をXAUI規格で規定されるアイマスクに対応して実施させ、XAUI規格ジッタ耐力マージンを測定することも可能である。
【0059】
以上のような第14実施形態では、SERDES1Nのバックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、イコライズ回路3eにより差動シリアル信号SDIP、SDINの信号伝送による波形劣化を再現できる。このため、第1実施形態と同様に、差動シリアル信号SDOP、SDONを差動シリアル信号SDIP、SDINとしてフィードバックさせるだけで、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験をBERT等の高価な試験装置を使用することなく簡易に実施できる。
【0060】
図17は、本発明の第15実施形態を示している。第15実施形態におけるSERDESは、イコライズ回路が異なる点を除いて、SERDES1N(第14実施形態)と同一である。第15実施形態におけるイコライズ回路3e’は、メイン回路301および制御回路302を備えて構成されている。メイン回路301は、シリアル信号INPの低周波成分を伝送するための経路P11と、シリアル信号INPの高周波成分を増幅するための経路P12aと、シリアル信号INPの高周波成分を減衰するための経路P12bと、シリアル信号INPを経路P12a、P12bのいずれかに供給するためのスイッチSW1とを備えて構成されている。また、メイン回路301は、シリアル信号INNの低周波成分を伝送するための経路P21と、シリアル信号INNの高周波成分を増幅するための経路P22aと、シリアル信号INNの高周波成分を減衰するための経路P22bと、シリアル信号INNを経路P22a、P22bのいずれかに供給するためのスイッチSW2とを備えて構成されている。経路P11、P12a、P12b、P21、P22a、P22bは、フィルタや増幅器等で構成されている。
【0061】
制御回路302は、イコライズ回路3e’のイコライズ処理の際、メイン回路301における経路P12a、P12b、P22a、P22bの中から経路P12a、P22aを選択し、経路P12a、P22aにシリアル信号INP、INNが供給されるようにスイッチSW1、SW2を制御する。制御回路302は、イコライズ回路3e’の波形劣化処理の際、メイン回路301における経路P12a、P12b、P22a、P22bの中から経路P12b、P22bを選択し、経路P12b、P22bにシリアル信号INP、INNが供給されるようにスイッチSW1、SW2を制御する。また、制御回路302は、図31に示した特性曲線CVa、CVbのような周波数特性に合わせて、メイン回路301の経路P12a、P22aにおけるフィルタの特性や増幅器のゲインを制御する。制御回路302は、図16に示した特性曲線CVa、CVbのような周波数特性に合わせて、メイン回路301の経路P12b、P22bにおけるフィルタの特性や増幅器のゲインを制御する。
【0062】
なお、シリアル信号INPの信号線とスイッチSW1との間には容量素子C1が接続されており、容量素子C1およびスイッチSW1の接続ノードと電圧VTTの電圧線との間には抵抗素子R1が接続されている。同様に、シリアル信号INNの信号線とスイッチSW2との間には容量素子C2が接続されており、容量素子C2およびスイッチSW2の接続ノードと電圧VTTの電圧線との間には抵抗素子R2が接続されている。また、経路P11を通過した信号と経路P12a、P12bの中で制御回路302により選択された方を通過した信号とは合成されてバッファB1に供給され、経路P21を通過した信号と経路P22a、P22bの中で制御回路302により選択された方を通過した信号とは合成されてバッファB2に供給される。そして、コンパレータCMPにより、バッファB1、B2の出力信号からシリアル信号OUTP、OUTNが生成される。以上のような第15実施形態でも、第14実施形態と同様の効果が得られる。
【0063】
図18は、本発明の第16実施形態を示している。以下、第16実施形態(図18)について説明するが、第14実施形態(図15)で説明した要素と同一の要素については、第14実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Oは、トランスミッタ部2N(第14実施形態)、レシーバ部3Oおよびコントロール部4Oを備えて構成されている。
【0064】
レシーバ部3Oは、レシーバ部3N(第14実施形態)において正弦波ジッタ発生器3fを追加して構成されている。正弦波ジッタ発生器3fは、コントロール部4Oの指示に従って、イコライズ回路3eの出力信号に対して正弦波ジッタを重畳させるための信号を出力する。これにより、正弦波ジッタ発生器3fの動作時には、イコライズ回路3eからCDR回路3bに供給されるシリアル信号にコントロール部4Oの指示に対応したジッタ量の正弦波ジッタが重畳される。コントロール部4Oは、コントロール部4N(第14実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、レシーバ部3Oの正弦波ジッタ発生器3fの制御動作も実施する。
【0065】
以上のような第16実施形態では、正弦波ジッタ発生器3fが設けられているため、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、制御信号CTLを介して正弦波ジッタ発生器3fを制御することで、CDR回路3bに供給されるシリアル信号に所望の周期的ジッタ成分を重畳させることができ、より高度な試験が実施可能になる。
【0066】
図19は、本発明の第17実施形態を示している。以下、第17実施形態(図19)について説明するが、第14実施形態(図15)で説明した要素と同一の要素については、第14実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Pは、トランスミッタ部2N(第14実施形態)、レシーバ部3Pおよびコントロール部4Pを備えて構成されている。
【0067】
レシーバ部3Pは、レシーバ部3N(第14実施形態)においてホワイトノイズ発生器3gを追加して構成されている。ホワイトノイズ発生器3gは、コントロール部4Pの指示に従って、イコライズ回路3eの出力信号に対してホワイトノイズを重畳させるための信号を出力する。これにより、ホワイトノイズ発生器3gの動作時には、イコライズ回路3eからCDR回路3bに供給されるシリアル信号にコントロール部4Pの指示に対応したノイズ量のホワイトノイズが重畳される。コントロール部4Pは、コントロール部4N(第14実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、レシーバ部3Pのホワイトノイズ発生器3gの制御動作も実施する。
【0068】
以上のような第17実施形態では、ホワイトノイズ発生器3gが設けられているため、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、制御信号CTLを介してホワイトノイズ発生器3gを制御することで、CDR回路3bに供給されるシリアル信号に所望のランダムジッタ成分を重畳させることができ、より高度な試験が可能になる。
【0069】
図20は、本発明の第18実施形態を示している。以下、第18実施形態(図20)について説明するが、第14実施形態(図15)で説明した要素と同一の要素については、第14実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Qは、トランスミッタ部2N(第14実施形態)、レシーバ部3Qおよびコントロール部4Qを備えて構成されている。
【0070】
レシーバ部3Qは、レシーバ部3N(第14実施形態)においてレシーバ3aとイコライズ回路3eとの間にDCD発生器3hを追加して構成されている。DCD発生器3hは、コントロール部4Qの指示に従って、レシーバ3aから供給されるシリアル信号にデューティサイクル歪みを発生させてイコライズ回路3eに出力する。これにより、イコライズ回路3eに供給されるシリアル信号にコントロール部4Qの指示に対応した歪み量のデューティサイクル歪みが重畳され、その結果、CDR回路3bに供給されるシリアル信号にデューティサイクル歪みが発生する。コントロール部4Qは、コントロール部4N(第14実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、レシーバ部3QのDCD発生器3hの制御動作も実施する。
【0071】
以上のような第18実施形態では、レシーバ3aとイコライズ回路3eとの間にDCD発生器3hが設けられているため、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、制御信号CTLを介してDCD発生器3hを制御することで、CDR回路3bに供給されるシリアル信号に所望のDCD成分を重畳させることができ、より高度な試験が実施可能になる。
【0072】
図21は、本発明の第19実施形態を示している。以下、第19実施形態(図21)について説明するが、第14、第16および第17実施形態(図15、図18および図19)で説明した要素と同一の要素については、第14、第16および第17実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Rは、トランスミッタ部2N(第14実施形態)、レシーバ部3Rおよびコントロール部4Rを備えて構成されている。
【0073】
レシーバ部3Rは、レシーバ部3N(第14実施形態)において正弦波ジッタ発生器3f(第16実施形態)、ホワイトノイズ発生器3g(第17実施形態)およびセレクタ3iを追加して構成されている。セレクタ3iは、コントロール部4Rの指示に従って、正弦波ジッタ発生器3fから供給される信号またはホワイトノイズ発生器3gから供給される信号のいずれかを選択してイコライズ回路3eに出力する。コントロール部4Rは、コントロール部4N(第14実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、レシーバ部3Rの正弦波ジッタ発生器3f、ホワイトノイズ発生器3gおよびセレクタ3iの制御動作も実施する。以上のような第19実施形態では、第14、第16および第17実施形態と同様の効果が得られ、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、更に高度な試験が実施可能になる。
【0074】
図22は、本発明の第20実施形態を示している。以下、第20実施形態(図22)について説明するが、第14、第16および第18実施形態(図15、図18および図20)で説明した要素と同一の要素については、第14、第16および第18実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Sは、トランスミッタ部2N(第14実施形態)、レシーバ部3Sおよびコントロール部4Sを備えて構成されている。
【0075】
レシーバ部3Sは、レシーバ部3O(第16実施形態)においてレシーバ3aとイコライズ回路3eとの間にDCD発生器3h(第18実施形態)を追加して構成されている。コントロール部4Sは、コントロール部4O(第16実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、レシーバ部3SのDCD発生器3hの制御動作も実施する。以上のような第20実施形態では、第14、第16および第18実施形態と同様の効果が得られ、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、更に高度な試験が実施可能になる。
【0076】
図23は、本発明の第21実施形態を示している。以下、第21実施形態(図23)について説明するが、第14、第17および第18実施形態(図15、図19および図20)で説明した要素と同一の要素については、第14、第17および第18実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Tは、トランスミッタ部2N(第14実施形態)、レシーバ部3Tおよびコントロール部4Tを備えて構成されている。
【0077】
レシーバ部3Tは、レシーバ部3P(第17実施形態)においてレシーバ3aとイコライズ回路3eとの間にDCD発生器3h(第18実施形態)を追加して構成されている。コントロール部4Tは、コントロール部4P(第17実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、レシーバ部3TのDCD発生器3hの制御動作も実施する。以上のような第21実施形態では、第14、第17および第18実施形態と同様の効果が得られ、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、更に高度な試験が実施可能になる。
【0078】
図24は、本発明の第22実施形態を示している。以下、第22実施形態(図24)について説明するが、第14、第16、第17、第18および第19実施形態(図15、図18、図19、図20および図21)で説明した要素と同一の要素については、第14、第16、第17、第18および第19実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Uは、トランスミッタ部2N(第14実施形態)、レシーバ部3Uおよびコントロール部4Uを備えて構成されている。
【0079】
レシーバ部3Uは、レシーバ部3R(第19実施形態)においてレシーバ3aとイコライズ回路3eとの間にDCD発生器3h(第18実施形態)を追加して構成されている。コントロール部4Uは、コントロール部4R(第19実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、レシーバ部3UのDCD発生器3hの制御動作も実施する。以上のような第21実施形態では、第14、第16、第17および第18実施形態と同様の効果が得られ、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、更に高度な試験が実施可能になる。
【0080】
図25は、本発明の第23実施形態を示している。以下、第23実施形態(図25)について説明するが、第1、第2、第3、第4、第5、第14および第18実施形態(図1、図3、図4、図5、図6、図15および図20)で説明した要素と同一の要素については、第1、第2、第3、第4、第5および第14実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Vは、トランスミッタ部2V、レシーバ部3Vおよびコントロール部4Vを備えて構成されている。
【0081】
トランスミッタ部2Vは、トランスミッタ部2M(第13実施形態)においてセレクタ2kをセレクタ2k’に置き換えて構成されている。セレクタ2k’は、セレクタ2k(第13実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、コントロール部4Vの指示に従って、正弦波ジッタ発生器2hから供給されるクロックまたはホワイトノイズ発生器2iから供給されるクロックのいずれかを選択してレシーバ部3Vのイコライズ回路3eに出力する。レシーバ部3Vは、イコライズ回路3eの出力信号に対して正弦波ジッタまたはホワイトノイズを重畳させるための信号がイコライズ回路3eに供給される点を除いて、レシーバ部3Q(第18実施形態)と同一である。コントロール部4Vは、トランスミッタ部2Vの制御動作に関しては、コントロール部4M(第13実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、セレクタ2k’におけるイコライズ回路3eに対する出力信号の選択を制御するための動作も実施し、レシーバ部3Vの制御動作に関しては、コントロール部4Q(第18実施形態)と同一の動作を実施する。
【0082】
以上のような第23実施形態では、第1、第2、第3、第4および第5実施形態と同様の効果が得られるうえに、第14、第16、第17および第18実施形態と同様の効果も得られ、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験の際に、更に高度な試験が実施可能になる。
【0083】
図26は、本発明の第24実施形態を示している。以下、第24実施形態(図26)について説明するが、第1、第2、第3、第4、第5、第14、第18および第23実施形態(図1、図3、図4、図5、図6、図15、図20および図25)で説明した要素と同一の要素については、第1、第2、第3、第4、第5、第14、第18および第23実施形態で使用した符号と同一の符号を使用し、詳細な説明を省略する。SERDES1Wは、トランスミッタ部2W、レシーバ部3Wおよびコントロール部4Wを備えて構成されている。
【0084】
トランスミッタ部2Wは、レシーバ部3Wのイコライズ回路3eの出力信号をドライバ2fの入力信号として供給するための経路が存在する点を除いて、トランスミッタ部2V(第23実施形態)と同一である。レシーバ部3Wは、レシーバ部3V(第23実施形態)においてスイッチ(SW)3jを追加して構成されている。スイッチ3jは、コントロール部4Wの指示に応答して、イコライズ回路3eの出力信号をトランスミッタ部2Wのドライバ2fの入力信号として供給するための経路を有効にする。コントロール部4Wは、コントロール部4V(第23実施形態)と同一の動作を実施するのに加えて、レシーバ部3Wのスイッチ3jの制御動作も実施する。
【0085】
以上のような第24実施形態では、イコライズ回路3eの出力信号をドライバ2fの入力信号として供給するための経路が有効になると、CDR回路3bに供給されるシリアル信号に対応する差動シリアル信号SDOP、SDONが外部端子P3、P4から出力される。そこで、バックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験を実施する前に、イコライズ回路3eの出力信号をドライバ2fの入力信号として供給するための経路を有効にした状態で、測定装置等により外部端子P6、P7に差動シリアル信号SDIP、SDINを供給するとともに、ジッタ解析機能付きオシロスコープ等により差動シリアル信号SDOP、SDONのジッタ成分を測定し、測定結果が所望のジッタ量になるように制御信号CTLを介してレシーバ部3Wにおける波形劣化やジッタ発生に関与する各回路を制御する。このときの各回路の設定情報を基準としてバックプレーン伝送マージン試験やジッタ耐力試験を実施することで、試験の精度を向上させることができる。なお、トランスミッタ部2Wにおける波形劣化やジッタ発生に関与する各回路に関しては、イコライズ回路3eの出力信号をドライバ2fの入力信号として供給するための経路を無効にした状態で、ジッタ解析機能付きオシロスコープ等により差動シリアル信号SDOP、SDONのジッタ成分を測定し、測定結果が所望のジッタ量になるように制御信号CTLを介して各回路を制御すればよい。
【0086】
なお、第1実施形態(第2〜第13実施形態)では、SERDES1A(1B〜1M)のチャネル数が1である例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。例えば、SERDESのチャネル数が複数であり、あるチャネルがトランスミッタ部2A(2B〜2M)、レシーバ部3Aおよびコントロール部4A(4B〜4M)で構成され、その他の各チャネルがトランスミッタ部2、レシーバ部3およびコントロール部4(図32)で構成されるようにしてもよい。
【0087】
また、第13実施形態では、トランスミッタ部2J(第10実施形態)において外部端子P2とPLL回路2cとの間に正弦波ジッタ発生器2h(第3実施形態)、ホワイトノイズ発生器2i(第4実施形態)およびセレクタ2kを追加してトランスミッタ部を構成した例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。例えば、トランスミッタ部2A(第1実施形態)、トランスミッタ部2B(第2実施形態)あるいはトランスミッタ部2E(第5実施形態)のいずれかにおいて外部端子P2とPLL回路2cとの間に正弦波ジッタ発生器2h、ホワイトノイズ発生器2iおよびセレクタ2kを追加してトランスミッタ部を構成してもよい。
【0088】
第14実施形態(第16〜第22実施形態)では、トランスミッタ部2(図32)と同一のトランスミッタ部2Nとレシーバ部3N(3O〜3U)とを組み合わせてSERDESを構成した例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。例えば、トランスミッタ部2A〜2M(第1〜第13実施形態)のいずれかとレシーバ部3N(3O〜3U)とを組み合わせてSERDESを構成してもよく、更に、そのSERDESにおいて、SERDES1W(第24実施形態)と同様に、イコライズ回路3eの出力信号をドライバ2fの入力信号として供給するための経路を設けてもよい。
【0089】
また、第1〜第13、第23、第24実施形態では、トランスミッタ部にてプリエンファシス機能を用いて波形劣化処理が実施される例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、トランスミッタ部にて波形劣化処理を実施することが可能であれば別の手法を適用してもよいことは言うまでもない。同様に、第14〜第24実施形態では、レシーバ部にてイコライズ機能を用いて波形劣化処理が実施される例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、レシーバ部にて波形劣化処理を実施することが可能であれば別の手法を適用してもよいことは言うまでもない。
【0090】
以上の実施形態において説明した発明を整理し、付記として以下に開示する。
(付記1)
送信部および受信部を有する送受信装置であって、
前記送信部は、
送信側パラレル信号を送信側シリアル信号に変換するパラレル/シリアル変換回路と、
前記送信側シリアル信号の信号波形を劣化させる波形劣化回路と、
波形劣化された信号を前記受信部に送信する送信回路とを備え、
前記受信部は、
前記送信回路から送信された信号を受信側シリアル信号として受信する受信回路と、
前記受信側シリアル信号を受信側パラレル信号に変換するシリアル/パラレル変換回路と、
信号伝送に関する試験の際に前記受信側パラレル信号のビット誤り率を検出するエラー検出回路とを備えることを特徴とする送受信装置。
(付記2)
付記1に記載の送受信装置において、
信号伝送に関する試験の際に伝送媒体の損失特性に合わせて設定された周波数特性で前記送信側シリアル信号をフィルタリングする可変フィルタを備えることを特徴とする送受信装置。
(付記3)
付記1または付記2に記載の送受信装置において、
信号伝送に関する試験の際にデューティサイクル歪みを前記送信側シリアル信号に発生させるデューティサイクル歪み発生回路を備えることを特徴とする送受信装置。
(付記4)
付記1〜付記3のいずれかに記載の送受信装置において、
前記パラレル/シリアル変換回路の変換動作に使用されるクロックを基準クロックに基づいて発生させるクロック発生回路と、
信号伝送に関する試験の際に正弦波ジッタを前記基準クロックに発生させる正弦波ジッタ発生回路とを備えることを特徴とする送受信装置。
(付記5)
付記1〜付記3のいずれかに記載の送受信装置において、
前記パラレル/シリアル変換回路の変換動作に使用されるクロックを基準クロックに基づいて発生させるクロック発生回路と、
信号伝送に関する試験の際にホワイトノイズを前記基準クロックに発生させるホワイトノイズ発生回路とを備えることを特徴とする送受信装置。
(付記6)
付記1〜付記3のいずれかに記載の送受信装置において、
前記パラレル/シリアル変換回路の変換動作に使用されるクロックを基準クロックに基づいて発生させるクロック発生回路と、
信号伝送に関する試験の際に正弦波ジッタまたはホワイトノイズのいずれかを選択して前記基準クロックに発生させるジッタ発生回路を備えることを特徴とする送受信装置。
(付記7)
付記1〜付記6のいずれかに記載の送受信装置において、
信号伝送に関する試験の際にイコライズ機能を利用して前記受信側シリアル信号の信号波形を劣化させるイコライズ回路を備えることを特徴とする送受信装置。
(付記8)
付記7に記載の送受信装置において、
前記受信側シリアル信号を前記送信側シリアル信号として外部に出力するためのループバック経路を備えることを特徴とする送受信装置。
(付記9)
送信部および受信部を有する送受信装置であって、
前記送信部は、
送信側パラレル信号を送信側シリアル信号に変換するパラレル/シリアル変換回路と、
前記送信側シリアル信号を前記受信部に送信する送信回路とを備え、
前記受信部は、
前記送信回路から送信された信号を受信側シリアル信号として受信する受信回路と、
前記受信側シリアル信号の信号波形を劣化させる波形劣化回路と、
波形劣化された信号を受信側パラレル信号に変換するシリアル/パラレル変換回路と、
信号伝送に関する試験の際に前記受信側パラレル信号のビット誤り率を検出するエラー検出回路とを備えることを特徴とする送受信装置。
(付記10)
付記9に記載の送受信装置において、
信号伝送に関する試験の際にデューティサイクル歪みを前記受信側シリアル信号に発生させるデューティサイクル歪み発生回路を備えることを特徴とする送受信装置。
(付記11)
付記9または付記10に記載の送受信装置において、
信号伝送に関する試験の際に正弦波ジッタを前記受信側シリアル信号に発生させる正弦波ジッタ発生回路を備えることを特徴とする送受信装置。
(付記12)
付記9または付記10に記載の送受信装置において、
信号伝送に関する試験の際にホワイトノイズを前記受信側シリアル信号に発生させるホワイトノイズ発生回路を備えることを特徴とする送受信装置。
(付記13)
付記9または付記10に記載の送受信装置において、
信号伝送に関する試験の際に正弦波ジッタまたはホワイトノイズのいずれかを選択して前記受信側シリアル信号に発生させるジッタ発生回路を備えることを特徴とする送受信装置。
(付記14)
送信部および受信部を有する送受信装置の試験方法であって、
前記送信部にて、
送信側パラレル信号を送信側シリアル信号に変換する工程と、
前記送信側シリアル信号の信号波形を劣化させる工程と、
波形劣化された信号を送信する工程とを実施し、
前記受信部にて、
前記波形劣化された信号を受信側シリアル信号として受信する工程と、
前記受信側シリアル信号を受信側パラレル信号に変換する工程と、
前記受信側パラレル信号のビット誤り率を検出して信号伝送に関するマージンを測定する工程とを実施することを特徴とする送受信装置の試験方法。
(付記15)
付記14に記載の送受信装置の試験方法において、
伝送媒体の損失特性に合わせて設定された周波数特性で前記送信側シリアル信号をフィルタリングする工程を実施することを特徴とする送受信装置の試験方法。
(付記16)
付記14または付記15に記載の送受信装置の試験方法において、
デューティサイクル歪みを前記送信側シリアル信号に発生させる工程を実施することを特徴とする送受信装置の試験方法。
(付記17)
付記14〜付記16のいずれかに記載の送受信装置の試験方法において、
前記送信側パラレル信号から前記送信側シリアル信号への変換に使用されるクロックを基準クロックに基づいて発生させる工程と、
正弦波ジッタを前記基準クロックに発生させる工程とを実施することを特徴とする送受信装置の試験方法。
(付記18)
付記14〜付記16のいずれかに記載の送受信装置の試験方法において、
前記送信側パラレル信号から前記送信側シリアル信号への変換に使用されるクロックを基準クロックに基づいて発生させる工程と、
ホワイトノイズを前記基準クロックに発生させる工程とを実施することを特徴とする送受信装置の試験方法。
(付記19)
付記14〜付記16のいずれかに記載の送受信装置の試験方法において、
前記送信側パラレル信号から前記送信側シリアル信号への変換に使用されるクロックを基準クロックに基づいて発生させる工程と、
正弦波ジッタまたはホワイトノイズのいずれかを選択して前記基準クロックに発生させる工程とを実施することを特徴とする送受信装置の試験方法。
(付記20)
付記14に記載の送受信装置の試験方法において、
前記送信側シリアル信号の信号波形を劣化させる工程で、前記送信側シリアル信号のアイ開口幅を所定規格で規定されるアイ開口幅に調整することを特徴とする送受信装置の試験方法。
(付記21)
送信部および受信部を有する送受信装置の試験方法であって、
前記送信部にて、
送信側パラレル信号を送信側シリアル信号に変換する工程と、
前記送信側シリアル信号を送信する工程とを実施し、
前記受信部にて、
送信された信号を受信側シリアル信号として受信する工程と、
前記受信側シリアル信号の信号波形を劣化させる工程と、
波形劣化された信号を受信側パラレル信号に変換する工程と、
前記受信側パラレル信号のビット誤り率を検出して信号伝送に関するマージンを測定する工程とを実施することを特徴とする送受信装置の試験方法。
(付記22)
付記21に記載の送受信装置の試験方法において、
デューティサイクル歪みを前記受信側シリアル信号に発生させる工程を実施することを特徴とする送受信装置の試験方法。
(付記23)
付記21または付記22に記載の送受信装置の試験方法において、
正弦波ジッタを前記受信側シリアル信号に発生させる工程を実施することを特徴とする送受信装置の試験方法。
(付記24)
付記21または付記22に記載の送受信装置の試験方法において、
ホワイトノイズを前記受信側シリアル信号に発生させる工程を実施することを特徴とする送受信装置の試験方法。
(付記25)
付記21または付記22に記載の送受信装置の試験方法において、
正弦波ジッタまたはホワイトノイズのいずれかを選択して前記受信側シリアル信号に発生させる工程を実施することを特徴とする送受信装置の試験方法。
(付記26)
付記21に記載の送受信装置の試験方法において、
前記受信側シリアル信号の信号波形を劣化させる工程で、前記受信側シリアル信号のアイ開口幅を所定規格で規定されるアイ開口幅に調整することを特徴とする送受信装置の試験方法。
【0091】
以上、本発明について詳細に説明してきたが、前述の実施形態およびその変形例は発明の一例に過ぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明を逸脱しない範囲で変形可能であることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1のプリエンファシス回路の動作例を示すタイミング図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示すブロック図である。
【図5】本発明の第4実施形態を示すブロック図である。
【図6】本発明の第5実施形態を示すブロック図である。
【図7】本発明の第6実施形態を示すブロック図である。
【図8】本発明の第7実施形態を示すブロック図である。
【図9】本発明の第8実施形態を示すブロック図である。
【図10】本発明の第9実施形態を示すブロック図である。
【図11】本発明の第10実施形態を示すブロック図である。
【図12】本発明の第11実施形態を示すブロック図である。
【図13】本発明の第12実施形態を示すブロック図である。
【図14】本発明の第13実施形態を示すブロック図である。
【図15】本発明の第14実施形態を示すブロック図である。
【図16】図15のイコライズ回路の要部における周波数特性の一例を示す説明図である。
【図17】本発明の第15実施形態を示すブロック図である。
【図18】本発明の第16実施形態を示すブロック図である。
【図19】本発明の第17実施形態を示すブロック図である。
【図20】本発明の第18実施形態を示すブロック図である。
【図21】本発明の第19実施形態を示すブロック図である。
【図22】本発明の第20実施形態を示すブロック図である。
【図23】本発明の第21実施形態を示すブロック図である。
【図24】本発明の第22実施形態を示すブロック図である。
【図25】本発明の第23実施形態を示すブロック図である。
【図26】本発明の第24実施形態を示すブロック図である。
【図27】バックプレーン伝送の概要を示す説明図である。
【図28】プリエンファシス回路の構成例を示すブロック図である。
【図29】図28のプリエンファシス回路の動作例を示すタイミング図である。
【図30】イコライズ回路の構成例を示すブロック図である。
【図31】図30のイコライズ回路の要部における周波数特性の一例を示す説明図である。
【図32】従来のSERDESのバックプレーン伝送マージン試験を示す説明図である。
【図33】従来のSERDESのジッタ耐力試験を示す説明図である。
【符号の説明】
【0093】
1A〜1W‥SERDES;2A〜2N、2V、2W‥トランスミッタ部;2a‥パターン発生器;2b、2k、2k’‥セレクタ;2c‥PLL回路;2d‥シリアライザ;2e、2z‥プリエンファシス回路;2f‥ドライバ;2g‥可変フィルタ;2h‥正弦波ジッタ発生器;2i‥ホワイトノイズ発生器;2j‥DCD発生器;3A、3N〜3W‥レシーバ部;3a‥レシーバ;3b‥CDR回路;3c‥デシリアライザ;3d‥エラー検出器;3e、3e’‥イコライズ回路;3f‥正弦波ジッタ発生器;3g‥ホワイトノイズ発生器;3h‥DCD発生器;3i‥セレクタ;3j‥スイッチ;4A〜4W‥コントロール部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信部および受信部を有する送受信装置であって、
前記送信部は、
送信側パラレル信号を送信側シリアル信号に変換するパラレル/シリアル変換回路と、
前記送信側シリアル信号の信号波形を劣化させる波形劣化回路と、
波形劣化された信号を前記受信部に送信する送信回路とを備え、
前記受信部は、
前記送信回路から送信された信号を受信側シリアル信号として受信する受信回路と、
前記受信側シリアル信号を受信側パラレル信号に変換するシリアル/パラレル変換回路と、
信号伝送に関する試験の際に前記受信側パラレル信号のビット誤り率を検出するエラー検出回路とを備えることを特徴とする送受信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の送受信装置において、
信号伝送に関する試験の際に伝送媒体の損失特性に合わせて設定された周波数特性で前記送信側シリアル信号をフィルタリングする可変フィルタを備えることを特徴とする送受信装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の送受信装置において、
信号伝送に関する試験の際にデューティサイクル歪みを前記送信側シリアル信号に発生させるデューティサイクル歪み発生回路を備えることを特徴とする送受信装置。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の送受信装置において、
前記パラレル/シリアル変換回路の変換動作に使用されるクロックを基準クロックに基づいて発生させるクロック発生回路と、
信号伝送に関する試験の際に正弦波ジッタを前記基準クロックに発生させる正弦波ジッタ発生回路とを備えることを特徴とする送受信装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の送受信装置において、
前記パラレル/シリアル変換回路の変換動作に使用されるクロックを基準クロックに基づいて発生させるクロック発生回路と、
信号伝送に関する試験の際にホワイトノイズを前記基準クロックに発生させるホワイトノイズ発生回路とを備えることを特徴とする送受信装置。
【請求項6】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載の送受信装置において、
前記パラレル/シリアル変換回路の変換動作に使用されるクロックを基準クロックに基づいて発生させるクロック発生回路と、
信号伝送に関する試験の際に正弦波ジッタまたはホワイトノイズのいずれかを選択して前記基準クロックに発生させるジッタ発生回路を備えることを特徴とする送受信装置。
【請求項7】
請求項1〜請求項6のいずれかに記載の送受信装置において、
信号伝送に関する試験の際にイコライズ機能を利用して前記受信側シリアル信号の信号波形を劣化させるイコライズ回路を備えることを特徴とする送受信装置。
【請求項8】
請求項7に記載の送受信装置において、
前記受信側シリアル信号を前記送信側シリアル信号として外部に出力するためのループバック経路を備えることを特徴とする送受信装置。
【請求項9】
送信部および受信部を有する送受信装置の試験方法であって、
前記送信部にて、
送信側パラレル信号を送信側シリアル信号に変換する工程と、
前記送信側シリアル信号の信号波形を劣化させる工程と、
波形劣化された信号を送信する工程とを実施し、
前記受信部にて、
前記波形劣化された信号を受信側シリアル信号として受信する工程と、
前記受信側シリアル信号を受信側パラレル信号に変換する工程と、
前記受信側パラレル信号のビット誤り率を検出して信号伝送に関するマージンを測定する工程とを実施することを特徴とする送受信装置の試験方法。
【請求項10】
請求項9に記載の送受信装置の試験方法において、
伝送媒体の損失特性に合わせて設定された周波数特性で前記送信側シリアル信号をフィルタリングする工程を実施することを特徴とする送受信装置の試験方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2008−109634(P2008−109634A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−209467(P2007−209467)
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】