説明

透明な隠蔽化粧品組成物

本発明は、(a)透明成分、並びに(b)25m以下の平均粒径を有する非干渉小板成分であって、その小板が約20%〜約70%の光透過率値、および約10%〜約20%の光反射率値を示す小板成分を含む、局所用組成物に関する。この組成物は、多量の金属酸化物顔料を用いることを必要とせずに、皮膚のきずを有効ではあるが薄く隠蔽するのに有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚に局所適用するための組成物に関する。特に本発明は、皮膚のきず(flaw)を隠蔽するのに有用な局所用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧品を使用する主要な目的は、目または唇などの顔の一部の造作を引き立たせる、または強調することであり、別の重要な使用は、顔や他の体の部分の決して完璧でない造作の外観を目立たなくすることである。きずのない皮膚に恵まれた消費者はほとんどおらず、顔のきずを隠蔽することは、真に機能的ないずれの化粧品にとっても重要な機能である。化粧品処方者の課題は、そのきずを隠しながら、使用者の皮膚の望ましい面を隠さずに見せる化粧品を提供することである。言い換えれば、有用なコンシーラーはきずを隠すが、全体的にはきずのない素肌の特徴である自然な輝きのある外観を残すものである。
【0003】
この目的を達成するのはそれほど容易ではない。それほど遠くない過去において、皮膚のきずを隠蔽する特徴的な方法は、実質的に「覆い隠すもの」、すなわち文字通りそのきずを見えないように隠す不透明な物理的被覆剤を適用することであった。このことは、実質的に不透明であり、したがってその下にあるきずの可視性をかなり有効に妨げる、多量の金属酸化物を含有する化粧品を使用することによって日常的に行われてきた。隠蔽には有効であるが、この種の化粧には多くの欠点がある。まず、物理的な隠蔽を提供するために必要とされる多量の顔料のために、厚く、重くなりがちである。しかしながらより重要なことに、それらの化粧品は、ほとんどの消費者が望ましいと感じないであろう、光沢のない、均一で非常に不自然な外観を使用者の顔に残す。
【0004】
近年は、きずを物理的に隠すのではなく、それらが見えないように観察者の目をだますことを試みる化粧品を開発しようとする傾向にある。これはある種の顔料の光学特性を利用することによってなされる。種々の干渉顔料は、たとえば、顔料の下にあるきずが観察者の目から見えるのを妨げるように光を反射する。干渉顔料の使用、または他の化粧品粉末の光学特性に基づくいくつかの化粧品組成物が、近年報告されている(たとえば、米国特許第5,690,916号、WO01/51017)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、自然で、透明で、きずのない素肌の外観が得られるように、不透明化顔料を実質的に用いずに、真に有効な「コンシーラー」効果を提供する化粧品が引き続き求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、(a)透明成分、並びに(b)25μ以下の平均粒径を有する非干渉小板成分であって、その小板が約20%〜約70%の光透過率値、および約10%〜約20%の光反射率値を示す小板成分を含む、皮膚に適用する局所用組成物に関する。この組成物は、皮膚に適用したとき、周囲のきれいな皮膚が正常で健康なその外観を保持することを可能にしながら、皮膚のきずの外観を低減または排除する効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、皮膚のきずの隠蔽を可能にし、同時にきれいな皮膚を隠さずに見せるために、皮膚にワンウェイミラー(one−way mirror)を用いるという考えに基づく。ワンウェイミラー、または可変鏡は、実際には鏡の片側にいる個人にはそのガラスを窓として知覚させ、反対側にいる個人にはそのガラスを鏡として知覚させる半透明鏡である。この効果は、ひとつには、光の一部がガラスを透過し、一部が反射するように、部分的にのみ被覆された、または「半鍍銀(half−silvered)」の反射面を有することによって達成される。この組成物の重要な要素は、適切な「銀めっき」を提供する成分と組み合わせた透明ガラス成分を提供することによって、この鏡の成分を模倣する。したがって、本発明の組成物は、ワンウェイミラーと同様の結果を提供し、必要とされる場所、たとえば皮膚の濃い斑点の上で光を反射して、その斑点を隠し、必要とされる場所、たとえばきずのない皮膚の上で光を透過して、薄く、透明で自然な外観を提供する。したがって、この化粧品は、個々の使用者の皮膚の要求に適応し、実際に使用者の皮膚と協調する。きれいな皮膚の領域は、充分な光を提供して、その化粧品の「鏡」を透過し、色の濃いきずのある皮膚は、その周辺で「鏡」をより不透明にする。総合的な効果は、きずのない皮膚の外観を変えることなく、有効にきずを隠蔽する、薄く自然に見える化粧である。この効果は、定義された光透過特性および光反射特性を有する成分のバランスを取ることによって達成される。光を透過または反射する材料の能力を求める方法を、本明細書の実施例1に開示しており、本明細書で言及される「透過率」または「反射率」はすべて、この手法に関して用いられる。
【0008】
この組成物の第1の必須成分は、透明成分である。この成分は、その機能が皮膚および周辺光など、その周辺にあるすべてのものの透明性を隠さないことであるため、組成物中および皮膚上で、光学的に無視することができる。「透明」という用語は、相対的な用語であり、その材料は絶対的な意味で透明である必要はないが、その機能環境で透明でなければならない。これは、その周囲の屈折率(R.I.)に一致する材料を選択することによって達成される。実際的に言えば、空気の屈折率、すなわちR.I.約1に一致する粉末組成物用の材料を選択するということである。化粧油のR.I.は、一般的に約1.4〜1.6の間であり、シリコーン油をベースとする組成物の場合、好ましい材料は、シリコーン油のR.I.に一致する約1.5のR.I.を有する。水のR.I.は、約1.3〜1.4の間であり、水をベースとする組成物の場合、透明成分はそれに応じて選択される。本明細書に定義される透明成分は、約70%以上、好ましくは約75%以上の光透過率値を示し、光散乱特性を示さない。
【0009】
透明材料は、選択された環境でこの基準を満たす任意の種類の材料であることができる。しかしながら、一般的に言えば、この目的のためにもっとも都合よく入手可能な材料は、鏡の光透過部分として働く、ガラス球体またはビーズである。任意の種類のガラスビーズを用いることができるが、好ましくは、審美的な理由から比較的小さいビーズである。通常、用いられる球体は、好ましくは約1〜約100ミクロン、より好ましくは約1〜約50ミクロン、もっとも好ましくは約1〜約10ミクロンの粒径範囲の平均直径を有するべきである。ビーズは、化粧品として許容される任意の種類のガラス、たとえば石英ガラス、石英、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、チタン酸バリウム、または導電性ガラスなどから形成できる。このガラスは金属で被覆されていてはならないが、色ガラスであってもよい。球体は中空であることができ、中空の球体は透明性が高く、R.I.が1に近いため、粉末組成物での使用に好ましく、あるいは球体は中実でもよく、中実の球体は液体組成物での使用に好ましい。有用な中空ガラスビーズの例は、Cardre Inc.、South Plainfield、NJによって提供される、ホウケイ酸カルシウムアルミニウム(>98%)およびシリカ(<2%)からなる「Hollow Glass Microspheres」である。有用な中実ガラス球体の例は、Prizmalite Industriesから提供され、さらに米国特許第6,242,056号(その内容を参照により本明細書の一部とする)に記載された、ソーダ石灰ガラスからなり、約4.5ミクロンの平均粒径、約13ミクロンの最大粒径、約1.51の屈折率を有するPrizmalite(商標)である。この組成物に用いられるガラスビーズの量は特に重要ではないが、通常は、0.1%以上、好ましくは少なくとも約0.5%、ほとんどの場合は約1〜約10%の量で用いられ、粉末組成物では比較的多量に用いられる。
【0010】
組成物の第2の成分は、可変鏡の「銀めっき(silvering)」成分である。この成分は、化粧品として許容される小板の非干渉真珠光沢顔料から選択される。この目的に適切な材料は、通常、きらきら光る非連続性の輝きではなく、連続性でシート様の反射性の仕上がりを提供する板状材料である。用いられる小板材料は、ほとんどの干渉顔料の特徴である色移動を示さず、本明細書で「非干渉」という用語は、異なる角度から見たときに色の変化を示さない、真珠光沢のある小板顔料を表すために用いられる。質的に、この材料は典型的に白色または銀白色であり、好ましくは比較的弱い、光り輝くことのない光沢(non−glittering luster)を示す。過剰にきらきら光ることのない輝きは、約25μ以下の平均(すなわち>50%)粒径を有する小板を用いることによって、もっとも容易に得られる。この小板成分も、透明成分ほど透明ではないが、いくらかの透明性、すなわち少なくとも約20%、一般に約70%以下の光透過率を示すべきである。好ましい透過率値の範囲は粉末組成物と液体組成物とで異なり、粉末の場合、透過率値は、好ましくは約30〜約70%、より好ましくは約30〜約45%であり、液体の場合、透過率値は、好ましくは約20〜約70%、より好ましくは約20〜約30%である。しかしながら、同様に重要なのはその反射特性である。この小板材料は、約10%〜約20%の範囲の反射率値を有するべきである。この場合も、好ましい値は粉末と液体とで異なり、粉末組成物では、好ましい反射率値は約14〜約20%、より好ましくは約14〜約18%であり、液体組成物では、その値は、好ましくは約10〜約14%、より好ましくは約10〜約12%である。この成分として有用な小板の例は、金属フレーク、特にアルミナフレークである。特に好ましいアルミナフレークは、Merck KgaA、Darmstatdt、Germanyによって製造され、Xirona(登録商標)Silverの商品名で販売されている。この材料は、粒径範囲は約5〜約40ミクロンであるが、平均粒径は約15〜22μである、比較的透明な二酸化チタン被覆アルミナフレークである。小板成分の量は、典型的に約.01〜約10%の範囲であるが、以下に示すとおり、用いられる量は、組成物の他の成分に関連してより適切に議論される。
【0011】
この組成物の成功は、必須成分の透過および反射特性の相互作用に非常に大きく依存している。上述のとおり、用いられる不可欠材料の絶対量は、成分材料の光透過および反射特性の全体的なバランスほど重要でない。適切な透過率および反射率値および/または成分の量をかんがみて、透明成分と小板成分の単純な組み合わせによりこの比率、したがって所望の効果を得ることが可能である。また、選択した媒質に対して最適な効果を得るために、小板の量を調節することにより、同じ小板材料で液体および粉末において同じ結果を得ることが可能である。たとえば、上述のガラス球体とアルミナフレーク材料の組み合わせは、首尾よくきずを隠蔽し、きずのない周囲の皮膚の自然な外観を保持する所望の効果を単独で提供できる。しかしながら、単一の小板成分の選択において透過率と反射率のバランスが重要であるため、このバランスを成分の組み合わせにも適用するべきであることもわかっている。場合によって、単独で所望の範囲外である可能性のある異なる小板型成分が選択されるとき、あるいは要件を満たす単独の小板成分で得られた効果を最適化するために、それぞれ、組み合わせた成分を所望の透過率/反射率の範囲に収める、あるいは総合的な効果をより最適な範囲に変更する追加の成分を提供することが望ましい可能性がある。さらに、通常、必須成分に由来する灰色がかった色調を消すように組成物の全体的な色を調整することが望ましい可能性もある。換言すれば、個々では小板成分に関して規定された範囲外であるが、互いに組み合わせるか、または選択された準拠する小板成分と組み合わせたときに、規定された範囲に収まる成分の混合物を提供することが可能であり、しばしばそうすることが好ましい。しかしながら、成分の混合物が有効であるためには、組み合わせの全体的な透過率および反射率の値は、単独の小板成分に関して定義された範囲内に収まらなければならない。
【0012】
必須成分によって得られた効果を最適化する役割を果たす補助成分も、明らかに透過率および反射率の特性を考慮して選択されなければならず、実質的に透過率/反射率のバランスを変えない、またはそのバランスを強化する、化粧品として許容される任意の材料を用いることができる。必須成分、すなわち透明成分および小板成分は理想的には比較的透過性であるから、しばしばバランスを最適化するために必要なのは反射率の追加である。したがって、補助成分が必要であるか、または所望であるとき、有用な材料の例は、比較的に非透過性のものであり、すなわち光透過率値は約20%以下、好ましくは約10〜約20%の範囲である。好ましい補助成分は、約50μ以下の平均粒径を有する真珠光沢のある非干渉小板である。そのような材料の一例は、Biron B−50(Rona)の商品名で入手可能な、約9〜15μの平均粒径を有する小粒径オキシ塩化ビスマスである。好ましい実施形態において、小板は、着色剤または顔料含有の非干渉小板である。多くの場合、その色は、1種または複数の酸化鉄の存在によって付与される。一例として、この種の特に有用な一成分は、鈍い、光沢のない銀白色の小板である。特に有用な補助成分は、雲母、酸化鉄、および二酸化チタンを含む多層小板である。市販され入手可能なこの種の製品の一例は、Merck KgaA製のColorona(登録商標)Patina Silverである。この材料は、約18〜25μの範囲の平均粒径を有する。直前に記載した小板は主として濃い灰色であるが、異なる色のついた有機または無機顔料、特に異なる色の酸化鉄を含有する同様の小板を用いて、皮膚の有色斑点を相殺するのに有用な可能性のある異なる色の暗色成分、たとえば赤色のきずを相殺するための緑色、黄色、または青色、あるいは青色のきずを相殺するための赤色を生成することができる。
【0013】
この種の有用な補助成分の他の例は、基本組成物の灰色を相殺するもの、すなわち、いっそう自然な肌色を組成物に提供するものである。特に好ましい任意選択の一成分は、茶色、青銅色、または銅色の反射透明顔料である。この種の顔料の有用な顔料の例は、上に記載した適切な透過率および反射率特性を有する任意の茶色小板顔料、あるいは任意の反射性茶色、青銅色、または銅色金属粉、たとえば純銅粉などである。この目的のために用いられる特に好ましい顔料は、主として酸化鉄、特に赤色酸化鉄、およびアルミナを含む小板型顔料である。この種の材料は、Cardre IncからPearl Copper 1000の名称で市販され入手可能であり、これは約93%の赤色酸化鉄と約7%のアルミナを含む。
【0014】
非干渉補助成分と組み合わせて用いることのできる追加の有用な着色成分には、干渉合成シリカフレーク、特に金属酸化物で被覆されたシリカフレークが含まれる。そのような製品の例は、視角に応じてライラック赤から銀色、緑青色を付与する、Xirona(登録商標)Magic Mauveの商品名で市販されているようなルチル型二酸化チタンおよび酸化スズ(IV)で被覆されたシリカフレーク、あるいは銀赤色から緑金色を付与する、ルチル型二酸化チタンで被覆されたシリカフレーク、Xirona(登録商標)Nordic Sunset、並びに赤金色からブロンズ、緑金色のXirona(登録商標)Indian Summerとして販売されているような酸化鉄で被覆されたシリカフレークである。それぞれRonaから入手可能であり、5〜50μの粒径を有する。他の類似の顔料は、Xirona(登録商標)Caribbean Blueであり、シリカ、二酸化チタン、および雲母の組み合わせである。組成物に追加の色を付与するため、並びにたとえば酒さ、または皮膚の色に影響を及ぼす他の皮膚状態に冒された皮膚に見出されるような、皮膚の変色または一様でない肌色を相殺するために、上述の顔料のいずれか1種、または組み合わせを用いることができる。
【0015】
必須成分と同様に、用いられる補助成分の量は、通常、約.01〜約10%の範囲であるが、上述のとおり、所望の透過率および反射率の値を達成する成分の組み合わせが、用いられる成分の絶対量を規定することよりも重要である。
【0016】
必須成分および補助成分の効果を増強するために、または組成物の審美性を改善するために、組成物に追加の化粧品材料を用いることもできる。すべての追加成分は、本質的成分によってすでに確立された透過率および反射率値を干渉しないように慎重に選択されるべきであることは、前述の議論から明らかなはずである。一般的に言えば、具体的に使用が禁止される材料はないが、この追加成分は、薄い自然な効果が失われるほどまで組成物を不透明にするのを回避するために、透明であるか、ほぼ透明であることが好ましい。特定の目的のために多少不透明な材料が所望である可能性のある場合、全体的に不透明性となることを回避するために、少量の使用が推奨される。一般に、この製剤に用いられる残りの成分は、組み合わせて約20〜約70%の範囲の光透過性レベルを示すべきである。
【0017】
有用な追加成分の一例は、1種または複数の軟焦点(soft focus)粉末である。これらの粉末の存在により、皮膚上で光が散乱または拡散されることによって、鏡成分の光学的効果が増強される。そのような粉末の例には、これに限定されるものではないが(市販により入手可能な供給源の例)、ホウケイ酸カルシウムアルミニウム(Luxsil(商標))、PMMA(Microsphere M−100)、ポリエチレン(ポリエチレンCI 2080)、メタクリル酸メチルクロスポリマー(Covabeads LH85)、ナイロン12(Orgasol 2002 O Nat Cos C)、またはエチレン/アクリル酸コポリマー(Flobeads EA209)を含む粉末がある。これらの粉末が用いられるとき、全組成物の約.001%〜約20重量%、好ましくは約1%〜約10重量%の量で存在する。
【0018】
本発明の組成物は、任意の種類の化粧品、たとえばカラー化粧品、またはトリートメント製品のベースとして用いることができる。一般にトリートメント製品は、通常、追加の着色剤の存在を必要としないが、カラー化粧品として用いられるとき、様々な化粧の色合いを作り出すために、追加の顔料成分を混合することが望ましい可能性がある。用いる顔料の種類は、この目的のために通常用いられる任意のものであることができ、たとえば天然着色剤、並びに合成モノマーおよびポリマー着色剤を含む有機着色剤であることができる。代表的な有機顔料は、フタロシアニンブ ルーおよびグリーン顔料、ジアリリドイエローおよびオレンジ顔料、並びにトルイジンレッド、リソ(litho)赤、ナフトールレッドなどのアゾ型赤色および黄色顔料、並びに茶色顔料である。アルミナ、バリウム、またはカルシウム水和物など、不溶性基材上での有機染料の析出および吸収によって形成される顔料であるレーキも有用である。特に好ましいレーキは、主としてFD&CまたはD&Cレーキ、およびそれらの混合物である。ブロモ染料およびフルオレセイン染料などの染色剤も用いることができる。
【0019】
顔料は無機であることもでき、無機顔料には、酸化鉄(黄色、赤色、茶色、または黒色)、フェロシアン化第二鉄アンモニウム(青色)、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、酸化クロム(緑色)、タルク、レシチン変性タルク、ゼオライト、カオリン、レシチン変性カオリン、二酸化チタン(白色)、酸化亜鉛、およびそれらの混合物が含まれる。透明金属酸化物被覆シリカビーズも有用である。金属酸化物、特に鉄およびチタン酸化物は、化粧品、特にファンデーションおよびコンシーラーのもっとも一般的な色成分である。しかしながら、本発明の系の主要な長所の1つは、化粧を重く不透明にし、したがって皮膚の外観にやや不自然さを残す金属酸化物顔料を多量に存在させることなく、非常に有効なコンシーラーを創出できることである。典型的なコンシーラーでは、金属酸化物は典型的に少なくとも約15〜25%の量で存在するが、本発明の組成物では、はるかに低量で実質的に同等の効果を得ることができる。実際、金属酸化物顔料をまったく含まない製品で、許容される隠蔽効果を得ることができる。しかしながら、より伝統的な化粧品タイプのコンシーラーを製造することが好ましい場合、本発明の組成物は0超〜約15%の金属酸化物を含むことができ、多くの場合、わずか約1〜約5%の金属酸化物を含み、粉末組成物ではこの範囲の下限量が用いられる。本発明の好ましい実施形態において、用いられる1種または複数の金属酸化物は、透明な典型的に非常に小粒径(すなわち、サブミクロン)のもの、またはナノ顔料である。小粒径顔料ではなく、伝統的な顔料が用いられる場合、この範囲の下限が好ましいが、透明顔料の場合、組成物の薄さを妨げることなく高レベルで用いることができる。
【0020】
この組成物は、いくらかの光沢を付与するが、明白な輝きは付与しない1種または複数の板状、非球状粉末の混合によって利益を得る可能性がある。この効果の最大の利益を得るために、この粉末は、好ましくは無着色であり、約2〜50μ、より好ましくは約3〜20μ、もっとも好ましくは約3〜6μの比較的小さい平均粒径を有する。そのような粉末の例には、これに限定されるものではないが、オキシ塩化ビスマス、窒化ホウ素、硫酸バリウム、雲母、絹雲母、白雲母、合成雲母、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、板状酸化鉄、アルミニウムなどの金属粉、ラウロイルリシン、および板状タルクが含まれ、ただしこの製品に用いられるこれらの材料は上述の光透過率の要件を満たさない。これらの粉末が用いられるとき、これらは本質的に充填剤として存在し、したがって上に挙げた必須成分および好ましい成分を除く製品の残部の大部分を構成することができ、したがってその量は、組成物の残部を構成するのに必要とされる任意の量であることができ、ただしここでも製品の薄さを保持できる量で用いられる。好ましい透過率は、全体で少なくとも約50%であるべきであり、特に好ましくは、少なくとも約75%である。この組成物に用いられる任意の顔料または粉末に関して、それらは表面処理されていても、されていなくてもよいことに留意されたい。
【0021】
本明細書を通じて繰り返したとおり、必須成分および好ましい成分のそれぞれに提供した量は、一般的な指針としてのみ提供される。各成分の相対量の決定は、選択されたその状況において、一成分が上に詳細に定義した必要とされる光透過率および光反射率特性をもたらすかどうかを二次的に決定する。当分野の技術者であれば、上記の指針を考慮して、最終製品を最適化し、特に粉末製品と液体製品との間の媒体の相違を補うために、所定の透過率/反射率の基準の範囲内にある量の材料を様々な量で組み合わせることができることを容易に理解するであろう。したがって、当分野の技術者は、単純に最終的な組み合わせが確実に本明細書に記載の光透過率および反射率の要件を満たすようにすることによって、機能的製品を得るためにそれらの割合を常套的に変更できる。指針として、本明細書の種々の実施例に示すとおり、透過率と反射率の有用な範囲は、1〜5:1、好ましくは2〜3:1の範囲である。
【0022】
この組成物は、典型的に化粧品製剤に用いられる他の成分を含むこともでき、たとえば、抗酸化剤、ビタミン、日焼け止め、セルフタンニング剤、乾燥肌防止剤、美白剤、老化防止剤などの活性成分、並びに皮膚軟化剤、保湿剤、充填剤、増粘剤、乳化剤、懸濁化剤などの不活性成分である。化粧品成分の総合的なリストは、その内容を参照により本明細書の一部とする、Cosmetics,Toiletries and Fragrance Association刊行のInternational Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook、第9版に見出すことができる。この組成物は、皮膚のきずを隠蔽することが望ましい任意の状況で用いることができる。その例には、これに限定されるものではないが、皮膚の変色、皮膚の色調むら、酒さ、濃い影、しわ、およびひだに対する適用が含まれる。トリートメント製品としてのこれらの組成物の特に有用な適用例は、美白活性剤を添加する、または添加しない美白製品としての適用である。美白活性剤を含まずに、この組成物は単独で、皮膚から実際には斑点を除去しないにもかかわらず、即座に目に見える効果を伴って濃い斑点の外観を隠蔽するという点で、伝統的な美白組成物と実質的に同じ効果を提供する。したがって、この組成物は、化学増白剤を含有する組成物の興味深い代替物、または併用トリートメントを提供する。
【0023】
媒体(vehicle)の形態は重要でなく、局所適用に典型的に用いられる任意の形態であることができる。媒体は、湿性または乾性、液体または固体、無水または水性であることができ、エマルション(水中油型、油中水型)、固形パウダー、ルースパウダー、ホットポア(hot pour)、懸濁剤、またはスプレーであることができる。本質的に、媒体は、皮膚への適用に有用である任意の形態を取ることができる。局所製剤の分野は充分に発達しており、方法および原理は、たとえばそれぞれの文書の内容を参照により本明細書の一部とする、Remington's Pharmaceutical Sciences、A.R.Gennaro編、第20版、2000、またはHarry's Cosmeticology、M.Rieger編、第8版、2000に開示されている。しかしながら、この組成物の特に有用な形態は、水およびシリコーンエマルション、好ましくはシリコーン中水型エマルションであり、シリコーン相は、好ましくはシクロメチコン、ジメチコン、フェニルトリメチコン、またはそれらの任意の組み合わせを含む。この形態において、特に好ましくは、この組成物はさらにシリコーン相に少なくとも1種のシリコーンエラストマーを含む。任意のシリコーンエラストマーを用いることができるが、しかしながら、ポリシリコーン−11、またはジメチコンクロスポリマー、たとえばジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、ジメチコン/フェニルビニルジメチコンクロスポリマー、ラウリルジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー、ラウリルジメチコン/コポリオールクロスポリマー、またはジメチコン/コポリオールクロスポリマーなどの1種または複数のエラストマーを用いるのが特に好ましい。この種のエラストマーは、Grant IndustriesまたはShin−EtsuからKSGシリーズとして市販され入手可能である。シリコーンエラストマーが用いられるとき、それらは約1〜約10重量%、好ましくは約4〜8重量%の量で用いられる。
【0024】
すでに述べたように、この組成物は、クリーム、ローション、ゲル、パウダー、スティック、スプレーなどとして、スキンケア活性剤を含むトリートメント製品として用いることができ、あるいは口紅、リップグロス、リップライナー、アイシャドウ、頬紅、ファンデーション、コンシーラー、アイライナー、または他の任意の典型的なカラー製品の形態でカラー化粧品として用いることができる。
【0025】
本発明を、以下の非限定的な実施例によってさらに例示する。
【実施例1】
【0026】
この実施例は、候補化粧品材料によって示される光透過率および光反射率の量を求めるために用いられる方法を記載する。図1は、この手順を図式によって例示する図である。
【0027】
A.試料の調製
Kirker Enterprises、Paterson、NJから入手可能な透明なネイルラッカーベースに対象となる材料を混合することによって、試験する試料を調製する。最初の試験試料として、試験材料を5%含有する試料の試験が推奨される。10cm×10cm×2mmのガラスプレートを風袋計測し、ガラスの上に2gの試料を加える。別のガラスプレートを用いて、試料をガラスに広げる。試料を含有するガラスプレートの重さを再び計測する。1〜1.2gの試料が、均一な皮膜としてガラス上に残存する。
【0028】
B.装置
Nicholas Illuminator、Fisher Product No.BL 31−33−05−28、この照明器は35mmスポット@2800ケルビンを投影する。
【0029】
Fisher Scientific Foot Candle Meter、I×10ルクスに設定、FC Fast 2000
C.手順
(i)光透過率の測定
光学ベンチを用意し、その上に45°の角度で、試料から1インチ離して光源を置く。光検出器を、試料から正確に1インチ離し、光源に対してガラスと反対側に置く。検出器は、試料から45°の角度にあり、光源と水平に配列させる。光源のスイッチを入れ、検出器に安定した読取値が記録されるまでそのままにする。この状態に達したとき、対照読取値Tを、試験材料が存在しないラッカー被覆ガラス上で取る。試験読取値Tを、試験材料を含むラッカー被覆ガラス上で取る。次式に従って、透過率パーセントを算出する。100(T/T)=透過率%。好ましくは、透過率の信頼できる指標を得るために、各読取値を少なくとも2回取り、2つの試験の平均を取る。
【0030】
(ii)光反射率の測定
光源を、45°の角度で試料から1インチ離して置く。光検出器を、45°の角度で試料から1インチ離し、試料に対して光源と同じ側に置く。光源からの光は試料を照らし、検出器に反射する。光源で単純なミラーを照らし、検出器の反射率の読取値を記録することによって、対照読取値Rを得る。同じ方法であるが、ただし試料被覆ガラスを用い、光源で試料を照らし、検出器の反射率の読取値を記録することによって、試験読取値Rを行う。次式に従って、反射率パーセントを算出する。100(R/R)=透過率%。
【0031】
表1は、本発明の組成物で用いるための候補材料で得られた試料読取値を例示する。
【表1】

【実施例2】
【0032】
この実施例は、本発明の液体ファンデーション/コンシーラーを記載する。
【0033】
材料 重量%
I相
フェニルトリメチコン/クオタニウム−18ヘクトライト/
クエン酸トリエチル 2.00
フェニルトリメチコン 6.00
セチルPEG/PPG−10/1ジメチコン/イソステアリン酸
ポリグリセリル−4/ラウリン酸ヘキシル 0.50
プロピルパラベン 0.10
二酸化チタン/トリエトキシカプリリルシラン 1.86
黄色酸化鉄 0.92
赤色酸化鉄 0.157
黒色酸化鉄/トリエトキシカプリリルシラン 0.053
超微細二酸化チタン 2.00
II相
シクロメチコン 7.50
III相
シクロメチコン 15.00
ビスPEG/PPG−14/14ジメチコン/シクロメチコン 3.00
IV相
精製水 26.10
1,3−ブチレングリコール 7.00
ラウレス−7 0.15
フェノキシエタノール 0.70
硫酸マグネシウム 2.00
V相
アルミナ/二酸化チタン 2.00
溶融非晶質シリカおよび無機酸化物** 1.00
雲母/酸化鉄/二酸化チタン*** 0.50
雲母/ミリスチン酸マグネシウム 4.00
酸化鉄/アルミナ**** 0.50
Xirona(登録商標)silver、Merck
**Prizmalite(商標)solid microspheres
***Colorona(登録商標)patina silver、Merck
****Cardre Pearl Copper 1000
【実施例3】
【0034】
この実施例は、本発明の別の液体コンシーラーを記載する。
【0035】
材料 重量%
I相
水 適量
ヒアルロン酸(1%) 11.25
ポリソルベート40 0.60
II相
シクロメチコン/ポリシリコーン−11(6.5%) 75.00
III相
PEG−10ジメチコン 2.50
IV相
メチルパラベン 0.25
フェノキシエタノール 0.60
水/水酸化ナトリウム(30%) 0.025
V相
アルミナ/二酸化チタン 0.60
溶融非晶質シリカおよび無機酸化物** 0.60
雲母/酸化鉄/二酸化チタン/トリエトキシカプリルシラン*** 0.012
雲母/ミリスチン酸マグネシウム 0.60
酸化鉄/アルミナ**** 0.06
二酸化チタン/シリカ/雲母 1.90
HDI/トリメチロールヘキシルラクトンクロスポリマー 1.25
オキシ塩化ビスマス 0.60
Xirona(登録商標)silver、Merck
**Prizmalite(商標)solid microspheres
***Colorona(登録商標)patina silver、Merck
****Cardre Pearl Copper 1000
【実施例4】
【0036】
この実施例は、ガラスビーズおよび小板成分を含有する、本発明の化粧/コンシーラー粉末組成物を例示する。
【0037】
材料 重量%
I相
雲母/ミリスチン酸マグネシウム 40.28
ラウロイルリシン 8.87
ステアリン酸亜鉛 2.00
透明黄色酸化鉄/トリエトキシカプリリルシラン 2.00
透明赤色酸化鉄/トリエトキシカプリリルシラン 1.00
黒色酸化鉄 0.50
メチルパラベン 0.30
ブチルパラベン 0.05
プロピルパラベン 0.10
ソルビン酸カリウム 0.20
パルミチン酸オクチル 0.20
オクタン酸セチル 0.20
II相
雲母/ミリスチン酸マグネシウム 17.20
雲母/レシチン 15.50
ホウケイ酸カルシウムアルミニウム/シリカ 5.60
アルミナ/二酸化チタン 5.00
オクタン酸セチル 0.50
パルミチン酸オクチル 0.50
Cadre hollow glass microspheres
【実施例5】
【0038】
この実施例は、ガラスビーズ、小板成分、および補助成分を含有する、本発明のさらなる化粧/コンシーラー粉末組成物を例示する。
【0039】
材料 重量%
I相
雲母/ミリスチン酸マグネシウム 43.28
ラウロイルリシン 5.00
ステアリン酸亜鉛 2.00
透明黄色酸化鉄/トリエトキシカプリリルシラン 2.00
透明赤色酸化鉄/トリエトキシカプリリルシラン 1.00
黒色酸化鉄 0.50
メチルパラベン 0.30
ブチルパラベン 0.05
プロピルパラベン 0.10
ソルビン酸カリウム 0.20
パルミチン酸オクチル 0.20
オクタン酸セチル 0.20
II相
雲母/ミリスチン酸マグネシウム 17.20
雲母/レシチン 15.50
ホウケイ酸カルシウムアルミニウム/シリカ 5.60
アルミナ/二酸化チタン 2.00
雲母/酸化鉄/二酸化チタン 1.00
酸化鉄/アルミナ 0.20
オキシ塩化ビスマス 2.67
オクタン酸セチル 0.50
パルミチン酸オクチル 0.50
Biron B−50、Rona
【実施例6】
【0040】
この実施例は、顔料を含まない、本発明の美白トリートメント製品を示す。
【0041】
材料 重量%
I相
雲母/ミリスチン酸マグネシウム 40.28
ラウロイルリシン 8.07
ステアリン酸亜鉛 2.00
メチルパラベン 0.30
ブチルパラベン 0.05
プロピルパラベン 0.10
ソルビン酸カリウム 0.20
パルミチン酸オクチル 0.20
オクタン酸セチル 0.20
II相
雲母/ミリスチン酸マグネシウム 17.20
雲母/レシチン 15.50
ホウケイ酸カルシウムアルミニウム/シリカ 5.60
アルミナ/二酸化チタン 5.00
酸化鉄/アルミナ 0.30
オキシ塩化ビスマス 3.00
雲母/酸化鉄/二酸化チタン 1.00
オクタン酸セチル 0.50
パルミチン酸オクチル 0.50
【実施例7】
【0042】
この実施例は、皮膚のきずを隠蔽しながら、きずのない皮膚を清浄で自然なままにしておく、本発明の組成物の有効性を示す。
【0043】
清浄な皮膚の色を測定し、化粧をした皮膚の色、並びに加齢斑の色とそれを比較することによって、有効性を求める。試験参加者(panelist)は試験日に化粧および保湿剤をつけないように指示される。製品適用前(基準)および製品適用直後に評価を行う。Nikon M3デジタルカメラを用いて、顔の左および右の近接写真を撮影する。再現性を確実にするために、試験参加者の頭をヘッドレストに載せる。カメラは32Fストップで試験参加者から2フィートに配置する。写真をPhotoshop6.1で評価する。カラーチャンネル(RGB)をLABカラーチャンネルに変える。L(反射率)値を求め、顔の異なる領域で比較する。このパラメータは明暗の対比を表すので、L値は本発明の実証にもっとも適している。
【0044】
清浄な皮膚のL値と化粧をした同じ皮膚のL値との比較では、それらの値の比が1に近いほど、化粧をした皮膚の色が清浄な皮膚と類似している。前述の実施例において、清浄な皮膚と化粧をした皮膚の比は、.98である。化粧をしない加齢斑と化粧をした同じ斑点の比較では、その比が1から遠ざかるほど、清浄な皮膚の加齢斑と化粧で覆った同じ加齢斑との色の相違が大きい。清浄な皮膚の加齢斑と化粧をした加齢斑との比は、1.09である。周囲の皮膚と加齢斑との比の測定において、比が1に近いほど、その皮膚と加齢斑は色が類似している。加齢斑に対する清浄な皮膚の比を計算すると、その比は0.86であり、加齢斑に対する化粧した肌の比は0.96である。
【0045】
これらの結果は、本発明の組成物が、顔のきずの外観を低減、または顔のきずを隠蔽し、同時に化粧をした皮膚が化粧をしていない清浄な皮膚と実質的に同じに見えるようにすることにおいて非常に有効であることを示している。言い換えれば、この化粧を顔全体に適用すると、色の濃い斑点を隠蔽することができ、皮膚の残りの部分は自然で生き生きとした、化粧をしていない外観のままとなる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の透過率および反射率パラメータの設定および測定を図式により例示した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚に局所適用するための組成物であって、(a)透明成分と、(b)25μ以下の平均粒径を有する非干渉小板成分であって、前記小板が約20%〜約70%の光透過率値、および約10%〜約20%の光反射率値を示す小板成分とを含む組成物。
【請求項2】
約20%以下の光透過率値を有する非干渉小板成分である、少なくとも1種の補助成分(c)をさらに含む請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
透明成分が、ガラスビーズまたはミクロスフェアである請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
小板(b)が、アルミナフレークである請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
小板が、約15〜約22μの平均粒径を有する二酸化チタン被覆アルミナフレークである請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
非干渉成分(c)が、約50μ以下の平均粒径を有する真珠光沢小板である請求項2に記載の組成物。
【請求項7】
非干渉成分が、オキシ塩化ビスマスである請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
小板(c)が、雲母、少なくとも1種の酸化鉄、および二酸化チタンを含む請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
小板(c)が、酸化鉄およびアルミナを含む金属性小板である請求項6に記載の組成物。
【請求項10】
干渉シリカフレーク顔料である、追加の補助成分(d)を含む請求項2に記載の組成物。
【請求項11】
(a)ガラスビーズまたはミクロスフェア並びに(b)25μ以下の平均粒径を有する小板であって、約20%〜約70%の光透過率値、および約10%〜約20%の光反射率値を示す非干渉小板を含み、場合によって(c)約20%以下の光透過率値を有する非干渉真珠光沢小板または金属性小板および(d)干渉シリカフレーク顔料を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
少なくとも1種の金属酸化物顔料を約15%以下の量で含む請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
金属酸化物が、ナノ顔料である請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
美白製品である請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
皮膚に局所適用するための組成物であって、約4.5ミクロンの平均粒径、約13ミクロンの最大粒径、および約1.51の屈折率を有する中実ガラス球体である、少なくとも1種の透明成分を含む組成物。
【請求項16】
(a)中空ガラス球体、並びに(b)約30〜約70%の光透過率値、および約14〜約20%の光反射率値を有する非干渉小板を含む局所用粉末組成物。
【請求項17】
小板(b)の光透過率値が、約30〜約45%であり、光反射率値が、約14〜約18%である請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
約20%以下の光透過率値を有する非干渉小板成分である、少なくとも1種の補助成分(c)をさらに含む請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
(a)中実ガラス球体、並びに(b)約20〜約70%の光透過率値、および約10〜約14%の光反射率値を有する非干渉小板を含む局所用液体組成物。
【請求項20】
小板(b)の光透過率値が、約20〜約30%であり、光反射率値が、約10〜約12%である請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
約20%以下の光透過率値を有する非干渉小板成分である、少なくとも1種の補助成分(c)をさらに含む請求項19に記載の組成物。
【請求項22】
水およびシリコーンのエマルションである請求項18に記載の組成物。
【請求項23】
シリコーン中水型エマルションである請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
少なくとも1種のシリコーンエラストマーをさらに含む請求項22に記載の組成物。

【図1】
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【公表番号】特表2006−508982(P2006−508982A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−553745(P2004−553745)
【出願日】平成15年11月13日(2003.11.13)
【国際出願番号】PCT/US2003/036550
【国際公開番号】WO2004/045524
【国際公開日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【出願人】(598173764)カラー アクセス,インコーポレイティド (14)
【Fターム(参考)】