説明

通信システム、通信方法、基地局、及び移動局

【課題】フェムト基地局の登録移動局のスループットを向上させると同時に、登録外移動局に及ぼす干渉を低減する。
【解決手段】第1基地局に登録されていない移動局が第2基地局と通信を行う通信システムにおいて、移動局は、第1基地局が送信する無線信号と第2基地局が送信する無線信号を受信する受信部と、受信した無線信号に関する受信信号情報を送信する送信部と、を提供し、第1基地局は、移動局が送信した受信信号情報を受信する受信部と、受信信号情報に基づいて、無線信号を間欠送信する送信部と、を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の発明は通信システム、通信方法、基地局、及び移動局に関する。
【背景技術】
【0002】
ビルの隙間、屋内、地下街や高層エリアなどの電波状況が悪いエリアを解消するためにフェムト基地局がある。フェムト基地局は、家庭やSOHO(Small Office/Home Office)などの小規模オフィス等に設置され、半径数十m程度の限られた範囲をカバーする。また、フェムト基地局は、家庭内の固定電話に繋がっている固定回線、つまり電話回線や光ファイバー、CATV(Common Antenna TeleVision)用ケーブルなどの一般回線を介して携帯電話のコアネットワークと接続される。
【0003】
図1のように、上述のフェムト基地局が形成するセル(フェムトセル)と、マクロ基地局が形成するセル(マクロセル)とは、重複することがある。
【0004】
これは、フェムト基地局を、マクロセル外の不感地帯のみでなく、マクロセル内にも設定することで、マクロセル内の電波状況が悪い場所等の通信環境を改善するためである。
【0005】
また、増大する音声やデータ通信のトラフィックに対して設備の増強を強いられる中、フェムト基地局を導入することによって、マクロ基地局を増設するよりもコストを抑えられ、携帯電話のコアネットワークへの負荷も下げられることから、多くの携帯電話事業者は、フェムト基地局が普及していくことを期待している。よって、携帯電話事業者は、フェムト基地局を普及していくために、個人が容易に購入可能なフェムト基地局を提供していくことが考えられる。
【0006】
上記の購入可能なフェムト基地局については、購入したユーザーによって登録された移動局に対してのみ通信を行うユーザー制限を設けることが提案されている。
【0007】
図2は、ユーザー制限があるフェムト基地局と移動局との通信状況を示した概要図である。
【0008】
フェムト基地局21は、個人ユーザーによって購入することが可能なフェムト基地局であり、図中23をフェムト基地局21に登録することによって、フェムト基地局21は、登録移動局23との通信を許可する。つまり、フェムト基地局21は、通信を許可する移動局を、自局に登録されている移動局のみに制限している。
【0009】
よって、登録外移動局24がフェムトセル22内に存在する場合であっても、フェムト基地局21と登録外移動局24とは通信することが出来ない。このような登録外移動局24にとって、フェムト基地局21が送信する無線信号は、干渉となってしまう恐れがある。
【0010】
図3は、フェムト基地局の無線信号による干渉の問題を示した概要図である。
【0011】
図中33は、フェムト基地局32には登録されておらず、フェムト基地局32とは通信が許可されていない登録外移動局である。図中34はフェムト基地局32の登録移動局であり、フェムト基地局32との通信が許容されている。
【0012】
このとき、登録外移動局33は、フェムト基地局32の近くに存在するため、フェムト基地局32が登録移動局34に向けて送信している信号が登録外移動局33にとっても干渉になってしまう恐れがある。つまり、登録外移動局33はフェムト基地局32からの受信電力が大きい場所に存在したとしても、フェムト基地局32とは通信が許容されていないため、フェムト基地局32にハンドオーバーは出来ずに、マクロ基地局31と通信を行う。よって、登録外移動局33がフェムト基地局32に近づき、フェムト基地局32からの受信電力が大きくなれば大きくなるほど、フェムト基地局32からの信号は登録外移動局33にとって、干渉となってしまう。
【0013】
上記の課題を解決するために、マクロ基地局からの制御チャネルを受信する移動局の無線リソースが高い干渉を検知した場合に、干渉を検知した移動局がフェムト基地局に対して、干渉を低減するように求める要求を送信し、フェムト基地局が送信電力を低減する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特表2011-514040
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかしながら、上記の技術を適用すると、フェムト基地局を購入したユーザーに対して本来のサービスを提供できなくなってしまう可能性が考えられる。
【0016】
例えば、ユーザーが不感地帯をカバーするためにフェムト基地局を購入したとする。このとき、登録外移動局が当該フェムト基地局からの干渉を検知し、干渉低減要求をフェムト基地局に通知することで、フェムト基地局は、送信電力を小さくする。
【0017】
フェムト基地局が送信電力を小さくするということは、セル範囲を小さくし、カバーするエリアを狭めることと同等である。よって、フェムト基地局がセル範囲を小さくしてしまうと、フェムト基地局でカバー出来ていた不感地帯が一部復活してしまうことになり、復活した不感地帯のエリアに存在する登録移動局は、急に通信を遮断されてしまうこととなる。登録移動局のユーザーにとっては、せっかく個人的にフェムト基地局を購入して自宅に設置したとしても、第三者の指示により通信が不可能なエリアが自宅に発生してしまう危険性がある。これはフェムト基地局の購買意欲の阻害要因となりうる。
【0018】
しかし、フェムト基地局が今後増えていくことが予想されるため、登録移動局のみを考慮したフェムト基地局が増えることで、フェムト基地局がもたらす干渉の影響は大きくなる。つまり、干渉が大きくなることによって、公衆の場所でさえも登録外移動局の通信状況が悪くなってしまう可能性もある。
【0019】
開示の通信システム、通信方法、基地局、及び移動局の目的の一つは、上述した課題に鑑み創案されたものあり、フェムト基地局の登録移動局のスループットを向上させると同時に、登録外移動局に及ぼす干渉を低減することである。
【0020】
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成より導かれる作用効果であって、従来技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置づけることが出来る。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記課題を解決するため、本件開示の発明は、第1基地局に登録されていない移動局が第2基地局と通信を行う通信システムにおいて、移動局は、第1基地局が送信する無線信号と第2基地局が送信する無線信号を受信する受信部と、受信した無線信号に関する受信信号情報を送信する送信部と、を提供し、第1基地局は、移動局が送信した受信信号情報を受信する受信部と、受信信号情報に基づいて、無線信号を間欠送信する送信部と、を提供する。
【発明の効果】
【0022】
本件開示の発明によれば、フェムト基地局は、登録外移動局から受信する情報に基づいて、間欠送信を行うことによって、フェムト基地局は、セル範囲を縮小することなく、干渉低減を実施する。よって、本件開示の発明は、登録外移動局に与えている干渉を低減させつつ、登録移動局に対する通信も維持することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】フェムトセルとマクロセルとの関係を示す概要図
【図2】フェムト基地局と移動局との通信状況を示す概要図
【図3】フェムト基地局の干渉問題を示す概要図
【図4】第1実施形態に係る通信システムの概要図
【図5】第1実施形態に係る登録外移動局の機能ブロック図
【図6】第1実施形態に係る登録外移動局のハードウェア構成図
【図7】第1実施形態に係るフェムト基地局の機能ブロック図
【図8】第1実施形態に係るフェムト基地局のハードウェア構成図
【図9】第1実施形態に係る干渉低減要求用チャネルの一例を示す図
【図10】第1実施形態に係る登録移動局が干渉レベルを判定する際の処理・動作を示すフローチャート
【図11】第1実施形態に係るフェムト基地局のランダムアクセス機能部の処理・動作を示すフローチャート
【図12】第1実施形態に係るフェムト基地局のタイミング決定部の処理・動作を示すフローチャート
【図13】第2実施形態に係る通信システムの概要図
【図14】第2実施形態に係るフェムト基地局の機能ブロック図
【図15】第2実施形態に係るフェムト基地局のランダムアクセス機能部の処理・動作を示すフローチャート
【図16】第2実施形態に係るフェムト基地局の周波数決定部の処理・動作を処理・動作を示すフローチャート
【図17】第3実施形態に係る通信システムの概要図
【図18】第3実施形態に係る登録外移動局の機能ブロック図
【図19】第3実施形態に係るフェムト基地局の機能ブロック図
【図20】第3実施形態に係る登録外移動局の停止要求周波数決定部で決定するチャネルの一例を示す図
【図21】第3実施形態に係るフェムト基地局のチャネル決定部が決定する干渉低減要求用チャネルと周波数帯域の対応付けの一例を示す図
【図22】第3実施形態に係るフェムト基地局のランダムアクセス機能部の処理・動作を示すフローチャート
【図23】第3実施形態に係るフェムト基地局の周波数検出部の処理・動作を示すフローチャート
【図24】第4実施形態に係る通信システムの概要図
【図25】第4実施形態に係る登録外移動局の機能ブロック図
【図26】第4実施形態に係るフェムト基地局の機能ブロック図
【図27】第4実施形態に係るマクロ基地局の機能ブロック図
【図28】第5実施形態に係る通信システムの概要図
【図29】第5実施形態に係るフェムト基地局の送信停止を実行する無線信号の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0024】
<第1実施形態>
第1実施形態では、フェムト基地局の登録外移動局がマクロ基地局と通信を行う通信システムにおいて、登録外移動局は、フェムト基地局が送信する無線信号とマクロ基地局が送信する無線信号を受信し、受信した無線信号に関する情報を送信し、フェムト基地局は、移動局が送信した無線信号に関する情報に基づいて、フェムト基地局が無線信号を間欠送信する。
【0025】
つまり、第1実施形態では、登録外移動局が受信する無線信号に関する情報をフェムト基地局に通知することで、フェムト基地局が、干渉を受けている登録外移動局が存在することを認識する。
【0026】
そして、干渉を受けている登録外移動局が存在する場合に、フェムト基地局が間欠送信を行うことで、登録外移動局に対する干渉を低減する。
【0027】
また、フェムト基地局による干渉を低減するための技術として、フェムト基地局が間欠的に無線信号の送信停止を実施する。
【0028】
第1実施形態では、干渉低減要求を無線信号に関する情報の一例とするが、無線信号に関する情報は、干渉低減要求に限るものでは無く、例えば、マクロ基地局の受信電力や干渉の有無を示す情報等でも良い。
【0029】
図4〜図12を用いて、第1実施形態に係る通信システムを説明する。
【0030】
図4は、第1実施形態に係る通信システムの概要図である。
【0031】
図4が示すように、第1実施形態に係る通信システムは、フェムト基地局42の登録外移動局43がマクロ基地局41と通信を行う通信システムにおいて干渉低減を実現する。
【0032】
マクロ基地局41は、公衆基地局のことであり、1つの基地局では、数kmから十数kmの範囲に電波を放射することができる。この範囲のことをセルと呼ぶ。マクロ基地局41は、ビルやマンションの屋上、電柱や電話ボックスなどに設置され、郊外や山間部では、鉄塔を用いて設置されているものもある。
【0033】
フェムト基地局42は、上述したとおり、ビルの隙間、屋内、地下街や高層エリアなどの電波状況が悪いエリアを解消するための基地局である。フェムト基地局41は、家庭やSOHOなどの小規模オフィス等に設置され、半径数十m程度の範囲(フェムトセル)をカバーする。また、フェムト基地局は、家庭内の固定電話に繋がっている固定回線、つまり電話回線や光ファイバー、CATV用ケーブルなどを介してコアネットワークと接続される。
【0034】
さらに、フェムト基地局42は、個人ユーザー等で購入可能であり、当該フェムト基地局42に移動局44を登録することで、移動局44との通信を行う。例えば、購入したユーザーが所有する移動局のIDをフェムト基地局に記録することで登録することが可能になる。
【0035】
移動局43は、マクロ基地局41と通信を行っていて、フェムト基地局42にとっては登録外の移動局であり、フェムト基地局42は、移動局43との通信をしない。移動局44は、フェムト基地局42にとって、登録移動局であり、フェムト基地局42のセル範囲に属するときにはフェムト基地局42と通信を行う。
【0036】
以下、第1実施形態における通信システムの動作について説明する。
【0037】
移動局43は、フェムト基地局42が送信する無線信号が干渉となると判定した場合に、フェムト基地局42に対して、干渉低減要求を送信する。このとき、移動局43は、ランダムアクセスチャネルを用いて、干渉低減要求をフェムト基地局42に送信する。
【0038】
フェムト基地局42は、移動局43から干渉低減要求を受け取ると、無線信号の送信を停止するタイミングを決定し、決定したタイミングで周期的に無線信号の送信を停止することで間欠送信を実現する。
【0039】
干渉低減要求を通知する際に、ランダムアクセスチャネルを用いることは、本発明の特徴の1つである。
【0040】
従来技術では、ユニキャストメッセージ等でフェムト基地局に干渉低減要求を送信することとしているが、これは、ユーザー制限をもつフェムト基地局が認識できるかどうかは保証出来ない。
【0041】
なぜならば、フェムト基地局が、当該フェムト基地局に登録済みの移動局に対してのみ通信を許可するユーザー制限を設けている場合、フェムト基地局は、登録外の移動局からのアクセスを拒否する構成がとられる。よって、フェムト基地局に対して、登録外移動局がユニキャストメッセージを送信しても、フェムト基地局は内容を確認する以前に、当該メッセージを受け付けない。つまり、登録外移動局から送信されたメッセージであるとフェムト基地局が認識した時点で、フェムト基地局側で当該メッセージを廃棄してしまう可能性が高い。
【0042】
よって、従来技術では、干渉低減要求がフェムト基地局において認識されない限り、フェムト基地局が、送信電力を下げ、登録外移動局に対する干渉が緩和することもないので、干渉低減要求の通知にユニキャストメッセージを用いることは、登録外移動局にとって無駄な電力消費でしかない。
【0043】
ここで、本発明では、ランダムアクセスチャネルを使用することによって、この課題を解決する方法を提案する。
【0044】
また、仮に、ユニキャストメッセージを受信することを許可したとしても、フェムト基地局において、本来登録移動局のみで占有するべき無線リソースを登録外移動局が使用することとなり、これは登録移動局にとって好ましくない。
【0045】
本発明では、この課題についても、ランダムアクセスチャネルを用いることで解決する方法を提案する。
【0046】
なお、ランダムアクセスチャネルについては、図9の説明で後述する。
【0047】
上述の通信システムによって、干渉を受けている登録外移動局が存在する場合のみ、干渉低減を実現できる。
【0048】
図5は、第1実施形態に係るフェムト基地局の登録外移動局における機能ブロック図である。
【0049】
第1実施形態に係る登録外移動局50は、登録されていないフェムト基地局が送信する無線信号と、通信を行っているマクロ基地局が送信する無線信号とを受信し、受信した無線信号に関する情報 (本実施形態における干渉低減要求)をフェムト基地局に送信する。
【0050】
図5に示すように、第1実施形態に係る登録外移動局50は、アンテナ51と、受信部52と、測定部53と、干渉判定部54と、送信部55と、を備える。
【0051】
アンテナ51は、送信部55から出力される無線信号をマクロ基地局及びフェムト基地局に電波を媒体として発信し、また、マクロ基地局及びフェムト基地局から電波を媒体として送信される信号を受信して、無線信号を受信部52に出力する。
【0052】
受信部52は、アンテナ51を介して、マクロ基地局及びフェムト基地局が送信する無線信号を受信し、受信した無線信号を、測定部53に出力する。
【0053】
測定部53は、マクロ基地局から受信した信号及びフェムト基地局から受信した信号それぞれの受信電力を測定する。
【0054】
ここで、受信電力の測定方法としては一般的に基地局から送信されるパイロット信号を利用する方法が知られている。
【0055】
基地局は少なくとも周辺セル間では固有となる信号パターンをパイロット信号として常時送信している。セル固有のパイロット信号パターンとしては例えば長周期の擬似乱数や、セル間で直交する系列などが用いられる。移動局は受信電力を測定したい基地局について、パイロット信号を相関演算により除去し、これを平均・二乗することで他セルからの干渉や雑音の影響を抑圧した受信電力を推定することが出来る。
【0056】
測定部53は受信部52より入力された無線信号について前記の処理により各基地局からの受信電力を測定し、それぞれ干渉判定部54に入力する。
【0057】
また、ここでは、マクロ基地局及びフェムト基地局から受信する無線信号それぞれの受信電力を測定することとしたが、マクロ基地局とフェムト基地局の何れか一方の受信電力を測定しても良いし、マクロ基地局からの受信信号の誤り訂正率やS/N比を測定しても良い。
【0058】
干渉判定部54は、測定部53から入力された測定結果に基づいて、マクロ基地局から受信した無線信号の干渉レベルを判定する。例えば、干渉判定部54は、フェムト基地局の無線信号の受信電力が、マクロ基地局の無線信号の受信電力より大きくなった場合に、フェムト基地局が送信する無線信号が干渉となっていると判定する。
【0059】
しかし、判定方法は上記の判定方法に限らない。例えば、マクロ基地局の受信電力が閾値以下になったとき、干渉レベルが大きいと判定しても良いし、誤り訂正率やS/N比等を用いても良い。
【0060】
そして、干渉判定部54は、マクロ基地局から受信する干渉レベルに応じて、干渉低減要求を送信部55に出力する。つまり、フェムト基地局が送信する無線信号が干渉となると判定した場合に、干渉を低減するように要求する干渉低減要求を送信部55に出力する。
【0061】
送信部55は、フェムト基地局に対して、干渉判定部54から入力された干渉低減要求を、アンテナを介して送信する。ここで、送信部55は、予めフェムト基地局において決定する干渉低減要求の送信に使用するチャネルを用いて、フェムト基地局に対して干渉低減要求を送信する。例えば、ランダムアクセスチャネルの一部を用いて、干渉低減要求を送信する。
【0062】
また、本実施形態では、登録外移動局が、アンテナを介してフェムト基地局に無線信号に関する情報を送信することとしたが、当該移動局と通信を行っているマクロ基地局に対して無線信号に関する情報を送信し、マクロ基地局が、上位局を介して、該フェムト基地局に送信しても良い。
【0063】
図6は、第1実施形態に係る登録外移動局におけるハードウェア構成図である。
【0064】
図6に示すように、移動局60は、アンテナ601と、RF部602と、ベースバンド機能部603と、CPU604と、を備える。さらに、RF部602は、デュープレクサ605と、ダウンコンバータ606と、ADC607と、DAC612と、アップコンバータ613と、を備え、ベースバンド機能部603は、復調器608と、復号器609と、符号化部610と、変調器611と、を備える。
【0065】
アンテナ601は、RF部602から出力される送信信号をマクロ基地局及びフェムト基地局に電波を媒体として発信し、また、マクロ基地局及びフェムト基地局から電波を媒体として送信される信号を受信して、受信信号をRF部602に出力する。
【0066】
RF(Radio Frequency)部602は、所定の通信方式で送信するデータを高周波信号に変換してアンテナ601から送信したり、アンテナ601から入力された高周波信号をデータ信号に変換したりするものである。なお、RF部602における処理は、デュープレクサ605と、ダウンコンバータ606と、ADC607と、DAC612と、アップコンバータ613と、で実現される。
【0067】
デュープレクサ605は、送受信のアンテナを1本で共有するためのものであり、送信経路と受信経路を電気的に分離する。
【0068】
ダウンコンバート606は信号が入力されると、入力された電波を処理しやすい中間周波数に変換する。そして、変換した中間周波数の無線信号をADC607に出力する。
【0069】
ADC(Analog to Digital Converter)607は、アナログ−デジタル変換器のことで、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換してベースバンド機能部603に受信信号を出力する。
【0070】
DAC(Digital to Analog Converter)612は、デジタル−アナログ変換器のことで、ベースバンド機能部603から入力された変調信号を、アナログ信号に変換し、アップコンバータ613に出力する。
【0071】
アップコンバータ613は、入力された変調波を目的の周波数に上げ、デュープレクサ605に出力する。
【0072】
ベースバンド機能部603は、RF部602から入力される信号を復調や復号し、CPU604に出力する。さらに、CPU604から入力されたデータ信号を、符号化や変調を行い、RF部602に出力する。なお、本実施形態におけるベースバンド機能部603は、復調器608と、復号器609と、符号化器610と、変調器611と、で構成され、図5における受信部52は、復調器608と復号器609とで実現され、図5における送信部55は、符号化器610と変調器611とで実現される。
【0073】
復調器608は、RF部602から入力された受信信号である変調信号を復元し、復調データとして、復号器609に出力する。復調は各変調方式に対応して実行する。
【0074】
復号器609は、復調器608から入力される復調データである符号化されているデータ信号を復号化し、復号データとしてCPU604に出力する。
【0075】
CPU(Central Processing Unit)604は、各種機能部の制御を行う構成の一例であって、アプリケーションプログラム等を実行することにより、各種機能部の制御やメモリへのデータの読込み・書込み等を行う。なお、本実施形態における図5の測定部53と干渉判定部54の機能はCPU604によって実現される。
【0076】
符号化器610は、CPU604から入力された信号を所定の規則に従って符号化を実行し、符号化データとして、変調器611に出力する。変調器611は、符号化器610から入力された符号化データをデジタル変調し、RF部602に出力する。
【0077】
図7は、第1実施形態に係るフェムト基地局の機能ブロック図である。
【0078】
第1実施形態に係るフェムト基地局は、登録外移動局が受信する無線信号に関する情報を受信し、無線信号に関する情報に基づいて、フェムト基地局が送信する無線信号を間欠送信する。
【0079】
図7に示すように、第1実施形態に係るフェムト基地局70は、アンテナ71と、受信部72と、ランダムアクセス機能部73と、タイミング決定部74と、送信部75と、を備える。更に、ランダムアクセス機能部73は、チャネル決定部76と、要求判定部77と、を備え、タイミング決定部74は、タイマー78を備える。
【0080】
アンテナ71は、送信部75から出力される無線信号を登録移動局及び登録外移動局に電波を媒体として発信し、また、登録移動局及び登録外移動局から電波を媒体として送信される無線信号を受信して、受信した無線信号を受信部72に出力する。
【0081】
受信部72は、アンテナ71を介して、登録移動局及び登録外移動局から無線信号を受信し、受信した無線信号をランダムアクセス機能部73に出力する。
【0082】
ランダムアクセス機能部73は、受信部72から入力された無線信号に、干渉低減要求が含まれているか否かを判定し、干渉低減要求が含まれている場合に、干渉低減要求をタイミング決定部74に出力する。このとき、ランダムアクセス機能部73は、後述する干渉低減要求用のランダムアクセスチャネルを監視することで、当該チャネルに干渉低減要求が含まれているか判定し、干渉低減要求が含まれている場合に、干渉低減要求をタイミング決定部74に出力する。また、ランダムアクセス機能部73における機能は、後述するチャネル決定部76及び要求判定部77によって実現する。
【0083】
チャネル決定部76は、登録外移動局が干渉低減要求を送信する際に使用するチャネルを決定する。本実施形態では、チャネル決定部76は、移動局が任意にアクセス可能であるランダムアクセスチャネルの中から、登録外移動局が干渉低減要求を送信する際に使用するチャネルを決定する。そして、チャネル決定部76は、決定したチャネルをチャネル情報として報知情報等に含めて、送信部75及びアンテナ71を介して登録外移動局に送信する。さらに、チャネル決定部76は、チャネル情報を要求判定部77に出力する。
【0084】
要求判定部77は、チャネル決定部76から入力されたチャネル情報が示すチャネルを監視することによって、受信する無線信号に登録外移動局からの干渉低減要求が含まれているか否かを判定し、干渉低減要求が含まれている場合に、干渉低減要求をタイミング決定部74に出力する。
【0085】
タイミング決定部74は、要求判定部77から干渉低減要求が入力されると、当該フェムト基地局が送信する無線信号を停止するタイミングを決定する。つまり、ランダムアクセス機能部73の要求判定部77から干渉低減要求入力されると、登録移動局に送信する無線信号を停止するタイミングを決定し、決定したタイミングをタイミング情報として、送信部75に出力する。また、送信停止タイミングの決定は、例えば、各セルに固有に割り当てられた番号などから決定しても良い。しかし、セルの維持に必須な情報、例えば、報知情報等を送信停止することは望ましくないので、予め分かっている報知情報等を送信するタイミングについては送信停止タイミングから除外することが好ましい。
【0086】
送信部75は、タイミング決定部74から入力されたタイミング情報が示すタイミング以外で、無線信号を、アンテナ71を介して登録移動局に対して送信する。つまり、タイミング決定部74から入力されたタイミングについては無線信号の送信を停止することで、間欠送信による通信を実現する。ここで、送信停止タイミングについてユーザーデータ以外の制御情報のうち、セルの維持に必須で送信を停止出来ないものについては送信停止の対象としなくてもよい。
【0087】
また、送信部75は、報知情報等を用いて、チャネル決定部76から入力されたチャネル情報を、アンテナ71を介して登録外移動局に送信する。チャネル情報を登録外移動局に送信することで、登録外移動局に対して干渉低減要求用チャネルを通知することができる。
【0088】
さらに、タイミング決定部74は、チャネル決定部76から干渉低減要求が入力されると、タイマー78に制御信号を出力し、タイマー78は、タイミング決定部74がタイミング情報を送信部75に入力してからの経過時間を計測する。そして、予め設定している経過時間になると、送信部75は、間欠送信を止め、通常通り、アンテナ71を介して、無線信号を登録移動局に対して送信する。
【0089】
図8は、第1実施形態におけるフェムト基地局のハードウェア構成図である。
【0090】
図8が示すように、フェムト基地局80は、アンテナ801と、RF部802と、ベースバンド機能部803と、を備える。さらに、RF部802は、デュープレクサ804と、ダウンコンバート805と、ADC806と、DAC812と、アップコンバータ813と、を備え、ベースバンド機能部803は、復調器807と、復号器808と、レイヤ2機能部809と、符号化器810と、変調器811と、を備える。
【0091】
アンテナ801は、RF部802から出力される送信信号を登録移動局及び登録外移動局に電波を媒体として発信し、また、登録移動局及び登録外移動局から電波を媒体として送信される信号を受信して、受信した無線信号をRF部802に出力する。
【0092】
RF部802は、所定の通信方式で送信するデータを高周波信号に変換してアンテナ801から送信したり、アンテナ801から入力された高周波信号をデータ信号に変換したりするものである。なお、RF部802における処理は、デュープレクサ804と、ダウンコンバート805と、ADC806と、DAC812と、アップコンバータ813と、で実現される。
【0093】
デュープレクサ804は、送受信のアンテナを1本で共有するためのものであり、送信経路と受信経路を電気的に分離する。
【0094】
ダウンコンバート805は信号が入力されると、ローカル信号等を用いてベースバンド信号にダウンコンバーションした後に、ADC806に出力する。
【0095】
ADC806は、アナログ−デジタル変換器のことで、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換してベースバンド機能部803に受信信号を出力する。
【0096】
DAC812は、デジタル−アナログ変換器のことで、ベースバンド機能部803から入力された変調信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換し、アップコンバータ813に出力する。
【0097】
アップコンバータ813は、入力された信号に搬送波を掛け合わせることで、搬送帯域の信号を生成し、デュープレクサ804に出力する。
【0098】
ベースバンド機能部803は、RF部802から入力される信号を復調や復号し、コアネットワークに出力する。さらに、コアネットワークから入力されたデータ信号を、符号化や変調を行い、RF部802に出力する。なお、ベースバンド機能部803は、復調器807、復号器808、レイヤ機能部809、符号化器810、変調器811で構成され、図7の受信部72は、復調器807、復号器808で実現され、図7の送信部75は、符号化器810、変調器811で実現される。
【0099】
復調器807は、RF部802から入力された受信信号である変調信号を復元し、復調データとして、復号器808に出力する。復調は、各変調方式に対応して実行する。
【0100】
復号器808は、復調器807から入力される復調データである符号化されているデータ信号を復号化し、復号データとしてレイヤ2機能部809に出力する。
【0101】
レイヤ2機能部809は、復号器808から入力された復号データのパケット化等を実行し、コアネットワークに送信する。また、コアネットワークから入力されたデータ信号の誤り訂正等を実行し、符号化器810に出力する。また、レイヤ2機能部809は、CPUで実現される。
【0102】
符号化器810は、レイヤ2機能部809から入力された信号を所定の規則に従って符号化を実行し、符号化データとして、変調器811に出力する。変調器811は、符号化器810から入力された符号化データをデジタル変調し、RF部802に出力する。
【0103】
CPU814は、各種機能部の制御を行う構成の一例であって、アプリケーションプログラム等を実行することにより、各種機能部の制御やメモリへのデータの読込み・書込み等を行う。また、パケット処理や呼処理を制御する。なお、CPU814は、図7におけるランダムアクセス機能部73及びタイミング決定部74の機能を実現する。
【0104】
図9は、第1実施形態のフェムト基地局におけるチャネル決定部で決定するチャネルの一例を示した図である。
【0105】
ここで、干渉低減要求を通知する際に、ランダムアクセスチャネルを使用することの優位性について説明する。
【0106】
移動局は、無線リンクを確立するための最初のアクセス、無線リンクの再確立、上りリンクの同期を必要とするハンドオーバーなどを行う際に、同期をとるために、ランダムアクセスプリアンブルを基地局に送信する。このランダムアクセスプリアンブルを送信する際に使用するチャネルがランダムアクセスチャネルである。
【0107】
ランダムアクセスプリアンブルには、情報を表す信号パターンであるシグネチャが含まれている。数十種類のシグネチャを用意しておき、これらの中から選択して用いることで、数ビットの情報を表現することができる。現在、EUTRAでは、シグネチャにより6ビットの情報を移動局から基地局に送信する。この6ビットのために、2の6乗の64種類のプリアンブルが用意される。この6ビットの情報をプリアンブルIDという。
【0108】
そして、6ビットのプリアンブルIDのうち、5ビットにランダムIDを割り当て、残りの1ビットにランダムアクセス要求に必要な情報量を示す情報を割り当てる。
【0109】
つまり、ランダムアクセスチャネルを使用して送信するランダムアクセスプリアンブルには、移動局を識別する情報はなく、フェムト基地局にとって、登録移動局から送信された信号であるか、登録外移動局から送信された信号であるかは認識できない。
【0110】
このことを利用し、本発明は、ランダムアクセスチャネルを用いて、干渉低減要求を通知する。
【0111】
さらに、ランダムアクセスチャネルは、基地局において予め確保されているチャネルであるので、新たな無線リソースを確保することもない。つまり、登録移動局が占有するべき無線リソースを使用することなく、干渉低減要求を通知することが出来る。
【0112】
ランダムアクセスチャネル90は、移動局が基地局に対して任意のタイミングで送信可能なチャネルであり、アップリンクの確立に使用されるチャネルである。
【0113】
チャネル決定部76は、上記のランダムアクセスチャネル90のうち、通常用チャネル91と、干渉低減要求用チャネル92を決定し、決定した干渉低減要求用チャネル92をチャネル情報として要求判定部77に出力する。
【0114】
通常用チャネル91は、アップリンクの確立に使用するチャネルであり、干渉低減要求用チャネル92は、登録外移動局が干渉低減要求を送信するためのチャネルである。
【0115】
登録外移動局は、フェムト基地局から受信するチャネル情報に含まれる干渉低減要求用チャネル92を用いて、フェムト基地局に干渉低減要求を送信する。
【0116】
フェムト基地局は、チャネル決定部76は決定した干渉低減要求用チャネル92を監視することによって、登録外移動局から受信する無線信号に干渉低減要求が含まれているか否かを判定する。
【0117】
図10は、第1実施形態におけるフェムト基地局の登録外移動局が干渉レベルを判定する際の処理・動作を示すフローチャートである。
【0118】
登録外移動局50における受信部52は、マクロ基地局が送信する無線信号及びフェムト基地局が送信する無線信号を受信すると、測定部53に出力する。(S100)
測定部53は、受信部52から入力されたマクロ基地局が送信する無線信号およびフェムト基地局が送信する無線信号の受信電力をそれぞれ測定し、測定結果を干渉判定部54に出力する。
【0119】
干渉判定部54は、測定部53において測定したマクロ基地局の無線信号の受信電力(P0)とフェムト基地局の無線信号の受信電力(Pf)との差を算出し、算出結果が閾値Tよりも大きい場合に、マクロ基地局から受信する無線信号の干渉レベルが大きいので、フェムト基地局から干渉を受けていると判定する。そして、算出結果が閾値Tよりも小さい場合に、マクロ基地局から受信する無線信号の干渉レベルが小さいので、フェムト基地局から干渉は受けていないと判定する。(S101)
ステップS101において、干渉判定部54が干渉を受けていないと判定した場合は、登録外移動局における干渉判定を終了する。(S103)
ステップS101において、干渉判定部54が干渉を受けていると判定した場合は、干渉低減要求を送信部55に出力する。送信部55は、フェムト基地局から受信したチャネル情報に基づく干渉低減要求用チャネルを用いて、干渉を受けているフェムト基地局に干渉低減要求を送信する。(S102)
送信部55が干渉低減要求を当該フェムト基地局に送信すると、登録外移動局における干渉判定を終了する。(S103)
以上のフローによって、干渉を受けている登録外移動局が存在する場合のみ、当該フェムト基地局に干渉低減を要求することが出来る。
【0120】
図11は、第1実施形態におけるフェムト基地局のランダムアクセス機能部の処理・動作を示すフローチャートである。
【0121】
フェムト基地局の受信部71は、移動局から無線信号を受信すると、無線信号をランダムアクセス機能部73に出力する。(S110)
ランダムアクセス機能部73における判定部77は、受信部71から無線信号が入力されると、チャネル決定部76から入力されるチャネル情報に基づく、干渉低減要求用チャネルを監視することによって、受信する無線信号に干渉低減要求が含まれているか否かを判定する。(S111)
ステップS111において、干渉低減要求が含まれていないと判定した場合は、ランダムアクセス機能部における処理・動作を終了する。(S113)
ステップS111において、干渉低減要求が含まれていると判定した場合は、ランダムアクセス機能部73における判定部77は、タイミング決定部74に干渉低減要求を出力する。(S112)
ランダムアクセス機能部73がタイミング決定部74に干渉低減要求を出力すると、ランダムアクセス機能部73における処理・動作を終了する。(S113)
以上のフローによって、フェムト基地局は、登録外移動局から干渉低減要求が通知されたかどうかを判定することができる。
【0122】
図12は、第1実施形態におけるフェムト基地局のタイミング決定部の処理・動作を示すフローチャートである。
【0123】
タイミング決定部74がランダムアクセス機能部73から信号が入力される(S120)と、当該信号が干渉低減要求であるか否かを判断する。(S121)
干渉低減要求である場合は、タイミング決定部74におけるタイマー78は、時間の計測を開始する。また、既にタイマー78において、時間の計測が開始している場合には、タイマー78の初期化を行い、改めて、計測を開始する。(S122)
ここで、タイマーを初期化するのは、例えば、計測中に新たな干渉低減要求が通知されているのにも関わらず初期化しなかった場合、新たな干渉低減要求が通知されているのにも関わらず、新たな干渉低減要求に対しての干渉低減が十分でないまま、タイマー満了となってしまうのを防ぐためである。
【0124】
タイミング決定部74は、タイマー78の計測開始と共に、登録移動局に送信する無線信号の送信を停止するタイミングを決定し、決定した送信停止タイミングをタイミング情報として、送信部75に出力する。(S123)
ここで、送信部75は、タイミング決定部74から入力されたタイミング情報に基づいて、間欠送信を実行する。
【0125】
タイマー78は、ステップS123で決定したタイミング情報が示すタイミング以外で無線信号を送信している時間、つまり、当該タイミングで間欠送信している時間を計測する。(S124)
タイマー78は、所定時間が経過したか否かを判断する。(S125)
S125において、所定時間が経過したと判断した場合に、タイミング決定部74は、送信停止タイミングとして、無効値をタイミング情報に設定し(S126)、無効値であるタイミング情報を送信部75に出力する。(S127)
なお、送信部75では、タイミング決定部74から入力されたタイミング情報が無効値であった場合に、間欠送信を開始してから、所定時間が経過したと判断し、間欠送信を中止する。
【0126】
タイミング決定部74は、無効値であるタイミング情報を送信部75に出力することで、処理・動作を終了する。(S128)
以上のフローによって、フェムト基地局は間欠送信による干渉低減を実行する。
【0127】
第1実施形態によると、フェム基地局は、干渉低減を実施することによって、登録外移動局に対する干渉を低減することが出来る。
【0128】
フェムト基地局は、干渉低減要求を受信しない場合は、干渉低減は実行せずに、登録移動局に対して、すべての無線リソースを利用し、その時点における最適なスループットでの通信を提供可能となる。つまり、無線リソースを有効利用することが出来る。
【0129】
また、干渉低減技術として、間欠送信を採用することによって、不感地帯を復活させてしまうことなく干渉低減を実施することができる。
【0130】
干渉低減技術として、間欠送信を採用する他の利点として、直接通信が出来ずに、どれだけ電力を下げるかを要求出来ない登録外移動局に対しても、電力を下げすぎることなく、干渉低減を実施することができる。さらに、間欠送信するタイミングをフェムト基地局が自局配下の移動局に通知することも出来るので、フェムト基地局が無線信号の送信停止を実施しているときは、フェムト基地局配下の移動局も休止することができるので、移動局及びフェムト基地局は省電力することができる。
【0131】
また、第1実施形態では、フェムト基地局は、登録外移動局から干渉低減要求を1つ受信すると、干渉低減を実行することとしたが、閾値を設けて、その閾値以上の干渉低減要求を受信したら干渉低減を実施することとしてよい。こうすることによって、フェムト基地局の登録移動局に対して、不必要にスループットを下げずに、多くの登録外移動局に対して干渉をもたらしているときにのみ干渉低減を実施することができる。
【0132】
<第2実施形態>
第2実施形態では、フェムト基地局が、無線信号に関する情報を受信した際に、無線信号の送信に使用する周波数帯域のうち、受信した無線信号に関する情報に応じた少なくとも一部の周波数帯域の使用を停止する。
【0133】
つまり、第2実施形態では、無線信号に関する情報に基づいて、周波数方向で間欠送信を行うように、フェムト基地局が送信する無線信号を制御する。また、第2実施形態は、時間方向ではなく、周波数方向で間欠送信を行う点で第1実施形態とは異なる。
【0134】
第2実施形態では、第1実施形態と同様に、干渉低減要求を無線信号に関する情報の一例とするが、無線信号に関する情報は、干渉低減要求に限るものでは無く、例えば、マクロ基地局の受信電力や干渉の有無を示す情報等でも良い。
【0135】
図13〜図16を用いて、第2実施形態に係る通信システムを説明する。
【0136】
ここで、登録外移動局の機能ブロック図(図5)、登録外移動局のハードウェア構成図(図6)、フェムト基地局のハードウェア構成図(図8)、干渉低減要求用チャネルの一例(図9)、登録外移動局が干渉レベルを判定部する際の処理・動作を示すフローチャート(図10)は、第1実施形態と同様である。
【0137】
図13は、第2実施形態に係る通信システム示す概要図である。
【0138】
図13が示すように、第2実施形態に係る通信システムは、フェムト基地局132の登録外移動局133がマクロ基地局131と通信を行う通信システムにおいて実現する。
【0139】
移動局133は、マクロ基地局131と通信を行っていて、フェムト基地局132にとっては通信を行わない登録外移動局である。移動局134は、フェムト基地局132にとって、通信を行う登録移動局である。
【0140】
以下、通信システムの概要について、説明する。
【0141】
登録外移動局133は、フェムト基地局132から干渉を受けていると判定した場合に、フェムト基地局132に対して、ランダムアクセスチャネルを用いて、干渉低減要求を送信する。
【0142】
フェムト基地局132は、登録外移動局133から干渉低減要求を受信すると、使用を停止する周波数帯域を決定し、決定した周波数帯域以外で無線信号の送信を実行することで周波数方向に間欠送信を実行する。
【0143】
図14は、第2実施形態に係るフェムト基地局の機能ブロック図である。
【0144】
第2実施形態に係るフェムト基地局は、無線信号に関する情報を受信した際に、無線信号の送信に使用する周波数帯域のうち、受信した無線信号に関する情報に応じた少なくとも一部の周波数帯域の使用を停止する。
【0145】
図14に示すように、第2実施形態に係るフェムト基地局140は、アンテナ141と、受信部142と、ランダムアクセス機能部143と、周波数決定部144と、送信部145と、を備える。更に、ランダムアクセス機能部143は、チャネル決定部146と、要求判定部147と、を備え、周波数決定部144は、タイマー148を備える。
【0146】
なお、第1実施形態と同様の機能部(アンテナ141、受信部142、ランダムアクセス機能部143)は、説明を省略する。
【0147】
周波数決定部144は、要求判定部147から干渉低減要求が入力されると、当該フェムト基地局140が無線信号の送信に使用している周波数帯域のうちから使用を停止する周波数帯域を決定し、決定した周波数帯域を周波数情報として送信部145に出力する。なお、周波数決定部144の機能は、図8のCPU814で実現される。
【0148】
また、送信停止周波数帯域の決定は、例えば、自セルに割り当てられた固有の番号から生成する方法や、現在通信している登録移動局が最も不要とする帯域から選択する方法などから決定しても良い。しかし、セルの維持に必須な情報、例えば、報知情報等を送信停止することは望ましくないので、予め分かっている報知情報等を送信する周波数帯域については送信停止周波数帯域から除外することが好ましい。
【0149】
送信部145は、周波数決定部144から入力された周波数情報が示す周波数帯域以外で、無線信号を、アンテナ141を介して登録移動局に対して送信する。つまり、周波数決定部144から入力された周波数情報が示す周波数帯域については、無線信号の送信を停止することで、周波数方向での間欠送信を実現する。なお、送信部145の機能は図8の符号化器810と変調部811で実現される。
【0150】
さらに、周波数決定部144は、ランダムアクセス機能部143から干渉低減要求が入力されると、タイマー148に制御信号を出力し、タイマー148は、周波数決定部144が周波数情報を送信部145に出力してからの経過時間を計測する。
【0151】
そして、送信部145は、予め設定している経過時間になると、間欠送信を止め、通常通り、アンテナ141を介して無線信号を登録移動局に対して送信する。
【0152】
図15は、第2実施形態におけるフェムト基地局のランダムアクセス機能部の処理・動作フローを示すフローチャートである。
【0153】
フェムト基地局の受信部142は、登録外移動局から無線信号を受信すると、ランダムアクセス機能部143に出力する。(S150)
ランダムアクセス機能部143における要求判定部147は、受信部142から無線信号が入力されると、チャネル決定部146から入力されるチャネル情報に基づく干渉低減要求用チャネルを監視することによって、受信する無線信号に干渉低減要求が含まれているか否かを判定する。(S151)
ステップS151において、干渉低減要求が含まれていないと判定した場合は、ランダムアクセス機能部における処理・動作を終了する。(S153)
ステップS151において、干渉低減要求が含まれていると判定した場合は、ランダムアクセス機能部143における要求判定部147は、周波数決定部144に干渉低減要求を出力する。(S152)
ランダムアクセス機能部143が周波数決定部144に干渉低減要求を出力すると、ランダムアクセス機能部143における処理・動作を終了する。(S153)
以上のフローによって、フェムト基地局は登録外移動局から干渉低減要求が通知されたかどうかを確認する。
【0154】
図16は、第2実施形態におけるフェムト基地局の周波数決定部の処理・動作を示すフローチャートである。
【0155】
周波数決定部144がランダムアクセス機能部143から信号が入力される(S160)と、当該信号に干渉低減要求が含まれるか否かを判断する。(S161)
干渉低減要求が含まれていた場合は、周波数決定部144におけるタイマー148は、経過時間の計測を開始する。また、既にタイマー148において、経過時間の計測が開始している場合には、タイマー148の初期化を行い、改めて、計測を開始する。(S162)
ここで、タイマーを初期化する理由は第1実施形態と同様である。
【0156】
周波数決定部144は、タイマー148の計測開始と共に、登録移動局に送信する無線信号の送信を停止する周波数帯域を決定し、送信停止周波数帯域を周波数情報として、送信部145に出力する。(S163)
ここで、送信部145は、周波数決定部145から入力された周波数情報に基づいて、周波数方向に間欠送信を実行する。
【0157】
タイマー148は、ステップS163で決定した周波数情報に基づいた周波数帯域以外で無線信号を送信している時間、つまり、当該周波数帯域の使用を中止して間欠送信している時間を計測する。(S164)
タイマー148は、所定時間が経過したか否かを判断する。(S165)
S165において、所定時間が経過したと判断した場合に、周波数決定部144は、送信停止周波数帯域として、周波数情報に無効値を設定し(S166)、無効値である周波数情報を送信部145に出力する。(S167)
なお、送信部145では、周波数決定部144から入力された周波数情報が無効値であった場合に、間欠送信を開始してから、所定時間が経過したと判断し、間欠送信を中止する。
【0158】
周波数決定部144は、無効値である周波数情報を送信部145に出力することで、処理・動作を終了する。(S168)
以上のフローによって、フェムト基地局は、登録外移動局から干渉低減要求が通知された場合に、周波数方向に間欠送信を実行することができる。
【0159】
第2実施形態によると、フェムト基地局は送信停止周波数帯域を設けることによって干渉低減を実施するので、フェムト基地局は、干渉を受けている登録外移動局が存在した場合であっても、音声呼などの通信路が細く連続していた方が好ましい登録移動局の呼に対して影響無く、干渉低減を実施することが可能である。
【0160】
また、第1実施形態では時間方向に間欠送信を行い、第2実施形態では、周波数方向に間欠送信を実行したが、時間方向と周波数方向との両方に、間欠送信を実行してもよい。
【0161】
こうすることで、より確実に干渉低減を実施することができる。
【0162】
<第3実施形態>
第3実施形態では、登録外移動局は、フェムト基地局から干渉レベルに応じて、フェムト基地局に対して、送信の停止を要求する周波数帯域を含む無線信号に関する情報を送信し、フェムト基地局は受信した停止要求周波数情報に基づいて、当該フェムト基地局が使用を停止する周波数帯域を決定し、決定した周波数帯域以外で無線信号を送信する。
【0163】
つまり、第3実施形態では、干渉を受けている登録外移動局から通知された周波数帯域で、フェムト基地局が間欠送信を行うように制御する。また、第3実施形態では、フェムト基地局ではなく登録外移動局が送信停止周波数を決める点で第2実施形態とは異なる。
【0164】
第3実施形態では、第1実施形態と同様に、干渉低減要求を無線信号に関する情報の一例とするが、無線信号に関する情報は、干渉低減要求に限るものでは無く、例えば、マクロ基地局の受信電力や干渉の有無を示す情報等でも良い。
【0165】
また、第3実施形態では、登録外移動局が送信停止周波数帯域を決めることとしたが、周波数帯域に限るものではなく、例えば、送信停止タイミングを決めてフェムト基地局に通知しても良い。
【0166】
図17〜図23を用いて、第3実施形態に係る通信システムを説明する。
【0167】
ここで、登録外移動局のハードウェア構成図(図6)、フェムト基地局のハードウェア構成図(図8)、登録外移動局が干渉レベルを判定する際の処理・動作を示すフローチャート(図10)は、第1実施形態及び第2実施形態と同様である。
【0168】
図17は、第3実施形態に係る通信システムを示す概要図である。
【0169】
図17が示すように、第3実施形態に係る通信システムは、フェムト基地局172の登録外移動局173がマクロ基地局171と通信を行う通信システムにおいて実現する。
【0170】
移動局173は、フェムト基地局172にとっては通信を行わない登録外移動局であり、移動局174は、フェムト基地局172にとって、通信を行う登録移動局である。
【0171】
以下、通信システムの概要について、説明する。
【0172】
登録外移動局173は、フェムト基地局172から干渉を受けていると判定した場合に、フェムト基地局172に対して、ランダムアクセスチャネルを用いて、干渉低減要求を送信する。さらに、干渉を低減するために、登録外移動局173は、送信停止を要求する周波数帯域についても、停止要求周波数情報として送信する。
【0173】
フェムト基地局172は、移動局173から干渉低減要求及び停止要求周波数情報を受信すると、停止要求周波数情報に対応する周波数帯域では無線信号の送信を停止する。
【0174】
図18は、第3実施形態に係る登録外移動局における機能ブロック図である。
【0175】
第3実施形態に係る登録外移動局は、フェムト基地局が送信する無線信号が干渉となると判定した場合に、フェムト基地局に対して、干渉低減要求及び送信の停止を要求する周波数帯域を示す停止要求周波数情報を送信する。
【0176】
図18が示すように、登録外移動局180は、アンテナ181と、受信部182と、測定部183と、干渉判定部184と、停止要求周波数決定部185と、送信部186と、を備える。また、受信部182は復調器608と復号器609で実現され、測定部183と干渉判定部184と停止要求周波数決定部185はCPU604で実現され、送信部186は符号化器610と変調器611で実現される(図6参照)。
【0177】
なお、第1実施形態及び第2実施形態と同様の機能部(アンテナ181、受信部182、測定部183、干渉判定部184)は、図5と同様であり、説明を省略する。
【0178】
測定部183は、アンテナ181と受信部182を介して、マクロ基地局から受信した信号及びフェムト基地局から受信した信号それぞれの受信電力を周波数帯域毎(チャネル毎)に測定し、測定結果を干渉判定部184に出力する。この際、測定部183は、基地局からのパイロット信号(既知の信号)を受信し、受信した信号のSIR(Signal-to-Interference Ratio)を測定する。パイロット信号は全帯域に渡って送信されるので帯域毎の品質を測定することが可能となる。
【0179】
干渉判定部184は、測定部183から入力された測定結果に基づいて、マクロ基地局から受信する無線信号の干渉レベルを判定する。
【0180】
例えば、干渉判定部184は、フェムト基地局の無線信号の受信電力が、マクロ基地局の無線信号の受信電力より大きくなった場合に、マクロ基地局が送信する無線信号の干渉レベルが大きく、フェムト基地局から干渉を受けていると判定する。
【0181】
干渉判定部184は、フェムト基地局が送信する無線信号が干渉となると判定した場合に、干渉低減要求及びマクロ基地局から受信する無線信号の周波数帯域毎の受信電力を停止要求周波数決定部185に出力する。
【0182】
停止要求周波数決定部185は、入力された周波数帯域毎の受信電力の中で、最も受信電力の低い周波数帯域を、送信停止を要求する周波数帯域に決定し、決定した周波数帯域を停止要求周波数情報として、干渉低減要求と共に、送信部186に出力する。
【0183】
なお、本実施形態では、最も受信電力の低い周波数帯域を、停止要求周波数情報の一例としたが、これに限るものではない。例えば、最も受信電力の低い周波数帯域と2番目に受信電力の低い周波数帯域との2つの周波数帯域を停止要求周波数情報に含めても良い。
【0184】
送信部186は、フェムト基地局に対して、干渉低減要求を停止要求周波数情報に対応付けて、アンテナ181を介して送信する。ここで、送信部185は、予めフェムト基地局において、決定したチャネルを用いて、フェムト基地局に対して干渉低減要求及び停止要求周波数情報を送信する。例えば、ランダムアクセスチャネルのうち、停止要求周波数情報と周波数帯域とが対応付けられたチャネルを用いて、干渉低減要求を送信する。なお、干渉低減要求及び停止要求周波数情報を送信するチャネルについては図21で後述する。
【0185】
また、本実施形態では、登録外移動局が、アンテナを介してフェムト基地局に干渉低減要求及び停止要求周波数帯域情報を送信することとしたが、当該移動局と通信を行っているマクロ基地局に対して無線信号に関する情報を送信し、上位局を介して、該フェムト基地局に送信しても良い。
【0186】
図19は、第3実施形態に係るフェムト基地局の機能ブロック図である。
【0187】
第3実施形態に係るフェムト基地局は、受信した無線信号に、無線信号に関する情報が含まれていると判定した場合に、干渉低減要求と対応付けられて通知される周波数帯域に基づいて、当該フェムト基地局が無線信号の送信に使用している周波数帯域のうちから使用を停止する周波数帯域を決定し、決定した前記周波数帯域以外で無線信号を送信することで間欠送信を実行する。
【0188】
図19に示すように、第3実施形態に係るフェムト基地局190は、アンテナ191と、受信部192と、ランダムアクセス機能部193と、周波数検出部194と、送信部195と、を備える。更に、ランダムアクセス機能部193は、チャネル決定部196と、判定部197と、を備え、周波数検出部194は、タイマー198を備える。また、受信部192は復調器807と復号器808で実現され、ランダムアクセス機能部193と周波数検出部194はCPU814で実現され、送信部195は符号化器810と変調器811で実現される(図8参照)。
【0189】
なお、第1実施形態と同様の機能部(アンテナ191、受信部192)の説明は省略する。
【0190】
ランダムアクセス機能部193は、干渉低減要求用のランダムアクセスチャネルを監視し、当該チャネルに干渉低減要求が含まれている場合に、干渉低減要求と干渉低減要求を受信したチャネルを示す受信チャネル情報を周波数検出部194に出力する。また、ランダムアクセス機能部193における機能は、後述するチャネル決定部196及び要求判定部197で実現する。
【0191】
チャネル決定部196は、ランダムアクセスに使用するチャネルのうち、登録外移動局が干渉低減要求を送信する際に使用するチャネル、及び登録外移動局とマクロ基地局との通信に使用している周波数とチャネルの対応付けを決定し、報知情報等を用いて、登録外移動局に、決定したチャネル及び周波数とチャネルの対応付けをチャネル情報として送信部195、アンテナ191を介して、登録外移動局に送信する。
【0192】
さらに、チャネル決定部196は、チャネル情報を要求判定部197と周波数検出部194に出力する。要求判定部197は、チャネル決定部196から入力されたチャネル情報に基づくチャネルを監視することで、登録外移動局から受信する無線信号に干渉低減要求が含まれているか否かを判定し、干渉低減要求が含まれている場合に、干渉低減要求と受信チャネル情報を周波数検出部194に出力する。
【0193】
周波数検出部194は、要求判定部197から干渉低減要求が入力されると、要求判定部197から入力される受信チャネル情報とチャネル決定部196から入力されるチャネル情報を比較し、無線信号を停止する周波数帯域を検出し、検出した周波数帯域を周波数情報として送信部195に出力する。また、無線信号を停止する周波数帯域の検出は、要求判定部197から入力される受信チャネル情報とチャネル決定部196から入力されるチャネル情報を比較し、受信チャネル情報が示すチャネルに対応する周波数帯域を、送信停止周波数帯域として検出する。
【0194】
送信部195は、周波数検出部194から入力された周波数情報が示す周波数帯域以外で、アンテナを191介して移動局に対して無線信号を送信する。つまり、周波数検出部194から入力された周波数情報が示す周波数帯域については無線信号の送信を停止することで、間欠送信を実現する。
【0195】
さらに、周波数検出部194は、ランダムアクセス機能部193から干渉低減要求が入力されると、タイマー198に制御信号を出力し、タイマー198は、周波数検出部194が周波数情報を送信部195に出力してからの経過時間を計測する。そして、予め設定している経過時間になると、送信部195は、間欠送信を止め、通常通り、アンテナ191を介して移動局に対して無線信号を送信する。
【0196】
図20は、第3実施形態に係る登録外移動局の停止要求周波数決定部で決定するチャネルの一例を示す図である。
【0197】
図20は、測定部183が測定するマクロ基地局の帯域毎の受信電力を示している。図20に示すように、縦軸は受信電力201であり、横軸は周波数202である。
【0198】
図20のグラフの場合、斜線部の周波数帯域203が最も受信品質が低い。よって、停止要求周波数決定部185は、送信停止を要求する周波数帯域を周波数帯域203に決定し、停止要求周波数情報として、送信部186に出力する。
【0199】
図21は、第3実施形態のチャネル決定部196が決定する干渉低減要求の送信に使用するチャネルと対応する周波数帯域の一例である。
【0200】
図21に示すように干渉低減要求用チャネルは、ランダムアクセスチャネルのうち、チャネル211〜チャネル214が割り当てられている。
【0201】
チャネル211は周波数帯域0〜24[kHz]と対応付けられ、チャネル212は周波数帯域25〜49[kHz]、チャネル213は周波数帯域50〜74[kHz]、チャネル214は周波数帯域75〜100[kHz]とそれぞれ対応付けられている。
【0202】
また、登録外移動局において、停止要求周波数情報に対応するチャネルを用いて、干渉低減要求をフェムト基地局に送信することで、登録外移動局は、送信停止の要求をする周波数帯域をフェムト基地局に、干渉低減要求と停止要求周波数情報とを同時に通知することが可能になる。
【0203】
例えば、登録外移動局がチャネル212を用いて干渉低減要求をフェムト基地局に送信したとする。当該干渉低減要求を受け取ったフェムト基地局は、チャネル212に対応付けられている周波数帯域25〜49[Hz]の周波数帯域での無線信号の送信を停止し、間欠送信を実行する。
【0204】
図22は、第3実施形態におけるフェムト基地局のランダムアクセス機能部の処理・動作フローを示すフローチャートである。
【0205】
フェムト基地局190の受信部192は、登録外移動局から無線信号を受信すると、ランダムアクセス機能部193に出力する。(S220)
ランダムアクセス機能部193における判定部197は、受信部192から無線信号が入力されると、以下のフローをチャネル情報に基づく干渉低減要求用チャネル毎に実行する。 (S221)
例えば、チャネル情報が示すチャネルが、図21のように、チャネル211〜214であったとして、チャネル決定部196からチャネル211〜214を示すチャネル情報が入力されたとする。
【0206】
判定部197は、チャネル決定部196から入力されるチャネル情報に基づくチャネルのうち、チャネル211に干渉低減要求が含まれているか否かを判定する。(S222)
ステップS222において、チャネル211に干渉低減要求が含まれていないと判定した場合は、ステップS221に戻り、チャネル212のフローを実行する。 (S224)
ステップS222において、チャネル211に干渉低減要求が含まれていると判定した場合は、ランダムアクセス機能部193における判定部197は、周波数検出部194にチャネル211で干渉低減要求を受信したことを示す受信チャネル情報、及び干渉低減要求を出力する。(S223)
次に、判定部197は、ステップS221に戻り、チャネル212のフローを実行する。 (S224)
ランダムアクセス機能部193が、チャネル211〜214の判定を終了し、周波数検出部194にチャネル毎の受信チャネル情報を出力すると、ランダムアクセス機能部143における処理・動作を終了する。(S225)
以上のフローによって、フェムト基地局は、移動局から干渉低減要求が通知されたかどうかを確認することができる。
【0207】
図23は、第3実施形態におけるフェムト基地局の周波数検出部の処理・動作を示すフローチャートである。
【0208】
周波数検出部194は、ランダムアクセス機能部193から信号が入力される(S230)と、当該信号に干渉低減要求が有るか否かを判断する。(S231)
干渉低減要求が有る場合は、周波数検出部194におけるタイマー198は、経過時間の計測を開始する。また、既にタイマー198において、経過時間の計測が開始している場合には、タイマー198の初期化を行い、改めて、計測を開始する。(S232)
周波数検出部194は、タイマー198の計測開始と共に、受信チャネル情報とチャネル情報を比較し、受信チャネル情報が示すチャネルに対応する周波数帯域を、登録移動局に送信する無線信号の送信を停止する周波数帯域に決定し、送信停止周波数帯域を周波数情報として、送信部195に出力する。(S233)
ここで、送信部195は、周波数検出部194から入力された周波数情報に基づいて、間欠送信を実行する。
【0209】
タイマー198は、ステップS163で決定した周波数情報に基づいた周波数帯域以外で無線信号を送信している時間、つまり、当該周波数帯域で間欠送信している時間を計測する。(S234)
タイマー198は、所定時間が経過したか否かを判断する。(S235)
S165において、所定時間が経過したと判断した場合に、周波数検出部194は、送信停止周波数帯域として、無効値を周波数情報に設定し(S236)、無効値である周波数情報を送信部195に出力する。(S237)
なお、送信部195では、周波数検出部194から入力された周波数情報が無効値であった場合に、間欠送信を開始してから、所定時間が経過したと判断し、間欠送信を中止する。
【0210】
周波数検出部194は、無効値である周波数情報を送信部195に出力することで、処理・動作を終了する。(S238)
以上のフローによって、フェムト基地局は無線信号の送信を停止する周波数帯域を決定することができる。
【0211】
第3実施形態によると、登録外移動局にとって送信停止を行う最適な周波数帯域が選択可能となり、通信の効率を向上させることが出来る。
<第4実施形態>
第4実施形態では、フェムト基地局は、間欠送信による通信を行う際に、無線信号の送信を停止するタイミングを示すタイミング情報を更に送信し、登録外移動局は、フェムト基地局から受信したタイミング情報をマクロ基地局に送信し、マクロ基地局は、移動局から受信したタイミング情報に基づいて、マクロ基地局が送信する無線信号を制御する。
【0212】
つまり、第4実施形態では、マクロ基地局は、フェムト基地局が干渉低減を実施するにあたり使用しない無線リソースを使用して、移動局と通信を行う。また、第4実施形態は、送信停止タイミングを登録外移動局が通信を行っているマクロ基地局にも通知する点で第1実施形態〜第3実施形態とは異なる。
【0213】
第4実施形態では、第1実施形態と同様に、干渉低減要求を無線信号に関する情報の一例とするが、無線信号に関する情報は、干渉低減要求に限るものでは無く、例えば、マクロ基地局の受信電力や干渉の有無を示す情報等でも良い。
【0214】
また、第4実施形態では、マクロ基地局は、フェムト基地局が通信を行っていないタイミングで移動局と通信を行うこととしたが、タイミングに限らず、例えば、フェムト基地局が使用していない周波数帯域がある場合は、該周波数帯域を用いて移動局と通信を行うようにしてもよい。
【0215】
図24〜図27を用いて、第4実施形態に係る通信システムを説明する。
【0216】
ここで、登録外移動局のハードウェア構成図(図6)、フェムト基地局のハードウェア構成図(図8)、干渉低減要求用チャネルの一例(図9)、登録外移動局が干渉レベルを判定する際の処理・動作を示すフローチャート(図10)、ランダムアクセス機能部の処理・動作を示すフローチャート(図11)、フェムト基地局のタイミング決定部の処理・動作を示すフローチャート(図12)は、第1実施形態と同様である。
【0217】
図24は、第4実施形態に係る通信システムを示す概要図である。
【0218】
図24が示すように、第4実施形態に係る通信システムは、フェムト基地局242の登録外移動局243がマクロ基地局241と通信を行う通信システムにおいて実現する。
【0219】
移動局243は、フェムト基地局242にとっては登録外移動局であり、移動局244は、フェムト基地局242にとって、登録移動局である。
【0220】
以下、通信システムの概要について、説明する。
【0221】
登録外移動局243は、フェムト基地局242から干渉を受けていると判定した場合に、ランダムアクセスチャネルを用いて、干渉低減要求をフェムト基地局242に送信する。
【0222】
フェムト基地局242は、登録外移動局243から干渉低減要求を受信すると、一定周期で無線信号の送信を停止する。さらに、フェムト基地局242は、無線信号の送信を停止するタイミングを示すタイミング情報を報知情報に含めて登録外移動局243に対して送信する。
【0223】
フェムト基地局242からタイミング情報を受信した登録外移動局243は、受信したタイミング情報を通信しているマクロ基地局241に送信する。マクロ基地局241は、受信したタイミング情報が示すタイミングに合わせて通信のスケジューリングを行い、当該スケジューリングで移動局243と通信を行う。
【0224】
図25は、第4実施形態に係る登録外移動局の機能ブロック図である。
【0225】
図25に示すように第4実施形態のフェムト基地局の登録外移動局250は、アンテナ251と、受信部252と、報知情報検索部253と、制御情報生成部254と、送信部255と、を備える。また、受信部251は復調器608と復号器609で実現され、報知情報検索部253と制御情報生成部254はCPU604で実現され、送信部255は符号化器610と変調器611で実現される(図6参照)。
【0226】
なお、第1実施形態と同様の機能部(アンテナ251、受信部252)の説明は省略する。
【0227】
報知情報検索部253は、受信部252から入力される無線信号がフェムト基地局から受信した報知情報であった場合に、報知情報に含まれるタイミング情報を検索し、当該タイミング情報を制御情報生成部254に出力する。
【0228】
制御情報生成部254は、報知情報検索部253から入力されたタイミング情報に基づいて、当該移動局が通信を行っているマクロ基地局に対して送信する無線リソース制御情報を生成する。無線リソース制御情報は、当該マクロ基地局に対して、フェムト基地局が無線信号の送信停止を実行しているタイミング情報を含む情報であり、マクロ基地局は、無線リソース制御情報に含まれるタイミング情報が示すタイミングで通信のスケジューリングを行うことで、無線リソースの有効利用が可能である。制御情報生成部254は、生成した無線リソース制御情報を送信部255に出力し、送信部255は、アンテナ251を介して、マクロ基地局に対して無線リソース制御情報を送信する。
【0229】
図26は、第4実施形態に係るフェムト基地局の機能ブロック図である。
【0230】
図26に示すように第4実施形態のフェムト基地局は、アンテナ261と、受信部262と、ランダムアクセス機能部263と、タイミング決定部264と、報知情報生成部265と、送信部266と、を備える。また、ランダムアクセス機能部は、チャネル決定部267及び要求判定部268を備え、タイミング決定部264はタイマーを備える。
【0231】
ここで、受信部262は復調器807と復号器808で実現され、ランダムアクセス機能部263とタイミング決定部264と報知情報生成部265はCPU814で実現され、送信部266は符号化器810と変調器811で実現される(図8参照)。
【0232】
なお、第1実施形態と同様の機能部(アンテナ261、受信部262、ランダムアクセス機能部263、チャネル決定部267、要求判定部268)の説明は省略する。
【0233】
タイミング決定部264は、要求判定部268から干渉低減要求が入力されると、無線信号を停止するタイミングを決定し、決定したタイミングをタイミング情報として、報知情報生成部265及び送信部266に通知する。また、送信停止タイミングの決定は、例えば、各セルに固有に割り当てられた番号などから決定しても良い。しかし、セルの維持に必須な情報、例えば、報知情報等を送信停止することは望ましくないので、予め分かっている報知情報等を送信するタイミングについては送信停止タイミングから除外することが好ましい。
【0234】
報知情報生成部265は、タイミング決定部264から入力されたタイミング情報を含めて、報知情報を生成し、送信部266に出力する。
【0235】
送信部266は、タイミング決定部264から入力されたタイミング情報が示すタイミング以外で無線信号を、アンテナ261を介して登録移動局に対して送信する。つまり、タイミング決定部264から入力されたタイミング情報が示すタイミングは、無線信号の送信を停止することで、間欠送信を実現する。さらに、送信部266は、報知情報生成部265から入力された報知情報を、アンテナ261を介して登録外移動局に送信する。
【0236】
また、タイミング決定部264は、ランダムアクセス機能部263から干渉低減要求が入力されると、タイマー269に制御信号を出力し、タイマー269は、タイミング決定部264がタイミング情報を送信部266に出力してからの経過時間を計測する。そして、予め設定している経過時間になると、送信部266は、間欠送信を止め、通常通り、アンテナ261を介して登録移動局に対して無線信号を送信する。
【0237】
ここでは、タイミング情報を登録外移動局のみに報知情報で通知することとしたが、タイミング情報が報知情報であることからもわかるように、フェムト基地局の登録移動局に対してもタイミング情報を送信することが出来る。タイミング情報を受信することによって、フェムト基地局が無線信号の送信を停止するタイミングに合わせて、登録移動局も休止することが出来る。
【0238】
図27は、第4実施形態のマクロ基地局における機能ブロック図である。
【0239】
図27に示すように、第4実施形態のマクロ基地局270は、アンテナ271と、受信部272と、制御機能部273と、送信部274と、を備える。
【0240】
アンテナ271は、送信部274から出力される送信信号を移動局に電波を媒体として発信し、また、移動局から電波を媒体として送信される信号を受信して、受信信号を受信部272に出力する。
【0241】
受信部272は、アンテナ271を介して、移動局から無線信号を受信し、復調や復号等を行う。
【0242】
制御機能部273は、受信部272から入力される受信信号に無線リソース制御情報が含まれていた場合、無線リソース制御情報に含まれるタイミング情報を送信部274に出力する。
【0243】
送信部274は、制御機能部273から入力されたタイミング情報が示すタイミングで、アンテナ271を介して移動局に無線信号を送信する。つまり、送信部275は、フェムト基地局が送信を停止しているタイミングで移動局と通信を行うので、無線リソースを有効利用できる。
【0244】
第4実施形態によると、フェムト基地局が間欠送信している間の空き無線リソースを効率よく利用することが出来るので、通信効率を向上させることが出来る。
【0245】
<第5実施形態>
第5実施形態では、フェムト基地局は、受信した無線信号に無線信号に関する情報が含まれていると判定した場合に、自身が送信する無線信号を停止するタイミングを決定し、自身と通信を行う登録移動局に対して、決定したタイミング以外で、下りデータ信号、及び上りスケジューリング信号を送信し、フェムト基地局に対して、受信したスケジューリング信号に基づいて上りデータ信号を送信し、フェムト基地局は、受信した上りーデータ信号に対するフィードバックを決定したタイミング以外で送信する。
【0246】
つまり、第5実施形態では、干渉を受けている登録外移動局が存在する場合のみ、フェムト基地局は、下りデータ信号及び上りスケジューリング信号について間欠送信を行う。更に、登録移動局はスケジューリング信号に基づいて、上りデータ信号をフェムト基地局に送信し、フェムト基地局では当該タイミング以外のタイミングで上りデータ信号に対する上りフィードバック信号を送信する。また、第5実施形態では、下りデータ信号だけでなく、上りスケジューリング信号、上りフィードバック信号も間欠送信を行う点が第1実施形態とは異なる。
【0247】
図28〜図29を用いて、第2実施形態に係る通信システムを説明する。
【0248】
ここで、登録外移動局の機能ブロック図(図5)、登録外移動局のハードウェア構成図(図6)、フェムト基地局の機能ブロック図(図7)、フェムト基地局のハードウェア構成図(図8)、干渉低減要求用チャネルの一例(図9)、登録外移動局が干渉レベルを判定する際の処理・動作を示すフローチャート(図10)、ランダムアクセス機能部の処理・動作を示すフローチャート(図11)、フェムト基地局のタイミング決定部の処理・動作を示すフローチャート(図12)は、第1実施形態と同様である。
【0249】
図28は、第5実施形態に係る通信システムの概要図である。
【0250】
図28が示すように、第5実施形態に係る通信システムは、フェムト基地局282の登録外移動局283がマクロ基地局281と通信を行う通信システムにおいて実現する。
【0251】
移動局283は、フェムト基地局282にとっては登録外移動局であり、移動局284は、フェムト基地局282にとって、登録移動局である。
【0252】
以下、第5実施形態における通信システムの動作概要について、説明する。
【0253】
登録外移動局283は、フェムト基地局282から干渉を受けていると判定した場合に、フェムト基地局282に対して、干渉を低減するように要求する。このとき、ランダムアクセスチャネルを用いて、干渉低減要求をフェムト基地局282に通知する。
【0254】
フェムト基地局282は、登録外移動局283から干渉低減要求を受け取ると、一定周期で下りデータ信号の送信を停止する。さらに、フェムト基地局2は、下りデータ信号の送信を停止した周期と同様の周期で、上りスケジューリング信号である下り信号についても送信を停止する。
【0255】
登録移動局284は、フェムト基地局282から受信した上りスケジューリング信号に基づいて、上りデータ信号をフェムト基地局282に対して送信する。つまり、ここでは、当該タイミングで送信停止した上りスケジューリング信号に基づいて上りデータ信号の送信を停止するため、上りデータ信号のうち、当該タイミングに対応するチャネルは、送信が停止されることとなる。また、移動局284は、上りフィードバック信号についても、当該タイミングで送信の停止を実行し、フェムト基地局284に送信する。
【0256】
図29は、第5実施形態に係る通信システムにおいて、送信停止を実行するチャネルの一例である。
【0257】
図29に示すように、下りデータ信号は、タイミング(4)において、信号の送信を停止している。
【0258】
上りスケジューリング信号は、上りデータ信号をどのタイミングで送信するかを移動局に指示する下り信号である。本実施形態では、下りデータと同様にタイミング(4)で送信停止を実施している。
【0259】
上りフィードバック信号は、基地局が、上りデータの受信が基地局にて成功したかどうかを移動局にフィードバックする下り信号である。本実施形態では、この上りフィードバック信号の送信停止するタイミングが送信停止タイミングになるような上りデータ信号を予め送信停止しておく。つまり、上りスケジューリング信号によって、タイミング(−3)の上りデータ信号を停止するようにスケジューリングすることで、タイミング(−3)の上りデータ信号に対応する上りフィードバック信号であるタイミング(−4)の信号を送信停止することが可能になる。
【0260】
上りデータ信号は、移動局が基地局に対して送信する上り信号であり、下りスケジューリング信号の指示によって、タイミング(−3)での信号の送信を停止している。さらに、上りスケジューリング信号自体が送信停止をしているタイミング(4)に対応する信号も送信停止を実施している。
【0261】
第5実施形態によると、間欠送信する際に、フェムト基地局の下りデータ信号、上りスケジューリング信号、上りフィードバック信号を間欠送信にすることができるので、登録外移動局にとって、更なる干渉低減を行うことが出来る。
【符号の説明】
【0262】
21、32、42、70、80、132、140、172、190、242、260、282 フェムト基地局
22 フェムトセル
23、34、44、134、174、244、284 登録移動局
24、33、43、50、60、133、173、180、243、283 登録外移動局
31、41、131、171、241、270、281 マクロ基地局
51、601、71、801、141、181、191、251、261、271 アンテナ
52、72、142、182、192、252、262、272 受信部
53、183 測定部
54、184 干渉判定部
55、75、145、186、255、266、274 送信部
602、802 RF部
603、803 ベースバンド機能部
604 CPU
605、804 デュープレクサ
606、805 ダウンコンバータ
607、806 ADC
608、807 復調器
609、808 復号器
610、810 符号化器
611、811 変調器
612、812 DAC
613、813 アップコンバータ
73、143、193、263 ランダムアクセス機能部
74、264 タイミング決定部
76、146、196、267 チャネル決定部
77、147、197、268 要求判定部
78、148、198、269 タイマー
809 レイヤ2機能部
814 CPU
90 ランダムアクセスチャネル
91 通常用チャネル
92 干渉低減要求用チャネル
144 周波数決定部
185 停止要求周波数決定部
194 周波数検出部
201 受信品質
202 周波数
203、211、212、213、214 チャネル
253 報知情報検索部
254、265 制御情報生成部
273 制御機能部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基地局に登録されていない移動局が第2基地局と通信を行う通信システムにおいて、
前記移動局は、
前記第1基地局が送信する無線信号と前記第2基地局が送信する無線信号を受信する受信部と、
受信した無線信号に関する受信信号情報を送信する送信部と、
を備え、
前記第1基地局は、
前記移動局が送信した前記受信信号情報を受信する受信部と、
前記受信信号情報に基づいて、無線信号を間欠送信する送信部と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項2】
前記第1の基地局の送信部は、前記間欠送信に関する情報を前記移動局に送信し、
前記移動局の受信部は、前記第1基地局が送信する前記間欠送信に関する情報を受信し、
前記移動局の送信部は、受信した前記間欠送信に関する情報を前記第2基地局に送信し、
前記第2基地局は、
前記移動局が送信する前記間欠送信に関する情報を受信する受信部と、
受信した前記間欠送信に関する情報に応じた無線リソースを使用して無線信号を送信する送信部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の通信システム。
【請求項3】
前記移動局は、
受信した無線信号の干渉レベルを判定する干渉判定部と、
を更に備え、
前記移動局の送信部は、判定した前記干渉レベルに応じて、前記受信信号情報を送信する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の通信システム。
【請求項4】
前記第1基地局の送信部は、受信した前記受信信号情報に応じたタイミングで無線信号の送信を停止し、前記間欠送信に関する情報として、前記タイミングに関する情報を送信する
ことを特徴とする請求項1乃至3記載の通信システム。
【請求項5】
前記第1基地局の送信部は、自局が前記無線信号の送信に使用する周波数帯域のうち、受信した前記受信信号情報に応じた少なくとも一部の周波数の使用を停止し、前記間欠送信に関する情報として、停止した前記周波数に関する情報を送信する
ことを特徴とする請求項1乃至4記載の通信システム。
【請求項6】
前記第1基地局は、
前記移動局が前記受信信号情報を送信する際に使用するチャネルを決定するチャネル決定部と、
決定した前記チャネルを監視することで、前記受信信号情報を受信したか否かを判定する要求判定部と、
を更に備え、
前記第1基地局の送信部は、決定した前記チャネルを示すチャネル情報を前記移動局に送信し、
前記移動局の受信部は、前記第1基地局が送信する前記チャネル情報を受信し、
前記移動局の送信部は、受信した前記チャネル情報に基づくチャネルを用いて、前記受信信号情報を送信する
ことを特徴とする請求項1乃至5記載の通信システム。
【請求項7】
第1基地局に登録されていない移動局が第2基地局と通信を行う通信システムにおいて、
前記移動局は、
前記第1基地局が送信する無線信号と前記第2基地局が送信する無線信号を受信する受信部と、
受信した無線信号に関する受信信号情報を送信する送信部と、
を備え、
前記第1基地局は、
前記移動局が送信した前記受信信号情報を受信する受信部と、
前記受信信号情報を複数の移動局から受信した場合に、前記受信信号情報に基づいて、自局が送信する無線信号を制御する送信部と、
を備える
ことを特徴とする通信システム。
【請求項8】
第1基地局の登録外の移動局であって、第2基地局と通信を行なう移動局において、
前記第1基地局が送信する無線信号と前記第2基地局が送信する無線信号を受信する受信部と、
受信した無線信号に基づいて、間欠送信するように要求する際に、受信した無線信号に関する受信信号情報を送信する送信部と、
ことを特徴とする移動局。
【請求項9】
登録外移動局とは通信を行わない基地局において、
前記登録外移動局において受信する無線信号に関する受信信号情報を受信する受信部と、
受信した前記受信信号情報に基づいて、無線信号を間欠送信する送信部と、
を備えることを特徴とする基地局。
【請求項10】
第1基地局に登録されていない移動局が第2基地局と通信を行う通信方法において、
前記移動局は、
前記第1基地局が送信する無線信号と前記第2基地局が送信する無線信号を受信し、
受信した無線信号に関する受信信号情報を送信し、
前記第1基地局は、
前記移動局が送信した前記受信信号情報を受信し、
前記受信信号情報に基づいて、無線信号を間欠送信する
ことを特徴とする通信方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2013−12874(P2013−12874A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−143812(P2011−143812)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】