説明

通信システムにおける方法および装置

本発明はGSMのようなネットワークへの移動体機器のアクセスを制御する方法および装置に関する。移動体機器はアクセス制御クラス(ACC)に属し、拡張アクセス制御を提供するため、付加的アクセス制御クラス(EACC)にも属する。この装置は、システム情報を移動体機器に同報する。このシステム情報はアクセス制御クラス(ACC)に属する移動体機器がネットワークにアクセスすることを許可するか、または禁止するかを示す。システム情報はさらに、拡張アクセス制御クラス(EACC)にも属する移動体機器がネットワークにアクセスすることを許可するか、またはネットワークへのアクセスを制限するかを示す。種々のアクセスを制限する方法が提供される。1つの例は、移動体機器が通信を開始することを遮断し、ネットワークにより開始される通信を移動体機器に許可することである。別の例は、ネットワークにより開始される通信を移動体機器が行わないようにし、移動体機器に通信を開始することを許可することである。更に別の例は、移動体機器が通信を開始することを遮断するとともに、ネットワークにより開始される通信を移動体機器が行わないようにすることである。ネットワークにより開始される通信が遮断される移動体機器にはネットワークからの呼出に対する応答は許可されない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムにおける方法および装置、特に、アクセス制御方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを使用してサーバまたは他デバイスと通信する浸透力の高いデバイスを有するセルラネットワークはインタフェースに多量のシグナリングを行い、利用可能なシステム資源を浪費するデバイスにより過負荷になることがある。データ伝送を直ちに行うか、または数分若しくはそれ以上長く待つかは問題でないという意味で、多くのこれらデバイスは時間要求の厳しくないデバイスであろう。
【0003】
本願では、発明の概念を一般にGSMネットワークにおいて例示するが、UMTSまたはLTEのような他の3GPP無線アクセス技術にも適用できる。
【0004】
異なるタイプの移動体機器が無線アクセスネットワークの同一通信資源を使用し、幾つかの移動体機器は他の移動体機器により生じる高トラフィックによりネットワークにアクセスできないことがある。移動体機器の幾人かのユーザ、例えば、電話をかけるユーザは通信拒否により敏感である一方、例えば、データを伝送するマシーンタイプの他の通信ユーザはデータ伝送が遅延してもネガティブな影響を受けないであろう。
【0005】
今日のGSMネットワークでは、時間要求の厳しくない通信アクセス試行は時間要求の厳しい通信アクセス試行と衝突することがある。これは、時間要求の厳しくない通信に対して行うアクセス試行により発生するシグナリングインタフェースの大きな負荷により、音声呼のような重要なトラフィックが失われる過負荷状態に至ることがある。
【0006】
GSM(登録商標)は所謂アクセス制御クラス(ACC)を含むアクセス制御機構を有する。GSMでは、SIM(非特許文献1のセクション10.5.2.29(RACH制御パラメータ)参照)に符号化する「アクセス制御クラス」を各移動体機器に割り当てる。アクセス制御クラス制御パラメータはシステム情報メッセージの一部として同報される。そのパラメータは、移動体機器のクラスにネットワークアクセスを許可するか、または禁止するかを指定する。アクセス禁止クラスに属する移動体にはネットワークへのアクセスバースト送信が許可されない。即ち、移動体は呼の開始若しくは呼出応答はできないが、それでもシステム情報などは読出しすることはできる。アクセスクラス(一般加入に使用するアクセス制御クラス0〜9)をランダムに割り当てる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】3GPP TS 44.018
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これらのクラスは、高トラフィック負荷の間、アクセスを制限するために使用される。例えば、ネットワーク運用者はランダムに10のクラスの内、2つのクラスの禁止により20パーセントの移動体機器のアクセスを遮断できる。ネットワークは次いでシステム情報メッセージを作成することとし、2つのアクセス禁止クラスパラメータを変更し、これらのクラスの禁止指示を設定する。システム情報を受信するデバイスは、これに応じてそのアクセス設定を調整し、禁止クラスに属するデバイスはアクセスバースト送信によるシグナリングを開始しないであろうし、ネットワークからの呼出メッセージに応答しないであろう。
【0009】
同報されるシステム情報メッセージは、チャネル情報、アクセス情報、位置情報、基地局識別情報などを含む。GSMシステムでは、BSS(基地局サブシステム)は移動体機器にシステム情報メッセージを同報する。BSSはBSC(基地局制御装置)およびBTS(無線基地局)を含み、システム情報メッセージをBSCで作成し、BTSを介してMS(移動体機器)に伝送し、BTSは同報でシステム情報メッセージを移動体機器に送信する。各移動体機器はシステムメッセージを受信し、これに応じてその設定を調整する。
【0010】
UMTSおよびLTEシステムでは、基地局のそれぞれはシステム情報メッセージを作成し、同報としてシステム情報メッセージをデバイスに送信する。各デバイスはその設定を調整し、続いて設定に従い信号を送信する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以上に概説したように、改良した方法および装置を提供し、課題と取り組むのが目的である。
【0012】
時間要求の厳しい通信と時間要求の厳しくない通信を必要とする移動体機器を識別し、時間要求の厳しい通信を許可するが、時間要求の厳しくないデータ通信へのアクセス試行を遮断できるツールを提供することも目的である。
【0013】
これらおよびその他の目的は、ここで説明するような方法と装置により達成される。
【0014】
従って、(発明の詳細な説明において「拡張アクセス制御クラス」と表す)新規アクセスクラス識別情報を作成する。その識別情報は、移動体機器の付加的アクセス制御クラスを提供し、加入サービスレベルの合意に関して割り当てられる。例えば、時間要求の厳しい通信を有する移動体機器とリアルタイム通信の必要性が少ない移動体機器とは異なるアクセスクラスに割り当て、アクセス制御のためにこれらのデバイスグループを識別する手段を提供する。
【0015】
本発明は、複数のアクセス制御クラス(ACC)の1つに属するように構成され、さらに複数の拡張アクセス制御クラス(EACC)の1つに属するように構成されている移動体機器のネットワークへのアクセスを制御する移動体機器における方法を提供する。その方法は、ACCを示す第1の指標とEACCを示す第2の指標とを含むシステム情報メッセージを受信する工程と、受信した第1の指標と受信した第2の指標との内、少なくともいずれかに基づいてネットワークへのアクセスを制御する工程を含む。
【0016】
実施例では、前記制御する工程は、第1の指標に基づいて移動体機器がネットワークへのアクセスが許可されるかどうかを判断し、その許可がなされる場合、第2の指標に基づいてその移動体機器がネットワークへのアクセスが許可されるか、または、アクセス制限されるかを判断する工程を含む。
【0017】
実施例では、前記判断する工程は、第1の指標がACCに構成設定される移動体機器と同じACCを示すかどうかを判断し、同じACCを示す場合、第2の指標がEACCに構成設定される移動体機器と同じEACCを示すかどうかを判断する工程を含む。
【0018】
実施例では、この方法はさらに、第2の指標が移動体機器にネットワークへのアクセスの制限的許可がなされたことを示す場合、移動体機器を制限的アクセスへ構成設定する工程をさらに含む。
【0019】
実施例では、この構成設定する工程は、移動体で開始する通信を遮断する工程と、ネットワークで開始する通信を許可する工程とを含む。
【0020】
実施例では、この構成設定する工程は、移動体で開始する通信を許可する工程と、ネットワークで開始する通信を遮断する工程とを含む。
【0021】
実施例では、この構成設定する工程は、移動体で開始する通信を遮断する工程と、ネットワークで開始する通信を遮断する工程とを含む。
【0022】
システム情報メッセージ受信後、第2の指標が移動体機器にネットワークへのアクセスの制限的許可がなされたことを示す場合、この方法は好ましくは、移動体機器を制限的アクセスへ構成設定する工程を含む。
【0023】
移動体機器を制限的アクセスへ構成設定する工程の3つの実施例が備えられる。制限的アクセスの3つのタイプ全て、或いは、そのうちの2つの任意の組み合わせが含められ、移動体機器のどのクラスがアクセスを許可され、アクセスを制限されたか、或いは、アクセスを禁止されたのかを示すシステム情報メッセージを送信することにより、異なるタイプのデバイスに異なるレベルのサービスを提供することをネットワーク運用者に可能にする。
【0024】
本発明はまた、複数のアクセス制御クラス(ACC)の1つに属するように構成され、さらに複数の拡張アクセス制御クラス(EACC)の1つに属するように構成されており、ACCを示す第1の指標とEACCを示す第2の指標とを含むシステム情報メッセージの受信手段を含む移動体機器を提供する。その移動体機器は、受信される第1の指標と受信される第2の指標との内、少なくともいずれかに基づいて、ネットワークへのアクセスを制御する手段を含む。
【0025】
実施例では、前記ネットワークへのアクセスを制御する手段はさらに、第1の指標に基づいて移動体機器がネットワークへのアクセスが許可されるかどうかを判断する手段と、第2の指標に基づいて移動体機器がネットワークへのアクセスが許可されるか、或いは、アクセス制限されるかを判断する手段とを含む。
【0026】
実施例では、前記ネットワークへのアクセスを制御する手段は、ネットワークへのアクセスを制限する手段を含む。
【0027】
実施例では、前記ネットワークへのアクセスを制限する手段は、移動体機器が通信を開始することを遮断し、前記ネットワークにより開始された通信について前記ネットワークへのアクセスを前記移動体機器に許可するように適合される。
【0028】
別の実施例では、前記ネットワークへのアクセスを制限する手段は、ネットワークにより開始された通信を移動体機器に行わせないようにし、前記移動体機器に通信を開始させることを許可するように適合される。
【0029】
さらに別の実施例では、前記ネットワークへのアクセスを制限する手段は、移動体機器により通信が開始されることを遮断し、前記ネットワークにより開始された通信を前記移動体機器が行わないように遮断するように適合される。
【0030】
運用者は、種々のタイプの移動体機器を種々の拡張アクセス制御クラスに割り当て、拡張アクセス制御クラスを使用してアクセス制御を拡張し、種々のタイプの移動体機器に種々のレベルのサービスを提供できる。時間要求の厳しくない通信を望む移動体機器を拡張アクセス制御クラスの1つへ割り当てることにより、この拡張アクセス制御クラスに属する移動体機器のアクセス制限により、時間要求の厳しい通信により高い優先度を付与できる。
【0031】
この拡張アクセス制御は、マシーンタイプの通信を主として意図しているが、例えば、音声やデータ通信に対する付加的なレベルのサービスを提供するのにさらに有用であるかもしれない。
【0032】
一実施例では、通常加入に殆ど常にシステムへのアクセスが許可されることを意味する最高かつ最優先アクセスクラスを音声/データに使用するこれら通常加入に付与する。例えば、ある種のメータ(指標)の状態を報告するためだけのデータを使用する別の加入は、その報告が到着する時には、時間要求は厳しくなくてよいかもしれないので、比較的低い優先度が付与される拡張アクセス制御クラスに割り当てられる。このことは、運用者に高いトラフィック状態においてこれらの加入のアクセスを一時的に遮断することを可能にし、過負荷状態を防止するであろう。
【0033】
別の実施例では、幾つかの「拡張アクセス制御クラス」が定義され、このクラスに関連するデバイスにセション確立のためのネットワークアクセスを禁止するが、ネットワークによる呼出があれば、デバイス応答を許可するようにする。このような可能性があると、(例えば、上記メータのような)規則的報告期間を自ら意識しているある種のデバイスには有益であり、その報告は高いトラフィック負荷状態では遮断されるが、例えば、障害ユニットの修理にまたはアプリケーションソフトウェア更新の実行に出向く前に障害ユニットの状態を読むため、技術者がそのデバイスとのコンタクトをとることが必要である場合など、時々通信を確立できよう。
【0034】
さらにその上、複数のアクセス制御クラス(ACC)の1つに属するように構成されており、複数の拡張アクセス制御クラス(EACC)の1つに属するように構成されている移動体機器のネットワークノードへのアクセスを制御する、移動体機器における方法が備えられる。その方法は、ネットワークへの移動体機器のアクセスを制御するためにその移動体機器により使用されるACCを示す第1の指標とEACCを示す第2の指標とを含むシステム情報メッセージを前記移動体機器へ同報する工程を含む。
【0035】
実施例では、その方法は、システム情報メッセージを同報する前に、システム情報メッセージを受信する工程を含む。
【0036】
別の実施例では、その方法はさらに、システム情報メッセージを同報する前に、システム情報メッセージを作成する工程を含む。
【0037】
実施例では、その方法はさらに、トラフィック負荷を判断する工程と、判断されたトラフィック負荷に基づいて、少なくとも第2の指標を判断する工程とを含む。
【0038】
さらなる実施例では、その方法は、ネットワークから開始される通信から遮断されると判断される移動体機器についての識別情報をそのような移動体機器の呼出メッセージアドレスとの相関をとる工程を含む。
【0039】
実施例では、その方法はさらに、ネットワークから開始される通信から遮断される判断される移動体機器についての呼出メッセージの廃棄する工程を含む。
【0040】
アクセス情報はネットワークシステム情報メッセージで同報されるとき、そのアクセス情報は移動体機器により読出される。その方法では、幾つかの移動体機器をアクセス制限することにより、これらのデバイスがアクセスバーストを送信することが禁止されることで、ネットワークにおけるアクセス試行数の削減を可能にしている。
【0041】
GSMの実施例では、BSCはシステム情報メッセージを作成し、BTSを介してシステム情報を同報できる。この方法を実施するため、GSMネットワークにおいて適合するBSCのようなノードが備えられる。
【0042】
トラフィック負荷を判断する代替案や、トラフィック負荷を判断することへ追加することは、トラフィックをスケジューリングすることである。トラフィック負荷分布履歴の統計的測定や報告を使用して、低いトラフィック負荷が予期されたり、予測される場合には、移動体機器に時間的に厳しくないネットワーク通信アクセスを付与しても良い。
【0043】
運用者は、例えば、種々のタイプの移動体機器を拡張アクセス制御クラスの種々のアクセスクラスに割り当てることができる。運用者は次いで、この方法を用いて、種々のクラスの移動体機器へ、種々の種類とレベルとの内の少なくともいずれかのサービスを提供する。
【0044】
さらにその上、複数のアクセス制御クラス(ACC)の1つに属するように構成されており、複数の拡張アクセス制御クラス(EACC)の1つに属するように構成されている移動体機器のネットワークへのアクセスを制御する装置が提供される。その装置は、ネットワークへの移動体機器のアクセスを制御するために、前記移動体機器により使用されるACCを示す第1の指標とEACCを示す第2の指標とを含むシステム情報メッセージを前記移動体機器へ同報する手段を含む。
【0045】
実施例では、この装置はさらに、システム情報メッセージを同報する前に、システム情報メッセージを受信する手段を含む。
【0046】
別の実施例では、この装置はさらに、システム情報メッセージを同報する前に、システム情報メッセージを作成する手段を含む。
【0047】
実施例では、この装置はさらに、トラフィック負荷を判断する手段と、その判断されたトラフィック負荷に基づいて、少なくとも第2の指標を判断する手段とを含む。
【0048】
実施例では、この装置は、ネットワークにより開始された通信から遮断されると判断される移動体機器についての識別情報と、そのような移動体機器への呼出メッセージアドレスとの相関をとる手段を含む。
【0049】
実施例では、この装置はさらに、ネットワークにより開始された通信から遮断されると判断された移動体機器についての呼出メッセージを廃棄する手段を含む。
【0050】
運用者が時間要求の厳しい通信を許可するようなトラフィックタイプに基づきアクセスを遮断し、時間要求の厳しくない通信アクセスを遮断し、種々の加入を識別できる代替的な解決策とは、例えば、SIMカードを無効にし、次いでこれらSIMカードを「アクセス制御クラス」のサブセット(例えば、0〜4)に割り当てられた新規SIMカードと置換することである。これは、残存「アクセス制御クラス」(この例では、5〜9)を関連する加入についてアクセスを遮断したり/許可するために使用し、時間要求の厳しい通信を確立する必要のないマシーンタイプ移動通信デバイスをこれらのクラスへ割り当て、マシーンタイプ移動通信デバイスを制限的なアクセスにおくことを可能にするであろう。しかしながら、このアプローチは、運用者のかなりの管理負担が関係する。SIMカードの配布がかなり高価であるのは、SIMカードを安全な郵便で恐らく送付しなければならないからである。多くの人々はまた、全ての連絡先をSIMにもち、古いSIMを新規なSIMに取り換える時には、その新規なSIMカードに、または移動体機器のメモリにその連絡先を転送する必要があろう。
【0051】
上記開示する幾つかの実施例により達成される利点は、例えば、通信システム運用者にセルとネットワークとの内の少なくともいずれかのトラフィック負荷に基づいて時間要求があまり厳しくない通信に対し時間要求の厳しい通信に優先権を与えることである。高いトラフィック負荷であると判断されれば、時間要求が厳しくない通信はトラフィック負荷がより低いと判断されるまで延期できる。上記開示する幾つかの実施例により達成されるさらなる利点は、例えば、トラフィック負荷が高いと判断されれば、移動体機器のアクセス試行をも回避する点である。
【0052】
本発明の他の目的、利点および新しい特徴は添付図面および請求の範囲と関連して考慮されるとき、本発明の次の詳細な説明から明らかになろう。
【0053】
より良き理解のため、次の図面と本発明の好適な実施例を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】RACH制御パラメータの情報要素を示す図である。
【図2】「拡張アクセス制御クラス」の1オクテットにより拡張されるRACH制御パラメータの情報要素を示す図である。
【図3】拡張RACH拡張制御パラメータの情報要素を示す図である。
【図4】無線アクセスネットワークの実施例を示す図である。
【図5a】、
【図5b】アクセス制御装置の2つの実施例を示す図である。
【図6】図9の移動体機器において実行されるアクセス制御方法を示す図である。
【図7】図5aの装置により実現されるアクセス提供方法を示すフローチャートである。
【図8】図5bの装置により実現されるアクセス提供方法を示すフローチャートである。
【図9】移動体機器の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
図4は、移動体機器2にネットワーク1へのアクセスを提供する装置或いはノード10を含む無線アクセスネットワーク1を図示している。アクセス装置10は、移動体機器2にメッセージ3を同報し、移動体機器2とネットワーク1との間の通信を提供するために備えられる。図4は、アクセス装置10から移動体機器2への同報を図示し、この同報にはアクセス情報、特に、アクセスクラス4(例えば、ACC)と付加的アクセスクラス5(例えば、EACC)に属する移動体機器のアクセスクラス情報4、5を含むシステム情報メッセージ3を含む。アクセス情報4は、アクセス制御クラス(ACC)に属する移動体機器へのネットワークアクセスの許可または禁止を示す。付加的アクセス情報は、拡張アクセス制御クラス(EACC)に属する移動体機器がネットワークへのアクセスが許可されるか、または、そのアクセスが制限されるかを示す。装置の実施例が図5aと図5bには記載されている。図5aは、GSMの基地局制御装置と基地局とを含む装置構成を図示する一方、図5bは、単一ノード、例えば、LTEの基地局を含む装置構成を図示する。
【0056】
図5aは基地局(無線基地局:BTS)11にケーブル14により動作するように接続された基地局制御装置(BSC)12を含むGSM基地局サブシステム(BSS)形式のアクセス装置10を例示する。WCDMAシステムでは、その装置構成は図5aにおけると同様に構成される無線ネットワーク制御装置(RNC)とノードBとを含む。
【0057】
次に、GSMのBSSについてさらに詳細に説明する。BSCはBSSの(不例示)制御手段を含み、BTSは移動体機器へのエアインタフェースの送信機と受信機と(不例示)を含む。通常、1台のBSCは幾台かのBTSを制御するが、説明を明りょうにするため、ただ1台のBTSを例示する。BSCはさらに、ACCを示す第1の指標とEACCを示す第2の指標とを含むシステム情報メッセージの作成手段53を含む。BSCは動作中に、第1の指標と第2の指標を含むシステム情報メッセージを作成する。これらシステム情報メッセージは、例えば、ケーブル14を介するか、または、無線通信によりBTSに転送される。BTS11は、第1の指標と第2の指標とを含むシステム情報メッセージを移動体機器2に同報する同報手段51を含む。図5aのBSCはまた、トラフィック負荷、即ち、セルとネットワークとの内の少なくともいずれかのトラフィック負荷情報を判断する第3の判断手段15を含むと良い。BSCは、第3の判断手段により判断されるトラフィック負荷に基づいて、少なくとも第1の指標を判断する第1の判断手段61と、少なくとも第2の指標を判断する第2の判断手段62との内の少なくともいずれかを含むと良い。従って、例えば、どのアクセス制御クラス、そして、どの拡張アクセス制御クラスが通信の制限を受けるのか、或いは、完全に通信が禁止されるのかを判断する第3の判断手段15により判断される場合に、BSC12は、トラフィック負荷データを使用し、これに応じてシステム情報メッセージを作成するように適切に構成されている。
【0058】
図5bはLTE(eノードB)基地局のようなアクセス装置10の別の実施例を図示している。ここで、基地局52は、アンテナやアンテナポートのような同報する同報手段51を含むこととともに、システム情報メッセージを作成する作成手段53をも含むと良い。なお、基地局52は、作成手段53に代わり、別のネットワークノード、例えば、MME、RNC、eノードB、BSCからシステム情報メッセージを受信するように構成された受信手段54を含んでいても良い。受信手段54は、アンテナポート、通信機または受信機であると良い。
【0059】
図5bについて説明を続けると、基地局52はまた、中央処理装置(CPU)、或いは、処理回路、或いは、プロセッサのようなトラフィック負荷を判断する第3の判断手段55を含んでいても良い。
【0060】
図5aの装置構成と同様に、装置構成10、例えば、基地局52は、種々のアクセスクラス(ACC)に関してネットワークへのアクセスの許可または遮断を示す第1の指標と付加的アクセスクラス(EACC)に関してネットワークへのアクセスの許可または制限的アクセスを示す第2の指標とを含むシステム情報メッセージの作成または受信を行うことができる。これら指標の幾つか若しくは全ては、判断されたトラフィック負荷に基づいているかもしれない。図5bはまた、基地局52に統合するか、或いはその代わりに通信可能に基地局52に接続されるメッセージを処理する処理手段56を図示している。処理手段56は、作成手段53により作成されるシステム情報メッセージに示されているように、アクセス制限がなされる、或いは、アクセスが禁止される移動体機器と、移動体機器2に宛てられたネットワーク1から着信するメッセージから導出されるアドレスとの間の相関をとる相関手段56aを含んでいても良い。これらの相関は、メッセージを処理する、例えば、メッセージを保存する処理手段56により使用される。メッセージを処理する処理手段56は、ネットワークで開始された通信を禁止し、メッセージを受信するための呼出に応答することが許可されない移動体機器に宛てられたメッセージを廃棄するように構成された廃棄手段57を含むと良い。
【0061】
なお、上述の作成手段53、第1の判断手段61、第2の判断手段62及び第3の判断手段(15,55)、処理手段56、相関手段56a、及び廃棄手段57はそれぞれ、装置構成、即ち、ノードについて記載した請求項によりカバーされるノードにおける回路の個別的な物理的な部分または統合された部分であっても良い。また、上述の作成手段53、第3の判断手段55、処理手段56、相関手段56a、及び廃棄手段57は、1つ以上幾つかの物理エンティティ内に分散された機能を有していてもよい。例として、CPUは上記手段(53、55、56、56a、57)、(53、15、56、56a、57)の内の1つ以上幾つかを含むことができる。
【0062】
図5aと図5bに例示されるもののように、トラフィック負荷がいずれかの実施例で判断される場合、制御信号チャネル、通信チャネル、または内部処理は、トラフィック負荷についての指標として使用できる。図5aのBSCは、その内部処理、或いは、各BTSの制御信号チャネルまたは通信チャネルの使用量に基づいて、トラフィック負荷を判断できる。同様に、図5bにおいて、(eノードBのような)基地局は、その制御或いは通信チャネル、または、それ自体の内部処理についてのトラフィック負荷を判断できる。トラフィック負荷情報はまた、ネットワーク若しくはコアネットワークの他のノードとの通信を通じて判断されても良いし、または、トラフィック負荷レベルがネットワーク若しくはコアネットワークの他のノードから受信されても良い。トラフィック負荷は、リアルタイムで適切に判断されるが、例えば、統計的計算が施される履歴データから提供されても良い。異なる日または1日の内の異なる時間のトラフィックスケジューリングは、トラフィック負荷による輻輳回避にも使用できる。スケジューリングは、トラフィック負荷判断の代替案として、若しくはトラフィック負荷判断に追加して使用できる。
【0063】
図7は図5aの装置により実現できるアクセス提供方法を例示するフローチャートである。
【0064】
図8は図5bの装置により実現できるアクセス提供方法を例示するフローチャートである。
【0065】
図7で、図5aの装置10はシステム情報メッセージを同報する(ステップ72)。このシステム情報メッセージは「アクセス制御クラス」に属する移動体機器のアクセス制御パラメータと「拡張アクセス制御クラス」にも属する移動体機器の拡張アクセス制御追加パラメータをも含む。このアクセス制御方法はまた、破線の区切り枠により示す追加ステップを含んでも良い。図7は基地局(BTS)によりアクセスを制御する方法を図示しており、その方法は、システム情報メッセージを受信するステップ71Bにより開始し、その後、そのシステム情報メッセージを同報するステップ72に続く。BTSは、基地局サブシステムの基地局制御装置(BSC)からシステム情報メッセージを受信する。
【0066】
図7は、全体としてBSSで実行する複数のステップ、即ち、BSCで実行するステップとともに、BTSにより実行するステップも図示している。BSSにより実行される方法は、システム情報メッセージを同報するステップ72を含む。この方法はまた、破線区切り枠により示される付加的ステップを含んでも良い。GSMでは、そのシステム情報メッセージはBSSのBSCにより作成され、本発明によれば、BSSでシステム情報メッセージを作成するのが適切である。従って、システム情報メッセージを同報するステップの前に、この方法はシステム情報メッセージを作成するステップ71Aを含む。その作成ステップ71Aは、セルまたはネットワークトラフィック負荷を考慮するステップを含んでいても良く、システム情報メッセージを作成するステップ71Aの前に、この方法は、トラフィック負荷を判断するステップ70を含むものとして例示されている。高いトラフィック負荷の場合、拡張アクセス制御クラス(EACC)のより多くのアクセスクラスは適切にアクセスが制限される。即ち、アクセス情報を示すパラメータはトラフィック負荷に従って設定される。時間要求の厳しくない通信を使用する移動体機器からのアクセス試行を制限することにより、これらの通信はただ遅延するだけなので、これらの機器に悪い影響を与えることなく、時間要求の厳しい通信へのアクセスに提供することを可能にしている。
【0067】
この方法はまた、メッセージを処理する幾つかのステップを含んでいても良い。呼出メッセージへの応答が許可されない移動体機器への呼出は不必要である。このため、メッセージを受信することが許可されない移動体機器への到来メッセージを特定するのは適切なことである。この方法はそれ故、ネットワークで開始された通信から遮断される移動体機器への呼出メッセージの相関をとるステップ73を含む。そのような呼出メッセージが識別された場合、この方法は適切にもその呼出メッセージを廃棄するステップ74を実行するようにする。
【0068】
ネットワークは移動体機器を呼出す場合に、移動体機器が属する、特に禁止する場合にネットワークにより開始される通信を許可しないEACCに属する移動体機器に関し、EACCの指示を含むように適切に適合されると良い。その呼出メッセージが送信されるネットワークノード(BSC)はその場合、呼出メッセージからEACCを受信でき、EACCが禁止であるかをチェックできる(ステップ73)。ネットワークにより開始される通信を許可しない場合、ノードはそのような呼出メッセージを廃棄する(ステップ74)ように適切に適合されると良い。
【0069】
あるいは別のネットワークノード、好ましくは、GSMのMSC(移動交換センタ)またはSGSN(サービングGPRSサポートノード)のようなノードは相関をとる(ステップ73)ことができ、メッセージを廃棄できる(ステップ74)。
【0070】
図8は図5bの基地局により実行するアクセス制御方法を図示している。この方法は、システム情報メッセージを作成するステップ71と、システム情報メッセージを同報するステップ72とを含んでいる。システム情報メッセージを作成するのにトラフィック負荷を使用し、そのトラフィック負荷に基づいたアクセス設定を示すことも適切なことである。その方法はそれ故、適切にもシステム情報メッセージを作成するステップ71の前にトラフィック負荷を判断するステップ(ステップ70)を含んでいる。付加的に、或いは、代替的に、そのトラフィックがスケジューリングされても良い。
【0071】
続いて、その方法は適切にも、遮断された移動体機器の識別情報と呼出メッセージアドレスとの相関をとるステップ73を含み、そして好ましくは、その呼出メッセージが(ステップ73において)識別された場合、そのような呼出メッセージを廃棄するステップ74を含む。図7に関して検討したネットワークの適応に類似して、そのネットワークは、図8のノードを通じて呼出メッセージを送信する場合、移動体機器が属する付加的アクセス制御クラスの指示を含み、呼出メッセージとネットワークにより開始される通信が禁止される移動体機器との間の相関がとられ、その後、その呼出メッセージを廃棄するステップ(ステップ74)に続くようにしても良い。
【0072】
図9は、移動電話機、パーキングメータ、火災検出器、地震警報機、電力メータ、自動販売機または無線通信手段を有する何らかのマシーンのような移動体機器2を図示している。移動体機器2は、複数のアクセス制御クラスACCの1つに属するように構成され、さらに複数の拡張アクセス制御クラスEACCの1つに属するように構成されている。移動体機器2は、ACCを示す第1の指標とEACCを示す第2の指標とを含むシステム情報メッセージを受信するように適合または構成される受信手段21を含む。移動体機器2はまた、受信した第1の指標と受信した第2の指標との内の少なくともいずれかに基づいてネットワークアクセスを制御するように適合または構成される制御手段22を含む。制御手段22はまた、システム情報メッセージにおいて受信したアクセス情報に従って通信するように移動体機器2を構成設定するために用いられると良い。
【0073】
上述の受信手段21は、トランシーバ、受信機、或いは、受信機回路でも良く、上述の制御手段22は、中央処理装置、処理回路、或いは、受信機回路の一部であっても良い。
【0074】
一実施例によれば、図9に関する上述の制御手段22はさらに、移動体機器2が第1の指標に基づいてネットワーク1へのアクセスが許可されているかどうかを判断する第1の判断手段23を含んでいても良い。さらにその上、制御手段22は、移動体機器2が第2の指標に基づいてネットワーク1へのアクセスが許可されているか、或いは、アクセス制限がされているかを判断する第2の判断手段24を含んでいても良い。なお、制御手段22と第1の判断手段23と第2の判断手段24とは、移動体機器2のCPUの個別の部分或いは統合部分でも良いし、或いは、移動体機器2の処理回路でも良い。即ち、これらの手段は、同じ物理エンティティの中で、或いは、異なる物理エンティティにおいて、個別機能を有する。
【0075】
実施例によれば、制御手段22はネットワークへのアクセスを制限する制限手段25を含むと良い。制限手段25は、移動体機器2が通信を開始することを遮断し、ネットワーク1により開始される通信、例えば、呼出メッセージへの応答のために移動体機器2がネットワーク1にアクセスすることを許可するように適合または構成されていると良い。
【0076】
上述構成の代替として、制限手段25は、ネットワーク1により開始される通信に関して移動体機器2を遮断し、移動体機器2が通信を開始することを許可するように適合されていても良い。
【0077】
さらに別の代替案によれば、制限手段25は、移動体機器2が通信を開始することができないようにし、ネットワーク1により開始される通信、例えば、呼出メッセージを受信することが移動体機器2でできないように適合されていても良い。
【0078】
図6は、移動体機器において採用されるアクセスを制御する方法を図示している。この方法は、移動体機器2において、アクセスクラスと付加的アクセスクラスのアクセス情報、例えば、拡張アクセス制御クラスパラメータとアクセス制御クラスパラメータとを含むシステム情報メッセージを受信するステップ61を含む。
【0079】
受信ステップ61に続き、アクセス規則に従って通信を行うよう移動体機器を構成設定するステップ62がある。従って、移動体機器の通信手段21は、これに応じて通信を行うであろう。図6は、移動体機器を構成設定する3つの異なる例A、B、及びCを図示している。運用者は、3つのタイプの移動体機器全てにサービスを提供でき、異なるタイプのアクセス制御A、B、及びCは、異なるトラフィック量のような異なる状況においても実現できる。
【0080】
従って、構成設定ステップ62は、アクセス制御タイプAである移動体機器に関して、移動体機器が通信を開始することを遮断するステップ63Aと、ネットワークにより開始される通信を許可するステップ64A、即ち、移動体機器がネットワークからの呼出に応答することが許可されるステップを含む。
【0081】
アクセス制御タイプBは、移動体機器が開始する通信を許可するステップ63Bと、タイプBの移動体機器に対してネットワークにより開始される通信を遮断するステップとを含む。
【0082】
アクセス制御タイプCの構成設定ステップ62は、移動体機器が通信を開始することがないようにするステップ63Cと、ネットワークにより開始される通信も遮断するステップ64Cとを含む。
【0083】
付加的なアクセス制御クラスに属する移動体機器の構成は好ましくは、アクセス制限を規定するステップを含む。移動体機器は、タイプA、B、及びCのクラスそれぞれについて適切に事前構成設定されると良い。加入をすると、移動体機器は、付加的アクセスクラスに割り当てされる。その場合、表示が適切にホームロケーションレジスタのようなネットワークにおいてなされ、そして、例えば、移動体機器のSIMカードになされるか、或いは、その機器にプログラムされる。
【0084】
図6はまた、移動体機器のアクセスを制御するためにアクセスクラス(ACC)がどのように使用されるのかを図示している。この方法は、移動体機器が属するアクセスクラスがネットワークへのアクセスを許可されているどうかを判断するステップ63を含んでいる。そのアクセスが許可されなければ、この方法は通信を遮断するステップ69を含む。もし、アクセス制御クラスの第1の指標に従って移動体機器がネットワークへのアクセスを許可されれば、この方法は、拡張アクセス制御クラスを示す第2の指標に基づいて、移動体機器がアクセス制限に従うかどうかを判断するステップ64に進む。その移動体機器がアクセス制限されなければ、この方法は通信を許容するステップ68へと続く。
【0085】
何れの付加的な制御クラスEACCにも属さない移動体機器は、第1の指標に従ってアクセスが許可されるかどうかを判断する(63)のが好ましい。(ステップ63において)アクセスが許可されれば、そのような移動体機器は通信を許可するステップ68に進む。アクセスが許可されなければ、そのような移動体機器は通信を遮断するステップ69に進む。
【0086】
運用者がどのようにネットワークを構成設定するのかを選択する例を表1に示す。
【0087】
表1 拡張アクセス制御クラス例
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
拡張アクセス デバイスによる NWによる開始
制御クラス 開始 (呼出)
0 80%禁止 80%禁止
1 90%禁止 90%禁止
2 80%禁止 禁止しない
3 90%禁止 禁止しない
4 禁止しない 80%禁止
5 禁止しない 90%禁止
6 ・・・ ・・・
7 ・・・ ・・・
【0088】
デバイスにより開始される通信とは、デバイス自らがメッセージの送信または受信のため接続開始を試行することを意味する。ネットワークにより開始される通信とは、デバイスへの呼出により、そのデバイスへのメッセージの送信若しくは受信が可能である通信をネットワーク側が開始することを意味する。
【0089】
ここで運用者は、例えば、拡張アクセス制御クラス2(表1の例を参照)はシステムにおける80%の負荷でデバイス開始の通信を禁止するが、このデバイスにネットワークより呼出があれば、そのデバイスに常に応答することが許可されていると規定することを選択している。しかしながら、デバイスが拡張アクセス制御クラス4に属しているならば、そのデバイスは常時ネットワークにアクセスできるが、このクラスにアクセス制限がなされると、そのデバイスへの呼出に応答することは許可されない。このデバイスの通常の通信経路が、時間要求の厳しくないデータに関してネットワークが報告が遅れるかどうかを尋ねるためのものであり、しかし、直ちに報告を必要とする予期せぬイベントが生じたなら、その機器は常に通信を開始できるものであるなら、これは有用であろう。
【0090】
この新しい手順が作用するには、随時ネットワークにアクセスすることが許可する「拡張アクセス制御クラス」と」「拡張アクセス制御クラス」がアクセス制限を受けるネットワーク/セルにおいて、ネットワークは情報を繰り返し同報できる必要がある。GSMの既に存在するアクセス制御クラスである「アクセス制御クラス」に関し、非特許文献1のセクション10.5.2.29で規定されるように、このことは「RACH制御パラメータ」の指示によりなされる。この「RACH制御パラメータ」の情報要素は、この時、システム情報タイプ1、2、2bis、3、及び4のメッセージで同報される。これは、図1におけるように、この標準で規定されているように見え、オクテット3と4において構成されたアクセスクラスについてのパラメータ要素を有している。
【0091】
図1で「AC Cxx」により示されるビットはここでは、以下の表2に記載するように、任意の時間にネットワークにアクセスすることが許可される「アクセス制御クラス」を制御するために使用される。
【0092】
表2 RACH制御パラメータ情報要素
(非特許文献1の表10.5.2.29の切り抜き)
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃AC CN、アクセス制御クラス N(オクテット3(ビット3を除く)と ┃
┃ オクテット 4) ┃
┃AC C=Nである移動局に関し、AC CNビットが「0」で符号化されれば、 ┃
┃アクセスを禁止しない;N=0、1、……9、11、……、15 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
【0093】
さて、「拡張アクセス制御クラス」を導入するという提案の考えを導入するため、次のサブセクションで列挙する例におけるように、このことは多くの異なる方法で達成できるかもしれない。なお、これらのセクションで使用する符号化は実行可能であるが、単に例として見られるべきものである。その正確な符号化がどのようになされるかについての他の可能性があるかもしれない。
【0094】
例1:既存「RACH制御パラメータ」情報要素の拡張
8個の新規「拡張アクセス制御クラス」:オクテット5のEACC C00〜C07を例示する場合について、RACH制御パラメータを図2によるように拡張する。
【0095】
図1は「EAC Cxx」と表す1オクテットの「拡張アクセス制御クラス」により拡張されるRACH制御パラメータ情報要素を示す。非特許文献1の表10.5.2.29.1に挿入される対応説明を表3で以下に示す。
【0096】
表3 RACH制御パラメータ情報要素
(非特許文献1の表10.5.2.29.1の切り抜き)
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃EAC CN、拡張アクセス制御クラス N(オクテット5) ┃
┃EAC C=Nである移動局の場合、EAC CNビットが「0」で符号化されれば┃
┃アクセスを禁止しない;N=0、1、……7 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
【0097】
「RACH制御パラメータ」情報要素へのさらに別のオクテットを追加することにより、8個の「拡張アクセス制御クラス」がある上述の例は、代替として、例えば、16個のこのような「拡張アクセス制御クラス」に拡張できよう。
【0098】
非特許文献1の従来技術の移動体機器(以下、従来のMSと呼ぶ)は特別の「EAC Cxx」ビットの解釈法を知らず、そのことがシステム情報タイプ1、2、2bis、3、及び4のメッセージにおける後続ビットの復号化を混乱させるので、この解決策は後方互換性がないことが、このアプローチの有する欠点である。
【0099】
例2:新規「拡張RACH制御パラメータ」情報要素の作成
上記のように、非特許文献1の既存のRACH制御パラメータ情報要素を拡張することよりむしろ、後方互換性を保証するため、代わりに、システム情報タイプ1、2、2bis、3、及び4のメッセージにおいても送信される新規の「拡張RACH制御パラメータ」情報要素を導入する。これらは既に(必須の)「RACH制御パラメータ」情報要素に含まれているので、これは、例えば、Tx−整数、セルアクセス禁止(CELL BARR ACCESS)などのような新規の「EAC Cxx」ビット以外の情報を何ら含む必要がない。従って、新規の情報要素は、図3に示す通りである。図3は「RACH拡張制御パラメータIEI」と「EAC Cxx」と表す「拡張アクセス制御クラス」ビットのみを含む「拡張RACH制御パラメータ」情報要素を示している。
【0100】
例えば、システム情報タイプ1のメッセージにおいて、新規の「拡張RACH制御パラメータ」をオプション情報要素として、以下の表4に示すように追加しても良い。ここで、その追加は最終行に現れる。
【0101】
表4 最終行に追加するオプションの「拡張RACH制御パラメータ」を有する
システム情報タイプ2のメッセージ内容
(非特許文献1の表9.1.32.1の切り抜き)
┏━━━┳━━━━━━┳━━━━━━━━━━┳━━━━━┳━━━━━━┳━━━┓
┃IEI┃ 情報要素 ┃ タイプ/参照 ┃プレゼンス┃フォーマット┃長さ ┃
┣━━━╋━━━━━━╋━━━━━━━━━━╋━━━━━╋━━━━━━╋━━━┫
┃ ┃L2擬似長 ┃ L2擬似長 ┃ M ┃ V ┃ 1 ┃
┃ ┃ ┃10.5.2.19 ┃ ┃ ┃ ┃
┣━━━╋━━━━━━╋━━━━━━━━━━╋━━━━━╋━━━━━━╋━━━┫
┃ ┃RR管理 ┃プロトコル識別子 ┃ M ┃ V ┃1/2┃
┃ ┃プロトコル ┃10.2 ┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃識別子 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━━━╋━━━━━━╋━━━━━━━━━━╋━━━━━╋━━━━━━╋━━━┫
┃ ┃スキップ指標┃スキップ指標 ┃ M ┃ V ┃1/2┃
┃ ┃ ┃10.3.1 ┃ ┃ ┃ ┃
┣━━━╋━━━━━━╋━━━━━━━━━━╋━━━━━╋━━━━━━╋━━━┫
┃ ┃システム情報┃メッセージタイプ ┃ M ┃ V ┃ 1 ┃
┃ ┃タイプ2 ┃10.4 ┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃メッセージ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃タイプ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━━━╋━━━━━━╋━━━━━━━━━━╋━━━━━╋━━━━━━╋━━━┫
┃ ┃BCCH ┃近隣セルの説明 ┃ M ┃ V ┃ 16┃
┃ ┃周波数リスト┃10.5.2.22 ┃ ┃ ┃ ┃
┣━━━╋━━━━━━╋━━━━━━━━━━╋━━━━━╋━━━━━━╋━━━┫
┃ ┃NCC許可 ┃NCC許可 ┃ M ┃ V ┃ 1 ┃
┃ ┃ ┃10.5.2.27 ┃ ┃ ┃ ┃
┣━━━╋━━━━━━╋━━━━━━━━━━╋━━━━━╋━━━━━━╋━━━┫
┃ ┃RACH制御┃RACH制御 ┃ M ┃ V ┃ 3 ┃
┃ ┃パラメータ ┃パラメータ ┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃10.5.2.29 ┃ ┃ ┃ ┃
┣━━━╋━━━━━━╋━━━━━━━━━━╋━━━━━╋━━━━━━╋━━━┫
┃XX ┃拡張RACH┃RACH制御 ┃ O ┃ TV ┃ 2 ┃
┃ ┃制御 ┃パラメータ ┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃パラメータ ┃10.5.2.29 ┃ ┃ ┃ ┃
┗━━━┻━━━━━━┻━━━━━━━━━━┻━━━━━┻━━━━━━┻━━━┛
【0102】
どの従来のMSも「拡張RACH制御パラメータ」情報要素のIEI=XXを認識できないので、従来のMSは非特許文献1で既に規定する手順に従ってこの情報要素を無視するであろう。それ故、この解決策には後方互換性がある。従って、このメッセージのL2擬似長は今日の非特許文献1におけるように22オクテットよりむしろ24オクテットであろう。
【0103】
再度、図3の「拡張RACH拡張制御パラメータ」情報要素へより多くのオクテットを追加し、これに応じて上記表4に記載の長さとL2擬似長とを変更することにより、上記解決策は、代替的に8個以上の「拡張アクセス制御クラス」に拡張できる。
【0104】
この方法は、システム情報タイプ1、2、2bis、3、及び4のメッセージに使用できる。
【0105】
例3:残りのオクテットへの「拡張アクセス制御クラス」情報の追加
上記の例1と例2で説明した解決策の代替的なアプローチは、新規の情報要素の作成に代わり、各システム情報メッセージの残りのオクテットにむしろ「拡張アクセス制御クラス」情報を追加することであろう。例として、システム情報タイプ1について、これは、以下に示すように非特許文献1のセクション10.5.2.32に記載されるように、SIの1オクテットを修正することにより達成できる。
【0106】
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ <SI1 Rest Octets>::= ┃
┃ {L|H<NCH Position:bit (5)>} ┃
┃ <Band indicator> ┃
┃ {null|L −以前のレリースと互換性のある受信機 ┃
┃ |H −リリース10に追加 ┃
┃ {0|1<Extended Access Control Class :bit (8)>} ┃
┃ } ┃
┃ <spare padding>; ┃
┃<Band indicator>::= ┃
┃ <BAND_INDICATOR>:bit ==L> ‐‐ARFCNは1800帯を指示 ┃
┃ |<BAND_INDICATOR>:bit ==H>; ‐‐ARFCNは1900帯を指示 ┃
┃ ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
SI1の残りのオクテットは8個のこのようなクラスの例に対し“拡張アクセス制御クラス”ビットにより拡張する。
【0107】
非特許文献1の表10.5.2.32.1aに挿入される対応説明はこの場合以下の表5によるようであろう。
【0108】
表5 非特許文献3の表10.5.2.32.1aの
「拡張アクセス制御クラス」に追加するSI1の残りのオクテット情報要素の詳細
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃拡張アクセス制御クラス(8ビットフィールド) ┃
┃事前設定すれば、拡張アクセス制御クラス=Nである移動局に対し、ビットを「0」┃
┃で符号化すれば、アクセスを禁止しないことをこのフィールドは示した。ここで、 ┃
┃Nがビットマップにおけるビット位置を示し、N=0、1、……7である。 ┃
┃このフィールドが存在しなければ、どの拡張アクセス制御クラスに対しても、 ┃
┃アクセスは禁止されない。 ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
【0109】
(非特許文献1の)いずれの従来のMSも、この追加情報をただ空白の詰め込みと見るであろう。それ故、この解決策は後方互換性がある。また、(表9.3.31.1における)システム情報タイプ1のメッセージの長さとL2擬似長もこれに応じて更新される。
【0110】
この方法は、非特許文献1のシステム情報タイプ1、2bis、3、及び4のメッセージに使用されるが、システム情報タイプ2に対しては、残りのオクテットを含まないので、使用されないであろう。
【0111】
GSMのようなネットワークに対する移動体機器のアクセスを制御する方法および装置に関する発明について説明した。移動体機器はアクセス制御クラス(ACC)に属し、拡張アクセス制御を提供するため、付加的アクセス制御クラス(EACC)にも属している。この装置は移動体機器にシステム情報を同報し、このシステム情報はアクセス制御クラス(ACC)に属する移動体機器にネットワークにアクセスすることを許可するか、または禁止するかを示し、そのシステム情報はさらに、拡張アクセス制御クラス(EACC)にも属す移動体機器にネットワークへのアクセスを許容するか、またはネットワークへのアクセスを制限するかを示す。種々のアクセスを制限する方法が提供される。1つの例は、移動体機器が通信を開始することを遮断し、ネットワークによる開始される通信を移動体機器に許可することである。別の例は、ネットワークにより開始する通信を移動体機器で行わないようにし、移動体機器が通信を開始することを許可することである。更なる例は、移動体機器が通信を開始することを遮断することと、ネットワークにより開始された通信を移動体機器が行わないようにすることである。ネットワークにより開始された通信が遮断される移動体機器にはネットワークからの呼出への応答が許可されない。
【0112】
本発明の本質的特徴から逸脱することなく、ここで具体的に説明したものとは別の方法で、本発明を実行することはもちろん可能である。この実施例は全ての点で、例示的であり制限的でないと考えるべきであり、添付された請求の範囲の意味およびその等価物の範囲内に入る全ての変更は請求の範囲に包含されることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアクセス制御クラス(ACC)の1つに属するように構成されており、複数の拡張アクセス制御クラス(EACC)の1つに属するようにさらに構成されている移動体機器(2)のネットワーク(1)へのアクセスを制御する前記移動体機器(2)における方法であって、前記方法は、
ACCを示す第1の指標とEACCを示す第2の指標とを含むシステム情報メッセージ(3)を受信する工程(61)と、
前記受信した第1の指標と前記受信した第2の指標との内の少なくともいずれかに基づいて、前記ネットワーク(1)へのアクセスを制御する工程(62)とを有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記制御する工程(62)は、
前記第1の指標に基づいて、前記移動体機器(2)に前記ネットワークへのアクセスが許可されるかどうかを判断する工程(63)と、
前記許可がされる場合、前記第2の指標に基づいて、前記移動体機器(2)に前記ネットワーク(1)へのアクセスが許可されるか、または、制限されるかを判断する工程(64)とを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記判断する工程(63,64)は、
前記第1の指標がACCに構成設定される移動体機器と同じACCを示すかどうかを判断する工程(63)と、
前記第1の指標が同じACCを示す場合、前記第2の指標がEACCに構成設定される移動体機器と同じEACCを示すかどうかを判断する工程(64)とを有することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の指標が前記移動体機器(2)に前記ネットワーク(1)へのアクセスの制限的許可がなされたことを示す場合、前記移動体機器を制限的アクセスに構成設定する工程(62)をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記構成設定する工程(62)は、
移動体の開始する通信を遮断する工程(63A)と、
ネットワークの開始する通信を許可する工程(64A)とを有することを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記構成設定する工程(62)は、
移動体の開始する通信を許可する工程(63B)と、
ネットワークの開始する通信を遮断する工程(64B)とを有することを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記構成設定する工程(62)は、
移動体の開始する通信を遮断する工程(63A)と、
ネットワークの開始する通信を遮断する工程(64B)とを有することを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項8】
複数のアクセス制御クラス(ACC)の1つに属するように構成されており、複数の拡張アクセス制御クラス(EACC)の1つに属するようにさらに構成されている移動体機器(2)であって、
ACCを示す第1の指標とEACCを示す第2の指標とを含むシステム情報メッセージを受信する受信手段(21)と、
前記受信された第1の指標と前記受信された第2の指標との内の少なくともいずれかに基づいて、ネットワークへのアクセスを制御する制御手段(22)とを有することを特徴とする移動体機器。
【請求項9】
前記制御手段(22)はさらに、
前記第1の指標に基づいて、前記移動体機器(2)が前記ネットワーク(1)へのアクセスが許可されるかどうかを判断する第1の判断手段(23)と、
前記第2の指標に基づいて、前記移動体機器(2)が前記ネットワーク(1)へのアクセスが許可されるか、或いは、アクセス制限されるかを判断する第2の判断手段(24)とを有することを特徴とする請求項8に記載の移動体機器。
【請求項10】
前記制御手段(22)は、前記ネットワーク(1)へのアクセスを制限する制限手段(25)を含むことを特徴とする請求項8又は9に記載の移動体機器。
【請求項11】
前記制限手段(25)は、前記移動体機器(2)が通信を開始することを遮断し、前記ネットワーク(1)により開始された通信について前記ネットワークへのアクセスを前記移動体機器(2)に許可するように適合されていることを特徴とする請求項10に記載の移動体機器。
【請求項12】
前記制限手段(25)は、前記ネットワーク(1)により開始された通信を前記移動体機器(2)が行わせないようにし、前記移動体機器(2)に通信を開始させることを許可するように適合されていることを特徴とする請求項10に記載の移動体機器。
【請求項13】
前記制限手段(25)は、前記移動体機器(2)により開始される通信を遮断し、前記ネットワーク(1)により開始された通信を前記移動体機器(2)が行うことを遮断するように適合されていることを特徴とする請求項10に記載の移動体機器。
【請求項14】
前記受信手段(21)は、トランシーバ、受信器、或いは、受信器回路であることを特徴とする請求項8乃至13のいずれか1項に記載の移動体機器。
【請求項15】
前記制御手段(22)は、中央処理装置、処理回路、或いは、受信器回路の一部であることを特徴とする請求項8乃至14のいずれか1項に記載の移動体機器。
【請求項16】
複数のアクセス制御クラス(ACC)の1つに属するように構成されており、複数の拡張アクセス制御クラス(EACC)の1つに属するようにさらに構成されている移動体機器(2)のネットワーク(1)へのアクセスを制御する構成における方法であって、前記方法は、
前記ネットワーク(1)への前記移動体機器のアクセスを制御するために前記移動体機器により使用される、ACCを示す第1の指標とEACCを示す第2の指標とを含むシステム情報メッセージ(3)を前記移動体機器へ同報する工程(72)を有することを特徴とする方法。
【請求項17】
前記システム情報メッセージ(3)を同報する工程(72)の前に、前記システム情報メッセージ(3)を受信する工程(71B)をさらに有することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記システム情報メッセージ(3)を同報する工程(72)の前に、前記システム情報メッセージ(3)を作成する工程をさらに有することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項19】
トラフィック負荷を判断する工程と、
前記判断されたトラフィック負荷に基づいて、少なくとも前記第2の指標を判断する工程とをさらに有することを特徴とする請求項16乃至18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
ネットワークから開始される通信から遮断されると判断される移動体機器についての識別情報と、そのような移動体機器の呼出メッセージアドレスとの相関をとる工程(73)をさらに有することを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
ネットワークから開始される通信から遮断されると判断される移動体機器についての呼出メッセージを廃棄する工程(74)をさらに有することを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
複数のアクセス制御クラス(ACC)の1つに属するように構成されており、複数の拡張アクセス制御クラス(EACC)の1つに属するようにさらに構成されている移動体機器(2)のネットワーク(1)へのアクセスを制御する装置であって、前記装置は、
前記ネットワーク(1)への前記移動体機器のアクセスを制御するために前記移動体機器により使用される、ACCを示す第1の指標とEACCを示す第2の指標とを含むシステム情報メッセージ(3)を前記移動体機器(2)に同報する手段(51)を有することを特徴とする装置。
【請求項23】
前記システム情報メッセージ(3)を同報する前に、前記システム情報メッセージを受信する受信手段(54)をさらに有することを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記システム情報メッセージを同報する前に、前記システム情報メッセージを作成する作成手段(53)をさらに有することを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項25】
トラフィック負荷を判断する手段(55,15)と、
前記判断されたトラフィック負荷に基づいて、少なくとも前記第1の指標を判断する第1の判断手段(61)と、
前記判断されたトラフィック負荷に基づいて、少なくとも前記第2の指標を判断する第2の判断手段(62)とをさらに有することを特徴とする請求項22乃至24のいずれか1項に記載の装置。
【請求項26】
呼出メッセージを処理する処理手段(56)をさらに有し、
前記処理手段(56)は、ネットワークにより開始された通信から遮断されると判断された移動体機器についての識別情報と、そのような移動体機器への呼出メッセージのアドレスとの相関をとる相関手段(56a)を含むことを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記処理手段はさらに、ネットワークにより開始された通信から遮断されると判断された移動体機器についての呼出メッセージを廃棄する廃棄手段(57)をさらに含むことを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記装置は、基地局制御装置(12)と無線基地局(11)、或いは、無線ネットワーク制御装置とノードBとを有することを特徴とする請求項22乃至27のいずれか1項に記載の装置。
【請求項29】
前記装置は、eノードBであることを特徴とする請求項22乃至27のいずれか1項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図5a】
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【図5b】
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【図9】
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【公表番号】特表2013−513993(P2013−513993A)
【公表日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543052(P2012−543052)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【国際出願番号】PCT/SE2010/051362
【国際公開番号】WO2011/071449
【国際公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】