説明

通信ネットワーク上でデータ信号を伝送するための装置および方法

通信ネットワーク上でデータ信号を遠隔の受信機へ伝送するための装置であって、データ信号をリピートするためのリピータモードに設定される、またはデータ信号をルーティングするためのルータモードに設定されるように構成された転送装置(107)と、制御情報を受信するとともにこの制御情報に応じて転送装置(107)をリピータモード、またはルータモードに設定するように構成された制御装置(109)とを備えている。この伝送装置によれば、フレキシブルな通信ネットワークが実現可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術、特に、通信ネットワーク上で信号を伝送するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば無線マルチホップアクセスネットワーク(wireless multi-hop access network)などの通信ネットワーク上で送信機から遠隔の受信機までデータ信号を伝送するため、データ信号は、例えばルータなどの複数のネットワークノードを経由してその遠隔の受信機まで伝送される。ここで言う遠隔の受信機は、例えば固定基幹ネットワーク(fixed core network)と繋ぐためのアクセスポイントであることが可能である。
【0003】
図5に、単に例示として、無線マルチホップアクセスネットワークのトポロジーを示す。図5には、数個の移動ノード(S1ないしS8)がアクセスポイント(AP)または基地局を介してセルラネットワークの固定部分に接続されている。
【0004】
図5に示されているように、遠隔の受信機または送信機と見なすことができる移動ノードS6は、移動ノードS4およびS5を介してアクセスポイントと繋がっている。
【0005】
マルチホップアクセスネットワークを利用することには2つの主な動機がある。第1に、アクセスポイントの無線カバレッジは、データを中継することによって増大可能である。第2に、データ伝送のフレキシビリティが増大可能であり、ローカルな自己編成が有効になることで、例えば移動性が高いノードまたはネットワークへのアクセスがないノードに対する効率的なローカル通信およびローカルな移動性サポートが結果としてもたらされる。第3に、全伝送パワーが低減可能である。
【0006】
しかしながら、マルチホップネットワーク、すなわちデータ信号を転送するための1つまたは数個のネットワークノードを含むネットワーク上での伝送は、数個のネットワークノード、例えば数個の無線リンクを経由するマルチホップ伝送により遅延時間が増大することが問題となってくる。遅延時間が増大するのは、各ネットワークノードごとに、例えばデータ伝送に使用される階層型プロトコル(layered protocol)に従ってデータ信号を処理するためである。例えば、一般的な階層型プロトコルは、物理レイヤ(physical layer)、物理レイヤ上に配置されたデータリンクレイヤ(data link layer)、データリンクレイヤ上に配置されたネットワークレイヤ(network layer)、ネットワークレイヤ上に配置されたトランスポートレイヤ(transport layer)、およびトランスポートレイヤ上に配置されたアプリケーションレイヤ(application layer)から成る。データ伝送にマルチホップネットワークを利用することに伴う更なる問題は、サービス品質の他に移動性および接続性の制御である。
【0007】
一般的に言えば、アプリケーションレイヤは、伝送される例えばビデオデータストリームなどのアプリケーションに関連している情報を管理するよう設定されている。アプリケーションレイヤは、その情報がその送り先に伝送できるようにトランスポートサービスを提供するよう形成されているトランスポートレイヤと直接通信する。トランスポートレイヤは、2つのネットワークエンティテイの間の通信が可能になるようにトランスポートレイヤによって提供された情報フレームを処理するよう設定されているネットワークレイヤと直接通信する。
【0008】
例えば、ネットワークレイヤは、データ信号を数個のネットワークノードを含む通信経路を通じて遠隔の受信機までルーティングすることに関係している。ルーティングの目的で、いわゆるルーティングテーブルが使用される。ここで言うルーティングテーブルは、送り先ノード、例えば遠隔の受信機のネットワークアドレスと、データストリームが次に転送される先にあるネットワークノードのネットワークアドレスと、データストリームが次に転送される先との中間にあるネットワークノードのネットワークアドレスとから成る。転送されたデータストリームを受信した後、その中間ネットワークノードも、送り先ノード、例えば遠隔の受信機に到達するためにデータストリームが次に転送される先の他のネットワークノードのネットワークアドレスから成るルーティングテーブルを利用する場合がある。
【0009】
ネットワークレイヤは、例えば通信チャネルへのアクセスの管理を担当する媒体アクセス制御レイヤなどの、複数のサブレイヤを更に含むことがある。
【0010】
次のプロトコルレイヤはリンクレイヤであり、これは例えば、前方誤り訂正符号化(forward error correction encoding)を適用し、ACK(acknowledgement)フレームなどを送信することによって信号フレームの正しい受信を確認するよう設定されている。さらに、データリンクレイヤは、例えばデータ信号を伝送するためのタイムスロットを決定するなど、スケジューリングを行うよう設定されている。
【0011】
データリンクレイヤは、例えば変調スキームを使用して変調したり、あるいは増幅するよう設定されている物理レイヤと直接通信する。
【0012】
階層型プロトコル通信シナリオにおいては、関連したプロトコルレイヤ間のピアツーピア(peer-to-peer)通信が必要であるので、例えば、中間ネットワークノードがルーティングを使って受信されたデータ信号を別のネットワークノードに転送すべきときには、大きな処理遅延時間が生じる場合がある。この場合、受信された信号は、ネットワークレイヤによって管理されているルーティングスキームに従って処理されるようにするため、複数のプロトコルレイヤを通過させられる必要がある。加えて、例えば新しいネットワークアドレスを含むデータは、物理チャネルでの伝送を可能にするため、データリンクレイヤを経由して物理レイヤまで送り返される必要がある。しかしながら、伝送に先立って、衝突(collision)を避けるために媒体アクセス制御がネットワークレイヤによって実行される必要がある。
【0013】
それぞれのネットワークレイヤのピアツーピア通信に伴う処理遅延時間を減らすため、例えば無線信号を増幅する中継(relay)が利用可能である。例えば、図5のネットワークノードS4およびS5はこの場合にはデータ信号を例えばアクセスポイントに転送するために中継局(repeating stations)として機能するようになっている。
【0014】
上述した階層型プロトコルに関して言えば、中継のみの場合にはそれぞれの物理レイヤが使用され、そのため中継局における信号処理がほとんどあるいは全く無くなり、低い遅延時間が結果的にもたらされる。さらに、中継設備は低コストで提供できる。しかしながら、この中継アプローチは、中央調整(central coordination)が通常必要とされ、そのため例えば複雑な媒体アクセス手続が実行されなければならないという事実に悩まされる。例えば、中継の際、例えばネットワークノードが他の伝送に関与しないように、ネットワークリソースはアプリオリ(事前)に予約(あるいは確保)されていなければならない。それゆえ、通信チャネル、すなわちネットワーク上の通信経路が送信機から複数のネットワークノードを経由して遠隔の受信機までの間でアプリオリに確立されていなければならない。さらに、サービス品質は中央制御によって可能であるが、この中継アプローチは、データトラフィックにとってフレキシブルでなくかつ複雑である。
【0015】
中継(relaying)アプローチと比較すると、ルーティングアプローチは、ネットワークレイヤ同士が互いに通信することができるようにするために複雑な処理作業が実行されなければならないことから、より長い遅延時間とより高価な機器が問題となってくる。さらに、ルーティングは動的プロセスである場合があるので、通信ネットワーク上での転送がより複雑化するためにより高い遅延時間が生じることがある。さらに、ルーティングの場合における媒体アクセス制御に対しては、多くの場合に標準的な媒体アクセス制御レイヤが使用されるが、しかしそれは例えば低い遅延時間を必要とするマルチメディア用途には効果がない。加えて、各ノードごとに受信されたデータ信号は、最初にバッファに格納され、処理された上で再送されるために、サービス品質の保証は難しい。この格納および転送メカニズムは、サービス品質に大きく影響する追加の遅延時間、パケット損失などをもたらす場合がある。それでもなお、このルーティングアプローチは、移動性、新しいネットワークノード、入り混じった無線インタフェースなどに関して、非常にフレキシブルである。さらに、通信はアクセスポイントに照会する必要なくフレキシブルに実行可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
そこで本発明の目的は通信ネットワーク上でデータ信号を効率的に伝送するための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的は、請求項1に記載されたデータ信号を伝送する装置、または請求項31に記載されたデータ信号を伝送する方法、または請求項32に記載されたデータ信号を配信する方法、または請求項42に記載されたコンピュータプログラムによって達成される。
【0018】
本発明は、データ信号に付随する例えば低遅延(low delay)といった要件に基づいて、かつ/または通信ネットワークに課される例えばフレキシビリティもしくは適応性といった制約に従って、そのデータ信号を選択的に管理することが可能な通信ネットワークノードが提供される場合には、データ信号は、通信ネットワーク上の通信経路を通じて効率的に伝送されることが可能であるという所見に基づいている。
【0019】
本発明は、上記要件を満足するためのコンセプトを提供するため、通信ネットワーク上でデータ信号を遠隔の受信機まで伝送するための例えばネットワークノードなどの装置を提供する。本発明の装置は、2つの異なるモードで機能することが可能である。例えばリピーティング(repeating)モードといった第1のモードでは、本発明の装置は、好ましくは物理レイヤのリソースのみを利用して、データ信号を遠隔の受信機または別のネットワークノードまで反復(リピート)または中継(リレー)するよう構成されている。例えばルーティング(routing)モードといった第2のモードでは、本発明の装置は、この場合も同様に好ましくはネットワークレイヤのリソースを利用して、データ信号を遠隔の受信機または例えばホッピングステーション(hopping station)などの別のネットワークノードまでルーティングするよう構成されている。
【0020】
モード選択は、例えば、リピータモード(repeater mode)またはルータモード(router mode)のいずれかを指示する制御情報(control information)を受信することによって実現可能である。例えば、この制御情報は、制御局(control station)から、例えば通信リンクの確立を担う送信機から、通信ネットワーク上を伝送されることが可能である。
【0021】
しかしながら、本発明の装置は、データ信号それ自体に基いて、最も適したモードを適応調整することができる。例えば、データ信号が短い伝送遅延時間を要求するビデオストリームを含む場合、本発明の伝送装置は、例えば通信ノードとして機能して、そのデータストリームがどのモードで転送されるべきかを適応的に決定することができる。このタスクは、データ信号から例えばビデオ(映像)などのサービスの種類に関する情報を取り出し、別のネットワークノードへルーティングする方が有利か、またはリピートする方が有利かのいずれが有利かをチェックし、その別のネットワークノードに例えばリピータモードを知らせる例えばリソース予約情報(resource reservation information)をその別のネットワークノードへ送信し、データストリームをその他のネットワークノードへリピートすることを含んでいる。従って、データストリームに対する追加的な遅延時間が許容範囲内にあれば、データ信号を通信ネットワークを通じてフレキシブルに転送するためにルータモードを使用することが可能である。ルータモードのノードでは、ネットワークレイヤまでの全てのプロトコルレイヤが、データストリームを処理するステップに含まれることが可能である。
【0022】
本発明によれば、上記伝送装置であることが可能な中央ユニットは、リピータモードにおいて、送信機および遠隔の受信機の間に、例えば特定のタイムスロット内にデータストリームを再送するための複数のネットワークノードを経由した直接的通信経路を確立することを担う場合がある。この場合、中央ユニットは、伝送に使用される通信経路のためにネットワークリソースを割り当てかつ予約し、データストリームをリピートするためにそれらのネットワークノードをリピータモードに設定し、その特定のタイムスロット内にデータ伝送を初期化する場合がある。その特定のタイムスロットの後のタイムスロットにおいて、ネットワークノードは、ルータモードであることが可能な初期モードに自動的に戻る場合がある。それゆえ、特定のデータは、例えば最大の許容遅延時間を超えることなく通信ネットワーク上を迅速に伝送されることが可能である。
【0023】
上記機能性を実現するため、ネットワークノードは、好ましくは本発明の上記伝送装置の機能性を備えている。しかしながら、通信ネットワークには、本発明の拡張されたネットワーク機能性を構築するために、少数のそのようなネットワークノードのみが具備されることが可能である。
【0024】
例えば、リピータモードにおいて、データ信号の受信バージョンとなる場合がある受信信号は、バンドパス伝送のケースではベースバンドにダウンコンバートされないが、例えば、受信信号の増幅バージョンは、即座に再送されるようになっている。ノイズを低減させるための追加的なフィルタリングが、性能を改善するために適用される場合がある。ネットワークノード(ホッピングステーション)における追加的な等化(equalization)によって更なる改善が得られる。等化を実行するために、ベースバンドへのダウンコンバートが実行でき、それに続いてベースバンド信号の等化と、等化されたベースバンド信号をバンドパスにアップコンバートすることとが再送のために実行される。ダウンコンバートのステップにおいても、キャリア(キャリア信号)を取り除くために再変調が実行される場合がある。それに対応して、アップコンバートのステップにおいて、再変調が実行可能である。リピータモードでも、エラーを検出し補正するためにデータリンクレイヤの機能性が利用できることに留意すべきである。
【0025】
ルータモードでは、ホッピングステーションにおいて例えばFEC(前方誤り訂正)復号するためのデータリンクレイヤの機能性が追加的に含まれることが可能なことから、より洗練された信号処理アプローチが実行可能である。信号は次に例えば、単に例として、次のネットワークノードのネットワークアドレスが挿入される場合があるルーティングのためのネットワークレイヤ処理スキームに従って更に処理される。信号は次に、増幅された信号が再送される前に、再符号化および再変調される。加えて、各ネットワークノード、例えば各移動ノードは、アドホックルータである場合があり、データを記憶かつ中継することができる。
【0026】
本発明によれば、リピータアプローチおよびルーティングアプローチは、両方のモードの作業が通信システムにおいて使用できるようフレキシブルなやり方で組み合わされている。すなわち、増幅モード(リピータモード)は、低遅延を必要とするノードの高速中継を可能にする。一方、ルータモードは、例えばデータ信号をルーティングするなどの他の通信に使用され、このためより長い遅延時間が強いられる可能性がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1に、例示としてのみであるが送信機105から送信され得るデータ信号を通信ネットワーク上で遠隔の受信機103へ伝送するための装置101を示している。しかしながら、データ信号を伝送する装置101は、送信機105内に組み込まれる場合がある。
【0028】
データ信号を伝送する装置101は、図1に示しているように、データ信号をリピートするためのリピータモードに設定されるよう構成された、またはデータ信号をルーティングするためのルータモードに設定されるよう構成された転送装置(forwarder)107を備えている。装置101は、入力111を介して制御情報を受信し、この制御情報に応じて、出力を有する転送装置107をリピータモードまたはルータモードに設定するよう構成された制御装置109を更に備えている。制御目的から、制御装置109は、転送装置107の入力に結合した出力を有している。
【0029】
例えば、制御装置109は、通信ネットワーク上で制御情報を受信するよう構成される場合がある。この制御情報は、転送装置107の動作モードを制御するため、通信ネットワーク上で送信機105から、または図1に示されていない更なる制御ユニットによって送信される場合がある。
【0030】
しかしながら、制御情報は、転送装置107の入力においてデータ信号の受信バージョンから抽出される場合がある。
【0031】
リピータモードでは、転送装置107は、チャネル減衰を補償するため好ましくはデータ信号を増幅するよう構成されている。それを実施するため、転送装置107は、例えば自己相関(autocorrelation)をもとに受信信号の強度を決定し、データ信号を重み付けるための必要な増幅係数を決定するように構成されることが可能である。
【0032】
データ信号がバンドパス(band pass)信号であれば、更にダウンコンバートを行う必要はない。しかしながら、データ信号は、例えば任意のWLAN(Wireless Local Area Network)スキームに準拠した無線伝送スキームに関連するバンドパススペクトルを占めるバンドパス信号である場合がある。この場合、転送装置107は、直接的にバンドパススペクトル領域内にあるデータ信号を増幅する、すなわち、ダウンコンバートすることなくバンドパス信号を増幅するよう構成されることが可能である。
【0033】
しかしながら、転送装置107は、ベースバンド(base band)データ信号を取得するためにデータ信号をベースバンドにダウンコンバートし、等化されたベースバンドデータ信号を取得するためにベースバンドデータ信号を等化し、再送するために、等化されたデータ信号をバンドパススペクトル領域にアップコンバートするよう構成されることがある。ベースバンドデータ信号を等化するため、すなわちシンボル間干渉の結果をもたらすチャネル影響(channel influences)を取り除くため、転送装置107は、等化器と、最新のチャネル状態を考慮に入れるために等化係数(equalizer coefficients)を更新するための手段とを備える。例えば、転送装置107は、送信機からトレーニングシーケンス(training sequences)を受信し、そのトレーニングシーケンスを使用して等化係数を調整するよう構成される場合がある。トレーニングシーケンスが特定の時間のみに利用できる場合には、転送装置は、トレーニングシーケンスが利用できない時間の等化係数を補間するよう構成されることがある。この場合、等化(equalizing)は、等化係数を適応させるために追加的な情報交換を行う必要なく随時に実行できる。
【0034】
転送装置107は更に、等化器(equalizer)によって提供される等化されたベースバンド信号を復号するように構成されることが可能である。
【0035】
まとめると、転送装置107は、リピータモードでは、好ましくは物理レイヤ、できればデータリンクレイヤの機能性を利用して、より高い層にあるプロトコルレイヤを参照することなく、すなわちネットワークレイヤの機能性を参照することなく、データ信号を中継するよう形成されることが可能である。
【0036】
これとは対照的に、本発明の転送装置107は、ルータモードにおいて、ネットワークレイヤの機能性を積極的に活用する。より具体的に言えば、転送装置107は、コネクションレス型ルーティングポリシーに従って、データ信号を次のネットワークノードへルーティングする、またはコネクション指向型ルーティングポリシーに従って、データ信号を次のネットワークノードもしくは遠隔の受信機へルーティングするように構成されている。
【0037】
ルーティングに対しては、転送装置107は、送り先ネットワークアドレスおよびデータ信号が次に伝送される中間ネットワークノードのネットワークアドレスを含むルーティングテーブルを備えることが可能である。コネクションレス型ルーティングポリシーによれば、転送装置107は、例えば輻輳が生じた場合、例えばルーティング・アルゴリズムを使用してルーティングテーブルを更新するよう形成されてもよい。従って、ルーティングテーブルの初期状態は伝送中に適応的に変更される場合がある。
【0038】
転送装置107がコネクション指向型ルーティングポリシーに従って動作する場合、データ信号の伝送のために選ばれるルートは、データ伝送の間は変更されない。言い換えると、通信経路は事前にわかっていて、転送装置107は、あらゆるデータ信号パケットに対して新しいルートを選ぶことなく既知の固定されたルーティングテーブルを参照する。
【0039】
転送装置107のルーティングポリシーをセットアップするため、制御情報は、追加のルーティングポリシー情報を含むことがある。例えば、コネクションレス型ルーティングポリシーと比べて遅延時間が短いコネクション指向型ルーティングが実行されることになっている場合、転送装置107は、事前に決められた第2のルーティングテーブル、例えば最新ルーティングテーブルを備えていることがある。それゆえ、伝送遅延時間の微調整が遂行可能である。
【0040】
コネクションレス型ルーティングが必要とされる場合、転送装置107は、通信ネットワーク上で例えば異なる通信経路を使用して、データ信号から構成される各データパケットを個別にルーティングするように形成されることがある。
【0041】
ルータモードでは、転送装置107は例えば、データ信号に添付されたネットワーク送り先アドレスを解析し、データ信号またはデータ信号パケットが次にルート指定されるべき次のネットワークノードのネットワークアドレスを添付するように構成される。
【0042】
ルータモードでは、転送装置107は、ベースバンド信号と想定されるデータ信号をダウンコンバートしてベースバンドデータ信号を取得し、データ信号を等化して等化されたデータ信号を取得し、等化されたデータ信号を前方誤り訂正復号して復号されたデータ信号を取得し、復号されたデータ信号を再符号化して再符号化されたデータ信号をアップコンバートしてから転送するように構成されることが可能である。言い換えると、転送装置は、ルータモードにおいてリピータモードの全機能性を利用することが可能である。
【0043】
この点で、データ信号は通常は、例えばフレームヘッダ、ネットワークアドレスおよび通信ネットワーク上の伝送を管理するのに必要な更なる情報から成るデータ信号フレーム内に編成(アレンジ)されることに注意する。ルータモードでは、転送装置107は、データフレームに含まれる例えばネットワークアドレスなどの追加の情報を直接活用し変更する。
【0044】
本発明の更なる態様として、転送装置107は、リピータモードでデータ信号をリピートするためのリピータ手段と、ルータモードでデータ信号をルーティングするためのルータ手段と、データ信号もしくはデータ信号フレームをリピータ手段に切り替えるまたはデータ信号もしくはデータ信号フレームをルータ手段に切り替えるための切替装置とを備えている。この場合における制御装置は、切替装置の切替動作を制御する、すなわち切替装置の切替状態を制御するように構成されている。
【0045】
加えて、本発明の装置101は、データ信号を受信するための受信機を更に備えることが可能である。遠隔の受信機または別のネットワークノードに転送されるべきデータ信号は、例えば、通信ネットワーク上の遠隔の送信機105から送信される。しかしながら、データ信号は、通信経路に沿って配置されている別のネットワークノードから送信される場合がある。
【0046】
さらに、遠隔の送信機105または別のノードは、通信ネットワーク上で制御情報を送信するよう構成される場合がある。この場合、装置101の受信機は、受信可能なバージョンの制御情報を受信し、受信可能なバージョンの制御情報を検出し、その制御情報を転送装置107に提供するように構成されることが可能である。
【0047】
しかしながら、制御情報は、データ信号の送信に先立って送信される場合がある。例えば、遠隔の送信機105は、最初にリンクを確立し、制御情報をそのリンクに沿って配置された、すなわち通信経路に沿って配置された全てのノードに送信する。この制御情報に応じて、転送装置107は、リピータモードまたはルータモードに設定され、ACK(acknowledgement)情報を送信し、遠隔の受信機までの通信経路をセットアップする場合がある。こうして、例えば通信経路の予約(あるいは確保)の後、データ信号の伝送が可能となる。
【0048】
本発明の更なる態様として、遠隔の送信機、または一般に制御ユニットは、データ信号と制御情報と含む複合信号(composite signal)を送信するように構成されることが可能である。例えば、複合信号は、制御情報を追加的に含むデータ信号フレームである。装置101の受信機は、受信可能なバージョンの複合信号の中から、例えばデータ信号のフレームの、制御情報から成る制御情報フィールドを含む該当部分のみを参照することによって、この制御信号を検出するよう構成されることがある。
【0049】
転送装置107がリピータモードで動作する場合、干渉または輻輳(congestion)を避けるため、データ信号の伝送に含まれていない他のネットワークノードに対し、本発明の伝送装置への信号の送信が例えばリピーティングのために予約されたタイムスロットの間は避けられるべきことを通知することが必要な場合がある。
【0050】
例えば、遠隔の送信機105は、本発明の伝送装置の範囲内に存在する更なる送信機または更なるネットワークノードが、リピータモードにおいて予約されたタイムスロット内で更なるデータ信号を送信するように、またはリピータモードにおいて一般に予約されたチャネルで更なるデータ信号を送信するように構成されていることを示すネットワーク制御情報を送信するよう構成されてもよい。この場合、受信機は、このネットワーク制御情報を検出するよう形成されることがあり、それに応えて制御装置109は、前記更なる送信機を撹乱することを避けるため、その予約されたタイムスロットの間、転送装置107を待機状態に置くように構成されることが可能である。
【0051】
従って、本発明の伝送装置がリピータとして使用されることになっている場合には、すなわち、転送装置がリピータモードに置かれることになっている場合には、遠隔の送信機105は、ネットワーク制御情報を前記更なる送信機へ送信するように構成されることがある。
【0052】
しかしながら、本発明の伝送装置は更に、リピータモードでの伝送を知らせるネットワーク制御情報を本発明の伝送装置の範囲内に有しており当該データ信号の伝送には含まれていない他の送信機へまたは他のネットワークノードへ送信して、その更なる送信機または他のネットワークノードを、本発明の伝送装置への送信が避けられるべき待機状態に置くように構成されることがある。
【0053】
更なる態様として、遠隔の送信機105または制御ユニットは、通信ネットワークを通じて経路に関する経路情報を遠隔の受信機に送信するように構成されることが可能である。この場合、本発明の伝送装置101を構成する受信機は、その経路情報を検出し、ルーティングまたはリピーティング(反復)のため、その経路情報を転送装置へ提供するように形成されてもよい。経路情報は例えば、データ信号またはデータ信号パケットが次に転送されることになっている中間ネットワークノードに関する情報を含んでいる。
【0054】
既に言及したように、好ましくはリピータモードにおける伝送に先立って、ネットワークリソースが割り当てられ、かつ予約されることが可能である。例えば、制御情報は、リピータモードでデータ信号を送信するための特定のチャネルまたはルータモードでデータ信号を送信するための特定のチャネルを指示する。制御装置109は、その特定のチャネルに関する追加の情報に応えて、転送装置107をリピータモードに関連する特定のチャネルに対してリピータモードに設定する、または転送装置107をルータモードに関連する特定のチャネルに対してルータモードに設定するように構成されることがある。
【0055】
例えば、リピータモードで伝送するための特定のチャネルは、特定のタイムスロットであってもよく、あるいは、ルータモードで伝送するための特定のチャネルは更なるタイムスロットであってもよい。制御装置109は好ましくは、転送装置107をその特定のタイムスロットの間はリピータモードに設定する、あるいは、転送装置107をその更なるタイムスロットの間はルータモードに設定するように構成されることが可能である。
【0056】
本発明の更なる態様として、転送装置107の初期モードは、常にルータモードである。この場合、リピータモードで例えば予約されたタイムスロット内に送信した後に、転送装置107は、初期モードに、すなわちルータモードに戻るように構成されることがあるので、ルータモードへの切替に関する追加情報は一切不要である。
【0057】
本発明の更なる態様として、リピータモードで伝送するためのチャネルは特定の帯域幅が伴う特定のバンドパス領域であり、かつ/または、ルータモードで伝送するためのチャネルは更なる帯域幅が伴う更なるバンドパス領域である。制御装置109は、この場合には、転送装置107を特定のバンドパス領域に対してリピータモードに設定し、かつ/または転送装置107を更なるバンドパス領域に対してルータモードに設定するよう形成される場合がある。
【0058】
リピータモードで伝送するために予約された特定のバンドパス領域を取り出すため、かつ/または、ルータモードで伝送するために予約された更なる特定のバンドパス領域を取り出すため、本発明の伝送装置は、可調フィルタまたは複数のフィルタを備えることが可能である。
【0059】
本発明の更なる態様によれば、本発明の伝送装置は、マルチキャリア信号、例えばOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)スキームに従って変調されている信号を、送信かつ/または受信するように構成されてもよい。例えば、本発明の伝送装置101は、この場合には、リピータモードで伝送される信号を分離するために、またはルータモードで伝送される信号を分離するために、時間ドメイン信号を周波数ドメイン信号に変換するためのフーリエ変換を備えている。周波数ドメインで信号を分離した後、リピータモードで伝送される信号は増幅され、例えば逆フーリエ変換を使用して時間ドメインに変換し戻されること(あるいは逆の手続)が可能である。この場合、ルーティングされる信号、すなわち周波数キャリアは、周波数ドメインで更に処理される場合がある。
【0060】
一般的に言えば、データ信号は、リピータモードで伝送される第1のデータ信号と、ルータモードで伝送される第2のデータ信号とを含む場合がある。この場合、制御装置109は、第1のデータ信号をリピータモードで伝送するため転送装置をリピータモードに設定し、第2のデータ信号をルータモードで伝送するため転送装置をルータモードに設定するように構成されている。マルチキャリア信号の場合には、制御装置109は、(第1のデータ信号と第2のデータ信号を)リピートするためのセットのサブキャリアとルーティングするための更にセットのサブキャリアとを指示する制御情報を受信することがある。しかしながら、第1のデータ信号および第2のデータ信号は、データ信号から構成される連結した時間ドメイン信号である場合がある。この場合、制御装置109は、転送装置107を例えば特定の期間の間だけリピータモードに設定するためのタイミング制御を実行するように構成されている。
【0061】
本発明の更なる態様として、本発明の伝送装置は、データ信号をリピータモードで伝送するための特定のチャネルを指示する、かつ/またはデータ信号をルータモードで伝送するための更なるチャネル、例えばタイムスロットを指示するネットワーク制御情報を生成するための手段を更に具備することがある。好ましくは、本発明の伝送装置は、通信ネットワーク上でネットワーク制御情報をデータ信号の伝送に含まれていない他のネットワークノードへ送信して、干渉を避けるために特定のチャネルで該他のノードが送信しないよう促すように構成される。これを実施するため、本発明の伝送装置は通信ネットワーク上で信号、例えばデータ信号またはネットワーク制御信号または他の信号、を送信するための送信機を備えている。
【0062】
データ信号が、リピータモードにおいて、当該伝送装置と遠隔の受信機との間に配置された中間ネットワークノードを含む或る特定の通信ネットワーク経路を通じてその遠隔の受信機に送信されることになっている場合、当該伝送装置は、その中間ネットワークノードをリピータモードに設定するためにネットワーク制御情報をその中間ネットワークノードへ送信するよう形成されてもよい。言い換えると、本発明の伝送装置は、特定の通信ネットワーク経路の少なくとも一部に対して、つまり一部のネットワークノードに対してリピータモードに調整するため、中間ノードを制御するようにしてもよい。
【0063】
ネットワーク制御情報は、リピータモードで伝送するために予約された特定のチャネル、例えば特定のタイムスロットまたは特定のベースバンド領域を指示するチャネル予約情報を更に有する場合がある。この場合、当該伝送装置は、ネットワーク制御情報を生成し、またはそれを例えば遠隔の送信機105から通信ネットワークを通じて受信するように構成されることがある。
【0064】
ネットワーク制御情報を生成するため、当該伝送装置は、ネットワーク制御情報を生成する手段を備えることが可能である。このネットワーク制御情報を生成する手段は更に、制御情報からネットワーク制御情報を引き出す、あるいは、データ信号に伴う要件に応じて、例えばビデオ伝送に伴う最大許容伝送遅延時間に応じて、データ信号からネットワーク制御情報を導き出すよう構成されることが可能である。
【0065】
当該伝送装置は、通信ネットワーク上の通信経路を決定する手段を更に備えることが可能である。この決定手段は、通信ネットワーク上の適切なルートを見出すためにルーティング・アルゴリズムを実行するよう形成されることが可能である。加えて、この決定手段は、データ信号が通信経路を伝送されるのに伴う最大許容遅延時間を超えないようにその通信経路を決定するよう構成されることが可能である。例えば、最大許容遅延時間は30ms未満である。
【0066】
さらに、通信経路を決定するプロセスの間、前記決定手段は、中間ネットワークノードは、遅延時間を低減するために選択的にリピータモードに切り替えられることがあることを考慮する場合がある。例えば、前記決定手段は、通信経路に沿って配置されており伝送遅延時間を低減するためにリピータモードに設定されるべき中間ネットワークノードを決定するよう構成される。
【0067】
一般に、本発明は、通信ネットワーク上の最適な通信経路の決定に更なる自由度をもたらす。とういうのは、ネットワークノードの適応性、すなわちネットワークを選択的にリピータモードもしくはルータモードに設定する可能性は、通信経路を決定する手段によって追加的に引き出すことが可能であるからである。それゆえ、伝送遅延時間の低減およびパケット損失率の低減は、両方とも同時に実現可能である。
【0068】
例えば、データ信号は、低伝送遅延を要求するデータ、例えばビデオデータ、を含む場合がある。この場合、通信経路を決定する手段は、伝送遅延時間を低減するためにリピータモードを指示する制御情報を生成するように構成されることが可能である。言い換えると、本発明の伝送装置は、リピータモードまたはルータモードでどちらに調整されるべきかを適応的に決定するよう構成されることが可能である。加えて、リピータモードを指示する制御情報は、リピータモードのチャネルをセットアップするため他のネットワークノードに伝送されることが可能である。
【0069】
一般的に言えば、本発明は、データ信号を伝送するための方法を更に提供する。本発明の伝送方法は、制御情報を受信し、この制御情報に応えて、既に述べたようにデータ信号をリピートし、あるいはデータ信号をルーティングすることを含んでいる。さらに、上述した機能性およびシナリオは、対応する方法にも関連している。
【0070】
加えて、本発明は、中間ネットワークノードを有する通信ネットワークを介して接続されている送信機と受信機との間の通信経路を通じてデータ信号を配信するための方法を提供する。中間ネットワークノードは、既に述べたように、リピータモードまたはルータモードに設定されるように構成することが可能である。当該方法は、リピータモードおよび/またはルータモードを指示するネットワーク制御情報を提供するステップと、そのネットワーク制御情報を前記中間ネットワークノードへ送信するステップとを含み、そのネットワーク制御情報に応えて、送信機から遠隔の受信機へ受信したデータ信号をリピートするために、もしくは更なる中間ネットワークノードへデータ信号をリピートするために、前記中間ネットワークノードをリピータモードに設定するステップ、または、受信したデータ信号を送信機から遠隔の受信機へもしくは更なる中間ネットワークノードへルーティングするために前記中間ネットワークノードをルータモードに設定するステップかのいずれかを更に含んでいる。
【0071】
図2を参照して本発明の1つのシナリオを説明する。このシナリオでは、送信機201は、通信ネットワーク203を介してデータ信号を遠隔の受信機205に送信する。通信ネットワーク203は、複数のネットワークノード207ないし211を含んでいる。ネットワークノード207、208、および209は、データ信号がそれに沿って伝送されることになっている通信ネットワーク上の通信経路に沿って配置されている。例えば、ネットワークノード207、208、および209は、リピータモードで伝送するため、特定のタイムスロットの間はリピータモードに切り替えられる。その他のネットワークノード201および211は、データ信号の伝送には含まれていない。それゆえ、ノード207、208、および209がリピータモードに切り替えられた場合、他のネットワークノード201および211は好ましくは、干渉を避けるためにその特定のタイムスロットの間は情報をノード207、208および209のどのノードにも送信しないように待機モードに設定される。
【0072】
図2に描かれた通信経路を確立するため、当該方法は、データ信号をリピートするためのネットワークリソース、例えば特定のタイムスロットを予約することを含むことが可能である。当該方法は、データ信号をリピートするためのチャネルの予約を更に含むことが可能である。この場合、特定のタイムスロットまたは特定の帯域幅が伴う特定のバンドパス領域がチャネルとして予約されることが可能である。
【0073】
当該方法は、例えば通信経路に沿って配置されている中間ネットワークノードをリピータモードに設定するために、その中間ネットワークノードへデータ信号をリピートするために予約されたチャネルを更に指示するネットワーク制御情報を提供するステップを更に含むことが可能である。当該方法は、その中間ネットワークノードが制御情報を受信したことを知らせるACK(acknowledgement)情報を受信するステップを更に含むことが可能である。
【0074】
加えて、当該方法は、そのACK信号に応じて、送信機201がデータ信号を送信するステップを含むことが可能である。
【0075】
さらに、当該方法は、例えばリピーティングのために予約されたタイムスロットの間にリピータモードでデータ信号をリピートした後、中間ネットワークノードをルータモードに自動的に設定するステップを含むことが可能である。
【0076】
図2に示しているように、通信ネットワークは、通信経路に沿って配置されている例えばネットワークノード209といった、リピータモードもしくはルータモードに設定されるように準備している更なる中間ネットワークノードを含む場合がある。当該方法は、リピータモードもしくはルータモードを更なるネットワークノードに指示する更なるネットワーク制御情報を提供するステップと、その更なるネットワーク制御情報を前記更なるネットワークノードに送信するステップとを含み、その制御情報に応えて、前記更なる中間ネットワークノードを送信機からもしくは中間ネットワークノードから受信機もしくは別の中間ネットワークノードまでの間に受信したデータ信号をリピートするためにリピータモードに設定するステップ、または前記更なる中間ネットワークノードを送信機からもしくは中間ネットワークノードから受信機もしくは別の中間ネットワークノードまでの間に受信したデータ信号をルーティングするためにルータモードに設定するステップかのいずれかを更に含むことが可能である。
【0077】
加えて、当該方法は、データ信号をリピータモードで配信するための中間ネットワークノードを含む通信経路を決定するステップを含むことが可能である。特に、その通信経路は本発明の上述したコンセプトを使用して決定することが可能である。
【0078】
本発明によれば、2つのモードに対して物理レイヤを分離することや、各モードごとにリソースを割り当てることが実施される。以下において、単なる例示として、図3に示すように、タイムスロットは、各モードごとに1つずつ使用されることが想定される。例えば、第1のタイムスロットでは、ルータモードに調整される。次のタイムスロットでは、少なくとも一部のノードにおいて増幅が実行可能である。その後、ルータモードに再び調整可能である。以下同様である。
【0079】
図3のタイムスロット管理は、単なる例示であることに留意すべきである。既に述べてきたように、他のやり方、例えば異なるスペクトル領域を活用することも可能である。
【0080】
データ信号の伝送に先立って、どのノードがどの受信機に対してどのタイムスロットでどのモードで機能するかが決定されることになっている。
【0081】
以下において、制御信号の伝送は、ルータモードで実行されると想定される。この場合、以下の高水準アルゴリズムが実行可能である。
ステップ1.ノードAは、アクセスポイントからの増幅タイムスロットリンク(amplifier time slot link)を要求する。
ステップ2.アクセスポイントからノードAまでの経路を決定する。
ステップ3.経路上の全てのノードは、タイムスロットのリクエストを受理しなければならない。
ステップ4.全ての他のノードは予約されたタイムスロットについて知らされなければならず、かつ、このタイムスロットで送信してはならない。これは新しく入ってきたノードも含む場合がある。
ステップ5.両方のモードの利用が開始可能である。
ステップ6.予約を取り消す(tear down)。
【0082】
ステップ2の経路は、ルート指定されたアドホックネットワークで使用されるルーティングプロトコルの経路とは同一でなくてよいことを言及しておきたい。信号は適切な方法で増幅されることが好ましく保証されるべきである。
【0083】
ステップ4およびステップ6については、A.カールソン(A.Carlson)等の文献(Distributed allocation of time slots for real-time traffic in a wireless multi-hop network:無線マルチホップネットワークにおけるリアルタイムトラフィックのためのタイムスロットの分散型割当)に記述された分散型仮想回路媒体アクセススキームが設定可能である。タイムスロットを予約する代わりに、増幅モード(リピータモード)が予約できる。
【0084】
更なる問題は、ネットワークにおける移動性である。本発明のアプローチは、トポロジーの変更を実現し新たなルートを見つけるアドホックルーティングプロトコルを提供することである。このとき、新たなルートは上記初期設定として導入される必要がある。
【0085】
ステップ4を単純化するため、ルータモードに対して特定のスロットを事前に割り当てることが可能である。これは帯域幅に関して十分にフレキシブルではないかもしれないが、それでも制御がシンプルになる。特に、新しく入ってくるノードは、かかるルータモードのタイムスロットにおいてアクセスポイントにコンタクトして割り当てられたタイムスロットを要求することが可能である。これは初期の信号伝達タイムスロットに類似している。
【0086】
ステップ5では、一部の増幅ノード(および受信ノード)と干渉する可能性がある全てのノードは予約モードではデータを送信しない。他の通信は通常どおり継続可能である。
【0087】
ステップ6に関しては、予約の取り消しは、セットアップ段階に類似するものである。
【0088】
本発明は、マルチホップによるアクセスポイントへの低遅延仮想接続とローカル制御されたデータサービスとの両方をフレキシブルにサポートすることができる新しい種類のマルチホップアクセスネットワークを提供する。まとめると、本発明の利点は、マルチホップアクセスネットワークにおける低遅延サービスおよびサービス品質と、トラフィックの必要に応じたタイムスロット/リソースのフレキシブルな利用と、費用対効果が高く互換性等のある信号伝達を実行するための一般的なプロトコルの利用とを実現することにある。さらに、例えばルータモードでは、一般的なMAC、例えばWLAN802.11MACがアドホックルータ間のローカル媒体アクセスに利用可能である。さらに、ルータモードにおけるローカル制御およびローカル通信が可能となる。加えて、ルータモードと比べて増幅モードにおいてより良いスループットが実現可能である。
【0089】
重要な拡張は、例えば無線アドホックネットワークの場合において移動ノードの移動性を考慮することである。この場合、既存の予約経路は別のルートに変更されてしまっている場合がある。このことは、移動が例えばルーティングプロトコルによって検出されなければならないことと、新しいルートが決定されなければならないことと、新しいルートにおける予約が設定されていることとを意味している。これはマルチホップネットワークにおける移動性を取り扱う他のアプローチと同様に実行することができるが、本発明によれば、予約も変更可能である。
【0090】
図4は、本発明の更なる実施形態による通信ネットワークを例示したものである。図4の通信ネットワークは、移動ノード(MN:mobile node)と、並列中継、すなわちリピートのための複数の中継ノード(RN:relay nodes)と、この場合はインタネットゲートウェイ(IGW:internet gateways)である複数の受信機とを備えている。
【0091】
図4に示すように、かかるネットワークにおいて空間ダイバーシチを活用するために数個の増幅ノードを並列中継するために利用することができる。通信ネットワークの設定は、既に述べたように実行することができる。違いは、複数の経路でより多くのノードが再設定されなければならないことである。図4に示したアプローチの主な利点は、複数の経路における、よりローバストで信頼性の高い通信である。
【0092】
本発明の方法の一定の実施要件に応じて、本発明の方法は、ハードウェアまたはソフトウェアで実施が可能である。本発明の実施は、本発明の方法が実行されるようにプログラマブルなコンピュータシステムと協働することができるデジタル記憶媒体、特に電子的に可読な制御信号が保存された磁気ディスクまたはCDを使用して行うことができる。一般に、本発明は従ってコンピュータ上で実行した際に本発明の方法を実行するプログラムコードが機械読み取り可能な媒体に記憶されたコンピュータプログラム製品である。言い換えると、本発明の方法は、コンピュータ上で実行した際に本発明の方法を実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明にかかるデータ信号を伝送するための伝送装置のブロック図である。
【図2】本発明にかかる通信ネットワークシナリオを例示した図である。
【図3】本発明にかかるタイムスロット予約を例示した図である。
【図4】本発明にかかる通信ネットワークシナリオを例示した図である。
【図5】無線アドホックネットワークを例示した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワーク上でデータ信号を遠隔の受信機へ伝送するための装置であって、
前記データ信号をリピートするためのリピータモードに設定されるか、または前記データ信号をルーティングするためのルータモードに設定されるよう構成された転送装置(107)と、
制御情報を受信し、前記制御情報に応じて転送装置(107)を前記リピータモードまたは前記ルータモードに設定するように構成された制御装置(109)と
を備えている装置。
【請求項2】
前記転送装置(107)が前記リピータモードにおいて前記データ信号を増幅するものである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記データ信号は、バンドパススペクトル領域を占めるバンドパス信号であり、前記転送装置(107)は、前記バンドパススペクトル領域内の前記データ信号を増幅するものである、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記データ信号は、前記バンドパススペクトル領域を占める前記バンドパス信号であり、前記転送装置(107)は、前記データ信号をベースバンドにダウンコンバートしてベースバンドデータ信号を取得し、前記ベースバンドデータ信号を等化して等化されたベースバンドデータ信号を取得し、前記等化されたデータ信号を前記バンドパススペクトル領域にアップコンバートしてから送信するものである、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
ルータモードにおいて、前記転送装置(107)は、コネクションレス型ルーティングポリシーに従って前記データ信号を次のネットワークノードにルーティングするか、またはコネクション指向型ルーティングポリシーに従って前記データ信号を次のネットワークノードにルーティングするよう構成されるものである、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記転送装置(107)は、前記ルータモードにおいて前記データ信号のルーティング先となるネットワークノードのネットワークアドレスを含むルーティングテーブルを備えるものである、請求項1ないし5のいずれか一項に記載のデータ信号伝送装置。
【請求項7】
前記ルータモードにおいて、前記転送装置(107)は、前記データ信号に添付されたネットワーク送り先アドレスを解析し、前記データ信号のルーティング先となる次のネットワークノードのネットワークアドレスを前記データ信号に添付するように構成されるものである、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記データ信号は、ベースバンド信号であり、前記ルータモードにおいて、前記転送装置(107)は、前記データ信号をダウンコンバートして前記ベースバンドデータ信号を取得し、前記データ信号を等化して前記等化されたデータ信号を取得し、前記等化されたデータ信号を前方誤り訂正復号して復号されたデータ信号を取得し、前記復号されたデータ信号を再符号化し、再符号化されたデータ信号をアップコンバートするように構成されるものである、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記転送装置(107)は、前記リピータモードにおいて前記データ信号をリピートするためのリピータ手段と、前記ルータモードにおいて前記データ信号をルーティングするためのルータ手段と、前記データ信号を前記リピータ手段へ切り替える、または前記データ信号を前記ルータ手段へ切り替えるための切替装置とを備えており、前記制御装置(109)は、前記切替装置の切替動作を制御するように構成されるものである、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記データ信号を受信するための受信機を更に備えるものである、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
遠隔の送信機は、前記通信ネットワーク上で前記制御情報を送信するように構成されるものであり、前記受信機は、受信可能なバージョンの前記制御情報を受信し、受信可能なバージョンの前記制御情報を検出し、前記制御情報を前記転送装置(107)へ提供するように構成されるものである、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記遠隔の送信機は、前記データ信号と前記制御信号とを含む複合信号を送信するように構成されており、前記受信機は、受信可能なバージョンの前記復号信号の中から前記制御情報を検出するように構成されるものである、請求項10または11に記載の装置。
【請求項13】
前記遠隔の送信機は、当該伝送装置の範囲内にある更なる送信機が更なるデータ信号を前記リピータモードで予約されたタイムスロット内に送信するように形成されていることを表すネットワーク制御情報を送信するものであり、前記受信機は、前記ネットワーク制御情報を検出するように構成されるものであり、前記制御装置(109)は、前記更なる送信機を撹乱することを避けるために前記ネットワーク制御情報に応えて前記転送装置(107)を前記予約されたタイムスロットの間は待機状態に設定するように構成されるものである、請求項10ないし12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記遠隔の送信機は、前記遠隔の受信機への通信ネットワーク上の経路に関する経路情報を送信するように構成されるものであり、前記受信機は、前記経路情報を検出し、前記経路情報をルーティングのため前記転送装置(107)に提供するように構成されるものである、請求項10ないし13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記制御情報は、前記データ信号を前記リピータモードで伝送するための特定のチャネルまたは前記データ信号を前記ルータモードで伝送するための特定のチャネルを指示するものであり、前記制御装置(109)は、前記転送装置(107)を前記リピータモードに関連する特定のチャネルに対しては前記リピータモードに設定する、または前記ルータモードに関連する特定のチャネルに対しては前記ルータモードに設定するように構成されるものである、請求項1ないし14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記リピータモードで伝送するための特定のチャネルは、特定のタイムスロットであり、または前記ルータモードで伝送するための特定のチャネルは、更なるタイムスロットであり、前記制御装置(109)は、前記特定のタイムスロットの間は前記転送装置を前記リピータモードに設定し、または前記更なるタイムスロットの間は前記転送装置を前記ルータモードに設定するように構成されるものである、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記リピータモードで伝送するためのチャネルは、特定の帯域幅が伴う特定のバンドパス領域であり、または前記ルータモードで伝送するためのチャネルは、更なる帯域幅が伴う更なるバンドパス領域であり、前記制御装置(109)は、前記更なるバンドパス領域に対しては前記転送装置(107)を前記リピータモードに設定し、または前記更なるバンドパス領域に対しては前記転送装置を前記ルータモードに設定するように構成されるものである、請求項15または16に記載の装置。
【請求項18】
前記データ信号は、前記リピータモードで伝送される第1のデータ信号と前記ルータモードで伝送される第2のデータ信号とを含むものであり、前記制御装置(109)は、前記第1のデータ信号を前記リピータモードで伝送するために前記転送装置(107)を前記リピータモードに設定し、前記第2のデータ信号を前記ルータモードで伝送するために前記転送装置(107)を前記ルータモードに設定するように構成されるものである、請求項1ないし17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記データ信号を前記リピータモードで伝送するための特定のチャネルを指示する前記ネットワーク制御情報を生成する手段を更に含んでおり、当該伝送装置は、前記通信ネットワーク上で前記ネットワーク制御情報を前記データ信号の当該伝送に含まれていない他のネットワークノードへ送信して、それにより干渉を避けるためにその他のネットワークノードが当該特定のチャネルで送信しないように指示するよう構成されるものである、請求項1ないし18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記通信ネットワーク上で信号を送信する送信機を更に備えている請求項1ないし19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記データ信号は、前記遠隔の受信機へ特定の通信ネットワーク経路を通じて伝送されるようになっており、前記特定の通信ネットワーク経路は、当該伝送装置と前記遠隔の受信機との間に配置されている中間ネットワークノードを含んでおり、前記データ信号は更に、前記リピータモードで伝送されることになっており、当該伝送装置は、前記リピータモードを指示する前記ネットワーク制御情報を生成して、前記ネットワーク制御情報を前記中間ネットワークノードへ送信してそれにより前記中間ネットワークノードを前記リピータモードに設定するように構成されるものである、請求項1ないし20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
前記ネットワーク制御情報は、前記リピータモードで伝送するために予約される特定のチャネルを表すチャネル予約情報を含んでいる、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記特定のチャネルは特定のタイムスロットまたは特定のバンドパス領域である、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記ネットワーク制御情報を生成するための手段を備えている請求項21ないし23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記受信機までの通信ネットワーク上の通信経路を決定するための手段を更に備えている請求項1ないし24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記通信経路は、当該伝送装置と前記遠隔の受信機との間に配置されている中間ネットワークノードを含んでおり、前記決定するための手段は、前記データ信号をルーティングするための情報であって、前記中間ネットワークノードのネットワークアドレスを含むルーティング情報を決定するように構成されるものである、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記決定するための手段は、前記通信経路を通じて前記データ信号を伝送することに伴う遅延時間が最大許容遅延時間を超えないように前記通信経路を決定するように構成されるものである、請求項25または26に記載の装置。
【請求項28】
前記決定するための手段は、前記通信経路に沿って配置されている中間ネットワークノードを決定するように構成されるものであり、前記中間ネットワークノードは、伝送遅延時間を低減するために前記リピータモードに設定されるものである、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記データ信号から前記制御情報を抽出するための手段を更に備えている請求項1ないし28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
前記データ信号は、低伝送遅延時間を要求するデータを含んでおり、前記データ信号から前記制御情報を抽出するための手段は、伝送遅延時間を低減するためにリピータモードを指示する制御情報を抽出するよう構成されるものである、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
制御信号を受信するステップと、
前記制御信号に応えてデータ信号をリピートするかまたはデータ信号をルーティングするステップと
を含むデータ信号を伝送するための方法
【請求項32】
リピータモードまたはルータモードに設定されるよう準備された中間ネットワークノードを有する通信ネットワークで接続されている送信機および遠隔の受信機の間の通信経路を通じてデータ信号を配信するための方法であって、
リピータモードを指示するかまたはルータモードを指示するネットワーク制御情報を提供するステップと、
前記ネットワーク制御情報を前記中間ネットワークノードへ送信するステップとを含み、
前記ネットワーク制御情報に応えて、前記送信機から前記遠隔の受信機もしくは更なる中間ネットワークノードまでの間に受信したデータ信号をリピートするために、前記中間ネットワークノードを前記リピータモードに設定するステップ、または、前記送信機から前記遠隔の受信機もしくは更なる中間ネットワークノードまでの間に受信したデータ信号をルーティングするために、前記中間ネットワークノードを前記ルータモードに設定するステップかのいずれかを更に含む、方法。
【請求項33】
前記データ信号をリピートするためのネットワークリソースを予約するステップを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記データ信号をリピートするためのチャネルを予約するステップを含む、請求項32または33に記載の方法。
【請求項35】
前記チャネルとして特定のタイムスロットを予約するステップ、または前記チャネルとして特定の帯域幅が伴う特定のバンドパス領域を予約するステップを含む、請求項34に記載のデータ信号配信方法。
【請求項36】
前記ネットワーク制御情報を前記中間ネットワークノードへ提供するステップを含み、
前記ネットワーク制御情報は、前記データ信号をリピートするために予約された前記チャネルを更に指示するものである、請求項34または35に記載の方法。
【請求項37】
前記ネットワーク制御情報が前記中間ネットワークノードによって受信されたことを示すACK情報を受信するステップを含む、請求項32ないし36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記ACK情報に応答して前記送信機が前記データ信号を送信するステップを含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記データ信号を前記リピータモードでリピートした後に前記中間ネットワークノードを自動的に前記ルータモードに設定するステップを含む、請求項32ないし38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記通信ネットワークは、通信経路に沿って配置されている更なる中間ネットワークノードを含み、前記更なる中間ネットワークノードは、前記リピータモードまたは前記ルータモードに設定されるように準備されており、当該方法は、
前記リピータモードまたは前記ルータモードを指示する更なるネットワーク制御情報を提供するステップと、
前記更なるネットワーク制御情報を前記更なる中間ネットワークノードへ送信するステップとを含み、
前記制御情報に応答して、前記送信機からもしくは前記中間ネットワークノードから前記遠隔の受信機もしくは別の中間ネットワークノードまでの間で受信した前記データ信号をリピートするために、前記更なる中間ネットワークノードを前記リピータモードに設定するステップ、または、前記送信機からもしくは前記中間ネットワークノードから前記遠隔の受信機もしくは別の中間ネットワークノードまでの間で受信したデータ信号をルーティングするために、前記更なる中間ネットワークノードを前記ルータモードに設定するステップかのいずれかを更に含む、請求項32ないし38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記リピータモードに設定される前記中間ネットワークノードを含む通信経路を決定するステップを含む、請求項32ないし40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
コンピュータ上で実行させる際に請求項31または請求項32ないし41のいずれか一項に記載の方法を実行するコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−502177(P2008−502177A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−513696(P2007−513696)
【出願日】平成16年6月4日(2004.6.4)
【国際出願番号】PCT/EP2004/006046
【国際公開番号】WO2005/119977
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】