通信制御装置及び通信制御方法
【課題】
鉄道通信指令システムにおいては、各駅務室や駅構内に設置されている指令電話子機の
故障による誤発信により、通信指令室に設置されている指令操作盤に誤着信動作を繰り返
す。このため、他の正常に動作している指令電話子機からの着信応答操作の妨げとなり、指令業務運用に支障が生ずる場合があった。
【解決手段】
本発明を採用した鉄道通信指令システムは、指令制御装置へ指令電話子機着信自動停止機能パラメータを設定することにより誤着信を識別できるため、監視時間及び指令電話機子機の回線閉結回数の監視を行い、規定の時間内に規定の回線閉結回数が検出された場合、自動的に着信を停止できる。また、指令電話子機着信自動停止状態時に、監視時間内に回線閉結が検出されなくなった場合に自動的に指令電話子機着信停止状態を解除することを特徴とする。
鉄道通信指令システムにおいては、各駅務室や駅構内に設置されている指令電話子機の
故障による誤発信により、通信指令室に設置されている指令操作盤に誤着信動作を繰り返
す。このため、他の正常に動作している指令電話子機からの着信応答操作の妨げとなり、指令業務運用に支障が生ずる場合があった。
【解決手段】
本発明を採用した鉄道通信指令システムは、指令制御装置へ指令電話子機着信自動停止機能パラメータを設定することにより誤着信を識別できるため、監視時間及び指令電話機子機の回線閉結回数の監視を行い、規定の時間内に規定の回線閉結回数が検出された場合、自動的に着信を停止できる。また、指令電話子機着信自動停止状態時に、監視時間内に回線閉結が検出されなくなった場合に自動的に指令電話子機着信停止状態を解除することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道通信システムにおいて、通信指令室に設置された指令操作盤から各駅務室や駅構内に設置された指令電話子機に対する一斉指令通報やグループ指令通報や、指令電話子機からの着信を制御する通信制御装置及び通信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、特開平10−233838号公報(特許文献1)がある。
これによると、一般電話を直通回線(ホットライン設定)へ容易に設定や解除する技術の開示がある。また、特開平4−369799号公報(特許文献2)では、直通回線の専用電話から指令卓(専用電話からの着信を集中で受け付ける端末)等に通報するときに、指令卓等が所定時間内に応答しない場合、通報先を構内放送装置に接続替えを行い通報する技術の開示がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−233838号公報
【特許文献2】特開平4−369799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記、従来の技術においては、所定の電話端末からの誤着信についての対応については言及されていない。例えば、鉄道通信指令システムにおいては、各駅務室や駅構内に設置されている指令電話子機の故障による誤発信(或いは、回線短絡やショートによる工事不具合発生時)により、通信指令室に設置されている指令操作盤に誤着信動作を繰り返す
(指令員による指令操作盤の着信応答操作により、無音等の異常判定後一旦回線を開放しても、再度着信応答操作を繰り返す)。このため、他の正常に動作している指令電話子機からの着信応答操作(指令受信)の妨げとなり、指令業務運用に支障が生ずる場合がある。
【0005】
本発明は、これら鉄道通信指令システムに関する問題点を解決し、指令電話子機の誤着信を識別して自動的に着信を無効化(停止)することを目的とする。更に、誤発信が復旧した場合(指令電話子機故障復旧又は工事不具合復旧)、自動的に無効化していた指令電話子機着信を有効(停止解除)とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
課題を解決するための本発明の通信制御装置は、第1の端末と第2の端末との間の通信を制御する通信制御装置であって、制御部と、誤着信判定パラメータを格納する記憶部と、
前記第1の端末と前記第2の端末とのインターフェースを備え、前記制御部は、前記第1
の端末からの着信を検出した場合、前記第2の端末へ着信を通知し、前記第1の端末からの誤着信を検出した場合、前記第2の端末へ着信停止を通知することを特徴とする。
【0007】
また、前記記憶部に格納された誤着信判定パラメータは誤着信監視期間と誤着信判定条件であり、前記制御部は、前記誤着信監視期間内に前記第1の端末から着信が前記誤着
信判定条件を満たした場合、前記第2の端末へ着信停止を通知することを特徴とする。
【0008】
前記記誤着信判定条件は誤着信判定回数であり、前記制御部は、前記誤着信監視期間内に前記第1の端末からの着信回数と前記誤着信判定条件である誤着信判定回数を比較し、前記端末からの着信回数が前記誤着信判定回数以上である場合は、前記第2の端末へ着信停止を通知することを特徴とする、
また、前記誤着信判定条件は誤着信判定時間であり、前記制御部は、前記誤着信監視期間内に前記第1の端末からの着信時間と前記誤着信判定条件である誤着信判定時間を比
較し、前記端末からの着信時間が前記誤着信判定時間以上である場合は、前記第2の端末へ着信停止を通知することを特徴とする。
【0009】
更に、前記制御部は、前記第2の端末へ着信停止を通知した後、一定期間誤着信が判定されない場合、前記第2の端末へ着信停止解除を通知することを特徴とする。
【0010】
このように、本発明を採用した鉄道通信指令システムは、指令制御装置(指令電話子機と指令操作盤との通話を制御する回線制御装置)へ指令電話子機着信自動停止機能パラメータを設定することにより誤着信を識別できるため、監視時間及び指令電話機子機の回線閉結(LOOP)回数の監視を行い、規定の時間内に規定の回線閉結回数が検出された場合、自動的に着信を停止(指令操作盤への着信鳴動及び着信表示の停止)できる。また、指令電話子機着信自動停止状態時に、監視時間内に回線閉結が検出されなくなった場合に、自動的に指令電話子機着信停止状態を解除することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、保守運用装置による指令操作盤ボタンから誤着信の指令電話子機回線データの削除を行わなくとも、指令制御装置の指令電話子機着信自動停止機能(指令制御装置の監視機能)により、指令業務が円滑に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】鉄道通信指令システムの構成例である。
【図2】指令制御装置機能ブロック図である。
【図3】指令操作盤及び指令操作盤盤面ボタン実装イメージ図である。
【図4】指令電話子機着信自動停止機能シーケンスである。
【図5】指令電話子機着信自動停止機能(誤着信判定パラメータA)のタイムチャートである
【図6】指令電話子機着信自動停止機能(誤着信判定パラメータA及び誤着信判定パラメータB)のタイムチャート図である。
【図7】指令電話子機着信自動停止解除機能シーケンスである。
【図8】指令電話子機着信自動停止機能の制御フローである。
【図9】指令制御装置指令電話子機誤着信管理テーブルの動作例イメージ図である。
【図10】指令制御装置による指令電話子機誤着信機能を指令操作盤で実施した場合の機能シーケンスである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0014】
本実施例では、各駅務室や駅構内に設置の指令電話子機の故障による誤発信時に実施される、指令制御装置の指令電話子機着信自動停止機能について説明する。図1は、本実施形態の鉄道通信指令システムの構成例である。鉄道通信指令システムは、路線毎の指令室に設置された指令操作盤3と、駅務室や駅構内に設置された指令電話子機6との間の発着信通話を制御する指令制御装置1を主装置とし、指令操作盤3から指令電話子機6に対して個別に発信できる他、指令操作盤3から同一路線の複数の指令電話子機6(例えばa
路線の場合、指令操作盤a3から指令電話子機a1〜anの全指令電話子機6や、指令電話子機a1〜anの指令電話子機6の中から、任意の指令電話子機6)に対してグループ一斉指令通報を行うことができる。
【0015】
指令操作盤3から発信した場合、指令操作盤3からの発信データを指令操作盤ライン回路2、デジタル専用線トランク4及びデジタル搬送装置8を介して、路線別交換機7のアナログライン回路9に接続された指令電話子機6を呼び出す。なお、デジタル搬送装置8とは、デジタル専用線トランク4のデジタル信号(音声データ及び通話制御信号)を、光モジュールを通信媒体として相手側のデジタル専用線トランク5に伝送する高速通信設備である。また、指令電話子機6の受話器上げを行うと、路線別交換機7に収容されたアナログライン回路9のLOOP検出回路によりLOOPを検出し、指令電話機子機6の受話器上げ情報として路線別交換機7に収容されたデジタル専用線トランク5及び、デジタル搬送装置8、指令制御装置1に接続された指令操作盤ライン回路2を介して指令操作盤1に伝送して着信させる。保守運用装置10は、指令電話子機着信自動停止機能パラメータとして、誤着信監視期間と、誤着信判定パラメータを予め指令制御装置1に設定する。誤着信監視期間と誤着信判定パラメータは、指令電話子機の誤着信を判定する誤着信監視タイマ処理に用いられ、誤着信監視期間は、着信を監視する期間(時間)を定め、誤着信判定パラメータは、LOOPとLOOP断による着信回数または、LOOPもしくは、LOOP断の継続する時間を定めている。誤着信監視期間と誤着信判定パラメータは、それぞれ、保守運用装置10より任意に設定することができる。例えば、実際に指令及び列車が運行している時間帯の設定(誤着信判定パラメータと誤着信監視期間)と、夜間等の指令及び列車が運用停止中の設定(誤着信判定パラメータと誤着信監視期間)を分けて柔軟に設定できるものとする。
【0016】
図2は、指令制御装置1の機能ブロック図である。指令制御装置1は、外部入力電源AC100Vから指令制御装置1の動作電圧に変換するAC/DCコンバータ15、AC/DCコンバータ15の出力電圧DC48Vを指令制御装置1に搭載された各種パケージの動作電圧に変換するためのDC/DCコンバータ16、中央処理装置CCU11、中央処理装置を動作するためのプログラムデータや指令制御装置の構成情報を管理するためのメインメモリMM12(ROM/RAM)、通話路制御ユニットTSW13及び、保守運用装置10からの各種データ入力や指令制御装置1の障害出力部を備えた外部入出力装置I/O17を備え、それぞれが共通バス14を介して機能する。
【0017】
図3は、指令操作盤3と指令操作盤面ボタン実装イメージ図である。指令操作盤3は、指令室の卓上に埋め込み実装される受話器18、機能ボタン19、回線(指令電話子機)収容ボタン20を備えた左右2チャンネル内蔵の指令用電話端末である。指令電話子機6の受話器上げにより、指令操作盤盤面の回線ボタン部22(名称:a1駅長室)が着信表示すると同時に着信音が鳴動し、指令操作盤3の受話器を上げることにより、指令電話子機6との通話を行うことができる。また、指令操作盤3の機能ボタン19は指令電話子機6からの着信を、回線単位に任意に停止するための子機着信停止ボタン21を兼ね備えている。
【0018】
図4は、指令電話子機着信自動停止機能シーケンスである。まず、指令電話子機より通常の発信を行う場合を説明する。指令電話子機の受話器上げによるLOOP(K1)を、路線別交換機に収容のアナログライン回路が着信検出した情報を最終的に指令制御装置(K2)が、指令操作盤の指令電話子機回線ボタン部(a1駅長室)に着信表示赤点滅及び指令操作盤着信鳴動を行う。その後、指令電話子機の受話器置きによるLOOP断(K5)を指令制御装置のアナログライン回路が検出して、指令電話子機回線ボタン部(a1駅長室)が消灯する。以上のように、上記(K1)〜(K5)は指令電話子機発信直後の指令電話子機切断処理(指令操作盤が応答する前に指令電話子機側の話者が受話器置きを行い、途中放棄したことによる回線切断)である。
【0019】
次に、再度指令電話子機のLOOP(K6)を指令制御装置のアナログライン回路が着信検出(K7)し、指令制御装置が、指令操作盤の指令電話子機回線ボタン部(a1駅長室)に着信表示赤点滅及び指令操作盤着信鳴動を行う。指令電話子機からの正常着信動作の場合は、指令操作盤の応答操作(指令操作盤の受話器を上げて、着信表示中の指令電話
機子機回線ボタン部(a1駅長室)を押下する)により、指令電話機子機回線ボタン部
(a1駅長室)が応答点灯状態となる。指令制御装置の応答検出(K10)により、指令操作盤と指令電話機が通話状態となる。その後、終話する場合は、指令操作盤の受話器置き(回線切断)により、指令制御装置が指令電話子機に対して切断ビジートーン(BT)(K11)を送出し、それを聞いた指令電話子機側の話者の受話器置きによるLOOP断(K12)により、通話を復旧する。以上のように、(K6)〜(K12)は指令電話子機発信後、指令操作盤が応答することにより通話状態を形成後、指令操作盤による切断処理である。
【0020】
次に、指令電話子機の故障により誤発信が発生した(或いは、回線短絡やショートに
よる工事不具合の発生)場合について説明する。指令電話子機の故障による誤発信時は、LOOP及びLOOP断が繰り返し行われる(K13)。指令制御装置は、指令電話子機着信自動停止機能パラメータである、誤着信監視期間と誤着信判定パラメータにより、誤着信監視期間内のLOOPとLOOP断の回数を誤着信判定パラメータと比較判定する誤着信監視タイマ判定処理を行う(K16)。誤着信監視期間内に誤着信判定パラメータで定められた回数以上のLOOP及びLOOP断を繰り返した場合、指令制御装置はその呼を異常発信と判定し(K17)、異常回線収容位置情報と異常回線着信停止メッセージを指令操作盤に送出する(K18)。指令操作盤では、異常回線着信停止メッセージの受信により、盤面の子機着信停止ボタンが自動的に数秒緑点滅後に緑点灯に切り替わり、指令電話子機誤発信回線(a1駅長室)が着信自動停止状態となり、着信表示及び鳴動中の指令電話子機誤発信回線(a1駅長室)が消灯し着信鳴動も停止する。尚、指令電話子機誤発信回線(a1駅長室)の指令電話子機着信自動停止状態になる以前に、指令員が子機着信停止ボタンを押下することにより、指令電話子機誤発信回線を強制的に着信停止することも可能である。以上のように、上記(K13)〜(K18)は指令電話子機故障による誤発信時のLOOP及びLOOP断繰り返し後の指令制御装置誤着信監視タイマ異常判定処理である。
【0021】
図5は、指令電話子機着信自動停止機能のタイムチャートである。まず、図5の上部のタイムチャートについて説明する。指令電話子機の故障による誤発信(或いは、回線短絡やショートによる工事不具合発生時)により、指令制御装置のアナログライン回路がLOOPを検出し、指令操作盤の指令電話子機回線ボタン部に着信表示赤点滅及び指令操作盤着信鳴動を行う(誤着信鳴動)。この後、指令員の指令操作盤の着信応答操作によりLOOP断となっても、指令電話子機の故障は解消しておらず、誤発信を続けているので、再度指令制御装置のアナログライン回路がLOOPを検出し、誤着信鳴動を繰り返す。指令制御装置は、予め保守運用装置により指令電話子機着信自動停止機能パラメータとして、誤着信監視期間と誤着信判定パラメータが設定されている。この誤着信判定パラメータは、予め設定された誤着信監視期間内の着信回数の上限を定めたものであり、ここでは誤着信判定パラメータAとして3回が設定されているものとする。
【0022】
予め設定された誤着信監視期間において、LOOPによる着信鳴動とLOOP断によ
る着信鳴動停止を1回の着信としてカウントする。ここでは、2回の着信が発生したが、誤着信判定パラメータAにより定められている3回の着信回数を超えていないので、指令制御装置はその呼を正常発信と判定する。
【0023】
次の誤着信監視期間では、3回の着信が発生しており、これは誤着信判定パラメータ
Aにより定められている3回以上の着信であるので、指令制御装置は、その呼は誤着信であり異常発信と判定する。指令制御装置は異常発信と判定した場合、着信自動停止を行う。
【0024】
図5の下段のタイムチャートは、指令制御装置による着信自動停止後、誤着信監視期
間内にLOOPとLOOP断による着信が行われず、指令電話子機が正常動作に復旧した状態を示している。指令制御装置は、誤着信監視期間内にLOOP検出を行なわなかった場合に、指令電話子機が正常動作に復旧したと判断する。その後、指令制御装置は指令電話子機着信自動停止状態の解除を行う。尚、この場合の誤着信監視期間は、異常発信を判定する誤着信監視期間と異なる長さの期間に設定しても良い。
【0025】
具体的には、図5の指令電話子機着信自動停止機能のタイムチャートの場合、誤着信監視期間内に3回以上指令電話子機のLOOP及びLOOP断を繰り返した場合、指令制御装置は指令電話子機の誤着信と判定し、指令電話子機からの着信を自動で停止する。上記の実施例を応用して、例えば、指定の指令電話子機による工事及び保守作業が発生する場合、指令電話子機のLOOP及びLOOP断(受話器上げ及び受話器置き)を規定の回数以上繰り返して、指令電話機側のみの操作により、指令電話子機着信自動停止状態にすることが可能となり、指令員への工事及び保守作業の事前連絡を行うこと無く、又、指令員による指令電話子機着信停止回線の任意設定を行わずに指令電話子機着信を停止することができるため、指令及び保守業務を円滑に行うことが可能である。
【0026】
図6は、図5で説明した指令電話子機着信自動停止機能とは異なり、誤着信判定パラメータAに加え、誤着信判定パラメータBを用いた指令電話子機着信自動停止機能のタイムチャートである。ここで、誤着信判定パラメータBは、予め指令制御装置が保守運用装置によって設定された誤着信判定パラメータであり、誤着信判定パラメータBはある一定の時間を設定する。ここでは、誤着信判定パラメータBとして5分が設定されている。図5の説明と同様に、誤着信判定パラメータAには3回が設定されているとする。まず、誤着信監視期間内に2回のLOOPとLOOP断の繰り返しによる着信が発生したとする。この時点では、誤着信判定パラメータAにて定められている3回の着信鳴動回数を超えていないので、指令制御装置はその呼を正常発信と判定する。
【0027】
次の誤着信監視期間において、指令電話子機の故障による誤発信(或いは、回線短絡
やショートによる工事不具合発生時)が行われ、指令制御装置のアナログライン回路がLOOPを検出することにより着信鳴動が行われる。このとき、指令員が指令操作盤の着信応答操作をしない等により、誤着信監視期間の測定期間内の誤着信判定パラメータBにより定められた5分間以上の期間LOOP断とならない場合、指令制御装置は、その呼は誤着信であり異常発信と判定する。このようなLOOP状態の継続は、例えばアナログ2Wの指令電話子機の片線がGNDにショートしてしまったような場合や、指令制御装置の障害により誤ってLOOP継続と判断してしまうような場合が挙げられる。
【0028】
次に、各駅務室や駅構内に設置の指令電話子機の故障による誤発信が復旧した場合に、指令制御装置の指令電話子機着信自動停止状態を自動で解除する機能を説明する。図7は、
指令電話子機着信自動停止解除機能シーケンスである。指令電話子機の故障による誤発信時は、LOOP及びLOOP断が繰り返し行われる(K1)。指令制御装置は、誤着信監視期間内のLOOPとLOOP断の回数を誤着信判定パラメータと比較判定する誤着信監視タイマ判定を行う(K2)。誤着信監視期間内に規定の回数以上のLOOP及びLOOP断を繰り返した場合、指令制御装置はその呼を異常発信と判定し(K5)、指令制御装置は、異常回線収容位置情報と異常回線着信停止メッセージを指令操作盤に送出する(K
6)。指令操作盤は、異常回線着信停止メッセージの受信により盤面の子機着信停止ボタンが自動的に緑点滅から緑点灯に切り替わり、指令電話子機誤発信回線の指令電話子機着信自動停止状態となり、着信表示及び鳴動中の指令電話子機誤発信回線(a1駅長室)が消灯し、着信鳴動も停止する。
【0029】
指令制御装置は、誤着信監視タイマ判定以外に指令電話機誤発信の復旧について、誤着信監視期間内に誤着信判定パラメータが定めた一定時間以上のLOOP断時間(回線復
旧)を検出し、指令電話子機着信自動停止状態を解除する機能を有している。指令電話子機着信自動停止機能と同様に、予め保守運用装置から指令制御装置に対して誤着信判定パラメータを設定することができる。指令制御装置は、指令電話子機のLOOP断(K7)以降、誤着信判定パラメータにより定められた時間以上のLOOP断時間(回線復旧)を検出(K8)し、指令操作盤に対して自動着信停止解除情報(K9)を送出する。指令操作盤では、異常回線着信停止メッセージの受信により、盤面の指令電話子機着信停止ボタンが一定時間緑点滅後消灯し、指令電話子機着信停止が自動的に解除される。
【0030】
その後の指令電話子機発信LOOP(K10)を、指令制御装置のアナログライン回路が着信検出(K11)することにより、指令操作盤への正常着信状態となる。尚、指令操作盤の指令電話子機着信停止ボタンが点灯中(指令電話子機着信自動停止状態)に、指令員が指令電話子機着信停止ボタンを押下することにより、強制的に手動で指令電話子機着信停止状態を解除することも可能である。以上のように、上記(K1)〜(K12)は子機着信検出後の検出解除処理である。
【0031】
図8は、指令電話子機着信自動停止機能の制御フローである。指令電話子機から誤発信(工事不具合又は電話機故障等)が発生すると(S1)、指令及び列車運行時間帯か否かを判定する(S2)。指令及び列車運行時間帯の場合は、指令制御装置にて第1の指令
電話子機着信自動停止機能パラメータを用いた判定を行い(S3)、指令及び列車運行時間帯ではない場合は、第2の指令電話子機着信自動停止機能パラメータを用いた判定を行なう(S4)。ここで、第1の指令電話子機着信自動停止機能パラメータと第2の指令電話子機着信自動停止機能パラメータはそれぞれ、指令制御装置に予め保守管理装置がそれぞれ個別に設定した誤着信判定パラメータと誤着信監視期間を含む。規定の時間内に既定の回数以上のLOOP及びLOOP断を繰り返した場合、指令制御装置は誤着信監視タイマ判定(S6)によりその呼を異常発信と判定し、指令操作盤着信自動停止(S8)状態
となる。また、指令制御装置にて予め指令電話子機着信自動停止パラメータが設定されていない場合は、指令電話子機の誤発信検出により、指令操作盤を呼び続ける(S5)。指令操作盤が一旦応答して切断しても、指令操作盤の指令電話子機着信停止ボタン(S7)を行うことにより、強制的に指令電話子機着停止状態にすることが可能であるが、指令操作盤の指令電話子機着信停止ボタン(S7)を押下しない場合は、再度指令電話子機の誤発信検出により、指令操作盤を呼び続け(S9)指令操作盤で応答しても無音等により通話不可となる。
【0032】
(S2)の判定処理において、第1の指令電話子機着信自動停止機能パラメータと第2の指令電話子機着信自動停止機能パラメータに分けて処理を行う理由は、列車の運行時
間と、運行外時間で判断基準を変えて、より迅速に着信自動停止処理を行うためである。例えば、第1の指令電話子機着信自動停止機能パラメータを用いる運行時間中は、誤着着信監視時間を30分、誤着信判定パラメータを10回とし、第2の指令電話子機着信自動停止機能パラメータを用いる運行時間外では、誤着着信監視時間を5分、誤着信判定パラメータを2回とする。これは、運行時間中と運行時間外での発生事象確率の違いによるものであり、運行時間中には通常起こり得ない十分余裕を持った値を設定し誤判定を極力無くすこと優先させ、運行時間外の場合には誤判定してもシステムが受ける影響が少ない為、
障害判定を優先させるような使用形態に対応する為である。このように、保守運用装置による設定については、実際に指令及び列車が運行している時間帯のパラメータ設定値
(各々の監視時間・監視回数)と、夜間等の指令及び列車が運用停止中のパラメータ設定値(各々の監視時間・監視回数)を分けて柔軟にパラメータ値を設定できるものとする。
【0033】
図9は、指令制御装置における指令電話子機誤着信管理テーブルの動作例イメージ図である。指令電話子機2及び9が異常発信端末の場合、指令制御装置は指令電話子機の発信LOOPをアナログライン回路により検出し回線収容位置を判定後、指令電話子機の誤着信監視タイマ判定処理により、異常着信管理テーブルに異常発信端末である指令電話子機2及び9を移行し、自動着信停止回線として登録するイメージを表している。
【実施例2】
【0034】
図10は、図4の指令制御装置による指令電話子機着信自動停止機能の代わりに、指令操作盤により指令電話子機着信自動停止機能を実現するための機能シーケンス図である。指令操作盤には、予め指令電話子機着信自動停止機能パラメータとして、誤着信監視期間と誤着信判定パラメータが設定されている。指令電話子機の故障による誤発信時は、LOOP及びLOOP断が繰り返し行われる(K1)。指令操作盤は、指令電話子機着信自動停止機能パラメータである、誤着信監視期間と誤着信判定パラメータにより、誤着信監視期間内のLOOPとLOOP断の回数を誤着信判定パラメータと比較判定する誤着信監視タイマ判定処理を行う(K4)。誤着信監視期間内に誤着信判定パラメータで定められた回数以上のLOOP及びLOOP断を繰り返した場合、指令操作盤は誤着信監視タイマ異常判定処理(K5)により、指令操作盤盤面の子機着信停止ボタンを自動的に数秒緑点滅後緑点灯に切り替え、指令電話子機誤発信回線(a1駅長室)が着信自動停止状態となり、着信表示及び鳴動中の指令電話子機誤発信回線(a1駅長室)が消灯し着信鳴動も停止する。尚、指令電話子機誤発信回線(a1駅長室)の指令電話子機着信自動停止状態になる以前に、指令員が子機着信停止ボタンを押下することにより、指令電話子機誤発信回線を強制的に着信停止することも可能である。以上のように、上記(K1)〜(K5)は指令電話子機故障による誤発信時(LOOP及びLOOP断繰り返し後の指令操作盤誤着信監視タイマ異常判定処理である。
【符号の説明】
【0035】
1 指令制御装置
2 指令操作盤ライン回路(指令制御装置収容)
3 指令操作盤
4 デジタル専用線トランク(指令制御装置収容)
5 デジタル専用線トランク(路線別交換機収容)
6 指令電話子機
7 路線別交換機
8 デジタル搬送装置
9 アナログライン回路(路線別交換機収容)
10 保守運用装置(メンテナンスPC)
11 中央処理装置(CCU)
12 メインメモリ(MM)
13 通話路制御ユニット(TSW)
14 共通バス
15 AC/DCコンバータ
16 DC/DCコンバータ
17 外部入出力装置I/O
18 指令操作盤受話器
19 機能ボタン
20 回線(指令電話子機)収容ボタン
21 子機着信停止ボタン
22 a1駅長室回線収容ボタン
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道通信システムにおいて、通信指令室に設置された指令操作盤から各駅務室や駅構内に設置された指令電話子機に対する一斉指令通報やグループ指令通報や、指令電話子機からの着信を制御する通信制御装置及び通信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、特開平10−233838号公報(特許文献1)がある。
これによると、一般電話を直通回線(ホットライン設定)へ容易に設定や解除する技術の開示がある。また、特開平4−369799号公報(特許文献2)では、直通回線の専用電話から指令卓(専用電話からの着信を集中で受け付ける端末)等に通報するときに、指令卓等が所定時間内に応答しない場合、通報先を構内放送装置に接続替えを行い通報する技術の開示がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−233838号公報
【特許文献2】特開平4−369799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記、従来の技術においては、所定の電話端末からの誤着信についての対応については言及されていない。例えば、鉄道通信指令システムにおいては、各駅務室や駅構内に設置されている指令電話子機の故障による誤発信(或いは、回線短絡やショートによる工事不具合発生時)により、通信指令室に設置されている指令操作盤に誤着信動作を繰り返す
(指令員による指令操作盤の着信応答操作により、無音等の異常判定後一旦回線を開放しても、再度着信応答操作を繰り返す)。このため、他の正常に動作している指令電話子機からの着信応答操作(指令受信)の妨げとなり、指令業務運用に支障が生ずる場合がある。
【0005】
本発明は、これら鉄道通信指令システムに関する問題点を解決し、指令電話子機の誤着信を識別して自動的に着信を無効化(停止)することを目的とする。更に、誤発信が復旧した場合(指令電話子機故障復旧又は工事不具合復旧)、自動的に無効化していた指令電話子機着信を有効(停止解除)とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
課題を解決するための本発明の通信制御装置は、第1の端末と第2の端末との間の通信を制御する通信制御装置であって、制御部と、誤着信判定パラメータを格納する記憶部と、
前記第1の端末と前記第2の端末とのインターフェースを備え、前記制御部は、前記第1
の端末からの着信を検出した場合、前記第2の端末へ着信を通知し、前記第1の端末からの誤着信を検出した場合、前記第2の端末へ着信停止を通知することを特徴とする。
【0007】
また、前記記憶部に格納された誤着信判定パラメータは誤着信監視期間と誤着信判定条件であり、前記制御部は、前記誤着信監視期間内に前記第1の端末から着信が前記誤着
信判定条件を満たした場合、前記第2の端末へ着信停止を通知することを特徴とする。
【0008】
前記記誤着信判定条件は誤着信判定回数であり、前記制御部は、前記誤着信監視期間内に前記第1の端末からの着信回数と前記誤着信判定条件である誤着信判定回数を比較し、前記端末からの着信回数が前記誤着信判定回数以上である場合は、前記第2の端末へ着信停止を通知することを特徴とする、
また、前記誤着信判定条件は誤着信判定時間であり、前記制御部は、前記誤着信監視期間内に前記第1の端末からの着信時間と前記誤着信判定条件である誤着信判定時間を比
較し、前記端末からの着信時間が前記誤着信判定時間以上である場合は、前記第2の端末へ着信停止を通知することを特徴とする。
【0009】
更に、前記制御部は、前記第2の端末へ着信停止を通知した後、一定期間誤着信が判定されない場合、前記第2の端末へ着信停止解除を通知することを特徴とする。
【0010】
このように、本発明を採用した鉄道通信指令システムは、指令制御装置(指令電話子機と指令操作盤との通話を制御する回線制御装置)へ指令電話子機着信自動停止機能パラメータを設定することにより誤着信を識別できるため、監視時間及び指令電話機子機の回線閉結(LOOP)回数の監視を行い、規定の時間内に規定の回線閉結回数が検出された場合、自動的に着信を停止(指令操作盤への着信鳴動及び着信表示の停止)できる。また、指令電話子機着信自動停止状態時に、監視時間内に回線閉結が検出されなくなった場合に、自動的に指令電話子機着信停止状態を解除することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、保守運用装置による指令操作盤ボタンから誤着信の指令電話子機回線データの削除を行わなくとも、指令制御装置の指令電話子機着信自動停止機能(指令制御装置の監視機能)により、指令業務が円滑に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】鉄道通信指令システムの構成例である。
【図2】指令制御装置機能ブロック図である。
【図3】指令操作盤及び指令操作盤盤面ボタン実装イメージ図である。
【図4】指令電話子機着信自動停止機能シーケンスである。
【図5】指令電話子機着信自動停止機能(誤着信判定パラメータA)のタイムチャートである
【図6】指令電話子機着信自動停止機能(誤着信判定パラメータA及び誤着信判定パラメータB)のタイムチャート図である。
【図7】指令電話子機着信自動停止解除機能シーケンスである。
【図8】指令電話子機着信自動停止機能の制御フローである。
【図9】指令制御装置指令電話子機誤着信管理テーブルの動作例イメージ図である。
【図10】指令制御装置による指令電話子機誤着信機能を指令操作盤で実施した場合の機能シーケンスである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0014】
本実施例では、各駅務室や駅構内に設置の指令電話子機の故障による誤発信時に実施される、指令制御装置の指令電話子機着信自動停止機能について説明する。図1は、本実施形態の鉄道通信指令システムの構成例である。鉄道通信指令システムは、路線毎の指令室に設置された指令操作盤3と、駅務室や駅構内に設置された指令電話子機6との間の発着信通話を制御する指令制御装置1を主装置とし、指令操作盤3から指令電話子機6に対して個別に発信できる他、指令操作盤3から同一路線の複数の指令電話子機6(例えばa
路線の場合、指令操作盤a3から指令電話子機a1〜anの全指令電話子機6や、指令電話子機a1〜anの指令電話子機6の中から、任意の指令電話子機6)に対してグループ一斉指令通報を行うことができる。
【0015】
指令操作盤3から発信した場合、指令操作盤3からの発信データを指令操作盤ライン回路2、デジタル専用線トランク4及びデジタル搬送装置8を介して、路線別交換機7のアナログライン回路9に接続された指令電話子機6を呼び出す。なお、デジタル搬送装置8とは、デジタル専用線トランク4のデジタル信号(音声データ及び通話制御信号)を、光モジュールを通信媒体として相手側のデジタル専用線トランク5に伝送する高速通信設備である。また、指令電話子機6の受話器上げを行うと、路線別交換機7に収容されたアナログライン回路9のLOOP検出回路によりLOOPを検出し、指令電話機子機6の受話器上げ情報として路線別交換機7に収容されたデジタル専用線トランク5及び、デジタル搬送装置8、指令制御装置1に接続された指令操作盤ライン回路2を介して指令操作盤1に伝送して着信させる。保守運用装置10は、指令電話子機着信自動停止機能パラメータとして、誤着信監視期間と、誤着信判定パラメータを予め指令制御装置1に設定する。誤着信監視期間と誤着信判定パラメータは、指令電話子機の誤着信を判定する誤着信監視タイマ処理に用いられ、誤着信監視期間は、着信を監視する期間(時間)を定め、誤着信判定パラメータは、LOOPとLOOP断による着信回数または、LOOPもしくは、LOOP断の継続する時間を定めている。誤着信監視期間と誤着信判定パラメータは、それぞれ、保守運用装置10より任意に設定することができる。例えば、実際に指令及び列車が運行している時間帯の設定(誤着信判定パラメータと誤着信監視期間)と、夜間等の指令及び列車が運用停止中の設定(誤着信判定パラメータと誤着信監視期間)を分けて柔軟に設定できるものとする。
【0016】
図2は、指令制御装置1の機能ブロック図である。指令制御装置1は、外部入力電源AC100Vから指令制御装置1の動作電圧に変換するAC/DCコンバータ15、AC/DCコンバータ15の出力電圧DC48Vを指令制御装置1に搭載された各種パケージの動作電圧に変換するためのDC/DCコンバータ16、中央処理装置CCU11、中央処理装置を動作するためのプログラムデータや指令制御装置の構成情報を管理するためのメインメモリMM12(ROM/RAM)、通話路制御ユニットTSW13及び、保守運用装置10からの各種データ入力や指令制御装置1の障害出力部を備えた外部入出力装置I/O17を備え、それぞれが共通バス14を介して機能する。
【0017】
図3は、指令操作盤3と指令操作盤面ボタン実装イメージ図である。指令操作盤3は、指令室の卓上に埋め込み実装される受話器18、機能ボタン19、回線(指令電話子機)収容ボタン20を備えた左右2チャンネル内蔵の指令用電話端末である。指令電話子機6の受話器上げにより、指令操作盤盤面の回線ボタン部22(名称:a1駅長室)が着信表示すると同時に着信音が鳴動し、指令操作盤3の受話器を上げることにより、指令電話子機6との通話を行うことができる。また、指令操作盤3の機能ボタン19は指令電話子機6からの着信を、回線単位に任意に停止するための子機着信停止ボタン21を兼ね備えている。
【0018】
図4は、指令電話子機着信自動停止機能シーケンスである。まず、指令電話子機より通常の発信を行う場合を説明する。指令電話子機の受話器上げによるLOOP(K1)を、路線別交換機に収容のアナログライン回路が着信検出した情報を最終的に指令制御装置(K2)が、指令操作盤の指令電話子機回線ボタン部(a1駅長室)に着信表示赤点滅及び指令操作盤着信鳴動を行う。その後、指令電話子機の受話器置きによるLOOP断(K5)を指令制御装置のアナログライン回路が検出して、指令電話子機回線ボタン部(a1駅長室)が消灯する。以上のように、上記(K1)〜(K5)は指令電話子機発信直後の指令電話子機切断処理(指令操作盤が応答する前に指令電話子機側の話者が受話器置きを行い、途中放棄したことによる回線切断)である。
【0019】
次に、再度指令電話子機のLOOP(K6)を指令制御装置のアナログライン回路が着信検出(K7)し、指令制御装置が、指令操作盤の指令電話子機回線ボタン部(a1駅長室)に着信表示赤点滅及び指令操作盤着信鳴動を行う。指令電話子機からの正常着信動作の場合は、指令操作盤の応答操作(指令操作盤の受話器を上げて、着信表示中の指令電話
機子機回線ボタン部(a1駅長室)を押下する)により、指令電話機子機回線ボタン部
(a1駅長室)が応答点灯状態となる。指令制御装置の応答検出(K10)により、指令操作盤と指令電話機が通話状態となる。その後、終話する場合は、指令操作盤の受話器置き(回線切断)により、指令制御装置が指令電話子機に対して切断ビジートーン(BT)(K11)を送出し、それを聞いた指令電話子機側の話者の受話器置きによるLOOP断(K12)により、通話を復旧する。以上のように、(K6)〜(K12)は指令電話子機発信後、指令操作盤が応答することにより通話状態を形成後、指令操作盤による切断処理である。
【0020】
次に、指令電話子機の故障により誤発信が発生した(或いは、回線短絡やショートに
よる工事不具合の発生)場合について説明する。指令電話子機の故障による誤発信時は、LOOP及びLOOP断が繰り返し行われる(K13)。指令制御装置は、指令電話子機着信自動停止機能パラメータである、誤着信監視期間と誤着信判定パラメータにより、誤着信監視期間内のLOOPとLOOP断の回数を誤着信判定パラメータと比較判定する誤着信監視タイマ判定処理を行う(K16)。誤着信監視期間内に誤着信判定パラメータで定められた回数以上のLOOP及びLOOP断を繰り返した場合、指令制御装置はその呼を異常発信と判定し(K17)、異常回線収容位置情報と異常回線着信停止メッセージを指令操作盤に送出する(K18)。指令操作盤では、異常回線着信停止メッセージの受信により、盤面の子機着信停止ボタンが自動的に数秒緑点滅後に緑点灯に切り替わり、指令電話子機誤発信回線(a1駅長室)が着信自動停止状態となり、着信表示及び鳴動中の指令電話子機誤発信回線(a1駅長室)が消灯し着信鳴動も停止する。尚、指令電話子機誤発信回線(a1駅長室)の指令電話子機着信自動停止状態になる以前に、指令員が子機着信停止ボタンを押下することにより、指令電話子機誤発信回線を強制的に着信停止することも可能である。以上のように、上記(K13)〜(K18)は指令電話子機故障による誤発信時のLOOP及びLOOP断繰り返し後の指令制御装置誤着信監視タイマ異常判定処理である。
【0021】
図5は、指令電話子機着信自動停止機能のタイムチャートである。まず、図5の上部のタイムチャートについて説明する。指令電話子機の故障による誤発信(或いは、回線短絡やショートによる工事不具合発生時)により、指令制御装置のアナログライン回路がLOOPを検出し、指令操作盤の指令電話子機回線ボタン部に着信表示赤点滅及び指令操作盤着信鳴動を行う(誤着信鳴動)。この後、指令員の指令操作盤の着信応答操作によりLOOP断となっても、指令電話子機の故障は解消しておらず、誤発信を続けているので、再度指令制御装置のアナログライン回路がLOOPを検出し、誤着信鳴動を繰り返す。指令制御装置は、予め保守運用装置により指令電話子機着信自動停止機能パラメータとして、誤着信監視期間と誤着信判定パラメータが設定されている。この誤着信判定パラメータは、予め設定された誤着信監視期間内の着信回数の上限を定めたものであり、ここでは誤着信判定パラメータAとして3回が設定されているものとする。
【0022】
予め設定された誤着信監視期間において、LOOPによる着信鳴動とLOOP断によ
る着信鳴動停止を1回の着信としてカウントする。ここでは、2回の着信が発生したが、誤着信判定パラメータAにより定められている3回の着信回数を超えていないので、指令制御装置はその呼を正常発信と判定する。
【0023】
次の誤着信監視期間では、3回の着信が発生しており、これは誤着信判定パラメータ
Aにより定められている3回以上の着信であるので、指令制御装置は、その呼は誤着信であり異常発信と判定する。指令制御装置は異常発信と判定した場合、着信自動停止を行う。
【0024】
図5の下段のタイムチャートは、指令制御装置による着信自動停止後、誤着信監視期
間内にLOOPとLOOP断による着信が行われず、指令電話子機が正常動作に復旧した状態を示している。指令制御装置は、誤着信監視期間内にLOOP検出を行なわなかった場合に、指令電話子機が正常動作に復旧したと判断する。その後、指令制御装置は指令電話子機着信自動停止状態の解除を行う。尚、この場合の誤着信監視期間は、異常発信を判定する誤着信監視期間と異なる長さの期間に設定しても良い。
【0025】
具体的には、図5の指令電話子機着信自動停止機能のタイムチャートの場合、誤着信監視期間内に3回以上指令電話子機のLOOP及びLOOP断を繰り返した場合、指令制御装置は指令電話子機の誤着信と判定し、指令電話子機からの着信を自動で停止する。上記の実施例を応用して、例えば、指定の指令電話子機による工事及び保守作業が発生する場合、指令電話子機のLOOP及びLOOP断(受話器上げ及び受話器置き)を規定の回数以上繰り返して、指令電話機側のみの操作により、指令電話子機着信自動停止状態にすることが可能となり、指令員への工事及び保守作業の事前連絡を行うこと無く、又、指令員による指令電話子機着信停止回線の任意設定を行わずに指令電話子機着信を停止することができるため、指令及び保守業務を円滑に行うことが可能である。
【0026】
図6は、図5で説明した指令電話子機着信自動停止機能とは異なり、誤着信判定パラメータAに加え、誤着信判定パラメータBを用いた指令電話子機着信自動停止機能のタイムチャートである。ここで、誤着信判定パラメータBは、予め指令制御装置が保守運用装置によって設定された誤着信判定パラメータであり、誤着信判定パラメータBはある一定の時間を設定する。ここでは、誤着信判定パラメータBとして5分が設定されている。図5の説明と同様に、誤着信判定パラメータAには3回が設定されているとする。まず、誤着信監視期間内に2回のLOOPとLOOP断の繰り返しによる着信が発生したとする。この時点では、誤着信判定パラメータAにて定められている3回の着信鳴動回数を超えていないので、指令制御装置はその呼を正常発信と判定する。
【0027】
次の誤着信監視期間において、指令電話子機の故障による誤発信(或いは、回線短絡
やショートによる工事不具合発生時)が行われ、指令制御装置のアナログライン回路がLOOPを検出することにより着信鳴動が行われる。このとき、指令員が指令操作盤の着信応答操作をしない等により、誤着信監視期間の測定期間内の誤着信判定パラメータBにより定められた5分間以上の期間LOOP断とならない場合、指令制御装置は、その呼は誤着信であり異常発信と判定する。このようなLOOP状態の継続は、例えばアナログ2Wの指令電話子機の片線がGNDにショートしてしまったような場合や、指令制御装置の障害により誤ってLOOP継続と判断してしまうような場合が挙げられる。
【0028】
次に、各駅務室や駅構内に設置の指令電話子機の故障による誤発信が復旧した場合に、指令制御装置の指令電話子機着信自動停止状態を自動で解除する機能を説明する。図7は、
指令電話子機着信自動停止解除機能シーケンスである。指令電話子機の故障による誤発信時は、LOOP及びLOOP断が繰り返し行われる(K1)。指令制御装置は、誤着信監視期間内のLOOPとLOOP断の回数を誤着信判定パラメータと比較判定する誤着信監視タイマ判定を行う(K2)。誤着信監視期間内に規定の回数以上のLOOP及びLOOP断を繰り返した場合、指令制御装置はその呼を異常発信と判定し(K5)、指令制御装置は、異常回線収容位置情報と異常回線着信停止メッセージを指令操作盤に送出する(K
6)。指令操作盤は、異常回線着信停止メッセージの受信により盤面の子機着信停止ボタンが自動的に緑点滅から緑点灯に切り替わり、指令電話子機誤発信回線の指令電話子機着信自動停止状態となり、着信表示及び鳴動中の指令電話子機誤発信回線(a1駅長室)が消灯し、着信鳴動も停止する。
【0029】
指令制御装置は、誤着信監視タイマ判定以外に指令電話機誤発信の復旧について、誤着信監視期間内に誤着信判定パラメータが定めた一定時間以上のLOOP断時間(回線復
旧)を検出し、指令電話子機着信自動停止状態を解除する機能を有している。指令電話子機着信自動停止機能と同様に、予め保守運用装置から指令制御装置に対して誤着信判定パラメータを設定することができる。指令制御装置は、指令電話子機のLOOP断(K7)以降、誤着信判定パラメータにより定められた時間以上のLOOP断時間(回線復旧)を検出(K8)し、指令操作盤に対して自動着信停止解除情報(K9)を送出する。指令操作盤では、異常回線着信停止メッセージの受信により、盤面の指令電話子機着信停止ボタンが一定時間緑点滅後消灯し、指令電話子機着信停止が自動的に解除される。
【0030】
その後の指令電話子機発信LOOP(K10)を、指令制御装置のアナログライン回路が着信検出(K11)することにより、指令操作盤への正常着信状態となる。尚、指令操作盤の指令電話子機着信停止ボタンが点灯中(指令電話子機着信自動停止状態)に、指令員が指令電話子機着信停止ボタンを押下することにより、強制的に手動で指令電話子機着信停止状態を解除することも可能である。以上のように、上記(K1)〜(K12)は子機着信検出後の検出解除処理である。
【0031】
図8は、指令電話子機着信自動停止機能の制御フローである。指令電話子機から誤発信(工事不具合又は電話機故障等)が発生すると(S1)、指令及び列車運行時間帯か否かを判定する(S2)。指令及び列車運行時間帯の場合は、指令制御装置にて第1の指令
電話子機着信自動停止機能パラメータを用いた判定を行い(S3)、指令及び列車運行時間帯ではない場合は、第2の指令電話子機着信自動停止機能パラメータを用いた判定を行なう(S4)。ここで、第1の指令電話子機着信自動停止機能パラメータと第2の指令電話子機着信自動停止機能パラメータはそれぞれ、指令制御装置に予め保守管理装置がそれぞれ個別に設定した誤着信判定パラメータと誤着信監視期間を含む。規定の時間内に既定の回数以上のLOOP及びLOOP断を繰り返した場合、指令制御装置は誤着信監視タイマ判定(S6)によりその呼を異常発信と判定し、指令操作盤着信自動停止(S8)状態
となる。また、指令制御装置にて予め指令電話子機着信自動停止パラメータが設定されていない場合は、指令電話子機の誤発信検出により、指令操作盤を呼び続ける(S5)。指令操作盤が一旦応答して切断しても、指令操作盤の指令電話子機着信停止ボタン(S7)を行うことにより、強制的に指令電話子機着停止状態にすることが可能であるが、指令操作盤の指令電話子機着信停止ボタン(S7)を押下しない場合は、再度指令電話子機の誤発信検出により、指令操作盤を呼び続け(S9)指令操作盤で応答しても無音等により通話不可となる。
【0032】
(S2)の判定処理において、第1の指令電話子機着信自動停止機能パラメータと第2の指令電話子機着信自動停止機能パラメータに分けて処理を行う理由は、列車の運行時
間と、運行外時間で判断基準を変えて、より迅速に着信自動停止処理を行うためである。例えば、第1の指令電話子機着信自動停止機能パラメータを用いる運行時間中は、誤着着信監視時間を30分、誤着信判定パラメータを10回とし、第2の指令電話子機着信自動停止機能パラメータを用いる運行時間外では、誤着着信監視時間を5分、誤着信判定パラメータを2回とする。これは、運行時間中と運行時間外での発生事象確率の違いによるものであり、運行時間中には通常起こり得ない十分余裕を持った値を設定し誤判定を極力無くすこと優先させ、運行時間外の場合には誤判定してもシステムが受ける影響が少ない為、
障害判定を優先させるような使用形態に対応する為である。このように、保守運用装置による設定については、実際に指令及び列車が運行している時間帯のパラメータ設定値
(各々の監視時間・監視回数)と、夜間等の指令及び列車が運用停止中のパラメータ設定値(各々の監視時間・監視回数)を分けて柔軟にパラメータ値を設定できるものとする。
【0033】
図9は、指令制御装置における指令電話子機誤着信管理テーブルの動作例イメージ図である。指令電話子機2及び9が異常発信端末の場合、指令制御装置は指令電話子機の発信LOOPをアナログライン回路により検出し回線収容位置を判定後、指令電話子機の誤着信監視タイマ判定処理により、異常着信管理テーブルに異常発信端末である指令電話子機2及び9を移行し、自動着信停止回線として登録するイメージを表している。
【実施例2】
【0034】
図10は、図4の指令制御装置による指令電話子機着信自動停止機能の代わりに、指令操作盤により指令電話子機着信自動停止機能を実現するための機能シーケンス図である。指令操作盤には、予め指令電話子機着信自動停止機能パラメータとして、誤着信監視期間と誤着信判定パラメータが設定されている。指令電話子機の故障による誤発信時は、LOOP及びLOOP断が繰り返し行われる(K1)。指令操作盤は、指令電話子機着信自動停止機能パラメータである、誤着信監視期間と誤着信判定パラメータにより、誤着信監視期間内のLOOPとLOOP断の回数を誤着信判定パラメータと比較判定する誤着信監視タイマ判定処理を行う(K4)。誤着信監視期間内に誤着信判定パラメータで定められた回数以上のLOOP及びLOOP断を繰り返した場合、指令操作盤は誤着信監視タイマ異常判定処理(K5)により、指令操作盤盤面の子機着信停止ボタンを自動的に数秒緑点滅後緑点灯に切り替え、指令電話子機誤発信回線(a1駅長室)が着信自動停止状態となり、着信表示及び鳴動中の指令電話子機誤発信回線(a1駅長室)が消灯し着信鳴動も停止する。尚、指令電話子機誤発信回線(a1駅長室)の指令電話子機着信自動停止状態になる以前に、指令員が子機着信停止ボタンを押下することにより、指令電話子機誤発信回線を強制的に着信停止することも可能である。以上のように、上記(K1)〜(K5)は指令電話子機故障による誤発信時(LOOP及びLOOP断繰り返し後の指令操作盤誤着信監視タイマ異常判定処理である。
【符号の説明】
【0035】
1 指令制御装置
2 指令操作盤ライン回路(指令制御装置収容)
3 指令操作盤
4 デジタル専用線トランク(指令制御装置収容)
5 デジタル専用線トランク(路線別交換機収容)
6 指令電話子機
7 路線別交換機
8 デジタル搬送装置
9 アナログライン回路(路線別交換機収容)
10 保守運用装置(メンテナンスPC)
11 中央処理装置(CCU)
12 メインメモリ(MM)
13 通話路制御ユニット(TSW)
14 共通バス
15 AC/DCコンバータ
16 DC/DCコンバータ
17 外部入出力装置I/O
18 指令操作盤受話器
19 機能ボタン
20 回線(指令電話子機)収容ボタン
21 子機着信停止ボタン
22 a1駅長室回線収容ボタン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端末と第2の端末との間の通信を制御する通信制御装置であって、制御部と、誤着信判定パラメータを格納する記憶部と、前記第1の端末と前記第2の端末とのインタ
ーフェースを備え、前記制御部は、前記第1の端末からの着信を検出した場合、前記第
2の端末へ着信を通知し、前記第1の端末からの誤着信を検出した場合、前記第2の端
末へ着信停止を通知することを特徴とする通信制御装置。
【請求項2】
前記記憶部に格納された誤着信判定パラメータは誤着信監視期間と誤着信判定条件であり、前記制御部は、前記誤着信監視期間内に前記第1の端末から着信が前記誤着信判定
条件を満たした場合、前記第2の端末へ着信停止を通知することを特徴とする請求項1記載の通信制御装置。
【請求項3】
前記誤着信判定条件は誤着信判定回数であり、
前記制御部は、前記誤着信監視期間内に前記第1の端末からの着信回数と前記誤着信判定条件である誤着信判定回数を比較し、前記端末からの着信回数が前記誤着信判定回数以上である場合は、前記第2の端末へ着信停止を通知することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の通信制御装置。
【請求項4】
前記誤着信判定条件は誤着信判定時間であり、前記制御部は、前記誤着信監視期間内に前記第1の端末からの着信時間と前記誤着信判定条件である誤着信判定時間を比較し、
前記端末からの着信時間が前記誤着信判定時間以上である場合は、前記第2の端末へ着信停止を通知することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の通信制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第2の端末へ着信停止を通知した後、一定期間誤着信が判定されない場合、前記第2の端末へ着信停止解除を通知することを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の通信制御装置。
【請求項6】
第1の端末と第2の端末との間の通信を制御部が制御する通信制御方法であって、前
記制御部は、前記第1の端末からの着信を検出した場合、前記第2の端末へ着信を通知
し、予め定められた誤着信監視期間内に、前記第1の端末から前記第2の端末への着信
回数が予め定められた誤着信判定回数を上回ったか否かを判定し、前記着信回数が予め定められた前記誤着信判定回数を上回った場合、前記第1の端末から前記第2の端末への
着信は誤着信であると判定し、前記第2の端末への着信を停止することを特徴とする通信制御方法。
【請求項1】
第1の端末と第2の端末との間の通信を制御する通信制御装置であって、制御部と、誤着信判定パラメータを格納する記憶部と、前記第1の端末と前記第2の端末とのインタ
ーフェースを備え、前記制御部は、前記第1の端末からの着信を検出した場合、前記第
2の端末へ着信を通知し、前記第1の端末からの誤着信を検出した場合、前記第2の端
末へ着信停止を通知することを特徴とする通信制御装置。
【請求項2】
前記記憶部に格納された誤着信判定パラメータは誤着信監視期間と誤着信判定条件であり、前記制御部は、前記誤着信監視期間内に前記第1の端末から着信が前記誤着信判定
条件を満たした場合、前記第2の端末へ着信停止を通知することを特徴とする請求項1記載の通信制御装置。
【請求項3】
前記誤着信判定条件は誤着信判定回数であり、
前記制御部は、前記誤着信監視期間内に前記第1の端末からの着信回数と前記誤着信判定条件である誤着信判定回数を比較し、前記端末からの着信回数が前記誤着信判定回数以上である場合は、前記第2の端末へ着信停止を通知することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の通信制御装置。
【請求項4】
前記誤着信判定条件は誤着信判定時間であり、前記制御部は、前記誤着信監視期間内に前記第1の端末からの着信時間と前記誤着信判定条件である誤着信判定時間を比較し、
前記端末からの着信時間が前記誤着信判定時間以上である場合は、前記第2の端末へ着信停止を通知することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の通信制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第2の端末へ着信停止を通知した後、一定期間誤着信が判定されない場合、前記第2の端末へ着信停止解除を通知することを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の通信制御装置。
【請求項6】
第1の端末と第2の端末との間の通信を制御部が制御する通信制御方法であって、前
記制御部は、前記第1の端末からの着信を検出した場合、前記第2の端末へ着信を通知
し、予め定められた誤着信監視期間内に、前記第1の端末から前記第2の端末への着信
回数が予め定められた誤着信判定回数を上回ったか否かを判定し、前記着信回数が予め定められた前記誤着信判定回数を上回った場合、前記第1の端末から前記第2の端末への
着信は誤着信であると判定し、前記第2の端末への着信を停止することを特徴とする通信制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2013−26866(P2013−26866A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−160438(P2011−160438)
【出願日】平成23年7月22日(2011.7.22)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月22日(2011.7.22)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]