説明

通信回線を使用した教育サービスシステムおよび教育サービス提供方法

【課題】あらかじめ蓄積したビデオ映像等のマルチメディア教材をオンラインで配信しながら、その教材に基づいたインストラクタとの対話を可能として高い教育効果を得ることのできる通信回線を使用した教育サービスを提供する。
【解決手段】マルチメディアによる双方向通信を行う双方向通信サーバ10と、マルチメディアコンテンツを保管するコンテンツ管理サーバ20と、コンテンツ管理サーバに保管されたコンテンツを利用者端末に配信するコンテンツ配信サーバ12と、運営管理システム50〜56を備え、対話型サービスと自動型サービスを組合せたサービスを提供する。また、レッスン評価やレベル判定テストを自動で行う機能を有する。更に、会員のレッスン履歴を記録したカルテを備え、個人別強化点レポートや教育プランの自動生成機能、フォロー対象者の自動抽出機能を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、通信回線を使用した教育サービスシステムおよび教育サービス提供方法に関し、特に、例えばインターネットを介して遠隔で英会話等の語学教育を行う教育サービス(以下「インターネット留学サービス」と呼ぶ)に使用する教育サービスシステムおよび教育サービス提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の通信回線を使用した教育サービスシステムとして、図33に示すようなテレビ会議システムを使用したものがあった。図において、1a,1b、…、1nはテレビ会議端末、2a、2b、…、2nおよび5a,5b,…、5nは通信回線、3は通信回線を介して複数のテレビ会議端末を接続する多地点間通信用の通信制御装置、4は会議の受付を行う受付端末である。各テレビ会議端末には、画像を表示するテレビと、画像の取込み用のテレビカメラと、音声の取込み用のマイクロフォンと聞き取り用のイヤフォンを備えたヘッドセットと、TA(ターミナルアダプタ)を内蔵したパソコンを備え、通信回線を介して通信制御端末3および受付端末4に接続される。通信回線としては、家庭でサービスを受けることと画像通信を行うことを考慮して一般にはISDNによる電話回線が用いられる。
【0003】
このテレビ会議システムを使用して教育サービスを受けるには、まず受講者が受付端末のあるセンターに電話し、サービスの申し込みをする。受付端末は所定の受講者であることを確認すると、当該テレビ端末を通信制御装置に接続する。また、インストラクタも同様にテレビ会議端末を使用し、これを通信制御装置に接続する。これにより、各受講者はインストラクタとテレビ映像と音声による双方向通信が可能となり、英会話等の教育サービスを受けることができる。尚、通信制御装置はテレビ会議に参加する者が3人以上の場合に対応するため、接続されているテレビ会議端末の画像を合成して分割表示する機能が備えられている。これにより、一人のインストラクタが複数の受講者に対して教育サービスをすることができる。
【0004】
このようなテレビ会議システムを使用した英会話教室では、テレビ映像と音声による双方向通信機能を備えたテレビ会議システムを使用するので、受講者にとっては英会話学校に通う必要がなく、自宅の近くに学校が無い、学校に通う時間が無い、小さな子供や介護が必要な両親がいて容易に自宅を空けられない等の場合に、自宅に居ながらにして英会話の教育を受けることができる。また、レッスン時間の調整がフレキシブルになるので、教育効果の高いことが証明されているネイティブスピーカによる少人数の教育が容易に実現できる。
【特許文献1】特開平09−062173号公報
【特許文献2】特開平10−257440号公報
【特許文献3】特開平10−078947号公報
【特許文献4】特開平08−166987号公報
【特許文献5】特開2001−134554号公報
【特許文献6】特開平09−212075号公報
【特許文献7】特開平09−222847号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来のテレビ会議システムを使用した教育システムでは、顔を見ながら会話をすることが中心のサービスとなり、あらかじめ蓄積された各種のビデオ映像等のマルチメディア教材をオンラインで配信して活用するような、より高度な教育には適用できなかった。
【0006】
それゆえに、本願発明の主たる目的は、あらかじめ蓄積した各種のビデオ映像等のマルチメディア教材をオンラインで配信しながら、その教材に基づいたインストラクタとの対話を可能として高い教育効果を得ることのできる通信回線を使用した教育サービスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明の教育サービスシステムは、利用者端末間で少なくともテレビ映像および音声を含むマルチメディア情報による双方向通信を行う双方向通信手段と、教材として使用するマルチメディアのコンテンツを保管するコンテンツ管理手段と、コンテンツ管理手段に保管されたコンテンツを利用者端末に配信するコンテンツ配信手段とを備えたものである。
【0008】
この発明の教育サービスシステムは、利用者端末から送信されたテレビ映像および音声を受信する機能と、受信されたテレビ映像および音声を合成する機能と、合成されたテレビ映像および音声を利用者端末に送信する機能と、教材として使用するマルチメディアのコンテンツを保管する機能と、前記保管されたコンテンツを取り出す機能と、前記取り出されたコンテンツを前記利用者端末に配信する機能とを含むものでもよい。
【0009】
この発明の教育サービスシステムは、コンテンツを保管する機能は、配信するコンテンツの素材となる素材コンテンツを記憶する機能と、素材コンテンツの組合せを時間軸に沿って定義したシナリオを記憶する機能とを含み、コンテンツを配信する機能は、記憶されたシナリオに基づいて記憶された素材コンテンツを取り出す機能と、取り出された素材コンテンツを配信する機能とを含むものでもよい。
これにより、配信するコンテンツが複数の素材コンテンツを合成したものであっても、事前に配信コンテンツを合成して記憶させておく必要がなく、記憶容量を削減できる。
【0010】
この発明の教育サービスシステムは、インストラクタを割り当てて双方向通信手段により対面式で学習する対面型サービスと、インストラクタを割り当てずコンテンツ配信手段によりコンテンツの配信を受けて学習する自動型サービスとを組合せたサービスメニューを設定する機能と、設定されたサービスメニューに基づいてサービスの提供を行う機能とを含むものでもよい。
これにより、1人のインストラクタが多数のサービスを平行して受け持つことができるため、人件費が削減され、低価格のサービスが提供できる。
【0011】
この発明の教育サービスシステムは、会員の個人情報を記録した会員情報ファイルを備え、会員情報ファイルの登録内容を認証された利用者端末に表示する機能と、登録または更新する個人情報を利用者端末から取得する機能と、取得された個人情報の会員情報ファイルへの登録可否を利用者端末に確認する機能と、確認された個人情報を会員情報ファイルに記録する機能とを含むものでもよい。
これにより、会員は利用者端末を使用して会員情報の登録・更新ができる。
【0012】
この発明の教育サービスシステムは、登録可否を確認する手順が利用者に対して確認メールを配信する機能と、確認メールに対する回答メールを受付ける機能と、受付けた回答メールを解析する機能とを含むものでもよい。
これにより、会員の誤登録防止とセキュリティの強化が図れる。
【0013】
この発明の教育サービスシステムは、会員が特典サービスを受けるための点数を蓄積する特典スコアファイルを備え、会員が所定の特典スコア発生条件を満たしたときに特典スコアファイルの特典スコアに所定の点数を加算する機能と、特典スコアの現在までの蓄積点数および受けることが可能な無料特典を通知する機能と、通知内容に基づいて無料特典を申し込む機能とを含むものでもよい。
これにより、会員に対して受講の促進や能力向上等のインセンティブを与えることができる。
【0014】
この発明の教育サービスシステムは、レッスン評価用コンテンツを利用者端末に配信する機能と、配信されたコンテンツに対する利用者端末からの回答を取得する機能と、取得された回答からレッスン評価を集計する機能とを含むものでもよい。
これにより、自動型のサービスにおいてもレッスン評価を得ることができる。
【0015】
この発明の教育サービスシステムは、レベル判定テスト用コンテンツを利用者端末に配信する機能と、配信されたコンテンツに対する利用者端末からの回答を取得する機能と、取得された回答からレベル判定評価を集計する機能とを含むものでもよい。
これにより、自動型のサービスによってもレベル判定テストが実施できる。
【0016】
この発明の教育サービスシステムは、会員別にレッスン履歴を記載したカルテファイルを備え、レッスン毎にレッスン内容とレッスン評価をカルテファイルに記録する機能と、レベル判定テスト毎にレベル判定評価をカルテファイルに記録する機能とを含むものでもよい。
これにより、会員のレッスン受講状況やレッスン評価およびレベル判定評価の推移が把握でき、会員のモチベーションアップと伸び悩みによる挫折防止を図ることができる。
【0017】
この発明の教育サービスシステムは、レッスン評価と個人別強化点レポートに記載する内容との関係を定めた強化点レポート生成テーブルを備え、カルテに記載された過去のレッスン評価データを取り出す機能と、取り出されたレッスン評価データから強化点レポート生成テーブルに基づいて強化点レポートを生成する機能とを含むものでもよい。
これにより、インストラクタに負担を与えることなく個人別強化点レポートが自動生成されるので、会員に対してきめ細かい指導ができ、会員の能力向上に寄与する。
【0018】
この発明の教育サービスシステムは、評価項目の評価値から教育パターンを決定する教育パターン決定テーブルと、評価項目別に受けるべきレッスンを登録レッスンテーブルとを備え、カルテに記載された過去のレッスン評価データを取り出す機能と、取り出されたレッスン評価データから評価の低い項目を抽出する機能と、抽出された項目の評価値から教育パターン決定テーブルに基づいて教育パターンを決定する機能と、決定された教育パターンからレッスンテーブルに基づいてレッスンを組合せる機能とを含むものでもよい。
これにより、インストラクタに負担を与えることなく教育プランが自動生成されるので、会員に対してきめ細かい指導ができ、会員の能力向上に寄与する。
【0019】
この発明の教育サービスシステムは、フォローの必要な会員を抽出するためのフォロー対象者抽出条件テーブルを備え、カルテの記載内容を取り出す機能と、取り出されたカルテの記載内容からフォロー対象者抽出条件テーブルに基づいてフォロー対象者を抽出する機能と、抽出された会員に通知する機能とを含むものでもよい。
これにより、定期的にカルテからフォロー対象者を自動抽出して会員に通知するので、会員の挫折を防止し、会員の能力向上に寄与する。
【0020】
本願発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【発明の効果】
【0021】
本願発明によれば、あらかじめ蓄積したマルチメディアのコンテンツを取り出して配信しながら、利用者端末間でマルチメディア情報による対話ができるので、高い教育効果が得られるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1に本願発明の通信回線を使用した教育サービスシステムの一実施の形態にかかる教育サービスセンターのブロック構成図を示す。図に示すように、本センターは以下のサブシステムがネットワークを介して接続されている。
【0023】
配信系装置として、複数の利用者端末間のテレビ映像および音声を含むマルチメディアによる双方向の通信機能を提供する双方向通信サーバ10と、利用者端末にコンテンツを配信するコンテンツ配信サーバ12と、運用管理システムと連携して認証や課金を管理する認証・課金ゲートウェイ14と、利用者の認証やサービスメニューの選択等を行うWebページを配信するWWWサーバ16と、利用者に対する各種の通知や教材等のメール配信を行うメールサーバ18とを備える。
【0024】
コンテンツ系装置として、動画像・静止画像・音声・テキスト・効果音等のマルチメディアコンテンツの登録・保管を行うコンテンツ管理サーバ20と、素材となるコンテンツを格納するコンテンツアーカイバ22と、コンテンツ管理者がコンテンツの登録・保管操作を行うためのコンテンツ管理端末24と、ライブの映像や音声を中継するための映像・音声接続装置26とを備える。
【0025】
利用者系装置としては、本センター内に設けられる利用者端末であってインストラクタが使用する複数のインストラクタ端末30を備える。インストラクタ端末30は、インストラクタの映像および音声を取得するテレビカメラおよびマイクロフォンと、テレビカメラおよびマイクロフォンのインターフェイス機能とネットワーク接続機能とを備えたコンピュータで構成され、テレビカメラおよびマイクロフォンにより取得された映像および音声を送信する機能と、双方向通信サーバ10およびコンテンツ配信サーバ12からのマルチメディア情報を受信して画面およびスピーカーに出力する機能の他、利用者端末に表示する画面構成および音声配分の選択、コンテンツ配信の操作指示等のための制御信号を双方向通信サーバ10やコンテンツ配信サーバ12に対して送信する機能を有する。
【0026】
接続系装置としては、インターネットと接続するためのルーター40と、不正な外部からの侵入を防止し、システムを保護するためのファイアウォール42とを備える。
【0027】
運営管理システムとしては、サービスを受ける会員の情報を管理する会員情報管理システム50と、教育サービスを円滑に提供するためのサービス支援システム52と、教育サービスの実行管理を行うサービス実行管理システム54と、登録された会員に対するメール配信を一元管理する配信サービス管理システム56とを備える。
【0028】
一方、利用者端末のうち受講者が使用する受講者端末は図示されていないが、受講者の映像および音声を取得するテレビカメラおよびマイクロフォンと、テレビカメラおよびマイクロフォンのインターフェイス機能とインターネット接続機能を備えたパソコンを使用し、本センターのWWWサーバ16にアクセスすることでインターネット留学サービスを受けることができる。尚、受講者端末の動作は、インターネットを介して本センターに接続するものであることを除けば、基本的には前述のインストラクタ端末30と同様である。
尚、以降の説明において、「利用者端末」とは上記受講者端末とインストラクタ端末30の両方を含む意味に使用する。
【0029】
次に、本教育サービスセンターにより提供される機能と処理手順について説明する。
[双方向通信機能]
最初に、双方向通信サーバ10によって提供される双方向通信機能について述べる。
1.テレビ会議機能
図2に双方向通信サーバ10によって提供されるテレビ会議機能の概念図を示す。テレビ会議機能は、図のように各利用者端末に接続されたテレビカメラおよびマイクロフォンにより取得された映像および音声による1対1、1対多または多対多の双方向コミュニケーションを提供するものである。
【0030】
図3にテレビ会議機能の処理手順を示す。各利用者端末は、WWWサーバ16にアクセスするとチェックイン画面の配信を受け、これに基づいて利用者がチェックイン情報を入力すると、そのチェックイン情報をWWWサーバ16経由で双方向通信サーバ10に送信する。双方向通信サーバ10は、チェックイン情報を受けるとチェックイン処理を行い、チェックイン結果をWWWサーバ16経由で各利用者端末に返す。これによりコネクションが確立し、各利用者端末はテレビカメラの映像とマイクロフォンの音声を取り込み、取り込んだ映像および音声を双方向通信サーバ10にリアルタイム送信する。双方向通信サーバ10は、各利用者端末から送信される映像および音声を受信し、受信した映像および音声をもとに各利用者端末に配信する映像および音声の合成を行い、合成された映像および音声を各利用者端末に配信する。各利用者端末は、双方向通信サーバ10から配信された映像および音声を受信し、受信した映像を画面上に専用ウィンドウを生成して表示し、受信した音声をスピーカに出力する。
このように、双方向通信サーバ10によって、利用者端末間で映像および音声による対話機能が提供される。尚、本システムにおける対話機能は1対1または多対多を原則としているが、チェックイン時に特に特定の利用者端末(例えば、インストラクタ端末30)からの映像および音声以外を配信しないように設定すれば1対多のサービスも可能である。
【0031】
利用者端末のうちインストラクタ端末30の画面には映像および音声の合成方法を指定するボタンが備えられ、インストラクタがこのボタン操作を行うと、その情報が双方向通信サーバ10に送信され、各利用者の映像および音声を均等に合成する均等マージや特定の利用者の映像および音声を強調する強調マージが指定できる。例えば、1人の講師に対して3人の利用者が受講している場合において、均等マージが選択されると、画面を均等に4分割して4人のテレビ映像を1画面に合成するとともに、4人の音声を均等にミキシングして配信する。また、強調マージが選択されると、指定された利用者の映像および音声を選択して配信したり、指定された利用者の映像および音声を大きく、その他の利用者の映像および音声を小さくして配信することなどが可能である。
【0032】
尚、上記実施の形態では、議長端末からのボタン操作で映像と音声の合成方法を同時に指定するものとして説明したが、映像用のボタンと音声用のボタンを個別に設けて、個別に指定するようにしてもよい。これにより、例えば発言者の声に対する他の参加者の表情をチェックするようなことも可能である。
【0033】
また、上記実施の形態では、双方向通信サーバ10は映像および音声を合成して利用者端末に配信するとしたが、各利用者端末に対して他の利用者端末の映像および音声を個別に配信し、各利用者端末側で受信した映像を自己の映像とともに個別のウィンドウを生成して表示し、音声も個別に再生するようにしてもよい。これにより、自己の映像および音声の再配信を受ける必要がなく、通信回線の負荷を軽減できる。また、各利用者は自分の好みに応じて画面構成や音声配分を自由にアレンジできる。
また、このとき双方向通信サーバ10はインストラクタ端末30からの映像および音声の制御指令を各利用者端末に配信し、各利用者端末側がその制御信号に基づいて画面構成や音声配分を設定するようにしてもよい。
【0034】
上記実施の形態ではインストラクタ端末30にのみ各利用者端末の画面表示や音声配分の制御機能を与えるようにしたが、同様の方法により受講者端末に各利用者端末の画面構成や音声配分の制御機能を与えるようにしてもよい。これにより、インストラクタ端末30に対応者がいない場合でも、受講者の中から議長を設定して運用できる。また、双方向通信サーバ20に、利用者端末に対して議長権を与えるフラグを設け、このフラグが設定されている利用者端末の制御指令のみを受付けるようにしてもよい。このようにすれば、利用者端末のうち任意の端末をインストラクタ端末としてサービスを提供することが可能である。
【0035】
また、各利用者端末の画面構成を、各利用者端末から送信される音声情報の強度に基づいて制御するようにしてもよい。すなわち、例えば各利用者端末から送信される音声情報の強度を検出して、一定のレベルを超える利用者の画像を強調表示したり、一定のレベルを超える利用者の画像のみを選択的に表示する等の画面構成の制御機能が実現できる。このとき、音声情報の強度は瞬時値を使ってもよく、一定時間の平均値を使ってもよい。
尚、各利用者端末の映像および音声を双方向通信サーバ10が合成して各利用者端末に配信する方法を使用する場合は、双方向通信サーバ10が、受信した各利用者端末の音声情報の強度を検出して映像の合成を制御すればよい。一方、各利用者端末の映像および音声を双方向通信サーバ10が個別に各利用者端末に配信する方法を使用する場合は、配信先の利用者端末が、受信した各利用者端末の音声情報の強度を検出して画面構成を制御してもよく、双方向通信サーバ10が受信した各利用者端末の音声情報の強度を検出して画面構成の制御信号を各利用者端末に配信し、各利用者端末がその制御信号に基づいて画面構成を制御するようにしてもよい。
その他、画像の表示や音声の出力をわずかに遅らせ、頭出しを行えるボイスコントロール機能や、スピーカからの音に対して制御機能が働かないようにするアンチトリップ機能等を設けてもよい。
【0036】
また、各利用者端末による映像および音声の送信と、双方向通信サーバ10による映像および音声の配信は、ネットワークの通信帯域に応じて品質を変更するようにしてもよい。具体的には、使用できる通信帯域を検出し、これが制限されるときはその通信帯域に応じて送信する映像のフレームレートを下げる機能を設ける。更に、音声のサンプリングレートや量子化ビット数を使用できる通信帯域が少ないときに下げる機能を設けてもよい。尚、通信帯域の検出は、通信に先立って行われるネゴシエーション段階でのパケット交換等で調べるようにしてもよく、通信中に通信帯域確認用のパケットを送って調べるようにしてもよい。これらにより、ネットワークの通信帯域が制限されても通信帯域に対応した品質での双方向対話機能が維持され、最適なサービスの提供が可能となる。
【0037】
2.データ会議機能
図4に双方向通信サーバ10によって提供されるデータ会議機能についての概念図を示す。データ会議機能は、各利用者端末にインストールされたアプリケーションまたはWWWブラウザ上のアプリケーションを共有することにより、アプリケーションを利用した共同作業を可能とするものである。
例えば、図のようにユーザAの端末で共有アプリケーションが起動されると、ユーザAの端末は、起動された共有アプリケーション画面を逐次双方向通信サーバ10に伝達する。双方向通信サーバ10は、ユーザAの端末からの共有アプリケーション画面を他のユーザB、C、Dの端末に配信する。ユーザB、C、Dの端末は、双方向通信サーバ10から配信される共有アプリケーション画面を表示する。これにより、ユーザB、C、Dの端末は共有アプリケーションの操作が可能となり、操作した内容は双方向通信サーバ10を経由して、ユーザAの端末にフィードバックされる。これにより、ワープロ、表計算、クリップアート等のアプリケーションプログラムを使って全ユーザによる共同作業が行えるので、高度なサービスが提供できる。例えば、マウスを使って図や文字の書けるホワイトボードを発生させ、このホワイトボードに全員で書き込みながらディスカッションをすることも可能である。
【0038】
3.チャット機能
双方向通信サーバ10により提供されるチャット機能について述べる。チャット機能は、利用者端末からのテキスト入力による1対1、1対多、多対多の双方向コミュニケーションを実現する。利用者端末の一つでチャットプログラムが起動されると、その情報は双方向通信サーバ10経由で他の利用者端末に通知され、他の利用者画面にもチャット画面が表示される。また、いずれかの利用者端末からテキスト入力がなされると、その入力テキストが双方向通信サーバ10経由で他の利用者端末に通知され、他の利用者端末にもその入力テキストが表示される。これにより、各利用者間でテキストベースでの会話ができ、正確性や記録性の要求されるサービスが提供できる。
【0039】
尚、前述のインストラクタ端末30(または議長権フラグの設定された利用者端末等)による画面構成の制御機能には、データ会議機能やチャット機能についての画面の制御機能も同様の方法で含ませることができる。これにより、インストラクタ等はマルチメディア双方向通信サービス全体をスムースに行えるようコントロールできる。
【0040】
[コンテンツ配信機能]
次に、コンテンツ配信サーバ12によって提供される機能と処理手順について述べる。図5に本教育サービスシステムで提供されるコンテンツ配信機能の概念図を示す。コンテンツ配信機能は、コンテンツ管理サーバ20によって管理されるコンテンツアーカイバ22に記録された動画像・静止画像・音声・テキスト・アプリケーションデータ等のマルチメディアコンテンツを、コンテンツ配信サーバ12によって利用者端末に配信するものである。
【0041】
本願発明の教育サービスシステムでは、コンテンツアーカイバ22には配信するコンテンツの素材となる素材コンテンツを記録しておき、これを組合せたコンテンツを配信するようにしている。このため、配信コンテンツは素材コンテンツの組合せを時間軸に沿って定義したシナリオによって表現する。
図6にシナリオによって配信コンテンツを表現する方法の概念図を示す。すなわち、配信コンテンツ作成者は、あらかじめコンテンツ管理端末24からコンテンツ管理サーバ20を介してサービスに必要な素材コンテンツをコンテンツアーカイバ22に登録しておく。配信コンテンツの作成時は、配信コンテンツに組合せる素材コンテンツをコンテンツアーカイバ22に登録されている素材コンテンツの中から選択し、図に示すように素材コンテンツの再生時間をチャートで表した再生チャートを用いて、組合せる素材コンテンツを時間軸に沿って登録して行き、シナリオを生成する。生成されたシナリオはコンテンツ管理サーバ20のデータベースに登録される。
【0042】
図7に生成されたシナリオの例を示す。このように、動画像・静止画像・効果音等の組合せが時間軸に沿って定義されて、一つの配信コンテンツを構成する。尚、ここで点線で表現されているものは特定の端末からの操作で指定期間内はいつでも再生できるものを表す。これにより、例えばインストラクタは効果音やテロップ等を指定期間内はいつでも再生でき、効果的なプレゼンテーションができる。
【0043】
[シナリオに記述する情報]
シナリオには、素材コンテンツを組合せた配信を実現し、かつ柔軟な運用を可能とするため、次の情報を記述する。
1.配信コンテンツ定義
配信するコンテンツ全体についての情報を定義する。
(1)配信コンテンツ属性情報
作成者、作成日時、タイトル、ジャンル、付加情報を記述する。これにより、配信コンテンツ(シナリオ)の検索ができる。
(2)使用素材コンテンツ情報
配信コンテンツで使用する素材コンテンツを指定する。
2.素材コンテンツ定義
配信コンテンツで使用する素材コンテンツについての情報を個別に定義する。
(1)素材コンテンツ属性情報
作成者、作成日時、タイトル、ジャンル、付加情報を記述する。これにより、使用している素材コンテンツの属性をもとにした配信コンテンツ(シナリオ)の検索ができる。
(2)素材コンテンツ種別情報
素材コンテンツの種別(動画像/静止画像/音声/テキスト/アプリケーションデータ)を指定する。尚、これは指定した素材コンテンツのファイル名の拡張子で指定するものであってもよい。
(3)再生時刻指定情報
素材コンテンツの再生開始時刻と再生終了時刻を配信コンテンツ内の相対時刻で指定する。これにより、配信コンテンツ内での素材コンテンツの再生時間帯を指定できる。再生終了時刻は再生時間でもよい。
尚、素材コンテンツにおいて再生時間が定まっているものは再生終了時刻や再生時間を省略してもよい。
(4)再生方式指定情報
素材コンテンツの再生を自動再生とするか手動再生とするかを指定する。手動再生では利用者端末からの指示でコンテンツを再生する。これにより、例えば効果音やテロップ等を必要に応じて任意のタイミングで再生でき、効果的なプレゼンテーションが実現できる。
(5)再生アプリケーション指定情報
素材コンテンツの再生を行うアプリケーションを指定する。これにより、素材コンテンツを再生するためのアプリケーションがシナリオによって規定される。尚、これは指定した素材コンテンツのファイル名の拡張子で指定するものであってもよい。
(6)再生画面指定情報
素材コンテンツの再生を行う画面上の位置とサイズを指定する。これにより、素材コンテンツを再生する際の画面上の位置とサイズを指定でき、効果的なプレゼンテーションができる。尚、音声の場合には、画面に表示するアイコンとその位置を指定するようにしてもよい。
(7)インストラクタ端末操作指定情報
素材コンテンツの再生において、インストラクタ端末30(または議長権フラグの設定された利用者端末)が行うことのできる操作(再生/停止/一時停止/早送り/巻戻し等)を指定する。これにより、インストラクタはサービスの進行に応じてコンテンツの再生をコントロールでき、多彩なサービス形態に対応できる。
(8)受講者端末操作指定情報
素材コンテンツの再生において、受講者端末が行うことのできる操作(再生/停止/一時停止/早送り/巻戻し)を指定する。これにより、受講者自分にあったペースでコンテンツを再生できる。
(9)ロケーション指定情報
素材コンテンツの存在する格納場所を指定する。これにより、素材コンテンツが利用者端末に存在しないものでもプロトコルとサーバ名を指定して再生することが可能となる。また、複数のセンターで管理する素材コンテンツを使用しコンテンツの配信も可能である。更に、後述の映像・音声接続装置26によるライブ中継も、ロケーションをコンテンツ管理サーバ20とすることで実現できる。
(10)再生部分指定情報
素材コンテンツの中の再生する部分の開始時刻と終了時刻を指定する。これにより、素材コンテンツの一部分を再生する指定が可能となる。尚、終了時刻は再生時間でもよい。
【0044】
[シナリオを用いたコンテンツ配信方法]
次に、上記シナリオを用いたコンテンツの配信方法について述べる。
図8にシナリオを使用したコンテンツ配信の処理手順を示す。コンテンツ配信サーバ12は、利用者端末からのコンテンツ配信要求をWWWサーバ16経由で受け、コンテンツ管理サーバ20からシナリオを取得する。コンテンツ配信サーバ12は、取得したシナリオを利用者端末の制御のため、利用者端末にも配信する。その後、コンテンツ配信サーバ12はシナリオを解析し、シナリオに定義された素材コンテンツを時間軸に沿って順にコンテンツ管理サーバ20経由で、コンテンツアーカイバ22から該当する素材コンテンツを取り出して、利用者端末に配信する。これをシナリオに定義されているすべての素材コンテンツについて行うことで、配信コンテンツの配信を終了する。
【0045】
配信先の端末は、配信されたコンテンツを受信し、シナリオの記述に従って指定されたアプリケーションで再生し、画像は画面上の指定位置に表示する。また、インストラクタ端末30からの操作指定や受講者端末からの操作指定があるときは当該端末からの指令を受けて、所定の再生制御を行う。
【0046】
ここで、各端末での素材コンテンツ再生の同期について説明する。図9に配信中のコンテンツに対する操作制御の処理手順を示す。図のように、シナリオの操作指定情報に基づいて操作可能な端末から操作可能な操作の操作指示が出るとコンテンツ配信サーバ12に通知され、コンテンツ配信サーバ12はその操作指示を各端末に配信する。各端末はその操作指示に基づく再生を行うため、すべての端末での素材コンテンツの再生が同期して行われる。
【0047】
コンテンツ管理サーバ20には、映像・音声接続装置26が備えられており、接続された映像信号や音声信号をキャプチャーし、配信可能な形式に変換する機能を持っている。これにより、配信するコンテンツにライブの映像や音声をリアルタイムで中継することができる。図10にライブ中継機能の概念図を示す。
【0048】
配信するコンテンツが動画像の場合はストリーミング配信を行い、双方向通信サーバ10と同様に、ネットワークの通信帯域に応じて動画像のフレームレートを変更する機能を有する。更に、配信するコンテンツが音声の場合に、ネットワークの通信帯域に応じて音声のサンプリングレートや量子化ビット数を変更する機能を持たせてもよい。これらにより、ネットワークの通信帯域が制限されても通信帯域に対応した品質でのコンテンツ配信機能が維持され、最適なサービスの提供が可能となる。
【0049】
上記実施の形態では、コンテンツ配信サーバ12は、配信先端末に対して最初にシナリオを送り、その後シナリオに規定した再生時間に各素材コンテンツを配信し、配信先端末はシナリオに基づいて再生するようにしているが、配信先端末がシナリオに基づいて必要な素材コンテンツの配信をコンテンツ配信サーバ12に要求するようにしてもよい。これにより、同一の素材コンテンツを繰り返し使用する場合には既に配信を受けた素材コンテンツを再利用し、ネットワークにかける負荷を小さくすることができる。
【0050】
また、コンテンツ配信サーバ12は、配信先端末に対して素材コンテンツの配信を個別に行うのではなく、シナリオに従って合成した画像および音声として配信するようにしてもよい。これにより、動画像や静止画像に重ねてテロップを出すようなことが容易にできる。また、配信先端末における操作の自由度は制限されるが、配信先端末の負荷が軽減される。尚、素材コンテンツを個別に配信する方法と合成して配信する方法のいずれを採用するかを、ネットワークの負荷やサービスの内容によって選択するようにしてもよい。また、両者を組合せて配信し、配信先端末側でそれぞれ独立のウィンドウで再生するようにしてもよい。これにより、ネットワークの負荷を抑制しながら極めて自由度の高いコンテンツ配信機能を提供できる。
【0051】
上記シナリオは、XML等の記述言語を用いて記述するようにしてもよい。これにより、各端末においてシナリオをブラウザで読み出すことによって、時間軸に沿って素材コンテンツが選択され、ブラウザにプラグインされたアプリケーションによって自動的に再生されるようにすることが可能となる。
【0052】
[シナリオ生成方法]
次に、上記シナリオを生成する方法について説明する。
本教育サービスセンターでは、図11に示すようにコンテンツ管理サーバ20のコンテンツ管理データベース内に、コンテンツアーカイバ22に記憶された素材コンテンツの属性情報と、教材の分類を表すジャンルとそれに関連する関連情報の関係を示すシナリオ辞書と、シナリオの基本構成パターンを記述したシナリオテンプレートとを有し、これに基づきシナリオを自動生成する機能を有している。図12にシナリオ辞書の記述内容のサンプルを示す。図のように、一つのジャンルに対してツリー状に関連情報が記述されている。このようなシナリオ辞書を登録されている素材コンテンツの属性情報をカバーできるようにあらかじめ準備しておく。また、シナリオテンプレートは、ジャンル、再生時間、素材コンテンツ数の他、各素材コンテンツに指定可能な素材コンテンツの属性情報・種別情報・再生時刻情報・操作情報等を記述したものであり、あらかじめ必要なパターンについて作成して登録しておく。
【0053】
図13に上記コンテンツ管理データベースを使用してシナリオを自動生成する処理手順を示す。シナリオ作成者は、コンテンツ管理端末24からシナリオ生成ツールを起動する。コンテンツ管理端末24は、シナリオ作成者によってジャンルが入力されると、それをコンテンツ管理サーバ20に通知する。コンテンツ管理サーバ20は、通知されたジャンルに合致するシナリオテンプレートとシナリオ辞書をコンテンツ管理データベースから検索して取得する。また、ジャンルからシナリオ辞書を参照して関連情報をコンテンツ管理端末24に通知する。コンテンツ管理端末24は、通知された関連情報を表示し、この表示に基づいてシナリオ作成者によって入力されたキーワードをコンテンツ管理サーバ20に通知する。コンテンツ管理サーバ20は、通知されたキーワードからシナリオテンプレートに設定可能な素材コンテンツを検索し、属性情報を取得する。コンテンツ管理サーバ20は、取得した素材コンテンツの属性情報をシナリオテンプレートの対応個所に転記することによりシナリオを生成し、生成結果をコンテンツ管理端末24に通知する。コンテンツ管理端末24は、生成結果を表示し、必要に応じて修正・編集を行い、完成したシナリオをコンテンツ管理サーバ20のコンテンツ管理データベースに登録する。
以上のように、本教育サービスシステムではシナリオの生成を自動化したので、ホットな話題をとり入れた新しい教材が迅速に作成でき、効果的な教育サービスが提供できる。
【0054】
上記実施の形態では、ジャンルのみを入力してシナリオテンプレートを選択するようにしたが、更に再生時間や再生コンテンツ内のコンテンツ種別の割合を指定するようにしてもよい。また、入力可能なジャンル・再生時間・コンテンツ割合をあらかじめシナリオ作成者に知らせるため、登録されているシナリオテンプレートについての情報を表示して、その中から選択するようにしてもよい。
【0055】
また、上記実施の形態では、ジャンルと関連情報の関係を記述したシナリオ辞書とシナリオを生成するためシナリオの構成パターンを記述したシナリオテンプレートを使用してシナリオを自動生成するとしたが、必ずしも自動生成される必要はなく、シナリオ作成者がキーワードを入力し、これに基づいて関連する素材コンテンツを検索し、検索された素材コンテンツの属性情報をシナリオデータに記述して行くようにしてもよい。これによって、必要な素材コンテンツが迅速に取り出せ、シナリオの作成効率が向上する。尚、素材コンテンツの属性情報のシナリオデータへの設定はテキストエディタのようなものでも行える。
【0056】
また、シナリオ辞書のみを用いて、ジャンル入力から関連情報を検索し、これをもとに素材コンテンツを検索し、検索された素材コンテンツの属性情報をシナリオデータに記述して行くようにしてもよい。これにより、キーワードを入れる場合に比べて必要な素材コンテンツが更に迅速に取り出せ、シナリオの作成効率が更に向上する。
【0057】
また、各素材コンテンツの再生時刻指定情報を設定するため、各素材コンテンツの再生時間帯を表示する再生チャートを使用してもよい。例えば、図4に示したように、素材コンテンツを再生する最小の単位時間を定めておき、画面上で素材コンテンツを再生するコマを選択していくことで、再生時刻情報を設定する方法が考えられる。これにより、各素材コンテンツの再生時刻指定情報の設定が容易になるとともに、各素材コンテンツの再生時間帯の相互関係が明確となり、効果的なコンテンツの作成が可能となる。
【0058】
また、シナリオテンプレートを用いて、ジャンル入力からシナリオテンプレートを検索し、これに設定可能な素材コンテンツのリストを表示し、この中から目的とする素材コンテンツを選択するようにしてもよい。このように、シナリオテンプレートに設定可能な素材コンテンツが自動的に検索されるので、素材コンテンツの組合せが容易にできる。また、素材コンテンツの属性情報を自動的にシナリオデータに転記していくことも可能となるので、シナリオの作成効率が飛躍的に高まる。
【0059】
尚、上記実施の形態で使用したシナリオテンプレートは、シナリオの基本パターンを記述したシナリオテンプレートをあらかじめ作成しておくとして説明したが、既に登録されているシナリオをシナリオテンプレートとして用いるようにしてもよい。これにより、シナリオテンプレートをあらかじめ準備することなくシナリオの作成が可能となる。また、既に登録されているシナリオをもとにした変形コンテンツのシナリオを容易に作成できる。
【0060】
次に、双方向通信機能とコンテンツ配信機能を用いて教育サービスを受けるときの利用者端末の画面表示について説明する。
図14は双方向通信サーバ10による対話機能のみを使用している時の画面表示例を示す。これは、利用者がインストラクタを含めて5名の場合の画面表示例である。画面には自分以外の利用者の映像を表示するウィンドウと自分の映像を表示するウィンドウが生成される。ここで、画面にはテレビ会議機能のコントロール用のボタンが備えられ、これにより前述の画面構成および音声配分の制御等を行う。また、前述のように利用者のうち現在話中のウィンドウは強調表示されるようになっている。
【0061】
図15はコンテンツ配信サーバ12によるコンテンツ配信のみを受けている場合の画面表示例を示す。ここでは、動画像用のウィンドウとテキスト用のウィンドウを独立に発生させて表示しているが、コンテンツ配信側で合成してテロップ表示として送るようにしてもよい。
また、コンテンツ用ツールバーが設けられており、操作が可能な場合はアクティブ表示となって、例えばコンテンツの再生・停止・一時停止・早送り・巻き戻し等が行える。これは、前述のシナリオの操作指定情報に基づいて行うことができる。
【0062】
図16はコンテンツ配信サーバ12によるコンテンツ配信を受けながら、双方向通信サーバ10による対話をするときの画面表示例を示す。このように、参加者はお互いに顔を見ながらコンテンツの配信を受けることができ、効果的な学習ができる。尚、このときも会議コントロールボタンによる画面表示の操作やツールバーを使用したコンテンツの再生操作が可能である。
【0063】
[サービス提供形態]
次に、本実施の形態のシステムにより、提供されるサービス形態について述べる。本教育サービスシステムでは、双方向通信機能とコンテンツ配信機能の両方を備えるので、次の二つのサービス形態を提供できる。
1.対面型サービス
インストラクタが存在し、受講者がインストラクタと双方向通信サーバ10によって対話しながら、必要に応じてコンテンツ配信サーバ12によるコンテンツ配信サービスを受けて学習するものである。
2.自動型サービス
インストラクタは存在せず、受講者が単独でコンテンツ配信サーバ12によるコンテンツ配信サービスを受けて学習するものである。
【0064】
そこで、本教育サービスシステムでは、サービスの基本単位を15分とし、インストラクタ等の準備時間を5分として、上記対面型サービスと自動型サービスとを組合せたサービスメニューを設定し、これに基づいてサービスを提供できるようにした。図17に10分間タイプ、25分間タイプ、40分間タイプのサービス構成パターンの例を示す。図において、Fは対面型サービス、Aは自動型サービスを示す。このように、対面型サービスと自動型サービスを組合せたサービスをサービスメニューファイルに設定できるようにしたので、図18のようにインストラクタが複数のサービスを掛け持ちできる。これにより、1人のインストラクタが多数のサービスを平行して受け持つことができるので、人件費が削減され、ネイティブスピーカによる小人数の対話型サービスを低価格で提供できる。
【0065】
また、本願発明のシステムによって、次のようなサービスも提供できる。
3.グループ学習サービス
インストラクタを介さず複数の受講者がお互いに双方向通信サーバ10により対話しながら、必要に応じてコンテンツ配信サーバ12によるコンテンツ配信サービスを受けて学習するものである。
4.フリートークサービス
常時開設している出入り自由なカンファレンスルームを設け、受講者はこのカンファレンスに接続すれば、いつでもインストラクタや他の受講者と双方向通信サーバ10によって対話しながら、必要に応じてコンテンツ配信サーバ12によるコンテンツ配信サービスを受けて学習できるものである。
これにより、会員は通常のレッスンで得た知識を使って応用力を養ったり、外国語のシャワーを受けることで不足しがちなコミュニケーション量を補い、実際に外国で暮らしているのと同様の効果が期待できる。このように、会員は様々な形態のサービスを自由に組合せて学習できるので、自宅に居ながらにして高い教育効果が容易に得られる。
【0066】
[運営管理システムの機能]
次に、運営管理システムの機能と処理手順について説明する。
運営システムはサービスの提供に当たり、運営の効率化、サービス品質の維持、サービスを受ける会員の受け入れ体制の充実を目的に、会員情報管理システム50と、サービス支援システム52と、サービス実行管理システム54と、配信サービス管理システム56とから構成される。
【0067】
1.会員情報管理システム
会員情報管理システム50は、「インターネット留学サービス」を受ける会員に関する情報を管理するものである。
(1)会員登録機能
「インターネット留学サービス」のホームページに設けた「会員情報登録」ページから会員情報の登録を受付けるものである。図19に会員情報入力画面の例を示す。会員情報管理システム50は、登録を受付けるとID・パスワードを発行し、発行したID・パスワードと入力された会員情報を記載した確認メールを入力者に配信する。会員から確認メールに対して誤りがないとの返信メールを受付けると、ID・パスワードおよび入力情報を会員情報データベースに本登録する。このように、登録情報の確認をメールで行うことで会員の誤登録防止とセキュリティの強化を図っている。
【0068】
登録後はこのID・パスワードを使用することでホームページ上から必要な会員サービスを受けることができる。図20に会員登録により得たID・パスワードを使って会員の認証・課金を行う処理手順を示す。会員が利用者端末からWWWサーバ16に設けられた「インターネット留学サービス」の会員サービスのページにアクセスすると、認証画面が配信される。ここで、IDとパスワードを入力すると、その認証情報が認証・課金ゲートウェイ14を介して会員情報管理システム50に照会され、会員データベースを参照して、認証結果がWWWサーバ16に通知される。WWWサーバ14は、認証結果から利用可能サービスを判定し、それに応じたサービスメニューを利用者端末に配信する。
【0069】
会員が認証・課金ゲートウェイ14を介してサービスを受けている間は、会員に対して課金処理が行われる。本教育サービスシステムでは、提供するサービスの特殊性から、次の三つの課金方式を有している。
【0070】
一つ目は、利用者端末の接続時間に基づく課金である。これは認証・課金ゲートウェイ14が認証確認したときから、サービスを終了して切断したときまでの時間を計測することで実現できる。これにより、接続時間が利用者毎にまちまちであっても、個別に利用料金の集計ができる。
【0071】
二つ目は、インストラクタ端末の接続時間に基づく課金である。これは会員の利用者端末がインストラクタ端末30と双方向通信サーバ10によりチェックインしている時間を計測して、サービス終了後に認証・課金ゲートウェイ14に通知することで実現できる。これにより、インストラクタが実際にサービスした時間に基づく課金ができる。
【0072】
三つ目は、コンテンツ配信内容に基づく課金である。これは、コンテンツ配信サーバ12が利用者端末にコンテンツを配信するときに、コンテンツ管理サーバ20から配信するコンテンツの料金情報を取得し、サービス終了後に認証・課金ゲートウェイ14に通知することで実現できる。これにより、配信されたコンテンツの内容に応じた課金ができる。
【0073】
以上のように、本教育サービスシステムでは三つの課金方法を有し、サービスの内容に応じてこれらを組合せた課金ができる。これにより、サービス提供内容に応じた適切な料金を設定することができる。
【0074】
(2)登録情報照会・変更機能
登録されている会員情報の照会や変更を行うものである。この場合も、会員情報を変更した場合は入力情報を記載した確認メールを会員に配信し、確認メールに誤りがないとの返信メールを受付けたときに本登録する。
尚、本機能により会員はパスワードを随時変更することもできるので、他人の不正使用からの防御が可能となる。
【0075】
(3)アンケート管理機能
「インターネット留学サービス」のホームページに設けた「アンケート」ページからアンケートの入力を受付けるものである。会員情報管理システム50は、アンケートの入力を受付けると入力情報をアンケートデータベースに登録する。
【0076】
(4)サービスポイント管理機能
会員がサービスを受けるためのポイントを管理するものである。本教育サービスシステムではサービス毎に入金処理を行う煩わしさを回避するため、プリペイド式の課金処理を行う。サービスポイントの補充は、特定のIDとパスワードを有する事務局のみが行え、会員からの入金を確認したときに入金額に応じたサービスポイントの加算操作を行う。また、サービスポイントの引き落としは、サービス支援システムからサービスの予約時に通告を受け、提供するサービスに対応したポイントを自動的に引き落とす。なお、サービスがキャンセルされた時もサービス支援システムから通告を受け、あらかじめ定めた条件に従い、一定のポイントを返還する。
会員は現在のサービスポイント数を上記会員情報照会機能でいつでも確認できるほか、サービスポイントが一定数以下となったときはその旨のメールが会員に自動配信される。これにより、会員はいつでも残存するサービスポイントを把握でき、未払いのためサービスを受けられなくなる等のトラブルを回避できる。
【0077】
尚、上記実施の形態では、事務局が入金を確認した時にサービスポイントを加算するようにしたが、会員がホームページからまたはメールによりサービスポイントの補充を要請し、これに基づいて会員の銀行口座からそのポイントに対応した金額を引き落とし、引き落としが確認された時点でポイントの加算処理をするようにしてもよい。
【0078】
(5)特典スコア管理機能
無料特典サービスを受けることを希望する会員が獲得した点数(これを「特典スコア」と呼ぶ)を管理するものである。会員情報管理システム50は、次のような場合に特典スコアに点数を加算する。
a.サービスポイントを購入したとき
加算する点数は購入ポイントに比例させてもよく、段階的に増加させてもよい。
b.会員継続日数が所定の日数を経過したとき
加算する点数は継続日数に比例させてもよく、段階的に増加させてもよい。
c.受講回数が所定の回数になったとき
加算する点数は受講回数に比例させてもよく、段階的に増加させてもよい。
d.アンケートの回答があったとき
e.キャンペーン期間のとき
すべての会員に一定の点数を加算してもよく、期間中に「インターネット留学サービス」が打ち出す条件を満たしたときに一定の点数を加算するようにしてもよい。例えば、後述のカルテを参照して、サービスの消化率が良い会員、インストラクタの推薦が出てレベル判定テストを受験した会員、レベル判定テストの評価結果が一定レベル以上向上した会員、新規に登録した会員等を抽出して、特典スコアを加算すること等が考えられる。
【0079】
特典スコアは会員情報データベースに登録され、登録内容は「インターネット留学サービス」のホームページに設けた「特典情報照会」ページでいつでも確認できる。図21に特典情報照会画面の例を示す。図のように現在までの総獲得点数が表示される他、その点数で受けられるサービスの内容が表示され、オンラインで申し込むことができるようにしている。会員が受けることができる無料特典には、レッスンの無料受講、前述のフリートークサービスの無料参加、レベル判定テストの無料受験、コンテンツの無料配信、旅行割引チケットの贈呈、景品の贈呈等がある。
【0080】
また、特典スコアが所定の点数になったときには会員が受けることができる無料特典を記載したメールを自動配信し、そのなかで上記ホームページにアクセスするURLを記載したり、返信メールで無料特典の自動申込みを受付けるようにしてもよい。特に、キャンペーン期間中は特典ポイントの発生を積極的にメールで自動配信すると効果が高い。このように、会員に対して無料特典スコア制度を設け、特典スコアの加算状況や無料特典を受けられることを積極的に通知することで、受講の促進や能力向上等のインセンティブを与えることができる。
【0081】
2.サービス支援システム
サービス支援システム52は、「インターネット留学サービス」の提供を効率よく行うためのものである。
(1)コース登録機能
「インターネット留学サービス」のホームページに設けた「コース登録」ページから会員が受けるコースの登録を受付けるものである。受付けたコースは、コード化してコース登録データベースに登録する。コースは、国別、言語別、テーマ別に設定でき、テーマとしてはビジネス、旅行会話、資格取得、通訳、翻訳等が選択できる。
【0082】
(2)レッスン予約機能
インストラクタのスケジュールを管理するインストラクタ管理ファイルと、双方向通信サーバ10に設定されるカンファレンススケジュール、インストラクタ端末30の使用スケジュール、コンテンツ配信サーバ12に設定する配信スケジュール等を管理するリソース管理ファイルとを有し、会員からのレッスン申し込みに対してこれらのファイルを参照し、双方向通信サーバ10のカンファレンスの設定可否、インストラクタ端末の設定可否、コンテンツ配信サーバ12のコンテンツ配信可否を判断し、後述のレベル判定テストによる認定レベルからその会員に設定可能なレッスンをサービスメニューファイルから抽出して会員に提示する。このとき、設定可能なレッスンのレベルは認定レベルに対して一定範囲のゾーンで指定できるようにしている。これにより、会員は自分の状態に合わせて難易度を調整することができる。会員からそのレッスンを受ける旨の回答があったときは、そのレッスンをレッスン予約トランザクションに登録するとともに、そのレッスン設定に伴うインストラクタ管理ファイルとリソース管理ファイルの更新操作を行う。このように、インストラクタのスケジュールやリソースの使用状況が自動的に判断されるので、効率的に予約管理が行える。
【0083】
また、レッスンの予約に際してサービス最適化条件ファイルを参照し、レッスン設定の最適化を図る。サービス最適化条件ファイルに設定する項目としては、例えば複数の会員が同じサービスを受けるときは一定の年齢・性別・地域の範囲からグルーピングすること、会員が同日に連続してサービスを受ける場合はインストラクタを変えること、レベル判定テストの評価結果から一定のレベルの会員をグルーピングする等が設定できる。これらは、設定された条件をもとに、会員情報データベース、インストラクタ管理ファイルおよびその会員のカルテを参照して決定する。このように、サービス最適化ファイルを参照してレッスンが予約されるので、会員にとって最適なレッスンが提供できる。
【0084】
レッスンの申込みは、会員が事務局に電話をかけて、音声アナウンスに従って番号入力をすることで行うダイアル式と、「インターネット留学サービス」のホームページに設けた「レッスン予約」ページから行うWeb式と、双方向通信サーバ10を使用して行う対話式があり、いずれからでも行える。
尚、既に予約したレッスンの取消についても、受付けた内容をもとにレッスン予約トランザクション、インストラクタ管理ファイル、リソース管理ファイルを修正することで行うことができる。
【0085】
上記実施の形態では、レッスンの設定は会員の申込みに対してインストラクタ管理ファイルやリソース管理ファイルを参照して自動的に設定するものとして説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、あらかじめ実施するレッスンの年間スケジュールを設定しておき、このスケジュールに対して会員の申込みを受付け、受付け結果に基づいてレッスン予約トランザクションを発行するようにしてもよい。
【0086】
(3)レベル判定テスト予約機能
会員は原則としてコース登録時とインストラクタの推薦時にレベル判定テストを受けることができる。
レベル判定テストには、双方向通信サーバ10を使用してインストラクタと対面して行う対面型、インストラクタと対面せずコンテンツ配信サーバ12が配信するコンテンツにより会員がボタン操作で回答する自動型、メールによって問題の配信と回答の受付けを行うメール型がある。
対面型および自動型のレベル判定テストは、レッスン予約と同様の処理によって予約処理を行い、レベル判定テスト予約トランザクションが発行される。メール型の場合は、所定の設問を記載した問題メールを自動配信する。
【0087】
上記実施の形態では、レッスンやレベル判定テストの実施はあらかじめ予約を行うものとして説明したが、これに限定されるものではなく、参加者から申込みがあったときにインストラクタ管理ファイルやリソース管理ファイルを参照してレッスンやレベル判定テストの実施可否を判断し、実施可能であればレッスンやレベル判定テストのサービス設定を行うようにしてもよい。これにより、会員は予約が無くても、レッスンの申込みやレベル判定テストを受けることが可能になる。
【0088】
(4)カルテ管理機能
サービスコースを登録した会員に対してカルテを発行し、レッスンの受講履歴、レベル判定テストの受験履歴を記録する。
カルテには、以下の情報が記録される。
a.レッスン受講履歴
レッスン毎に、カルテに受講したレッスン名、日付、評価結果等を記録する。評価の項目は、例えば会話力・発音・聴解力・語彙力・文法力等が用いられ、5段階評価で評価する。尚、レッスンがいずれかの評価項目に関係しないものである場合は、その評価項目に評価値は入力されない。
対面型サービスでは、原則として対応したインストラクタがレッスン終了までに評価をインプットする。図22にカルテ入力画面の例を示す。
一方、自動型サービスでは、レッスンの最後にコンテンツ配信によって小テストを配信し、受講者がボタン操作で入力した回答に対して、回答と評価の対応を記述したレッスン評価自動集計ファイルを参照して集計し、その集計結果をカルテに自動入力する機能を有する。これにより、自動型サービスでも評価が入り、会員に対するきめの細かいフォローが可能となる。
【0089】
b.レベル判定テスト実施履歴
レベル判定テスト毎に、カルテに実施したテスト名、日付、推薦インストラクタ名、評価結果等を記録する。評価の項目は上記レッスン評価と同様であり、対面型テストでは原則としてテストを実施したインストラクタがインプットする。
一方、自動型テストやメール型テストでは、会員がボタン操作またはメールで行った回答に対して、回答と評価の対応を記述したレベル判定評価自動集計ファイルを参照して集計し、その集計結果をカルテに自動入力する機能を有する。これにより、インストラクタが介在することなくレベル判定テストを実施することが可能となり、客観的かつ更に効率的なサービスを提供できる。
【0090】
また、レベル判定テストの結果に基づいて、会員のレベルを認定する機能を有する。この認定は、各評価項目の評価値に認定条件テーブルを参照して加重平均を取り、認定レベルを決定する。認定レベルは次の9レベルに分けられる。レベル1はネイティブスピーカと同等レベル、レベル2は外国語専門職レベル、レベル3はビジネスで使えるレベル、レベル4は日常生活レベル、レベル5は何とかコミュニケーションができるレベル、レベル6は簡単なセンテンスで受け答えができるレベル、レベル7Aは何とか意思疎通できるレベル、レベル7Bは挨拶・自己紹介レベル、レベル7Cは全くの初心者である。このように、レベル判定テストの結果から認定レベルを一定の法則のもとに自動設定する機能を有しているので、判定者による個人差が無く、客観的な判断が可能となる。また、インストラクタの負担を軽減し、より効率的な運用が可能となる。
尚、レベル判定テストの結果と認定された認定レベルはメールによって会員に自動配信する。
【0091】
(5)個人別強化点レポート生成機能
個人別強化点レポートは、会員の総合評価、好評価、強化点、学習方法アドバイス等を記載したレポートで、無料特典サービスとして希望する会員にメールで配信する。図23に個人別強化点レポートのサンプルを示す。図のように、総合評価がレーダーチャートで表示され、学習方法アドバイス・好評価・強化点がコメントとして文章で提示される。
本教育サービスシステムでは、カルテのデータから強化点レポート作成テーブルに基づいて個人別強化点レポートを自動生成する機能を有する。このため、強化点レポート作成テーブルとして、学習方法アドバイス・好評価・強化点にそれぞれ記載するコメントを記録した学習方法アドバイステーブル・好評価テーブル・強化点テーブルと、評価点からこれらのテーブルの参照アドレスを決定するための評価値組合せテーブルと、コメント組合せテーブルとを備える。図24に学習方法アドバイステーブルに記載したコメントの例を、図25に好評価テーブルに記載したコメントの例を、図26に強化点テーブルに記載したコメントの例を、図27に評価値組合せテーブルの例を、図28にコメント組合せテーブルの例をそれぞれ示す。
【0092】
図29に個人別強化点レポート自動生成機能の処理フローを示す。図のように、最初に総合評価処理を行う。総合評価処理は、過去3ヶ月のカルテからレッスン評価データを取り出し、これにレッスン種別に対応した重み付けを規定した評価算定テーブルを参照して加重平均を行い、各評価項目についての評価値を算出する。各評価値が求まると、それをレーダーチャート上にプロットする。
次に、強化点レポートのコメント生成処理を行う。コメント生成処理は、各評価値の組合せと一致するレコードを評価値組合せテーブルから検索し、組合せコードを取得する。取得した組合せコードから、コメント組合せテーブルを参照してアドバイスコード、好評価コード、強化点コードを取得する。取得したアドバイスコード、好評価コード、強化点コードから、それぞれアドバイステーブル、好評価テーブル、強化点テーブルを参照して、対応するコメントのレコードを取得し、これを強化点レポートのそれぞれ学習方法アドバイス欄、好評価欄、強化点欄に出力する。
これにより、会員のレッスン受講状況やレッスン評価およびレベル判定評価の推移が把握でき、会員のモチベーションアップと伸び悩みによる挫折防止を図ることができる。
【0093】
上記実施の形態では、過去のカルテ情報から個人別強化点レポート自体を直接生成する場合について述べたが、図30のように各評価点の算出結果とそれに基づくコメントを生成するための組合せコードを記録した強化点レポート発行ファイルを生成し、会員への配信時にそのファイルをもとに個人別強化点レポートを生成するようにしてもよい。
【0094】
(6)個人別教育プラン生成機能
本教育サービスシステムは、カルテに記載された過去のレッスン評価から個人別の推奨教育プランを自動生成する機能を有する。このため、評価の低い評価項目に対する強化レッスンを定めた強化レッスンテーブルと、強化レッスンの組合せを定めたレッスンパターンテーブルと、各評価値の組合せから使用する教育パターンを決定する教育パターン決定テーブルを使用する。尚、評価値は個人別強化点レポートで使用した過去3ヶ月のレッスン評価から求めた評価値を使用する。
【0095】
以下、評価値の低い方から3項目を抽出して、6レッスン分のプランを提示する場合を例にとって説明する。抽出された低評価項目に対してこれを強化するレッスンをX、Y、Zとすると、提示する教育プランは、a.1項目集中型(XXXXXX)、b.2項目集中型(XXXYYY)、c.3項目集中型(XXYYZZ)、d.2項目交互型(XYXYXY)、e.3項目交互型(XYZXYZ)、f.2項目集中変形1型(XXXXYY)、g.2項目集中変形2型(XXXXXY)、h.3項目集中変形1型(XXXYYZ)、i.3項目集中変形2型(XXXXYZ)、j.3項目交互変形1型(XYZXYX)、k.3項目交互変形2型、l.三項目交互変形3型の教育パターンの中から選定する。
【0096】
いずれの教育パターンを選定するかは、評価値の組合せと教育パターンの関係を定めた教育パターン決定テーブルによる。図31に教育パターン決定テーブルを処理フローの形式で示したものを示す。図のように、例えば3項目の評価値が同一のときは決定パターンとしてはeを、調整パターンとしてはjを選定する。ここで、決定パターンとは推奨レッスンプランとして提示するものを示し、調整パターンは決定パターンによってレッスンを開始して結果が芳しくないときに動的に変更するレッスンパターンを示す。
以下、同様に図に示すような評価値の組合せに対して、それぞれの決定パターンと調整パターンが選定される。
上記教育パターン決定テーブルにより決定された教育パターンに基づき、強化レッスンテーブルから対応する強化レッスンが抽出され、抽出された強化レッスンの組合せが推奨教育プランとして提示される。
【0097】
生成された個人別教育プランは、個人別強化点レポートに記載するようにしてもよく、会員に独立に配信するようにしてもよい。
また、レッスン予約時に本教育プランを提示して、予約決定の促進や予約の自動化を図るようにしてもよい。
このように、インストラクタに負担を与えることなく適切なレッスン受講プランが自動的に生成されるので、会員に対してきめ細かい指導ができ、会員の能力向上に寄与する。
【0098】
上記実施の形態では、評価値の低い3項目を抽出して、6レッスン分のプランを提示する場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、項目数や提示するレッスン数に対応した教育パターンテーブルと教育パターン決定ロジックを備えるようにすれば同様に教育プランを自動生成できる。
【0099】
(7)フォロー対象者抽出機能
本教育サービスシステムは、カルテをもとにサービスの消化率の悪い会員やレベルの向上が遅い会員を自動抽出し、メールの配信を行う機能を有する。
図32にフォロー対象者抽出機能の処理フローを示す。図のように、カルテから所定の期間内の推薦回数、レッスン受講回数、レベルアップ度を抽出する。次に、フォロー対象者抽出条件テーブルから判定値を取得する。推薦回数が下限値以下の場合はモチベーションアップのためのフォローメールを配信する。また、レッスン受講回数とレベルアップ度を下限値と比較し、所定の場合は営業キャンペーン情報に基づく重み付けをしたフォロー必要度数を算出する。フォロー必要度数が上限値以上のときはカウンセリング促進のためのフォローメールを配信する。また、フォロー必要度数が下限値以下でないときはキャンペーン情報や受講促進のためのダイレクトメールを配信する。
【0100】
上記実施の形態では、フォロー対象者抽出条件として推薦回数・レッスン受講回数・レベルアップ度を使用したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、カルテに記載されている項目はいずれも判定の対象となる。この場合は、フォロー対象者抽出条件テーブルに判定項目と、判定条件と、判定条件を満たすときの処理内容を記載しておき、これに基づき処理することで実現できる。
【0101】
このように、定期的にカルテからフォロー対象者を自動抽出して会員に通知することで、会員の挫折を防止し、能力向上に対して動機付けを与えることができる。また、営業情報を含めて判定したり、フォローの必要度を判定してそれによって通知の内容を変えることで、よりきめの細かい会員のフォローが実現できる。
【0102】
3.サービス実行管理システム
サービス実行管理システム54は、サービス支援システム52によって設定されたレッスンとレベル判定テストの実行管理を行うものである。
(1)レッスン実行管理機能
レッスン予約トランザクションを参照し、レッスン予約の一定時刻前になると、双方向通信サーバ10にカンファレンスルームの設定を要求し、接続する受講者端末アドレス、インストラクタ端末アドレスを通知する。これにより、双方向通信サーバ10はカンファレンスルームを設定し、通知された受講者端末、インストラクタ端末からの接続要求を受付ける。
レッスン開始時刻になると、コンテンツ配信サーバ12に配信先の受講者端末アドレスとインストラクタ端末アドレスを通知し、配信準備を依頼する。これにより、コンテンツ配信サーバ12は、対話型サービスのときはインストラクタ端末に配信準備が完了したことを通知し、インストラクタ端末からの配信開始指示を受けて配信を開始する。また、自動型サービスのときは、受講者端末に配信準備が完了したことを通知し、受講者端末からの配信開始指示を受けて配信を開始する。
【0103】
(2)レベル判定テスト実行管理機能
レベル判定テストの場合は、レベル判定テストトランザクションを参照して、上記と同様の処理を行う。
【0104】
4.配信サービス管理システム
配信サービス管理システム56は、登録を行った会員に対して行うメールの配信を一元管理するものである。
メールの配信としては、これまでに述べた会員情報登録・変更の確認メール、特典スコアの通知、レベル判定テストの結果の配信、強化点レポートの配信、フォロー対象者の通知の他、会員が希望する予習・復習用の教材の配信等がある。また、その他に各種イベントやキャンペーン情報等のダイレクトメールの配信も行う。
【0105】
上記実施の形態では、通信回線としてインターネットを使用しているので、遠隔地からであっても電話料金を気にすることなくいつでも本サービスを受けることができる。また、上記実施の形態では、インストラクタは教育サービスセンター内の利用者端末を使用するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、インターネットに接続された利用者端末を使用することも可能である。これは、前述のように特定の利用者端末に対して議長権フラグを設定することで対応できる。これにより、インストラクタはインターネットに接続できる利用者端末があれば、いつでもどこからでも対応でき、サービス提供の自由度が拡大する。また、インストラクタは外国からも参加できるので、ネイティブスピーカによる語学教育の提供を更に促進できる。
【0106】
上記実施の形態では、通信回線としてインターネットを使用する場合で説明したが、本願発明はこれに限らず、電話回線を使用して直接教育サービスセンターに接続するようにしてもよい。
また、構内LANやWAN等を使用し、企業内教育や学校教育に適用してもよく、特定のグループ内で実施される教育サービスに使用しても同様の効果を奏する。尚、通信回線は有線式に限らず、無線式も含まれることは言うまでもない。
【0107】
また、本願発明は本教育サービスセンター内にブースを設けてサービスを提供する場合にも適用でき、対話型サービスと自動型サービスを組合せたサービスを提供することで、多様なマルチメディア教材を使用したサービスの提供と、インストラクタの掛け持ちによる人件費の削減とを同時に実現できる。
【0108】
上記実施の形態では、会員が使用する利用者端末としてはテレビカメラおよびマイクロフォンのインターフェイス機能とインターネット接続機能を備えたパソコンを使用するとして説明したが、通信回線に接続でき、テレビカメラおよびマイクロフォンのインターフェイス機能を備えたものであれば何でも使用でき、専用端末によるものの他、PDA等の携帯端末やゲーム機を使用することもできる。また、将来的にはテレビカメラを備えた携帯電話等によるものも可能と考えられ、これらを活用することで更に利用者の拡大が図れる。
【産業上の利用可能性】
【0109】
本願発明によれば、テレビ映像および音声を含むマルチメディア情報による双方向通信を行う双方向通信手段と、教材として使用するマルチメディアのコンテンツを保管するコンテンツ管理手段と、コンテンツ管理手段に保管されたコンテンツを利用者端末に配信するコンテンツ配信手段とを備え、あらかじめ蓄積したマルチメディアのコンテンツを取り出して配信しながら、利用者端末間でマルチメディア情報による対話ができるので、高い教育効果が得られる教育サービスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本願発明の一実施の形態にかかる教育サービスセンターのブロック構成図である。
【図2】本願発明の一実施の形態にかかるテレビ会議機能の概念図である。
【図3】本願発明の一実施の形態にかかるテレビ会議機能の処理手順である。
【図4】本願発明の一実施の形態にかかるデータ会議機能の概念図である。
【図5】本願発明の一実施の形態にかかるコンテンツ配信機能の概念図である。
【図6】シナリオによって配信コンテンツを表現する方法の概念図である。
【図7】本願発明のコンテンツ配信に使用するシナリオの例である。
【図8】シナリオを使用したコンテンツ配信の処理手順である。
【図9】配信中のコンテンツに対する操作制御の処理手順である。
【図10】本願発明の一実施の形態にかかるライブ中継機能の概念図である。
【図11】シナリオ自動生成のためのコンテンツ管理データベースを示すものである。
【図12】シナリオ辞書の記述内容のサンプルである。
【図13】シナリオ自動生成の処理手順である。
【図14】双方向通信サーバによる対話機能使用時の画面表示例である。
【図15】コンテンツ配信サーバによるコンテンツ配信時の画面表示例である。
【図16】コンテンツ配信を受けながら対話するときの画面表示例である。
【図17】対面型サービスと自動型サービスを組合せたサービス構成パターンの例である。
【図18】一人のインストラクタが掛け持ちサービスを提供する場合の組合せの例である。
【図19】会員情報入力画面の例である。
【図20】本願発明の一実施の形態にかかる認証・課金機能の処理手順である。
【図21】特典スコア照会画面の例である。
【図22】カルテ入力画面の例である。
【図23】個人別強化点レポートのサンプルである。
【図24】アドバイステーブルの記載コメントの例である。
【図25】好評価テーブルの記載コメントの例である。
【図26】強化点テーブルの記載コメントの例である。
【図27】評価値組合せテーブルの例である。
【図28】コメント組合せテーブルの例である。
【図29】個人別強化点レポート自動生成機能の処理フローの例である。
【図30】強化点レポート発行ファイルの例である。
【図31】教育プラン自動生成機能の処理フローの例である。
【図32】フォロー対象者自動抽出機能の例である。
【図33】従来の教育サービスシステムのブロック構成図である。
【符号の説明】
【0111】
10 双方向通信サーバ
12 コンテンツ配信サーバ
14 認証・課金ゲートウェイ
16 WWWサーバ
18 メールサーバ
20 コンテンツ管理サーバ
22 コンテンツアーカイバ
24 コンテンツ管理端末
26 映像・音声接続装置
30 インストラクタ端末
40 ルータ
50 会員情報管理システム
52 サービス支援システム
54 サービス実行管理システム
56 配信サービス管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信するコンテンツの素材となるマルチメディアの素材コンテンツを記憶する素材コンテンツ記憶手段と、前記素材コンテンツの組合せを時間軸に沿って定義したシナリオを記憶するシナリオ記憶手段と、前記シナリオ記憶手段に記憶されたシナリオに基づいて前記素材コンテンツ記憶手段に記憶された素材コンテンツを取り出して通信回線に接続された各端末に配信するコンテンツ配信手段とを備えるとともに、前記通信回線に接続されたすべての端末相互間でテレビ映像および音声による双方向の対話機能を提供する独立の双方向通信手段を備えた教育サービスシステムであって、
インストラクタが存在し、前記双方向通信手段により前記インストラクタ端末と前記受講者端末相互間でテレビ映像および音声による対話を行いながら、必要に応じて前記コンテンツ配信手段により前記各端末に対してコンテンツの配信を行う対面型レッスンと、インストラクタが存在せず、前記コンテンツ配信手段により前記各受講者端末に対してコンテンツの配信のみを行う自動型レッスンとを組合わせた複数のサービスメニューを設定する機能を有し、
1人のインストラクタが複数のサービスを掛け持ちできるようにしたことを特徴とする、請求項1に記載の教育サービスシステム。
【請求項2】
インストラクタが存在せず、前記双方向通信手段により前記受講者端末間でテレビおよび音声による対話を行いながら、必要に応じて前記コンテンツ配信手段によりコンテンツの配信を受けることのできるグループ学習サービスを前記サービスメニューに設定する機能を有することを特徴とする、請求項1に記載の教育サービスシステム。
【請求項3】
前記双方向通信手段は、出入り自由なカンファレンスルームを設定する機能を有し、
前記各受講者は自己の端末を前記設定されたカンファレンスルームに接続することにより接続中のインストラクタや他の受講者と自由に対話しながら、必要に応じて前記コンテンツ配信手段によりコンテンツの配信を受けることができるフリートークサービスを前記サービスメニューに設定する機能を有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の教育サービスシステム。
【請求項4】
教育サービスを受ける会員の情報を登録する会員情報登録機能と、前記登録された会員に対してレッスンの受講履歴を記録するカルテを発行する機能とを有し、
レベル判定テスト用コンテンツを前記受講者端末に配信する機能と、前記配信されたレベル判定用コンテンツに対する前記受講者端末からの回答を取得する機能と、前記取得された回答に対して、回答と評価の対応を記述したレベル判定条件テーブルを参照して各評価項目のレベル評価値を集計する機能と、前記集計された各評価項目のレベル評価値を前記カルテに記録する機能とを有することを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の教育サービスシステム。
【請求項5】
アドバイス項目別に各種コメント文を登録したコメントテーブルと、各評価項目のレベル評価値の組合せコードを定義した評価値組合せテーブルと、アドバイス項目別のコメント文の組合せを定義したコメント組合せテーブルとを備え、
前記カルテに記録された各評価項目のレベル評価値に対して前記評価値組合せテーブルを参照して組合せコードを取得する機能と、前記取得された組合せコードに対して前記コメント組合せテーブルを参照してアドバイス項目別のコメント文の組合せを取得する機能と、前記取得されたアドバイス項目別のコメント文の組合せに対して前記コメントテーブルを参照してアドバイス項目別のコメント文を取得する機能と、前記カルテに記録された各評価項目のレベル評価値と前記取得されたアドバイス項目別のコメント文とを用いて学習レポートを生成する機能と、前記生成された学習レポートを当該受講者端末に通知する機能とを有し、
受講者に対してレベル判定テストの結果に応じてアドバイス項目別に文章表現された個人別の学習レポートを提示できるようにしたことを特徴とする、請求項4に記載の教育サービスシステム。
【請求項6】
評価の低い評価項目に対する強化レッスンを定めた強化レッスンテーブルと、強化レッスンの組合せを定めたレッスンパターンテーブルと、各評価項目のレベル評価値の組合せから教育パターンを決定する教育パターン決定テーブルとを備え、
前記カルテに記録された各評価項目のレベル評価値から評価の低い項目を取出し、前記強化レッスンテーブルを参照して対応する強化レッスンを抽出する機能と、前記カルテに記録された各評価項目のレベル評価値の組合せから前記教育パターン決定テーブルに従って使用する教育パターンを決定する機能と、前記決定された教育パターンに基づいて前記抽出された強化レッスンを組合せた教育プランを提示する機能とを有し、
受講者のレベル評価値の低い評価項目に対する強化レッスンを反復学習させる個人別の教育プランを提示できるようにしたことを特徴とする、請求項4に記載の教育サービスシステム。
【請求項7】
前記教育パターン決定テーブルには、現行の教育プランによって強化レッスンを実施した結果が好ましくない場合に使用する調整パターンが登録され、
前記カルテに記録された各評価項目のレベル評価値の組合せから前記教育パターン決定テーブルに従って使用する調整パターンを決定する機能と、前記決定された調整パターンに基づいて前記抽出された強化レッスンを組合せた教育プランを提示する機能とを有し、
現行の教育プランによって強化レッスンを実施した結果が好ましくない場合に教育プランを動的に変更できるようにしたことを特徴とする、請求項6に記載の教育サービスシステム。
【請求項8】
レッスンの予約情報を登録するレッスン予約ファイルと、インストラクタのスケジュールを登録するインストラクタ管理ファイルと、前記双方向通信手段の使用スケジュールと前記インストラクタ端末の使用スケジュールと前記コンテンツ配信手段の配信スケジュールを登録するリソース管理ファイルとを備え、
受講者のレッスンの予約を受付ける機能と、前記受付けられたレッスンの予約に対して前記インストラクタ管理ファイルと前記リソース管理ファイルとを参照してレッスンの受付可否を判定する機能と、前記判定された結果が受付可の場合に当該受講者を前記レッスン予約ファイルに登録する機能と、前記登録された内容に基づいて前記インストラクタ管理ファイルと前記リソース管理ファイルを更新する機能とを有し、
レッスンを受ける受講者をグルーピングする条件を設定するサービス最適化条件ファイルを備え、
前記レッスンの予約に際して、前記サービス最適化条件ファイルに指定された条件に基づいて、前記登録された受講者の会員情報と前記カルテの記録情報の少なくともいずれかを参照して受講者をグルーピングする機能を有することを特徴とする、請求項4に記載の教育サービスシステム。
【請求項9】
コンピュータを用いて教育サービスを提供する方法であって、
配信するコンテンツの素材となるマルチメディアの素材コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手順と、前記素材コンテンツの組合せを時間軸に沿って定義したシナリオを記憶するシナリオ記憶手順と、前記シナリオ記憶手順により記憶されたシナリオに基づいて前記素材コンテンツ記憶手順により記憶された素材コンテンツを取出して通信回線に接続された各端末に配信する手順とを備えるとともに、前記通信回線に接続されたすべての端末相互間でテレビ映像および音声による双方向の対話機能を提供する独立の双方向通信手順を備え、
インストラクタが存在し、前記双方向通信手段により前記インストラクタ端末と前記受講者端末相互間でテレビ映像および音声による対話を行いながら、必要に応じて前記コンテンツ配信手段により前記各端末に対してコンテンツの配信を行う対面型レッスンと、インストラクタが存在せず、前記コンテンツ配信手段により前記各受講者端末に対してコンテンツの配信のみを行う自動型レッスンとを組合わせた複数のサービスメニューを設定する機能を有し、
1人のインストラクタが複数のサービスを掛け持ちできるようにしたことを特徴とする、教育サービス提供方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate


【公開番号】特開2007−11389(P2007−11389A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−189290(P2006−189290)
【出願日】平成18年7月10日(2006.7.10)
【分割の表示】特願2001−192063(P2001−192063)の分割
【原出願日】平成13年6月25日(2001.6.25)
【出願人】(598035679)株式会社ノヴァ (6)
【Fターム(参考)】