説明

通信装置、サーバシステム、プログラム

【課題】特定の電子装置を他の電子装置と区別するためのユーザの負担を軽減する。
【解決手段】通信装置は、ネットワークを介してサーバシステムと通信することによって、サーバシステムのデバイスインタフェースに接続された電子装置を使用する。通信装置あるいはサーバシステムは、電子装置と、その電子装置が接続されたポートとを含む対応関係をユーザに報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、サーバシステム、プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、通信装置(例えば、ネットワークに接続可能なパーソナルコンピュータ)にネットワークを介してUSB(Universal Serial Bus)デバイスを使用させるUSBデバイスサーバが知られている。デバイスサーバの中には、複数のUSBポート(USBデバイスを接続するためのポート)を有するものがある。また、デバイスサーバのUSBポートにUSBハブを接続することによって、デバイスサーバに複数のUSBデバイスを接続することも可能である。通信装置は、デバイスサーバを介して、複数のUSBデバイスを使用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−310796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
デバイスサーバには、複数の同じ種類のUSBデバイスが接続され得る。例えば、複数のUSBフラッシュメモリがデバイスサーバに接続され得る。特定のUSBデバイスを適切に使用するためには、通信装置のユーザが、特定のUSBデバイスを他のUSBデバイスと区別できることが好ましい。例えば、特定のUSBデバイスの使用を開始する場合や、特定のUSBデバイスの使用を終了してそのUSBデバイスをデバイスサーバから取り外す場合に、特定のUSBデバイスを他のUSBデバイスと区別できることが好ましい。
【0005】
ところが、従来は、デバイスサーバに複数の同じ種類のUSBデバイスが接続されている場合には、通信装置上では、それら複数のUSBデバイスが、互いに区別されずに、同じ種類のUSBデバイスとして列挙されていた。その結果、特定のUSBデバイスを他のUSBデバイスと区別するためユーザの負担が大きかった。
【0006】
なお、このような問題は、インタフェースの規格がUSB規格であるUSBデバイスを使用する場合に限らず、任意の規格のインタフェースで接続される電子装置(周辺装置)を使用する場合に共通する問題であった。
【0007】
本発明の主な利点は、特定の電子装置を他の電子装置と区別するためのユーザの負担を軽減できる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0009】
[適用例1]
通信装置であって、
ネットワークとの接続のためのネットワークインタフェースと、
電子装置との接続のための複数のポートの使用を提供する機能を有するデバイスインタフェースを有するサーバシステムと前記ネットワークを介して通信することによって、前記サーバシステムの前記デバイスインタフェースに対応する仮想デバイスインタフェースを形成する仮想インタフェース制御部と、
前記デバイスインタフェースの前記ポートに接続された電子装置と、前記電子装置が接続されている前記ポートと、を含む複数の項目の対応関係を、ユーザに情報を報知する報知部に報知させる報知制御部と、
を備える、通信装置。
【0010】
この構成によれば、報知制御部は、電子装置とポートとを含む複数の項目の対応関係を報知部に報知させるので、ユーザは、容易に、特定の電子装置を他の電子装置と区別することができる。
【0011】
[適用例2]
適用例1に記載の通信装置であって、
前記サーバシステムは、前記報知部として動作可能な表示部であって、前記複数のポートの中から選択された1つのポートを他のポートと区別して示す表示を行うポート区別表示部を有し、
前記報知制御部は、
前記サーバシステムに接続された1以上の電子装置のうちの1つの電子装置を特定する情報である装置特定情報を取得し、前記装置特定情報によって特定される電子装置が接続されたポートを他のポートと区別して示す表示を前記ポート区別表示部によって行うコマンドを前記サーバシステムに送信する表示コマンド送信部を含む、
通信装置。
【0012】
この構成によれば、ポート区別表示部は、通信装置からのコマンドに応じて、特定の電子装置が接続されたポートを他のポートと区別して示す表示を行うことができるので、ユーザは、特定の電子装置がどのポートに接続されているのかを、容易に確認することができる。この結果、ユーザは、容易に、特定の電子装置を他の電子装置と区別することができる。
【0013】
[適用例3]
適用例1または適用例2に記載の通信装置であって、さらに、
前記報知部として動作可能な表示部であって、画像を表示する画像表示部を含み、
前記報知制御部は、さらに、
前記画像表示部に、前記複数のポートの物理的な位置関係を表す画像である位置画像を表示させる位置画像制御部を含み、
前記位置画像制御部は、前記サーバシステムに接続された1以上の電子装置のうちの1つの電子装置を特定する情報である装置特定情報を取得し、前記装置特定情報によって特定される電子装置が接続されたポートを他のポートと区別して示す位置画像を、前記画像表示部に表示させる、
通信装置。
【0014】
この構成によれば、ユーザは、特定の電子装置が接続されたポートを他のポートと区別して示す位置画像を観察することによって、特定の電子装置がどのポートに接続されているのかを、容易に確認することができる。この結果、ユーザは、容易に、特定の電子装置を他の電子装置と区別することができる。
【0015】
[適用例4]
適用例2または適用例3に記載の通信装置であって、
前記報知制御部は、前記サーバシステムに接続された1以上の電子装置のうちの1つの電子装置に対応付けられた情報をユーザに選択させるユーザ選択部を含み、
前記装置特定情報は、ユーザによって選択された前記情報に対応付けられた電子装置を特定する情報を含む、
通信装置。
【0016】
この構成によれば、ユーザは、好みの電子装置を選択することによって、その電子装置が接続されたポートを他のポートと区別して示す表示を観察することができる。従って、ユーザは、特定の電子装置がどのポートに接続されているのかを、容易に確認することができる。この結果、ユーザは、容易に、特定の電子装置を他の電子装置と区別することができる。
【0017】
[適用例5]
適用例2ないし適用例4のいずれかに記載の通信装置であって、
前記装置特定情報は、前記サーバシステムに接続された1以上の電子装置のうちの前記通信装置による使用のために選択された電子装置を特定する情報を含む、
通信装置。
【0018】
この構成によれば、ユーザは、通信装置による使用のために選択された電子装置が接続されたポートを、他のポートと区別して示す表示を観察することができる。従って、ユーザは、選択された電子装置がどのポートに接続されているのかを、容易に確認することができる。この結果、ユーザは、容易に、特定の電子装置を他の電子装置と区別することができる。
【0019】
[適用例6]
適用例1ないし適用例5のいずれかに記載の通信装置であって、
前記報知制御部は、前記電子装置を前記ポートに接続したタイミングを表す情報を前記対応関係の複数の項目の1つとして含む前記対応関係を、前記報知部に報知させる、
通信装置。
【0020】
この構成によれば、ユーザは、電子装置をポートに接続したタイミングを手がかりに、容易に、特定の電子装置を他の電子装置と区別することができる。
【0021】
[適用例7]
適用例1ないし適用例6のいずれかに記載の通信装置であって、
前記報知制御部は、前記電子装置の使用が開始されたタイミングを表す情報を前記対応関係の複数の項目の1つとして含む前記対応関係を、前記報知部に報知させる、
通信装置。
【0022】
この構成によれば、ユーザは、電子装置の使用が開始されたタイミングを手がかりに、容易に、特定の電子装置を他の電子装置と区別することができる。
【0023】
[適用例8]
適用例1ないし適用例7のいずれかに記載の通信装置であって、
前記報知制御部は、前記電子装置がデータを格納するための記憶領域を提供する記憶装置である場合に、前記通信装置上において前記記憶領域を識別するために使用される前記記憶領域の識別子を前記対応関係の複数の項目の1つとして含む前記対応関係を、前記報知部に報知させる、
通信装置。
【0024】
この構成によれば、ユーザは、記憶領域の識別子を手がかりに、容易に、特定の電子装置を他の電子装置と区別することができる。
【0025】
[適用例9]
ネットワークとの接続のためのネットワークインタフェースを有するコンピュータに、
電子装置との接続のための複数のポートの使用を提供する機能を有するデバイスインタフェースを有するサーバシステムと前記ネットワークを介して通信することによって、前記デバイスインタフェースの前記ポートに接続された電子装置と、前記電子装置が接続されている前記ポートと、を含む複数の項目の対応関係をユーザに情報を報知する報知部に報知させる機能を実現させる、プログラム。
【0026】
[適用例10]
通信装置にネットワークを介して電子装置を使用させるサーバシステムであって、
ネットワークとの接続のためのネットワークインタフェースと、
電子装置との接続のための複数のポートの使用を提供する機能を有するデバイスインタフェースと、
前記サーバシステムの前記デバイスインタフェースに対応する仮想デバイスインタフェースを前記通信装置に形成させるために、前記ネットワークインタフェースを介して前記通信装置と前記デバイスインタフェースとの間のデータ通信を中継するデバイスインタフェース中継部と、
前記デバイスインタフェースの前記ポートに接続された電子装置と、前記電子装置が接続されている前記ポートと、を含む複数の項目の対応関係をユーザに情報を報知する報知部に報知させるためのデータを出力する対応関係出力部と、
を備える、サーバシステム。
【0027】
[適用例11]
適用例10に記載のサーバシステムであって、さらに、
前記報知部として動作可能な表示部であって、前記複数のポートの中から選択された1つのポートを他のポートと区別して示す表示を行うポート区別表示部と、
前記ポート区別表示部を制御する区別表示制御部と、
を備え、
前記対応関係出力部は、前記通信装置からの要求によって特定される電子装置が接続されたポートを他のポートと区別して示す表示を前記ポート区別表示部に行わせるためのデータを前記区別表示制御部に出力する、
サーバシステム。
【0028】
[適用例12]
適用例10または適用例11に記載のサーバシステムであって、
前記対応関係出力部は、
前記報知部として動作可能な表示部であって画像を表示する画像表示部を含む前記通信装置に対して、前記複数のポートの物理的な位置関係を表す画像である位置画像であって、前記通信装置からの要求によって特定される電子装置が接続されたポートを他のポートと区別して示す位置画像を、前記通信装置の前記画像表示部に表示させるためのデータを、送信する位置情報送信部を含む、
サーバシステム。
【0029】
[適用例13]
適用例11または適用例12に記載のサーバシステムであって、
前記対応関係出力部は、前記サーバシステムに接続された1以上の電子装置の中からユーザによって選択された1つの電子装置を特定する情報を、前記要求として前記通信装置から取得するユーザ選択情報取得部を含む、
サーバシステム。
【0030】
[適用例14]
適用例11ないし適用例13のいずれかに記載のサーバシステムであって、
前記対応関係出力部は、前記サーバシステムに接続された1以上の電子装置のうちの前記通信装置によって使用の開始が要求された電子装置を特定する情報を、前記要求として取得する開始情報取得部を含む、
サーバシステム。
【0031】
[適用例15]
適用例10ないし適用例14のいずれかに記載のサーバシステムであって、
前記対応関係出力部は、前記電子装置を前記ポートに接続したタイミングを表す情報を、前記対応関係の複数の項目の1つとして含む前記対応関係を前記報知部に報知させるためのデータを出力する、
サーバシステム。
【0032】
[適用例16]
適用例10ないし適用例15のいずれかに記載のサーバシステムであって、
前記対応関係出力部は、前記通信装置によって前記電子装置の使用が開始されたタイミングを表す情報を、前記対応関係の複数の項目の1つとして含む前記対応関係を前記報知部に報知させるためのデータを出力する、
サーバシステム。
【0033】
[適用例17]
適用例10ないし適用例16のいずれかに記載のサーバシステムであって、
前記対応関係出力部は、前記電子装置がデータを格納するための記憶領域を提供する記憶装置である場合に、前記通信装置上において前記記憶領域を識別するために使用される前記記憶領域の識別子を、前記対応関係の複数の項目の1つとして含む前記対応関係を前記報知部に報知させるためのデータを出力する、
サーバシステム。
【0034】
[適用例18]
ネットワークとの接続のためのネットワークインタフェースと、電子装置との接続のための複数のポートの使用を提供する機能を有するデバイスインタフェースと、を有するコンピュータに、
前記デバイスインタフェースの前記ポートに接続された電子装置と、前記電子装置が接続されている前記ポートと、を含む複数の項目の対応関係をユーザに情報を報知する報知部に報知させるためのデータを、出力する機能を実現させる、プログラム。
【0035】
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、通信装置にネットワークを介して電子装置を使用させる方法およびサーバシステム、サーバシステムと通信装置とを含むネットワークシステム、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】システム900を示す説明図である。
【図2】通信装置100とデバイスサーバ200との構成を示すブロック図である。
【図3】システム900の動作を示すブロック図である。
【図4】管理画面160dの一実施例を示す説明図である。
【図5】システム900の動作を示すブロック図である。
【図6】システム900の動作を示すブロック図である。
【図7】システム900の動作を示すブロック図である。
【図8】システム900aの動作を示すブロック図である。
【図9】管理画面160daを示す説明図である。
【図10】システム900の別の動作例を示すブロック図である。
【図11】管理画面の別の実施例を示す説明図である。
【図12】システム900bの構成を示すブロック図である。
【図13】システム900bの動作を示すブロック図である。
【図14】システム900bの動作を示すブロック図である。
【図15】システム900cの動作を示すブロック図である。
【図16】システム900dの構成を示すブロック図である。
【図17】管理画面の別の実施例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
次に、この発明の実施の形態を第1〜第8実施例と変形例とに基づいて説明する。
【0038】
A.第1実施例:
図1は、本発明の一実施例としてのシステム900を示す説明図である。このシステムは、通信装置100と、デバイスサーバ200と、USBデバイス301、302、303と、ネットワーク800と、を含んでいる。通信装置100とデバイスサーバ200とは、ネットワーク800に接続されている。
【0039】
ネットワーク800は、中継装置810(例えば、ルータやスイッチングハブ)を有しており、複数の通信装置の間で通信を中継する。なお、ネットワーク800の構成は、図1に示す構成に限らず、他の任意の構成であってよい。例えば、ネットワーク800は、複数の中継装置を含んでも良く、この代わりに、通信装置100とデバイスサーバ200とを接続する1本の通信ラインであってもよい。
【0040】
デバイスサーバ200は、USBインタフェースを有しており、ネットワーク(本実施例では、ネットワーク800)を介して、USBデバイス(例えば、USBデバイス301〜303)を他の電子装置に使用させる。本実施例では、デバイスサーバ200は、4つのUSBポート291〜294と、4つのUSBポート291〜294にそれぞれ対応する4つのランプ281〜284と、を有している。第1〜第4のUSBポート291〜294は、一列に並んで配置されている。第1ランプ281は第1USBポート291の近傍に配置され、また、第2ランプ282は第2USBポート292の近傍に、第3ランプ283は第3USBポート293の近傍に、第4ランプ284は第4USBポート294の近傍に、配置されている。ユーザは、1つのランプが1つのUSBポートに対応付けられていることを、容易に認識することができる。
【0041】
3つのUSBデバイス301〜303は、いずれも、USBメモリである。各USBメモリ301〜303は、データを格納するための記憶領域を提供する。USBメモリ301〜303は、例えば、読み書き可能なフラッシュメモリを有している。図1では、第1USBメモリ301は第1USBポート291に装着され、第2USBメモリ302は第2USBポート292に装着されている。第3のUSBメモリ303は、デバイスサーバ200に接続されていない。なお、データを格納するための記憶領域を提供するUSBデバイスは、フラッシュメモリを有するデバイスに限らず、記憶領域を提供する他の種々のデバイス(例えば、ハードディスクドライブを有するデバイス)であってよい。また、デバイスサーバ200に接続されるUSBデバイス(例えば、USBデバイス301〜303)は、USBメモリに限らず、他の任意のUSBデバイス(例えば、プリンタやTV(television)チューナ)であってよい。
【0042】
通信装置100は、汎用のパーソナルコンピュータである。通信装置100は、ネットワーク800を介して、デバイスサーバ200に接続されている。通信装置100は、デバイスサーバ200を介して、USBデバイス(例えば、USBメモリ301)を使用する。
【0043】
図2は、通信装置100とデバイスサーバ200との構成を示すブロック図である。通信装置100は、ネットワークインタフェース110と、制御部120と、不揮発性メモリ150と、ディスプレイ160と、操作部162と、を有している。ネットワークインタフェース110は、ネットワークとの接続のための有線インタフェース(例えばIEEE 802.3規格に準拠したインタフェース、あるいは、電力線搬送通信(Power Line Communication:PLC)のインタフェース)である。ただし、ネットワークインタフェース110は、無線インタフェース(例えば、IEEE 802.11規格に準拠したインタフェース)であってもよい。不揮発性メモリ150は、読み書き可能なフラッシュメモリである。ただし、不揮発性メモリ150は、他の種類の不揮発性メモリ(例えば、ハードディスクドライブ等の読み書き可能なメモリや、マスクROM等の書き込みが禁止されたメモリ)であってよい。ディスプレイ160は、画像を表示可能な液晶ディスプレイである。ただし、ディスプレイ160は、画像を表示可能な他の種類のディスプレイ(例えば、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ)であってよい。操作部162は、キーボードとマウスとを含んでいる。ただし、操作部162は、ユーザによる操作を検知可能な他の種類の入力装置(例えば、タッチパネル)であってよい。
【0044】
制御部120は、CPU(central processing unit)130と、種々のデータを一時的に格納するメモリ140(例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory))とを有するコンピュータである。制御部120は、通信装置100の各部を制御する。CPU130は、不揮発性メモリ150に格納されたプログラム(図示省略)を実行することによって、仮想インタフェース形成部132と、ファイルシステム制御部133と、関係表示制御部134と、表示コマンド送信部135と、ユーザ選択部136と、を含む種々の処理部(モジュール)としての機能を実現する。関係表示制御部134と表示コマンド送信部135とユーザ選択部136との全体は、報知制御部139として動作する(詳細は後述)。以下、プログラムに従ってCPU(例えば、CPU130)が或る処理部としての機能を実行することを、その処理部が処理を実行する、とも表現する。
【0045】
デバイスサーバ200は、ネットワークインタフェース210と、制御部220と、不揮発性メモリ250と、USBホストコントローラ290と、4つのUSBポート291〜294と、4つのランプ281〜284と、を有している。ネットワークインタフェース210は、ネットワークとの接続のための有線インタフェース(例えばIEEE 802.3規格に準拠したインタフェース、あるいは、PLCのインタフェース)である。ただし、ネットワークインタフェース210は、無線インタフェース(例えば、IEEE 802.11規格に準拠したインタフェース)であってもよい。不揮発性メモリ250は、読み書き可能なフラッシュメモリである。ただし、不揮発性メモリ150は、他の種類の不揮発性メモリ(例えば、ハードディスクドライブ等の読み書き可能なメモリや、マスクROM等の書き込みが禁止されたメモリ)であってよい。
【0046】
各USBポート291〜294は、USB規格に適合する物理ポートである。USBホストコントローラ290は、USB規格に適合するホストコントローラであり、USBポート291〜294に接続されたUSBデバイスとの通信を制御する。
【0047】
USBポート291〜294には、予め、互いに異なる識別子が割り当てられている。本実施例では、第1USBポート291に「1」が割り当てられ、また、第2USBポート292に「2」が、第3USBポート293に「3」が、第4USBポート294に「4」が、それぞれ割り当てられている(以下、USBポートの識別子を「ポート番号」とも呼ぶ)。ホストコントローラ290は、このポート番号を使用することによって、個々のUSBポートを識別することができる。また、USBホストコントローラ290は、USBポートに装着(接続)されたUSBデバイスに、USBデバイス毎に異なる識別子(「アドレス」とも呼ばれる)を割り当てる。USBホストコントローラ290は、このアドレスを使用して、通信相手を特定することができる。このように、USBホストコントローラ290は、USBインタフェースに対応し、複数のUSBポートの使用を提供する機能を有している。
【0048】
なお、デバイスサーバ200のケースの表面上の、各USBポート291〜294の近傍には、ポート番号(より一般には、ポートの識別子)を表すマークを付けることが好ましい。こうすれば、ユーザは、マークを観察することによって、各USBポート291〜294のポート番号を確認することができる。
【0049】
制御部220は、CPU230と、種々のデータを一時的に格納するメモリ240とを有するコンピュータである。制御部220は、デバイスサーバ200の各部を制御する。CPU230は、不揮発性メモリ250に格納されたプログラム(図示せず)を実行することによって、インタフェース中継部232と、対応データ送信部233と、ランプ表示制御部238と、を含む種々の処理部としての機能を実現する(詳細は後述)。
【0050】
各ランプ281〜284は、発光ダイオードである。各ランプ281〜284は、CPU230の図示しないGPIO(General Purpose Input/Output)インタフェースに接続されている。後述するように、CPU230は、これらのランプ281〜284のうちの1つのランプを他のランプとは異なる態様で点灯させることによって、1つのUSBポートを他のUSBポートと区別して示すことが可能である。このように、ランプ281〜284の全体は、複数のUSBポートの中から選択された1つのポートを他のポートと区別して示す表示を行うポート区別表示部280に対応する。
【0051】
次に、通信装置100のファイルシステム制御部133および仮想インタフェース形成部132と、デバイスサーバ200のインタフェース中継部232とについて説明する。
【0052】
通信装置100のファイルシステム制御部133は、通信装置100上で動作するアプリケーション(例えば、ワードプロセッサ)からの要求に応じて、記憶領域に対するアクセス(データの書き込み(可能な場合)とデータの読み出し)を、行う。ファイルシステム制御部133は、記憶領域を提供するデバイスを制御するデバイスドライバ(図示せず)を介して、記憶領域にアクセスする。また、ファイルシステム制御部133は、複数の記憶領域を扱うことが可能であり、各記憶領域に、アルファベットの識別子を付与する。このような識別子は、「ドライブレター」とも呼ばれている。ユーザは、ファイルシステム制御部133によってアクセスされる記憶領域を、ドライブレターを用いて選択することができる。なお、記憶領域の識別子の表現形式は、オペレーティングシステムに応じて異なる。例えば、記憶領域の識別子は、ルートディレクトリから始まるパス名によって表現されてもよい。
【0053】
通信装置100の仮想インタフェース形成部132は、ネットワーク800を介してデバイスサーバ200のインタフェース中継部232と通信することによって、仮想USBインタフェース132iを形成する(例えば、仮想インタフェース形成部132は、仮想的なルートハブ(USBホストコントローラ)を形成する)。形成される仮想USBインタフェース132iは、デバイスサーバ200のUSBインタフェース(ホストコントローラ290)に対応する。仮想インタフェース形成部132は、インタフェース中継部232およびUSBホストコントローラ290を介して、デバイスサーバ200に接続されたUSBデバイスと、データ通信(USB規格に準拠したデータ通信)を行う。仮想インタフェース形成部132とインタフェース中継部232とは、USB規格に準拠したデータ通信を、ネットワーク800を介した通信のパケットでカプセル化する。
【0054】
仮想インタフェース形成部132は、通信装置100上で動作するアプリケーション(例えば、USBデバイスのためのデバイスドライバ)が仮想USBインタフェース132iにアクセスすることを許容する。仮想USBインタフェース132iに対するアクセス方式は、通常のUSBインタフェース(USBホストコントローラ)に対するアクセス方式と同じである。その結果、アプリケーションからは、デバイスサーバ200に接続されたUSBデバイスが、通信装置100の仮想USBインタフェース132iに直接的に接続されているかのように、みえる。例えば、図2に示す実施例では、通信装置100のファイルシステム制御部133は、仮想USBインタフェース132iに第1USBメモリ301と第2USBメモリ302とが接続されていると、認識する。そして、ファイルシステム制御部133は、第1USBメモリ301の記憶領域と、第2USBメモリ302の記憶領域とに、ドライブレターを付与する。
【0055】
次に、図3〜図7を参照して、通信装置100の各処理部132〜136と、デバイスサーバ200の各処理部232、233、238とについて説明する。
【0056】
図3は、システム900の動作を示すブロック図である。図3のブロック図では、通信装置100およびデバイスサーバ200の構成要素のうちの、メモリ140、240と不揮発性メモリ150、250との図示が省略されている。図3に示された矢印は、デバイスサーバ200のUSBポートにUSBデバイスが装着(接続)された場合の処理のフローの一例を示している。
【0057】
最初のステップS100では、ユーザが、第3のUSBメモリ303を、デバイスサーバ200の第3USBポート293に装着する。次のステップS110では、ホストコントローラ290が、第3のUSBメモリ303の装着を検出し、そして、初期化処理を実行する。初期化処理によって、ホストコントローラ290は、第3のUSBメモリ303からデバイスデスクリプタを取得する。デバイスデスクリプタは、デバイスクラスと、ベンダIDと、プロダクトIDとを含んでいる。続けて、ホストコントローラ290は、装着されたUSBデバイスを特定する情報(以下「装着デバイス情報RI」と呼ぶ)を、対応データ送信部233に供給する。本実施例では、装着デバイス情報RIは、USBデバイスが装着されたUSBポートの識別番号(以下、「ポート番号」とも呼ぶ)と、デバイスクラスと、ベンダIDと、プロダクトIDと、を含んでいる。装着デバイス情報RIは、デバイスデスクリプタに含まれる他の情報(例えば、製造者を記述する文字列デスクリプタや、プロダクトを記述する文字列デスクリプタ)を含んでもよい。なお、本実施例では、ポート番号は、USBデバイスを特定する装置特定情報として使用される(詳細は後述)。
【0058】
次のステップS120では、対応データ送信部233は、装着デバイス情報RIを通信装置100の関係表示制御部134に送信する。
【0059】
次のステップS130では、関係表示制御部134は、ファイルシステム制御部133から、割り当て済みのドライブレターDLを取得する。取得されるドライブレターDLは、仮想USBインタフェース132iに接続されていると認識されたUSBメモリの記憶領域に割り当てられたドライブレターである。例えば、図3の実施例では、関係表示制御部134は、仮想USBインタフェース132iに既に接続されている2つのUSBメモリ301、302の記憶領域に割り当てられたドライブレターを取得する。
【0060】
次のステップS140では、関係表示制御部134が、取得した情報を使用して、管理画面160dをディスプレイ160に表示させる。
【0061】
図4は、管理画面160dの一実施例を示す説明図である。管理画面160dは、サーバ名領域160d1と、サーバ情報領域160d2と、デバイス領域160d3と、を含んでいる。サーバ名領域160d1は、デバイスサーバ名(TCP/IPのホスト名)を表示する。図4の実施例では、サーバ名領域160d1は、デバイスサーバ200(図3)の名前を表示している。サーバ情報領域160d2は、デバイスサーバ(例えば、デバイスサーバ200)に関する詳細な情報を表示する。図4の実施例では、サーバ情報領域160d2は、デバイスサーバ200の名前と、IPアドレスと、バージョンと、動作状態と、を表示している。デバイス領域160d3は、デバイスサーバ200のUSBポートとUSBポートに装着されたUSBデバイスとに関する情報を表すテーブルを表示する。図4の実施例では、デバイス領域160d3は、4つのUSBポート291〜294のそれぞれに関して、ポート番号と(第1列C1)、デバイスの種類と(第2列C2)、ポート表示ボタンと(第3列C3)、使用ステータスと(第4列C4)、ドライブレターと(第5列C5)、の対応関係を表示する。
【0062】
ポート番号(第1列C1)は、USBポートのポート番号である。括弧内の符号は、対応するUSBポートの符号を示している。この符号は、説明の便宜のために図示されたものであり、実際には表示されない。
【0063】
デバイスの種類(第2列C2)は、装着デバイス情報RIによって特定されるUSBデバイスの種類である。表示される種類は、例えば、デバイスクラスによって特定される種類であってよい。この代わりに、表示される種類は、ベンダIDとプロダクトIDとの組み合わせによって特定される種類であってもよく、文字列デスクリプタによって表される情報であってもよい。図4の実施例では、デバイス領域160d3は、第1〜第3ポート291〜293のそれぞれに「マスストレージデバイス」が装着され、第4ポート294にはUSBデバイスが装着されていないことを、示している。括弧内の符号は、対応するUSBデバイスの符号を示している。この符号は、説明の便宜のために図示されたものであり、実際には表示されない。
【0064】
ポート表示ボタンBi1〜Bi4(第3列C3)については、後述する。
【0065】
使用ステータス(第4列C4)は、USBデバイスを使用中であるか否かを示している。第4列C4は、さらに、使用中のUSBデバイスに対してはUSBデバイスの使用を終了するボタンを表示し、使用していないUSBデバイスに対してはUSBデバイスの使用を開始するボタンを表示する。これらのボタンの詳細については後述する。
【0066】
ドライブレター(第5列C5)は、使用中のUSBデバイスが記憶領域を提供するデバイスである場合の、その記憶領域に割り当てられたドライブレターである。
【0067】
図4の実施例では、第1USBポート291に装着されたデバイス(第1USBメモリ301)と、第2USBポート292に装着されたデバイス(第2USBメモリ302)とが、使用中である。第1USBポート291の記憶領域のドライブレターは「D」であり、第2USBポート292の記憶領域のドライブレターは「E」である。第3USBポート293に装着されたデバイス(第3USBメモリ303)は、使用されていない。第4列C4は、第1USBポート291に対しては第1終了ボタンBd1を表示し、第2USBポート292に対しては第2終了ボタンBd2を表示し、第3USBポート293に対しては開始ボタンBc3を表示する。
【0068】
なお、関係表示制御部134を含む各処理部132〜136、232、233、238は、デバイスサーバ200に装着されたUSBデバイスを特定するために、装置特定情報を使用する。図4に示す実施例では、第1USBメモリ301は第1装置特定情報DEV1によって特定され、また、第2USBメモリ302は第2装置特定情報DEV2によって、第3USBメモリ303は第3装置特定情報DEV3によって、それぞれ特定される。本実施例では、装置特定情報は、USBポートのポート番号である。このような装置特定情報は、後述する種々の処理で使用される。
【0069】
また、関係表示制御部134は、任意のタイミングで管理画面160dを表示してよい。例えば、関係表示制御部134は、デバイスサーバ200にUSBデバイスが装着されたことに応じて、自動的に、管理画面160dを表示してもよい。この代わりに、関係表示制御部134は、ユーザの要求に応じて、管理画面160dを表示してもよい。いずれの場合も、関係表示制御部134は、表示された項目が変化したことに応じて、管理画面160dの内容を自動的に更新することが好ましい。例えば、通信装置100がUSBデバイスの使用を開始した場合や、通信装置100がUSBデバイスの使用を終了した場合に、関係表示制御部134は、自動的に管理画面160dの内容を更新することが好ましい。
【0070】
図5は、システム900の動作を示すブロック図である。図5のブロック図の構成は、図3のブロック図の構成と同じである。ただし、矢印で表された処理フローは、図4の開始ボタンBc3が操作された場合の処理の一例を示している。
【0071】
最初のステップS200では、ユーザは、操作部162を操作することによって、開始ボタンBc3(図4)を操作する。次のステップS210では、仮想インタフェース形成部132は、開始ボタンBc3が操作されたことを検知する。仮想インタフェース形成部132は、関係表示制御部134と協働して動作しているので、開始ボタンBc3の操作が、第3USBポート293に装着されたデバイス(第3USBメモリ303)の使用開始を示していると、認識する。
【0072】
次のステップS220では、仮想インタフェース形成部132は、デバイスサーバ200のインタフェース中継部232と通信することによって、第3USBメモリ303の使用を開始する。この際、仮想インタフェース形成部132は、第3USBメモリ303を特定する第3装置特定情報DEV3を、インタフェース中継部232に供給する。インタフェース中継部232は、受信した第3装置特定情報DEV3によって特定される第3USBメモリ303と、仮想インタフェース形成部132との間の通信の中継を開始する。そして、次のステップS230で、仮想インタフェース形成部132は、仮想USBインタフェース132iに第3USBメモリ303が装着(接続)された仮想的な状態を、実現する。この結果、通信装置100は、第3USBメモリ303の記憶領域を使用可能になる。
【0073】
次のステップS240では、ファイルシステム制御部133は、第3USBメモリ303の記憶領域にドライブレターを割り当てて、その記憶領域を、アクセス対象に追加する(このような処理は、「マウント処理」とも呼ばれる)。
【0074】
以上の処理によって、通信装置100は、デバイスサーバ200に装着された第3USBメモリ303の使用を開始する。
【0075】
図6は、システム900の動作を示すブロック図である。図6のブロック図の構成は、図3のブロック図の構成と同じである。ただし、矢印で表された処理フローは、図4の終了ボタンBd1が操作された場合の処理の一例を示している。
【0076】
最初のステップS300では、ユーザは、操作部162を操作することによって、終了ボタンBd1(図4)を操作する。次のステップS310では、仮想インタフェース形成部132およびファイルシステム制御部133は、終了ボタンBd1が操作されたことを検知する。仮想インタフェース形成部132及びファイルシステム制御部133は、関係表示制御部134と協働して動作しているので、終了ボタンBd1の操作が、第1USBポート291に装着されたデバイス(第1USBメモリ301)の使用終了を示していると、認識する。
【0077】
次のステップS320では、ファイルシステム制御部133は、第1USBメモリ301の記憶領域に対するアクセスを終了し、その記憶領域を、アクセス対象から削除する(このような処理は、「アンマウント処理」とも呼ばれる)。
【0078】
次のステップS330では、仮想インタフェース形成部132は、インタフェース中継部232と通信することによって、第1USBメモリ301の使用を終了する。この際、仮想インタフェース形成部132は、第1USBメモリ301を特定する第1装置特定情報DEV1をインタフェース中継部232に供給する。インタフェース中継部232は、受信した第1装置特定情報DEV1によって特定される第1USBメモリ301と、仮想インタフェース形成部132との通信の中継を終了する。次のステップS340では、仮想インタフェース形成部132は、仮想USBインタフェース132iと第1USBメモリ301との接続が切断された仮想的な状態を、実現する。この結果、通信装置100は、第1USBメモリ301の記憶領域を使用できなくなる。
【0079】
以上の処理によって、通信装置100は、デバイスサーバ200に装着された第1USBメモリ301の使用を終了する。ユーザは、デバイスサーバ200から第1USBメモリ301を取り外すことができる。ところが、デバイスサーバ200には、複数の同じ種類のUSBデバイスが装着されている(図1、図4)。従って、ユーザにとっては、取り外すべきUSBデバイスを特定することが難しい可能性がある。そこで、本実施例では、ポート区別表示部280(図1、図2)が、ユーザによって選択されたUSBデバイスが接続されたUSBポートを、他のUSBポートと区別して示す表示を行う。
【0080】
図7は、システム900の動作を示すブロック図である。図7のブロック図の構成は、図3のブロック図の構成と同じである。ただし、矢印で表された処理フローは、図4のポート表示ボタンBi1が操作された場合の処理の一例を示している。この処理によって、ポート区別表示部280は、1つのUSBポートを他のUSBポートと区別して示す表示を行う。なお、図4に示すように、本実施例では、USBデバイスが使用中であるか否かに拘わらずに、関係表示制御部134は、全てのUSBポート291〜294のそれぞれに対して、ポート表示ボタンを、表示する(第1ポート表示ボタンBi1は第1USBポート291に対応し、また、第2ポート表示ボタンBi2は第2USBポート292に、第3ポート表示ボタンBi3は第3USBポート293に、第4ポート表示ボタンBi4は第4USBポート294に、それぞれ対応する)。従って、図6の処理によって通信装置100が第1USBメモリ301の使用を終了した後に、ユーザは、使用を終了した第1USBメモリ301に対応付けられたポート表示ボタンBi1を操作することができる。
【0081】
最初のステップS400では、ユーザは、操作部162を操作することによって、ポート表示ボタンBi1(図4)を操作する。次のステップS410では、ユーザ選択部136は、ポート表示ボタンBi1が操作されたことを検知する。ユーザ選択部136は、関係表示制御部134と協働して動作しているので、ポート表示ボタンBi1の操作が、第1USBポート291を他のポートと区別して示す表示を示していると、認識する。
【0082】
次のステップS420では、ユーザ選択部136は、選択された第1USBポート291(第1USBメモリ301)を特定する第1装置特定情報DEV1を、表示コマンド送信部135に供給する。次のステップS430では、表示コマンド送信部135は、第1装置特定情報DEV1を含むコマンドを、ランプ表示制御部238に送信する。このコマンドは、装置特定情報(ここでは、第1装置特定情報DEV1)に対応付けられたUSBポート(ここではUSBポート291)に対応付けられたランプを点滅させるコマンドである。以下、このコマンドを、区別表示コマンドとも呼ぶ。
【0083】
次のステップS440では、ランプ表示制御部238は、区別表示コマンドに従って、第1装置特定情報DEV1に対応付けられた第1USBポート291に対応付けられた第1ランプ281を点滅させる。他のランプ282〜294に関しては、ランプ表示制御部238は、消灯を維持する。この結果、ユーザは、点滅する第1ランプ281を観察することによって、取り外すべきUSBデバイスが第1USBポート291に装着された第1USBメモリ301であることを、容易に確認することができる。その結果、ユーザが誤って別のUSBデバイスを取り外す可能性を低減できる。
【0084】
以上のように、本実施例では、図4に示すように、関係表示制御部134は、USBポート(USBポートの識別子)とUSBデバイス(デバイスの種類)とを含む複数の項目の対応関係をディスプレイ160に表示させる。その結果、ユーザは、USBポートによって、容易に、複数のUSBデバイスのうちの任意の1つのUSBデバイスを、他のUSBデバイスと区別することができる。また、表示される対応関係は、記憶領域の識別子(ドライブレター)を含む。この結果、ユーザは、記憶領域の識別子を手がかりに、容易に、特定のUSBデバイスを他のUSBデバイスと区別することができる。
【0085】
また、図7に示すように、ランプ表示制御部238は、通信装置100からの区別表示コマンドに応じて、特定のUSBデバイスが接続されたUSBポートを他のUSBポートと区別して示す表示をポート区別表示部280に行わせる(S440)。その結果、ユーザは、特定のUSBデバイスがどのUSBポートに接続されているのかを、容易に確認することができる。
【0086】
ここで、表示コマンド送信部135は、ユーザによる選択結果を反映する装置特定情報(例えば、装置特定情報DEV1)を使用して、ユーザによって選択されたUSBデバイスが接続(装着)されたポートを示す表示を行う区別表示コマンドを、ランプ表示制御部238に送信する(S430)。従って、ポート区別表示部280は、ユーザによって選択されたUSBデバイスが装着されたポートを示す表示を行う(S440)。この結果、ユーザは、容易に、所望のUSBデバイスを他のUSBデバイスと区別することができる。
【0087】
また、図4に示すように、管理画面160dは、USBデバイスを選択するボタン(例えば、ポート表示ボタンBi1)と、ドライブレターと、を対応付けて表示する。従って、ユーザは、特定のドライブレターに対応付けられたUSBデバイスを、容易に選択することができる。
【0088】
なお、本実施例では、図4に示す管理画面160d(デバイス領域160d3)の表示と、図7に示すポート区別表示部280による表示との両方が、対応関係(USBデバイスと、そのUSBデバイスが接続されているポートとの対応関係)の報知に該当する。このように、本実施例では、通信装置100の報知制御部139は、対応関係の報知を、2種類の形態で進行する。
【0089】
B.第2実施例:
図8は、第2実施例のシステム900aの動作を示すブロック図である。このシステム900aのハードウェア構成と、図2に示すシステム900のハードウェア構成との間の差違は、このシステム900aのデバイスサーバ200aではポート区別表示部280が省略されている点だけである。また、このシステム900aでは、図2のシステム900とは異なり、デバイスサーバ200のランプ表示制御部238と、通信装置100の表示コマンド送信部135とが、省略されている。この代わりに、通信装置100のCPU130は、位置画像制御部137の機能を実現する。関係表示制御部134とユーザ選択部136と位置画像制御部137との全体は、報知制御部139aとして動作する。なお、図8のブロック図では、図3のブロック図と同様に、メモリ140、240と不揮発性メモリ150、250との図示が省略されている。
【0090】
第2実施例のシステム900aは、第1実施例における図3〜図6の処理と同じ処理を行う。また、第2実施例のシステム900aは、第1実施例の図7の処理の代わりに、図8の処理を行う。図8において、矢印で表された処理フローは、図4のポート表示ボタンBi1が操作された場合の処理の一例を示している。
【0091】
ステップS400、S410は、図7のステップS400、S410と、それぞれ同じである。これらのステップS400、S410によって、ユーザ選択部136は、ポート表示ボタンBi1が操作されたことを検知する。
【0092】
続くステップS420aでは、ユーザ選択部136は、ポート表示ボタンBi1に対応付けられた第1USBポート291(第1USBメモリ301)を特定する第1装置特定情報DEV1を位置画像制御部137に供給する。次のステップS430aでは、位置画像制御部137は、デバイスサーバ200のUSBポートの物理的な位置関係を表す画像をディスプレイ160に表示させる。
【0093】
図9は、ディスプレイ160に表示される管理画面160daを示す説明図である。図4に示す管理画面160daとの差違は、サーバ情報領域160d2aに位置画像LIが追加されている点だけである。位置画像制御部137は、関係表示制御部134によってディスプレイ160に表示された管理画面160d(図3、図4)のサーバ情報領域160d2に、位置画像LIを追加する。この代わりに、位置画像制御部137が、関係表示制御部134と同様に、管理画面160daの全体をディスプレイ160に表示させてもよい。
【0094】
位置画像LIは、4つのUSBポート291〜294(図1)の物理的な位置関係を表す4つのランプ画像M1〜M4を表している。これらのランプ画像M1〜M4の物理的な位置関係は、USBポート291〜294の物理的な位置関係と、同じである。具体的には、ランプ画像M1〜M4は、USBポート291〜294と同様に、一列に並んでいる。このように位置関係が同じなので、ユーザは、4つのランプ画像M1〜M4が、4つのUSBポート291〜294に、それぞれ対応付けられていることを、容易に認識できる。例えば、最も左の第1ランプ画像M1は、最も左に配置された第1USBポート291に対応する。なお、図9の位置画像LIは、各ランプ画像M1〜M4の近傍にポート番号を表す数字を表示している。ただし、ポート番号の表示を省略してもよい。
【0095】
さらに、位置画像制御部137は、装置特定情報に対応付けられたUSBポートに対応付けられたランプ画像を、他のランプ画像とは異なる態様で表示する。図9の実施例では、位置画像制御部137は、第1装置特定情報DEV1に対応付けられた第1ランプ画像M1を、点滅させる。他のランプ画像M2〜M4に関しては、位置画像制御部137は、点灯画像、あるいは、消灯画像を表示する。位置画像制御部137は、USBデバイスが装着されたUSBポートのランプ画像を点灯画像で表し、USBデバイスが装着されていないUSBポートのランプ画像を消灯画像で表す。
【0096】
以上のような位置画像LIを観察したユーザは、選択したUSBデバイス(第1USBメモリ301)が、点滅するランプ画像(第1ランプ画像M1)によって特定されるUSBポート(第1USBポート291)に装着(接続)されていることを、容易に確認することができる。
【0097】
なお、本実施例では、デバイス領域160d3の表示と、位置画像LIの表示との両方が、対応関係(USBデバイスと、そのUSBデバイスが接続されているポートとの対応関係)の報知に該当する(図9)。このように、本実施例では、通信装置100の報知制御部139a(図8)は、対応関係の報知を、2種類の形態で進行する。
【0098】
C.第3実施例:
図10は、システム900(図2)の別の動作例を示すブロック図である。図10のブロック図の構成は、図5のブロック図の構成と同じである。矢印で表された処理フローは、図5の処理にステップS250、S260、S270を追加したものである。
【0099】
図5で説明したように、ステップS200〜S240の処理によって、通信装置100は、ユーザによって選択された第3USBメモリ303の使用を開始する。この開始に応じて、次のステップS250では、表示コマンド送信部135は、仮想インタフェース形成部132から、使用を開始したUSBデバイスを特定する装置特定情報(第3装置特定情報DEV3)を取得する。次のステップS260では、表示コマンド送信部135は、取得した装置特定情報(第3装置特定情報DEV3)を含む区別表示コマンドを、ランプ表示制御部238に送信する。このステップ260の処理は、図7のステップS430の処理と同様である。次のステップS270では、ランプ表示制御部238が、区別表示コマンドに従って、第3装置特定情報DEV3に対応付けられた第3USBポート293に対応付けられた第3ランプ283を点滅させる。このステップS270の処理は、図7のステップS440の処理と同様である(ランプの点滅は、対応関係(USBデバイスと、そのUSBデバイスが接続されているポートとの対応関係)の報知に該当する)。
【0100】
以上のように、第3実施例の処理では、表示コマンド送信部135は、通信装置100による使用のために選択されたUSBデバイスを特定する区別表示コマンドを、ランプ表示制御部238に送信する。その結果、ユーザは、使用のために選択されたUSBデバイスがどのUSBポートに接続されているのかを、容易に確認することができる。例えば、ユーザは、使用が開始されたUSBデバイスが所望のUSBデバイスであるか否かを、容易に確認することができる。なお、表示コマンド送信部135は、仮想インタフェース形成部132の代わりに操作部162から、使用のために選択されたUSBデバイスを特定する装置特定情報を取得してもよい。また、図10の処理は、図8、図9に示す第2実施例のシステム900aに適用可能である。
【0101】
なお、操作部162は、ステップS210で、開始ボタンが操作されたこと(使用のためにUSBデバイスがユーザによって選択されたこと)を、仮想インタフェース形成部132に加えて、表示コマンド送信部135に通知してもよい。そして、表示コマンド送信部135は、USBデバイスの使用が開始されたか否かに拘わらずに、ステップS260を、この通知に応じて実行してもよい。また、表示コマンド送信部135は、通信装置100によるUSBデバイスの使用開始に応じて、ステップS260を実行してもよい。
【0102】
D.第4実施例:
図11は、ディスプレイ160(図2)に表示される管理画面の別の実施例を示す説明図である。図11の管理画面160dbと図4の管理画面160dとの間の差違は、この管理画面160dbでは、デバイス領域160d3bによって表される対応関係が、さらに、「装着(接続)からの経過時間(第6列C6)」と、「使用開始からの経過時間(第7列C7)」とを含んでいる点だけである。「装着(接続)からの経過時間(第6列C6)」は、USBデバイスをUSBポートに装着(接続)してからの経過時間を表している。「使用開始からの経過時間(第7列C7)」は、通信装置100がUSBデバイスの使用を開始してからの経過時間を表している。図11の実施例では、いずれの経過時間も「時(h)、分(m)、秒(s)」で表されている。
【0103】
関係表示制御部134(図2、図8)は、図4の管理画面160dの代わりに、図11の管理画面160dbをディスプレイ160に表示する。関係表示制御部134は、それらの経過時間を、デバイスサーバ200の対応データ送信部233から、装着デバイス情報RIの一部として、取得する。デバイスサーバ200の制御部220は、図示しないタイマを有しており、対応データ送信部233は、そのタイマを使用して各経過時間を計測する。
【0104】
このように、管理画面160dbが表す対応関係が、「装着からの経過時間(第6列C6)」を含むので、ユーザは、各USBデバイスを装着したタイミングを確認することができる。その結果、ユーザは、USBデバイスの装着タイミングを手がかりに、特定のUSBデバイスを、他のUSBデバイスと区別することができる。例えば、ユーザは、USBデバイスを使用するためにUSBデバイスをデバイスサーバ200のUSBポートに装着する。その直後に表示される管理画面160dbでは、ユーザが装着したUSBデバイスの「装着からの経過時間」が最も短い。例えば、図11の表示例では、第2と第3のUSBメモリ302、303が使用されていない。第6列C6を見ると、第3USBメモリ303の経過時間は、第2USBメモリ302の経過時間よりも短い。従って、ユーザは、デバイスサーバ200に装着したUSBデバイスが、第3ポート293に装着されていることを、容易に確認することができる。そして、ユーザは、第3ポート293に対応付けられた開始ボタンBc3を操作することによって、所望のUSBデバイスの使用を開始することができる。
【0105】
また、本実施例では、管理画面160dbが表す対応関係が、「使用開始からの経過時間(第7列C7)」を含むので、ユーザは、各USBデバイスの使用を開始したタイミングを確認することができる。その結果、ユーザは、使用開始からのタイミングを手がかりに、特定のUSBデバイスを、他のUSBデバイスと区別することができる。例えば、ユーザは、長時間に亘って使用してきたUSBデバイスの使用を終了する場合がある。この場合には、ユーザは、第7列C7の経過時間の長い対応関係を探せばよい。そして、ユーザは、見つけた対応関係の終了ボタン(例えば、終了ボタンBd1)を操作することによって、適切なUSBデバイスを選択することができる。
【0106】
E.第5実施例:
図12は、第5実施例のシステム900bの構成を示すブロック図である。ハードウェア構成は、図2のシステム900のハードウェア構成と同じである。ただし、本実施例では、通信装置100のCPU130が実行する処理の内容と、デバイスサーバ200のCPU230が実行する処理の内容とが、第1実施例(例えば、図2)と異なっている。本実施例では、デバイスサーバ200は、管理画面(例えば、図4の管理画面160d)を表すウェブページを提供するウェブサーバとして動作する。一方、通信装置100は、ウェブページを表示するブラウザとして動作する。具体的には、デバイスサーバ200のCPU230は、第1実施例の対応データ送信部233(図2)の代わりに、ウェブサーバ237bの機能を実現する。ウェブサーバ237bは、対応データ送信部233bと、ユーザ選択情報取得部234bと、を含んでいる。なお、ウェブサーバ237bは、対応関係出力部239bとして動作する。通信装置100のCPU130は、第1実施例(図2)の関係表示制御部134と表示コマンド送信部135とユーザ選択部136との代わりに、汎用のウェブブラウザ138の機能を実現する。
【0107】
図13は、システム900bの動作を示すブロック図である。図13のブロック図では、通信装置100およびデバイスサーバ200の構成要素のうちの、メモリ140、240と不揮発性メモリ150、250との図示が省略されている。図13に示された矢印は、デバイスサーバ200のUSBポートにUSBデバイスが装着(接続)された場合の処理のフローの一例を示している。
【0108】
ステップS500、S510は、図3のステップS100、S110と、それぞれ同じである。これらのステップS500、S510によって、対応データ送信部233bは、装着デバイス情報RIを取得する。
【0109】
続くステップS515では、対応データ送信部233bは、インタフェース中継部232から、割り当て済みのドライブレターDLを取得する。取得されるドライブレターDLは、図3のステップS130で取得されるドライブレターDLと同じである。インタフェース中継部232は、通信装置100の仮想インタフェース形成部132からドライブレターDLを取得する。仮想インタフェース形成部132は、ファイルシステム制御部133からドライブレターDLを取得する。なお、対応データ送信部233bは、インタフェース中継部232を介さずに、直接に、通信装置100からドライブレターDLを取得してもよい。例えば、対応データ送信部233bは、仮想インタフェース形成部132あるいはファイルシステム制御部133から、ドライブレターDLを取得してよい。
【0110】
次のステップS520では、通信装置100のウェブブラウザ138は、デバイスサーバ200に対して、ウェブページを表すウェブページデータを要求する。ウェブブラウザ138は、ユーザの指示に応じて、データを要求する。対応データ送信部233bは、要求に応じて、管理画面160d(図4)を表すウェブページデータを、ウェブブラウザ138に送信する。なお、ウェブページデータは、例えば、HTML(HyperText Markup Language)で記述されたHTMLデータと、そのHTMLデータにリンクされた画像データとを含んでいる。
【0111】
次のステップS540では、ウェブブラウザ138は、受信したウェブページデータに基づいて、管理画面160d(図4)をディスプレイ160に表示させる。
【0112】
図4に示すように、管理画面160dは、開始ボタン(例えば、開始ボタンBc3)と終了ボタン(例えば、終了ボタンBd1)とを含み得る。ユーザが、これらのボタンを操作した場合には、システム900b(図12)は、第1実施例の図5、図6の処理と同様に、処理を行う。
【0113】
具体的には、ユーザは、操作部162を操作することによって、管理画面160dに表示されたボタンを操作することができる。ウェブブラウザ138は、ユーザによってボタンが操作されたことを検知する。続けて、ウェブブラウザ138は、どのボタンが操作されたかを、ユーザ選択情報取得部234bに通知する。ユーザ選択情報取得部234bは、対応データ送信部233bと協働して動作しているので、操作されたボタンに基づいて、対応するポート番号(USBデバイス)と、実行すべき処理とを特定することができる。ユーザ選択情報取得部234bは、操作されたボタンに応じて、コマンドをインタフェース中継部232に供給する。例えば、開始ボタンBc3が操作された場合には、ユーザ選択情報取得部234bは、第3USBポート293に装着された第3USBメモリ303の使用を開始するコマンドをインタフェース中継部232に供給する。また、終了ボタンBd1が操作された場合には、ユーザ選択情報取得部234bは、第1USBポート291に装着された第1USBメモリ301の使用を終了するコマンドをインタフェース中継部232に供給する。インタフェース中継部232は、通信装置100の仮想インタフェース形成部132と通信することによって、受信したコマンドに応じた処理を行う(図5のステップS220、S230、図6のステップS330、S340と同様)。これにより、システム900bは、図5の処理や図6の処理と同様に、USBデバイスの使用の開始と、USBデバイスの使用の終了とを行う。
【0114】
また、図4に示すように、管理画面160dは、ポート表示ボタンBi1〜Bi4を有している。次に、ユーザが、これらのボタンを操作した場合の処理について、説明を行う。
【0115】
図14は、システム900bの動作を示すブロック図である。図14のブロック図の構成は、図13のブロック図の構成と同じである。ただし、矢印で表された処理フローは、図4のポート表示ボタンBi1が操作された場合の処理の一例を示している。
【0116】
最初のステップS600では、ユーザは、操作部162を操作することによって、ポート表示ボタンBi1(図4)を操作する。次のステップS610では、ウェブブラウザ138は、ポート表示ボタンBi1が操作されたことを検知する。次のステップS620では、ウェブブラウザ138は、どのボタンが操作されたのかを、ユーザ選択情報取得部234bに通知する(ここでは、ポート表示ボタンBi1)。この通知は、通信装置100からの表示の要求に対応する。次のステップS630では、ユーザ選択情報取得部234bは、操作されたボタンに対応付けられた装置特定情報(ここでは、第1装置特定情報DEV1)を、ランプ表示制御部238に供給する。次のステップS640では、ランプ表示制御部238が、受信した第1装置特定情報DEV1に対応付けられた第1USBポート291に対応付けられた第1ランプ281を点滅させる。ステップS640の処理は、図7のステップS440の処理と、同様である。
【0117】
以上のように、第5実施例では、第1実施例と同様に、通信装置100は、ディスプレイ160に、管理画面160dを表示する(図13)。その結果、第5実施例のシステム900bは、第1実施例のシステム900の種々の利点と同じ利点を有する。例えば、第1実施例と同様に、ユーザは、USBポートによって、容易に、複数のUSBデバイスのうちの任意の1つのUSBデバイスを、他のUSBデバイスと区別することができる。また、ユーザは、記憶領域の識別子(例えば、ドライブレター)を手がかりに、容易に、特定のUSBデバイスを他のUSBデバイスと区別することができる。
【0118】
また、図14に示すように、ランプ表示制御部238は、ユーザ選択情報取得部234bからの装置特定情報に応じて、特定のUSBポートを他のUSBポートと区別して示す表示をポート区別表示部280に行わせる。その結果、ユーザは、特定のUSBデバイスがどのUSBポートに接続されているのかを、容易に確認することができる。
【0119】
ここで、ユーザ選択情報取得部234bは、ユーザによる選択結果を反映する装置特定情報(例えば、第1装置特定情報DEV1)をランプ表示制御部238に供給する(S630)。ランプ表示制御部238は、ユーザによって選択されたUSBデバイスが装着されたポートを示す表示を行う(S640)。この結果、ユーザは、容易に、所望のUSBデバイスを他のUSBデバイスと区別することができる。
【0120】
また、図4に示すように、管理画面160dは、USBデバイスを選択するボタン(例えば、ポート表示ボタンBi1)と、ドライブレターと、を対応付けて表示する。従って、ユーザは、特定のドライブレターに対応付けられたUSBデバイスを、容易に選択することができる。
【0121】
また、第5実施例では、デバイスサーバ200のウェブサーバ237bが、図2の専用の処理部(関係表示制御部134と表示コマンド送信部135とユーザ選択部136)の処理に対応する処理を実行する。従って、通信装置100は、専用の処理部を持つ必要がなく、汎用のウェブブラウザ138を使用して種々の処理を進行させることができる。これは、後述する第6実施例及び第7実施例についても、同様である。
【0122】
なお、本実施例では、管理画面160d(図4のデバイス領域160d3)の表示と、図14に示すポート区別表示部280による表示との両方が、対応関係(USBデバイスと、そのUSBデバイスが接続されているポートとの対応関係)の報知に該当する。このように、本実施例では、デバイスサーバ200の対応関係出力部239bは、対応関係の報知を、2種類の形態で進行する。
【0123】
F.第6実施例:
図15は、第6実施例のシステム900cの動作を示すブロック図である。このシステム900cのハードウェア構成と、図12のシステム900bのハードウェア構成との間の差違は、このシステム900cのデバイスサーバ200cではポート区別表示部280が省略されている点だけである。また、このシステム900cでは、図12のシステム900bとは異なり、ウェブサーバ237cは、対応データ送信部233bとユーザ選択情報取得部234bとに加えて、位置情報送信部235cを有している。なお、ウェブサーバ237cは、対応関係出力部239cとして動作する。また、図15のブロック図では、図13のブロック図と同様に、メモリ140、240と不揮発性メモリ150、250との図示が省略されている。
【0124】
第6実施例のシステム900cは、第5実施例におけるシステム900bと同様に、種々の処理を行う(図14の処理を除く)。また、第6実施例のシステム900cは、第5実施例の図14の処理の代わりに、図15の処理を行う。図15において、矢印で表された処理フローは、図4のポート表示ボタンBi1が操作された場合の処理の一例を示している。
【0125】
ステップS700、S710、S720は、図14のステップS600、S610、S620と、それぞれ同じである。これらのステップS700、S710、S720によって、ユーザ選択情報取得部234bは、ユーザがどのボタンを操作したのかを特定する(ここでは、ポート表示ボタンBi1)。
【0126】
続くステップS730では、ユーザ選択情報取得部234bは、操作されたポート表示ボタンBi1に対応付けられた第1装置特定情報DEV1を、位置情報送信部235cに供給する。次のステップS740では、位置情報送信部235cは、デバイスサーバ200のUSBポートの物理的な位置関係を表す画像を表すウェブページデータを、ウェブブラウザ138に送信する。このウェブページデータは、例えば、位置画像を表す画像データを含んでいる。次のステップS750では、ウェブブラウザ138は、受信したウェブページデータによって表される画像を、ディスプレイ160に表示させる。本実施例では、ウェブブラウザ138は、ディスプレイ160に、図9の管理画面160daを表示させる。図9で説明したように、サーバ情報領域160d2aは、位置画像LIを表示している。そして、位置画像LIの中では、ステップS730で供給された装置特定情報(ユーザの選択結果を反映する装置特定情報)に対応付けられたランプ画像(ここでは、第1ランプ画像M1)が、点滅する。ステップS740では、位置情報送信部235cは、ステップS730で受信した装置特定情報に対応付けられたランプ画像(ここでは、第1ランプ画像M1)を点滅させるウェブページデータ(例えば、アニメーション画像データを含む)を、ウェブブラウザ138に送信する。
【0127】
以上のように、本実施例では、通信装置100は、図9に示す管理画面160daをディスプレイ160に表示するので、ユーザは、選択したUSBデバイスが、どのUSBポートに装着(接続)されているのかを、容易に確認することができる。
【0128】
なお、本実施例では、デバイス領域160d3の表示と、位置画像LIの表示との両方が、対応関係(USBデバイスと、そのUSBデバイスが接続されているポートとの対応関係)の報知に該当する(図9)。このように、本実施例では、デバイスサーバ200の対応関係出力部239c(図15)は、対応関係の報知を、2種類の形態で進行する。
【0129】
G.第7実施例:
図16は、第7実施例のシステム900dの構成を示すブロック図である。ハードウェア構成は、図12のシステム900bのハードウェア構成と同じである。このシステム900dは、第5実施例のシステム900b(図12)と同様に、種々の処理を行う。また、本実施例では、CPU230のよって実現される機能に、開始情報取得部236dが追加されている。開始情報取得部236dは、図10に示す実施例と同様に、通信装置100による使用のために選択されたUSBデバイスが装着(接続)されたUSBポートに対応付けられたランプを点滅させる処理を行う。図16において、矢印で表された処理フローは、通信装置100が、第3USBポート293に装着された第3USBメモリ303の使用を開始する場合の処理の一例を示している。なお、ウェブサーバ237bと開始情報取得部236dとの全体は、対応関係出力部239dとして動作する。
【0130】
ステップS800、S810、S820は、図10のステップS220、S230、S240と、それぞれ同じである。これらのステップによって、通信装置100は、第3USBポート293に装着された第3USBメモリ303の使用を開始する。これらの処理は、ユーザが、図4の管理画面160dの開始ボタンBc3を操作することに応じて、実行されてよい。このように、インタフェース中継部232は、通信装置100によって要求されたUSBデバイスを、通信装置100に使用させる。
【0131】
続くステップS830では、開始情報取得部236dが、インタフェース中継部232から、使用の開始が通信装置100によって要求されたUSBデバイスを特定する装置特定情報(ここでは、第3装置特定情報DEV3)を取得する。
【0132】
次のステップS840では、開始情報取得部236dは、取得した装置特定情報をランプ表示制御部238に供給する。次のステップS850では、ランプ表示制御部238は、受信した第3装置特定情報DEV3に対応付けられた第3USBポート293に対応付けられた第3ランプ283を点滅させる。このステップS850の処理は、図10のステップS270の処理と同様である。
【0133】
以上のように、第7実施例の処理では、開始情報取得部236dは、通信装置100によるUSBデバイスの使用の開始の要求に応じて、そのUSBデバイスが装着(接続)されたUSBポートに対応付けられたランプを点滅させる処理を行う。その結果、ユーザは、使用が開始されたUSBデバイスがどのUSBポートに接続されているのかを、容易に確認することができる。なお、図16の開始情報取得部236dを、図12〜図14の実施例や、図15の実施例に適用してよい。
【0134】
なお、開始情報取得部236dは、ステップS830、S840を、通信装置100によるUSBデバイスの使用の開始に応じて実行してよい。また、開始情報取得部236dは、ステップS830、S840を、USBデバイスの使用が開始されたか否かに拘わらずに、USBデバイスの使用の開始が通信装置100によって要求されたことに応じて実行してもよい。
【0135】
なお、本実施例では、ポート区別表示部280による表示が、対応関係(USBデバイスと、そのUSBデバイスが接続されているポートとの対応関係)の報知に該当する。
【0136】
H.第8実施例:
図17は、ディスプレイ160(図2)に表示される管理画面の別の実施例を示す説明図である。図17の管理画面160dcと図4の管理画面160dとの間の差異は、この管理画面160dcのデバイス領域160d3cでは、ポート番号(第1列C1)が省略されている点だけである。管理画面160dcの他の構成は、図4の管理画面160dの構成と同じである。この管理画面160dcのデバイス領域160d3cは、図4の管理画面160dのデバイス領域160d3の代わりに、利用され得る。例えば、このデバイス領域160d3cを、図7、図9、図14の各実施例に適用してよい。
【0137】
このように、管理画面160dcによって表される対応関係は、ポート番号を含まない対応関係であってよい。この場合も、1つの対応関係は、1つのデバイスを表している。そして、ユーザは、管理画面160dcに表示された項目(例えば、ドライブレターや使用ステータス等)を参照して、1つの対応関係(デバイス)を選択することができる。すなわち、ユーザは、所望の情報(例えば、ドライブレターや使用ステータス等)に対応付けられたポート表示ボタンを操作することができる(例えば、ユーザは、ドライブレター「D」に対応付けられた第1ポート表示ボタンBi1を操作してよい)。この操作に応じて、図7、図14の各実施例と同様に、ランプ表示制御部238は、ユーザによって選択された情報(USBデバイスに対応付けられた情報。例えば、ドライブレターや使用ステータス等)に対応付けられたランプを点滅させてよい。また、図8、図9、図15の各実施例と同様に、位置画像制御部137、および、位置情報送信部235cは、ユーザによって選択された情報に対応付けられたUSBポートを他のUSBポートと区別して表示する位置画像LIをディスプレイ160に表示してもよい。
【0138】
H.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0139】
変形例1:
図11に示す管理画面160dbを、図12〜図16の実施例に適用してもよい。この場合には、デバイスサーバ200、200cの制御部220にタイマ(図示せず)を設けてよい。対応データ送信部233bは、そのタイマを使用して、各経過時間を計測してよい。
【0140】
変形例2:
上記各実施例において、システムの構成は、上述した構成に限らず、他の種々の構成を採用可能である。例えば、デバイスインタフェース(電子装置(周辺装置)との接続のためのインタフェース)は、USBインタフェースに限らず、複数のポートの使用を提供する機能を有する他の任意のインタフェースであってよい。例えば、デバイスインタフェースは、IEEE1394に適合するインタフェースであってよい。いずれの場合も、関係表示制御部134(例えば、図3)、および、対応データ送信部233b(例えば、図13)は、デバイスインタフェース(例えば、USBホストコントローラ290)によって電子装置から取得され得る種々の情報に基づいて、電子装置(周辺装置)の存在と、電子装置の種類とを特定してよい。また、デバイスインタフェースを仮想化する方法は、デバイスインタフェースに準拠したデータ通信をネットワークの通信パケットでカプセル化する方法に限らず、他の任意の方法であってよい。
【0141】
通信装置100は、パーソナルコンピュータに限らず、ネットワークを介してデバイスサーバ200を使用する任意の装置であってよい。例えば、通信装置100は、携帯情報端末(Personal Digital Assistant)、携帯電話、あるいは、タブレットコンピュータであってよい。
【0142】
報知部(ユーザに情報を報知する報知部)は、画像を表示するディスプレイ160(図2)、および、1つのポートを他のポートと区別して示すポート区別表示部280に限らず、ユーザに情報を報知する他の種類の装置であってよい。例えば、報知部は、音あるいは音声によって情報をユーザに報知するサウンド装置であってよい。
【0143】
ポート区別表示部280(図1、図2)による、1つのポートを他のポートと区別して示す表示(以下「区別表示」とも呼ぶ)は、1つのランプの点滅に限らず、他の種々の表示であってよい。例えば、区別表示は、1つのランプを点灯させて他の全てのランプを消灯することであってよい。また、区別表示は、1つのランプを、所定の色で点灯させることであってよい。また、ポート区別表示部280は、1つのポートに1つのランプを対応付ける表示装置に限らず、1つのポートを他のポートと区別して示す表示を行うことが可能な任意の表示装置であってよい。例えば、ポート区別表示部は、図9の位置画像LIのような画像を表示するディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ)、あるいは、1つのポートのポート番号を表示する番号ディスプレイであってよい。
【0144】
デバイスサーバ200(図1)の複数のポートの物理的な配置(位置関係)は、一列配置に限らず、他の任意の配置であってよい。例えば、複数のポートの配置が、マトリクスであってよい。いずれの場合も、位置画像制御部137(図8)あるいは位置情報送信部235c(図15)は、複数のポートの物理的な位置関係(配置)を表す位置画像をディスプレイ160に表示させてよい。ここで、位置画像は、1つのポートを他のポートと区別して示すことが好ましい。このような位置画像による区別表示は、上述のポート区別表示部280による区別表示と同様に、種々の表示であってよい。なお、位置画像制御部137および位置情報送信部235cは、そのような位置画像をディスプレイ160に表示させるためのデータを、動的に生成してもよく、この代わりに、予め準備されたデータを使用してもよい。なお、位置画像をディスプレイ160に表示させるためのデータは、位置画像を表す画像データを含むデータに限らず、種々のデータであってよい。例えば、位置画像をディスプレイ160に表示させるプログラム(例えば、JavaScript(Javaは登録商標)等のスクリプト)を採用してもよい。
【0145】
変形例3:
デバイスサーバ200、200a、200cには、ハブ(1つのUSBポートを複数のUSBポートに分岐する装置)が接続されてもよい。この場合には、デバイスサーバ200、200a、200cとハブとの全体が、「サーバシステム」に対応する。また、ハブが、ポート区別表示部280(図2)を有していても良い。この場合には、ランプ表示制御部238は、ハブに対して、ポート区別表示部280を制御する指示を供給してよい。
【0146】
いずれの場合も、周辺装置(電子装置)が、ハブのポートに接続される場合には、ユーザに報知される対応関係が、ハブを表す情報と、周辺装置が接続されたポートを表す情報(例えば、ポートの識別子)と、を含むことが好ましい。ハブを表す情報は、周辺装置がハブに接続されていることをユーザに認識させる任意の情報であってよく、例えば、ハブが接続されたポート(デバイスサーバのポート)の識別子であってよい。
【0147】
なお、いずれの場合も、ポート区別表示部280は、アクセスランプとして動作してよい。
【0148】
変形例4:
上記各実施例において、ユーザに報知される対応関係は、図4、図7、図9、図10、図11、図14、図15、図16、図17に示される対応関係に限らず、ポート(例えば、ポートの識別子、あるいは、ポートの物理的な位置)と電子装置(例えば、電子装置の種類)とを含む任意の項目の対応関係であってよい。例えば、図4、図9、図11の実施例において、「USBポート番号」と「デバイス」とを除いた他の項目の少なくとも一部を省略してもよい。
【0149】
また、対応関係は、図4、図9、図11、図17に示す項目に限らず、他の種々の項目を含んでよい。例えば、対応関係は、電子装置をポートに接続したタイミングを表す情報(以下「接続タイミング情報」とも呼ぶ)を含んでよい。接続タイミング情報は、「装着(接続)からの経過時間(図11の第6列C6)」に限らず、他の種々の情報であってよい。例えば、接続タイミング情報は、デバイスサーバに電子装置を接続した順番を表してもよい。
【0150】
また、対応関係は、電子装置の使用が開始されたタイミングを表す情報(以下「使用タイミング情報」とも呼ぶ)を含んでよい。使用タイミング情報は、「使用開始からの経過時間(図11の第7列C7)」に限らず、他の種々の情報であってよい。例えば、使用タイミング情報は、通信装置100による使用開始の順番を表しても良い。なお、デバイスサーバ200の対応データ送信部233、233b(例えば、図2、図12)の代わりに、通信装置100の関係表示制御部134が、使用タイミング情報を生成してもよい。
【0151】
なお、複数の通信装置が、1つのデバイスサーバ200、200a、200cを使用してもよい。この場合には、通信装置毎に、ユーザに報知される対応関係(例えば、ディスプレイ160に表示される対応関係)が異なっていてもよい。例えば、或る通信装置は、その通信装置で使用されているドライブレターのみを報知し、他の通信装置で使用されているドライブレターを報知しなくてよい。また、1つの通信装置が、複数のデバイスサーバを使用してもよい。この場合には、管理画面160d、160da、160db、160dc(図4、図9、図11、図17)のサーバ名領域160d1は、使用可能な複数のデバイスサーバのリストを表示してよい。そして、関係表示制御部134(例えば図3)、および、対応データ送信部233b(例えば図13)は、リストの中からユーザによって選択された1つのデバイスサーバに関する対応関係を、ディスプレイ160に表示させてよい。
【0152】
また、対応関係は、ポート(例えば、ポートの識別子)を含まずに、電子装置(例えば、電子装置の種類)と他の任意の1以上の項目との対応関係であってもよい。例えば、対応関係は、電子装置(例えば、電子装置の種類)と、区別表示(例えば、図7、図8)の対象の電子装置を選択するための選択操作部(例えば、図4の第3列C3のポート表示ボタン)とを含んでよい。この場合には、ユーザは、選択操作部を操作することによって、容易に、選択された電子装置が接続されたポートを特定することができる。そして、ユーザは、表示されたポートによって、容易に、特定の電子装置を他の電子装置と区別することができる。
【0153】
なお、対応関係を報知部(例えば、図2のディスプレイ160)に報知させるためにデバイスサーバ(例えば、図13のデバイスサーバ200)によって通信装置(例えば、通信装置100)に送信されるデータ(以下「対応表示データ」とも呼ぶ)は、HTMLデータに限らず、種々のウェブページデータであってよい。例えば、対応表示データは、対応関係をディスプレイ160に表示させるプログラム(例えば、JavaScript(Javaは登録商標)等のスクリプト)であってよい。また、対応表示データは、ウェブページデータに限らず、報知部を制御する種々のデータであってよい。
【0154】
変形例5:
上記各実施例では、通信装置100およびデバイスサーバ200、200a、200cは、デバイスサーバに接続された1つの電子装置(周辺装置)を特定するために、装置特定情報(例えば、図5の第3装置特定情報DEV3)を使用している。この装置特定情報は、ポート番号に限らず、電子装置毎に異なる他の任意の情報であってよい。例えば、装置特定情報は、USBデバイスに割り当てられたアドレスであってもよい。こうすれば、デバイスサーバ200のUSBポートにハブが接続された場合に、通信装置100およびデバイスサーバ200、200a、200cは、ハブのUSBポートに接続されたUSBデバイスを適切に特定することができる。
【0155】
変形例6:
上述の実施例では、対応関係(周辺装置(電子装置)と、その周辺装置が接続されたポートとの対応関係)の報知の形態として、3種類の形態を説明した。第1の形態は、ポートを表す情報(例えば、ポートの識別子)を、周辺装置を表す情報(例えば、周辺装置の種類)と対応付けて表示する形態である(例えば、デバイス領域160d3、160d3b、160d3c(図4、図11、図17))。第2の形態は、装置特定情報に対応付けられたポートを、他のポートと区別して示す形態である(例えば、図7、図10、図14、図16のランプの点滅)。第3の形態は、装置特定情報に対応付けられたポートを、他のポートと区別して示す画像を表示する形態である(例えば、図9の位置画像LIの表示)。
【0156】
対応関係の報知の形態は、上述の形態に限らず、他の任意の形態であってよい。また、システムは、1種類の形態で対応関係を報知してもよく、2種類の形態で対応関係を報知してもよく、3種類以上の形態で対応関係を報知してもよい。例えば、システムは、上述の第1と第2と第3の形態のうちの、1つの形態のみで対応関係を報知してもよい。いずれの場合も、通信装置の報知部が対応関係を報知してもよく、デバイスサーバの報知部が対応関係を報知してもよい。例えば、図12のデバイスサーバ200が画像表示部を備え、対応データ送信部233bが、画像表示部に、管理画面(例えば、図4、図9、図11、図17の管理画面)を表示させてもよい(対応データ送信部233bは、管理画面を表すデータを、画像表示部に送信(出力)すればよい)。また、デバイスサーバの対応データ送信部233bの代わりに、通信装置(例えば、図2の関係表示制御部134)が、デバイスサーバの画像表示部に管理画面(例えば、図4、図9、図11、図17の管理画面)を表示させてもよい(通信装置は、管理画面を表すデータをデバイスサーバに送信してよい)。
【0157】
また、対応関係の報知を行う条件は、任意の条件であってよい。例えば、図7、図8、図14、図15の実施例のように、システムは、ユーザの要求に応じて対応関係を報知してよい。また、図10、図16の実施例のように、システムは、所定の条件が満たされたことに応じて、自動的に、対応関係を報知してもよい。また、上述の各実施例で説明された条件から任意に選択された条件を採用してよい。
【0158】
変形例7:
上記各実施例において、ユーザ選択部136(例えば、図2)、および、ユーザ選択情報取得部234b(例えば図14)は、ディスプレイ160に表示された1以上の対応関係(図4、図9、図11、図17)からの選択に限らず、周辺装置(電子装置)に対応付けられた任意の情報の選択を、ユーザに許容してよい。一般には、1つのポートを他のポートと区別して示す表示を行うためにユーザによって選択される情報(項目)は、周辺装置(電子装置)に対応付けられた任意の情報であってよい。例えば、選択され得る情報(項目)は、「ポート番号(図4:第1列C1)」と、「デバイスの種類(第2列C2)」と、「使用ステータス(第4列C4)」と、「ドライブレター(第5列C5)」と、「装着(接続)からの経過時間(図11:第6列C6)」と、「使用開始からの経過時間(第7列C7)」と、から任意に選択された項目であってよい。例えば、ユーザ選択部136およびユーザ選択情報取得部234bは、ユーザによるドライブレターの選択に応じて、装置特定情報を出力してもよい。
【0159】
変形例8:
上述した実施例の構成、あるいは、その構成の一部を、他の実施例と組み合わせても良い。例えば、図16の開始情報取得部236dを、図2のシステム900に適用してもよい。この場合、開始情報取得部236dは、図16の処理フローと同様に、ステップS830、S840を実行する。従って、通信装置100がデバイスサーバ200にコマンドを送信しなくても、デバイスサーバ200のポート区別表示部280は、自動的に、使用の開始が要求されたUSBデバイスが装着されたUSBポートを示す表示を行うことができる。
【0160】
変形例9:
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部あるいは全部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図2の対応データ送信部233の機能を、論理回路を有する専用のハードウェア回路によって実現してもよい。
【0161】
また、本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
【符号の説明】
【0162】
100...通信装置
110...ネットワークインタフェース
120...制御部
130...CPU
132...仮想インタフェース形成部
133...ファイルシステム制御部
134...関係表示制御部
135...表示コマンド送信部
136...ユーザ選択部
137...位置画像制御部
138...ウェブブラウザ
139、139a...報知制御部
140...メモリ
150...不揮発性メモリ
160...ディスプレイ
160d、160da、160db...管理画面
162...操作部
200、200a、200c...デバイスサーバ
210...ネットワークインタフェース
220...制御部
230...CPU
232...インタフェース中継部
233、233b...対応データ送信部
234b...ユーザ選択情報取得部
235c...位置情報送信部
236d...開始情報取得部
237b、237c...ウェブサーバ
238...ランプ表示制御部
239b、239c、239d...対応関係出力部
240...メモリ
250...不揮発性メモリ
280...ポート区別表示部
281〜284...ランプ
290...ホストコントローラ
291〜294...USBポート
800...ネットワーク
810...中継装置
900、900a、900b、900c、900d...システム
301〜303...USBメモリ
132i...仮想USBインタフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置であって、
ネットワークとの接続のためのネットワークインタフェースと、
電子装置との接続のための複数のポートの使用を提供する機能を有するデバイスインタフェースを有するサーバシステムと前記ネットワークを介して通信することによって、前記サーバシステムの前記デバイスインタフェースに対応する仮想デバイスインタフェースを形成する仮想インタフェース制御部と、
前記デバイスインタフェースの前記ポートに接続された電子装置と、前記電子装置が接続されている前記ポートと、を含む複数の項目の対応関係を、ユーザに情報を報知する報知部に報知させる報知制御部と、
を備える、通信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の通信装置であって、
前記サーバシステムは、前記報知部として動作可能な表示部であって、前記複数のポートの中から選択された1つのポートを他のポートと区別して示す表示を行うポート区別表示部を有し、
前記報知制御部は、
前記サーバシステムに接続された1以上の電子装置のうちの1つの電子装置を特定する情報である装置特定情報を取得し、前記装置特定情報によって特定される電子装置が接続されたポートを他のポートと区別して示す表示を前記ポート区別表示部によって行うコマンドを前記サーバシステムに送信する表示コマンド送信部を含む、
通信装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の通信装置であって、さらに、
前記報知部として動作可能な表示部であって、画像を表示する画像表示部を含み、
前記報知制御部は、さらに、
前記画像表示部に、前記複数のポートの物理的な位置関係を表す画像である位置画像を表示させる位置画像制御部を含み、
前記位置画像制御部は、前記サーバシステムに接続された1以上の電子装置のうちの1つの電子装置を特定する情報である装置特定情報を取得し、前記装置特定情報によって特定される電子装置が接続されたポートを他のポートと区別して示す位置画像を、前記画像表示部に表示させる、
通信装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の通信装置であって、
前記報知制御部は、前記サーバシステムに接続された1以上の電子装置のうちの1つの電子装置に対応付けられた情報をユーザに選択させるユーザ選択部を含み、
前記装置特定情報は、ユーザによって選択された前記情報に対応付けられた電子装置を特定する情報を含む、
通信装置。
【請求項5】
請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の通信装置であって、
前記装置特定情報は、前記サーバシステムに接続された1以上の電子装置のうちの前記通信装置による使用のために選択された電子装置を特定する情報を含む、
通信装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の通信装置であって、
前記報知制御部は、前記電子装置を前記ポートに接続したタイミングを表す情報を前記対応関係の複数の項目の1つとして含む前記対応関係を、前記報知部に報知させる、
通信装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の通信装置であって、
前記報知制御部は、前記電子装置の使用が開始されたタイミングを表す情報を前記対応関係の複数の項目の1つとして含む前記対応関係を、前記報知部に報知させる、
通信装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の通信装置であって、
前記報知制御部は、前記電子装置がデータを格納するための記憶領域を提供する記憶装置である場合に、前記通信装置上において前記記憶領域を識別するために使用される前記記憶領域の識別子を前記対応関係の複数の項目の1つとして含む前記対応関係を、前記報知部に報知させる、
通信装置。
【請求項9】
ネットワークとの接続のためのネットワークインタフェースを有するコンピュータに、
電子装置との接続のための複数のポートの使用を提供する機能を有するデバイスインタフェースを有するサーバシステムと前記ネットワークを介して通信することによって、前記デバイスインタフェースの前記ポートに接続された電子装置と、前記電子装置が接続されている前記ポートと、を含む複数の項目の対応関係をユーザに情報を報知する報知部に報知させる機能を実現させる、プログラム。
【請求項10】
通信装置にネットワークを介して電子装置を使用させるサーバシステムであって、
ネットワークとの接続のためのネットワークインタフェースと、
電子装置との接続のための複数のポートの使用を提供する機能を有するデバイスインタフェースと、
前記サーバシステムの前記デバイスインタフェースに対応する仮想デバイスインタフェースを前記通信装置に形成させるために、前記ネットワークインタフェースを介して前記通信装置と前記デバイスインタフェースとの間のデータ通信を中継するデバイスインタフェース中継部と、
前記デバイスインタフェースの前記ポートに接続された電子装置と、前記電子装置が接続されている前記ポートと、を含む複数の項目の対応関係をユーザに情報を報知する報知部に報知させるためのデータを出力する対応関係出力部と、
を備える、サーバシステム。
【請求項11】
ネットワークとの接続のためのネットワークインタフェースと、電子装置との接続のための複数のポートの使用を提供する機能を有するデバイスインタフェースと、を有するコンピュータに、
前記デバイスインタフェースの前記ポートに接続された電子装置と、前記電子装置が接続されている前記ポートと、を含む複数の項目の対応関係をユーザに情報を報知する報知部に報知させるためのデータを、出力する機能を実現させる、プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2012−73743(P2012−73743A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−217031(P2010−217031)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(390040187)株式会社バッファロー (378)
【Fターム(参考)】