説明

通信装置とこれを用いた電子機器

【課題】第1ユニットと第2ユニットとを電気的に接続する信号線の本数を低減することにより、製造効率の優れた通信装置を実現することを目的とする。
【解決手段】本発明の通信装置は、第1回路8と第2回路9のグランドを共通化すると共に、IF信号と制御信号とを多重化して伝送できるため、第1ユニット2と第2ユニット3とを電気的に接続する信号線の本数を低減でき、製造効率の高い通信装置を実現でき、車載向けの無線信号通信装置に使用することに適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つのユニットを有し、この2つのユニット間に多数の信号線を配置する必要のある通信装置と、この通信装置を用いた電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、ISDB−Tのデジタルテレビ放送を車で受信する際に用いられる従来の電子機器について、図6を用いて説明する。
【0003】
図6において、電子機器100は、第1ユニット101と第2ユニット102と、それらを電気的に接続する伝送線群103とを有している。第1ユニット101は、デジタルテレビ放送を受信する第1アンテナ104と第2アンテナ105と、第1アンテナ104に接続され、入力される信号を所望の周波数に変換(以後、周波数変換後の信号をIF信号と呼ぶ)する第1チューナ106と、第2アンテナ105と接続され、入力される信号を所望の周波数に変換する第2チューナ107とを有している。第2ユニット102は、入力されるテレビ信号を復調する復調回路108と、復調回路108の出力側に接続され、復調されたテレビ信号を復号する映像処理部109と、映像処理部109の出力側に接続され、テレビ信号を表示する表示部110とを有している。
【0004】
一例として、第1ユニット101は、車のフロントガラス外縁に配置され、第2ユニット102はカーナビゲーションユニット内に配置される。そして、第1ユニット101と第2ユニット102との間は、約5mの伝送線群103とで電気的に接続され、第1チューナ106および第2チューナ107の入出力信号は、伝送線群103を介して復調回路108と接続されることとなる。伝送線群103は、IF信号、グランド、電源、AGC信号(第1チューナ106及び第2チューナ107を構成している可変利得増幅器の利得を制御するための信号)、チャネルデータ(第1チューナ106、第2チューナ107のチャネルを制御するための信号)、チャネルクロックデータ(チャネルデータの同期を取るための信号)の伝送に使用される6本の信号線を2セット用いることで構成される。
【0005】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【特許文献1】特開2001−169196号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図6に示したISDB−Tのデジタルテレビ放送を受信する従来の電子機器100は、第1ユニット101と第2ユニット102とを電気的に接続するために、約5mの12本もの信号線を使用する必要があり、製造効率が非常に悪いという課題を有している。
【0007】
そこで本発明は、第1ユニットと第2ユニットとを電気的に接続する信号線の本数を低減でき、製造効率の優れた通信装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために本発明の通信装置は、第1ユニットと、この第1ユニットと一方が電気的に接続された第1線路、第2線路、第3線路と、この第1線路、第2線路、第3線路のそれぞれ他方が電気的に接続された第2ユニットとを備えている。そして、第1ユニットは、第1回路と、第2回路と、この第1回路と第1線路の一方とを電気的に接続する第9フィルタと、第2回路と第3線路の一方とを電気的に接続する第11フィルタとを有している。
【0009】
また、第2ユニットは、第3回路と、第1線路の他方と第3回路とを電気的に接続する第10フィルタと、第3線路の他方と第3回路とを電気的に接続する第12フィルタとを有している。そして、第1ユニットのグランドは第2線路を介して第2ユニットのグランドと電気的に接続される。
【0010】
第1回路の出力信号と異なる周波数で動作する第1制御信号は、第1ユニットが有する第3フィルタを介して第1線路へ供給、又は、第1線路から出力されると共に、第2ユニットが有する第4フィルタを介して第1線路へ供給、又は、第1線路から出力される。
【0011】
また、第2回路の出力信号と異なる周波数で動作する第2制御信号は、第1ユニットが有する第5フィルタを介して第3線路へ供給、又は、第3線路から出力されると共に、第2ユニットが有する第6フィルタを介して第3線路へ供給、又は、第3線路から出力される。
【発明の効果】
【0012】
以上のように、本発明の通信装置は、第1回路と第2回路のグランドを共通化すると共に、IF信号と制御信号とを多重化して伝送できるため、第1ユニットと第2ユニットとを電気的に接続する信号線の本数を低減でき、製造効率の高い通信装置を実現できるという顕著な効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における通信装置1のブロック図である。図1において、通信装置1は、第1ユニット2と、この第1ユニット2と一方が電気的に接続された第1線路4、第2線路5、第3線路6、第4線路7と、第1線路4、第2線路5、第3線路6、第4線路7のそれぞれ他方が電気的に接続された第2ユニット3とを備えている。
【0014】
そして、第1ユニット2は、第1アンテナ10の出力信号が入力される第1回路8と、第2アンテナ11の出力信号が入力される第2回路9と、第1回路8と第1線路4、第2線路5のそれぞれ一方とを電気的に接続する第1バランス型フィルタ12と、第2回路9と第3線路6、第4線路7のそれぞれ一方とを電気的に接続する第3バランス型フィルタ13とを有している。
【0015】
第2ユニット3は、第1線路4、第2線路5のそれぞれ他方と一方が電気的に接続される第2バランス型フィルタ14と、第3線路6、第4線路7のそれぞれ他方と一方が電気的に接続される第4バランス型フィルタ15と、第2バランス型フィルタ14および第4バランスフィルタ15の他方が電気的に接続される第3回路16とを有している。
【0016】
第1ユニット2のグランドは、第1フィルタ17を介して第1バランス型フィルタ12と第1線路4との間に電気的に接続されると共に、第2ユニット3のグランドは、第2フィルタ18を介して第2バランス型フィルタ14と第1線路4との接続点付近に電気的に接続される。これにより、第1ユニット2と第2ユニット3のグランドが電気的に接続されることとなる。
【0017】
次に、第1制御信号は、第3フィルタ19を介して第1バランス型フィルタ12と第2線路5との間から入力又は出力されると共に、第4フィルタ20を介して第2バランス型フィルタ14と第2線路5との間から入力又は出力される。
【0018】
また、第2制御信号は、第5フィルタ21を介して第3バランス型フィルタ13と第3線路6との間から入力又は出力されると共に、第6フィルタ22を介して第4バランス型フィルタ15と第3線路6との間から入力又は出力される。
【0019】
更に、第3制御信号は、第7フィルタ23を介して第3バランス型フィルタ13と第4線路7との間から入力又は出力されると共に、第8フィルタ24を介して第4バランス型フィルタ15と第4線路7との間から入力又は出力される。
【0020】
以下、実施の形態1で示した本発明の通信装置の理解が容易となるように、実施の形態1で示した本発明の通信装置を車載用デジタルテレビ受信装置に用いた場合を例に説明する。この場合、図1の第1回路8には第1チューナ8が、第2回路9には第2チューナ9が、第3回路16には復調回路16がそれぞれ該当することとなる。
【0021】
そして、第1ユニット2と第1アンテナ10、第2アンテナ11とは、車のフロントガラス外縁に配置され、第2ユニットはカーナビゲーション内に設置される。第1ユニット2と第2ユニット3との間は、約5mの4本の信号線で電気的に接続される。
【0022】
第1アンテナ10で受信されたデジタルテレビ信号は第1チューナ8に入力され、所望の周波数帯(IF帯)へ周波数変換された後、第1バランス型フィルタ12へ差動伝送される。また、第2アンテナ11で受信されたデジタルテレビ信号は第2チューナ9に入力され、所望の周波数帯(IF帯)へ周波数変換された後、第3バランス型フィルタ13へ差動伝送される。第1チューナ8、第2チューナ9から出力されるテレビ信号を差動伝送することにより、外部ノイズによりテレビ信号の品質が劣化することを防止することができる。
【0023】
尚、第1バランス型フィルタ12および第3バランス型フィルタ13へ出力されるIF信号は、一般的に共に同一周波数帯が用いられるため、第1チューナ8からのIF信号は第1線路4、第2線路5を介して第2ユニット3へ伝送し、第2チューナ9からのIF信号は第3線路6、第4線路7を介して第2ユニット3へ伝送されることで、2つのIF信号が混信することを防いでいる。
【0024】
ここで、IF帯は、制御信号であるAGC信号、チャネルデータ、チャネルクロックデータとは異なる周波数帯が選択される。これは、1つの信号線にIF信号と制御信号を多重したときに、混信することを防止するためである。
【0025】
第1バランス型フィルタ12、第3バランス型フィルタ13は、テレビ信号(IF信号)の存在する周波数帯域以外のノイズ、制御信号、直流信号を除去するものである。また、IF信号を差動伝送させるため、フィルタ構成をバランス型の構成としている。
【0026】
第1バランス型フィルタ12の出力信号(IF信号)は、例えば、フィーダ線にて構成された第1線路4、第2線路5とを介して第2バランス型フィルタ14へ入力される。同様に、第3バランス型フィルタ13の出力信号(IF信号)は、第3線路6、第4線路7とを介して第4バランス型フィルタ15へ入力される。
【0027】
第2バランス型フィルタ14、第4バランス型フィルタ15についても、第1バランス型フィルタ12、第3バランス型フィルタ13と同様に、テレビ信号(IF信号)の存在する周波数帯域以外のノイズ、制御信号、直流信号を除去するものである。
【0028】
第2バランス型フィルタ14および第4バランス型フィルタ15からの出力信号(IF信号)は、復調回路16へ入力され、復調回路16において、変調されているテレビ信号は復調され、ダイバーシティ合成される。
【0029】
第1チューナ8は、第1可変利得増幅器28を有しており、第1アンテナ10から入力されるテレビ信号の信号品質や電力値に応じて、第1可変利得増幅器28の利得は調整される。ここで、一般的に、第1アンテナ10から入力されるテレビ信号の信号品質や電力値は、復調回路l6で検出されるため、この検出結果に基づいて、復調回路16は第1可変利得増幅器28の最適利得を決定する。そして、復調回路16が有している第1利得制御回路29は、第1可変利得増幅器28の利得を上記最適利得へ変更するためのAGC信号を第4フィルタ20へ出力する。
【0030】
第2チューナ9も同様に、第2可変利得増幅器30を有しており、第2アンテナ11から入力されるテレビ信号の信号品質や電力値に応じて、第2可変利得増幅器30の利得は調整される。第2チューナ9から出力されたテレビ信号の信号品質や電力値は、復調回路l6で検出され、この検出結果に基づいて、復調回路16は第2可変利得増幅器30の最適利得を決定する。そして、復調回路16が有している第2利得制御回路31は、第2可変利得増幅器30の利得を上記最適利得へ変更するためのAGC信号を第8フィルタ24へ出力する。
【0031】
第4フィルタ20および第8フィルタ24とは、AGC信号のみを通過させ、IF信号とチャネルデータ、チャネルクロックデータを遮断する特性を有したフィルタであるため、IF信号およびチャネルデータ、チャネルクロックデータが第1利得制御回路29および第2利得制御回路31へ流入することは概ねない。このため、AGC信号とチャネルデータ、チャネルクロックデータとは、占有する周波数帯が異なるように設定されている。また、第1可変利得増幅器28を制御するAGC信号と第2可変利得増幅器30を制御するAGC信号とは、同じ周波数帯を占有する信号となり得る為、異なる信号線を介して第2ユニット3から第1ユニット2へ伝送されることとなる。これにより、2つのAGC信号が混信することを防止できる。
【0032】
また、第2線路5および第4線路7を介して伝送される2つのAGC信号は、共に、第1線路4に重畳されているグランド電位を基準にしており、従来、グランドに必要であった2本の信号線を1本へ減らすことが可能となる。
【0033】
第1ユニット2で必要となる電源は、復調回路16が有している電源回路32から第13フィルタ33を介して第3線路6へ供給され、第14フィルタ34を介して第1ユニット2が有している能動回路へ供給される。これにより、従来は2本必要であった電源用の信号線を、1本へ減らすことが可能となる。
【0034】
第13フィルタ33と第14フィルタ34とは、電源等の直流信号を通過させるが、IF信号、制御信号は遮断する特性を有しており、IF信号、制御信号が電源回路32へ流入することを防止している。
【0035】
第1チューナ8は、周波数変換時に用いられるローカル周波数信号を生成する第1シンセサイザ35を有している。同様に、第2チューナ9は、周波数変換時に用いられるローカル周波数信号を生成する第2シンセサイザ36を有している。
【0036】
第1シンセサイザ35と第2シンセサイザ36の発振周波数は、復調回路16が有しているチャネル制御回路37が出力するチャネル選択信号により制御される。チャネル選択信号は、チャネルデータとチャネルクロックデータとで構成されており、一例としては、IC信号のSDA信号(Serial Data)とSCL(Serial Clock)とが用いられる場合がある。
【0037】
チャネル制御回路37から出力されたチャネルデータは、第6フィルタ22を介して第3線路6へ供給され、第5フィルタ21を介して第1ユニット2が有している所望チャネル導出回路38へ入力される。また、チャネル制御回路37から出力されたチャネルクロックデータは、第15フィルタ39を介して第2線路5へ供給され、第16フィルタ40を介して所望チャネル導出回路38へ入力される。尚、チャネルデータ、チャネルクロックデータは共に、第1線路4に重畳されたグランド電位を基準に、第2線路5、第3線路6を介して伝送されることとなる。
【0038】
所望チャネル導出回路38は、入力されたチャネルデータとチャネルクロックデータとを基に所望チャネルを導出し、この所望チャネルを受信できるように第1シンセサイザ35と第2シンセサイザ36の発振周波数を変更するための制御信号を、第1チューナ8と第2チューナ9とへ出力する。尚、チャネルデータとチャネルクロックデータとは、占有する周波数帯域が重なる可能性があるため、異なる信号線にそれぞれ重畳されることとなる。
【0039】
上記のような構成とすることにより、従来は12本必要であった第1ユニット2と第2ユニット3との間の信号線を4本まで減らすことが可能となり、通信装置の製造効率を著しく向上させることができる。また、従来の通信装置と比べて、車への取り付け時に必要となる設置容積が少なく、取り回しが容易となるという効果も得られる。
【0040】
また、伝送時の信号品質劣化の低減を図りたいIF信号と、伝送時のノイズ劣化許容量の大きい制御信号とで、異なる伝送方式を採用することで、良好な受信性能を維持しつつ、信号線の本数が少ない通信装置を実現することができる。
【0041】
尚、上記の説明においては、受信専用の通信装置を例に本発明の説明を行ったが、これに限られる必要も無く、送信も行う通信装置にも本発明を適用でき、同様の効果を得ることができる。また、上記については、制御信号(AGC信号、チャネルデータ、チャネルクロックデータ)が第2ユニット3から第1ユニット2へ伝送される場合を説明したが、これに限られる必要は無く、第1ユニット2から第2ユニット3へ制御信号が伝送されるアプリケーションにも適用できる。
【0042】
また、上記の説明においては、第1ユニット2で受信されたデジタルテレビ信号が第2ユニット3でダイバーシティ合成される場合を説明したが、これに限られる必要はなく、第1回路8と第2回路9が異なる周波数のチャネルを受信及び送信するアプリケーションであっても適用できる。
【0043】
また、第1線路4にはグランドを重畳し、第2線路5には電源を重畳し、第3線路6には第1可変利得増幅器28を制御するためのAGC信号とチャネルクロックデータとを重畳し、第4線路7には第2可変利得増幅器30を制御するためのAGC信号とチャネルデータとを重畳してもよい。これにより、第1線路4と第2線路5には共に直流信号が重畳される構成となり、第1チューナ8の出力信号の品質を高く維持することができる。また、第3線路6と第4線路7には互いに対となる制御信号(AGC信号、IC信号)が重畳されるので第1ユニット2及び第2ユニット3で各制御信号を分離する各フィルタも互いに対となるフィルタ(互いに概同一の時定数)で構成される。これにより、一対の制御信号であるチャネルデータとチャネルクロックデータの位相差及び振幅差を小さく抑えることができるので、制御信号の誤認識の問題を抑制することができる。このような構成の通信装置を、例えば、第1アンテナ10が第2アンテナ11よりも優れたアンテナ特性を有しているシステム等に適用すれば、第1チューナ8の出力信号の品質を極めて高いものにすることができ、復調回路16でのダイバーシティ合成後の信号品質を高くすることが可能となる。上記においては、第3線路6には第1可変利得増幅器28を制御するためのAGC信号とチャネルクロックデータとを重畳し、第4線路7には第2可変利得増幅器30を制御するためのAGC信号とチャネルデータとを重畳する例で説明したが、これに限る必要は無く、2つのAGC信号が同一の信号線に重畳されず、チャネルクロックデータ信号とチャネルデータ信号とが同一の信号線に重畳されさえしなければ、どのような組み合わせで制御信号が重畳されても問題ない。
【0044】
また、上記の説明においては、第1ユニット2への電源供給を第2ユニット3の復調回路16から行う例を説明したが、これに限られる必要は無く、第1ユニット2への電源供給をカーナビゲーション内の他の電源(図示しない)から供給しても良いし、さらに、第14フィルタ34からレギュレータ(図示しない)を介して第1ユニット2の第1チューナ8及び第2チューナ9へ供給しても良い。この場合、第1ユニット2で必要となる電源は、カーナビゲーション内の他の電源(図示しない)から第13フィルタ33を介して第3線路6へ供給され、第14フィルタ34で電源のみを分離した後にレギュレータ(図示しない)を介して第1チューナ8及び第2チューナ9へ供給される。これにより、第1ユニット2に必要な電源電圧や消費電流を安定して供給することが可能となり、通信装置の安定動作と良好な受信性能を実現することができる。
【0045】
尚、チャネル切り替え時に信号を送受信する必要が無いシステムにおいては、IF信号、AGC信号と、チャネル選択信号とは、同一時間に伝送されることがないため、図1における第5フィルタ21、第6フィルタ22、第15フィルタ39、第16フィルタ40の内、少なくとも1つをなくした構成としても、本発明の通信装置の有利な効果を維持することができる。これにより、通信装置の回路規模を小さくすることができ、通信装置の小型化を図ることが可能となる。
【0046】
また、IF信号は差動伝送されるため、IF信号が伝送される伝送線路の対称性が維持されるように、各フィルタの特性は設計される。
【0047】
尚、電子機器27は、通信装置1と、通信装置1の出力側に接続され、通信装置1からの復調後のテレビ信号が入力される映像処理部25と、映像処理部25において復号されたテレビ信号が入力される表示部26とを有している。
【0048】
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における通信装置1のブロック図である。尚、図1と同一部位に関しては同一符号を付し、当該部位についての説明は省略する。
【0049】
図2に示す実施の形態2に係る通信装置と前述の実施の形態1の通信装置との差異は、第1チューナ8および第2チューナ9の出力信号であるIF信号が、差動伝送されていない点と、第1ユニット2と第3ユニット3とを電気的に接続する信号線の本数が3本である点である。
【0050】
図2の通信装置1においては、第1チューナ8の出力信号(IF信号)は、第2線路5のグランド電位を基準に、1本の第1線路4のみを介して第2ユニット3へ伝送される。また、第2チューナ9の出力信号(IF信号)は、第2線路5のグランド電位を基準に、1本の第3線路6のみを介して第2ユニット3へ伝送される。
【0051】
実施の形態2に係る通信装置1においては、IF信号が差動伝送されないため、図1における第1バランス型フィルタ12、第2バランス型フィルタ14、第3バランス型フィルタ13、第4バランス型フィルタ15が、図2においては、それぞれ、バランス型ではない第9フィルタ41、第10フィルタ42、第11フィルタ43、第12フィルタ44とに置き換えられる。
【0052】
そして、第1線路4には、電源電圧と、第1可変利得増幅器28の利得を制御するためのAGC信号と、チャネルクロックデータとが重畳され、第3線路6には、第2可変利得増幅器30の利得を制御するためのAGC信号と、チャネルデータとが重畳されている。
【0053】
また、第2線路5は、第1ユニット2と第2ユニット3のグランド同士を電気的に接続している。そして、図1の通信装置1と比較して、グランドが割り当てられた信号線に、IF信号や制御信号が重畳されていないため、図1の通信装置1で必要であった第1フィルタ17、第2フィルタ18を無くすことができる。これにより、回路規模を小さくすることができるため、通信装置の小型化を図ることができる。
【0054】
図2に示した構成とすることで、従来は12本必要であった第1ユニット2と第2ユニット3との間の信号線を3本まで減らすことが可能となり、通信装置の製造効率を著しく向上させることができる。また、従来の通信装置と比べて、車への取り付け時に必要となる設置容積が少なく、取り回しが容易となるという効果も得られる。
【0055】
尚、チャネル切り替え時に信号を送受信する必要が無いシステムにおいては、IF信号、AGC信号と、チャネル選択信号とは、同一時間に伝送されることがないため、図2における第5フィルタ21、第6フィルタ22、第15フィルタ39、第16フィルタ40の内、少なくとも1つをなくした構成としても、本発明の通信装置の有利な効果を維持することができる。これにより、通信装置の回路規模を小さくすることができ、通信装置の小型化を図ることが可能となる。
【0056】
また、図2においては、電源電圧を第1線路4に重畳したが、例えば、第1ユニット2と第2ユニット3との間に電気的に接続された第4線路を新たに配設し、第4線路を介して電源電圧を伝送する構成としてもよい。これにより、制御信号に起因するノイズが電源に乗ることを回避することができ、ノイズの少ない電源電圧を、例えば、第1チューナ8、第2チューナ9に供給できるため、通信装置の受信性能を向上させることができる。
【0057】
尚、図2で示した第1チューナ8、第2チューナ9からのIF信号が、差動伝送にて出力される場合には、図3に示すようなオペアンプ回路45を用いることで、差動伝送をシングル伝送へ変換することができる。
【0058】
第1チューナ8、第2チューナ9からのIF信号を差動伝送出力とすると、第1チューナ8、第2チューナ9で扱う信号振幅値を小さくすることができるため、第1チューナ8、第2チューナ9を製造する上で比較的耐圧の低い微細プロセスを採用することが可能となる。これにより、通信装置の小型化を図ることが可能となる。
【0059】
尚、図2において、第1線路4と第3線路6の電気長が著しく異なっていた場合、所望チャネル導出回路38において、チャネルデータとチャネルクロックデータとの間に位相差が生じることも考えられる。この場合、所望チャネル導出回路38において、所望のチャネルが導出できないという課題が生じることが予想される。図4(a)、(b)を用いて、この状態を詳述する。
【0060】
図4(a)のグラフは、横軸に時間を取り、チャネルデータとチャネルクロックデータの波形を示したものであり、第1線路4と第3線路6の電気長が著しく異なっている場合の所望チャネル導出回路38に入力時点の波形である。
【0061】
チャネル制御回路37から出力される時点では、チャネルデータの波形とチャネルクロックデータの波形のタイミングに位相ずれはないが、第1線路4と第3線路6の電気長が著しく異なっているため、図4(a)に示したように、それぞれの波形には時間間隔Dの位相ずれが生じてしまう。このため、チャネルクロックデータの立ち上がりのタイミングで同期を取り、チャネルデータをサンプリングして読み込んだ場合、データ読み取り誤りが生じる可能性が出てくる。
【0062】
これを防止するため、本発明の通信装置が用いている方法を、以下、説明する。
【0063】
図4(a)のチャネルクロックデータに関して、任意時刻t0からチャネルクロックデータ波形が最初に立ち下がる時刻はt1であり、2度目に立ち下がる時刻はt2である。同様に、チャネルデータに関して、時刻t0からチャネルデータ波形が立ち下がる時刻はt3である。
【0064】
そして、所望チャネル導出回路38は、時刻t1と時刻t2との差分でありチャネルクロックデータ波形の周期を示す時間間隔Tを導出し、同様に、時刻t1と時刻t3との差分でありチャネルクロックデータに対するチャネルデータの位相遅れ量を示す時間間隔Pを導出し、これら2つの時間間隔を用いて(数1)で導出される時間間隔Dを補正値として、上記のデータ読み取り誤りを回避する。
【0065】
【数1】

【0066】
具体的には、チャネルクロックデータ波形の立ち下がりのタイミングから時間間隔Dだけずらしたタイミングにおいて、所望チャネル導出回路38はチャネルデータをサンプリングして読み取る。これにより、チャネルデータとチャネルクロックデータとの波形のタイミングを揃える事ができるため、データ読み取り誤りを解消することができる。
【0067】
ここで、本発明の実施の形態では、制御信号の一例としてIC信号を用いており、上記の説明においては、チャネルデータとチャネルクロックデータのそれぞれの位相がIC信号の通信プロトコルに準拠するよう補正される動作例を示している。詳細は省略するが、一般に知られるIC信号の通信プロトコルとしては、バススタートコンディション(IC信号の通信を開始する状態を示し、クロックを‘H’にしたままでデータだけを‘L’に立ち下げる)や通常のデータ転送(クロックを‘L’にしたときのみデータを変化させることができる)等が信号のタイミングとして取り決められている。
【0068】
図4(b)は、時間間隔Dを使ってチャネルデータの読み取りタイミングを補正した後のチャネルクロックデータとチャネルデータの波形である。
【0069】
図4(b)から明らかなように、チャネルデータとチャネルクロックデータの波形はIC信号の通信プロトコルに準拠するタイミングに補正され、そして、チャネルクロックデータの最初の立ち上がりのタイミングからチャネルデータがサンプリングされ、正しいデータ読み取りが可能となる。
【0070】
尚、上記の説明においては、IC信号を例に制御信号の位相差を補正する説明を行ったが、これに限られる必要はなく、実際に用いる通信プロトコルに準拠する補正手法を代用することで、同様の効果を得ることができる。
【0071】
図5は、本発明の通信装置1を車に配置した様子を示す図である。図1、2に示した第1アンテナ10、第2アンテナ11とが印刷等の工法により形成されたフィルムアンテナ46が、フロントガラス上部領域に貼り付けられている。そして、フィルムアンテナ46に形成された第1アンテナ10、第2アンテナ11とへ電気的に給電する構成で第1ユニット2は、フロントガラス上部領域に配設される。具体的には、第1ユニット2は、樹脂ケース等でカバーされており、このカバーから露出した給電端子を介して、第1アンテナ10、第2アンテナ11と電気的に接続されている。第1ユニット2、フィルムアンテナ46の固定は、例えば、接着剤等により実現される。
【0072】
第1アンテナ10、11がバランス型アンテナではなく、モノポールアンテナ等のアンバランス型アンテナである場合、グランドエレメントが必要となる。このため、通常、通信装置1は、第1ユニット2のグランド部分と車のシャーシ(金属フレーム)とを電気的に接続するグランド部材(便宜上、図示せず)を有している。
【0073】
図5において、第1ユニット2と、カーナビゲーション等に内蔵されている第2ユニット3(図示せず)とは、信号線群47により電気的に接続されている。また、信号線群47は、車の搭乗者から見えないように、車室内の内装クッションとシャーシの間の空間に押し込まれて、配置されている。
【0074】
図5からも分かるように、第1ユニット2と第2ユニット3(図示せず)とは、約5mの信号線群47により電気的に接続されるため、信号線群47が従来の通信装置のように多数の信号線により構成された場合、信号線群47を収納するために必要となるスペースが大きくなってしまう。また、信号線群47の重量も重くなり、車の燃費性能も劣化してしまう。
【0075】
これに対し、本発明の通信装置1は、信号線群47を構成する信号線の本数を少なくすることができるため、通信装置を車内に配置することが容易となると共に、軽量化を図ることが可能となり、車の燃費性能の劣化を抑えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明の通信装置は、第1ユニットと第2ユニットとを電気的に接続する信号線の本数を低減でき、製造効率の高い通信装置を実現でき、車載向けの無線信号通信装置に使用することに適している。更に、昨今、車載デジタル放送受信装置においては、第1ユニットを構成するチューナの数が4つに増加しており、第1ユニットと第2ユニット間の信号線群に24本もの信号線を用いる必要が生じており、そのような通信装置に本発明の通信装置を適用することで、車への取り付け困難性を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の通信装置のブロック図
【図2】本発明の通信装置のブロック図
【図3】本発明の第1ユニットを構成する回路ブロック図
【図4】(a)チャネルデータ、チャネルクロックデータの補正前のタイムチャート、(b)チャネルデータ、チャネルクロックデータの補正後のタイムチャート
【図5】本発明の通信装置を車に取り付けたときの斜視図
【図6】従来の通信装置のブロック図
【符号の説明】
【0078】
1 通信装置
2 第1ユニット
3 第2ユニット
4 第1線路
5 第2線路
6 第3線路
7 第4線路
8 第1回路、第1チューナ
9 第2回路、第2チューナ
10 第1アンテナ
11 第2アンテナ
12 第1バランス型フィルタ
13 第3バランス型フィルタ
14 第2バランス型フィルタ
15 第4バランス型フィルタ
16 第3回路、復調回路
17 第1フィルタ
18 第2フィルタ
19 第3フィルタ
20 第4フィルタ
21 第5フィルタ
22 第6フィルタ
23 第7フィルタ
24 第8フィルタ
25 映像処理部
26 表示部
27 電子機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユニットと、
前記第1ユニットと一方が電気的に接続された第1線路、第2線路と、
前記第1線路、前記第2線路のそれぞれ他方が電気的に接続された第2ユニットとを備え、
前記第1ユニットは、第1回路と、
前記第1回路と前記第1線路、前記第2線路のそれぞれ一方とを電気的に接続する第1バランス型フィルタとを有し、
前記第2ユニットは、
前記第1線路、前記第2線路のそれぞれ他方と一方が電気的に接続される第2バランス型フィルタと、
前記第2バランス型フィルタの他方が電気的に接続される第3回路とを有し、
前記第1ユニットのグランドは第1フィルタを介して前記第1バランス型フィルタと前記第1線路との間に電気的に接続されると共に、
前記第2ユニットのグランドは第2フィルタを介して前記第2バランス型フィルタと前記第1線路との接続点付近に電気的に接続され、
第1制御信号は第3フィルタを介して前記第1バランス型フィルタと前記第2線路との間から入力又は出力されると共に、
第4フィルタを介して前記第2バランス型フィルタと前記第2線路との間から入力又は出力される通信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の通信装置において、
前記通信装置は更に、前記第1ユニットと一方が電気的に接続された第3線路、第4線路と、
前記第3線路、前記第4線路のそれぞれ他方が電気的に接続された第2ユニットとを備え、
前記第1ユニットは、更に、第2回路と、
前記第2回路と前記第3線路、前記第4線路とを電気的に接続する第3バランス型フィルタとを有し、
前記第2ユニットは、更に、
前記第3線路、前記第4線路のそれぞれ他方と一方が電気的に接続されると共に、他方が前記第3回路へ電気的に接続された第4バランス型フィルタとを有し、
第2制御信号は第5フィルタを介して前記第3バランス型フィルタと前記第3線路との間から入力又は出力されると共に、
第6フィルタを介して前記第4バランス型フィルタと前記第3線路との間から入力又は出力され、
第3制御信号は第7フィルタを介して前記第3バランス型フィルタと前記第4線路との間から入力又は出力されると共に、
第8フィルタを介して前記第4バランス型フィルタと前記第4線路との間から入力又は出力される通信装置。
【請求項3】
第1ユニットと、
前記第1ユニットと一方が電気的に接続された第1線路、第2線路、第3線路と、
前記第1線路、前記第2線路、前記第3線路のそれぞれ他方が電気的に接続された第2ユニットとを備え、
前記第1ユニットは、第1回路と、第2回路と、
前記第1回路と前記第1線路の一方とを電気的に接続する第9フィルタと、
前記第2回路と前記第3線路の一方とを電気的に接続する第11フィルタとを有し、
前記第2ユニットは、
第3回路と、
前記第1線路の他方と前記第3回路とを電気的に接続する第10フィルタと、
前記第3線路の他方と前記第3回路とを電気的に接続する第12フィルタとを有し、
前記第1ユニットのグランドは前記第2線路を介して前記第2ユニットのグランドと電気的に接続され、
前記第1回路の出力信号と異なる周波数で動作する第1制御信号は、前記第1ユニットが有する第3フィルタを介して前記第1線路へ供給、又は、前記第1線路から出力されると共に、前記第2ユニットが有する第4フィルタを介して前記第1線路へ供給、又は、前記第1線路から出力され、
前記第2回路の出力信号と異なる周波数で動作する第2制御信号は、前記第1ユニットが有する第5フィルタを介して前記第3線路へ供給、又は、前記第3線路から出力されると共に、前記第2ユニットが有する第6フィルタを介して前記第3線路へ供給、又は、前記第3線路から出力される通信装置。
【請求項4】
前記第1回路は第1チューナを有し、前記第2回路は第2チューナを有し、前記第3回路は復調回路を有している請求項2に記載のダイバーシティ方式の通信装置。
【請求項5】
前記第1回路は第1チューナを有し、前記第2回路は第2チューナを有し、前記第3回路は復調回路を有している請求項3に記載のダイバーシティ方式の通信装置。
【請求項6】
前記第1チューナは第1可変利得増幅器を有しており、
前記第2チューナは第2可変利得増幅器を有しており、
前記第1制御信号と前記第2制御信号の内、いずれか一方の制御信号は前記第1可変利得増幅器の利得を制御するための第1利得制御信号であり、他方の制御信号は前記第2可変利得増幅器の利得を制御するための第2利得制御信号であり、
前記第2ユニットは、受信する周波数チャネルを選択するためのチャネル選択信号を生成するチャネル制御回路を有し、
前記チャネル選択信号は、チャネルデータとチャネルクロックデータとで構成されており、
前記チャネルデータは、前記第2ユニットにおいて、前記第1線路と前記第3線路の内、いずれか一方へ入力され、前記第1ユニットにおいて前記第1ユニットが有する所望チャネル導出回路へ出力されると共に、
前記チャネルクロックデータは、前記第2ユニットにおいて、前記第1線路と前記第3線路の内、前記チャネルデータが入力されていない方へ入力され、前記第1ユニットにおいて前記第1ユニットが有する所望チャネル導出回路へ出力され、
前記所望チャネル導出回路は、入力された前記チャネルデータと前記チャネルクロックデータとを基に、所望チャネルを導出し、所望チャネルを受信できるように前記第1チューナと前記第2チューナへ制御信号を出力する請求項5に記載の通信装置。
【請求項7】
前記第1チューナは第1可変利得増幅器を有しており、
前記第2チューナは第2可変利得増幅器を有しており、
前記第1制御信号、前記第2制御信号、前記第3制御信号の内、いずれか一つの制御信号は前記第1可変利得増幅器の利得を制御するための第1利得制御信号であり、その他の制御信号の内、一方の制御信号は前記第2可変利得増幅器の利得を制御するための第2利得制御信号であり、
前記第2ユニットは、受信する周波数チャネルを選択するためのチャネル選択信号を生成するチャネル制御回路を有し、
前記チャネル選択信号は、チャネルデータとチャネルクロックデータとで構成されており、
前記チャネルデータは、前記第2ユニットにおいて、前記第2線路と前記第3線路と前記第4線路の内、いずれか一つの線路へ入力され、前記第1ユニットにおいて前記第1ユニットが有する所望チャネル導出回路へ出力されると共に、
前記チャネルクロックデータは、前記第2ユニットにおいて、前記第2線路と前記第3線路と前記第4線路の内、前記チャネルデータが入力されていない線路の内のいずれか一方へ入力され、前記第1ユニットにおいて前記第1ユニットが有する所望チャネル導出回路へ出力され、
前記所望チャネル導出回路は、入力された前記チャネルデータと前記チャネルクロックデータとを基に、所望チャネルを導出し、所望チャネルを受信できるように前記第1チューナと前記第2チューナへ制御信号を出力する請求項4に記載の通信装置。
【請求項8】
前記チャネルデータの信号波形における任意立ち上がり部分又は任意立ち下がり部分と、前記チャネルクロックデータの信号波形における任意立ち上がり部分又は任意立ち下がり部分との時間差を導出し、
前記チャネルクロックデータを基に前記チャネルデータのデータサンプリングを行う際に、前記時間差だけずらしてデータサンプリングを行う請求項6または請求項7のいずれかに記載の通信装置。
【請求項9】
請求項1又は請求項3のいずれか一方に記載の通信装置と、
前記通信装置の出力側に接続された映像処理部と、
前記映像処理部の出力側に接続された表示部とを備えた電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−130609(P2010−130609A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−305988(P2008−305988)
【出願日】平成20年12月1日(2008.12.1)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】