説明

通信装置及び通信システム

【課題】ネットワーク上での輻輳を回避し、データレコードを確実に通信サーバへ蓄積することが可能な通信装置を提供する。
【解決手段】通信装置は、データ送信装置102であって、移動体の移動情報である移動データレコードを蓄積する記憶・圧縮部と、無線アクセス網103を介して接続されたデータ受信装置104へ、蓄積された移動データレコードを定期的に送信し、データ受信装置104からの送信タイミングを指示するための指示信号を受信する通信部と、受信された指示信号に基づいて、通信部により移動データレコードを送信する送信タイミングを制御する受信信号処理部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置及び通信システムに関する。例えば、データを送信する技術に関し、車両運転時の画像情報及び位置情報等を含むドライブレコードを、ネットワーク上の記録装置に送信する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の事故等の原因を解析するために、車内にカメラが設置され、運転時の画像を録画し、衝突や急ブレーキなどの衝撃を契機として、事故直前及び直後の画像データを保持しておくドライブレコーダが知られている。
【0003】
このようなドライブレコーダに関する技術として、車両に搭載されたドライブレコーダに記録されている画像データを、基地局側に送信する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。これによって、タクシー会社等の配車システムにおいて、一日の業務が終了した後に、その都度、記録媒体をドライブレコーダから外して、センタ端末にて画像データを取り込む手間を省くことが可能となる。また、事故等を発生させた場合でも、記録媒体をセンタ端末まで運ばなくてよいため、すぐに記録画像の検証を行うことが可能となる。
【0004】
また、事故を発生させた車両だけではなく、その車両の周辺を走行していた車両からも画像データを取得する技術が知られている。これによって、多角的な画像データから事故原因を突き止めることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−020877号公報
【特許文献2】特開2010−072845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の技術では、車両がドライブレコードを送信するタイミングを規定していないため、複数の車両が同時に基地局のサーバへドライブレコードを送信すると、ネットワーク上で輻輳が発生する可能性があった。輻輳が発生した場合には、有効なドライブレコードを基地局のサーバに蓄積することができなかった。
【0007】
また、特許文献2の技術は、事故発生場所周辺の車両に対して事故後に画像データ等のドライブレコードを送信させるものであるが、事故を発生させた車両のドライブレコードを安全なネットワーク側に送信できない場合が起こりうる。また、ドライブレコードをネットワーク側に送信可能であっても、周辺の車両が同時にドライブレコードを基地局のサーバへドライブレコードを送信すると、ネットワーク上で輻輳が発生する可能性があった。輻輳が発生した場合には、有効なドライブレコードを基地局のサーバに蓄積することができなかった。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、ネットワーク上での輻輳を回避し、データレコードを確実に通信サーバへ蓄積することが可能な通信装置、通信サーバ、及び通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の通信装置は、移動体の移動情報を示す移動データレコードを蓄積する蓄積部と、ネットワークを介して接続された通信サーバへ、前記蓄積部により蓄積された移動データレコードを定期的に送信する送信部と、前記通信サーバからの送信タイミングを指示するための指示信号を受信する受信部と前記受信部により受信された指示信号に基づいて、前記送信部により前記移動データレコードを送信する送信タイミングを制御する送信制御部と、を備える。
【0010】
この構成によれば、ネットワーク上での輻輳を回避し、データレコードを確実に通信サーバへ蓄積することが可能である。例えば、移動データレコードを安全なネットワーク側の通信サーバに送信することができ、また他の通信装置の移動データレコード送信との輻輳を回避することができる。
【0011】
また、本発明の通信装置は、事故の発生を検知する事故発生検知部を備え、前記送信部が、事故発生検知部により事故の発生が検知された場合、事故発生検知部により事故の発生が検知されたことを示す事故検知信号を前記通信サーバへ送信する。
【0012】
この構成によれば、事故発生をネットワーク側の通信サーバへ通知することによって、ネットワーク側より輻輳回避の指示を他の通信装置に送信されることが可能となる。これにより、事故発生前後の移動データレコードをネットワーク側に確実に送信することができる。
【0013】
また、本発明の通信装置は、事故が発生する危険を検知する危険検知部を備え、前記送信部が、危険検知部により危険が検知された場合、危険検知部により危険が検知されたことを示す危険検知信号を前記通信サーバへ送信する。
【0014】
この構成によれば、危険発生をネットワーク側の通信サーバに通知することによって、ネットワーク側より輻輳回避の指示が他の通信装置に送信されることが可能となる。これにより、事故発生前のドライブレコードをネットワーク側に送信することができる可能性が高まる。
【0015】
また、本発明の通信サーバは、ネットワークを介して接続された通信装置からの移動体の移動情報を示す移動データレコードを受信する受信部と、前記受信部により受信された移動データレコードを蓄積する蓄積部と、前記通信装置による前記移動データレコードの送信タイミングを決定する送信タイミング決定部と、前記送信タイミング決定部により決定された送信タイミングを指示するための指示信号を前記通信装置へ送信する送信部と、を備える。
【0016】
この構成によれば、ネットワーク上での輻輳を回避し、データレコードを確実に通信サーバへ蓄積することが可能である。例えば、移動データレコードを安全なネットワーク側の通信サーバに保存することができ、また、複数の通信装置の移動データレコード送信の輻輳を回避することができる。
【0017】
また、本発明の通信サーバは、前記受信部が、前記通信装置からの事故の発生が検知されたことを示す事故検知信号を受信し、前記送信部が、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する。
【0018】
この構成によれば、ネットワーク上での移動データレコードの輻輳を回避することができる。これにより、事故発生前後の移動データレコードをネットワーク側の通信サーバへ確実に保存することができる。
【0019】
また、本発明の通信サーバは、事故の発生を検知する事故発生検知部を備え、前記送信部が、前記事故発生検知部により事故の発生が検知された場合、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する。
【0020】
この構成によれば、通信装置からの事故発生の通知がなくても、ネットワーク上での輻輳を回避し、事故発生の通信装置に移動データレコードの送信を要求することが可能である。また、通信サーバ自体で事故の発生を検知することができるので、通信装置からの事故発生の通知を受信したときには、事故発生の通知の信頼性を確認することが可能である。
【0021】
また、本発明の通信サーバは、前記事故発生検知部により検知された事故の発生位置又は前記通信装置からの事故検知信号に係る事故の発生位置に係る位置情報を取得する位置情報取得部と、前記蓄積部に蓄積されたドライブレコーダ及び前記位置情報取得部により取得された位置情報に基づいて、前記事故の発生位置の周辺に所在する通信装置を探索する通信装置探索部と、を備え、前記送信部が、前記通信装置探索部により探索された前記事故の発生位置の周辺に所在する通信装置へ、前記移動データレコードを送信させるための送信指示信号を送信する。
【0022】
この構成によれば、事故発生場所近くの通信装置から移動データレコードを収集することが可能であり、事故原因の解析が容易になる。
【0023】
また、本発明の通信サーバは、前記受信部が、前記通信装置からの危険が検知されたことを示す危険検知信号を受信し、前記送信部が、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する。
【0024】
この構成によれば、ネットワーク上での移動データレコードの輻輳を回避することができる。これにより、まだ事故が発生していないが、事故が発生する可能性のある状況での移動データレコードを危険検知した通信装置からネットワーク側の通信サーバに確実に保存することができる。
【0025】
また、本発明の通信サーバは、事故が発生する危険を検知する危険検知部を備え、前記危険検知部により危険が検知された場合、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する。
【0026】
この構成によれば、通信装置から危険発生の通知がなくても、ネットワーク上での輻輳を回避し、危険発生の通信装置に移動データレコードの送信を要求することが可能である。また、通信サーバ自体で危険発生を検知することができるので、通信装置からの危険発生の通知を受信したときには、危険発生の通知の信頼性を確認することが可能である。
【0027】
また、本発明の通信サーバは、前記危険検知部により検知された危険の発生位置又は前記通信装置からの危険検知信号に係る危険の発生位置に係る位置情報を取得する位置情報取得部と、前記蓄積部に蓄積されたドライブレコーダ及び前記位置情報取得部により取得された位置情報に基づいて、前記危険の発生位置の周辺に所在する通信装置を探索する通信装置探索部と、を備え、前記送信部が、前記通信装置探索部により探索された前記危険の発生位置の周辺に所在する通信装置へ、前記移動データレコードを送信させるための送信指示信号を送信する。
【0028】
この構成によれば、危険発生の場所近くの通信装置より移動データレコードを収集することが可能である。したがって、万一事故が発生した場合には、事故発生前のドライブレコードが保存されているため、事故原因の解析が容易になる。
【0029】
また、本発明の通信システムは、通信装置と通信サーバとがネットワークを介して接続された通信システムであって、前記通信装置が、移動体の移動情報を示す移動データレコードを蓄積する蓄積部と、前記通信サーバへ、前記蓄積部により蓄積された移動データレコードを定期的に送信する送信部と、前記通信サーバからの送信タイミングを指示するための指示信号を受信する受信部と、前記受信部により受信された送信タイミングの情報に基づいて、前記送信部により前記移動データレコードを送信する送信タイミングを制御する送信制御部と、を備え、前記通信サーバが、前記通信装置からの移動データレコードを受信する受信部と、前記受信部により受信された移動データレコードを蓄積する蓄積部と、前記通信装置による前記移動データレコードの送信タイミングを決定する送信タイミング決定部と、前記送信タイミング決定部により決定された送信タイミングを指示するための指示信号を前記通信装置へ送信する送信部と、を備える。
【0030】
この構成によれば、ネットワーク上での輻輳を回避し、データレコードを確実に通信サーバへ蓄積することが可能である。例えば、移動データレコードを安全なネットワーク側の通信サーバに保存することができ、また、複数の通信装置の移動データレコード送信の輻輳を回避することができる。
【0031】
また、本発明の通信システムは、前記通信装置が、事故の発生を検知する事故発生検知部を備え、前記通信装置の前記送信部が、前記事故発生検知部により事故の発生が検知された場合、事故発生検知部により事故の発生が検知されたことを示す事故検知信号を前記通信サーバへ送信し、前記通信サーバの受信部が、前記通信装置からの前記事故検知信号を受信し、前記通信サーバの送信部が、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する。
【0032】
この構成によれば、ネットワーク上での輻輳を回避することができる。これにより、事故検知した通信装置からの移動データレコードをネットワーク側の通信サーバに確実に保存することができる。
【0033】
また、本発明の通信システムは、前記通信サーバが、事故の発生を検知する事故発生検知部を備え、前記通信サーバの送信部が、前記事故発生検知部により事故の発生が検知された場合、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する。
【0034】
この構成によれば、通信装置が事故発生を通知しない場合であっても、通信サーバによりネットワーク上での輻輳の回避を実施することができる。これにより、通信装置に移動データレコードの送信を指示することによって、ネットワーク側の通信サーバに確実に保存することができる。
【0035】
また、本発明の通信システムは、前記通信サーバが、前記通信装置又は前記通信サーバの前記事故発生検知部により事故の発生位置に係る位置情報を取得する位置情報取得部と、前記蓄積部に蓄積されたドライブレコーダ及び前記位置情報取得部により取得された位置情報に基づいて、前記事故の発生位置の周辺に所在する通信装置を探索する通信装置探索部と、を備え、前記通信サーバの送信部が、前記通信装置探索部により探索された前記事故の発生位置の周辺に所在する通信装置へ、前記移動データレコードを送信させるための送信指示信号を送信する。
【0036】
この構成によれば、事故発生の場所の周辺の通信装置に移動データレコードの送信を指示することができ、事故原因の解析が容易になる。
【0037】
また、本発明の通信システムは、前記通信装置が、事故が発生する危険を検知する危険検知部を備え、前記通信装置の前記送信部が、前記危険検知部により危険が検知された場合、危険検知部により危険が検知されたことを示す危険検知信号を前記通信サーバへ送信し、前記通信サーバの受信部が、前記通信装置からの前記危険検知信号を受信し、前記通信サーバの送信部が、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する。
【0038】
この構成によれば、ネットワーク上での輻輳を回避することができる。これにより、危険検知した通信装置からの移動データレコードをネットワーク側の通信サーバに確実に保存することができる。
【0039】
また、本発明の通信システムは、前記通信サーバが、事故が発生する危険を検知する危険検知部を備え、前記通信サーバの送信部が、前記危険検知部により危険が検知された場合、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する。
【0040】
この構成によれば、通信装置が事故発生の危険性を判定しない場合であっても、通信サーバによりネットワーク上での輻輳の回避を実施することができる。これにより、通信装置に移動データレコードの送信を指示することによって、ネットワーク側の通信サーバに確実に保存することが容易となる。
【0041】
また、本発明の通信システムは、前記通信サーバが、前記通信装置又は前記通信サーバの前記危険検知部により危険の発生位置に係る位置情報を取得する位置情報取得部と、前記蓄積部に蓄積されたドライブレコーダ及び前記位置情報取得部により取得された位置情報に基づいて、前記危険の発生位置の周辺に所在する通信装置を探索する通信装置探索部と、を備え、前記通信サーバの送信部が、前記通信装置探索部により探索された前記危険の発生位置の周辺に所在する通信装置へ、前記移動データレコードを送信させるための送信指示信号を送信する。
【0042】
この構成によれば、危険発生の場所の周辺の通信装置に移動データレコードの送信を指示することができる。したがって、万一事故が発生した場合には、事故発生前のドライブレコードを用いて事故原因の解析が容易になる。
【発明の効果】
【0043】
本発明によれば、ネットワーク上での輻輳を回避し、データレコードを確実に通信サーバへ蓄積することが可能である。
【0044】
例えば、事故発生時に事故に遭った車両のドライブレコードをすみやかにネットワーク側の通信サーバに送出し、事故後のデータ破損の可能性を軽減することができる。また、事故につながるような危険を検出した場合には、その時点よりドライブレコードをネットワーク側の通信サーバに送出することにより、事故によるデータの破損の可能性を軽減することができる。ドライブレコードを安全なネットワーク側の通信サーバに送出することによって、事故原因の解明に役立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施形態におけるデータ通信システムの概略図
【図2】本発明の実施形態におけるデータ送信装置が車両に搭載された車載イメージの一例を示す図
【図3】本発明の実施形態におけるデータ送信装置の外観イメージの一例を示す図
【図4】本発明の実施形態におけるデータ送信装置の構成例を示すブロック図
【図5】本発明の実施形態におけるデータ受信装置の構成例を示すブロック図
【図6】本発明の実施形態におけるデータ送信装置の事故検出時の動作の一例を示すフロチャート
【図7】本発明の実施形態におけるデータ受信装置の事故検出時の動作の一例を示すフロチャート
【図8】本発明の実施形態におけるデータ送信装置の危険検出時の動作の一例を示すフロチャート
【図9】本発明の実施形態におけるデータ受信装置の危険検出時の動作の一例を示すフロチャート
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0047】
図1は、本発明の実施形態におけるデータ通信システムの全体像の一例を示す図である。
【0048】
図1に示すデータ通信システム101は、データ送信装置102、無線アクセス網103、データ受信装置104、を有して構成される。データ通信システムとしては、例えばネットワークドライブレコードシステム等が考えられる。また、データ送信装置102は、ドライブレコード等のデータを送信する通信装置の一例である。また、データ受信装置104は、ドライブレコード等のデータを受信して管理する通信サーバの一例である。
【0049】
データ送信装置102は、無線アクセス網103を経由して、画像データ等のドライブレコードをデータ受信装置104に送信する。データ送信装置102としては、ドライブレコーダ機能付き携帯電話などが考えられる。
【0050】
無線アクセス網103は、データ送信装置102と接続され、データ送信装置102とデータ受信装置104との間で送受信されるデータを中継する。無線アクセス網103としては、携帯電話網やWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、無線LAN等が考えられる。携帯電話網でも、LTE(Long Term Evolution)、HSUPA(High Speed Uplink Packet Access)などを利用することで、端末側(データ送信装置102、データ受信装置104等)から無線アクセス網103側に送信するデータ帯域の大きなサービスが提供されるようになっている。
【0051】
データ受信装置104は、データ送信装置102からのドライブレコードを受信し、データ受信装置104が備える記録装置に保存する。また、データ受信装置104は、受信したドライブレコードを解析し、事故の発生や事故が発生しそうな危険を検出する。
【0052】
次に、データ送信装置102が車両に搭載された車載イメージについて説明する。
図2は、データ送信装置102が車両に搭載された車載イメージの一例を示す図である。また、図3は、データ送信装置102の外観イメージの一例を示す図である。
【0053】
図2に示すように、データ送信装置102は、ビデオインタフェース(ビデオI/F)を有する車載充電器21に載置される。車載充電器21は、車内バッテリ22を介して車両側から電力の供給を受ける。カーナビゲーションシステム23は、目的地までの経路探索等の一般的なカーナビゲーションシステムの機能を有する他、車載充電器21のビデオI/Fを介して取得したデータ送信装置102からのドライブレコード等のデータを表示する。
【0054】
また、図3に示すように、データ送信装置102は、被写体と対向する正面側に、画像を撮影するためのレンズとしての魚眼レンズ24を備える。また、正面側の裏である裏面側に、ドライブレコードをビデオ画像として撮影するためのビデオ撮影ボタン25を備える。
【0055】
ここで、ドライブレコードをデータ送信装置102からデータ受信装置104へアップロードするまでの手順を簡単に説明すると、以下のようになる。
【0056】
まず、車両に乗った時に例えばダッシュボードに固定された車載充電器21にデータ送信装置102をセットする。続いて、データ送信装置102は、ビデオ撮影ボタン25が押下されると、ドライブレコーダを記録する。続いて、データ送信装置102は、ドライブレコーダの画像を確認するために、カーナビゲーションシステム23へドライブレコーダを送信する。そして、データ送信装置102は、ドライブレコードを定期的にデータ受信装置104へ送信するときには、ビデオ撮影モードからアップロードモードに切り替え、データ受信装置104へドライブレコードを送信する。
【0057】
次に、データ送信装置102の構成について、図4を用いて説明する。
【0058】
図4に示すデータ送信装置102は、インタフェース(I/F)部201、データ入力部202、通信部203、記憶・圧縮部204、判定部205、受信信号処理部206、制御部207、を備える。
【0059】
インタフェース部201には、カメラ、マイク、センサー、GPS装置、車両、などが接続される。カメラ、マイク、センサー、及びGPS装置は、データ送信装置102に内蔵してもよいし、外部接続されてもよい。
【0060】
カメラからは動画像データや静止画像データが入力される。マイクからは車両内の音や声等の音声データが入力される。センサーからは各種センサーデータが入力される。センサーデータには加速度センサーデータ、衝撃センサーデータ、温度センサーデータ、湿度センサーデータ、ジャイロセンサーデータ、地磁気センサーデータ、などがある。GPS装置からはデータ送信装置102の位置データが入力される。車両からは、各種車両データが入力される。車両データには、速度データ、エンジン回転数データ、エンジン温度データ、ガソリン残量データ、ハンドル操作データ、アクセル操作データ、ブレーキ操作データ、エアバック状態データ、車内温度データ、などがある。なお、これらのデータがドライブレコードとなる。
【0061】
データ入力部202は、インタフェース部201より各種データを取得する。データ入力部202は、取得したデータを、通信部203に直接送ってもよいし、記憶・圧縮部204に送り、記憶・圧縮部204から通信部203に送ってもよい。
【0062】
通信部203は、無線アクセス網103に接続され、無線アクセス網103を経由してデータ受信装置104へのデータの送信及びデータ受信装置104からのデータの受信を行う。例えば、通信部203は、データ受信装置104からのデータを送信する送信タイミングを指示するための指示信号を受信したり、記憶・圧縮部204により記憶されたドライブレコード等のデータを定期的に送信したりする。また、通信部203は、判定部205により事故が発生したと判定(検知)された場合に事故検知信号を送信したり、判定部205により危険が発生したと判定(検知)された場合に危険検知信号を送信したりする。
【0063】
記憶・圧縮部204は、データ受信装置104に送信するまでの間、データを蓄積する。また、蓄積している間に圧縮処理を行う。圧縮処理としては、動画像データの圧縮や静止画像データの圧縮がある。また、位置データ、センサーデータ、車両データ、などは時々刻々と変化するため、記憶・圧縮部204は、一定時間間隔のデータのみを残す処理(サンプリング処理)を行う。
【0064】
判定部205は、事故発生の判定(検知)及び事故発生の危険性があることを示す危険発生の判定(検知)を行う。判定部205には、センサーデータや車両データなどのデータ入力部202からのデータが入力される。
【0065】
例えば、判定部205は、加速度センサーデータ及び衝撃センサーデータにより、事故発生を判定する。例えば、加速度が所定範囲外の値であったり、衝撃センサーデータの衝撃度が所定範囲外の値であったりする場合には、衝突等の事故が発生したものと判定する。また、車両データのエアバックデータやハンドル操作データ、ブレーキ操作データ、アクセル操作データ、速度データなどからも、事故発生を判定してもよい。
【0066】
また、判定部205は、危険発生の判定には、主に車両データのハンドル操作データ、ブレーキ操作データ、アクセル操作データ、速度データを用いる。例えば、判定部205は、急なハンドル操作や急ブレーキなど通常の運転動作とは異なる操作が行われているとき、つまりハンドル操作データの操作度が所定範囲外の値であるとき、危険が発生したと判定する。
【0067】
また、判定部205は、画像入力データとしての動画像データや静止画像データに対する画像処理によって、危険発生を判定してもよい。例えば、判定部205は、画像処理によって蛇行運転しているか否か、道路の中央ラインをまたいで走っているか否か、などを判別することによって、このような運転をしているときに危険が発生したと判定する。判定部205は、事故発生の判定や危険発生の判定の結果を通信部203に通知する。そして、事故が発生したと判定された場合には通信部203は事故検知信号をデータ受信装置104へ送信し、危険が発生したと判定された場合には通信部203は危険検知信号をデータ受信装置104へ送信する。
【0068】
受信信号処理部206は、データ受信装置104からの指示信号を解析する。指示信号としては、例えば、データ送信装置102が送信すべきドライブレコードの送信間隔等の送信タイミングを指示するための情報がある。
【0069】
また、受信信号処理部206による指示信号の解析の結果、データ送信装置102によりリアルタイムでデータを送信することが許容される場合がある。例えば、無線アクセス網103が広帯域なLTEやHSUPAで用いられるアクセス網である場合には、動画像データをそのまま送信することが可能な場合がある。
【0070】
受信信号処理部206は、指示信号の解析の結果、複数のデータ送信装置102からデータ受信装置104へのデータの送信時にデータの輻輳を避けるために、一定間隔でデータを送信するようにデータ受信装置104から指示されていることを認識する。例えば、10秒間隔、30秒間隔、1分間隔、5分間隔、10分間隔、などの情報が指示信号に含まれている。また、指示信号に送信時刻の情報が含まれていてもよい。これによって、複数のデータ送信装置102からデータが送信されるときに、無線アクセス網103上でのドライブレコード等のデータ輻輳が発生することを避けることができる。
【0071】
受信信号処理部206は、送信タイミングの指示を受けたとき、記憶・圧縮部204に通知し、記憶・圧縮部204によるデータの蓄積及び圧縮処理を指示する。また、受信信号処理部206は、通信部203にドライブレコード等のデータを送信する送信間隔等の送信タイミングを、解析の結果に基づいて指示する。
【0072】
また、受信信号処理部206は、解析の結果、データ受信装置104から危険発生の通知がされていることを認識する。自車両が事故の危険性が高いと通知される場合もあるが、他のデータ送信装置102が搭載された車両の事故に巻き込まれる危険性が高いと通知される場合もある。危険が発生している状況では、ドライブレコードを安全なネットワーク側にあるデータ受信装置104へ送信することが望ましい。そこで、危険が発生している状況では、受信信号処理部206は、通信部203及び記憶・圧縮部204に、ドライブレコードのデータ受信装置104へのアップロード指示を通知する。
【0073】
また、受信信号処理部206は、制御部207に、カメラ、センサー、GPS装置、データ送信装置102が搭載された車両等の制御を行うよう指示する。
【0074】
制御部207は、受信信号処理部206からの指示に基づいて、インタフェース部201を介して、カメラ、センサー、GPS装置、車両等を制御する。例えば、カメラから取得する画像を動画像と静止画像とで切り替える、センサーデータを検出するセンサのON状態とOFF状態とを切り替える、センサーの感度を切り替える(変更する)、などである。
【0075】
次に、データ受信装置104の構成について、図5を用いて説明する。
【0076】
図5に示すデータ受信装置104は、通信部301、記憶部302、判定部303、通信制御部304、を備える。
【0077】
通信部301は、データ送信装置102から送信されたドライブレコード等のデータを受信し、データ送信装置102へ送信すべきデータを送信する。例えば、通信部301は、データ送信装置102によるデータの送信タイミング等の指示を含む指示信号をデータ送信装置102へ送信する。また、通信部301は、データ送信装置102からの事故検知信号や危険検知信号を受信する。また、通信部301は、事故検知信号や危険検知信号を受信した場合、又は、判定部303により事故発生又は危険発生を検知した場合には、データ送信装置102による定期的なドライブレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する。
【0078】
記憶部302は、データ送信装置102から送信されたドライブレコード等のデータを保存する。また、記憶部302は、一定期間保存後に保存されたデータ(保存データ)を削除する。ドライブレコードとしては、データ送信装置102から送信された画像データ(動画像データ、静止画像データ)、位置データ、センサーデータ、車両データ、等がある。
【0079】
判定部303は、記憶部302に保存されたデータを解析し、事故発生又は危険発生を判定する。判定処理の内容は、データ送信装置102の判定部205が行う判定処理の内容と同じである。したがって、判定部303は、事故の発生を検知する事故発生検知部としての機能、危険の発生を検知する危険検知部としての機能、を有する。
【0080】
また、判定部303は、事故が発生したと判定したとき、又は、危険が発生したと判定したとき、記憶部302を参照して、その事故発生又は危険発生の位置の位置データと事故又は危険に関するドライブレコードとを取得する。なお、判定部303は、判定部303により上記判定をした場合ではなく、データ送信装置102からの事故検知信号又は危険検知信号を受信した場合、記憶部302を参照して、その事故発生又は危険発生の位置の位置データと事故又は危険に関するドライブレコードとを取得してもよい。
【0081】
そして、判定部303は、取得した位置データとドライブレコードに基づいて、事故発生地点又は危険発生地点と地理的に近い周辺の車両に搭載されたデータ送信装置102を検索する。そして、判定部303は、検索されたデータ送信装置102に事故発生又は危険発生を通知するよう、通信部301に指示する。また、検索されたデータ送信装置102のデータを通信制御部304に通知する。なお、上記周辺の車両とは、事故発生地点又は危険発生地点から所定距離の範囲内に所在する車両のことを指す。
【0082】
通信制御部304は、データ送信装置102がデータを送信するための送信間隔等の送信タイミングを決定する。例えば、10秒間隔、30秒間隔、1分間隔、5分間隔、10分間隔、など送信間隔を指定することで送信タイミングを決定してもよいし、送信時刻を定めることで、送信タイミングを決定してもよい。決定されたデータの送信タイミングは、通信部301を介して、データ送信装置102に通知される。データの送信タイミングをデータ受信装置104により決定しておくことで、各データ送信装置102からのデータ送信が輻輳しないようにすることができる。
【0083】
また、通信制御部304は、判定部303により事故が発生している旨又は危険が発生している旨の通知を受けている場合には、事故発生地点又は危険発生地点と地理的に近い周辺の車両に搭載されたデータ送信装置102へ、ドライブレコードを送信させるための送信指示信号を送信するよう通信部301を制御する。さらに、通信制御部304は、ドライブレコード等のデータの送信間隔を、その他のデータ送信装置102によるデータの送信間隔より短くするよう制御してもよい。
【0084】
次に、データ送信装置102の動作の概略を説明する。
【0085】
データ送信装置102は、定期的にドライブレコードをデータ受信装置104に送信する。携帯電話等に使用される無線アクセス網103は高速化、大容量化しており、ドライブレコードとしての動画像データを、そのままデータ受信装置104に伝送することができる。また、複数のデータ送信装置102がデータを送信する場合には、送信間隔を空けてデータを送信することによって、無線アクセス網103上での輻輳を避けることができる。送信間隔、送信時刻等の送信タイミングは、データ受信装置104によりデータ送信装置102に通知される。
【0086】
データ送信装置102が定期的にドライブレコードをデータ受信装置104に送信するのは、ドライブレコードを安全な場所に保存するためである。事故等はいつ発生するか予見することは難しく、事故等の衝撃や熱等のストレスによって、データ送信装置102内のドライブレコードが記憶された記憶・圧縮部204が破壊される可能性がある。また、記憶・圧縮部204に保存されたドライブレコードが破壊される可能性もある。ドライブレコードを守るためには、事故発生の前に無線アクセス網103を介してデータ受信装置104に送信しておくことが望ましい。
【0087】
データ送信装置102により定期的に送信されるドライブレコードとしては、カメラを用いて取得された動画像データ、静止画像データがある。また、マイクを用いて取得された音や声などの音声データがある。また、GPS装置を用いて取得された位置データがある。また、センサーから取得されたセンサーデータがある。センサーデータには、加速度センサーデータ、温度センサーデータ、湿度センサーデータ、ジャイロセンサーデータ、衝撃センサーデータなどがある。また、車両から取得することができるデータとしては、ハンドルをどのように操作したかを示すハンドル操作データ、アクセルをどのように操作したかを示すアクセル操作データ、ブレーキをどのように操作したかを示すブレーキ操作データ、速度データ、エンジン回転数データ、エンジン温度データ、ガソリン残量データ、エアバックの状態データ、エアバックの衝撃センサーデータ、車内温度データ、などがある。
【0088】
例えば、アクセルとブレーキを踏み間違えて発生した事故があったとする。運転者はブレーキと思いこんでアクセルを踏むため、事故後に「ブレーキを踏んだが止まらなかった、スピードが上がった」と証言することがある。このような場合であっても、ドライブレコードとしてのアクセス操作データ及びブレーキ操作データにより、実際の運転者の操作を推測可能である。また、例えば、ハンドル操作ミスで事故が起こることがある。このような場合であっても、ドライブレコードとしてのハンドル操作データにより、実際の運転者の操作を推測可能である。また、例えば、データ送信装置102が搭載された車内で大きな音がする、携帯電話の呼び出し音が鳴る、などの直後に、事故が発生する場合がある。このような場合であっても、ドライブレコードとしての音声データにより、車両内の状況を推測可能である。
【0089】
このように、事故の原因を解明するためにはドライブレコードは有用である。したがって、ドライブレコードを安全な場所に保存することが事故原因の解明のために重要である。
【0090】
次に、データ受信装置104の動作の概略を説明する。
【0091】
複数の車両のドライブレコードをシステム側としてのデータ受信装置104により管理することは、事故の起きやすい場所での事故を減らす効果があると考えられる。ドライブレコードには位置データも含まれるため、データ受信装置104は、事故の起きやすい場所でのドライブレコードを統計的に解析することによって、運転者のハンドル、アクセス、ブレーキ等の操作履歴を、事故が発生した場合や事故発生の危険性が高い場合と、そうでない場合と、で分類する。また、データ受信装置104は、事故現場等の特定の位置でのドライブレコードを収集する場合には、データ受信装置104により、その位置にいる車両のデータ送信装置102に対して、ドライブレコードの取得や送信を指示する。
【0092】
また、データ受信装置104は、ドライブレコードの解析結果をもとにして、危険が発生していると判定された車両に搭載されたデータ送信装置102や、危険発生地点に地理的に近い周辺の車両に搭載されたデータ送信装置102に対して、事故の危険性がある旨を通知する。
【0093】
次に、事故が発生した場合のデータ送信装置102の動作について、図6を用いて説明する。
【0094】
まず、判定部205は、事故発生を検知する(ステップS101)。続いて、通信部203は、事故検知信号をデータ受信装置104に送信する(ステップS102)。
【0095】
なお、事故検知信号を受信したデータ受信装置104は、事故に関係ない車両(事故検知信号を送信した車両以外の車両)に搭載されたデータ送信装置102からのドライブレコード送信を抑制するため、送信停止信号を他のデータ送信装置102へ送信する。データ送信装置102は、定期的にドライブレコードを送信しているので輻輳が発生する可能性があるが、この輻輳を回避するためである。
【0096】
事故発生の検知時には、判定部205が事故発生を判定し、その結果を判定部205が通信部203に通知し、通信部203がデータ受信装置104に事故検知信号を送信する。
【0097】
続いて、通信部203は、ドライブレコードをデータ受信装置104に送信する(ステップS103)。事故直前と事故直後の情報が事故原因の解明のためには有用であるため、この事故検知したデータ送信装置102のドライブレコードが、優先的にデータ受信装置102に届くようにする。ドライブレコードの送信時には、判定部205からの通知を受けた通信部203が、記憶・圧縮部204に残っているドライブレコードを送信し、その後データ入力部202からのドライブレコードとしてのデータを一定時間送信する。
【0098】
このような事故が発生した場合のデータ送信装置102の動作によれば、事故が発生した場合であっても、無線アクセス網103で輻輳が発生することを防止し、確実に事故検知車両からのドライブレコードをネットワーク側のデータ受信装置104へ送信し記憶させることができる。
【0099】
次に、事故が発生した場合のデータ受信装置104の動作について、図7を用いて説明する。
【0100】
まず、通信部301が、データ送信装置102からの事故検知信号を受信する(ステップS201)。なお、データ受信装置104は、通信部301により事故検知信号を受信する代わりに、判定部303によって事故発生を判定してもよい。データ受信装置104によって事故発生を判定するときには、当該判定前に通信部301により受信されたデータ送信装置102からのドライブレコードに基づいて事故発生の有無を判定する。また、事故検知信号をデータ送信装置102から受信した後に、判定部303による判定結果と比較し、信頼性を確認してもよい。
【0101】
続いて、通信部301が、事故が発生した旨を、事故発生車両以外の他車両に報知する(ステップS202)。これは、事故発生車両に搭載されたデータ送信装置102からドライブレコードを受信しやすくするためである。この報知により、他車両に搭載されたデータ送信装置102からドライブレコードが送信されることを抑制する。この報知の信号には、他車両に搭載されたデータ送信装置102からのドライブレコードの送信を停止させるための送信停止信号が含まれる。
【0102】
データ受信装置104は、通信部301により事故検知信号を受信し、通信制御部304により事故発生を報知するデータ送信装置102を決定し、通信部301により決定されたデータ送信装置102へ報知する。通信制御部304は、定期的なドライブレコードの送信を実現するために、各データ送信装置102に対して送信タイミングを指示しているため、事故発生を報知することが望ましいデータ送信装置102を決定することができる。
【0103】
続いて、判定部303は、事故検知信号を受信した後、事故発生の位置情報から、事故発生場所近くの周辺の車両を探索する(ステップS203)。事故発生の位置情報は、例えば事故検知信号に含まれている。また、事故検知信号に含まれる代わりに、判定部303が、通信部301により過去に受信して記憶部302に保存されているドライブレコードから事故発生の位置情報を特定してもよい。さらに、通信部301により事故発生後にデータ送信装置102からドライブレコードを受信した場合には、そのドライブレコードに含まれる位置情報を事故発生の位置情報として用いてもよい。なお、周辺の車両の探索は、判定部303により、記憶部302に記録されている他車両の位置情報を用いて行われる。
【0104】
続いて、通信制御部304は、探索された車両に搭載されたデータ送信装置102にドライブレコードの送信を要求する(ステップS204)。事故発生現場近くの車両が事故に巻き込まれる可能性があるためである。また、事故発生現場の近くで他の事故が誘発される可能性があるためである。
【0105】
判定部303がドライブレコードを要求する車両に搭載されたデータ送信装置102を選択し、通信制御部304がデータ送信装置102のドライブレコードの送信タイミングを決定し、通信部301が決定されたドライブレコードの送信タイミングを指示するための指示信号を送信する。なお、通信制御部304により輻輳が問題とならないと判定される場合には、通信制御部304は、通信部301を介して、探索された車両に搭載されたデータ送信装置102に即座にドライブレコードを送信するように要求してもよい。
【0106】
続いて、通信部301は、周辺の車両に搭載されたデータ送信装置102からの上記の要求に対するドライブレコ−ドを受信する(ステップS205)。
【0107】
続いて、事故検知信号の受信から一定時間経過後に、通信部301は、ドライブレコードの送信を抑制していた事故発生車両以外の他車両に搭載されたデータ送信装置102に対して、平時(通常の状態)に戻ったことを通知する(ステップS206)。この通知は、通信制御部304により、事故発生を報知したデータ送信装置102に対して、通信部301を介して行われる。具体的には、ドライブレコードの送信間隔、送信時刻等の送信タイミングをデータ送信装置102に指示する。このとき、基本的には、ドライブレコードの送信を抑制する前の送信タイミングに戻すよう指示する。
【0108】
このような事故が発生した場合のデータ受信装置104の動作によれば、他車両に搭載されたデータ送信装置102からの定期的なドライブレコードの送信を抑制することにより、事故車両や周辺車両に搭載されたデータ送信装置102からのドライブレコードが輻輳することを防止することができる。したがって、事故に関連のある車両からのドライブレコードを確実に受信し、安全に保存しておくことができる。
【0109】
次に、危険が発生した場合のデータ送信装置102の動作について、図8を用いて説明する。
【0110】
まず、判定部205は、危険発生を検知する(ステップS301)。危険発生の検知(判定)方法については前述したが、更に他の方法により危険発生を検知してもよい。例えば、車内の運転者を映すカメラが存在する場合には、運転者の注意力の散漫度を画像処理より検出してもよい。また運転者が眠そうな動作をしていることや、居眠りしているなどの動作を画像処理より検出してもよい。また、データ送信装置102が搭載された自車両のみならず、自車両の前後を走っている車両の運転動作を画像処理より検出してもよい。例えば、頻繁に車線変更することや、速度が一定でなく速くなったり遅くなったりの変化(加速度の変化)が大きいことや、蛇行している、などを、危険な運転か否かの判定基準とすることができる。
【0111】
続いて、通信部203は、危険検知信号をデータ受信装置104に送信する(ステップS302)。なお、危険検知信号を受けたデータ受信装置104は、危険に関係ない車両(危険検知信号を送信した車両以外の車両)のデータ送信装置102からのドライブレコードの送信を抑制する。データ送信装置102は定期的にドライブレコードを送信しているので輻輳が発生する可能性があるが、この輻輳を回避するためである。
【0112】
危険発生の検知時には、判定部205が危険発生を検知し、この結果を通信部203に通知し、通信部203が危険検知信号をデータ受信装置104に送信する。
【0113】
続いて、通信部203は、ドライブレコードをデータ受信装置104に送信する(ステップS303)。事故直前と事故直後の情報が事故原因の解明のためには有用である。この危険検知したデータ送信装置102のドライブレコードは、事故直前のデータとなる可能性が高いため、優先的にデータ受信装置104に届くようにする。ドライブレコードの送信時には、判定部205からの通知を受けた通信部203が、記憶・圧縮部204に残っているデータを送信し、その後データ入力部202からのデータを一定時間送信する。
【0114】
このような危険が発生した場合のデータ送信装置102の動作によれば、危険が発生した場合であっても、無線アクセス網103で輻輳が発生することを防止し、確実に危険検知車両からのドライブレコードをネットワーク側のデータ受信装置104へ送信し記憶させることができる。
【0115】
次に、危険が発生した場合のデータ受信装置104の動作について、図9を用いて説明する。
【0116】
まず、通信部301が、データ送信装置102からの危険検知信号を受信する(ステップS401)。なお、データ受信装置104は、通信部301により危険検知信号を受信する代わりに、判定部303によって危険発生を判定してもよい。また、危険検知信号をデータ送信装置102から受信した後に、判定部303によって判定結果と比較し、信頼性を確認してもよい。
【0117】
続いて、通信部301は、事故発生の危険性が高い旨を、危険検知車両以外の他車両に報知する(ステップS402)。これは、危険検知車両に搭載されたデータ送信装置102からドライブレコードを受信しやすくするためである。この報知により、他車両に搭載されたデータ送信装置102からドライブレコードが送信されることを抑制する。この報知の信号には、他車両に搭載されたデータ送信装置102からのドライブレコードの送信を停止させるための送信停止信号がふくまれる。
【0118】
データ受信装置104は、通信部301により危険検知信号を受信し、通信制御部304により危険発生を報知するデータ送信装置102を決定し、通信部301により決定されたデータ送信装置102へ報知する。通信制御部304は、定期的なドライブレコードの送信を実現するために、各データ送信装置102に対して送信タイミングを指示しているため、危険発生を報知することが望ましいデータ送信装置102を決定することができる。
【0119】
続いて、判定部303は、危険検知信号を受信した後、危険発生の位置情報から、その位置近くの周辺の車両を探索する(ステップS403)。危険発生の位置情報は危険検知信号に含まれている。また、危険検知信号に含まれる代わりに、判定部303が、通信部301により過去に受信して記憶部302に保存されているドライブレコードから危険発生の位置情報を特定してもよい。さらに、通信部301により危険検知後にデータ送信装置102からドライブレコードを受信した場合には、そのドライブレコードに含まれる位置情報を危険発生の位置情報として用いてもよい。なお、周辺の車両の探索は、判定部303により、記憶部302に記録されている他車両の位置情報を用いて行われる。
【0120】
続いて、通信制御部304は、探索された車両に搭載されたデータ送信装置102にドライブレコードの送信を要求する(ステップS404)。危険発生現場近くの周辺の車両が事故に巻き込まれる可能性があるためである。また、危険発生現場の近くで他の事故が誘発される可能性があるためである。
【0121】
判定部303がドライブレコードを要求する車両に搭載されたデータ送信装置102を選択し、通信制御部304がデータ送信装置102のドライブレコードの送信タイミングを決定し、通信部301が決定されたドライブレコードの送信タイミングを指示する。なお、通信制御部304により輻輳が問題とならないと判定される場合には、通信制御部304は、探索された車両に搭載されたデータ送信装置102に即座にドライブレコードを送信するように要求してもよい。
【0122】
続いて、通信部301は、周辺の車両に搭載されたデータ送信装置102からの上記の要求に対するドライブレコ−ドを受信する(ステップS405)。
【0123】
続いて、事故検知信号を受信してから一定時間経過後に、通信部301は、ドライブレコードの送信を抑制していた危険検知車両以外の他車両に搭載されたデータ送信装置102に対して、平時(通常の状態)に戻ったことを通知する(ステップS406)。この通知は、通信制御部304により、危険発生を報知したデータ送信装置102に対して、通信部301を介して行われる。具体的には、ドライブレコードの送信間隔、送信時刻等の送信タイミングをデータ送信装置102に指示する。このとき、基本的には、ドライブレコードの送信を抑制する前の送信タイミングに戻すよう指示する。
【0124】
このような危険が発生した場合のデータ受信装置104の動作によれば、他車両に搭載されたデータ送信装置102からの定期的なドライブレコードの送信を抑制することにより、危険検知車両や周辺車両に搭載されたデータ送信装置102からのドライブレコードが輻輳することを防止することができる。したがって、危険に関連のある車両からのドライブレコードを確実に受信し、安全に保存しておくことができる。
【0125】
次に、送信停止信号を受信したデータ送信装置102の動作について説明する。
【0126】
データ送信装置102は、通信部203により送信停止信号を受信し、受信信号処理部206により通信部203に対してドライブレコードの送信停止を指示する。ただし、自車両が事故発生又は危険発生を検知し、ドライブレコードをデータ受信装置104に送信しているときは、送信を継続する。ドライブレコードの送信を停止するのは、定期的にドライブレコードを送信しているときである。
【0127】
また、データ送信装置102は、データ受信装置104からドライブレコードの送信間隔及び送信時刻等の送信タイミングを指示するための指示信号を受信する。その指示信号は、通信部203により受信され、受信信号処理部206により解析される。そして、受信信号処理部206が解析した指示信号の内容を記憶・圧縮部204に通知し、記憶・圧縮部204がドライブレコードを蓄積、圧縮する。また、受信信号処理部206は、通信部203に対しても指示信号を解析した内容を通知し、通信部203はデータ受信装置104の指示に従って、つまり指示された送信タイミングに従って、ドライブレコードを送信する。
【0128】
また、指示信号の内容は、ドライブレコードのデータを取得するためのインタフェース部201又はデータ入力部202に対する指示であってもよい。例えば、静止画像と動画像との切替指示、センサー情報のON状態とOFF状態との切替指示、センサー感度の切替指示、などが指示信号に含まれる。この指示信号の内容は、制御部207に通知される。そして、制御部207が、インタフェース部201を介して、カメラ、マイク、センサー、GPS装置、車両等を制御する。
【0129】
このような送信停止信号を受信したデータ送信装置102の動作によれば、ドライブレコードの定期送信による輻輳の発生を防止することができ、重要度の高い事故現場又は危険現場近くの車両からのドライブレコードをネットワーク側のデータ受信装置104に確実に保存させることができる。さらに、ドライブレコードの取得データについてデータ受信装置104が指示を行うことで、データ受信装置104が保管すべき所望のデータをデータ送信装置102に対して通知することができる。
【0130】
本実施形態では、車両に搭載されたデータ送信装置102について主に説明したが、車両とは自動車のみならず、オートバイ等の二輪自動車であってもよい。また、自転車であってもよい。また、データ送信装置102としては、歩行者が携帯する端末であってもよい。携帯する端末とは、携帯電話やPDA等の情報端末であってもよいし、ペット等に装備させる首輪等の器具であってもよい。
【0131】
歩行者やペット等(歩行者等)がデータ送信装置102を携帯する場合には、事故発生や危険発生の通知を受信することによって、事故現場等の画像撮影等を実施し、データ受信装置104にその画像等を送信することが可能である。これによって事故原因の解析に役立つことが考えられる。また、歩行者等が携帯するデータ送信装置102が危険検知信号を受信した場合には、危険回避のため位置を移動させるための情報を表示等することで、歩行者等が危険を回避するための行動をとることができる。
【0132】
また、歩行者等が携帯するデータ送信装置102により、事故前の画像撮影を実施できる可能性がある。歩行者等が意図して事故現場、事故発生前の画像撮影を実施することは難しいかもしれないが、偶然に撮影することができる可能性がある。また、ペットとともに飼い主が一緒に行動している場合には、飼い主によって画像を撮影することができる可能性がある。また、ペットは飼い主と一緒に行動することによって、事故に巻き込まれることを回避できる可能性がある。
【0133】
したがって、本実施形態で主に説明した車両のドライブレコードは、車両、歩行者、ペット等の移動体の移動情報を示す移動データレコードの一例である。
【0134】
このように、本実施形態のデータ送信装置102は、事故発生を検知した場合、事故原因の解明に必要となるドライブレコードを安全なネットワーク側(データ受信装置104)に送信するので、ドライブレコーダ等として有用である。また、事故発生の危険性を検知し、事故が発生する前からドライブレコードを安全なネットワーク側(データ受信装置104)に送信するので、ドライブレコーダ等として有用である。
【0135】
また、車両として、自動車だけでなく、オートバイ等の自動二輪車においても利用でき、さらに自転車等においても利用できる。携帯電話やPDA等の情報携帯端末として、歩行者が携帯する用途にも有用である。
【0136】
また、本実施形態のデータ受信装置104は、事故原因を解明することに役立つドライブレコードを事故車両以外から収集することが可能であり、事故原因解明に有用である。また、複数の車両に搭載されたデータ送信装置102からのドライブレコードを収集記録することにより、事故発生の傾向を統計的に解析することが可能となり、事故の発生を回避することに有用である。また、事故発生及び危険発生の検出を通知することにより、他車両や歩行者等が事故に巻き込まれることを防ぐ可能性を高めることができる。
【0137】
また、データ受信装置104は、事故原因の解明に必要なドライブレコードを安全なネットワーク側ですみやかに保存することが可能である。また、データ事故発生の危険性が検出された場合には、優先的にドライブレコードをネットワーク側で保存することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0138】
本発明は、ネットワーク上での輻輳を回避し、データレコードを確実に通信サーバへ蓄積することが可能な通信装置、通信サーバ、及び通信システム等に有用である。
【符号の説明】
【0139】
101 データ通信システム
102 データ送信装置
103 無線アクセス網
104 データ受信装置
201 インタフェース(I/F)部
202 データ入力部
203 通信部
204 記憶・圧縮部
205 判定部
206 受信信号処理部
207 制御部
301 通信部
302 記憶部
303 判定部
304 通信制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の移動情報を示す移動データレコードを蓄積する蓄積部と、
ネットワークを介して接続された通信サーバへ、前記蓄積部により蓄積された移動データレコードを定期的に送信する送信部と、
前記通信サーバからの送信タイミングを指示するための指示信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信された指示信号に基づいて、前記送信部により前記移動データレコードを送信する送信タイミングを制御する送信制御部と、
を備える通信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の通信装置であって、更に、
事故の発生を検知する事故発生検知部を備え、
前記送信部は、事故発生検知部により事故の発生が検知された場合、事故発生検知部により事故の発生が検知されたことを示す事故検知信号を前記通信サーバへ送信する通信装置。
【請求項3】
請求項1に記載の通信装置であって、更に、
事故が発生する危険を検知する危険検知部を備え、
前記送信部は、危険検知部により危険が検知された場合、危険検知部により危険が検知されたことを示す危険検知信号を前記通信サーバへ送信する通信装置。
【請求項4】
ネットワークを介して接続された通信装置からの移動体の移動情報を示す移動データレコードを受信する受信部と、
前記受信部により受信された移動データレコードを蓄積する蓄積部と、
前記通信装置による前記移動データレコードの送信タイミングを決定する送信タイミング決定部と、
前記送信タイミング決定部により決定された送信タイミングを指示するための指示信号を前記通信装置へ送信する送信部と、
を備える通信サーバ。
【請求項5】
請求項4に記載の通信サーバであって、
前記受信部は、前記通信装置からの事故の発生が検知されたことを示す事故検知信号を受信し、
前記送信部は、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する通信サーバ。
【請求項6】
請求項4に記載の通信サーバであって、更に、
事故の発生を検知する事故発生検知部を備え、
前記送信部は、前記事故発生検知部により事故の発生が検知された場合、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する通信サーバ。
【請求項7】
請求項5または6に記載の通信サーバであって、更に、
前記事故発生検知部により検知された事故の発生位置又は前記通信装置からの事故検知信号に係る事故の発生位置に係る位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記蓄積部に蓄積されたドライブレコーダ及び前記位置情報取得部により取得された位置情報に基づいて、前記事故の発生位置の周辺に所在する通信装置を探索する通信装置探索部と、
を備え、
前記送信部は、前記通信装置探索部により探索された前記事故の発生位置の周辺に所在する通信装置へ、前記移動データレコードを送信させるための送信指示信号を送信する通信サーバ。
【請求項8】
請求項4に記載の通信サーバであって、
前記受信部は、前記通信装置からの危険が検知されたことを示す危険検知信号を受信し、
前記送信部は、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する通信サーバ。
【請求項9】
請求項4に記載の通信サーバであって、更に、
事故が発生する危険を検知する危険検知部を備え、
前記危険検知部により危険が検知された場合、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する通信サーバ。
【請求項10】
請求項8または9に記載の通信サーバであって、更に、
前記危険検知部により検知された危険の発生位置又は前記通信装置からの危険検知信号に係る危険の発生位置に係る位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記蓄積部に蓄積されたドライブレコーダ及び前記位置情報取得部により取得された位置情報に基づいて、前記危険の発生位置の周辺に所在する通信装置を探索する通信装置探索部と、
を備え、
前記送信部は、前記通信装置探索部により探索された前記危険の発生位置の周辺に所在する通信装置へ、前記移動データレコードを送信させるための送信指示信号を送信する通信サーバ。
【請求項11】
通信装置と通信サーバとがネットワークを介して接続された通信システムであって、
前記通信装置は、
移動体の移動情報を示す移動データレコードを蓄積する蓄積部と、
前記通信サーバへ、前記蓄積部により蓄積された移動データレコードを定期的に送信する送信部と、
前記通信サーバからの送信タイミングを指示するための指示信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信された送信タイミングの情報に基づいて、前記送信部により前記移動データレコードを送信する送信タイミングを制御する送信制御部と、
を備え、
前記通信サーバは、
前記通信装置からの移動データレコードを受信する受信部と、
前記受信部により受信された移動データレコードを蓄積する蓄積部と、
前記通信装置による前記移動データレコードの送信タイミングを決定する送信タイミング決定部と、
前記送信タイミング決定部により決定された送信タイミングを指示するための指示信号を前記通信装置へ送信する送信部と、
を備える通信システム。
【請求項12】
請求項11に記載の通信システムであって、
前記通信装置は、事故の発生を検知する事故発生検知部を備え、
前記通信装置の前記送信部は、前記事故発生検知部により事故の発生が検知された場合、事故発生検知部により事故の発生が検知されたことを示す事故検知信号を前記通信サーバへ送信し、
前記通信サーバの受信部は、前記通信装置からの前記事故検知信号を受信し、
前記通信サーバの送信部は、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する通信システム。
【請求項13】
請求項11に記載の通信システムであって、
前記通信サーバは、事故の発生を検知する事故発生検知部を備え、
前記通信サーバの送信部は、前記事故発生検知部により事故の発生が検知された場合、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する通信システム。
【請求項14】
請求項11または12に記載の通信システムであって、
前記通信サーバは、
前記通信装置又は前記通信サーバの前記事故発生検知部により事故の発生位置に係る位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記蓄積部に蓄積されたドライブレコーダ及び前記位置情報取得部により取得された位置情報に基づいて、前記事故の発生位置の周辺に所在する通信装置を探索する通信装置探索部と、
を備え、
前記通信サーバの送信部は、前記通信装置探索部により探索された前記事故の発生位置の周辺に所在する通信装置へ、前記移動データレコードを送信させるための送信指示信号を送信する通信システム。
【請求項15】
請求項11に記載の通信システムであって、
前記通信装置は、事故が発生する危険を検知する危険検知部を備え、
前記通信装置の前記送信部は、前記危険検知部により危険が検知された場合、危険検知部により危険が検知されたことを示す危険検知信号を前記通信サーバへ送信し、
前記通信サーバの受信部は、前記通信装置からの前記危険検知信号を受信し、
前記通信サーバの送信部は、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する通信システム。
【請求項16】
請求項11に記載の通信システムであって、
前記通信サーバは、事故が発生する危険を検知する危険検知部を備え、
前記通信サーバの送信部は、前記危険検知部により危険が検知された場合、前記移動データレコードの送信を停止させるための送信停止信号を送信する通信システム。
【請求項17】
請求項15または16に記載の通信システムであって、
前記通信サーバは、
前記通信装置又は前記通信サーバの前記危険検知部により危険の発生位置に係る位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記蓄積部に蓄積されたドライブレコーダ及び前記位置情報取得部により取得された位置情報に基づいて、前記危険の発生位置の周辺に所在する通信装置を探索する通信装置探索部と、
を備え、
前記通信サーバの送信部は、前記通信装置探索部により探索された前記危険の発生位置の周辺に所在する通信装置へ、前記移動データレコードを送信させるための送信指示信号を送信する通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−164218(P2012−164218A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−25333(P2011−25333)
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】