説明

通信装置

【課題】送受話器を保持する保持部の取り付け構造に関し、耐久性の向上を実現できる通信装置を提供する。
【解決手段】通信装置1は、情報の送受信を行う通信部40を収容する通信装置本体2と、通信部40と電気的に接続されて、通話に使用される送受話器50と、通信装置本体2の幅方向における一方の側壁を構成する第1サイドカバー210と、第1サイドカバー210の上方に設けられ、第1サイドカバーより剛性の高い上部カバー300と、第1サイドカバー210に取り付けられ、送受話器50を上面側に保持する保持部100とを備えている。また、通信装置1は、保持部100の下面100Bから上方に向かって作用する荷重F1を上部カバー300に伝達する荷重伝達部80を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に従来の通信装置の例が開示されている。この通信装置は、情報の送受信を行う通信部を収容する通信装置本体と、通信部と電気的に接続されて、通話に使用される送受話器と、通信装置本体の幅方向における一方の側壁を構成するサイドカバーと、サイドカバーに取り付けられ、送受話器を上面側に保持する保持部とを備えている。
【0003】
保持部の下端縁には、係止部が形成されている。サイドカバーにおける保持部が装着される部位には、リブ状の係合部が形成されている。
【0004】
保持部は、係止部と係合部とが係合されることにより、サイドカバーに対して位置決めされ、その状態でネジ止めされることにより、サイドカバーに固定されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平4−23350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来の通信装置では、以下の通り、送受話器を保持する保持部の取り付け構造に関し、耐久性の向上が難しいという問題がある。
【0007】
すなわち、ユーザが通信装置を持ち上げようとして保持部の下面に手を掛けてしまうと、保持部の下面から上方に向かって荷重が作用する。そうすると、保持部に作用する上向きの荷重がサイドカバーに伝達されて、サイドカバーと保持部との取り付け箇所が過度に変形し易くなる。具体的には、上向きの荷重により、保持部がネジ止めされた箇所を中心に上方に回転するように変位する。そして、保持部の上端縁がサイドカバーを局所的に押圧して撓ませる。その結果、この通信装置は、サイドカバー又は保持部が破損するおそれがある。
【0008】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、送受話器を保持する保持部の取り付け構造に関し、耐久性の向上を実現できる通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の通信装置は、情報の送受信を行う通信部を収容する通信装置本体と、
前記通信部と電気的に接続されて、通話に使用される送受話器と、
前記通信装置本体の幅方向における一方の側壁を構成する第1サイドカバーと、
前記第1サイドカバーの上方に設けられ、前記第1サイドカバーより剛性の高い上部カバーと、
前記第1サイドカバーに取り付けられ、前記送受話器を上面側に保持する保持部とを備えた通信装置であって、
前記保持部の下面から上方に向かって作用する荷重を前記上部カバーに伝達する荷重伝達部を備えていることを特徴とする(請求項1)。
【0010】
本発明の通信装置を持ちあげようとする際、ユーザが保持部の下面に手を掛けてしまうと、保持部の下面から上方に向かって荷重が作用する。ここで、本発明の通信装置は荷重伝達部を備えているので、保持部に作用する上向きの荷重は、荷重伝達部により、上部カバーに伝達される一方、第1サイドカバーに伝達され難くなる。そして、第1サイドカバーより剛性の高い上部カバーが伝達された荷重を確実に支持するので、上向きの荷重が作用するのに伴って保持部が第1サイドカバーと保持部との取り付け箇所を中心として上方に回転するように変位することを抑制できる。このため、第1サイドカバーと保持部との取り付け箇所が変形し難くなり、その結果、第1サイドカバー又は保持部の破損を防止できる。
【0011】
したがって、本発明の通信装置は、送受話器を保持する保持部の取り付け構造に関し、耐久性の向上を実現できる。また、保持部の下面を手掛け部として安全に使用できるので、ユーザが通信装置の移動作業を行い易くなる。
【0012】
上記の場合において、保持部は、第1サイドカバーと結合される結合部と、上部カバーに当接する伝達部とを有していることが望ましい。第1サイドカバーは、締結手段を用いて結合部と結合される被結合部を有していることが望ましい。上部カバーは、伝達部と当接する被伝達部を有していることが望ましい。そして、荷重伝達部は、伝達部と被伝達部とにより構成されていることが望ましい(請求項2)。
【0013】
この構成によれば、保持部に作用する上向きの荷重は、荷重伝達部を構成する伝達部と被伝達部とにより、上部カバーに伝達される一方、結合部及び被結合部に伝達され難くなる。そして、第1サイドカバーより剛性の高い上部カバーが伝達された荷重を確実に支持するので、上向きの荷重が作用するのに伴って保持部が結合部及び被結合部を中心として上方に回転するように変位することを抑制できる。このため、結合部及び被結合部が変形し難くなり、第1サイドカバー又は保持部の破損を確実に防止できる。その結果、この通信装置は、耐久性の向上を確実に実現できる。
【0014】
伝達部は、結合部に対して幅方向の外側に位置していることが望ましい(請求項3)。この構成によれば、てこの力点に相当する保持部の下面と、てこの支点に相当する結合部と、てこの作用点に相当する伝達部とが好適な相対位置関係になり易い。このため、保持部に作用する上向きの荷重が上部カバーに確実に伝達される一方、結合部及び被結合部に一層伝達され難くなる。その結果、この通信装置は、耐久性の向上を一層確実に実現できる。
【0015】
伝達部及び被伝達部の少なくとも一方は、伝達部及び被伝達部の他方に向けて上下方向に延在するリブとされ、第1サイドカバーには、リブを挿通させる貫通孔が形成されていることが望ましい(請求項4)。この構成によれば、伝達部及び被伝達部の少なくとも一方がリブとされて、上下方向に延在し、第1サイドカバーの貫通孔を介して、伝達部及び被伝達部の他方に当接する。このため、保持部に作用する上向きの荷重は、上部カバーに確実に伝達される一方、第1サイドカバーに一層伝達され難くなる。
【0016】
結合部は、第1サイドカバーに対する保持部の位置決めを行う位置決め部と、締結手段と締結される被締結部とを有していることが望ましい。そして、位置決め部と被締結部とは、第1サイドカバーの側壁面に沿って保持部の長手方向に延びる直線上に設けられていることが望ましい(請求項5)。
【0017】
仮に、第1サイドカバーの側壁面に沿って保持部の長手方向に延びる直線上に位置決め部と被締結部とが設けられていない場合、保持部の下面に手を掛けて持ち上げる際に、結合部と被結合部との間でこすれやガタツキが生じ易く、その結果、異音が発生するおそれがある。この点、位置決め部と被締結部との相対位置関係を上記構成とすることにより、結合部と被結合部との間でこすれやガタツキが生じ難くなり、その結果、異音が発生し難くなる。
【0018】
本発明の通信装置は、上部カバーの上に設けられ、原稿の画像を読み取る読取部を収容する読取ユニットを備えていることが望ましい。そして、読取ユニットは、上部カバーに当接する当接位置と、上部カバーに対して上方に離間する離間位置とに変位可能とされていることが望ましい。さらに、上部カバーの上面には、当接位置にある読取ユニットの下面に当接して、荷重伝達部により上部カバーに伝達される荷重を読取ユニットに伝達する突出部が形成されていることが望ましい(請求項6)。
【0019】
通信装置が読取ユニットを備える場合、装置全体の重量が増加する。このため、通信装置を持ち上げようとする際、ユーザが保持部の下面に手を掛けてしまうと、保持部の下面から上方に向かって大きな荷重が作用する。しかしながら、この構成によれば、保持部に作用する上向きの大きな荷重は、荷重伝達部により、上部カバーに伝達され、さらに、突出部を介して、読取ユニットに伝達される。その一方、第1サイドカバーに伝達され難くなる。そして、読取ユニットが伝達された荷重を上部カバーとともに確実に支持するので、上向きの荷重が作用するのに伴って保持部が第1サイドカバーと保持部との取り付け箇所を中心として上方に回転するように変位することを確実に抑制できる。このため、読取ユニットにより装置全体の重量が増加した場合でも、第1サイドカバー又は保持部の破損を防止でき、その結果、装置全体としての耐久性の向上を確実に実現できる。
【0020】
本発明の通信装置において、保持部の下面には、滑り止めが形成されていることが望ましい(請求項7)。この構成によれば、保持部の下面を手掛け部として利用することができ、その際、滑り止めによりユーザの手が滑ることを防止できる。
【0021】
本発明の通信装置は、第1サイドカバーと対向し、通信装置本体の幅方向における他方の側壁を構成する第2サイドカバーを備えていることが望ましい。そして、第2サイドカバーには、保持部の下面と略等しい高さとなる手掛け部が形成されていることが望ましい(請求項8)。この構成によれば、ユーザが両手で装置を持ち上げる際、第1サイドカバー側の手掛け部となる保持部の下面と、第2サイドカバー側の手掛け部とが略等しい高さにあることで、作業が行い易い。また、第1サイドカバーに、保持部の下面とは別に手掛け部を形成する必要がなくなるので、保持部を設ける位置の自由度が増す。
【0022】
本発明の通信装置において、第1サイドカバーには、保持部の下面に当接し、保持部の上面から下方に向かって作用する荷重を支持する受け部が形成されていることが望ましい(請求項9)。例えば、ユーザが送受話器を保持部に置く場合等において、誤って保持部を下方に押してしまうと、保持部の上面から下方に向かって荷重が作用する。この場合、下向きの荷重が受け部によって支持されるので、保持部が第1サイドカバーと保持部との取り付け箇所を中心として下方に回転するように変位することを抑制できる。このため、第1サイドカバーと保持部との取り付け箇所が変形し難くなり、第1サイドカバー又は保持部の破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施例の通信装置の斜視図である。
【図2】実施例の通信装置の部分斜視図である。
【図3】実施例の通信装置の部分斜視図である。
【図4】実施例の通信装置の模式図である。
【図5】実施例の通信装置に係り、(a)は、当接位置にある読取ユニットを示す部分側面図であり、(b)は、離間位置にある読取ユニットを示す部分側面図であり、(c)は、仮に遮蔽部を無くした場合において離間位置にある読取ユニットを示す部分側面図である。
【図6】実施例の通信装置に係り、保持部、第1サイドカバー、上部カバー及び読み取りユニットの相対関係を示す要部拡大断面図である。
【図7】実施例の通信装置に係り、保持部及び第1サイドカバーを示す斜視図である。
【図8】実施例の通信装置に係り、保持部、第1サイドカバー及び上部カバーの分解斜視図である。
【図9】実施例の通信装置に係り、保持部を構成する保持部本体を示す斜視図である。
【図10】実施例の通信装置に係り、保持部、第1サイドカバー、上部カバー及び読み取りユニットの相対関係を示す要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
【0025】
(実施例)
図1に示すように、実施例の通信装置1は、本発明の通信装置の具体的態様の一例である。この通信装置1は、通信処理の他、画像形成処理、画像読取処理等の複数の処理を実行可能なものであり、一般的には、複合機と呼ばれている。図1では、通信装置1の操作パネル9側を装置の前側と規定し、操作パネル9に向かって左を左側と規定して、前後、左右及び上下の各方向を表示する。そして、図2以降に示す各方向は、全て図1に示す各方向に対応させて表示する。以下、図1等に基づいて、通信装置1の具体的構成を説明する。
【0026】
<全体構成>
図1〜図3に示すように、通信装置1は、通信装置本体2と、通信装置本体2の上方に設けられた読取ユニット3とを備えている。読取ユニット3は、読取ユニット本体4と、読取ユニット本体4の上方に設けられた開閉部5とからなる。通信装置本体2、読取ユニット本体4及び開閉部5はそれぞれ、図示しないフレーム部材を有する略箱状体である。
【0027】
図2及び図4に示すように、読取ユニット本体4は、通信装置1の後面側に設けられた左右一対のヒンジ9により、通信装置本体2に連結されている。読取ユニット本体4は、両ヒンジ9により、通信装置1の後面側で通信装置1の幅方向、すなわち左右方向に延びる揺動軸芯S1周りに揺動可能となっている。図1〜図3及び図5(a)は、読取ユニット本体4が通信装置本体2の上面に当接した状態を示している。図1〜図3及び図5(a)に示す読取ユニット本体4の位置は、本発明の当接位置の一例である。読取ユニット本体4が当接位置にある場合、読取ユニット本体4の下面4Bは、図6及び図10を参照して後述する上部カバー300の突出部310に当接する。その一方、図5(b)は、読取ユニット本体4が揺動軸芯S1周りに揺動し、通信装置本体2に対して上方に離間した状態を示している。図5(b)に示す読取ユニット本体4の位置は、本発明の離間位置の一例である。
【0028】
図2及び図4に示すように、開閉部5は、通信装置1の後面側に設けられた左右一対のヒンジ8により、読取ユニット本体4に連結されている。開閉部5は、両ヒンジ8により、通信装置1の後面側で左右方向に延びる揺動軸芯S2周りに揺動可能となっている。図1〜図3及び図5(a)は、開閉部5が通信装置本体2の上面を閉鎖した状態を示している。図示は省略するが、開閉部5が揺動軸芯S2周りに揺動し、読取ユニット本体4に対して上方に離間することにより、図4に示す載置面30Aを開放する。
【0029】
図4に示すように、通信装置本体2には、制御部10と、画像形成部20と、通信部40とが収容されている。読取ユニット本体4には、読取部30及び操作パネル9が収容されている。開閉部5には、自動原稿搬送機構35が収容されている。
【0030】
図1及び図4に示すように、通信装置本体2の左側には、送受話器50が設けられている。送受話器50は、コード51により、通信部40と電気的に接続されている。
【0031】
図1に示すように、操作パネル9は、読取ユニット本体4の前面側上部に露出する操作キーと表示画面とを有している。操作パネル9は、操作キーによりユーザからの入力を受け付けて制御部10に伝達するとともに、制御部10から伝達された情報を表示画面に表示する。
【0032】
図4に示すように、画像形成部20は、電子写真方式やインクジェット方式等の周知の構成である。画像形成部20は、制御部10に制御されて、用紙やOHPシート等の被記録媒体に画像を形成する画像形成処理を実行する。
【0033】
図1及び図4に示すように、通信装置本体2には、前面から内部に向かって略水平に凹設された排出空間2Aが設けられている。排出空間2Aには、画像形成部20により画像が形成された被記録媒体が排出される。読取ユニット本体4の下面4Bは、排出空間2Aの上側内壁面を区画している。排出空間2Aに小さいサイズの被記録媒体が排出された場合には、読取ユニット本体4を図5(b)に示す離間位置まで揺動させることにより、排出空間2Aの上方が開放される。これにより、排出空間2A内の被記録媒体を容易に取り出すことができる。
【0034】
図4に示すように、読取部30は、載置面30Aの下方に図示しない画像読取センサを有するフラットベット方式のものである。自動原稿搬送機構35を使用しない場合には、開閉部5を上方に揺動させ、載置面30Aを開放した状態で、ユーザが載置面30Aに原稿を載置する。そうすると、読取部30は、制御部10に制御されて、載置面30Aに載置された原稿に対して画像読取センサを相対移動させて、その原稿の画像を単発的に読み取る。
【0035】
その一方、自動原稿搬送機構35を使用する場合には、読取部30は、制御部10に制御されて、所定の読み取り位置に画像読取センサを移動させる。そして、開閉部5を下方に揺動させ、載置面30Aを閉鎖した状態で、ユーザが自動原稿搬送機構35に複数枚の原稿をセットする。そうすると、自動原稿搬送機構35が制御部10に制御されて、複数枚の原稿を1枚ずつ搬送し、読み取り位置にある画像読取センサの上方を順次通過させる。そして、読取部30は、制御部10に制御されて、画像読取センサの上方を順次通過する複数の原稿の画像を連続的に読み取る。
【0036】
通信部40は、電話回線やインターネット回線等により接続された他の通信機器との間で、情報の送受信を行う周知の構成である。ユーザは、通信部40に接続された送受話器50を使用することにより、他の通信機器を利用する別のユーザと通話できる。
【0037】
通信装置本体2は、図1、図2及び図6〜図8に示すように、通信装置本体2の左側壁を構成する第1サイドカバー210と、図3に示すように、第1サイドカバー210と対向し、通信装置本体2の右側壁を構成する第2サイドカバー220と、図6及び図8に示すように、通信装置本体2の上面を構成する上部カバー300と、図2に示すように、通信装置本体2の後面を構成する後面カバー400とを備えている。
【0038】
第1サイドカバー210、第2サイドカバー220、上部カバー300及び後面カバー400は、熱可塑性樹脂を射出成形してなる略平板状部材である。通信装置本体2内には、制御部10、画像形成部20及び通信部40を支持する図示しないフレーム部材が設けられており、そのフレーム部材に外側から、第1サイドカバー210、第2サイドカバー220、上部カバー300及び後面カバー400が固定されている。図6に示すように、上部カバー300の左端縁は第1サイドカバー210の上端縁と連結されている。図示は省略するが、上部カバー300の右端縁は、第2サイドカバー220の上端縁と連結され、上部カバー300の後端縁は、後面カバー400の上端縁と連結されている。図8に示すように、上部カバー300は、補強リブや厚肉部が形成されることにより、第1サイドカバー210より剛性が高くされている。
【0039】
図1及び図2に示すように、第1サイドカバー210の後端側上部には、遮蔽部218が形成されている。図5(a)に示すように、遮蔽部218は、側面視した場合、後方に突出しながら先細る楔形状とされている。遮蔽部218の上面は、上部カバー300の上面300Aと連続して後方に水平に延びている。遮蔽部218の後端縁は、揺動軸芯S1の上方に位置している。読取ユニット本体4の下面4Bの後端縁も、揺動軸芯S1の上方に位置している。
【0040】
図3に示すように、第2サイドカバー220の後端側上部にも、後方に突出する遮蔽部228が形成されている。図2に示すように、後面カバー400の後端側上部にも、後方に突出する遮蔽部408が形成されている。図5(a)に示すように、側面視した場合、遮蔽部228、408は、遮蔽部218と同一形状とされている。この場合において、読取ユニット本体4の下面4Bの後端縁と、遮蔽部218、228、408の後端縁との隙間W0は、異物や指の挟みこみが生じ難い程度に狭くされている。
【0041】
そして、読取ユニット本体4を図5(b)に示す離間位置まで揺動させた場合でも、読取ユニット本体4の下面4Bの後端縁と、遮蔽部218、228、408の後端縁との隙間W1は、隙間W0とほとんど変わらない。図5(c)に比較例として、仮に、遮蔽部218、228、408を無くした場合を示す。この場合、読取ユニット本体4の下面4Bの後端縁と、通信装置本体2の後端縁との隙間W2は、隙間W0に対して大幅に拡がるので、隙間W2に異物や指の挟みこみが生じ易くなってしまう。このように、実施例の通信装置1では、後方に突出する遮蔽部218、228、408により、読取ユニット本体4が離間位置に揺動しても、読取ユニット本体4の下面4Bの後端縁と、通信装置本体2の後端縁面との間に、異物や指の挟みこみが生じ難くなっている。
【0042】
<保持部>
図1、図2、図6及び図7に示すように、通信装置1は、送受話器50を保持する保持部100を備えている。保持部100は、第1サイドカバー210に取り付けられて、通信装置1の左側に突出している。保持部100の第1サイドカバー210に対する取り付け構造については、後で詳しく説明する。図6及び図8に示すように、保持部100は、保持部本体110と、保持部本体110の上方に組み付けられる保持部蓋体120とからなる。
【0043】
図6、図8及び図9に示すように、保持部本体110は、熱可塑性樹脂を射出成形してなる略箱状部材である。保持部本体110の上面側は、開放されており、その内部には、補強リブが格子状に形成されている。図2及び図6に示すように、保持部本体110の略水平な下面は、保持部100の下面100Bとされている。下面100Bには、下方に向けて畝状に凸設された複数本の滑り止め119が形成されている。
【0044】
本実施例では、保持部100の下面100Bは、通信装置1を両手で持ち上げる際に一方の手を掛ける第1サイドカバー210側の手掛け部を兼ねている。そして、滑り止め119は、保持部100の下面100Bを第1サイドカバー210側の手掛け部として利用する際、ユーザの手が滑ることを防止する。図1に示すように、通信装置本体2の底面から下面100Bまでの高さをH1とする。一方、図3に示すように、第2サイドカバー220には、通信装置1を両手で持ち上げる際に他方の手を掛ける手掛け部221が形成されている。手掛け部221の高さH2は、保持部100の下面100Bの高さH1と略等しくされている。
【0045】
図6〜図8に示すように、保持部蓋体120は、熱可塑性樹脂を射出成形してなる略蓋状部材である。保持部蓋体120の上面は、送受話器50の形状に沿う凹凸を有しており、保持部100の上面100Aとされている。送受話器50を上面100Aに載置することにより、送受話器50が保持部100に保持される。
【0046】
<保持部の第1サイドカバーに対する取り付け構造>
図6及び図9に示すように、保持部本体110には、右方に向かって突出する挿入部111が形成されている。図9に示すように、挿入部111の右側壁111Rは、側面視した場合、前後方向に細長い略矩形状とされている。
【0047】
挿入部111には、前後方向から右側壁111Rを挟んで、右方に突出する一対の鍵爪状突起112が形成されている。
【0048】
右側壁111Rの前方と後方とには、2つのネジ穴151、152が左方(保持部100の送受話機50側)に凹むように形成されている。図10に示すように、ネジ穴151、152の上下方向の高さは略等しくされている。ネジ穴151、152は、本発明の被締結部の一例である。図6及び図9に示すように、後方のネジ穴152の周囲には、位置決めボス160が形成されている。位置決めボス160は、ネジ穴152と同軸で、右方(通信装置本体2側)に向けて円筒状に突出している。また、前方のネジ穴151よりさらに前方には、位置決めボス161が形成されている。位置決めボス161も、位置決めボス160と同様に、右方(通信装置本体2側)に向けて円筒状に突出している。なお、位置決めボス160、161は、本発明の位置決め部の一例である。ネジ穴151、152及び位置決めボス160、161により、本発明の結合部が構成されている。
【0049】
図6、図9及び図10に示すように、挿入部111内には、補強リブが格子状に形成されている。補強リブの上端縁には前後方向に並ぶ2つの伝達部131、132が形成されている。伝達部131、132はそれぞれ、上方に向けて突出する凸片形状とされている。
【0050】
図9に示すように、ネジ穴152の斜め下方には、配線ガイド穴113が形成されている。配線ガイド穴113は、右方に向けて角筒状に突出している。配線ガイド穴113には、保持部100に送受話器50が載置されたことを検知するスイッチ109の電気配線109Aが挿通されている。
【0051】
図8に示すように、保持部蓋体120には、右方に向かって略板状に突出する板状挿入部121が形成されている。平面視した場合、板状挿入部121は、保持部本体110の挿入部111と同一形状とされている。板状挿入部121の右側端縁には、前後方向に並ぶ2つの貫通孔191、192が形成されている。図10に示すように、貫通孔191、192はそれぞれ、挿入部111の伝達部131、132の上方に位置している。
【0052】
図1、図2、図6〜図8及び図10に示すように、第1サイドカバー210には、上下方向に重ねた状態の挿入部111及び板状挿入部121に対応する形状とされて右方(通信装置本体2内側)に凹む凹部211が形成されている。図7に示すように、第1サイドカバー210には、前後方向から凹部211を挟むように貫設された一対の角穴212が形成されている。
【0053】
図6及び図7に示すように、凹部211の内壁211Lの前方と後方とには、3つの貫通穴251、252、253が貫設されている。図10に示すように、貫通穴251、252、253の上下方向の高さは略等しくされている。図6に示すように、後方の貫通穴252の内径は、保持部本体110の位置決めボス160と隙間なく嵌合する大きさとされている。図7及び図10に示すように、最前方の貫通穴253は、前後方向に扁平な小判型穴であり、保持部本体110の位置決めボス161と高さ方向で隙間なく嵌合する大きさとされている。貫通穴251、252、253により、本発明の被結合部が構成されている。図7に示すように、内壁211Lにおいて貫通穴252の斜め下方には、配線ガイド穴113を挿通させる角穴213が形成されている。
【0054】
図1、図2、図6及び図7に示すように、第1サイドカバー210において、凹部211の下方には、左方に台形状に突出する受け部219が形成されている。受け部219の上面と、凹部211の下面とは同一平面とされている。
【0055】
図7に示すように、第1サイドカバー210が通信装置本体2の図示しないフレーム部材に固定される前に、保持部100の挿入部111及び板状挿入部121が凹部211に挿入される。そうすると、図6に示すように、上下方向及び左右方向で、凹部211と挿入部111及び板状挿入部121との間に小さな隙間が確保された状態で、挿入部111の右側壁111Rが凹部211の内壁211Lに当て止まる。この際、位置決めボス160が後方の貫通穴252に隙間なく嵌合することにより、保持部100が凹部211に対して位置決めされる。また、位置決めボス161と最前方の貫通穴253(小判型穴)との間では、前後方向に多少の相対移動が許容される。このため、位置決めボス160、161による保持部100の第1サイドカバー210への位置決め作業が行ない易くなっている。また、図7に示すように、鍵爪状突起112が角穴212に引っ掛かり、挿入部111及び板状挿入部121は凹部211から抜けなくなる。また、配線ガイド穴113は、角穴213に隙間を有して挿入される。これにより、保持部100から電気配線109Aを通信装置本体2内に引き込むことができる。
【0056】
そして、第1サイドカバー210の内側から、2個のネジ99をそれぞれ貫通穴251、252を介して、ネジ穴151、152に螺合させることにより、保持部100の結合部が第1サイドカバー210の被結合部に結合される。ネジ99は、本発明の締結手段の一例である。この状態では、図10に示すように、位置決めボス160、161とネジ穴151、152とは、第1サイドカバー210の左側壁面に沿って保持部100の長手方向である前後方向に延びる直線L1上に位置している。また、図6に示すように、受け部219は、挿入部111の下面に対して小さな隙間を有して対向している。
【0057】
図7に示すように、第1サイドカバー210の上端縁には、前後方向に並ぶ2つの貫通孔231、232が形成されている。図10に示すように、結合部が被結合部に結合された状態において、貫通孔231、232はそれぞれ、貫通孔191、192及び伝達部131、132の上方に位置している。また、図6に示すように、伝達部131、132は、結合部(ネジ穴151、152及び位置決めボス160、161)に対して幅方向の外側、すなわち、結合部より左側に位置している。
【0058】
図8に示すように、上部カバー300の左端縁の下面には、前後方向に並ぶ2つの被伝達部331、332が形成されている。被伝達部331、332は、下方に向かって延在するリブである。
【0059】
図6及び図10に示すように、上部カバー300の左端縁が第1サイドカバー210の上端縁に連結されると、被伝達部331、332は、上方から貫通孔231、232及び貫通孔191、192に挿入され、被伝達部331、332の下端が保持部本体110の伝達部131、132に当接した状態となる。伝達部131、132及び被伝達部331、332により、保持部100の下側から上向きに作用する荷重F1(図6参照)を上部カバー300に伝達する荷重伝達部80が構成されている。
【0060】
図8に示すように、上部カバー300の上面300Aにおける左端縁側には、突出部310が形成されている。突出部310は、上方に向けて畝状に凸設されている。読取ユニット本体4が図5(a)に示す当接位置にある場合、図6及び図10に示すように、突出部310は、読取ユニット本体4の下面4Bに当接した状態となる。
【0061】
<作用効果>
上記構成である実施例の通信装置1では、保持部100の下面100Bが第1サイドカバー210側の手掛け部を兼ねており、第2サイドカバー220側の手掛け部221と対をなしている。このため、通信装置1を両手で持ちあげようとする際、ユーザが保持部100の下面100Bと、手掛け部221に手を掛けると、図6に示すように、保持部100の下面100Bには、上方に向かって荷重F1が作用する。
【0062】
ここで、この通信装置1は、伝達部131、132と被伝達部331、332とにより構成される荷重伝達部80を備えている。このため、上向きの荷重F1が作用するのに伴って保持部100がネジ穴151、152、位置決めボス160、161及び貫通穴251、252、253を中心として上方に回転するように変位しようとしても、伝達部131、132が被伝達部331、332に当て止まるので、上向きの荷重F1が被伝達部331、332を介して上部カバー300に伝達される。
【0063】
その一方、保持部100と凹部211との間には、ネジ穴151、152、位置決めボス160、161及び貫通穴251、252、253や、伝達部131、132及び被伝達部331、332以外には上向きの荷重F1の伝達経路は設けられていない。このため、上向きの荷重F1は、第1サイドカバー210に伝達され難い。
【0064】
そして、第1サイドカバー210より剛性の高い上部カバー300は、伝達された荷重F1を確実に支持することができる。このため、上向きの荷重F1が作用するのに伴って保持部100がネジ穴151、152及び位置決めボス160、161等を中心として上方に回転するように変位することを確実に抑制できる。この結果、第1サイドカバー210の凹部211、保持部100の挿入部111及びそれらの近傍が変形し難くなり、その結果、第1サイドカバー210又は保持部100の破損を確実に防止できる。
【0065】
したがって、実施例の通信装置1は、送受話器50を保持する保持部100の取り付け構造に関し、耐久性の向上を確実に実現できる。また、保持部100の下面100Bを手掛け部として安全に使用できるので、ユーザが通信装置1の移動作業を行い易くなる。
【0066】
特に、被伝達部331、332が伝達部131、132に向けて下方に延在するリブとされ、第1サイドカバー210に被伝達部331、332を挿通させる貫通孔231、232が形成されている構成により、保持部100に作用する上向きの荷重F1は、上部カバー300に確実に伝達される一方、第1サイドカバー210に一層伝達され難くなっている。
【0067】
また、仮に、第1サイドカバー210の側壁面に沿って保持部100の長手方向に延びる直線L1上に位置決めボス160、161とネジ穴151、152とが設けられていない場合、具体的には、例えば、ネジ穴152と同軸の位置決めボス160の代わりに、ネジ穴151、152に対して上下方向にずれた位置決め部を採用する場合、保持部100の下面100Bに手を掛けて持ち上げる際に、その位置決め部と凹部211との間でこすれやガタツキが生じ易く、その結果、異音が発生するおそれがある。この点、本実施例では、図10に示すように、位置決めボス160、161とネジ穴151、152とが直線L1上に設けられていることにより、ネジ穴151、152と位置決めボス160、161との間でこすれやガタツキが生じ難くなり、その結果、異音が発生し難くなる。
【0068】
さらに、この通信装置1は、読取ユニット3を備えているので、装置全体の重量が増加している。このため、通信装置1を持ち上げようとする際、ユーザが保持部100の下面100Bに手を掛けると、保持部100の下面100Bから上方に向かって大きな荷重F1が作用する。しかしながら、上記構成である通信装置1では、保持部100に作用する上向きの大きな荷重F1は、伝達部131、132及び被伝達部331、332により、上部カバー300に伝達され、さらに、突出部310を介して、読取ユニット本体4の下面4Bに伝達される。読取ユニット本体4は、図示しない内部フレームを有して読取部30を収容しているため、高い剛性を有しており、突出部310を介して伝達された荷重F1を上部カバー300とともに確実に支持する。このため、上向きの荷重F1が作用するのに伴って保持部100がネジ穴151、152及び位置決めボス160、161等を中心として上方に回転するように変位することを確実に抑制できる。この結果、この通信装置1は、読取ユニット3により装置全体の重量が増加していても、第1サイドカバー210又は保持部100の破損を防止でき、その結果、装置全体としての耐久性の向上を確実に実現できる。
【0069】
また、図1及び図3に示すように、この通信装置1では、ユーザが両手で通信装置1を持ち上げる際、第1サイドカバー210側の手掛け部となる保持部100の下面100Bの高さH1と、第2サイドカバー220側の手掛け部221の高さH2とが略等しいことで、作業が行い易い。また、第1サイドカバー210に、保持部100の下面100Bとは別に手掛け部を形成する必要がないので、保持部100を設ける位置の自由度が増す。
【0070】
さらに、図6に示すように、この通信装置1では、ユーザが送受話器50を保持部100に置く場合等において、誤って保持部100を下方に押してしまうと、保持部100の上面100Aから下方に向かって荷重F2が作用する。この場合、保持部100に作用する下向きの荷重F2に伴って保持部100がネジ穴151、152及び位置決めボス160、161等を中心として下方に回転するように変位しようとする。この場合でも、挿入部111の下面が受け部119の上面に当て止まって、下向きの荷重F2が受け部119によって支持される。このため、下向きの荷重F2が作用するのに伴って保持部100がネジ穴151、152及び位置決めボス160、161等を中心として下方に回転するように変位することを抑制できる。この結果、第1サイドカバー210の凹部211、保持部100の挿入部111及びそれらの近傍が変形し難くなり、第1サイドカバー210又は保持部100の破損を防止できる。
【0071】
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
【0072】
例えば、伝達部131、132は平面であってもよい。また、伝達部131、132を上方に向かって長く延びるリブとし、被伝達部331、332を下方に短く突出する凸片又は平面としてもよい。
【0073】
また、ネジ穴152と同軸の位置決めボス160を直線L1上の別の位置に移設した場合でも、結合部と被結合部との間でこすれやガタツキが生じ難くなり、その結果、異音が発生し難くなる。
【0074】
滑り止め119の代わりに、凹凸や、多数の突起を形成してもよい。また、例えば、ゴム板等の滑り難い素材を張り付けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は通信装置や、通信装置を備える複合機等に利用可能である。
【符号の説明】
【0076】
1…通信装置、2…通信装置本体、3…読取ユニット
4B…読取ユニットの下面(読取ユニット本体の下面)
30…読取部、40…通信部、50…送受話器
100…保持部、100A…保持部の上面、100B…保持部の下面
80…荷重伝達部、131、132…伝達部、331、332…被伝達部
151、152、160、161…結合部(151、152…被締結部(ネジ穴)、160、161…位置決め部(位置決めボス))
99…締結手段(ネジ)、119…滑り止め
210…第1サイドカバー、219…受け部
231、232…貫通孔、251、252、253…被結合部(貫通穴)
220…第2サイドカバー、221…手掛け部
300…上部カバー、300A…上部カバーの上面、310…突出部
F1…保持部の下面から上方に向かって作用する荷重
F2…保持部の上面から下方に向かって作用する荷重
L1…第1サイドカバーの側壁面に沿って保持部の長手方向に延びる直線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報の送受信を行う通信部を収容する通信装置本体と、
前記通信部と電気的に接続されて、通話に使用される送受話器と、
前記通信装置本体の幅方向における一方の側壁を構成する第1サイドカバーと、
前記第1サイドカバーの上方に設けられ、前記第1サイドカバーより剛性の高い上部カバーと、
前記第1サイドカバーに取り付けられ、前記送受話器を上面側に保持する保持部とを備えた通信装置であって、
前記保持部の下面から上方に向かって作用する荷重を前記上部カバーに伝達する荷重伝達部を備えていることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記保持部は、前記第1サイドカバーと結合される結合部と、前記上部カバーに当接する伝達部とを有し、
前記第1サイドカバーは、締結手段を用いて前記結合部と結合される被結合部を有し、
前記上部カバーは、前記伝達部と当接する被伝達部を有し、
前記荷重伝達部は、前記伝達部と前記被伝達部とにより構成されている請求項1記載の通信装置。
【請求項3】
前記伝達部は、前記結合部に対して前記幅方向の外側に位置している請求項2記載の通信装置。
【請求項4】
前記伝達部及び前記被伝達部の少なくとも一方は、前記伝達部及び前記被伝達部の他方に向けて上下方向に延在するリブとされ、
前記第1サイドカバーには、前記リブを挿通させる貫通孔が形成されている請求項3記載の通信装置。
【請求項5】
前記結合部は、前記第1サイドカバーに対する前記保持部の位置決めを行う位置決め部と、前記締結手段と締結される被締結部とを有し、
前記位置決め部と前記被締結部とは、前記第1サイドカバーの側壁面に沿って前記保持部の長手方向に延びる直線上に設けられている請求項2乃至4のいずれか1項記載の通信装置。
【請求項6】
前記上部カバーの上に設けられ、原稿の画像を読み取る読取部を収容する読取ユニットを備え、
前記読取ユニットは、前記上部カバーに当接する当接位置と、前記上部カバーに対して上方に離間する離間位置とに変位可能とされ、
前記上部カバーの上面には、前記当接位置にある前記読取ユニットの下面に当接して、前記荷重伝達部により前記上部カバーに伝達される前記荷重を前記読取ユニットに伝達する突出部が形成されている請求項1乃至5のいずれか1項記載の通信装置。
【請求項7】
前記保持部の下面には、滑り止めが形成されている請求項1乃至6のいずれか1項記載の通信装置。
【請求項8】
前記第1サイドカバーと対向し、前記通信装置本体の前記幅方向における他方の側壁を構成する第2サイドカバーを備え、
前記第2サイドカバーには、前記保持部の下面と略等しい高さとなる手掛け部が形成されている請求項1乃至7のいずれか1項記載の通信装置。
【請求項9】
前記第1サイドカバーには、前記保持部の下面に当接し、前記保持部の上面から下方に向かって作用する荷重を支持する受け部が形成されている請求項1乃至8のいずれか1項記載の通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−165234(P2012−165234A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−24759(P2011−24759)
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】