説明

通信装置

【課題】 他のデバイスに記憶されているアドレスを適切に取得し得る技術を提供する。
【解決手段】 ファクシミリ装置10は、多機能機200から、第1のFAX番号の取得要求を受信すると、登録テーブルから、第1のFAX番号に対応するIndex番号に対応付けられている識別情報を抽出する。ファクシミリ装置10は、多機能機100に記憶されている第1のFAX番号を、多機能機200に取得させるための処理を、抽出済みの識別情報を用いて実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、複数個のデバイスが接続されているネットワークに接続される通信装置を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数個のデバイスが接続されているネットワークに接続される携帯電話機が開示されている。ユーザが目的の電話帳情報を取得するための操作を携帯電話機に実行すると、携帯電話機は、複数個のデバイスに順番に、目的の電話帳情報が登録されているのか否かを問い合わせる。複数個のデバイスのうち、目的の電話帳情報が登録されているデバイスは、目的の電話帳情報を携帯電話機に供給する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−44223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献1の技術では、目的の電話帳情報が見つかるまで、携帯電話機は、複数個のデバイスのいずれかのデバイスへの問合せを繰り返しなければならない。即ち、上記の携帯電話機が目的の電話帳情報を取得するまでの処理が煩雑であった。そこで、本明細書では、他のデバイスに記憶されているアドレスを容易に取得し得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書によって開示される技術は、第1のデバイスと第2のデバイスとを含むN個のデバイス(Nは2以上の整数)が接続されているネットワークに接続される通信装置である。N個のデバイスのそれぞれは、アドレスと、当該アドレスを特定するためのアドレス特定情報と、が対応付けて登録されているアドレステーブルを記憶する。通信装置は、メモリと取得要求受信部と抽出部と特定処理実行部とを備える。メモリは、N個のデバイスのN個のアドレステーブル内の複数個のアドレスのそれぞれについて、当該アドレスを特定するためのアドレス特定情報と、当該アドレスを記憶しているデバイスを特定するためのデバイス特定情報と、が対応付けて登録されている登録テーブルを記憶する。登録テーブルには、第1のアドレスを特定するための第1のアドレス特定情報と、第1のアドレスを記憶している第1のデバイスを特定するための第1のデバイス特定情報と、が対応付けて登録されている。取得要求受信部は、第2のデバイスから、第1のアドレスを取得するための取得要求を受信する。抽出部は、取得要求が受信される場合に、登録テーブルから、第1のアドレス特定情報に対応付けられている第1のデバイス特定情報を抽出する。特定処理実行部は、第1のデバイスに記憶されている第1のアドレスを第2のデバイスに取得させるための特定処理を、抽出済みの第1のデバイス特定情報を用いて実行する。
【0006】
上記の通信装置は、第2のデバイスから第1のアドレスの取得要求を受信すると、登録テーブルから、第1のデバイス特定情報を抽出する。上記の通信装置は、抽出済みの第1のデバイス特定情報を用いて、第1のデバイスに記憶されている第1のアドレスを、第2のデバイスに取得させるための特定処理を実行する。即ち、上記の通信装置は、第2のデバイスから第1のアドレスの取得要求を受信すると、第1のアドレスが登録されている第1のデバイスを知ることができ、その結果、N個のデバイスのそれぞれに第1のアドレスが登録されているのか否かを問い合わせずに済む。このために、第2のデバイスは、第1のアドレスを容易に取得し得る。
【0007】
上記の通信装置は、登録要求受信部とテーブル管理部と選択部と登録制御部とをさらに備えていてもよい。登録要求受信部は、ユーザからの指示に従って第1のデバイスが第2のアドレスを記憶した場合に、第1のデバイスから、第2のアドレスを特定するための第2のアドレス特定情報を登録テーブルに登録するための登録要求を受信してもよい。テーブル管理部は、登録要求が受信される場合に、第2のアドレス特定情報と、第1のデバイス特定情報と、を対応付けて、登録テーブルに登録してもよい。選択部は、登録要求が受信される場合に、N個のデバイスのうち、第1のデバイスを除くN−1個のデバイスの中から、1個以上のデバイスを選択してもよい。登録制御部は、選択済みの1個以上のデバイスの1個以上のアドレステーブルのそれぞれに、第2のアドレスと、第2のアドレス特定情報と、を対応付けて登録してもよい。テーブル管理部は、さらに、第2のアドレス特定情報と、選択済みの1個以上のデバイスを特定するための1個以上のデバイス特定情報と、を対応付けて登録テーブルに登録してもよい。この構成によれば、第2のアドレスを、2個以上のデバイスに登録させることができる。この結果、例えば、第1のデバイスの電源がOFFにされているために、第2のアドレスを取得することを望む特定のデバイスが、第1のデバイスに記憶されている第2のアドレスを取得することができない状況において、通信装置は、上記の選択済みの1個以上のデバイスに記憶されている第2のアドレスを上記の特定のデバイスに取得させ得る。
【0008】
テーブル管理部は、第1のデバイスが登録要求の送信元のデバイスであることを示す所定の情報を登録テーブルに登録してもよい。この構成によれば、通信装置は、上記の所定の情報を用いて、第2のアドレスを登録するための登録要求の送信元が第1のデバイスであることを特定することができる。
【0009】
上記の通信装置は、消去要求受信部をさらに備えていてもよい。消去要求受信部は、N個のデバイスのうちのいずれかのデバイスから、第2のアドレス特定情報を、登録テーブルから消去するための消去要求を受信してもよい。消去要求の送信元のデバイスが、上記の所定の情報によって示される第1のデバイスである場合に、テーブル管理部は、登録テーブルから、第2のアドレス特定情報と、第2のアドレス特定情報に対応付けられている第1のデバイス特定情報と、第2のアドレス特定情報に対応付けられている選択済みの1個以上のデバイス特定情報と、を消去する第1の消去処理を実行してもよい。登録制御部は、選択済みの1個以上のデバイスの1個以上のアドレステーブルから、第2のアドレス特定情報と、第2のアドレスと、を消去する第2の消去処理を実行してもよい。消去要求の送信元のデバイスが、上記の所定の情報によって示される前記第1のデバイスでない場合に、テーブル管理部は、第1の消去処理を実行せず、登録制御部は、第2の消去処理を実行しなくてもよい。この構成によれば、通信装置は、登録要求の送信元のデバイスである第1のデバイスから消去要求が受信される場合に、第1及び第2の消去処理を実行して、第2のアドレスに関する情報を適切に消去することができる。ただし、通信装置は、第1のデバイスとは異なるデバイスから消去要求が受信される場合に、第1及び第2の消去処理を実行しない。このために、登録要求の送信元のデバイスとは異なるデバイスから消去要求が受信される場合に、第2のアドレスに関する情報が消去されることを回避することができる。
【0010】
上記の通信装置は、テーブル管理部と選択部と登録制御部とをさらに備えていてもよい。テーブル管理部は、N個のデバイス以外の第3のデバイスが、ネットワークに新たに接続される際に、第3のデバイスに記憶されている第3のアドレスを特定するための第3のアドレス特定情報と、第3のデバイスを特定するための第3のデバイス特定情報と、を対応付けて登録テーブルに登録してもよい。選択部は、第3のデバイスがネットワークに新たに接続される際に、N個のデバイスの中から、1個以上のデバイスを選択してもよい。登録制御部は、選択済みの1個以上のデバイスのアドレステーブルのそれぞれに、第3のアドレスと、第3のアドレス特定情報と、を対応付けて登録してもよい。テーブル管理部は、さらに、第3のアドレス特定情報と、選択済みの1個以上のデバイスを特定するための1個以上のデバイス特定情報と、を対応付けて登録テーブルに登録してもよい。この構成によれば、通信装置は、第3のデバイスがネットワークに新たに接続される際に、第3のデバイスに記憶されている第3のアドレスに関する情報を適切に登録し得る。
【0011】
上記の通信装置は、ブロードキャスト部とテーブル管理部と選択部と登録制御部とをさらに備えていてもよい。ブロードキャスト部は、所定の信号をブロードキャストすることを繰り返す。テーブル管理部は、第1のデバイスから上記の所定の信号に対する応答信号が受信されない場合に、第1のデバイス特定情報を、登録テーブルから消去してもよい。選択部は、第1のデバイス特定情報が登録テーブルから消去される場合に、N個のデバイスのうち、第1のデバイスを除くN−1個のデバイスの中から、1個のデバイスを選択してもよい。登録制御部は、第1のデバイス特定情報が登録テーブルから消去される場合に、選択済みの1個のデバイスのアドレステーブルに、第1のアドレスと、第1のアドレス特定情報と、を対応付けて登録してもよい。テーブル管理部は、さらに、第1のアドレス特定情報と、選択済みの1個のデバイスを特定するためのデバイス特定情報と、を対応付けて登録テーブルに登録してもよい。この構成によれば、通信装置は、第1のアドレスを記憶している第1のデバイスと通信不可能である状況において、第1のアドレスを他のデバイスに登録させることができる。この結果、第1のアドレスを取得することを望むデバイスは、上記の他のデバイスに記憶されている第1のアドレスを容易に取得し得る。
【0012】
選択部は、登録可能な残アドレス数が比較的に少ないデバイスと比べて、登録可能な残アドレス数が比較的に多いデバイスを、優先的に選択してもよい。この構成によれば、記憶容量に比較的に余裕があるデバイスに、アドレスを記憶させることができる。
【0013】
第1のアドレス特定情報は、文字列を含んでいてもよい。取得要求は、第2のデバイスのユーザによって指定された少なくとも1個の文字を含んでいてもよい。抽出部は、登録テーブルから、指定済みの少なくとも1個の文字を含む第1のアドレス特定情報に対応付けられている第1のデバイス特定情報を抽出してもよい。この構成によれば、通信装置は、ユーザによって指定される文字を用いて、第1のデバイス特定情報を抽出することができる。即ち、ユーザは、第2のデバイスにおいて文字を指定することによって、第1のアドレスを取得することができる。
【0014】
特定処理実行部は、第1のデバイスから、第1のデバイスに記憶されている第1のアドレスを、抽出済みの第1のデバイス特定情報を用いて取得する処理と、取得済みの第1のアドレスを、第2のデバイスに送信する処理と、を実行してもよい。この構成によれば、第2のデバイスは、第1のアドレスを記憶している第1のデバイスと通信することなく、第1のアドレスを取得することができる。
【0015】
特定処理実行部は、第1のデバイスと通信するための通信情報を、抽出済みの第1のデバイス特定情報を用いて取得する処理と、取得済みの通信情報を第2のデバイスに送信する処理と、を実行してもよい。この構成によれば、第2のデバイスは、第1のアドレスを記憶している第1のデバイスと通信することによって、第1のアドレスを取得することができる。
【0016】
なお、上記の通信装置を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムが記憶された記憶媒体も、新規で有用である。また、上記の通信装置と上記のN個のデバイスとを含むシステムも新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】ネットワークシステムの構成を示す。
【図2】テーブル登録処理のフローチャートを示す。
【図3】FAX番号送信処理のフローチャートを示す。
【図4】デバイス確認処理のフローチャートを示す。
【図5】テーブル登録処理に関する各装置の動作を表わすシーケンス図を示す。
【図6】FAX番号送信処理に関する各装置の動作を表わすシーケンス図を示す。
【図7】デバイス確認処理に関する各装置の動作を表わすシーケンス図を示す。
【図8】デバイス確認処理に関する各装置の動作を表わすシーケンス図を示す。
【図9】第2実施例のFAX番号送信処理のフローチャートを示す。
【図10】第2実施例のFAX番号送信処理に関する各装置の動作を表わすシーケンス図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(ネットワークシステム2の構成)
図1に示すように、ネットワークシステム2は、ファクシミリ装置10と、複数個のデバイス(図1では3個の多機能機100〜300)と、複数個(図1では3個)の外部FAX装置72〜76と、を備える。なお、複数個のデバイスは、多機能機でなくてもよく、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ装置、PC等のデバイスであってもよい。
【0019】
ファクシミリ装置10と複数個の外部FAX装置72〜76とは、PSTN(Public Switched Telephone Networks)70に接続されており、PSTN70を介して、相互に通信可能である。
【0020】
ファクシミリ装置10と複数個の多機能機100〜300とは、LAN4に接続されており、LAN4を介して、相互に通信可能である。複数個の多機能機100〜300のそれぞれは、アドレステーブル110〜310を記憶している。アドレステーブル110〜310には、外部FAX装置72〜76のFAX番号と名前とが対応付けて登録され得る。アドレステーブル110〜310のそれぞれには、FAX番号及び名前にさらに対応付けて、Index番号と登録フラグとが登録される。Index番号は、対応するFAX番号を識別するための識別子であり、ファクシミリ装置10から供給される。
【0021】
登録フラグは、アドレステーブル110〜310を記憶している多機能機100〜300によって、「0」及び「1」のどちらかに決定される。例えば、ユーザが、多機能機200の操作パネルを操作して、多機能機200のアドレステーブル210に、外部FAX装置76のFAX番号(例えば「123−4444」)と、外部FAX装置76の名前(例えば「B10」)と、を登録する状況を想定する。この場合、多機能機200は、ユーザによって入力されたFAX番号と名前とをアドレステーブル210に登録する。多機能機200は、さらに、当該FAX番号が、ユーザが多機能機200の操作パネルを操作することによって入力されたFAX番号であることを示すために、当該FAX番号に対応付けて、登録フラグ「1」をアドレステーブル210に登録する。
【0022】
また、例えば、多機能機200は、ファクシミリ装置10から、図示省略の外部FAX装置のFAX番号(例えば「345−6666」)と、当該外部FAX装置の名前(例えば「B20」)と、をアドレステーブル210に登録するための登録指示を受信する場合がある。この場合、多機能機200は、登録指示に従って、FAX番号と名前とをアドレステーブル210に登録する。多機能機200は、さらに、当該FAX番号が、ファクシミリ装置10からの登録指示に従って登録されたFAX番号であることを示すために、当該FAX番号に対応付けて、登録フラグ「0」をアドレステーブル210に登録する。なお、以下では、ユーザが、多機能機の操作パネルを操作して、当該多機能機のアドレステーブルにFAX番号を登録する場合に、当該多機能機のことを、「当該FAX番号の登録元の多機能機」と呼ぶ。
【0023】
複数個の多機能機100〜300はPSTN70に直接的に接続されていないために、複数個の多機能機100〜300と複数個の外部FAX装置72〜76とは、PSTN70を介して、直接的に通信することができない。但し、複数個の多機能機100〜300は、ファクシミリ装置10を介して、複数個の外部FAX装置72〜76にデータを送信することができる。例えば、ユーザは、多機能機100に原稿を読み取らせ、原稿に記載された画像を表わすファクシミリデータを生成させる。そして、ユーザは、外部FAX装置72のFAX番号(即ち「012−3333」)を、多機能機100に入力することができる。多機能機100は、外部FAX装置72のFAX番号とファクシミリデータとを、ファクシミリ装置10に送信する。この場合、ファクシミリ装置10は、外部FAX装置72のFAX番号を送信先として指定して、PSTN70を介して、ファクシミリデータを送信する。この結果、多機能機100は、ファクシミリ装置10を介して、外部FAX装置72にファクシミリデータを送信することができる。
【0024】
(ファクシミリ装置10の構成)
図1に示すように、ファクシミリ装置10は、LANインターフェイス12、表示部14、操作部16、PTNインターフェイス18、及び、制御部20を備える。
【0025】
ファクシミリ装置10は、LANインターフェイス12を介して、LAN4に接続される多機能機100〜300と通信する。また、ファクシミリ装置10は、PSTNインターフェイス18を介して、PSTN70に接続される外部FAX装置72〜76と通信する。表示部14は、制御部20の指示に従って、様々な情報を表示する。操作部16は、複数個のキー(スタートキー、テンキー等)を備える。
【0026】
制御部20は、CPU22とメモリ30とを備える。CPU22は、メモリ30に記憶されているプログラム32に従って、様々な処理を実行する。これにより、取得要求受信部50と抽出部52と特定処理実行部54と登録要求受信部56とテーブル管理部58と選択部60と登録制御部62と消去要求受信部64とブロードキャスト部66との各機能が実現される。メモリ30は、プログラム32と登録テーブル40とデバイス管理テーブル42とを記憶する。
【0027】
図5に示すように、登録テーブル40には、Index番号と多機能機の識別情報と登録フラグと名前とが対応付けて登録されている。デバイス管理テーブル42には、多機能機の識別情報と多機能機のIPアドレスと多機能機のアドレステーブルに登録可能な残りのFAX番号の残数とが登録されている。
【0028】
(CPU22が実行する処理)
図面を参照して、CPU22が実行する処理の内容を説明する。
【0029】
(テーブル登録処理)
最初に、図2を参照して、テーブル登録処理の内容を説明する。本処理は、ファクシミリ装置10の電源がONにされると開始される。
【0030】
ユーザは、複数個の多機能機100〜300のうちの特定の多機能機の操作パネルを操作して、特定のFAX番号及び特定の名前(即ち外部FAX装置のFAX番号及び名前)を入力する。この場合、上記の特定の多機能機(例えば多機能機100)は、自身のアドレステーブル(例えばアドレステーブル110)に上記の特定のFAX番号及び特定の名前を登録する。上記の特定の多機能機は、上記の特定のFAX番号と、上記の特定の名前と、登録フラグ「1」と、を含む登録要求を、ファクシミリ装置10に送信する。なお、登録要求は、送信元の多機能機(即ち上記の特定の多機能機)のIPアドレスを含む。
【0031】
S12において、登録要求受信部56は、複数個の多機能機100〜300のうちのいずれかの多機能機から、登録要求が受信されることを監視している。登録要求が受信されない場合(S12でNO)、S14〜S24をスキップして、S26に進む。登録要求が受信される(S12でYES)と、S14において、テーブル管理部58は、デバイス管理テーブル42に、登録要求に含まれるIPアドレスが登録されているのか否かを判断する。
【0032】
IPアドレスが登録されている場合(S14でYES)、S16をスキップして、S18に進む。一方、IPアドレスが登録されていない場合(S14でNO)、S16において、テーブル管理部58は、管理テーブル登録処理を実行する。詳細には、テーブル管理部58は、登録要求の送信元である上記の特定の多機能機から、当該多機能機のアドレステーブルに登録可能なFAX番号の残数を取得する。次いで、テーブル管理部58は、上記の特定の多機能機を識別するための固有の識別情報を決定する。テーブル管理部58は、登録要求に含まれるIPアドレスと、登録可能なFAX番号の残数と、決定された識別情報と、を対応付けて、デバイス管理テーブル42(図5参照)に登録する。
【0033】
S18では、テーブル管理部58は、S12で受信されたFAX番号に対応する新たなIndex番号を決定する。詳細には、テーブル管理部58は、登録テーブル40(図5参照)に登録されている最大のIndex番号に「1」が加算された値を、新たなIndex番号として決定する。S18では、さらに、テーブル管理部58は、決定されたIndex番号を、上記の特定の多機能機に送信する。多機能機は、Index番号を受信すると、上記の特定のFAX番号に対応付けて、当該Index番号をアドレステーブルに登録する。
【0034】
次いで、S20では、選択部60は、LAN4に接続されている複数個の多機能機のうち、登録要求の送信元である上記の特定の多機能機以外の1個の多機能機(以下で「選択済み多機能機」と呼ぶ)を選択する。実際には、選択部60は、デバイス管理テーブル42に登録されている複数個の多機能機のIPアドレスのうち、登録要求に含まれる上記の特定の多機能機のIPアドレス以外の1個のIPアドレスを選択する。特に、選択部60は、アドレステーブルに登録可能なFAX番号の残数が最も多い多機能機のIPアドレス(即ち最も大きい残数の値に対応するIPアドレス)を選択する。この構成によれば、選択部60は、アドレステーブルに登録可能な残数が最も多い多機能機、即ち、アドレステーブルの登録容量に余裕がある多機能機を選択することができる。なお、デバイス管理テーブル42内のIPアドレスが、S12の登録要求に含まれるIPアドレスのみである場合、選択部60は、他の1個のIPアドレスが登録されるまで待機し、他の1個のIPアドレスの登録後に、S20の処理を実行する。
【0035】
S22では、登録制御部62は、S20で選択されたIPアドレス(即ち選択済み多機能機のIPアドレス)を送信先として指定して、S12で受信された上記の特定のFAX番号と、S12で受信された上記の特定の名前と、S18で決定されたIndex番号と、を含む登録指示を送信する。
【0036】
選択済み多機能機は、受信された登録指示に含まれるFAX番号と名前とIndex番号とを対応付けて、自身のアドレステーブルに登録する。選択済み多機能機は、さらに、登録指示に含まれるFAX番号等に対応付けて、登録フラグ「0」を自身のアドレステーブルに登録する。
【0037】
次いで、S24では、テーブル管理部58は、登録テーブル40とデバイス管理テーブル42とを更新する。詳細には、テーブル管理部58は、S12で受信された登録要求に含まれる上記の特定の名前(例えば「Z10」)と、S18で決定されたIndex番号(例えば「0」)と、上記の特定の多機能機の識別情報(例えば「M100」)と、選択済み多機能機の識別情報(即ちS20で選択されたIPアドレスに対応付けてデバイス管理テーブル42に登録されている識別情報(例えば「M200」))と、を対応付けて、登録テーブル40に登録する。テーブル管理部58は、さらに、上記の特定の多機能機の識別情報(例えば「M100」)に対応付けて、登録フラグ「1」を、登録テーブル40に登録する。テーブル管理部58は、さらに、選択済み多機能機の識別情報(例えば「M200」)に対応付けて、登録フラグ「0」を、登録テーブル40に登録する。また、テーブル管理部58は、S20で選択された多機能機の識別情報に対応付けてデバイス管理テーブル42に登録されている残数を示す数値から「1」を減算する。
【0038】
S26では、消去要求受信部64は、消去要求を受信することを監視している。例えば、ユーザは、多機能機100の操作パネルを操作して、アドレステーブル110に登録されている消去対象のFAX番号(以下では「対象FAX番号」と呼ぶ)を消去するための消去操作を実行することができる。多機能機100は、消去操作が実行されると、対象FAX番号に対応するIndex番号と自身のIPアドレスとを含む消去要求を、ファクシミリ装置10に送信する。多機能機200,300も同様に、ユーザによる消去操作に応じて、消去要求をファクシミリ装置10に送信可能である。
【0039】
消去要求が受信されない場合(S26でNO)、S12に戻る。一方、消去要求が受信されると(S26でYES)、S28において、テーブル管理部58は、消去要求の送信元の多機能機が、対象FAX番号の登録元の多機能機であるのか否かを判断する。具体的には、テーブル管理部58は、消去要求に含まれるIPアドレスに対応する識別情報を、デバイス管理テーブル42から特定する。次いで、テーブル管理部58は、S22で受信された消去要求に含まれるIndex番号と特定された識別情報との組合せに対応付けて、登録テーブル40に登録フラグ「1」が登録されているのか否かを判断する。テーブル管理部58は、登録フラグが「1」である場合にS28でYESと判断し、登録フラグが「0」である場合にS28でNOと判断する。なお、消去要求内のIPアドレスがデバイス管理テーブル42に登録されていない場合、消去要求受信部64は、消去要求を消去して、S12に戻る。
【0040】
S28でYESの場合、S34に進む。一方、S28でNOの場合、S30において、テーブル管理部58は、消去要求に含まれるIndex番号に対応付けて、登録フラグ「1」が登録テーブル40に登録されているのか否かを判断する。登録フラグ「1」が登録テーブル40に登録されていない場合、即ち、消去要求に含まれるIndex番号に対応付けられている全ての登録フラグが「0」である場合(S30でNO)、S34に進む。なお、Index番号に対応する全ての登録フラグが「0」である状況は、当該Index番号に対応するFAX番号(即ち対象FAX番号)の登録元の多機能機がLAN4に通信可能に接続されていない場合(図4のS74でNOの場合;例えば電源がOFFにされている場合)に、発生し得る。一方、登録フラグ「1」が登録されている場合(S30でYES)、S32において、制御部20は、FAX番号を消去することができないことを、消去要求の送信元の多機能機に通知して、S12に戻る。なお、この場合、多機能機は、自身のアドレステーブル内の対象FAX番号等を消去しない。
【0041】
S34では、登録制御部62は、S26で受信された消去要求に含まれるIndex番号に対応するFAX番号の消去指示を送信する。詳細には、登録制御部62は、消去要求に含まれるIndex番号に対応する2個の識別情報を、登録テーブル40から特定し、特定された2個の識別情報に対応する2個のIPアドレスを、デバイス管理テーブル42から特定する。次いで、登録制御部62は、特定された2個のIPアドレスのそれぞれを送信先として指定して、消去指示を送信する。消去指示は、消去されるべきFAX番号に対応するIndex番号を含む。この場合、多機能機は、消去指示を受信すると、消去指示に含まれるIndex番号と、当該Index番号に対応付けられているFAX番号等と、を自身のアドレステーブルから消去する。
【0042】
S36では、テーブル管理部58は、S26で受信された消去要求に含まれるIndex番号と、当該Index番号に対応付けて登録テーブル40に登録されている各情報(識別情報等)を、登録テーブル40から消去する。S36では、テーブル管理部58は、さらに、S34で特定された2個のIPアドレスのうちの一方のIPアドレスに対応付けてデバイス管理テーブル42に登録されている残数を示す数値に、「1」を加算する。同様に、テーブル管理部58は、他方のIPアドレスに対応付けてデバイス管理テーブル42に登録されている残数を示す数値にも、「1」を加算して、S12に戻る。
【0043】
(FAX番号送信処理)
次いで、図3を参照して、FAX番号送信処理の内容を説明する。本処理は、ファクシミリ装置10の電源がONにされると開始される。ユーザは、ファクシミリデータの送信先の外部FAX装置(以下では「目的の外部FAX装置」と呼ぶ)を指定するために、以下の2つの手法のどちらかを採用することができる。(1)例えば、ユーザは、目的の外部FAX装置の名前に含まれる1個以上の文字を多機能機200に入力する。(2)例えば、ユーザは、1個以上の文字を入力せずに、LAN4に接続されている多機能機に登録されている全てのFAX番号のリスト(アドレス一覧)を表示させるための表示操作を実行する。
【0044】
多機能機は、上記の(1)が実行されると、入力文字を含む取得要求を、ファクシミリ装置10に送信する。一方、多機能機は、上記の(2)が実行されると、アドレス一覧の取得要求を、ファクシミリ装置10に送信する。
【0045】
S52において、取得要求受信部50は、複数個の多機能機100〜300のうちのいずれかの多機能機から、取得要求を受信することを監視している。
ここでYESの場合、S54において、抽出部52は、S52で受信された取得要求に、入力文字が含まれているのか否かを判断する。なお、取得要求に含まれる送信元のIPアドレスがデバイス管理テーブル42に登録されていない場合、取得要求受信部50は、取得要求を消去して、S52に戻る。取得要求に入力文字が含まれている場合(S54でYES)、S56において、抽出部52は、登録テーブル40の中から、入力文字が先頭部分に含まれる外部FAX装置の名前が対応付けられている1個以上のIndex番号を特定して、S60に進む。一方、取得要求に入力文字が含まれていない場合(即ち文字が入力されていないことを示す情報が含まれている場合)(S54でNO)、S58において、抽出部52は、登録テーブル40に登録されている全てのIndex番号を特定して、S60に進む。
【0046】
S60では、抽出部52は、特定された1個以上のIndex番号のうち、1個のIndex番号を選択する。次いで、S61では、抽出部52は、選択されたIndex番号に対応付けられている識別情報を、登録テーブル40から抽出する。ここでは、通常、1個のIndex番号について、2個の識別情報が抽出される。
【0047】
S62では、特定処理実行部54は、抽出された2個の識別情報の中に、取得要求の送信元の多機能機(以下では「対象の多機能機」と呼ぶ)の識別情報が含まれているのか否かを判断する。なお、抽出部52は、取得要求に含まれる対象の多機能機のIPアドレスに対応付けてデバイス管理テーブル42に登録されている識別情報を、対象の多機能機の識別情報として特定する。対象の多機能機の識別情報が含まれている場合(S62でYES)、S68に進む。
【0048】
一方、対象の多機能機の識別情報が含まれていない場合(S62でNO)、S63において、特定処理実行部54は、S61で抽出された2個の識別情報のうち、一方の識別情報で識別される多機能機から、S60で選択されたIndex番号のFAX番号を取得することを試みる。具体的には、特定処理実行部54は、最初に、上記の一方の識別情報に対応する各IPアドレスを、デバイス管理テーブル42から特定する。次いで、特定処理実行部54は、特定されたIPアドレスを送信先として指定して、S60で選択されたIndex番号を含むFAX番号の送信要求を送信する。多機能機は、送信要求を受信すると、送信要求に含まれるIndex番号に対応するFAX番号を自身のアドレステーブルから特定する。次いで、多機能機は、特定されたFAX番号をファクシミリ装置10に送信する。S64で、特定処理実行部54は、送信要求の応答として、FAX番号が取得されたのか否かを判断する。FAX番号が取得された場合(S64でYES)、S68に進む。
【0049】
一方、特定処理実行部54は、送信要求に対する応答として、FAX番号が取得されない場合、S64でNOと判断する。S64でNOと判断される場合とは、上記の一方の多機能機がLAN4に通信可能に接続されていない場合が想定される。この場合、S66において、特定処理実行部54は、S61で抽出された2個の識別情報のうち、他方の識別情報で識別される他方の多機能機から、S60で選択されたIndex番号のFAX番号を取得して、S68に進む。なお、上記の他方の多機能機からFAX番号を取得する手法は、上記の一方の多機能機からFAX番号を取得する手法と同様である。この構成によれば、ファクシミリ装置10は、上記の一方の多機能機がLAN4に通信可能に接続されていない状況であっても、上記の他方の多機能機から、FAX番号を取得することができる。
【0050】
S68では、制御部20は、S56又はS58で特定された全てのIndex番号がS60で選択されたのか否かを判断する。未選択のIndex番号が残っている場合(S68でNO)にS60に戻る。一方、全てのIndex番号が選択された場合(S68でYES)、S70において、特定処理実行部54は、FAX番号と名前との組合せを、対象の多機能機に送信して、処理を終了し、S52に戻る。なお、特定処理実行部54は、S60で選択されたIndex番号を用いて、取得されたFAX番号に対応する名前を、登録テーブル40から特定する。
【0051】
対象の多機能機は、取得要求を送信すると、自身のアドレステーブルの中から、ユーザによって入力された文字が先頭部分に含まれる名前とFAX番号とを特定する。ただし、表示操作が実行された場合、対象の多機能機は、自身のアドレステーブルに登録されている全てのFAX番号と名前とを特定する。そして、対象の多機能機は、ファクシミリ装置10からFAX番号と名前とを受信すると、特定済みのFAX番号と名前との組合せと、受信済みのFAX番号と名前との組合せと、を含むリストを作成し、表示部に表示する。
【0052】
(デバイス確認処理)
次いで、図4を参照して、デバイス確認処理の内容を説明する。本処理は、ファクシミリ装置10の電源がONにされると、予め決められた周期で繰り返し実行される。最初に、S72において、ブロードキャスト部66は、通信可能なデバイスが存在するのか否かを確認する確認信号をLAN4にブロードキャストする。LAN4に通信可能に接続されている多機能機(例えば多機能機100)は、確認信号を受信すると、確認信号に対する応答信号をファクシミリ装置10に送信する。応答信号は、送信元の多機能機のIPアドレスを含む。
【0053】
S74において、テーブル管理部58は、デバイス管理テーブル42に登録されている全ての多機能機から、応答信号が受信されたのか否かを判断する。具体的には、テーブル管理部58は、受信された1個以上の応答信号に含まれる1個以上のIPアドレスのそれぞれについて、当該IPアドレスが、デバイス管理テーブル42に登録されているのか否かを判断する。デバイス管理テーブル42に登録されている全てのIPアドレスが、受信された1個以上の応答信号に含まれている場合には、テーブル管理部58は、S74でYESと判断し、S86に進む。
【0054】
一方、デバイス管理テーブル42に登録されている全てのIPアドレスが、受信された1個以上の応答信号に含まれていない場合に、テーブル管理部58は、S74でNOと判断し、S76に進む。S74でNOと判断される状況とは、デバイス管理テーブル42に登録されている多機能機(例えば多機能機100)が、LAN4を介して、ファクシミリ装置10と接続できない状況(例えば多機能機100の電源がOFF)である。
【0055】
なお、以下では、デバイス管理テーブル42に登録されている各IPアドレスのうち、受信された1個以上の応答信号に含まれていないIPアドレスのことを、「特定のIPアドレス」と呼ぶ。S76では、テーブル管理部58は、デバイス管理テーブル42から、上記の特定のIPアドレスと、上記の特定のIPアドレスに対応付けられている特定の識別情報と、上記の特定のIPアドレスに対応付けられている残数と、を消去する。さらに、テーブル管理部58は、上記の特定の識別情報が登録テーブル40に登録されている場合、上記の特定の識別情報と、上記の特定の識別情報に対応付けられている登録フラグと、を登録テーブル40から消去する。
【0056】
次いで、S78において、テーブル管理部58は、登録テーブル40の中から、1個の識別情報のみが対応付けられているIndex番号が存在するのか否かを判断する。1個の識別情報のみが対応付けられているIndex番号が存在しない場合(S78でNO)、S86に進む。
【0057】
一方、1個の識別情報のみが対応付けられているIndex番号(以下では「特定のIndex番号」と呼ぶ)が存在する場合(S78でYES)、S80に進む。S80では、制御部20は、上記の特定のIndex番号によって特定されるFAX番号を取得する。具体的には、制御部20は、上記の特定のIndex番号に対応付けられている1個の識別情報(以下では「特定の識別情報」と呼ぶ)を、登録テーブル40から特定する。次いで、制御部20は、上記の特定の識別情報に対応付けられているIPアドレスを、デバイス管理テーブル42から特定する。次いで、制御部20は、特定されたIPアドレスを送信先として指定して、上記の特定のIndex番号を含む送信要求を送信する。この場合、多機能機は、送信要求を受信すると、当該送信要求に含まれる上記の特定のIndex番号に対応付けられているFAX番号を、自身のアドレステーブルから特定して、ファクシミリ装置10に送信する。この結果、制御部20は、FAX番号を取得する。
【0058】
次いで、S82では、選択部60は、LAN4に接続されている複数個の多機能機のうち、上記の特定の識別情報に対応する多機能機以外の1個の多機能機(即ち1個のIPアドレス)を選択する。多機能機の選択手法は、図2のS20と同様である。S84では、登録制御部62は、S82で選択されたIPアドレスを送信先として指定して、S80で取得されたFAX番号と、上記の特定のIndex番号と、上記の特定のIndex番号に対応付けて登録テーブル40に登録されている名前と、を含む登録指示を送信して、S86に進む。多機能機は、登録指示を受信すると、登録指示に含まれるFAX番号とIndex番号と名前とを対応付けて、自身のアドレステーブルに登録する。多機能機は、さらに、登録指示に含まれるFAX番号等に対応付けて、登録フラグ「0」を登録する。なお、複数個のIndex番号が1個の識別情報のみに対応する場合には(S78でYES)、制御部20は、複数個のIndex番号のそれぞれについて、S80〜S84の処理を実行する。
【0059】
S86では、テーブル管理部58は、デバイス管理テーブル42に登録されていないデバイスから、応答信号が受信されたのか否かを判断する。具体的には、テーブル管理部58は、受信された1個以上の応答信号に含まれる1個以上のIPアドレスの中に、デバイス管理テーブル42に登録されていないIPアドレスが含まれるのか否かを判断する。未登録の多機能機から応答信号が受信されない場合(S86でNO)、S72に戻る。
【0060】
一方、未登録の多機能機から応答信号が受信される場合(S86でYES)、即ち、新たなデバイス(例えば図1の多機能機500)がLAN4に通信可能に接続された場合に、S88において、制御部20は、未登録の多機能機(即ち新たなデバイス)から受信された応答信号に含まれるIPアドレス(即ち、未登録の多機能機のIPアドレス)を送信先として指定して、新たなデバイスに記憶されているアドレステーブルに登録されているFAX番号の送信要求を送信する。送信要求を受信した新たなデバイスは、自身のアドレステーブル内のFAX番号と名前と登録フラグとの組合せを、ファクシミリ装置10に送信する。なお、上記の新たなデバイスは、アドレステーブルにIndex番号が登録されている場合、当該Index番号をさらに含む組合せを、ファクシミリ装置10に送信する。なお、上記の新たなデバイスは、自身のアドレステーブルに複数個のFAX番号が登録されている場合、複数個のFAX番号に対応する複数個の組合せを、ファクシミリ装置10に送信する。なお、S86において複数個の未登録の多機能機から応答信号が受信される場合、制御部20は、複数個の未登録の多機能機のそれぞれについて、後述するS88からS98の処理を実行する。
【0061】
新たなデバイスのアドレステーブルにIndex番号が登録されている場合とは、例えば、過去に、上記の新たなデバイスが、ファクシミリ装置10と通信可能に接続されており、ファクシミリ装置10からIndex番号を受信した場合である。
【0062】
なお、取得要求を受信したデバイスは、自身のアドレステーブルに、FAX番号が登録されていない場合、FAX番号が登録されていないことを示す情報を、ファクシミリ装置10に送信する。
【0063】
テーブル管理部58は、さらに、アドレステーブルに登録可能なFAX番号の残数と、新たなデバイスから取得する。次いで、テーブル管理部58は、新たなデバイスに固有の識別情報を決定する。テーブル管理部58は、取得されたIPアドレスと、決定された識別情報と、取得された登録可能なFAX番号の残数と、を対応付けて、デバイス管理テーブル42に登録する。
【0064】
S90では、CPU22は、S88の送信要求に応じてFAX番号が受信されることを所定時間監視する。上記の所定時間が経過するまでにFAX番号が受信されない場合(S90でNO)、S72に戻る。一方、FAX番号が受信される場合(S90でYES)、S92では、テーブル管理部58は、S90で受信された名前のうち、登録テーブル40に登録されていない名前が含まれているのか否かを判断する。なお、テーブル管理部58は、S90において、複数個のFAX番号が受信された場合、複数個のFAX番号のそれぞれについて、後述するS92〜S100の処理を実行する。
【0065】
登録テーブル40に未登録の名前が含まれていない場合(S92でNO)、S72に戻る。一方、登録テーブル40に未登録の名前が含まれている場合(S92でYES)、S94において、テーブル管理部58は、新たにIndex番号を決定し、決定されたIndex番号を、S86の新たなデバイスのIPアドレスを送信先として指定して送信する。なお、S94〜S98は、図2のS18〜S22と同様である。但し、S96では、S86の新たなデバイス以外の多機能機が選択される。S98を終了すると、S100へ移行する。
【0066】
S100では、テーブル管理部58は、各テーブル40,42を更新する。S84において、登録指示が送信された場合、テーブル管理部58は、S78で特定されたIndex番号に対応付けて、S82で選択された多機能機の識別情報と登録フラブ「0」とを、登録テーブル40に登録する。さらに、テーブル管理部58は、デバイス管理テーブル42において、S82で選択されたIPアドレスに対応する残数から1を減算する。
【0067】
また、S98で登録指示が送信された場合、テーブル管理部58は、S94で決定されたIndex番号に対応付けて、S86の新たなデバイスに決定された識別情報と、S90で受信された登録フラグと、を登録テーブル40に登録する。さらに、テーブル管理部58は、S94で決定されたIndex番号に対応付けて、S96で選択された多機能機の識別情報と登録フラブ「0」とを、登録テーブル40に登録する。さらに、テーブル管理部58は、デバイス管理テーブル42において、S96で選択されたIPアドレスに対応する残数から1を減算する。S100を終了すると、S72に戻る。
【0068】
(各装置の動作の説明)
図5から図8を参照して、上記のファクシミリ装置10の処理に対するネットワークシステム2内のデバイスの動作の内容について説明する。
【0069】
(多機能機100から登録要求が受信されるケース:図2に対応)
図5は、図2のテーブル登録処理に関する各デバイスの動作の内容を示す。図5では、
ファクシミリ装置10の各テーブル40,42に情報が登録されておらず、多機能機100〜300のアドレステーブル110〜310にFAX番号が登録されていない状況を想定している。
【0070】
多機能機100のユーザは、多機能機100の操作パネルを操作して、FAX番号「000−0000」と名前「Z10」とを入力する。多機能機100は、入力されたFAX番号と、入力された名前と、登録フラグ「1」と、を対応付けて、アドレステーブル110に登録する。次いで、多機能機100は、FAX番号「000−0000」と名前「Z10」と登録フラグ「1」とを含む登録要求を、ファクシミリ装置10に送信する。
【0071】
登録要求受信部56によって登録要求が受信される(図2のS12でYES)と、テーブル管理部58は、アドレステーブル110に登録可能なFAX番号の残数「19」を取得する(図2のS16)。次いで、テーブル管理部58は、「M100」を、多機能機100の識別情報として決定する(S16)。テーブル管理部58は、多機能機100のIPアドレス「XX.XX.XX」と識別情報「M100」と残数「19」とを対応付けて、デバイス管理テーブル42に登録する(S16)。
【0072】
次いで、テーブル管理部58は、FAX番号「000−0000」に対応するIndex番号として「0」を決定し(図2のS18)、多機能機100に送信する(S18)。多機能機100は、Index番号「0」を、FAX番号「000−0000」に対応付けて、アドレステーブル110に登録する。
【0073】
さらに、選択部60は、デバイス管理テーブル42に登録されている多機能機の中から、多機能機200のIPアドレスを選択する(図2のS20)。なお、選択部60は、デバイス管理テーブル42に多機能機200のIPアドレスが登録されると、多機能機200のIPアドレスを選択する処理を実行する。次いで、登録制御部62は、FAX番号「000−0000」と名前「Z10」とIndex番号「0」とを含む登録指示を、多機能機200のIPアドレスを送信先として指定して、多機能機200に送信する(図2のS22)。
【0074】
多機能機200は、登録指示を受信すると、登録指示に含まれるFAX番号「000−0000」と名前「Z10」とIndex番号「0」とを、アドレステーブル210に登録する。さらに、多機能機200は、登録フラグ「0」を、FAX番号「000−0000」に対応付けて、アドレステーブル210に登録する。
【0075】
次いで、テーブル管理部58は、名前「Z10」とIndex番号「0」とに対応付けて、識別情報「M100」と登録フラブ「1」との組合せ、及び、識別情報「M200」と登録フラブ「0」との組合せを、登録テーブル40に登録する(図2のS24)。また、テーブル管理部58は、選択された多機能機200に対応付けられている残数から1を減算する。
【0076】
多機能機200及び多機能機300について、上記と同様の動作が実行されることによって、デバイス管理テーブル42には、多機能機100〜300の識別情報とIPアドレスと残数とが登録される。また、登録テーブル40には、複数個のIndex番号に対応する情報が登録される。
【0077】
この構成によれば、多機能機100に記憶されているFAX番号「000−0000」を、他の多機能機200にも記憶させることができる。これにより、ファクシミリ装置10と多機能機100とが通信できない状況においても、FAX番号「000−0000」を、多機能機200からを取得することができる。
【0078】
(多機能機200から消去要求が受信されるケース:図2に対応)
多機能機200のユーザは、アドレステーブル210に登録されているFAX番号「000−0000」を消去するための消去操作を、多機能機200に実行することができる。多機能機200は、消去操作が実行されると、FAX番号「000−0000」に対応するIndex番号「0」を含む消去要求を、ファクシミリ装置10に送信する。なお、この段階では、多機能機200は、FAX番号「000−0000」及びFAX番号「000−0000」に対応する各情報を、アドレステーブル210から消去しない。
【0079】
消去要求受信部64によって消去要求が受信されると(図2のS26でYES)、テーブル管理部58は、デバイス管理テーブル42から、多機能機200の識別情報「M200」を特定する(図2のS28)。ここで、多機能機200の識別情報「M200」とIndex番号「0」との組合せに対応付けられている登録フラグは「0」である(図2のS28でNO)。さらに、Index番号「0」と対応付けて登録フラグ「1」が登録されている(図2のS30でYES)。このため、テーブル管理部58は、FAX番号「000−0000」を消去できないと判断する。制御部20は、消去不可を多機能機200に通知する(図2のS32)。この結果、多機能機200は、FAX番号「000−0000」を、アドレステーブル210から消去しない。即ち、FAX番号「000−0000」が2個の多機能機100,200に登録されている状態が維持される。
【0080】
(多機能機100からの消去要求を受信するケース:図2に対応)
多機能機100のユーザによって、アドレステーブル110内のFAX番号「000−0000」の消去操作が多機能機100に実行されると、多機能機100は、FAX番号「000−0000」に対応するIndex番号「0」を含む消去要求を、ファクシミリ装置10に送信する。なお、この段階では、多機能機100は、FAX番号「000−0000」及びFAX番号「000−0000」に対応する各情報を、アドレステーブル110から消去しない。
【0081】
消去要求受信部64によって消去要求が受信されると(図2のS26でYES)、テーブル管理部58は、デバイス管理テーブル42から、多機能機100の識別情報「M100」を特定する(図2のS28)。ここで、多機能機100の識別情報「M100」とIndex番号「0」との組合せに対応する登録フラグは「1」である(図2のS28でYES)。登録制御部62は、Index番号「0」に対応するFAX番号を、アドレステーブル110,210から消去することを示す消去指示を、多機能機100,200のそれぞれに送信する(図2のS34)。ファクシミリ装置10は、登録フラグを確認することによって、FAX番号「000−0000」の登録要求の送信元の多機能機を容易に特定することができる。
【0082】
テーブル管理部58は、Index番号「0」と、Index番号「0」に対応する情報を、登録テーブル40から消去する(図2のS36)。テーブル管理部58は、デバイス管理テーブル42において、「M100」と「M200」とに対応する残数に1を加算する(図2のS36)。
【0083】
この構成によれば、ファクシミリ装置10は、登録要求の送信元の多機能機100からFAX番号「000−0000」の消去要求が受信される場合に、FAX番号「000−0000」に関する情報を適切に消去することができる。ただし、ファクシミリ装置10は、多機能機100とは異なる多機能機200から消去要求が受信される場合に、多機能機100,200にFAX番号を消去させず、登録テーブル40からFAX番号「000−0000」に関する情報を消去しない。このために、登録要求の送信元の多機能機100とは異なる多機能機200から消去要求が受信される場合に、FAX番号「000−0000」に関する情報が消去されることを回避することができる。
【0084】
(多機能機200から番号要求を受信するケース:図3に対応)
図6に示すように、多機能機200のユーザは、多機能機200に文字「A」を入力する。多機能機200は、入力文字「A」を含む取得要求を、ファクシミリ装置10に送信する。
【0085】
取得要求受信部50によって取得要求が受信されると(図3のS52でYES)、抽出部52は、取得要求に含まれる入力文字「A」(図3のS54でYES)が、先頭部分に含まれる名前に対応付けられている1個以上のIndex番号を特定する(図3のS56)。即ち、名前「A10」に対応するIndex番号「1」と、名前「A20」に対応するIndex番号「3」と、名前「A30」に対応するIndex番号「5」と、が特定される。
【0086】
次いで、抽出部52は、特定されたIndex番号「1」、「3」及び「5」のうち、1個のIndex番号「1」を選択し(図3のS60)、Index番号「1」に対応する識別情報「M100」と「M300」とを、登録テーブル40から抽出する(図3のS61)。次いで、特定処理実行部54は、特定された識別情報「M100」と「M300」とに、取得要求の送信元の多機能機200の識別情報「M200」が含まれていないと判断する(図3のS62でNO)。特定処理実行部54は、識別情報「M100」に対応するIPアドレス「XX.XX.XX」を、デバイス管理テーブル42から特定する(図3のS64)。そして、特定処理実行部54は、IPアドレス「XX.XX.XX」を送信先として指定して、Index番号「1」を含むFAX番号の送信要求を送信する(S64)。
【0087】
多機能機100は、送信要求を受信すると、FAX番号要求に含まれるIndex番号「1」に対応するFAX番号「012−3333」を、アドレステーブル110(図1参照)から特定して、ファクシミリ装置10に送信する。特定処理実行部54は、多機能機100から送信されたFAX番号「012−3333」とIndex番号「1」との組合せを取得する(図3のS64でYES)。
【0088】
続いて選択されたIndex番号「3」について(図3のS60)、上記と同様の処理が実行されると、特定処理実行部54は、IPアドレス「ZZ.ZZ.ZZ」を送信先として指定して、Index番号「3」を含むFAX番号の送信要求を送信する(図3のS64)。
【0089】
多機能機300は、送信要求を受信すると、FAX番号要求に含まれるIndex番号「3」に対応するFAX番号「234−5555」を、アドレステーブル310(図1参照)から特定して、ファクシミリ装置10に送信する。特定処理実行部54は、多機能機100から送信されたFAX番号「234−5555」とIndex番号「3」との組合せを取得する(図3のS64でYES)。
【0090】
Index番号「5」が未選択であるために(図3のS68でNO)、抽出部52は、Index番号「5」を選択し(図3のS60)、Index番号「5」に対応する識別情報「M200」と「M400」とを、登録テーブル40から抽出する(図3のS61)。次いで、特定処理実行部54は、特定された識別情報「M200」と「M400」とに、取得要求の送信元の多機能機200の識別情報「M400」が含まれているために(図3のS62でYES)、Index番号「5」のFAX番号を取得しない。
【0091】
特定処理実行部54は、各Index番号を用いて、各FAX番号に対応する名前「A10」と「A20」とを、登録テーブル40から特定する(図3のS70)。特定処理実行部54は、FAX番号「012−3333」と名前「A10」との組合せと、FAX番号「234−5555」と名前「A30」との組合せと、を多機能機200に送信する(S70)。
【0092】
多機能機200は、ファクシミリ装置10からFAX番号と名前との組合せが取得されると、アドレステーブル210に登録されているFAX番号と名前「A30」との組合せとを合わせて、リストを作成し、表示部に表示させる。この構成によれば、多機能機200は、LAN4に接続されている複数個の多機能機のそれぞれに、ユーザによって指定される条件(文字「A」を頭文字とする名前に対応するFAX番号)に適合するFAX番号が登録されているのか否かを問合せせずに、FAX番号を取得することができる。
【0093】
(多機能機100とファクシミリ装置10とが通信できなくなったケース:図4に対応)
図7に示すように、ブロードキャスト部66は、定期的に、LAN4を介して、確認信号をブロードキャストする(図4のS72)。LAN4に通信可能に接続されている多機能機200,300は、確認信号を受信すると、応答信号をファクシミリ装置10に送信する。多機能機100の電源がOFFにされているため、テーブル管理部58は、多機能機100から応答信号を受信することができない。
【0094】
テーブル管理部58は、受信された応答信号に含まれる送信元のIPアドレスの中に、多機能機100のIPアドレス「XX.XX.XX」が存在しないと判断する(図4のS74でNO)と、IPアドレス「XX.XX.XX」と識別情報「M100」と残数「18」とを、デバイス管理テーブル42から消去する(図4のS76)。次いで、テーブル管理部58は、識別情報「M100」と対応する登録フラグ「1」とを、登録テーブル40から消去する(S76)。この結果、登録テーブル40のIndex番号「1」に対応する識別情報が「M300」のみとなる(図4のS78でYES)。
【0095】
制御部20は、Index番号「1」のFAX番号「012−3333」を取得するために、識別情報「M300」で特定される多機能機300に、Index番号「1」を含むFAX番号の送信要求を送信する(図4のS80)。多機能機300は、受信された送信要求に含まれるIndex番号「1」に対応するFAX番号「012−3333」を、アドレステーブル310(図1参照)から特定する。多機能機300は、FAX番号「012−3333」をファクシミリ装置10に送信する。
【0096】
FAX番号「012−3333」が取得される(図4のS80)と、選択部60は、デバイス管理テーブル42の中から最も多い残数「16」に対応するIPアドレス「YY.YY.YY」を選択する(図4のS82)。次いで、登録制御部62は、選択されたIPアドレス「YY.YY.YY」を送信先に指定して、FAX番号「012−3333」とIndex番号「1」と名前「A10」とを含む登録指示を送信する(図4のS84)。
【0097】
多機能機200は、FAX番号「012−3333」とIndex番号「1」と名前「A10」が受信されると、アドレステーブル210(図1参照)に登録する。多機能機200は、さらに、FAX番号「012−3333」に対応付けて、登録フラグ「0」を登録する。
【0098】
テーブル管理部58は、選択されたIPアドレス「YY.YY.YY」に対応する識別情報「M200」と登録フラグ「0」とを、Index番号「1」に対応付けて、登録テーブル40に登録する(図4のS100)。テーブル管理部58は、選択されたIPアドレス「YY.YY.YY」に対応付けられている残数「16」から1を減算する(図4のS100)。
【0099】
この構成によれば、ファクシミリ装置10は、多機能機100と通信することができなくても、FAX番号「012−3333」を、多機能機200に登録させることができる。この結果、FAX番号「012−3333」を取得することを望むデバイスは、多機能機200に記憶されているFAX番号「012−3333」を適切に取得することができる。
【0100】
(多機能機500とファクシミリ装置10とが新たに通信可能となったケース:図4に対応)
図8に示すように、デバイス管理テーブル42に登録されていない多機能機500から、確認信号の応答として応答信号が受信される(図4のS86でYES)と、制御部20は、多機能機500の応答信号に含まれるIPアドレス「UU.UU.UU」を送信先に指定して、送信要求を送信する(図4のS88)。
【0101】
多機能機500は、送信要求を受信すると、アドレステーブル510(図1参照)に登録されているFAX番号「456−7777」と名前「D10」と登録フラグ「1」とを、ファクシミリ装置10に送信する。なお、テーブル管理部58は、多機能機500から、FAX番号の残数「17」を取得し、識別情報「M500」を決定し、デバイス管理テーブル42に登録する。
【0102】
FAX番号「456−7777」等が受信されると(図4のS90でYES)、テーブル管理部58は、FAX番号「456−7777」に対応するIndex番号を決定し、多機能機500に送信する(図4のS94)。次いで、選択部60は、デバイス管理テーブル42の中から、多機能機500の識別情報「M500」以外に対応する残数のうち、最も多い残数「15」に対応するIPアドレス「YY.YY.YY」を選択する(図4のS96)。次いで、登録制御部62は、選択されたIPアドレス「YY.YY.YY」を送信先に指定して、FAX番号「456−7777」とIndex番号「6」と名前「D10」とを含む登録指示を送信する(図4のS98)。
【0103】
多機能機200は、FAX番号「456−7777」とIndex番号「6」と名前「D10」が受信されると、アドレステーブル210(図1参照)に登録する。
【0104】
テーブル管理部58は、Index番号「6」、識別情報「M500」、登録フラグ「1」及び名前「D10」を対応付けて登録テーブル40に登録し、Index番号「6」、識別情報「M200」及び登録フラグ「0」を対応付けて登録テーブル40に登録する(図4のS100)。この構成によれば、LAN4に新たに通信可能に接続される多機能機500に登録されているFAX番号が、他のデバイス(例えば多機能機200)から利用することができる。また、多機能機500に記憶されているFAX番号「456−7777」を取得することができない状況では、ファクシミリ装置10は、多機能機200から、FAX番号「456−7777」を取得することができる。また、テーブル管理部58は、選択されたIPアドレス「YY.YY.YY」に対応付けられている残数「15」から1を減算する(図4のS100)。
【0105】
(本実施例の効果)
ファクシミリ装置10は、多機能機200からFAX番号の取得要求を受信すると、登録テーブル40を用いて、所望のFAX番号が登録されているデバイスの識別情報を特定することができる。ファクシミリ装置10は、多機能機200に、特定された識別情報のデバイスに登録されているFAX番号を取得させることができる。この構成によれば、多機能機200は、LAN4に接続されている他の多機能機のそれぞれに、所望のFAX番号が記憶されているのか否かを問い合わせずに済むために、通信負荷を低減することができる。この結果、多機能機200は、所望のFAX番号を容易に取得することができる。
【0106】
また、複数個の多機能機100〜300は、自身のアドレステーブル110〜310に登録されていないFAX番号を取得することができる。この結果、各多機能機100〜300に登録させるFAX番号を少なくすることができる。これにより、多機能機100〜300のメモリ容量を大きくせずに済む。また、ファクシミリ装置10は、登録テーブル40とデバイス管理テーブル42とを記憶すれば、FAX番号を記憶しなくて済む。この結果、FAX番号自体が記憶される場合と比較して、ファクシミリ装置10のメモリ30を小さくすることができる。
【0107】
(対応関係)
ファクシミリ装置10が「通信装置」の一例である。多機能機100と多機能機200が、「第1のデバイス」と「第2のデバイス」の一例である。FAX番号、名前及び識別情報のそれぞれが、「アドレス」、「アドレス特定情報」及び「デバイス特定情報」のそれぞれの一例である。登録フラグ「1」が所定の情報の一例である。確認信号が「所定の信号」の一例である。
【0108】
多機能機100が「第1のデバイス」の一例であり、多機能機200が「第2のデバイス」の一例であり、多機能機500が「第3のデバイス」の一例である。
【0109】
(第2実施例)
第1実施例と異なる点を説明する。第2実施例では、FAX番号送信処理の内容が、第1実施例と異なる。
【0110】
(FAX番号送信処理)
図9を参照して、第2実施例のFAX番号送信処理を説明する。S252〜S262の処理は、図3のS52〜S62の処理と同様である。S264では、特定処理実行部54は、S261で抽出された識別情報に対応するIPアドレスを、デバイス管理テーブル42から特定する。即ち、ここでは、通常、1個のIndex番号について、2個のIPアドレスが特定される。S268の処理は、図3のS68の処理と同様である。S270では、特定処理実行部54は、1個以上のIndex番号のそれぞれについて、当該Index番号と当該Index番号に対応する2個のIPアドレスとの組合せを、S252の取得要求の送信元の多機能機に送信して、処理を終了する。
【0111】
IPアドレスを取得した多機能機は、1個のIndex番号に対応する2個のIPアドレスのうちの一方のIPアドレスを選択する。そして、多機能機は、選択された一方のIPアドレスを送信先として指定して、FAX番号の取得要求を送信する。取得要求は、対応するIndex番号を含む。FAX番号の取得要求を受信した多機能機は、取得要求に含まれるIndex番号に対応するFAX番号を、アドレステーブルから特定する。次いで、特定されたFAX番号と当該FAX番号に対応する名前とを、取得要求の送信元の多機能機に送信する。これにより、取得要求の送信元の多機能機は、所望のFAX番号を取得することができる。なお、取得要求の送信元の多機能機は、取得要求の応答としてFAX番号が取得されない場合、1個のIndex番号に対応する2個のIPアドレスのうちの他方のIPアドレスを選択する。取得要求の送信元の多機能機は、選択された他方のIPアドレスを送信先として指定して、FAX番号の取得要求を送信する。これにより、FAX番号を取得することができる。
【0112】
(多機能機200から番号要求を受信するケース:図9に対応)
図10に示すように、取得要求受信部50によって取得要求が受信されると(図9のS252でYES)、抽出部52は、取得要求内の入力文字「A」(図9のS254でYES)が、先頭部分に含まれる名前に対応するIndex番号「1」、「3」及び「5」と特定する(図9のS256)。
【0113】
次いで、抽出部52は、特定されたIndex番号「1」、「3」及び「5」のうち、1個のIndex番号「1」を選択し(図9のS260)、Index番号「1」に対応する識別情報「M100」と「M300」とを、登録テーブル40から抽出する(図9のS261)。次いで、特定処理実行部54は、特定された識別情報「M100」と「M300」とに、取得要求の送信元の多機能機200の識別情報「M200」が含まれていないと判断する(図9のS262でNO)。
【0114】
特定処理実行部54は、識別情報「M100」と「M300」とに対応するIPアドレス「XX.XX.XX」と「ZZ.ZZ.ZZ」とを、デバイス管理テーブル42から特定する(図9のS264)。同様に選択されたIndex番号「3」について、特定処理実行部54は、識別情報「M300」と「M400」とに対応するIPアドレス「ZZ.ZZ.ZZ」と「VV.VV.VV」とを、デバイス管理テーブル42から特定する(図9のS264)。
【0115】
Index番号「5」が選択されると(図9のS260)、抽出部52は、Index番号「5」に対応する識別情報「M200」と「M400」とを、登録テーブル40から抽出する(図9のS261)。次いで、特定処理実行部54は、特定された識別情報「M200」と「M400」とに、取得要求の送信元の多機能機200の識別情報「M200」が含まれているために(図9のS262でYES)、IPアドレスを特定しない(図9のS264をスキップ)。
【0116】
特定処理実行部54は、Index番号「1」とIPアドレス「XX.XX.XX」と「ZZ.ZZ.ZZ」との組合せと、Index番号「3」とIPアドレス「ZZ.ZZ.ZZ」と「VV.VV.VV」との組合せと、を多機能機200に送信する(図9のS270)。
【0117】
多機能機200は、ファクシミリ装置10からIndex番号とIPアドレスとの組合せが取得されると、IPアドレス「XX.XX.XX」を送信先として指定して、FAX番号の送信要求を送信する。送信要求は、Index番号「1」を含む。多機能機100は、FAX番号要求が受信されると、送信要求に含まれるIndex番号「1」に対応するFAX番号「012−3333」と名前「A10」とを、アドレステーブル110(図1参照)から特定して、多機能機200に送信する。
【0118】
多機能機200は、さらに、IPアドレス「ZZ.ZZ.ZZ」を送信先として指定して、FAX番号の送信要求を送信する。送信要求は、Index番号「3」を含む。多機能機300は、FAX番号要求が受信されると、FAX番号要求に含まれるIndex番号「3」に対応するFAX番号「234−5555」と名前「A20」とを、アドレステーブル310(図1参照)から特定して、多機能機200に送信する。
【0119】
多機能機200は、多機能機100,300からFAX番号と名前との組合せが取得されると、アドレステーブル210に登録されているFAX番号と名前「A30」との組合せとを合わせて、リストを作成し、表示部に表示させる。この構成によれば、多機能機200は、LAN4に接続されている複数個の多機能機のそれぞれに、ユーザによって指定される条件(文字「A」を頭文字とする名前に対応するFAX番号)に適合するFAX番号が登録されているのか否かを問合せせずに、FAX番号を取得することができる。なお、IPアドレスが「通信情報」の一例である。
【0120】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0121】
(変形例)
(1)上記の実施例では、ファクシミリ装置10は、テーブル登録処理(図2)の際に、登録すべきFAX番号を取得する。しかしながら、ファクシミリ装置10は、テーブル登録処理の際に、登録すべきFAX番号を取得しなくてもよい。例えば、多機能機100は、ユーザからFAX番号が入力されると、登録すべきFAX番号を含まず、入力された名前と決定された登録フラグ「1」とを含む登録要求を、ファクシミリ装置10に送信してもよい。ファクシミリ装置10は、Index番号を決定し、FAX番号を登録させる多機能機を選択してもよい。ファクシミリ装置10は、決定されたIndex番号と、選択された多機能機のIPアドレスと、を多機能機100に送信してもよい。多機能機100は、受信されたIndex番号を、登録すべきFAX番号に対応付けて、アドレステーブル110に登録してもよい。また、多機能機100は、受信されたIPアドレスを送信先に指定して、FAX番号と名前とIndex番号とを含む登録要求を送信してもよい。
【0122】
(2)上記の実施例では、ファクシミリ装置10は、LAN4に接続される多機能機(以下ではN個の多機能機が接続されている(Nは2以上の整数))のうち、2個の多機能機に同一のFAX番号を登録させる。しかしながら、N個の多機能機のうち、M個の多機能機(Mは、2以上であってN―1以下の整数)に、同一のFAX番号を記憶させてもよい。即ち、一般的に言うと、選択部60は、登録要求が受信される場合に、N個のデバイスのうち、登録要求の送信元の第1のデバイスを除くN−1個のデバイスの中から、M−1個のデバイスを選択してもよい。登録制御部62は、選択済みのM−1個のデバイスのM−1個のアドレステーブルに、アドレスと、アドレス特定情報と、を対応付けて登録させてもよい。テーブル管理部58は、アドレス特定情報と、選択済みのM−1個のデバイスを特定するためのM−1個のデバイス特定情報と、を対応付けて登録テーブルに登録してもよい。
【0123】
(3)上記の実施例では、ファクシミリ装置10は、ユーザによる多機能機への1個以上の文字の入力操作をトリガとして、FAX番号を、多機能機に取得させる。しかしながら、多機能機は、ユーザによるファクシミリデータの送信のための動作、(例えば、ファクシミリ機能の選択操作、ファクシミリデータのための原稿を多機能機にセットする動作)が実行されると、アドレス一覧(即ちLAN4に接続されている多機能機に登録されている全てのFAX番号のリスト)の取得要求を、ファクシミリ装置10に送信してもよい。
【0124】
(4)上記の実施例では、登録テーブル40には、Index番号と識別情報と名前とが対応付けて登録されている。しかしながら、登録テーブル40には、Index番号と多機能機のIPアドレスと名前とが対応付けて登録されてもよい。この場合、メモリ30は、デバイス管理テーブル42を記憶していなくてもよい。本変形例では、上記の実施例の識別情報の代わりに、多機能機のIPアドレスを用いて、処理が実行されてもよい。本変形例では、多機能機のIPアドレスが「デバイス特定情報」の一例である。
【0125】
(5)「アドレス」は、FAX番号でなくてもよく、メールアドレス、SIPURI等であってもよい。
【0126】
(6)上記の実施例では、選択部60は、アドレステーブルに登録可能なFAX番号の残数が最も多い多機能機のIPアドレスを選択したが、残数がある閾値以上の多機能機を優先的に選択してもよい。
【0127】
(7)上記の実施例では、CPU22がプログラム32に従って処理を実行することによって、各部50〜66が実現されるが、各部50〜66の少なくとも1個は、論理回路等のハードウェアで実現されてもよい。
【0128】
(8)「通信装置」は、ファクシミリ装置でなくてもよく、PC、プリンタ、サーバ、PDA等の通信装置であってもよい。また、「通信装置」は、PSTN70を介して、外部FAX装置72等と通信可能でなくてもよい。この場合、複数個のデバイス(例えば多機能機100〜300)は、PSTN等を解して、外部FAX装置72等と通信可能に接続されていてもよい。
【0129】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0130】
2:ネットワークシステム、10:ファクシミリ装置、20:制御部、30:メモリ、32:プログラム、40:登録テーブル、42:デバイス管理テーブル、50:取得要求受信部、52:抽出部、54:特定処理実行部、56:登録要求受信部、58:テーブル管理部、60:選択部、62:登録制御部、64:消去要求受信部、66:ブロードキャスト部、100〜300:多機能機、110〜310:アドレステーブル


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のデバイスと第2のデバイスとを含むN個のデバイス(前記Nは2以上の整数)が接続されているネットワークに接続される通信装置であって、
前記N個のデバイスのそれぞれは、アドレスと、当該アドレスを特定するためのアドレス特定情報と、が対応付けて登録されているアドレステーブルを記憶し、
前記通信装置は、
前記N個のデバイスのN個のアドレステーブル内の複数個のアドレスのそれぞれについて、当該アドレスを特定するためのアドレス特定情報と、当該アドレスを記憶しているデバイスを特定するためのデバイス特定情報と、が対応付けて登録されている登録テーブルを記憶するメモリであって、前記登録テーブルには、第1のアドレスを特定するための第1のアドレス特定情報と、前記第1のアドレスを記憶している前記第1のデバイスを特定するための第1のデバイス特定情報と、が対応付けて登録されている、前記メモリと、
前記第2のデバイスから、前記第1のアドレスを取得するための取得要求を受信する取得要求受信部と、
前記取得要求が受信される場合に、前記登録テーブルから、前記第1のアドレス特定情報に対応付けられている前記第1のデバイス特定情報を抽出する抽出部と、
前記第1のデバイスに記憶されている前記第1のアドレスを前記第2のデバイスに取得させるための特定処理を、抽出済みの前記第1のデバイス特定情報を用いて実行する特定処理実行部と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
ユーザからの指示に従って前記第1のデバイスが第2のアドレスを記憶した場合に、前記第1のデバイスから、前記第2のアドレスを特定するための第2のアドレス特定情報を前記登録テーブルに登録するための登録要求を受信する登録要求受信部と、
前記登録要求が受信される場合に、前記第2のアドレス特定情報と、前記第1のデバイス特定情報と、を対応付けて前記登録テーブルに登録するテーブル管理部と、
前記登録要求が受信される場合に、前記N個のデバイスのうち、前記第1のデバイスを除くN−1個のデバイスの中から、1個以上のデバイスを選択する選択部と、
選択済みの前記1個以上のデバイスの1個以上のアドレステーブルのそれぞれに、前記第2のアドレスと、前記第2のアドレス特定情報と、を対応付けて登録する登録制御部と、をさらに備え、
前記テーブル管理部は、さらに、前記第2のアドレス特定情報と、選択済みの前記1個以上のデバイスを特定するための1個以上のデバイス特定情報と、を対応付けて前記登録テーブルに登録する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記テーブル管理部は、前記第1のデバイスが前記登録要求の送信元のデバイスであることを示す所定の情報を前記登録テーブルに登録する、請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記N個のデバイスのうちのいずれかのデバイスから、前記第2のアドレス特定情報を、前記登録テーブルから消去するための消去要求を受信する消去要求受信部を、さらに備え、
前記消去要求の送信元のデバイスが、前記所定の情報によって示される前記第1のデバイスである場合に、
前記テーブル管理部は、前記登録テーブルから、前記第2のアドレス特定情報と、前記第2のアドレス特定情報に対応付けられている前記第1のデバイス特定情報と、前記第2のアドレス特定情報に対応付けられている選択済みの前記1個以上のデバイス特定情報と、を消去する第1の消去処理を実行し、
前記登録制御部は、選択済みの前記1個以上のデバイスの前記1個以上のアドレステーブルから、前記第2のアドレス特定情報と、前記第2のアドレスと、を消去する第2の消去処理を実行し、
前記消去要求の送信元のデバイスが、前記所定の情報によって示される前記第1のデバイスでない場合に、
前記テーブル管理部は、前記第1の消去処理を実行せず、
前記登録制御部は、前記第2の消去処理を実行しない、請求項3に記載の通信装置。
【請求項5】
前記N個のデバイス以外の第3のデバイスが前記ネットワークに新たに接続される際に、前記第3のデバイスに記憶されている第3のアドレスを特定するための第3のアドレス特定情報と、前記第3のデバイスを特定するための第3のデバイス特定情報と、を対応付けて前記登録テーブルに登録するテーブル管理部と、
前記第3のデバイスが前記ネットワークに新たに接続される際に、前記N個のデバイスの中から、1個以上のデバイスを選択する選択部と、
選択済みの前記1個以上のデバイスのアドレステーブルのそれぞれに、前記第3のアドレスと、前記第3のアドレス特定情報と、を対応付けて登録する登録制御部と、をさらに備え、
前記テーブル管理部は、さらに、前記第3のアドレス特定情報と、選択済みの前記1個以上のデバイスを特定するための1個以上のデバイス特定情報と、を対応付けて前記登録テーブルに登録する、請求項1から4に記載の通信装置。
【請求項6】
所定の信号をブロードキャストすることを繰り返すブロードキャスト部と、
前記第1のデバイスから前記所定の信号に対する応答信号が受信されない場合に、前記第1のデバイス特定情報を、前記登録テーブルから消去するテーブル管理部と、
前記第1のデバイス特定情報が前記登録テーブルから消去される場合に、前記N個のデバイスのうち、前記第1のデバイスを除くN−1個のデバイスの中から、1個のデバイスを選択する選択部と、
前記第1のデバイス特定情報が前記登録テーブルから消去される場合に、選択済みの前記1個のデバイスのアドレステーブルに、前記第1のアドレスと、前記第1のアドレス特定情報と、を対応付けて登録する登録制御部と、をさらに備え、
前記テーブル管理部は、さらに、前記第1のアドレス特定情報と、選択済みの前記1個のデバイスを特定するためのデバイス特定情報と、を対応付けて前記登録テーブルに登録する、請求項1から5に記載の通信装置。
【請求項7】
前記選択部は、登録可能な残アドレス数が比較的に少ないデバイスと比べて、登録可能な残アドレス数が比較的に多いデバイスを、優先的に選択する、請求項2から6のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項8】
前記第1のアドレス特定情報は、文字列を含み、
前記取得要求は、前記第2のデバイスのユーザによって指定された少なくとも1個の文字を含み、
前記抽出部は、前記登録テーブルから、指定済みの前記少なくとも1個の文字を含む前記第1のアドレス特定情報に対応付けられている前記第1のデバイス特定情報を抽出する、請求項1から7のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項9】
前記特定処理実行部は、
前記第1のデバイスから、前記第1のデバイスに記憶されている前記第1のアドレスを、抽出済みの前記第1のデバイス特定情報を用いて取得する処理と、
取得済みの前記第1のアドレスを、前記第2のデバイスに送信する処理と、を実行する、請求項1から8のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項10】
前記特定処理実行部は、
前記第1のデバイスと通信するための通信情報を、抽出済みの前記第1のデバイス特定情報を用いて取得する処理と、
取得済みの前記通信情報を前記第2のデバイスに送信する処理と、を実行する、請求項1から8のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項11】
第1のデバイスと第2のデバイスとを含むN個のデバイス(前記Nは2以上の整数)が接続されているネットワークに接続される通信装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記N個のデバイスのそれぞれは、アドレスと、当該アドレスを特定するためのアドレス特定情報と、が対応付けて登録されているアドレステーブルを記憶し、
前記通信装置は、前記N個のデバイスのN個のアドレステーブル内の複数個のアドレスのそれぞれについて、当該アドレスを特定するためのアドレス特定情報と、当該アドレスを記憶しているデバイスを特定するためのデバイス特定情報と、が対応付けて登録されている登録テーブルを記憶するメモリであって、前記登録テーブルには、第1のアドレスを特定するための第1のアドレス特定情報と、前記第1のアドレスを記憶している前記第1のデバイスを特定するための第1のデバイス特定情報と、が対応付けて登録されている、前記メモリを備え、
前記コンピュータプログラムは、前記通信装置に搭載されるコンピュータに、
前記第2のデバイスから、前記第1のアドレスを取得するための取得要求を受信する取得要求受信処理と、
前記取得要求が受信される場合に、前記登録テーブルから、前記第1のアドレスを特定するための前記第1のアドレス特定情報に対応付けられている前記第1のデバイス特定情報を抽出する抽出処理と、
前記第1のデバイスに記憶されている前記第1のアドレスを前記第2のデバイスに取得させるための特定処理であって、抽出済みの前記第1のデバイス特定情報を用いて実行される前記特定処理と、
を実行させるコンピュータプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−244548(P2012−244548A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−115052(P2011−115052)
【出願日】平成23年5月23日(2011.5.23)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】