説明

通知装置

【課題】ユーザに正確な駐車料金の課金開始時刻を通知できる通知装置を提供する。
【解決手段】自車両位置が駐車場入り口であると、自車両が当該駐車場入り口に位置した時刻を記憶し、この時刻を記憶してから所定時間内に自車両が停車し、かつ自車両の停車位置が駐車場内であると、記憶した時刻を課金開始時刻と推定し、ユーザの携帯機器100に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両を駐車場に駐車した際に、ユーザの携帯機器に駐車料金の課金開始時刻を通知する通知装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
時間制の駐車場は、例えば駐車開始時刻と駐車終了時刻に基づいて経過時間が算出され、経過時間に応じて課金される。ユーザは経過時間を認識するために、駐車開始時刻を記憶したり、駐車券に印字された入庫時刻を確認する必要がある。
そこで、ユーザが携帯する機器に対して車両の駐車開始時刻を通知する技術が開示されている。例えば、特許文献1によれば、表示部を設けたキーレスエントリー装置が、車両のドアを施錠した時点からの経過時間をカウントし、表示部に経過時間を表示している。
また、特許文献2によれば、表示部を備えた携帯情報機器は、ユーザが駐車したことを示す操作を行った時点からの経過時間をカウントし、現時点の駐車料金と、現在時刻から次に駐車料金が上がる時刻までの残り時間を表示部に表示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3744185号公報
【特許文献2】特許第3886111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1は、例えば立体駐車場や広大な平面駐車場のように、駐車場のゲートを通過してから実際に車両を駐車するまでに時間を要する場合、ドアを施錠した駐車開始時刻と課金開始時刻にズレが生じる。また、特許文献2においても、ユーザの操作した駐車開始時刻と課金開始時刻にズレが生じる。このため、例えば立体駐車場等のように入庫してから実際に駐車するまでに時間がかかるような駐車場であると、課金開始時刻と実際に駐車した時刻に開きがあり、駐車料金の課金開始時刻がわからなくなる可能性がある。この結果、特許文献1,2では、ユーザに不正確な課金開始時刻が通知されるという課題があった。
【0005】
この発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、ユーザに正確な駐車料金の課金開始時刻を通知できる通知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る通知装置は、自車両の停車を判定する停車判定手段と、駐車場地図データ及び駐車場毎の駐車場情報を記憶したデータベースと、車両位置を算出し、算出した現在位置とデータベースの駐車場地図データに基づいて自車両の現在位置を特定する車両位置特定手段と、時刻情報を取得する時刻取得手段と、車両位置特定手段により特定された自車両位置が駐車場入り口であると、自車両が当該駐車場入り口に位置した時刻を時刻取得手段から入力して記憶し、この時刻を記憶してから所定時間内に停車判定手段により自車両が停車し、かつ車両位置特定手段により特定された自車両の停車位置が駐車場内であると、前記記憶した時刻を課金開始時刻と推定する課金開始時刻推定手段と、課金開始時刻推定手段により推定された課金開始時刻をユーザの携帯機器に送信する通知手段とを備えるものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、車両位置特定手段により特定された自車両位置が駐車場入り口であると、自車両が当該駐車場入り口に位置した時刻を時刻取得手段から入力して記憶し、この時刻を記憶してから所定時間内に停車判定手段により自車両が停車し、かつ車両位置特定手段により特定された自車両の停車位置が駐車場内であると、前記記憶した時刻を課金開始時刻と推定し、通知手段を介してユーザの携帯機器に送信するので、正確な課金開始時刻を通知することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施の形態1による通知装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1の駐車場地図データベースの内容を示す図である。
【図3】実施の形態1による通知装置の処理動作を示すフローチャートである。
【図4】車両の駐車場入場、駐車場入庫を示す図である。
【図5】実施の形態1による通知装置の他の構成を示すブロック図である。
【図6】実施の形態2の駐車場地図データベースの内容を示す図である。
【図7】実施の形態2による通知装置の処理動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による通知装置の構成を示すブロック図である。図1において、実施の形態1による通知装置1は、時刻取得手段10、データベース20、車両位置特定手段30、検知手段35、停車判定手段40、課金開始時刻推定手段50及び通知手段60を備え、車両に搭載される。
【0010】
時刻取得手段10は、外部から時刻情報を取得する手段であり、例えばGPS衛星からのGPS信号に含まれる時刻情報を受信する。データベース20は、一般的な地図データの他に駐車場地図データと駐車場毎の駐車場情報を記憶する記憶部である。車両位置特定手段30は、車両の位置を特定する機能を有する手段であり、例えばGPS信号に基づいて車両の現在位置を算出して特定する。また、車両位置特定手段30は、算出した現在位置とデータベース20の情報に基づいて現在位置が駐車場入り口であるか否かを判定する。
【0011】
検知手段35は、車両のドアや窓の開閉を検知するセンサである。停車判定手段40は、車両が停止したか否かを判定する手段であり、例えば、車速センサによる車両速度や、エンジンが停止したか否かの検知信号を受けて車両の停車を判定する。課金開始時刻推定手段50は、停車判定手段40の判定及び車両位置特定手段30の判定に従って、駐車場入り口に差し掛かった時刻を課金開始時刻と推定する手段である。
【0012】
通知手段60は、課金開始時刻推定手段50から得られた時刻を課金開始時刻として携帯機器100に送信して通知する手段である。通知手段60としては、例えばBluetooth(商標登録)通信やネットワーク通信で時刻を携帯機器100に送信する。
【0013】
携帯機器100は、ユーザが所持する端末であり、既知の技術で受信した内容を処理して表示または音声を出力することによりユーザに通知する機能を有しており、例えば携帯情報機器、携帯電話端末、車両のインテリジェントキーやスマートキー等である。
【0014】
データベース20について、図2を用いて説明する。データベース20は、図2に示すように、駐車場地図データ200と駐車場毎の駐車場情報210を記憶している。駐車場地図データ200は、各駐車場の駐車場位置と駐車場入口位置を特定可能に記憶しており、例えば、各駐車場を地図上の座標として記憶している。駐車場情報210は、駐車場地図データ200として記憶されている駐車場毎に付随する情報であり、駐車場毎の駐車場種別211、駐車場料金212を収録している。
【0015】
駐車場種別211は、例えば駐車場の規模による種類、課金による種類、構造による種類を示している。駐車場の規模は、例えば収容台数に応じて予め段階的に種類が決められているものである。課金による種類は、例えば有料、無料の種類の他に、有料であれば時間従量制、定額制、時間制限制等の種類を示している。構造による種類は、例えば平地、立体自走式、機械式タワー、時間制限駐車区間(パーキングメーター)等の種類である。
駐車場料金212は、駐車場毎に予め設定された料金の金額を示しており、例えば時間従量制駐車場は単位時間当たり又は一日当たりの金額、定額制駐車場と時間制限制は所定の金額が設定されている。
【0016】
次に動作について説明する。
図3は、実施の形態1による通知装置の処理動作を示すフローチャートである。
車両位置特定手段30は、装置が起動すると、GPS信号を入力し、このGPS信号に基づいて演算を行って自車両の現在位置を特定する。また、車両位置特定手段30は、データベース20から駐車場地図データ200を入力し、現在位置と駐車場地図データ200に基づいて、自車両の現在位置が駐車場入り口であるか否かを判定する(ステップST1)。ここで、自車両の現在位置が駐車場入り口でなければ(ステップST1“NO”)、ステップST1の処理を繰り返す。
【0017】
また、自車両の現在位置が駐車場入り口である場合(ステップST1“YES”)、車両位置特定手段30は、その旨を課金開始時刻推定手段50へ通知する。この通知を受けると、課金開始時刻推定手段50は、時刻取得手段10に現在時刻を取得するよう指示する。
時刻取得手段10は、課金開始時刻推定手段50からの指示に従い、外部から現在時刻を取得して課金開始時刻推定手段50へ返信する。課金開始時刻推定手段50は、時刻取得手段10により取得された時刻(自車両が駐車場入り口に差し掛かった時刻)を記憶する(ステップST2)。
【0018】
この後、課金開始時刻推定手段50は、時刻取得手段10から自車両が駐車場入り口に差し掛かった時刻を受けてから所定の期間内に自車両が停車したか否かを判定するよう、停車判定手段40に指示する。停車判定手段40は、課金開始時刻推定手段50からの指示に従い、自車両が停車したか否かを判定する(ステップST3)。ここで、所定の期間内に自車両が停車しなければ(ステップST3“NO”)、ステップST1の処理に戻る。
【0019】
所定の期間内に自車両が停車すれば(ステップST3“YES”)、停車判定手段40は、その旨を課金開始時刻推定手段50へ返信する。課金開始時刻推定手段50は、停車判定手段40から所定の期間内に自車両が停車した判定結果を受けると、車両位置特定手段30に対して自車両が停車位置が駐車場内であるか否かを判定するよう指示する。
【0020】
車両位置特定手段30は、課金開始時刻推定手段50からの指示に従い、自車両が停車した位置が駐車場内であるか否かを判定する(ステップST4)。ここで、自車両の停車位置が駐車場内でなければ(ステップST4“NO”)、ステップST1の処理に戻る。
自車両の停車位置が駐車場内であれば(ステップST4“YES”)、車両位置特定手段30は、その旨を課金開始時刻推定手段50へ返信する。
【0021】
課金開始時刻推定手段50は、車両位置特定手段30から自車両の停車位置が駐車場内である旨を受けると、ステップST2で記憶した時刻(自車両が駐車場入り口に差し掛かった時刻)を、自車両が当該駐車場に入庫されて課金が開始された時刻(課金開始時刻)と推定して通知手段60へ出力する。通知手段60は、課金開始時刻推定手段50から入力した課金開始時刻を携帯機器100へ送信して(ステップST5)処理を終了する。
【0022】
なお、上記の処理動作の説明では、課金開始時刻のみを送信して通知する場合を示したが、課金開始時刻に加えて駐車場料金212などの駐車関連情報を携帯機器100へ送信して通知するようにしても良い。
【0023】
この後、携帯機器100は、既知の技術で受信した課金開始時刻に基づいて処理した内容を表示または音声出力してユーザに通知する。例えば、携帯機器100は、課金開始時刻を受信し、携帯機器100内の図示しないカウンタで時間をカウントして課金開始時刻からの経過時間(カウント時間)として可視表示する。また、携帯機器100は、課金開始時刻と駐車した駐車場の駐車場料金212を受信し、課金開始時刻からの経過時間と現在時刻までの駐車場料金を算出すると共に、次に駐車場料金が上がるまでの残り時間を算出して現在時刻までの駐車場料金と残り時間を表示する。さらに、携帯機器100がアラーム機能を有し、課金開始時刻からの経過時間が所定の時間になった場合、又は駐車場種別211が時間制限制駐車場の所定の時間を経過した場合、音声出力によりユーザに通知する。なお、携帯機器100は、位置検出手段を有し、自車両と携帯機器100との距離を考慮してユーザに通知するように構成しても良い。
【0024】
以上のように、この実施の形態1によれば、自車両位置が駐車場入り口であると、自車両が当該駐車場入り口に位置した時刻を記憶し、この時刻を記憶してから所定時間内に自車両が停車し、かつ自車両の停車位置が駐車場内であると、記憶した時刻を課金開始時刻と推定し、ユーザの携帯機器100に送信するので、自車両を駐車場に駐車するにあたり、駐車場入り口で駐車表を取得して課金が開始される入庫時刻を課金開始時刻として携帯機器100に送信することができる。その結果、ユーザに精度の高い課金開始時刻を通知できる。
【0025】
また、この実施の形態1において、図5に示すように、利用者が課金開始時刻推定手段50により推定された課金開始時刻を直接補正する補正手段70を設けてもよい。
図5に示す補正手段70では、ユーザが手入力で課金開始時刻を補正することができるように構成されている。補正手段70は、例えば課金開始時刻推定手段50で推定された課金開始時刻を表示し、ユーザが図示しない入力手段で課金開始時刻の数値を変更できるように構成している。この構成を備えることで、推定した課金開始時刻がズレていたとしても課金開始時刻を正確な時刻に補正することができる。
【0026】
さらに、この実施の形態1において、検知手段35による自車両の窓開閉の検知結果を利用してもよい。例えば、課金開始時刻推定手段50は、車両位置特定手段30により自車両の現在位置が駐車場入り口であると特定され、このとき検知手段35によって窓が開いたことが検知されると、自車両が駐車場入り口に差し掛かり、運転者が駐車場入り口で入庫の際の駐車表を受け取った時刻であると推定し、この時刻を課金開始時刻として記録する。
なお、検知手段35が検知した自車両のドアの開閉の検知結果を同様に利用してもよい。このようにすることで、より精度の高い課金開始時刻をユーザに通知することができる。
【0027】
さらに、この実施の形態1において、時刻取得手段10が、DSRC通信で入場時刻を取得するように構成してもよい。この場合、時刻取得手段10は、狭域通信する通信機能を有しており、対象駐車場の図示しない駐車料金収受装置と無線通信を行う。狭域通信は、例えばDSRC(Dedicated Short Range Communication)の通信が用いられている。図示しない駐車料金収受装置は、例えば図4で前述した駐車場300のゲート301の位置に設けられており、対象駐車場に入庫する車両に向けて、入場時刻を駐車開始時刻として送信すると共に駐車場料金212を送信する。時刻取得手段10は、図示しない駐車料金収受装置から入庫時刻と駐車場料金212を受信する。このようにすることで、正確な課金開始時刻をユーザに通知することができる。
【0028】
実施の形態2.
実施の形態1においては、自車両が駐車場内で停車したとき、自車両が駐車場入り口に位置した時刻を課金開始時刻と推定し、ユーザの携帯機器100に送信する構成について説明したが、実施の形態2は駐車場種別毎の停車所要時間により課金開始時刻を推定する構成について説明する。なお、実施の形態2の通知装置1は実施の形態1の通知装置1と同様の構成であり、図1を用いて説明し、同一の機能を有する構成については説明を省略する。
【0029】
通知装置1は、図1に示すように、時刻取得手段10、データベース20、車両位置特定手段30、検知手段35、停車判定手段40、課金開始時刻推定手段50及び通知手段60を備えている。
【0030】
データベース20は一般的な地図データの他に駐車場地図データと駐車場毎の駐車場情報を予め記憶している。ここで、データベース20について、図6を用いて説明する。データベース20は、図6に示すように、駐車場地図データ200と駐車場毎の駐車場情報210を記憶している。駐車場地図データ200は、各駐車場の駐車場位置と駐車場入り口位置を特定可能に記憶しており、例えば、各駐車場を地図上の座標として記憶している。駐車場情報210は、駐車場地図データ200として記憶されている駐車場毎に付随する情報であり、駐車場毎の駐車場種別211、駐車場料金212、停車所要時間213を収録している。
【0031】
入庫所要時間213は駐車場毎の駐車場種別211に応じて予め設定されており、駐車場に入場してから実際に駐車(入庫)するまでの平均所要時間である。入庫所要時間213は、例えば中規模の平地駐車場であれば5分、大規模の立体自走式駐車場であれば10分などと設定されている。
【0032】
図1に示す課金開始時刻推定手段50は、停車判定手段40の判定及び車両位置特定手段30の判定に従って、自車両が駐車場に停車すると、駐車場に停車した時刻と停車所要時間213に基づいて、課金開始時刻を算出して推定する手段である。
【0033】
次に、実施の形態2の通知装置1の処理動作について説明する。図7は実施の形態2の通知装置1の処理動作を示すフローチャートである。
通信手段10は、自車両が始動するのを契機として処理動作を開始し、GPS衛星からGPS信号を繰り返し受信して車両位置特定手段30へGPS信号を出力している。車両位置特定手段30は、通信手段10からGPS信号を入力すると、GPS信号に基づいて演算を行い自車両の現在位置を特定する(ステップST101)。
【0034】
また、車両位置特定手段30は、データベース20から駐車場地図データ200を入力し、現在位置と駐車場地図データ200に基づいて現在位置を判定する(ステップST102)。車両位置特定手段30は、例えば現在位置が駐車場地図データ200に記憶されている駐車場内に進入した場合や、駐車場内に一定時間以上存在する場合に自車両の現在位置が駐車場であると判定する。車両位置特定手段30がステップST102において現在位置が駐車場ではないと判定した場合(ステップST102“NO”)、ステップST101に戻る。
【0035】
検知手段35は、ステップST102において現在位置が駐車場であると判定された場合(ステップST102“YES”)、車両の状態を検知して監視を開始する。停車判定手段40は、検知手段35の検知した車両の状態に基づいて車両が停車したかどうかを判定し(ステップST103)、車両が停車していないと判断した場合(ステップST103“NO”)、ステップST101に戻る。
【0036】
車両位置特定手段30は、ステップST103において車両が駐車したと判定された場合(ステップST103“YES”)、通信手段10から入力したGPS信号とデータベース20から入力した駐車場地図データ200とに基づいて現在位置を取得し(ステップST104)、自車両の駐車位置が駐車場であるかどうかを判定する(ステップST105)。ステップST105においては、例えば自車両の現在位置と駐車場地図データ200に収録された駐車場位置とを比較し、現在位置が駐車場の範囲内である場合に自車両の停車した位置が駐車場であると判定し(ステップST105“YES”)、現在位置が駐車場の範囲内にない場合に自車両の停車した位置が駐車場でないと判定する(ステップST105“NO”)。自車両の停車位置が駐車場では無いと判断した場合(ステップST105“NO”)、処理動作を終了する(END)。
【0037】
課金開始時刻推定手段50は、ステップST105において自車両の停車位置が駐車場内であると判定された場合(ステップST105“YES”)、内蔵の時計から現在時刻を取得し駐車場入庫時刻として記憶する(ステップST106)。続いて、課金開始時刻推定手段50は、自車両が停車した駐車場の駐車場情報210をデータベース20から取得する(ステップST107)。なお、ステップST106において現在時刻を内蔵の時計から取得しているが、GPS信号から時刻を抽出しても良い。
【0038】
課金開始時刻推定手段50は、ステップST107で取得した駐車場情報210の駐車場種別211に基づいて入庫時刻に補正が必要かどうか判断する(ステップST108)。課金開始時刻推定手段50は、ステップST108において、例えば駐車場種別211の入庫所要時間213を確認して入庫所要時間213が0でない(入庫所要時間213≠0)場合に入庫時刻を入庫所要時間213で補正して課金開始時刻を推定する必要があると判断し(ステップST108“YES”)、入庫所要時間213が0(入庫所要時間213=0)の場合に入庫時刻が課金開始時刻であり、補正の必要がないと判断する(ステップST108“NO”)。
【0039】
課金開始時刻推定手段50は、ステップST108で入庫時刻を入庫所要時間213で補正する必要があると判断した場合(ステップST108“YES”)、駐車した駐車場の入庫所要時間213をデータベース20から取得する(ステップST109)。課金開始時刻推定手段50は、ステップST106で取得した入庫時刻からステップST109で取得した入庫所要時間213を引いた時刻を算出して補正し、課金開始時刻(入庫時刻−入庫所要時間=課金開始時刻)を推定する(ステップST110)。通知手段60は、ステップST110で推定された課金開始時刻を携帯機器100へ送信して(ステップST112)処理を終了する(END)。
【0040】
一方、課金開始時刻推定手段50は、ステップST108で入庫時刻に補正が必要でないと判断した場合(ステップST108“NO”)、ステップST106で取得した入庫時刻を課金開始時刻(入庫時刻=課金開始時刻)と推定し(ステップST111)、通知手段60へ出力する。通知手段60は、課金開始時刻推定手段50から入力した課金開始時刻を携帯機器100へ送信して(ステップST112)処理を終了する(END)。
【0041】
なお、処理動作の説明では、課金開始時刻のみを送信して通知しているが、課金開始時刻に加えて駐車場料金212などの駐車関連情報を携帯機器100へ送信して通知するようにしても良い。
【0042】
以上のように、実施の形態2によれば、データベース20は駐車場地図データ200と駐車場情報210を記憶しており、車両位置特定手段30は現在位置と駐車場地図データ200に基づいて現在位置が駐車場かどうかを判定し、検知手段35は車両の状態を検知し、停車判定手段40は車両の状態を監視して車両が駐車したかどうかを判定し、課金開始時刻推定手段50は入庫時刻を記憶すると共に駐車した駐車場の入庫所要時間213を取得し、入庫時刻から入庫所要時間213を引いた時刻を算出して課金開始時刻を推定し、通知手段60は課金開始時刻を携帯機器100へ送信するように構成したので、入庫時刻と実際の課金開始時刻とのズレを補正してズレの少ない課金開始時刻を携帯機器100に送信することができる。その結果、ユーザに精度の高い課金開始時刻を通知することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 通知装置、10 時刻取得手段100 データベース200 車両位置特定手段、35 検知手段、40 停車判定手段、50 課金開始時刻推定手段、60 通知手段、70 補正手段、100 携帯機器、200 駐車場地図データ、210 駐車場情報、211 駐車場種別、212 駐車場料金、213 入庫所要時間、300 駐車場、301 駐車場入口、310 自車両。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の停車を判定する停車判定手段と、
駐車場地図データ及び駐車場毎の駐車場情報を記憶したデータベースと、
車両位置を算出し、算出した現在位置と前記データベースの駐車場地図データに基づいて自車両の現在位置を特定する車両位置特定手段と、
時刻情報を取得する時刻取得手段と、
前記車両位置特定手段により特定された自車両位置が駐車場入り口であると、自車両が当該駐車場入り口に位置した時刻を時刻取得手段から入力して記憶し、この時刻を記憶してから所定時間内に前記停車判定手段により自車両が停車し、かつ前記車両位置特定手段により特定された自車両の停車位置が前記駐車場内であると、前記記憶した時刻を課金開始時刻と推定する課金開始時刻推定手段と、
前記課金開始時刻推定手段により推定された課金開始時刻をユーザの携帯機器に送信する通知手段とを備えた通知装置
【請求項2】
車両の窓が開閉したことを検知する検知手段を備え、
前記課金開始時刻推定手段は、前記車両位置特定手段により特定された自車両位置が駐車場入り口であり、かつ、前記検知手段により自車両の窓が開いたことが検知されると、自車両が当該駐車場入り口に位置した時刻を前記時刻取得手段から入力して記憶することを特徴とする請求項1記載の通知装置。
【請求項3】
前記時刻取得手段は、駐車場への入庫時刻を狭域通信により受信する通信機能を有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の駐車開始時刻通知装置。
【請求項4】
前記課金開始時刻推定手段により推定された時刻をユーザが入力して補正する補正手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の駐車開始時刻通知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−65239(P2011−65239A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−213216(P2009−213216)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】