説明

連結具

【課題】円筒状の部材の一端から係合溝を形成する構造とせずに繰り返し着脱を行っても安定した係合状態を有するとともに耐久性を有する係合機構で、連結対象の一方を他方に対して回転させなくても連結させることができる係合機構を有する連結具を提供する。
【解決手段】連結具5は、連結具本体10と、第1挿入係止具60と、第2挿入係止具80とを有し、連結具本体10は、円筒状部14を有する外側構成部12と、円筒状部14の内側に設けられた内側構成部20とを有している。第1挿入係止具60は、円筒状部66と、内側構成部20における第1係止部が係合する扇状の開口部70と、第1係止部に設けられた突部が嵌合する開口部72、74が設けられた端面部68とを有している。また、第2挿入係止具80は、円筒状部86と、第2係止部40が係合する扇状の開口部が設けられた端面部を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一方の部材と他方の部材とを着脱自在に連結する連結具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、一方の部材と他方の部材を連結する連結機構として、円筒体の外面に係合突起があり、円筒体を差し込む差込み受けに係合溝が形成されたものがある。例えば、特許文献1に記載の車両用フィニッシャにおける取付構造においては、円筒状の第2部材の外面に係合爪が設けられ、挿入穴が設けられた円柱状の凸部であるロック部の一端から挿入溝と係合溝が設けられ、係合爪が係合溝に係合する点が開示されている。
【0003】
また、特許文献2に記載の係止構造においては、取付体に設けられた貫通穴に係止具本体の係止部を挿入し、係止具本体を90度回転させることで貫通穴を拡径し係止軸下端を径方向に膨張させるものが開示されている。
【0004】
また、特許文献3に記載の回転センサにおいては、ロータの円筒部の内周面に係合用突部が設けられ、スリーブの円筒部に係合溝が設けられ、スリーブの円筒部をロータの円筒部に挿入して回転させたときに、係合用突部が係合溝に係止する点が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−228202号公報
【特許文献2】特開2004−137858号公報
【特許文献3】特開2008−241388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献1〜3の構造においては、円筒状の部材の一端から形成された係合溝に係合突起を係合させるものであるので、係合の着脱を繰り返すことにより、係合溝が広がり係合状態が不安定になり、さらには、係合溝が破損するおそれがあり、係合機構として耐久性に欠けるという問題があった。
【0007】
また、上記特許文献1〜3の構造においては、着脱に際して、連結対象の一方を他方に対して回転させなければならず、連結対象の一方と他方のいずれも回転させることができない場合に対応することができなかった。
【0008】
そこで、本発明が解決しようとする問題点は、円筒状の部材の一端から係合溝を形成する構造とせずに繰り返し着脱を行っても安定した係合状態を有するとともに耐久性を有する係合機構で、連結対象の一方を他方に対して回転させなくても連結させることができる係合機構を有する連結具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、第1挿入係止具(60)と、第2挿入係止具(80)と、該第1挿入係止具と該第2挿入係止具間に設けられる連結具本体(10)とを有する連結具であって、該第1挿入係止具が、円筒状を呈する第1円筒状部(66)と、第1円筒状部の一方の開口端に設けられた板状の第1端面部で、略扇形状の第1開口部(70)と、略円形の第2開口部(72)と、第2開口部と同心円上に形成された略円形の第3開口部(74)とを有する第1端面部(68)と、を有し、該第2挿入係止具が、円筒状を呈する第2円筒状部(86)と、第2円筒状部の一方の開口端に設けられた板状の第2端面部で、略扇形状の第4開口部(90)を有する第2端面部(88)と、を有し、該連結具本体が、略円柱形状の空間を内側に有する筒状部(14)と、該筒状部の内側の面から連設され、筒状部の内側の空間内に形成された内側基部(24)と、内側基部の筒状部における軸線方向の一方の側から突出して形成された第1係止部で、内側基部の該一方の側から突出して形成され筒状部の内側の空間における半径方向に形成された第1軸方向突状部(32)と、第1軸方向突状部の内側基部側とは反対側の端部から筒状部の軸線方向と直角方向に形成され、第1開口部に挿通可能な本体部(36)と、該本体部の該一方の側とは反対側の面から突出して形成され、第2開口部と第3開口部に嵌脱自在な突部(38)とを有する第1直角方向突状部(34)とを有する第1係止部(30)と、内側基部の筒状部における軸線方向の他方の側から突出して形成された第2係止部で、内側基部の該他方の側から突出して形成され筒状部の内側の空間における半径方向に形成された第2軸方向突状部(42)と、第2軸方向突状部の内側基部側とは反対側の端部から筒状部の軸線方向と直角方向に形成され、第4開口部に挿通可能な第2直角方向突状部(44)とを有する第2係止部(40)と、を有し、連結具本体の該一方の側と第1挿入係止具の第1端面部側とを対向させて、第1係止部の第1直角方向突状部を第1挿入係止具の第1開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具に対して軸線を中心に回転させることにより、第1直角方向突状部の本体部が第1端面部に係止するとともに突部が第2開口部に嵌合して、連結具本体が第1挿入係止具と連結した状態となり、さらに、連結具本体の該他方の側と第2挿入係止具の第2端面部側とを対向させて、第2係止部の第2直角方向突状部を第2挿入係止具の第4開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具及び第2挿入係止具に対して軸線を中心に第1挿入係止具と連結具本体とを連結する際の回転方向と同じ方向に回転させることにより、第2直角方向突状部が第2端面部に係止するとともに、第1直角方向突状部の本体部が第1端面部に係止した状態で突部が第3開口部に嵌合して、連結具本体が第1挿入係止具及び第2挿入係止具に連結した状態となることを特徴とする。
【0010】
この第1の構成の連結具においては、第1係止部の第1直角方向突状部を第1挿入係止具の第1開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具に対して軸線を中心に回転させることにより、第1直角方向突状部の本体部が第1端面部に係止するとともに突部が第2開口部に嵌合して、連結具本体が第1挿入係止具と連結した状態とし、さらに、第2係止部の第2直角方向突状部を第2挿入係止具の第4開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具及び第2挿入係止具に対して軸線を中心にさらに回転させることにより、第2直角方向突状部が第2端面部に係止するとともに、第1直角方向突状部の本体部が第1端面部に係止した状態で突部が第3開口部に嵌合して、連結具本体が第1挿入係止具及び第2挿入係止具に連結した状態とする。
【0011】
第1の構成の連結具によれば、円筒状の部材の一端から係合溝を形成する構造となっていないので、繰り返し着脱を行っても安定した係合状態を有するとともに耐久性を有することができる。また、連結具本体のみを回転させることにより第1挿入係止具と第2挿入係止具とを連結具本体を介して連結するので、連結対象の一方を他方に対して回転させなくても連結させることができる。また、連結具本体を介して第1挿入係止具と第2挿入係止具とを連結した状態では、第1係止部が、突部が第3開口部に嵌合した状態で第1端面部に係止し、第2係止部が第2端面部に係止しているので、連結具本体を係止状態を解除する方向に回転させない限り、容易に係止状態が外れることがない。
【0012】
また、第1係止部の第1直角方向突状部を第1挿入係止具の第1開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具に対して軸線を中心に回転させる操作や、第2係止部の第2直角方向突状部を第2挿入係止具の第4開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具及び第2挿入係止具に対して軸線を中心にさらに回転させる操作をするのみで連結具本体が第1挿入係止具及び第2挿入係止具に連結した状態とすることができるので、容易に連結のための操作をすることができ、素人でも容易に操作をすることができる。特に、予め連結具本体が第1挿入係止具に連結した状態としておくことにより、第2係止部の第2直角方向突状部を第2挿入係止具の第4開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具及び第2挿入係止具に対して軸線を中心にさらに回転させることにより、連結具本体が第1挿入係止具及び第2挿入係止具に連結した状態とできるので、ワンタッチで操作することができる。また、ドライバー等の工具が必要ないので、その意味でも容易に連結のための操作を行なうことができる。
【0013】
なお、上記第1の構成を以下のようにしてもよい。すなわち、「第1挿入係止具(60)と、第2挿入係止具(80)と、該第1挿入係止具と該第2挿入係止具間に設けられる連結具本体(10)とを有する連結具であって、該第1挿入係止具が、円筒状を呈する第1円筒状部(66)と、第1円筒状部の一方の開口端に設けられた板状の第1端面部で、第1直角方向突状部が挿通可能な大きさを有する略扇形状の第1開口部(70)と、第1直角方向突状部の突部が嵌合可能な大きさを有し、第1直角方向突状部を第1開口部から挿通した状態から連結具本体を第1挿入係止具に対して回転させることにより突部が嵌合する略円形の第2開口部(72)と、第1直角方向突状部の突部が嵌合可能な大きさを有し、第1直角方向突状部を第1開口部から挿通した状態から第2開口部に突部を嵌合させる際の連結具本体の回転方向と同じ方向に連結具本体を第1挿入係止具に対して回転させることにより突部が嵌合する第3開口部で第2開口部と同心円上に形成された略円形の第3開口部(74)とを有する第1端面部(68)と、を有し、該第2挿入係止具が、円筒状を呈する第2円筒状部(86)と、第2円筒状部の一方の開口端に設けられた板状の第2端面部で、第2直角方向突状部が挿通可能な大きさを有する第2略扇形状の第4開口部(90)を有する第2端面部(88)と、を有し、該連結具本体が、略円柱形状の空間を内側に有する筒状部(14)と、該筒状部の内側の面から連設され、筒状部の内側の空間内に形成された内側基部(24)と、該筒状部の内側の面から連設された内側基部(24)と、内側基部の筒状部における軸線方向の一方の側から突出して形成され、筒状部の内側の空間内に形成された第1係止部で、内側基部から該一方の側から突出して形成され筒状部の内側の空間における半径方向に形成された板状の第1軸方向突状部(32)と、第1軸方向突状部の内側基部側とは反対側の端部から筒状部の軸線方向と直角方向に形成され、第1開口部に挿通可能で板状の本体部で突部が第2開口部や第3開口部と嵌合した状態で第1端面部と係止する本体部(36)と、該本体部の該一方の側とは反対側の面から突出して形成され、第2開口部と第3開口部に嵌脱自在な突部(38)とを有する第1直角方向突状部(34)とを有する第1係止部(30)と、内側基部の筒状部における軸線方向の他方の側から突出して形成され、筒状部の内側の空間内に形成された第2係止部で、内側基部から該他方の側から突出して形成され該筒状部の内側の空間における半径方向に形成された板状の第2軸方向突状部(42)と、第2軸方向突状部の内側基部側とは反対側の端部から筒状部の軸線方向と直角方向に形成され、第4開口部に挿通可能で板状の第2直角方向突状部で突部が第3開口部と嵌合した状態で第2端面部と係止する第2直角方向突状部(44)とを有する第2係止部(40)と、を有し、連結具本体の該一方の側と第1挿入係止具の第1端面部側とを対向させて、第1係止部の第1直角方向突状部を第1挿入係止具の第1開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具に対して軸線を中心に回転させることにより、第1直角方向突状部の本体部が第1端面部に係止するとともに突部が第2開口部に嵌合して、連結具本体が第1挿入係止具と連結した状態となり、さらに、連結具本体の該他方の側と第2挿入係止具の第2端面部側とを対向させて、第2係止部の第2直角方向突状部を第2挿入係止具の第4開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具及び第2挿入係止具に対して軸線を中心に第1挿入係止具と連結具本体とを連結する際の回転方向と同じ方向に回転させることにより、第2直角方向突状部が第2端面部に係止するとともに、第1直角方向突状部の本体部が第1端面部に係止した状態で突部が第3開口部に嵌合して、連結具本体が第1挿入係止具及び第2挿入係止具に連結した状態となることを特徴とする連結具。」としてもよい。
【0014】
また、第2には、上記第1の構成において、第1直角方向突状部の本体部が略扇形状を呈し、略扇形状における周方向の一方の端部から他方の端部までの連結具本体の回転中心に対する角度をα1とし、第1端面部に対して直角の方向から見た場合に、第2開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線と第3開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線とがなす角度をβ2とし、第1開口部の略扇形状をなす一対の直線状の辺部における第2開口部に近い側の辺部である第1辺部と第2開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線とがなす角度をβ3とした場合に、α1は、β2とβ3の和と略同一であることを特徴とする。よって、連結具本体が第1挿入係止具と第2挿入係止具に連結した状態では、第1軸方向突状部が第1開口部の直線状の辺部に沿った縁部に当接して、第1直角方向突状部と第1端面部の係合面積をなるべく大きくすることができる。
【0015】
また、第3には、上記第1又は第2の構成において、第1端面部に対して直角の方向から見た場合に、第2開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線と第3開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線とがなす角度をβ2とし、第2端面部に対して直角の方向から見た場合に、第4開口部の略扇形状における中心角の角度をγとした場合に、β2はγと略同一であることを特徴とする。よって、連結具本体が第1挿入係止具と第2挿入係止具に連結した状態では、第2軸方向突状部が第2端面部の第4開口部の辺部に沿った縁部に当接して、第2直角方向突状部と第2端面部の係合面積をなるべく大きくすることができる。
【0016】
また、第4には、上記第1から第3までのいずれかの構成において、第1直角方向突状部の本体部が略扇形状を呈し、略扇形状における周方向の一方の端部から他方の端部までの連結具本体の回転中心に対する角度をα1とし、第1端面部に対して直角の方向から見た場合に、第1開口部の略扇形状における中心角の角度をβ1とした場合に、α1はβ1と略同一であることを特徴とする。よって、第1直角方向突状部と第1端面部の係合面積をなるべく大きくすることができる。
【0017】
また、第5には、上記第1から第4までのいずれかの構成において、第2直角方向突状部が略扇形状を呈し、略扇形状における周方向の一方の端部から他方の端部までの連結具本体の回転中心に対する角度をα2とし、第2端面部に対して直角の方向から見た場合に、第4開口部の略扇形状における中心角の角度をγとした場合に、α2とγとが略同一であることを特徴とする。よって、第2直角方向突状部と第2端面部の係合面積をなるべく大きくすることができる。
【0018】
また、第6には、上記第2又は第4の構成において、α1が、90度を超えて180度未満であることを特徴とする。よって、第1直角方向突状部と第1端面部との係合面積をなるべく大きくすることができ、また、第1端面部において、第3開口部と第4開口部間の距離を確保することができる。
【0019】
また、第7には、上記第5の構成において、α2が、90度以上180度未満であることを特徴とする。よって、第2直角方向突状部と第2端面部との係合面積をなるべく大きくすることができ、また、第2端面部において、第3開口部と第4開口部間の距離を確保することができる。
【0020】
なお、上記の構成において、β2とγとが90度以上180度未満であるとしてもよい。また、β2とγとが約90度であるとしてもよい。
【0021】
また、第8には、上記第1から第7までのいずれかの構成において、内側基部における筒状部の一対の開口端側の一対の面が筒状部の軸線に対して略直角に形成されていることを特徴とする。よって、第1挿入係止具を連結具本体にした際に、第1端面部が内側基部の一方の開口端側に当接して連結具本体を第1挿入係止具に対して円滑に回転させることができる。同様に、第2挿入係止具を連結具本体に挿入した際に、第2端面部が内側基部の他方の開口端側に当接して連結具本体を第2挿入係止具に対して円滑に回転させることができる。
【0022】
また、第9には、上記第1から第8までのいずれかの構成において、第1直角方向突状部と第2直角方向突状部とは、筒状部の軸線と略直角方向に互いに反対側に突出して形成されていることを特徴とする。よって、連結具本体が第1挿入係止具と第2挿入係止具に連結した状態では、連結具本体にかかる力をバランスよくすることができ、連結具本体の耐久性を向上させることができる。
【0023】
また、第10には、上記第1から第9までのいずれかの構成において、内側基部が、筒状部の軸線方向に形成されるとともに筒状部の内側の空間における直径方向に形成された板状を呈し、内側基部を筒状部の軸線を含み内側基部に対して直角な面で区画した一方の部分から第1軸方向突状部が設けられ、他方の部分から第2軸方向突状部が設けられていることを特徴とする。よって、連結具本体が第1挿入係止具と第2挿入係止具に連結した状態では、連結具本体にかかる力をバランスよくすることができ、連結具本体の耐久性を向上させることができる。
【0024】
また、第11には、第1挿入係止具(60)と、第2挿入係止具(80)と、該第1挿入係止具と該第2挿入係止具間に設けられる連結具本体(10)とを有する連結具であって、該第1挿入係止具が、円筒状を呈する第1円筒状部(66)と、第1円筒状部の一方の開口端に設けられた板状の第1端面部で、中心角の角度β1が90度を超えて180度未満である略扇形状の第1開口部(70)と、略円形の第2開口部(72)と、第2開口部と同心円上に形成された略円形の第3開口部(74)とを有し、第1端面部に対して直角の方向から見た場合に、第2開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線と第3開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線とがなす角度β2が約90度である第1端面部(68)と、を有し、該第2挿入係止具が、円筒状を呈する第2円筒状部(86)と、第2円筒状部の一方の開口端に設けられた板状の第2端面部で、中心角の角度γが約90度である略扇形状の第4開口部(90)を有する第2端面部(88)と、を有し、該連結具本体が、略円柱形状の空間を内側に有する筒状部(14)と、該筒状部の内側の面から連設され、筒状部の内側の空間内に形成された内側基部で、該筒状部の内側の空間における直径方向に形成され、該筒状部の一対の開口端側の一対の面が筒状部の軸線に対して略直角に形成された板状の内側基部(24)と、内側基部の筒状部における軸線方向の一方の側から突出して形成され、筒状部の内側の空間内に形成された第1係止部で、内側基部の該一方の側から突出して形成され筒状部の内側の空間における半径方向に形成された板状の第1軸方向突状部(32)と、第1軸方向突状部の内側基部側とは反対側の端部から筒状部の軸線方向と直角方向に形成され、第1開口部に挿通可能な第1直角方向突状部で、連結具本体の軸線を中心とする円弧状の辺部を有する略扇形状の板状を呈し周方向の一方の端部から他方の端部までの連結具本体の回転中心に対する角度α1が、角度β1と略同一であるとともに、角度β2と第1開口部の略扇形状をなす一対の直線状の辺部における第2開口部に近い側の辺部である第1辺部と第2開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線とがなす角度β3との和と略同一である本体部(36)と、該本体部の該一方の側とは反対側の面から突出して形成され、第2開口部と第3開口部に嵌脱自在な突部(38)とを有する第1直角方向突状部(34)とを有する第1係止部(30)と、内側基部の筒状部における軸線方向の他方の側から突出して形成され、筒状部の内側の空間内に形成された第2係止部で、内側基部の該他方の側から突出して形成され筒状部の内側の空間における半径方向に形成された板状の第2軸方向突状部(42)と、第2軸方向突状部の内側基部側とは反対側の端部から筒状部の軸線方向と直角方向に形成され、第4開口部に挿通可能な第2直角方向突状部で、連結具本体の軸線を中心とする円弧状の辺部を有する略扇形状の板状を呈し周方向の一方の端部から他方の端部までの連結具本体の回転中心に対する角度α2が角度γと略同一である第2直角方向突状部(44)とを有する第2係止部(40)と、を有し、内側基部を筒状部の軸線を含み内側基部に対して直角な面で区画した一方の部分から第1軸方向突状部が設けられ、他方の部分から第2軸方向突状部が設けられ、第1直角方向突状部と第2直角方向突状部とは、内側基部を介して互いに反対側に突出して形成され、連結具本体の該一方の側と第1挿入係止具の第1端面部側とを対向させて、第1係止部の第1直角方向突状部を第1挿入係止具の第1開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具に対して軸線を中心に角度β3回転させることにより、第1直角方向突状部が第1端面部に係止するとともに突部が第2開口部に嵌合して、連結具本体が第1挿入係止具と連結した状態となり、さらに、連結具本体の該他方の側と第2挿入係止具の第2端面部側とを対向させて、第2係止部の第2直角方向突状部を第2挿入係止具の第4開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具及び第2挿入係止具に対して軸線を中心に第1挿入係止具と連結具本体とを連結する際の回転方向と同じ方向に角度β2回転させることにより、第2直角方向突状部が第2端面部に係止するとともに、第1直角方向突状部が第1端面部に係止した状態で突部が第3開口部に嵌合して、連結具本体が第1挿入係止具及び第2挿入係止具に連結した状態となることを特徴とする。
【0025】
この第11の構成の連結具においては、第1係止部の第1直角方向突状部を第1挿入係止具の第1開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具に対して軸線を中心に角度β3回転させることにより、第1直角方向突状部の本体部が第1端面部に係止するとともに突部が第2開口部に嵌合して、連結具本体が第1挿入係止具と連結した状態とし、さらに、第2係止部の第2直角方向突状部を第2挿入係止具の第4開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具及び第2挿入係止具に対して軸線を中心にさらに角度β2回転させることにより、第2直角方向突状部が第2端面部に係止するとともに、第1直角方向突状部の本体部が第1端面部に係止した状態で突部が第3開口部に嵌合して、連結具本体が第1挿入係止具及び第2挿入係止具に連結した状態とする。
【0026】
第11の構成の連結具によれば、円筒状の部材の一端から係合溝を形成する構造となっていないので、繰り返し着脱を行っても安定した係合状態を有するとともに耐久性を有することができる。また、連結具本体のみを回転させることにより第1挿入係止具と第2挿入係止とを連結具本体を介して連結するので、連結対象の一方を他方に対して回転させなくても連結させることができる。また、連結具本体を介して第1挿入係止具と第2挿入係止具とを連結した状態では、第1係止部が、突部が第3開口部に嵌合した状態で第1端面部に係止し、第2係止部が第2端面部に係止しているので、連結具本体を係止状態を解除する方向に回転させない限り、容易に係止状態が外れることがない。
【0027】
また、第1係止部の第1直角方向突状部を第1挿入係止具の第1開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具に対して軸線を中心に回転させる操作や、第2係止部の第2直角方向突状部を第2挿入係止具の第4開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具及び第2挿入係止具に対して軸線を中心にさらに回転させる操作をするのみで連結具本体が第1挿入係止具及び第2挿入係止具に連結した状態とすることができるので、容易に連結のための操作をすることができ、素人でも容易に操作をすることができる。特に、予め連結具本体が第1挿入係止具に連結した状態としておくことにより、第2係止部の第2直角方向突状部を第2挿入係止具の第4開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具及び第2挿入係止具に対して軸線を中心にさらに回転させることにより、連結具本体が第1挿入係止具及び第2挿入係止具に連結した状態とできるので、ワンタッチで操作することができる。また、ドライバー等の工具が必要ないので、その意味でも容易に連結のための操作を行なうことができる。
【0028】
また、α1は、β2とβ3の和と略同一であるので、連結具本体が第1挿入係止具と連結した状態の場合や、さらに、連結具本体が第2挿入係止具と連結した状態の場合に、第1軸方向突状部が第1開口部の直線状の辺部に沿った縁部に当接して、第1直角方向突状部と第1端面部の係合面積をなるべく大きくすることができる。
【0029】
また、α1はβ1と略同一であるので、第1直角方向突状部と第1端面部の係合面積をなるべく大きくすることができる。また、角度β2と角度γとが約90度で略同一であるので、連結具本体が第1挿入係止具と第2挿入係止具に連結した状態では、第2軸方向突状部が開口部の辺部に沿った縁部に当接して、第2直角方向突状部と第2端面部の係合面積をなるべく大きくすることができる。また、角度α2と角度γとが略同一であるので、第2直角方向突状部と第2端面部の係合面積をなるべく大きくすることができる。
【0030】
また、内側基部を筒状部の軸線を通り内側基部に対して直角な面で区画した一方の部分から第1軸方向突状部が設けられ、他方の部分から第2軸方向突状部が設けられ、第1直角方向突状部と第2直角方向突状部とは、内側基部を介して互いに反対側に突出して形成されているので、連結具本体が第1挿入係止具と第2挿入係止具に連結した状態では、連結具本体にかかる力をバランスよくすることができ、連結具本体の耐久性を向上させることができる。
【0031】
なお、上記第1及び第11の構成において、「略円柱形状の空間を内側に有する筒状部(14)」を「円筒状を呈する第3円筒状部(14)」とし、第1及び第11の構成において、連結具本体における「筒状部」を「第3円筒状部」としてもよい。また、上記第1及び第11の構成において、「略円柱形状の空間を内側に有する筒状部(14)」を「円筒形状における内周面を内側に有する筒状部(14)」としてもよい。
【0032】
また、第12には、上記第1から第11までのいずれかの構成において、上記連結具本体における筒状部が、円筒状であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0033】
本発明に基づく連結具によれば、円筒状の部材の一端から係合溝を形成する構造となっていないので、耐久性を有することができる。また、連結具本体のみを回転させることにより第1挿入係止具と第2挿入係止とを連結具本体を介して連結するので、連結対象の一方を他方に対して回転させなくても連結させることができる。また、連結具本体を介して第1挿入係止具と第2挿入係止具とを連結した状態では、第1係止部が、突部が第3開口部に嵌合した状態で第1端面部に係止し、第2係止部が第2端面部に係止しているので、連結具本体を係止状態を解除する方向に回転させない限り、容易に係止状態が外れることがない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】連結具の分解上方斜視図である。
【図2】連結具の分解上方斜視図である。
【図3】連結具の分解下方斜視図である。
【図4】連結具本体の分解斜視図である。
【図5】連結具本体の内部構成部の上方斜視図であり、(a)は左側面側の後方斜視図で、(b)は左側面側の前方斜視図で、(c)は右側面側の前方斜視図で、(d)は右側面側の後方斜視図である。
【図6】連結具本体の内部構成部の下方斜視図であり、(a)は左側面側の後方斜視図で、(b)は左側面側の前方斜視図で、(c)は右側面側の前方斜視図で、(d)は右側面側の後方斜視図である。
【図7】連結具本体の内部構成部の他の例の上方斜視図であり、(a)は左側面側の後方斜視図で、(b)は左側面側の前方斜視図で、(c)は右側面側の前方斜視図で、(d)は右側面側の後方斜視図である。
【図8】連結具本体の内部構成部の他の例の下方斜視図であり、(a)は左側面側の後方斜視図で、(b)は左側面側の前方斜視図で、(c)は右側面側の前方斜視図で、(d)は右側面側の後方斜視図である。
【図9】連結具本体の平面図である。
【図10】連結具本体の底面図である。
【図11】連結具本体を説明するための説明図である。
【図12】連結具本体を説明するための説明図である。
【図13】連結具本体の断面図であり、(a)は図9のA−A断面図であり、(b)は図9のB−B断面図であり、(c)は図9のC−C断面図であり、(d)は図9のD−D断面図であり、(e)は図9のE−E断面図である。
【図14】第1挿入係止具を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)のF−F断面図であり、(c)は(a)のG−G断面図である。
【図15】第1挿入係止具を説明するための説明図である。
【図16】第2挿入係止具を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)のH−H断面図である。
【図17】連結具の使用状態における第1状態を示す斜視図である。
【図18】連結具の使用状態を示す第1状態を示す一部破断斜視図であり、(a)は前方下方斜視図であり、(b)は後方下方斜視図である。
【図19】連結具の使用状態における第2状態を示す斜視図である。
【図20】連結具の使用状態における第2状態を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は底面図である。
【図21】連結具の使用状態を示す第2状態を示す一部破断斜視図であり、(a)は前方下方斜視図であり、(b)は後方下方斜視図である。
【図22】連結具の使用状態における第3状態を示す斜視図である。
【図23】連結具の使用状態における第3状態を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は底面図である。
【図24】連結具の使用状態を示す第3状態を示す一部破断斜視図であり、(a)は前方上方斜視図であり、(b)は前方下方斜視図であり、(c)は後方下方斜視図である。
【図25】連結具の使用状態における第4状態を示す斜視図である。
【図26】連結具の使用状態を示す第4状態を示す一部破断前方上方斜視図である。
【図27】連結具の使用状態における第5状態を示す斜視図である。
【図28】連結具の使用状態における第5状態を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は底面図である。
【図29】連結具の使用状態を示す第5状態を示す一部破断斜視図であり、(a)は前方上方斜視図であり、(b)は前方下方斜視図であり、(c)は後方下方斜視図である。
【図30】図28(a)における第2挿入係止具を除いた状態を示す平面図である。
【図31】連結具本体の他の例の分解斜視図である。
【図32】連結具を用いた棚を示す斜視図である。
【図33】連結具を用いた棚を示す斜視図である。
【図34】連結具を用いた棚を示す斜視図である。
【図35】連結具を用いた棚の一部分解斜視図である。
【図36】連結具を用いた棚の一部分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明においては、円筒状の部材の一端から係合溝を形成する構造とせずに耐久性を有する係合機構で、連結対象の一方を他方に対して回転させなくても連結させることができる係合機構を有する連結具を提供するという目的を以下のようにして実現した。
【0036】
本発明に基づく連結具5は、図1〜図16に示すように構成され、連結具本体10と、連結具本体10に係止する第1挿入係止具60と、連結具本体10に係止する第2挿入係止具80とを有している。第1挿入係止具60と第2挿入係止具80は、ともに、連結具本体10に挿入して係止するものである。
【0037】
連結具本体10は、図1〜図13に示すように構成され、円筒状の部材を有する外側構成部12の内側に、第1挿入係止具60と第2挿入係止具80に係止する内側構成部20を設けた構造となっている。なお、連結具本体10は、合成樹脂により全体に一体に成形され、具体的には、射出成形により一体に成形されたものである。
【0038】
ここで、外側構成部12は、円筒状部(筒状部)14と、円筒状部14の外側の面から突出して設けられた把手部16とを有している。
【0039】
円筒状部14は、円筒状を呈し、2つの開口端の内側の角部にはC面が形成されている。よって、円筒状部14は、内側に略円柱形状(略正円柱形状)の空間14aを有している。つまり、円筒状部14の内側の空間は、円柱形状の空間の上側と下側にC面による略円錐台形状の空間が連設されているので、略円柱形状を呈している。円筒状部14の内側には内側構成部20が設けられているが、円筒状部14自体の構成としては、内側に略円柱形状の空間を有している。なお、円筒状部14に該C面を形成せずに、内側に円柱形状の空間を有する構成としてもよい。
【0040】
なお、円筒状部14は、円筒形状における内周面を内側に有する形状を呈しているともいえる。円筒状部14の外周面は円柱形状の外周面の形状を呈している(円筒形状における外周面を外側に有する形状を呈している)が、円筒状部14の外周面については、他の形状としてもよく、例えば、四角柱形状における外周面の形状としてもよい。
【0041】
また、把手部16は、略板状を呈し、連結具本体10を回転しやすいように、円筒状部14の軸線方向(軸線J(図4、図13参照)の方向)に設けられている。また、把手部16は、円筒状部14の外周面の所定の位置、すなわち、中央板部24の側面24aの横方向の中心から中央板部24に対して直角の位置に設けられている。つまり、中央板部24の横方向の端部のうち、第1係止部30が設けられている側の端部(図5のFに示す端部)を正面側とした場合に、把手部16は、円筒状部14の左側面側に設けられている。円筒状部14の軸線方向の長さL1(図4参照)は、内側構成部20の軸線方向の長さL2(第1係止部30の下端から第2係止部40の上端までの長さ)よりも長く形成されている。
【0042】
また、内側構成部20は、円筒状部14の内周面(内側の面としてもよい)に固定された状態で設けられた中央構成部22と、中央構成部22から円筒状部14の一方の開口端である第1開口端K1側に設けられた第1係止部30と、中央構成部22の円筒状部14の他方の開口端である第2開口端K2側に設けられた第2係止部40とを有している。内側構成部20は、円筒状部14における内側の略円柱形状の空間14a内に設けられている。なお、内側構成部20は、図7、図8以外の図面に示すように構成されているが、図7、図8に示すように、各部の角部にフィレットを形成した(つまり、面取りした)構成としてもよい。
【0043】
中央構成部22は、中央板部24と、板状部26と、板状部28とを有している。ここで、中央構成部22、特に、中央板部24が、内側基部を構成する。
【0044】
中央板部24は、円筒状部14の内側の面から連設され(具体的には、円筒状部14の内側の面の相対する位置から連設され)、方形状の板状(具体的には、平板状)を呈し、円筒状部14の軸線J(軸線Jは、円筒状部14の中心線であり、円筒状部14の内周面と該内周面に対して直角な複数の面との交線(円形の交線)における中心点を結んだ線といえる)と同じ方向に設けられ、横方向(軸線方向と直角な方向)の端部(具体的には、両側の端部)が円筒状部14の内周面(内側の面としてもよい)に固定された状態となっている。つまり、中央板部24は、円筒状部14の内周面に一体に固定されている。より具体的には、中央板部24の両側の端部が、円筒状部14の内周面の相対する位置に固定された状態となっている。また、中央板部24の側面24a、24bは、円筒状部14の軸線方向と平行となっている。
【0045】
なお、中央板部24を円筒状部14の軸線Jを含み(「軸線が通り」としてもよい)中央板部24の横方向の面(側面24a、24b)に直角な面(平面)(つまり、軸線Jはこの面上にあることになる)で区画した場合(つまり、中央板部24を横方向の中央の位置で区画した場合)に、第1係止部30が連設されている側の部分(正面側の部分)を第1部分24−1とし、他の部分、つまり、第2係止部40が連設されている側の部分(背面側の部分)を第2部分24−2とする。つまり、中央板部24の円筒状部14の軸線方向とは直角の方向で円筒状部14との一対の連設位置を結ぶ方向の中央位置を挟んで一方の側に第1係止部30(特に、第1軸方向突状部32)が連設され、他方の側に第2係止部40(特に、第2軸方向突状部42)が連設されている。
【0046】
ここで、中央板部24の下面24c(第1開口端K1側の面)と上面24d(第2開口端K2側の面)は、平面状をなし、円筒状部14の軸線Jに対して略直角(直角としてもよい)に形成され、特に、中央板部24の下面24cの円筒状部14の内周面の連設位置を結ぶ方向が軸線Jに対して略直角(直角としてもよい)であり(つまり、図13(a)において、中央板部24の下端の辺部が軸線Jと略直角(直角としてもよい))、中央板部24の上面24dの円筒状部14の内周面の連設位置を結ぶ方向が軸線Jに対して略直角(直角としてもよい)であり(つまり、図13(a)において、中央板部24の上端の辺部が軸線Jと略直角(直角としてもよい))、連結具本体10を中央板部24の側面24a、24bと平行な切断面(つまり、切断面は円筒状部14の軸線Jと同じ方向となっている)で該軸線Jを通る切断面で切断した場合には、図13のA−A断面図に示すように、中央板部24の下端は円筒状部14の内周面とは略直角(直角としてもよい)をなし、中央板部24の上端は円筒状部14の内周面とは略直角(直角としてもよい)をなす。第1挿入係止具60を連結具本体10に挿入した際に、端面部68が中央板部24の面24cに当接するが、面24cが軸線Jに対して直角をなすので、連結具本体10を第1挿入係止具60に対して円滑に回転させることができる。同様に、第2挿入係止具80を連結具本体10に挿入した際に、端面部88が中央板部24の面24dに当接するが、面24dが軸線Jに対して直角をなすので、連結具本体10を第1挿入係止具60に対して円滑に回転させることができる。
【0047】
なお、中央板部24の下面24cと上面24dは、平面状でなくてもよい。つまり、中央板部24の下面24cの円筒状部14の内周面の連設位置を結ぶ方向が軸線Jに対して略直角(直角としてもよい)であり、中央板部24の上面24dの円筒状部14の内周面の連設位置を結ぶ方向が軸線Jに対して略直角(直角としてもよい)であれば、下面24cと上面24dは平面状でなくてもよく、中央板部24を円筒状部14の軸線Jを含み中央板部24の側面24a、24bに直角な面で切断した断面における上端の辺部と下端の辺部とが直線状でなくてもよい。
【0048】
また、中央板部24は、円筒状部14の内側の略円柱形状の空間14a内に該空間14aを横切るように設けられている。つまり、中央板部24は、円筒状部14の軸線Jを横切る位置に設けられ、円筒状部14の軸線Jは、中央板部24の厚み方向の中心を通るように設けられている。つまり、連結具本体10を円筒状部14の軸線Jに平行で中央板部24と直角な切断面で切断した場合には、中央板部14と円筒状部14の内周面との間の間隔は同一となっていて、例えば、図13のE−E断面図において、S1=S2となっている。つまり、中央板部24は、円筒状部14の直径方向(略円柱形状の空間14aにおける直径方向であり、軸線Jと略直角(直角としてもよい)で軸線Jを通る方向)に形成されている。また、中央板部24と円筒状部14の内周面の間には空間が形成されている。以上のように、中央板部24は、円筒状部14(筒状部)の内側の該空間を横切るように円筒状部14の直径方向に形成されるとともに円筒状部14の軸線方向に形成され、中央板部24の両側の端部が円筒状部14の内周面に固定された状態となっている。
【0049】
また、中央板部24の円筒状部14の軸線方向の配置位置は、軸線方向の中心位置よりもやや開口端K2に偏って設けられている。つまり、中央板部24の下端(第1開口端K1側の端部)から第1開口端K1までの長さS3は、中央板部24の上端(第2開口端K2側の端部)と第2開口端K2までの長さS4よりも長く形成されている。なお、長さS3は長さS4と同一でもよく、また、長さS3が長さS4よりも短くてもよい。
【0050】
また、板状部26は、中央板部24の第1部分24−1の上端から横方向(軸線方向と直角な方向)に突出して形成され、平面視においては、直角をなす2つの辺部と円弧状の辺部とで構成され、略扇状の平板状を呈している。板状部26における円弧状の面は円筒状部24の内周面に固定された状態となっている。板状部26の上面は、中央板部24の上面と面一となっていて、軸線Jに対して略直角(直角としてもよい)の平面状となっている。
【0051】
また、板状部28は、板状部26の側面で、中央板部24と円筒状部14に接していない側面側の端部から下方(第1開口端K1側)に形成され、略方形状の板状を呈している。この板状部28は、円筒状部14の軸線Jと平行に設けられている。板状部28の横方向の一方の端部は、中央板部24に固定された状態となっていて、他方の端部は、円筒状部14の内周面に固定された状態となっている。
【0052】
上記板状部26と板状部28とは、主として、中央板部24の強度を補強するために設けられている。なお、中央構成部22における板状部28、30の構成は省略してもよい。
【0053】
なお、中央板部24は、軸線Jと平行で半径方向に形成された2つの板状部材が半径方向には異なる方向に形成され、軸線の位置で接する形状(つまり、略く字状の形状)としてもよい。また、内側基部としての中央構成部22は、円形の板状を呈し、その外周面が円筒状部14の内周面から連設された構成としてもよい。すなわち、中央構成部22や中央板部24は、第1係止部30や第2係止部40を連設できる構成であればよい。ただし、中央板部24の開口部K1側の面と開口部K2側の面は、軸線Jに対して略直角(直角としてもよい)の面(特に、平面)であることが好ましい。また、第1係止部30における第1直角方向突状部34と第2係止部40における第2直角方向突状部44が設けられるので、射出成型における型の性質上、中央板部24は、板状で、円筒状部14の内周面との間には空間が形成されるようにするのが好ましい。
【0054】
また、第1係止部(第1係合部としてもよい)30は、中央板部24の下端から連設されていて、第1開口端K1側に突出した第1軸方向突状部32と、第1軸方向突状部32の下端から連設された第1直角方向突状部34とを有している。なお、第1係止部30の下端(つまり、第1直角方向突状部34の下端)は、円筒状部14の下端よりも内側(つまり、上側)に形成され、第1係止部30は、第1開口端K1から外部に突出していない。つまり、第1係止部30は、円筒状部14の内側の空間内に形成されている。
【0055】
すなわち、第1軸方向突状部32は、中央板部24の第1部分24−1の下端から円筒状部14の軸線方向に突出して形成され、略方形状の板状(具体的には、平板状)を呈していて、第1軸方向突状部32の第1直角方向突状部34が突出する側の面32aと、その反対側の面32bとは、平面状に形成され、それぞれ中央板部24の面と面一に形成されている。なお、第1軸方向突状部32の軸線側の面32cは、中央板部24の横方向の中心に位置している。この面32cは、中央板部24の横方向の中心よりも面32cと反対側の面32d側にあってもよい。なお、第1軸方向突状部32の軸線方向の長さ、すなわち、中央板部24の下端と第1直角方向突状部34間の軸線方向の長さS5は、端面部68の厚みよりも大きく形成されていて、これにより、係止具本体64を円筒状部14の第1開口端K1側から挿入し、端面部68が中央板部24に当接した状態とした場合には、第1直角方向突状部34の上面が端面部68の下面よりも下側となり、連結具本体10を回転させて第1直角方向突状部34を端面部68に係止させることができる。なお、長さS5は、端面部68の厚みよりもやや大きく形成され、第1直角方向突状部34を端面部68に係止するものの、連結具本体10が第1挿入係止部60に対してぐらつかない程度に形成されている。また、中央板部24の下端と突部38の上端間の軸線方向の長さS7は、端面部68の厚みよりも小さく形成され、これにより、突部38が、開口部72、74に嵌合する。
【0056】
以上のように、第1軸方向突状部32は、第1軸方向突状部32の第1直角方向突状部34が突出する側の面32aと、その反対側の面32bとは、それぞれ中央板部24の面と面一に形成されているので、第1軸方向突状部32は、円筒状部14の半径方向(略円柱形状の空間14aにおける半径方向であり、軸線Jと略直角(直角としてもよい)で軸線Jから放射方向における1つの方向)に形成されている。
【0057】
また、第1直角方向突状部34は、第1軸方向突状部32の下端から円筒状部14の軸線方向に対して直角方向(つまり、左側面側)に突出して形成されるものであり、円筒状部14の軸線Jに対して直角方向の板状(具体的には、平板状)を呈する本体部36と、本体部36の先端に設けられた突部38とを有している。この本体部36は、略扇状の平板状を呈し、扇形状(中心角が約142度の角度の扇形状)の一部に切欠部36Kを形成した形状を呈している。つまり、該切欠部36Kは、扇形状の2つの直線状の辺部のうち、第1軸方向突状部32と連設していない側の辺部から略二等辺三角形の形状をなし、該略二等辺三角形をなす2つの直線のうち、長い方の直線36Kaは、中央板部24の側面24a、24bと平行であり、短い方の直線36Kbは、中央板部24の側面24a、24bと直角となっている。なお、本体部36における扇形の中心角の角度、すなわち、円弧方向の一方の端部36−1(第1開口端K1から見た場合に、側面32bの位置と本体部36の円弧が接する点)から他方の端部36−2(本体部36の先端)までの角度α1(図12参照)(略扇形状における周方向の一方の端部から他方の端部までの連結具本体の回転中心に対する角度α1)は、第1挿入係止具60の係止具本体64の扇状開口部70の中心角の角度β1に応じて形成され、第2挿入係止具80の係止具本体84の扇状の開口部90の中心角の角度γ(本実施例では約90度)よりも大きく、180度よりも小さく形成され、具体的には、約142度(丁度142度としてもよい)に形成されている。また、本体部36の円弧状の辺部36aは、連結具本体10の軸線(すなわち、円筒状部14の軸線J)(回転中心)を中心とする円弧を形成している。また、本体部36の底面視における大きさ(第1開口部K1から見た場合の大きさ)は、端面部68の開口部70よりも小さく形成され、本体部36は開口部70に挿通可能に形成されている。なお、図12は、連結具本体10を説明するために円筒状部14と第1直角方向突状部34のみを抽出した図となっている。
【0058】
なお、本体部36は板状であるとしたが、板状でなくてもよく、第1挿入係止具60の端面部68と係合する形状であればよい。ただし、本体部36は、端面部68と係合するため、少なくとも第2開口部K2側が平面状であることが好ましい。
【0059】
また、突部38は、本体部36の先端の第2開口端K2側に設けられ、この突部38は、第1挿入係止具60の係止具本体64に設けられた円形の開口部72、74に着脱自在に嵌合するように形成されている。
【0060】
また、第2係止部(第2係合部としてもよい)40は、中央板部24の上端から連設されていて、第2開口端K2側に突出した第2軸方向突状部42と、第2軸方向突状部42の上端から連設された第2直角方向突状部44とを有している。なお、第2係止部40の上端(つまり、第2直角方向突状部44の上端)は、円筒状部14の上端よりも内側(つまり、下側)に形成され、第2係止部40は、第2開口端K2から外部に突出していない。つまり、第2係止部40は、円筒状部14の内側の空間内に形成されている。
【0061】
すなわち、第2軸方向突状部42は、中央板部24の第2部分24−2の上端から円筒状部14の軸線方向に突出して形成され、略方形状の板状(具体的には、平板状)を呈していて、第2軸方向突状部42の第2直角方向突状部44が突出する側の面42aと、その反対側の面42bとは、平面状に形成され、それぞれ中央板部24の面と面一に形成されている。なお、第2軸方向突状部42の軸線側の面42cは、中央板部24の横方向の中心に位置している。この面42cは、中央板部24の横方向の中心よりも面42cと反対側の面42d側にあってもよい。なお、第2軸方向突状部42の軸線方向の長さ、すなわち、中央板部24の上端と第2直角方向突状部44間の軸線方向の長さS6は、端面部88の厚みよりも大きく形成されていて、これにより、係止具本体84を円筒状部14の第2開口端K2側から挿入し、端面部88が中央板部24に当接した状態とした場合には、第2直角方向突状部44の下面が端面部88の上面よりも上側となり、連結具本体10を回転させて第2直角方向突状部44を端面部88に係止させることができる。なお、長さS6は、端面部88の厚みよりもやや大きく形成され、第2直角方向突状部44を端面部88に係止するものの、連結具本体10が第2挿入係止部80に対してぐらつかない程度に形成されている。
【0062】
以上のように、第2軸方向突状部42は、第2軸方向突状部42の第2直角方向突状部44が突出する側の面42aと、その反対側の面42bとは、それぞれ中央板部24の面と面一に形成されているので、第2軸方向突状部42は、円筒状部14の半径方向(略円柱形状の空間14aにおける半径方向であり、軸線Jと略直角(直角としてもよい)で軸線Jから放射状の1つの方向)に形成されている。
【0063】
また、第2直角方向突状部44は、第2軸方向突状部42の上端から円筒状部14の軸線方向に対して直角方向(つまり、右側面側)に突出して形成されるものであり、円筒状部14の軸線Jに対して直角方向の板状(具体的には、平板状)を呈し、略扇状を呈している。なお、図13のD−D断面図に示すように、第2直角方向突状部44は、中央板部24を介して第1直角方向突状部34とは反対側に突出して形成されている。つまり、第1直角方向突状部34と第2直角方向突状部44とは、中央板部24を介して互いに反対側に突出して形成されている。
【0064】
なお、第2直角方向突状部44の円弧方向の一方の端部44−1(第2開口端K2から見た場合に、側面32aの位置と第2直角方向突状部44の円弧が接する点)から他方の端部44−2までの角度α2(図11参照)(略扇形状における周方向の一方の端部から他方の端部までの連結具本体の回転中心に対する角度α2)は、第2挿入係止具80の係止部本体84の扇状の開口部90の扇形状の中心角の角度γに応じて形成され、具体的には、約90度(丁度90度としてもよい)に形成されている。また、第2直角方向突状部44の円弧状の辺部44aは、連結具本体10の軸線(すなわち、円筒状部14の軸線J)(回転中心)を中心とする円弧を形成している。また、第2直角方向突状部44の平面視における大きさ(第2開口部K2から見た場合の大きさ)は、端面部88の開口部90よりも小さく形成され、第2直角方向突状部44は開口部90に挿通可能に形成されている。なお、図11は、連結具本体10を説明するために円筒状部14と第2直角方向突状部44のみを抽出した図となっている。
【0065】
なお、第2直角方向突状部44は板状であるとしたが、板状でなくてもよく、第2挿入係止具80の端面部88と係合する形状であればよい。ただし、第2直角方向突状部44は、端面部88と係合するため、少なくとも第1開口部K1側が平面状であることが好ましい。
【0066】
なお、第1係止部30は、円筒状部14の第1開口端K1から突出しないように形成されている。つまり、第1直角方向突状部34の下端は、円筒状部14の下端よりも内側(上側)に形成されている。同様に、第2係止部40は、円筒状部14の第2開口端K2から突出しないように形成されている。つまり、第2直角方向突状部44の上端は、円筒状部14の上端よりも内側(下側)に形成されている。なお、第1係止部30の軸線方向の長さと第2係止部40の軸線方向の長さは、略同一に形成されている。
【0067】
上記のように、第1軸方向突状部32が中央板部24の第1部分24−1から連設され、第2軸方向突状部42が中央板部24の第2部分24−2から連設されているものとしたが、第1軸方向突状部32と第2軸方向突状部42とが、ともに、第1部分24−1又は第2部分24−2から連設されているものとしてもよい。また、第2直角方向突状部44は、第1直角方向突状部34とは反対方向に突出しているものとしたが、同じ方向に突出するものとしてもよい。例えば、上記の例で、第2軸方向突状部42も中央板部24の第1部分24−1から連設され、第2直角方向突状部44が、第1直角方向突状部34が中央板部24に対して突出する方向と同じ方向に突出する構成(つまり、図9において、第2直角方向突状部44が円筒状部14の中心点(軸線Jが通る点)を介して点対称となる構成)としてもよい。
【0068】
次に、第1挿入係止具(第1挿入係合具としてもよい)60は、図1〜図3、図14、図15に示すように構成され、台部62と、係止具本体64とを有している。なお、第1挿入係止具60は、合成樹脂により全体に一体に成形され、具体的には、射出成形により一体に成形されたものである。
【0069】
ここで、台部62は、平板状を呈し、具体的には、方形状の平板状を呈している。なお、台部62における係止具本体64が形成された箇所には、図14に示すように、開口部62aが形成されている。なお、第1挿入係止具60を製品(例えば、図32〜図36に示す棚105)における被取付部に設ける場合には、この台部62の構成を省略してもよい。
【0070】
また、係止具本体64は、台部62の開口部62aの箇所から台部62に対して略直角に突出して形成され、円筒状部(第1円筒状部)66と、円筒状部66の台部62側とは反対側の端部(開口端)に設けられた端面部(第1端面部)68とを有している。
【0071】
ここで、円筒状部66は、円筒状を呈し、係止具本体64が連結具本体10の円筒状部14内に挿入可能なように、円筒状部66の外径S11(図14参照)は、連結具本体10の円筒状部14の内径S5よりも小さく形成されている。また、円筒状部66の軸線方向の長さは、少なくとも、中央板部24の下端から第1開口端K1までの長さS3よりも長く形成されている。
【0072】
また、端面部68は、円形の平板状に形成され、円筒状部66の軸線(中心線)に対して直角方向に形成され、扇状の開口部(第1開口部)70と、略円形(円形としてもよい)の開口部72(第2開口部)と、略円形(円形としてもよい)の開口部(第3開口部)74が形成されている。
【0073】
ここで、扇状の開口部70は、略扇状を呈し、図15に示すように、円筒状部66の軸線(中心線)が通る中心点66a(つまり、端面部68における円筒状部66の軸線に対応する中心点)を含むように形成され、2つの直線状の辺部70a、70bと、円弧状の辺部70cとで囲まれた形状を呈している。円弧状の辺部70cは、中心点66aを中心とする円弧を形成している(つまり、円筒状部66の軸線を中心とする円弧を形成している)。辺部70aと辺部70bとがなす角度(略扇形状における中心角の角度)β1は、第2挿入係止具80の係止具本体84の扇状の開口部90の中心角の角度γ(本実施例では約90度)よりも大きく、180度よりも小さく形成されていて、具体的には、約142度(丁度142度としてもよい)に形成されている。これにより、α1≒β1(α1=β1としてもよい)となっている。
【0074】
また、開口部72と開口部74とは、略円形の開口部であり、第1直角方向突状部34の突部38が着脱自在に嵌合する大きさに形成され、円筒状部66の中心点66aから同じ距離の位置に設けられ(つまり、中心点66aの同心円上に形成され)、開口部72と中心点66aとを結ぶ直線72aと、開口部74と中心点66aとを結ぶ直線74aとがなす角度β2(つまり、端面部68に対して直角の方向(円筒状部66の軸線方向)から見た場合に、開口部72の中心から円筒状部66の軸線への垂線と開口部74の中心から円筒状部66の軸線への垂線とがなす角度β2)は、第2挿入係止具80の係止具本体84の扇状の開口部90の中心角の角度γと同一であり、本実施例では約90度(丁度90度としてもよい)に形成されている。また、開口部70の辺部70aと直線72aとがなす角度β3(つまり、端面部68に対して直角の方向(円筒状部66の軸線方向)から見た場合に、開口部70の略扇形状をなす一対の直線状の辺部における開口部72(第2開口部)に近い側の辺部である辺部72a(第1辺部)と開口部72の中心から円筒状部66の軸線への垂線とがなす角度β3)は、約52度(丁度52度としてもよい)となってる。つまり、第1挿入係止具60を円筒状部66側とは反対側から見た場合に、辺部70aから右回りに約52度の位置に開口部72があり、さらに、開口部72から右回りに約90度の位置に開口部74がある。また、α1≒β2+β3、β2≒γ(α1=β2+β3、β2=γ)となっている。
【0075】
また、端面部68に対して直角の方向から見た場合に、開口部72及び開口部74の中心と円筒状部66の中心点66a間の長さは、円筒状部14の軸線方向から見た場合に、突部38(特に、突部38の中心)と円筒状部14の軸線J間の長さと略同一(同一としてもよい)になっていて、これにより、突部38が開口部72や開口部74に嵌合するようになっている。
【0076】
また、開口部70は、第1直角方向突状部34の第1開口端K1から見た場合の大きさよりも大きく形成され、第1直角方向突状部34が開口部70に挿通できるようになっている。つまり、開口部70は、第1直角方向突状部34が挿通可能な大きさに形成されている。
【0077】
以上のようにして、連結具本体10の第1開口端K1側から第1挿入係止具60を挿入した状態で、連結具本体10を連結具本体10側から見て時計回りに角度β3回転させることにより、第1直角方向突状部34が端面部68に係止するとともに第1直角方向突状部34の突部38が開口部72に嵌合し、さらに、角度β2回転させることにより、第1直角方向突状部34が端面部68に係止した状態で突部38が開口部74に嵌合するようになっている。
【0078】
次に、第2挿入係止具(第2挿入係合具としてもよい)80は、図1〜図3、図16に示すように構成され、基端部82と、係止具本体84とを有している。なお、第2挿入係止具80は、合成樹脂により全体に一体に成形され、具体的には、射出成形により一体に成形されたものである。
【0079】
ここで、基端部82は、長方形状の一方の短辺側が円形に形成された板状部82aと、該板状部82aの周囲から突出した枠状部82bとを有している。なお、板状部82aにおける係止具本体84が形成された箇所には、図16に示すように、開口部82a−1が形成されている。なお、第2挿入係止具80を製品(例えば、図32〜図36に示す棚105)における被取付部に設ける場合には、この基端部82の構成を省略してもよい。例えば、棚105における第2挿入係止具80’のように基端部82の構成を省略してもよい。
【0080】
また、係止具本体84は、基端部82の板状部82aの開口部82a−1の箇所から板状部82aに対して略直角に突出して形成され、円筒状部(第2円筒状部)86と、円筒状部86の基端部82側とは反対側の端部(開口端)に設けられた端面部(第2端面部)88とを有し、全体に略円柱状を呈している。
【0081】
ここで、円筒状部86は、円筒状を呈し、係止具本体84が連結具本体10の円筒状部14内に挿入可能なように、円筒状部86の外径S21(図16参照)は、連結具本体10の円筒状部14の内径S7(図11参照)よりも小さく形成されている。また、円筒状部86の外径S21は、円筒状部66の外径S11と略同一(同一としてもよい)であり、円筒状部86の内径は、円筒状部66の内径と略同一(同一としてもよい)である。また、円筒状部86の軸線方向の長さは、少なくとも、中央板部24の上端から第2開口端K2までの長さS4よりも長く形成されている。
【0082】
また、端面部88は、円形の平板状に形成され、円筒状部86の軸線(中心線)に対して直角方向に形成され、扇状の開口部(第4開口部)90が形成されている。ここで、扇状の開口部90は、略扇状を呈し、図16に示すように、円筒状部86の軸線(中心線)が通る中心点86a(つまり、端面部88における円筒状部86の軸線に対応する中心点)を含むように形成され、2つの直線状の辺部90a、90bと、円弧状の辺部90cとで囲まれた形状を呈している。円弧状の辺部90cは、中心点86aを中心とする円弧を形成している(つまり、円筒状部86の軸線を中心とする円弧を形成している)。辺部90aと辺部90bとがなす角度γは、約90度(丁度90度としてもよい)に形成されている。これにより、α2≒γ≒β2(α2=γ=β2)となっている。また、開口部90は、第2直角方向突状部44の第2開口端K2から見た場合の大きさよりも大きく形成され、第2直角方向突状部44が開口部90に挿通できるようになっている。つまり、開口部90は、第2直角方向突状部44が挿通可能な大きさに形成されている。
【0083】
なお、開口部90の形成位置は、後述する第3状態において、第2直角方向突状部44が対向する位置である。
【0084】
以上のようにして、連結具本体10の第2開口端K2側から第2挿入係止具80を挿入した状態で、連結具本体10を連結具本体10側から見て反時計回りに回転させることにより、第2直角方向突状部44が端面部88と係止するようになっている。
【0085】
上記構成の連結具5の使用状態について説明する。その際、説明の便宜上、第1挿入係止具60における図17のPに示す側を第1挿入係止具60の正面側とし、また、第2挿入係止具80の基端部82の長手方向における係止具本体84が設けられている側(図16のQに示す側)を第2挿入係止具80の正面側として説明する。
【0086】
まず、連結具本体10を第1挿入係止具60に係止させる。すなわち、図17、図18に示すように、連結具本体10の円筒状部14の第1開口端K1側と第1挿入係止具60の端面部68側とを対向させる。その際、第1直角方向突状部34と開口部70とが対向するように、連結具本体10の把手部16の側を第1挿入係止具60の正面に対して52度右側面側に回転させた状態とする。図17、図18に示す状態を第1状態とする。
【0087】
その後、図19〜図21に示すように、第1状態から連結具本体10の円筒状部14に第1挿入係止具60の係止具本体64を挿入し、第1直角方向突状部34を開口部70に挿通して、端面部68が中央板部24の下面に当接した状態とする。図19〜図21に示す状態を第2状態とする。この状態では、第1直角方向突状部34は、第1挿入係止具60の端面部68には係止していない。
【0088】
その後、第2状態から連結具本体10を第1挿入係止具60に対して第1挿入係止具60側から見て反時計回りに回転させると、図22〜図24に示すように、第1直角方向突状部34が端面部68に係止する(つまり、第1直角方向突状部34と端面部68とが係合する)とともに、突部38が開口部72に嵌合する。これにより、連結具本体10と第1挿入係止具60が連結される。この図22〜図24の状態を第3状態とする。つまり、第2状態から第3状態にした場合には、連結具本体10は、第1挿入係止具60の係止具本体64に対して約52度回転した状態となっていて、把手部16は第1挿入係止具60の正面側となる。ここで、第1直角方向突状部34と端面部68とは52度の角度分係合するので、係合面積を十分確保することができる。
【0089】
その後、第2挿入係止具80の開口部90と連結具本体10の第2直角方向突状部44とが対向する状態で、連結具本体10に第2挿入係止具80を対向させ、図25、図26に示すように、連結具本体10の円筒状部14に第2挿入係止具80の係止具本体84を挿入し、第2直角方向突状部44を開口部90に挿通して、端面部88が中央板部24の上面に当接した状態とする。図25、図26に示す状態を第4状態とする。この第4状態では、第1挿入係止具60の正面側と第2挿入係止具80の正面側が一致した状態となっている。
【0090】
その後、連結具本体10を第2挿入係止具80及び第1挿入係止具60に対して第2挿入係止具80側から見て時計回りに回転させると、図27〜図30に示すように、第2直角方向突状部44が端面部88に係止する(つまり、第2直角方向突状部44と端面部88とが係合する)とともに、第1直角方向突状部34が端面部68に係合した状態で、突部38が開口部74に嵌合する。これにより、連結具本体10と第2挿入係止具80が連結される。この図27〜図30の状態を第5状態とする。つまり、第4状態から第5状態にした場合には、連結具本体10は、第1挿入係止具60の係止具本体64及び第2挿入係止具80の係止具本体84に対して約90度回転した状態となる。なお、上記第4の状態や第5の状態においては、円筒状部14の軸線Jと、円筒状部66の軸線と、円筒状部86の軸線とは一致することになる。
【0091】
以上のようにして、第5状態では、第1直角方向突状部34が端面部68に係止し、第2直角方向突状部44が端面部88に係止するので、第1挿入係止具60と第2挿入係止具80が連結具本体10を介して連結させる。これにより、第1挿入係止具60(特に、係止具本体64)を連結対象物の一方(例えば、上記被取付部)に設け、第2挿入係止具80(特に、係止具本体84)を連結対象物の他方(例えば、上記被取付部)に設け、第1挿入係止具60と第2挿入係止具80を連結具本体10を介して連結させることにより、連結対象物の一方と他方を連結することができる。第1挿入係止具60(特に、係止具本体64)を連結対象物の一方に設ける場合には、第1挿入係止具60(特に、係止具本体64)を連結対象物の一方に固着したり、連結対象物の一方と一体に成形(形成としてもよい)することが考えられ、また、第2挿入係止具80(特に、係止具本体84)を連結対象物の他方に設ける場合には、第2挿入係止具80(特に、係止具本体84)を連結対象物の他方に固着したり、連結対象物の他方と一体に成形(形成としてもよい)することが考えられる。なお、突部38が開口部74に嵌合しているので、連結具本体10が容易に第2挿入係止具80側から見て反時計回りに回転して連結状態が解除されてしまうことがない。また、第2直角方向突状部44は端面部88と90度の角度分係合するので、係合面積を十分確保することができ、また、第1直角方向突状部34は端面部68と142度の角度分係合するので、係合面積を十分確保することができる。
【0092】
なお、連結具5を用いた製品(例えば、図32〜図36に示す棚105)においては、予め連結具本体10と第1挿入係止具60を第3の状態(図22〜図24参照)としておくことにより、その後は、第4の状態から第5の状態にすることによりワンタッチで連結具本体10と第2挿入係止具80とを連結させることができる。また、予め第3の状態としておくことにより、連結具本体10を第1挿入係止具60よりも下側とした場合でも、連結具本体10が第1挿入係止具60から外れることがない。
【0093】
一方、第5の状態のように、連結具本体10を介して第1挿入係止具60と第2挿入係止具80とが連結された状態を解除するには、上記と逆の操作を行う。
【0094】
すなわち、第5の状態において、連結具本体10を第2挿入係止具80及び第1挿入係止具60に対して第2挿入係止具80側から見て反時計回りに約90度回転させて、第4の状態とすることにより、第2直角方向突状部44と端面部88の係合が解除されて、連結具本体10と第2挿入係止具80の係合状態が解除されるので、第2挿入係止具80を連結具本体10に対して離脱させて、第3の状態とすることが可能となる。
【0095】
さらに、第3の状態において、連結具本体10を第1挿入係止具60に対して第1挿入係止具60側から見て時計回りに約52度回転させて、第2の状態とすることにより、第1直角方向突状部34と端面部68の係合が解除されて、連結具本体10と第1挿入係止具60の係合状態が解除されるので、第1挿入係止具60を連結具本体10に対して離脱させることができる。以上のように、連結具本体10と第1挿入係止具60との係合とその解除を繰り返すとともに、連結具本体10と第2挿入係止具80との係合とその解除を繰り返すことができる。
【0096】
なお、上記のように、連結具本体10による第1挿入係止具60と第2挿入係止具80の連結とその解除の操作に当たって、回転操作をする部材は連結具本体10のみであり、第1挿入係止具60や第2挿入係止具80を回転させる必要はない。
【0097】
なお、連結具本体10の変形例としての連結具本体10’を説明すると、図31に示すように、外側構成部12における円筒状部14と把手部16が連結具本体10と比べて長く形成され、また、内側構成部20における中央構成部22が連結具本体10と比べて長く形成されている。
【0098】
すなわち、連結具本体10’における外側構成部12は、円筒状部14と把手部16とを有し、外側構成部12においては、内側構成部20が連結具本体10と比べて長く形成されているので、それに応じて長く形成されている。また、把手部16も連結具本体10の把手部16に比べて円筒状部14の軸線方向に長く形成されている。
【0099】
また、連結具本体10’における内側構成部20は、中央構成部22と、第1係止部30と、第2係止部40とを有し、中央構成部22は、中央板部24と、板状部26と、板状部28とを有し、第1係止部30は、第1軸方向突状部32と、第1直角方向突状部34とを有し、第1直角方向突状部34は、本体部36と突部38とを有し、第2係止部40は、第2軸方向突状部42と、第2直角方向突状部44とを有している。
【0100】
連結具本体10’における内側構成部20においては、中央構成部22が、連結具本体10’の円筒状部14が連結具本体10の円筒状部14に比べて長くなった分だけ、連結具本体10の中央構成部22よりも長く形成されている。つまり、中央構成部22における中央板部24と板状部28が長く形成されている。
【0101】
連結具本体10’における内側構成部20の他の構成、すなわち、第1係止部30と第2係止部40と板状部26の構成は、連結具本体10における各部の構成と同様であるので、詳しい説明を省略する。
【0102】
連結具本体10’のように、外側構成部12の円筒状部14と内側構成部20の中央構成部22の長さを長く形成することにより、第1挿入係止具60と第2挿入係止具80間の距離を長くすることができ、第1挿入係止具60が設けられた部材と第2挿入係止具80が設けられた部材間の距離を長くできる。このように、外側構成部12の円筒状部14と内側構成部20の中央構成部22の長さを調整することにより、第1挿入係止具60が設けられた部材と第2挿入係止具80が設けられた部材間の距離を調整することができる。連結具本体10’を適用した場合の連結具の他の作用・効果は、連結具本体10を適用した場合の連結具と同様であるので、詳しい説明を省略する。
【0103】
なお、角度α1と角度β1は約142度に形成され、角度α2と角度β2と角度γは、約90度に形成され、角度β3は約52度に形成されるとしたが、他の角度としてもよい。
【0104】
すなわち、少なくとも360度の角度の範囲内に角度β1と角度β2と角度β3を設ける必要があるので、角度β1と角度β2と角度β3を加算した値が360度未満(β1+β2+β3<360度)とする必要があり、また、第1直角方向突状部34は、少なくとも角度β2と角度β3とを加算した角度(β2+β3)を回転する必要があるので、角度α1は、角度β2と角度β3を加算した値以上である(α1≧β2+β3)必要があり、第1直角方向突状部34が扇状の開口部70に挿通する必要があるので、角度α1が角度β1以下(α1≦β1)である必要があり、第2直角方向突状部44が扇状の開口部90に挿通する必要があるので、角度α2が角度γ以下(α2≦γ)である必要があるが、これらの条件を満たせば角度α1、β1、α2、β2、γ、β3は他の角度となるように構成してもよい。
【0105】
なお、上記第5の状態において、第1軸方向突状部32が開口部70の辺部70aに沿った縁部に当接して、第1直角方向突状部34と端面部68の係合面積をなるべく大きくするには、角度α1が角度β2と角度β3とを加算した値と略同一(α1≒β2+β3)(同一(α1=β2+β3)としてもよい)となるようにするのが好ましい。
【0106】
また、同様に、上記第5の状態において、第2軸方向突状部42が開口部90の辺部90bに沿った縁部に当接して、第2直角方向突状部44と端面部88の係合面積をなるべく大きくするには、角度β2が角度γと略同一(β2≒γ)(同一(β2=γ)としてもよい)となるようにするのが好ましい。
【0107】
また、第1直角方向突状部34と端面部68の係合面積をなるべく大きくするには、角度α1が角度β1と略同一(α1≒β1)(同一(α1=β1)としてもよい)とするのが好ましく、また、第2直角方向突状部44と端面部88の係合面積をなるべく大きくするには、角度α2が角度γと略同一(α2≒γ)(同一(α2=γ)としてもよい)とするのが好ましい。
【0108】
また、第2直角方向突状部44の角度α2は、端面部88と十分係合するには、90度以上とするのが好ましく、また、β1+β2+β3<360度を満たすためには、角度α2は、180度未満とするのが好ましい(90度≦α2<180度)。つまり、角度α2を大きくすることにより、第5状態において、第2直角方向突状部44と端面部88との係合面積をなるべく大きくすることができ、また、角度α2を180度未満とすることにより、開口部74と開口部70間の距離が確保することができる。つまり、角度α2を大きくすると、第5状態で第2軸方向突状部42が開口部90の辺部90bに沿った縁部に当接するようにすると、β2も大きくなるので、β1+β2+β3<360度からすると、α2が過度に大きくなると、開口部74と開口部70間の距離が確保できなくなるからである。なお、連結具本体10(10’)の操作が分かりやすく、また、連結具本体10(10’)が第2挿入係止具80と係止しているか否かを容易に判別できるようにするには、角度α2を90度とすることが好ましい。つまり、上記実施例のように、角度α2と角度γを90度とすることにより、連結具本体10(10’)を90度回転させることにより、第2直角方向突状部44と端面部88との係止状態を切り替えることができ、連結具本体10(10’)の操作が分かりやすく、また、係止状態を容易に判別することができる。
【0109】
また、第1直角方向突状部34の角度α1は、角度α2が90度以上であることが好ましく、α2≒γ、β2≒γであり、また、α1≧β2+β3であることからすると、90度を超えることが好ましく、また、β1+β2+β3<360度を満たす必要があることからすると、180度未満とするのが好ましい(90度<α1<180度)。つまり、角度α1を過度に大きくすると、角度β1も大きくなってしまい、β1+β2+β3<360度からすると、開口部74と開口部70間の距離が確保できなくなるからである。また、角度α1が90度以上であるので、第1直角方向突状部34と端面部68との係合面積をなるべく大きくすることができる。
【0110】
また、角度β2と角度γは、α2≒γ、β2≒γであり、角度α2が90度以上180度未満であることが好ましいことからすると、90度以上180度未満が好ましいといえる。
【0111】
なお、第1挿入係止具60において、角度β2を90度にするという前提とし、辺部70bと直線74a間の角度を角度β4(図15参照)とした場合に、β1+90度+β3+β4=360度となり、β1=90度(β2)+β3であるので、2β1+β4=360度という関係となる。また、角度β2を90度にし、さらに、角度β3と角度β4とを同じ角度とする場合には、β1+2β3=270度となり、β1=90度(β2)+β3であるので、β3(=β4)は60度となる。
【0112】
角度β3が過度に小さいと、第1直角方向突状部34と端面部68の係合面積が過度に小さくなり、係合が十分でなく、角度β3が過度に大きいと、辺部70bと直線74a間の角度が小さくなり、開口部74が辺部70bに近づきすぎて端面部68の耐久性に問題が生じるので、角度β3は50度〜60度程度が好ましいといえる。
【0113】
また、上記の説明において、連結具5は、上記のように構成され、連結具本体10(10’)を第1挿入係止具60に係止する場合や連結具本体10(10’)を第2挿入係止具80に係止する場合には、連結具本体10(10’)を連結具本体10の上方から見て時計回りに回転させるものとして説明したが、連結具本体10(10’)と第1挿入係止具60と第2挿入係止具80を対称に形成して、連結具本体10(10’)を第1挿入係止具60に係止する場合や連結具本体10(10’)を第2挿入係止具80に係止する場合には、連結具本体10(10’)を連結具本体10(10’)の上方から見て反時計回りに回転させる構成としてもよい。
【0114】
次に、上記構成の連結具5の適用例を説明する。すなわち、図32〜図36に示す棚105は、板状の部材が間隔を介して水平方向に設けられた構成となっていて、第1棚部110と、第2棚部120と、第3棚部130と、第4棚部140と、連結具5−1、5−2と、連結具5−11、5−12と、連結具5−21、5−22とを有する構成となっている。
【0115】
ここで、第1棚部110は、方形状の板状を呈する板状部112と、板状部112の左側面側の背面側から上方に設けられた突設部114aと、突設部114aの上端から上方に突設した連結用板部114bと、板状部112の右側面側の背面側から上方に設けられた突設部116aと、突設部116aの上端から上方に突設した連結用板部116bとを有している。ここで、突設部114a、116aは、板状部112の上面から上方に突設され、前後方向と上下方向に伸びた板状を呈し、連結用板部114bは、四角形状の上端に半円形状を組み合わせた形状の板状を呈し、突設部114aの厚みの略半分の厚みを有し、突設部114aの上端の内側に設けられ、連結用板部116bは、四角形状の上端に半円形状を組み合わせた形状の板状を呈し、突設部116aの厚みの略半分の厚みを有し、突設部116aの上端の内側に設けられている。
【0116】
また、第2棚部120は、方形状の板状を呈し、板状部112と略同大同形状の板状部122と、板状部122の左側面側の背面側から上方に設けられた突設部124aと、突設部124aの上端から上方に突設した連結用板部124bと、板状部122の左側面側の背面側から下方に設けられた連結用板部124cと、板状部122の右側面側の背面側から上方に設けられた突設部126aと、突設部126aの上端から上方に突設した連結用板部126bと、板状部122の右側面側の背面側から下方に設けられた連結用板部126cとを有している。ここで、突設部124a、126aは、板状部122の上面から上方に突設され、突設部114a、116aと同様に、前後方向と上下方向に伸びた板状を呈している。突設部124a、126aの上下方向の長さは、突設部114a、116aの上下方向の長さよりも長く形成されている。連結用板部124bは、連結用板部114bと同様の構成であり、連結用板部126bは、連結用板部116bと同様の構成である。連結用板部124cは、四角形状の下端に半円形状を組み合わせた形状の板状を呈し、突設部114aの厚みの略半分の厚みを有し、連結用板部114bと対向するように形成されている。連結用板部126cは、四角形状の下端に半円形状を組み合わせた形状の板状を呈し、突設部116aの厚みの略半分の厚みを有し、連結用板部116bと対向するように形成されている。連結用板部114bと連結用板部124cの一方には、軸部が固定され、他方には該軸部を挿通する穴部が設けられて、該軸部を中心に連結用板部124cが連結用板部114bに対して回転する。同様に、連結用板部116bと連結用板部126cの一方には、軸部が固定され、他方には該軸部を挿通する穴部が設けられて、該軸部を中心に連結用板部126cが連結用板部116bに対して回転する。
【0117】
なお、連結用板部124cを連結用板部114bに対して外側(左側面側)に引っぱることにより、連結用板部124cを連結用板部114bから外すことができ、また、連結用板部126cを連結用板部116bに対して外側(右側面側)に引っぱることにより、連結用板部126cを連結用板部116bから外すことができるようになっている。
【0118】
また、第3棚部130は、方形状の板状を呈し、板状部112及び板状部122と略同大同形状の板状部132と、板状部132の左側面側の背面側から下方に設けられた連結用板部134と、板状部132の右側面側の背面側から下方に設けられた連結用板部136とを有している。連結用板部124cは、四角形状の下端に半円形状を組み合わせた形状の板状を呈し、突設部124aの厚みの略半分の厚みを有し、連結用板部124bと対向するように形成されている。連結用板部136は、四角形状の下端に半円形状を組み合わせた形状の板状を呈し、突設部126aの厚みの略半分の厚みを有し、連結用板部126bと対向するように形成されている。連結用板部124bと連結用板部134の一方には、軸部が固定され、他方には該軸部を挿通する穴部が設けられて、該軸部を中心に連結用板部134が連結用板部124bに対して回転する。同様に、連結用板部126bと連結用板部136の一方には、軸部が固定され、他方には該軸部を挿通する穴部が設けられて、該軸部を中心に連結用板部136が連結用板部126bに対して回転する。
【0119】
なお、連結用板部134を連結用板部124bに対して外側(左側面側)に引っぱることにより、連結用板部134を連結用板部124bから外すことができ、また、連結用板部136を連結用板部126bに対して外側(右側面側)に引っぱることにより、連結用板部136を連結用板部126bから外すことができるようになっている。
【0120】
また、第4棚部140は、方形状の板状を呈し、板状部112、板状部122及び板状部132と略同大同形状の板状を呈している。
【0121】
また、連結具5−1は、板状部112と板状部122の間の正面側かつ左側面側の角部に設けられ、連結具本体10と、第1挿入係止具60と、第2挿入係止具80’とを有している。連結具5−1における第1挿入係止具60は、板状部112の上面の正面側かつ左側面側の角部に固着され、連結具5−1における第2挿入係止具80’は、板状部122の下面の正面側かつ左側面側の角部に固着されている。連結具5−1における連結具本体10は、第1挿入係止具60と第2挿入係止具80’を連結するように、第1挿入係止具60と第2挿入係止具80’間に設けられている。
【0122】
また、連結具5−2は、板状部112と板状部122の間の正面側かつ右側面側の角部に設けられ、連結具本体10と、第1挿入係止具60と、第2挿入係止具80’とを有している。連結具5−2における第1挿入係止具60は、板状部112の上面の正面側かつ右側面側の角部に固着され、連結具5−2における第2挿入係止具80’は、板状部122の下面の正面側かつ右側面側の角部に固着されている。連結具5−2における連結具本体10は、第1挿入係止具60と第2挿入係止具80’を連結するように、第1挿入係止具60と第2挿入係止具80’間に設けられている。
【0123】
ここで、連結具5−1及び連結具5−2において、連結具本体10は、連結具5における連結具本体10と同様の構成であり、第1挿入係止具60は、連結具5における第1挿入係止具60と同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。
【0124】
また、連結具5−1、5−2における第2挿入係止具80’は、連結具5の第2挿入係止具80と略同様の構成であるが、連結具5の第2挿入係止具80から基端部82を省略し、円筒状部86を連結具5の円筒状部86よりも長く形成したものである。
【0125】
また、連結具5−11は、板状部122と板状部132の間の正面側かつ左側面側の角部に設けられ、連結具本体10’と、第1挿入係止具60と、第2挿入係止具80’とを有している。連結具5−11における第1挿入係止具60は、板状部122の上面の正面側かつ左側面側の角部に固着され、連結具5−11における第2挿入係止具80’は、板状部132の下面の正面側かつ左側面側の角部に固着されている。連結具5−11における連結具本体10’は、第1挿入係止具60と第2挿入係止具80’を連結するように、第1挿入係止具60と第2挿入係止具80’間に設けられている。
【0126】
また、連結具5−12は、板状部122と板状部132の間の正面側かつ右側面側の角部に設けられ、連結具本体10’と、第1挿入係止具60と、第2挿入係止具80’とを有している。連結具5−12における第1挿入係止具60は、板状部122の上面の正面側かつ右側面側の角部に固着され、連結具5−12における第2挿入係止具80’は、板状部132の下面の正面側かつ右側面側の角部に固着されている。連結具5−12における連結具本体10’は、第1挿入係止具60と第2挿入係止具80’を連結するように、第1挿入係止具60と第2挿入係止具80’間に設けられている。
【0127】
ここで、連結具5−11及び連結具5−12において、連結具本体10’は、図31における連結具本体10’と同様の構成であり、第1挿入係止具60は、連結具5における第1挿入係止具60と同様の構成であり、第2挿入係止具80’は、連結具5−1、5−2における第2挿入係止具80’と同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。
【0128】
また、連結具5−21は、板状部132と第4棚部140の間の正面側に設けられ、板状部132の上面の正面側の両側の角部にそれぞれ設けられた第1挿入係止具60と、第4棚部140の下面の正面側の両側の角部にそれぞれ設けられた第1挿入係止具60と、全体に略H字形状を呈する第2挿入係止具180−1と、板状部132の上面に設けられた第1挿入係止具60と第2挿入係止具180−1(具体的には、係止具本体184と係止具本体194)を連結するための連結具本体10と、第4棚部140の下面に設けられた第1挿入係止具60と第2挿入係止具180−1(具体的には、係止具本体184と係止具本体194)を連結するための連結具本体10とを有している。
【0129】
ここで、第2挿入係止具180−1は、全体に略円柱状を呈し、縦方向に設けられた係止具本体184と、同じく全体に略円柱状を呈し、縦方向に設けられた係止具本体194と、係止具本体184と係止具本体194とを連結し、係止具本体184と係止具本体194と直角に設けられた連結部材210とを有している。
【0130】
係止具本体184は、円筒状部186と、円筒状部186の両側の端部に設けられた端面部188−1、188−2とを有している。ここで、円筒状部186は、円筒状を呈し、連結具本体10の円筒状部14内に挿入可能なように、円筒状部186の外径は、連結具本体10の円筒状部14の内径よりも小さく形成されている。また、端面部188−1、188−2は、第2挿入係止具80の端面部88と同様に形成され、扇状開口部が形成されている。
【0131】
また、係止具本体194は、係止具本体184と同様の構成であり、円筒状部196と、円筒状部196の両側の端部に設けられた端面部200−1、200−2とを有している。ここで、円筒状部196は、円筒状を呈し、連結具本体10の円筒状部14内に挿入可能なように、円筒状部196の外径は、連結具本体10の円筒状部14の内径よりも小さく形成されている。また、端面部200−1、200−2は、第2挿入係止具80の端面部88と同様に形成され、扇状開口部が形成されている。
【0132】
また、連結部材210は、円筒状の棒状を呈し、係止具本体184と係止具本体194に固着されている。係止具本体184と係止具本体194とは互いに平行に設けられている。
【0133】
ここで、連結具5−21において、各第1挿入係止具60は、連結具5における第1挿入係止具60と同様の構成であり、連結具本体10は、連結具5における連結具本体10と同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。
【0134】
また、連結具5−22は、連結具本体5−21と同様の構成であり、板状部132と第4棚部140の間の背面側に設けられ、板状部132の上面の背面側の両側の角部にそれぞれ設けられた第1挿入係止具60と、第4棚部140の下面の背面側の両側の角部にそれぞれ設けられた第1挿入係止具60と、全体に略H字形状を呈する第2挿入係止具180−2と、板状部132の上面に設けられた第1挿入係止具60と第2挿入係止具180−2(具体的には、係止具本体184と係止具本体194)を連結するための連結具本体10と、第4棚部140の下面に設けられた第1挿入係止具60と第2挿入係止具180−2(具体的には、係止具本体184と係止具本体194)を連結するための連結具本体10とを有している。
【0135】
ここで、連結具5−22において、第2挿入係止具180−2は、連結具5−21における第2挿入係止具180−1と同様の構成であり、各第1挿入係止具60は、連結具5における第1挿入係止具60と同様の構成であり、連結具本体10は、連結具5における連結具本体10と同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。
【0136】
なお、棚105における第1挿入係止具60は、台部62を有しているが、台部62を省略した構成としてもよい。すなわち、板状部112等の被取付部に係止具本体64を直接取り付ける構成としてもよい。
【0137】
棚105を構成する各部は分解されており、各部を組み立てることにより棚105を構成する。
【0138】
すなわち、第2棚部120の連結用板部124cを第1棚部110の連結用板部114bに取り付けるとともに、連結用板部126cを連結用板部116bに取り付けて、第2棚部120が第1棚部110に対して回転するようにしておき、第1棚部110の板状部112に固着して設けられた第1挿入係止具60に予め連結具本体10を取り付けておき、上記の第3の状態とし、第2棚部120を第1棚部110側に回転させて、板状部122に固着して設けられた第2挿入係止具80’を連結具本体10に挿入した後に、連結具本体10を回転させて上記第5の状態とする。このようにして、第2棚部120を第1棚部110に連結した状態とする。
【0139】
また、第3棚部130の連結用板部134を第2棚部120の連結用板部124bに取り付けるとともに、連結用板部136を連結用板部126bに取り付けて、第3棚部130が第2棚部120に対して回転するようにしておき、第2棚部120の板状部122に固着して設けられた第1挿入係止具60に予め連結具本体10’を取り付けておき、上記の第3の状態とし、第3棚部130を第2棚部120側に回転させて、板状部132に固着して設けられた第2挿入係止具80’を連結具本体10’に挿入した後に、連結具本体10’を回転させて上記第5の状態する。このようにして、第3棚部130を第2棚部120に連結した状態とする。
【0140】
また、板状部132の上面に設けられた4つの第1挿入係止具60に連結具本体10を予め取り付けておき、第3の状態としておく。その後、第2挿入係止具180−1の係止具本体184、194を板状部132の上面の正面側の2つの連結具本体10に挿入した後に、連結具本体10を回転させて上記第5の状態とし、第2挿入係止具180−1を立設した状態で取り付ける。同様に、第2挿入係止具180−2の係止具本体184、194を板状部132の上面の背面側の2つの連結具本体10に挿入した後に、連結具本体10を回転させて上記第5の状態とし、第2挿入係止具180−2を立設した状態で取り付ける。
【0141】
次に、連結具本体10を第2挿入係止具180−1の連結具本体184、194に取り付け、第3の状態としておき、同様に、連結具本体10を第2挿入係止具180−2の連結具本体184、194に取り付け、第3の状態としておく。その後、第4棚部140の下面に固着して設けられた4つの第1挿入係止具60を各係止具本体10に挿入し、連結具本体10を回転させて、第5の状態として、第4棚部140と第3棚部130とを連結させる。
【0142】
以上のようにして、棚105が組み立てられる。棚105は通常の棚として使用し、第1棚部110〜第3棚部130における各板状部の上面や第4棚部140の上面に物品を載置して使用する。
【0143】
なお、第2棚部120と第3棚部130と第4棚部140において、載置された物品が落下しない構成とすることにより、連結具5−1、5−2の連結を解除して、第2棚部120を第1棚部110に対して回動させて図33のような状態とし、連結具5−11、5−12の連結を解除して、第3棚部130を第2棚部120に対して回動させて図34のような状態として、第1棚部110や第2棚部120に載置された物品を視認しやすくすることができる。なお、載置された物品が落下しない構成としては、板状部122、132や第4棚部140に金属板を取り付け、物品に磁石を設けておく方法や、板状部122、132や第4棚部140の周囲に物品が落下しないように壁部材を設けておくこと等が考えられる。
【0144】
本実施例の連結具5によれば、円筒状の部材の一端から係合溝を形成する構造となっていないので、繰り返し着脱を行っても安定した係合状態を有するとともに耐久性を有することができる。また、連結具本体10のみを回転させることにより第1挿入係止具60と第2挿入係止具80とを連結具本体10を介して連結するので、連結対象の一方を他方に対して回転させなくても連結させることができる。
【0145】
また、第1係止部30の第1直角方向突状部34を第1挿入係止具60の開口部70に挿通して、連結具本体10を第1挿入係止具60に対して軸線を中心に回転させる操作や、第2係止部40の第2直角方向突状部44を第2挿入係止具80の開口部90に挿通して、連結具本体10を第1挿入係止具60及び第2挿入係止具80に対して軸線を中心にさらに回転させる操作をするのみで連結具本体10が第1挿入係止具60及び第2挿入係止具80に連結した状態とすることができるので、容易に連結のための操作をすることができ、素人でも容易に操作をすることができる。特に、予め連結具本体10が第1挿入係止具60に連結した状態としておくことにより、第2係止部40の第2直角方向突状部44を第2挿入係止具80の開口部90に挿通して、連結具本体10を第1挿入係止具60及び第2挿入係止具80に対して軸線を中心にさらに回転させることにより、連結具本体10が第1挿入係止具60及び第2挿入係止具80に連結した状態とできるので、ワンタッチで操作することができる。また、ドライバー等の工具が必要ないので、その意味でも容易に連結のための操作を行なうことができる。
【0146】
また、上記第5の状態においては、第1係止部30が、突部38が開口部74に嵌合した状態で端面部68に係止し、第2係止部40が端面部88に係止しているので、連結具本体10を係止状態を解除する方向に回転させない限り、容易に係止状態が外れることがない。
【0147】
また、円筒状の部材の一端から係合溝を形成する構造となっていないので、連結具10を製造する金型においては、スライドという仕組みが必要なく、金型の製造コストを低減させることができる。
【0148】
また、第1直角方向突状部34と第2直角方向突状部44とは、中央板部24を介して互いに反対側に突出して形成されているので、第1挿入係止具60と第2挿入係止具80とが連結具本体10に係止した状態で、連結具本体10にかかる力をバランスよくすることができ、連結具本体10の耐久性を向上させることができる。
【0149】
また、第1係止部30が中央板部24における第1部分24−1から連設され、第2係止部40が中央板部24における第2部分24−2から連設されているので、第1挿入係止具60と第2挿入係止具80とが連結具本体10に係止した状態で、連結具本体10にかかる力をバランスよくすることができ、連結具本体10の耐久性を向上させることができる。
【0150】
また、連結具5を構成する各部の肉厚を厚くする等により、より耐久性を向上させることが可能となる。
【0151】
また、α1≒β2+β3であるので、連結具本体10が第1挿入係止具60と連結し、さらに、連結具本体10が第2挿入係止具80と連結した状態の場合(上記第5の状態の場合)に、第1軸方向突状部32が第1開口部70の直線状の辺部に沿った縁部に当接して、第1直角方向突状部34と端面部68の係合面積をなるべく大きくすることができる。
【0152】
また、β2≒γであるので、連結具本体10が第1挿入係止具60と連結し、さらに、連結具本体10が第2挿入係止具80と連結した状態の場合(上記第5の状態の場合)に、第2軸方向突状部42が端面部88の開口部90の辺部に沿った縁部に当接して、第2直角方向突状部44と端面部88の係合面積をなるべく大きくすることができる。
【0153】
また、α1≒β1であるので、第1直角方向突状部34と端面部68の係合面積をなるべく大きくすることができる。また、α2≒γであるので、第2直角方向突状部44と端面部88の係合面積をなるべく大きくすることができる。
【0154】
なお、上記の連結具の構成において、連結具本体10、10’と、第1挿入係止具60と、第2挿入係止具80の構成を面対称の構成(つまり、軸線を含む平面を介して対称とした構成)としてもよい。その場合には、第2状態から第3状態とするには、連結具本体10(10’)を第1挿入係止具60に対して第1挿入係止具60側から見て時計回りに回転させ、第4状態から第5状態にするには、連結具本体10(10’)を第2挿入係止具80及び第1挿入係止具60に対して第2挿入係止具80側から見て反時計回りに回転させることになる。つまり、連結具本体10、10’の回転方向が逆になる。
【符号の説明】
【0155】
5、5−1、5−2、5−11、5−12、5−21、5−22 連結具
10、10’ 連結具本体
12 外側構成部
14、66、86、186、196 円筒状部
16 把手部
20 内側構成部
22 中央構成部
24 中央板部
30 第1係止部
32 第1軸方向突状部
34 第1直角方向突状部
36 本体部
38 突部
40 第2係止部
42 第2軸方向突状部
44 第2直角方向突状部
60 第1挿入係止具
62 台部
64、84、184、194 係止具本体
68、88、188−1、188−2、200−1、200−2 端面部
62a、82a−1、70、72、74、90 開口部
80、80’、180−1、180−2 第2挿入係止具
82 基端部
105 棚
110 第1棚部
120 第2棚部
130 第3棚部
140 第4棚部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1挿入係止具(60)と、第2挿入係止具(80)と、該第1挿入係止具と該第2挿入係止具間に設けられる連結具本体(10)とを有する連結具であって、
該第1挿入係止具が、
円筒状を呈する第1円筒状部(66)と、
第1円筒状部の一方の開口端に設けられた板状の第1端面部で、略扇形状の第1開口部(70)と、略円形の第2開口部(72)と、第2開口部と同心円上に形成された略円形の第3開口部(74)とを有する第1端面部(68)と、を有し、
該第2挿入係止具が、
円筒状を呈する第2円筒状部(86)と、
第2円筒状部の一方の開口端に設けられた板状の第2端面部で、略扇形状の第4開口部(90)を有する第2端面部(88)と、を有し、
該連結具本体が、
略円柱形状の空間を内側に有する筒状部(14)と、
該筒状部の内側の面から連設され、筒状部の内側の空間内に形成された内側基部(24)と、
内側基部の筒状部における軸線方向の一方の側から突出して形成された第1係止部で、内側基部の該一方の側から突出して形成され筒状部の内側の空間における半径方向に形成された第1軸方向突状部(32)と、第1軸方向突状部の内側基部側とは反対側の端部から筒状部の軸線方向と直角方向に形成され、第1開口部に挿通可能な本体部(36)と、該本体部の該一方の側とは反対側の面から突出して形成され、第2開口部と第3開口部に嵌脱自在な突部(38)とを有する第1直角方向突状部(34)とを有する第1係止部(30)と、
内側基部の筒状部における軸線方向の他方の側から突出して形成された第2係止部で、内側基部の該他方の側から突出して形成され筒状部の内側の空間における半径方向に形成された第2軸方向突状部(42)と、第2軸方向突状部の内側基部側とは反対側の端部から筒状部の軸線方向と直角方向に形成され、第4開口部に挿通可能な第2直角方向突状部(44)とを有する第2係止部(40)と、
を有し、
連結具本体の該一方の側と第1挿入係止具の第1端面部側とを対向させて、第1係止部の第1直角方向突状部を第1挿入係止具の第1開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具に対して軸線を中心に回転させることにより、第1直角方向突状部の本体部が第1端面部に係止するとともに突部が第2開口部に嵌合して、連結具本体が第1挿入係止具と連結した状態となり、
さらに、連結具本体の該他方の側と第2挿入係止具の第2端面部側とを対向させて、第2係止部の第2直角方向突状部を第2挿入係止具の第4開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具及び第2挿入係止具に対して軸線を中心に第1挿入係止具と連結具本体とを連結する際の回転方向と同じ方向に回転させることにより、第2直角方向突状部が第2端面部に係止するとともに、第1直角方向突状部の本体部が第1端面部に係止した状態で突部が第3開口部に嵌合して、連結具本体が第1挿入係止具及び第2挿入係止具に連結した状態となることを特徴とする連結具。
【請求項2】
第1直角方向突状部の本体部が略扇形状を呈し、略扇形状における周方向の一方の端部から他方の端部までの連結具本体の回転中心に対する角度をα1とし、第1端面部に対して直角の方向から見た場合に、第2開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線と第3開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線とがなす角度をβ2とし、第1開口部の略扇形状をなす一対の直線状の辺部における第2開口部に近い側の辺部である第1辺部と第2開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線とがなす角度をβ3とした場合に、α1は、β2とβ3の和と略同一であることを特徴とする請求項1に記載の連結具。
【請求項3】
第1端面部に対して直角の方向から見た場合に、第2開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線と第3開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線とがなす角度をβ2とし、第2端面部に対して直角の方向から見た場合に、第4開口部の略扇形状における中心角の角度をγとした場合に、β2はγと略同一であることを特徴とする請求項1又は2に記載の連結具。
【請求項4】
第1直角方向突状部の本体部が略扇形状を呈し、略扇形状における周方向の一方の端部から他方の端部までの連結具本体の回転中心に対する角度をα1とし、第1端面部に対して直角の方向から見た場合に、第1開口部の略扇形状における中心角の角度をβ1とした場合に、α1はβ1と略同一であることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の連結具。
【請求項5】
第2直角方向突状部が略扇形状を呈し、略扇形状における周方向の一方の端部から他方の端部までの連結具本体の回転中心に対する角度をα2とし、第2端面部に対して直角の方向から見た場合に、第4開口部の略扇形状における中心角の角度をγとした場合に、α2とγとが略同一であることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の連結具。
【請求項6】
α1が、90度を超えて180度未満であることを特徴とする請求項2又は4に記載の連結具。
【請求項7】
α2が、90度以上180度未満であることを特徴とする請求項5に記載の連結具。
【請求項8】
内側基部における筒状部の一対の開口端側の一対の面が筒状部の軸線に対して略直角に形成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7に記載の連結具。
【請求項9】
第1直角方向突状部と第2直角方向突状部とは、筒状部の軸線と略直角方向に互いに反対側に突出して形成されていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8に記載の連結具。
【請求項10】
内側基部が、筒状部の軸線方向に形成されるとともに筒状部の内側の空間における直径方向に形成された板状を呈し、内側基部を筒状部の軸線を含み内側基部に対して直角な面で区画した一方の部分から第1軸方向突状部が設けられ、他方の部分から第2軸方向突状部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9に記載の連結具。
【請求項11】
第1挿入係止具(60)と、第2挿入係止具(80)と、該第1挿入係止具と該第2挿入係止具間に設けられる連結具本体(10)とを有する連結具であって、
該第1挿入係止具が、
円筒状を呈する第1円筒状部(66)と、
第1円筒状部の一方の開口端に設けられた板状の第1端面部で、中心角の角度β1が90度を超えて180度未満である略扇形状を呈し、略扇形状における円弧状の辺部が第1円筒状部の軸線を中心とする円弧をなす第1開口部(70)と、略円形の第2開口部(72)と、第2開口部と同心円上に形成された略円形の第3開口部(74)とを有し、第1端面部に対して直角の方向から見た場合に、第2開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線と第3開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線とがなす角度β2が約90度である第1端面部(68)と、を有し、
該第2挿入係止具が、
円筒状を呈する第2円筒状部(86)と、
第2円筒状部の一方の開口端に設けられた板状の第2端面部で、中心角の角度γが約90度である略扇形状を呈し、略扇形状における円弧状の辺部が第2円筒状部の軸線を中心とする円弧をなす第4開口部(90)を有する第2端面部(88)と、を有し、
該連結具本体が、
略円柱形状の空間を内側に有する筒状部(14)と、
該筒状部の内側の面から連設され、筒状部の内側の空間内に形成された内側基部で、該筒状部の内側の空間における直径方向に形成され、該筒状部の一対の開口端側の一対の面が筒状部の軸線に対して略直角に形成された板状の内側基部(24)と、
内側基部の筒状部における軸線方向の一方の側から突出して形成され、筒状部の内側の空間内に形成された第1係止部で、内側基部の該一方の側から突出して形成され筒状部の内側の空間における半径方向に形成された板状の第1軸方向突状部(32)と、第1軸方向突状部の内側基部側とは反対側の端部から筒状部の軸線方向と直角方向に形成され、第1開口部に挿通可能な第1直角方向突状部で、連結具本体の軸線を中心とする円弧状の辺部を有する略扇形状の板状を呈し周方向の一方の端部から他方の端部までの連結具本体の回転中心に対する角度α1が、角度β1と略同一であるとともに、角度β2と第1開口部の略扇形状をなす一対の直線状の辺部における第2開口部に近い側の辺部である第1辺部と第2開口部の中心から第1円筒状部の軸線への垂線とがなす角度β3との和と略同一である本体部(36)と、該本体部の該一方の側とは反対側の面から突出して形成され、第2開口部と第3開口部に嵌脱自在な突部(38)とを有する第1直角方向突状部(34)とを有する第1係止部(30)と、
内側基部の筒状部における軸線方向の他方の側から突出して形成され、筒状部の内側の空間内に形成された第2係止部で、内側基部の該他方の側から突出して形成され筒状部の内側の空間における半径方向に形成された板状の第2軸方向突状部(42)と、第2軸方向突状部の内側基部側とは反対側の端部から筒状部の軸線方向と直角方向に形成され、第4開口部に挿通可能な第2直角方向突状部で、連結具本体の軸線を中心とする円弧状の辺部を有する略扇形状の板状を呈し周方向の一方の端部から他方の端部までの連結具本体の回転中心に対する角度α2が角度γと略同一である第2直角方向突状部(44)とを有する第2係止部(40)と、
を有し、
内側基部を筒状部の軸線を含み内側基部に対して直角な面で区画した一方の部分から第1軸方向突状部が設けられ、他方の部分から第2軸方向突状部が設けられ、第1直角方向突状部と第2直角方向突状部とは、内側基部を介して互いに反対側に突出して形成され、
連結具本体の該一方の側と第1挿入係止具の第1端面部側とを対向させて、第1係止部の第1直角方向突状部を第1挿入係止具の第1開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具に対して軸線を中心に角度β3回転させることにより、第1直角方向突状部が第1端面部に係止するとともに突部が第2開口部に嵌合して、連結具本体が第1挿入係止具と連結した状態となり、
さらに、連結具本体の該他方の側と第2挿入係止具の第2端面部側とを対向させて、第2係止部の第2直角方向突状部を第2挿入係止具の第4開口部に挿通して、連結具本体を第1挿入係止具及び第2挿入係止具に対して軸線を中心に第1挿入係止具と連結具本体とを連結する際の回転方向と同じ方向に角度β2回転させることにより、第2直角方向突状部が第2端面部に係止するとともに、第1直角方向突状部が第1端面部に係止した状態で突部が第3開口部に嵌合して、連結具本体が第1挿入係止具及び第2挿入係止具に連結した状態となることを特徴とする連結具。
【請求項12】
上記連結具本体における筒状部が、円筒状であることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10又は11に記載の連結具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公開番号】特開2012−102853(P2012−102853A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−254323(P2010−254323)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【出願人】(597120949)
【Fターム(参考)】