説明

連続作動、半連続作動とバッチ作動用のコンパクト柔軟連続ストリップ生産装備

【課題】柔軟な作動種類の交換を許容し、それにもかかわらず比較的に短く構成する装備を創作すること。
【解決手段】この発明は、鋳造機(2、102、202)、予備スタンドグループ(7、111、211)と仕上げスタンドグループ(12、118、218)を備えて、選択的に連続作動、半連続作動とバッチ作動用のコンパクト柔軟連続ストリップ生産装備(1、101、201、301、401)に関し、バッチ作動或いは半連続的作動には、コイル貯蔵器(8、113、213、501)がテーブルロールに一体化されて、このテーブルロールが予備スタンドから来る予備ストリップ或いはブルームを貯蔵し、連続的作動の場合にコイル貯蔵器が作動されない。コイル貯蔵器(8、113、213、501)は、予備ストリップ或いはブルーム増加した収容容量のために、一つのコイルには二つ、三つ或いはそれ以上の予備ストリップ或いはブルームがジャンボコイルに巻上げられ得るように敷設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、特に請求項1の上位概念に基くように、連続作動、半連続作動とバッチ作動用のコンパクトで柔軟な連続ストリップ生産装備に関する。
【背景技術】
【0002】
連続ストリップ生産装備では、代表的形態のストリップは、名前を既にもう述べたように、連続的処理で製造される。これは、鋳造処理と圧延処理が直接に前後にいわば加熱により行われることを意味する。
【0003】
ドイツ特許出願公開第102006054932号明細書(特許文献1)は、連続ストリップ生産装備を開示し、この装備では、鋳造機と圧延路の間に誘導炉並びに保持炉が設けられて、薄いブルーム(スラブ)の温度を維持させるか、或いは少し上昇させ、保持炉並びに誘導炉が作動種類に依存して作動され、非作動され、或いは制御されるか、或いは調整される。
【0004】
欧州特許出願公開第0286862号明細書(特許文献2)は、連続圧延を開示し、この連続圧延では、鋳造処理と圧延処理が直接に連結されている。
【0005】
東ドイツ特許第282185号明細書(特許文献3)は、非連続的処理を開示し、この処理では、鋳造が鋳造ホールで行われ、鋳造の終わりには予備圧延スタンドの通過後に予備材料のコイルが製造される。これらコイルが引き続いて圧延処理のホールに輸送されて、そこで圧延される。
【0006】
これら装備は、これらが非連続的作動のみで、或いは連続的作動のみで移行され得るという欠点を有する。ロール交換の際に、連続的作動では作動を維持することがさらに不可能である。非連続的作動では、作動を完成することはかなりの種類の鋼には不都合である、というのは、それら作動と品質損失が関連されているからである。
【0007】
さらに、これら装備は通常には拡張では非常に長く、それが仕上げにおける著しく費用要因をまねく。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】ドイツ特許出願公開第102006054932号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第0286862号明細書
【特許文献3】東ドイツ特許第282185号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この発明の課題は、柔軟な作動種類の交換を許容し、それにもかかわらず比較的に短く構成する上記種類の装備を創作することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明によると、この課題は、鋳造機、予備スタンドグループと仕上げスタンドグループを備えて、バッチ作動或いは半連続的作動のために、コイル貯蔵器がテーブルロールに統合され、予備スタンドから到来する予備ストリップ或いはブルームを貯蔵し、連続的作動の場合には、コイル貯蔵器が非作動される連続的作動、半連続的作動とバッチ作動用のコンパクトな柔軟連続ストリップ生産装備によって達成される。それにより、装備の柔軟な利用が同時に短い構成形状において実現され得る。
【0011】
さらに、予備スタンドグループの前に、貯蔵器としても用いられる、例えばトンネル炉のような炉が配置されているならば、目的に適っている。
【0012】
予備スタンドグループと仕上げスタンドグループの間には、例えば誘導加熱のような加熱装置が配置されているならば、好ましい。
【0013】
さらに、コイル貯蔵器が予備ストリップ或いはブルームに関して増加した収容量のために、敷設されているならば、目的に適っている。
【0014】
さらに、二つ、三つ或いはそれ以上のコイルを収容するコイル貯蔵器が敷設されているならば、好ましい。その限りでは、コイル貯蔵器が短い装備長さでも増加した収容容量を有する。
【0015】
さらにも、コイル貯蔵器が熱的に絶縁され且つ加熱できるか、又は熱的に絶縁されるか、或いは加熱できるならば、目的に適っている。
【0016】
さらに、コイル貯蔵器の非作動では、テーブルロールカバーがテーブルロールのより良く熱的絶縁するように使用されるならば、好ましい。それにより熱的損失が最小化されて且つ温度調整する無駄なエネルギーを減少させる。
【0017】
好ましい再現態様が従属請求項に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】この発明による装備の概略的表示を示す。
【図2】この発明による装備の概略的表示を側面図で示す。
【図3】図2のこの発明による装備の概略的表示を平面図で示す。
【図4】この発明による装備の概略的表示を連続的作動モデル用側面図で示す。
【図5】図4のこの発明による装備の概略的表示を非連続的作動或いは半連続的作動用側面図で示す。
【図6】この発明による装備の概略的表示を連続的作動モデル用側面図で示す。
【図7】図6のこの発明による装備の概略的表示を非連続的作動或いは半連続的作動用側面図で示す。
【図8】この発明による装備の概略的表示を連続的作動モデル用側面図で示す。
【図9】図8のこの発明による装備の概略的表示を非連続的作動或いは半連続的作動用側面図で示す。
【図10】増加した収容能力を備える上記コイル貯蔵器を側面図で示す。
【図11】図10に基くコイル貯蔵器の上から見た図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、この発明は、実施例に基づいて図面により詳細に説明されている。
【0020】
図1は、連続作動、半連続作動とバッチ作動用のコンパクト柔軟連続ストリップ生産装備を示す。その際に装備1はカスター出口3を備える鋳造機2を有する。カスター出口3の後にシャー4が設けられていて、カスター出口3を出るストランド5を切断できる。シャー4の後に、特にトンネル炉のような炉6が設けられていて、この炉がストランド5を所望温度に加熱する。それにより炉6が一方でカスター出口3やシャー4と他方で続く予備スタンドグループ7との間に配置されている。予備スタンドグループ7は図1の実施例では二つの予備スタンドを有する。けれども、他のこの発明による装備によると、予備スタンドグループ7は一つの或いは三つの予備スタンドを有し得る。この実施例では予備スタンドグループ7の後に、ストランド材料用の上記コイル貯蔵器8が設けられていて、ストランド材料をバッチ作動のためにコイルに巻上げてそのコイル貯蔵器に貯蔵させる。このコイル貯蔵器8は、コイル貯蔵器が少なくとも多くのストランド材料を受けて貯蔵でき、例えばロール交換が仕上げスタンドグループの一つの或いは複数の仕上げスタンドでは可能であり、鋳造機2が抑制されるか、或いはその下に移行される必要なしに、敷設されている。
【0021】
予備スタンドグループ7とコイル貯蔵器8の後には、好ましくは真直なロールセット9が設けられている。引き続いて、さらに、シャー10が配置されている。シャー10の後には任意に縁加熱器11が設けられていて、その縁加熱器には誘導炉13が下流に接続されて配置されている。誘導炉13の後には、仕上げ路と呼ばれる仕上げスタンドグループ12が設けられていて、図1の実施例では六個のスタンドを有する。別のこの発明による思想によると、予備スタンドグループの三つのスタンドの配列では仕上げスタンドグループ12が例えば五個の仕上げスタンドを有するならば、好ましい。
【0022】
バッチ作動では、鋳造機2が予備スタンドグループ7と仕上げスタンドグループ12によりインライン或いは連続的に作動する。これは、増加した圧延速度を備える両スタンドグループ7、12において圧延を奏し、それは予備ストリップと仕上げストリップにおいて僅かな温度損失を生じ、それにより誘導加熱13では僅かなエネルギーしか必要とされないという利点を生じる。
【0023】
仕上げスタンドグループ12の下流には冷却区間14と別のシャー15並びに巻上げリール16が接続されている。
【0024】
予備スタンドグループ7の前の炉6の配列では、トンネル炉6の長さに応じてこの炉がクッションとして或いは保持炉として用いられ得ることが好ましい。
【0025】
図2はこの発明による連続ストリップ生産装備101の概略図を側面図で示し、図3は連続ストリップ生産装備101を上から見た図で示す。
【0026】
図2或いは3に基く装備101の使用によって連結された完全連続的鋳造圧延処理が所謂連続的圧延で可能である、或いは選択的に個々のブルームの分離された非連続的加工が所謂バッチ作動で可能である。この場合には、装備101は場所を非常に節約して構成されるので、従来の連続ストリップ生産装備と比較して単におよそ半分の装備長さが必要とされる。それ故に、装備101が鋳造過程を中断する必要なしに、予備スタンドグループ及び/又は仕上げスタンドグループにおいて作業ロール交換を許容する。
【0027】
装備101は特に連続成分を有し、これら成分の個々が離れているか、或いは材料流れで他に配置され得る。
【0028】
入口側では、装備101が特にストランド冷却装置103を備え得る鋳造装備102を有し、ストランド冷却装置が幅にわたり温度帯調整用の狭い冷却帯部分を備え得て、鋳造装備或いはストランド鋳造装備102から均一な出口温度を調整できる。
【0029】
鋳造装備102の下流に配置されて、スケール洗浄器104及び/又はブルーム浄化装置104が設けられていて、発生するスケールを適切に浄化できる。スケール洗浄器の下流に配置されて、ブルームシャー105が設けられている。このブルームシャー105は鋳造開始の際に冷間ストランドを分離する、例えば個別ブルームにブルームを分離する、半連続的作動のためにn=2,3を備えるn番目のブルームに応じて或いはより大きく分離する及び/又は場合によっては現在故障でのブルームを巻上げるのに利用され得る。
【0030】
材料流に引き続いて、冷間ストランドごみ処理装置106が設けられている。この場合には、例えばブームによって或いはチェーンによって上へ或いは送りユニットによって側面に冷間ストランドが鋳造開始の際に装備101の輸送ラインから取り出され得る。
【0031】
さらに、材料流にはテーブルロールカバー107が設けられていて、ブルームの温度損失を減少させるように下方旋回され得る。カバー107が上方へ旋回されるならば、この作業範囲では、切断されたブルーム板も長い故障の際に外へ運ばれる。
【0032】
さらに、加熱されたフェリー及び/又は炉部分108が設けられていて、例えば前後に配置され得る。加熱されたフェリー108及び/又は炉部分が時間或いは作動モデル用の追加的ブルーム貯蔵器として用いられ得て、例えばロール交換が予備スタンドグループ111及び/又は仕上げスタンドグループ118で行われ、ブルーム或いは分割されたブルーム109が主輸送ラインから取り出され得る。選択的に、フェリーに代わりに例えば往復梁炉のような炉が主輸送ラインの傍に使用され得る。この場合には、フェリーにより及び/又は炉により輸送する際に、特にブルーム温度が実質的に保持されるか、或いはほんの僅かに減少される。
【0033】
遅い鋳造速度の際にここでブルーム加熱が設けられて、実施されて、次の圧延処理用の柔軟にほぼ同じままの入口温度に調整できる。互いに前後配置した両フェリー108は個々に総合で特に公差も含む最高リング重量を備えるブルーム109の長さを有し、それによりブルームを揺動させる遊び空間が予め保持され得る。それによりフェリー或いは炉領域108が比較的短く構成長さに形成されている。
【0034】
これら要素の下流に配置されているのは、場合によっては新たなスケール洗浄器110が予備スタンドグループ111の前に、予備路、予備圧延路或いは予備スタンド路も設けられている。予備スタンドグループ111は特に1〜4個の予備スタンド112、特に2或いは3個の予備スタンドから成り立つ。予備スタンドグループ111には、ブルームが例えば70−110mmからおよそ15−50mmへ下方圧延される。バッチ作動と呼ばれるような所謂非連続的作動では、予備スタンドグループ圧延速度、つまり予備スタンドグループ111における圧延速度が鋳造装備102の鋳造速度に依存して調整され得る。予備スタンドグループ圧延速度の選択が好ましく行われるので、例えば1m/sの最高路輸送速度と例えば3m/sのコイル貯蔵器における最高巻き速度とが保持され得る。
【0035】
そのような異なった速度を実現するために、速度調和が予備スタンドグループ111と、コイル箱と呼ばれる所謂コイル貯蔵器113との間で行われる。この場合には、コイル貯蔵器113はストランド材料を巻上げるか、或いは収集し且つ場合によってはストランド材料を時間をずらして巻解くか、或いは外へ案内する装置である。
【0036】
予備スタンドグループ111とコイル貯蔵器113との間で質量流差を補償するために、所謂ルーパー或いは弛んでいるストリップ領域がストリップループ制御部を備えている。これは特に薄い予備ストリップのために重要である。
【0037】
装備の別の構成に対して、予備スタンドグループ111とコイル箱113の後部にレベラーと誘導加熱部が配置されている(図示されていない)。この装置は好ましくは連続的モードで作動され得る。
【0038】
図2に認識するように、コイル貯蔵器113の領域には、テーブルロールカバー114が設けられている。コイル貯蔵器113の代わりに、テーブルロールカバー114が予備ストリップのために設けられて、それにより予備ストリップが熱的に絶縁されるので、エネルギー消費が減少されて、予備ストリップを所望温度に保持される。これは、特に連続モードであり、即ち鋳造速度による圧延が好ましい。
【0039】
テーブルロールカバー114は選択的にコイル貯蔵器113に対して設けられるか、或いは場合によってはコイル貯蔵器113自体をカバーできる。コイル貯蔵器113が装備101の連続的作動のために必要ないならば、コイル貯蔵器113の巻上げ巻解き機構が非作動とされるか、或いは外へ旋回されるので、予備ストリップがコイル貯蔵器113の領域を通過できる。この場合には、テーブルロールカバー114の下降は予備ストリップ用のテーブルロールの改良された絶縁を奏する。
【0040】
コイル貯蔵器113は目的に適った形式で通常の個別コイル及び/又は所謂ジャンボコイルを収容するために設けられている。この場合には、個別コイルがコイル、つまり個々の予備ストリップ或いは個々のブルームの巻上げである。所謂ジャンボコイルは複数の予備ストリップ或いは複数のブルームの巻上げである。それ故に、代表的形態のジャンボコイルは2或いは3或いは複数の予備ストリップ或いはブルームの巻上げである。コイル貯蔵器113がジャンボコイルの収容容量を有する場合には、適切に複数の予備ストリップ或いはブルームが巻上げられて貯蔵され、再び巻解かれて別の処理に供給される。
【0041】
予備ストリップ或いはブルームの巻上げによって、特に長さでは場所が節約され、それによりそのことは同時に非常に大きい貯蔵器でも装備長さを減少させる。
【0042】
装備の連続的作動、即ち連続モードには、或いはコイル貯蔵器113の利用しない場合には、上記に実施されるように、コイル貯蔵器の長さ領域がテーブルロールカバー114により覆われて予備ストリップ温度損失を減少させる。受動的熱遮断部を横と上方に備えるコイル貯蔵器113の代わりに、選択的に直接に予備スタンドの後部に加熱されたコイル貯蔵器或いは選択的に一つの或いは二つの巻炉が配置されている。
【0043】
コイル貯蔵器113の後には真直なロール115の配列が設けられている。これは、真直な波状なしの予備ストリップ形状を形成されて、場合によっては予備ストリップを確実に次の誘導加熱部によって輸送できる。
【0044】
真直なロール115の後に設けられたシャー16がコイル貯蔵器113の後及び/又は誘導加熱部117の前で頭部及び/又は終端におけるストリップ形状の湿度調整に用いられるか、或いは例えばスキーのような奇数の予備ストリップ形状を除去する。
【0045】
連続誘導加熱部117により予備ストリップが個々に所望仕上げスタンドグループ走行温度にもたらされる。それにより例えば1350℃のような高い温度が粒状化シリコン鋼(ゴー珪素鋼)の圧延の際に或いは他の材料の際に調整され得る。薄いストリップ圧延の際の高い温度がH<1.5mmの厚さにより調整され得る。予備ストリップ温度が低過ぎるならば、温度が高められ得る。低い温度がエネルギー投与なしに或いはほんの僅かなエネルギー投与により発生され得て、それにより通常のストリップでは、エネルギーが節約され得る。
【0046】
さらに、それにより予備ストリップ長さにわたり均一な温度が発生され得て、それにより、場合によってはコイル貯蔵器113において発生される頭部と終端における不測の温度不均一性を異なったエネルギー投与によって予備ストリップ長さに渡って補償させる。
【0047】
装備101が連続モードで比較的遅い鋳造速度とそれに伴って遅い圧延速度により予備と仕上げスタンドグループ111、118において稼働される場合には、誘導加熱部117が所望温度に調整するために用いられる。
【0048】
この誘導加熱部117が仕上げスタンドグループの前で任意に仕上げスタンドグループ118自体内部の別の誘導加熱によって支援され得る。仕上げスタンドグループ118の前の誘導加熱部117が横に移動可能に或いは高さ方向旋回可能に形成されているので、誘導加熱部が受動的に絶縁するか、或いは非常に加熱されたテーブルロールカバーによって必要の際に交換され得る。
【0049】
加熱部117の後の材料流では、例えばスケール洗浄器のような新たな浄化装置119が設けられていて、仕上げスタンドグループ118の前に配置されている。
【0050】
仕上げ路とも呼ばれる次の仕上げスタンドグループ118には、好ましくは3〜7個の仕上げスタンド120、例えば5個の仕上げスタンド120が設けられている。仕上げスタンドグループ118には、予備ストリップがおよそ0.8〜16mmの端厚さに粗圧延される。
【0051】
仕上げスタンドグループ118のスタンド120の間にさらに加熱器121が設けられ得て、ストリップ材料を加熱させる。
【0052】
仕上げスタンドグループ118の後に冷却区間122が設けられていて、ストリップが例えば薄いストリップシャーのようなストリップシャー124により切断され得て、引き続いて巻取装備125のリールに巻上げされる前に、圧延されたストリップ123を冷却させる。この場合には、薄いストリップシャーは、装備101が連続モード或いは半連続モードで稼働されるときに、リールの直前にストリップ123を切断させる。
【0053】
図2と3の装備101のために、装備101が稼働され得る異なった作動モードが存在する。
【0054】
装備の非連続的作動とも呼ばれた所謂バッチ作動は、予備(粗)と仕上げスタンドグループ111、118において非連続的作動を有する。鋳造処理の開始の際に、装備101の作動開始の際に、一般的鋳造問題の際に或いは鋳造するのが難しい鋼の際に、鋳造速度が比較的遅く調整される。遅い鋳造速度の場合には、この遅い質量流による連続的圧延が鋳造装備102から仕上げ路118まで温度理由から有効でないか、或いは不経済である。さらに、エネルギー損失を減少させるために、バッチ作動が特に使用される。バッチ作動の場合には、鋳造処理、予備路(粗圧延路)111における圧延と仕上げ路118における仕上げ圧延が一部では少なくとも分割されていて、それにより異なった速度或いは異なった質量流により行われる。
【0055】
鋳造開始後にまず最初に冷間ストランドがごみ処理され、ブルーム頭部領域には薄いブルームが創造される。所望コイル重量の達成後に各ブルームには繰り返し創造が連続鋳造装備102の後のシャー105で行われる。予備路111では、引き続いて予備ストリップ厚への圧延とその後に予備ストリップのコイル貯蔵器113の巻上げが行われる。巻解きや予備ストリップ厚の後圧延の後に、同様に個々に調整可能な圧延速度による仕上げ路118における圧延、冷却区間122を通る再輸送と最後に巻取装備125における巻上げが行われる。
【0056】
所謂バッチ作動は、鋳造機102並びに予備スタンドグループ111と仕上げスタンドグループ118が連結されている別の作動モードである。増加する鋳造速度により且つストリップの圧延すべき端厚に依存して、連続的作動に切り換えられる。連続的圧延用の好ましい領域は例えば80mmの鋳造厚や7m/分の鋳造速度の際であるか、或いは一般に表現されて、連続的作動が鋳造厚*鋳造速度≧550mm*m/minの大きさ秩序における質量流の際に好ましい。この連続的作動モードでは、シャー124がリール125の前でストリップを分離するように使用される。予備ストリップがコイル貯蔵器113に巻上げられる領域を通して、予備ストリップが真直ぐに移動される。予備ストリップの温度損失を最小化するために、この領域にテーブルロールカバー114が旋回される。直線ロールセット115も場合によっては好ましくは横に移動可能に形成されるか、或いは好ましくは広域にわたり配置されて、ここでもテーブルロール間及び/又はテーブルロール上の熱遮断を採用できる。予備ストリップが仕上げスタンドグループ118に流入する前に、予備ストリップが誘導的に加熱されるので、十分に高い圧延温度が調整されて、圧延がオーステナイト領域に行われる。引き続く連続的仕上げ圧延の際には、場合によっては任意に誘導的加熱器121が仕上げスタンドグループ118内部に使用され、仕上げスタンドグループ118の前の誘導的加熱部117を支援する。
【0057】
それに対して、非連続的作動或いはストリップ頭部における始動過程の際に熱遮断が待機位置でストリップの上に遠くに離れている或いはストリップの傍にある。
【0058】
さらに、所謂半連続的作動が仕上げスタンドグループ118に実現され得る。ジャンボコイルと呼ばれた増加した容量を備える既に上記コイル貯蔵器113は、二つの或いは複数の予備ストリップを貯蔵する可能性を提供する。例えばロール交換が仕上げスタンドグループ118にのみで実施されるか、或いは仕上げスタンドグループ118には長い故障が存在するならば、追加的に予備スタンドグループ111の前の炉に貯蔵するためにジャンボコイル113が貯蔵器として用いられる。これは、鋳造装備と予備路が連結されていて、予備スタンドグループ111における圧延とジャンボコイル113における引き続く巻上げが鋳造速度で行われるので、鋳造装備102と予備路111がさらに半連続的作動モードで作動することを意味する。
【0059】
仕上げスタンドグループ118が再び作動されるならば、二つの或いは複数のストリップの仕上げスタンドグループ118における半連続的作動が行われ、それらストリップがジャンボコイル貯蔵器113内にその間に貯蔵される。ストリップの分離がリール125の前のシャー124にて形成される。半連続的作動モードでは、仕上げスタンドグループ118における圧延が好ましい形式で上昇した速度により且つ最小化エネルギー供給及び/又は中間スタンド冷却装置の使用により稼働される。
【0060】
鋳造装備102と予備路111の連結されたフェリー態様は好ましくはより高い質量流の際に表現されて鋳造厚*鋳造速度≧350mm*m/minに調整される。制御ユニットを備える算出モデルは、好ましくは、予備スタンドグループ111における圧延とコイル貯蔵器113における引き続く巻上げ巻解きが中心及び/又は縁のために鋼のおよそ転移温度のような限界温度内部で、つまりオーステナイト領域で行われないことを監視する。炉108が、例えば二つのブルーム或いは複数のブルームを貯蔵するために、予備スタンドグループ111の前により長く形成されるならば、予備スタンドグループ111における圧延がより速い速度により鋳造機102に依存して可能でエネルギー的に有効であり、この状況では引き続いて仕上げスタンドグループ118における半連続的圧延が可能である。
【0061】
この発明によると、予備スタンドグループ111及び/又は仕上げスタンドグループ118におけるロール交換が活動的鋳造過程の際に実施され得る。
【0062】
作業ロールの交換の際に或いは圧延路の一つにおける故障の際に特に鋳造処理が中断されないか、或いは余りに過度に妨害されない。それ故に、ブルーム用のクッションを取付けることが好ましい。このために短いロール床炉108がこの発明による連続ストリップ生産装備における鋳造装備102の後に設けられていて、方法条件付きで四つの半ブルームが場所を有する。この炉108はその構成では、図3に図示されるように、フェリーの特別な種類の形態に形成されている。ここでは、輸送方向において二つのフェリーグループ108aが前後に配置されて、その内の両方が互いに依存して横切って移動され得る。選択的に前フェリーグループ108aが鋳造装備102の後で炉部材として固定的に組み込まれている。これら両フェリーグループには、全体で四つの半薄いブルームが場所を有する。中断された線により示された区分はフェリー108a用の回避駐車位置である。フェリー108aからフェリー108aまでのブルームの輸送が圧延ラインの傍で可能であるので、個々に一方のフェリー又は他方のフェリーによりブルームの戻し輸送が圧延ラインに実施され得る。この配列は圧延中断後に例えばロール交換の際に或いは故障の際にブルームの柔軟な戻し輸送を容易とする。
【0063】
別の選択的構成として、第二フェリー108aとして、2個以上のフェリー部材或いは往復梁炉部材が並んで考慮でき、同じ全装備長さにて貯蔵容量を高める。例えば圧延中断がより長く継続するので、炉のようなフェリー108aが完全あるならば、次の作動態様が設けられ得る。
【0064】
予備スタンドグループ111における圧延中断では、ブルームの切断と配達が冷間ストランド配達装置106の領域における炉108の前で行われ得る。
【0065】
仕上げスタンドグループ118における圧延中断は、通常にはしばしば必要である。この場合には、この時間に予備ストリップが所望予備ストリップ厚に圧延されて、コイル貯蔵器113に巻かれる。このコイルが圧延ラインから運ばれて、直接に販売されるか、或いは圧延ラインの傍のコイル炉に中間貯蔵されて、遅れて再び方法に挿入される。仕上げスタンド120におけるロール交換の時間には、任意に鋳造速度が減少されて、クッション時間を高める。
【0066】
ストリップの圧延の際に狙った予備ストリップ温度の調整が冷却によって或いは加熱によって行われ得る。
【0067】
予備スタンドグループ111における圧延速度の選択と予備スタンドグループ111の内部或いは後部の冷却とによって、予備ストリップ温度が別の領域に影響される。これは、一定材料或いは管品質のために興味深い。選択的に或いは追加的に冷却装置が仕上げスタンドグループ118の前に設けられ得る。他の冷却可能性は、誘導加熱部117の外方旋回或いは外方移動と予備ストリップ冷却器の内方旋回によって生じる。加熱は仕上げスタンドグループ118の前の例えば誘導加熱の使用によって行われる。
【0068】
図4乃至9は、連結された完全連続鋳造圧延処理、所謂連続的圧延の使用と、選択的にバッチ作動の個々の予備ストリップの分割された非連続的使用で、連続ストリップ生産装備201、301と401を示す。さらに、半連続的作動が仕上げ路において実施できる。この場合には、図4、6と8は連続的作動の装備を示し、図5、7と9はバッチ作動或いは半連続的作動のそれぞれの装備を示す。
【0069】
装備201、301或いは401が場所を節約して構成されて、好ましい構成は半装備長さに渡って従来の連続ストリップ生産装備と比べて達成される。それにもかかわらず、装備の構成は鋳造過程をなしに仕上げスタンドグループ118における作業ロール交換を中断するのを許容する。
【0070】
装備201は3スタンドの予備スタンドグループ211と5スタンドの仕上げスタンドグループ218とを有する。鋳造装備202の後にスケール洗浄器204が設けられていて、引き続いて予備スタンドグループ211とその後にシャー205が設けられている。シャー205の後にストランドから切り離されて、取り出され得る。そのために、取出し装置206が設けられている。より良く熱絶縁するために、取出し装置206の領域が積極的取出しのない場合には、テーブルロールカバー207を備えている。その後に、炉208が、好ましくは誘導炉が設けられていて、この炉はストリップ材料をコイル貯蔵器213の前で加熱できるか、或いは温度調整できる。コイル貯蔵器113が連続的作動におけるように必要とされないならば、テーブルロールカバー207が使用され得る。コイル貯蔵器213の後に直線ロール装置215が設けられていて、けれども、連続的作動のために遠くに離れている。引き続いて、材料流には、シャー216が設けられている。ストリップシャー216の後に任意に縁加熱部217aと誘導炉117が配置されていて、ストリップを仕上げスタンドグループ218の前で加熱できる。さらに、スケール洗浄器119が設けられている。仕上げスタンドグループ218が好ましくは5個の仕上げスタンドF1乃至F5を有する。仕上げスタンドグループ218の後に冷却区間222、シャー224とリール配列225が設けられている。
【0071】
それ故に、連続的作動には、コイル貯蔵器213の代わりに、テーブルロールカバーが設けられている。非連続的作動には、コイル貯蔵器213が稼働されて、ストリップで充填されて、このストリップが引き続いて再び加工処理に供給される。
【0072】
選択的に2スタンドの予備スタンドグループと6スタンドの仕上げスタンドグループも設けられていて、図6乃至9を参照せよ。図6と7が二つのスタンドを備える予備スタンドグループ311と六個のスタンドを備える仕上げスタンドグループとを示す。その外に、図6と7による装備が実質的に図4と5の装備と相違していない。図8と9の装備401は、図4乃至7の装備201と301に比べてシャーS1とS2間に加熱部を有しない。それにより図8と9の装備が両他の装備より明らかに短く構成される。
【0073】
例えばおよそ60−100mの領域における鋳造厚さを備える薄いブルーム鋳造装備における鋳造後に、薄いブルームが連続処理でおよそ15−60mmの予備ストリップ厚さに1−3スタンドの予備スタンドグループで粗圧延される。引き続いて、予備ストリップの誘導加熱とおよそ0.8−16mmの端厚への3−7スタンドの仕上げスタンドグループにおける仕上げ圧延が行われる。仕上げスタンドグループの後部にストリップが冷却されて巻上げられる。さらに、三つの異なった稼働状態が設けられていて、上記に記載されている。
【0074】
予備ストリップの巻上げ容量の拡大がコイル貯蔵器で企図されるときに、この発明による構成のために特に好ましい。このコイル貯蔵器が予備ストリップを巻上げるためにのみではなく、むしろロール交換の場合には、所謂ジャンボコイルの形成が行われ、二つ以上の予備ストリップが一つの予備ストリップコイルに巻上げられる。これにより十分なクッションがロール交換のために創作される。同時に構成空間が従来の保持炉と比較して実質的に僅かである。予備ストリップの貯蔵が非常にコンパクトであり、それは少ない温度損失を奏する。クレーン容量がn倍コイル重量に設定される。
【0075】
図10と11には、所謂ジャンボコイル貯蔵器の図で細部が図示されている。この例では増大されて容量的に拡大された所謂ジャンボ予備ストリップコイルが形成される。これは、好ましくは二つの或いはそれ以上の予備ストリップから成り、図には二つの予備ストリップを備える実施例が示されている。
【0076】
例えば連続的モードで圧延されるならば、シャーS1によるロール交換の前の最終予備ストリップの分離が行われる。ストリップの残りが仕上げ的に圧延されて、その後に作業ロール交換が開始される。ロール交換中に既に記載されたように、ジャンボコイル貯蔵器に予備ストリップの貯蔵が行われる。巻上げステーションから巻解きステーションまでの巻取り過程中のコイルの巻取りと輸送の後に例えば2個の予備ストリップがそこに場所を有する。例えば第三予備ストリップがほとんど巻上げられる間に作業ロール交換が行われた。この場合には、作業ロール交換後に始動ストリップ用の仕上げスタンドグループ流入速度がコイル貯蔵器における不正確な鋳造速度或いは流入速度と例えば二倍の速さであるようにより速いことが期待されている。連続的にコイル貯蔵器が再び分解される。
【0077】
貯蔵器に例えば三つ以上の予備ストリップを備えるコイル収容できるコイル貯蔵器は、ロール交換の際に更なる安全性を奏する、というのは、より長い休止を可能とされるからである。
【0078】
図10と11はそのようなコイル貯蔵器501を側面図で或いは上から見た図に示す。図10は左から来る予備ストリップ502を示し、この予備ストリップが駆動体503と曲げユニット504によって、一つのコイルに巻上げられる。床側では、コイルがロールセット505上に位置し、このロールセットが従来の床ロールに比べて補強されて移送ユニット506によって横に移動できる。長い巻取り時間及び/又は重いコイル重量によって、加熱一定の或いは内部冷却された大きな床ロール直径が必要であり、負荷に屈しない。床ロール505を支持するために、選択的に追加的支持ロールが床ロールの下に旋回され得る。
【0079】
巻上げ巻解き過程中にコイル貯蔵器501或いはコイル510が横に且つ上側から熱的に遮断される。このために、フード507が適切な位置に旋回される。少なくとも個々のテーブルロールの間或いはすべての可能なテーブルロールの間の遮断が企図され得る。
【0080】
追加的にバーナーを備える遮断壁と積極的に加熱するコイル510或いはコイル目511が設けられていて、温度損失を減少させる。巻上げによって、コイルのスケール除去が減少される。バーナー加熱が酸素により実施されるので、スケール形成が追加的に減少される。廃ガスの吸込みが任意に設けられ得る。保持時間中にコイルがゆっくりと回転されるか、或いは揺動されて、コイル510と床ロール505における温度帯を回避する。
【0081】
図10に認識すべきであるように、適切なコイル上に二つの予備ストリップ512、513が巻上げられ、巻解き位置に再び巻解かれる。このために、図示されていない巻解き装置が設けられている。
【0082】
広範に均一な仕上げスタンドグループ流入温度を発生させるために、誘導加熱がコイルの頭部と終端においてより高い出力に調整されるか、或いは予備ストリップ速度が巻解きと引き続く通過の際に誘導加熱部で減少される。
【0083】
不都合な条件では、例外の場合には、外内コイル巻が離れて創造され得る。任意に駆動体が巻取りユニットの前に設けられている。3ロール曲げユニットも、選択的に駆動体として実施されるか或いは駆動体が同様に実施され得て、遅い巻取り速度では確実な巻上げを保証させる。
【0084】
ジャンボコイル貯蔵器501がロール交換に基く可能性を提供するか、或いは一般に作動モードとして二つ以上の予備ストリップが予備スタンドグループの後部或いはシャーS2におけるコイル貯蔵器501の後部で分離しなく、むしろストリップの分離がシャーS3におけるリール前に行われる。エネルギー損失を減少させるために、バッチ作動ととりわけ半連続的作動が特に使用される。好ましくは、少なくとも薄い臨界的に圧延すべきストリップが連続的モードで稼働される。半連続的作動では、圧延が好ましい形式で上昇した速度により且つ最小化誘導エネルギー供給及び/又は中間スタンド冷却の使用により稼働され得る。
【0085】
誘導加熱により連続的作動の際に或いは非連続的作動の際に薄いブルームが後加熱される。この場合には、熱投与が鋳造速度と温度損失に依存して例えばコイル貯蔵器の内部にも個々に調整され得るので、誘導加熱から薄いブルームの出る際に一定温度が所望水準に生じる。連続的圧延の際に鋳造速度の水準が温度経過を全装備によって決定される。鋳造速度に依存して、算出モデルは、集合温度が目標温度を達成させる種類で圧延路の前と内部に動的に誘導加熱の加熱出力を制御する。例えば鋳造装備における問題の際に、鋳造するのが難しい材料の際に、始動過程の際などで鋳造速度が決定された所定閾値を下回るならば、自動的に連続的モードから非連続的圧延(バッチ作動或いは半連続的作動)まで仕上げスタンドグループにおいて切り換えられる。
【0086】
これは、薄いブルームがシャーS1により切断されて、仕上げスタンドグループ路の圧延速度が上昇されて、所望最終圧延温度が達成されることを意味する。この場合には、ブルームセグメント或いはストリップセグメントが路内部で生じ、動的に温度分布に依存して輸送速度或いは圧延速度と誘導加熱がストリップ長さに渡って適合される。鋳造処理が再び安定化されて、鋳造速度が所定最小値を上回り、次に類似に非連続的作動から再び連続的作動モードに切り換えられる。
【0087】
連続的作動或いは非連続的作動の例えばエネルギー依存自由切換え或いは調整とクッションの存在とによって高度の柔軟性が与えられ、処理安全性の上昇を意味する。これは、特に生産装備の稼働開始の際に適用される。
【0088】
縁条件に応じて、シャーS2がコイル貯蔵器の前及び/又は後に配置され得る。
【0089】
ジャンボコイルの代わりに、加熱された巻取り炉が形成されて、二つ以上の予備ストリップが一つの炉に場所を有する。巻取り炉がこのために適切により大きく寸法させる。このために二つの巻取り炉が上に或いは互いに並んで設けられている。予備スタンドグループと仕上げスタンドグループの間の複数の予備ストリップの巻上げによるストリップ貯蔵器は示されたコイル貯蔵器形態に限定されずに、むしろこの発明によると、構造的に異なって形成され得る。
【0090】
予備ストリップのコイルへの巻上げは時計針方向に或いは時計針方向と反対に実施され得て、例えば遅い流入速度の際に巻上げ条件を改良させる。
【0091】
ジャンボコイルの代わりに、複数の予備ストリップを貯蔵させるために、コイル貯蔵器が個々に巻かれた予備ストリップから成る。ここで個々のコイルが横に保持炉を横切って移行される。これにより少なくともバッチ作動と連続的作動が選択的に実現され得て、十分な貯蔵時間が設けられ得て、その時間には、仕上げ路作業ロール中間交換が鋳造破壊なしに実施され得る。
【0092】
他の選択的実施態様では、輸送ラインにおけるコイル巻上げステーションの後に二つの以上の巻解きステーションが使用される。それにより複数の前後に配置されたコイル場所が予備ストリップ貯蔵器として設けられている。適切に個々の或いはジャンボ予備ストリップが受けられ得る。予備ストリップのメリーゴーランドリールの収容が選択的に可能である。
【0093】
この発明による装備の他の構成によると、図8と9には、装備は、温度損失が周辺に再び低下すべきであり、装備がより短く構成され得るように、構成されている。この場合には、コイル貯蔵器或いはジャンボコイル貯蔵器が選択的に直接に予備スタンドV1、V2の後に配置されていて、この予備スタンドが1〜3スタンドである。この場合には、ストランド頭部における冷間ストランドが例えばコイル貯蔵器巻上げ路に介してこの領域で上方にごみ処理される。予備ストリップの所望予備ストリップ温度への加熱がここでコイル貯蔵器の後部で、つまり仕上げ路の直前で行われる。コイル貯蔵器の代わりに、予備スタンドの直後に選択的に一つ或いは二つ或いは複数の巻取り炉が配置されている。コイル巻ステーションの領域には、板横輸送が昇降可能な及び/又は横移動可能な支柱から成る例えば板昇降ユニット506によって設けられている。ここで異なった予備ストリップ厚を備える板が、鋳造開始過程中に解きステーションの貯蔵器が満杯であるときに、或いはその外に迅速に場所が必要とされるときに、側面に輸送される。異なった生産厚さの板がシャーS1により切断される。
【0094】
巻上げ過程中の巻上げステーションから巻解きステーションまでのコイルの開放は例えば駆動された心棒によって行われ、心棒がこのために短時間にコイル目に移行され得る。選択的にシャーS1により予備ストリップの切断後に床ロールの適切な移動により巻上げステーションから巻解きステーションまでのコイル輸送が行われる。このために連続的予備ストリップ間の隙間を求めるために、このためにコイル或いは予備ストリップが分離後に加速されて、残り予備ストリップがより迅速に巻上げられる。
【0095】
任意にスケール除去或いは予備ストリップ浄化がコイル貯蔵器の前、即ち巻取り前設けられている。温度損失を僅かに保持するために、例えば回転するスケール除去ノズルによるスケール洗浄の際のように、最小水量とより高い圧力が使用される。
【0096】
質量流変更を補償するために、ルーパー或いは弛んでいるストリップ領域から成るストリップリング制御のような装置が予備路とコイル貯蔵器の間に設けられていて、特により薄い予備ストリップのために役立つ。
【符号の説明】
【0097】
1.....連続ストリップ生産装備
2.....鋳造機
3.....カスター出口
4.....シャー
5.....ストランド
6.....炉
7.....予備スタンドグループ
8.....コイル貯蔵器
9.....直線ロールセット
10....シャー
11....縁加熱器
12....仕上げスタンドグループ
13....誘導炉
14....冷却区間
15....シャー
16....巻取りリール
101...連続ストリップ生産装備
102...鋳造装備、鋳造機
103...ストランド冷却装置
104...ブルーム浄化装置、浄化装置
105...ブルームシャー、シャー
106...冷間ストランドごみ処理装置、冷間ストランド配達装置
107...テーブルロールカバー
108...炉、炉部材、フェリー
108a..フェリー,フェリーグループ
109...ブルーム
110...スケール洗浄器
111...予備スタンドグループ、予備路
112...スタンド、予備スタンド
113...コイル貯蔵器
114...テーブルロールカバー
115...直線ロール
116...シャー
117...誘導加熱
118...仕上げスタンドグループ、仕上げ路
119...浄化装置、スケール洗浄器
120...仕上げスタンド
121...加熱
122...冷却区間
123...ストリップ
124...ストリップシャー
125...リール装置
201...連続ストリップ生産装備
202...鋳造装備、鋳造機
204...スケール洗浄器
205...シャー
206...取出し装置
207...テーブルロールカバー
208...炉
211...予備路、予備スタンドグループ
213...コイル貯蔵器
215...直線ロール装置
216...ストリップシャー
217...誘導炉
217a..縁加熱器
218...仕上げスタンドグループ
219...スケール洗浄器
222...冷却区間
224...シャー
225...リール配列
301...連続ストリップ生産装備
311...予備スタンドグループ
318...仕上げスタンドグループ
401...連続ストリップ生産装備
501...コイル貯蔵器、コイル巻ステーション
502...予備ストリップ
503...駆動体
504...曲げユニット
505...ロールセット
506...移送ユニット、板昇降ユニット
507...遮断フード
510...コイル
511...コイル目
512...予備ストリップ
513...予備ストリップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋳造機(2、102、202)、予備スタンドグループ(7、111、211)と仕上げスタンドグループ(12、118、218)を備えて、選択的に連続作動、半連続作動とバッチ作動用のコンパクト柔軟連続ストリップ生産装備(1、101、201、301、401)において、バッチ作動或いは半連続的作動には、コイル貯蔵器(8、113、213、501)がテーブルロールに一体化されて、このテーブルロールが予備スタンドから来る予備ストリップ或いはブルームを貯蔵し、連続的作動の場合にコイル貯蔵器が作動されないことを特徴とする連続ストリップ生産装備。
【請求項2】
コイル貯蔵器(8、113、213、501)が増加した収容量のために予備ストリップ或いはブルームに敷設されていることを特徴とする請求項1に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項3】
コイル貯蔵器(8、113、213、501)が二つ、三つ或いはそれ以上のコイルを収容するように敷設されていることを特徴とする請求項1或いは2に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項4】
一つのコイルでは、二つ、三つ或いはそれ以上の予備ストリップ或いはブルームがジャンボコイルに巻上げられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項5】
コイル貯蔵器(8、113、213、501)が熱的に絶縁され且つ加熱できるか、又は熱的に絶縁されるか、或いは加熱できることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項6】
コイル貯蔵器(8、113、213、501)の非作動状態の際にテーブルロールカバーがテーブルロールをより良く熱的に絶縁するように使用されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項7】
コイル箱或いは巻炉にジャンボコイルを巻上げることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項8】
ジャンボコイルの形成が仕上げ路における圧延中断中に行われることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項9】
ジャンボコイルが中間貯蔵するために圧延ラインから取り出されて、コイル炉に中間貯蔵され且つ場合によっては後で再び圧延処理に供給されるか、又はコイル炉に中間貯蔵されるか、或いは後で再び圧延処理に供給されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項10】
鋳造速度に依存して装備が連続モード、半連続モード、或いはバッチモードで作動されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項11】
コイル貯蔵器の前及び/又は後に予備ストリップ或いはブルームの加熱が行われることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項12】
予備ストリップ或いはブルームの加熱が誘導的に行われることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項13】
加熱のエネルギー供給は測定された或いは算出された予備ストリップ温度に依存して、出来るだけ一定予備ストリップ温度が長さに渡って仕上げスタンドグループ前の加熱ユニットの後で調整されるように実施されることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項14】
誘導加熱を備えていて、必要に応じて鋳造機出口温度より高い温度が仕上げスタンドグループの前で調整されることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項15】
予備スタンドグループとコイル貯蔵器の間にはルーパー或いはストリップループ領域が配置されていることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項16】
駆動体がコイル貯蔵器の前に配置されていることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項17】
巻上げ中に巻上げステーションから巻解きステーションまでのコイルの運動或いは解放が行われることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一項に記載の連続ストリップ生産装備。
【請求項18】
冷間ストランドのごみ処理或いは切断された板の輸送がコイル貯蔵器の領域で行われることを特徴とする請求項1乃至17のいずれか一項に記載の連続ストリップ生産装備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2010−538836(P2010−538836A)
【公表日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−524381(P2010−524381)
【出願日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際出願番号】PCT/EP2008/007238
【国際公開番号】WO2009/036894
【国際公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(390035426)エス・エム・エス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト (320)
【Fターム(参考)】