説明

連続性保証のためのパケット伝達装置及び方法、位置管理装置及び方法

【課題】連続性保証のためのパケット伝達装置及び方法、位置管理装置及び方法を提供する。
【解決手段】位置管理装置から移動ホストへのパケット伝達要請が受信されれば、移動ホストとの接続状態を把握する段階と、把握結果、移動ホストとの接続が切れた状態であれば、位置管理装置に、移動ホストとの接続が切れた状態であることを報告する段階と、パケット伝達要請に対応するパケットを保存する段階と、を含む連続性保証のためのパケット伝達方法によって、間欠的に接続が切られる移動インターネット環境で、新たな共通階層の追加なしでも、重要なパケットの損失を阻み、無損失パケット伝送を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パケット伝達方法に係り、特に、連続性保証のためのパケット伝達方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信及び移動通信技術の発達につれて、今後提案される未来インターネット環境では、固定ホスト方式よりは無線移動ホスト方式が主に利用されると見込まれる。
【0003】
無線環境で、端末が電源節約モードに遷移するか、ネットワーク接続上の問題によって、ホストとインターネットとの接続が比較的長期間切れる現象が発生することがある。
【0004】
現在、インターネットは、安定した接続性を仮定して設計されたために、ホストとインターネットとの接続が持続されなければ、当該ホストに対するパケット伝送が根本的に不可能である。したがって、重要な情報を含めているデータが伝達されない場合に問題になりうる。
【0005】
このような問題点を解決するために、持続的な終端間の接続性が保証されない状況で伝送データ損失を減らすために、保存及びフォワーディング(store and forward)方式でメッセージを伝達するDTN(Delay Tolerant Network)のような技術が提案されている。しかし、DTNの場合、ホストとネットワークの各ノードが伝送階層と応用階層との間に新たな共通階層であるバンドル(Bundle)階層を有していなければならないという制限がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような背景から導出されたものであって、新たな共通階層の追加なしにインターネット及び未来インターネット環境で間欠的に接続が切れても、パケットの損失を阻むことができるパケット伝達方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記技術的課題は、位置管理装置から移動ホストへのパケット伝達要請が受信されれば、前記移動ホストとの接続状態を把握する段階と、前記把握結果、前記移動ホストとの接続が切れた状態であれば、前記位置管理装置に、前記移動ホストとの接続が切れた状態であることを報告する段階と、前記パケット伝達要請に対応するパケットを保存する段階と、を含むことを特徴とする連続性保証のためのパケット伝達方法によって達成される。
【0008】
一方、移動ホストへのパケット伝達要請が受信されれば、前記移動ホストとの接続状態を把握する状態把握部と、前記接続状態の把握結果、前記移動ホストとの接続が切れた状態であれば、前記位置管理装置に、前記移動ホストとの接続が切れた状態であることを報告する状態報告部と、移動ホストに伝達されるためのパケットを保存するパケット保存部と、前記パケット伝達要請に対応するパケットを前記パケット保存部に保存するパケット管理部と、を含むことを特徴とする連続性保証のためのパケット伝達装置によっても達成される。
【0009】
また、前記技術的課題は、パケット伝達装置からパケット伝達対象である移動ホストとの接続が切れた状態であることを知らせるメッセージが受信されれば、当該移動ホスト情報と前記接続が切れたパケット伝達装置情報とをマッチングして保存する段階と、他のパケット伝達装置から前記移動ホストの接続事実が報告されれば、前記他のパケット伝達装置に、前記接続が切れたパケット伝達装置情報を提供する段階と、を含むことを特徴とする連続性保証のための移動ホストの位置管理方法によっても達成される。
【0010】
一方、移動ホスト位置情報及び移動ホストが属したパケット伝達装置情報を保存する位置情報保存部と、前記位置情報保存部に保存された情報を全般的に管理するが、パケット伝達装置からパケット伝達対象である移動ホストとの接続が切れた状態であることを知らせるメッセージが受信されれば、前記位置情報保存部に、前記移動ホストについての接続状態情報を保存する位置情報管理部と、他のパケット伝達装置から前記パケット伝達対象である移動ホストの接続が報告されれば、前記位置情報保存部から前記当該パケット伝達装置情報を抽出して、前記他のパケット伝達装置に提供する位置情報提供部と、を含むことを特徴とする連続性保証のための移動ホストの位置管理装置によっても達成される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】一実施形態によるインターネットシステムの構成を示した例示図である。
【図2】一実施形態によるパケット伝達装置の構成図である。
【図3】一実施形態による位置管理装置の構成図である。
【図4】一実施形態による連続性保証のためのパケット伝達方法のフローチャートである。
【図5】一実施形態による連続性保証のための移動ホストの位置管理方法のフローチャートである。
【図6】一実施形態による連続性保証のためのパケット伝達システムの構成図である。
【図7】一実施形態によるモバイルインターネットシステムで連続性保証のためのパケット伝達方法のフローチャートである。
【図8】他の実施形態による連続性保証のためのパケット伝達システムの構成を示した例示図である。
【図9】他の実施形態によって未来インターネットで連続性保証のためのパケット伝達方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
前述した、そして、追加的な本発明の態様は、添付した図面を参照して説明される望ましい実施形態を通じてさらに明確になる。以下、本発明を、このような実施形態を通じて当業者が容易に理解して再現できるように詳しく説明する。
【0013】
図1は、一実施形態によるインターネットシステムの構成を示した例示図である。
【0014】
図1を参照すると、インターネットシステムは、インターネットを通じて接続される位置管理装置30とパケット伝達装置40−1、40−2、40−3、40−4とを含む。
【0015】
まず、移動ホスト10は、パケット伝達装置1(40−1)からパケット伝達装置2(40−2)、パケット伝達装置3(40−3)を経てパケット伝達装置4(40−4)に移動する。
【0016】
この際、移動ホスト10が、パケット伝達装置2(40−2)とパケット伝達装置3(40−3)とのサービス領域を通る時に、移動ホスト10とパケット伝達装置との接続性を維持することができないと仮定する。例えば、通信環境が不安定であるか、移動ホスト10が電源節約のための睡眠(sleep)モードに進入するなどの原因によって接続性が維持されないことがある。この場合、もし移動ホスト10がパケット伝達装置2(40−2)とパケット伝達装置3(40−3)とのサービス領域にある時、パケットが伝達されれば、パケットが移動ホスト10に伝達されない。すなわち、重要な情報を含めたパケットが移動ホスト10に伝達されずに損失されてしまう恐れがある。
【0017】
一実施形態において、間欠的非接続性を支援するために、位置管理装置30は、追加シグナリング及びデータベースに対するアップデートを行わなければならない。但し、モバイルIP(Mobile IP)の場合、位置情報が軟性状態(softstate)で管理される。したがって、本発明が適用されるためには、データベースに対する有効時間(life time)が既存のインターネットに比べて長く与えられるか、明確な(explicit)メッセージ基盤になされなければならない。また、各パケット伝達装置に、追加シグナリング及びバッファリング機能が追加されなければならない。
【0018】
図2は、一実施形態によるパケット伝達装置の構成図である。
【0019】
図2を参照すると、一実施形態において、パケット伝達装置は、アクセスノード、外部エージェント(FA:Foreign Agent)及びルーターのうち一つとして具現可能である。図1に示されたように、一実施形態によるパケット伝達装置は、パケット保存部200、状態把握部210、状態報告部220、パケット管理部230、パケット伝達部240、ホスト管理部250、パケット要請部260及び通信部270を含む。
【0020】
パケット保存部200は、通常のメモリ素子として具現される。例えば、バッファ(buffer)として具現することが可能である。一実施形態において、パケット保存部200は、接続が切れた移動ホストに伝達されるパケットを保存する。パケット保存部200は、移動ホストが他のパケット伝達装置に安定的に接続されるまで臨時保存するものである。
【0021】
通信部270は、端末通信部272とネットワーク通信部274とを含む。一実施形態において、端末通信部272は、サービス領域に属する端末との通信を行い、ネットワーク通信部274は、位置管理装置あるいは他のパケット伝達装置のようなネットワーク装置との通信を行う。
【0022】
状態把握部210は、外部のホームエージェントあるいは相手ホストから移動ホストへのパケット伝達要請が受信されれば、移動ホストとの接続状態を把握する。状態報告部220は、状態把握部210での接続状態の把握結果、パケット伝達対象である移動ホストとの接続が切れた状態であれば、位置管理サーバに、移動ホストとの接続が切れた状態であることを報告する。
【0023】
パケット管理部230は、接続が切れた状態である対象移動ホストに伝達要請されたパケットをパケット保存部200に保存する。また、パケット管理部230は、他のパケット伝達装置から移動ホストへのパケットフォワーディング要請が受信されれば、パケット保存部200に保存された情報のうち当該移動ホストに伝達要請されたパケットを抽出する。
【0024】
パケット伝達部240は、受信されるパケットフォワーディング要請に対応してパケット管理部230から抽出したパケットを他のパケット伝達装置に伝達する。また、パケット伝達部240は、他のパケット伝達装置から現在接続状態である移動ホストへの伝達パケットを受信して、移動ホストに伝達する。
【0025】
ホスト管理部250は、新たな移動ホストが移動してパケット伝達装置のサービス領域に進入した場合に、当該移動ホストの位置情報を位置管理装置に報告する。
【0026】
パケット要請部260は、位置管理装置から移動ホストに伝達が必要なパケットの存在を知らせるメッセージと、当該移動ホストに伝達要請されたパケットが保存されているパケット伝達装置情報を受信する。そして、パケットが保存されているパケット伝達装置に当該パケットのフォワーディングを要請する。
【0027】
図3は、一実施形態による位置管理装置の構成図である。
【0028】
図3を参照すると、位置管理装置は、ホームエージェント(HA:Home agent)として具現可能である。一実施形態において、位置管理装置は、位置情報保存部300、位置情報管理部310、位置情報提供部320及び通信部330を含む。
【0029】
位置情報保存部300は、移動ホスト位置情報及び移動ホストが属したパケット伝達装置の情報を保存する。
【0030】
通信部330は、ネットワークを通じて他のパケット伝達装置と通信を行う。
【0031】
位置情報管理部310は、位置情報保存部300に保存された情報を全般的に管理する。一実施形態において、位置情報管理部310は、パケット伝達装置からパケット伝達対象である移動ホストとの接続が切れた状態であることを知らせるメッセージが受信されれば、位置情報保存部300に、その移動ホストについての接続状態情報を保存する。
【0032】
位置情報提供部320は、他のパケット伝達装置からパケット伝達対象である移動ホストの接続が報告されれば、位置情報保存部300から当該パケット伝達装置情報を抽出して、他のパケット伝達装置に提供する。
【0033】
位置情報管理部310は、パケット伝達装置から移動ホストの接続事実が報告されれば、前記移動ホストの位置情報を前記位置情報保存部にデータベース化して保存する。また、位置情報管理部310は、相手ホストから移動ホストについての位置情報要請が受信されれば、当該移動ホストの位置情報を提供する。
【0034】
図4は、一実施形態による連続性保証のためのパケット伝達方法のフローチャートである。一実施形態によるパケット伝達方法は、外部エージェントあるいはアクセスルーターのようなパケット伝達装置で行われる。
【0035】
図2及び図4を参照すると、まず、相手ホストからパケット伝達が要請されれば(400)、状態把握部210が、パケット伝達対象となる移動ホストとの接続関係を把握する(410)。接続関係の把握結果(420)、移動ホストと接続状態であれば、パケット伝達部240は、当該移動ホストにパケットを伝達する(430)。一方、接続状態が維持されない場合には、状態報告部220が、位置管理装置に、当該移動ホストとの接続が切れた状態であることを報告する(440)。そして、パケット管理部230が、パケット伝達要請されたパケットを内部パケット保存部200に保存する(442)。そして、他のパケット伝達装置からパケットフォワーディング要請が受信されれば(444)、パケット伝達部230が、内部パケット保存部に保存されたパケットをパケットフォワーディングを要請した他のパケット伝達装置に伝達する(448)。
【0036】
一方、新たな移動ホストの接続要請が受信されれば(450)、ホスト管理部250が、位置管理装置に新たな移動ホストの接続を報告する(452)。位置管理装置から新たに登録された移動ホストに未伝達されたパケットが存在するという事実と、未伝達されたパケットが保存されているパケット伝達装置の情報とが受信されれば(454)、パケット要請部260が、未伝達されたパケットが保存されているパケット伝達装置にパケットフォワーディングを要請する。そして、パケット伝達部240が、パケット伝達装置から未伝達されたパケットを受信して、新たに登録された移動ホストに伝達する(456)。
【0037】
図5は、一実施形態による連続性保証のための移動ホストの位置管理方法のフローチャートである。一実施形態による移動ホストの位置管理方法は、ホームエージェント、位置管理サーバで行われる。
【0038】
図3及び図5を参照すると、相手ホストから移動ホストの位置情報要請が受信されれば(500)、位置情報管理部310は、移動ホストの位置情報を提供する(510)。その以前に、パケット伝達装置は、新たな移動ホストの接続が感知されれば、位置情報管理部310は、位置管理装置に移動ホストの登録事実を通報し、位置管理装置は、移動ホストが接続したパケット管理装置の情報を保存して管理する。
【0039】
パケット伝達装置からパケット伝達対象となる移動ホストと接続が不可能であるというメッセージが受信されれば(520)、位置情報管理部310は、パケット伝達対象となる移動ホストの情報と、その移動ホストと接続が不可能であるというメッセージを伝送したパケット伝達装置情報とをともに保存する(530)。
【0040】
次いで、パケット伝達装置から移動ホストの接続を報告するメッセージが受信されれば(540)、位置情報提供部320が、新たに接続した移動ホストに未伝達されたパケットが存在するか否かを把握する(550)。そして、新たに登録された移動ホストに未伝達されたパケットが存在すれば、位置情報提供部320が、そのパケットが保存されているパケット伝達装置情報を移動ホストが新たに接続したパケット伝達装置に伝送する(560)。
【0041】
図6は、一実施形態による連続性保証のためのパケット伝達システムの構成図である。
【0042】
図6を参照すると、一実施形態によるパケット伝達システムは、モバイルIPv4基盤でモバイルインターネットシステムとして具現可能である。この際、位置管理装置は、ホームエージェントHA32として具現され、各パケット伝達装置は、外部エージェントFA(42−1、42−2、42−3、42−4)として具現される。各構成での動作は、図1を参照して前述した内容と同一なので、重複説明は省略する。
【0043】
図7は、一実施形態によるモバイルインターネットシステムで連続性保証のためのパケット伝達方法のフローチャートである。
【0044】
図7を参照すると、相手ホスト20は、移動ホスト10が属したホーム網のホームエージェントHA32にパケットを伝達する。この際、相手ホスト20が、移動ホスト10のホーム網にパケットを伝達すれば、ホームエージェント32は、移動ホスト10に伝達されるパケットを横取りする(700)。そして、横取りしたパケットを移動ホスト10の位置が登録された外部エージェント1 FA1(42−1)に伝達する(710)。
【0045】
外部エージェント1(42−1)は、移動ホスト10が自身の領域内に位置しないということを確認し、移動ホスト10に伝達されるパケットをバッファリング(buffering)する(720)。そして、外部エージェント1(42−1)は、移動ホスト10が自身の領域内に位置しないということを知らせるメッセージをホームエージェント32に伝送する(730)。
【0046】
ホームエージェント32は、外部エージェント1(42−1)から受信されるメッセージに基づいて移動ホスト10に対する位置データベースにホームエージェント32が外部エージェント1(42−1)と接続が切れたということを表わす情報を記録する(740)。
【0047】
この際、移動ホスト10は、外部エージェント2と外部エージェント3とを経て外部エージェント4(42−4)でインターネットに対する接続性を再び回復し、外部エージェント4(42−4)を通じて自身の位置をホームエージェント32に登録する(750)。
【0048】
そうすると、外部エージェント4(42−4)は、移動ホスト10の登録メッセージをホームエージェントに伝達する(760)。次いで、ホームエージェント32は、移動ホスト10の登録を受けた後、外部エージェント4(42−4)に移動ホスト10に伝達されたパケットがあるという事実と、そのパケットが、外部エージェント1(42−1)にあるという事実とを知らせる(770)。
【0049】
外部エージェント4(42−4)は、ホームエージェント32から受信したメッセージに基づいて外部エージェント1(42−1)に当該パケットのフォワーディングを要請する(780)。外部エージェント1(42−1)は、外部エージェント4(42−4)を経て移動ホスト10にバッファリングされたパケットを伝達する(790)。
【0050】
図8は、他の実施形態による連続性保証のためのパケット伝達システムの構成を示した例示図である。
【0051】
図8を参照すると、一実施形態によるパケット伝達システムは、未来インターネットシステムとしても具現可能である。この際、位置管理装置は、位置管理サーバ35として、パケット伝達装置は、アクセスルーター(Access router)45−1、45−2、45−3、45−4としてそれぞれ具現される。
【0052】
位置管理サーバ35は、移動ホスト10に対するパケット伝達のためにインターネット上に移動ホスト10の位置情報を管理する。
【0053】
相手ホスト20は、移動ホスト10にパケットを伝達するために、位置管理サーバ35に移動ホスト10の位置を質疑する。そして、移動ホスト10の位置が把握されれば、該把握される位置情報に基づいて移動ホスト10にパケットを伝送する。
【0054】
例えば、移動ホスト10が、アクセスルーター1(45−1)に接続されていながら、アクセスルーター2(45−2)とアクセスルーター3(45−3)とを経てアクセスルーター4(45−4)に移動する場合に、アクセスルーター2(45−2)とアクセスルーター3(45−3)とは接続が維持されないと仮定する。例えば、通信環境が不安定であるか、移動ホスト10が電源節約のための睡眠モードに進入するなどの原因によって接続性が維持されないことがある。
【0055】
移動ホスト10が、アクセスルーター2(45−2)やアクセスルーター3(45−3)の領域に位置する時、相手ホスト20からパケットが伝送されれば、移動ホスト10は、そのパケットを受信することができない。このような問題点を解決するために、位置管理サーバ35とアクセスルーター45−1、45−2、45−3、45−4は、バッファリング及び追加シグナリングを行うことによって、ネットワーク接続が不安定な場合でも、移動ホスト10が、この後にインターネット接続時に当該パケットを損失なしに受信できるように保証する。具体的に、アクセスルーターに移動ホスト10が接続されない場合、すなわち、移動ホスト10が、アクセスルーター2(45−2)やアクセスルーター3(45−3)の領域に位置する間に、移動ホスト10に伝送要請されたパケットは、以前に移動ホスト10が接続状態であったアクセスルーター1(45−1)にバッファリングされる。
【0056】
そして、次いで、移動ホスト10が、アクセスルーター4(45−4)に安定的に接続すれば、アクセスルーター1(45−1)にバッファリングされたパケットは、損失なしに移動ホスト10に伝達されうる。
【0057】
図9は、他の実施形態によって未来インターネットで連続性保証のためのパケット伝達方法のフローチャートである。
【0058】
図9を参照すると、相手ホスト20は、移動ホスト10にパケットを伝達するために、位置管理サーバ35に移動ホスト10の位置を質疑する(900)。位置管理サーバ35は、最終的に登録された移動ホスト10の位置、例えば、アクセスルーター1(45−1)についての情報を相手ホスト20に提供する(910)。そうすると、相手ホスト20は、アクセスルーター1(45−1)にパケットを伝送する(910)。アクセスルーター1(45−1)は、移動ホスト10が自身と接続されていない状態であることを認識し、当該パケットをバッファリングする(930)。そして、位置管理サーバ35に移動ホスト10が自身と接続されていない状態であることを知らせるメッセージを伝送する(940)。
【0059】
位置管理サーバ35は、移動ホスト10に対する位置データベースに移動ホスト10がアクセスルーター1と接続されていない状態であることを記録する(950)。
【0060】
一方、移動ホスト10は、アクセスルーターに接続されることなしに、アクセスルーター2領域と、アクセスルーター3領域とを移動してアクセスルーター4(45−4)に安定的に接続を回復することができる。アクセスルーター4(45−4)は、新たな移動ホスト10が接続すれば、当該移動ホスト10についての位置情報を位置管理サーバ35に提供する(960、970)。
【0061】
位置管理サーバ35は、アクセスルーター4(45−4)に移動ホスト10に対して伝達されたパケットがあるという事実と、そのパケットが、アクセスルーター1(45−1)にバッファリングされたという事実とを通報する(980)。
【0062】
アクセスルーター4(45−4)は、位置管理サーバ35からの通報によって、アクセスルーター1(45−1)に当該パケットのフォワーディングを要請する(990)。
【0063】
アクセスルーター1(45−1)は、アクセスルーター4(45−4)からのフォワーディング要請によって、当該移動ホスト10に伝達されるために、バッファリングされたパケットを把握し、当該パケットをアクセスルーター4(45−4)に伝達する(995)。
【0064】
一方、前述したパケット伝達方法及び位置管理方法は、コンピュータプログラムとして作成可能である。また、前記プログラムは、コンピュータで読み取り可能な情報記録媒体(computer readable media)に保存され、コンピュータによって読み取られて実行されることで具現可能である。前記記録媒体は、磁気記録媒体、光記録媒体などを含む。
【0065】
以上、本発明について望ましい実施形態を中心に説明した。当業者ならば、本発明が、本発明の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということを理解できるであろう。したがって、開示された実施形態は限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されなければならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にあるあらゆる差異は、本発明に含まれたものと解析されなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、連続性保証のためのパケット伝達装置及び方法、位置管理装置及び方法関連の技術分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0067】
200:パケット保存部 210:状態把握部
220:状態報告部 230:パケット管理部
240:パケット伝達部 250:ホスト管理部
260:パケット要請部 270:通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置管理装置から移動ホストへのパケット伝達要請が受信されれば、状態把握部によって、前記移動ホストとの接続状態を把握する段階と、
前記把握結果、前記移動ホストとの接続が切れた状態であれば、状態報告部によって、前記位置管理装置に、前記移動ホストとの接続が切れた状態であることを報告する段階と、
パケット管理部によって、前記パケット伝達要請に対応するパケットを保存する段階と、を含むことを特徴とする連続性保証のためのパケット伝達方法。
【請求項2】
他のパケット伝達装置から前記移動ホストへのパケットフォワーディング要請が受信されれば、パケット伝達部によって、当該パケットを前記他のパケット伝達装置に伝達する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の連続性保証のためのパケット伝達方法。
【請求項3】
新たな移動ホストが接続すれば、ホスト管理部によって、前記新たな移動ホストの位置情報を前記位置管理装置に報告する段階と、
パケット要請部によって、前記位置管理装置から前記新たな移動ホストに伝達が必要なパケットが存在するという事実と、当該パケットが保存されているパケット伝達装置の情報とを獲得する段階と、
前記パケット要請部によって、前記当該パケットが保存されているパケット伝達装置に、前記新たな移動ホストに伝達が必要なパケットのフォワーディングを要請する段階と、
パケット伝達部によって、前記要請に対応して前記新たな移動ホストへの伝達が必要なパケットを受信して、前記新たな移動ホストに伝達する段階と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の連続性保証のためのパケット伝達方法。
【請求項4】
パケット伝達装置からパケット伝達対象である移動ホストとの接続が切れた状態であることを知らせるメッセージが受信されれば、位置情報管理部によって、当該移動ホスト情報と前記接続が切れたパケット伝達装置情報とをマッチングして保存する段階と、
他のパケット伝達装置から前記移動ホストの接続事実が報告されれば、位置情報提供部によって、前記他のパケット伝達装置に、前記接続が切れたパケット伝達装置情報を提供する段階と、
を含むことを特徴とする連続性保証のための移動ホストの位置管理方法。
【請求項5】
パケット伝達装置から移動ホストの接続事実が報告されれば、前記位置情報管理部によって、前記移動ホストの位置情報をデータベース化して管理する段階と、
前記位置情報管理部によって、相手ホストから移動ホストについての位置情報要請が受信されれば、当該移動ホストの位置情報を提供する段階と、
をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の連続性保証のための移動ホストの位置管理方法。
【請求項6】
移動ホストにパケット伝達要請が受信されれば、前記移動ホストとの接続状態を把握する状態把握部と、
前記接続状態の把握結果、前記移動ホストとの接続が切れた状態であれば、前記位置管理装置に、前記移動ホストとの接続が切れた状態であることを報告する状態報告部と、
移動ホストに伝達されるためのパケットを保存するパケット保存部と、
前記パケット伝達要請に対応するパケットを前記パケット保存部に保存するパケット管理部と、
を含むことを特徴とする連続性保証のためのパケット伝達装置。
【請求項7】
前記パケット管理部は、他のパケット伝達装置から前記移動ホストへのパケットフォワーディング要請が受信されれば、前記パケット保存部から当該パケットを抽出し、
前記パケット伝達装置は、
前記パケットフォワーディング要請によって、前記パケット管理部から抽出されたパケットを前記他のパケット伝達装置に伝達するパケット伝達部をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の連続性保証のためのパケット伝達装置。
【請求項8】
新たな移動ホストが接続すれば、前記移動ホストの位置情報を前記位置管理装置に報告するホスト管理部と、
前記位置管理装置から前記移動ホストに伝達が必要なパケットの存在を知らせるメッセージと当該パケットが保存されているパケット伝達装置情報とが受信されれば、前記パケット伝達装置に当該パケットのフォワーディングを要請するパケット要請部と、
前記フォワーディング要請の応答として受信される当該パケットを前記移動ホストに伝達するパケット伝達部と、
をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の連続性保証のためのパケット伝達装置。
【請求項9】
前記パケット伝達装置は、アクセスノード、外部エージェント(FA:ForeignAgent)及びルーターのうち一つであることを特徴とする請求項6に記載のパケット伝達装置。
【請求項10】
移動ホスト位置情報及び移動ホストが属したパケット伝達装置情報を保存する位置情報保存部と、
前記位置情報保存部に保存された情報を全般的に管理するが、パケット伝達装置からパケット伝達対象である移動ホストとの接続が切れた状態であることを知らせるメッセージが受信されれば、前記位置情報保存部に、前記移動ホストについての接続状態情報を保存する位置情報管理部と、
他のパケット伝達装置から前記パケット伝達対象である移動ホストの接続が報告されれば、前記位置情報保存部から前記当該パケット伝達装置情報を抽出して、前記他のパケット伝達装置に提供する位置情報提供部と、
を含むことを特徴とする連続性保証のための移動ホストの位置管理装置。
【請求項11】
前記位置情報管理部は、パケット伝達装置から移動ホストの接続事実が報告されれば、前記移動ホストの位置情報を前記位置情報保存部に保存し、相手ホストから移動ホストについての位置情報要請が受信されれば、当該移動ホストの位置情報を提供することを特徴とする請求項10に記載の連続性保証のための移動ホストの位置管理装置。
【請求項12】
前記位置管理装置は、ホームエージェント(HA:Home agent)であることを特徴とする請求項10に記載の位置管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−130418(P2011−130418A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−237355(P2010−237355)
【出願日】平成22年10月22日(2010.10.22)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】