説明

進路案内システム、進路案内方法、及び進路案内プログラム

【課題】出口に通じている施設外道路が複数道路の交差点の近くである場合や、出口が交差点に直接通じている場合であっても、できるだけ適切な進路案内を実現する。
【解決手段】施設から道路への退出走行中であることを判定し、出入口ノードにつながる施設内の退出路の出入口ノードにおける推定の接続角度である推定接続角度を決定し、自車両が退出走行中と判定された際に、決定された推定接続角度に基づいて、退出路からの退出後の案内経路を構成する道路である案内道路への進行方向の案内である進路案内情報を生成する。自車位置情報と道路情報とに基づいて退出路からの退出後の自車両の実際の走行道路が案内道路と異なることが検知された場合に、走行道路と案内道路との相対角度に基づいて出入口ノードにおける推定接続角度を修正し、当該修正後の推定接続角度を記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場などの施設の出入口から走行目的地につながる道路を施設からの退出時に案内する進路案内システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、特許文献1には、自車両の位置する施設の施設外の道路と施設内の道路とが接続関係にある接続地点を特定し、自車両の進行方向に対する接続地点の方向を案内するナビゲーション装置が記載されている。この装置では、自車両が施設出口案内ポイントに接近したか否か(例えば、自車位置から施設出口案内ポイントまでの距離が所定距離以内となったか否か)を判定する。ここで、肯定判定される場合には、自車両が施設出口案内ポイントから退出する前に、所定経路へ向かう方向を案内する出口分岐案内(出口からの退出後の進行方向の案内である退出後案内)を行う。その際、施設出口案内ポイントの左方向に案内経路が存在する場合には、表示装置による画面表示や音声によるメッセージ(例えば、「出口を左方向に進んで下さい。」)を出力して案内する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−51999号公報(段落番号0003−0025、0042−0055、図6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来の装置では、運転者は、施設内から出口を通じて施設外の道路へ退出しようとした場合、その道路に入った際にどの方向に進めばよいかを施設内の出口手前の地点で把握することができる。その際、出口に通じている施設外道路が1つだけなら、「右方向」や「左方向」などの案内が誤認識されることはほとんどない。しかし、出口に通じている施設外道路が複数道路の交差点の近くである場合や、出口が交差点に直接通じている場合、出口から退出した後に進むべき道路を正しく案内するためには「斜め右方向」「斜め左方向」「90度右方向」「90度左方向」といった案内を正確に行うことが必要となる。しかしながら、このような案内を行うためには、施設出口から施設外道路に接続する退出路が施設外道路と接続する角度が必要となるが、道路情報には退出路と施設外道路との接続点である出入口ノードの位置が含まれていても、その接続角度までは含まれていないことが多い。このため、出口に通じている施設外道路が複数道路の交差点の近くである場合や、出口が交差点に直接通じている場合での進路案内は、正確に行うことが難しく、運転者が正しい案内道路を走行できないという不都合が生じる。
そこで、出口に通じている施設外道路が複数道路の交差点の近くである場合や、出口が交差点に直接通じている場合であっても、できるだけ適切な進路案内が実現する技術が要望される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る進路案内システムの特徴構成は、自車両の現在位置を表す自車位置情報を取得する自車位置情報取得部と、施設外の道路を表す道路リンクの情報と、前記道路に接続された出入口を有する施設における前記出入口の位置を表す出入口ノードの情報とを含む道路情報を取得する道路情報取得部と、前記自車両が前記施設から前記道路への退出走行中であることを判定する施設退出判定部と、前記出入口ノードにつながる前記施設内の退出路の前記出入口ノードにおける推定の接続角度である推定接続角度を決定する推定接続角度決定部と、前記退出走行中と判定された際に、決定された前記推定接続角度に基づいて、前記退出路からの退出後の案内経路を構成する前記道路である案内道路への進行方向の案内である進路案内情報を生成する退出後案内情報生成部と、前記自車位置情報と前記道路情報とに基づいて前記退出路からの退出後の前記自車両の実際の走行道路が前記案内道路と異なることが検知された場合に、前記走行道路と前記案内道路との相対角度に基づいて前記出入口ノードにおける前記推定接続角度を修正し、当該修正後の前記推定接続角度を記録する接続角度評価部とを備える点にある。
【0006】
この特徴構成によれば、退出路が通じている道路との接続点である出入口ノードにおけるこの退出路とこの道路との実際の接続角度は道路情報からはわからないので、この接続角度を推定して推定接続角度とする。そして、その推定角度に基づいて退出路から案内道路へ進入するための案内情報を生成して運転者に報知する。この案内情報はあくまで推定接続角度に基づくものであるから、正確なものとは限らない。そのため、この案内情報に従って運転者が選んだ実際の走行道路が正しい案内道路ではない事態が生じる。その場合には、実際に走行した走行道路と本当の案内道路との相対角度に基づいて、推定接続角度を修正する。修正された接続角度は、推定接続角度より実際の接続角度に近い可能性が高いので、次の進路案内時には修正された接続角度を用いることで、より適切な進路案内が実現できる。
【0007】
上述した推定接続角度の修正が適切であるためには、運転者が進路案内に従った案内道路を選択するという前提条件が必要となる。しかし、最終的な進路を選ぶのは運転者であるので、時として、選んだ進路が進路案内に従ったものではない可能性がある。このような問題をできるだけ小さくするためには、同一の出入口ノードに関して行われた進路案内が複数回あれば、その結果として得られる走行道路と案内道路との相対角度を平均化して、この平均化された相対角度を推定接続角度の修正に用いるとよい。従って、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記接続角度評価部は、同じ前記出入口ノードにおいて、前記走行道路が前記案内道路と異なることが所定回検知された場合に、当該所定回のそれぞれの前記走行道路と前記案内道路との相対角度に基づいて、前記出入口ノードにおける前記推定接続角度を修正するように構成されている。
【0008】
このように、修正された推定接続角度があれば、当該修正推定接続角度に基づいて案内道路のための案内情報を作成した方が、より適切な進路案内となる。従って、本発明の好適案実施形態の1つでは、前記推定接続角度決定部は、前記修正後の前記推定接続角度である修正推定接続角度が記録されている場合には当該修正推定接続角度を用いて、前記修正推定接続角度が記録されていない場合には予め定められた初期推定接続角度を用いて、前記推定接続角度を決定するように構成されている。
【0009】
本発明による技術は、施設の退出路と施設外道路との接続点である出入口ノードが交差点であることから退出路と通じている施設外道路が複数ある場合や、出入口ノードが交差点の近くにある場合に有効である。但し、出入口ノードが交差点からある程度離れている場合には、退出路が1本の道路のみと接続しているとみなし、退出路からの進路案内と案内道路から進路案内(交差点案内)とを時間的に分けて行った方が分かりやすい進路案内となる。従って、本発明の好適案実施形態の1つでは、前記道路情報は、複数の前記道路の交差点を表す交差点ノードの情報を更に含み、前記交差点ノードから予め定められた距離内に前記出入口ノードが位置する場合に、前記接続角度評価部による処理を実行するように構成されている。例えば、接続角度評価部による処理の実行を、出入口ノードが交差点ノードから20m以内、好ましくは10m以内に位置する場合に限定するとよい。
【0010】
さらに、本発明は、施設内から出口を通じて施設外の道路へ退出しようとした際の案内すべき道路への進路案内を行う進路案内方法や進路案内プログラムも権利対象としている。例えば、そのような進路案内方法は、自車両の現在位置を表す自車位置情報を取得するステップと、施設外の道路を表す道路リンクの情報と、前記道路に接続された出入口を有する施設における前記出入口の位置を表す出入口ノードの情報とを含む道路情報を取得するステップと、前記自車両が前記施設から前記道路への退出走行中であることを判定するステップと、前記出入口ノードにつながる前記施設内の退出路の前記出入口ノードにおける推定の接続角度である推定接続角度を決定するステップと、前記退出走行中と判定された際に、決定された前記推定接続角度に基づいて、前記退出路からの退出後の案内経路を構成する前記道路である案内道路への進行方向の案内である進路案内情報を生成するステップと、前記自車位置情報と前記道路情報とに基づいて前記退出路からの退出後の前記自車両の実際の走行道路が前記案内道路と異なることが検知された場合に、前記走行道路と前記案内道路との相対角度に基づいて前記出入口ノードにおける前記推定接続角度を修正し、当該修正後の前記推定接続角度を記録するステップとを備える。
また、進路案内プログラムは、自車両の現在位置を表す自車位置情報を取得する機能と、施設外の道路を表す道路リンクの情報と、前記道路に接続された出入口を有する施設における前記出入口の位置を表す出入口ノードの情報とを含む道路情報を取得する機能と、前記自車両が前記施設から前記道路への退出走行中であることを判定する機能と、前記出入口ノードにつながる前記施設内の退出路の前記出入口ノードにおける推定の接続角度である推定接続角度を決定する機能と、前記退出走行中と判定された際に、決定された前記推定接続角度に基づいて、前記退出路からの退出後の案内経路を構成する前記道路である案内道路への進行方向の案内である進路案内情報を生成する機能と、前記自車位置情報と前記道路情報とに基づいて前記退出路からの退出後の前記自車両の実際の走行道路が前記案内道路と異なることが検知された場合に、前記走行道路と前記案内道路との相対角度に基づいて前記出入口ノードにおける前記推定接続角度を修正し、当該修正後の前記推定接続角度を記録する機能とをコンピュータに実行させる。当然ながら、このような進路案内方法や進路案内プログラムも上述した進路案内システムで述べた作用効果を得ることができ、さらにその好適な実施形態として述べたいくつかの付加的技術を組み込むことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明による進路案内システム、進路案内プログラム、進路案内方法で用いられる基本的な原理を、進路案内に基づいて車両が駐車場から施設外道路に進入していく様子を例として、模式的に示している説明図である。
【図2】本発明による進路案内システムを採用した車両用ナビゲーション装置の機能ブロック図である。
【図3】図2に示す車両用ナビゲーション装置における進路案内システムの機能を示す機能ブロック図である。
【図4】本発明による進路案内システムにおける進路案内制御のメインルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図5】メインルーチンで用いられている進路案内情報作成のルーチンを示すフローチャートである。
【図6】メインルーチンで用いられている推定接続角度修正のルーチンを示すフローチャートである。
【図7】仮想退出路の基準線に対する推定接続角度の修正を図示する模式図である。
【図8】出入口ノードと交差点ノードが近接している場合での仮想退出路の基準線に対する推定接続角度の修正を図示する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明による進路案内システムの具体的な実施形態を説明する前に、その基本的な原理を、図1を用いて説明する。この進路案内システムは、駐車場や工場などの施設の出入口から退出する際に、その出入口に通じている施設外の道路における進路方向を案内するものである。図1は、施設の出入口としての退出路につながっている交差点での行き先案内を行う際の基本的な処理の流れを模式的に示している。
【0013】
施設の出入口を通じて施設から退出しようとすると、例えばGPS情報と地図情報による大まかな算定された自車位置と組み合わされた画像マッチングによって得られる自車走行状況に基づいて、自車が施設から退出路を通って退出走行していることが検知される(#1)。なお、図1の#1で示されたイラストの中に実際に走行している自車の様子が模式的に示されているが、この自車の正確な実位置を進路案内システムは把握していない。自車の施設退出が検知されると、退出路がつながっている施設外道路における行き先を報知する進路案内を生成するため、この施設の出入口と接続している出入口ノードと道路リンクが取得される(#2)。なお、この例では退出路は3つの進路可能性がある出入口ノード(交差点)に接続している。つまり、施設外の道路を示す道路リンク上に設定された施設への出入口ポイントを示す出入口ノードとこの交差点の交差点ノードが一致している。
【0014】
進路案内要求をトリガーとして、進路案内情報の生成が開始される。そのために、まず、カーナビゲーションシステムなどにおいて予め設定されている目的地情報やその目的地への経路情報を参照し、この退出路の先にある交差点(出入口)を起点とする案内道路を特定する。さらに、退出路を走行している自車の走行方向を基準とした、交差点(出入口)からの進路としての案内道路の方向を決定するために、退出路の出入口ノード(ここでは交差点ノードと一致)に対する接続角度、つまり、この出入口ノードを通る施設外道路の一つである基準道路の道路リンクとの退出路のなす角度を求める。そのような接続角度は道路情報には含まれていないので、推定することになるが、ここでは、この角度を垂直(90度)であるとし、推定接続角度と称している(#3)。#3のイラストから理解できるように、そのように推定された接続角度によって規定された退出路は仮想的に点線で示されている。なお、退出路の出入口ノードにおける接続角度を求めるためには基準道路を設定する必要がある。基準道路は、施設の出入口が接続する施設外の道路であって、当該出入口との接続点を表す出入口ノードを通って延びる道路リンクが、当該出入口ノードの両側にわたって同一直線状となっている道路とすると好適である。或いは、当該出入口ノードに接続する最も道路幅の大きい道路や車線数が多い道路といった条件で決定可能な主要道路としても好適である。また、道路の属性値として幹線道路等の設定があれば、それを利用して基準道路を設定してもよい。さらには、絶対方位としての所定の経度線や緯度線に最も近い道路を規準道路としてもよい。そして、この基準道路を基準とした時計方向又は反時計方向での所定角度を推定接続角度とする。
【0015】
経路探索によって得られる経路情報から案内経路を特定でき、出入口ノード(交差点ノード)から延びる当該案内道路の出入口ノードにおける接続角度:θは道路情報から読み出すことができる。これにより自車の走行方向を基準とした案内道路の方向(進行方向)が算定される(#4)。この例では、主道路である道路リンクの接続角度を0度として時計方向にθ度だけ傾斜した進行方向となっている。算定された進行方向と退出路の推定接続角度とに基づいて進路案内情報が生成される。例えば、スピーカから音声情報として流されるこの進路案内情報の内容は「斜め左方向に進んでください」となる(#5)。
【0016】
報知された進路案内に応じて運転者が進行すべき道路を選択して交差点を通過すると、次の段階として、正当な案内道路を走行しているかどうかチェックされる(#6)。このチェックでは、自車位置情報による自車位置が道路情報による案内道路上に一致するかどうかを判定するマップマッチング処理が利用される。マップマッチング処理は、算定された自車位置が最も近い道路上に位置するように自車位置を修正する機能を有する。ここでは、マップマッチング処理の結果が、自車が走行しているとみなされた道路(実走行道路)と案内道路とが異なっていることを検知するために利用される。実走行道路と案内道路とが不一致の場合、その原因が推定接続角度の誤りとして、角度修正要求が出され、推定接続角度の修正が行われる(#7)。
【0017】
この例では、#6の2つのイラストから理解できるように、実際に走行した実走行道路が出入口ノード(交差点ノード)に接続している主道路であり、案内道路とは一致していない。従って、最初は案内道路を走行していると想定していても、#7のイラストで示すように、マッチマッチング処理によって自車位置は実走行道路(主道路)に変更される。推定撮影角度の修正においては、まず案内道路と実走行道路との相対角度(ここでは案内道路と実走行道路とがなす角度:θとして扱う)を求める。推定接続角度を90度として作成された「斜め左方向に進んでください」という案内情報に応じて、実際は推定接続角度90度の仮想退出路ではなく実退出路を走行している運転者が案内道路ではなく主道路を走行していたという事実から、実退出路の接続角度は90度から反時計方向に角度:θだけずれているとみなすことができる。このことから、推定接続角度は角度:θだけ修正される。例えば、θが30度であれば、修正推定接続角度は120度となる。推定接続角度をλとし、案内道路と実走行道路との相対角度としての角度差をθとして一般化すれば、修正推定接続角度は、λ+θとなる(但し反時計方向をプラスとして符号付き角度演算を行うものとする)。このようにして求められた修正推定接続角度は、メモリ等に記録され、次回に利用される。なお、修正推定接続角度の信頼性を高めるためには、同一箇所でかつ同一条件(目的地が同一など)で求められた修正推定接続角度が複数記録されていれば、その複数の修正推定接続角度に対して平均演算などの統計的演算を施したものを用いるようにするとよい。
【0018】
上述した基本原理に基づいて動作する進路案内システムを採用した車両用ナビゲーション装置の一例を示す機能ブロック図が図2に示されている。この車両用ナビゲーション装置は、GPSを用いた位置測定機能と推測航法による位置測定機能とによって算定された自車位置(以下単に自車位置と称する)を、画像マッチングに基づいて修正する機能を備えている。このため、画像マッチングのために予め作成された参照画像がデータベース化されて参照画像DB92に格納されている。図2には、そのような車両用ナビゲーション装置を車載LANに組み込んだ形態で示した機能ブロック図が示されている。この車両用ナビゲーション装置は、操作入力モジュール21、ナビ制御モジュール3、自車位置検出モジュール4、施設退出後進路案内モジュール5、上記の参照画像DB92と道路地図データを収納した道路地図データベース91(以下単に道路地図DBと略称する)とを有するデータベース9を備えている。
【0019】
ナビ制御モジュール3は、経路設定部31、経路探索部32、経路案内部33を備えている。経路設定部31は、例えば自車位置等の出発地、入力された目的地、通過地点や走行条件(高速道路の使用有無など)を設定する。経路探索部32は、経路設定部31によって設定された条件に基づき出発地から目的地までの案内経路を探索するための演算処理を行う処理部である。経路案内部33は、経路探索部32により探索された出発地から目的地までの経路に従って、モニタ12の表示画面による視覚的報知やスピーカ13による音声的報知等により、運転者に対して適切な経路案内を行うための演算処理を行う処理部である。
【0020】
自車位置検出モジュール4は、従来のGPSによる位置算定及び推測航法による位置算定によって得られた推定自車位置を、この推定自車位置を利用した画像マッチングによって決定された自車位置で修正する機能を有する。自車位置検出モジュール4は、GPS処理部41、推測航法処理部42、自車位置算定部43、マップマッチング部45、撮影画像処理部47、画像マッチング部48、自車位置決定部49を備えている。GPS処理部41にはGPS衛星からのGPS信号を受信するGPS測定ユニット15が接続されている。GPS処理部41はGPS測定ユニット15で受信されたGPS衛星からの信号を解析し、車両の現在位置(緯度及び経度)を算定し、GPS位置データとして自車位置算定部43に送る。推測航法処理部42には距離センサ16と方位センサ17が接続されている。距離センサ16は、車両の車速や移動距離を検出するセンサである。距離センサ16は、その検出結果としての車速及び移動距離の情報を推測航法処理部42へ出力する。方位センサ17は車両の進行方位の情報を推測航法処理部42へ出力する。推測航法処理部42は、刻々と送られてくる移動距離情報と方位情報とに基づいて推測航法位置を演算し、推測航法位置データとして自車位置算定部43に送る。自車位置算定部43は、GPS位置データと推測航法位置データとから公知の方法により車両の位置を特定する演算を行う。算定された自車位置情報は、測定誤差等を含んだ情報となっており、場合によっては道路上から外れてしまうので、マップマッチング部45により、自車位置を道路地図に示される道路上とする補正が行われる。そのような補正後の自車位置情報は推定自車位置情報として自車位置決定部49に送られる。
【0021】
撮影画像処理部47は、車載カメラ14によって撮影された車両からの風景撮影画像(例えば前方の風景の撮影画像)から画像認識(ここでは画像マッチング)に適した認識用撮影画像を生成する。画像マッチング部48は、参照画像DB92から抽出した参照画像と撮影画像処理部47から出力された認識用撮影画像とのマッチングを行う。パターンマッチングが成功した場合には、マッチングパターンである参照画像に関係付けられた撮影位置が読み出される。この撮影位置が自車位置として決定され、自車位置決定部49に転送される。自車位置決定部49は転送されてきた自車位置を推定自車位置と置き換える自車位置修正を行う。参照画像には、例えば、駐車場などの施設の出入口としての退出路を走行中の風景の画像も含まれており、それらの参照画像と認識用撮影画像とのマッチングに基づいて、自車両が施設から施設外の道路への退出走行中であることを判定することができる。従って、自車位置決定部49は、自車両が駐車場などの施設から施設外の道路への走行中であると判定した場合には、その旨を示す情報を自車位置情報に含めて出力する機能を有する。
【0022】
この車両用ナビゲーション装置は、また、周辺装置として、タッチパネル11や図示しないスイッチなどの入力デバイスを通じての操作入力を適切な操作信号に変換して内部に転送する操作入力モジュール21、モニタ12に各種案内に必要な画像情報を表示するための表示モジュール22、スピーカ13やブザーから各種案内処理に必要な音声情報を流す音声生成モジュール23、ステアリング操作量や制動や加速などといった車両の種々の挙動の検出データを車両挙動情報に変換して内部に転送する車両挙動検知モジュール24を備えている。
【0023】
施設退出後進路案内モジュール5は、駐車場や工場などの施設の出入口から退出する際に、その出入口に通じている施設外の道路における進路方向を案内する進路案内システムの中核をなす構成要素である。同時に、施設退出後進路案内モジュール5は、施設から施設外道路への退出路の向き、つまり施設外道路との接続角度を求める機能も有する。このような目的のため、施設退出後進路案内モジュール5は、図3に示すように、施設退出判定部51と、自車位置情報取得部52と、道路情報取得部53と、推定接続角度決定部54と、接続角度評価部55、退出後案内情報生成部58とを備えている。
【0024】
自車位置情報取得部52は、自車位置検出モジュール4から送られてきた、車両の現在位置を表す自車位置情報を取得して、施設退出判定部51に与える。この自車位置情報には、駐車場などの施設の出入口としての退出路に自車が進入したことを示す情報も含まれている。従って、施設退出判定部51は、この自車位置情報から自車両が駐車場から出る目的で退出路を走行していることを把握することができる。道路情報取得部53は、駐車場などの施設の出入口(退出路はその一例)と接続している施設外道路に関する道路情報を、自車位置情報に基づいて道路地図データベース91から取得する。道路情報には、ノードによって接続される道路リンクが主要構成要素として含まれているが、複数の道路の交差点を表す交差点ノードや道路リンク上の施設出入口の位置を表す出入口ノードの情報も含まれている。施設退出判定部51は自車が施設から施設外道路へ退出走行中であることを判定すると進路案内要求を発行する。
【0025】
進路案内要求の発行に応答して、推定接続角度決定部54は、出入口ノードにつながっている施設内の退出路の当該出入口ノードにおける推定の接続角度である推定接続角度を決定する。退出後案内情報生成部58は、推定接続角度決定部54によって決定された前記推定接続角度に基づいて、退出路からの退出後の案内経路を構成する道路である案内道路への進行方向の案内である進路案内情報を生成する。このため、退出後案内情報生成部58は、道路情報取得部53が読み出した出入口ノード付近の道路情報と、推定接続角度決定部54によって決定された退出路の推定接続角度とを受け取る。そして、受け取った道路情報から得られる出入口ノードにおける案内道路の接続角度と退出路の推定接続角度とから、退出路を走行中である自車の走行方向を基準とした案内道路の方向(進行方向)を算定する。ここで、出入口ノードにおける案内道路の接続角度は、出入口ノードとの接続部における絶対方位を基準とした角度(例えば北を0度とした角度)や、所定の緯度線や経度線などを基準とした角度や、基準道路を基準とした角度とされる。退出後案内情報生成部58は、このように算定された案内道路の方向に基づいて、「斜め左方向に進んでください」や「斜め右方向に進んでください」や「左方向に進んでください」といった進路案内情報を作成する。この進路案内情報としては、「直進」、「斜め右(左)方向」、「右(左)方向」、「大きく右(左)方向」のように段階的な表現を採用してもよいし、「右(左)30度方向」、「右(左)45度方向」といったような、自車の走行方向に対する出入口ノード通過後の進行方向の角度の直接的な表現を採用してもよい。
【0026】
接続角度評価部55は、自車位置情報と道路情報とに基づいて、この実施形態では自車位置情報と道路情報とを用いたマップマッチング部45によるマップマッチング結果に基づいて、退出路からの退出後の実際の走行道路が案内道路と異なることが検知された場合に発行される角度修正要求をトリガーとして動作する。接続角度評価部55は、走行道路と案内道路との相対角度に基づいて出入口ノードにおける推定接続角度の修正量を算定して推定接続角度を修正する推定接続角度修正部56と、当該修正後の前記推定接続角度を記録する修正接続角度記録部57とを有する。推定接続角度修正部56は、図1を用いて説明した推定接続角度修正原理をアルゴリズム化しており、不一致となった走行道路に対して案内道路がなす角度及び推定接続角度を入力パラメータとして、推定接続角度の修正量を導出する。
【0027】
また、接続角度評価部55は、同じ出入口ノードにおいて、走行道路が案内道路と異なることが所定回検知された場合に、当該所定回のそれぞれの走行道路と案内道路との相対角度に基づいて、前記出入口ノードにおける前記推定接続角度を修正するように構成されている。つまり、走行道路と案内道路が不一致であった場合には推定接続角度修正部56によって推定接続角度が修正されるが、この不一致が生じる毎にこれまでの不一致によって得られた相対角度とともにその相対角度を統計的に演算して得られた相対角度を用いて推定接続角度が修正される。なお、この構成に変えて、この不一致が生じる毎に修正推定接続角度を求め、これらを統計的に演算して修正推定接続角度を求める構成を採用してもよく、両者は実質的には同じ結果をもたらす。ここでいう統計的演算とは、例えば、記録されている修正推定接続角度からその平均値や中央値や最頻値などを求める演算である。もちろん、このような統計的演算を用いずに、毎回、接続角度評価部55で導出された修正量で推定接続角度を更新するような方法を採用してもよい。いずれにせよ、推定接続角度修正部56によって求められた修正推定接続角度は修正接続角度記録部57に記録される。
【0028】
従って、推定接続角度決定部54は、修正後の前記推定接続角度である修正推定接続角度が記録されている場合には当該修正推定接続角度を用いて、修正推定接続角度が記録されていない場合には予め定められた初期推定接続角度を用いて、推定接続角度を決定することになる。本実施形態では、図1の#3のイラストに示すように、初期推定接続角度は、施設外の基準道路を表す道路リンクに対して90度に設定している。つまり、推定接続角度決定部54は、初期推定接続角度を用いる場合には、基準道路に対して直交する方向を退出路の方向として決定する。ここでは好適な一例として、基準道路を、施設の出入口が接続する施設外の道路であって、当該出入口との接続点を表す出入口ノードを通って延びる道路リンクが、当該出入口ノードの両側にわたって同一直線状となっている道路とする。このような基準道路は、多くの場合、当該出入口を有する施設の外縁に沿って配置された道路である。そして、当該出入口へ向う施設内の退出路は、多くの場合、少なくとも出入口付近において、このような基準道路に対して直交或いは概略直交するように配置されるため、初期推定接続角度を90度に設定するのが最も好適である。なお、初期推定接続角度を90度以外の角度に設定してもよい。
【0029】
接続角度評価部55の動作条件となる走行道路と案内道路との不一致は、基本的には、退出路が交差点に接続しているような地理条件において発生し、この地理条件は出入口ノードと交差点ノードとが共通することを意味する。しかしながら、出入口ノードが交差点ノードに近接している場合にも、退出路を走行中に退出後進路案内としてその交差点での進路案内を行うことになるので、実質的には同様な現象が起こる。従って、接続角度評価部55の動作は、交差点ノードから予め定められた距離内に、例えば数mから20mの間に前記出入口ノードが位置する場合にも実行されると好適である。なお、本実施形態では、この接続角度評価部55による処理は、交差点ノードから予め定められた距離内、例えば10m以内にその出入口ノードが位置する施設からの退出走行時に実行されるように設定されている。
【0030】
上述したように構成されたカーナビゲーションシステムにおける施設退出後の進路案内制御の一例を図4のフローチャートを用いて説明する。この進路案内制御は実質的には施設退出後進路案内モジュール5によって行われる。
まず、施設退出判定部51が、自車が施設からの退出を開始したかどうかをチェックする(#10)。退出路への進入又は退出路の走行が確認できると (#10Yes分岐)、道路情報取得部53が、この退出路の接続先である出入口ノードにおける、目的地に走行するための案内経路の情報である案内経路情報を取得する(#20)。そして、退出後案内情報生成部58が、取得した案内経路情報の内容を用いて、進路案内情報を生成する(#30)。
【0031】
進路案内情報は図5に示されている進路案内情報生成ルーチンに基づいて作成される。まず、推定接続角度決定部54が、この退出路の出入口ノードに対する接続角度を決定する。その際、この出入口ノードにおいて以前に進路案内を行っている場合には、推定された接続角度が記録されているので、推定接続角度(修正推定接続角度)が記録されているかどうかチェックされる(#33)。推定接続角度が記録されていない場合(#33No分岐)、上記のように初期推定接続角度、すなわち基準道路に対して90度を推定接続角度として決定する(#34)。推定接続角度が記録されている場合(#33Yes分岐)、記録されている推定接続角度を読み込む(#35)。記録されている推定接続角度が1つならそのまま、複数ならその統計的演算結果を推定接続角度として決定する(#36)。
【0032】
いずれにせよ、推定接続角度が決定されると、退出後案内情報生成部58が、出入口ノードからの進路である案内道路の出入口ノードでの接続角度をその道路情報から読み取り(#37)、退出路の出入口ノードでの接続角度である推定接続角度と案内道路の出入口ノードでの接続角度とから退出路を走行中の自車からみた案内道路への進入角度を算定する(#38)。さらに、退出後案内情報生成部58が、算定された案内道路への進入角度に基づいて、例えば、「斜め左方向に進んでください」といった進路案内情報を作成する(#39)。
【0033】
進路案内情報が作成されると、自車がこの進路案内を報知すべき案内地点に達しているかどうかチェックされ(#40)、案内地点に達する(#40Yes分岐)と、進路案内が少なくとも音声報知で実行される(#50)。その後、自車が出入口ノードを通過するまで待機する(#60No分岐)。自車が出入口ノードを通過すると(#60Yes分岐)、接続角度評価部55は、出入口ノードが交差点ノードであるかどうかチェックし(#61)、出入口ノードが交差点ノードでなければ(#61No分岐)、さらに出入口ノードの10m以内に交差点ノードが存在するかどうかチェックする(#62)。出入口ノードの10m以内に交差点ノードが存在していなければ(#62No分岐)、この退出路は1本の道路のみに接続しているとみなし、このルーチンを終了する。出入口ノードが交差点ノードであるか(#61Yes分岐)あるいは出入口ノードの10m以内に交差点ノードが存在していれば(#62Yes分岐)、この退出路は実質的に2本以上の道路に接続しているとみなされるので、以下のように、接続角度評価部55による評価が行われる。
【0034】
すなわち、次に、出入口ノードを通過後に行われるマップマッチングの結果の取得を待つ(#70No分岐)。マップマッチングの結果が取得すると(#70Yes分岐)、接続角度評価部55は、その結果から案内道路と走行道路の一致、つまり、自車が案内どおりに走行しているかどうかチェックする(#80)。自車が案内どおりに走行していれば(#80Yes分岐)、接続角度評価部55がステップ#34又は#36で決定された推定接続角度をそのまま(修正されていなかったとしても)修正推定接続角度として修正接続角度記録部57に記録する(#100)。自車が案内どおりに走行してなければ(#80No分岐)、以下に説明する推定接続角度修正処理(#90)によって求められた修正値を修正推定接続角度として記録して、この施設退出後進路案内ルーチン(メインルーチン)を終了する。
【0035】
推定接続角度修正処理では、図6に示すように、推定接続角度修正部56は、ステップ#34又は#36で決定された、上述したような基準道路を基準とした出入口ノードにおける推定接続角度を読み込む(#91)。さらに、実走行道路及び案内道路の出入口ノードにおける接続角度も道路情報から読み出す(#92)。なお、出入口ノードにおける実走行道路の接続角度は、案内道路の接続角度と同様に、出入口ノードとの接続部における絶対方位を基準とした角度(例えば北を0度とした角度)や、所定の緯度線や経度線などを基準とした角度や、基準道路を基準とした角度とされる。次に、実走行道路の接続角度と案内道路の接続角度との角度差を算出する(#93)。運転者が退出路から案内道路への進入角度に基づいて生成された進路案内情報にも関わらず、進路を間違えて案内道路の代わりに実走行道路を選んだということから、案内に用いられた退出路からの進入角度は案内道路より実走行道路の方が適合していたと判断できる。このことから、図7で模式的に示されているように、推定接続角度の修正が行われる。なお、図7の例では、出入口ノードにおいて施設の出入口と接続する基準道路の道路リンクが図上における左右方向に延びているものとしている。仮想退出路を走行しているとみなして実施された進路案内で報知された「斜め左方向」によって、実際には、本来の案内道路ではなく、それより反時計方向で角度θ異なる道路を走行しているということから、その修正量を反時計方向の角度θとする。したがって、新たに修正される仮想退出路の修正推定接続角度は(θ+α)となる。つまり、案内道路と実走行道路の角度差θを退出路の出入口ノードにおける推定接続角度の修正量と算定し(#94)、当該修正量を用いて推定接続角度を修正し、この修正推定接続角度とする(#95)。修正接続角度記録部57は、算定された修正推定接続角度を記録する(#96)。
【0036】
図7で示す例とは異なり、出入口ノードと交差点ノードが一致しておらず、近接している例が図8に示されている。この図からも明らかなように、出入口ノードと交差点ノードが近接している場合(例えば10m以下)、所定の道路幅を有する道路においては、実質的に施設の出入口が交差点にあるとみなすことができる。このような場合には、図7を用いて説明した推定接続角度の修正アルゴリズムを流用することが可能である。
【0037】
〔その他の実施形態〕
(1)上述した実施形態では、自車位置の検出が、GPS法、推測航法、画像マッチング法の組み合わせにより行われていたが、必ずしもこの3つの組み合わせでなくともよく、この3つのうちの任意の組み合わせを採用してもよい。また、本発明では車両位置検出方法を限定していないので、上述した以外の車両位置検出方法を採用してもよい。
【0038】
(2)施設外道路への退出走行中であることの判定は、画像マッチングによって行われると好都合であるが、そのためには、退出路を含む出入口領域の撮影画像から作成した参照画像を用意しておく必要がある。そのような参照画像が用意されていない場合には、撮影画像に含まれている「出口」や「EXIT」といった文字画像を文字認識して出口を検出する方法を採用することができる。または、施設側から、出入口に接続する道路の情報を通信等で受け取ることができる場合には、その情報に基づいて退出走行を検出する構成を採用することができる。
【0039】
(3)上述した実施形態の説明では、本発明の対象となる施設として駐車場が取り扱われたが、その他の施設、例えば、工場や学校や商業施設などにも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の進路案内システムは、車両用ナビゲーション装置との協働する形態のみならず、単体の施設退出専用の案内システムとしても適用可能である。
【符号の説明】
【0041】
12:モニタ
13:スピーカ
23:音声生成モジュール
4:自車位置検出モジュール
41:GPS処理部
42:推測航法処理部
43:自車位置座標算定部
45:マップマッチング部
47:撮影画像処理部
48:画像マッチング部
49:自車位置決定部
5:施設退出後進路案内モジュール
51:施設退出判定部
52:自車位置情報取得部
53:道路情報取得部
54:推定接続角度決定部
55:接続角度評価部
56:推定接続角度修正部
57:修正接続角度記録部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の現在位置を表す自車位置情報を取得する自車位置情報取得部と、
施設外の道路を表す道路リンクの情報と、前記道路に接続された出入口を有する施設における前記出入口の位置を表す出入口ノードの情報とを含む道路情報を取得する道路情報取得部と、
前記自車両が前記施設から前記道路への退出走行中であることを判定する施設退出判定部と、
前記出入口ノードにつながる前記施設内の退出路の前記出入口ノードにおける推定の接続角度である推定接続角度を決定する推定接続角度決定部と、
前記退出走行中と判定された際に、決定された前記推定接続角度に基づいて、前記退出路からの退出後の案内経路を構成する前記道路である案内道路への進行方向の案内である進路案内情報を生成する退出後案内情報生成部と、
前記自車位置情報と前記道路情報とに基づいて前記退出路からの退出後の前記自車両の実際の走行道路が前記案内道路と異なることが検知された場合に、前記走行道路と前記案内道路との相対角度に基づいて前記出入口ノードにおける前記推定接続角度を修正し、当該修正後の前記推定接続角度を記録する接続角度評価部と、
を備える進路案内システム。
【請求項2】
前記接続角度評価部は、同じ前記出入口ノードにおいて、前記走行道路が前記案内道路と異なることが所定回検知された場合に、当該所定回のそれぞれの前記走行道路と前記案内道路との相対角度に基づいて、前記出入口ノードにおける前記推定接続角度を修正する請求項1に記載の進路案内システム。
【請求項3】
前記推定接続角度決定部は、前記修正後の前記推定接続角度である修正推定接続角度が記録されている場合には当該修正推定接続角度を用いて、前記修正推定接続角度が記録されていない場合には予め定められた初期推定接続角度を用いて、前記推定接続角度を決定する請求項1又は2に記載の進路案内システム。
【請求項4】
前記道路情報は、複数の前記道路の交差点を表す交差点ノードの情報を更に含み、
前記交差点ノードから予め定められた距離内に前記出入口ノードが位置する場合に、前記接続角度評価部による処理を実行する請求項1から3のいずれか一項に記載の進路案内システム。
【請求項5】
自車両の現在位置を表す自車位置情報を取得するステップと、
施設外の道路を表す道路リンクの情報と、前記道路に接続された出入口を有する施設における前記出入口の位置を表す出入口ノードの情報とを含む道路情報を取得するステップと、
前記自車両が前記施設から前記道路への退出走行中であることを判定するステップと、
前記出入口ノードにつながる前記施設内の退出路の前記出入口ノードにおける推定の接続角度である推定接続角度を決定するステップと、
前記退出走行中と判定された際に、決定された前記推定接続角度に基づいて、前記退出路からの退出後の案内経路を構成する前記道路である案内道路への進行方向の案内である進路案内情報を生成するステップと、
前記自車位置情報と前記道路情報とに基づいて前記退出路からの退出後の前記自車両の実際の走行道路が前記案内道路と異なることが検知された場合に、前記走行道路と前記案内道路との相対角度に基づいて前記出入口ノードにおける前記推定接続角度を修正し、当該修正後の前記推定接続角度を記録するステップと、
を備える進路案内方法。
【請求項6】
自車両の現在位置を表す自車位置情報を取得する機能と、
施設外の道路を表す道路リンクの情報と、前記道路に接続された出入口を有する施設における前記出入口の位置を表す出入口ノードの情報とを含む道路情報を取得する機能と、
前記自車両が前記施設から前記道路への退出走行中であることを判定する機能と、
前記出入口ノードにつながる前記施設内の退出路の前記出入口ノードにおける推定の接続角度である推定接続角度を決定する機能と、
前記退出走行中と判定された際に、決定された前記推定接続角度に基づいて、前記退出路からの退出後の案内経路を構成する前記道路である案内道路への進行方向の案内である進路案内情報を生成する機能と、
前記自車位置情報と前記道路情報とに基づいて前記退出路からの退出後の前記自車両の実際の走行道路が前記案内道路と異なることが検知された場合に、前記走行道路と前記案内道路との相対角度に基づいて前記出入口ノードにおける前記推定接続角度を修正し、当該修正後の前記推定接続角度を記録する機能と、
をコンピュータに実行させるための進路案内プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−159363(P2012−159363A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−18445(P2011−18445)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】