説明

遊技システム

【課題】遊技者が任意に変換レートを設定できる遊技システムにおいて、不正行為が発生した遊技用装置を迅速に発見しつつ、その不正行為の発生要因を特定できる遊技システムを提供することを目的とする。
【解決手段】払出差数が予め設定された回収数異常判定条件と一致して前記回収数に異常が発生したと判定された場合に、前記回収数異常が発生した遊技装置に設定された前記変換レートと当該遊技装置に隣接する隣接遊技装置に設定された前記変換レートとを比較した結果に基づいて、前記回収数異常の発生要因を特定することを特徴とする遊技システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遊技者に貸し出す遊技媒体の変換レートを設定可能な遊技システムに関し、特に変換レートの差を悪用した不正の発見を可能とした遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のパチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機を設置している遊技場において、遊技の多様化を図るために、遊技者所有の有価価値(金額情報)を消費して遊技媒体(遊技球、メダル等)の貸し出しをする場合の遊技媒体の変換レートを遊技場内のエリア毎(例えば、遊技島毎や通路毎)に異ならせるような営業形態を実施している場合がある。これによって、遊技者が任意の変換レートを選択でき、遊技場全体が単一の変換レートを採用している場合に比較して、遊技者の遊技の幅も広くなるという利点がある。
【0003】
しかしながら、遊技場のエリア毎に変換レートが設定されている場合には種々の問題が発生する。例えば、遊技媒体の持ち込み等による不正行為(例えば、1円/個の遊技球を4円/個の変換レートに設定された遊技用装置に持ち込んで遊技を行う等であり、他の遊技場から持ち込む場合と同じ遊技場内の他の遊技用装置から持ち込む場合がある)が発生する問題、及び遊技者が希望する変換レートで好みの遊技機で遊技できないという問題等が発生してしまう。
【0004】
そこで、遊技媒体の持ち込み等による不正を極力防止し、遊技者が任意の遊技機の変換レートを変更できるようにした遊技システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平11−226225号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した特許文献1に記載の遊技システムにおいては、ジェットカウンタでの遊技媒体の計数値と遊技用装置から収集した情報によって算出される個別差球数とを減算し、減算された値によって遊技媒体の持ち込みによる不正行為を発見することが可能である。しかし、特許文献1に記載の遊技システムでは、不正行為の発見は遊技媒体の精算時に限定され、即座に不正行為を発見できないという問題がある。
【0006】
また、一般に不正行為は、遊技者に単独で遊技媒体を持ち込む場合、複数人のグループで遊技媒体を持ち込む場合の二通りの発生要因が存在する。特許文献1に記載の遊技システムは、不正行為の発生要因が単独行為か複数人のグループによる行為なのかを特定できないという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は上記した問題点に鑑みてなされたものであり、遊技者が任意に変換レートを設定できる遊技システムにおいて、不正行為が発生した遊技用装置を迅速に発見しつつ、その不正行為の発生要因(単独行為によるものなのかグループ行為によるものなのか)を特定できる遊技システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明は、遊技者が所有する有価価値を消費して遊技媒体を貸し出す場合の変換レートを遊技者が設定可能であって、前記遊技媒体を使用した遊技の結果によって遊技媒体を払い出すことが可能な複数の遊技用装置と、前記遊技用装置に対応して設けられ、前記遊技に使用されて回収された遊技媒体を計数する回収媒体計数手段と、前記遊技用装置及び前記回収媒体計数手段から遊技に関する遊技情報を収集し、前記収集した遊技情報を管理する情報管理手段と、を備えた遊技システムにおいて、前記情報管理手段は、所定期間において前記遊技用装置によって貸し出された遊技媒体の数を示す貸出数、前記所定期間において前記遊技用装置によって払い出された遊技媒体の数を示す払出数、及び前記所定期間において前記回収媒体計数手段によって計数された遊技媒体の数を示す回収数に基づいて、払出差数を算出する払出差数算出手段と、前記払出差数算出手段によって算出された払出差数が予め設定された回収数異常判定条件と一致する場合に、前記回収数に異常が発生したと判定する回収数異常判定手段と、前記回収数異常判定手段によって前記回収数異常が発生したと判定された場合に、前記回収数異常が発生した遊技用装置に設定された前記変換レートと当該遊技用装置に隣接する隣接遊技用装置に設定された前記変換レートとを比較する変換レート比較手段と、前記変換レート比較手段による比較結果に基づいて、前記回収数異常の発生要因を特定する発生要因特定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
第2の発明は、前記発生要因特定手段は、前記回収数異常の発生要因が、前記回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者による単独での遊技媒体の持ち込みによるものであるか、又は前記回収数異常が発生した遊技用装置が設置される遊技場内で、前記隣接遊技用装置の遊技者が前記回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者に前記遊技媒体を横流ししたことによる持ち込みによるものであるかを特定することを特徴とする。
【0010】
第3の発明は、前記情報管理手段は、前記回収媒体計数手段によって出力され、回収された遊技媒体の数を含む計数情報に基づいて、前記隣接遊技用装置が稼働しているか否かを判定する稼働状況判定手段を備え、前記発生要因特定手段は、前記回収数異常が発生した遊技用装置に設定された前記変換レートと前記隣接遊技用装置に設定された変換レートとの前記変換レート比較手段による比較結果、及び前記稼働状況判定手段による前記隣接遊技用装置の稼働状況に基づいて、前記回収数異常の発生要因を特定することを特徴とする。
【0011】
第4の発明は、前記発生要因特定手段は、前記回収数異常が発生した遊技用装置に設定された前記変換レートが、遊技者によって設定可能な変換レートのうち最低の変換レートである場合には、前記回収数異常の発生要因が、前記回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者による単独での遊技媒体の持ち込みによるものであると特定することを特徴とする。
【0012】
第5の発明は、前記変換レート比較手段による比較結果が、前記回収数異常が発生した遊技用装置に設定された変換レートが、前記稼働状況判定手段によって稼働していると判定された前記隣接遊技用装置に設定された変換レート以下である場合に、前記発生要因特定手段は、前記回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者による単独での遊技媒体の持ち込みによるものであると特定することを特徴とする。
【0013】
第6の発明は、前記変換レート比較手段による比較結果が、前記回収数異常が発生した遊技用装置に設定された変換レートが、前記稼働状況判定手段によって稼働していると判定された前記隣接遊技用装置に設定された変換レートより高い場合に、前記発生要因特定手段は、前記回収数異常の発生要因が、前記回収数異常が発生した遊技用装置が設置される遊技場内で、前記隣接遊技用装置の遊技者が前記回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者に前記遊技媒体を横流ししたことによる持ち込みによるものと特定することを特徴とする。
【0014】
第7の発明は、前記遊技システムは、前記回収数異常判定手段によって前記回収数異常が前記遊技用装置に発生したと判定された場合に、前記回収数異常が発生したことを、前記発生要因特定手段によって特定された回収数異常の発生要因を特定可能に報知する異常報知手段を備えることを特徴とする。
【0015】
第8の発明は、前記情報管理手段は、前記変換レート比較手段による比較結果に基づいて、前記回収数異常の異常レベルを設定する異常レベル設定手段を備え、前記異常報知手段は、前記異常レベル設定手段によって設定された異常レベルに対応する報知態様で回収数異常が発生したことを報知することを特徴とする。
【0016】
第9の発明は、前記遊技システムは、前記遊技用装置によって貸し出された前記遊技媒体及び前記遊技用装置によって払い出された前記遊技媒体のうち、遊技に使用されずに前記遊技用装置の外部へ導出された未使用遊技媒体を計数する未使用遊技媒体計数手段と、遊技者の操作に基づいて、前記未使用遊技媒体計数手段によって計数された未使用遊技媒体数の範囲内で、前記遊技用装置から前記遊技媒体を払い出させる未使用遊技媒体払出手段と、を備え、前記情報管理手段は、前記払出差数算出手段によって算出された払出差数、及び前記未使用遊技媒体計数手段によって計数された未使用遊技媒体数に基づいて、前記遊技用装置に存在する存在遊技媒体数を算出する存在遊技媒体数算出手段と、前記存在遊技媒体数算出手段によって算出された存在遊技媒体数が所定値以上であり、前記遊技媒体の貸出要求又は前記未使用遊技媒体の払戻要求が前記遊技用装置にあった場合に、払出数異常が発生したと判定する払出数異常判定手段と、を備え、前記発生要因特定手段は、前記回収数異常が発生した遊技用装置に隣接する前記隣接遊技用装置に、前記払出数異常が発生したと前記払出数異常判定手段によって判定された場合には、前記回収数異常の発生要因が、前記回収数異常が発生した遊技用装置が設置される遊技場内で、前記隣接遊技用装置の遊技者が前記回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者に前記遊技媒体を横流ししたことによる持ち込みによるものであると特定することを特徴とする。
【0017】
第10の発明は、前記遊技システムは、予め設定された撮影範囲内における任意の遊技用装置周辺を撮影可能な複数の監視カメラを制御する監視カメラ制御手段を備え、前記情報管理手段は、前記発生要因特定手段によって特定された前記回収数異常の発生要因に基づいて、前記回収数異常が発生した場合に監視対象とする遊技用装置を特定する監視対象遊技用装置特定手段を備え、前記監視カメラ制御手段は、前記監視対象遊技用装置特定手段によって特定された遊技用装置周辺を撮影範囲として含む前記監視カメラを制御して、前記監視対象の遊技用装置周辺を前記監視カメラに撮影させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
第1の発明によれば、回収数異常判定手段によって回収数異常が発生したと判定された場合に、回収数異常が発生した遊技用装置に設定された変換レートと当該遊技用装置に隣接する隣接遊技用装置に設定された変換レートとを比較する変換レート比較手段と、変換レート比較手段による比較結果に基づいて、回収数異常の発生要因を特定するので、遊技者が任意に変換レートを設定できる遊技システムにおいて、不正行為が発生した遊技用装置を迅速に発見しつつ、その不正行為の発生要因を特定できる。
【0019】
第2の発明によれば、不正行為の発生要因が、単独行為によるものなのかグループ行為によるものなのかを特定できる。
【0020】
第3の発明によれば、変換レート比較手段による回収数異常が発生した遊技用装置に設定された変換レートと隣接遊技用装置に設定された変換レートとの比較結果、及び稼働状況判定手段による隣接遊技用装置の稼働状況に基づいて、回収数異常の発生要因を特定するので、より正確に発生要因を特定できる。
【0021】
第4の発明によれば、回収数異常が発生した遊技用装置に設定された変換レートが、遊技者によって設定可能な変換レートのうち最低の変換レートである場合には、回収数異常の発生要因が、回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者による単独での遊技媒体の持ち込みによるものであると特定するので、より正確に発生要因を特定でき、かつ変換レートを比較しないので、情報管理手段の処理負荷を軽減できる。
【0022】
第5の発明によれば、変換レート比較手段による比較結果が回収数異常が発生した遊技用装置に設定された変換レートが、稼働状況判定手段によって稼働していると判定された隣接遊技用装置に設定された変換レート以上である場合に、回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者による単独での遊技媒体の持ち込みによるものであると特定するので、より正確に発生要因を特定できる。
【0023】
第6の発明によれば、変換レート比較手段による比較結果が、回収数異常が発生した遊技用装置に設定された変換レートが、稼働状況判定手段によって稼働していると判定された隣接遊技用装置に設定された変換レートより高い場合に、回収数異常の発生要因が、回収数異常が発生した遊技用装置が設置される遊技場内で、隣接遊技用装置の遊技者が回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者に遊技媒体を横流ししたことによる持ち込みによるものと特定するので、より正確に発生要因を特定できる。
【0024】
第7の発明によれば、回収数異常が発生したことを、発生要因特定手段によって特定された回収数異常の発生要因を特定可能に報知するので、遊技場の店員は、発生要因に応じた対処をすることができる。
【0025】
第8の発明によれば、変換レート比較手段による比較結果に基づいて、回収数異常の異常レベルに対応する報知態様で回収数異常が発生したことを報知するので、遊技場の店員は不正行為の重要度を知ることができる。
【0026】
第9の発明によれば、回収数異常が発生した遊技用装置に隣接する隣接遊技用装置に、払出数異常が発生したと払出数異常判定手段によって判定された場合には、回収数異常の発生要因が、回収数異常が発生した遊技用装置が設置される遊技場内で、隣接遊技用装置の遊技者が回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者に遊技媒体を横流ししたことによる持ち込みによるものであると特定するので、より正確に発生要因を特定できる。
【0027】
第10の発明は、回収数異常の発生要因に基づいて、回収数異常が発生した場合に監視対象とする遊技用装置周辺を撮影範囲として含む監視カメラを制御して、監視対象の遊技用装置周辺を監視カメラに撮影させるので、単独の不正行為が発生した場合及びグループによる不正行為が発生した場合のそれぞれに対応して、撮影対象の遊技用装置が特定できるため、遊技場が必要な撮影データを取得できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、図1〜図17を用いて説明する。
【0029】
なお、以下の実施の形態の説明において記す前後左右とは、遊技者から見た、つまり遊技機に向かって見た方向を指すものとする。
【0030】
図1は、本発明の第1実施形態の遊技システムのシステム構成図である。
【0031】
遊技場の内部にはネットワークが設けられている。
【0032】
ネットワークは、遊技場管理装置1と複数の遊技用装置4等とを接続するネットワークである。遊技場管理装置1とインカム46に出力される警告音等を制御する音管理装置45及び監視カメラ17を制御する監視カメラ管理装置11は、インタフェース装置14A、14B及び14Cを介して接続されている。
【0033】
本実施形態では、複数の遊技用装置4が設置される島設備49(図6参照)に一台の中継装置(ルータ)13が設置される。そして、当該島設備49に設置される情報収集端末装置3は、中継装置13を介して、ネットワークに接続し、遊技場管理装置1と情報を通信する。
【0034】
なお、島設備49に一台の中継装置13が設置されるとしたが、島設備49に複数台の中継装置13を設置してもよいし、複数の島設備49ごとに一台の中継装置13を設置してもよい。また、中継装置13を省いてもよい。
【0035】
遊技場内に設けられたネットワークは、例えば、Ethernet(登録商標)によって構成される。ネットワークに接続された機器にはアドレスが設定されており、機器間の通信(例えば、特定の機器に対するデータの転送や指令信号の送信)や、複数の機器に対する通信(例えば、マルチキャストやブロードキャスト)を行うことができる。
【0036】
遊技場管理装置1は、情報収集端末装置3を介して遊技用装置4から遊技データを収集して、各遊技機5(図4参照)の動作状態を監視する。なお、遊技用装置4は、遊技機5及びカードユニット6(図4参照)のことである。また、遊技場管理装置1には、UPS(Uninterruptible Power Supply)10(図2参照)が併設され、停電時にUPS10から電源が供給される。
【0037】
情報収集端末装置3には、遊技用装置4が接続される。情報収集端末装置3は、遊技用装置4から出力される遊技データを収集して、所定期間の遊技データの累積値(例えば、遊技機5から出力される特賞信号に基づいて算出される特賞回数の累積値や補助遊技(特図変動表示ゲーム)の累積値等)を生成する。そして、当該累積値に基づいて遊技用装置4の稼動量を算出し、算出した稼動量を遊技場管理装置1に送信する(なお、算出した稼動量を送信するのではなく、生成した累積値をそのまま送信してもよい)。この情報収集端末装置3が生成する所定期間の遊技データの累積値は、通常は一営業単位毎に累積算出される。
【0038】
ここで営業単位とは一日の営業開始から営業終了までを意味し、開店時間より早く始まり閉店時間より遅く終わる。なお、一日の営業時間を午前、午後等に分割して、一日に複数の営業単位を設定してもよい。また、営業単位を、複数日(例えば、一週間)にわたるものとしてもよい。
【0039】
なお、複数(例えば、二台)の遊技用装置4に対して一台の情報収集端末装置3を接続する構成でもよい。
【0040】
また、情報収集端末装置3は、遊技用装置4から収集した遊技データに基づいて、遊技場管理装置1へ送信するデータを生成し、生成したデータを遊技場管理装置1へ送信する。
【0041】
遊技用装置4は、島設備49に複数台ずつ設置されており、遊技機5にカードユニット6が付加されて構成される。なお、遊技機5及びカードユニット6については、図4で詳細を説明する。
【0042】
コーナーランプ7は、島設備49毎に設けられており、島設備49に設置された遊技用装置4等に異常が発生した場合に、ランプを点灯又は点滅し、当該島設備49に異常が発生したことを遊技場の従業員に報知する。なお、コーナーランプ7の設置は、島設備49毎に限られず、フロア毎、通路毎又は所定のブロック毎でもよい。
【0043】
呼出しランプ8は、遊技者が遊技場の従業員を呼び出す場合の他、遊技用装置4等に異常が発生した場合に、ランプを点灯又は点滅し、当該遊技用装置4に異常が発生したことを遊技場の従業員に報知する。
【0044】
景品POS9は、遊技者が保有する遊技球と引き換えに景品を交換するとともに、景品の在庫管理を行う。また、景品POS9は、遊技者の会員カードに遊技者に関する情報を登録し、会員カードを発行する機能を有する。
【0045】
また、遊技場(店)の従業員(店員)は、従業員に配給されているインカム46を介して、他の従業員と会話できる。
【0046】
遊技場管理装置1は、第1インタフェース装置14Aを介して、音管理装置45に接続される第2インタフェース装置14Bに接続される。遊技場管理装置1が、音管理装置45を介してインカム46に警告音等を出力させることができる。
【0047】
遊技場管理装置1から出力された音出力指令(信号)は、インタフェース装置14A及び14Bを介して音管理装置45に入力される。なお、音管理装置45は、無線で音出力指令(信号)をインカム46に出力する。なお、音出力指令は情報収集端末装置3から直接インタフェース装置14A,14Bを介して音管理装置45に入力する形態も可能である。
【0048】
また、遊技場管理装置1は、第1インタフェース装置14Aを介して、監視カメラ管理装置11に接続される第3インタフェース装置14Cに接続される。監視カメラ管理装置11は録画装置35及び複数の監視カメラ17に接続される。また、監視カメラ管理装置11と複数の監視カメラ17とは同軸ケーブルによって接続されている。
【0049】
監視カメラ管理装置11は、監視カメラ17の撮影状況(ズーム及び撮影方向等)を制御し、監視カメラ17によって撮影された撮影データを自身のHDD(Hard Disk Drive)114(図5参照)に記憶する。なお、HDD114は記憶媒体(記憶装置)に相当する。
【0050】
そして、監視カメラ管理装置11は、所定の周期(通常、1カ月周期)でHDD114に記憶された撮影データを録画装置35を介して、DVD等の記憶媒体に記憶させる。
【0051】
なお、監視カメラ管理装置11が大容量のHDD114を備えない場合には、監視カメラ17によって撮影された撮影データを直接録画装置35を介して、DVD等の記憶媒体に記憶させてもよい。
【0052】
次に、遊技場管理装置1の構成を、図2を用いて説明する。図2は、本発明の第1実施形態の遊技場管理装置1の構成を示すブロック図である。
【0053】
遊技場管理装置1には、CPU101、プログラム等を予め格納したROM102、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM103、及び、各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)104が設けられている。
【0054】
RAM103は、各種データ(例えば、遊技機5の特図変動表示ゲームの実行回数であるスタート回数、始動入賞数又はアウト数等)を一時的に記憶する記憶領域及びCPU101の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。また、ROM102にプログラムを記憶する代わりに、HDD104にプログラムを保存し、RAM103にプログラムをコピーしRAM103でプログラムを動作させることも可能である。
【0055】
これらのCPU101、ROM102、RAM103及びHDD104はバス105によって接続されている。バス105は、CPU101がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
【0056】
バス105には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート106及びI/Oポート107が接続されている。
【0057】
ネットワーク通信ポート106は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、ネットワークと接続されている。
【0058】
I/Oポート107には、出力装置109が接続される。出力装置109は、例えば、ディスプレイ及びスピーカ等である。ディスプレイは、情報収集端末装置3から収集したデータ(遊技用装置4によって遊技が実行された結果生じる始動入賞信号やスタート信号等)、及び遊技場内の遊技用装置4の稼動状態を表示する。スピーカは、エラー等で従業員に注意を喚起する場合に使用される。
【0059】
また、I/Oポート107には、遊技場管理装置1の操作のための入力装置(キーボード、マウス等)110が接続される。また、I/Oポート107には、停電時に遊技場管理装置1に電源を供給するUPS10が接続される。
【0060】
このように、遊技場管理装置1は、情報収集端末装置3から始動入賞数及び変動表示ゲームのスタート数等の遊技データを集計する機能を備える。
【0061】
次に、情報収集端末装置3の構成を、図3を用いて説明する。図3は、本発明の第1実施形態の情報収集端末装置3の構成を示すブロック図である。
【0062】
情報収集端末装置3は、マイクロプロセッサ300、図示しない電源回路及びデータ入出力用端子を備える。
【0063】
マイクロプロセッサ300は、3個のCPU301〜303を内蔵した1チップタイプのプロセッサであり、メディアアクセスコントロールCPU(MACCPU)301、ネットワークCPU302及びアプリケーションCPU303の3つのCPUを内蔵している。また、これらのCPU301〜303が接続されるアドレス及びデータのためのコモンバス304には、各CPUに共通して使用されるメモリとして、RAM305、EEPROM306及びROM307が接続される。
【0064】
RAM305は、各種データを一時的に記憶する記憶領域及びアプリケーションCPU303の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。EEPROM306は、不揮発性のメモリであって、情報収集端末装置3に接続される遊技機5の台番号、ネットワーク構成、アドレスの指定情報及び識別コード等の情報収集端末装置3に設定される情報等を記憶している。ROM307には、遊技データ及び遊技者情報の収集に用いられるプログラムが記憶される。
【0065】
また、バス304には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート308、I/Oポート309及び通信ポート310が接続される。
【0066】
ネットワーク通信ポート308は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのポートである。ネットワーク通信ポート308は、ドライバを介してネットワーク接続端子に接続されており、情報収集端末装置3は、当該ネットワーク接続端子を介して中継装置13に接続される。これによって、情報収集端末装置3は、ネットワークに接続されて、遊技場管理装置1と各種信号(特賞信号、データ信号及び指令信号)を送受信する。
【0067】
I/Oポート309は、パラレル又はシリアルの入出力ポートであり、ドライバを介して外部入出力端子に接続される。外部入出力端子には、遊技機5から出力される賞球信号、特賞信号、確変信号、スタート信号、始動入賞信号及びガラス枠/前面枠開放信号(枠開放検出信号)、カードユニット6から出力されるカード情報、球貸信号、貯球払出信号、及びレート変更信号、アウトタンク43(図4参照)が回収した遊技球を計数する回収球センサ43Aから出力される回収信号等が入力される。なお、賞球信号、特賞信号、確変信号、スタート信号、始動入賞信号及び枠開放検出信号は、通信ポート310と、遊技機5の遊技用マイクロコンピュータ501とで直接通信することによって受信することもできる。
【0068】
通信ポート310は、遊技機5に設けられた遊技用マイクロコンピュータ501の通信ポートとの間で、所定のプロトコルで通信を行う。通信ポート310は、遊技機5の遊技制御基板上に設けられたコネクタと接続される。
【0069】
なお、情報収集端末装置3には、CPU301〜303のクロックやリセット等の制御信号を出力する制御回路311も内蔵される。
【0070】
遊技用装置4から情報収集端末装置3に遊技データが入力されると、アプリケーションCPU303によって遊技データの累積値が算出される。そして、アプリケーションCPU303は、算出された遊技データの累積値に基づいて、遊技用装置4の稼動状態を判定する。遊技データの累積値は、RAM305に一定期間記憶されて管理される。なお、当該累積値を、情報収集端末装置3がネットワーク通信ポート308から出力して、遊技場管理装置1で管理してもよい。
【0071】
次に、遊技用装置4について、図4を用いて説明する。図4は、本発明の第1実施形態の遊技用装置4の構成の説明図である。
【0072】
まず、遊技機5の構成について説明する。
【0073】
遊技機5の前面枠19は本体枠(外枠)12に図示しないヒンジを介して開閉回動可能に組み付けられる。遊技盤50は前面枠19の表側に形成された収納部(図示省略)に収装される。また、前面枠19には、遊技盤50の前面を覆うカバーガラス(透明部材)を備えたガラス枠18が取り付けられている。
【0074】
遊技盤50について説明する。
【0075】
遊技盤50の表面には、ガイドレール55で囲われた略円形状の遊技領域51が形成される。
【0076】
遊技領域51には、ほぼ中央に表示装置58が設けられるセンターケース40が設置される。表示装置58はセンターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置58の表示領域の周囲を囲い、表示装置58の表示領域から突出して設けられている。
【0077】
表示装置58は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタ等が表示される。表示画面の変動表示領域には、識別情報として割り当てられた三つの特別図柄が変動表示(可変表示)して特図変動表示ゲーム(補助遊技)が行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当たり表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
【0078】
センターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート31が設けられる。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口32が備えられ、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口32が備えられている。
【0079】
センターケース40の下側には、遊技球(遊技媒体)を受け入れにくい状態と受け入れやすい状態に変換(開閉)可能な普通変動入賞装置33を備える始動入賞口34が設けられる。
【0080】
また、センターケース40に設けられた始動入賞口34の下方には、表示装置58の作動結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れやすい状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)36が設けられる。
【0081】
遊技機5では、図示しない発射装置から遊技領域51に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域51内の各所に設置された釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域51を流下し、一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に入賞するか、遊技領域51の最下部に設けられたアウト口39に入り、遊技機裏面側に排出される。なお、遊技球が各種入賞口又はアウト口39に入る前に、普通図柄始動ゲート31を通過する場合がある。
【0082】
なお、始動入賞口34の状態には、普通変動入賞装置33の状態が変換(開閉)されることによって、遊技球が入賞しやすい状態と遊技球が入賞しにくい状態とがある。
【0083】
通常、普通変動入賞装置33は閉状態であり、始動入賞口34は、遊技球が入賞しにくい状態である。普通図柄始動ゲート31を遊技球が通過することによって、普図変動表示ゲームが実行され、普図変動表示ゲームの結果、当たり状態が発生すると、普通変動入賞装置33が開状態に変換され、始動入賞口34は遊技球が入賞しやすい状態となる。
【0084】
一般入賞口32への遊技球の入賞は、図示しない一般入賞口センサによって検出される。
【0085】
始動入賞口34への遊技球の入賞は、図示しない始動入賞口センサによって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置500(図5参照)内の特図記憶領域に特別図柄入賞記憶(始動記憶)として所定数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この始動記憶の記憶数は、図示しない特図表示器に表示される。遊技制御装置500は、始動記憶に基づいて、表示装置58にて特図変動表示ゲーム(補助遊技)を行う。
【0086】
始動入賞口34に遊技球の入賞又は始動記憶があると、表示装置58では、前述した数字等で構成される識別情報(特別図柄)が左(第一識別情報)、右(第二識別情報)、中(第三識別情報)の順に変動表示を開始して、特図変動表示ゲームに関する画像が表示される。つまり、表示装置58では、始動記憶の記憶数に対応する特図変動表示ゲームが行われ、興趣向上のために多様な表示を演出する。
【0087】
始動入賞口34への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時に取得される乱数値が当たり値であるとき)には特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて、大当たり状態となる。具体的には、図示しない特図表示器では、当たり図柄である一桁の特別図柄で停止して、表示装置58は、三つの特別図柄が揃った状態(大当り図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置36は、図示しない大入賞口ソレノイドへの通電によって、所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態から遊技球を受け入れやすい開状態に変換される。すなわち、特別変動入賞装置36が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
【0088】
特別変動入賞装置36への遊技球の入賞は、図示しないカウントセンサによって検出される。
【0089】
普通図柄始動ゲート31への遊技球の通過は、図示しない普通図柄始動ゲートセンサによって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置500内の普図記憶領域に普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、普通図柄入賞記憶の記憶された個数は図示しない普図表示器に表示される。
【0090】
普図入賞記憶があると、遊技制御装置500は、普図入賞記憶に基づいて図示しない普図表示部で普図変動表示ゲームを開始する。すなわち、普通図柄始動ゲート31への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普図乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、普図表示器に表示される普通図柄が当たり状態で停止し、当たり状態となる。このとき、普通変動入賞装置33は、図示しない普電SOL(ソレノイド)への通電により、始動入賞口34への入口が所定の時間だけ開放するように変換され、始動入賞口34は、遊技球が入賞しやすい状態となる。なお、普通変動入賞装置33の開放時間は、例えば、確率変動状態及び変動時間短縮状態では2.9秒間、通常遊技状態では0.5秒間として、遊技状態に応じて開放態様が変化するとよい。
【0091】
このようにして、一般入賞口32、始動入賞口34、又は特別変動入賞装置36に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた賞球数の遊技球が賞球として払い出される。
【0092】
ガラス枠18のカバーガラスの周囲には、装飾光が発光される装飾部材16が備えられている。この装飾部材16の内部にはランプやLED等からなる装飾装置が備えられている。この装飾装置を所定の発光態様によって発光することによって、装飾部材16が所定の発光態様によって発光する。
【0093】
ガラス枠18の上方には照明ユニット37が備えられている。照明ユニット37の内部には、装飾装置が備えられている。
【0094】
照明ユニット37の右側には、遊技機5のエラー発生やガラス枠18又は前面枠19の開放をホール店員に通知するためのエラー報知LED29が備えられている。
【0095】
前面枠19の下部の開閉パネル20には図示しない発射装置に遊技球を供給する上皿21が、固定パネル22には灰皿15、下皿23及び発射装置の操作部24等が備えられている。
【0096】
また、遊技者が操作部24を回動操作することによって、発射装置は、上皿21から供給される遊技球を発射する。
【0097】
また、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるためのセレクトボタン44及び演出ボタン41が備えられている。
【0098】
遊技者がセレクトボタン44を操作することによって、表示装置58における特図変動表示ゲームの演出内容を選択することができる。また、遊技者が演出ボタン41を操作することによって、表示装置58における特図変動表示ゲームに、遊技者の操作を介入させた演出を行うことができる。
【0099】
上皿21の右上部には、遊技者が遊技媒体を借りる場合に操作する球貸ボタン26、及び、カードユニット6からカード(ワンデイカード及び会員カード等)を排出させるために操作される排出ボタン27が設けられている。これらのボタン26、27の間には、プリペイドカードの残高を表示する残高表示器28が設けられる。
【0100】
また、下皿23には、下皿23に貯留された遊技球を排出するための下皿球抜き機構42が備えられる。下皿球抜き機構42によって下皿23に貯留された遊技球が排出されると、排出された遊技球は、下皿23の下部に設置された貯留ボックス47に貯留される。
【0101】
貯留ボックス47には、貯留ボックス排出機構471が備えられる。貯留ボックス排出機構471を操作することによって貯留ボックス47に貯留された遊技球は、島設備に排出される。なお、貯留ボックス47の遊技球を排出する部分には、計数器472が備えられる。計数器472は、貯留ボックス47から島設備へ排出される遊技球(つまり、遊技に使用されなかった遊技者の持球)の数を計数する。計数された球は、計数球となる。なお、貯留ボックス排出機構471を設けずに、つまり、下皿23から排出された遊技球を貯留ボックス47に貯留せず、計数器472にて計数して島設備に排出してもよい。また、計数器472は、貯留ボックス47ではなく、島設備やカードユニット6に設けても良い。
【0102】
前面枠19下部右側には、ガラス枠18を施錠するための鍵25が備えられている。
【0103】
次に、カードユニット6について説明する。
【0104】
カードユニット6は、カード挿入口61、表示装置62、紙幣挿入口63、状態表示部64、及び払出口66を備える。
【0105】
カード挿入口61は、カードユニット6の下部に設けられる。カード挿入口61には、プリペイドカード又は会員カード等のカードが挿入される。
【0106】
表示装置62は、カードユニット6の中央付近に設けられる。表示装置62は、表示部621及び操作部622を備える。
【0107】
操作部622は、貯球払出スイッチ6221、レート変更スイッチ6222、カードIDクリアスイッチ6223、及び計数球払出スイッチ6224を備える。
【0108】
貯球払出スイッチ6221は、遊技者が貯球した(遊技場に預け入れた)遊技球を再度使用する場合に操作される。レート変更スイッチ6222は、遊技者が、貸し出される遊技球1個に対して消費される有価価値(球貸レート)を変換する場合に操作される。カードIDクリアスイッチ6223は、遊技が中断された場合に記憶されるカードの識別子を消去する場合に操作される。計数球払出スイッチ6224は、計数器472にて計数された遊技球を再使用する場合に操作される。
【0109】
なお、本実施形態では、遊技をしている当日の貯球と、それ以前の日の貯球とを区別している。これは、貯球を再使用する際に、手数料を取る営業方法を行う場合に、当日の貯球を再使用する際の手数料を少なく、または、手数料無しとして、それ以前の日の貯球を再使用する際の手数料を、多く、または、手数料有りにする場合に有効である。本実施形態では、手数料の無い(または、少ない)当日の貯球を優先して再使用し、再使用できる当日の貯球が無くなった場合、それ以前の貯球が再使用される。
【0110】
なお、本実施形態では、貯球と貸球を区別しているが、貯球を再使用することを、貯球を特殊景品と交換し、特殊景品を現金化(換金)して、現金で遊技球を借りたとみなせば、貯球も貸球と言うことができる。
【0111】
紙幣挿入口63は、カードユニット6の上方に設けられる。紙幣挿入口63には、紙幣が挿入される。
【0112】
表示部621は、カード情報表示画面、大当たり情報表示画面、残高情報表示画面等を表示する。カード情報表示画面では、カード挿入口61に挿入されたプリペイドカード又は会員カードに記憶された情報(会員情報)が表示される。大当たり情報表示画面では、遊技機5において所定期間の間に実行された特図変動表示ゲームの回数及び特図変動表示ゲームの結果が大当たりである回数が表示される。
【0113】
残高情報表示画面では、カード挿入口61に挿入されたプリペイドカード又は会員カードに記憶された有価価値及び紙幣挿入口63に挿入された紙幣の有価価値(金額情報)が表示される。
【0114】
表示部621は、操作部622が操作されることによって、カード情報表示画面と大当たり情報表示画面と残高情報表示画面とを切り換える。
【0115】
紙幣挿入口63の上方には、状態表示部64が設けられる。状態表示部64は、カードユニット6の動作に対応して色を変化させる。例えば、カードユニット6が利用可能状態である場合には、状態表示部64は緑色に点灯し、カードユニット6のカード挿入口61にカードが挿入されている間、状態表示部64は赤色に点灯する。
【0116】
また、球貸ボタン26が操作された場合、遊技機5が図示しない払出装置を駆動して遊技球を上皿21に払い出すようになっているが、貯球又は計数球の払い出しの場合には、カードユニット6が貯球又は計数球を払い出す。具体的には、カードユニット6のカード挿入口61の上部に払出口66が設けられ、払出口66から遊技球が払い出される。払出口66から払い出された遊技球は、貯球払出案内装置67によって、上皿21に案内される。
【0117】
次に、遊技用装置4から出力される信号について説明する。
【0118】
まず、遊技機5から出力される各種信号について説明する。
【0119】
遊技機5に設けられた外部情報端子から情報収集端末装置3のI/Oポート309には、以下のような遊技に関わる信号(遊技データ)が入力される。
【0120】
遊技機5は、始動入賞口34、一般入賞口32又は特別変動入賞装置36の大入賞口に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を、排出装置から上皿21に排出する。そして、所定数の賞球を排出する毎に「賞球信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技データとして出力する。
【0121】
また、遊技機5は、特図変動表示ゲームの結果が特別遊技状態のときは、当該特別遊技状態中に「特賞信号」を遊技データとして出力する。
【0122】
また、遊技機5は、当該特別遊技状態が確変図柄による特別遊技のときは、当該特別遊技状態中、及び、その後発生する特定遊技状態(確率変動状態・時短状態)中に、「確変・時短信号」を遊技データとして出力する。
【0123】
また、遊技機5は、始動入賞口34への遊技球の入賞毎に「始動入賞信号」を遊技データとして出力し、特図変動表示ゲームを開始する毎に「スタート信号」を遊技データとして出力する。
【0124】
また、遊技機5は、ガラス枠18が開放されたことを検出した場合、又は前面枠19が開放されたことを検出した場合、「ガラス枠/前面枠開放検出信号(枠開放検出信号)」を出力する。
【0125】
また、始動入賞口34付近に磁石を近接させて、遊技球を始動入賞口34へ入賞させる等の不正を検出した場合、「不正検出信号」を出力する。
【0126】
また、遊技機5は、特図変動表示ゲームで変動表示時間が経過して変動表示されている図柄が停止表示された場合、「図柄確定信号」を出力する。
【0127】
なお、遊技データを、遊技用マイクロコンピュータ501から情報収集端末装置3の通信ポート310に対して出力してもよい。この場合、所定のプロトコルを用いたデータ通信(例えば、暗号化通信)によって通信内容を秘匿でき、外部情報端子から出力するよりも詳細な遊技データ(例えば、始動記憶数や抽出した乱数値など)を出力することができる。また、双方向通信によって接続相手のIDの認証を行い、不正な機器との接続を防止することができる。
【0128】
次に、カードユニット6から出力される各種信号について説明する。
【0129】
カードユニット6は、カード挿入口61に会員カードが挿入された場合、挿入されたカードに記憶された情報を読み取り、読み取られた情報である「カード情報」を出力する。
【0130】
カードユニット6は、所定数(例えば、25個)の遊技球を貸し出す毎に「球貸信号」を遊技データとして出力する。なお、「球貸信号」は、遊技機5(上記した外部情報端子)から出力してもよい。
【0131】
カードユニット6は、レート変更スイッチ6222が操作され、球貸料金(変換レート)を変更する場合に、「レート変更信号」を遊技情報として出力する。
【0132】
これらの信号を受信した情報収集端末装置3は、受信した信号ごとにデータを加算し、累積値を集計する。なお、集計した累積値を収集データという。情報収集端末装置3は、収集データを遊技場管理装置1に送信する。
【0133】
また、遊技機5が設置される島設備49には、遊技機5(カードユニット6から貸球が払い出される場合は、遊技機5及びカードユニット6)に遊技球を補給する補給路と、遊技機5からアウト球を回収する回収路とを備えた補給回収機構が設けられている。
【0134】
遊技機5外に設けられるアウトタンク43は、遊技機5から回収されたアウト球(回収球)、つまり遊技に使用された遊技球を回収する。アウトタンク43は回収球センサ43Aによってアウト球の数を計数し、計数結果である「回収信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技データとして情報収集端末装置3に出力する。
【0135】
このアウトタンク43の回収球センサ43Aは情報収集端末装置3に接続されており、情報収集端末装置3が、アウトタンク43の回収球センサ43Aから出力される遊技データを加算演算し、累積値を集計する。なお、回収球センサ43Aは、遊技機5に設けてもよい。また、情報収集端末装置3は、回収信号及び球貸信号を遊技機5から直接収集してもよい。
【0136】
次に、遊技システム内で送受信される各種信号を、図5を用いて説明する。図5は、本発明の第1実施形態の遊技システム内で送受信される各種信号の説明図である。
【0137】
まず、情報収集端末装置3に入力される各種信号について説明する。
【0138】
情報収集端末装置3には、遊技制御装置500から出力されたガラス枠/前面枠開放信号(枠開放検出信号)、スタート信号、始動入賞信号、図柄確定信号、確変・時短信号、賞球信号、特賞信号、及び不正検出信号が入力される。なお、これらの信号については図4で詳細を説明したので、説明を省略する。
【0139】
また、情報収集端末装置3には、カードユニット制御装置600から出力されたカード情報(カード挿入中信号)、球貸信号、貯球払出信号、及びレート変更信号が入力される。なお、これらの信号については図4で詳細を説明したので、説明を省略する。
【0140】
また、情報収集端末装置3には、回収球センサ43Aから出力された回収信号及び計数球センサ472Aから出力された計数信号が入力される。なお、これらの信号については図4で詳細を説明したので、説明を省略する。
【0141】
計数球センサ472Aは計数器472に設けられ、計数器472を通過する遊技球を計数するセンサである。計数球センサ472Aが遊技球を検出すると、計数信号を情報収集端末装置3に出力する。
【0142】
次に、情報収集端末装置3が出力する各種信号について説明する。
【0143】
情報収集端末装置3は、入力された各種信号を収集して、その累積値を収集情報として、遊技場管理装置1に出力する。
【0144】
また、情報収集端末装置3は、遊技機5の状態が球貸レートを変更してもよい条件であるレート変更条件を満たしているか否かを判定する。遊技機5の状態がレート変更条件を満たしていると判定された場合に、情報収集端末装置3は、球貸レートの変更を許可するレート変更許可信号をカードユニット制御装置600に出力する。
【0145】
なお、情報収集端末装置3は、レート変更信号、ガラス枠/前面枠開放信号、及び特賞信号などの外部イベントが発生した場合や、情報収集端末装置3の内部で検出するイベント(内部イベント)が発生した場合にはその情報を遊技場管理装置1に出力する。
【0146】
次に、遊技制御装置500に入力される各種信号及び遊技制御装置500が出力する各種信号について説明する。
【0147】
また、遊技制御装置500は、払出制御装置580に払出制御コマンドを出力する。
【0148】
具体的には、遊技制御装置500は、一般入賞口32に遊技球が入賞した場合、始動入賞口34に遊技球が入賞した場合、又は大入賞口に遊技球が入賞した場合に、各一般入賞口32への入賞に対応する賞球数、始動入賞口34への入賞に対応する賞球数又は大入賞口への入賞に対応する賞球数分の遊技球を払い出すコマンドである払出制御コマンドを払出制御装置580に出力する。また、払出制御装置580は、遊技制御装置500から入力された払出制御コマンドで指定された賞球数分の遊技球の払い出しが完了した場合に、図示省略する払出完了信号を遊技制御装置500に出力するが、払出完了信号を出力しなくてもよい。なお、払出制御装置580は、発射制御装置581に遊技球の発射を許可する場合には、カードユニット6との接続状態を判定し、正常に接続されていれば発射許可信号を出力する。
【0149】
また、遊技制御装置500は、スピーカ30及び表示装置58等の演出用装置551を制御して、演出を行うために、演出制御コマンドを演出制御装置550に出力する。
【0150】
次に、カードユニット制御装置600に入力される各種信号及びカードユニット制御装置600が出力する各種信号について説明する。
【0151】
カードユニット制御装置600は、カード情報/カード挿入中信号、球貸信号、貯球払出信号、及びレート変更信号を情報収集端末装置3に出力する。なお、カード情報/カード挿入中信号、球貸信号、貯球払出信号、及びレート変更信号は、図4で詳細を説明したので、説明を省略する。
【0152】
カードユニット制御装置600には、貯球払出スイッチ6221が操作された場合に出力される貯球払出信号、レート変更スイッチ6222が操作されて変換レートが変更される場合に出力されるレート変更信号、及びカードIDクリアスイッチ6223が操作された場合に出力される記憶カードIDクリア信号が入力される。
【0153】
また、カードユニット制御装置600には、遊技者が指定の有価価値(例えば500円)分の遊技球を借りるために操作する球貸ボタン26が操作された場合に出力される球貸信号、及び遊技者がカードユニット6に挿入されているカードを排出するために操作する排出ボタン27が操作された場合に出力されるカード返却信号が入力される。
【0154】
また、カードユニット制御装置600は、カードユニット6に備わる表示装置62(表示部621)に表示される表示内容を制御するための表示制御信号を表示装置62に出力する。なお、表示部621の表示内容の一つは、現在設定されている球貸料金(変換レート)の表示である。
【0155】
そして、カードユニット制御装置600には、表示部621のタッチパネルが操作された場合に表示装置62から操作信号が入力される。表示部621のタッチパネルは、例えば、ユーザが表示部621の表示内容を他の表示内容に変更したい場合に操作される。
【0156】
また、カードユニット制御装置600は、貸球を払い出させるために球貸制御信号を払出制御装置580に出力する。
【0157】
また、カードユニット制御装置600は、遊技機5に備わる残高表示器28に表示される遊技者が所有する有価価値(残高)を表示するために、残高表示制御信号を残高表示器28に出力する。
【0158】
また、カードユニット制御装置600は、カードユニット6に挿入されているカードにデータを書き込む場合に書き込む情報を示すカード制御情報を、カードリーダ/ライタ(R/W)601に出力する。また、カードユニット制御装置600には、カードユニット6に挿入されたカードのデータをカードR/W601が読み取り、読み取ったデータを示すカード情報が入力される。
【0159】
次に、遊技場管理装置1が出力する各種信号について、説明する。
【0160】
遊技場管理装置1は、遊技者が獲得した遊技球数を示す管理情報及びカードユニット6に挿入されたカードの一意な識別子であるカードIDを示す遊技者情報を、景品POS9及び会員管理装置38に出力する。
【0161】
遊技場管理装置1は、監視カメラ17が撮影する遊技機5の位置情報(台番号)、遊技機5で発生したイベント情報、及び遊技機5の遊技者のカードIDを示す遊技者情報を第1インタフェース装置14A及び第3インタフェース装置14Cを介して、監視カメラ管理装置11に出力する。
【0162】
また、遊技場管理装置1は、店内スピーカ60及びインカム46に出力させる音(例えば、警告音等)を制御する音制御データを、第1インタフェース装置14A及び第2インタフェース装置14Bを介して、音管理装置45に出力する。
【0163】
なお、遊技場管理装置1を介さず、情報収集端末装置3が直接当該情報を監視カメラ管理装置11及び音管理装置45に出力してもよい。
【0164】
次に、監視カメラ管理装置11が入出力する各種信号について説明する。
【0165】
監視カメラ管理装置11は、遊技場管理装置1から位置情報が入力されると、入力された位置情報で特定される遊技機5(遊技用装置4)を監視カメラ17が撮影するように監視カメラ17の位置を制御するための位置制御信号を監視カメラ17に出力する。
【0166】
監視カメラ17が撮影した撮影データは、監視カメラ管理装置11に入力される。監視カメラ管理装置11は、入力された撮影データを表示制御データとして出力装置119に出力する。
【0167】
出力装置119は、遊技場に設置された複数の監視カメラ17ごとの撮影データを一括して表示するための第1出力装置(マルチ画面)と、遊技場に設置された複数の監視カメラ17から選択され、記憶装置114に記憶される監視対象の撮影データを一つの画面で表示する第2出力装置(イベント画面)と、を有する。これにより、監視者はマルチ画面で全体の監視カメラの映像を確認しつつ、イベントの発生したカメラの映像をイベント画面として確認できる。
【0168】
また、監視カメラ管理装置11は、入力されたイベント情報に基づいて、入力された撮影データを記憶する画質を決定し、決定された画質で撮影データを監視カメラ管理装置11に備わるHDD114に記憶する。監視カメラ管理装置11は、HDD114に記憶された撮影データを録画用データとして録画装置35に出力する。そして、録画装置35は、録画用データをDVD等の記憶媒体に書き込む。
【0169】
なお、監視カメラ管理装置11が録画用データを録画装置35に出力するタイミングは、例えば1カ月等の所定周期で出力してもよいし、監視カメラ管理装置11に備わるHDDの記憶容量が不足した場合に出力してもよい。
【0170】
なお、監視カメラ管理装置11は、撮影データを監視カメラ管理装置11に備わるHDDに記憶する場合に、画質を決定したが、撮影データをそのままHDDに記憶して、HDDに記憶された撮影データを録画装置35を介してDVD等の記憶媒体に書き込む場合に、画質データを決定してもよい。
【0171】
次に、遊技場に設置される監視カメラ17について、図6を用いて説明する。図6は、本発明の第1実施形態の遊技場に設置される監視カメラ17の説明図である。
【0172】
遊技場には、複数の島設備49が配置されている。島設備49には、遊技機5(遊技用装置4)が列状に配置される。なお、島設備49に配置された遊技機5の列は6列あり、列A〜列Fという。
【0173】
島設備49に配置された遊技機5の列の両端付近には、監視カメラ17が設置される。
【0174】
列A及び列Bの一端には、列Aの001番〜005番の遊技機5の遊技者及び列Bの016番〜020番の遊技機5の遊技者を撮影可能な監視カメラ17Aが配置される。列A及び列Bの他端には、列A及び列Bの006番〜010番の遊技機5の遊技者及び列Bの011番〜015番の遊技機5の遊技者を撮影可能な監視カメラ17Bが配置される。
【0175】
列C及び列Dの一端には、列Cの021番〜025番の遊技機5の遊技者及び列Dの036番〜040番の遊技機5の遊技者を撮影可能な監視カメラ17Cが配置される。列C及び列Dの他端には、列Cの026番〜030番の遊技機5の遊技者及び列Dの031番〜035番の遊技機5の遊技者を撮影可能な監視カメラ17Dが配置される。
【0176】
列E及び列Fの一端には、列Eの041番〜045番の遊技機5の遊技者及び列Fの056番〜060番の遊技機5の遊技者を撮影可能な監視カメラ17Eが配置される。列E及び列Fの他端には、列Eの046番〜050番の遊技機5の遊技者及び列Fの051番〜055番の遊技機5の遊技者を撮影可能な監視カメラ17Fが配置される。
【0177】
また、遊技者が獲得した遊技球を景品と交換する景品カウンタ48を撮影可能な監視カメラ17も遊技場に設置される。
【0178】
次に、監視カメラ管理装置11に記憶される監視カメラ対応可能位置テーブル700について、図7を用いて説明する。図7は、本発明の第1実施形態の監視カメラ対応可能位置テーブル700の説明図である。
【0179】
監視カメラ対応可能位置テーブル700は、監視カメラ17と監視カメラ17が撮影可能な遊技機5との関係を示すテーブルであり。監視カメラ管理装置11の図示しないROMに記憶される。
【0180】
監視カメラ対応可能位置テーブル700は、カメラNO701及び対応可能位置702を含む。
【0181】
カメラNO701には、遊技機5を撮影可能な監視カメラ17の一意な識別子17A〜17Fが登録される。対応可能位置702には、当該監視カメラが撮影を担当する範囲に設置される遊技機5の台番号が登録される。
【0182】
次に、情報収集端末装置3によって実行される処理について、図8〜図12を用いて説明する。
【0183】
まず、遊技機5の状態が球貸(変換)レートを変更する条件を満たす状態であるか否かを判定するレート変更条件成立判定処理を図8を用いて説明する。図8は、本発明の第1実施形態のレート変更条件成立判定処理のフローチャートである。
【0184】
レート変更条件成立判定処理は、所定のタイミングで繰り返し実行される。
【0185】
まず、情報収集端末装置3は、遊技機5の状態が特定遊技状態中であるか否かを判定する(801)。特定遊技状態は、通常遊技状態に比べて遊技者が有利となる状態であり、遊技機5の状態が、特別遊技状態、確変状態、及び時短状態のいずれかであることを示す。具体的には、情報収集端末装置3は、特賞信号又は確変・時短信号が入力されているか否かを判定する。
【0186】
ステップ801の処理で、遊技機5の状態が特定遊技状態中であると判定された場合、情報収集端末装置3は、特定遊技状態中フラグを設定する(807)。そして、情報収集端末装置3は、球貸レート(変換レート)の変更を許可せず、球数データをカードに書き込むことを許可しない変更・書込不許可信号を送信バッファに設定する(808)。
【0187】
一方、ステップ801の処理で、遊技機5の状態が特定遊技状態中でないと判定された場合、特図変動表示ゲームが実行されていない特図始動記憶、若しくは実行中の特図変動表示ゲームがあるか否かを判定する未確定遊技判定処理を実行する(802)。なお、ステップ802の処理で特図変動表示ゲームが実行されていない特図始動記憶、若しくは実行中の特図変動表示ゲームがあると判定された場合に、未確定遊技フラグが設定される。
【0188】
次に、情報収集端末装置3は、未確定遊技フラグが設定されているか否かを判定する(803)。
【0189】
ステップ803の処理で、未確定遊技フラグが設定されていると判定された場合、ステップ808の処理に進む。
【0190】
一方、ステップ803の処理で、未確定遊技フラグが設定されていないと判定された場合、情報収集端末装置3は、遊技者が所有する遊技球が遊技機に存在するか否かを判定する存在球判定処理を実行する(804)。なお、ステップ804の処理で、遊技者が所有する遊技球が存在すると判定された場合に、存在球フラグが設定される。
【0191】
次に、情報収集端末装置3は、存在球フラグが設定されているか否かを判定する(805)。
【0192】
ステップ805の処理で、存在球フラグが設定されていないと判定された場合、情報収集端末装置3は、球貸レートの変更を許可し、球数データをカードに書き込むことを許可する変更・書込許可信号を送信バッファに設定し(806)、レート変更条件成立判定処理を終了する。
【0193】
一方、ステップ805の処理で、存在球フラグが設定されていると判定された場合、情報収集端末装置3は、球貸レートの変更を規制し、球数データをカードに書き込むことを規制する変更・書込不許可信号を送信バッファに設定し(808)、レート変更条件判定処理を終了する。
【0194】
次に、情報収集端末装置3によって実行されるデータ更新処理について、図9を用いて説明する。図9は、本発明の第1実施形態のデータ更新処理のフローチャートである。
【0195】
データ更新処理は、遊技用装置4から出力される各種信号に基づいて、所定期間における貸出数データ等を更新する処理である。
【0196】
まず、情報収集端末装置3は、貸出数データを更新する貸出数データ更新処理を実行する(901)。貸出数データ更新処理では、情報収集端末装置3にカードユニット6から球貸信号が入力された場合に、情報収集端末装置3は、前回の貸出数データ更新処理によって更新された貸出数からの増加分を貸出数データに加算する。
【0197】
次に、情報収集端末装置3は、遊技者が獲得した遊技球の数を示す獲得数データを更新する獲得数データ更新処理を実行する(902)。獲得数データは、換言すると、遊技者に賞球として払い出された賞球数を示すデータである。
【0198】
獲得数データ更新処理では、情報収集端末装置3に賞球信号が入力された場合に、情報収集端末装置3は、前回の獲得数データ更新処理によって更新された獲得数からの増加分を獲得数データに加算する。
【0199】
次に、情報収集端末装置3は、貸球として払い出された遊技球及び賞球として払い出された遊技球のうち、遊技に使用されないで、貯留ボックス47から回収された遊技球の数を示す計数球数データを更新する計数球数データ更新処理を実行する(903)。
【0200】
計数球数データ更新処理では、情報収集端末装置3に計数信号が入力された場合に、情報収集端末装置3は、前回の計数球数データ更新処理によって更新された計数球数からの増加分を計数球数データに加算する。
【0201】
次に、情報収集端末装置3は、遊技に使用されて回収された遊技球の数を示す回収数データを更新する回収球数データ更新処理を実行する(904)。
【0202】
回収球数データ更新処理では、情報収集端末装置3に回収信号が入力された場合に、情報収集端末装置3は、前回の回収球数データ更新処理によって更新された回収球数からの増加分を回収球数データに加算する。
【0203】
次に、情報収集端末装置3は、遊技機5に特賞状態が発生した回数を示す特賞数データを更新する特賞数データ更新処理を実行する(905)。
【0204】
特賞数データ更新処理では、情報収集端末装置3に特賞信号が入力された場合に、情報収集端末装置3は、前回の特賞数データ更新処理によって更新された特賞数からの増加分を特賞数データに加算する。
【0205】
次に、情報収集端末装置3は、特図変動表示ゲームが実行された回数を示すスタート回数データを更新するスタート回数データ更新処理を実行する(906)。
【0206】
スタート回数データ更新処理では、情報収集端末装置3にスタート信号が入力された場合に、情報収集端末装置3は、前回のスタート回数データ更新処理によって更新されたスタート回数からの増加分をスタート回数データに加算する。
【0207】
次に、情報収集端末装置3は、始動入賞口34に遊技球が入賞した回数を示す始動入賞数データを更新する始動入賞数データ更新処理を実行する(907)。
【0208】
始動入賞数データ更新処理では、情報収集端末装置3に始動入賞信号が入力された場合に、情報収集端末装置3は、前回の始動入賞数データ更新処理によって更新された始動入賞数からの増加分を始動入賞数データに加算する。
【0209】
次に、情報収集端末装置3は、情報収集端末装置3に記憶されている球貸レートをカードユニット6に現在設定されている球貸レートに更新する球貸レート更新処理を実行し(908)、データ更新処理を終了する。
【0210】
球貸レート更新処理では、カードユニット制御装置600からレート変更信号が情報収集端末装置3に入力された場合に、情報収集端末装置3は、カードユニット6に現在設定されている球貸レートに更新する。
【0211】
なお、データ更新処理によって更新される貸出数データ、獲得数データ、計数球データ、及び回収球数データは、所定の条件が成立してから所定の条件が次に成立するまでの所定期間における遊技球数を示すデータである。所定の条件については、図11で詳細を説明する。
【0212】
次に、図12に示す回収数異常判定処理に用いられ、情報収集端末装置3に記憶される遊技用装置管理データ1000について、図10を用いて説明する。図10は、本発明の第1実施形態の遊技用装置管理データ1000の説明図である。
【0213】
遊技用装置管理データ1000は、貸出数データ、回収数データ、及び獲得数データの遊技球数を示す遊技球数データ1010、及び球貸レートを示す球貸レートデータ1020を含む。
【0214】
遊技球数データ1010は、貸出数データ、回収数データ、及び獲得数データの球貸レートごとの遊技球数の累計値1011A〜1011D、各球貸レートの累計値を合計した合計数1012、及び所定の条件が成立してから所定の条件が次に成立するまでの所定期間における遊技球数を示すC(カウンタ値)1013を含む。
【0215】
球貸レートデータ1020には、遊技用装置4に現在設定されている球貸レートが登録される。
【0216】
次に、情報収集端末装置3によって実行され、遊技用装置4に異常状態が発生しているか否かを判定する異常状態判定処理について、図11を用いて説明する。図11は、本発明の第1実施形態の異常状態判定処理のフローチャートである。情報収集端末装置3は、異常状態判定処理を所定のタイミングで繰り返し実行する。
【0217】
情報収集端末装置3は、遊技球数データ1010に含まれる各C値1013に登録された値をリセットするための所定の条件が成立しているか否かを判定するために、ステップ1101〜1105の処理を実行する。遊技球数データ1010に含まれる各C値1013に登録された値をリセットするための所定の条件が成立するとは、遊技用装置4で遊技を行っていた遊技者が他の遊技者に変更したと考えられる条件が成立することである。
【0218】
まず、情報収集端末装置3は、カード挿入中信号が入力されているか否かを判定する(1101)。
【0219】
ステップ1101の処理で、カード挿入中信号が入力されていないと判定された場合、カードユニット6にカードが挿入されていなく、これから他の遊技者がカードを挿入する可能性があるので、遊技球数データ1010に含まれる各C値1013に登録された値、及び回収数異常フラグをリセットする(1111)。
【0220】
なお、回収数異常フラグは、図12に示すステップ1208の処理で、回収された遊技球数が遊技者に払い出された遊技球数よりも大きい場合に設定される。
【0221】
一方、ステップ1101の処理で、カード挿入中信号が入力されていると判定された場合、情報収集端末装置3は、球貸レートが変更されたか否かを判定する(1102)。
【0222】
ステップ1102の処理で、球貸レートが変更された場合、ステップ1111の処理を実行して、遊技球数データ1010に含まれる各C値1013に登録された値、及び回収数異常フラグをリセットする。
【0223】
一方、ステップ1102の処理で、球貸レートが変更されていないと判定された場合、情報収集端末装置3は、リセット信号が入力されているか否かを判定する(1103)。
【0224】
リセットは、異常が検出された遊技用装置の異常が解消された場合に、遊技場の従業員(店員)によって、リモコンから情報収集端末装置3に入力されてもよいし、遊技場管理装置1から情報収集端末装置3に入力されてもよい。
【0225】
ステップ1103の処理で、リセット信号が入力されていると判定された場合、遊技用装置4で発生した異常が解消されているので、ステップ1111の処理を実行して、遊技球数データ1010に含まれる各C値1013に登録された値、及び回収数異常フラグをリセットする。
【0226】
一方、ステップ1103の処理で、リセット信号が入力されていないと判定された場合、情報収集端末装置3は、精算処理が実行されたか否かを判定する(1104)。
【0227】
ステップ1104の処理で、精算処理が実行されたと判定された場合、他の遊技者が遊技を行う可能性があるので、ステップ1111の処理を実行して、遊技球数データ1010に含まれる各C値1013に登録された値、及び回収数異常フラグをリセットする。
【0228】
一方、ステップ1104の処理で、精算処理が実行されていないと判定された場合、情報収集端末装置3は、遊技機5が稼働していない時間が所定時間よりも大きいか否かを判定する(1105)。
【0229】
ステップ1105の処理で、遊技機5が稼働していない時間が所定時間よりも大きいと判定された場合、遊技者が遊技を行っていないので、ステップ1111の処理を実行して、遊技球数データ1010に含まれる各C値1013に登録された値、及び回収数異常フラグをリセットする。
【0230】
一方、遊技機5が稼働していない時間が所定時間以下であると判定された場合、情報収集端末装置3は、異常送信済フラグが設定されているか否かを判定する(1106)。異常送信済フラグは、回収数に異常があると判定された場合に、情報収集端末装置3が回収数異常情報を遊技場管理装置1に送信すると設定されるフラグであり、回収数異常情報が重複して(繰り返し)遊技所管理装置1に送信されてしまう不都合を回避するためのものである。
【0231】
ステップ1106の処理で、異常送信済フラグが設定されていないと判定された場合、情報収集端末装置3は、回収数に異常があるか否かを判定する回収数異常判定処理を実行する(1107)。回収数異常判定処理は、図12で詳細を説明する。
【0232】
次に、情報収集端末装置3は、回収数異常判定処理で回収数に異常がある判定された場合に設定される回収数異常フラグが設定されているか否かを判定する(1108)。
【0233】
ステップ1108の処理で、回収数異常フラグが設定されていないと判定された場合、遊技用装置4には異常が発生していないので、異常状態判定処理を終了する。
【0234】
一方、ステップ1108の処理で、回収数異常フラグが設定されていると判定された場合、情報収集端装置3は、回収数に異常があることを示す回収数異常情報を遊技場管理装置1に送信するために、図示しない送信バッファに設定する(1109)。そして、情報収集端末装置3は、回収数異常情報を送信したことを示す異常送信済フラグを設定し(1110)、異常状態判定処理を終了する。
【0235】
一方、ステップ1106の処理で、異常送信済フラグが設定されていると判定された場合、すでに回収数異常情報が送信されているので、ステップ1107〜1110の処理を実行することなく、異常状態判定処理を終了する。
【0236】
情報収集端末装置3は、ステップ1111の処理を実行すると、異常送信済フラグが設定されているか否かを判定する(1112)。
【0237】
ステップ1112の処理で、異常送信済フラグが設定されていると判定された場合、回収数に異常を発生させた遊技者(不正遊技者)が遊技用装置4を離れたので、回収数異常が解除されたことを示す異常解除情報を遊技場管理装置1に送信するために、送信バッファに設定する(1113)。そして、情報収集端末装置3は、異常送信済フラグをリセットして(1114)、異常状態判定処理を終了する。
【0238】
一方、ステップ1112の処理で、異常送信済フラグが設定されていないと判定された場合、回収数異常を解除する必要はないので、異常状態判定処理を終了する。
【0239】
次に、図11に示す異常状態判定処理のステップ1107の回収数異常判定処理について、図12を用いて説明する。図12は、本発明の第1実施形態の回収数異常判定処理のフローチャートである。
【0240】
まず、情報収集端末装置3は、遊技球数データ1010に含まれる貸出数データ、回収数データ、及び獲得数データのC値1013に登録された値を取得する(1201)。
【0241】
次に、情報収集端末装置3は、ステップ1201の処理で取得された貸出数データのC値1013に登録された値と、ステップ1201の処理で取得された獲得数データのC値1013に登録された値とを加算することによって、払い出された遊技球の総数を示す総払出数を算出する(1202)。
【0242】
次に、情報収集端末装置3は、ステップ1202の処理で算出された総払出数からステップ1201の処理で取得された回収数データのC値に登録された値を減算することによって、払出差球数を算出する(1203)。
【0243】
次に、情報収集端末装置3は、ステップ1203の処理で算出された払出差球数がゼロより小さいか否かを判定する(1204)。
【0244】
ステップ1204の処理で払出差球数がゼロ以上であると判定された場合、つまり払い出された遊技球の数が、遊技に使用されて回収された遊技球の数よりも大きい場合、回収数に異常はないので、情報収集端末装置3は、継続判定C値をリセットして(1205)、回収数異常判定処理を終了する。継続判定C値は、回収数が総払出数よりも大きい場合に、インクリメントされて、回収数異常の判定に用いられる値である。
【0245】
一方、ステップ1203の処理で払出差球数がゼロより小さいと判定された場合、つまり、遊技に使用されて回収された遊技球の数が、払い出された遊技球の数よりも大きい場合、情報収集端末装置3は、払出差球数が所定の範囲内にあるか否かを判定する(1206)。
【0246】
ステップ1206の処理の所定の範囲は、ゼロを上限とし、ゼロから誤差を減算した値を下限とする範囲である。また、所定の範囲は、遊技者が賞球、貯球又は貸球として払い出された遊技球を、落としたり拾ったりする可能性があるため、また、賞球数・回収球数の計数の条件(例えば、10個で1パルス)による計数誤差を考慮して、設定される。
【0247】
ステップ1206の処理で、払出差球数が所定の範囲内にあると判定された場合、回収数に異常はないので、ステップ1205の処理を実行して、ステップ1210で継続判定C値をリセットし、回収数異常判定処理を終了する。
【0248】
一方、ステップ1206の処理で、払出差球数が所定の範囲内にないと判定された場合、情報収集端末装置3は、継続判定C値をインクリメントする(1207)。
【0249】
次に、情報収集端末装置3は、継続判定C値が所定の値よりも大きいか否かを判定する(1208)。
【0250】
ステップ1208の処理で、継続判定C値が所定の値よりも大きいと判定された場合、払出差球数が総払出数よりも大きい状態が所定時間以上継続しているので、情報収集端末装置3は、回収数に異常があると判定し、回収数異常フラグを設定する(1209)。
【0251】
一方、ステップ1208の処理で、継続判定C値が所定の値以下であると判定された場合、払出差球数が総払出数よりも大きい状態が所定時間以上継続していないので、回収数異常判定処理を終了する。
【0252】
なお、ステップ1206〜1208の処理は、種々の変更が考えられる。
【0253】
例えば、継続判定C値を用いないで、払出差球数が所定の範囲内にない場合に、次に回収数異常判定処理が実行された場合に算出される払出差球数が前回の払出差球数よりもマイナスが拡大している場合に、回収数に異常があると判定してもよい。
【0254】
次に、遊技システムにおいて通信される各種データについて、図13を用いて説明する。図13は、本発明の第1実施形態の遊技システムにおいて通信される各種データの説明図である。
【0255】
遊技場管理装置1は、情報収集端末装置3が収集した収集データを送信する要求であるデータ要求を所定のタイミングで情報収集端末装置3に送信する(1301)。情報収集端末装置3は、データ要求を受信した場合に、収集データを遊技場管理装置1に送信する(1302)。
【0256】
遊技用装置4で、例えば球貸レートの変更、及び通常遊技状態から特賞遊技状態への遊技状態の変化等のイベントが発生すると(1303)、遊技用装置4は、イベント信号(球貸レート変更信号及び特賞信号等)を情報収集端末装置3に送信する。情報収集端末装置3は、イベント信号を受信した場合、収集データを遊技場管理装置1に送信する(1304)。
【0257】
情報収集端末装置3は、遊技用装置4で回収数に異常があることを検出すると(1305)、収集データ及び回収異常情報を遊技場管理装置1に送信する(1306)。なお、回収異常情報は、回収数に異常があることが検出された遊技用装置4の台番号(台識別情報)を含む。
【0258】
遊技用装置4で、例えば、球貸レートの変更等のイベントが発生すると(1307)、遊技用装置4は、イベント信号(球貸レート変更信号)を情報収集端末装置3に送信する。
【0259】
情報収集端末装置3は、球貸レート変更信号やリセット信号等のイベント信号を受信した場合、回収数に異常があることを解除し(1308)、収集データ及び異常解除情報を遊技場管理装置1に送信する(1309)。
【0260】
次に、遊技場管理装置1によって実行され、遊技場管理装置1が受信した回収異常情報に基づいて、監視カメラ管理装置11及び音管理装置45を制御する不正監視情報設定処理について、図14を用いて説明する。図14は、本発明の第1実施形態の不正監視情報設定処理のフローチャートである。
【0261】
まず、遊技場管理装置1は、回収数異常情報を情報収集端末装置3から受信したか否かを判定する(1401)。
【0262】
ステップ1401の処理で、回収数異常情報を受信したと判定された場合、遊技場管理装置1は、回収数異常が発生した遊技用装置4に設定されている球貸レートの情報を取得する(1402)。
【0263】
次に、遊技場管理装置1は、回収数異常が発生した遊技用装置4に隣接する遊技用装置4の判定用情報を取得する(1403)。判定用情報は、遊技用装置4に設定されている球貸レート及び遊技用装置4が稼働しているか否かを示す稼働情報を含む。
【0264】
稼働情報は、回収信号が所定時間検出されていない場合には、当該遊技用装置が稼働していないことを示し、回収信号が検出されている場合には、当該遊技用装置が稼働していることを示す。
【0265】
次に、遊技場管理装置1は、回収数異常が発生した遊技用装置4の遊技者が、当該回収数異常が発生した遊技用装置4に隣接する遊技用装置4(隣接遊技用装置4)の遊技者と共同して不正をしているか否かを判定して警告を報知する遊技用装置4を特定し、また、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートと隣接遊技用装置4の球貸レートを比較することによって警告の程度(レベル)を設定するための回収数異常監視情報を設定する回収数異常監視情報設定処理を実行する(1404)。回収数異常監視情報設定処理については、図16で詳細を説明する。
【0266】
なお、回収数異常監視情報には、回収数異常が発生した遊技用装置4の台番号、遊技用装置4で発生した回収数異常が単独の遊技者によるものか複数の遊技者(グループ)によるものかを示す回収異常種別、回収数異常がグループによるものである場合に当該グループの遊技者が遊技をしている遊技用装置4の台番号を示す対象台番号、警告レベル、及び回収数異常が発生した時刻を示す発生時間が含まれる。
【0267】
次に、遊技場管理装置1は、ステップ1404の処理で設定された回収数異常監視情報を図15に示す回収数異常監視情報管理データ1500に記憶する(1405)。
【0268】
ここで、回収数異常監視情報管理データ1500について、図15を用いて説明する。図15は、本発明の第1実施形態の回収数異常監視情報管理データ1500の説明図である。
【0269】
回収数異常監視情報管理データ1500は、NO1501、回収異常台番号1502、回収異常種別1503、対象台番号1504、警告レベル1505、発生時間1506、及び異常解除情報の有無1507を含む。
【0270】
NO1501には、回収数異常監視情報管理データ1500に登録される回収数異常監視情報の一意な識別子が登録される。回収異常台番号1502には、回収数異常が発生した遊技用装置4の台番号が登録される。回収異常種別1503には、遊技用装置4で発生した回収数異常が単独の遊技者によるものか複数の遊技者(グループ)によるものかを示す情報が登録される。
【0271】
対象台番号1504には、回収数異常がグループによるものである場合に当該グループの遊技者が遊技をしている遊技用装置4の台番号、つまり監視が必要な遊技用装置4の台番号が登録される。
【0272】
警告レベル1505には、警告レベルが登録される。発生時間1506には、回収数異常が発生した時刻が登録される。警告レベル1505に登録される警告レベルは、回収異常種別1503に「単独」が登録された回収数異常監視情報と、回収異常種別1503に「グループ」が登録された回収数異常監視情報とを区別できるような警告レベルである。
【0273】
具体的には、回収異常種別1503に「単独」が登録されたエントリに含まれる警告レベル1505には、「A」が登録される。また、回収異常種別1503に「グループ」が登録されたエントリに含まれる警告レベル1505には、「B」が登録される。
【0274】
また、回収異常種別1503に「グループ」が登録されたエントリに含まれる警告レベル1505には、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートと、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートよりも低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4の球貸レートとの比較結果を示す警告レベルが登録される。
【0275】
例えば、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートと、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートよりも低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4の球貸レートとの比較結果が、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートから、当該隣接遊技用装置4の球貸レートを減算した結果である場合、警告レベル1505には、回収異常種別1502に「グループ」が登録されている旨と、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートから当該隣接遊技用装置4の球貸レートを減算した結果(例えば「3」)とを示す「B3」が登録される。
【0276】
回収数異常監視情報の有無1507には、異常解除情報を受信した場合には「あり」が登録され、回収異常解除情報を受信していない場合には「なし」が登録される。
【0277】
次に、遊技場管理装置1は、ステップ1404の処理で設定された回収数異常監視情報を監視カメラ管理装置11に送信するために、送信バッファに設定する(1406)。ステップ1406の処理で送信バッファに設定される回収数異常監視情報は、回収異常台番号及び対象台番号を含めばよい。
【0278】
なお、監視カメラ管理装置11は、回収数異常監視情報を受信した場合、回収数異常監視情報に含まれる回収異常台番号によって特定される遊技用装置4、及び回収数異常監視情報に含まれる対象台番号によって特定される遊技用装置4を、所定時間撮影可能な監視カメラ17を特定し、特定された監視カメラ17に、回収異常台番号によって特定される遊技用装置4、及び対象台番号によって特定される遊技用装置4を撮影させる。
【0279】
具体的には、監視カメラ管理装置11は、受信した回収数異常監視情報に含まれる回収異常種別が「単独」である場合には、対象台番号にはNULLが設定されているので、回収数異常が発生した遊技用装置4の周辺を撮影可能な監視カメラ17を特定し、特定されたカメラに回収数異常が発生した遊技用装置4の周辺を撮影させる。
【0280】
一方、監視カメラ管理装置11は、受信した回収数異常監視情報に含まれる回収異常種別が「グループ」である場合には、回収数異常が発生した遊技用装置4の周辺、及び対象台番号に登録された台番号によって特定される遊技用装置(球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートよりも低い稼働中の隣接遊技用装置4)の周辺を撮影可能な監視カメラ17を特定し、特定された監視カメラ17に、回収数異常が発生した遊技用装置4の周辺及び球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートよりも低い稼働中の隣接遊技用装置4の周辺を撮影させる。
【0281】
次に、遊技場管理装置1は、ステップ1404の処理で設定された回収数異常監視情報を音管理装置45に送信するために、送信バッファに設定し(1407)、不正監視情報設定処理を終了する。ステップ1407の処理で送信バッファに設定される回収数異常監視情報は回収異常台番号、対象台番号、及び警告レベルを含めばよい。
【0282】
なお、音管理装置45は、回収数異常監視情報を受信した場合、警告レベルに対応して、店内スピーカ60及びインカム46から警告音を出力させる。
【0283】
具体的には、音管理装置45は、店内スピーカ60及びインカム46から出力される警告音を、遊技場の店員が回収数異常監視情報に含まれる回収異常種別が「単独」である場合と回収数異常監視情報に含まれる回収異常種別が「グループ」である場合とを特定可能な態様で出力する。
【0284】
また、音管理装置45は、回収数異常監視情報に含まれる回収異常種別が「グループ」である場合、遊技場の店員が回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートよりも低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4の球貸レートとの比較結果を示す警告度を特定可能な報知態様で警告音を出力する。
【0285】
また、音管理装置45は、インカム46から警告音を出力させた後に、異常台番号及び対象台番号を音声によって出力する。
【0286】
ステップ1401の処理で、回収数異常情報を受信していないと判定された場合、異常解除情報を情報収集端末装置3から受信したか否かを判定する(1408)。
【0287】
ステップ1408の処理で、異常解除情報を受信していると判定された場合、遊技場管理装置1は、図15に示す回収数異常監視情報管理データ1500に登録されたエントリに含まれる回収異常台番号1502に登録された台番号のうち、異常解除情報に含まれる台番号と一致するエントリを選択する。そして、遊技場管理装置1は、選択されたエントリに含まれる異常解除情報の有無1507に「あり」を登録する(1409)。
【0288】
一方、ステップ1408の処理で、異常解除情報を受信していないと判定された場合、ステップ1409の処理を実行しないで、ステップ1410の処理に進む。
【0289】
遊技場管理装置1は、回収数異常監視情報管理データ1500に登録された回収数異常監視情報のうち、異常解除情報を受信していない回収数異常監視情報を取得する(1410)。
【0290】
具体的には、遊技場管理装置1は、回収数異常監視情報管理データ1500に登録されたエントリのうち、異常解除情報の有無1507に「なし」が登録されたエントリをすべて取得する。
【0291】
次に、遊技場管理装置1は、ステップ1410の処理で取得された回収数異常監視情報が、回収数異常が発生したから所定時間経過しているか否かを判定する(1411)。
【0292】
ステップ1410の処理で取得された回収数異常監視情報が、回収数異常が発生したから所定時間経過していると、ステップ1411の処理で判定された場合、再度、監視カメラ17に撮影させ、店内スピーカ60及びインカム46から警告音を出力させるためにステップ1406の処理に進む。
【0293】
なお、この場合、監視カメラ17は回収数異常が発生した遊技用装置4等を一度撮影しているので、ステップ1406の処理に進まずに、ステップ1407の処理に進んでもよい。
【0294】
一方、ステップ1410の処理で取得された回収数異常監視情報が、回収数異常が発生してから所定時間経過していないと、ステップ1411の処理で判定された場合、不正監視情報設定処理を終了する。
【0295】
次に、図14に示す不正監視情報設定処理のステップ1404の処理である回収数異常監視情報設定処理について、図16を用いて説明する。図16は、本発明の第1実施形態の回収数異常監視情報設定処理のフローチャートである。
【0296】
まず、遊技場管理装置1は、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートが遊技場で設定し得る球貸レートのうち最低の球貸レートであるか否かを判定する(1601)。
【0297】
ステップ1601の処理で、回収数異常が発生した遊技用装置1の球貸レートが遊技場で設定し得る球貸レートのうち最低の球貸レートであると判定された場合、隣接遊技用装置4から払い出された遊技球を回収数異常が発生した遊技用装置4で使用しても遊技者に利益はないので、回収数異常が発生した遊技用装置4の遊技者単独で不正が行われていることを報知するための回収数異常監視情報を設定する(1602)。なお、この場合、例えば他の遊技場の遊技球を持ち込み、回収数異常が発生した遊技用装置4で遊技に使用した不正があり得る。
【0298】
ステップ1602の処理では、具体的には、遊技場管理装置1は、回収数異常監視情報の回収異常台番号に回収数異常が発生した遊技用装置4の台番号を設定し、回収数異常種別に単独で不正が行われたことを示す情報を設定する。そして、遊技場管理装置1は、対象台番号には、回収数異常が発生した遊技用装置4の遊技者単独で不正が行われているので、NULLを設定し、警告レベルは、回収数異常が発生した遊技用装置4の遊技者単独で不正が行われているレベルを登録し、発生時間には、回収数異常が発生した時刻を設定する。
【0299】
一方、ステップ1601の処理で、回収数異常が発生した遊技用装置1の球貸レートが遊技場で設定し得る球貸レートのうち最低の球貸レートでないと判定された場合、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートよりも球貸レートが低い隣接遊技用装置4から払い出された遊技球を使用する不正があり得るので、稼働している隣接遊技用装置4が存在するか否かを判定する(1603)。
【0300】
ステップ1603の処理で、稼働している隣接遊技用装置4が存在しないと判定された場合、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートよりも球貸レートが低い隣接遊技用装置4から払い出された遊技球を使用する不正があり得ないので、ステップ1602の処理を実行して、回収数異常監視情報を設定する。
【0301】
一方、ステップ1603の処理で、稼働している隣接遊技用装置4が存在すると判定された場合、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4があるか否かを判定する(1604)。
【0302】
ステップ1604の処理で、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4がないと判定された場合、隣接遊技用装置4から払い出された遊技球を使用しても遊技者に利益はないので、ステップ1602の処理を実行して、回収数異常監視情報を設定する。
【0303】
一方、ステップ1604の処理で、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4があると判定された場合、稼働中の隣接遊技用装置4の遊技者は、回収数異常が発生した遊技用装置4の遊技者に、隣接遊技用装置4から払い出された遊技球を横流していることを報知する回収数異常監視情報を設定する(1605)。
【0304】
ステップ1605の処理では、具体的には、遊技場管理装置1は、回収数異常監視情報の回収異常台番号に回収数異常が発生した遊技用装置4の台番号を設定し、回収数異常種別に横流しによる不正が行われたことを示す情報を設定する。そして、遊技場管理装置1は、対象台番号には、稼働中であって、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの遊技用装置4の台番号を設定する。
【0305】
そして、遊技場管理装置1は、警告レベルに、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートと隣接遊技用装置4の球貸レートとの比較結果に対応する警告レベルを設定する。
【0306】
警告レベルを設定する方法として、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートと隣接遊技用装置4の球貸レートの球貸レートとの差に対応する警告レベルを設定する方法がある。この場合、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートと隣接遊技用装置4の球貸レートの球貸レートとの差が大きいほど、警告レベルを高く設定する。
【0307】
また、警告レベルを設定する方法として、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートを隣接遊技用装置4の球貸レートで除算した値が大きいほど、警告レベルを高く設定してもよい。
【0308】
法律(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則)では、遊技料金(遊技媒体の貸レート)は、遊技球は1個につき4円を超えないこと、メダルは1枚につき20円を超えないことと定められている。このため、端数の処理を考慮すると、遊技球の球貸レートは、1円、2円、3円、及び4円の間で設定可能である場合が多いと考えられる。
【0309】
例えば、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートが4円で、稼働中の隣接遊技用装置4の球貸レートが2円である場合、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートと稼働中の隣接遊技用装置4の球貸レートとの差は2円であり、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートを隣接遊技用装置4の球貸レートで除算した値は「2」である。
【0310】
一方、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートが3円で、稼働中の隣接遊技用装置4の球貸レートが1円である場合、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートと稼働中の隣接遊技用装置4の球貸レートとの差は2円であり、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートを隣接遊技用装置4の球貸レートで除算した値は「3」である。この場合、横流しされる遊技球の価値は同一であるが、遊技球を横流しする遊技者は、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートが4円で稼働中の隣接遊技用装置4の球貸レートが2円である場合より、1.5倍の有価価値を得る為、交換レートが4円、2円の場合より3円、1円の方が不正の面で効率が良いこととなる。
【0311】
したがって、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートを隣接遊技用装置4の球貸レートで除算した値が大きいほど、警告レベルを高く設定すると、遊技場が被り得る不利益に応じて、警告レベルを設定できる。
【0312】
また、遊技場管理装置1は、発生時間には、回収数異常が発生した時刻を設定する。
【0313】
次に、回収数異常監視情報設定処理で設定される回収数異常監視情報に基づく報知態様データ1700について、図17を用いて説明する。図17は、本発明の第1実施形態の回収数異常監視情報に基づく報知態様データ1700の説明図である。
【0314】
報知態様データ1700は、異常台1701、相対評価条件1702、監視対象台1703、及び報知態様1704を含む。
【0315】
異常台1701には、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートが最低であるか否かを示す情報が登録される。
【0316】
相対評価条件1702には、隣接遊技用装置4が稼働中であるか否か、及び稼働中の隣接遊技用装置4の球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートよりも低いか否かを示す情報が登録される。
【0317】
監視対象台1703には、監視カメラ17によって撮影される遊技用装置4が登録される。報知態様1704には、不正があったことを遊技場の従業員(店員)に報知する態様を示す情報が登録される。
【0318】
また、報知態様データ1700には、エントリ1711〜1717が登録される。
【0319】
エントリ1711は、ステップ1601の処理で、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートが最低であると判定された場合に設定される回収数異常監視情報に基づく異常報知態様を示す。エントリ1711に含まれる相対評価条件1702には、ステップ1601の処理で回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートが最低の球貸レートであると判定された場合には、隣接遊技用装置4が稼働中か否かを判定する処理であるステップ1603の処理、及び稼働中の隣接遊技用装置4の球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートよりも低いか否かを判定する処理であるステップ1604の処理は実行されない旨を示す「無条件」が登録される。
【0320】
また、エントリ1711に含まれる監視対象台1703には、回収数異常が発生した遊技用装置4が登録される。また、エントリ1711に含まれる報知態様には、回収数異常が発生した遊技用装置4の遊技者が単独で不正を行っていることを報知する態様が登録される。
【0321】
エントリ1712には、ステップ1603の処理で稼働中の隣接遊技用装置4がないと判定された場合に設定される回収数異常監視情報に基づく報知態様が登録される。したがって、エントリ1712に含まれる相対評価条件1702には、稼働中の遊技用装置4がない旨を示す情報が登録される。エントリ1712に含まれる監視対象台1703及び報知態様1704に登録される情報は、エントリ1711に含まれる監視対象台1703及び報知態様1704に登録される情報と同じなので、説明を省略する。
【0322】
エントリ1713及び1714には、ステップ1604の処理で、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4がないと判定された場合に設定される回収数異常監視情報に基づく報知態様が登録される。
【0323】
具体的には、エントリ1713に含まれる相対評価条件1702には、隣接遊技用装置4のうち、一台の隣接遊技用装置4が稼働中でなく、もう一台の隣接遊技用装置4の球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レート以上であることを示す情報が登録される。エントリ1713に含まれる監視対象台1703及び報知態様1704に登録される情報は、エントリ1711に含まれる監視対象台1703及び報知態様1704に登録される情報と同じなので、説明を省略する。
【0324】
エントリ1714に含まれる相対評価条件1702には、二台の隣接遊技用装置4の球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レート以上であることを示す情報が登録される。エントリ1714に含まれる監視対象台1703及び報知態様1704に登録される情報は、エントリ1711に含まれる監視対象台1703及び報知態様1704に登録される情報と同じなので、説明を省略する。
【0325】
エントリ1715〜1717には、ステップ1604の処理で回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4があると判定された場合に設定される回収数異常監視情報に基づく報知態様が登録される。
【0326】
具体的には、エントリ1715に含まれる相対評価条件1702には、一台の隣接遊技用装置4が稼働中でなく、もう一台の隣接遊技用装置4の球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低いことを示す情報が登録される。また、エントリ1715に含まれる監視対象台1703には、回収数異常が発生した遊技用装置4及び回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の遊技用装置4が登録される。
【0327】
また、エントリ1715に含まれる報知態様1704には、球貸レートの比較結果に基づく警告レベルを設定して、グループで横流しが行われていることを報知する報知態様が登録される。
【0328】
エントリ1716に含まれる相対評価条件1702には、一台の隣接遊技用装置4の球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レート以上であり、もう一台の隣接遊技用装置4の球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低いことを示す情報が登録される。エントリ1716に含まれる監視対象台1703及び報知態様1704に登録される情報は、エントリ1715に含まれる監視対象台1703及び報知態様1704に登録される情報と同じなので、説明を省略する。
【0329】
エントリ1717に含まれる相対評価条件1702には、二台の隣接遊技用装置4の球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低いことを示す情報が登録される。エントリ1716に含まれる監視対象台1703及び報知態様1704に登録される情報は、エントリ1715に含まれる監視対象台1703及び報知態様1704に登録される情報と同じなので、説明を省略する。
【0330】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図18〜図22を用いて説明する。第2実施形態の構成のうち、第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0331】
第2実施形態では、遊技機5に所定数以上の遊技球が残っているにもかかわらず、遊技球の貸出、貯玉の払出、及び計数球の払戻の要求がされたことを示す払出数異常が発生した遊技用装置4に隣接する遊技用装置4がグループによる遊技球の横流しがなされていることを判定する遊技システムについて説明する。
【0332】
異常状態判定処理について、図18を用いて説明する。図18は、本発明の第2実施形態の異常状態判定処理のフローチャートである。なお、第2実施形態の異常状態判定処理のステップ1101〜1114の処理は、第1実施形態の異常状態判定処理(図11参照)と同じ処理なので、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0333】
情報収集端末装置3は、ステップ1110の処理を実行した後、払出数異常送信済フラグが設定されているか否かを判定する(1801)。払出数異常送信済フラグは、払出数に異常があると判定された場合に、情報収集端末装置3が払出数異常情報を遊技場管理装置1に送信すると設定されるフラグである。
【0334】
ステップ1801の処理で、払出数異常送信済フラグが設定されていないと判定された場合、情報収集端末装置3は、払出数に異常があるか否かを判定する払出数異常判定処理を実行する(1802)。払出数異常判定処理は、図19で詳細を説明する。
【0335】
次に、情報収集端末装置3は、払出数異常判定処理で払出数に異常がある判定された場合に設定される払出数異常フラグが設定されているか否かを判定する(1803)。
【0336】
ステップ1803の処理で、払出数異常フラグが設定されていないと判定された場合、遊技用装置4には異常が発生していないので、異常状態判定処理を終了する。
【0337】
一方、ステップ1803の処理で、払出数異常フラグが設定されていると判定された場合、情報収集端装置3は、払出数に異常があることを示す払出数異常情報を遊技場管理装置1に送信するために、図示しない送信バッファに設定する(1804)。そして、情報収集端末装置3は、払出数異常情報を送信したことを示す払出数異常送信済フラグを設定し(1805)、異常状態判定処理を終了する。
【0338】
一方、情報収集端末装置3は、ステップ1114の処理を実行した後、払出数異常送信済フラグが設定されているか否かを判定する(1806)。
【0339】
ステップ1806の処理で、異常送信済フラグが設定されていると判定された場合、回収数に異常を発生させた遊技者(不正遊技者)が遊技用装置4を離れたので、払出数異常が解除されたことを示す払出数異常解除情報を遊技場管理装置1に送信するために、送信バッファに設定する(1807)。そして、情報収集端末装置3は、払出数異常送信済フラグをリセットして(1808)、異常状態判定処理を終了する。
【0340】
一方、ステップ1806の処理で、異常送信済フラグが設定されていないと判定された場合、回収数異常を解除する必要はないので、異常状態判定処理を終了する。
【0341】
次に、図19に示す異常状態判定処理のステップ1802の払出数異常判定処理について、図19を用いて説明する。図19は、本発明の第2実施形態の払出数異常判定処理のフローチャートである。なお、第2実施形態の払出数異常判定処理のステップ1201〜1203の処理は、第1実施形態の回収数異常判定処理と同じなので、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0342】
情報収集端末装置3は、ステップ1203の処理を実行した後、ステップ1203の処理で算出された払出差球数がゼロより大きいか否かを判定する(1901)。
【0343】
ステップ1901の処理で、払出差球数がゼロ以下であると判定された場合、遊技用装置4から払い出された遊技球の数が、遊技に使用されて回収された遊技球の数以下であるため、遊技球の貸出、貯玉の払出、及び計数球の払戻の要求がされても異常ではないので、払出数異常判定処理を終了する。
【0344】
一方、ステップ1901の処理で、払出差球数がゼロより大きいと判定された場合、情報収集端末装置3は、ステップ1203の処理で算出された払出差球数から、遊技用装置4から払い出された遊技球のうち遊技に使用されずに遊技機5外へ導出されて回収された遊技球の数を示す計数球数を減算することによって、存在球数を算出する(1902)。
【0345】
遊技用装置4から払い出された遊技球は、上皿21に貯留する。上皿球抜き機構71が操作されると、上皿21の底面に備わる穴が開口して、上皿21に貯留された遊技球は、下皿23に貯留する。
【0346】
下皿球抜き機構42が操作されると、下皿23に貯留された遊技球は、貯留ボックス47に貯留される。貯留ボックス排出機構471が操作されると、貯留ボックス47に貯留された遊技球は遊技機5の外へ導出され、遊技機5の外へ導出された遊技球の数(計数球数)は計数器472によってカウントされる。
【0347】
したがって、払出差球数から計数球数を減算した存在球数は、遊技領域に発射されて未だ回収されていない遊技球や遊技機5の上皿21、下皿23、及び貯留ボックス47に貯留された遊技球の数である。遊技者は、下皿23及び貯留ボックス47に貯留された遊技球を、上皿21に移すことができる。上皿21は、発射装置から発射する遊技球を発射装置に供給するので、存在球数は発射装置に供給可能な実際の遊技球数を示す。
【0348】
なお、本実施形態では、下皿23の下部に貯留ボックス47が備わるが、貯留ボックス47が存在しなくてもよい。この場合、下皿23の底面の開口から遊技球が島設備へ排出される。
【0349】
次に、情報収集端末装置3は、ステップ1902の処理で算出された存在球数が所定数より大きいか否かを判定するための所定値を示す払出数異常判定値Nを取得する(1903)。
【0350】
払出数異常判定値Nは、一回の球貸要求で貸し出される貸出数以上(例えば、二回の球貸要求で貸し出される貸出数)の値であるため、情報収集端末装置3は、現在の球貸レートに対応する一回の貸出要求で貸し出される貸出数を取得することによって、払出数異常判定値Nを取得する。また、払出数異常判定値Nは、上皿21に貯留可能な遊技球の数(例えば、200個程度)に設定されてもよい。
【0351】
次に、情報収集端末装置3は、ステップ1902の処理で算出された存在球数が、ステップ1903の処理で取得された払出数異常判定値Nよりも大きいか否かを判定する(1904)。
【0352】
ステップ1904の処理で、存在球数が払出数異常判定値N以下であると判定された場合、発射装置に供給可能な遊技球が所定数以下であるので、遊技球の貸出、貯玉の払出、及び計数球の払戻の要求があっても、払出数異常ではないため、払出数異常判定処理を終了する。
【0353】
一方、ステップ1904の処理で、存在球数が払出数異常判定値Nより大きいと判定された場合、情報収集端末装置3は、遊技球の貸出、貯玉の払出、及び計数球の払戻の要求の少なくとも一つが入力されたか否かを判定する(1905)。
【0354】
ステップ1905の処理で、遊技球の貸出、貯玉の払出、及び計数球の払戻の要求のいずれも入力されていないと判定された場合、払出数異常ではないので、払出数異常判定処理を終了する。
【0355】
一方、ステップ1905の処理で、遊技球の貸出、貯玉の払出、及び計数球の払戻の要求の少なくとも一つが入力されたと判定された場合、情報収集端末装置3は、発射装置に供給可能な遊技球が所定数あるにもかかわらず、遊技球の貸出、貯玉の払出、及び計数球の払戻の要求がなされたので、払出数異常と判定し、払出数異常フラグを設定し(1906)、払出数異常判定処理を終了する。
【0356】
次に、遊技場管理装置1によって実行される不正監視情報設定処理について、図20を用いて説明する。図20は、本発明の第2実施形態の不正監視情報設定処理のフローチャートである。なお、第2実施形態の不正監視情報設定処理のステップ1401〜1403、1405〜1408、1410、及び1411の処理は、第1実施形態の不正監視情報設定処理と同じなので、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0357】
遊技場管理装置1は、図15に示す回収数異常監視情報管理データ1500の他に、図示しない払出数異常監視情報管理テーブルを記憶している。払出数異常監視情報管理テーブルは、払出数異常が発生した遊技用装置4を示す台番号、払出数異常が発生した時刻、及び異常解除情報の有無を少なくとも含む。
【0358】
まず、遊技場管理装置1は、情報収集端末装置3から払出数異常監視情報を受信したか否かを判定する(2001)。
【0359】
ステップ2001の処理で、情報収集端末装置3から払出数異常監視情報を受信していないと判定された場合、ステップ1401の処理を実行する。
【0360】
ステップ2001の処理で、情報収集端末装置3から払出数異常監視情報を受信したと判定された場合、遊技場管理装置1は、回収数異常監視情報管理データ1500に登録された回収数異常が発生した遊技用装置4のうち、グループによる不正が行われていると判定され、払出数異常が発生した遊技用装置4に隣接する遊技用装置4を抽出する(2002)。
【0361】
具体的には、遊技場管理装置1は、回収数異常監視情報管理データ1500に登録されたエントリのうち、回収異常種別1503に登録された情報が「グループ」であるエントリに含まれる回収異常台番号1502に登録された回収数異常が発生した遊技用装置4の台番号を選択する。
【0362】
そして、遊技場管理装置1は、選択された台番号によって識別される遊技用装置4が、払出数異常が発生した遊技用装置4に隣接する遊技用装置4である場合に、当該遊技用装置4を、異常監視情報を生成する対象の遊技用装置4として抽出する。
【0363】
次に、遊技場管理装置1は、異常監視情報を生成する対象の遊技用装置4として抽出された遊技用装置4が存在するか否かを判定する(2003)。
【0364】
ステップ2003の処理で、異常監視情報を生成する対象の遊技用装置4として抽出された遊技用装置4が存在すると判定された場合に、グループによる横流しに起因する回収数異常が発生した遊技用装置4(対象となる遊技用装置4)の球貸レートと払出数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートとの比較結果に対応する警告レベルを設定して、異常監視情報を生成する(2004)。
【0365】
次に、遊技場管理装置1は、ステップ1406及び1407の処理を実行して、ステップ2004の処理で生成された異常監視情報を、監視カメラ管理装置11及び音管理装置45に送信する。
【0366】
一方、ステップ2003の処理で、異常監視情報を生成する対象の遊技用装置4として抽出された遊技用装置4が存在しないと判定された場合、遊技場管理装置1は、払出数異常監視情報管理テーブルに、受信した払出数異常情報の払出数異常が発生した遊技用装置4の台番号、及び受信した払出数異常情報の払出数異常が発生した時刻を含む払出数異常監視情報を記憶し(2007)、ステップ1408の処理に進む。
【0367】
遊技場管理装置1は、ステップ1406及び1407の処理を実行した後、ステップ1401の処理を実行して、情報収集端末装置3から回収数異常情報を受信したか否かを判定する。
【0368】
ステップ1401の処理で、情報収集端末装置3から回収数異常情報を受信したと判定された場合、遊技場管理装置1は、ステップ1402、1403、2005、及び1405〜1407の処理を実行して、異常監視情報を監視カメラ管理装置11及び音管理装置45に送信して、不正監視情報設定処理を終了する。
【0369】
なお、ステップ2005の処理である異常監視情報設定処理は、図14に示すステップ1404の処理である異常監視情報設定処理と異なる点があるので、図21で詳細を説明する。
【0370】
一方、ステップ1401の処理で、情報収集端末装置3から回収数異常情報を受信していないと判定された場合、ステップ1408の処理を実行して、回収数異常解除情報を受信したか否かを判定する。
【0371】
ステップ1408の処理で、回収数異常解除情報を受信したと判定された場合、遊技場管理装置1は、図15に示す回収数異常監視情報管理データ1500に登録された回収数異常監視情報のうち、受信した回収数異常解除情報に一致するエントリに含まれる異常解除情報の有無1507に「あり」を登録する。また、遊技場管理装置1は、払出数異常監視情報管理テーブルに登録された払出数異常監視情報のうち、受信した払出数異常解除情報に一致するエントリに含まれる異常解除情報の有無に「あり」を登録する(2006)。
【0372】
次に、遊技場管理装置1は、ステップ1410及び1411の処理を実行し、不正監視情報設定処理を終了する。
【0373】
次に、図20に示す不正監視情報設定処理のステップ2005の処理の異常監視情報設定処理について、図21を用いて説明する。図21は、本発明の第2実施形態の異常監視情報設定処理のフローチャートである。なお、第2実施形態の異常監視情報設定処理のステップ1601〜1604の処理は、第1実施形態の異常監視情報設定処理と同じなので、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0374】
ステップ1604の処理で、稼働している隣接遊技用装置4が存在すると判定された場合、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4があると判定された場合、遊技場管理装置1は、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4で払出数異常が発生しているか否かを判定する(2101)。
【0375】
ステップ2101の処理で、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4で払出数異常が発生していないと判定された場合には、遊技場管理装置1は、グループによる不正が行われている可能性があることを報知するための異常監視情報を生成する(2102)。
【0376】
一方、ステップ2101の処理で、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4で払出数異常が発生していると判定された場合には、遊技場管理装置1は、払出数異常が発生している遊技用装置4の遊技者が、回収数異常が発生している遊技用装置4の遊技者に遊技球を横流したことによって、払出数異常が発生したものと判定し、ステップ2102の処理で生成される異常監視情報の警告レベルよりも高い警告レベルの異常監視情報を生成する(2103)。
【0377】
ステップ2101の処理で回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4で払出数異常が発生していると判定された場合においては、ステップ2101の処理で回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4で払出数異常が発生していない場合と比較して、払出数異常と回収数異常とが関連付けて考えることができる。このため、ステップ2103の処理では、グループによる横流しが行われている可能性が非常に高いので、警告度の高い異常監視情報が生成される。
【0378】
次に、不正監視情報設定処理で設定される異常監視情報に基づく報知態様データ2100について、図22を用いて説明する。図22は、本発明の第2実施形態の報知態様データ2100の説明図である。なお、報知態様データ2100の構成のうち第1実施形態の報知態様データ1700(図17参照)と同じ構成は、第1実施形態の報知態様データ1700と同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0379】
エントリ1801及び1803には、ステップ2101の処理で回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4で払出数異常が発生していないと判定された場合に設定される異常監視情報に基づく報知態様が登録される。
【0380】
具体的には、エントリ1801に含まれる相対評価条件1702には、一台の隣接遊技用装置4が稼働中でなく、もう一台の隣接遊技用装置4の球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低いことを示す情報が登録される。また、エントリ1801に含まれる監視対象台1703には、回収数異常が発生した遊技用装置4及び回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の遊技用装置4が登録される。
【0381】
また、エントリ1801に含まれる報知態様1704には、球貸レートの比較結果に基づく警告レベルを設定して、グループで横流しが行われている可能性があるので、グループ不正注意報知態様が登録される。
【0382】
エントリ1803に含まれる相対評価条件1702には、一台の隣接遊技用装置4の球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レート以上であり、もう一台の隣接遊技用装置4の球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低いことを示す情報が登録される。エントリ1803に含まれる監視対象台1703及び報知態様1704に登録される情報は、エントリ1801に含まれる監視対象台1703及び報知態様1704に登録される情報と同じなので、説明を省略する。
【0383】
エントリ1802、1804、及び1805には、ステップ2004の処理で生成された異常監視情報に基づく報知態様、又はステップ2101の処理で、回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の隣接遊技用装置4で払出数異常が発生していると判定された場合に設定される異常監視情報に基づく報知態様が登録される。
【0384】
具体的には、エントリ1802に含まれる相対評価条件1702には、一台の隣接遊技用装置4が稼働中でなく、もう一台の隣接遊技用装置4の球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低いことを示す情報が登録される。また、エントリ1802に含まれる監視対象台1703には、回収数異常が発生した遊技用装置4及び回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中の遊技用装置4が登録される。
【0385】
また、エントリ1802に含まれる報知態様1704には、球貸レートの比較結果に基づく警告レベルを設定して、グループで横流しが行われている可能性が高いので、グループ不正警告報知態様が登録される。
【0386】
エントリ1804に含まれる相対評価条件1702には、二台の隣接遊技用装置4の球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低く、一台の隣接遊技用装置4で払出数異常が発生していることを示す情報が登録される。エントリ1804に含まれる監視対象台1703には、回収数異常が発生した遊技用装置4及び回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低い球貸レートの稼働中であって払出数異常が発生している遊技用装置4が登録される。エントリ1804に含まれる報知態様1704に登録される情報は、エントリ1802に含まれる報知態様1704に登録される情報と同じなので、説明を省略する。
【0387】
エントリ1805に含まれる相対評価条件1702には、二台の隣接遊技用装置4の球貸レートが回収数異常が発生した遊技用装置4の球貸レートより低く、二台の隣接遊技用装置4で払出数異常が発生していることを示す情報が登録される。エントリ1805に含まれる監視対象台1703及び報知態様1704に登録される情報は、エントリ1804に含まれる報知態様1704に登録される情報と同じなので、説明を省略する。
【0388】
以上の説明では、パチンコ遊技機における説明をしたが、本願発明はパチスロ機にも適用することが可能である。
【0389】
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0390】
以上のように、本発明は、本発明に係る遊技管理システムは、パチンコ遊技機、コイン遊技機、スロット機等の遊技機等が設置された遊技場の遊技データを遊技者に開示する遊技管理システムに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0391】
【図1】本発明の第1実施形態の遊技システムのシステム構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態の遊技場管理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態の情報収集端末装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態の遊技用装置の構成の説明図である。
【図5】本発明の第1実施形態の遊技システム内で送受信される各種信号の説明図である。
【図6】本発明の第1実施形態の遊技場に設置される監視カメラの説明図である。
【図7】本発明の第1実施形態の監視カメラ対応可能位置テーブルの説明図である。
【図8】本発明の第1実施形態のレート変更条件成立判定処理のフローチャートである。
【図9】本発明の第1実施形態のデータ更新処理のフローチャートである。
【図10】本発明の第1実施形態の遊技用装置管理データの説明図である。
【図11】本発明の第1実施形態の異常状態判定処理のフローチャートである。
【図12】本発明の第1実施形態の回収数異常判定処理のフローチャートである。
【図13】本発明の第1実施形態の遊技システムにおいて通信される各種データの説明図である。
【図14】本発明の第1実施形態の不正監視情報設定処理のフローチャートである。
【図15】本発明の第1実施形態の回収数異常監視情報管理テーブルの説明図である。
【図16】本発明の第1実施形態の回収数異常監視情報設定処理のフローチャートである。
【図17】本発明の第1実施形態の回収数異常監視情報に基づく報知態様データの説明図である。
【図18】本発明の第2実施形態の異常状態判定処理のフローチャートである。
【図19】本発明の第2実施形態の払出数異常判定処理のフローチャートである。
【図20】本発明の第2実施形態の不正監視情報設定処理のフローチャートである。
【図21】本発明の第2実施形態の異常監視情報設定処理のフローチャートである。
【図22】本発明の第2実施形態の報知態様データの説明図である。
【符号の説明】
【0392】
1 遊技場管理装置
3 情報収集端末装置
4 遊技用装置
5 遊技機
6 カードユニット
7 コーナーランプ
8 呼出しランプ
10 UPS
11 監視カメラ管理装置
12 本体枠
17 監視カメラ
18 ガラス枠
19 前面枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者が所有する有価価値を消費して遊技媒体を貸し出す場合の変換レートを遊技者が設定可能であって、前記遊技媒体を使用した遊技の結果によって遊技媒体を払い出すことが可能な複数の遊技用装置と、
前記遊技用装置に対応して設けられ、前記遊技に使用されて回収された遊技媒体を計数する回収媒体計数手段と、
前記遊技用装置及び前記回収媒体計数手段から遊技に関する遊技情報を収集し、前記収集した遊技情報を管理する情報管理手段と、を備えた遊技システムにおいて、
前記情報管理手段は、
所定期間において前記遊技用装置によって貸し出された遊技媒体の数を示す貸出数、前記所定期間において前記遊技用装置によって払い出された遊技媒体の数を示す払出数、及び前記所定期間において前記回収媒体計数手段によって計数された遊技媒体の数を示す回収数に基づいて、払出差数を算出する払出差数算出手段と、
前記払出差数算出手段によって算出された払出差数が予め設定された回収数異常判定条件と一致する場合に、前記回収数に異常が発生したと判定する回収数異常判定手段と、
前記回収数異常判定手段によって前記回収数異常が発生したと判定された場合に、前記回収数異常が発生した遊技用装置に設定された前記変換レートと当該遊技用装置に隣接する隣接遊技用装置に設定された前記変換レートとを比較する変換レート比較手段と、
前記変換レート比較手段による比較結果に基づいて、前記回収数異常の発生要因を特定する発生要因特定手段と、を備えたことを特徴とする遊技システム。
【請求項2】
前記発生要因特定手段は、前記回収数異常の発生要因が、前記回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者による単独での遊技媒体の持ち込みによるものであるか、又は前記回収数異常が発生した遊技用装置が設置される遊技場内で、前記隣接遊技用装置の遊技者が前記回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者に前記遊技媒体を横流ししたことによる持ち込みによるものであるかを特定することを特徴とする請求項1に記載の遊技システム。
【請求項3】
前記情報管理手段は、前記回収媒体計数手段によって出力され、回収された遊技媒体の数を含む計数情報に基づいて、前記隣接遊技用装置が稼働しているか否かを判定する稼働状況判定手段を備え、
前記発生要因特定手段は、前記回収数異常が発生した遊技用装置に設定された前記変換レートと前記隣接遊技用装置に設定された変換レートとの前記変換レート比較手段による比較結果、及び前記稼働状況判定手段による前記隣接遊技用装置の稼働状況に基づいて、前記回収数異常の発生要因を特定することを特徴とする請求項2に記載の遊技システム。
【請求項4】
前記発生要因特定手段は、前記回収数異常が発生した遊技用装置に設定された前記変換レートが、遊技者によって設定可能な変換レートのうち最低の変換レートである場合には、前記回収数異常の発生要因が、前記回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者による単独での遊技媒体の持ち込みによるものであると特定することを特徴とする請求項3に記載の遊技システム。
【請求項5】
前記変換レート比較手段による比較結果が、前記回収数異常が発生した遊技用装置に設定された変換レートが、前記稼働状況判定手段によって稼働していると判定された前記隣接遊技用装置に設定された変換レート以下である場合に、前記発生要因特定手段は、前記回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者による単独での遊技媒体の持ち込みによるものであると特定することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の遊技システム。
【請求項6】
前記変換レート比較手段による比較結果が、前記回収数異常が発生した遊技用装置に設定された変換レートが、前記稼働状況判定手段によって稼働していると判定された前記隣接遊技用装置に設定された変換レートより高い場合に、前記発生要因特定手段は、前記回収数異常の発生要因が、前記回収数異常が発生した遊技用装置が設置される遊技場内で、前記隣接遊技用装置の遊技者が前記回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者に前記遊技媒体を横流ししたことによる持ち込みによるものと特定することを特徴とする請求項3から5のいずれか一つに記載の遊技システム。
【請求項7】
前記遊技システムは、前記回収数異常判定手段によって前記回収数異常が前記遊技用装置に発生したと判定された場合に、前記回収数異常が発生したことを、前記発生要因特定手段によって特定された回収数異常の発生要因を特定可能に報知する異常報知手段を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の遊技システム。
【請求項8】
前記情報管理手段は、前記変換レート比較手段による比較結果に基づいて、前記回収数異常の異常レベルを設定する異常レベル設定手段を備え、
前記異常報知手段は、前記異常レベル設定手段によって設定された異常レベルに対応する報知態様で回収数異常が発生したことを報知することを特徴とする請求項7に記載の遊技システム。
【請求項9】
前記遊技システムは、
前記遊技用装置によって貸し出された前記遊技媒体及び前記遊技用装置によって払い出された前記遊技媒体のうち、遊技に使用されずに前記遊技用装置の外部へ導出された未使用遊技媒体を計数する未使用遊技媒体計数手段と、
遊技者の操作に基づいて、前記未使用遊技媒体計数手段によって計数された未使用遊技媒体数の範囲内で、前記遊技用装置から前記遊技媒体を払い出させる未使用遊技媒体払出手段と、を備え、
前記情報管理手段は、
前記払出差数算出手段によって算出された払出差数、及び前記未使用遊技媒体計数手段によって計数された未使用遊技媒体数に基づいて、前記遊技用装置に存在する存在遊技媒体数を算出する存在遊技媒体数算出手段と、
前記存在遊技媒体数算出手段によって算出された存在遊技媒体数が所定値以上であり、前記遊技媒体の貸出要求又は前記未使用遊技媒体の払戻要求が前記遊技用装置にあった場合に、払出数異常が発生したと判定する払出数異常判定手段と、を備え、
前記発生要因特定手段は、前記回収数異常が発生した遊技用装置に隣接する前記隣接遊技用装置に、前記払出数異常が発生したと前記払出数異常判定手段によって判定された場合には、前記回収数異常の発生要因が、前記回収数異常が発生した遊技用装置が設置される遊技場内で、前記隣接遊技用装置の遊技者が前記回収数異常が発生した遊技用装置の遊技者に前記遊技媒体を横流ししたことによる持ち込みによるものであると特定することを特徴とする請求項2から8のいずれか一つに記載の遊技システム。
【請求項10】
前記遊技システムは、予め設定された撮影範囲内における任意の遊技用装置周辺を撮影可能な複数の監視カメラを制御する監視カメラ制御手段を備え、
前記情報管理手段は、
前記発生要因特定手段によって特定された前記回収数異常の発生要因に基づいて、前記回収数異常が発生した場合に監視対象とする遊技用装置を特定する監視対象遊技用装置特定手段を備え、
前記監視カメラ制御手段は、前記監視対象遊技用装置特定手段によって特定された遊技用装置周辺を撮影範囲として含む前記監視カメラを制御して、前記監視対象の遊技用装置周辺を前記監視カメラに撮影させることを特徴とする請求項1から9のいずれか一つに記載の遊技システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2010−181(P2010−181A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−160428(P2008−160428)
【出願日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(390025601)株式会社西陣 (107)
【出願人】(598044464)株式会社ピーエーネット技術研究所 (51)
【出願人】(000132747)株式会社ソフィア (2,465)
【Fターム(参考)】