説明

遊技媒体搬送システム

【課題】複数の遊技機島間における遊技媒体の授受を効率よく適切に行えるようにする。
【解決手段】自島と隣接島との間の媒体搬送方向を決定する媒体搬送方向決定手段、その決定結果が前記自島から前記隣接島へ向けた方向である場合に当該方向に動作する島渡し媒体搬送手段2への遊技媒体の排出を行うように前記自島の動作を制御する第一動作制御手段、および、その決定結果が前記隣接島から前記自島へ向けた方向である場合に当該方向に動作する島渡し媒体搬送手段2への遊技媒体の排出を行う旨の依頼情報を前記隣接島へ送信する依頼情報送信手段として機能する制御部34を有したコントロール部30を、複数の遊技機島1b,1cのそれぞれに備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の遊技機島を備えて構成される遊技媒体搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、複数の遊技機島を備えた遊技媒体搬送システムでは、各遊技機島における遊技媒体の貯留量を均等にするために、遊技機島間で遊技媒体の授受を行い得るように構成されている。さらに詳しくは、あるグループを構成する複数の遊技機島のうち、一つの遊技機島における遊技媒体補給装置を親機とし、他の遊技媒体補給装置を子機とし、親機には島間媒体搬送を集中制御する機能を持たせ、これにより各遊技機島間における遊技媒体の授受を制御することで、各遊技機島での遊技媒体貯留量を均等に保つようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2006−136355号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、親機が島間媒体搬送を集中制御するシステムでは、親機における処理負荷が過大になってしまうおそれがある。また、システム構成にあたり、親子関係の構築が必要となるので、構成の自由度(汎用性)や構成変更に対する柔軟性等を確保することが容易であるとは言えず、さらには各遊技機島間での遊技媒体授受の適切化や効率化等の点で好適でないものとなることも考えられる。
【0005】
そこで、本発明は、複数の遊技機島間における遊技媒体の授受を、特定箇所での処理負荷集中を招くことなく、効率よく適切に行うことができ、しかもシステム構成の汎用性や柔軟性等を十分に確保することのできる、遊技媒体搬送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するために案出された遊技媒体搬送システムである。
請求項1に係る発明は、複数の遊技機島と、各遊技機島の間で遊技媒体の搬送を行う島渡し媒体搬送手段と、各遊技機島の間で情報の授受を行う通信手段と、を具備する遊技媒体搬送システムであって、自島と当該自島の所定方向隣りに設置された隣接島とを結ぶ島渡し媒体搬送手段における媒体搬送方向を決定する媒体搬送方向決定手段と、前記媒体搬送方向決定手段での決定結果が前記自島から前記隣接島へ向けた方向である場合に、当該方向に動作する前記島渡し媒体搬送手段への遊技媒体の排出を行うように前記自島の動作を制御する第一動作制御手段と、前記媒体搬送方向決定手段での決定結果が前記隣接島から前記自島へ向けた方向である場合に、当該方向に動作する前記島渡し媒体搬送手段への遊技媒体の排出を行う旨の依頼情報を前記隣接島へ前記通信手段を通じて送信する依頼情報送信手段と、前記隣接島とは反対隣りに設置された反対側隣接島から前記通信手段を通じて送信される依頼情報を受け取ると、前記自島から前記反対側隣接島へ向けて動作する前記島渡し媒体搬送手段への遊技媒体の排出を行うように前記自島の動作を制御する第二動作制御手段とを、前記複数の遊技機島のうち少なくとも前記所定方向の端に設置された遊技機島を除く全ての遊技機島が備えることを特徴とする。
【0007】
上記構成の遊技媒体搬送システムでは、各遊技機島においてそれぞれが自島と隣接島との間の媒体搬送方向を決定するので、当該決定にあたってある特定箇所に処理負荷が集中してしまうことがない。しかも、自島と隣接島との関係のみならず、反対側隣接島からの依頼情報にも対応し得るので、三つ以上の遊技機島を備える場合であっても柔軟かつ適切にシステム構築を行える。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記媒体搬送方向決定手段が、前記自島が備える機能および前記隣接島が備える機能と、前記自島における媒体貯留量と前記隣接島における媒体貯留量の比較結果との少なくとも一方に基づいて、前記自島と前記隣接島との間の島渡し媒体搬送手段における媒体搬送方向を決定することを特徴とする。
【0009】
上記構成の遊技媒体搬送システムでは、自島と隣接島における機能(例えば、媒体洗浄機能の有無)の比較結果と、自島と隣接島における媒体貯留量の比較結果との少なくとも一方を基に、各島間の媒体搬送方向を決定するので、媒体処理機能や当該機能によるシステム内での役割等と各島での媒体消費量との少なくとも一つに応じて、自島と隣接島との間の媒体授受の方向を決めることができる。
【0010】
請求項3に係る発明は、前記媒体貯留量の検出を、三段階以上に段階分けして行うことを特徴とする。
【0011】
上記構成の遊技媒体搬送システムでは、三段階以上の段階分けによって各島における媒体貯留量をきめこまやかに検出し得ることになり、その検出結果を用いて各島間の媒体搬送方向を決定すれば、各島間における媒体貯留量(媒体消費量)を的確に媒体搬送方向の決定に反映させ得るようになる。
【0012】
請求項4に係る発明は、前記第一動作制御手段による媒体排出動作制御と、前記第二動作制御手段による媒体排出動作制御とが競合する場合に、所定の優先順に従いつついずれか一方の媒体排出動作を優先して行うことを特徴とする。
【0013】
上記構成の遊技媒体搬送システムでは、媒体搬送方向を自島から隣接島へ向けた方向と決定し、これと同タイミングで反対側隣接島から依頼情報を受け取っても、所定の優先順に従いつつ、例えば第一動作制御手段による媒体排出動作を行った後に第二動作制御手段による媒体排出動作を行い、あるいはこれと逆の順で各媒体排出動作を行うことになるので、三つ以上の遊技機島を備えてシステムが構成されている場合であっても、各遊技機島での媒体排出動作を円滑に行い得るようになる。
【0014】
請求項5に係る発明は、前記所定の優先順は、各遊技機島が備える機能の比較結果、各遊技機島における媒体貯留量の比較結果、各遊技機島における島内への媒体補給回数の比較結果の少なくとも一つを基準として特定されたものであることを特徴とする。
【0015】
上記構成の遊技媒体搬送システムでは、第一動作制御手段による媒体排出動作制御と第二動作制御手段による媒体排出動作制御とが競合した場合における優先順が、遊技機島における機能(例えば、媒体洗浄機能の有無)、媒体貯留量および島内への媒体補給回数の少なくとも一つを基準にしているので、媒体処理機能や当該機能によるシステム内での役割等、各島での媒体消費量、各島での媒体補給頻度の少なくとも一つに応じて、いずれかの媒体排出動作を優先することを実現し得る。
【0016】
請求項6に係る発明は、自島が備える機能についての情報の一つとして当該自島におけるメダル授受の可否についての情報が予め設定される記憶手段を備えるとともに、前記媒体搬送方向決定手段は、前記自島と前記隣接島との間の島渡し媒体搬送手段における媒体搬送方向を決定するのにあたり、当該決定に至るまでの1ステップとして、前記記憶手段に設定されているメダル授受の可否についての情報を参照して当該島渡し媒体搬送手段における媒体搬送方向を判断するステップを含むことを特徴とする。
【0017】
上記構成の遊技媒体搬送システムでは、島渡し媒体搬送手段の媒体搬送方向決定に至るまでの1ステップにて、メダル授受の可否についての情報を参照して当該島渡し媒体搬送手段における媒体搬送方向を判断するので、例えば当該島渡し媒体搬送手段における媒体搬送方向が一方向のみの場合であっても、当該当該島渡し媒体搬送手段について適切に媒体搬送方向の決定を行うことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数の遊技機島を備える遊技媒体搬送システムにおいて、各遊技機島のそれぞれが自島と隣接島との間の媒体搬送方向を決定するので、従来のような親子関係を要することなく、各島間における媒体搬送方向を決定することが可能である。したがって、当該決定を、ある特定箇所での処理負荷集中を招くことなく、各島で分散して、効率よく適切に行うことができる。しかも、各島間における媒体搬送方向を決定するのにあたり、自島と隣接島との関係のみならず、反対側隣接島からの依頼情報にも対応し得るようになっているので、三つ以上の遊技機島を備える場合であっても柔軟かつ適切にシステム構築を行え、結果としてシステム構成の汎用性や柔軟性等を十分に確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面に基づき本発明に係る遊技媒体搬送システムについて説明する。
【0020】
〔第一の実施の形態の説明〕
ここで、先ず、遊技媒体搬送システムを構成する遊技機島について説明する。なお、ここでは、メダルを遊技媒体として使用する複数のパチスロ機が並設された遊技機島を例に挙げる。
【0021】
図1は、遊技機島の一例を示す説明図である。図例のように、遊技機島1は、パチスロ機11と、これに付設されるメダル貸し機12とが、複数並設されてなるものである。また、遊技機島1内には、これらの他に、メダルの計数機13が設けられていてもよい。これらの各装置11〜13は、いずれも、遊技媒体であるメダルを使用する遊技媒体使用機として機能するものである。
【0022】
パチスロ機11およびメダル貸し機12の上方側には、これらパチスロ機11およびメダル貸し機12に対してメダルの補給を行うための補給コンベア14が設けられている。補給コンベア14は、パチスロ機11およびメダル貸し機12の並設方向に沿って延びるように配されたもので、所定量のメダルからなるメダル群を、パチスロ機11およびメダル貸し機12が並ぶ列に沿って水平方向に向けて搬送するものである。
また、補給コンベア14上には、パチスロ機11およびメダル貸し機12のそれぞれに対応した位置、すなわち補給コンベア14上に設定された複数の補給箇所のそれぞれに、シャッタ機構15が設けられている。シャッタ機構15は、補給コンベア14が搬送するメダルを、その補給コンベア14から受け取ってパチスロ機11またはメダル貸し機12へ供給するか、あるいはその補給コンベア14によりそのまま搬送方向下流側へ搬送させるかの切り換えを行うものである。このシャッタ機構15については、電磁ソレノイドによるフラッパ切り換え等の公知技術を利用して実現すればよいため、ここではその詳細な説明を省略する。なお、補給コンベア14のメダル搬送方向下流側端には、パチスロ機11またはメダル貸し機12へ供給されることなく搬送されてきたメダルを回収するための回収シュート16が設けられている。
【0023】
一方、パチスロ機11およびメダル貸し機12の下方側には、パチスロ機11、メダル貸し機12、計数機13または回収シュート16からのメダルの回収を行う回収コンベア17が設けられている。回収コンベア17は、パチスロ機11およびメダル貸し機12の並設方向に沿って延びるように配されたもので、例えばオーバーフローによって各パチスロ機11若しくは各メダル貸し機12から排出されるメダル、計数機13に投入されて計数された後のメダル、または回収シュート16で回収されたメダルを受け取って、パチスロ機11およびメダル貸し機12が並ぶ列に沿って、補給コンベア14とは逆の水平方向に向けて搬送するものである。
【0024】
また、遊技機島1には、その一方の端側、さらに詳しくは補給コンベア14上へのメダル供給端側に、メダルを下方側から上方側に揚送するメダル揚送装置20が配設されている。そして、このような構成により、遊技機島1では、補給コンベア14によるメダル搬送を通じてパチスロ機11またはメダル貸し機12に対するメダル補給を行うとともに、パチスロ機11等からの回収メダルを回収コンベア17が搬送してくると、これをメダル揚送装置20が上方へ向けて揚送する、といったメダル循環動作を行うようになっている。
【0025】
続いて、以上のような構成の遊技機島1を複数備えて構成される遊技媒体搬送システムについて説明する。
【0026】
図2は、遊技媒体搬送システムの一例を示す説明図である。図例のように、遊技媒体搬送システムは、複数の遊技機島1a,1b,1cを備えるとともに、各遊技機島1a,1b,1cの間に島間でメダル受け渡しを行う島渡し媒体搬送手段としての島渡しコンベア2が架設されて構成されている。島渡しコンベア2は、双方向のメダル搬送を行い得るように、搬送方向が逆向きの二系統が配設されているか、または一系統の場合にはメダル搬送方向の反転切り替えに対応し得るように構成されているものとする。
また、各遊技機島1a,1b,1cの間は、図示せぬ通信ケーブルによって通信可能に接続されている。
なお、図例では、三つの遊技機島1a,1b,1cを示しているが、その数については特に限定されるものではない。
【0027】
これらの遊技機島1a,1b,1cのうち、少なくとも一つの遊技機島1cには、メダルを洗浄する機能が設けられている。さらに詳しくは、遊技機島1cを構成するメダル揚送装置20には、回収コンベア17で回収したメダルを揚送する第一の揚送コンベア21と、第一の揚送コンベア21が揚送したメダルまたは島渡しコンベア2を通じて他島から搬送されてきたメダルを受け取って貯留するセカンドタンク22と、セカンドタンク22から排出されるメダルに対する洗浄を行う洗浄機23と、洗浄機23による洗浄後のメダルを上方へ向けて揚送する第二の揚送コンベア24と、補給コンベア14上へ排出すべき洗浄後のメダルを貯留する補給タンク25と、第二の揚送コンベア24が揚送したメダルを補給タンク25内へ排出するか、あるいは他島への搬送のために島渡しコンベア2上へ排出するかを切り替える切替機構(ただし不図示)と、が設けられている。
【0028】
このような構成によるメダル洗浄機能を備えた遊技機島1cでは、自島の回収コンベア17で回収した洗浄処理が必要なもの(以下「未洗浄メダル」という)と、島渡しコンベア2を通じて他島から搬送されてきた未洗浄メダルとが、セカンドタンク22内に貯留されることになる。そして、セカンドタンク22から排出されるメダルに対して、洗浄機23が洗浄処理を行った後、その洗浄処理後のメダル(以下「洗浄済メダル」という)が第二の揚送コンベア24によって揚送され、補給タンク25内または島渡しコンベア2上のいずれかに排出される。補給タンク25内の洗浄済メダルは、必要に応じて補給コンベア14上へ排出され、パチスロ機11またはメダル貸し機12に補給されることになる。また、島渡しコンベア2上の洗浄済メダルは、他の遊技機島1a,1bへ向けて搬送されることになる。
【0029】
一方、他の遊技機島1a,1bは、メダルを洗浄する機能を備えてなくとも構わない。
例えば、遊技機島1bを構成するメダル揚送装置20には、洗浄機23が設けられておらず、回収コンベア17で回収した未洗浄メダルを第一の揚送コンベア21が島渡しコンベア2まで揚送して、その島渡しコンベア2の搬送によりメダル洗浄機能を備えた遊技機島1cへ送るようになっている。また、メダル洗浄機能を備えた遊技機島1cから島渡しコンベア2を通じて洗浄済メダルを受け取ると、その洗浄済メダルをセカンドタンク22内に貯留するとともに、そのセカンドタンク22から排出される洗浄済メダルが第二の揚送コンベア24によって揚送され、補給タンク25内に排出される。そして、補給タンク25内の洗浄済メダルは、必要に応じて補給コンベア14上へ排出され、パチスロ機11またはメダル貸し機12に補給されることになる。
【0030】
また、メダル洗浄機能を備えていない遊技機島1a,1bのうちの一つ、例えば島渡しコンベア2が延びる方向の一端縁に位置する遊技機島1aは、島渡し受けのみのタイプ(以下、このタイプを「MT」という)とすることも考えられる。MTタイプは、島渡しコンベア2を通じて専ら洗浄済メダルを受け取るのみで、他の遊技機島1b,1cへのメダル送出を行わない。したがって、MTタイプの遊技機島1aでは、必ずしもセカンドタンク22と補給タンク25との両方を備えている必要はなく、いずれか一方のみを備えていてもよい。ただし、このMTタイプは必須な構成ではなく、上述した洗浄機能付きのタイプ、または洗浄機能無しのタイプに置き換えても構わない。
【0031】
なお、各遊技機島1a,1b,1cにおけるメダル揚送装置20の各構成要素は、洗浄機能付きの場合も、また洗浄機能無しの場合も、公知技術を利用して構成すればよいため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0032】
次に、以上のような構成の遊技媒体搬送システムにおける機能構成について説明する。
図3は、遊技媒体搬送システムの機能構成例を示す説明図である。
【0033】
図3(a)に示すように、遊技媒体搬送システムを構成する遊技機島1a,1b,1cのうち、少なくとも遊技機島1a,1b,1cが並ぶ列の一端縁に位置する遊技機島1aを除く他の全ての遊技機島1b,1cは、コントロール部30を備えて構成されている。「少なくとも」とあるから、遊技機島1aを除く他の遊技機島1b,1cがコントロール部30を備えていればよいが、遊技機島1aがコントロール部30を備えていても構わない。
【0034】
コントロール部30は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の組み合わせにより、所定プログラムを実行するコンピュータとしての機能を有したものであり、当該所定プログラムの実行により各遊技機島1a,1b,1cの間、特に自島と隣接島との間におけるメダル授受を管理制御するものである。ここで、「隣接島」とは、自島の所定方向隣り(左隣りまたは右隣りのいずれか一方、例えば左隣り)に設置された島のことをいう。
【0035】
そのために、コントロール部30は、図3(b)に示すように、検出部31、メモリ部32、通信インタフェース部33および制御部34としての機能を備えている。
【0036】
検出部31は、自島におけるメダルの貯留量を検出するための機能である。メダル貯留量の検出は、セカンドタンク22および補給タンク25のそれぞれに付設された検出センサ26を用いて行うようになっている。
検出センサ26は、各タンク22,25内におけるメダルの貯留状態を検出するものである。ただし、各タンク22,25内のメダル貯留状態として、満杯状態およびニヤエンプティ状態の他に、これらの中間状態を検出し得るものとする。このような検出を行う検出センサ26の具体例としては、各タンク22,25の上段、中段、下段のそれぞれに配設された光電センサが挙げられる。なお、光電センサではなく、磁気センサやレーザセンサ等といった他の公知のセンサを用いても構わない。また、各タンク22,25におけるセンサ配設数は、上中下段の三つではなく、四つ以上あっても構わない。
このような検出センサ26を用いることで、検出センサ26は、自島におけるメダルの貯留量を、三段階以上に段階分けして検出するようになっている。そして、段階分けした検出により、後述するようにメダル貯留量についての「レベル」が特定されることになる。詳しくは、上段、中段、下段の各検出センサ26の重み付けを相違させるとともに(上段ほど重くする)、各タンク22,25の容量差(例えば、セカンドタンク22の容量は補給タンク25の容量の2倍)に起因して、補給タンク25に付設された検出センサ26の重みを「1倍」、セカンドタンク22に付設された検出センサ26の重みを「2倍」とし、自島における全メダル貯留量を「9」段階に分けて検出する。例えば、補給タンク25の上段の検出センサ26が満杯状態を検出しており、セカンドタンク22の下段の検出センサ26がニヤエンプティ状態を検出している場合には、重み「3」×「1倍」+重み「1」×「2倍」のレベル「5」として検出する。また、例えば、補給タンク25の上段の検出センサ26が満杯状態を検出しており、セカンドタンク22の上段の検出センサ26も満杯状態を検出している場合には、重み「3」×「1倍」+重み「3」×「2倍」のレベル「9」として検出する。
MTタイプのように、セカンドタンク22と補給タンク25とのいずれか一方のみを備えている場合には、そのメダル貯留量に鑑み、上段の重み「9」、中段の重み「5」、下段の重み「1」とすることが考えられる。
なお、ここで例に挙げている複数段階のレベル分けの態様は、一具体例に過ぎず、これに限定されることなく、適宜変更しても構わないことは言うまでもない。
【0037】
メモリ部32は、各種情報の記憶保持を行う機能である。このメモリ部32が記憶保持する情報としては、自島が備える機能についての情報(メダル洗浄機能有り、メダル洗浄機能無し、MTタイプの別)が挙げられる。他の島から当該島が備える機能についての情報が通知された場合には、当該情報も記憶保持しておくことが考えられる。また、メモリ部32が記憶保持する情報には、詳細を後述するように、自島内のメダル補給回数についての情報がある。
【0038】
通信インタフェース部33は、他島との間で通信ケーブルを介して情報の授受を行うための機能である。通信インタフェース部33が授受する情報としては、詳細を後述するように、隣接島に対する動作依頼情報や、当該隣接島とは別隣の島から受け取る動作依頼情報等がある。
【0039】
制御部34は、自島と隣接島との間におけるメダル授受の処理動作を制御するための機能を有する。したがって、遊技機島1cが備えるコントロール部30における制御部34は、自島である遊技機島1cと隣接島である遊技機島1bとの関係において、その間のメダル授受の処理動作を制御する。また、遊技機島1bが備えるコントロール部30における制御部34は、自島である遊技機島1bと隣接島である遊技機島1aとの関係において、その間のメダル授受の処理動作を制御する。
【0040】
さらに詳しくは、制御部34は、自島と隣接島との間におけるメダル授受の処理動作を制御するために、自島と隣接島とを結ぶ島渡しコンベア2におけるメダル搬送方向を決定する媒体搬送方向決定手段、媒体搬送方向決定手段での決定結果が自島から隣接島へ向けた方向である場合に当該方向に動作する島渡しコンベア2へのメダル媒体の排出を行うように当該自島のメダル揚送装置20における切替機構の動作を制御する第一動作制御手段、媒体搬送方向決定手段での決定結果が隣接島から自島へ向けた方向である場合に当該方向に動作する島渡しコンベア2へのメダル媒体の排出を行う旨の依頼情報を当該隣接島へ送信する依頼情報送信手段、および、反対側隣接島から送信される依頼情報を受け取ると自島から当該反対側隣接島へ向けて動作する島渡しコンベア2へのメダル排出を行うように当該自島のメダル揚送装置20における切替機構の動作を制御する第二動作制御手段、として機能するようになっている。ここで、「反対側隣接島」とは、隣接島とは反対隣り(例えば、隣接島が左隣りである場合には右隣り)に設置された島のことをいう。
【0041】
続いて、以上のような機能構成のコントロール部30における処理制御動作例を説明する。
【0042】
先ず、コントロール部30の媒体搬送方向決定手段としての機能によるメダル搬送方向決定の処理動作例について説明する。
図4は、メダル搬送方向決定のための処理動作例を示すフローチャートである。
図例のフローチャートによる処理動作は、遊技媒体搬送システムの稼動中、コントロール部30によって常時繰り返し行われるものである。
【0043】
メダル搬送方向決定にあたって、コントロール部30は、自島と隣接島とを結ぶ島渡しコンベア2の動作状態(故障発生等の有無)および自島と隣接島との間の通信状態をチェックし(ステップ101、以下ステップを「S」と略す)、いずれも正常な状態にあるか否かを確認し(S102)、異常があれば直ちに隣接島との間のメダル授受動作を停止してアラーム出力等を行う(S103)。
【0044】
それぞれが正常な状態にあれば、コントロール部30は、メモリ部32にアクセスし、そのメモリ部32内に記憶保持されている情報に基づいて、自島における機能および隣接島における機能を確認する(S104〜S106)。すなわち、自島はメダル洗浄機能を備えていないが隣接島がメダル洗浄機能を備えている場合(S104→S105→S107)、自島はメダル洗浄機能を備えているが隣接島がメダル洗浄機能を備えていない場合(S104→S106→S111)、またはそれ以外の場合のいずれであるかを判断する。それ以外の場合には、自島と隣接島とのいずれにもメダル洗浄機能がない場合(S104→S105→S114)と、自島と隣接島との両方がメダル洗浄機能を備えている場合(S104→S106→S114)との両方が含まれる。
【0045】
機能確認の後、コントロール部30は、続いて、検出部31が検出するメダル貯留量のレベルを確認する。
例えば、自島はメダル洗浄機能を備えていないが隣接島がメダル洗浄機能を備えている場合に(S104,S105)、隣接島におけるメダル貯留量がレベル「5」未満ではなく(S107)、しかも自島におけるメダル貯留量が満杯(レベル「9」)でもなければ(S108)、隣接島におけるメダル貯留の必要性よりも自島におけるメダル貯留の必要性が高いことから、コントロール部30は、自島と隣接島との間における島渡しコンベア2におけるメダル搬送方向を、隣接島から自島に向けた方向とすることを決定する(109)。ただし、自島におけるメダル貯留量が満杯の場合には、メダルを受け取っても貯留できないので、メダル授受動作を停止する(S110)。
また、例えば、自島はメダル洗浄機能を備えているが隣接島がメダル洗浄機能を備えていない場合に(S104,S106)、自島におけるメダル貯留量がレベル「5」未満ではなく(S111)、しかも隣接島におけるメダル貯留量が満杯(レベル「9」)でもなければ(S112)、自島におけるメダル貯留の必要性よりも隣接島におけるメダル貯留の必要性が高いことから、コントロール部30は、自島と隣接島との間における島渡しコンベア2におけるメダル搬送方向を、自島から隣接島に向けた方向とすることを決定する(113)。ただし、隣接島におけるメダル貯留量が満杯の場合には、メダルを渡しても貯留できないので、メダル授受動作を停止する(S103)。
【0046】
また、自島と隣接島とのいずれにもメダル洗浄機能がない場合若しくは自島と隣接島との両方がメダル洗浄機能を備えている場合(S104〜S106)、または、レベル確認の結果、自島若しくは隣接島におけるメダル貯留量がレベル「5」未満である場合(S107,S111)には、コントロール部30は、自島におけるメダル貯留量のレベルと、隣接島におけるメダル貯留量のレベルとを比較する(S114)。このとき、隣接島におけるメダル貯留量のレベルは、当該隣接島に問い合わせて取得すればよい。
【0047】
この比較の結果、隣接島のレベルが自島のレベル以上でなければ(S114)、コントロール部30は、自島が洗浄済メダルを受け取るのみのMTタイプであるか否かを確認し(S115)、MTタイプでなければさらに自島におけるメダル貯留量がレベル「5」未満であるか否かを判断し(S116)、レベル「5」未満でなければ自島におけるメダル貯留の必要性が高くないと考えられることから、自島と隣接島との間における島渡しコンベア2におけるメダル搬送方向を、自島から隣接島に向けた方向とすることを決定する(117)。ただし、自島がMTタイプの場合(S115)または自島のメダル貯留量がレベル「5」未満の場合(S116)には、メダル授受動作を停止する(S118)。
【0048】
一方、隣接島のレベルが自島のレベル以上であれば(S114)、コントロール部30は、それぞれが同一レベルか否かを判断し(S119)、同一レベルでなければ隣接島がMTタイプであるか否かを確認し(S120)、MTタイプでなければ隣接島におけるメダル貯留量がレベル「5」未満であるか否かを判断し(S121)、レベル「5」未満でなければ隣接島におけるメダル貯留の必要性が高くないと考えられることから、自島と隣接島との間における島渡しコンベア2におけるメダル搬送方向を、隣接島から自島に向けた方向とすることを決定する(S122)。ただし、メダル貯留量が同一レベルでない場合(S119)、隣接島がMTタイプの場合(S120)または隣接島のメダル貯留量がレベル「5」未満の場合(S121)には、メダル授受動作を停止する(S123)。
【0049】
以上のような一連の処理動作を経ることで、コントロール部30は、自島と隣接島との間における島渡しコンベア2におけるメダル搬送方向を決定する。つまり、自島と隣接島との関係に基づいて、これらの間におけるメダル搬送方向を決定するのである。したがって、従来のような親子関係を要することなく、当該メダル搬送方向を決定することが可能である。
【0050】
また、メダル搬送方向の決定にあたっては、自島が備える機能および隣接島が備える機能を基にし、さらには自島におけるメダル貯留量と隣接島におけるメダル貯留量の比較結果をも基にするので、各島におけるメダル貯留の必要性を的確に判断し得るようになる。したがって、メダル処理機能や当該機能によるシステム内での役割等に応じた各島間でのメダル授受を行ったり、あるいは各島でのメダル消費量に応じた各島間でのメダル授受を行ったりすることが、実現可能となるのである。なお、メダル搬送方向の決定は、必ずしも各島の機能およびメダル貯留量の両方に基づくものである必要はなく、これらの一方のみに基づくものであっても構わない。
【0051】
さらに、メダル搬送方向決定の基になるメダル貯留量は、複数段階にレベル分けされて検出されるので、各島における媒体貯留量をきめこまやかに検出し得ることになる。換言すると、タンク内の満杯状態とニヤエンプティ状態しか検出しない場合に比べて、当該タンク内のメダル貯留量を高精度に検出することができ、またタンクが複数存在する場合でも各タンクの容量を考慮した重み付けにより、それぞれにおけるメダル貯留量を、当該メダル貯留量の検出結果に適切に反映させ得るようになる。したがって、複数段階にレベル分けされたメダル貯留量の検出結果を用いて各島間のメダル搬送方向を決定すれば、各島間におけるメダル貯留量(メダル消費量)を、的確に各島間でのメダル搬送方向の決定に反映させることが可能となる。
【0052】
そして、以上のような一連の処理動作を経て、メダル搬送方向を自島から隣接島に向けた方向に決定すると、コントロール部30では、第一動作制御手段としての機能が、自島のメダル揚送装置20における切替機構の動作を制御し、また必要に応じて自島と隣接島との間における島渡しコンベア2の動作方向の切替指示を与え、自島から隣接島へ向けた方向に動作する島渡しコンベア2に対してメダル揚送装置20からのメダル排出が行われるようにする。
また、メダル搬送方向を隣接島から自島に向けた方向に決定すると、コントロール部30では、依頼情報送信手段としての機能が、隣接島が島渡しコンベア2へのメダル排出を行う旨の依頼情報を当該隣接島へ送信し、また必要に応じて自島と隣接島との間における島渡しコンベア2の動作方向の切替指示を与える。この依頼情報を受けて、隣接島のメダル揚送装置20は、隣接島から自島へ向けた方向に動作する島渡しコンベア2へのメダル排出が行うように、切替機構の動作が制御されることになる。なお、依頼情報の送信形式や情報フォーマット等は、特に限定されるものではなく、公知技術を利用して実現すればよい。
【0053】
ところで、コントロール部30では、依頼情報送信手段としての機能が隣接島に依頼情報を送信するだけでなく、反対側隣接島から送信される依頼情報を受け取るようになっている。そして、反対側隣接島から依頼情報を受け取ると、その依頼情報に応じて、第二動作制御手段としての機能が、自島から当該反対側隣接島へ向けて動作する島渡しコンベア2へのメダル排出を行うように、当該自島のメダル揚送装置20における切替機構の動作を制御する。
【0054】
このことは、自島が、反対側隣接島から見た場合には、当該反対側隣接島の隣接島となることを意味する。
したがって、コントロール部30が自島と隣接島との間におけるメダル授受の処理動作を制御するものであっても、当該コントロール部30を備える遊技機島1b,1cをいわゆる数珠繋ぎ状に接続することによって、従来のような親子関係によるメダル授受の制御を要することなく、三つ以上の遊技機島1a,1b,1cからなる遊技媒体搬送システムを構築することができる。
【0055】
ただし、三つ以上の遊技機島1a,1b,1cからなる遊技媒体搬送システムを構築した場合には、あるコントロール部30において、媒体搬送方向決定手段としての機能がメダル搬送方向を自島から隣接島へ向けた方向と決定し、これと同タイミングで反対側隣接島から依頼情報を受け取る、といった事態が生じることが考えられる。すなわち、当該あるコントロール部30において、第一動作制御手段によるメダル排出動作制御と、第二動作制御手段によるメダル排出動作制御とが、互いに競合することが考えられる。
【0056】
このことから、コントロール部30では、それぞれのメダル排出動作制御が競合する場合には、所定の優先順に従いつつ、いずれか一方のメダル排出動作を優先して行うものとする。所定の優先順は、例えば第一動作制御手段によるメダル排出動作を第二動作制御手段によるメダル排出動作よりも優先するといった固定的なものであってもよいが、より柔軟性に富んだ動作制御を実現可能にすべく、以下に述べるような可変的なものとすることが考えられる。
【0057】
図5は、優先順特定の処理動作例を示すフローチャートである。
図例のように、あるコントロール部30において、自島の補給タンク25が満杯で、しかも自島がメダル排出動作を行う側、すなわち隣接島(以下「L側島」という)または反対側隣接島(以下「R側島」という)のいずれかに対するメダル送り側となる場合に(S201〜S203)、L側島へのメダル排出動作要求とR側島へのメダル排出動作要求とが同時に発生しなければ(S204)、そのコントロール部30では、R側島へのメダル排出動作中であれば当該メダル排出動作を継続して実行する(S205,S206)。また、L側島へのメダル排出動作中であれば当該メダル排出動作を継続して実行する(S207,S208)。それ以外の場合は、メダル排出動作を行っていない状態となる(S209)。
【0058】
これに対して、L側島へのメダル排出動作要求とR側島へのメダル排出動作要求とが同時に発生して競合すると(S204)、コントロール部30では、先ず、L側島およびR側島のそれぞれからメダル貯留量のレベルに関する情報を取得して、それぞれのメダルレベルを比較する(S210,S211)。そして、L側島のメダルレベルよりR側島のメダルレベルが大きければ、R側島へのメダル供給の必要性が低いことから、L側島へのメダル排出動作を優先して行う(S212)。一方、L側島のメダルレベルよりR側島のメダルレベルが大きくなく、かつ、それぞれのメダルレベルが同一でもなければ、L側島へのメダル供給の必要性が低いことから、R側島へのメダル排出動作を優先して行う(S213)。
【0059】
L側島のメダルレベルとR側島のメダルレベルとが同一である場合には、コントロール部30は、続いて、L側島およびR側島のそれぞれから各島が備える機能に関する情報を取得して、それぞれにおける機能を認識する。そして、L側島はメダル洗浄機能を備えていないがR側島がメダル洗浄機能を備えている場合には(S214,S215)、R側島へのメダル供給の必要性が低いことから、L側島へのメダル排出動作を優先して行う(S216)。一方、L側島はメダル洗浄機能を備えているがR側島はメダル洗浄機能を備えていない場合には(S214,S217)、L側島へのメダル供給の必要性が低いことから、R側島へのメダル排出動作を優先して行う(S218)。
【0060】
L側島とR側島との両方がメダル洗浄機能を備えていない場合(S214,S215)または両方ともメダル洗浄機能を備えている場合(S214,S217)には、コントロール部30は、続いて、L側島およびR側島のそれぞれから各島におけるメダル補給回数に関する情報を取得する。
【0061】
「メダル補給回数」とは、パチスロ機11またはメダル貸し機12へのメダル補給を行った回数、すなわち補給タンク25から補給コンベア14上へのメダル排出を行った回数のことをいう。したがって、例えば、パチスロ機11での大当たり等により、島内でのメダル払出量(消費量)が増えると、これに伴いメダル補給回数も増加することになる。このメダル補給回数は、例えば、補給タンク25からのメダル排出を行う度に、メモリ部32内に記憶保持されるメダル補給回数情報をインクリメントすることによってカウントすることが考えられる。ただし、メダル補給回数のカウントは、自島におけるメダル貯留量を検出するために補給タンク25またはセカンドタンク22内に設けられた検出センサ26がメダル貯留量の増減に応じてオンまたはオフした場合、または何らの異常リセット動作があった場合には、そのカウント数がリセットされるものとする。そして、各島のメダル貯留量のレベル別のメダル補給回数のカウントを可能にして、同一のメダル貯留量レベル同士でのメダル補給回数の比較ができるようにしている。
【0062】
そして、L側島におけるメダル補給回数がR側島におけるメダル補給回数以上であれば(S219)、L側島におけるメダル消費率が高く、当該L側島へのメダル供給の必要性が高いことから、コントロール部30は、L側島へのメダル排出動作を優先して行う(S216)。一方、L側島におけるメダル補給回数がR側島におけるメダル補給回数未満であれば(S219)、R側島におけるメダル消費率が高く、当該R側島へのメダル供給の必要性が高いことから、コントロール部30は、R側島へのメダル排出動作を優先して行う(S220)。
【0063】
以上のような一連の処理動作を経ることで、コントロール部30は、第一動作制御手段によるメダル排出動作制御と第二動作制御手段によるメダル排出動作制御とが競合した場合に、どちらのメダル排出動作を優先して行うかを決定する。したがって、例えば、L側島へのメダル供給の必要性が高ければL側島へのメダル排出動作を優先して行った後にR側島へのメダル排出動作を行い、あるいはこれと逆の順で各メダル排出動作を行うといったことが実現可能となるので、三つ以上の遊技機島1a,1b,1cを備えて遊技媒体搬送システムが構成されている場合にメダル排出動作の競合があっても、各遊技機島1a,1b,1cへのメダル排出動作が順次行われることになり、コントロール部30が当該メダル排出動作を円滑に実行し得るようになる。しかも、その場合に、コントロール部30は、主として自島と隣接島との関係に基づいてメダル搬送方向を決定し、反対側隣接島からの依頼情報との競合があれば優先順を特定することになるので、従来における親子関係の場合のように、ある特定箇所に処理負荷が集中してしまうことがない。
【0064】
しかも、優先順は、L側島とR側島とが備える機能の比較結果、L側島とR側島とにおけるメダル貯留量のレベルの比較結果、および、L側島とR側島とにおける島内へのメダル補給回数の比較結果のそれぞれを基準とした特定されたものであるため、メダル処理機能や当該機能によるシステム内での役割等に応じていずれかのメダル排出動作を優先したり、各島でのメダル消費量に応じていずれかのメダル排出動作を優先したり、各島でのメダル補給頻度に応じていずれかのメダル排出動作を優先したりすることを実現し得る。
つまり、各遊技機島1a,1b,1cにおける稼動状況等に基づいて、メダル授受の要否が適切に判断される。したがって、例えばメダル消費量の多い島でのメダル貯留量が不足気味になる、といった難点が生じてしまうのを回避することが可能となる。
ただし、優先順を特定する際の基準は、機能の比較結果、メダル貯留量レベルの比較結果およびメダル補給回数の比較結果の全てである必要はなく、少なくとも一つを用いればよい。
【0065】
以上のような構成の遊技媒体搬送システムによれば、複数の遊技機島1a,1b,1cを備えて構成される場合において、各遊技機島1a,1b,1cのそれぞれが自島と隣接島との間のメダル搬送方向を決定するので、従来のような親子関係を要することなく、各島間におけるメダル搬送方向を決定することが可能である。したがって、当該決定を、ある特定箇所での処理負荷集中を招くことなく、各島で分散して、効率よく適切に行うことができる。しかも、各島間におけるメダル搬送方向を決定するのにあたり、自島と隣接島との関係のみならず、反対側隣接島からの依頼情報にも対応し得るようになっているので、三つ以上の遊技機島1a,1b,1cを備える場合であっても柔軟かつ適切にシステム構築を行え、結果としてシステム構成の汎用性や柔軟性等を十分に確保することができる。さらには、従来のようにメダル貯留量を均等に制御する場合とは異なり、各島における独自判断に基づいてメダル貯留量がコントロールされることになるので、真に必要な島に多くのメダルが供給されるといった柔軟かつ適切なメダル貯留量制御の実現が期待できる。
【0066】
〔第二の実施の形態の説明〕
次に、本発明に係る遊技媒体搬送システムの第二の実施の形態について説明する。なお、ここでは、上述した第一の実施の形態との相違点についてのみ説明する。
【0067】
図6は、遊技媒体搬送システムの他の例を示す説明図である。図例の遊技媒体搬送システムも、上述した第一の実施の形態の場合と同様に、複数の遊技機島1a,1b,1c,1dのそれぞれの間が、島渡し媒体搬送手段としての島渡しコンベア2によって接続されている。
【0068】
ただし、これらの島渡しコンベア2のうち、遊技機島1b,1cの間を接続するものは、例えば設置スペース上の制約によって、搬送途中に屈曲部を有した、いわゆるL字型コンベア状に配設されている。そして、そのL字型の屈曲部を実現するための段差を有していることから、メダル搬送方向が一方向のみに限定されている。すなわち、各遊技機島1a,1b,1c,1dの間における島渡しコンベア2の一部に、双方向のメダル搬送ではなく、一方向のみのメダル搬送しか行えないものが混在している。
なお、メダル搬送方向が一方向のみである島渡しコンベア2の配置位置は、遊技機島1b,1cの間に限定されるものではないことは勿論である。さらに、メダル搬送方向が一方向のみである島渡しコンベア2についても、上述したようなL字型のものに限定されることはなく、その他にも、双方向のメダル搬送のために必要な機構の一部を備えていないもの等が含まれる。
【0069】
このような構成の遊技媒体搬送システムでは、メダル搬送方向が一方向のみである島渡しコンベア2が混在しているため、上述した第一の実施の形態の場合と同様の処理制御動作では、必ずしも柔軟かつ適切なメダル貯留量制御を実現し得るとは限らない。
【0070】
そこで、本実施形態で説明する各遊技機島1a,1b,1c,1dのコントロール部30は、以下に述べるような処理制御動作によって、そのコントロール部30が制御する島渡しコンベア2のメダル搬送方向を決定するようになっている。
【0071】
図7〜9は、本発明の第二の実施の形態におけるメダル搬送方向決定のための処理動作例を示すフローチャートである。図例のフローチャートによる処理動作は、遊技媒体搬送システムの稼動中、コントロール部30によって常時繰り返し行われるものである。
【0072】
図例の処理動作の実行に先立ち、コントロール部30がアクセス可能なメモリ部32またはこれに準ずる記憶手段(例えば、システム内で各種情報を一括管理するメモリ部)には、少なくとも自島について、当該自島が備える機能についての情報の一つとして、島渡しコンベア2を利用した他島とのメダル授受の可否についての情報が記憶保持されているものとする。メダル授受の可否についての情報としては、島渡しコンベア2を利用した他島とのメダル授受が可能である旨の情報(メダル搬送方向が一方向のみである島渡しコンベア2とは接続しない島についての情報)、メダル送りが不可である旨の情報(メダル搬送方向が一方向のみである島渡しコンベア2のメダル搬送方向下流側に接続する島についての情報)、および、メダル受けが不可である旨の情報(メダル搬送方向が一方向のみである島渡しコンベア2のメダル搬送方向上流側に接続する島についての情報)がある。
【0073】
コントロール部30は、メダル搬送方向決定にあたって、図7に示すように、先ず、自島と隣接島とを結ぶ島渡しコンベア2の動作状態(故障発生等の有無)および自島と隣接島との間の通信状態をチェックし(S301)、いずれも正常な状態にあるか否かを確認し(S302)、異常があれば直ちに隣接島との間のメダル授受動作を停止してアラーム出力等を行う(S303)。
【0074】
それぞれが正常な状態にあれば、コントロール部30は、メモリ部32にアクセスし、そのメモリ部32内に記憶保持されている情報に基づいて、自島および隣接島における洗浄機能の有無を確認する(S304〜S306)。そして、機能確認の後、コントロール部30は、続いて、検出部31が検出するメダル貯留量のレベルを確認する(S307〜S310)。
【0075】
例えば、自島はメダル洗浄機能を備えていないが隣接島がメダル洗浄機能を備えている場合に(S304,S305)、隣接島におけるメダル貯留量がレベル「5」未満ではなければ(S307)、コントロール部30は、詳細を後述する「隣接島→自島受け判定」処理を行うことを決定するが(S400)、隣接島におけるメダル貯留量がレベル「5」以上であると(S307)、詳細を後述する「自島→隣接島送り判定」処理を行うことを決定する(S500)。
【0076】
また、例えば、自島はメダル洗浄機能を備えているが隣接島がメダル洗浄機能を備えていない場合に(S304,S306)、自島におけるメダル貯留量がレベル「5」未満でなければ(S308)、コントロール部30は、「自島→隣接島送り判定」処理を行うことを決定するが(S500)、自島におけるメダル貯留量がレベル「5」未満であると(S308)、「隣接島→自島受け判定」処理を行うことを決定する(S400)。
【0077】
また、自島と隣接島とのいずれにもメダル洗浄機能がない場合若しくは自島と隣接島との両方がメダル洗浄機能を備えている場合(S304〜S606)、コントロール部30は、自島におけるメダル貯留量のレベルと、隣接島におけるメダル貯留量のレベルとを比較する(S309)。このとき、隣接島におけるメダル貯留量のレベルは、当該隣接島に問い合わせて取得すればよい。
【0078】
この比較の結果、隣接島のレベルが自島のレベル以上でなければ(S309)、コントロール部30は、「自島→隣接島送り判定」処理を行うことを決定する(S500)。
一方、隣接島のレベルが自島のレベル以上であれば(S309)、コントロール部30は、それぞれが同一レベルか否かを判断し(S310)、同一レベルでなければ「隣接島→自島受け判定」処理を行うことを決定する(S400)。ただし、メダル貯留量が同一レベルの場合には(S310)、メダル授受動作を停止する(S311)。
【0079】
「隣接島→自島受け判定」処理では、図8に示すような処理動作を行う。すなわち、「隣接島→自島受け判定」処理を行うことを決定した場合に(S400)、コントロール部30は、先ず、メモリ部32にアクセスし、そのメモリ部32内に記憶保持されている情報に基づいて、自島におけるメダル授受の可否について、さらに詳しくは自島がメダル受け不可であるか否か(メダル搬送方向が一方向のみである島渡しコンベア2のメダル搬送方向上流側に接続する島であるか否か)を確認する(S401)。その結果、自島がメダル受け不可でなければ、コントロール部30は、続いて、隣接島におけるメダル貯留量がレベル「5」未満であるか否かを確認し(S402)、レベル「5」未満でなければ、さらに自島におけるメダル貯留量のレベルが「満杯」であるか否かを確認する(S403)。
【0080】
そして、メダル貯留量のレベルが「満杯」でなければ、コントロール部30は、自島がメダル受け不可でなく、隣接島におけるメダル貯留の必要性が高くないと考えられ、しかも自島がメダルを受け取って貯留する余裕もあると考えられることから、自島と隣接島との間における島渡しコンベア2におけるメダル搬送方向を、隣接島から自島に向けた方向とすることを決定する(S404)。ただし、それ以外の場合には、メダル授受動作を停止することを決定する(S405)。
【0081】
「自島→隣接島送り判定」処理では、図9に示すような処理動作を行う。すなわち、「自島→隣接島送り判定」処理を行うことを決定した場合に(S500)、コントロール部30は、先ず、メモリ部32にアクセスし、そのメモリ部32内に記憶保持されている情報に基づいて、自島におけるメダル授受の可否について、さらに詳しくは自島がメダル送り不可であるか否か(メダル搬送方向が一方向のみである島渡しコンベア2のメダル搬送方向下流側に接続する島であるか否か)を確認する(S501)。その結果、自島がメダル送り不可でなければ、コントロール部30は、続いて、自島におけるメダル貯留量がレベル「5」未満であるか否かを確認し(S502)、レベル「5」未満でなければ、さらに隣接島におけるメダル貯留量のレベルが「満杯」であるか否かを確認する(S503)。
【0082】
そして、メダル貯留量のレベルが「満杯」でなければ、コントロール部30は、自島がメダル送り不可でなく、自島におけるメダル貯留の必要性が高くないと考えられ、しかも隣接島がメダルを受け取って貯留する余裕もあると考えられることから、自島と隣接島との間における島渡しコンベア2におけるメダル搬送方向を、自島から隣接島に向けた方向とすることを決定する(S504)。ただし、それ以外の場合には、メダル授受動作を停止することを決定する(S505)。
【0083】
以上のような一連の処理動作を経ることで、コントロール部30は、自島と隣接島との間における島渡しコンベア2におけるメダル搬送方向を決定する。つまり、自島と隣接島との関係に基づいて、これらの間におけるメダル搬送方向を決定するのである。したがって、従来のような親子関係を要することなく、当該メダル搬送方向を決定することが可能である。
【0084】
しかも、本実施形態では、自島が備える機能についての情報の一つとして、メダル授受の可否についての情報(メダル授受が可能である旨の情報、メダル送りが不可である旨の情報、または、メダル受けが不可である旨の情報のいずれか)を予め設定しておき、島渡しコンベア2におけるメダル搬送方向を決定するのにあたり、当該決定に至るまでの1ステップとして、その設定情報に基づく「隣接島→自島受け判定」処理または「自島→隣接島送り判定」処理を行うようになっている。すなわち、島渡しコンベア2のメダル搬送方向決定に至るまでの1ステップとして、メダル授受の可否についての情報を参照して当該島渡しコンベア2における媒体搬送方向を判断するステップを含んでいる。したがって、コントロール部30がメダル搬送方向を決定する島渡しコンベア2、すなわちコントロール部30が動作制御対象とする島渡しコンベア2が、例えばメダル搬送方向が一方向のみのものであっても、当該コントロール部30は、当該島渡しコンベア2について適切にメダル搬送方向の決定を行うことができる。
【0085】
このことは、遊技媒体搬送システム内にメダル搬送方向が一方向のみの島渡しコンベア2が混在していても、各遊技機島1a,1b,1c,1dのコントロール部30が適切にメダル搬送方向の決定を行うことができ、これによりシステム全体で柔軟かつ適切なメダル貯留量制御を実現し得ることを意味する。換言すると、上述した第一の実施の形態の場合には、メダル搬送方向が一方向のみである島渡しコンベア2のメダル搬送方向下流側に接続する島についてはMTタイプのものとせざるを得ず、さらにその下流側に別の島渡しコンベア2を介して他の島を接続することが困難であったが、本実施形態によれば、コントロール部30が動作制御対象とする島渡しコンベア2のメダル搬送方向が一方向のみであっても適切な動作制御を行えるので、当該島渡しコンベア2のメダル搬送方向下流側に接続する島のさらに下流側に別の島渡しコンベア2を介して他の島を接続した遊技媒体搬送システムを構築することが可能となり、その場合にも当該遊技媒体搬送システムを構成する各遊技機島1a,1b,1c,1dに対して柔軟かつ適切なメダル貯留量制御を行えることになる。
【0086】
なお、以上に説明した第一および第二の実施の形態では、本発明の好適な実施具体例について説明したが、本発明はその内容に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、第一および第二の実施の形態では、遊技媒体がパチスロ機11等で使用されるメダルである場合を例に挙げて説明したが、パチンコ玉等の他の遊技媒体についても、全く同様に本発明を適用することは可能である。
また、メダル搬送方向の決定やL側島とR側島との競合時の優先順等についても、本実施形態で説明した内容に限定されることはなく、例えば島渡し補給よりも自島の補給タンク25への補給を優先したり、LRで条件が同一であれば常にL側が優先されるようにする、といったことも実現可能である。
また、メダル搬送方向の切り替えが必要となる状況や、エラーリセット動作後の状況等では、メダルの混在(特に、洗浄済メダルと未洗浄メダル)を防止するために、島渡しコンベア2や揚送コンベア21,24等に対して一定時間(例えば30秒間)の空転動作を行わせるようにすることも考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】遊技機島の一例を示す説明図である。
【図2】遊技媒体搬送システムの一例を示す説明図である。
【図3】遊技媒体搬送システムの機能構成例を示す説明図である。
【図4】本発明の第一の実施の形態におけるメダル搬送方向決定のための処理動作例を示すフローチャートである。
【図5】優先順特定の処理動作例を示すフローチャートである。
【図6】遊技媒体搬送システムの他の例を示す説明図である。
【図7】本発明の第二の実施の形態におけるメダル搬送方向決定のための処理動作例を示すフローチャート(その1)である。
【図8】本発明の第二の実施の形態におけるメダル搬送方向決定のための処理動作例を示すフローチャート(その2)である。
【図9】本発明の第二の実施の形態におけるメダル搬送方向決定のための処理動作例を示すフローチャート(その3)である。
【符号の説明】
【0088】
1,1a,1b,1c…遊技機島、2…島渡しコンベア、11…パチスロ機、12…メダル貸し機、13…計数機、14…補給コンベア、15…シャッタ機構、16…回収シュート、17…回収コンベア、20…メダル揚送装置、21…第一の揚送コンベア、22…セカンドタンク、23…洗浄機、24…第二の揚送コンベア、25…補給タンク、26…検出センサ、30…コントロール部、31…検出部、32…メモリ部、33…通信インタフェース部、34…制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遊技機島と、各遊技機島の間で遊技媒体の搬送を行う島渡し媒体搬送手段と、各遊技機島の間で情報の授受を行う通信手段と、を具備する遊技媒体搬送システムであって、
自島と当該自島の所定方向隣りに設置された隣接島とを結ぶ島渡し媒体搬送手段における媒体搬送方向を決定する媒体搬送方向決定手段と、
前記媒体搬送方向決定手段での決定結果が前記自島から前記隣接島へ向けた方向である場合に、当該方向に動作する前記島渡し媒体搬送手段への遊技媒体の排出を行うように前記自島の動作を制御する第一動作制御手段と、
前記媒体搬送方向決定手段での決定結果が前記隣接島から前記自島へ向けた方向である場合に、当該方向に動作する前記島渡し媒体搬送手段への遊技媒体の排出を行う旨の依頼情報を前記隣接島へ前記通信手段を通じて送信する依頼情報送信手段と、
前記隣接島とは反対隣りに設置された反対側隣接島から前記通信手段を通じて送信される依頼情報を受け取ると、前記自島から前記反対側隣接島へ向けて動作する前記島渡し媒体搬送手段への遊技媒体の排出を行うように前記自島の動作を制御する第二動作制御手段とを、
前記複数の遊技機島のうち少なくとも前記所定方向の端に設置された遊技機島を除く全ての遊技機島が備える
ことを特徴とする遊技媒体搬送システム。
【請求項2】
前記媒体搬送方向決定手段は、前記自島が備える機能および前記隣接島が備える機能と、前記自島における媒体貯留量と前記隣接島における媒体貯留量の比較結果との少なくとも一方に基づいて、前記自島と前記隣接島との間の島渡し媒体搬送手段における媒体搬送方向を決定する
ことを特徴とする請求項1記載の遊技媒体搬送システム。
【請求項3】
前記媒体貯留量の検出を、三段階以上に段階分けして行う
ことを特徴とする請求項2記載の遊技媒体搬送システム。
【請求項4】
前記第一動作制御手段による媒体排出動作制御と、前記第二動作制御手段による媒体排出動作制御とが競合する場合に、所定の優先順に従いつついずれか一方の媒体排出動作を優先して行う
ことを特徴とする請求項1、2または3記載の遊技媒体搬送システム。
【請求項5】
前記所定の優先順は、各遊技機島が備える機能の比較結果、各遊技機島における媒体貯留量の比較結果、各遊技機島における島内への媒体補給回数の比較結果の少なくとも一つを基準として特定されたものである
ことを特徴とする請求項4記載の遊技媒体搬送システム。
【請求項6】
自島が備える機能についての情報の一つとして当該自島におけるメダル授受の可否についての情報が予め設定される記憶手段を備えるとともに、
前記媒体搬送方向決定手段は、前記自島と前記隣接島との間の島渡し媒体搬送手段における媒体搬送方向を決定するのにあたり、当該決定に至るまでの1ステップとして、前記記憶手段に設定されているメダル授受の可否についての情報を参照して当該島渡し媒体搬送手段における媒体搬送方向を判断するステップを含む
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の遊技媒体搬送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−272435(P2008−272435A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−184197(P2007−184197)
【出願日】平成19年7月13日(2007.7.13)
【出願人】(000128485)株式会社オーイズミ (191)
【Fターム(参考)】