遊技情報表示システム
【課題】遊技場で開催されるイベントを遊技者が有効活用できたか否かを把握するのに有効な遊技情報を提示すること。
【解決手段】管理装置6は、遊技場におけるイベントの開催期間、及び遊技場内に設置されたパチンコ遊技機1での遊技者毎の遊技期間に基づいて、当該イベント開催期間での遊技者の遊技期間を示す比較期間を遊技者毎に特定すると共に、当該遊技者毎の比較期間における所定の遊技情報項目についての遊技情報を比較情報として遊技者毎に特定する。さらに、管理装置6は、遊技機側から受信した遊技信号に基づいて、前記比較項目に対応する所定の遊技情報項目である基準項目についての遊技情報を基準情報すると共に、遊技者毎の比較情報と基準情報との差、或いは割合であるイベント活用情報を遊技者毎に特定し、そのイベント活用情報を情報表示部9により遊技者に向けて表示する。
【解決手段】管理装置6は、遊技場におけるイベントの開催期間、及び遊技場内に設置されたパチンコ遊技機1での遊技者毎の遊技期間に基づいて、当該イベント開催期間での遊技者の遊技期間を示す比較期間を遊技者毎に特定すると共に、当該遊技者毎の比較期間における所定の遊技情報項目についての遊技情報を比較情報として遊技者毎に特定する。さらに、管理装置6は、遊技機側から受信した遊技信号に基づいて、前記比較項目に対応する所定の遊技情報項目である基準項目についての遊技情報を基準情報すると共に、遊技者毎の比較情報と基準情報との差、或いは割合であるイベント活用情報を遊技者毎に特定し、そのイベント活用情報を情報表示部9により遊技者に向けて表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機やスロットマシンのような遊技機での遊技者にとって有用な遊技情報を表示するようにした遊技情報表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコホールのような遊技場では、顧客である遊技者の来店意欲や遊技意欲を向上させることを目的として、通常営業時に比べて遊技者側が有利となる状況を提供する各種のイベントを適宜タイミングで開催するようにしており、従来では、このようなイベントの開催時刻やイベントの詳細な内容を遊技者側で容易に確認できるようにした遊技用表示システムが提供されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−160041号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のようなイベントの中でも、遊技者側の意欲を向上させる上で有効とされているのは、出玉率を高めに設定した所謂優良台(ボーナスや大当たりの発生確率を高い状態に設定した遊技機、或いは、釘調整度合いを遊技者にとって有利な状態としたパチンコ遊技機)を多数用意するイベントである。このようなイベントを行う場合、遊技場内の全ての遊技機を優良台として設定する訳ではないため、遊技者は、イベントが開催されている期間において優良台で遊技する確率は高くなるものの、出玉率の調整状態が通常営業時と変わらない遊技機で遊技する可能性も残ることになる。つまり、イベントの開催によって多数の優良台が用意されたとしても、必ずしも遊技者にとって望ましい遊技結果となる訳ではなく、時には遊技者にとって思わしくない遊技結果になることもある。このため、遊技者側では、イベントが開催されている期間において自身が優良台で実際に遊技したか否か、つまり、自身がイベントを有効活用できたか否かに関心を持つようになるものであるが、特許文献1のような表示システムでは、イベントの開催時刻やイベントの詳細な内容を表示するだけであるため、上記のような遊技者側の関心に対して適切な遊技情報を提供できないという課題があった。
【0004】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技場で開催されるイベントを遊技者が有効活用できたか否かを把握するのに有効な遊技情報を提示することで、遊技者にとっての付加価値が高くなる遊技情報表示システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の遊技情報表示システムによれば、遊技場内に設置された遊技機での遊技者毎の遊技期間が、遊技期間特定手段により特定され、遊技場におけるイベントの開催期間が、イベント期間特定手段により特定される。比較期間特定手段は、このように特定されたイベント開催期間及び遊技者毎の遊技期間に基づいて、当該イベント開催期間での遊技者の遊技期間を示す比較期間を遊技者毎に特定するようになり、また、比較情報特定手段は、このように特定された遊技者毎の比較期間における所定の遊技情報項目である比較項目についての遊技情報を比較情報として遊技者毎に特定するようになる。一方、基準情報特定手段は、受信手段が遊技機側から受信した遊技信号(遊技機に係る遊技情報を特定可能な状態で出力される信号)に基づいて、前記比較項目に対応する所定の遊技情報項目である基準項目についての遊技情報を基準情報として特定するようになる。また、活用情報特定手段は、比較情報特定手段が特定した遊技者毎の比較情報と、基準情報特定手段が特定した基準情報との差、或いは割合であるイベント活用情報を遊技者毎に特定するようになり、このように特定された遊技者毎のイベント活用情報は、表示手段により遊技者に向けて表示されるようになる。
【0006】
このようにして、遊技場で開催されるイベントを遊技者が有効活用できたか否かを把握するのに有効な遊技情報である遊技者毎のイベント活用情報が、表示手段を通じて遊技者側に提示されるようになるから、遊技者側では、このように表示されたイベント活用情報に基づいて、遊技場で開催されるイベントとの相性の善し悪しを的確に把握可能になり、結果的に、遊技者にとっての付加価値が高くなる遊技情報表示システムを提供できるようになる。
【0007】
請求項2記載の遊技情報表示システムによれば、基準期間特定手段が、前記遊技期間特定手段が特定した遊技者毎の遊技期間であって、前記イベント期間特定手段が特定したイベント開催期間以外の遊技期間、或いは当該イベント開催期間以外の遊技期間を含む所定期間を遊技者毎の基準期間として特定するようになる。また、前記基準情報特定手段は、上述のように特定された遊技者毎の基準期間における基準項目についての遊技情報を基準情報として遊技者毎に特定するようになり、さらに、前記活用情報特定手段は、前記比較情報特定手段が特定した遊技者毎の比較情報と、前記基準情報特定手段が特定した遊技者毎の基準情報との差、或いは割合をイベント活用情報として遊技者毎に特定するようになり、このようなイベント活用情報が表示手段において遊技者に向けて表示されるようになる。この結果、同一遊技者の遊技結果が、イベント営業によりどの程度変化したのかを、当該遊技者に向けて適切にアピール可能になる。
【0008】
請求項3記載の遊技情報表示システムによれば、遊技場側で遊技機の出玉率を調整した度合いを示す出玉率調整値を各遊技機に対応付けて記憶する調整値記憶手段を備えており、前記比較情報特定手段は、上記出玉率調整値に基づいて前記比較期間特定手段が特定した遊技者毎の比較期間における平均出玉率調整値を比較情報として遊技者毎に特定するようになる。また、前記基準情報特定手段は、前記出玉率調整値に基づいて前記基準期間特定手段が特定した遊技者毎の基準期間における平均出玉率調整値を基準情報として遊技者毎に特定するようになり、このように特定された遊技者毎の基準情報が、前記活用情報特定手段によるイベント活用情報(遊技者毎の比較情報と、上記遊技者毎の基準情報との差、或いは割合)の特定に供され、このようなイベント活用情報が表示手段において遊技者に向けて表示されるようになる。
【0009】
この結果、イベント開催時における遊技者の所謂「立ち回り」(遊技者が優良台を予想し、その予想に基づき遊技対象の選択をした上で行う遊技)が、遊技場の通常営業時における「立ち回り」、或いはイベント開催時を問わない期間における営業日での「立ち回り」と比較してどの程度有効に行えているか(つまり優良台を多く選択できたか)ということを遊技者側に把握させることが可能になり、結果的に、遊技者にとっての付加価値をさらに高め得るようになる。
【0010】
請求項4記載の遊技情報表示システムによれば、前記受信手段が受信した遊技信号に基づいて遊技者側の利益を示す遊技情報である利益情報を遊技者毎に特定する利益情報特定手段を備えており、前記比較情報特定手段は、前記平均出玉率調整値を第1比較情報として特定する一方、前記利益情報特定手段が特定した利益情報に基づいて前記比較期間特定手段が特定した遊技者毎の比較期間における利益情報である比較利益情報を第2比較情報として特定するようになる。また、前記基準情報特定手段は、前記平均出玉率調整値を第1基準情報として特定する一方、前記利益情報特定手段が特定した利益情報に基づいて前記基準期間特定手段が特定した基準期間における利益情報である基準利益情報を第2基準情報として特定するようになる。さらに、前記活用情報特定手段は、前記第1比較情報と、前記第1基準情報との差、或いは割合を第1イベント活用情報として特定する一方、前記第2比較情報と、前記第2基準情報との差、或いは割合を第2イベント活用情報として特定すると共に、第1イベント活用情報に対する第2イベント活用情報の割合を利益指数として遊技者毎に特定するようになり、このように特定された利益指数は、前記表示手段においてイベント活用情報として遊技者に向けて表示されるようになる。
【0011】
ここで、遊技者にとって良好な遊技結果をもたらすケースは大きく分けて2通りある。即ち、前述したような「立ち回り」時の予想が当たって優良台で長い間遊技するケースと、「立ち回り」時に優良台の予想が外れたにも拘らず運良く遊技機で数多くの大当たりを引き当てることにより良好な遊技結果を得るケースの2通りがあるが、上記のように特定された利益指数がイベント活用情報として遊技者向けに表示された場合には、その2通りのケースのうち、何れの度合いが大きい状態にあるかを、遊技者側で把握可能になる。従って、遊技者が「立ち回り」により良好な遊技結果を得たことを把握できれば、当該遊技者の自尊心を擽る効果があり、また、遊技者が運良く良好な遊技結果を得たことを把握できれば、当該遊技者はイベントとの相性が良いと考えるようになり、何れにしても遊技情報表示システムの有用性が高められるようになる。
【0012】
請求項5記載の遊技情報表示システムによれば、前記活用情報特定手段が特定した遊技者毎のイベント活用情報についてのランキングデータを特定するランキング特定手段を備えており、前記表示手段は、遊技者毎のイベント活用情報を表示する際に、当該イベント活用情報を、前記ランキング特定手段により特定されたランキングデータと共に表示するようになる。この結果、遊技者側では、表示されたランキングデータに基づいて、自身がイベント開催の恩恵をどの程度受けているのかを相対的に把握できるようになり、結果的に、遊技者にとっての付加価値をさらに高め得るようになる。
【0013】
請求項6記載の遊技情報表示システムによれば、前記表示手段は、前記イベント活用情報を表示する際に、対応する比較情報特定手段が特定した比較情報、及び対応する基準情報特定手段が特定した基準情報のうちの少なくとも一方を当該イベント活用情報と対比可能に表示するようになる。この場合、比較情報及び基準情報の相対関係(差、或いは割合)に基づいて特定されるイベント活用情報が遊技者にとって良好なデータとなるのは、比較情報の数値が良い場合と、基準情報の数値が悪い場合との2通りのケースが考えられるが、上述のように、これら比較情報及び基準情報のうち少なくとも何れか1つが当該イベント活用情報と対比可能に表示された場合には、イベント活用情報が遊技者にとって良好なデータとなったときに、その要因が上記2通りのケースの何れにあるかを容易に認識できるようになり、これにより遊技者にとっての付加価値をさらに高め得るようになる。
【0014】
請求項7記載の遊技情報表示システムによれば、前記表示手段は、複数のイベント種類毎のイベント活用情報を互いに対比可能な状態で表示するようになるから、遊技者側では、それらのイベント毎に、遊技機の特性、自身の「立ち回り」の善し悪し、或いは自身とイベントとの相性の善し悪しを把握しやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には遊技場における遊技情報表示システムの全体構成が概略的に示されている。この図1において、遊技場内に多数台ずつ設置されたパチンコ遊技機1及び台間貸出機2は、互いに隣接して配置されている。また、図示しないが、パチンコ遊技機1の上方には周知構成の呼出ランプユニットが設けられている。
【0016】
パチンコ遊技機1は、所謂デジパチとして周知構成のものであり、上皿3内に収納されたパチンコ玉を使用しての遊技中において、盤面4に設けられたスタート入賞口4aへの入賞に応じて行われる抽選機能により大当たりに当選したときに、その大当たりの内容に応じて、入賞確率を大幅に高めた大当たり状態を呈する。尚、大当たり状態となったときには、盤面4に設けられた大入賞口4bが所定期間だけ動作するものであり、これに応じて入賞率が極端に高められる構成となっている。また、盤面4には、抽選結果の表示を含む種々の演出表示を行うため表示ユニット4cが設けられている。
【0017】
パチンコ遊技機1には、これに付随してアウト玉回収装置及びセーフ玉補給装置(何れも図示せず)が設置されており、アウト玉回収装置からは、アウト玉数(打込玉数)を示すアウト信号が遊技信号として出力され、セーフ玉補給装置からは、セーフ玉数(払出玉数)を示すセーフ信号が遊技信号として出力される構成となっている。また、パチンコ遊技機1は、大当たり抽選を行ったことを示すスタート信号、大当たり状態にあることを示す大当たり信号などの遊技信号も出力するように構成されている。尚、アウト信号、及びセーフ信号をパチンコ遊技機1から出力する構成や、スタート入賞口4aへの入賞数を示す信号をスタート信号として出力する構成や、所謂確変状態や時短状態を示す特別遊技状態信号を出力する構成も想定できる。
【0018】
パチンコ遊技機1、台間貸出機2、図示しない呼出ランプユニットと信号の授受を行うように接続された中継装置5は、コンピュータにより構成された管理装置6に店内LAN7を介して接続されており、これにより管理装置6は、遊技場内の全てのパチンコ遊技機1、台間貸出機2、呼出ランプユニットとの間で各種信号及びデータの送受信を行い得るようになっている。尚、図示しないが、店内LAN7には、周知構成の遊技場用端末装置(遊技者向けの種々のデータを表示するための集中情報公開端末(例えばデータロボ(登録商標))、遊技者の獲得パチンコ玉を計数するためのパチンコ玉計数機、景品交換に使用するためのPOS端末など)も接続される。
【0019】
台間貸出機2は、例えば、硬貨投入口8への硬貨の投入に応じてパチンコ玉の放出動作を実行するという基本機能の他に、その前面側に取り付けられた情報表示部9(表示手段に相当)で種々の遊技情報を表示する機能などを備えたものであり、特に、硬貨の投入により放出したパチンコ玉数である貸玉数を特定可能な売上信号を遊技信号として出力するように構成されている。尚、有価価値を受け付け、貸出玉を払い出す構成であれば、紙幣などの貨幣を受け付ける構成も想定できる。また、所謂貯玉に基づく再遊技玉を払い出した場合に売上信号を出力する構成も想定できる。台間貸出機2の前面側には、前記硬貨投入口8及び情報表示部9の他に、パチンコ玉放出用のノズル10、会員カードを挿入するためのカード挿入スロット11などが設けられている。尚、上記ノズル10は、台間貸出機2内に設けられた玉放出機構(図示せず)から放出されたパチンコ玉をパチンコ遊技機1の上皿3内へ流入させるためのものである。また、上記会員カードは、遊技場の遊技会員となった人に発行されるもので、例えば磁気カード或いはICカードのようなデータ書き換え可能な記憶媒体により構成され、当該遊技会員に固有の会員ID(遊技者IDに相当)などが予め記憶されている。
【0020】
この場合、台間貸出機2は、CPU、RAM、ROMなどを含んで構成された制御装置(図示せず)や、カード挿入スロット11を通じて挿入された会員カードにアクセス可能なリーダライタ(図示せず:ID受付手段に相当)を内蔵しており、上記制御装置により、パチンコ玉の放出動作や情報表示部9による表示動作などを制御するようになっている。
【0021】
特に、上記制御装置は、カード挿入スロット11に会員カードが挿入されたときに、その会員カードに記憶されている会員IDを前記リーダライタにより読み取ることによりカード受け付けを行うと共に、その旨を示すID受付情報を管理装置6へ送信し、また、当該会員カードが排出されたときに、その旨を示すID受付終了情報を管理装置6へ送信するものであり、それらID受付情報及びID受付終了情報は、管理装置6側で行われる遊技会員の個人認証や当該遊技会員に係る遊技データ提供サービス、周知の貯玉口座管理サービスなどのためのデータ管理などに供される。尚、前記情報表示部9には、その表示領域の全面にタッチスイッチパネル(図示せず)が形成されており、制御装置は、当該タッチパネルスイッチのタッチ操作に応じて情報表示部9での種々の情報表示動作を制御するようになっている。
【0022】
管理装置6は、CPU(遊技期間特定手段、イベント期間特定手段、比較期間特定手段、比較情報特定手段、基準情報特定手段、活用情報特定手段、基準期間特定手段、利益情報特定手段、ランキング特定手段に相当)、RAM、ROM及びハードディスクドライブなどを含んで構成された記憶部(イベント情報記憶手段、調整値記憶手段に相当)、入出力インタフェース(受信手段に相当)を含んで構成された本体ユニット12を備え、この本体ユニット12に、モニタ13、キーボード14及び図示しないプリンタなどを接続した形態のものである。
【0023】
この場合、管理装置6は、パチンコ遊技機1及び台間貸出機2などの遊技機側から出力される遊技信号(アウト信号、セーフ信号、スタート信号、大当たり信号、売上信号など)に基づいて、遊技場内の全部のパチンコ遊技機1についての遊技情報(アウト玉数、セーフ玉数、スタート数、大当たり数、差玉数、稼動率、出玉率、ベースなど)、並びに遊技場内の全部の台間貸出機2についての貸出高データ(売上金額、割数など)を集計して格納するという周知のデータ集計機能を備えた構成のものであるが、遊技場でのイベント開催に関連したデータ並びに遊技者毎の遊技履歴データを含む種々のデータを、上記遊技信号などに基づいて管理する機能も備えており、以下、そのデータ管理機能について、関連した構成と共に説明する。
【0024】
ここで、アウト(セーフ)信号は、アウト(セーフ)玉数10個毎に出力されるため、信号受信回数に10を乗じた数値をアウト(セーフ)玉数として特定し、スタート信号は大当たり抽選毎、或いはスタート入賞口4aへの入賞毎に出力されるため、信号受信回数をスタート数として特定し、大当たり信号は大当たり期間中に出力され続けるため、その受信回数を大当たり回数として特定し、売上信号は100円毎に出力されるため、その受信回数に100(25)を乗じた数値を売上金額(売上玉数)として特定する。尚、信号数に乗ずる数値は、遊技機側から出力される信号に応じて適宜変更すれば良い。
【0025】
管理装置6は、遊技場内の全部のパチンコ遊技機1についての遊技データ(アウト玉数、セーフ玉数、差玉数、稼動率、出玉率、ベース、スタート数など)、並びに遊技場内の全部の台間貸出機2についての貸出高データ(売上金額、割数など)を集計して格納するデータベース機能や、前記貯玉口座管理サービスを含む貯玉システムなどを実現するための機能を備えたものであるが、この管理装置6には、図2、図3及び図4に示すようなイベント設定テーブル、機種設定テーブル及び出玉率調整値設定テーブルが記憶されている。
【0026】
図2に示すイベント設定テーブルは、遊技場で開催するイベントに係る情報(具体的には、遊技場におけるイベントの開催期間を特定可能なイベント情報)を特定するためのもので、イベント名、イベント開催期間、イベントの対象となるパチンコ遊技機1の機種を特定可能な情報をイベント情報として記録した形態となっている。尚、このイベント設定テーブルは、キーボード14を通じたイベント情報の入力操作、或いは遊技場外部の管理部門やチェーン店の本部などから送信されるイベント情報を入力することにより記憶される。
【0027】
図3に示す機種設定テーブルは、遊技場内に設置されたパチンコ遊技機1の機種名と対応付けた状態で、各機種のパチンコ遊技機1に係る遊技機ID(台番号)を記録した形態となっている。尚、この機種設定テーブルは、例えば、パチンコ遊技機1の設置時においてキーボード14での入力操作を行うことにより記憶される。
【0028】
図4に示す出玉率調整値設定テーブルは、遊技場内の全部のパチンコ遊技機1についての設定値(大当たり確率を決める6段階の値:遊技者にとっては「6」が一番有利)を特定するためのもので、パチンコ遊技機1の遊技機IDと対応付けた状態で、当該パチンコ遊技機1に係る設定値を記録した形態となっている。この場合、上記設定値は、遊技場側でパチンコ遊技機1の出玉率を調整した度合いを示す出玉率調整値に相当する。尚、上記出玉率調整値設定テーブルは、例えば各パチンコ遊技機1に設定した設定値をキーボード14から入力することにより記憶されるものである。
【0029】
また、管理装置6には、遊技場内の全てのパチンコ遊技機1についての遊技者履歴データが記憶されている。
この遊技者履歴データは、各パチンコ遊技機1で遊技した遊技者に係る種々の情報を記録したものであり、図5にはパチンコ遊技機1毎の遊技者履歴データの記録例が示されている。具体的には、この遊技者履歴データは、前記遊技機側からの遊技情報、ID受付情報、ID受付終了情報の何れかを受信する毎に順次更新されるものであり、図5に示す1台分の遊技者履歴データは、パチンコ遊技機1の台番号(この例では「1」)及び設定値(この例では「6」)を台情報として記録すると共に、当該パチンコ遊技機1での遊技者の遊技順を示す通し番号「No.」と対応付けた状態で、対応する台間貸出機2でカード受け付けが行われた会員カードから読み取った「会員ID」、該当遊技者の遊技開始時刻及び遊技終了時刻をそれぞれ示す「遊技開始」及び「遊技終了」、台間貸出機2から放出したパチンコ玉数を示す「売上玉」、アウト玉数を示す「アウト」、セーフ玉数を示す「セーフ」、スタート数を示す「S」、大当たり数を示す「大当」、レコード対象期間における遊技者の獲得玉数(=「売上玉」−「アウト」+「セーフ」)である出玉数を示す「出玉」、遊技者の収支(=「出玉」×パチンコ玉を景品と交換する際の交換単価(例えば3円)−「売上玉」×パチンコ玉の貸出単価(例えば4円))を示す「収支」をそれぞれ履歴データとして記録した個別データ用レコード群と、上記「売上玉」、「アウト」、「セーフ」、「S」、「大当」、「出玉」、「収支」についての合計データを記録した合計データ用レコードとによって構成される。
【0030】
図6のフローチャートには、管理装置6において上記のような遊技者履歴データを記録するための遊技者履歴更新処理ルーチンの内容が示されており、以下これについて説明する。
即ち、遊技者履歴更新処理ルーチンでは、遊技機側からのID受付情報または遊技信号(アウト信号、セーフ信号、スタート信号、大当たり信号、売上信号)を受信するまで待機した状態を保持する(ステップS1、S8)。そして、ID受付情報を受信したとき、つまり、台間貸出機2のカード挿入スロット11に適正な会員カードが挿入されたときには、個別データ用レコードについての新レコードを作成し(ステップS2)、その新たに作成したレコードに対して、ID受付情報により示される会員ID及び遊技開始時刻を記録する(ステップS3)。尚、合計データ用レコードは、初期状態から存在するものであり、個別データ用レコードにデータが記憶されるのに応じて逐次更新される。
【0031】
この後には、遊技機側からの遊技信号またはID受付終了情報を受信するまで待機した状態を保持し(ステップS4、S6)、遊技信号を受信したときには、その遊技信号に該当した遊技履歴データ及び合計データを更新するステップS5を実行した後に、ステップS6へ移行する。また、ID受付終了情報を受信したとき、つまり、台間貸出機2のカード挿入スロット11から会員カードが排出されたときには、ステップS3で作成したレコードに対して遊技終了時刻を記録するステップS7を実行した後に前記ステップS8へ移行する。
【0032】
ステップS8で「YES」と判断したとき、つまり、ID受付情報を受信することなく遊技信号を受信したときには、遊技者が会員カードをカード挿入スロット11へ挿入することなく遊技を開始したものと認定し、個別データ用レコードについての新レコードを作成する(ステップS9)。次いで、その新たに作成したレコードに対して、遊技開始時刻を記録すると共に、「会員ID」欄に対して「−」を記録する(ステップS10)。この後には、受信した遊技信号に該当した遊技履歴データ及び合計データを更新するステップS11、遊技終了時刻を更新するステップS12を順次実行した後に、遊技機側からのID受付情報または遊技信号を受信するまで待機する(ステップS11、S12)。これにより、個別データ用レコード中の遊技終了時刻は、遊技履歴データ及び合計データの更新に連動して順次書き換えられることになる。そして、ID受付情報を受信したとき(ステップS13:YES)には前記ステップS2へ移行することにより、新たな個別データ用レコードを作成して前述のようなデータ記録処理を実行し、遊技信号を受信したとき(ステップS14:YES)には前記ステップS11へ移行して、前述した遊技履歴データ、合計データ及び遊技終了時刻の更新処理を行うものである。
【0033】
管理装置6は、上記のような遊技者履歴更新処理ルーチンの実行に応じて作成した図5のような遊技者履歴データを遊技場の営業日毎に区分した状態で所定期間に渡って蓄積し、この蓄積データ並びに図2〜図4に示したイベント設定テーブル、機種設定テーブル及び出玉率調整値設定テーブルの内容に基づいて、遊技者毎に図7に示すようなフォーマットの設定値別遊技時間情報を作成する。
【0034】
即ち、この設定値別遊技時間情報は、遊技者毎のパチンコ遊技機1での遊技時間(分単位)を、遊技場でのイベント開催期間と平常営業期間とに区分し(何れのイベントにも対応しない情報は平常営業時間に区分される)、且つ遊技対象となったパチンコ遊技機1の設定値別に所定の集計対象期間に渡って集計したものであり、図7の例は、会員IDが「0001」の遊技者についての設定値別遊技時間情報を示している(集計対象期間は1ヶ月)。尚、この設定値別遊技時間情報は、図2〜図4に示した各設定テーブル並びに図5に示した遊技者履歴データに基づいて作成した例であり、この場合、会員IDが「0001」の遊技者は、図5に示すように、遊技場の1営業日において1番台(遊技機IDが「1」)のパチンコ遊技機1(設定値は「6」)において15時から18時25分までの3時間25分(225分)だけ遊技しているから、その225分が図7の設定値別遊技時間情報における「設定値6」欄の集計対象となる。
【0035】
管理装置6は、上記のように集計した図7のような設定値別遊技時間情報に基づいて、イベント毎の平均設定値(平均出玉率調整値に相当)を示す図8のようなフォーマットの平均設定値情報(集計対象期間は1ヶ月)を作成する。尚、この平均設定値情報も、前記設定値別遊技時間情報と同様に会員IDが「0001」の遊技者についての情報である。
【0036】
即ち、この平均設定値情報は、遊技者が遊技したパチンコ遊技機1についての平均設定値を特定するために、その遊技者の遊技時間をパチンコ遊技機1の設定値別に集計したものであり、全体の遊技時間の合計に対する各設定値の遊技時間の割合(各設定値の遊技時間÷合計遊技時間)を示すものである。尚、図8中の「平均設定値」は、設定値毎の遊技時間の割合に対し対応する各設定値を乗じた値を加算して求めたものである。つまり、例えば「機種Aの日」の平均設定値は、49%×6+32%×5+11%×2+9%×1=4.8として得られることになる。
【0037】
管理装置6は、図5のような遊技者履歴データ並びに図2〜図4に示したイベント設定テーブル、機種設定テーブル及び出玉率調整値設定テーブルの内容に基づいて、図9に示すようなフォーマットの遊技者別遊技情報を作成する。この遊技者別遊技情報は、遊技者毎の遊技情報を、遊技場でのイベント開催期間と平常営業期間とに区分し、且つ所定の集計対象期間に渡って集計したものである。
【0038】
即ち、図9の例は、会員IDが「0001」の遊技者についての遊技者別遊技情報を示したものであり(集計対象期間は1ヶ月)、この遊技者別遊技情報は、イベント種類(平常営業も含む)を示す「イベント名」と対応付けた状態で、各イベント種類に係る以下のような遊技情報項目に対応したデータを記録した個別データ用レコード(図9の例では、「機種Aの日」、「全店開放」、「平常営業」)と、上記遊技情報項目毎の合計(「平均設定値」については平均値)を記録した合計用レコード(「計」と標記)とによって構成される。
【0039】
上記個別データ用レコードには、対応するイベント種類について、遊技者が来店した延べ日数(会員カードを受け付けた日数)を示す「来店日数」、カード受け付けした会員IDに基づいて特定した遊技者の延べ遊技期間(比較期間に相当)を分単位で示す「時間(分)」、台間貸出機2から放出したパチンコ玉数の累計を示す「売上玉」、アウト玉数の累計を示す「アウト」、セーフ玉数の累計を示す「セーフ」、スタート数の累計を示す「S」、大当たり数の累計を示す「大当」、遊技者の獲得玉数の累計を示す「出玉」、遊技者の最終的な収支を示す「収支」、図8の平均設定値情報から得られる「平均設定値」が記録される。
【0040】
管理装置6は、上記のような遊技者別遊技情報に基づいて、集計対象母体数が異なっている場合でもデータの比較を容易に行い得るようにするための図10に示すようなフォーマットの比較データ(第1遊技情報に対する第2遊技情報の割合)をイベント種類(平常営業も含む)毎に集計する。
【0041】
即ち、図10に示す比較データの例は、図9に示した会員IDが「0001」の遊技者別遊技情報に基づいて作成したものであり、イベント種類(平常営業も含む)を示す「イベント名」と対応付けた状態で、アウト玉数に対するセーフ玉数の割合(「セーフ」÷「アウト」)を示す「出玉率」、平均大当たり間スタート数(「S」÷「大当」)を示す「平均大当S」、来店1日当たりの平均大当たり回数(「大当」÷「来店日数」)を示す「平均大当」、来店1日当たりの平均出玉数(「出玉」÷「来店日数」)を示す「平均出玉」、来店1日当たりの平均収支額(「収支」÷「来店日数」)を示す「平均収支」、1時間当たりの平均大当たり数(「大当」÷「遊技時間」)を示す「時間大当」、1時間当たりの平均収支額(「収支」÷「遊技時間」)を示す「時間収支」、図9と同じ内容の「平均設定値」、設定値に対する出玉数(「平均出玉」÷「平均設定値」)を示す「出玉指数」(利益指数に相当)を比較情報として記録したレコード(図10の例では、「機種Aの日」、「全店開放」、「平常営業」)と、上記各項目の合計(「平均設定値」については平均値)を記録した合計用レコード(「計」と標記)とによって構成される。
【0042】
制御装置6は、上記のような比較データに基づいて、図11〜図14のようなフォーマットの活用データA〜D(各活用データは、イベント種類毎に遊技情報を記録したイベント別レコード(イベント活用情報に相当)を備えた状態される)の少なくとも1つを作成する。この場合、図11の活用データAは、イベント開催時及び平常営業時の各遊技情報の差分を示し、図12の活用データBは、イベント開催時及び平常営業時の各遊技情報の割合を示し、図13の活用データCは、イベント営業時及び平常営業時を問わない遊技者の全遊技情報(合計記録レコードの情報)とイベント毎の遊技情報との差分を示し、図14の活用データDは、イベント営業時及び平常営業時を問わない遊技者の全遊技情報(合計記録レコードの情報)とイベント毎の遊技情報との割合を示す。
【0043】
具体的には、活用データAは、イベント毎の遊技情報を比較情報、平常営業時の遊技情報を基準情報とし、比較情報と基準情報との差(比較情報−基準情報)を活用データとして集計した例である。例えば、前記比較データにおいて「機種Aの日」の「出玉率」は、比較情報が133%、基準情報が105%であるから、両者の差である28%が活用データとして特定されることになる。
【0044】
活用データBは、前記活用データAと同様の比較情報及び基準情報に基づいて、それらの割合(比較情報÷基準情報)を活用データとして集計した例である。例えば、比較データにおいて「機種Aの日」の「出玉率」は、比較情報が133%で基準情報が105%であるから、両者の割合(133÷105=126%)が活用データとして特定されることになる。尚、「平均収支」、「時間収支」については、±の符号が比較情報と基準情報とで異なる場合には正確な対比ができないため「−」が記録される。
【0045】
活用データCは、前記比較データにおける「計」欄の遊技情報を基準情報とし、この基準情報及び前記比較情報との差(比較情報−基準情報)を活用データとして集計した例である。例えば、比較データにおいて、「機種Aの日」の「出玉率」は、比較情報が133%、基準情報が114%であるから、両者の差である19%が活用データとして特定されることになる。
【0046】
活用データDは、前記活用データCと同様の基準情報と比較情報との割合(比較情報÷基準情報)を活用データとして集計した例である。例えば、比較データにおいて、「機種Aの日」の「出玉率」は、比較情報が133%で基準情報が114%であるから、両者の割合(133÷114=117%)が活用データとして特定されることになる。尚、この活用データDにおいても、「平均収支」、「時間収支」については、±の符号が比較情報と基準情報とで異なる場合には正確な対比ができないため「−」が記録される。また、比較情報及び基準情報の両者がマイナス値であった場合には、それらの割合を示す活用データにマイナス符号(「全店開放」の「平均収支」、「時間収支」欄参照)を付す処理を行うことにより、その旨を認識できるようにしている(このような処理は、前記活用データBについても行われる)。
【0047】
上記のような活用データA〜Dによれば、遊技者がイベント開催時にどの程度の恩恵を受けたかという指標を基準情報との比較により把握できることになる。例えば、「平均設定値」に関して、「機種Aの日」のイベント開催時にはパチンコ遊技機1の選択についての立ち回り(遊技者が優良台を予想し、その予想に基づき遊技対象の選択をした上で行う遊技)を比較的有利に行えたことが分かり、「全店開放」のイベント開催時にはパチンコ遊技機1の選択についての立ち回りが余り良くなかったことが分かる。また、「出玉指数」が高い状態となる「全店開放」のイベント開催時には「設定値」の効果は小さいが運良く出玉を得たことを把握可能になり、遊技者側では、「全店開放」のイベント開催時において、例えば「大当たりの引きが強かった」というように、そのイベントの相性が良いという印象を受けることになる。
【0048】
管理装置6は、上記のような活用データA〜Dの少なくとも1つを、例えば、当該活用データに該当した遊技者の会員カードを受け付け中の台間貸出機2に対応した情報表示部9上で表示させるものであり、これにより、遊技者側では、表示された活用データA〜Dに基づいて、遊技場で開催されるイベントとの相性の善し悪しを的確に把握可能になり、結果的に、本実施例による遊技情報表示システムは、遊技者にとっての付加価値が高いものとなる。また、活用データA〜Dによれば、イベント開催時における遊技者の「立ち回り」が、遊技場の通常営業時、或いはイベント開催時を問わない期間における営業日での「立ち回り」と比較してどの程度有効に行えているか(つまり優良台を多く選択できたか)ということを遊技者側で把握することが可能になる。
【0049】
活用データA〜Dには、イベント種類毎に、パチンコ遊技機1の平均設定値と遊技者側の利益を示す出玉指数とが対比可能な状態で含まれるから、ある程度の利益を上げた遊技者側では、自身の遊技状態が、「立ち回り」時の予想が当たって優良台で長い間遊技できたケース、或いは、「立ち回り」時に優良台の予想が外れたにも拘らず運良く遊技機で数多くの大当たりを引き当てることにより良好な遊技結果を得るケースのうち、何れの度合いが大きい状態にあるか把握可能になる。
【0050】
従って、遊技者が「立ち回り」により良好な遊技結果を得たことを把握できれば、当該遊技者の自尊心を擽る効果があり、また、遊技者が運良く良好な遊技結果を得たことを把握できれば、当該遊技者はイベントとの相性が良いと考えるようになり、何れにしても遊技情報表示システムの有用性が高められるようになる。しかも、複数のイベント種類毎のイベント別レコードが互いに対比可能な状態で表示されるから、遊技者側では、それらのイベント毎に、パチンコ遊技機1の特性、自身の「立ち回り」の善し悪し、或いは自身とイベントとの相性の善し悪しを把握しやすくなる。
【0051】
管理装置6では、上記図9〜図14のような遊技者毎の集計データに基づいて所定の遊技情報に係るランキングデータを作成可能になっており、作成したランキングデータ及び集計データを情報表示部9での表示操作に応じて当該情報表示部9に表示するようになっており、図15及び図16には、その表示例が示されている。
【0052】
図15は、活用データAを個人イベント活用データとして表示したものであり、会員IDが「0001」の遊技者についての、イベント種類(「機種Aの日」、「全店開放」)及び平常営業毎の「平均設定値」、「出玉率」、「平均大当」、「平均出玉」、「出玉指数」の各データを、比較データ、活用データ、ランキングデータ毎に区分して表示したものである。この場合、ランキングデータは全遊技者に係る優良順位を示すものであり、これが所定順位(例えば10位)以内のデータについては、他のデータと区別できるように着色表示(図では網掛けにて表示)を行う構成となっている。尚、他の活用データB〜Dを同様に表示したり、それら活用データを複数種類同時に表示したりしても良い。
【0053】
また、上記個人イベント活用データでは、平常営業における遊技情報及びランキングデータを対比可能に表示するようにしたが、活用データA〜Dが好適となる状態は、比較情報が良い場合と、基準情報が悪い場合の2通り考えられるので、このような表示を行えば、遊技者側で遊技情報の把握を適切に行い得るようになる。勿論、イベント毎の比較データを表示すれば、平常営業に係る表示を省略しても遊技情報を適切に把握可能になる。
【0054】
図16は、「機種Aの日」のイベントに対応した活用データAにおける「平均設定値」のランキングなどをイベント活用ランキングとして表示した例であり、この表示例中の「設定値活用」は、活用データAの「平均設定値」に対応し、「平均設定値」、「平均出玉」、「出玉指数」は、図10の比較データに対応するものである。また、「出玉指数順位」は、出玉指数のランキングである。また、このイベント活用ランキングにおいても、前記イベント活用データと同様に、所定順位(10位)以内のデータについては、他のデータと区別できるように着色表示(図では網掛けにて表示)を行う構成となっている。尚、このような着色表示に代えて、マークの表示、アンダーラインの表示、書体の変更などのような表示を行う構成としても良い。
これにより、遊技者側では、表示されたランキングデータに基づいて、自身がイベント開催の恩恵をどの程度受けているのかを相対的に把握できるようになり、結果的に、遊技者にとっての付加価値をさらに高め得るようになる。
【0055】
(その他の実施の形態)
本発明は上記し且つ図面に示した実施例に限定されるものではなく、例えば以下に述べるような変形或いは拡大が可能である。
図7の設定値別遊技時間情報及び図8の平均設定値情報において、平均設定値を遊技時間に基づいて特定するようにしたが、対応するアウト玉数などの他の遊技情報や、該当遊技者の遊技回数などに基づいて特定しても良い。上記実施例では、パチンコ遊技機1の出玉率調整値として設定値を用いたが、これに代えて、パチンコ遊技機1における釘調整度合いをランク付けした指数などを用いても良い。また、上記各情報の算出対象として遊技場内のパチンコ遊技機1に設定した全ての設定値(出玉率調整値)を採用したが、遊技者向けサービスのために公開した設定値のみを集計対象とし、他は集計対象から外しても良いものである。
【0056】
図7〜図14に示した各情報の更新タイミングとしては、日時の切り替り時、リアルタイム、所定の更新操作時に行うなど、様々なタイミングを想定できる。また、図7の設定値別遊技時間情報及び図9の遊技者別遊技情報を更新した時点で図5の遊技者履歴データを初期化しても良い。特に、上記設定値別遊技時間情報及び遊技者別遊技情報の更新に当たって、図5のようなパチンコ遊技機1毎の遊技者履歴データを用いる必要はなく、この場合には、図6に示した遊技者履歴更新処理ルーチンにより、遊技情報が何れの遊技者或いはイベントに関するものであるかを特定し、直接的に設定値別遊技時間情報及び遊技者別遊技情報を更新すれば良い。
【0057】
図5の遊技者履歴データ中の通し番号「3」のレコードのように、会員IDを特定できない遊技者(複数人を1人の遊技者とみなす)、或いは、当該遊技者を含めた遊技場全体の遊技情報を図7〜図14同様に集計した結果を基準情報とし、会員IDを特定できた遊技者についてのイベント対応遊技情報を比較情報とし、これらの基準情報及び比較情報に基づいて図11〜図14同様の活用データA〜Dを集計しても良い。この場合、上記基準情報がイベント開催時における平均的な遊技情報となるので、遊技者側では、その基準情報、及び会員ID毎の遊技情報とを比較した活用データにより、イベント開催時における遊技者の立ち回りの良さや、イベントとの相性の良さを把握可能になる。
【0058】
イベント毎に遊技情報を集計したが、複数のイベントを統合した状態での遊技情報を集計したり、或いは、イベント開催期間であるか否かのみを特定して遊技情報を集計したりしても良い。また、パチンコ遊技機1がイベント対象機種であるか否かを特定するために、図2のイベント設定テーブル及び図3の機種設定テーブルを参照するようにしたが、このような参照は行わなくても良い。尚、イベント対象機種に基づいてグループ化する代わりに、「島」単位などでグループ化しても良い。また、活用データA〜Dをグループ単位で集計しても良い。
【0059】
図15及び図16のような表示動作を行う条件を、情報表示部9での表示操作に応じて行うようにしたが、所定時刻毎、所定の遊技情報が予め設定された値に達する毎に表示動作を行う構成としても良い。さらに、図16のような表示動作は、情報表示部9に対応するパチンコ遊技機1が非稼動状態(遊技信号の受信がない状態、或いは会員IDの受け付け状態が所定時間以上ない状態など)になった場合や、情報表示部9に対する操作が所定時間以上ない場合などに表示する形態の待機画面において表示動作を行う構成としても良い。
比較情報として、遊技時間などの集計対象母体数が異なっていても比較可能な平均データなどを用いたが、図10のような比較データを特定せずに、図9の遊技者別遊技情報に基づいて活用データの特定を行っても良い。
【0060】
パチンコ遊技機1の設定値に対する遊技情報を出玉数とし、利益指数の例として出玉指数を示したが、出玉数以外に、収支、大当たり数、大当たり間スタート数、セーフ玉数、差玉数など、遊技者側の利益となり得る利益情報であれば何れを採用しても良い。
【0061】
実施例で挙げた数値、項目は全て例示であり、特に、遊技者に対する表示項目のうち、収支情報などについては遊技者に向けて公開することを嫌う遊技場もあるので、集計対象や表示対象などとなる遊技項目を、遊技場側で任意に設定できる構成としても良い。勿論、集計対象期間についても任意の期間とすれば良い。
会員カードに記憶された会員IDを遊技者IDとして利用するシステムを前提としたが、遊技者IDを特定する手段(指紋、虹彩、静脈認証などの生体認証手段、おサイフケータイ(登録商標)のような携帯電話機、他の記憶媒体)でも代用可能であり、従って、本発明は、特に会員カードを利用するシステムが前提となるものではない。
【0062】
管理対象となる遊技機は、パチンコ遊技機に限らず、遊技媒体としてコインを使用するスロットマシンなども想定できる。
表示手段として、遊技場内に設置された集中情報公開端末(例えばデータロボ(登録商標)、或いは図示しない呼出ランプユニットに設けた表示部を用いるようにしても良い。
店内LAN7に接続された図示しない呼出ランプユニットや中継装置5などの端末装置に、CPUなどを含んで構成された制御回路を内蔵し、管理装置6での処理を、これら呼出ランプユニット、中継装置や台間貸出機2にて行う構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の一実施例を示す遊技情報表示システムの全体構成図
【図2】イベント設定テーブルの内容を示す図
【図3】機種設定テーブルの内容を示す図
【図4】出玉率調整値設定テーブルの内容を示す図
【図5】遊技者履歴データの一例を示す図
【図6】遊技者履歴更新処理ルーチンの内容を示す図
【図7】設定値別遊技時間情報のフォーマット例を示す図
【図8】平均設定値情報のフォーマット例を示す図
【図9】遊技者別遊技情報のフォーマット例を示す図
【図10】比較データのフォーマット例を示す図
【図11】活用データAのフォーマット例を示す図
【図12】活用データBのフォーマット例を示す図
【図13】活用データCのフォーマット例を示す図
【図14】活用データDのフォーマット例を示す図
【図15】個人イベント活用データの表示例を示す図
【図16】イベント活用ランキングの表示例を示す図
【符号の説明】
【0064】
1はパチンコ遊技機、2は台間貸出機、6は管理装置、12は本体ユニット(遊技期間特定手段、イベント期間特定手段、比較期間特定手段、比較情報特定手段、基準情報特定手段、活用情報特定手段、基準期間特定手段、利益情報特定手段、ランキング特定手段、イベント情報記憶手段、調整値記憶手段、受信手段)、9は情報表示部(表示手段)を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機やスロットマシンのような遊技機での遊技者にとって有用な遊技情報を表示するようにした遊技情報表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコホールのような遊技場では、顧客である遊技者の来店意欲や遊技意欲を向上させることを目的として、通常営業時に比べて遊技者側が有利となる状況を提供する各種のイベントを適宜タイミングで開催するようにしており、従来では、このようなイベントの開催時刻やイベントの詳細な内容を遊技者側で容易に確認できるようにした遊技用表示システムが提供されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−160041号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のようなイベントの中でも、遊技者側の意欲を向上させる上で有効とされているのは、出玉率を高めに設定した所謂優良台(ボーナスや大当たりの発生確率を高い状態に設定した遊技機、或いは、釘調整度合いを遊技者にとって有利な状態としたパチンコ遊技機)を多数用意するイベントである。このようなイベントを行う場合、遊技場内の全ての遊技機を優良台として設定する訳ではないため、遊技者は、イベントが開催されている期間において優良台で遊技する確率は高くなるものの、出玉率の調整状態が通常営業時と変わらない遊技機で遊技する可能性も残ることになる。つまり、イベントの開催によって多数の優良台が用意されたとしても、必ずしも遊技者にとって望ましい遊技結果となる訳ではなく、時には遊技者にとって思わしくない遊技結果になることもある。このため、遊技者側では、イベントが開催されている期間において自身が優良台で実際に遊技したか否か、つまり、自身がイベントを有効活用できたか否かに関心を持つようになるものであるが、特許文献1のような表示システムでは、イベントの開催時刻やイベントの詳細な内容を表示するだけであるため、上記のような遊技者側の関心に対して適切な遊技情報を提供できないという課題があった。
【0004】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技場で開催されるイベントを遊技者が有効活用できたか否かを把握するのに有効な遊技情報を提示することで、遊技者にとっての付加価値が高くなる遊技情報表示システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の遊技情報表示システムによれば、遊技場内に設置された遊技機での遊技者毎の遊技期間が、遊技期間特定手段により特定され、遊技場におけるイベントの開催期間が、イベント期間特定手段により特定される。比較期間特定手段は、このように特定されたイベント開催期間及び遊技者毎の遊技期間に基づいて、当該イベント開催期間での遊技者の遊技期間を示す比較期間を遊技者毎に特定するようになり、また、比較情報特定手段は、このように特定された遊技者毎の比較期間における所定の遊技情報項目である比較項目についての遊技情報を比較情報として遊技者毎に特定するようになる。一方、基準情報特定手段は、受信手段が遊技機側から受信した遊技信号(遊技機に係る遊技情報を特定可能な状態で出力される信号)に基づいて、前記比較項目に対応する所定の遊技情報項目である基準項目についての遊技情報を基準情報として特定するようになる。また、活用情報特定手段は、比較情報特定手段が特定した遊技者毎の比較情報と、基準情報特定手段が特定した基準情報との差、或いは割合であるイベント活用情報を遊技者毎に特定するようになり、このように特定された遊技者毎のイベント活用情報は、表示手段により遊技者に向けて表示されるようになる。
【0006】
このようにして、遊技場で開催されるイベントを遊技者が有効活用できたか否かを把握するのに有効な遊技情報である遊技者毎のイベント活用情報が、表示手段を通じて遊技者側に提示されるようになるから、遊技者側では、このように表示されたイベント活用情報に基づいて、遊技場で開催されるイベントとの相性の善し悪しを的確に把握可能になり、結果的に、遊技者にとっての付加価値が高くなる遊技情報表示システムを提供できるようになる。
【0007】
請求項2記載の遊技情報表示システムによれば、基準期間特定手段が、前記遊技期間特定手段が特定した遊技者毎の遊技期間であって、前記イベント期間特定手段が特定したイベント開催期間以外の遊技期間、或いは当該イベント開催期間以外の遊技期間を含む所定期間を遊技者毎の基準期間として特定するようになる。また、前記基準情報特定手段は、上述のように特定された遊技者毎の基準期間における基準項目についての遊技情報を基準情報として遊技者毎に特定するようになり、さらに、前記活用情報特定手段は、前記比較情報特定手段が特定した遊技者毎の比較情報と、前記基準情報特定手段が特定した遊技者毎の基準情報との差、或いは割合をイベント活用情報として遊技者毎に特定するようになり、このようなイベント活用情報が表示手段において遊技者に向けて表示されるようになる。この結果、同一遊技者の遊技結果が、イベント営業によりどの程度変化したのかを、当該遊技者に向けて適切にアピール可能になる。
【0008】
請求項3記載の遊技情報表示システムによれば、遊技場側で遊技機の出玉率を調整した度合いを示す出玉率調整値を各遊技機に対応付けて記憶する調整値記憶手段を備えており、前記比較情報特定手段は、上記出玉率調整値に基づいて前記比較期間特定手段が特定した遊技者毎の比較期間における平均出玉率調整値を比較情報として遊技者毎に特定するようになる。また、前記基準情報特定手段は、前記出玉率調整値に基づいて前記基準期間特定手段が特定した遊技者毎の基準期間における平均出玉率調整値を基準情報として遊技者毎に特定するようになり、このように特定された遊技者毎の基準情報が、前記活用情報特定手段によるイベント活用情報(遊技者毎の比較情報と、上記遊技者毎の基準情報との差、或いは割合)の特定に供され、このようなイベント活用情報が表示手段において遊技者に向けて表示されるようになる。
【0009】
この結果、イベント開催時における遊技者の所謂「立ち回り」(遊技者が優良台を予想し、その予想に基づき遊技対象の選択をした上で行う遊技)が、遊技場の通常営業時における「立ち回り」、或いはイベント開催時を問わない期間における営業日での「立ち回り」と比較してどの程度有効に行えているか(つまり優良台を多く選択できたか)ということを遊技者側に把握させることが可能になり、結果的に、遊技者にとっての付加価値をさらに高め得るようになる。
【0010】
請求項4記載の遊技情報表示システムによれば、前記受信手段が受信した遊技信号に基づいて遊技者側の利益を示す遊技情報である利益情報を遊技者毎に特定する利益情報特定手段を備えており、前記比較情報特定手段は、前記平均出玉率調整値を第1比較情報として特定する一方、前記利益情報特定手段が特定した利益情報に基づいて前記比較期間特定手段が特定した遊技者毎の比較期間における利益情報である比較利益情報を第2比較情報として特定するようになる。また、前記基準情報特定手段は、前記平均出玉率調整値を第1基準情報として特定する一方、前記利益情報特定手段が特定した利益情報に基づいて前記基準期間特定手段が特定した基準期間における利益情報である基準利益情報を第2基準情報として特定するようになる。さらに、前記活用情報特定手段は、前記第1比較情報と、前記第1基準情報との差、或いは割合を第1イベント活用情報として特定する一方、前記第2比較情報と、前記第2基準情報との差、或いは割合を第2イベント活用情報として特定すると共に、第1イベント活用情報に対する第2イベント活用情報の割合を利益指数として遊技者毎に特定するようになり、このように特定された利益指数は、前記表示手段においてイベント活用情報として遊技者に向けて表示されるようになる。
【0011】
ここで、遊技者にとって良好な遊技結果をもたらすケースは大きく分けて2通りある。即ち、前述したような「立ち回り」時の予想が当たって優良台で長い間遊技するケースと、「立ち回り」時に優良台の予想が外れたにも拘らず運良く遊技機で数多くの大当たりを引き当てることにより良好な遊技結果を得るケースの2通りがあるが、上記のように特定された利益指数がイベント活用情報として遊技者向けに表示された場合には、その2通りのケースのうち、何れの度合いが大きい状態にあるかを、遊技者側で把握可能になる。従って、遊技者が「立ち回り」により良好な遊技結果を得たことを把握できれば、当該遊技者の自尊心を擽る効果があり、また、遊技者が運良く良好な遊技結果を得たことを把握できれば、当該遊技者はイベントとの相性が良いと考えるようになり、何れにしても遊技情報表示システムの有用性が高められるようになる。
【0012】
請求項5記載の遊技情報表示システムによれば、前記活用情報特定手段が特定した遊技者毎のイベント活用情報についてのランキングデータを特定するランキング特定手段を備えており、前記表示手段は、遊技者毎のイベント活用情報を表示する際に、当該イベント活用情報を、前記ランキング特定手段により特定されたランキングデータと共に表示するようになる。この結果、遊技者側では、表示されたランキングデータに基づいて、自身がイベント開催の恩恵をどの程度受けているのかを相対的に把握できるようになり、結果的に、遊技者にとっての付加価値をさらに高め得るようになる。
【0013】
請求項6記載の遊技情報表示システムによれば、前記表示手段は、前記イベント活用情報を表示する際に、対応する比較情報特定手段が特定した比較情報、及び対応する基準情報特定手段が特定した基準情報のうちの少なくとも一方を当該イベント活用情報と対比可能に表示するようになる。この場合、比較情報及び基準情報の相対関係(差、或いは割合)に基づいて特定されるイベント活用情報が遊技者にとって良好なデータとなるのは、比較情報の数値が良い場合と、基準情報の数値が悪い場合との2通りのケースが考えられるが、上述のように、これら比較情報及び基準情報のうち少なくとも何れか1つが当該イベント活用情報と対比可能に表示された場合には、イベント活用情報が遊技者にとって良好なデータとなったときに、その要因が上記2通りのケースの何れにあるかを容易に認識できるようになり、これにより遊技者にとっての付加価値をさらに高め得るようになる。
【0014】
請求項7記載の遊技情報表示システムによれば、前記表示手段は、複数のイベント種類毎のイベント活用情報を互いに対比可能な状態で表示するようになるから、遊技者側では、それらのイベント毎に、遊技機の特性、自身の「立ち回り」の善し悪し、或いは自身とイベントとの相性の善し悪しを把握しやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には遊技場における遊技情報表示システムの全体構成が概略的に示されている。この図1において、遊技場内に多数台ずつ設置されたパチンコ遊技機1及び台間貸出機2は、互いに隣接して配置されている。また、図示しないが、パチンコ遊技機1の上方には周知構成の呼出ランプユニットが設けられている。
【0016】
パチンコ遊技機1は、所謂デジパチとして周知構成のものであり、上皿3内に収納されたパチンコ玉を使用しての遊技中において、盤面4に設けられたスタート入賞口4aへの入賞に応じて行われる抽選機能により大当たりに当選したときに、その大当たりの内容に応じて、入賞確率を大幅に高めた大当たり状態を呈する。尚、大当たり状態となったときには、盤面4に設けられた大入賞口4bが所定期間だけ動作するものであり、これに応じて入賞率が極端に高められる構成となっている。また、盤面4には、抽選結果の表示を含む種々の演出表示を行うため表示ユニット4cが設けられている。
【0017】
パチンコ遊技機1には、これに付随してアウト玉回収装置及びセーフ玉補給装置(何れも図示せず)が設置されており、アウト玉回収装置からは、アウト玉数(打込玉数)を示すアウト信号が遊技信号として出力され、セーフ玉補給装置からは、セーフ玉数(払出玉数)を示すセーフ信号が遊技信号として出力される構成となっている。また、パチンコ遊技機1は、大当たり抽選を行ったことを示すスタート信号、大当たり状態にあることを示す大当たり信号などの遊技信号も出力するように構成されている。尚、アウト信号、及びセーフ信号をパチンコ遊技機1から出力する構成や、スタート入賞口4aへの入賞数を示す信号をスタート信号として出力する構成や、所謂確変状態や時短状態を示す特別遊技状態信号を出力する構成も想定できる。
【0018】
パチンコ遊技機1、台間貸出機2、図示しない呼出ランプユニットと信号の授受を行うように接続された中継装置5は、コンピュータにより構成された管理装置6に店内LAN7を介して接続されており、これにより管理装置6は、遊技場内の全てのパチンコ遊技機1、台間貸出機2、呼出ランプユニットとの間で各種信号及びデータの送受信を行い得るようになっている。尚、図示しないが、店内LAN7には、周知構成の遊技場用端末装置(遊技者向けの種々のデータを表示するための集中情報公開端末(例えばデータロボ(登録商標))、遊技者の獲得パチンコ玉を計数するためのパチンコ玉計数機、景品交換に使用するためのPOS端末など)も接続される。
【0019】
台間貸出機2は、例えば、硬貨投入口8への硬貨の投入に応じてパチンコ玉の放出動作を実行するという基本機能の他に、その前面側に取り付けられた情報表示部9(表示手段に相当)で種々の遊技情報を表示する機能などを備えたものであり、特に、硬貨の投入により放出したパチンコ玉数である貸玉数を特定可能な売上信号を遊技信号として出力するように構成されている。尚、有価価値を受け付け、貸出玉を払い出す構成であれば、紙幣などの貨幣を受け付ける構成も想定できる。また、所謂貯玉に基づく再遊技玉を払い出した場合に売上信号を出力する構成も想定できる。台間貸出機2の前面側には、前記硬貨投入口8及び情報表示部9の他に、パチンコ玉放出用のノズル10、会員カードを挿入するためのカード挿入スロット11などが設けられている。尚、上記ノズル10は、台間貸出機2内に設けられた玉放出機構(図示せず)から放出されたパチンコ玉をパチンコ遊技機1の上皿3内へ流入させるためのものである。また、上記会員カードは、遊技場の遊技会員となった人に発行されるもので、例えば磁気カード或いはICカードのようなデータ書き換え可能な記憶媒体により構成され、当該遊技会員に固有の会員ID(遊技者IDに相当)などが予め記憶されている。
【0020】
この場合、台間貸出機2は、CPU、RAM、ROMなどを含んで構成された制御装置(図示せず)や、カード挿入スロット11を通じて挿入された会員カードにアクセス可能なリーダライタ(図示せず:ID受付手段に相当)を内蔵しており、上記制御装置により、パチンコ玉の放出動作や情報表示部9による表示動作などを制御するようになっている。
【0021】
特に、上記制御装置は、カード挿入スロット11に会員カードが挿入されたときに、その会員カードに記憶されている会員IDを前記リーダライタにより読み取ることによりカード受け付けを行うと共に、その旨を示すID受付情報を管理装置6へ送信し、また、当該会員カードが排出されたときに、その旨を示すID受付終了情報を管理装置6へ送信するものであり、それらID受付情報及びID受付終了情報は、管理装置6側で行われる遊技会員の個人認証や当該遊技会員に係る遊技データ提供サービス、周知の貯玉口座管理サービスなどのためのデータ管理などに供される。尚、前記情報表示部9には、その表示領域の全面にタッチスイッチパネル(図示せず)が形成されており、制御装置は、当該タッチパネルスイッチのタッチ操作に応じて情報表示部9での種々の情報表示動作を制御するようになっている。
【0022】
管理装置6は、CPU(遊技期間特定手段、イベント期間特定手段、比較期間特定手段、比較情報特定手段、基準情報特定手段、活用情報特定手段、基準期間特定手段、利益情報特定手段、ランキング特定手段に相当)、RAM、ROM及びハードディスクドライブなどを含んで構成された記憶部(イベント情報記憶手段、調整値記憶手段に相当)、入出力インタフェース(受信手段に相当)を含んで構成された本体ユニット12を備え、この本体ユニット12に、モニタ13、キーボード14及び図示しないプリンタなどを接続した形態のものである。
【0023】
この場合、管理装置6は、パチンコ遊技機1及び台間貸出機2などの遊技機側から出力される遊技信号(アウト信号、セーフ信号、スタート信号、大当たり信号、売上信号など)に基づいて、遊技場内の全部のパチンコ遊技機1についての遊技情報(アウト玉数、セーフ玉数、スタート数、大当たり数、差玉数、稼動率、出玉率、ベースなど)、並びに遊技場内の全部の台間貸出機2についての貸出高データ(売上金額、割数など)を集計して格納するという周知のデータ集計機能を備えた構成のものであるが、遊技場でのイベント開催に関連したデータ並びに遊技者毎の遊技履歴データを含む種々のデータを、上記遊技信号などに基づいて管理する機能も備えており、以下、そのデータ管理機能について、関連した構成と共に説明する。
【0024】
ここで、アウト(セーフ)信号は、アウト(セーフ)玉数10個毎に出力されるため、信号受信回数に10を乗じた数値をアウト(セーフ)玉数として特定し、スタート信号は大当たり抽選毎、或いはスタート入賞口4aへの入賞毎に出力されるため、信号受信回数をスタート数として特定し、大当たり信号は大当たり期間中に出力され続けるため、その受信回数を大当たり回数として特定し、売上信号は100円毎に出力されるため、その受信回数に100(25)を乗じた数値を売上金額(売上玉数)として特定する。尚、信号数に乗ずる数値は、遊技機側から出力される信号に応じて適宜変更すれば良い。
【0025】
管理装置6は、遊技場内の全部のパチンコ遊技機1についての遊技データ(アウト玉数、セーフ玉数、差玉数、稼動率、出玉率、ベース、スタート数など)、並びに遊技場内の全部の台間貸出機2についての貸出高データ(売上金額、割数など)を集計して格納するデータベース機能や、前記貯玉口座管理サービスを含む貯玉システムなどを実現するための機能を備えたものであるが、この管理装置6には、図2、図3及び図4に示すようなイベント設定テーブル、機種設定テーブル及び出玉率調整値設定テーブルが記憶されている。
【0026】
図2に示すイベント設定テーブルは、遊技場で開催するイベントに係る情報(具体的には、遊技場におけるイベントの開催期間を特定可能なイベント情報)を特定するためのもので、イベント名、イベント開催期間、イベントの対象となるパチンコ遊技機1の機種を特定可能な情報をイベント情報として記録した形態となっている。尚、このイベント設定テーブルは、キーボード14を通じたイベント情報の入力操作、或いは遊技場外部の管理部門やチェーン店の本部などから送信されるイベント情報を入力することにより記憶される。
【0027】
図3に示す機種設定テーブルは、遊技場内に設置されたパチンコ遊技機1の機種名と対応付けた状態で、各機種のパチンコ遊技機1に係る遊技機ID(台番号)を記録した形態となっている。尚、この機種設定テーブルは、例えば、パチンコ遊技機1の設置時においてキーボード14での入力操作を行うことにより記憶される。
【0028】
図4に示す出玉率調整値設定テーブルは、遊技場内の全部のパチンコ遊技機1についての設定値(大当たり確率を決める6段階の値:遊技者にとっては「6」が一番有利)を特定するためのもので、パチンコ遊技機1の遊技機IDと対応付けた状態で、当該パチンコ遊技機1に係る設定値を記録した形態となっている。この場合、上記設定値は、遊技場側でパチンコ遊技機1の出玉率を調整した度合いを示す出玉率調整値に相当する。尚、上記出玉率調整値設定テーブルは、例えば各パチンコ遊技機1に設定した設定値をキーボード14から入力することにより記憶されるものである。
【0029】
また、管理装置6には、遊技場内の全てのパチンコ遊技機1についての遊技者履歴データが記憶されている。
この遊技者履歴データは、各パチンコ遊技機1で遊技した遊技者に係る種々の情報を記録したものであり、図5にはパチンコ遊技機1毎の遊技者履歴データの記録例が示されている。具体的には、この遊技者履歴データは、前記遊技機側からの遊技情報、ID受付情報、ID受付終了情報の何れかを受信する毎に順次更新されるものであり、図5に示す1台分の遊技者履歴データは、パチンコ遊技機1の台番号(この例では「1」)及び設定値(この例では「6」)を台情報として記録すると共に、当該パチンコ遊技機1での遊技者の遊技順を示す通し番号「No.」と対応付けた状態で、対応する台間貸出機2でカード受け付けが行われた会員カードから読み取った「会員ID」、該当遊技者の遊技開始時刻及び遊技終了時刻をそれぞれ示す「遊技開始」及び「遊技終了」、台間貸出機2から放出したパチンコ玉数を示す「売上玉」、アウト玉数を示す「アウト」、セーフ玉数を示す「セーフ」、スタート数を示す「S」、大当たり数を示す「大当」、レコード対象期間における遊技者の獲得玉数(=「売上玉」−「アウト」+「セーフ」)である出玉数を示す「出玉」、遊技者の収支(=「出玉」×パチンコ玉を景品と交換する際の交換単価(例えば3円)−「売上玉」×パチンコ玉の貸出単価(例えば4円))を示す「収支」をそれぞれ履歴データとして記録した個別データ用レコード群と、上記「売上玉」、「アウト」、「セーフ」、「S」、「大当」、「出玉」、「収支」についての合計データを記録した合計データ用レコードとによって構成される。
【0030】
図6のフローチャートには、管理装置6において上記のような遊技者履歴データを記録するための遊技者履歴更新処理ルーチンの内容が示されており、以下これについて説明する。
即ち、遊技者履歴更新処理ルーチンでは、遊技機側からのID受付情報または遊技信号(アウト信号、セーフ信号、スタート信号、大当たり信号、売上信号)を受信するまで待機した状態を保持する(ステップS1、S8)。そして、ID受付情報を受信したとき、つまり、台間貸出機2のカード挿入スロット11に適正な会員カードが挿入されたときには、個別データ用レコードについての新レコードを作成し(ステップS2)、その新たに作成したレコードに対して、ID受付情報により示される会員ID及び遊技開始時刻を記録する(ステップS3)。尚、合計データ用レコードは、初期状態から存在するものであり、個別データ用レコードにデータが記憶されるのに応じて逐次更新される。
【0031】
この後には、遊技機側からの遊技信号またはID受付終了情報を受信するまで待機した状態を保持し(ステップS4、S6)、遊技信号を受信したときには、その遊技信号に該当した遊技履歴データ及び合計データを更新するステップS5を実行した後に、ステップS6へ移行する。また、ID受付終了情報を受信したとき、つまり、台間貸出機2のカード挿入スロット11から会員カードが排出されたときには、ステップS3で作成したレコードに対して遊技終了時刻を記録するステップS7を実行した後に前記ステップS8へ移行する。
【0032】
ステップS8で「YES」と判断したとき、つまり、ID受付情報を受信することなく遊技信号を受信したときには、遊技者が会員カードをカード挿入スロット11へ挿入することなく遊技を開始したものと認定し、個別データ用レコードについての新レコードを作成する(ステップS9)。次いで、その新たに作成したレコードに対して、遊技開始時刻を記録すると共に、「会員ID」欄に対して「−」を記録する(ステップS10)。この後には、受信した遊技信号に該当した遊技履歴データ及び合計データを更新するステップS11、遊技終了時刻を更新するステップS12を順次実行した後に、遊技機側からのID受付情報または遊技信号を受信するまで待機する(ステップS11、S12)。これにより、個別データ用レコード中の遊技終了時刻は、遊技履歴データ及び合計データの更新に連動して順次書き換えられることになる。そして、ID受付情報を受信したとき(ステップS13:YES)には前記ステップS2へ移行することにより、新たな個別データ用レコードを作成して前述のようなデータ記録処理を実行し、遊技信号を受信したとき(ステップS14:YES)には前記ステップS11へ移行して、前述した遊技履歴データ、合計データ及び遊技終了時刻の更新処理を行うものである。
【0033】
管理装置6は、上記のような遊技者履歴更新処理ルーチンの実行に応じて作成した図5のような遊技者履歴データを遊技場の営業日毎に区分した状態で所定期間に渡って蓄積し、この蓄積データ並びに図2〜図4に示したイベント設定テーブル、機種設定テーブル及び出玉率調整値設定テーブルの内容に基づいて、遊技者毎に図7に示すようなフォーマットの設定値別遊技時間情報を作成する。
【0034】
即ち、この設定値別遊技時間情報は、遊技者毎のパチンコ遊技機1での遊技時間(分単位)を、遊技場でのイベント開催期間と平常営業期間とに区分し(何れのイベントにも対応しない情報は平常営業時間に区分される)、且つ遊技対象となったパチンコ遊技機1の設定値別に所定の集計対象期間に渡って集計したものであり、図7の例は、会員IDが「0001」の遊技者についての設定値別遊技時間情報を示している(集計対象期間は1ヶ月)。尚、この設定値別遊技時間情報は、図2〜図4に示した各設定テーブル並びに図5に示した遊技者履歴データに基づいて作成した例であり、この場合、会員IDが「0001」の遊技者は、図5に示すように、遊技場の1営業日において1番台(遊技機IDが「1」)のパチンコ遊技機1(設定値は「6」)において15時から18時25分までの3時間25分(225分)だけ遊技しているから、その225分が図7の設定値別遊技時間情報における「設定値6」欄の集計対象となる。
【0035】
管理装置6は、上記のように集計した図7のような設定値別遊技時間情報に基づいて、イベント毎の平均設定値(平均出玉率調整値に相当)を示す図8のようなフォーマットの平均設定値情報(集計対象期間は1ヶ月)を作成する。尚、この平均設定値情報も、前記設定値別遊技時間情報と同様に会員IDが「0001」の遊技者についての情報である。
【0036】
即ち、この平均設定値情報は、遊技者が遊技したパチンコ遊技機1についての平均設定値を特定するために、その遊技者の遊技時間をパチンコ遊技機1の設定値別に集計したものであり、全体の遊技時間の合計に対する各設定値の遊技時間の割合(各設定値の遊技時間÷合計遊技時間)を示すものである。尚、図8中の「平均設定値」は、設定値毎の遊技時間の割合に対し対応する各設定値を乗じた値を加算して求めたものである。つまり、例えば「機種Aの日」の平均設定値は、49%×6+32%×5+11%×2+9%×1=4.8として得られることになる。
【0037】
管理装置6は、図5のような遊技者履歴データ並びに図2〜図4に示したイベント設定テーブル、機種設定テーブル及び出玉率調整値設定テーブルの内容に基づいて、図9に示すようなフォーマットの遊技者別遊技情報を作成する。この遊技者別遊技情報は、遊技者毎の遊技情報を、遊技場でのイベント開催期間と平常営業期間とに区分し、且つ所定の集計対象期間に渡って集計したものである。
【0038】
即ち、図9の例は、会員IDが「0001」の遊技者についての遊技者別遊技情報を示したものであり(集計対象期間は1ヶ月)、この遊技者別遊技情報は、イベント種類(平常営業も含む)を示す「イベント名」と対応付けた状態で、各イベント種類に係る以下のような遊技情報項目に対応したデータを記録した個別データ用レコード(図9の例では、「機種Aの日」、「全店開放」、「平常営業」)と、上記遊技情報項目毎の合計(「平均設定値」については平均値)を記録した合計用レコード(「計」と標記)とによって構成される。
【0039】
上記個別データ用レコードには、対応するイベント種類について、遊技者が来店した延べ日数(会員カードを受け付けた日数)を示す「来店日数」、カード受け付けした会員IDに基づいて特定した遊技者の延べ遊技期間(比較期間に相当)を分単位で示す「時間(分)」、台間貸出機2から放出したパチンコ玉数の累計を示す「売上玉」、アウト玉数の累計を示す「アウト」、セーフ玉数の累計を示す「セーフ」、スタート数の累計を示す「S」、大当たり数の累計を示す「大当」、遊技者の獲得玉数の累計を示す「出玉」、遊技者の最終的な収支を示す「収支」、図8の平均設定値情報から得られる「平均設定値」が記録される。
【0040】
管理装置6は、上記のような遊技者別遊技情報に基づいて、集計対象母体数が異なっている場合でもデータの比較を容易に行い得るようにするための図10に示すようなフォーマットの比較データ(第1遊技情報に対する第2遊技情報の割合)をイベント種類(平常営業も含む)毎に集計する。
【0041】
即ち、図10に示す比較データの例は、図9に示した会員IDが「0001」の遊技者別遊技情報に基づいて作成したものであり、イベント種類(平常営業も含む)を示す「イベント名」と対応付けた状態で、アウト玉数に対するセーフ玉数の割合(「セーフ」÷「アウト」)を示す「出玉率」、平均大当たり間スタート数(「S」÷「大当」)を示す「平均大当S」、来店1日当たりの平均大当たり回数(「大当」÷「来店日数」)を示す「平均大当」、来店1日当たりの平均出玉数(「出玉」÷「来店日数」)を示す「平均出玉」、来店1日当たりの平均収支額(「収支」÷「来店日数」)を示す「平均収支」、1時間当たりの平均大当たり数(「大当」÷「遊技時間」)を示す「時間大当」、1時間当たりの平均収支額(「収支」÷「遊技時間」)を示す「時間収支」、図9と同じ内容の「平均設定値」、設定値に対する出玉数(「平均出玉」÷「平均設定値」)を示す「出玉指数」(利益指数に相当)を比較情報として記録したレコード(図10の例では、「機種Aの日」、「全店開放」、「平常営業」)と、上記各項目の合計(「平均設定値」については平均値)を記録した合計用レコード(「計」と標記)とによって構成される。
【0042】
制御装置6は、上記のような比較データに基づいて、図11〜図14のようなフォーマットの活用データA〜D(各活用データは、イベント種類毎に遊技情報を記録したイベント別レコード(イベント活用情報に相当)を備えた状態される)の少なくとも1つを作成する。この場合、図11の活用データAは、イベント開催時及び平常営業時の各遊技情報の差分を示し、図12の活用データBは、イベント開催時及び平常営業時の各遊技情報の割合を示し、図13の活用データCは、イベント営業時及び平常営業時を問わない遊技者の全遊技情報(合計記録レコードの情報)とイベント毎の遊技情報との差分を示し、図14の活用データDは、イベント営業時及び平常営業時を問わない遊技者の全遊技情報(合計記録レコードの情報)とイベント毎の遊技情報との割合を示す。
【0043】
具体的には、活用データAは、イベント毎の遊技情報を比較情報、平常営業時の遊技情報を基準情報とし、比較情報と基準情報との差(比較情報−基準情報)を活用データとして集計した例である。例えば、前記比較データにおいて「機種Aの日」の「出玉率」は、比較情報が133%、基準情報が105%であるから、両者の差である28%が活用データとして特定されることになる。
【0044】
活用データBは、前記活用データAと同様の比較情報及び基準情報に基づいて、それらの割合(比較情報÷基準情報)を活用データとして集計した例である。例えば、比較データにおいて「機種Aの日」の「出玉率」は、比較情報が133%で基準情報が105%であるから、両者の割合(133÷105=126%)が活用データとして特定されることになる。尚、「平均収支」、「時間収支」については、±の符号が比較情報と基準情報とで異なる場合には正確な対比ができないため「−」が記録される。
【0045】
活用データCは、前記比較データにおける「計」欄の遊技情報を基準情報とし、この基準情報及び前記比較情報との差(比較情報−基準情報)を活用データとして集計した例である。例えば、比較データにおいて、「機種Aの日」の「出玉率」は、比較情報が133%、基準情報が114%であるから、両者の差である19%が活用データとして特定されることになる。
【0046】
活用データDは、前記活用データCと同様の基準情報と比較情報との割合(比較情報÷基準情報)を活用データとして集計した例である。例えば、比較データにおいて、「機種Aの日」の「出玉率」は、比較情報が133%で基準情報が114%であるから、両者の割合(133÷114=117%)が活用データとして特定されることになる。尚、この活用データDにおいても、「平均収支」、「時間収支」については、±の符号が比較情報と基準情報とで異なる場合には正確な対比ができないため「−」が記録される。また、比較情報及び基準情報の両者がマイナス値であった場合には、それらの割合を示す活用データにマイナス符号(「全店開放」の「平均収支」、「時間収支」欄参照)を付す処理を行うことにより、その旨を認識できるようにしている(このような処理は、前記活用データBについても行われる)。
【0047】
上記のような活用データA〜Dによれば、遊技者がイベント開催時にどの程度の恩恵を受けたかという指標を基準情報との比較により把握できることになる。例えば、「平均設定値」に関して、「機種Aの日」のイベント開催時にはパチンコ遊技機1の選択についての立ち回り(遊技者が優良台を予想し、その予想に基づき遊技対象の選択をした上で行う遊技)を比較的有利に行えたことが分かり、「全店開放」のイベント開催時にはパチンコ遊技機1の選択についての立ち回りが余り良くなかったことが分かる。また、「出玉指数」が高い状態となる「全店開放」のイベント開催時には「設定値」の効果は小さいが運良く出玉を得たことを把握可能になり、遊技者側では、「全店開放」のイベント開催時において、例えば「大当たりの引きが強かった」というように、そのイベントの相性が良いという印象を受けることになる。
【0048】
管理装置6は、上記のような活用データA〜Dの少なくとも1つを、例えば、当該活用データに該当した遊技者の会員カードを受け付け中の台間貸出機2に対応した情報表示部9上で表示させるものであり、これにより、遊技者側では、表示された活用データA〜Dに基づいて、遊技場で開催されるイベントとの相性の善し悪しを的確に把握可能になり、結果的に、本実施例による遊技情報表示システムは、遊技者にとっての付加価値が高いものとなる。また、活用データA〜Dによれば、イベント開催時における遊技者の「立ち回り」が、遊技場の通常営業時、或いはイベント開催時を問わない期間における営業日での「立ち回り」と比較してどの程度有効に行えているか(つまり優良台を多く選択できたか)ということを遊技者側で把握することが可能になる。
【0049】
活用データA〜Dには、イベント種類毎に、パチンコ遊技機1の平均設定値と遊技者側の利益を示す出玉指数とが対比可能な状態で含まれるから、ある程度の利益を上げた遊技者側では、自身の遊技状態が、「立ち回り」時の予想が当たって優良台で長い間遊技できたケース、或いは、「立ち回り」時に優良台の予想が外れたにも拘らず運良く遊技機で数多くの大当たりを引き当てることにより良好な遊技結果を得るケースのうち、何れの度合いが大きい状態にあるか把握可能になる。
【0050】
従って、遊技者が「立ち回り」により良好な遊技結果を得たことを把握できれば、当該遊技者の自尊心を擽る効果があり、また、遊技者が運良く良好な遊技結果を得たことを把握できれば、当該遊技者はイベントとの相性が良いと考えるようになり、何れにしても遊技情報表示システムの有用性が高められるようになる。しかも、複数のイベント種類毎のイベント別レコードが互いに対比可能な状態で表示されるから、遊技者側では、それらのイベント毎に、パチンコ遊技機1の特性、自身の「立ち回り」の善し悪し、或いは自身とイベントとの相性の善し悪しを把握しやすくなる。
【0051】
管理装置6では、上記図9〜図14のような遊技者毎の集計データに基づいて所定の遊技情報に係るランキングデータを作成可能になっており、作成したランキングデータ及び集計データを情報表示部9での表示操作に応じて当該情報表示部9に表示するようになっており、図15及び図16には、その表示例が示されている。
【0052】
図15は、活用データAを個人イベント活用データとして表示したものであり、会員IDが「0001」の遊技者についての、イベント種類(「機種Aの日」、「全店開放」)及び平常営業毎の「平均設定値」、「出玉率」、「平均大当」、「平均出玉」、「出玉指数」の各データを、比較データ、活用データ、ランキングデータ毎に区分して表示したものである。この場合、ランキングデータは全遊技者に係る優良順位を示すものであり、これが所定順位(例えば10位)以内のデータについては、他のデータと区別できるように着色表示(図では網掛けにて表示)を行う構成となっている。尚、他の活用データB〜Dを同様に表示したり、それら活用データを複数種類同時に表示したりしても良い。
【0053】
また、上記個人イベント活用データでは、平常営業における遊技情報及びランキングデータを対比可能に表示するようにしたが、活用データA〜Dが好適となる状態は、比較情報が良い場合と、基準情報が悪い場合の2通り考えられるので、このような表示を行えば、遊技者側で遊技情報の把握を適切に行い得るようになる。勿論、イベント毎の比較データを表示すれば、平常営業に係る表示を省略しても遊技情報を適切に把握可能になる。
【0054】
図16は、「機種Aの日」のイベントに対応した活用データAにおける「平均設定値」のランキングなどをイベント活用ランキングとして表示した例であり、この表示例中の「設定値活用」は、活用データAの「平均設定値」に対応し、「平均設定値」、「平均出玉」、「出玉指数」は、図10の比較データに対応するものである。また、「出玉指数順位」は、出玉指数のランキングである。また、このイベント活用ランキングにおいても、前記イベント活用データと同様に、所定順位(10位)以内のデータについては、他のデータと区別できるように着色表示(図では網掛けにて表示)を行う構成となっている。尚、このような着色表示に代えて、マークの表示、アンダーラインの表示、書体の変更などのような表示を行う構成としても良い。
これにより、遊技者側では、表示されたランキングデータに基づいて、自身がイベント開催の恩恵をどの程度受けているのかを相対的に把握できるようになり、結果的に、遊技者にとっての付加価値をさらに高め得るようになる。
【0055】
(その他の実施の形態)
本発明は上記し且つ図面に示した実施例に限定されるものではなく、例えば以下に述べるような変形或いは拡大が可能である。
図7の設定値別遊技時間情報及び図8の平均設定値情報において、平均設定値を遊技時間に基づいて特定するようにしたが、対応するアウト玉数などの他の遊技情報や、該当遊技者の遊技回数などに基づいて特定しても良い。上記実施例では、パチンコ遊技機1の出玉率調整値として設定値を用いたが、これに代えて、パチンコ遊技機1における釘調整度合いをランク付けした指数などを用いても良い。また、上記各情報の算出対象として遊技場内のパチンコ遊技機1に設定した全ての設定値(出玉率調整値)を採用したが、遊技者向けサービスのために公開した設定値のみを集計対象とし、他は集計対象から外しても良いものである。
【0056】
図7〜図14に示した各情報の更新タイミングとしては、日時の切り替り時、リアルタイム、所定の更新操作時に行うなど、様々なタイミングを想定できる。また、図7の設定値別遊技時間情報及び図9の遊技者別遊技情報を更新した時点で図5の遊技者履歴データを初期化しても良い。特に、上記設定値別遊技時間情報及び遊技者別遊技情報の更新に当たって、図5のようなパチンコ遊技機1毎の遊技者履歴データを用いる必要はなく、この場合には、図6に示した遊技者履歴更新処理ルーチンにより、遊技情報が何れの遊技者或いはイベントに関するものであるかを特定し、直接的に設定値別遊技時間情報及び遊技者別遊技情報を更新すれば良い。
【0057】
図5の遊技者履歴データ中の通し番号「3」のレコードのように、会員IDを特定できない遊技者(複数人を1人の遊技者とみなす)、或いは、当該遊技者を含めた遊技場全体の遊技情報を図7〜図14同様に集計した結果を基準情報とし、会員IDを特定できた遊技者についてのイベント対応遊技情報を比較情報とし、これらの基準情報及び比較情報に基づいて図11〜図14同様の活用データA〜Dを集計しても良い。この場合、上記基準情報がイベント開催時における平均的な遊技情報となるので、遊技者側では、その基準情報、及び会員ID毎の遊技情報とを比較した活用データにより、イベント開催時における遊技者の立ち回りの良さや、イベントとの相性の良さを把握可能になる。
【0058】
イベント毎に遊技情報を集計したが、複数のイベントを統合した状態での遊技情報を集計したり、或いは、イベント開催期間であるか否かのみを特定して遊技情報を集計したりしても良い。また、パチンコ遊技機1がイベント対象機種であるか否かを特定するために、図2のイベント設定テーブル及び図3の機種設定テーブルを参照するようにしたが、このような参照は行わなくても良い。尚、イベント対象機種に基づいてグループ化する代わりに、「島」単位などでグループ化しても良い。また、活用データA〜Dをグループ単位で集計しても良い。
【0059】
図15及び図16のような表示動作を行う条件を、情報表示部9での表示操作に応じて行うようにしたが、所定時刻毎、所定の遊技情報が予め設定された値に達する毎に表示動作を行う構成としても良い。さらに、図16のような表示動作は、情報表示部9に対応するパチンコ遊技機1が非稼動状態(遊技信号の受信がない状態、或いは会員IDの受け付け状態が所定時間以上ない状態など)になった場合や、情報表示部9に対する操作が所定時間以上ない場合などに表示する形態の待機画面において表示動作を行う構成としても良い。
比較情報として、遊技時間などの集計対象母体数が異なっていても比較可能な平均データなどを用いたが、図10のような比較データを特定せずに、図9の遊技者別遊技情報に基づいて活用データの特定を行っても良い。
【0060】
パチンコ遊技機1の設定値に対する遊技情報を出玉数とし、利益指数の例として出玉指数を示したが、出玉数以外に、収支、大当たり数、大当たり間スタート数、セーフ玉数、差玉数など、遊技者側の利益となり得る利益情報であれば何れを採用しても良い。
【0061】
実施例で挙げた数値、項目は全て例示であり、特に、遊技者に対する表示項目のうち、収支情報などについては遊技者に向けて公開することを嫌う遊技場もあるので、集計対象や表示対象などとなる遊技項目を、遊技場側で任意に設定できる構成としても良い。勿論、集計対象期間についても任意の期間とすれば良い。
会員カードに記憶された会員IDを遊技者IDとして利用するシステムを前提としたが、遊技者IDを特定する手段(指紋、虹彩、静脈認証などの生体認証手段、おサイフケータイ(登録商標)のような携帯電話機、他の記憶媒体)でも代用可能であり、従って、本発明は、特に会員カードを利用するシステムが前提となるものではない。
【0062】
管理対象となる遊技機は、パチンコ遊技機に限らず、遊技媒体としてコインを使用するスロットマシンなども想定できる。
表示手段として、遊技場内に設置された集中情報公開端末(例えばデータロボ(登録商標)、或いは図示しない呼出ランプユニットに設けた表示部を用いるようにしても良い。
店内LAN7に接続された図示しない呼出ランプユニットや中継装置5などの端末装置に、CPUなどを含んで構成された制御回路を内蔵し、管理装置6での処理を、これら呼出ランプユニット、中継装置や台間貸出機2にて行う構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の一実施例を示す遊技情報表示システムの全体構成図
【図2】イベント設定テーブルの内容を示す図
【図3】機種設定テーブルの内容を示す図
【図4】出玉率調整値設定テーブルの内容を示す図
【図5】遊技者履歴データの一例を示す図
【図6】遊技者履歴更新処理ルーチンの内容を示す図
【図7】設定値別遊技時間情報のフォーマット例を示す図
【図8】平均設定値情報のフォーマット例を示す図
【図9】遊技者別遊技情報のフォーマット例を示す図
【図10】比較データのフォーマット例を示す図
【図11】活用データAのフォーマット例を示す図
【図12】活用データBのフォーマット例を示す図
【図13】活用データCのフォーマット例を示す図
【図14】活用データDのフォーマット例を示す図
【図15】個人イベント活用データの表示例を示す図
【図16】イベント活用ランキングの表示例を示す図
【符号の説明】
【0064】
1はパチンコ遊技機、2は台間貸出機、6は管理装置、12は本体ユニット(遊技期間特定手段、イベント期間特定手段、比較期間特定手段、比較情報特定手段、基準情報特定手段、活用情報特定手段、基準期間特定手段、利益情報特定手段、ランキング特定手段、イベント情報記憶手段、調整値記憶手段、受信手段)、9は情報表示部(表示手段)を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技場内に設置された遊技機に対応して設けられ、その遊技機で遊技する遊技者を特定可能な遊技者IDを受け付けるID受付手段と、
このID受付手段が受け付けた遊技者IDに基づいて、遊技者毎の遊技期間を特定する遊技期間特定手段と、
遊技場におけるイベントの開催期間を特定可能なイベント情報を記憶するイベント情報記憶手段と、
このイベント情報記憶手段が記憶したイベント情報に基づいてイベント開催期間を特定するイベント期間特定手段と、
このイベント期間特定手段が特定したイベント開催期間、及び前記遊技期間特定手段が特定した遊技者毎の遊技期間に基づいて、当該イベント開催期間での遊技者の遊技期間を示す比較期間を遊技者毎に特定する比較期間特定手段と、
この比較期間特定手段が特定した遊技者毎の比較期間における所定の遊技情報項目である比較項目についての遊技情報を比較情報として遊技者毎に特定する比較情報特定手段と、
遊技機側から当該遊技機に係る遊技情報を特定可能な状態で出力される遊技信号を受信する受信手段と、
この受信手段が受信した遊技信号に基づいて、前記比較項目に対応する所定の遊技情報項目である基準項目についての遊技情報を基準情報として特定する基準情報特定手段と、
前記比較情報特定手段が特定した遊技者毎の比較情報と、前記基準情報特定手段が特定した基準情報との差、或いは割合であるイベント活用情報を遊技者毎に特定する活用情報特定手段と、
この活用情報特定手段が特定した遊技者毎のイベント活用情報を遊技者に向けて表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする遊技情報表示システム。
【請求項2】
前記遊技期間特定手段が特定した遊技者毎の遊技期間であって、前記イベント期間特定手段が特定したイベント開催期間以外の遊技期間、或いは当該イベント開催期間以外の遊技期間を含む所定期間を遊技者毎の基準期間として特定する基準期間特定手段を備え、
前記基準情報特定手段は、前記基準期間特定手段が特定した遊技者毎の基準期間における基準項目についての遊技情報を基準情報として遊技者毎に特定し、
前記活用情報特定手段は、前記比較情報特定手段が特定した遊技者毎の比較情報と、前記基準情報特定手段が特定した遊技者毎の基準情報との差、或いは割合をイベント活用情報として遊技者毎に特定することを特徴とする請求項1記載の遊技情報表示システム。
【請求項3】
遊技場側が遊技機の出玉率を調整した度合いを示す出玉率調整値を各遊技機に対応付けて記憶する調整値記憶手段を備え、
前記比較情報特定手段は、前記調整値記憶手段に記憶された出玉率調整値に基づいて前記比較期間特定手段が特定した遊技者毎の比較期間における平均出玉率調整値を比較情報として遊技者毎に特定し、
前記基準情報特定手段は、前記調整値記憶手段に記憶された出玉率調整値に基づいて前記基準期間特定手段が特定した遊技者毎の基準期間における平均出玉率調整値を基準情報として遊技者毎に特定することを特徴とする請求項2記載の遊技情報表示システム。
【請求項4】
前記受信手段が受信した遊技信号に基づいて遊技者側の利益を示す遊技情報である利益情報を遊技者毎に特定する利益情報特定手段を備え、
前記比較情報特定手段は、前記平均出玉率調整値を第1比較情報として特定する一方、前記利益情報特定手段が特定した利益情報に基づき前記比較期間特定手段が特定した遊技者毎の比較期間における利益情報である比較利益情報を第2比較情報として特定し、
前記基準情報特定手段は、前記平均出玉率調整値を第1基準情報として特定する一方、前記利益情報特定手段が特定した利益情報に基づいて前記基準期間特定手段が特定した基準期間における利益情報である基準利益情報を第2基準情報として特定し、
前記活用情報特定手段は、前記比較情報特定手段が特定した第1比較情報と、前記基準情報特定手段が特定した第1基準情報との差、或いは割合を第1イベント活用情報として特定する一方、前記比較情報特定手段が特定した第2比較情報と、前記基準情報特定手段が特定した第2基準情報との差、或いは割合を第2イベント活用情報として特定すると共に、第1イベント活用情報に対する第2イベント活用情報の割合を利益指数として遊技者毎に特定し、
前記表示手段は、前記活用情報特定手段が特定した遊技者毎の利益指数をイベント活用情報として表示することを特徴とする請求項3記載の遊技情報表示システム。
【請求項5】
前記活用情報特定手段が特定した遊技者毎のイベント活用情報についてのランキングデータを特定するランキング特定手段を備え、
前記表示手段は、遊技者毎のイベント活用情報を表示する際に、当該イベント活用情報を、前記ランキング特定手段により特定されたランキングデータと共に表示することを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の遊技情報表示システム。
【請求項6】
前記表示手段は、前記イベント活用情報を表示する際に、対応する比較情報特定手段が特定した比較情報、及び対応する基準情報特定手段が特定した基準情報のうちの少なくとも一方を当該イベント活用情報と対比可能に表示することを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の遊技情報表示システム。
【請求項7】
前記イベント情報記憶手段は、遊技場における複数種類のイベントの開催期間を特定可能なイベント情報を記憶し、
前記イベント期間特定手段は、前記イベント情報記憶手段に記憶されたイベント情報に基づいて複数のイベント種類毎にイベント開催期間を特定し、
前記比較情報記憶手段は、前記イベント期間特定手段が特定したイベント開催期間における比較情報をイベント種類毎に特定し、
前記活用情報特定手段は、前記比較情報特定手段が特定したイベント種類毎の比較情報と、前記基準情報特定手段が特定した基準情報との差、或いは割合をイベント活用情報としてイベント種類毎に特定し、
前記表示手段は、複数のイベント種類毎のイベント活用情報を互いに対比可能な状態で表示することを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の遊技情報表示システム。
【請求項1】
遊技場内に設置された遊技機に対応して設けられ、その遊技機で遊技する遊技者を特定可能な遊技者IDを受け付けるID受付手段と、
このID受付手段が受け付けた遊技者IDに基づいて、遊技者毎の遊技期間を特定する遊技期間特定手段と、
遊技場におけるイベントの開催期間を特定可能なイベント情報を記憶するイベント情報記憶手段と、
このイベント情報記憶手段が記憶したイベント情報に基づいてイベント開催期間を特定するイベント期間特定手段と、
このイベント期間特定手段が特定したイベント開催期間、及び前記遊技期間特定手段が特定した遊技者毎の遊技期間に基づいて、当該イベント開催期間での遊技者の遊技期間を示す比較期間を遊技者毎に特定する比較期間特定手段と、
この比較期間特定手段が特定した遊技者毎の比較期間における所定の遊技情報項目である比較項目についての遊技情報を比較情報として遊技者毎に特定する比較情報特定手段と、
遊技機側から当該遊技機に係る遊技情報を特定可能な状態で出力される遊技信号を受信する受信手段と、
この受信手段が受信した遊技信号に基づいて、前記比較項目に対応する所定の遊技情報項目である基準項目についての遊技情報を基準情報として特定する基準情報特定手段と、
前記比較情報特定手段が特定した遊技者毎の比較情報と、前記基準情報特定手段が特定した基準情報との差、或いは割合であるイベント活用情報を遊技者毎に特定する活用情報特定手段と、
この活用情報特定手段が特定した遊技者毎のイベント活用情報を遊技者に向けて表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする遊技情報表示システム。
【請求項2】
前記遊技期間特定手段が特定した遊技者毎の遊技期間であって、前記イベント期間特定手段が特定したイベント開催期間以外の遊技期間、或いは当該イベント開催期間以外の遊技期間を含む所定期間を遊技者毎の基準期間として特定する基準期間特定手段を備え、
前記基準情報特定手段は、前記基準期間特定手段が特定した遊技者毎の基準期間における基準項目についての遊技情報を基準情報として遊技者毎に特定し、
前記活用情報特定手段は、前記比較情報特定手段が特定した遊技者毎の比較情報と、前記基準情報特定手段が特定した遊技者毎の基準情報との差、或いは割合をイベント活用情報として遊技者毎に特定することを特徴とする請求項1記載の遊技情報表示システム。
【請求項3】
遊技場側が遊技機の出玉率を調整した度合いを示す出玉率調整値を各遊技機に対応付けて記憶する調整値記憶手段を備え、
前記比較情報特定手段は、前記調整値記憶手段に記憶された出玉率調整値に基づいて前記比較期間特定手段が特定した遊技者毎の比較期間における平均出玉率調整値を比較情報として遊技者毎に特定し、
前記基準情報特定手段は、前記調整値記憶手段に記憶された出玉率調整値に基づいて前記基準期間特定手段が特定した遊技者毎の基準期間における平均出玉率調整値を基準情報として遊技者毎に特定することを特徴とする請求項2記載の遊技情報表示システム。
【請求項4】
前記受信手段が受信した遊技信号に基づいて遊技者側の利益を示す遊技情報である利益情報を遊技者毎に特定する利益情報特定手段を備え、
前記比較情報特定手段は、前記平均出玉率調整値を第1比較情報として特定する一方、前記利益情報特定手段が特定した利益情報に基づき前記比較期間特定手段が特定した遊技者毎の比較期間における利益情報である比較利益情報を第2比較情報として特定し、
前記基準情報特定手段は、前記平均出玉率調整値を第1基準情報として特定する一方、前記利益情報特定手段が特定した利益情報に基づいて前記基準期間特定手段が特定した基準期間における利益情報である基準利益情報を第2基準情報として特定し、
前記活用情報特定手段は、前記比較情報特定手段が特定した第1比較情報と、前記基準情報特定手段が特定した第1基準情報との差、或いは割合を第1イベント活用情報として特定する一方、前記比較情報特定手段が特定した第2比較情報と、前記基準情報特定手段が特定した第2基準情報との差、或いは割合を第2イベント活用情報として特定すると共に、第1イベント活用情報に対する第2イベント活用情報の割合を利益指数として遊技者毎に特定し、
前記表示手段は、前記活用情報特定手段が特定した遊技者毎の利益指数をイベント活用情報として表示することを特徴とする請求項3記載の遊技情報表示システム。
【請求項5】
前記活用情報特定手段が特定した遊技者毎のイベント活用情報についてのランキングデータを特定するランキング特定手段を備え、
前記表示手段は、遊技者毎のイベント活用情報を表示する際に、当該イベント活用情報を、前記ランキング特定手段により特定されたランキングデータと共に表示することを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の遊技情報表示システム。
【請求項6】
前記表示手段は、前記イベント活用情報を表示する際に、対応する比較情報特定手段が特定した比較情報、及び対応する基準情報特定手段が特定した基準情報のうちの少なくとも一方を当該イベント活用情報と対比可能に表示することを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の遊技情報表示システム。
【請求項7】
前記イベント情報記憶手段は、遊技場における複数種類のイベントの開催期間を特定可能なイベント情報を記憶し、
前記イベント期間特定手段は、前記イベント情報記憶手段に記憶されたイベント情報に基づいて複数のイベント種類毎にイベント開催期間を特定し、
前記比較情報記憶手段は、前記イベント期間特定手段が特定したイベント開催期間における比較情報をイベント種類毎に特定し、
前記活用情報特定手段は、前記比較情報特定手段が特定したイベント種類毎の比較情報と、前記基準情報特定手段が特定した基準情報との差、或いは割合をイベント活用情報としてイベント種類毎に特定し、
前記表示手段は、複数のイベント種類毎のイベント活用情報を互いに対比可能な状態で表示することを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の遊技情報表示システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−232975(P2009−232975A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−80800(P2008−80800)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】
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