説明

遊技機制御用マイクロコンピュータ

【課題】電源投入時の周辺回路との立ち上がり時間調整を容易にするとともに、初期状態から大当たりまでのタイミングを解析し、悪用されることを防止する。
【解決手段】電源投入時にセキュリティモードでセキュリティチェックを実行した後、ユーザモードに切り替わり遊技処理を実行する遊技機制御用マイクロコンピュータにおいて、プログラム管理エリアの設定により、セキュリティモード時間を延長させたり、ランダムに遅延させたりすることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ、パチスロといった遊技機を制御するマイクロコンピュータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ、パチスロと呼ばれる遊技機は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)」の規制の下にあり、機械の製造・販売に際しても、第三者検査機関である(財)保安電子通信技術協会(以下、保通協という)の型式試験を受け、試験に適合した機種のみ、各県の公安委員会の検定を受けた上で、遊技場に設置可能になる。この試験では遊技機に使用する部品や制御するプログラムおよびそのプログラムの容量についても検査対象となり、適合を受けた部品やプログラムと同等のもの以外は、遊技場に設置する遊技機に使用することはできないことになっている。
【0003】
遊技機の制御は、遊技機制御用マイクロコンピュータ(以下メインチップという)内のユーザROMと呼ばれる不揮発性メモリに格納される遊技機メーカが開発したプログラムにより行われ、このプログラムによって、遊技機における大当たりの抽選や、入賞時の出玉の制御、液晶画面やランプおよび音声などの遊技にともなう演出の制御がなされている。
【0004】
そのため、メインチップによる制御は、電源投入時に、入賞時の出玉の制御回路や各演出にともなう制御回路などの周辺回路が電気的に安定して立ち上がる時間を見越して開始する必要があるため、各遊技機メーカはメインチップが周辺回路の立ち上がりを待つ時間をソフトウェアや主基板上の遅延回路で調整している。これに関連して待ち時間を主制御基板上のウェイト時間設定エリアに設定することで主制御手段の立ち上がりを調整する技術が特開2004−8502に公開されている。
【0005】
遊技機に対する不正行為には、ユーザROM内の遊技機を制御するプログラムを書き換えて、出玉や大当たり回数などを不正に操作するということが過去に行われることがあった。その対策として、セキュリティチェック機能と呼ばれるユーザROM内のプログラムが改ざんされるとCPUの動作を停止する機能を有しているチップが開発され、正規チップのユーザROM内のプログラムを不正なプログラムに書き換えることは著しく困難になり、このチップが採用されて以降、同様の手口による不正行為は発生していない。
【0006】
このセキュリティチェック機能とは、ユーザROM内のプログラムを所定の計算式で演算して導き出したコードと、あらかじめユーザROM内に記憶されているセキュリティコードとを比較し、これが一致するか否かでプログラムが改ざんされたか否かをチェックする機能である。セキュリティチェックにおいて、プログラムが正規のものであると判定された場合は、ユーザモードと呼ばれるユーザプログラムにしたがって通常の遊技を実行するモードに移行し、正規ではないと判定された場合、メインチップは自身のCPUを停止する。なお、セキュリティチェック機能は、電源が投入されリセット信号が入力された後、セキュリティモードと呼ばれるモードに移行したときに実行され、セキュリティモードの時間はセキュリティチェックの演算処理時間、つまりメインチップの内部クロックのクロック数で決まるある固定された時間であり、同じ種類(バージョン)のメインチップのセキュリティモードの時間は同一であった。
【0007】
電源投入後、メインチップにリセット信号が入力されると、大当たり抽選用の乱数は初期化されるため、一回り目の乱数値はある決められた初期値が設定される。そのため、リセット信号入力後、固定時間であるセキュリティモード時間を経過し、ユーザモードでの最初の大当たりまでの時間は一定である。この時間から大当たりの発生タイミングを計算し、この計算された大当たりの発生タイミングに基づき、正規の遊技機とは異なる制御で大当たりを発生させる不正行為が行われることがあった。この不正行為は遊技機の基板をつなぐハーネスにぶら下がるような形で違法な制御装置が取り付けられることから「ぶら下がり」などと呼ばれている。
【0008】
このようなぶら下がりと呼ばれる不正に対して、制御基板の起動タイミングをランダムに変更して、大当たりの発生タイミングの把握を困難にする技術が特開2006−334388に公開されている。
【特許文献1】特開2004−8502号公報
【特許文献2】特開2006−334388号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
解決しようとする問題点は、従来のチップにおいては電源が投入され、メインチップにリセット信号が入力された後、周辺回路が電気的に安定するまでの待ち時間を遊技機メーカが独自の方法で時間調整をする必要があった。
また、ぶら下がりと呼ばれる初期状態から大当たりのタイミングを予測するような不正については、メインチップの外部に起動タイミングをランダムに変更するような回路を追加するなど回路構成を複雑にしなければ実現できなかった。
さらに、遊技機に使用されるチップのユーザROMの容量は規則で定められているため、遊技機メーカはユーザの興味をそそるような遊技機を開発するために、遊技機の演出に係わる部分に限られたプログラム容量の多くを割り振りたいという要望もあった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の請求項1において、電源投入時にセキュリティモードでセキュリティチェックを実行した後、ユーザモードに切り替わり遊技処理を実行する遊技機制御用マイクロコンピュータは、クロック回路と、メインチップ毎に異なるID番号を格納するID番号記憶回路と、セキュリティモードの時間を設定するセキュリティモード時間設定回路を備え、セキュリティモード時間設定回路が前記ID番号とクロック信号から延長時間を計算し、所定のクロック数に固定される固定セキュリティモード時間に延長時間を加えることでセキュリティモード時間を延長することを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項2において、電源投入時にセキュリティモードでセキュリティチェックを実行した後、ユーザモードに切り替わり遊技処理を実行する遊技機制御用マイクロコンピュータは、遊技機の各種設定情報を格納するプログラム管理エリアを有する記憶回路と、クロック回路と、セキュリティモードの時間を設定するセキュリティモード時間設定回路を備え、記憶回路のプログラム管理エリア内に書き込まれた延長時間設定値に基づき、セキュリティモード時間設定回路がセキュリティモード延長時間を計算し、所定のクロック数に固定される固定セキュリティモード時間に延長時間を加えることでセキュリティモード時間を延長することを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項3において、電源投入時にセキュリティモードでセキュリティチェックを実行した後、ユーザモードに切り替わり遊技処理を実行する遊技機制御用マイクロコンピュータは、遊技機の各種設定情報を格納するプログラム管理エリアを有する記憶回路と、クロック回路と、乱数値を発生する乱数回路と、セキュリティモードの時間を設定するセキュリティモード時間設定回路を備え、セキュリティモード時間設定回路が、乱数回路が発生した乱数値とクロック信号から、プログラム管理エリア内に設定された遅延時間幅設定値内の延長時間を計算し、所定のクロック数に固定される固定セキュリティモード時間に延長時間を加えることでセキュリティモード時間を遅延時間幅設定値内でランダムに延長することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、リセット信号やバックアップ電源断等により大当たりの乱数値が初期化されたとしても、セキュリティモードの時間は個々のメインチップごとに異なるタイミングとすることが可能であるため、1台の遊技機の大当たりタイミングが不正を行う者に解析されたとしても、別のメインチップを搭載する遊技機には同じタイミングでは大当たりは出ない。つまり、1台の遊技機の電源投入時からの大当たり発生時間を解析されても、その結果から多数の遊技機に不正行為を行うことは非常に困難になる。
また、周辺回路との時間調整をセキュリティ時間の延長により実現することができ、遊技機メーカが独自に工夫していた時間調整が容易に実現できるようになるとともに、ユーザプログラムへの負担も軽減される。
さらに、メインチップの外部回路が複雑になることなく、大当たりのタイミングの把握を困難にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に図面を参照して、本発明にかかる遊技機制御用マイクロコンピュータおよび遊技機の実施の一形態について説明する。
【実施例1】
【0015】
図1は、本発明のメインチップを搭載するパチンコ機1を裏面から見た図である。パチンコ機1は、主制御基板10、払出制御基板30、画像制御基板20等の基板を搭載し、各基板は必要に応じハーネス14で電気的に接続されている。主制御基板10は、メインチップ12を搭載し、貸し玉時や入賞時などの玉の払い出しが必要なときに払出制御基板30に対し払出命令を送信したり、遊技機に搭載される液晶画面(図示せず)の制御を行うときに画像制御基板20に画像制御命令を送信したりすることで遊技の制御を行う。払出制御基板30は、払出チップ31を搭載し、主制御基板10からの払出命令を受けて、パチンコ玉の払い出しを行う。画像制御基板20は、画像制御用のマイクロコンピュータ21を搭載し、主制御基板10からの画像制御命令を受けて、大当たり図柄や外れ図柄などの演出を液晶画面に表示する。主制御基板10は、主制御基板自体やメインチップなどを不正に交換されないようにカシメケース11と呼ばれる取り外したときに痕跡が残るような透明な樹脂のケースで覆われている。このカシメケース11の外部からメインチップが正規のものか否かをチェックできるように照合用コネクタ13が主制御基板10に取り付けられている。
【0016】
図2は、本発明のメインチップ12のブロック図である。CPU121はメインチップ12の中央処理装置であり、各デバイスの制御や指令を行う。符号122はユーザモードと呼ばれる通常の遊技の演出を行うための記憶回路で、ユーザROM123は遊技機メーカが開発するユーザプログラムや各種設定情報およびセキュリティチェックコードなどが格納される不揮発性メモリであり、ユーザRAM124はユーザROMの作業領域として使用される一時記憶回路である。なお、ユーザROM123内の各種設定情報には本発明におけるセキュリティモード延長設定、セキュリティモードランダム遅延設定を行うエリアが含まれている。符号125は、電源投入時のセキュリティモードなどにおいてチップ制御を行うための記憶回路で、ブートROM126にブートプログラムが格納され、ブートRAM127はその作業領域としての一時記憶回路として使用される。
【0017】
クロック回路128は、外部からのクロック信号の入力を受けて、内部クロックを生成し、CPU121や各回路に供給する回路である。モード制御回路129は、システムリセットの入力やPROMモードを要求する信号の入力やセキュリティチェックの結果により、メインチップのモードをPROMモード、セキュリティモード、ユーザモードに切り替える回路である。ID番号記憶回路130は、メインチップ固有のID番号を格納する回路で、ID番号はメインチップのトレースアビリティのための識別番号として使用される他、本発明においては後述するメインチップごとに異なる遅延時間を設定するための値としても利用される。
照合通信回路131は、CPU121とは独立して動作する回路で、メインチップ外部の照合装置(図示せず)と通信を行う照合ブロックであり、その通信に際しては必要に応じて暗号通信を行う。
【0018】
外部バスインターフェース132は、アドレスバス、データバス、コントロールバスといった各種バスの入出力回路である。パラレル入出力ポート133は、信号の入出力に使用するポートで、アドレスデコード回路134は、外部デバイス用のデコード用信号であるチップセレクト信号を制御する回路である。セキュリティチェック回路135は、セキュリティモードにおいて、ユーザROM33内のプログラム等の情報が正規のものであるか否かを検査する回路で、ユーザROM33内のプログラムに所定の演算を行い得たコードと、ユーザROM33内のセキュリティコードを比較することで、適合を受けたプログラムが改変されていないかを調べる回路である。乱数回路136は、カウンタやM系列乱数あるいは物理乱数を発生する回路などから乱数値を発生させる回路で、発生した乱数は大当たりの抽選や図柄の選択などに使用したり、本発明においてはセキュリティモードをランダムに遅延する時間を求めるための乱数値を発生させたりする。乱数回路136が発生する乱数値が、M系列乱数などの演算により得られる場合やカウンタから得られる場合の初期値は、記憶回路のSUM値やID番号などを使用することができる。
【0019】
セキュリティモード時間設定回路137は、ユーザROM123内のセキュリティモード延長設定およびセキュリティモードランダム遅延設定の設定により、セキュリティチェックモードの時間を延長させたり、ある範囲内でランダムに遅延させたりする制御を行う回路である。
セキュリティモード延長設定のエリアに延長を要求する設定値が書き込まれていた場合、従来の固定されていたセキュリティチェックモードの時間に要求された延長時間を加算した時間をセキュリティモードの時間として設定する。
セキュリティモードランダム遅延設定のエリアにランダムに遅延することを要求する設定値が書き込まれていた場合、設定される時間範囲内で乱数回路136が発生する乱数値とクロック信号から求められる延長時間を計算し、従来の固定されていたセキュリティチェックモードの時間に得られた延長時間を加算した時間をセキュリティモードの時間として設定する。
なお、セキュリティモード時間設定回路137は、ユーザROM123内の設定により、ID番号記憶回路130が格納するID番号とクロック信号から延長時間を計算し、従来の固定されていたセキュリティチェックモードの時間に得られた延長時間を加算した時間をセキュリティモードの時間として設定してもよい。この場合、ID番号がメインチップごとに異なるため、セキュリティモード時間もメインチップごとに異なる時間となる。
【0020】
図3は、本発明のメインチップ12の動作モード遷移図である。メインチップ12は、電源投入後、システムリセット信号が入力され、PROMモード信号の入力があると、PROMモードに移行し、PROMモード信号の入力がなければ、セキュリティモードに移行する。
PROMモードは、ユーザROMにプログラムを書き込むモードで、市販される遊技機に搭載される量産用のメインチップにおいては、書き込みは一度だけ可能になっている。
セキュリティモードは、メインチップ12のユーザROM123内のプログラムが改ざんされていないか判定するセキュリティチェックを行うモードである。ここでいうセキュリティチェックとは、ユーザROM123内に格納されている遊技機メーカによって書き込まれたプログラム等の情報に基づいて所定の計算により定まるコードと、後述するセキュリティコードとを比較し、ユーザROM内のプログラム等の情報が改ざんされていないかをチェックする機能である。セキュリティチェックの結果、所定の計算により定まるコードとセキュリティチェックコードが一致していれば、正規のプログラムであると判断し、ユーザモードに移行する。コードが一致しなければ、正規のプログラムではないと判断し、CPU12を停止し、遊技機は動作しない。本件発明ではこのセキュリティモードの時間を設定により、固定時間で延長したり、ある範囲内でランダムに遅延させたりする。
ユーザモードは、ユーザプログラムに従い、遊技機を動作させるモードで、いわゆる遊技場でユーザが遊技を興じるモードである。
【0021】
図4は、本発明のメインチップ12内のユーザROM123のメモリマップである。ユーザROM123内には、遊技機メーカが開発する遊技機演出に係わるユーザプログラムが格納されるプログラムコードエリア及びプログラムデータエリアと、各種設定情報などを格納するプログラム管理エリアがある。
プログラム管理エリアには、メーカコード、製品コードといった管理用のコードや、セキュリティモード延長設定、セキュリティモードランダム遅延設定といった設定に関する情報、およびセキュリティコードなどが格納されている。
セキュリティコードとは、ユーザROM123内に格納されているプログラム等の情報をハッシュ計算などの所定の計算式で演算して求めたコードで、セキュリティモードにおいてセキュリティチェックを行う際のチェック用コードとして使用される。
セキュリティモード延長設定およびセキュリティモードランダム遅延設定とは、遊技機メーカがこの部分に決められたコードを書き込むことで、セキュリティモードの時間を必要に応じて延長させたり、ある時間幅の中でランダムに遅延させたりするための設定を行うエリアである。
【0022】
図5は、本発明のセキュリティモード時間の延長の実施例を示すタイミングチャートであり、図6は、その設定値の例である。システムリセット信号が“High”になり、セキュリティモードになるとメインチップ12はセキュリティチェックを行うが、このときプログラム管理エリアのセキュリティモード延長設定に、延長を要求するような設定がなされていれば、規定のセキュリティモード時間に延長時間を加えた時間がセキュリティモードの合計時間となる。具体的なコードとしては、図6のようにセキュリティモード延長設定に書き込まれた設定値が「00」であれば延長せず、「01」であれば400ms、「10」であれば800ms、「11」であれば1600msの固定された時間を延長する。
【0023】
図7は、本発明のセキュリティモード時間のランダム遅延の実施例を示すタイミングチャートであり、図8は、その設定値の例である。システムリセット信号が“High”になり、セキュリティモードになるとメインチップ12はセキュリティチェックを行うが、このときプログラム管理エリアのセキュリティモードランダム遅延設定に、ランダムな遅延を要求するような設定がなされていれば、規定のセキュリティモード時間にランダム遅延時間を加えた時間がセキュリティモードの合計時間となる。具体的なコードとしては、図6のようにセキュリティモード延長設定に書き込まれた設定値が「00」であれば、延長せずにすべてのメインチップのセキュリティモード時間は同一の値となる。「01」であれば、個々のメインチップごとに異なるID番号を利用し、セキュリティモード時間はメインチップごとに異なる固定された値で延長される。「10」であれば0〜400μs、「11」であれば0〜200msの範囲で、電源投入ごとに異なるランダムな遅延時間で延長される。
【0024】
図9は、本発明のセキュリティモード時間の延長とランダム遅延を組み合わせた実施例を示すタイミングチャートであり、プログラム管理エリアの設定により、固定のセキュリティモード時間に延長時間とランダムに遅延する時間とを組み合わせることも可能であることを示す。
【0025】
本発明は、上記実施例以外にも当業者が想定しうる範囲での変更が可能である。例えば、プログラム管理エリアの設定を3ビット以上にすることで、さらに多くのパターンの延長時間の設定やランダム遅延時間を設定したり、ID番号を利用したメインチップごとに異なる延長時間とランダムに遅延する設定を設けることで、セキュリティモード時間をID番号による延長とランダムに遅延する組み合わせで延長させたりすることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0026】
遊技機分野に限らず、あるモードから別のモードに切り替わり、制御を行うマイクロコンピュータにおいて、電源投入時に周辺回路との時間調整が必要な場合、本発明を使用することが可能である。また、暗号通信などであるタイミングが初期状態から解析されることが好ましくないような技術が必要な場合にも本発明の技術を利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明のメインチップを搭載する遊技機の裏面から見た図である。
【図2】本発明のメインチップのブロック図である。
【図3】本発明のメインチップのモード遷移図である。
【図4】本発明のメインチップに内蔵されるROMのメモリマップである。
【図5】本発明のセキュリティモード時間の延長の実施例を示すタイミングチャートである。
【図6】本発明の延長設定のコード表である。
【図7】本発明のセキュリティモード時間のランダム遅延の実施例を示すタイミングチャートである。
【図8】本発明のランダム遅延設定のコード表である。
【図9】本発明のセキュリティモード時間の延長とランダム遅延を組み合わせた実施例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0028】
1 遊技機
10 主制御基板
11 カシメケース
12 遊技機制御用マイクロコンピュータ(メインチップ)
13 照合用コネクタ
20 画像制御基板
21 画像制御用のマイクロコンピュータ
30 払出制御基板
31 払出チップ
40 遊技機内のハーネス
121 CPU
122 記憶回路(ユーザモード時)
123 ユーザROM
124 ユーザRAM
125 記憶回路(ブート時)
126 ブートROM
127 ブートRAM
128 クロック回路
129 モード制御回路
130 ID番号記憶回路
131 照合通信回路
132 外部バスインターフェース
133 パラレル入出力ポート
134 アドレスデコード回路
135 セキュリティチェック回路
136 乱数回路
137 セキュリティモード時間設定回路
138 内部バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源投入時にセキュリティモードでセキュリティチェックを実行した後、ユーザモードに切り替わり遊技処理を実行する遊技機制御用マイクロコンピュータであって、
該遊技機制御用マイクロコンピュータは、内部クロック信号を生成し、該遊技機制御用マイクロコンピュータ内の回路に供給するクロック回路と、該遊技機制御用マイクロコンピュータ毎に異なるID番号を格納するID番号記憶回路と、セキュリティモードの時間を設定するセキュリティモード時間設定回路を備え、
前記セキュリティモード時間設定回路は前記ID番号とクロック信号から延長時間を計算し、所定のクロック数に固定される固定セキュリティモード時間に延長時間を加えることでセキュリティモード時間を延長することを特徴とする遊技機制御用マイクロコンピュータ。
【請求項2】
電源投入時にセキュリティモードでセキュリティチェックを実行した後、ユーザモードに切り替わり遊技処理を実行する遊技機制御用マイクロコンピュータであって、
該遊技機制御用マイクロコンピュータは、遊技機の各種設定情報を格納するプログラム管理エリアを有する記憶回路と、内部クロック信号を生成し、該遊技機制御用マイクロコンピュータ内の回路に供給するクロック回路と、セキュリティモードの時間を設定するセキュリティモード時間設定回路を備え、
前記記憶回路のプログラム管理エリア内に書き込まれた延長時間設定値に基づき、前記セキュリティモード時間設定回路はセキュリティモード延長時間を計算し、所定のクロック数に固定される固定セキュリティモード時間に延長時間を加えることでセキュリティモード時間を延長することを特徴とする遊技機制御用マイクロコンピュータ。
【請求項3】
電源投入時にセキュリティモードでセキュリティチェックを実行した後、ユーザモードに切り替わり遊技処理を実行する遊技機制御用マイクロコンピュータであって、
該遊技機制御用マイクロコンピュータは、遊技機の各種設定情報を格納するプログラム管理エリアを有する記憶回路と、内部クロック信号を生成し、該遊技機制御用マイクロコンピュータ内の回路に供給するクロック回路と、乱数値を発生する乱数回路と、セキュリティモードの時間を設定するセキュリティモード時間設定回路を備え、
前記記憶回路のプログラム管理エリア内には遅延時間幅設定値が格納され、前記セキュリティモード時間設定回路は前記乱数回路が発生した乱数値とクロック信号から、遅延時間幅設定値内の延長時間を計算し、所定のクロック数に固定される固定セキュリティモード時間に延長時間を加えることでセキュリティモード時間を遅延時間幅設定値内でランダムに延長することを特徴とする遊技機制御用マイクロコンピュータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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