説明

遊技機用の可動式演出装置

【課題】単一の演出部材に複雑な演出動作を行なわせる。
【解決手段】可動式演出装置10は、演出部材12と、互いに独立して正逆駆動可能な一対の駆動手段20,30と、クランク部42,52が各駆動手段20,30に対応的に連繋されると共に、他端部となるアーム部45,55が演出部材12に連繋される一対のリンク機構40,50とを備えている。そして、図柄表示装置Sの遊技演出に合わせて駆動手段20,30を駆動することで、各クランク部42,52を介して対応のアーム部45,55を揺動させて、各アーム部45,55の変位に連動して演出部材12が所定の演出動作を行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、図柄を変動表示させて遊技演出を行なう図柄表示装置が臨む装飾部材に配設され、この図柄表示装置の遊技演出に合わせて演出部材に所定の演出動作を行なわせる遊技機用の可動式演出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
代表的な遊技機であるパチンコ機は、機内にセットされる遊技盤の盤面に画成した遊技領域の略中央位置に装飾部材(センター役物とも称される)が配設されて、該装飾部材に開設した開口部に、各種図柄を変動および停止表示させて所要の図柄変動ゲームを行なう図柄表示装置を臨ませるよう構成される。そして、遊技盤の盤面(遊技領域)に打出された遊技球が、装飾部材の下方位置に配設した始動入賞装置に入賞することにより、図柄表示装置での図柄変動ゲームが行なわれるようになっている。また、多くのパチンコ機では、装飾部材に、所要の動作を行なう可動体を備えた可動式の演出装置が配設されており、可動体を図柄表示装置での図柄変動ゲームに合わせて動作させることにより演出効果の向上を図っている。
【0003】
例えば可動式演出装置としては、液晶表示装置における表示面の前側に、複数の可動体を交差した状態で配設し、各可動体を動力伝達機構を介してアクチュエータにより夫々駆動する構成のものがある(特許文献1参照)。この可動式演出装置は、液晶表示装置での表示演出に合わせて、複数の可動体を液晶表示装置の前側を横切る方向に進退移動させることで、遊技の興趣の向上を図っている。
【特許文献1】特開2004−49604号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の可動式演出装置では、1つのアクチュエータに連繋した動力伝達機構を介して1つの可動体が、直線的な進退動作をしているに過ぎない。すなわち、1つのアクチュエータでは、動力伝達機構により動作の方向や速度等を多少変更し得るものの、その動作は、回転運動や直線運動等だけの単純なものであるから、1つの可動体では充分な演出効果が得られない難点がある。すなわち、演出効果を高めるためには、可動式演出装置に複数の可動体を設ける必要があり、部品が増加すると共に組付け工数が増える欠点がある。
【0005】
すなわち本発明は、前述した従来の技術に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、単独の演出部材を多彩な動作をさせることで遊技の興趣を増大させ得る遊技機用の可動式演出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明の遊技機用の可動式演出装置は、
図柄を変動表示させて遊技演出を行なう図柄表示装置(S)が臨む装飾部材(B)に配設され、前記図柄表示装置(S)の遊技演出に合わせて演出部材(12)に所定の演出動作を行なわせる遊技機用の可動式演出装置であって、
互いに独立して正逆駆動可能な複数の駆動手段(20,30)と、
前記装飾部材(B)に動作可能に配設され、一端部(42,52)が前記各駆動手段(20,30)の夫々に対応的に連繋すると共に、他端部(45,55)が前記演出部材(12)に連繋するリンク機構(40,50)とを備え、
前記各駆動手段(20,30)の駆動により作動する各リンク機構(40,50)により前記演出部材(12)に所定の演出動作を行なわせるよう構成したことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、一つの演出部材を、独立した複数の駆動手段に夫々連繋したリンク機構で動作させるよう構成したから、最小限の部品点数で大型の演出部材に複雑な動作を与えることができる。
【0007】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項2に係る発明の遊技機用の可動式演出装置は、
図柄を変動表示させて遊技演出を行なう図柄表示装置(S)が臨む装飾部材(B)に配設され、前記図柄表示装置(S)の遊技演出に合わせて演出部材(12)に所定の演出動作を行なわせる遊技機用の可動式演出装置であって、
前記装飾部材(B)に配設され、互いに独立して正逆駆動可能な第1および第2駆動手段(20,30)と、
前記装飾部材(B)に動作可能に配設され、一端部(42)が第1駆動手段(20)に連繋すると共に他端部(45)が前記演出部材(12)の一側部側に連繋して、該第1駆動手段(20)の駆動により前記演出部材(12)に所定の動作を行わせる第1リンク機構(40)と、
前記装飾部材(B)に動作可能に配設され、一端部(52)が第2駆動手段(30)に連繋すると共に他端部(55)が前記演出部材(12)の他側部側に連繋して、該第2駆動手段(30)の駆動により前記演出部材(12)に所定の演出動作を行なわせる第2リンク機構(50)とを備えていることを特徴とする。
請求項2に係る発明によれば、一つの演出部材を、独立した駆動手段に夫々連繋したリンク機構で動作させるよう構成したから、大型の演出部材に複雑な動作を与えることができる。また、駆動手段およびこの駆動手段に対応するリンク機構とからなる動作組を互いに共通化することで、部品点数を減らすことができると共に、組立作業性も向上することができる。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項2記載の遊技機用の可動式演出装置において、
前記第1駆動手段(20)および第1リンク機構(40)と、前記第2駆動手段(30)および第2リンク機構(50)とは、線対称の関係で配置されている。
請求項3に係る発明によれば、駆動手段およびこの駆動手段に対応するリンク機構とからなる動作組を、線対称に配置することで、当該動作組の組立作業性の向上や部品の共通化を図り得る。
【0009】
請求項4に係る発明は、請求項2または3記載の遊技機用の可動式演出装置において、
前記演出部材(12)には、前記第1リンク機構(40)の他端部(45)が回動可能に連結されると共に、前記第2リンク機構(50)の他端部(55)が、該演出部材(12)の所定方向に延在するガイド部(18)に沿って移動可能で、かつ回動可能に連結されている。
請求項4に係る発明によれば、演出部材について、リンク機構における他端部の所定動作による動作だけでなく、当該リンク機構における他端部の動作に伴って第2リンク機構の他端部と演出部材との連結位置が移動して、リンク機構における他端部の動作方向と連結位置の移動方向との複合的な方向に動くから、演出部材に更に複雑な動作を行なわせることができる。
【0010】
請求項5に係る発明は、請求項4記載の遊技機用の可動式演出装置において、
前記第1リンク機構(40)には、前記演出部材(12)に設けた電気部品(14)に接続する電気配線(16)が配設されている。
請求項5に係る発明によれば、演出部材が動作しても、当該演出部材の電気部品と接続する電気配線が、リンク機構や演出部材に噛み込む等の不具合を起こすことはなく、演出部材による演出動作を円滑に行なうことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る遊技機用の可動式演出装置によれば、一つの演出部材を、独立した複数の駆動手段に夫々連繋したリンク機構で複合的に動作させるよう構成したから、演出部材に複雑な動作を付与し得るので、最小限の部品点数で視覚的な演出効果を向上させて遊技の興趣を一層増大することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明に係る遊技機用の可動式演出装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、可動式演出装置を一般的なパチンコ機(遊技機)に配設した場合で説明する。
【実施例】
【0013】
図1に示すように、実施例に係るパチンコ機の遊技盤Aは、略円形状に湾曲形成したレールにより遊技領域A1が画成され、その略中央位置に図柄表示装置Sを後方から臨ませた装飾部材Bが配設されている。遊技盤Aにおける装飾部材Bの下方には、遊技球検出用のスイッチ(図示せず)を備えた始動入賞具Cが設けられている。この始動入賞具Cに遊技球が入賞することで、図柄表示装置Sにおいて図柄変動ゲームが開始されて、その結果、特定の図柄組合わせ(例えば、同一図柄の三つ揃)が表示されると、遊技者に有利な特別遊技(所謂大当り)が発生するようになっている。また、始動入賞具Cの下方位置には、特別入賞口に設けられた扉状の開閉板D1が、後側の電磁ソレノイド(図示せず)の駆動に伴って通常の閉鎖状態から開放状態に変化し得るよう構成された大型電動式の特別入賞装置Dが配設されており、特別遊技の発生により開閉板D1を開放して遊技球が特別入賞口に入賞することで、球皿(図示せず)に賞球が払出されるようになっている。
【0014】
前記装飾部材Bは、遊技領域の大部分を占める大型部材であって(図1参照)、図柄表示装置Sを臨ませる開口部72aを開設した枠状本体70を、遊技盤Aに開設した装着孔(図示せず)に前側から挿入した状態で、遊技盤Aに対してネジ止め固定される。図2に示す如く、枠状本体70は、遊技盤Aへの取付け側となる基部72から前側へ向けて壁部が突設した左右方向に長尺な箱状体であって、基部72の略中央に開設した開口部72aの周りに可動式演出装置10やその他の演出装置、装飾具74および発光装置76等の各種部材が配設されている。ここで、実施例の装飾部材Bには、図柄表示装置Sの上方に臨む位置に、所定のキャラクタを模した演出部材12を備えた可動式演出装置10が配設されている。この可動式演出装置10では、図柄表示装置Sの図柄組合わせゲームに合わせて、演出部材12に所定の演出動作を行なわせて、多彩な演出を行なうと共に、装飾具74や発光装置76等の他の演出用部材と合わせて、装飾部材B全体として相乗的な演出効果を発現するよう構成される。なお、可動式演出装置10は、遊技盤Aの正面視を基準として、前後、上下および左右方向を指称するものとする。
【0015】
前記可動式演出装置10は、演出部材12と、互いに独立して正逆駆動可能な複数の駆動手段20,30と、一端部となるクランク部42,52が各駆動手段20,30に対応的に連繋されると共に、他端部となるアーム部45,55の先端が演出部材12に連繋される複数のリンク機構40,50とを備えている(図2または図3参照)。実施例の可動式演出装置10では、一つの駆動手段20,30とこれに対応する一つのリンク機構40,50とからなる動作組K1,K2を2組備え、これら2組の動作組K1,K2により一つの演出部材12が動作されるようになっている。すなわち可動式演出装置10では、各駆動手段20,30を図示しない制御手段の制御下に夫々駆動することに応じて対応的に作動する各リンク機構40,50の動作により、演出部材12を図柄表示装置Sの前側に臨ませて所定の演出動作を行なわせると共に、図柄表示装置Sの前側から退避して待機するよう構成される。ここで、2組の動作組K1,K2は、演出部材12を間にして、枠状本体70の左側に第1動作組K1が配置され、枠状本体70の右側に第2動作組K2が配置される(図2参照)。なお、両動作組K1,K2の構成部材を区別するときは、第1動作組K1の構成部材には第1を付し、第2動作組K2の構成部材には第2を付す。
【0016】
前記演出部材12は、正面視において一辺が他辺に比して長尺に形成された部材であって、一対のリンク機構40,50のアーム部45,55の先端で支持された状態で装飾部材Bの前側に配置されて、図柄表示装置Sの上方に退避した後述の待機姿勢(図2参照)において、その長辺が左右方向に沿って水平に延在するようになっている。また演出部材12は、正面視における平面形状が比較的大寸に設定された大型の部材であって、実施例では長辺の寸法が装飾部材Bにおける左右幅の半分程度を占めて、他の演出用部材と比較して遊技者の注意を喚起するように図られている。より具体的には、枠状本体70の開口部72aは、左右寸法が約215mmで、上下寸法が約160mmに設定され、この開口部72aから10.4インチの液晶画面を備える図柄表示装置Sが臨むようになっている。これに対し、演出部材12は、待機姿勢において左右方向に延在する長辺の寸法が約175mmで、短辺寸法が約90mmに設定される。すなわち、演出部材12の寸法は、該演出部材12の各辺が対応する方向の開口部72aの寸法に対し少なくとも50%より大きく設定するとよく、実施例の演出部材12のように、開口部72aの左右寸法に対しその長辺寸法を80%程度に設定すると好適である。
【0017】
前記演出部材12には、その内部にLED等の発光体14aを複数備えたランプ基板(電気部品)14が収納配置されると共に、遊技者に臨む前面が光の透過を許容する部材で形成され、演出部材12の演出動作に合わせて、複数の発光体14aを発光させて相乗的な演出効果を発現するよう構成される。また、演出部材12の前面には、例えば銀やアルミニウム等の金属により蒸着めっき加工が施されて、光の一部を透過して、残りを反射するハーフミラー処理がなされている。すなわち、演出部材12では、発光体14aを消灯している状態において、ハーフミラーにより反射される光によって演出効果が得られると共に、内部のランプ基板14が判別不能となっている。一方、発光体14aを発光させると、演出部材12において、ハーフミラーを介して前側に透過した光による演出が行なわれる。
【0018】
前記演出部材12の裏面における左側部(一側部)側に偏倚した部位には、第1リンク機構40の第1アーム部45が回動可能に連結される軸受17が設けられている(図4参照)。この軸受17は、第1アーム部45における後述する第1連結節47の先端に突設した第1軸ピン47aの直径と略同一寸法で演出部材12の裏板に開設された孔部分であって、当該軸受17に第1軸ピン47aを挿通して第1アーム部45の先端が回動自在に連結される。一方、演出部材12の裏面には、右側部(他側部)側から左側部(一側部)側に向けて延在し、第2リンク機構50の第2アーム部55が連結されるガイド部18が設けられている(図5参照)。このガイド部18は、演出部材12の裏板に開設した長穴部分であって、第2アーム部55における後述する第2連結節57の先端に突設した第2軸ピン57aが挿通されて、該第2連結節57の先端が該ガイド部18に沿って移動可能で、かつ回動可能に連結される(図5参照)。ここで、実施例のガイド部18は、演出部材12の裏面において右側部側に偏倚して該演出部材12の長辺寸法の2/3程度延在するように設定されている(図3参照)。すなわち演出部材12は、長辺に沿う方向に離間して連結される第1アーム部45の先端と第2アーム部55の先端とで支持され、その左側が第1アーム部45の先端の動作に連動すると共に右側が第2アーム部55の先端の動作に連動して演出動作を行なうようになっている。
【0019】
前記各駆動手段20,30は、一つのモータ22,32と、このモータ22,32の回転を適宜調節して対応のリンク機構40,50におけるクランク部42,52に伝達する変速機構24,34とから構成される。2組の動作組K1,K2において、両駆動手段20,30は、枠状本体70の上部に左右方向に離間して配置され、各駆動手段20,30における構成部材22,32,24,34の配置関係が左右に線対称となっている(図2参照)。各モータ22,32は、枠状本体70における基部72の上部において、各側縁に近接する部位に、前方に向けて夫々突出形成した座部72b,72bにネジ止め固定され、基部72から前側に所要間隔離間して配置されている。両モータ22,32としては、制御手段によるステップ数制御下に正逆回転するステッピングモータが好適に採用され、両モータ22,32を同一または異なる回転方向に同期して駆動させたり、異なるタイミングまたは一方を停止したまま他方を駆動する駆動制御が行なわれる。
【0020】
前記各変速機構24,34は、基部72側に突出したモータ22,32の回転軸22a,32aに固定したA歯車26,36と、このA歯車26,36に連繋するB歯車27,37と、このB歯車27,37と同軸的に一体形成され、B歯車27,37より歯数を多く設定したC歯車28,38とから構成される。これらA,BおよびC歯車26,36,27,37,28,38は、何れも平歯車が採用されている。各B歯車27,37は、対応のモータ22,32の内側方に位置して基部72に回転自在に配設され、対応のモータ22,32の回転駆動によるA歯車26,36の回転に連動してB歯車27,37およびこのB歯車27,37と一体のC歯車28,38が回転し、この過程でモータ22,32の回転速度を減速するように設定される。実施例では、両駆動手段20,30を構成するモータ22,32および変速機構24,34は、共通の部品であって、枠状本体70に形成される座部72bやBおよびC歯車27,37,28,38を回動可能に保持するための軸受(図示せず)等の形状が同一となっている。なお、枠状本体70の前側には、各駆動手段20,30の前側を覆うように装飾板78が配設され、遊技者から両駆動手段20,30が見えないようになっている(図1参照)。
【0021】
前記各リンク機構40,50は、対応の駆動手段20,30に連繋して、駆動手段20,30の駆動方向を所定の方向へ変換するクランク部42,52と、一端をクランク部42,52に対応的に接続すると共に他端を演出部材12に連結して、該演出部材12を支持するアーム部45,55とから構成される。これら2組のリンク機構40,50は、枠状本体70の上部において左右方向に離間して配置され、各構成部材42,52,45,55の配置関係が左右に線対称となっている。各クランク部42,52は、対応の駆動手段20,30におけるC歯車28,38の内側方に配置したクランク歯車43,53と、このクランク歯車43,53の回転中心から半径方向外側に偏倚した前面位置に、上端を回転自在に接続したロッド44,54から構成される。また、各クランク歯車43,53は、対応のC歯車28,38より歯数が多く設定された平歯車であって、C歯車28,38に連繋した状態で枠状本体70における基部72に回転可能に配設される。そして、各クランク部42,52では、C歯車28,38により回転するクランク歯車43,53の回転運動を、ロッド44,54の往復運動に変換するようになっている。
【0022】
前記各アーム部45,55は、対応のクランク部42,52におけるロッド44,54の下端に回動可能に接続する接続節46,56と、演出部材12の裏面に回動可能に連結する連結節47,57とが一体形成されて、接続節46,56と連結節47,57との接続部分が屈曲形成された略くの字状の棒状部材である。各アーム部45,55は、対応の駆動手段20,30およびクランク部42,52の下方に配置され、その略くの字形状の開放する側を上方に向けた状態で、屈曲部分が基部72における開口部72a側方に夫々揺動可能に軸支されている。また、各アーム部45,55は、外側に接続節46,56が延在すると共に、図柄表示装置S側となる内側に連結節47,57が延在した状態で基部72に配設されている。
【0023】
図4および図5に示すように、各連結節47,57の先端には、前側に突出するボス47b,57bが夫々形成されて、各ボス47b,57bの中心に前後方向に亘って開設した通孔47c,57cに後端を夫々挿通して、その先端を前側に突出した状態で軸ピン47a,57aが回動不能に保持されている。第1連結節47の第1軸ピン47aは、演出部材12の軸受17に後側から挿通して、該演出部材12の内部において軸受17の前側に突出した第1軸ピン47aの先端をEリング等の係止具Rで係止している。第1連結節47は、第1ボス47bの前面が軸受17の後面に当接して、第1ボス47bと係止具Rとで軸受17を挟持した状態で、演出部材12に対し回動自在に連結される(図4参照)。一方、第2連結節57の第2軸ピン57aは、演出部材12のガイド部18に後側から挿通して、該演出部材12の内部においてガイド部18の前側に突出した第2軸ピン57aの先端を係止具Rで係止している。そして、第2連結節57は、第2ボス57bの前面がガイド部18の後面に当接して、第2ボス57bと係止具Rとでガイド部18を挟持した状態で、演出部材12に対し回動自在、かつガイド部18に沿って移動自在に連結される(図5参照)。
【0024】
前記各アーム部45,55は、対応の駆動手段20,30の回転駆動によるクランク部42,52におけるロッド44,54の往復運動に夫々連動して接続節46,56が屈曲部分を支点として上下方向に揺動するにつれて、対応の連結節47,57の先端が円弧状の軌跡で上下方向に変位するようになっている。これにより、第1連結節47は、その先端に連結した演出部材12との連結位置を変えることなく保ったまま、演出部材12を追随させて上下方向に変位させる。一方、第2連結節57は、その先端に連結した演出部材12との連結位置をガイド部18に沿って移動しつつ、演出部材12を追随させて上下方向に変位させる。
【0025】
前記各アーム部45,55には、屈曲部分および連結節47,57の先端に開口すると共に屈曲部分から連結節47,57の先端に亘って連通する中空部45a,55aが形成されている。そして、第1アーム部45には、演出部材12のランプ基板14と基部72裏面に設けた図示しない制御基板とを接続する電気配線16が第1中空部45aを挿通して配設されている。また実施例では、第1クランク部42および第2クランク部52と、第1アーム部45および第2アーム部55とは、互いに共通の部品であって、クランク部42,52のクランク歯車43,53やアーム部45,55を回動可能に保持するために枠状本体70に形成される軸受(図示せず)等の形状は同一となっている。
【0026】
前記各リンク機構40,50において、クランク部42,52、アーム部45,55の接続節46,56および屈曲部分は装飾板78に覆われる一方、各連結節47,57は装飾部材Bの前側に臨むよう構成される。ここで、各アーム部45,55としては、連結節47,57が上方に凸となった緩やかな円弧状に形成されて演出部材12の待機姿勢において連結節47,57が図柄表示装置Sの前面に位置しないように設定される。
【0027】
前記可動式演出装置10は、演出部材12の位置を検出する位置検出手段60,60を備え、この位置検出手段60,60の検出結果に応じて制御手段により両モータ22,32を適宜駆動または停止するよう構成される。具体的には、位置検出手段として、発光部と受光部とを備えるフォトセンサ60が用いられ、各フォトセンサ60は、枠状本体70の基部72における各クランク歯車43,53の後面に夫々相対する位置に、発光部と受光部とが離間した状態で配設されている(図6および図7参照)。また、各クランク歯車43,53の後面には、円形に延在する被検出板43a,43aが突設され、この被検出板43a,53aが発光部と受光部との間の隙間に臨んでいる。そして、各被検出板43a,53aの適宜位置には、スリット43b,53bが夫々設けられ、このスリット43b,53bがフォトセンサ60に臨むときが演出部材12の原点位置である待機姿勢となるように設定されている(図3参照)。
【0028】
〔実施例の作用〕
次に、実施例に係るパチンコ機用の可動式演出装置の作用について説明する。この可動式演出装置10は、演出部材12が演出動作を行なっていない待機姿勢では、両リンク機構40,50の連結節47,57の先端が最上方位置で待機している(図2参照)。遊技者の遊技操作に応じて遊技盤Aの遊技領域に打出された遊技球が、始動入賞具Cに入賞することにより、図柄表示装置Sでの図柄変動ゲームが行なわれ、これに合わせて可動式演出装置10も制御手段の制御下に両モータ22,32が駆動されて、演出部材12が待機姿勢から下方に変位して、図柄表示装置Sの前面で所定の演出動作が開始される(図8参照)。
【0029】
具体的には、第1モータ22が例えば時計廻りに回転駆動されることで、第1変速機構24を介して伝達される回転運動が第1クランク部42により第1アーム部45の揺動運動に変換されて、第1アーム部45の第1連結節47の先端が下方に変位するにつれて、演出部材12の左側が下方に向けて変位される。また、第2モータ32が反時計廻りに正回転駆動されることで、第2変速機構34を介して伝達される回転運動が第2クランク部52により第2アーム部55の揺動運動に変換されて、第2アーム部55の第2連結節57の先端が下方に変位するにつれて、演出部材12の右側が下方に向けて変位され、演出部材12全体として下方に変位して、図柄表示装置Sの前側に臨む。このとき、各フォトセンサ60は、被検出板43a,53aにより遮られることで、演出部材12(クランク歯車43,53)が夫々適切に動作していることを検出する。
【0030】
実施例の可動式演出装置10において、演出部材12における演出動作の態様としては、以下のパターンがある。
(1)両モータ22,32を同期させて異なる方向へ回転駆動することで、両連結節47,57を同期させて下方または上方に変位させて、演出部材12全体がその長辺を左右方向に延在させた水平な姿勢または傾動姿勢のまま上下方向に移動する。
(2)第1モータ22を回転駆動する一方、第2モータ32を停止することで、第2連結節57を停止したまま第1連結節47のみが上下方向に変位されるから、演出部材12は第2連結節57の先端を支点として、第1連結節47の変位に伴って左側だけが上下方向に傾動する。ここで、第1連結節47の先端と演出部材12との連結位置は変化することはない一方、第2連結節57の先端は、演出部材12のガイド部18にスライド自在に連結されているから、演出部材12は左側が第1連結節47の変位につれてある程度傾動すると、更なる第1連結節47の変位により第2連結節57との連結位置がガイド部18に沿ってスライド移動する。すなわち、演出部材12は、右側部を支点として左側部が傾動する変位を主する動作と、右側部を支点として左側部を傾動しつつ、第2連結節57の先端を動かすことなく全体として上下方向に斜めに変位する複合的な動作とが、第1連結節47の先端と第2連結節57の先端との位置関係に応じて行なわれる。
【0031】
(3)第2モータ32を回転駆動する一方、第1モータ22を停止することで、第1連結節47を停止したまま第2連結節57のみが上下方向に変位されるから、演出部材12は第1連結節47の先端を支点として、第2連結節57の変位に伴って右側だけが上下方向に傾動する。ここで、支点となる第1連結節47の先端と演出部材12との連結位置は変化することはない一方、第2連結節57の先端は、演出部材12のガイド部18にスライド自在に連結されているから、第2連結節57の変位につれて演出部材12との連結位置がガイド部18に沿ってスライド移動するので、前述した(2)の動作態様の如く傾動しつつ全体として上下方向に変位することはなく第2連結節57の変位によって演出部材12の右側は傾動変位する動作を行なう。この場合、演出部材12の傾動変位量は、一定ではなく第1連結節47の先端と第2連結節57の先端との位置関係に応じて変化する。
(4)第1モータ22を一方向へ回転駆動する一方、第2モータ32を同じ一方向へ回転駆動することで、第1連結節47と第2連結節57とが逆の方向へ変位されるから、演出部材12は左側と右側とが別々の方向へ傾動変位する動作を行なうと共に、第1連結節47と第2連結節57との変位関係によっては、併せて(2)で説明した複合的な動作も行なう。また、第1モータ22および第2モータ32の回転方向を適宜切換えることで、演出部材12を揺動するように動作させることができる。
(5)両モータ22,32を同一または異なる回転方向に同期して駆動させたり、異なるタイミングまたは一方を停止したまま他方を駆動する等の制御をすることで、(1)から(4)の動作を複合的に行なわせることもできる。すなわち、演出部材12が全体として上下方向に変位しつつ、傾動または揺動すると共に、一側部を傾動しつつ他側部を変位させることなく全体として斜めに上下変位させる複合的な動作等の複雑な演出動作を行なわせることができる。
【0032】
前記可動式演出装置10では、原点位置を基準として制御手段に設定した規定ステップ数だけ各モータ22,32を回転駆動して演出部材12を演出動作させた後、各モータ22,32を規定ステップ数だけ逆方向に回転駆動することで、各連結節47,57の先端を上方または下方に変位して、演出部材12を待機姿勢に向けて揺動する。そして、各モータ22,32を規定ステップ数だけ逆方向に回転駆動した際に、各被検出板43a,53aのスリット43b,53bが対応のフォトセンサ60に夫々臨み、被検出板43a,53aの非検知状態に移行すると、原点位置に到来したことを検出してモータ22,32が夫々停止制御されて、演出部材12の演出動作が終了される。ここで、各モータ22,32を規定ステップ数だけ逆方向に回転駆動しても、被検出板43a,53aの非検知状態に移行しない場合は、対応のモータ22,32の回転駆動を継続し、各スリット43b,53bが対応のフォトセンサ60に夫々臨み、被検出板43a,53aの非検知状態に移行することで停止制御される。一方、各モータ22,32が規定ステップ数だけ逆方向に回転駆動される前に、各スリット43b,53bが対応のフォトセンサ60に夫々臨み、被検出板43a,53aの非検知状態に移行した場合は、対応のモータ22,32が直ちに停止制御される。このように、制御手段による各モータ22,32の回転制御だけでなく、演出動作の終了を各フォトセンサ60による位置検出に基づいて補助的に制御することで、演出部材12が原点位置である待機姿勢で確実に演出動作を終了するように補正することができる。すなわち、各モータ22,32の回転制御を容易化することができ、次回の演出動作も円滑に行なうことができる。
【0033】
このように、一つの演出部材12を、独立して動作する一対の動作組K1,K2で動作させるよう構成したから、演出部材12全体としての上下変位だけでなく、各動作組K1,K2の独立動作に伴って演出部材12の左右の一側部を、左右の他側部と異なる動作を行なわせることができる。すなわち、演出部材12に、複雑な演出動作を与えることができる。また、演出部材12に異なる動作を与える機構としては、駆動手段20,30とリンク機構40,50からなる動作組K1.K2を2組設けるだけの最小限の部品で達成することができる。更に、2組のリンク機構40,50のアーム部45,55で演出部材12を支持する構成であるから、大型の演出部材12を安定して保持し得ると共に、この演出部材12の演出動作に際しても演出部材12についての演出と関係のないがたつきを防止して、好適な演出効果を付与することができる。
【0034】
前記第2リンク機構50における第2アーム部55の先端を演出部材12のガイド部18にスライド自在に連結することで、各リンク機構40,50のアーム部45,55の揺動による動作だけでなく、当該リンク機構40,50におけるアーム部45,55の揺動に伴って第2アーム部55の先端と演出部材12との連結位置がスライド移動する。すなわち、演出部材12が各リンク機構40,50におけるアーム部45,55の揺動方向と連結位置の移動方向との複合的な方向に移動するから、演出部材12に更に複雑な演出動作を行なわせることができる。また、縦横の長さが異なる演出部材12において、その長辺に沿って延在するようにガイド部18を設けることで、ガイド部18の延在寸法を長く設定することができるので、演出部材12をより大きく演出動作させることが可能となる。このように、一つの演出部材12に複雑な動作を付与し得るので、演出部材12を複数設けることなく所望の演出効果が得られるので、最小限の部品点数で視覚的な演出効果を向上させて遊技の興趣を一層増大することができる。
【0035】
左右に離間して配置される一対の動作組K1,K2は、第1駆動手段20および第1リンク機構40と、第2駆動手段30および第2リンク機構50とが、左右に線対称の関係となっているから、これらの部材の組付け作業性を向上し得ると共に、装飾部材Bの左右の重量バランスを取ることができる。また、各動作組K1,K2と演出部材12との位置関係が左右の動作組K1,K2で同一となるから、リンク機構40,50等の寸法を左右で同一にすることができ、左右の動作組K1,K2で部品を共通化することが可能となる。しかも、一つの演出部材12に連結する2組のリンク機構40,50の何れか一方に大きな負荷がかかることを回避し得るので、演出部材12を円滑に演出動作させることができると共に、モータ22,32へ過剰な負荷をかけることはない。また、第1駆動手段20および第2駆動手段30と、第1クランク部42および第2クランク部52と、第1アーム部45および第2アーム部55とを共通化することで、更なる組立作業性を向上し得ると共に、部品点数の減少によるコスト削減を図り得る。更に、駆動手段20,30およびリンク機構40,50の設置基体となる枠状本体70の構成も簡略化することができる。
【0036】
前記演出部材12との連結位置が変化しない第1アーム部45の中空部45aに、演出部材12に配設したランプ基板14等の電気部品に接続する電気配線16を配設することで、演出部材12が動作した際に、電気配線16がリンク機構40,50や演出部材12に噛み込む等の不具合を起こすことはなく、演出部材12による演出動作を円滑に行なうことができる。
【0037】
(変更例)
(1)実施例では、2組の動作組で演出部材を演出動作させる構成であるが、3つ以上の動作組で演出部材を演出動作させる構成も採用し得る。例えば、実施例と同様に第1および第2動作組で演出部材を上下動および揺動させると共に、第3の動作組で演出部材を回転させる構成等であってもよい。この場合、一対の動作組におけるアーム部の先端を、演出部材の回転方向に沿って設けたガイド部に回動可能で、かつ移動可能に連結するとよい。第3の動作組において、装飾部材に動作可能に配設されて、一端部が第3の駆動手段に連繋すると共に、他端部が演出部材に連繋する第3のリンク機構が、対応の駆動手段に連動して所定の動作を行なうことで、他端部に連結した演出部材が第1および第2リンク機構におけるアーム部の先端に支持された状態で回転する。
(2)実施例の可動式演出装置は、演出部材を一つだけ備える構成であるが、複数の演出部材を設け、これら複数の演出部材の夫々を複数の動作組で動作させる構成であってもよい。
(3)実施例のガイド部は、演出部材の長辺に沿って延在する構成であるが、これに限定されず、短辺に沿ってまたは斜め方向に延在しても、湾曲して延在する構成であってもよい。
(4)実施例では、駆動手段およびリンク機構の各構成部材を共通化したが、これに限られない。例えば、アーム部の長さを左右のリンク機構で違えることで、演出部材の演出動作を変更することができる。
(5)図柄表示装置の前面に臨むアーム部を、演出用の部材として機能させてもよい。
(6)装飾部材において上下方向に延在する演出部材を、その上下に離間配置した動作組により動作させる構成も採用し得る。
【0038】
(付記1)
前記第1リンク機構(40)の他端部(45)を、前記演出部材(12)における一側部側の裏面に連結し、前記第2リンク機構(50)の他端部(55)を、前記演出部材(12)の裏面において他側部側から前記一側部側に向けて延在する前記ガイド部(18)にスライド自在に連結し、
前記第1リンク機構(40)の他端部(45)は、前記演出部材(12)との連結位置を保ったまま該演出部材(12)の一側部側を動作させると共に、前記第2リンク機構(50)の他端部(55)は、演出部材(12)との連結位置をガイド部(18)に沿って移動しつつ該演出部材(12)の他側部側を動作させるよう構成した請求項4または5記載の遊技機用の可動式演出装置。
付記1に係る発明によれば、演出部材について、第1リンク機構における他端部の所定動作による動作だけでなく、当該第1リンク機構における他端部の動作に伴って第2リンク機構の他端部と演出部材との連結位置がガイド部に沿ってスライド移動して、第2リンク機構における他端部の動作方向と連結位置の移動方向との複合的な方向に動くから、演出部材に更に複雑な動作を行なわせることができる。
【0039】
(付記2)
前記各リンク機構(40,50)は、対応の駆動手段(20,30)に連繋する一端部をなし、該駆動手段(20,30)の回転運動を揺動運動に変換するクランク部(42,52)と、前記演出部材(12)に連繋する他端部をなし、該クランク部(42,52)の揺動運動に連動して上下方向に揺動して該演出部材(12)の対応の側部を揺動させるアーム部(45,55)とからなり、
前記両リンク機構(40,50)のアーム部(45,55)で支持して前記装飾部材(B)の前側に配置した前記演出部材(12)が、前記両駆動手段(20,30)の駆動制御により前記図柄表示装置(S)の前側に臨んで所定の演出動作を行なうと共に、該図柄表示装置(S)の前側から退避して待機するよう構成した請求項2〜5,付記1の何れかに記載の遊技機用の可動式演出装置。
付記2に係る発明によれば、第1リンク機構の動作により、演出部材の一側部側を上下方向に揺動すると共に、第2リンク機構の動作により、演出部材の他側部側を、一側部側と独立して上下方向に揺動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の好適な実施例に係る可動式演出装置を備えた遊技盤を示す正面図である。
【図2】実施例の可動式演出装置を配設した枠状本体を示す正面図である。
【図3】実施例の可動式演出装置を示す裏面図である。
【図4】実施例の可動式演出装置において、第1動作組を示す概略斜視図である。
【図5】実施例の可動式演出装置において、第2動作組を示す概略斜視図である。
【図6】実施例の可動式演出装置において、第1動作組を図4とは別の角度で示す概略斜視図である。
【図7】実施例の可動式演出装置において、第2動作組を図5とは別の角度で示す概略斜視図である。
【図8】実施例の可動式演出装置において、演出部材が演出動作を行なっている状態を示す正面図である。
【符号の説明】
【0041】
12 演出部材
14 ランプ基板(電気部品)
16 電気配線
18 ガイド部
20 第1駆動手段(駆動手段)
30 第2駆動手段(駆動手段)
40 第1リンク機構(リンク機構)
42 第1クランク部(一端部)
45 第1アーム部(他端部)
50 第2リンク機構(リンク機構)
52 第2クランク部(一端部)
55 第2アーム部(他端部)
B 装飾部材
S 図柄表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図柄を変動表示させて遊技演出を行なう図柄表示装置が臨む装飾部材に配設され、前記図柄表示装置の遊技演出に合わせて演出部材に所定の演出動作を行なわせる遊技機用の可動式演出装置であって、
互いに独立して正逆駆動可能な複数の駆動手段と、
前記装飾部材に動作可能に配設され、一端部が前記各駆動手段の夫々に対応的に連繋すると共に、他端部が前記演出部材に連繋するリンク機構とを備え、
前記各駆動手段の駆動により作動する各リンク機構により前記演出部材に所定の演出動作を行なわせるよう構成した
ことを特徴とする遊技機用の可動式演出装置。
【請求項2】
図柄を変動表示させて遊技演出を行なう図柄表示装置が臨む装飾部材に配設され、前記図柄表示装置の遊技演出に合わせて演出部材に所定の演出動作を行なわせる遊技機用の可動式演出装置であって、
前記装飾部材に配設され、互いに独立して正逆駆動可能な第1および第2駆動手段と、
前記装飾部材に動作可能に配設され、一端部が第1駆動手段に連繋すると共に他端部が前記演出部材の一側部側に連繋して、該第1駆動手段の駆動により前記演出部材に所定の動作を行わせる第1リンク機構と、
前記装飾部材に動作可能に配設され、一端部が第2駆動手段に連繋すると共に他端部が前記演出部材の他側部側に連繋して、該第2駆動手段の駆動により前記演出部材に所定の演出動作を行なわせる第2リンク機構とを備えている
ことを特徴とする遊技機用の可動式演出装置。
【請求項3】
前記第1駆動手段および第1リンク機構と、前記第2駆動手段および第2リンク機構とは、線対称の関係で配置されている請求項2記載の遊技機用の可動式演出装置。
【請求項4】
前記演出部材には、前記第1リンク機構の他端部が回動可能に連結されると共に、前記第2リンク機構の他端部が、該演出部材の所定方向に延在するガイド部に沿って移動可能で、かつ回動可能に連結されている請求項2または3記載の遊技機用の可動式演出装置。
【請求項5】
前記第1リンク機構には、前記演出部材に設けた電気部品に接続する電気配線が配設されている請求項4記載の遊技機用の可動式演出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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