説明

遊技機用押ボタン装置の支持構造

【課題】押ボタンを遊技機の本体に対して昇降させることで、遊技者にインパクトを与えることが可能であるとともに、押ボタンの上面に物を載せないように施すことで、押ボタンの昇降動作を妨げないようにする。
【解決手段】本発明に係る遊技機用押ボタン装置10の支持構造は、押ボタン11を初期位置である第1の高さ位置と、上記第1の高さ位置から上昇させた第2の高さ位置と、に昇降可能な遊技機用押ボタン装置10を支持する遊技機用押ボタンの支持構造であって、上記押ボタン11の上記第1の高さ位置における押下面を被覆する被覆部103を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機の各種演出に利用可能な押ボタンを初期位置である第1の高さ位置と、この第1の高さ位置から上昇させた第2の高さ位置とに昇降可能な遊技機用押ボタン装置を支持する遊技機用押ボタン装置の支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機では、例えば、遊技盤面に配置された図柄変動表示装置がリーチ状態になった際、チャンスボタンと称される押ボタンを遊技者が押すことで、図柄変動表示装置の図柄の変動パターンを変更させることが可能になり、遊技に多様性を持たせたものが知られている。
【0003】
このとき、遊技者にインパクトを与えるために、押ボタンを初期位置である第1の高さ位置から第2の高さ位置に上昇させたり、第2の高さ位置から第1の高さ位置に下降させたりすること、すなわち、遊技機の本体に対して昇降可能な昇降手段を備えた遊技機用押ボタン装置が知られている。
【0004】
このように、遊技者にインパクトを与えるために、押ボタンを遊技機の本体に対して昇降可能な昇降手段を備えたものとして、例えば、特許文献1には、スプリングの付勢力により押ボタンを上昇させ、遊技機用押ボタンスイッチに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−297258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記特許文献1は、当該文献の図1に示すように、押ボタンを遊技機の本体に対して上下動させることで、遊技者にインパクトを与えることが可能であるが、あらかじめ決められたタイミングになると無条件に押ボタンが突出してしまう。
【0007】
このように、押ボタンを遊技機の本体に対して上下動させるために、押ボタンの上面が遊技機に対し、遊技者側に向かって直交して配置されている場合、例えば、押ボタンの上に飲料などの物が置かれてしまうと、押ボタンが上昇する際、物が落下したり、飲料がこぼれてしまい、押ボタンの昇降動作を妨げてしまうという技術的課題がある。
【0008】
本発明の目的は、上記従来の実状を鑑みて、押ボタンを遊技機の本体に対して昇降させることで、遊技者にインパクトを与えることが可能であるとともに、押ボタンの上面に物を載せないように施すことで、押ボタンの昇降動作を妨げないようにすることが可能な遊技機用押ボタン装置の支持構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の一態様として、押ボタンを初期位置である第1の高さ位置と、前記第1の高さ位置から上昇させた第2の高さ位置と、に昇降可能な遊技機用押ボタン装置を支持する遊技機用押ボタンの支持構造であって、記押ボタンの前記第1の高さ位置における押下面を被覆する被覆部を具備して構成されている。
【0010】
また、本発明の遊技機用押ボタン装置の支持構造の一態様として、前記被覆部は、前記押ボタンの押下面に対向する位置に切り込みが形成され、前記押ボタンの昇降動作時に、前記切り込みに前記押ボタンを通過させて前記押ボタンの昇降動作を可能にするように構成されている
【0011】
また、本発明の遊技機用押ボタン装置の支持構造の一態様として、前記被覆部は、前記押ボタンの押下面を前記第1の高さ位置で被覆する第1の状態と、前記押ボタンの昇降動作に連動して前記押ボタンの上昇動作を可能にする第2の状態と、に往復移動可能な往復移動部材を具備して構成されている。
【0012】
また、本発明の遊技機用押ボタン装置の支持構造の一態様として、前記往復移動部材は、駆動源の駆動に起因して回転する回転体と、前記回転体に噛合して配置され、前記回転体の回転に連動して遊技機の上皿の上面に沿って往復移動可能な平板状の平板部と、備えて構成されている。
【0013】
また、本発明の遊技機用押ボタン装置の支持構造の一態様として、前記平板部は、前記回転体の回転に連動して前記遊技機の上皿の上面に沿って放射方向に移動可能な複数の平板片を有して構成されている。
【0014】
また、本発明の遊技機用押ボタン装置の支持構造の一態様として、前記往復移動部材は、駆動源の駆動に起因して回転する回転体と、前記回転体に噛合して配置され、前記回転体の回転に連動して往復移動可能な円弧状の円弧板部と、を備えて構成されている。
【0015】
また、本発明の遊技機用押ボタン装置の支持構造の一態様として、前記被覆部は、前記押ボタンの昇降動作に起因して開閉可能な半球面状の本体部と、前記本体部の内周面に連結して配置され、前記押ボタンの昇降動作に起因して傾動するピン部材と、を有し、前記押ボタンの上昇動作時に、前記押ボタンが前記ピン部材を付き押して、前記ピン部材を斜倒させるとともに、該ピン部材の斜倒動作に連動して前記本体部が開くことで、前記押ボタンの上昇動作を可能にするように構成されている。
【0016】
また、本発明の遊技機用押ボタン装置の支持構造の一態様として、前記ピン部材は、該ピン部材の先端に重り部材を有し、前記押ボタンの下降動作時に、前記ピン部材から前記押ボタンが離れることで、前記ピン部材を起立させるともに、該ピン部材の起立動作に連動して前記本体部が閉じることで、前記押ボタンの下降動作を可能に被覆して構成されている。
【0017】
また、本発明の遊技機用押ボタン装置の支持構造の一態様として、前記被覆部の本体部が透過性部材により構成されている。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、押ボタンを遊技機の本体に対して昇降させることで、遊技者にインパクトを与えることが可能であるとともに、押ボタンの上面に物を載せないように施すことで、押ボタンの昇降動作を妨げないようにすることが可能な遊技機用押ボタン装置の支持構造を提供することができる。
また、本発明によれば、被覆部により押ボタンの第1の高さ位置で被覆可能となっているとともに、第2の高さ位置で押下面を押下可能となっている。このため、押ボタンを押下可能時にのみ出現させることが可能になり、遊技者による不要な押下動作を抑止することできる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1A】本発明の一実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第1の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図である。
【図1B】本発明の一実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第1の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【図2A】本発明の一実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第2の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図である。
【図2B】本発明の一実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第2の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【図3A】本発明の一実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の構成を前方から模式的に示す正面図である。
【図3B】本発明の一実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の構成を前方から模式的に示す表面斜視図である。
【図3C】本発明の一実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の構成を後方から模式的に示す裏面斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の分解した状態を模式的に示す分解斜視図である。
【図5】図3Bにおける線I−I´を模式的に示す断面図である。
【図6A】本発明の一実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の第1の動作を模式的に示す正面図である。
【図6B】本発明の一実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の第2の動作を模式的に示す正面図である。
【図6C】本発明の一実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の第3の動作を模式的に示す正面図である。
【図6D】本発明の一実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の第4の動作を模式的に示す正面図である。
【図6E】本発明の一実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の第5の動作を模式的に示す正面図である。
【図6F】本発明の一実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の第6の動作を模式的に示す正面図である。
【図6G】本発明の一実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の第7の動作を模式的に示す正面図である。
【図7A】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第1の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図である。
【図7B】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第1の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【図8A】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第2の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図である。
【図8B】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第2の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【図9A】本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置の支持構造について、押ボタンが第1の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す正面図である。
【図9B】本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置の支持構造について、押ボタンが第2の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す正面図である。
【図10A】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第1の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図である。
【図10B】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第2の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図である。
【図11A】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第1の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【図11B】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第2の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【図12】本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置の支持構造の分解した状態を模式的に示す分解斜視図である。
【図13A】本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置の支持構造について、第1の状態を前方から拡大して模式的に示す拡大斜視図である。
【図13B】本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置の支持構造について、第2の状態を前方から拡大して模式的に示す拡大斜視図である。
【図13C】本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置の支持構造について、第3の状態を前方から拡大して模式的に示す拡大斜視図である。
【図14A】本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置の支持構造について、第1の状態を上方から拡大して模式的に示す拡大平面図である。
【図14B】本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置の支持構造について、第2の状態を上方から拡大して模式的に示す拡大平面図である。
【図14C】本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置の支持構造について、第3の状態を上方から拡大して模式的に示す拡大平面図である。
【図15A】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第1の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図である。
【図15B】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第1の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【図16A】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第2の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図である。
【図16B】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第2の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【図17】本発明の他の実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の内部構成を模式的に示す断面図である。
【図18A】本発明の他の実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の第1の動作を模式的に示す正面図である。
【図18B】本発明の他の実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の第2の動作を模式的に示す正面図である。
【図18C】本発明の他の実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の第3の動作を模式的に示す正面図である。
【図18D】本発明の他の実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の第4の動作を模式的に示す正面図である。
【図18E】本発明の他の実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の第5の動作を模式的に示す正面図である。
【図18F】本発明の他の実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の第6の動作を模式的に示す正面図である。
【図18G】本発明の他の実施の形態である遊技機の遊技機用押ボタン装置の第7の動作を模式的に示す正面図である。
【図19A】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第1の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図である。
【図19B】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第1の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【図20A】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第2の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図である。
【図20B】本発明の他の実施の形態である遊技機の構成について、遊技機用押ボタン装置の押ボタンが第2の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【図21A】本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置の支持構造について、押ボタンが第1の高さ位置に位置する状態を前方から拡大して模式的に示す拡大斜視図である。
【図21B】本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置の支持構造について、押ボタンが第2の高さ位置に位置する状態を前方から拡大して模式的に示す拡大斜視図である。
【図22A】本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置の支持構造について、押ボタンが第1の高さ位置に位置する状態を前方から拡大して模式的に示す拡大正面図である。
【図22B】本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置の支持構造について、押ボタンが第2の高さ位置に位置する状態を前方から拡大して模式的に示す拡大正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、遊技機には、例えば、パチンコ遊技機、アレンジボール機又は雀球遊技機等があるが、本発明の実施の形態では、一例として、パチンコ遊技機に基づいて説明する。
【0021】
(実施の形態1)
まず、本発明の一実施の形態である遊技機100の構成について、図1A、図1B、図2A及び図2Bを用いて説明する。図1Aは、本発明の一実施の形態である遊技機100の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第1の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図であり、図1Bは、本発明の一実施の形態である遊技機100の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第1の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【0022】
また、図2Aは、本発明の一実施の形態である遊技機100の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第2の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図であり、図2Bは、本発明の一実施の形態である遊技機100の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第2の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【0023】
図1A、図1B、図2A及び図2Bに例示されるように、本実施の形態において、遊技機100は、遊技機100の外郭を形成する支持体110と、支持体110の側板113を軸にして回動可能となるように支持体に支持された図示しない透過部材保持枠及び遊技盤保持枠とを備えて構成されている。
【0024】
支持体110は、上板111、下板112、側板113、側板114からなる四辺の夫々を図示しない連結金具により連結させて、略長方形状の囲繞空間を有して構成されている。これら上板111、下板112、側板113、側板114の材質は、変形や歪みが生じにくい木材等が用いられている。
【0025】
上板111及び側板113を連結する連結金具と、側板113及び下板112を連結する連結金具とには、遊技機100の前面側に突出した位置で互いに対向して配置された一対の図示しないヒンジが設けられている。
【0026】
この一対のヒンジには、透過部材保持枠及び遊技盤保持枠が連結され、上述したように、支持体110の側板113を軸にして回動可能となるように支持体110に支持されている。
【0027】
具体的には、透過部材保持枠には、この透過部材保持枠の側辺の上方に突出する図示しない枢支軸及び側辺の下方に突出する図示しない枢支軸が設けられ、これら枢支軸がヒンジに回動可能となるように支持されている。
【0028】
このように、透過部材保持枠の枢支軸がヒンジに回動可能となるように支持されることで、透過部材保持枠が支持体110の側板113を軸にして回動可能となるように支持されている。
【0029】
透過部材保持枠も支持体110と同様に、上辺、下辺、側辺、側辺からなる四辺によって略長方形状の囲繞空間を有して構成されている。この透過部材保持枠の囲繞空間には、図示しない遊技盤に対向して配置され、遊技盤を被装する透過部材120が配置されている。これら上辺、下辺、側辺、側辺の材質は、軽量化や装飾性の向上の目的から合成樹脂性とすることが望ましく、好ましくは、補強金具を固定して歪みや変形を防止するとよい。
【0030】
本実施の形態の透過部材120は、合成樹脂を用いて形成されている。なお、透過部材120の材質については、合成樹脂に限定されず、透過部材120を介して遊技盤を遊技者側から目視可能なものであれば、例えば、ガラス板等により形成しても良い。
【0031】
遊技盤保持枠も支持体110及び透過部材保持枠と同様に、上辺、下辺、側辺、側辺からなる四辺によって略長方形状の囲繞空間を有して構成されている。この遊技盤保持枠の囲繞空間には、図示しない遊技盤が配置されている。
【0032】
なお、これら透過部材保持枠及び遊技盤保持枠を支持体110に対して閉じた状態では、支持体110、透過部材保持枠及び遊技盤保持枠が全て略平行に配置されている。
【0033】
すなわち、透過部材保持枠及び遊技盤保持枠を閉じた状態では、遊技盤に対して所定の間隔を維持して透過部材120が対向して配置されることで、遊技盤の前面が透過部材120により覆われている。
【0034】
また、遊技機100の前面、すなわち、透過部材保持枠の前面には、遊技球を発射させるための操作ハンドル101、遊技球を溜める上皿102などが配置されている。本実施の形態において、上皿102には、遊技機用押ボタン装置10が設けられている。この遊技機用押ボタン装置10は、押ボタン11を初期位置である第1の高さ位置と、この第1の高さ位置から上昇させた第2の高さ位置との間での昇降動作を可能にしている。
【0035】
また、上皿102には、遊技機用押ボタン装置10の上方を覆うように配置され、遊技機用押ボタン装置10を被覆する被覆部103が設けられている。この被覆部103は、押ボタン11の昇降動作を可能に被覆している。
【0036】
本実施の形態において、被覆部103は、ゴム材などの弾性部材又は紙を用いて形成されている。そして、弾性部材又は紙で形成された被覆部103における遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11に対向する位置には、切り込み103aが形成されている。
【0037】
このように、本実施の形態の上皿102には、弾性部材又は紙を用いて形成された被覆部103が遊技機用押ボタン装置10を覆うように設けられているため、この被覆部103の上には、遊技者に視覚的に物が置けないように施すことが可能になる。
【0038】
また、被覆部103における遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11に対向する位置に切り込み103aが形成されているため、この被覆部103の上には、遊技者に視覚的に物が置けないように施すことが可能になる。更には、押ボタン11の昇降動作の際、押ボタン11が切り込み103aを通過することで、押ボタン11の昇降動作を可能にしている。
【0039】
このように、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10の上方には、被覆部103が設けられ、この被覆部103の上には、常に物が置けないように施されているととともに、被覆部103に切り込み103が形成されているため、押ボタン11の昇降動作を妨げないようにすることができる。
【0040】
以下、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10の構成について、図3A、図3B、図3C、図4及び図5を用いて説明する。まず、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10の外部構成について図3A、図3B及び図3Cを用いて説明する。図3Aは、本発明の一実施の形態である遊技機100の遊技機用押ボタン装置10の構成を前方から模式的に示す正面図であり、図3Bは、本発明の一実施の形態である遊技機100の遊技機用押ボタン装置10の構成を前方から模式的に示す表面斜視図であり、図3Cは、本発明の一実施の形態である遊技機100の遊技機用押ボタン装置10の構成を後方から模式的に示す裏面斜視図である。
【0041】
図3A、図3B及び図3Cに例示されるように、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10は、遊技者が押下する押ボタン11の昇降動作を可能にするものであり、押ボタン11を第1の高さ位置と第2の高さ位置との間で昇降させる昇降手段(支持部材20)と、支持部材20を上方向に上昇させる付勢手段(付勢部材30)と、付勢部材30により支持部材20を上昇させた後に、支持部材20を上昇させる昇降手段(第1の歯車機構部材40)とを備えて構成されている。また、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10は、押ボタン11を第2の高さ位置から第1の高さ位置まで下降させる昇降手段(第2の歯車機構部材50)を備えて構成されている。
【0042】
本実施の形態において、これら支持部材20、付勢部材30、第1の歯車機構部材40及び第2の歯車機構部材50は、基台60に保持されている。基台60は、平板状の第1の板部材61及び第2の板部材62により構成されている。
【0043】
第1の板部材61は、遊技機100の設置面に対して略垂直に起立させて設置されている。そして第1の板部材61の上辺には、第1の板部材61に対して鉛直方向に沿って延設して配置された第2の板部材62が設けられている。すなわち、基台60は、上述したように、第1の板部材61及び第2の板部材62により構成され、この基台60を側面視すると略断面T字形状をなして形成されている。
【0044】
基台60の正面視中央には、基台60の軸方向(図4Aにおいては上下方向。)に沿って延設して配置され、遊技者が遊技中に押下する押ボタン11が設けられている。また、基台60の正面視中央には、押ボタン11と同様に、基台60の軸方向に沿って延設して配置され、押ボタン11を昇降可能に支持する支持部材20が設けられている。
【0045】
本実施の形態において、押ボタン11及び支持部材20は、押ボタン11の後述する本体部12に支持部材20の後述する円柱部21を挿嵌させて、一体に上下動するように組み付けられている。
【0046】
また、基台60の正面視中央には、押ボタン11及び支持部材20と同様に、基台60の軸方向に沿って延設して配置され、押ボタン11及び支持部材20を上方に付勢する付勢部材30が設けられている。
【0047】
付勢部材30は、基台60の第2の板部材62の上面に載置されている。そして、付勢部材30には、支持部材20の後述する棒状部23が挿通されている。すなわち、付勢部材30は、第2の板部材62と支持部材20の後述する円柱部21との間に配置されている。
【0048】
基台60の正面視左方には、第1の歯車機構部材40が配置されている。第1の歯車機構部材40は、押ボタン11及び支持部材20を上昇させる役目を果たしている。一方、基台60の正面視右方には、第2の歯車機構部材50が配置されている。この第2の歯車機構部材50は、押ボタン11及び支持部材20を上方に付勢する付勢部材30の付勢力を抑える役目、並びに、押ボタン11及び支持部材20を下降させる役目を果たしている。
【0049】
基台60の背面側には、第1の歯車機構部材40及び第2の歯車機構部材50のそれぞれに対応してモータ46及びモータ56が配置されている。そして、モータ46及びモータ56には、これらモータ46及びモータ56の駆動を制御する図示しない制御手段が設けられている。
【0050】
制御手段は、モータ46及びモータ56の回転を検出する図示しない回転検出手段を備えて構成されている。具体的には、回転検出手段は、第1の歯車機構部材40の後述するケース体44の回転が第1の板部材61に設けられた後述する突出片64により制限されると、モータ46の回転状態を検出する役目を果たしている。また、第2の歯車機構部材50の後述するケース体54の回転が第1の板部材に設けられた後述する突出片65により制限されると、モータ56の回転状態を検出する役目を果たしている。
【0051】
すなわち、制御手段は、回転検出手段により検出されたモータ46及びモータ56の回転状態に基づいて、これらモータ46及びモータ56の駆動を制御する役目を果たしている。そして、第1の歯車機構部材40及び第2の歯車機構部材50は、制御手段により制御されたモータ46及びモータ56の駆動に起因して作動する。
【0052】
次に、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10の内部構造について図4及び5に基づいて詳細に説明する。図4は、本発明の一実施の形態である遊技機100の遊技機用押ボタン装置10の分解した状態を模式的に示す分解斜視図であり、図5は、図3Bにおける線I−I´を模式的に示す断面図である。
【0053】
図4及び図5に例示されるように、本実施の形態において、基台60の第1の板部材61には、正面視中央に、第1の板部材61の軸方向に沿って溝68が形成されている。この溝68には、支持部材20を軸支する軸支部材26が挿嵌されており、軸支部材26を保持する役目を果たしている。
【0054】
また、第1の板部材61の正面視左上方には、第1の歯車機構部材40の後述するケース体44の引っ掛け部ととともにバネ45を掛け渡す突出ピン66が形成されている。また、第1の板部材61の正面視左下方には、ケース体44の回転を制限する突出片64が形成されている。
【0055】
一方、第1の板部材61の正面視右上方には、第2の歯車機構部材50の後述するケース体54の引っ掛け部とともにバネ55を掛け渡す突出ピン67が形成されている。また、第1の板部材61の正面視右下方には、ケース体54の回転を制限する突出片65が形成されている。
【0056】
第1の板部材61の上辺には、上述したように、第2の板部材62が一体に設けられている。そして、第2の板部材62には、第2の板部材62の長手方向に対してほぼ中心に平面視凸形状の孔63が形成されている。孔63の幅広部には、支持部材20の棒状部23が挿通され、孔63の幅狭部には、支持部材20を軸支する軸支部材26が挿通されている。
【0057】
第2の板部材62の上方には、押ボタン11が配置されている。本実施の形態の押ボタン11には、支持部材20の円柱部21が挿嵌される円筒状の本体部12が設けられている。本体部12の一端の周縁には、遊技者が押下するための略球面状の球面部13が一体に形成されている。また、本体部12の他端の周縁には、押ボタン11が上昇した際、上皿102の下面に当接することで、上皿102より上方に押ボタン11を抜け止めするフランジ部14が一体に形成されている。
【0058】
なお、本実施の形態において、本体部12は、円筒形状をなして形成されているが、支持部材20を挿通可能な形状であれば、特に限定されず、筒形状であれば良い。
【0059】
本実施の形態の支持部材20には、押ボタン11の内部に挿嵌される円柱部21が設けられている。この円柱部21の上面には、凹部24が形成されている。そして、凹部24には、バネ25が載置されている。
【0060】
すなわち、バネ25は、凹部24と押ボタン11の球面部13の下面との間に配置されている。したがって、遊技者が押ボタン11を押下すると、押ボタン11には、バネ25による上方への付勢力が付勢されている。
【0061】
一方、円柱部21の下面には、棒状部23が設けられている。棒状部23には、第1の歯車機構部材40及び第2の歯車機構部材50に咬合する咬合部22が形成されている。そして、この棒状部23は、付勢部材30に挿通されている。
【0062】
本実施の形態において、付勢部材30は、基台60の中央に位置し、第2の板部材62の上面に載置されている。そして、付勢部材30には、上述したように、支持部材20の棒状部23が挿通されている。
【0063】
すなわち、付勢部材30は、第2の板部材62の上面と支持部材20の円柱部21との間に配置されており、支持部材20には、付勢部材30による上方への付勢力が付勢されている。
【0064】
本実施の形態において、第1の歯車機構部材40は、モータ46の駆動に起因して回転する第1の平歯車41と、この第1の平歯車41に咬合して配置され、第1の平歯車41の回転に連動して回転する第2の平歯車42と、第1の平歯車41の一方向回転運動を伝達し、他方向回転運動を防止するラチェット機構43とを備えて構成されている。そして、本実施の形態の第1の歯車機構部材40は、これら第1の平歯車41、第2の平歯車42及びラチェット機構43を収容するケース体44を備えて構成されている。
【0065】
第1の平歯車41には、モータ46の回転駆動軸46aに連結される回転軸41aが設けられている。また、第1の平歯車41には、回転軸41aに対し直交して配置され、回転軸41aとともに一体に形成された回転輪41bが設けられている。
【0066】
本実施の形態において、回転輪41bは、略円盤形状をなして形成されている。そして、一方面の外周には、第2の平歯車42に咬合する歯すじが形成されている。また、回転輪41bの他方面の内周には、ラチェット機構43に咬合する歯すじが形成されている。
【0067】
回転輪41bの他方面には、ラチェット機構43が収容されている。本実施の形態において、ラチェット機構43には、時計周り方向に向かって刃43aが形成されている。また、ラチェット機構43には、ケース体44に固定するための円弧状片43bが形成されている。
【0068】
ケース体44は、平面視略円形の皿形状をなして形成されている。ケース体44には、モータ46の回転駆動軸46aが挿通される孔が形成されている。
【0069】
また、ケース体44には、孔を挟んで互いに対向して配置され、ラチェット機構43の円弧状片43bが挿通される円弧状孔44aが形成されている。この円弧状孔44aは、ラチェット機構43を回転させないように、係止する役目を果たすものである。
【0070】
すなわち、本実施の形態の第1の平歯車41は、モータ46の駆動によりラチェット機構43の刃43aを弾いて時計周り方向には回転するが、反時計周りには、ラチェット機構43の刃43aと噛み合うことで回転しないように設定されている。
【0071】
本実施の形態において、第2の歯車機構部材50は、上述の第1の歯車機構部材40に対して、第3の平歯車を設けた点及びラチェット機構53の刃53aが反時計周り方向に向けて設けられた点が異なり、他の構成は同様である。したがって、第1の歯車機構部材40と同一又は相当する部分については、その説明を省略する。
【0072】
本実施の形態の第2の歯車機構部材50は、上述したように、第1の平歯車51、第2の平歯車52の他に、第3の平歯車を設けて構成されている。この第3の平歯車は、支持部材20の咬合部22に常に咬合した状態を維持して配置されている。
【0073】
第3の平歯車は、第1の板部材61に回転自在に設けられている。つまり、第3の平歯車は、支持部材20の上下動に連動して回転するように配置されている。
【0074】
また、本実施の形態の第2の歯車機構部材50は、上述したように、ラチェット機構53の刃53aが反時計周り方向に向けて形成されている。そして、ラチェット機構53は、第1の歯車機構部材40のラチェット機構43と同様に、第1の平歯車51の回転輪51bの他方面に収容されている。
【0075】
すなわち、本実施の形態の第1の平歯車51は、モータ56の駆動によりラチェット機構53の刃53aを弾いて反時計周り方向には回転するが、時計周り方向にはラチェット機構53の刃53aと噛み合うことで回転しないように設定されている。
【0076】
次に、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10の動作について図6A、図6B、図6C、図6D、図6E、図6F及び図6Gを用いて説明する。図6Aは、本発明の一実施の形態である遊技機100の遊技機用押ボタン装置の10第1の動作を模式的に示す正面図であり、図6Bは、本発明の一実施の形態である遊技機100の遊技機用押ボタン装置10の第2の動作を模式的に示す正面図であり、図6Cは、本発明の一実施の形態である遊技機100の遊技機用押ボタン装置10の第3の動作を模式的に示す正面図であり、図6Dは、本発明の一実施の形態である遊技機100の遊技機用押ボタン装置10の第4の動作を模式的に示す正面図であり、図6Eは、本発明の一実施の形態である遊技機100の遊技機用押ボタン装置10の第5の動作を模式的に示す正面図であり、図6Fは、本発明の一実施の形態である遊技機100の遊技機用押ボタン装置10の第6の動作を模式的に示す正面図であり、図6Gは、本発明の一実施の形態である遊技機100の遊技機用押ボタン装置10の第7の動作を模式的に示す正面図である。
【0077】
図6Aに例示されるように、通常、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が遊技機100の上皿102の傾斜面102bの上面に対してほぼフラットな状態、すなわち、初期位置である第1の高さ位置で維持されている。
【0078】
まず、この状態では、第2の歯車機構部材50に設けられたモータ56は、図示しない制御手段により制御されることで停止している。モータ56を停止させることで、第2の歯車機構部材50の第2の平歯車52と第3の平歯車57とが咬合した状態を維持している。
【0079】
なお、モータ56の駆動に起因して第1の平歯車51を、正面視反時計周り方向に回転させることで、第2の歯車機構部材50の第2の平歯車52と第3の平歯車57とが咬合した状態を維持させても良い。
【0080】
また、第1の歯車機構部材40に設けられたモータ46も、図示しない制御手段により制御されることで停止している。モータ46を停止させることで、第1の歯車機構部材40の第2の平歯車42と支持部材20の咬合部22とが離れた状態を維持している。
【0081】
なお、モータ46の駆動に起因して第1の平歯車41を、正面視反時計周り方向に回転させることで、第1の歯車機構部材40の第2の平歯車42と支持部材20の咬合部22とが離れた状態を維持させても良い。
【0082】
このように、第2の歯車機構部材50の第2の平歯車52と第3の平歯車とが咬合した状態を維持することで、押ボタン11を上方に付勢する付勢部材30の付勢力を抑えている。これにより、通常、遊技機用押ボタン装置10は、押ボタン11を遊技機100の上皿102の傾斜面102bに対してフラットな状態、すなわち、初期位置である第1の高さ位置で維持している。
【0083】
このとき、遊技機用押ボタン装置10の上方、すなわち、押ボタン11の上方には、押ボタン11を被覆する被覆部103が設けられている。本実施の形態において、被覆部103は、上述したように、ゴム材などの弾性部材又は紙により形成されているため、この被覆部103の上には、遊技者に視覚的に物が置けないように施すことが可能になる。
【0084】
このように、被覆部103の上に物を置くことができない、すなわち遊技機用押ボタン装置10の上に物を置くことができないので、押ボタン11の昇降動作を妨げないようにすることができる。
【0085】
図6Bに例示されるように、第2の歯車機構部材50の第2の平歯車52と第3の平歯車57とが離れた状態で維持されている。これにより、押ボタン11を上方に付勢する付勢部材30の付勢力が開放され、押ボタン11は、第1の高さ位置から上昇する。
【0086】
この状態では、第2の歯車機構部材50に設けられたモータ56は、図示しない制御手段により制御されて回転駆動軸56aを正面視時計周り方向に回転させる。そして、モータ56の駆動に起因して、ケース体54が正面視時計周り方向に回転する。このとき、第1の平歯車51は、回転輪51bの内周面に形成された歯すじと、ラチェット機構53の刃53aとが噛み合うことで回転しない。
【0087】
そして、第1の平歯車51が回転せずに、ケース体54が正面視時計周り方向に回転することで、第2の平歯車52と第3の平歯車とが離れる。また、ケース体54が正面視時計周り方向に回転することで、ケース体54の引っ掛け部に掛け渡されたバネを引張る。
【0088】
一方、第1の歯車機構部材40に設けられたモータ46は、図示しない制御手段により制御されてることで停止している。モータ46を停止させることで、第1の歯車機構部材40の第2の平歯車42と支持部材20の咬合部22とが離れた状態を維持している。
【0089】
なお、モータ46の駆動に起因して第1の平歯車41を、正面視反時計周り方向に回転させることで、第1の歯車機構部材40の第2の平歯車42と支持部材20の咬合部22とが離れた状態を維持させても良い。
【0090】
このとき、遊技機用押ボタン装置10の上方、すなわち、押ボタン11の上方には、上述したように、押ボタン11を被覆する被覆部103が設けられている。そして、被覆部103には、押ボタン11の上面に対向する位置に切り込み103aが形成されている。このため、押ボタン11が上昇する際、切り込み103aを押し分けて上昇している。このように、本実施の形態の押ボタン11が上昇する際、切り込み103aを押し分けて上昇しているため、この押ボタン11を被覆する被覆部103がこの押ボタン11の上昇を妨げないように施されている。
【0091】
図6C及び図6Dに例示されるように、第1の歯車機構部材40の第2の平歯車42と支持部材20の咬合部22とが咬合した状態で維持されている。これにより、押ボタン11を付勢部材30により上昇させた位置から第2の高さ位置に上昇させる。
【0092】
この状態では、第1の歯車機構部材40に設けられたモータ46は、図示しない制御手段により制御されて回転駆動軸46aを正面視時計周り方向に回転させる。そして、モータ46の駆動に起因して第1の平歯車41が正面視時計周り方向に回転する。このとき、第1の平歯車41は、ラチェット機構43の刃を弾いて正面視時計周り方向に回転する。
【0093】
また、第1の平歯車41が正面視時計周り方向に回転するとともに、ケース体44の引っ掛け部により引張されていたバネ45の弾性力が開放され、このバネ45の弾性力によりケース体44も正面視時計周り方向に回転する。
【0094】
ケース体44を正面視時計周り方向に回転させることで、第2の平歯車42と支持部材20の咬合部22とが咬合するように配置される。そして、第1の平歯車41を正面視時計周り方向に回転させることで、この第1の平歯車41の回転に連動して第2の平歯車42が正面視反時計周り方向に回転する。
【0095】
このとき、第2の平歯車42が支持部材20の咬合部22から外れないように、ケース体44には、バネ45の弾性力が付勢されている。これにより、第2の平歯車42と支持部材20の咬合部22とが咬合した状態で維持されるとともに、第1の平歯車41の回転に連動して第2の平歯車42が正面視反時計周り方向に回転することで、押ボタン11は、付勢部材30により上昇させた位置から第2の高さ位置に上昇する。
【0096】
一方、第2の歯車機構部材50に設けられたモータ56は、図示しない制御手段により制御されることで停止している。モータ56を停止させることで、第2の歯車機構部材50の第2の平歯車52と第3の平歯車57とが離れた状態を維持している。
【0097】
なお、モータ56の駆動に起因して第1の平歯車51を、正面視時計周り方向に回転させることで、第2の平歯車52と第3の平歯車57とが離れた状態を維持させても良い。
【0098】
本実施の形態において、基台60の第2の板部材62に載置された付勢部材13の上下方向の長さが、第2の板部材62の上面から上皿102の下面までの距離より短いため、付勢部材30により押ボタン11を上昇させた際、押ボタン11のフランジ部が上皿102にあたらないため、押ボタン11の破損を予防することができる。
【0099】
また、付勢部材30により上昇させた位置から第1の歯車機構部材40により第2の高さ位置まで押ボタン11を上昇させることで、遊技者に強いインパクトを与えることができる。
【0100】
このとき、本実施の形態の被覆部103には、上述したように、押ボタン11の押下面に対向する位置に切り込み103aが形成されているため、押ボタン11が上昇する際、この切り込み103aを押し分けて上昇している。このように、本実施の形態の押ボタン11が上昇する際、切り込み103aを押し分けて上昇しているため、この押ボタン11を被覆する被覆部103がこの押ボタン11の上昇を妨げないように施されている。
【0101】
図6E、図6F及び図6Gに例示されるように、第2の歯車機構部材50の第2の平歯車52と第3の平歯車57とが咬合した状態で維持され、第1の歯車機構部材40の第2の平歯車42と支持部材20の咬合部22とが離れた状態で維持されている。これにより、押ボタン11を第2の高さ位置から第1の高さ位置まで下降させる。
【0102】
この状態では、第1の歯車機構部材40に設けられたモータ46は、図示しない制御手段により制御されて回転駆動軸46aを正面視反時計周り方向に回転させる。そして、モータ46の駆動に起因して、ケース体44が正面視反時計周り方向に回転する。このとき、第1の平歯車41は、第1の平歯車41の内周面に形成された歯すじと、ラチェット機構43の刃43aとが噛み合うことで回転しない。
【0103】
そして、第1の平歯車41が回転せずに、ケース体44が正面視反時計周り方向に回転することで、第2の平歯車42と支持部材20の咬合部22とが離れる。また、ケース体44が正面視反時計周り方向に回転することで、ケース体44の引っ掛け部に掛け渡されたバネを引張る。
【0104】
一方、第2の歯車機構部材50に設けられたモータ56は、図示しない制御手段により制御されて回転駆動軸56aを正面視反時計周り方向に回転させる。そして、モータ56の駆動に起因して第1の平歯車51が正面視反時計周り方向に回転する。このとき、第1の平歯車51は、ラチェット機構53の刃を弾いて正面視時計周り方向に回転する。
【0105】
また、第1の平歯車51が正面視反時計周り方向に回転するとともに、ケース体54の引っ掛け部により引張されていたバネ55の弾性力が開放され、このバネ55の弾性力によりケース体54も正面視反時計周り方向に回転する。
【0106】
ケース体54を正面視反時計周り方向に回転させることで、第2の平歯車52と第3の平歯車57とが咬合するように配置される。そして、第1の平歯車51を正面視反時計周り方向に回転させることで、この第1の平歯車51の回転に連動して第2の平歯車52が正面視時計周り方向に回転し、第2の平歯車52の回転に連動して第3の平歯車57が正面視反時計周り方向に回転する。
【0107】
このとき、第2の平歯車52が第3の平歯車57から外れないように、ケース体54には、バネ55の弾性力が付勢されている。これにより、第2の平歯車52と第3の平歯車57とが咬合した状態で維持されるとともに、第1の平歯車51の回転に連動して第2の平歯車52及び第3の平歯車57が回転することで、押ボタン11は、第2の高さ位置から第1の高さ位置まで下降する。
【0108】
このように、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10は、互いに異なる一方向に回転する第1の平歯車41及び第1の平歯車51を備えた第1の歯車機構部材40及び第2の歯車機構部材50を有し、第1の歯車機構部材40により付勢部材30で上昇させた押ボタン11の位置より更に上昇させるとともに、その後、第2の歯車機構部材50により下降させることで、操作可能な状態になった際、常に、押ボタン11を上皿102より突出させることができる。
【0109】
したがって、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10によれば、押ボタン11が操作可能な状況になったことを、常に、遊技者に強いインパクトを与えて伝えることができる。また、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10は、上述したように、遊技機用押ボタン装置10の上方、すなわち、押ボタン11の上方を被覆する被覆部103が設けられており、遊技機用押ボタン装置10の上に物を置くことができず、これにより、押ボタン11の昇降動作を妨げないようにすることができる。
【0110】
よって、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10の支持構造によれば、押ボタン11を遊技機100の本体に対して昇降させることで、遊技者にインパクトを与えることができるとともに、押ボタン11の上面に物を載せないように施すことで、押ボタン11の昇降動作を妨げないようにすることができる。
また、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10の支持構造によれば、発明によれば、被覆部103により押ボタン11の第1の高さ位置で被覆可能となっているとともに、第2の高さ位置で押下面を押下可能となっている。このため、押ボタン11を押下可能時にのみ出現させることが可能になり、遊技者による不要な押下動作を抑止することできる。
【0111】
(実施の形態2)
本発明の他の実施の形態である遊技機200について、図7A、図7B、図8A、図8B、図9A及び図9Bを用いて説明する。図7Aは、本発明の他の実施の形態である遊技機200の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第1の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図であり、図7Bは、本発明の他の実施の形態である遊技機200の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第1の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【0112】
また、図8Aは、本発明の他の実施の形態である遊技機200の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第2の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図であり、図8Bは、本発明の他の実施の形態である遊技機200の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第2の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【0113】
また、図9Aは、本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置10の支持構造について、押ボタン11が第1の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す正面図であり、図9Bは、本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置10の支持構造について、押ボタン11が第2の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す正面図である。
【0114】
本実施の形態の遊技機200は、上述の実施の形態1の被覆部103に対して、被覆部203が遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11の押下面を第1の高さ位置で被覆する第1の状態と、押ボタン11の昇降動作に連動して押ボタン11の上昇動作を可能にする第2の状態とに往復移動可能な往復移動部材を備えた点が異なり、他の構成は同様である。したがって、実施の形態1と同一又は相当する部分については、同様の符号を付してその説明を省略する。
【0115】
図7A、図7B、図8A、図8B、図9A及び図9Bに例示されるように、本実施の形態の遊技機200の被覆部203は、上述したように、押ボタン11の押下面を第1の高さ位置で被覆する第1の状態と、押ボタン11の昇降動作に連動して押ボタン11の上昇動作を可能にする第2の状態とに往復移動可能な往復移動部材を備えて構成されている。
【0116】
本実施の形態の往復移動部材は、主たる構成として、駆動源204の駆動に起因して回転する回転体205と、この回転体205に咬合して配置され、回転体205の回転に連動して遊技機200の上皿202の上面に沿って往復移動可能な平板状の平板部206とを備えて構成されている。
【0117】
本実施の形態において、駆動源204は、モータなどにより構成され、回転体205に動力を伝達可能な駆動軸を有して構成されている。そして、回転体は、歯車などにより構成され、駆動源204の回転軸に連結して配設されている。このように、駆動源204の駆動軸に回転体205を連結することで、回転体205に駆動源204の駆動力を伝達している。
【0118】
回転体205には、平板部206の裏面側に形成された咬合部206aが咬合して配設されている。そして、平板部206は、この平板部206を摺動可能に支持する支持部材207,208により支持されている。
【0119】
支持部材207,208は、上皿202の上面に沿って配設されている。すなわち、平板部206も上皿202の上面に沿って配設されている。このため、平板部206は、回転体205の回転に連動して、上皿202の上面に沿って往復移動可能に配設されている。
【0120】
このように、回転体205に平板部206を咬合して配することで、回転体205を介して駆動源204の駆動力を伝達しており、駆動源204の駆動力を受けて、平板部206の上皿202の上面での往復移動を可能にしている。
【0121】
よって、本実施の形態によれば、押ボタン11の昇降動作に連動して平板部126が往復移動することで、例えば、遊技者が平板部126の上に物を載せたとしても、平板部126とともに移送されるため、押ボタン11の昇降動作を妨げないように施すことができる。
また、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10の支持構造によれば、発明によれば、被覆部203により押ボタン11の第1の高さ位置で被覆可能となっているとともに、第2の高さ位置で押下面を押下可能となっている。このため、押ボタン11を押下可能時にのみ出現させることが可能になり、遊技者による不要な押下動作を抑止することできる。
【0122】
(実施の形態3)
本発明の他の実施の形態である遊技機300について、図10A、図10B、図11A、図11B、図12、図13A、図13B、図13C、図14A、図14B及び図14Cを用いて説明する。図10Aは、本発明の他の実施の形態である遊技機300の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第1の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図であり、図10Bは、本発明の他の実施の形態である遊技機300の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第2の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図である。
【0123】
また、図11Aは、本発明の他の実施の形態である遊技機300の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第1の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図であり、図11Bは、本発明の他の実施の形態である遊技機300の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第2の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【0124】
また、図12は、本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置10の支持構造の分解した状態を模式的に示す分解斜視図であり、図13Aは、本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置10の支持構造について、第1の状態を前方から拡大して模式的に示す拡大斜視図であり、図13Bは、本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置10の支持構造について、第2の状態を前方から拡大して模式的に示す拡大斜視図であり、図13Cは、本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置10の支持構造について、第3の状態を前方から拡大して模式的に示す拡大斜視図である。
【0125】
また、図14Aは、本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置10の支持構造について、第1の状態を上方から拡大して模式的に示す拡大平面図であり、図14Bは、本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置10の支持構造について、第2の状態を上方から拡大して模式的に示す拡大平面図であり、図14Cは、本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置10の支持構造について、第3の状態を上方から拡大して模式的に示す拡大平面図である。
【0126】
本実施の形態の遊技機300は、上述の実施の形態2の被覆部203に対して、被覆部303の平板部307が遊技機の上皿の上面に沿って放射方向に移動可能な複数の平板片307a,307b,307cを有する点が異なり、他の構成は同様である。したがって、実施の形態2と同一又は相当する部分については、同様の符号を付してその説明を省略する。
【0127】
図10A、図10B、図11A、図11B、図12、図13A、図13B、図13C、図14A、図14B及び図14Cに例示されるように、本実施の形態の往復移動部材は、主たる構成として、駆動源304の駆動に起因して回転する第1の回転体305と、この第1の回転体305に咬合して配置され、第1の回転体305の回転に連動して回転する第2の回転体305と、第2の回転体305の回転に連動して放射方向に往復移動可能な複数の平板片307a,307b,307cと、これら平板片307a,307b,307cを保持する環状部材308と、を備えて構成されている。
【0128】
本実施の形態において、駆動源304は、モータなどにより構成され、第1の回転体305に動力を伝達可能な駆動軸を有して構成されている。そして、第1の回転体305は、小歯車などにより構成され、駆動源304の回転軸に連結して配設されている。このように、駆動源304の駆動軸に第1の回転体305を連結することで、第1の回転体305に駆動源304の駆動力を伝達している。
【0129】
この第1の回転体305には、第2の回転体306が咬合して配設されている。第2の回転体306は、中央に円形状の孔を有して構成されている。すなわち、押ボタン11は、第2の回転体306の孔を挿通しながら昇降動作を可能にしている。
【0130】
また、第2の回転体306には、この第2の回転体306の回転に連動して後述する平板片307a,307b,307cに形成された摺動孔307d,307e,307f内を摺動可能に移動する凸部306a,306b,306cが形成されている。
【0131】
そして、第2の回転体306の上方には、複数の平板片307a,307b,307cが配設されている。そして、これら平板片307a,307b,307cには、それぞれ摺動孔307d,307e,307fが形成されている。
【0132】
また、平板片307a,307b,307cには、後述する環状部材308に形成された凸部308a,308b,308cを挿嵌可能な挿嵌孔307g,307h,307iが形成されている。
【0133】
すなわち、平板片307a,307b,307cは、第2の回転体306及び環状部材308により挟持されている。そして、第2の回転体306の回転とともに環状部材308が回転することで、平板片307a,307b,307cが上皿302の上面における放射方向への往復移動を可能にしている。
【0134】
このように、本実施の形態によれば、押ボタン11の昇降動作に連動して平板片307a,307b,307cが往復移動することで、遊技機用押ボタン装置10の上に物を置くことができず、これにより、押ボタン11の昇降動作を妨げないようにすることができる。
また、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10の支持構造によれば、発明によれば、被覆部303により押ボタン11の第1の高さ位置で被覆可能となっているとともに、第2の高さ位置で押下面を押下可能となっている。このため、押ボタン11を押下可能時にのみ出現させることが可能になり、遊技者による不要な押下動作を抑止することできる。
【0135】
(実施の形態4)
本発明の他の実施の形態である遊技機400について、図15A、図15B、図16A、図16B及び図17を用いて説明する。図15Aは、本発明の他の実施の形態である遊技機400の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第1の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図であり、図15Bは、本発明の他の実施の形態である遊技機400の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第1の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【0136】
また、図16Aは、本発明の他の実施の形態である遊技機400の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第2の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図であり、図16Bは、本発明の他の実施の形態である遊技機400の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第2の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。図17は、本発明の他の実施の形態である遊技機400の遊技機用押ボタン装置10の内部構成を模式的に示す断面図である。
【0137】
本実施の形態の遊技機400は、上述の実施の形態1に対して、被覆部403が球面状の本体部403aを有し、この本体部403aが遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11の昇降動作に連動して開閉可能に設けられた点が異なり、他の構成は同様である。したがって、実施の形態1と同一又は相当する部分については、同様の符号を付してその説明を省略する。
【0138】
図15A、図15B、図16A、図16B及び図17に例示されるように、本実施の形態の遊技機400の被覆部403は、主たる構成として、半球面状の本体部403aを備えて構成されている。このように、被覆部403が半球面状をなして形成されることで、例えば、遊技者が物を載せようとしても、物がその位置で維持されないため、被覆部403の上面に物が置けないように施すことが可能になる。
【0139】
本実施の形態において、被覆部403は、押ボタン11の昇降動作に連動して開閉可能な半球面状の本体部403aと、この本体部403aの内周面に連結して配置され、押ボタン11の昇降動作に連動して傾動するピン部材404と、を有して構成されている。
【0140】
本体部403aは、上述したように、半球面状をなして形成され、押ボタン11の昇降動作に起因して、開閉可能な本体部片403aL,403aRを有して構成されている。なお、本実施の形態の本体部403aは、透過性部材により形成されている。このため、本体部403aは、押ボタン11の昇降動作を遊技者に対し、視認可能にしている。
【0141】
各本体部片403aL,403aRのそれぞれには、各本体部片403aL,403aRの内周面に連結して配置され、押ボタン11に離接可能なピン部材404L,404Rが設けられている。
【0142】
ピン部材404L,404Rは、押ボタン11の昇降動作方向に対して傾きを有し、連結して設けられている。ピン部材404L,404Rのそれぞれの先端には、重り部材405L,405Rが配設されている。
【0143】
このため、ピン部材404L,404Rは、押ボタン11の上昇動作に起因して、この押ボタン11の球面部13に付き押され、押ボタン11の昇降動作方向に対して斜倒するように設けられている。
【0144】
そして、ピン部材404L,404Rの斜倒動作に連動して、このピン部材404L,404Rを支持する本体部片403aL,403aRは、開くことで、押ボタン11の上昇動作を可能にしている。
【0145】
次に、本実施の形態の動作について、図18A、図18B、図18C、図18D、図18E、図18F及び図18Gを用いて説明する。図18Aは、本発明の他の実施の形態である遊技機400の遊技機用押ボタン装置10の第1の動作を模式的に示す正面図であり、図18Bは、本発明の他の実施の形態である遊技機400の遊技機用押ボタン装置10の第2の動作を模式的に示す正面図であり、図18Cは、本発明の他の実施の形態である遊技機400の遊技機用押ボタン装置10の第3の動作を模式的に示す正面図であり、図18Dは、本発明の他の実施の形態である遊技機400の遊技機用押ボタン装置10の第4の動作を模式的に示す正面図であり、図18Eは、本発明の他の実施の形態である遊技機400の遊技機用押ボタン装置10の第5の動作を模式的に示す正面図であり、図18Fは、本発明の他の実施の形態である遊技機400の遊技機用押ボタン装置10の第6の動作を模式的に示す正面図であり、図18Gは、本発明の他の実施の形態である遊技機400の遊技機用押ボタン装置10の第7の動作を模式的に示す正面図である。
【0146】
図18Aに例示されるように、遊技機用押ボタン装置10は被覆部403により覆われており、この被覆部403は、球面状をなして形成されているため、被覆部403には、常に、物が置けないようになっている。
【0147】
図18Bに例示されるように、押ボタン11が上昇することで、押ボタン11の上面13が被覆部403のピン部材404を付き押すように接触している。このように、押ボタン11の球面部13が被覆部403のピン部材404を付き押すことで、本体部が開く。
【0148】
図18Cに例示されるように、押ボタン11が更に上昇することで、押ボタン11の上面13が被覆部403のピン404を更に付き押し、押ボタン11の上昇を妨げないように開く。
【0149】
一方、図18Fに例示されるように、押ボタン11が下降すると、この押ボタン11の下降に連動して、ピン部材404が押ボタン11の側面から球面部13側に移動しながら、起立する。そして、ピン部材404に起立動作に連動して、本体部が閉じる。
【0150】
このように、押ボタン11の昇降動作に連動して、被覆部403が開閉することで、押ボタン11の昇降動作を妨げないようにすることができる。
【0151】
よって、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10の支持構造によれば、この遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11を遊技機400の本体に対して昇降させることで、遊技者にインパクトを与えることができるとともに、押ボタン11の上面に物を載せないように施すことで、押ボタン11の昇降動作を妨げないようにすることができる。
また、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10の支持構造によれば、発明によれば、被覆部403により押ボタン11の第1の高さ位置で被覆可能となっているとともに、第2の高さ位置で押下面を押下可能となっている。このため、押ボタン11を押下可能時にのみ出現させることが可能になり、遊技者による不要な押下動作を抑止することできる。
【0152】
(実施の形態5)
本発明の他の実施の形態である遊技機500について、図19A、図19B、図20A、図20B、図21A、図21B、図22A及び図22Bを用いて説明する。図19Aは、本発明の他の実施の形態である遊技機500の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第1の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図であり、図19Bは、本発明の他の実施の形態である遊技機500の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第1の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【0153】
また、図20Aは、本発明の他の実施の形態である遊技機500の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第2の高さ位置に位置する状態を前方から模式的に示す表面斜視図であり、図20Bは、本発明の他の実施の形態である遊技機500の構成について、遊技機用押ボタン装置10の押ボタン11が第2の高さ位置に位置する状態を側方から模式的に示す側面図である。
【0154】
また、図21Aは、本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置10の支持構造について、押ボタン11が第1の高さ位置に位置する状態を前方から拡大して模式的に示す拡大斜視図であり、図21Bは、本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置10の支持構造について、押ボタン11が第2の高さ位置に位置する状態を前方から拡大して模式的に示す拡大斜視図である。
【0155】
また、図22Aは、本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置10の支持構造について、押ボタン11が第1の高さ位置に位置する状態を前方から拡大して模式的に示す拡大正面図であり、図22Bは、本発明の他の実施の形態である遊技機用押ボタン装置10の支持構造について、押ボタン11が第2の高さ位置に位置する状態を前方から拡大して模式的に示す拡大正面図である。
【0156】
本実施の形態の遊技機500は、上述の実施の形態2の被覆部203の平板部206に対して、円弧状をなして形成された円弧板部506を備えた点が異なり、他の構成は同様である。したがって、実施の形態2と同一又は相当する部分については、同様の符号を付してその説明を省略する。
【0157】
図19A、図19B、図20A、図20B、図21A、図21B、図22A及び図22Bに例示されるように、本実施の形態の往復移動部材は、主たる構成として、駆動源504の駆動に起因して回転する回転体505と、この回転体505に咬合して配置され、回転体505の回転に連動して遊技機500の上皿502の上面に沿って往復移動可能な平板状の平板部506とを備えて構成されている。
【0158】
本実施の形態において、駆動源504は、モータなどにより構成され、回転体505に動力を伝達可能な駆動軸を有して構成されている。そして、回転体505は、歯車などにより構成され、駆動源504の回転軸に連結して配設されている。このように、駆動源504の駆動軸に回転体505を連結することで、回転体505に駆動源504の駆動力を伝達している。
【0159】
回転体505には、円弧板部506の裏面側に形成された咬合部506aが咬合して配設されている。そして、円弧板部506は、上皿502に形成された矩形状孔により摺動可能に支持されている。このため、円弧板部506は、回転体505の回転に連動して、往復移動可能に配設されている。
【0160】
このように、回転体505に円弧板部506を咬合して配することで、回転体505を介して駆動源504の駆動力を伝達しており、駆動源504の駆動力を受けて、円弧板部506の往復移動を可能にしている。
【0161】
よって、本実施の形態によれば、押ボタン11の昇降動作に連動して円弧板部506が往復移動することで、例えば、遊技者が円弧板部506の上に物を載せないように施すことが可能になり、押ボタン11の昇降動作を妨げないようにすることができる。
また、本実施の形態の遊技機用押ボタン装置10の支持構造によれば、発明によれば、被覆部503により押ボタン11の第1の高さ位置で被覆可能となっているとともに、第2の高さ位置で押下面を押下可能となっている。このため、押ボタン11を押下可能時にのみ出現させることが可能になり、遊技者による不要な押下動作を抑止することできる。
【符号の説明】
【0162】
10 遊技機用押ボタン装置
11 押ボタン
12 本体部
13 球面部
14 フランジ部
20 支持部材
21 円柱部
22 咬合部
23 棒状部
24 凹部
25 バネ
26 軸支部材
30 付勢部材
40 第1の歯車機構部材
41 第1の平歯車
42 第2の平歯車
43 ラチェット機構
44 ケース体
45 バネ
46 モータ
50 第2の歯車機構部材
51 第1の平歯車
52 第2の平歯車
53 ラチェット機構
54 ケース体
55 バネ
56 モータ
57 第3の平歯車
60 基台
61 第1の板部材
62 第2の板部材
63 孔
64 突出片
65 突出片
66 突出ピン
67 突出ピン
68 溝
100 遊技機
101 操作ハンドル
102 上皿
103 被服部
103a 切り込み
110 支持体
111 上板
112 下板
113 側板
114 側板
120 透過部材
200 遊技機
202 上皿
203 被服部
203a 本体部
204 ピン部材
205 重り部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
押ボタンを初期位置である第1の高さ位置と、前記第1の高さ位置から上昇させた第2の高さ位置と、に昇降可能な遊技機用押ボタン装置を支持する遊技機用押ボタンの支持構造であって、
前記押ボタンの前記第1の高さ位置における押下面を被覆する被覆部を具備すること、
を特徴とする遊技機用押ボタン装置の支持構造。
【請求項2】
前記被覆部は、前記押ボタンの押下面に対向する位置に切り込みが形成され、前記押ボタンの昇降動作時に、前記切り込みに前記押ボタンを通過させて前記押ボタンの昇降動作を可能にすること、
を特徴とする請求項1記載の遊技機用押ボタン装置の支持構造。
【請求項3】
前記被覆部は、前記押ボタンの押下面を前記第1の高さ位置で被覆する第1の状態と、前記押ボタンの昇降動作に連動して前記押ボタンの上昇動作を可能にする第2の状態と、に往復移動可能な往復移動部材を具備すること、
を特徴とする請求項1記載の遊技機用押ボタン装置の支持構造。
【請求項4】
前記往復移動部材は、駆動源の駆動に起因して回転する回転体と、前記回転体に咬合して配置され、前記回転体の回転に連動して遊技機の上皿の上面に沿って往復移動可能な平板状の平板部と、備えること、
を特徴とする請求項3記載の遊技機用押ボタン装置の支持構造。
【請求項5】
前記平板部は、前記回転体の回転に連動して前記遊技機の上皿の上面に沿って放射方向に移動可能な複数の平板片を有すること、
を特徴とする請求項4記載の遊技機用押ボタン装置の支持構造。
【請求項6】
前記往復移動部材は、駆動源の駆動に起因して回転する回転体と、前記回転体に咬合して配置され、前記回転体の回転に連動して往復移動可能な円弧状の円弧板部と、を備えること、
を特徴とする請求項3記載の遊技機用押ボタン装置の支持構造。
【請求項7】
前記被覆部は、前記押ボタンの昇降動作に起因して開閉可能な半球面状の本体部と、前記本体部の内周面に連結して配置され、前記押ボタンの昇降動作に起因して傾動するピン部材と、を有し、
前記押ボタンの上昇動作時に、前記押ボタンが前記ピン部材を付き押して、前記ピン部材を斜倒させるとともに、該ピン部材の斜倒動作に連動して前記本体部が開くことで、前記押ボタンの上昇動作を可能にすること、
を特徴とする請求項1記載の遊技機用押ボタン装置の支持構造。
【請求項8】
前記ピン部材は、該ピン部材の先端に重り部材を有し、
前記押ボタンの下降動作時に、前記ピン部材から前記押ボタンが離れることで、前記ピン部材を起立させるともに、該ピン部材の起立動作に連動して前記本体部が閉じることで、前記押ボタンの下降動作を可能に被覆すること、
ことを特徴とする請求項7記載の遊技機用押ボタン装置の支持構造。
【請求項9】
前記被覆部の本体部は、透過性部材であること、
を特徴とする請求項7又は8記載の遊技機用押ボタン装置の支持構造。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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【図6G】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図18D】
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【図18E】
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【図18F】
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【図18G】
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【図19A】
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【図19B】
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【図20A】
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【図20B】
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【図21A】
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【図21B】
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【図22A】
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【図22B】
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【公開番号】特開2012−48970(P2012−48970A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−189957(P2010−189957)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(000161806)京楽産業.株式会社 (4,820)
【Fターム(参考)】