説明

遊技機試験装置、玉貸し機制御装置、試験方法、並びに制御方法

【課題】 パチンコ遊技機の試験を、パチンコ遊技機への改変を最小に押えた状態で、且つ無人で行うようにするための技術を提供する。
【解決手段】 試験装置100は、玉貸し機300と組合わされた遊技機200と組合わせて用いられる。玉貸し機300は遊技機200の上皿220に玉を供給する機能を備えている。試験装置100は、上皿220に取付けられた監視センサ601を介して上皿220、及び上皿220と発射装置225とを結ぶ案内路224の中に残っている玉の数を監視する。この玉の数が所定の基準数を下回ったと判断した場合、玉貸し機300は、玉を遊技機200の上皿220に供給せよという玉出し信号を、玉貸し機300に送る。試験装置100は、また、持ち玉数センサ602、外れ玉数センサ603により、遊技機200で生じた持ち玉と外れ玉の数をモニタする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機の試験を行うための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ遊技機(以下、本願明細書ではこれを、単に『遊技機』という場合がある。)が一般店舗で使用される前に、それがどのような特性を有するかということについての試験が必要な場合がある。
この試験は、例えば、ある遊技機をユーザが使用した場合における時間あたりの売上、時間当たりの持ち球数、時間あたりの外れ玉数といった種々のデータの入手を目的とするものである。
このようなデータは、遊技機を製造する製造メーカーが開発した遊技機の客単価やその他の稼動データを確認する際に有効であるし、遊技機を購入する側のパチンコホールなどの一般店舗が遊技機の購入の判断を行ったり、遊技機の品質管理を行ったり、或いは営業の指針を決定したりすることに応用できる。また、このようなデータは、製造メーカーが遊技機を開発する際に参考にすることができる。したがって、上述のデータは、様々な用途で非常に利用価値が高い。
【0003】
このような試験は、当然に、データの精度が高いことが求められる。
したがって、試験の対象となる遊技機を、一般店舗で使用される場合とは異なる仕様とすることは好ましくない。実際、一般店舗に置かれる遊技機は、法律の要請でその改変を行うことが厳しく制限されているので、試験の対象となる遊技機を一般店舗に置かれる遊技機そのままの状態にするべきだという要請は更に強くなる。
【0004】
このような事情から、遊技機の試験は、実際に一般店舗に置かれる遊技機を一般店舗に置かれるように配置して、一般的なユーザとみなした多くの人間にそれら遊技機で遊技を行わせて上述の如きデータを収集するという手法で実施されている。
しかしながら、この手法では、遊技を行うのが人間であることから、データに誤差が生じるおそれがある。また、遊技機の試験にはある程度の時間が必要となるため、多くの人間を拘束することにより発生する人件費が嵩みがちである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、パチンコ遊技機の試験を、パチンコ遊技機への改変を最小に押えた状態で、且つ無人で行うようにするための技術を提供することをその課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明者は、上述の課題を解決するために、以下の第1発明と第2発明を提案する。
【0007】
第1発明は、所定の玉貸し機から上皿に玉の供給を受けて、その上皿から所定の案内路を経て発射装置に導かれた玉を自動的に発射することによりパチンコ遊技を実行するようにされたパチンコ遊技機と組合わせて用いられるものであり、前記玉貸し機を制御する玉貸し機制御装置である。
この玉貸し機制御装置は、前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかを監視する監視センサから、前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかということについての玉情報を受付ける受信手段と、前記受信手段によって受付けた玉情報に基づいて、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が、予め定められた基準数を下回ったか否かを判断し、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が前記基準数を下回ったと判断した場合には、それを受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に玉を供給する信号である玉出し信号を生成する玉出し制御手段と、前記玉出し信号を前記玉貸し機に送る送信手段と、を備えている。
遊技機の試験を行う場合に、遊技機を操作する者が行う作業の大半を占めるのは、遊技機が備える発射装置を玉を発射するような状態にする(通常は、発射装置を動作させるためのハンドルを回す動作がこれにあたる。)という作業と、発射装置によって発射される玉がなくなった場合に、遊技機の上皿に玉貸し機から玉を補給するという作業である。
本願発明の玉貸し機制御装置は、これらの作業のうちの後者を再現するものである。なお、玉貸し機制御装置が、玉貸し機に遊技機の上皿に玉を無制限に供給させることとすると、玉は上皿から溢れてしまって下皿に至ることになるので、通常の遊技の状態を再現できなくなり、遊技機の試験を正確に行えなくなる。そこで、本願の玉貸し機制御装置は、上述の如き監視センサからの信号を用いて、上皿と、上皿と発射装置を結ぶ玉を導く経路である案内路に存在する、発射装置に導かれる予定の玉の数が、予め定められた基準数を下回った場合にはじめて、玉貸し機に遊技機に玉の供給を行わせるための信号である玉出し信号を生成し、それを玉貸し機に送信することとしている。このような本願の玉貸し機制御装置を用いれば、遊技機の上皿に玉貸し機から玉を補給するという作業を、無人で誤差無く、且つ自然な状態で再現できることになる。
なお、本願発明の玉貸し機制御装置それ自体は、遊技機の試験を行う場合に遊技機を操作する者が行う作業のうちの前者の作業を再現しない。この作業は、遊技機に対して、発射装置が玉を自動的に発射するような状態を保つようにするという改変を遊技機に行うことで再現する。この改変は、例えば上述したハンドルを回した状態で固定することにより実現可能であり、且つハンドルを回した状態で固定するというのは、通常のハンドルの操作と何ら変わることがないため、そのような遊技機を用いて得られたデータの信頼性に問題を生じさせるものとはなりえない。
【0008】
玉貸し機制御装置に玉情報を送る監視センサは、発射装置に導かれる予定の玉が上皿及び案内路にどの程度存在するかを監視するようなものであれば、その構成は不問であり、またその取付場所も不問である。例えば、監視センサは、玉がその監視センサに近接したことを検知できるようなものでもよいし、画像処理により上皿内に玉があることを検知できるようなものでもよい。
監視センサは、前記上皿又は前記案内路の所定の位置に設けられていてもよい。この場合、監視センサは、それに近接する位置に前記玉が存在することを検出するものとされていてもよい。この場合における前記玉情報は、前記監視センサに近接する位置に前記玉が存在することを示すものとされる。このような玉情報を受付ける前記玉出し制御手段は、前記受信手段が予め定められた基準時間以上の時間にわたって前記玉情報を受信しなかった場合に、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が前記基準数を下回ったと判断するものとすることができる。
これは、監視センサと、玉情報と、玉出し制御手段の構成の一例を示すものである。玉が上皿から案内路を経て発射装置に導かれるという構成は、略すべての遊技機において共通であるため、上述の如き構成は、略すべての遊技機の試験に採用できるので価値が高い。
【0009】
第1発明に係る玉貸し機制御装置と同様の作用効果を、例えば以下の方法によっても得ることができる。
その方法は、所定の玉貸し機から上皿に玉の供給を受けて、その上皿から所定の案内路を経て発射装置に導かれた玉を自動的に発射することによりパチンコ遊技を実行するようにされたパチンコ遊技機と組合わせて用いられるものであり、前記玉貸し機を制御する玉貸し機制御装置にて実行される玉貸し機の制御方法である。
この方法は、前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかを監視する監視センサから、前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかということについての玉情報を受付ける過程、受付けた前記玉情報に基づいて、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が、予め定められた基準数を下回ったか否かを判断し、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が前記基準数を下回ったと判断した場合には、それを受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に玉を供給する信号である玉出し信号を生成する過程、前記玉出し信号を前記玉貸し機に送る過程、を含む。
【0010】
第1発明は、遊技機の試験を行う以下のようなパチンコ遊技機の試験装置にも応用可能である。
その試験装置は、所定の玉貸し機から上皿に玉の供給を受けて、その上皿から所定の案内路を経て発射装置に導かれた玉を自動的に発射することによりパチンコ遊技を実行するようにされているとともに、遊技の結果生じた外れ玉を戻し樋に返すようにされ、且つ前記上皿から溢れて下皿へ至った出玉を含む持ち玉はそのまま下方へ落とされるようにされてなるパチンコ遊技機の売上についてのデータを含むデータを取るための試験を行う、パチンコ遊技機の試験装置である。
この試験装置は、前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかを監視する監視センサから、前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかということについての玉情報を受付ける第1受信手段と、前記第1受信手段によって受付けた玉情報に基づいて、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が、予め定められた基準数を下回ったか否かを判断し、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が前記基準数を下回ったと判断した場合には、それを受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に玉を供給する信号である玉出し信号を生成する玉出し制御手段と、前記玉出し信号を前記玉貸し機に送る送信手段と、を備えている。
【0011】
第1発明に係る玉貸し機制御装置と同様の作用効果を、例えば以下の方法によっても得ることができる。
その方法は、所定の玉貸し機から上皿に玉の供給を受けて、その上皿から所定の案内路を経て発射装置に導かれた玉を自動的に発射することによりパチンコ遊技を実行するようにされているとともに、遊技の結果生じた外れ玉を戻し樋に返すようにされ、且つ前記上皿から溢れて下皿へ至った出玉を含む持ち玉はそのまま下方へ落とされるようにされてなるパチンコ遊技機の売上についてのデータを含むデータを取るための試験を行う、パチンコ遊技機の試験装置にて実行される遊技機の試験方法である。
この方法は、前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかを監視する監視センサから、前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかということについての玉情報を受付ける過程、受付けた前記玉情報に基づいて、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が、予め定められた基準数を下回ったか否かを判断し、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が前記基準数を下回ったと判断した場合には、それを受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に玉を供給する信号である玉出し信号を生成する過程、前記玉出し信号を前記玉貸し機に送る過程、を含む。
【0012】
次いで、本願に係る第2発明について説明する。
第2発明は、所定の玉貸し機から上皿に玉の供給を受けて、その上皿から所定の案内路を経て発射装置に導かれた玉を自動的に発射することによりパチンコ遊技を実行するようにされているとともに、遊技の結果生じた外れ玉を戻し樋に返すようにされ、且つ前記上皿から溢れて下皿へ至った出玉を含む持ち玉はそのまま下方へ落とされるようにされてなるパチンコ遊技機の売上についてのデータを含むデータを取るための試験を行う、パチンコ遊技機の試験装置である。
この試験装置は、それを受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に所定の数の玉を供給する信号である玉出し信号を生成する玉出し制御手段と、前記玉出し信号を前記玉貸し機に送る送信手段と、前記下皿から排出された持ち玉の数を検出する持ち玉数センサからの信号を受信する第2受信手段と、前記第2受信手段により受信した持ち玉数センサからの信号に基づいて、そのパチンコ遊技機における持ち玉の数を計数して持ち玉数記録手段に記録する持ち玉計数手段と、前記送信手段が送信した前記玉出し信号を受信した前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数が、前記持ち玉計数手段が計数した持ち玉の数を超えている場合には、前記玉出し信号に基づいて前記玉貸し機が行う前記玉の供給についての売上が当該玉貸し機であったと、前記持ち玉計数手段が計数した持ち玉の数を超えていない場合には、前記売上が当該玉貸し機でなかったと、判断する売上管理手段と、を備えている。
第2発明による試験装置は、それを受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に所定の数の玉を供給する信号である玉出し信号を生成する玉出し制御手段と、前記玉出し信号を前記玉貸し機に送る送信手段とを備えており、これにより、遊技機の試験を行う場合に遊技機を操作する者が行う上述した作業のうちの後者の作業を再現する。
この試験装置は、また、下皿から排出された持ち玉の数を検出する持ち玉数センサから受信した信号に基づいて、そのパチンコ遊技機における持ち玉の数を計数して持ち玉数記録手段に記録する持ち玉計数手段を備えており、これによりその遊技機で遊技を行っているとみなされる仮想の遊技者が持っているとみなすことのできる持ち玉の数を再現することができる。
この試験装置は、また、所定の処理によって玉貸し機による売上を管理する売上管理手段を備えている。つまり、この試験装置は、玉貸し機における売上についてのデータを取ることができるものである。
ここで、遊技機の試験を無人で行うには、上述のように、遊技機の上皿に所定のタイミングで玉を供給してやることが必要になる。ところで、実際に、一般店舗で遊技機による遊技を行う者は、上皿に玉が不足した場合に常に玉貸し機に玉を供給させるわけではない。遊技機による遊技を行う者は、持ち玉が一定量以上あるのであれば、例えばケースに入れて足元においてあった持ち玉を手に掴んで上皿に戻すことにより、上皿に玉を供給する。この試験装置でもそれを再現する必要はあるが、無人で試験を行う以上、基本的にはそのような物理的な動作を再現する所定の装置が必要となる。しかし、そのような装置は高価になりがちである。そこで、上述の試験装置の売上管理手段を、玉出し信号を受信した前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数が、前記持ち玉計数手段が計数した持ち玉の数を超えている場合には、前記玉出し信号に基づいて前記玉貸し機が行う前記玉の供給についての売上が当該玉貸し機であったと、前記持ち玉計数手段が計数した持ち玉の数を超えていない場合には、前記売上が当該玉貸し機でなかったと、判断するものとすることで、上述の問題を解決しているのである。
かかる試験装置は、上皿と案内路の玉が不足した場合には、玉貸し機に常に上皿へ玉を供給させることを前提としている。他方、この試験装置は、上述の如き持ち玉計数手段により持ち玉の数を把握し、また、玉貸し機が遊技機に供給する玉の数が、持ち玉の数を超えていない場合には、玉貸し機が遊技機に玉を供給したとしてもその玉貸し機にその玉の供給のための売上がなかったと取扱うこととしている。ケースに入れて足元においてあった出玉を手に掴んで上皿に戻す場合には、当然に、玉貸し機に売上は発生しない。したがって、上述の如き処理を行うことにより、第2発明の試験装置は、玉貸し機で発生した売上についての正確なデータを取れるものとなる。
なお、第2発明の試験装置では、玉貸し機が遊技機に供給する玉の数が持ち玉の数を超えている場合には、玉貸し機が遊技機に玉を供給したことによる売上が玉貸し機で発生したものとして扱われる。これは、一般店舗で遊技機による遊技を行う者が、玉貸し機から、現金を用いて、或いはプリペイドカードなどの擬似金銭を用いて玉の供給を受けた場合に相当する。
ここで、第2発明の試験装置における前記持ち玉計数手段は、前記玉出し信号を受信した前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数が、前記持ち玉計数手段が計数した持ち玉の数を超えている場合には、前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数をそれまでの持ち玉の数から減じて、前記持ち玉数記録手段に記録するようになっていてもよい。前記送信手段が送信した前記玉出し信号を受信した前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数が、前記持ち玉計数手段が計数した持ち玉の数を超えている場合は、上述の例でいえば、出玉を上皿に戻す場合に相当する。例えばケースに入れて足元においてあった出玉を手に掴んで上皿に戻せば、出玉は減る。第2発明の試験装置における持ち玉計数手段で、前記送信手段が送信した前記玉出し信号を受信した前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数が、前記持ち玉計数手段が計数した持ち玉の数を超えている場合に前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数をそれまでの持ち玉の数から減じて持ち玉数記録手段に記録するようにすれば、出玉を上皿に戻すという状態が発生したときにおける出玉の数についてのデータの正確性を増すことができる。
【0013】
なお、第2発明による試験装置における玉出し制御手段が玉出し信号を玉貸し機に送信するタイミングに特には、制限はない。もっとも、第1発明の場合と同様の制御を行うことで、遊技機の上皿に玉貸し機から玉を補給するという作業を、自然な状態で再現することも可能である。
例えば、第2発明による試験装置が、前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかを監視する監視センサから、前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかということについての玉情報を受付ける第1受信手段を備えているとともに、前記玉出し制御手段は、前記第1受信手段によって受付けた玉情報に基づいて、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が、予め定められた基準数を下回ったか否かを判断し、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が前記基準数を下回ったと判断した場合に、前記玉出し信号を生成するようになっている場合に、そのような制御が可能となる。
【0014】
第2発明による試験装置は、前記戻し樋に返される外れ玉の数を検出する外れ玉数センサからの信号を受信する第3受信手段を備えていてもよい。その場合、 第2発明による試験装置は、前記外れ玉数センサからの信号に基づいて、そのパチンコ遊技機で発生した外れ玉の数を計数して外れ玉数記録手段に記録する外れ玉計数手段を備えていてもよい。
このような試験装置であれば、外れ玉の数のデータを取ることができるようになる。
【0015】
第2発明による試験装置は、前記玉出し信号に基づいて、前記売上が前記玉貸し機であったと判断されたときに前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給した玉の数を記録する貸玉数記録手段を備えていてもよい。
このような試験装置であれば、玉貸し機が遊技機に供給した玉の数のデータを正確に取ることができるようになる。
第2発明による試験装置は、前記売上が前記玉貸し機であったと判断されたときにおける前記売上を、前記玉出し信号に基づいて記録する売上記録手段を備えていてもよい。
このような試験装置であれば、玉貸し機で発生した売上のデータを正確に取ることができるようになる。
【0016】
第2発明による試験装置は、前記玉出し信号を受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数を設定する設定手段を備えていてもよく、或いは前記玉出し信号を受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数に対応する売上の額を設定する設定手段を備えていてもよい。
玉貸し機は一般的に、一度に複数通りの数ずつ玉を供給できるようになっている。上述のような設定手段のいずれかを設けることで、遊技機の試験の際にそれを再現できるようになるので、より正確なデータを取れるようになる。
第2発明による試験装置が、前記玉出し信号を受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数を設定する設定手段を備えている場合、前記売上管理手段は、この設定手段で設定された玉の数に応じて、前記玉出し信号に基づいて前記玉貸し機が行う前記玉の供給によって生じる売上の額を決定するようになっていてもよい。第2発明による試験装置が、前記玉出し信号を受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数に対応する売上の額を設定する設定手段を備えている場合には、前記売上管理手段は、この設定手段で設定された金額に応じて、前記玉出し信号に基づいて前記玉貸し機が行う前記玉の供給によって生じる売上の額を決定するようになっていてもよい。
【0017】
第2発明に係る遊技機試験装置と同様の作用効果を、例えば以下の方法によっても得ることができる。
その方法は、所定の玉貸し機から上皿に玉の供給を受けて、その上皿から所定の案内路を経て発射装置に導かれた玉を自動的に発射することによりパチンコ遊技を実行するようにされているとともに、遊技の結果生じた外れ玉を戻し樋に返すようにされ、且つ前記上皿から溢れて下皿へ至った出玉を含む持ち玉はそのまま下方へ落とされるようにされてなるパチンコ遊技機の売上についてのデータを含むデータを取るための試験を行う、パチンコ遊技機の試験装置にて実行される遊技機の試験方法である。
そして、この方法は、それを受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に所定の数の玉を供給する信号である玉出し信号を生成する過程、前記玉出し信号を前記玉貸し機に送る過程、前記下皿から排出された持ち玉の数を検出する持ち玉数センサからの信号を受信する過程、受信した前記持ち玉数センサからの信号に基づいて、そのパチンコ遊技機における持ち玉の数を計数する過程、前記玉出し信号を受信した前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数が、計数された前記持ち玉の数を超えている場合には、前記玉出し信号に基づいて前記玉貸し機が行う前記玉の供給についての売上が当該玉貸し機であったと、計数された前記持ち玉の数を超えていない場合には、前記売上が当該玉貸し機でなかったと、判断する過程、を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明を実施するための最良の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態による試験装置100を取付けられた、試験の対象となるパチンコ遊技機200と、玉貸し機300の構成を概略で示す。
【0019】
最初に遊技機200の構成から説明する。この実施形態における遊技機200には、後述する試験を行うために、通常の遊技機とは一部異なる部分がある。
【0020】
遊技機200は、遊技盤210を有する。遊技盤210は、パチンコ遊技が実行される部分であり、ガラス板と、その背後にある多数の釘が打設された盤面とを有している。
【0021】
遊技機200は、また、上皿220と下皿230とを有している。
上皿220は、凹部221を有している。凹部221は、図2の平面図に示したような右側に向かって細くなるようなテーパーを有しており、また、図1における左から右方向にかけて下り傾斜を有するようにされている。また、凹部221の右端近辺の幅は、玉の直径と略同じ幅となるようになっている。
凹部221の左端には、凹部221に臨むようにして出玉口222が設けられている。出玉口222は、遊技の結果生じた出玉を上皿220に導く開口である。出玉は遊技機200の内部から、出玉口222を介して上皿220に排出される。上皿220の凹部221の図1、図2における右端には、孔223が設けられている。この孔223は、案内路224に連なっている。案内路224は、略玉一つ分の直径を有する縦孔である。
このような上皿220の構成により、出玉口222を介して上皿220の凹部221に排出された玉は、凹部221の傾斜により、凹部221の内部を図1、2における左側から右側に転がっていき、凹部221の右端近辺の細くなった部分で一列に整列して、孔223から案内路224の中に順に落ち込んでいく。
案内路224は、その下端で、遊技機200に内蔵されている発射装置225と接続されている。発射装置225は遊技盤210に玉を発射する装置である。なお、遊技機200の発射装置225は一般的に、1分間に100発の玉を発射できるようになっている。発射装置225は、遊技機200正面の右下部分に設けられているハンドル226の操作により、案内路224を経て発射装置225に導かれた玉の発射を行うON状態と、玉の発射を行わないOFF状態を切換えられるようになっている。ただし、この実施形態では、遊技機200の試験を無人で行えるようにするため、ハンドル226は、発射装置225が常にON状態となるようにして固定されており、したがって発射装置225に導かれた玉は、自動的に遊技盤210に撃ち出されるようになっている。
下皿230は、箱状に形成され、上側が開口となっている。下皿230は、上述する上皿220と連通路231で結ばれている。連通路231は、出玉口222と、遊技機200の内部で連結されており、上皿220の凹部221に玉が数多くあり、そのために出玉口222から上皿220の凹部221に排出し切れなかった出玉は、この連通路231を介して下皿230に導かれるようになっている。下皿230の下方には、排出口232が設けられている。この排出口232は、開閉自在になっている。遊技機200が一般店舗に置かれる場合、遊技者は、下皿230に溜まった出玉を、排出口232を開放することにより、排出口232の下方においた箱に適宜落とすようにして排出口232を使用する。しかし、後述するように、この実施形態では、排出口232は開状態で固定されている。
【0022】
遊技機200は、遊技機供給管241を介して供給樋400と接続されている。供給樋400は、遊技機200で行われた遊技の結果発生して、出玉口222から上皿220に供給される玉を供給する樋である。供給樋400は、その上流から下流に向けてわずかな傾斜が与えられており、傾斜に沿って玉がその内部を移動するようなっている。供給樋400を通ってきた玉は、遊技機供給管241を介して遊技機200に供給されることになる。なお、出玉口222から上皿220への玉の供給を可能とするため、遊技機供給管241は出玉口222と接続されている。
遊技機200は、また、戻し管251と接続されており、それを介してアウトボックス252に接続されている。戻し管251は、発射装置225によって遊技盤210に発射された玉のうち、当選するに至らなかった外れ玉をアウトボックス252に導くための管体である。アウトボックス252は、外れ玉を一時的にプールするものである。アウトボックス252は、第1排出管253と接続されている。第1排出管253は、アウトボックス252と接続されたのと反対側の端部で戻し樋500に接続されている。これにより、アウトボックス252にプールされた外れ玉は、第1排出管253を介して戻し樋500に排出されるようになっている。戻し樋500は、遊技機200で生じた外れ玉を回収するための樋であり、供給樋400と同様に、その上流から下流に向けてわずかな傾斜が与えられている。戻し樋500によってその下流側の端部で回収された玉は、研磨等の所定の過程を経てから、供給樋400の上流側の端部に戻される。
なお、この実施形態では、アウトボックス252だけでなく、開状態で固定されている下皿230の排出口232も、第2排出管233を介して戻し樋500に接続されている。なお、通常の遊技機200には、この第2排出管233は存在しない。第2排出管233は遊技機200の試験を無人で行えるようにするために取付けられたものである。
【0023】
次いで、玉貸し機300について説明する。
玉貸し機300は、遊技機200の上皿220に玉を供給するものである。
玉貸し機300は、本体部310と、本体部310にその基端が接続された中空の供給アーム320を備えている。供給アーム320は、その先端側が下方に折り曲げられており、その先端が上皿220の凹部221の上に位置するようにされている。
本体部310は、玉貸し供給管330を介して上述の供給樋400と接続されている。
玉貸し機300は、供給樋400から本体部310に供給された玉を、供給アーム320を介して上皿220の凹部221に供給するようになっている。
玉貸し機300には、玉を供給する際の玉貸しの料金となる貨幣や、玉を供給する際の玉貸しの料金に関するデータを記録したプリペイドカードなどを投入するための投入口が設けられており、また料金幾ら分の(或いは何個の)玉を供給するかを選択するためのスイッチなどが設けられている。例えば、この実施形態の玉貸し機300は、100円で25発、200円で50発、500円で125発、1000円で250発の玉を上皿220に供給するようになっている。
ただし、この実施形態の玉貸し機300は、接続線300Aを介して試験装置100に接続されており、いつ玉を供給するのかと、幾ら分の(或いは何個の)玉を供給するのかということを、試験装置100によって制御されるようになっている。したがって、玉貸し機300が有する上述の投入口やスイッチの機能は殺した状態となっている。なお、試験装置100による玉貸し機300の制御の仕方については後述する。
【0024】
次いで、遊技機200の試験を行うために、遊技機200或いはその周辺に取付けられたセンサについて説明する。
遊技機200或いはその周辺には、監視センサ601、持ち玉数センサ602、及び外れ玉数センサ603の3つのセンサが取付けられている。
監視センサ601は、上皿200及び案内路224にどの程度玉が存在するかを監視する目的で設けられたセンサである。監視センサ601は接続線601Aによって、試験装置100に接続されている。監視センサ601は、この実施形態では、上皿220に、上皿220の凹部221の図1における右端近辺の玉の直径と略同じ幅になっている部分の始点に面するようにして設けられている。監視センサ601は、必ずしもそうする必要はないが、この実施形態では近接センサであり、その近辺に玉が近接したときに玉の存在を検出できるようなものとなっている。この実施形態における監視センサ601は、凹部221の玉の直径と略同じ幅になっている部分の始点を玉が通過する度に、そこに玉が存在することを検出するようになっている。監視センサ601は、玉の存在を検知する度に、その旨を示す信号を、接続線601Aを介して試験装置100に送るようになっている。この信号は、実時間で、試験装置100に送られる。上皿220の凹部221の監視センサ601よりも出玉口222寄りに玉が一定数以上残っているときには、この信号は例えば0.5秒程度の短い間隔で試験装置100に送られることになる。他方、凹部221の監視センサ601よりも出玉口222寄りに玉が残っていない場合には、この信号は途切れることになる。つまり、この信号は、上皿220及び案内路224に存在する発射装置225に導かれる予定の玉の数を示すものとなる。より詳細にいえば、玉が監視センサ601の前を略一定のリズムで通過している場合には、案内路224から凹部221の玉の直径と略同じ幅になっている部分にかけて存在する一列に整列した一定の数の玉(この場合の玉の数が、本願発明における基準数に相当する。)よりも多くの玉が、凹部221及び案内路224内に存在し、発射装置225による撃ち出しを待っているといえる。逆に、玉が監視センサ601の前を通過しなくなった場合には、凹部221及び案内路224に存在する玉の数が、基準数を下回ったといえる。
なお、この実施形態の監視センサ601としては、例えば、オムロン株式会社製の近接センサ(品番:E2S−W23)を用いることができる。
持ち玉数センサ602は、下皿230の排出口232から第2排出管233を経て戻し樋500に流れた玉である持ち玉の個数を監視する目的で設けられたセンサである。この持ち玉は、通常の場合であれば遊技者が箱に入れて持っている玉に相当するものであり、基本的には出玉である。但し、一般的な遊技機がそうであるように、この実施形態の遊技機200では、発射装置225が打ち損じて遊技盤210に至らなかった玉も下皿230に導かれるようになっている。したがって、この実施形態における持ち玉には、打ち損じの玉も含まれることになる。持ち玉数センサ602は接続線602Aによって、試験装置100に接続されている。持ち玉数センサ602は、この実施形態では、第2排出管233の途中に取付けられている。持ち玉数センサ602は、第2排出管233を通過した玉の個数をカウントし、その個数についての信号を所定のタイミングで試験装置100に送るようになっている。持ち玉数センサ602は、複数個のセンサからなっていても構わない。
なお、この実施形態の持ち玉数センサ602としては、例えば、オムロン株式会社製の通過センサ(品番:TL−PP153)を用いることができる。
外れ玉数センサ603は、遊技機200から、戻し管251、アウトボックス252、第1排出管253を経て戻し樋500に戻された外れ玉の個数を監視する目的で設けられたセンサである。外れ玉数センサ603は接続線603Aによって、試験装置100に接続されている。外れ玉数センサ603は、この実施形態では、戻し管251の途中に取付けられている。外れ玉数センサ603は、戻し管251を通過した玉の個数をカウントし、その個数についての信号を所定のタイミングで試験装置100に送るようになっている。外れ玉数センサ603は、複数個のセンサからなっていても構わない。
なお、この実施形態の外れ玉数センサ603としては、例えば、オムロン株式会社製の通過センサ(品番:TL−PP153)を用いることができる。
【0025】
次いで、試験装置100の構造について説明する。
試験装置100は、図1に示したように、本体110と、これには限られないが、遊技機200の上面に固定された操作パネル120とを備えている。操作パネル120は、本体110と接続線120Aで接続されている。なお、操作パネル120は、試験装置100と一体にしても構わない。
【0026】
まず、操作パネル120の説明を行う。操作パネル120は、試験装置100の操作を行うためのものである。
図3に操作パネル120の外観を示す。操作パネル120は、略板状に薄く形成されたパネル121に、表示部122と、種々のスイッチ123を取付けた構成となっている。
表示部122は、操作パネル120による試験装置100の操作状態を表示するものである。これには限られないが、この実施形態における表示部122は、液晶ディスプレイにて構成されている。
スイッチ123は、試験装置100を操作するための種々の入力を行うものである。適当なスイッチ123を操作することにより、試験装置100の電源のON・OFFの切換え、測定の開始、カウンタのリセット、後述する玉出し信号を受取った玉貸し機300が一回に供給する玉の数の設定などを行うことができる。スイッチ123は、玉出し信号を受取った玉貸し機300が一回に供給する玉の数の設定に代えて、あるいはそれとともに、玉出し信号を受取った玉貸し機300が一回玉を供給することによって生じる売上の額を設定することができるようにしてもよい。なお、これらの各処理については後述する。スイッチ123からの入力の内容を示す信号は、接続線120Aを介して試験装置100に送られるようになっている。
【0027】
次いで、本体110の構成について説明する。
図4に本体110のハードウエア構成を示す。本体110は、この実施形態では、CPU(central processing unit)131、ROM(read only memory)132、HDD(hard disk drive)133、RAM(random access memory)134、インタフェイス135、バス136を含む構成とされている。CPU131、ROM132、HDD133、RAM134、インタフェイス135は、バス136を介してデータの交換が可能とされている。
ROM132、あるいはHDD133には、所定のプログラム、及び所定のデータが記録されている。HDD133には、また、後述する試験データが記録される。CPU131は、試験装置100全体の制御を行うものであり、ROM132、あるいはHDD133に記憶されたプログラムやデータに基づいて、後述する処理を実行する。RAM134は、CPU131で処理を行う際の作業用記憶領域として用いられる。
インタフェイス135は、試験装置100の本体110と外部装置との間でのデータ交換を実現するための窓口となるものである。接続線601A、接続線602A、接続線603A、及び接続線120Aと接続されており、接続線601Aと接続された監視センサ601、接続線602Aと接続された持ち玉数センサ602、接続線603Aと接続された外れ玉数センサ603のそれぞれから、玉数信号、持ち玉数を示す信号、外れ玉数を示す信号を受付けるようになっているとともに、接続線120Aで接続された操作パネル120との間で、後述するような信号のやり取りを行えるようになっている。インタフェイス135はまた、玉貸し機300から延びる接続線300Aとも結ばれており、玉貸し機300に玉出し信号を送るようになっている。
【0028】
上述のプログラムをCPU131が実行することで、本体110の内部には、図5で示すような機能ブロックが形成される。
本体110は、図5に示したように、受信部141、制御部142、送信部143を含んでいる。
【0029】
受信部141は、監視センサ601、持ち玉数センサ602、外れ玉数センサ603のそれぞれからの信号を受付けるものである。受信部141は、また、操作パネル120のスイッチ123を操作したことによって生じた信号も受付ける。受信部141が受付けた信号は、いずれも、制御部142へ送られるようになっている。
送信部143は、制御部142から受付けた後述の信号を、接続線300Aを介して玉貸し機300へ、又は接続線120Aを介して操作パネル120へ送るものである。
【0030】
制御部142には、主制御部1421、玉貸し機制御部1422、売上データ記録部1423、持ち玉数管理部1424、持ち玉数記録部1425、外れ玉数管理部1426、外れ玉数記録部1427、及び操作パネル制御部1428が含まれている。
【0031】
主制御部1421は、玉貸し機制御部1422、持ち玉数管理部1424、外れ玉数管理部1426、及び操作パネル制御部1428の管理を行うものである。受信部141が受付けた信号は、玉貸し機制御部1422、持ち玉数管理部1424、外れ玉数管理部1426、及び操作パネル制御部1428のいずれかに振分けられる場合があるが、かかる信号の振分けの管理も、この主制御部1421が行う。
【0032】
まず、持ち玉数管理部1424から説明する。
持ち玉数管理部1424は、試験対象となっている遊技機200で遊技を行っていると想定される仮想の遊技者が持っているはずの持ち玉の数を管理するものである。持ち玉数管理部1424は、持ち玉数センサ602から、接続線602Aと受信部141を介して受付けた持ち玉についての信号が示している持ち玉の数を持ち玉数記録部1425に順次記録する。この記録は、持ち玉数センサ602から受付けた持ち玉についての信号が示している持ち玉の数を、それまで持ち玉数記録部1425に記録されていた持ち球の数に加算することにより行われる。
また、持ち玉数管理部1424は、後述するような玉貸し機制御部1422からの信号を受付けた場合に、それまで持ち玉数記録部1425に記録されていた持ち玉の数から所定の数を減じる処理を行うようになっている。この処理については後述する。
【0033】
玉貸し機制御部1422は、玉貸し機300の管理を行う機能を有している。
具体的には、玉貸し機制御部1422は、それを受付けた玉貸し機300が、所定の数の玉を遊技機200の上皿220に供給するような玉出し信号を生成し、それを、送信部143を介して玉貸し機300に実時間で送るようになっている。
玉出し信号には、それを受付けた玉貸し機300が上皿220に供給する玉の数についての情報が含まれている。この玉の数についての情報は、操作パネル120のスイッチ123を操作することによって生成され、接続線120Aと受信部141を介してこれを受付けた玉貸し機制御部1422が、受付けたその情報に基づいて生成する。つまり、玉貸し機制御部1422は、操作パネル120のスイッチ123の操作に基づいて、玉出し信号を受付けた玉貸し機300が一回に供給する玉の数を決定し、その玉の数についての情報を玉出し信号に含めるようになっている。上述したように、この実施形態における玉貸し機300は、一度に出せる玉の数を25発、50発、125発、250発の中から選択できるようになっている。したがって、玉出し信号に含まれる、玉出し信号を受付けた玉貸し機300が一回に供給する玉の数についての情報は、25発、50発、125発、250発のいずれかとなる。
なお、スイッチ123によって入力された情報が、玉出し信号を受付けた玉貸し機300が一回に供給する玉の数についての情報でなく、玉出し信号を受取った玉貸し機300が一回玉を供給することによって生じる売上の額についての情報であった場合には、その情報についての信号が玉貸し機制御部1422に送信される。これを受付けた玉貸し機制御部1422は、受取ったその信号に含まれていたその金額の情報に基づいて、その金額に対応した玉の数を決定し、その玉の数についての情報を玉出し信号に含める。例えば、スイッチ123の操作によって入力された、玉出し信号を受取った玉貸し機300が一回玉を供給することによって生じる売上の額についての入力された情報が100円である場合には25発、その情報が500円である場合には125発という情報を、玉貸し機300が一回に供給する玉の数についての情報として玉貸し機制御部1422が玉出し信号に含める。
玉貸し機制御部1422は、次に述べるようなタイミングで玉出し信号を生成する。
上述したように、監視センサ601は、上皿220の凹部221の玉の直径と略同じ幅になっている部分の始点を玉が通過する度に、そこに玉が存在することを検出し、かかる検出を行うたびに、その旨を示す信号を接続線601Aを介して試験装置100に送るようになっている。この信号は、受信部141で受付けられて、主制御部1421の制御にしたがって玉貸し機制御部1422に送られる。この信号は、上述したように、上皿220の凹部221の監視センサ601よりも出玉口222寄りに玉が一定数以上残っているときには短い間隔で連続して入ってくるが、凹部221の監視センサ601よりも出玉口222寄りに玉が残っていない場合には途切れることになる。玉貸し機制御部1422は、この信号が入力される間隔を監視しており、この信号が所定の時間以上、例えば3秒以上途切れたときに玉出し信号を生成するようになっている。これは、監視センサ601からの信号の間隔が所定の時間以上空いた場合に、玉貸し機制御部1422が、上皿220と案内路224に存在する玉の数が基準数を下回ったと判断するようになっており、そう判断した場合に、玉出し信号を生成するようになっていることを意味する。
玉貸し機制御部1422は、また、玉貸し機300に玉出し信号を送信するたびに、各玉出し信号に含まれていた、その玉出し信号を受付けた玉貸し機300が上皿220に供給する玉の数についての情報を、売上データとして売上データ記録部1423に記録するようになっている。この玉の数についての情報は、スイッチ123の操作によって操作パネル120から送られた、玉出し信号を受取った玉貸し機300が一回に供給する玉の数についての情報か、玉出し信号を受取った玉貸し機300が一回玉を供給することによって生じる売上の額についての情報により決定される。
ただし、この実施形態では、各玉出し信号に含まれていた、その玉出し信号を受付けた玉貸し機300が上皿220に供給する玉の数についての情報のすべてが、売上データ記録部1423に記録されるわけではない。この実施形態では、玉出し信号を生成する際に、玉貸し機制御部1422が、持ち玉数管理部1424を介して、持ち玉数記録部1425に記録されていた持ち玉の数についてのデータを読出し、それと、玉出し信号に含まれることになる、その玉出し信号を受付けた玉貸し機300が上皿220に供給する玉の数とを比較する。その結果、前者が後者よりも小さかった場合には、玉貸し機制御部1422は、その玉出し信号を受付けた玉貸し機300が上皿220に供給する玉の数についての情報を売上データとして売上データ記録部1423に記録する。逆に、前者が後者と同じか後者よりも大きかった場合には、玉貸し機制御部1422は、その玉出し信号を受付けた玉貸し機300が上皿220に供給する玉の数についての情報を売上データとして売上データ記録部1423には記録しない。
なお、玉貸し機制御部1422は、その玉出し信号を受付けた玉貸し機300が上皿220に供給する玉の数についての情報に代えて、その玉出し信号を受付けた玉貸し機300が上皿220に供給する際に生じる売上についての情報を、売上データとして売上データ記録部1423に記録するようになっていても構わない。例えば、この実施形態で用いられる玉貸し機300は、100円で25発、200円で50発、500円で125発、1000円で250発の玉を供給するようになっているので、玉出し信号に含まれている、その玉出し信号を受付けた玉貸し機300が上皿220に供給する玉の数についての情報が25発を示すのであれば100円、50発を示すのであれば200円、125発を示すのであれば500円、250発を示すのであれば1000円を、売上データとして売上データ記録部1423に記録するようにしてもよい。
なお、玉貸し機制御部1422は、その玉出し信号を受付けた玉貸し機300が上皿220に供給する玉の数についての情報を売上データとして売上データ記録部1423に記録しなかった場合には、その玉出し信号を受付けた玉貸し機300が上皿220に供給する玉の数を持ち玉数管理部1424に送る。これを受付けた持ち玉数管理部1424は、それまで持ち玉数記録部1425に記録されていた持ち玉の数から所定の数を減じる処理を行う。
【0034】
外れ玉数管理部1426は、試験対象となっている遊技機200で仮想の遊技者が遊技を行った結果生じたと想定される外れ玉の数を管理するものである。 外れ玉数管理部1426は、外れ玉数センサ603から、接続線603Aと受信部141を介して受付けた外れ玉数についての信号を受付け、これを外れ玉数記録部1427に順次記録する。この記録は、外れ玉数センサ603から受付けた外れ玉についての信号が示している外れ玉の数を、それまで外れ玉数記録部1427に記録されていた外れ球の数に加算することにより行われる。
【0035】
操作パネル制御部1428は、操作パネル120の制御を行うための信号を生成するものである。この信号は、送信部143を介して操作パネル120へ送られる。
例えば、この信号は、操作パネル120の表示部122に所定の情報を表示させるようなものである。
【0036】
次に、以上で説明した試験装置100を用いて行う遊技機200の試験について説明する。
まず、操作パネル120のスイッチ123のうちのいずれかを操作して、試験装置100の電源をONにする。電源をONにするための処理は、この実施形態では、主制御部1421が行う。
次に、操作パネル120にあるスイッチ123のうちのいずれかを操作して、玉出し信号を受付けた玉貸し機300が上皿220に一度に供給する玉の数を設定する。このスイッチ123の操作によって発生した信号は、玉貸し機制御部1422に送られる。なお、このとき、操作パネル120の表示部122には、その設定した玉出し信号を受付けた玉貸し機300が上皿220に一度に供給する玉の数が表示される。この表示は、操作パネル制御部1428が生成した信号により制御される。
次に、操作パネル120にあるスイッチ123のうちのいずれかを操作して、試験を開始する。この試験の開始のための処理も、主制御部1421が行う。
なお、この状態では、売上データ記録部1423に記録されている売上データは売上が0であることを示している。また、持ち玉数記録部1425と外れ玉数記録部1427に記録されているデータはそれぞれ、持ち玉と外れ玉が0であることを示している。
ただし、試験は、新たに開始されるのではなく、以前に行われた試験の続きとして開始される場合もある。試験が、以前に行われたものの続きとして開始される場合には、売上データ記録部1423に記録されている売上データはその前に行われた試験の終了時における売上を、持ち玉数記録部1425と外れ玉数記録部1427に記録されているデータはそれぞれ、以前に行われた試験の終了時における持ち玉と外れ玉の数を表すものとなっている。
【0037】
試験開始時には、通常、上皿220の凹部221には玉が存在しない。したがって、監視センサ601から玉貸し機制御部1422への信号の入力はない。
所定の時間が経過すると、この実施形態では3秒が経過すると、玉貸し機制御部1422は玉出し信号を生成する。この玉出し信号は、送信部143を介して玉貸し機300へ送られる。
この玉出し信号を受付けた玉貸し機300は、上皿220の凹部221へ、玉出し信号に含まれていたその玉出し信号を受付けた玉貸し機300が上皿220に供給する玉の数についての情報で指定された数の玉を供給する。
なお、この場合、その玉の数についての情報が、売上データ記録部1423に記録される。持ち玉数記録部1425に記録されている持ち玉の数が0であるため、これが、玉貸し機300に送られた玉出し信号に含まれていた、その玉出し信号を受付けた玉貸し機300が上皿220に供給する玉の数よりも小さいからである。
【0038】
上皿200に供給された玉は、凹部221の内部を図1、2における右側へ移動していき、案内路224から発射装置225へと導かれていく。このとき、監視センサ603は、玉がその前を通過する度に信号を生成し、これを玉貸し機制御部1422へ送る。
発射装置225へ導かれた玉は自動的に遊技機200の遊技盤210へ撃ち出され、自動的に遊技が開始される。
遊技の結果生じた持ち玉は、下皿230から第2排出管233を介して戻し樋500に戻される。戻し樋500に戻された持ち玉の数は、持ち玉数センサ602によりカウントされる。これに基づいて持ち玉数センサ602が生成した持ち玉数についての信号は、持ち玉数管理部1424に送られ、持ち玉数記録部1425に記録される。
遊技の結果生じた外れ玉は、アウトボックス252を介して戻し樋500に戻される。この外れ玉の数は、外れ玉数センサ603によりカウントされる。これに基づいて外れ玉数センサ603が生成した外れ玉数についての信号は、外れ玉数管理部1426に送られ、外れ玉数記録部1427に記録される。
【0039】
上皿200にある玉が不足し、監視センサ601よりも出玉口222寄りの玉がなくなると、監視センサ601から玉貸し機制御部1422へ送られる信号が途切れることになる。
この信号の途切れが3秒以上続くと、玉貸し機制御部1422は玉出し信号を生成してそれを送信部143を介して玉貸し機300へ送る。これを受付けた玉貸し機300は上皿220へ玉を供給する。信号の途切れが生じた場合でも、上皿220の凹部221における玉の直径と略同じ幅になっている部分と、案内路224の内部には玉がまだ残っている。この実施形態では、その玉が発射装置225で射出され切られずにまだ残っているうちに、玉貸し機300から玉が供給されるようになっている。これにより、この実施形態では、発射装置225による玉の撃ち出しが途切れない。
その一方で、玉貸し機制御部1422は、持ち玉数記録部1425に記録されていた持ち玉の数と、玉貸し機300に供給させた玉の数とを比較する。前者が後者と同じかそれ以上である場合には、玉貸し機制御部1422は、玉貸し機300に供給させた玉の数を、売上データ記録部1423に記録しない。前者が後者よりも小さい場合には、玉貸し機制御部1422は、玉貸し機300に供給させた玉の数を、売上データ記録部1423に記録する。
【0040】
以上の処理を繰り返して、遊技機200の試験が行われる。
なお、必要な場合、操作パネル120のスイッチ123を操作することで、試験装置100のリセットを行うことができる。リセットが行われると、売上データ記録部1423に記録されている売上データは売上が0に戻り、また、持ち玉数記録部1425と外れ玉数記録部1427に記録されているデータも、持ち玉と外れ玉が0である状態に戻る。
リセット処理は、主制御部1421が、玉貸し機制御部1422、持ち玉数管理部1424、外れ玉数管理部1426のそれぞれに指示を送ることで行われる。
【0041】
なお、以上の説明では、試験装置100の本体110は一体とされていたが、試験装置100の本体110を複数の部分に分割することが可能である。例えば、試験装置100の本体110のハードウエアを、上述のインタフェイス135と同等の機能を有する部分と、その他の部分とに分け、且つそのそれぞれの部分を別個のコンピュータにより構成することができる。その他の部分を構成するコンピュータは、例えば、一般店舗で用いられることの多いデータ管理装置(ホールコンピュータ)により構成することができる。ホールコンピュータは、遊技機の売上、持ち玉数、外れ玉数のみならず、スロットの回転数や、大当たりの回数なども管理するのが通常である。したがって、そのようなホールコンピュータを利用して構成される試験装置100であれば、遊技機の売上、持ち玉数、外れ玉数のみならず、スロットの回転数や、大当たりの回数などを管理することができることは自明であろう。
また、以上の説明では、試験装置100は、一台の遊技機200の試験を行うものとなっていたが、複数台の遊技機200の試験をまとめて行うようにすることももちろん可能である。その場合には、制御部142が、各遊技機200に対応して生成されるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】遊技機に本実施形態による試験装置を取付けた状態を概略で示す図。
【図2】図1に示した遊技機の上皿の平面図。
【図3】図1に示した試験装置が備える操作パネルの平面図。
【図4】図1に示した試験装置の本体に含まれるハードウエア構成を示す図。
【図5】図1に示した試験装置の本体の内部に生成される機能ブロックを示すブロック図。
【符号の説明】
【0043】
100 試験装置
110 本体
120 操作パネル
123 スイッチ
141 受信部
142 制御部
1421 主制御部
1422 玉貸し機制御部
1423 売上データ記録部
1424 持ち玉数管理部
1425 持ち玉数記録部
1426 外れ玉数管理部
1427 外れ玉数記録部
1428 操作パネル制御部
143 送信部
200 パチンコ遊技機
210 遊技盤
220 上皿
221 凹部
224 案内路
225 発射装置
230 下皿
252 アウトボックス
300 玉貸し機
310 本体部
320 供給アーム
330 供給管
400 供給樋
500 戻し樋
601 監視センサ
602 持ち玉数センサ
603 外れ玉数センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の玉貸し機から上皿に玉の供給を受けて、その上皿から所定の案内路を経て発射装置に導かれた玉を自動的に発射することによりパチンコ遊技を実行するようにされたパチンコ遊技機と組合わせて用いられるものであり、前記玉貸し機を制御する玉貸し機制御装置であって、
前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかを監視する監視センサから、前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかということについての玉情報を受付ける受信手段と、
前記受信手段によって受付けた玉情報に基づいて、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が、予め定められた基準数を下回ったか否かを判断し、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が前記基準数を下回ったと判断した場合には、それを受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に玉を供給する信号である玉出し信号を生成する玉出し制御手段と、
前記玉出し信号を前記玉貸し機に送る送信手段と、
を備えた玉貸し機制御装置。
【請求項2】
前記監視センサは、前記上皿又は前記案内路の所定の位置に設けられ、それに近接する位置に前記玉が存在することを検出するものとされているとともに、前記玉情報は、前記監視センサに近接する位置に前記玉が存在することを示すものとされ、
前記玉出し制御手段は、前記受信手段が予め定められた基準時間以上の時間にわたって前記玉情報を受信しなかった場合に、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が前記基準数を下回ったと判断する、
請求項1記載の玉貸し機制御装置。
【請求項3】
所定の玉貸し機から上皿に玉の供給を受けて、その上皿から所定の案内路を経て発射装置に導かれた玉を自動的に発射することによりパチンコ遊技を実行するようにされたパチンコ遊技機と組合わせて用いられるものであり、前記玉貸し機を制御する玉貸し機制御装置にて実行される方法であって、
前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかを監視する監視センサから、前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかということについての玉情報を受付ける過程、
受付けた前記玉情報に基づいて、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が、予め定められた基準数を下回ったか否かを判断し、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が前記基準数を下回ったと判断した場合には、それを受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に玉を供給する信号である玉出し信号を生成する過程、
前記玉出し信号を前記玉貸し機に送る過程、
を含む制御方法。
【請求項4】
所定の玉貸し機から上皿に玉の供給を受けて、その上皿から所定の案内路を経て発射装置に導かれた玉を自動的に発射することによりパチンコ遊技を実行するようにされているとともに、遊技の結果生じた外れ玉を戻し樋に返すようにされ、且つ前記上皿から溢れて下皿へ至った出玉を含む持ち玉はそのまま下方へ落とされるようにされてなるパチンコ遊技機の売上についてのデータを含むデータを取るための試験を行う、パチンコ遊技機の試験装置であって、
前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかを監視する監視センサから、前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかということについての玉情報を受付ける第1受信手段と、
前記第1受信手段によって受付けた玉情報に基づいて、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が、予め定められた基準数を下回ったか否かを判断し、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が前記基準数を下回ったと判断した場合には、それを受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に玉を供給する信号である玉出し信号を生成する玉出し制御手段と、
前記玉出し信号を前記玉貸し機に送る送信手段と、
を備えた遊技機試験装置。
【請求項5】
所定の玉貸し機から上皿に玉の供給を受けて、その上皿から所定の案内路を経て発射装置に導かれた玉を自動的に発射することによりパチンコ遊技を実行するようにされているとともに、遊技の結果生じた外れ玉を戻し樋に返すようにされ、且つ前記上皿から溢れて下皿へ至った出玉を含む持ち玉はそのまま下方へ落とされるようにされてなるパチンコ遊技機の売上についてのデータを含むデータを取るための試験を行う、パチンコ遊技機の試験装置であって、
それを受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に所定の数の玉を供給する信号である玉出し信号を生成する玉出し制御手段と、
前記玉出し信号を前記玉貸し機に送る送信手段と、
前記下皿から排出された持ち玉の数を検出する持ち玉数センサからの信号を受信する第2受信手段と、
前記第2受信手段により受信した持ち玉数センサからの信号に基づいて、そのパチンコ遊技機における持ち玉の数を計数して持ち玉数記録手段に記録する持ち玉計数手段と、
前記送信手段が送信した前記玉出し信号を受信した前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数が、前記持ち玉数記録手段に記録されている持ち玉の数を超えている場合には、前記玉出し信号に基づいて前記玉貸し機が行う前記玉の供給についての売上が当該玉貸し機であったと、前記持ち玉計数手段が計数した持ち玉の数を超えていない場合には、前記売上が当該玉貸し機でなかったと、判断する売上管理手段と、
を備えている、
遊技機試験装置。
【請求項6】
前記持ち玉計数手段は、前記玉出し信号を受信した前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数が、前記持ち玉数記録手段に記録されている持ち玉の数を超えている場合には、前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数をそれまでの持ち玉の数から減じて、前記持ち玉数記録手段に記録するようになっている、
請求項5記載の遊技機試験装置。
【請求項7】
前記戻し樋に返される外れ玉の数を検出する外れ玉数センサからの信号を受信する第3受信手段を備えているとともに、
前記外れ玉数センサからの信号に基づいて、そのパチンコ遊技機で発生した外れ玉の数を計数して外れ玉数記録手段に記録する外れ玉計数手段、を備えてなる、
請求項5記載の遊技機試験装置。
【請求項8】
前記売上が前記玉貸し機であったと判断されたときに前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給した玉の数を、前記玉出し信号に基づいて記録する貸玉数記録手段を備えている、
請求項5記載の遊技機試験装置。
【請求項9】
前記売上が前記玉貸し機であったと判断されたときにおける前記売上を、前記玉出し信号に基づいて記録する売上記録手段を備えている、
請求項5記載の遊技機試験装置。
【請求項10】
前記玉出し信号を受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数を設定する設定手段を備えている
請求項5記載の遊技機試験装置。
【請求項11】
前記玉出し信号を受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数に対応する売上の額を設定する設定手段を備えている、
請求項5記載の遊技機試験装置。
【請求項12】
前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかを監視する監視センサから、前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかということについての玉情報を受付ける第1受信手段を備えているとともに、
前記玉出し制御手段は、前記第1受信手段によって受付けた玉情報に基づいて、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が、予め定められた基準数を下回ったか否かを判断し、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が前記基準数を下回ったと判断した場合に、前記玉出し信号を生成するようになっている、
請求項5記載の遊技機試験装置。
【請求項13】
所定の玉貸し機から上皿に玉の供給を受けて、その上皿から所定の案内路を経て発射装置に導かれた玉を自動的に発射することによりパチンコ遊技を実行するようにされているとともに、遊技の結果生じた外れ玉を戻し樋に返すようにされ、且つ前記上皿から溢れて下皿へ至った出玉を含む持ち玉はそのまま下方へ落とされるようにされてなるパチンコ遊技機の売上についてのデータを含むデータを取るための試験を行う、パチンコ遊技機の試験装置にて実行される方法であって、
前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかを監視する監視センサから、前記発射装置に導かれる予定の玉が前記上皿及び前記案内路にどの程度存在するかということについての玉情報を受付ける過程、
受付けた前記玉情報に基づいて、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が、予め定められた基準数を下回ったか否かを判断し、前記上皿及び前記案内路に存在する前記発射装置に導かれる予定の玉の数が前記基準数を下回ったと判断した場合には、それを受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に玉を供給する信号である玉出し信号を生成する過程、
前記玉出し信号を前記玉貸し機に送る過程、
を含む試験方法。
【請求項14】
所定の玉貸し機から上皿に玉の供給を受けて、その上皿から所定の案内路を経て発射装置に導かれた玉を自動的に発射することによりパチンコ遊技を実行するようにされているとともに、遊技の結果生じた外れ玉を戻し樋に返すようにされ、且つ前記上皿から溢れて下皿へ至った出玉を含む持ち玉はそのまま下方へ落とされるようにされてなるパチンコ遊技機の売上についてのデータを含むデータを取るための試験を行う、パチンコ遊技機の試験装置にて実行される方法であって、
それを受付けた前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に所定の数の玉を供給する信号である玉出し信号を生成する過程、
前記玉出し信号を前記玉貸し機に送る過程、
前記下皿から排出された持ち玉の数を検出する持ち玉数センサからの信号を受信する過程、
受信した前記持ち玉数センサからの信号に基づいて、そのパチンコ遊技機における持ち玉の数を計数する過程、
前記玉出し信号を受信した前記玉貸し機が前記パチンコ遊技機に供給する玉の数が、計数された前記持ち玉の数を超えている場合には、前記玉出し信号に基づいて前記玉貸し機が行う前記玉の供給についての売上が当該玉貸し機であったと、計数された前記持ち玉の数を超えていない場合には、前記売上が当該玉貸し機でなかったと、判断する過程、
を含む試験方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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